Dictionary Search

天叢雲剣

あまのむらくものつるぎ 【天叢雲剣】
三種の神器の一。記紀神話で,素戔嗚尊(スサノオノミコト)が出雲国の簸川(ヒノカワ)の川上で,八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治した時に,大蛇の尾から得たという霊剣。草薙(クサナギ)の剣(ツルギ)。熱田神宮に祀(マツ)る。

天台

てんだい [0] 【天台】
(1)「天台宗」の略。「もとはこれ―の法華を習学せり/正法眼蔵」
(2)「天台山」の略。

天台三会

てんだいさんえ [5] 【天台三会】
奈良の南都三会に対し,京都で行われた天台宗の三つの大法会。円宗寺の最勝会・法華会,法勝寺の大乗会をいう。天台さんね。天台宗三会。北京三会。

天台円宗

てんだいえんしゅう 【天台円宗】
⇒天台宗(テンダイシユウ)

天台四教儀

てんだいしきょうぎ 【天台四教儀】
一巻。高麗の諦観(タイカン)著。一〇世紀に成立。天台教学の入門書として広く流布した。天台宗以外の人の注釈書も多い。四教儀。

天台大師

てんだいだいし 【天台大師】
智顗(チギ)の称号。

天台宗

てんだいしゅう [3] 【天台宗】
日本八宗・中国一三宗の一。インドの竜樹に始まり,北斉の慧文(エモン)・慧思(エシ)を経て隋の智顗(チギ)により大成された大乗仏教の一宗派。法華経を所依とし,止観の実践に基づき,中道・実相の世界を説く。日本へは奈良時代に唐の僧鑑真(ガンジン)が初めて伝えたが定着せず,平安初期に入唐した最澄が比叡山に寺院を建て宣教して以後,大いに広まり,次第に密教色を深めていった。のち山門派と寺門派に分裂し,さらに下って真盛派も生まれた。天台法華宗。法華宗。止観宗。天台円宗。台密。

天台山

てんだいさん 【天台山】
(1)中国,浙江省東部にある山。道教の霊山とされてきたが,575年,智顗(チギ)が入山して天台宗を開き,根本道場としてから,仏教の中心地となる。海抜1136メートル。ティエンタイ-シャン。
(2)比叡山。日本天台宗の中心地であることからいう。

天台座主

てんだいざす [5] 【天台座主】
比叡山延暦寺の最高位の僧職で天台宗一門を統轄する者。824年就任の義真を初代とする。

天台律

てんだいりつ [3] 【天台律】
最澄によって説かれた日本天台宗の戒律。梵網経の説く大乗戒を天台教学によって理論づけたもの。円頓戒(エンドンカイ)。大乗菩薩戒。

天台律宗

てんだいりっしゅう 【天台律宗】
江戸初期に天台宗に起こった律の一派。天台の円頓戒と四分律とを合わせ修めることを主張し,比叡山の安楽律院を根本道場とする。妙立・霊空が開いた。安楽律。安楽派。

天台本覚論

てんだいほんがくろん 【天台本覚論】
平安後期に始まり,中世に盛行した日本天台宗の現実や欲望を肯定的に捉える理論。本覚の解釈を拡大して,現実の世界や人間の心がそのまま真理であり,本覚そのものの姿であると説き,煩悩と菩提を同一のものとし,修行を軽視する傾向をもつ。天台本覚思想。

天台止観

てんだいしかん 【天台止観】
(1)「摩訶止観(マカシカン)」に同じ。
(2)天台宗の修行である,止観のこと。

天台烏薬

てんだいうやく [5] 【天台烏薬】
クスノキ科の常緑低木。中国原産。享保年間に渡来し,暖地の各所に野生化している。高さ約3メートル。葉は広楕円形で先がとがる。雌雄異株。春,葉腋に淡黄色の小花を束生する。核果は楕円形で黒く熟す。根は長い塊状で芳香があり,漢方で健胃薬とする。ウヤク。

天台神道

てんだいしんとう [5] 【天台神道】
〔天台宗徒が唱え出したところから〕
⇒日吉神道(ヒエシントウ)

天名地鎮

あないち 【天名地鎮】
神代文字の一。江戸後期の国学者,鶴峰戊申(ツルミネシゲノブ)が「嘉永刪定神代文字考」などの著で説いたもの。四七字の表音文字からなる。後世の作で,古代文字とは考えられない。
→神代文字

天命

てんめい [0][1] 【天命】
(1)生まれた時から定まっている運命。宿命。
(2)天から授けられた寿命。天寿。
(3)天の命令。天から与えられた使命。「人事を尽くして―を待つ」

天命

てんめい【天命(とあきらめる)】
(resign oneself to) fate.→英和
人事を尽して〜を待つ Do your best and leave the rest to God.

天和

てんな テンワ 【天和】
〔「てんわ」の連声〕
年号(1681.9.29-1684.2.21)。延宝の後,貞享の前。霊元天皇の代。

天和

テンホー [1] 【天和】
〔中国語〕
麻雀の役満貫の名。親の配牌の形がすでに上がりの形になっているもの。

天和

てんわ 【天和】
⇒てんな(天和)

天和の大火

てんなのたいか テンワタイクワ 【天和の大火】
1682年(天和2)12月,駒込大円寺から出火して下谷・浅草・本所・本郷・神田・日本橋に延焼,死者三五〇〇人を出した火事。八百屋お七に題材をとった浄瑠璃や歌舞伎で取り上げられ,お七の放火による翌年の火事と取り違えられて「お七火事」とも呼ばれた。

天和調

てんなちょう テンワテウ [0] 【天和調】
天和年間に,松尾芭蕉らによって主唱された漢詩文調の俳諧。虚栗(ミナシグリ)調。

天啓

てんけい [0] 【天啓】
天の教え。天のみちびき。「―を得る」

天啓

てんけい【天啓】
a (divine) revelation.

天喜

てんぎ 【天喜】
年号(1053.1.11-1058.8.29)。永承の後,康平の前。後冷泉(ゴレイゼイ)天皇の代。

天国

てんごく [1] 【天国】
〔明治期には「てんこく」とも〕
(1)神や天使が住む,天上の理想郷。キリスト教・イスラム教では,信仰を貫いた者が死後に赴き永生を得る所とする。神の国。
⇔地獄
(2)理想的な世界。悩みや危険のない楽しい所・環境。「子供の―」

天国

てんごく【天国】
(the Kingdom of) Heaven;Paradise.〜の heavenly;→英和
celestial.→英和

天国

あまくに 【天国】
刀工。大宝年間(701-704)大和宇多郡に住し,日本刀工の祖と伝える。在銘の作は現存しない。平家重代の小烏丸(無銘,現御物)の作者と伝えられるが,真実であれば平安時代の刀工となる。

天国と地獄

てんごくとじごく 【天国と地獄】
〔原題 (フランス) Orphée aux enfers(「地獄のオルフェ」の意)〕
オッフェンバックのオペレッタ。全二幕。1858年作・初演。フレンチ-カンカンのギャロップを含む陽気な序曲が知られる。

天在る

あめなる 【天在る】 (枕詞)
天にある日の意から,「ひ」の音を含む「ひめ菅原」「一つ棚橋」にかかる。「―日売菅原(ヒメスガハラ)の草な刈りそね/万葉 1277」
〔「あめにある」とも読まれる。また,「ひめ菅原」「一つ棚橋」を天上にあるものとして,枕詞とみない説もある〕

天地

あめつち [1] 【天地】
(1)大空と大地。宇宙。てんち。「―のともに久しく言ひ継げと/万葉 814」
(2)天の神と地の神。「―の堅めし国そ大和島根は/万葉 4487」

天地

てんち【天地】
heaven and earth;the universe;→英和
<at> top and bottom (上と下);a sphere <of one's own> (独自の).→英和
天地無用 <表示> This Side Up.

天地

てんち [1] 【天地】
(1)天と地。空と大地。
(2)宇宙。世界。「―創造」
(3)自分の存在・活動の場として認識している,限られた範囲。「新しい―を求める」
(4)本や紙の上と下。また,荷物などの上面と下面。
(5)相違のはなはだしいこと。「実力の差は―ほどもある」「以前に替る事―也/浮世草子・桜陰比事 1」

天地の袋

あめつちのふくろ 【天地の袋】
女子が新年を祝って縫う袋。幸福を中に入れて,逃がさないように上下とも縫い合わせる。「―の数し多かれば,思ふことなき今日にもあるかな/一条大納言家歌合(長元二)」
〔平安時代の年頭の言寿歌(コトホギウタ)「天地を袋に縫ひて幸を入れて持たれば思ふことなし」による〕

天地の詞

あめつちのことば 【天地の詞】
「あめつち」で始まる平安初期の手習い歌。「あめ(天)つち(土)ほし(星)そら(空)やま(山)かは(川)みね(峰)たに(谷)くも(雲)きり(霧)むろ(室)こけ(苔)ひと(人)いぬ(犬)うへ(上)すゑ(末)ゆわ(硫黄)さる(猿)おふせよ(生ふせよ)えのえを(榎の枝を)なれゐて(馴れ居て)」。四八の仮名を重複させずに全部使って作られており,「え」が二度繰り返されるのは当時ア行のエとヤ行のエが音節として区別されていたことを示す。「いろは歌」「たゐに」に先行して作られたと考えられる。あめつちの歌。

天地丸

てんちまる 【天地丸】
1630年以来,幕末に至るまで徳川将軍の御座船の地位を占めていた七六挺(チヨウ)立ての御召関船。巨船安宅(アタケ)丸を除けば幕府水軍最大の船。

天地人

てんちじん [3] 【天地人】
(1)天と地と人。宇宙の万物。三才。
(2)物の順位を三段階に分けて示す語。天を最上とし地・人の順とする。

天地会

てんちかい 【天地会】
中国,清代の秘密結社。一八世紀後半に福建に起こり,反清(ハンシン)復明(フクミン)・滅満興漢を唱え,その流れをくむ諸党派とともに反清排外運動に活躍した。三合会。三点会。
→会党

天地創造

てんちそうぞう 【天地創造】
〔原題 (ドイツ) Die Schöpfung〕
ハイドン作曲のオラトリオ。1799年ウィーンで初演。台本はミルトンの「失楽園」による。三部三四曲から成り,合唱と管弦楽のおおらかな明るさが特色。
→「天地創造」より終曲(ハイドン)[音声]

天地創造

てんちそうぞう [1] 【天地創造】
(1)創世神話の類型中,原始混沌ないし原初物質から世界が進化・生成したとするものに対し,ある創造神が何らかの方法によっておこなう世界の創造。一般には旧約聖書創世記のそれをさす。
(2)曲名(別項参照)。

天地有情

てんちうじょう 【天地有情】
詩集。土井晩翠作。1899年(明治32)刊。漢詩の素養のにじみ出た格調高い詩集。代表作「星落秋風五丈原」を含む。

天地根元造り

てんちこんげんづくり [1][5] 【天地根元造り】
切妻屋根を直接地上に伏せた造りの建物。江戸時代,神社建築の原型と想定して命名したもの。

天地無用

てんちむよう [1] 【天地無用】
荷物などの外側に書き記す言葉。破損する恐れがあるため,この荷物の上下を逆さまにするなという意。

天地玄黄

てんちげんこう [1][0] 【天地玄黄】
〔易経(文言)「天玄而地黄」〕
天は黒く,地は黄色である意。天と地の正しい色。天地。

天地神明

てんちしんめい [1] 【天地神明】
天地の神々。すべての神々。「―に誓って偽りではない」

天地返し

てんちがえし [4] 【天地返し】
耕地の土を深く耕して表層と下層の土を入れ替えること。

天地開闢

てんちかいびゃく [1] 【天地開闢】
天と地が開けた,世界の始まり。「―以来の大事件」
〔天地は,宇宙の始原における唯一混沌が上下に分離して形成されたとする中国古代の思想に基づく〕

天城

あまぎ 【天城】
鹿児島県大島郡の町。徳之島の北西部を占める。空港が立地し,観光客の玄関口。

天城山

あまぎさん 【天城山】
静岡県,伊豆半島中央部にある火山群。最高峰は万三郎岳,海抜1406メートル。杉・松・檜(ヒノキ)などが繁茂し,江戸時代は天領であった。

天城峠

あまぎとうげ 【天城峠】
伊豆半島中央部にある峠。海抜約830メートル。南北伊豆を結ぶ古くからの交通路。現在はトンネルが通じる。

天堂

てんどう [1] 【天堂】
(1)天にあって,神や仏の住むという殿堂。天宮(テング)。
(2)天上界。また,極楽浄土。

天塩

てしお テシホ 【天塩】
北海道旧一一か国の一。留萌(ルモイ)支庁全域と,上川支庁の北部,宗谷支庁の一部を含む地域。

天塩山地

てしおさんち テシホ― 【天塩山地】
北海道北部を南北に連なる山地。最高峰はピッシリ山(1032メートル)。東に名寄盆地を隔てて北見山地がある。

天塩川

てしおがわ テシホガハ 【天塩川】
北海道北部,天塩岳に源を発し,北流して日本海に注ぐ川。長さ256キロメートル。下流に天塩平野をつくる。

天壇

てんだん [0] 【天壇】
(1)中国で,皇帝が都城の南の郊外で冬至の日に天帝をまつった円形の祭壇。北京に現存,瀋陽(シンヨウ)には遺跡がある。南郊。
(2)山の頂上の平らな所。

天壌

てんじょう [0] 【天壌】
天と地。天地。「―の隔たり」

天壌無窮

てんじょうむきゅう [0][5] 【天壌無窮】
天地とともに永遠に続くこと。

天壌無窮の詔勅

てんじょうむきゅうのしょうちょく 【天壌無窮の詔勅】
日本書紀神話で,天孫降臨の際,天照大神(アマテラスオオミカミ)が天孫,火瓊瓊杵尊(ホノニニギノミコト)に言ったと伝えられる言葉。天皇家が日本を支配すべきことと,その繁栄の永続性を寿(コトホ)ぐ内容の言葉。

天声

てんせい [0] 【天声】
(1)天の発する声。
(2)雷鳴。また,雷鳴のような大声。

天売島

てうりとう 【天売島】
北海道北西部の羽幌町に属し,日本海上にある小島。オロロンチョウ(ウミガラス)・ウミネコの繁殖地。

天変

てんぺん [0] 【天変】
〔古くは「てんべん」〕
(「地異」に対して)天に起こる異変。日食・月食・雷・突風など。

天変地異

てんぺん【天変地異】
a disaster;→英和
a calamity.→英和

天変地異

てんぺんちい [5] 【天変地異】
天変と地異。自然界に起こる変事。

天変地異説

てんぺんちいせつ [6] 【天変地異説】
過去の地球上では突発的な激しい地殻変動が幾度か繰り返され,そのたびに前の時代の生物群がほとんど死滅し,生き残った一部の生物が世界に広く分布するようになったという考え。キュビエが提唱。その後,アガシーやドルビーニらは天変地異のつど全生物は死滅し,新たに生物が創造されたと考えた。激変説。
→斉一(セイイツ)説

天外

てんがい テングワイ 【天外】
⇒小杉(コスギ)天外

天外

てんがい [0][1] 【天外】
(1)天のそと。天のはるかかなた。
(2)非常に遠い所,高い所。思いがけない所。「奇想―」

天天

てんてん 【天天】
〔幼児語〕
(1)頭。「―をお動かしだとぞりぞりが剃ませんね/滑稽本・浮世風呂 2」
(2)てぬぐい。「―でお顔や手々をよをくお洗ひ/滑稽本・浮世風呂 3」
(3)「おつむてんてん」に同じ。「あたま―足でする角兵衛しし/柳多留 29」

天太玉命

あまのふとだまのみこと 【天太玉命】
⇒太玉命(フトダマノミコト)

天女

てんにょ [1] 【天女】
(1)天にいるという女性。女性の天人。また,美しくやさしい女性をたとえていう。
(2)仏教で,欲界の六天に住む女性。

天女

てんにょ【天女】
a heavenly maiden;an angel.→英和

天姿

てんし [1] 【天姿】
生まれつきの容姿。「露の滴たる―をそなへ/高橋阿伝夜叉譚(魯文)」

天威

てんい [1] 【天威】
天子・天帝の威光。

天威咫尺

てんいしせき [1] 【天威咫尺】
〔左氏伝(僖公九年)「天威不�違�顔咫尺�」〕
天子のそば近く仕えること。

天子

てんし [1] 【天子】
(1)〔天帝の子の意〕
天命をうけて地上を治める者。帝王。
(2)天皇のこと。
(3)〔仏〕 日天・月天などの仏教上の神。

天孫

てんそん [0] 【天孫】
(1)天(アマ)つ神の子孫。
(2)天照大神(アマテラスオオミカミ)の孫,瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)。

天孫降臨

てんそんこうりん [0] 【天孫降臨】
記紀神話で,瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)が高皇産霊尊(タカミムスヒノミコト)・天照大神の命令で,葦原中国(アシハラノナカツクニ)を統治するために,高天原(タカマノハラ)から日向(ヒユウガ)国(=宮崎県)高千穂(タカチホ)峰に天降(アマクダ)ったこと。

天宇受売命

あまのうずめのみこと 【天鈿女命・天宇受売命】
記紀神話の女神。天照大神(アマテラスオオミカミ)が天の岩屋に隠れた時,その前で踊った。また,瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の天孫降臨に従い,天の八衢(ヤチマタ)にいた猿田彦に道案内をさせた。猿女君(サルメノキミ)の祖。伎芸の守護神とされる。鈿女命。

天守

てんしゅ [1] 【天守・天主】
城の中心部に設けられた大櫓(オオヤグラ)。戦時には物見台・司令塔,弓・鉄砲使用のための足場として,また平時には武器庫として用いた。織田信長が安土城に五層七重のものを造営して以後,多層大形のものが多く出現した。天守閣。

天守番

てんしゅばん [3] 【天守番】
江戸幕府の職名。江戸城天守の守衛にあたったもの。

天守米

てんしゅまい [0] 【天守米】
(1)城の天守に備えておく上質の米。城米。
(2)上等な米。「朝夕も余所は皆赤米なれども,此方(コチ)は播州の―/浮世草子・一代女 4」

天守閣

てんしゅかく [3] 【天守閣】
「天守」に同じ。

天守閣

てんしゅかく【天守閣】
a castle tower;a keep.→英和

天安

てんあん 【天安】
年号(857.2.21-859.4.15)。斉衡の後,貞観の前。文徳(モントク)・清和天皇の代。

天安門

てんあんもん 【天安門】
中国,北京にある故宮の正門の名。明代に建設された。1949年,毛沢東がこの上で中華人民共和国の成立を宣言。門前の広場は国慶節・メー-デーなど国家的行事の中心式場となる。ティエンアン-メン。
天安門[カラー図版]

天安門事件

てんあんもんじけん 【天安門事件】
(1)1976年4月5日天安門広場で起こった民衆騒乱事件。故周恩来首相を追悼する民衆が人民英雄記念碑に捧げた花輪を当局が撤去したことに抗議したもの。のち,革命的行動と評価された。四・五運動。
(2)1989年6月4日,民主化要求を掲げる学生や労働者・市民に占拠された天安門広場を奪回するため,戒厳軍が出動して多数の死傷者を出した事件。

天官

てんかん [0] 【天官】
中国,周の六官(リクカン)の一。冢宰(チヨウサイ)を長官とし,国政を総轄した。

天宮

てんきゅう [0] 【天宮】
天帝の宮殿。また,大空。てんぐう。

天寵

てんちょう [0] 【天寵】
天のめぐみ。また,天子の恩愛。

天寿

てんじゅ [1] 【天寿】
天から授かった寿命。

天寿を全うする

てんじゅ【天寿を全うする】
die a natural death;die of old age.

天寿国

てんじゅこく [3] 【天寿国】
聖徳太子の往生したとされる浄土の名。
〔无寿(ムジユ)国すなわち無量寿国,極楽浄土の誤記か〕

天寿国曼荼羅

てんじゅこくまんだら 【天寿国曼荼羅】
聖徳太子の没後,妃の橘大郎女が,太子と太子の母后の天寿国にある姿を縫いとりさせて作らせた繍帳(シユウチヨウ)。原物は二帳であったが,現在は残片が中宮寺に残る。国宝。天寿国繍帳。

天尊

てんそん [0] 【天尊】
〔諸天中で最も尊い意〕
仏の別名。

天少女

あまおとめ 【天少女】
天人。天女。あまつおとめ。「一月(イチゲツ)夜々(ヤヤ)の―,奉仕を定め役をなす/謡曲・羽衣」

天山

あめやま 【天山】
天や山のように高いこと。また,大いに,はなはだの意で,副詞的に用いる。「平家の御恩を―と蒙たれば/平家 4」「―忝なくは候へども/仮名草子・竹斎」

天山

てんざん 【天山】
中央アジアにある大山脈。キルギス共和国から中国の新疆(シンキヨウ)ウイグル自治区にかけて東西に連なる。この山脈の南側と北側にオアシス都市国家を結ぶ古代の東西交易路,シルク-ロードが通っていた。長さ約2000キロメートル。最高峰はポベーダ山,海抜7439メートル。ティエン-シャン。

天山北路

てんざんほくろ 【天山北路】
シルク-ロードのうち天山山脈の北側を通る道。清代には天山・アルタイ両山脈の間のジュンガル盆地をさした。準部。

天山南路

てんざんなんろ 【天山南路】
シルク-ロードのうち天山山脈の南側を通る道。清代には,天山・崑崙(コンロン)両山脈の間のタリム盆地をさした。回部。

天川

あまかわ アマカハ 【天川】
マカオ(澳門)の日本における古名。阿媽港(アマコウ)。

天工

てんこう [0] 【天工・天功】
天のなしたわざ。自然のはたらき。「―人工相(アイ)合して/日光山の奥(花袋)」

天工開物

てんこうかいぶつ 【天工開物】
中国の産業技術書。全三巻。明の宋応星著。1637年刊。穀類・衣服・染色・製塩・製糖・製陶・鋳造・製油・製紙・製錬など,明末の産業のあらゆる分野にわたって,図版を添えて述べる。

天巧

てんこう [0] 【天巧】
自然のたくみ。造化のわざ。

天帝

てんてい [0] 【天帝】
(1)古代中国で,宇宙の万物を支配すると考えられた神。造物主。上帝。
(2)仏教で,帝釈天(タイシヤクテン)のこと。てんたい。
(3)キリスト教で神のこと。上帝。

天帝

てんてい【天帝】
the Lord;God.→英和

天師道

てんしどう 【天師道】
⇒五斗米道(ゴトベイドウ)

天常立尊

あまのとこたちのみこと 【天常立尊】
記紀神話の神。天地開闢(カイビヤク)の時に現れた神の一。天の恒久性を意味する神。天之常立神。

天幕

てんまく [1] 【天幕】
(1)天井に張り渡す幕。
(2)テント。

天幕

てんまく【天幕】
⇒テント.

天幕毛虫

てんまくけむし [5] 【天幕毛虫】
ウメケムシの別名。

天平

てんぴょう テンピヤウ 【天平】
年号(729.8.5-749.4.14)。神亀の後,天平感宝の前。聖武天皇の代。

天平勝宝

てんぴょうしょうほう テンピヤウ― 【天平勝宝】
年号(749.7.2-757.8.18)。天平感宝の後,天平宝字の前。孝謙天皇の代。

天平宝字

てんぴょうほうじ テンピヤウ― 【天平宝字】
年号(757.8.18-765.1.7)。天平勝宝の後,天平神護の前。孝謙・淳仁・称徳天皇の代。

天平尺

てんぴょうじゃく テンピヤウ― [3] 【天平尺】
奈良時代に用いられた尺。唐の大尺に等しい。正倉院・法隆寺に木製・象牙製の遺品があり,一尺は29.6センチメートル。

天平式

てんぴょうしき テンピヤウ― [0] 【天平式】
天平時代の美術様式。仏像や社寺建築に特徴が見られる。

天平感宝

てんぴょうかんぽう テンピヤウ― 【天平感宝】
年号(749.4.14-749.7.2)。天平の後,天平勝宝の前。聖武天皇の代。

天平文化

てんぴょうぶんか テンピヤウ―クワ [5] 【天平文化】
奈良時代,天平年間を中心に栄えた文化。律令国家の充実を背景にした貴族文化で,唐文化の影響を強く受けて発達し,国際的性格と鎮護国家思想による仏教的性格を大きな特色とする。彫像を中心とするすぐれた仏教美術を生んだ。

天平時代

てんぴょうじだい テンピヤウ― 【天平時代】
文化史上の時代区分。天平年間を中心に,広くは奈良時代全般(710-794)をさす。

天平神護

てんぴょうじんご テンピヤウ― 【天平神護】
年号(765.1.7-767.8.16)。天平宝字の後,神護景雲の前。称徳天皇の代。

天平革

てんぴょうがわ テンピヤウガハ [3][0] 【天平革】
染め革の一。獅子・牡丹などの模様の中に「天平十二年八月」の年紀を染めたもの。江戸時代もっぱら武具に用いた。年紀は製作年代を示すものではない。
天平革[図]

天幸

てんこう [0] 【天幸】
天の与えたさいわい。天のめぐみ。

天底

てんてい [0][1] 【天底】
観測者を貫く鉛直線が下方で天球と交わる点。天頂と正反対の点。足下点。
⇔天頂

天府

てんぷ [1] 【天府】
(1)産出物の豊かな肥沃な土地。天然の倉。また,天然の要害。
(2)天子の府庫。天皇の倉。

天府

てんぷ [1] 【天府・天桴】
〔一説に外来語とも。語源未詳〕
腕時計・懐中時計などの遅速を調節する装置。おもちゃのこまのような形で,これをひげぜんまいを用いて往復回転運動させ,振り子と同じような等時性を得る。

天庭

てんてい [0] 【天庭】
(1)天帝の宮廷。また,天。
(2)相術で,額(ヒタイ)の中央のこと。

天延

てんえん 【天延】
年号(973.12.20-976.7.13)。天禄の後,貞元の前。円融天皇の代。

天弓

てんきゅう [0] 【天弓】
虹(ニジ)。

天引き

てんびき [0] 【天引き】 (名)スル
金を貸したり,給料の支払いの時などに,利息・税金・保険料などを,あらかじめ差し引くこと。「保険料を―する」「―貯金」

天引する

てんびき【天引する】
take[knock,check]off.天引貯金 a checkoff deposit.

天彦

あまびこ 【天彦】
(1)こだまを返すといわれる天人。「―よ雲のまがきにことづてん/夫木 8」
(2)こだま。やまびこ。[日葡]

天彦の

あまびこの 【天彦の】 (枕詞)
「音羽」「訪れ」などにかかる。「―訪れじとぞ今は思ふ/古今(雑下)」

天役

てんやく 【天役・点役】
古代末期から中世にかけ,田地を対象として賦課された臨時税の総称。本来朝廷の特別行事・寺社造営などの費用捻出のための便法であったが,室町中期以降,守護大名が領内の百姓に臨時に課す夫役・公事をいうようになった。

天律

てんりつ [0] 【天律】
天のさだめ。自然の理法。

天御中主尊

あまのみなかぬしのみこと 【天御中主尊】
記紀(特に古事記)神話の神。天地開闢(カイビヤク)の時,高天原(タカマノハラ)に最初に現れた造化三神の一。のちに復古神道の平田篤胤(アツタネ)らによって宇宙を主宰する絶対神とされた。天之御中主神。

天御柱神

あまのみはしらのかみ 【天御柱神】
国御柱神とともに風をつかさどる神。ともに竜田神社の祭神。

天徳

てんとく [0] 【天徳】
(1)万物を育てる自然の働き。天道。
(2)天子の徳。

天徳

てんとく 【天徳】
年号(957.10.27-961.2.16)。天暦の後,応和の前。村上天皇の代。

天徳歌合

てんとくうたあわせ 【天徳歌合】
歌合。960年(天徳4)3月30日,村上天皇の主催。二〇番。判者小野宮実頼。詠者は源順ら一二人。この歌合で,歌合の次第・様式が完成され,のちの晴の歌合の規範となった。天徳四年内裏歌合。

天心

てんしん [0] 【天心】
(1)空のまんなか。空の中心。「月―貧しき町を通りけり/蕪村句集」
(2)天の心。天子の心。

天心

てんしん 【天心】
⇒岡倉(オカクラ)天心

天忍日命

あまのおしひのみこと 【天忍日命】
記紀神話の神。瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の天孫降臨の時の随伴神。天津久米命(アマツクメノミコト)とともに武装して一行の先頭に立った。大伴(オオトモ)氏の祖神。

天忍穂耳尊

あまのおしほみみのみこと 【天忍穂耳尊】
記紀神話の神。天照大神(アマテラスオオミカミ)の子。瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の父。

天応

てんおう 【天応】
年号(781.1.1-782.8.19)。宝亀の後,延暦の前。光仁・桓武天皇の代。

天忠組

てんちゅうぐみ 【天誅組・天忠組】
幕末期,諸藩を脱藩した尊攘急進派の集団。吉村寅太郎・藤本鉄石・松本奎堂(ケイドウ)らを中心とする。1863年中山忠光を擁して大和で挙兵,五条代官所を襲撃し,十津川郷士も加え大和高取城に向かったが八月一八日の政変後,幕軍に敗れ壊滅した。

天性

てんせい [1] 【天性】
■一■〔古くは「てんぜい」とも〕
生まれつき備わっていること。天から与えられた性質。「―の明るい気質」
■二■ (副)
まったく。「―知らずといふやらん/平家(六・長門本)」

天性

てんせい【天性】
nature;→英和
[生まれつき]by nature;→英和
naturally.→英和
〜の natural;→英和
born.→英和

天恩

てんおん [0] 【天恩】
(1)天の恵み。
(2)天子の恩。「―枯骨に及ぶ」
(3)「天恩日(ニチ)」に同じ。

天恩日

てんおんにち [3] 【天恩日】
暦注の一。万事に吉とする日。干支が甲子(キノエネ)から,戊辰(ツチノエタツ)と続く五日,己卯(ツチノトウ)から癸未(ミズノトヒツジ)までの五日,己酉(ツチノトトリ)から癸丑(ミズノトウシ)までの五日。

天恵

てんけい [0] 【天恵】
天の恵み。また,天子の恩恵。天恩。「―に浴する」

天恵

てんけい【天恵】
(a) blessing;a gift of nature.

天意

てんい [1] 【天意】
(1)天の心。自然の道理。「―にそむく」
(2)天子の意志。

天慮

てんりょ [1] 【天慮】
天子の考え。叡慮。神慮。

天慶

てんけい 【天慶】
⇒てんぎょう(天慶)

天慶

てんけい [0] 【天慶】
天から授かった,たまもの。

天慶

てんぎょう テンギヤウ 【天慶】
年号(938.5.22-947.4.22)。承平の後,天暦の前。朱雀(スザク)・村上天皇の代。

天慶の乱

てんぎょうのらん テンギヤウ― 【天慶の乱】
⇒承平天慶(ジヨウヘイテンギヨウ)の乱(ラン)

天成

てんせい [1][0] 【天成】
(1)天の成したこと。自然にできたこと。「―の要害」
(2)生まれつき。「―の才」

天成の

てんせい【天成の】
natural;→英和
born.→英和

天手力男命

あまのたぢからおのみこと アマノタヂカラヲ― 【天手力男命】
記紀神話の神。天照大神(アマテラスオオミカミ)が天の岩屋に隠れた時,戸を開いて大神を連れ出した大力の神。天孫降臨に従う。手力男命(タヂカラオノミコト)。

天手古舞をする

てんてこまい【天手古舞をする】
run[bustle]about busily;have a very busy time (of it).

天才

てんさい【天才】
<be> a genius <in,for> ;→英和
<have> a (natural) talent[gift] <for> .〜的な gifted;→英和
talented;→英和
born.→英和
‖天才教育 genius education.

天才

てんさい [0] 【天才】
生まれつき備わっている,きわめてすぐれた才能。また,その持ち主。

天才的

てんさいてき [0] 【天才的】 (形動)
天才でなければできないと思われるほど,すぐれているさま。「―なピアニスト」「―な技」

天承

てんしょう 【天承】
年号(1131.129-1132.8.11)。大治の後,長承の前。崇徳(ストク)天皇の代。

天授

てんじゅ 【天授】
南朝の年号(1375.5.27-1381.2.10)。文中の後,弘和の前。長慶天皇の代。

天授

てんじゅ [1] 【天授】
天から授かったもの。また,生まれつき備わっているもの。天性。

天授の

てんじゅ【天授の】
sacred;→英和
gifted by nature.

天探女

あまのさぐめ 【天探女】
記紀神話の神。天稚彦(アメノワカヒコ)の従神。高天原(タカマノハラ)から遣わされた雉(キジ)を天稚彦に射殺させた。一説に,後世の天の邪鬼(ジヤク)に関係づけられる。

天数ふ

あまかぞう 【天数ふ】 (枕詞)
「そらかぞう」の異訓。

天敵

てんてき [0] 【天敵】
自然界で,ある生物を捕食や寄生によって殺す他の生物。天敵は個体数の均衡を保つのに重要な役目を果たすとともに,病害虫防除にも利用される。鳥類は多くの昆虫の天敵である。

天敵

てんてき【天敵】
a natural enemy.

天文

てんぶん 【天文】
年号(1532.7.29-1555.10.23)。享禄の後,弘治の前。後奈良天皇の代。

天文

てんもん [0] 【天文】
(1)天体に起こる諸現象。
(2)天空に起こるさまざまな現象を観察し,吉凶を占ったり,暦法を考えたりすること。また,その術。「―・暦数によく達(サト)り/今昔 9」

天文単位

てんもんたんい [5] 【天文単位】
天文学で用いる距離の単位。一天文単位は地球と太陽との間の平均距離にあたる。1.49597870×10¹¹ メートル。記号 AU 天文単位距離。

天文博士

てんもんはかせ [5] 【天文博士】
律令制で,陰陽寮の職員。天文・暦数をつかさどり,また天文生を教授する。

天文台

てんもんだい [0] 【天文台】
大望遠鏡をはじめとする諸器械を備え,常時,天文学上の観測ならびに研究を行う施設。

天文学

てんもんがく [3] 【天文学】
〔astronomy〕
宇宙と天体に関する学問。古来より洋の東西を問わず発達した学問で,現在では,位置天文学や天体力学と天体物理学とに大別されている。また,電波天文学など多くの分科があり,人工衛星・宇宙探査機などの新しい観測手段の出現により,急速な発展を遂げる。

天文学

てんもん【天文学(者)】
astronomy (an astronomer).→英和
‖天文学的 astronomical <figures> .天文台 an astronomical observatory.

天文学的数字

てんもんがくてきすうじ [0] 【天文学的数字】
天文学で扱うような桁数の大きな数字。実生活からかけ離れた大きな数字。

天文対話

てんもんたいわ 【天文対話】
天文学書。原題は「二つの宇宙体系すなわちプトレマイオスとコペルニクス説に関する対話」。ガリレオ=ガリレイ著。1632年刊。地動説を支持する者と天動説を信ずる者,および良識的市民の三人物が四日間にわたって取り交わす問答形式で構成され,そのやりとりの中で地動説の正しさが明らかにされている。その内容がキリスト教の教義に反するとして禁書に指定されたが,論文体でなく,しかもイタリア語で書かれた本書は,地動説の普及に大きな役割を果たした。

天文方

てんもんかた [0] 【天文方】
江戸幕府の職名。天文・編暦・測量,洋書の翻訳などにあたった。司天官。

天文時

てんもんじ [3] 【天文時】
原子時に対して,天体の位置観測による時法の総称。

天文時計

てんもんどけい [5] 【天文時計】
天文学上の観測に使用される時計。水晶時計および原子時計などの精密なものが使用される。

天文法華の乱

てんぶんほっけのらん 【天文法華の乱】
1536年(天文5),延暦寺の宗徒が京都の日蓮宗寺院二一寺を襲撃破却した事件。京都町衆を中心とする日蓮宗徒は一向一揆や土一揆に対抗して,法華一揆を起こし,京都で大きな影響力をもち,山門との間に天文初年から対立・葛藤が続いていた。これが宗門論争を機に爆発し武力衝突にまで発展した。この乱により1542年まで日蓮宗は京都で禁教とされた。

天文潮

てんもんちょう [3] 【天文潮】
月や太陽の起潮力によって生ずる潮汐。天体潮。

天文航法

てんもんこうほう [5] 【天文航法】
天体の位置を観測し,船や飛行機の現在位置を求める航法。天測法。測天法。

天文薄明

てんもんはくめい [0] 【天文薄明】
太陽高度が地平線下一二度から一八度までの薄明。太陽がこれ以下にあると,一般に薄明はなくなり星明りだけとなる。
→薄明

天文道

てんもんどう [3] 【天文道】
天空の諸現象を観察して,季節を知り,異変を察し,異変があれば古例・文献に照合して記録し,吉凶を判断する術。律令制では陰陽寮の職掌,平安中期以降は安倍家(土御門家)の世業となった。

天文館通り

てんもんかんどおり テンモンクワンドホリ 【天文館通り】
鹿児島市の中心繁華街。地名は藩主島津重豪が天文観測所を造ったことによる。百貨店・飲食店などが集まる。

天日

てんぴ [1] 【天日】
太陽の光。また,太陽の熱。「―乾燥」「布地を―にさらす」

天日

てんぴ【天日】
<dry in> the sun;→英和
sunlight.→英和

天日

てんじつ [0][1] 【天日】
太陽。

天日塩

てんぴじお [3] 【天日塩】
天日製塩によって作った食塩。てんじつえん。

天日塩

てんじつえん [4] 【天日塩】
⇒てんぴじお(天日塩)

天日槍

あまのひぼこ 【天日槍・天日矛】
記紀にみえる新羅(シラギ)国の王子。垂仁朝に但馬(タシマ)国出石に渡来。持参した八種の神宝は出石神社に祀(マツ)られたという。「播磨国風土記」では葦原醜男(アシハラノシコオ)と土地争いをした神とされる。

天日矛

あまのひぼこ 【天日槍・天日矛】
記紀にみえる新羅(シラギ)国の王子。垂仁朝に但馬(タシマ)国出石に渡来。持参した八種の神宝は出石神社に祀(マツ)られたという。「播磨国風土記」では葦原醜男(アシハラノシコオ)と土地争いをした神とされる。

天日製塩

てんぴせいえん [4] 【天日製塩】
製塩法の一。塩田に海水を導き入れ,太陽の熱で水分を蒸発させて食塩を結晶させる方法。降雨量が少なく,空気の乾燥している地に適する。

天明

てんめい 【天明】
年号(1781.4.2-1789.1.25)。安永の後,寛政の前。光格天皇の代。

天明

てんめい [0] 【天明】
明けがた。夜明け。黎明(レイメイ)。

天明の大火

てんめいのたいか 【天明の大火】
1788年(天明8)京都市中の大火。皇居をはじめ市の中心部を焼尽し,焼失家屋一八万戸以上。

天明の飢饉

てんめいのききん 【天明の飢饉】
1782年(天明2)から87年の大飢饉。特に83年の浅間山の大噴火の影響が大きく,東北地方の被害が甚大であった。各地で一揆・打ちこわしが続発し,老中田沼意次の失脚を早めた。

天明調

てんめいちょう [0] 【天明調】
安永・天明期に,蕉風への復帰を唱えて起こった俳風。与謝蕪村・加藤暁台・三浦樗良(チヨラ)・高桑闌更(ランコウ)・加舎白雄(カヤシラオ)・高井几董(キトウ)などが主な俳人。

天明釜

てんみょうがま テンミヤウ― [3] 【天明釜】
鎌倉時代以降下野(シモツケ)国安蘇郡天明(栃木県佐野市犬伏町)で作られた鉄の茶釜の総称。室町時代以後芦屋釜と並び称された。多くは無文で地肌に工夫を凝らしており,わびた趣が好まれる。

天晴

あっぱれ [3][1] 【天晴(れ)・遖】
■一■ (形動)[文]ナリ
人の行為がとてもすぐれていて,賞賛に値するさま。みごとだ。感心だ。「―なおこない」「―なる政治家となりて/谷間の姫百合(謙澄)」
■二■ (感)
(1)人の行為をほめたたえる時に発する語。でかした。「よくやった。―,―」
(2)驚き・嘆き・期待・決意などの気持ちで発する語。ああ。おお。「―剛の者かな/平家 8」「―疾う斬らればや/謡曲・盛久」
〔「あはれ(哀)」を促音化して意味を強めた語。「天晴」は当て字,「遖」は国字。古くは連体詞的にも副詞的にも用いられた〕

天晴れ

あっぱれ [3][1] 【天晴(れ)・遖】
■一■ (形動)[文]ナリ
人の行為がとてもすぐれていて,賞賛に値するさま。みごとだ。感心だ。「―なおこない」「―なる政治家となりて/谷間の姫百合(謙澄)」
■二■ (感)
(1)人の行為をほめたたえる時に発する語。でかした。「よくやった。―,―」
(2)驚き・嘆き・期待・決意などの気持ちで発する語。ああ。おお。「―剛の者かな/平家 8」「―疾う斬らればや/謡曲・盛久」
〔「あはれ(哀)」を促音化して意味を強めた語。「天晴」は当て字,「遖」は国字。古くは連体詞的にも副詞的にも用いられた〕

天晴れ

あっぱれ【天晴れ】
Bravo!/Well done! 〜な splendid;admirable;→英和
glorious.→英和

天智天皇

てんちてんのう 【天智天皇】
⇒てんじてんのう(天智天皇)

天智天皇

てんじてんのう テンヂテンワウ 【天智天皇】
(626-671)「日本書紀」で第三八代天皇の漢風諡号(シゴウ)(在位 668-671)。名は葛城(カヅラキノ)皇子。一名開別(ヒラカスワケノ)皇子とも。中大兄(ナカノオオエノ)皇子は他の「大兄」と区別するための呼び名。和風諡号は天命開別(アメミコトヒラカスワケ)。舒明天皇第二皇子。645年(大化1)中臣鎌足と図って蘇我(ソガ)氏を滅ぼし,皇太子として改新政治を主導。即位後,都を大津に移し,近江令を制定。また庚午年籍(コウゴネンジヤク)を作り,律令体制の基礎を築いた。万葉集に歌を収める。

天暦

てんりゃく 【天暦】
年号(947.4.22-957.10.27)。天慶(テンギヨウ)の後,天徳の前。村上天皇の代。

天暦の治

てんりゃくのち 【天暦の治】
平安中期,村上天皇の治世。天皇親政を行い,政治・文化に積極的であった時代として,後世賞揚された。

天曹地府祭

てんそうちふさい テンサウチフ― [6] 【天曹地府祭】
陰陽道(オンヨウドウ)で六道の冥官をまつって祈祷する儀式。

天朝

てんちょう [0] 【天朝】
朝廷・天子を敬っていう語。

天朝田畝制度

てんちょうでんぽせいど [8] 【天朝田畝制度】
太平天国が1853年の南京占領後発表した理想主義的な社会制度。キリスト教と中国固有の思想を調和させ,男女の平等・土地の均分・兵農一致の軍事編成などを内容とする。

天来

てんらい [0][1] 【天来】
天から来ること。人の手に成るとは思えないほどすばらしいもの。「―の妙音」

天杯

てんぱい 【天杯・天盃】
天皇からいただく杯酒。恩賜のさかずき。「左府―をたまはりて/著聞 18」

天板

てんばん [0] 【天板】
⇒甲板(コウイタ)(1)

天板

てんいた [0][1] 【天板】
⇒甲板(コウイタ)

天枝

てんし [1] 【天枝】
天子・天皇の子孫。帝葉(テイヨウ)。

天枢

てんすう [0] 【天枢】
(1)天の中心。
(2)鍼灸(シンキユウ)医学のつぼ(経穴)の一。臍(ヘソ)の左右約6センチメートルのところ。

天柱

てんちゅう [0] 【天柱】
中国古代の説話で,天を支えているという柱。また,世を支える道義のたとえ。
→地維(チイ)

天柱

ちりけ [0] 【身柱・天柱】
〔「ちりげ」とも〕
灸穴(キユウケツ)の一。項(ウナジ)の下,第三椎(ツイ)の下。小児の驚風・疳(カン)などを治す灸をすえた。「―・筋違(スジカイ)に灸をしたれば/仮名草子・浮世物語」

天桴

てんぷ [1] 【天府・天桴】
〔一説に外来語とも。語源未詳〕
腕時計・懐中時計などの遅速を調節する装置。おもちゃのこまのような形で,これをひげぜんまいを用いて往復回転運動させ,振り子と同じような等時性を得る。

天梅

てんのうめ [1] 【天梅】
バラ科の常緑低木。沖縄・小笠原諸島などの海辺に生え,また庭木・盆栽などにされる。茎はややつる性。葉は革質で奇数羽状複葉。四,五月,枝先の散房花序上に白色の五弁花をつける。磯山椒。

天棚

あまだな [0] 【天棚】
(1)炉の上に天井からつった棚。火棚。天皿(アマザラ)。火天(ヒアマ)。あまだ。
(2)天井の上。転じて,二階。

天業

てんぎょう [0] 【天業】
天子・天皇の国を治める事業。

天橋立

あまのはしだて 【天橋立】
京都府北部,宮津湾にある砂嘴(サシ)。全長3.3キロメートル。白砂青松の景勝地で,松島・宮島とともに日本三景の一。北岸の成相山(ナリアイサン)・傘松公園からの眺望はことによい。((歌枕))「大江山いくのの道のとほければまだふみも見ず―/金葉(雑上)」

天機

てんき [1] 【天機】
(1)自然の神秘。造化の秘密。
(2)生まれつきの性質。
(3)天皇の機嫌。「―を伺う」

天正

てんしょう テンシヤウ 【天正】
年号(1573.7.28-1592.12.8)。元亀の後,文禄の前。正親町(オオギマチ)・後陽成天皇の代。

天正の石直し

てんしょうのこくなおし テンシヤウ―コクナホシ 【天正の石直し】
⇒太閤検地(タイコウケンチ)

天正カルタ

てんしょうカルタ テンシヤウ― [5] 【天正―】
ポルトガル人の伝えたカルタを日本風に改変したもの。一(ピン)から一二(キリ)まで四枚ずつ,四八枚を一組とする。しばしば賭博に用いられた。

天正大判

てんしょうおおばん テンシヤウオホ― [5] 【天正大判】
1588年(天正16),豊臣秀吉が後藤徳乗に鋳造させた金貨。長円形の大判としては最古のもの。重さ約165グラム。表裏に桐の極印(ゴクイン)がある。

天正小判

てんしょうこばん テンシヤウ― [5] 【天正小判】
1588年(天正16),豊臣秀吉が天正大判とともに鋳造させたと伝えられる金貨。長円形で,周囲に多数の小丸点があり,「天正」および桐の極印がある。江戸時代の正徳小判の贋造品ともいう。

天正遣欧使節

てんしょうけんおうしせつ テンシヤウ― 【天正遣欧使節】
1582年(天正10)キリシタン大名大村純忠・大友義鎮(ヨシシゲ)・有馬晴信が,宣教師 A =バリニャーノの勧めによって,ローマ教皇グレゴリウス一三世およびスペイン国王フェリペ二世のもとに派遣した少年使節。正使伊東マンショ・千々石(チヂワ)ミゲル,副使原マルチノ・中浦ジュリアン。ゴア,リスボン,マドリードを経て85年ローマに入り,90年長崎に帰国した。

天武天皇

てんむてんのう 【天武天皇】
(?-686) 日本書紀で第四〇代天皇の漢風諡号(シゴウ)(673-686)。名は大海人(オオアマノ)皇子。和風諡号は天渟中原瀛真人(アマノヌナハラオキノマヒト)。舒明天皇第三皇子。兄,天智天皇の皇太子となったが,天皇の死に際し,吉野に退去。672年挙兵して,大友皇子を破り,飛鳥浄御原(アスカキヨミハラ)に即位。在位中,国史の撰修に着手,八色姓(ヤクサノカバネ)を制定し,律令体制を推進した。
→壬申(ジンシン)の乱

天気

てんき【天気】
weather;→英和
[晴天]fine[good,nice]weather;→英和
<It is> fine.→英和
悪い(いやな)〜 bad (nasty) weather.〜になる It clears up[improves].‖天気雨 ⇒狐(の嫁入り).天気概況 the general weather conditions.天気具合[模様] <judging from> the look of the sky.天気図 a weather chart.天気予報(では) the weather forecast (says…).

天気

てけ 【天気】
〔「てんけ」の撥音「ん」の無表記〕
空模様。てんき。ていけ。「―のこと楫取(カジトリ)の心にまかせつ/土左」

天気

ていけ 【天気】
〔「てい」は「天」の撥音を「い」と表記したもの〕
空模様。てんき。てけ。「―のことにつけて祈る/土左」

天気

てんき [1] 【天気】
(1)ある場所,ある時刻の気象状態。気圧・気温・湿度・風向・風速・雲量・降水量などを総合した大気の状態。
(2)雲の多少,降水の有無など,空のようす。
(3)晴れていること。「今日も―だ」
(4)天の気。天の精気。「―正しくて地気応ずる/十善法語」
(5)天皇の機嫌。天皇のおぼしめし。天機。「―にて候ひしかば力及ばず/平治(上)」

天気予報

てんきよほう [4] 【天気予報】
天気の変化を予測し,知らせること。天気図などから天気状態の時間的推移を分析し,将来の大気の状態を予測して行う。短期予報・週間予報・長期予報などがある。

天気俚諺

てんきりげん [4] 【天気俚諺】
天気・天候・気候などに関する古くからの言い伝え。伝承による天気の変化についての経験則。「夕焼けは晴れ,朝焼けは雨」「月や日に暈(カサ)がかぶると天気が悪くなる」などの類。天候・気候の前兆をいうものが多い。科学的に正しいものも誤っているものもある。

天気合ひ

てんきあい [0] 【天気合ひ】
天気のぐあい。空模様。「これは不順な―でござる/滑稽本・膝栗毛 5」

天気図

てんきず [3] 【天気図】
各地点で観測した気象要素や天気を一枚の白地図に等値線や記号で記入した図。地上天気図・高層天気図があり,天気予報に利用する。

天気図解析

てんきずかいせき [5] 【天気図解析】
天気図をもとに天気現象を解析すること。
→総観解析

天気概況

てんきがいきょう [3] 【天気概況】
各地の天候と風向・風速についてのあらまし。

天気祭

てんきまつり [4] 【天気祭(り)】
長雨の時,晴天を祈る祭り。日和(ヒヨリ)申し。雨上げ。

天気祭り

てんきまつり [4] 【天気祭(り)】
長雨の時,晴天を祈る祭り。日和(ヒヨリ)申し。雨上げ。

天気記号

てんききごう [4] 【天気記号】
天気図に記入するため,天気を記号で表したもの。天気図記号。

天気雨

てんきあめ [3] 【天気雨】
日が照っているのに,さっと降る小雨。

天水

てんすい [0] 【天水】
(1)空から降った水。雨水。
(2)空と海。「―茫茫として/平家 7」
(3)「天水桶(オケ)」の略。

天水

てんすい【天水】
rain water.

天水場

てんすいば [0] 【天水場】
灌漑用水がなく,雨水に頼って耕作する地帯。

天水桶

てんすいおけ [5][3] 【天水桶】
防火用に雨水を貯えておく桶。
天水桶[図]

天水田

てんすいでん [3] 【天水田】
天水だけに依存している水田。

天永

てんえい 【天永】
年号(1110.7.13-1113.7.13)。天仁の後,永久の前。鳥羽天皇の代。

天汁

てんつゆ [0] 【天汁】
テンプラを食べるときのつけ汁。

天河

てんが 【天河】
あまのがわ。銀河。[日葡]

天河石

てんがせき [3] 【天河石】
美しい緑青色を呈する微斜長石(カリ長石の一種)。主産地はカシミール地方。アマゾン石。アマゾナイト。

天治

てんじ テンヂ 【天治】
年号(1124.4.3-1126.1.22)。保安の後,大治の前。崇徳(ストク)天皇の代。

天沼

あまぬま 【天沼】
姓氏の一。

天沼俊一

あまぬましゅんいち 【天沼俊一】
(1876-1947) 建築史家。東京生まれ。東大卒。京大教授。古建築の調査に従事。主著「日本建築史図録」

天泣

てんきゅう [0] 【天泣】
上空に雲がないときに降る雨。遠方から雨滴が吹き流されてきた場合などに見られる。

天津

てんしん 【天津】
中国,華北の海河下流に位置する河港都市。北京の外港。製鉄・綿・羊毛などの工業が発達。政府の直轄市で,大運河と海河の合流点に当たり水陸交通の要衝。かつては日英仏などの租界があった。ティエンチン。

天津久米命

あまつくめのみこと 【天津久米命】
古事記神話で,瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の天孫降臨の時の随伴神。武装して一行の先頭に立った。久米直(クメノアタイ)などの祖神。

天津小湊

あまつこみなと 【天津小湊】
千葉県南部の町。太平洋に面する漁港。日蓮上人ゆかりの清澄寺・誕生寺がある。前面の海域,鯛ノ浦はタイの生息地として知られる。

天津彦彦火瓊瓊杵尊

あまつひこひこほのににぎのみこと 【天津彦彦火瓊瓊杵尊】
⇒瓊瓊杵命(ニニギノミコト)

天津彦根命

あまつひこねのみこと 【天津彦根命・天津日子根命】
記紀神話の神。天照大神(アマテラスオオミカミ)の子。凡川内直(オウシコウチノアタイ)・額田部連(ヌカタベノムラジ)などの祖神。

天津日子根命

あまつひこねのみこと 【天津彦根命・天津日子根命】
記紀神話の神。天照大神(アマテラスオオミカミ)の子。凡川内直(オウシコウチノアタイ)・額田部連(ヌカタベノムラジ)などの祖神。

天津条約

てんしんじょうやく 【天津条約】
(1)アロー戦争の結果,1858年に清と英・仏・米・露との間に結ばれた条約。外交使節の北京常駐,内地旅行,開港場の増加,キリスト教の公認などを定めた。
(2)1871年に結ばれた日・清両国間の通商条約。
→日清修好条規
(3)朝鮮の甲申事変に関連し,1885年に日・清両国間で結ばれた協定。朝鮮からの日・清両軍の撤兵を約し,将来における朝鮮への出兵の条件を定めた。
(4)清仏戦争の結果,1885年に清・仏両国間に結ばれた条約。清は,ベトナムがフランスの保護国であることを承認。

天津麻羅

あまつまら 【天津麻羅】
古事記神話の鍛冶(カジ)の神。天照大神(アマテラスオオミカミ)が天の岩屋戸にこもった時,祭祀(サイシ)の準備のために登場した。

天流

てんりゅう 【天流】
剣・槍術の一派。祖は常州真壁の人,斎藤伝鬼房勝秀(1550-1587)。天道流。

天海

てんかい 【天海】
(1536-1643) 江戸初期の天台宗の僧。号は南光坊。諡号(シゴウ)は慈眼大師。会津の人。比叡山・興福寺などで諸宗について学び,川越の喜多院などに住した。徳川家康の帰依をうけて政治にも参与し,日光山を授けられた。家康死後,家康を久能山から日光山に東照大権現として改葬。また,江戸上野に寛永寺を創建。天海版と呼ばれる「大蔵経」の版行を発願,その死後に完成。

天涯

てんがい [0][1] 【天涯】
(1)空のはて。また,非常に遠い所。
(2)世界中。

天涯地角

てんがいちかく [5] 【天涯地角】
二つの土地がきわめて遠くはなれていること。

天涯孤独

てんがいこどく [0][1] 【天涯孤独】
広い世間に身寄りが一人もいないこと。

天涯孤独の身

てんがい【天涯孤独の身】
a stranger in a strange land;a person without any relative.

天淵

てんえん [0] 【天淵】
(1)天と淵(フチ)。天地。
(2)きわめてかけはなれていること。違いのはなはだしいこと。「其相違,―啻(タダ)ならず/福翁百話(諭吉)」

天渓

てんけい 【天渓】
⇒長谷川(ハセガワ)天渓

天測

てんそく [0] 【天測】
(1)「天体観測」の略。
(2)航海者が船の位置を知るため,六分儀などで天体の方位・高度などを測定すること。

天測暦

てんそくれき [4] 【天測暦】
天測によって自船の位置を算出するために用いる暦表。毎日時の太陽・惑星・月および恒星の赤緯・赤経などが掲載されている。

天満

てんま 【天満】
大阪市北区,旧淀川と天満堀川(埋め立て)に囲まれた街区。天満(テンマン)宮があるところからの称。

天満天神

てんまんてんじん [5] 【天満天神】
菅原道真の霊を神格化した呼称。また,それをまつる神社。天満大自在天神。

天満宮

てんまんぐう [3] 【天満宮】
菅原道真をまつる神社。大阪北区の天満宮,京都の北野天満宮,福岡県の太宰府天満宮などのほか各地にある。学問の神として広く信仰されている。天満社。天満神社。てんまぐう。

天満祭

てんままつり 【天満祭】
大阪市北区の天満(テンマン)宮の夏祭り。陰暦六月二五日(現在は七月二五日)に行われる。宵宮に鉾(ホコ)流し神事があり,本祭の船渡御は有名。日本三大夏祭りの一。天満天神祭。天満の船祭。[季]夏。

天満節

てんまぶし 【天満節】
説経浄瑠璃の一。天満八太夫の創始したもので,万治(1658-1861)から宝永(1704-1711)にかけて,江戸堺町の操座などで行われた。

天源術

てんげんじゅつ [3] 【天源術】
人間の運命・命数を人が天より受ける気の本源を遡ることによって明らかにしようとする一種の宿命論。生年月日の干支(エト)や陰陽五行の説によって判断する。江戸時代の僧天海の創始。

天滓

てんかす [0] 【天滓】
天ぷらを揚げたときに衣が離れて散ったもの。揚げ玉(ダマ)。

天漢

てんかん [0] 【天漢】
あまのがわ。銀河。

天火

てんぴ [1] 【天火】
(1)加熱調理器具の一。熱した空気によって食品を蒸し焼きにする。熱源を備えたものと,こんろなどの上に置いて用いるものがある。オーブン。
(2)「てんか(天火){(1)}」に同じ。「―ひかり落て/浮世草子・永代蔵 4」

天火

てんか 【天火】
(1)天の下した火災。落雷による火災など。「―乗り物に落ちて/浮世草子・新永代蔵」
(2)「天火日(ニチ)」に同じ。

天火

てんぴ【天火】
<bake in> an oven.→英和

天火日

てんかにち [3] 【天火日】
暦注の一。屋根葺(フ)き,竈(カマド)造り,棟上げなどを忌んだ。一月・五月・九月は子(ネ)の日,二月・六月・一〇月は卯(ウ)の日,三月・七月・一一月は午(ウマ)の日,四月・八月・一二月は酉(トリ)の日。天火。天火の日。

天火明命

あまのほあかりのみこと 【天火明命】
記紀神話の神。天忍穂耳尊(アマノオシホミミノミコト)の子。尾張連(オワリノムラジ)の祖神。

天灯鬼

てんとうき 【天灯鬼】
彫像。1215年,康弁作。奈良興福寺所蔵。竜灯鬼と一対をなし,檜(ヒノキ)の寄せ木造りで,左掌上に灯籠をのせる赤鬼の姿の像。

天災

てんさい【天災】
<be hit by> a (natural) calamity[disaster].

天災

てんさい [0] 【天災】
風水害・地震・落雷など,自然現象によってもたらされる災害。
⇔人災

天災地変

てんさいちへん [5] 【天災地変】
自然のもたらす様々な災害や異変。

天為

てんい [1] 【天為】
天のなすわざ。
⇔人為

天然

てんねん【天然】
nature.→英和
〜の natural <beauty> .→英和
‖天然ガス(資源) natural gas (resources).天然記念物 a natural monument.

天然

てんねん [0] 【天然】
(1)人の力が加えられていないこと。自然のままであること。
⇔人工
「―の美」「―ウラン」
(2)本来の姿であること。生まれながらにして持っているもの。天性。「―の色白/にごりえ(一葉)」
(3)意図しないでそうなること。副詞的にも用いる。「そこではなしには,―として,いひちがへんが,書くといふと書き違うて/言文一致(高見)」

天然ウラン

てんねんウラン [5] 【天然―】
天然鉱石中に含まれるウラン。
→濃縮ウラン

天然ガス

てんねんガス [5] 【天然―】
地中から天然に産出するガス。通常,炭化水素類を主成分とする可燃性ガスをさし,化学工業原料・工場燃料・都市ガスなどに利用される。

天然ゴム

てんねんゴム [5] 【天然―】
ゴムノキの樹液から凝固・分離させた生ゴム,およびこれを加工した製品。

天然スレート

てんねんスレート [6] 【天然―】
粘板岩を薄く板状に加工したもの。屋根材・外壁材となる。

天然乾燥

てんねんかんそう [5] 【天然乾燥】
木材を自然条件のもとで乾燥させること。通常,風通しのよい場所に桟積みして行う。天乾。
⇔人工乾燥

天然土

てんねんど [3] 【天然土】
改良を加えたり肥料を施したりしていない土壌。

天然崇拝

てんねんすうはい [5] 【天然崇拝】
⇒自然崇拝(シゼンスウハイ)

天然更新

てんねんこうしん [5] 【天然更新】
植林など人工によらずに,自然に落ちた種子や根株からの芽を育ててゆく造林法。天然造林。

天然木

てんねんぼく [3] 【天然木】
人間の手を加えられないで生育した木。自然木。

天然林

てんねんりん [3] 【天然林】
植林によらず,自然に生成した森林。自然林。
⇔人工林

天然果実

てんねんかじつ [5] 【天然果実】
〔法〕 物の経済的用途に従い生じる収益物。果物・牛乳・鉱物など。
⇔法定果実

天然染料

てんねんせんりょう [5] 【天然染料】
天然の植物・動物・鉱物からとれる染料。藍(アイ)・茜(アカネ)・紅花(ベニバナ)など。

天然樹脂

てんねんじゅし [5] 【天然樹脂】
合成樹脂に対し,マツ・モミなどの樹幹から分泌された粘度の高い液体が空気に触れ,揮発性成分を失って固化したもの。複雑な有機酸およびその誘導体からなり,紙のサイズ剤,ワニス・医薬品などに利用する。

天然橋

てんねんきょう [0] 【天然橋】
浸食によって自然にできた岩石の橋。帝釈峡(広島県)の雌橋(メンバシ)・雄橋(オンバシ)の類。

天然理心流

てんねんりしんりゅう 【天然理心流】
剣術の流派の一。流祖は近藤内蔵之助(クラノスケ)長裕(ナガヒロ)(?-1813)。武蔵・相模を中心に普及。四代が近藤勇。

天然痘

てんねんとう [0] 【天然痘】
⇒痘瘡(トウソウ)

天然痘

てんねんとう【天然痘】
《医》smallpox.→英和

天然繊維

てんねんせんい [5] 【天然繊維】
化学繊維に対し,天然の植物・動物・鉱物からとった繊維。綿・麻・羊毛・絹・アスベストなど。

天然肥料

てんねんひりょう [5] 【天然肥料】
木灰・油かす・厩肥(キユウヒ)・堆肥(タイヒ)など,天然の物を用いる肥料。

天然自然

てんねんしぜん [0] 【天然自然】
(1)人の力によらないで存在するものや現象など。自然。「―の要害」
(2)意図しないでそうなるさま。副詞的に用いる。「―自分を開放してしまつた/明暗(漱石)」

天然色

てんねんしょく【天然色】
natural color;《映》 <商標> <in> Technicolor.→英和
‖天然色映画 a (Techni)color film.

天然色

てんねんしょく [3] 【天然色】
(1)物が自然に備えている色。
(2)映画・写真などで,{(1)}の色のように表した色。また,そのような映画や写真。

天然色素

てんねんしきそ [6] 【天然色素】
動植物体の体内に存在する色素。クロロフィル・ヘモグロビンの色素など生理的に重要なものや古来染料として用いられてきたアリザリン・インジゴなどがある。

天然藍

てんねんあい [5] 【天然藍】
植物アイの葉からとる天然染料。本藍。
⇔合成藍

天然記念物

てんねんきねんぶつ [6] 【天然記念物】
文化財保護法に基づいて指定された,学術上価値の高い動植物・地質・鉱物など。また,地方公共団体の条例によって指定されたものも含む。オジロワシ,埼玉県牛島のフジ,秋芳洞など。

天然資源

てんねんしげん [5] 【天然資源】
天然に存在する資源。土地資源・森林資源・水資源・観光資源など。
→資源

天照らす

あまてら∘す 【天照らす】 (連語)
〔「す」は尊敬の助動詞〕
(1)天に照り輝いておいでになる。「―∘す神の御代より/万葉 4125」
(2)天下をお治めになる。「平けく安らけく―∘し治めきこしめす故は/三代実録(天慶四宣命)」

天照る

あまて・る 【天照る】 (動ラ四)
天にあって輝く。空で照る。「ひさかたの―・る月は神代にか/万葉 1080」

天照るや

あまてるや 【天照るや】 (枕詞)
「日」にかかる。「―日の異(ケ)に干し/万葉 3886」

天照大御神

あまてらすおおみかみ 【天照大神・天照大御神】
記紀神話の神。女神。伊弉諾尊(イザナキノミコト)の子。太陽の神格化。皇室の祖神。伊勢の皇大神宮に主神としてまつられる。天照神(アマテルカミ)。大日孁尊(オオヒルメノミコト)。大日孁貴(オオヒルメノムチ)。

天照大神

あまてらすおおみかみ 【天照大神・天照大御神】
記紀神話の神。女神。伊弉諾尊(イザナキノミコト)の子。太陽の神格化。皇室の祖神。伊勢の皇大神宮に主神としてまつられる。天照神(アマテルカミ)。大日孁尊(オオヒルメノミコト)。大日孁貴(オオヒルメノムチ)。

天照皇大神宮

てんしょうこうだいじんぐう テンセウクワウダイジングウ 【天照皇大神宮】
皇大神宮の別名。

天照神

あまてるかみ 【天照神】
天照大神(アマテラスオオミカミ)の別名。

天爵

てんしゃく [1][0] 【天爵】
天から授かった優れた徳。生まれつき備わっている徳をいう。
⇔人爵

天父

てんぷ [1] 【天父】
〔天にいる父,の意〕
キリスト教で,神。父神。

天爾遠波

てにをは [0] 【弖爾乎波・天爾遠波】
〔博士家(ハカセケ)のヲコト点の四隅の点を左下から右回りに続けて読むと「てにをは」となることからの名称〕
(1)漢文を訓読するとき,補読しなければならない,助詞・助動詞・活用語尾・接辞などの古称。てには。
(2)助詞・助動詞の用法。言葉づかい。
(3)助詞のこと。
(4)話の前後関係。話のつじつま。

天牛

てんぎゅう [0] 【天牛】
カミキリムシの漢名。

天牛

かみきりむし [4] 【髪切虫・天牛】
カミキリムシ科の甲虫の総称。体長数ミリメートルないし十数センチメートル。体は細長く,触角は糸状で非常に長い。発達した大あごをもち,細枝などをかみ切ることができる。胸部の発音板をすり合わせてキイキイと発音する。幼虫は鉄砲虫と呼ばれ,その多くは木材に穴を開けて内部を食害する樹木害虫。世界各地に約三万種が分布し,日本にはノコギリカミキリ・シロスジカミキリなど約七五〇種がいる。毛切り虫。[季]夏。
髪切虫[図]

天牛擬

かみきりもどき [5] 【天牛擬】
カミキリモドキ科の甲虫の総称。体長5〜25ミリメートル。カミキリムシに似るが,体はやや軟弱で細長い成虫は花に集まる。毒があり,触れると皮膚に水疱(スイホウ)ができることがある。日本にはモモブトカミキリモドキ・マダラカミキリモドキなど四〇種がいる。

天物

てんぶつ [0][1] 【天物】
天然に産出する物。天産物。

天狗

てんぐ【天狗】
a long-nosed goblin[genie];[人]a boaster;→英和
a braggart.→英和
〜である be self-conceited.

天狗

てんぐ [0] 【天狗】
(1)日本固有の山の神の一。また,鳶(トビ)や烏(カラス)と関係の深い妖怪の一。修験道の影響を受け山伏姿で鼻が高く赤ら顔,手足の爪が長くて翼があり,金剛杖・太刀・羽団扇(ハウチワ)をもつ。神通力があり,飛翔自在という。仏道を妨げる魔性と解されることもある。
(2)〔天狗は鼻が高いことから〕
自慢すること。高慢なこと。また,その人。「―になる」
(3)「天狗星(テングセイ)」に同じ。

天狗の団扇

てんぐのうちわ 【天狗の団扇】
(1)天狗の持っているといわれる八手(ヤツデ)の葉のような団扇。天狗うちわ。
(2)植物ヤツデの異名。てんぐのはうちわ。

天狗の投げ文

てんぐのなげぶみ 【天狗の投げ文】
差出人のわからない怪しい手紙。

天狗の鉞

てんぐのまさかり 【天狗の鉞】
⇒雷斧(ライフ)

天狗の麦飯

てんぐのむぎめし [0] 【天狗の麦飯】
ある種の藍藻類の塊。本州中部の火山性山地に産する。灰褐色のゼラチン質に富む径1センチメートル以下の塊で,冬に繁殖。修験者がこれを食べて飢えをしのぐといわれた。

天狗タバコ

てんぐタバコ 【天狗―】
日本最初の紙巻きタバコの名。1877年(明治10)発売。
→岩谷(イワヤ)松平

天狗俳諧

てんぐはいかい [4] 【天狗俳諧】
俳諧で,上五・中七・下五を各自が随意作り,紙片に記したものを無作為に組み合わせて一句とする遊戯。偶然できた面白い句や意味の通じない句などに興じる。

天狗倒し

てんぐだおし [4] 【天狗倒し】
山中で聞こえる,原因のわからない大きな音。天狗の木を倒す音と考えたもの。

天狗党

てんぐとう 【天狗党】
天保年間,水戸藩主徳川斉昭(ナリアキ)の藩制改革に伴い,下級藩士を主体に結成された改革派グループ。保守門閥派の諸生党と激しく対立。1864年,攘夷延期を不満として筑波山に挙兵,武田耕雲斎・藤田小四郎を主導者とする一派は,心事を一橋慶喜を通して朝聞に達すべく,上洛の途についたが,加賀藩に降伏。武田以下数百名は敦賀で斬刑に処せられた。その後も明治維新に至るまで藩政の主権をめぐって保守派と凄惨な争いが続いた。

天狗巣病

てんぐすびょう [0] 【天狗巣病】
枝や葉が一か所から密生する樹木の病気。鳥が巣をかけたように見える。サクラなどに多く,子嚢菌類や担子菌類の寄生による。

天狗星

てんぐせい 【天狗星】
音を立てて落下したり,地上に落ちて燃えたりする,大きな流星。天狗流星。[塵袋]

天狗物

てんぐもの [0] 【天狗物】
能楽で,天狗を主役とした曲の総称。「鞍馬(クラマ)天狗」「善界(ゼガイ)」「大会(ダイエ)」など。

天狗猿

てんぐざる [4] 【天狗猿】
オナガザル科の哺乳類。頭胴長65センチメートル,尾長70センチメートルほど。成熟した雄は鼻が長く10センチメートルに及ぶ。ボルネオ特産で,海岸や河口近くの林にすみ,おもに木の葉や新芽を食べる。

天狗礫

てんぐつぶて [4] 【天狗礫】
山中で,どこからともなく飛んでくる石ころ。天狗のしわざと考えたもの。

天狗茸

てんぐたけ [3] 【天狗茸】
担子菌類ハラタケ目のきのこ。夏から秋にかけ,松林内の地上に発生。初め饅頭形,のち傘は平らに開き,径5〜25センチメートル,高さ5〜35センチメートルとなる。傘面は褐色で白色の小さい疣(イボ)が付着,茎は白色で中間に膜状の鍔(ツバ)があり,根元は壺状にふくらむ。有毒で,中毒すると,嘔吐・腹痛・下痢・視力障害などを起こし,まれに死亡する。
天狗茸[図]

天狗蝙蝠

てんぐこうもり [4] 【天狗蝙蝠】
ヒナコウモリ科の哺乳類。頭胴長6センチメートル,前腕長4センチメートルほど。左右の鼻孔が筒状に突出する。背面は灰褐色,腹面は淡い象牙色を帯びた白色で美しい。インド北東部から中国・ウスリーまで広く分布。日本では本州・九州の山地に多い。

天狗蝶

てんぐちょう [3] 【天狗蝶】
テングチョウ科のチョウ。開張約4センチメートル。はねの表は黒褐色で橙色斑がある。口が前方へ突出する。幼虫はエノキにつく。日本各地のほか,ユーラシア・アフリカに分布する。

天狗螺

てんぐにし [3] 【天狗螺】
海産の巻貝。殻高20センチメートル内外の紡錘(ボウスイ)形の貝で,殻口は長卵形で下方に向かって細くなる。殻表は黄褐色の毛状の殻皮をかぶる。肉は食用,貝殻は貝細工に用いる。卵嚢はいわゆるウミホオズキ。房総以南に広く分布。

天狗話

てんぐばなし [4] 【天狗話】
(1)天狗にかかわる不思議な出来事の話。
(2)自慢話。

天狗貝

てんぐがい [3] 【天狗貝】
海産の巻貝。貝殻は重厚で,とげ状の大きく太い突起が長短交互に縦に配列する。殻長約20センチメートル。灰白色で,周縁は紅色。貝殻は花瓶・電気スタンドなど装飾品に使う。屋久島以南の浅い海の岩礁地にすむ。

天狗連

てんぐれん [0] 【天狗連】
天狗{(2)}になっている連中。

天狗道

てんぐどう 【天狗道】
天狗の世界。魔性のものの仲間。「怪しや我―に落ちぬるか/太平記 25」

天狗頼母子

てんぐたのもし [4] 【天狗頼母子】
(1)「取り退き無尽」に同じ。
(2)博打(バクチ)の一。番号を書いた木札を曲げ物に入れ,錐(キリ)で一定の札を突き当てた者に金を与えるもの。「―と名付け,道行人をたらし/浮世草子・二十不孝 3」

天狗風

てんぐかぜ [3] 【天狗風】
つむじ風。突風。「にわかにふきくる―/浄瑠璃・万年草(上)」

天狗飛び斬りの術

てんぐとびきりのじゅつ 【天狗飛び斬りの術】
剣術で高く飛び上がって敵を斬り倒すわざ。

天狼

てんろう テンラウ 【天狼】
俳句雑誌。「馬酔木」を脱した山口誓子が西東三鬼(サイトウサンキ)・橋本多佳子らと1948年(昭和23)奈良で創刊。戦後の俳壇に大きな影響を与えた。

天狼星

てんろうせい テンラウ― [3] 【天狼星】
大犬座のシリウスの中国名。天狼。

天王

てんのう [3] 【天王】
〔「てんおう」の連声〕
〔仏〕
(1)欲界の最下級の天を統率する四人の天人。四天王。
(2)帝釈天,大梵天など多数の天人を統率している天人。
(3)牛頭(ゴズ)天王。

天王

てんのう テンワウ 【天王】
秋田県西部,南秋田郡の町。男鹿半島の陸繋砂州に位置し,北は八郎潟調整池に臨む。

天王如来

てんのうにょらい [5] 【天王如来】
仏敵である提婆達多(ダイバダツタ)が未来に悟りを開いて仏となる時の名。法華経で説く。

天王寺

てんのうじ テンワウ― 【天王寺】
(1)四天王寺(シテンノウジ)のこと。
(2)大阪市南部の区名。四天王寺や天王寺公園がある。

天王寺公園

てんのうじこうえん テンワウ―ヱン 【天王寺公園】
大阪市天王寺区にある市立の公園。和洋庭園のほか,動植物園・競技場・美術館・博物館などがある。大坂冬の陣で家康が陣した茶臼山古墳がある。

天王寺屋

てんのうじや テンワウジ― 【天王寺屋】
(1)室町・安土桃山時代の堺の豪商津田氏の屋号。宗及(ソウキユウ)の時,織田信長・豊臣秀吉の知遇を得て栄えた。宗伯・宗達・宗及・宗凡は茶人としても著名。
(2)江戸時代の大坂十人両替屋の一つ。代々天王寺屋五兵衛と称した。

天王寺屋長左衛門

てんのうじやちょうざえもん テンワウジヤチヤウザヱモン 【天王寺屋長左衛門】
江戸中期の古銭家。大坂の人。著書「化蝶類集」がある。生没年未詳。

天王寺蕪

てんのうじかぶら テンワウ― [6] 【天王寺蕪】
カブの一品種。大阪天王寺付近原産のカブ。大形で,やや平たい。煮て食べるほか,漬物にする。

天王山

てんのうざん テンワウ― 【天王山】
(1)京都府南部,乙訓(オトクニ)郡大山崎町にある山。海抜270メートル。淀川に臨み,対岸の男山とともに京都に通ずる道の狭隘(キヨウアイ)部をなす。
(2)〔1582年の山崎の戦いで,(1)を先に占領した豊臣秀吉軍が明智光秀軍を撃破したことから〕
勝負を決する大事な場面や時。勝負の分岐点。

天王星

てんのうせい [0][3] 【天王星】
〔Uranus〕
太陽系の第七惑星。1781年,イギリスのハーシェルが発見。極大光度五・三等。赤道半径2万5600キロメートル。質量は地球の一四・五四倍。公転周期84.022年。自転周期〇・七一八日。自転軸が軌道面に対して九八度傾いている。衛星は地球から五個観測され,他に微小なものが一〇個発見されている。

天王星

てんのうせい【天王星】
《天》Uranus.→英和

天王星

てんおうせい テンワウ― [3] 【天王星】
⇒てんのうせい(天王星)

天王祭

てんのうまつり [5] 【天王祭】
牛頭天王の祭。疫病神祓いの祭で,各地の祇園(ギオン)社・津島神社で,陰暦六月一五日を中心に行われる。

天王立ち

てんのうだち [0] 【天王立ち】
歌舞伎下座音楽の一。時代物の浄瑠璃狂言の大序や公家の出入りなど荘厳な場面に用いる鳴物。笛・大鼓・小鼓・太鼓を用いる。

天王降ろし

てんのうおろし [5] 【天王降ろし】
(中部地方で)天王祭に先立ち,陰暦の六月一日,牛頭(ゴズ)天王を迎える行事。

天球

てんきゅう [0] 【天球】
観測者を中心とする半径無限大の仮想の球面。天体の見える方向を,この球面上の一点で表現することができる。

天球の回転について

てんきゅうのかいてんについて テンキウノクワイテンニツイテ 【天球の回転について】
〔原題 (ラテン) De revolutionibus orbium coelestium〕
天文学書。六巻。コペルニクス著。1543年刊。地球が球形で自転・公転していること,日食・月食の理論付けなど,従来の天動説に対して太陽を中心とした地動説を記し,思想界に大革新をもたらした。

天球儀

てんきゅうぎ [3] 【天球儀】
球体の表面に,天球に投影された星座,赤道・黄道などを記入し,天の南北両極を軸に回転できるようにしたもの。天体の位置を知るのに使う。

天球儀

てんきゅうぎ【天球儀】
a celestial globe.

天球座標

てんきゅうざひょう [5] 【天球座標】
天球上の天体の位置を指定するための座標。基準面のとり方により,赤道座標・黄道座標・地平座標などがある。天体座標。

天理

てんり [1] 【天理】
万物を支配する天の道理。自然の道理。「―に従う」「―に背く」

天理

てんり 【天理】
奈良県,奈良盆地の東縁にある市。近世,宿場町・市場町として栄えた丹波市(タンバイチ)が中心。天理教本部・石上(イソノカミ)神宮がある。

天理人欲

てんりじんよく [1][1] 【天理人欲】
〔礼記(楽記)〕
天然の本性と人の私的欲望。宋学では,天理を存して人欲を去る工夫が重視されたが,明の中葉におこって清の戴震(タイシン)に至って大成された気の哲学では,天理と人欲は峻別されず,人欲の中に天理があるとされた。

天理大学

てんりだいがく 【天理大学】
私立大学の一。1925年(大正14)創立の天理外国語学校を母体に,49年(昭和24)新制大学となる。本部は天理市。

天理教

てんりきょう 【天理教】
(1)1838年,大和国の中山みきが天啓を受けて創唱。「親神(オヤガミ)」天理王命(テンリオウノミコト)による世界の救済を説き,祈念と奉仕と相互扶助による平和で幸福な「陽気ぐらし」の実現をめざす。教義を示したものに「みかぐらうた」「おふでさき」「おさしづ」がある。本部は奈良県天理市にあり,人間創造の聖地「元(モト)のぢば」とする。
(2)中国,清代の白蓮教系の秘密宗教結社。教祖は皓生文。華北に広まり,1813年に反乱を起こしたが,三か月で平定された。易の八卦で吉凶禍福を予言したので八卦教ともいう。

天瓜粉

てんかふん テンクワ― [3] 【天花粉・天瓜粉】
キカラスウリの根から採ったデンプン。打ち粉{(3)}として小児の皮膚に散布し,あせも・ただれの予防などに用いる。[季]夏。《―ところきらはず打たれけり/日野草城》

天生

てんせい [0][1] 【天生】
自然に生じること。うまれつき。「―の美人」「愛国者は詩人の如く―なり/求安録(鑑三)」

天産

てんさん [0] 【天産】
天然に産出すること。また,そのもの。「碓氷峠の―植物/伊沢蘭軒(鴎外)」

天産物

てんさんぶつ [3] 【天産物】
鉱物・木材・海産物など,自然から産出される物。

天田

あまだ 【天田】
姓氏の一。

天田愚庵

あまだぐあん 【天田愚庵】
(1854-1904) 歌人。磐城(イワキ)国平の生まれ。幼名,甘田久五郎。号,鉄眼。戊辰戦争後全国を流浪,山岡鉄舟・清水次郎長と交わる。正岡子規に先んじて万葉調の歌を詠んだ。

天界

てんかい [0] 【天界】
(1)「天上界」に同じ。
(2)〔仏〕
〔「てんがい」とも〕
「天道{(5)}」に同じ。

天疱瘡

てんぽうそう [3] 【天疱瘡】
健康な皮膚に,突然,水疱が生じる疾患。原因不明だが,一種の自己免疫疾患と考えられている。難治性で,特定疾患の一。

天皇

すべらぎ 【天皇】
〔古くは「すべらき」か〕
「すめろぎ(天皇)」に同じ。「―のあめのしたをしろしめすこと/古今(仮名序)」

天皇

てんのう【天皇】
an emperor.→英和
‖天皇制 the Tenno system.天皇誕生日 Emperor's Birthday.天皇陛下 His Majesty[H.M.]the Emperor.

天皇

てんのう [3] 【天皇】
〔「てんおう」の連声〕
(1)日本国憲法において,国民の総意に基づいて,日本国および日本国民統合の象徴と規定される地位,あるいはその地位にある個人。皇室典範の規定により皇統に属する男系の男子によって継承される。明治憲法においては国家元首として神聖不可侵な統治権の総攬者とされた。
(2)皇帝・君主を敬っていう語。
〔「天皇」は中国では,古く最高神の意で北極星を神格化した語。唐代に君主の正式名称として用いた。日本では古代の政治・軍事権力の頂点に立つ者を「おおきみ(大王)」といったが,天武朝ごろから中央集権国家の君主として「天皇」の称号が用いられるようになった。律令用語であることから伝統的に呉音読みをする。古くは,神と一体化させて「現神(アキツカミ)」,天照大神の子孫の意で,「日(ヒ)の御子(ミコ)」などとも呼ばれた。この他,「みかど」「上(ウエ)」「上(カミ)」「皇上」「主上」「天子」など多くの名称が使われていたが,明治憲法によって「天皇」の公称が確立。のち1936年(昭和11),外交文書でそれまで用いていた「皇帝」(emperor の訳語)との併用をやめ,称号は「天皇」に統一された〕

天皇

すめらぎ 【天皇】
〔古くは「すめらき」とも〕
「すめろぎ(天皇)」に同じ。

天皇

すめらみこと 【天皇・皇尊】
天皇を敬って呼ぶ語。

天皇

すめろぎ 【天皇】
〔古くは「すめろき」〕
天皇(テンノウ)。皇統。「―の御代万代に/万葉 4267」
〔「すめらぎ」と同源であろうが,どちらが古いかは未詳〕

天皇

てんこう [3] 【天皇】
(1)中国の伝説上の帝王。三皇(サンコウ)の一人。
(2)中国で,天帝・天子の別称。
→てんのう(天皇)

天皇人間宣言

てんのうにんげんせんげん 【天皇人間宣言】
1946年(昭和21)1月1日に出された,昭和天皇の詔書の通称。天皇自ら,自己の神格を否定した内容をもつので,この名がある。

天皇制

てんのうせい [0] 【天皇制】
広義には天皇を最高権力者とする日本の国家体制。古代天皇制。狭義には大日本帝国憲法によって確立した天皇を政治的・精神的最高権威とする日本的な専制君主制。近代天皇制。

天皇旗

てんのうき [3] 【天皇旗】
もと天皇のしるしとして行幸の時などに掲げた錦旗。紅の地色に金色の菊章がある。

天皇機関説

てんのうきかんせつ [6] 【天皇機関説】
天皇は法人である国家の最高機関であり,統治権は国家にあるとする憲法学説。イエリネックの国家法人説に基づくもので,天皇主権説と対立した。美濃部達吉が主唱。この学説により美濃部は1935年(昭和10)貴族院議員を辞職させられた。

天皇記

てんのうき テンワウ― 【天皇記】
日本最古の史書の一。聖徳太子と蘇我馬子の共編という。歴代天皇の系譜を記したもので,645年,蘇我氏滅亡の際に焼失したと伝えられる。

天皇誕生日

てんのうたんじょうび [7] 【天皇誕生日】
国民の祝日の一。一二月二三日。今上(キンジヨウ)天皇の誕生日を祝う。[季]冬。

天皇賞

てんのうしょう [3] 【天皇賞】
春秋二回,五歳以上(秋のみ四歳以上)のサラブレッドによって行われる競馬の重賞レース。

天皇陛下

てんのうへいか [5] 【天皇陛下】
今上天皇を敬っていう語。

天盃

てんぱい 【天杯・天盃】
天皇からいただく杯酒。恩賜のさかずき。「左府―をたまはりて/著聞 18」

天盛り

てんもり [0] 【天盛り】
(1)盛りの蕎麦・饂飩(ウドン)に,天ぷらを添えたもの。天蒸籠(テンセイロ)。
(2)酢の物・煮物などを器に盛り付けた上に乗せるもののこと。木の芽やユズなどを用いる。これを添えることで,まだ誰も手を付けていないというもてなしの意も表す。

天目

てんもく [0] 【天目】
(1)「天目茶碗」に同じ。
(2)擂鉢(スリバチ)形の茶碗の総称。
(3)「天目台」の略。

天目一箇神

あまのまひとつのかみ 【天目一箇神】
金工の神。日本書紀神話では国譲りののち,大己貴神(オオアナムチノカミ)を祭祀(サイシ)する際に作金者(カナダクミ)に任じられている。

天目台

てんもくだい [0][4] 【天目台】
天目茶碗をのせる台。

天目山

てんもくざん 【天目山】
(1)山梨県東山梨郡大和村にある山。海抜1380メートル。1582年織田軍に攻められて,武田勝頼が一族とともに山麓で自刃した。
(2)中国,浙江省北部の,安徽省との境近くにある山。仏教や道教の寺院が多い。海抜1507メートル。ティエンムー-シャン。
(3)({(1)}から転じ)土壇場。勝敗の決まる所。

天目茶碗

てんもくぢゃわん [5] 【天目茶碗】
浅い擂鉢(スリバチ)形をした抹茶(マツチヤ)茶碗。日本での称で,本来は中国福建省の建窯(ケンヨウ)で焼かれた建盞(ケンサン)をさし,鎌倉時代,浙江省天目山の禅寺から留学僧が持ち帰ったところからこの名がある。のち瀬戸などで写しが作られた。茶の湯で貴人用・台子点前用に用いられ,高台(コウダイ)が小さいため必ず天目台にのせる。天目。
天目茶碗[図]

天相

てんそう [0] 【天相】
俳諧で,支考が唱えた付合方法論「七名(シチミヨウ)八体」の八体の一。前句に対し,寒暖・陰晴などの天象をもって付ける付け方。
→七名八体

天真

てんしん [0] 【天真】 (名・形動)[文]ナリ
純粋な性質。自然のままで飾りけのないこと。また,そのようなさま。「眼に―な処を現はした顔を/小公子(賤子)」

天真爛漫

てんしんらんまん [0] 【天真爛漫】 (名・形動)[文]ナリ
純真で心の中が素直に表れていること。無邪気でこだわることがないこと。また,そのさま。「―な子供たち」「―に振る舞う」
[派生] ――さ(名)

天真爛漫な

てんしんらんまん【天真爛漫な】
naïve;artless;→英和
innocent.→英和

天真独朗

てんしんどくろう [0] 【天真独朗】
〔仏〕 最澄が唐に留学した際,止観の奥義として道邃(ドウスイ)より口伝(クデン)されたという「摩訶止観」中の語。我々の心に起こる諸意識は本来は生ずることも滅することもなく,また相互に相違のない平等なものであるということを会得することによって,宇宙の真理が明らかになり,凡夫が生死を超えて仏となること。天台宗のほか,禅宗でも用いる。

天眷

てんけん [0] 【天眷】
天帝の恵み。また,天子の恩。

天眼

てんげん [0] 【天眼】
〔仏〕
(1)五眼(ゴゲン)の一。あらゆるものを見通す超自然的な知覚能力。てんがん。
(2)「天眼通(ツウ)」に同じ。

天眼

てんがん [0] 【天眼】
「てんげん(天眼)」に同じ。

天眼通

てんげんつう [3] 【天眼通】
〔仏〕 六神通(ロクジンズウ)の一。仏・菩薩,また修行を積んだ人のもつ,現在・過去・未来のすべてを見通すことのできる能力。

天眼通

てんがんつう [0] 【天眼通】
⇒てんげんつう(天眼通)

天眼鏡

てんがんきょう [0] 【天眼鏡】
(1)人相見・手相見などの使う柄のついた大形の凸レンズ。
(2)望遠鏡の古名。

天知らす

あめしら∘す 【天知らす】 (連語)
〔「す」は尊敬の助動詞〕
地上から去って天をお治めになる。貴人が死ぬ。崩御される。「ひさかたの―∘しぬる君故に/万葉 200」

天石戸別神

あまのいわとわけのかみ アマノイハトワケ― 【天石戸別神・天石門別神】
古事記神話の神。瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の天孫降臨に従う。門戸の守護神。門(カド)の神。

天石門別神

あまのいわとわけのかみ アマノイハトワケ― 【天石戸別神・天石門別神】
古事記神話の神。瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の天孫降臨に従う。門戸の守護神。門(カド)の神。

天社蛾

しゃちほこが [4] 【鯱蛾・天社蛾】
シャチホコガ科のガ。開張約58ミリメートル。はねは暗灰色で,外縁部に黒白の点列がある。幼虫はシャチホコムシといい,カエデ・ハギ・サクラなどの葉を食べる。日本全土とユーラシア大陸北部に分布。

天祐

てんゆう [0] 【天佑・天祐】
天のたすけ。天助。

天祖

てんそ [1] 【天祖】
天皇の祖先。天照大神(アマテラスオオミカミ),または天照大神から国常立尊(クニノトコタチノミコト)までをいう。

天祚

てんそ [1] 【天祚】
天子の位。帝位。

天神

てんしん [0] 【天神】
⇒てんじん(天神)

天神

てんじん [0] 【天神】
(1)あまつかみ。高天原(タカマノハラ)系統の神。てんしん。
⇔地祇(チギ)
(2)菅原道真の神号,天満大自在天神の略。また,菅原道真をまつった天満宮。
(3)〔揚げ代の二五文を天神の縁日(二五日)にかけていう〕
遊女の階級の一。上方で,太夫(タユウ)に次ぐもの。天職。
(4)梅干しの核(サネ)の俗称。
(5)天神髷(マゲ)の略。
(6)能面の一。怒りの相を表した神霊用の面。

天神七代

てんじんしちだい [6] 【天神七代】
記紀神話で,国常立尊(クニノトコタチノミコト)より伊弉諾尊(イザナキノミコト)・伊弉冉尊(イザナミノミコト)に至る七代の時代,また,その神々の総称。伊勢神道の説で,地神(チジン)五代(天照大神(アマテラスオオミカミ)より鸕鷀草葺不合尊(ウガヤフキアエズノミコト)に至る五代)に対していう。「古事記」では国之常立神(クニノトコタチノカミ),豊雲野神(トヨクモノノカミ),宇比地邇神(ウイジニノカミ)・須比智邇神(スイジニノカミ)(この二神以下の対偶神は二神で一代),角杙神(ツノグイノカミ),活杙神(イクグイノカミ),意富斗能地神(オオトノジノカミ)・大斗乃弁神(オオトノベノカミ),於母陀流神(オモダルノカミ)・阿夜訶志古泥神(アヤカシコネノカミ),伊邪那岐神(イザナキノカミ)・伊邪那美神(イザナミノカミ)の七代,「日本書紀」では国常立尊,国狭槌尊(クニノサツチノミコト),豊斟渟尊(トヨクムヌノミコト)・埿土煮尊(ウイジニノミコト)・沙土煮尊(スイジニノミコト),大戸之道尊(オオトノジノミコト)・大苫辺尊(オオトマベノミコト),面足尊(オモダルノミコト)・惶根尊(カシコネノミコト),伊弉諾尊・伊弉冉尊の七代と相違がある。神世七代(カムヨナナヨ)。

天神信仰

てんじんしんこう [5] 【天神信仰】
菅原道真を天満大自在天神として崇める信仰。御霊信仰として発祥したが,現在では学業の神,受験の神として信仰を集めている。

天神地祇

てんじんちぎ [5] 【天神地祇】
(1)天の神と地の神。天つ神と国つ神。あらゆる神々。
〔日本では,高天原(タカマノハラ)に生成または誕生した神々を天神,初めから葦原中国(アシハラノナカツクニ)に誕生した神を地祇とする〕
(2)仏教で,天界に住む夜叉・梵天・帝釈天などの天神と,地界に住む堅牢地神・八大竜王などの地祇の総称。

天神崎

てんじんざき 【天神崎】
和歌山県田辺市西部,田辺湾北部の崎。1974年(昭和49)からナショナル-トラストの保護運動が展開。87年,地元の住民団体が初の自然環境保全法人として認定された。

天神様

てんじんさま [5][6] 【天神様】
天満宮の祭神である菅原道真,また天満宮を敬っていう語。

天神祭

てんじんまつり [5] 【天神祭】
(1)「北野祭(キタノマツリ)」に同じ。
(2)「天神講(テンジンコウ)」に同じ。
(3)「天満祭(テンママツリ)」に同じ。[季]夏。

天神講

てんじんこう [0] 【天神講】
菅原道真の命日二月二五日または毎月二五日に行う,天満天神の祭礼。古く,寺子屋などで行なった。天神祭。

天神髭

てんじんひげ [3] 【天神髭】
(菅原道真の肖像にあるような)両端のさがった口ひげ。

天神髭

てんじんひげ【天神髭】
a walrus mustache.

天神髷

てんじんまげ [3] 【天神髷】
女性の髪形の一。髷を二分して左右に輪をつくり,根元に立てた簪(カンザシ)に余りの毛をかけて止めるもの。天神結び。天神。
天神髷[図]

天禄

てんろく [0] 【天禄】
(1)天から授かる幸福。天佑(テンユウ)。
(2)古代中国の想像上の動物。鹿または牛に似,角がある。霊獣として印章・墓碑などに刻される。天禄獣。

天禄

てんろく 【天禄】
年号(970.3.25-973.12.20)。安和の後,天延の前。円融天皇の代。

天福

てんぷく 【天福】
年号(1233.4.15-1234.11.5)。貞永の後,文暦の前。四条天皇の代。

天福

てんぷく [0] 【天福】
(1)天の与えるさいわい。天与の幸福。
(2)「天福日(テンプクニチ)」に同じ。

天福日

てんぷくにち [4] 【天福日】
暦注の一。万事に吉であるという日。一・五・九月の寅(トラ)の日,二・六・一〇月の亥(イ)の日,三・七・一一月の申(サル)の日,四・八・一二月の巳(ミ)の日。天福。

天秤

てんびん [0] 【天秤】
(1)重さを比較して質量を測定する装置。竿(サオ)の中点を支点として両端に皿をつるし,一方に測定しようとする物体を,他方に分銅をのせる。竿が水平になれば物体の質量がわかる。
(2)「天秤棒」の略。
(3)ミシンの部品の一。上下に動いて上糸を繰り出したり,引き締めたりする。
(4)釣りで,道糸・鉤素(ハリス)・おもりを接続する金具。片天秤と両天秤がある。
(5)比較すること。
天秤(4)[図]

天秤

てんびん【天秤】
a balance (はかり);→英和
a beam (はかりざお);→英和
a pole (天秤棒).→英和
〜にかける weigh <a thing> in the balance.‖天秤座 the Balance;the Scales;Libra.

天秤宮

てんびんきゅう [3] 【天秤宮】
黄道十二宮の第七宮。天秤座に相当していたが,歳差のため現在は西方にずれている。

天秤座

てんびんざ [0] 【天秤座】
〔(ラテン) Libra〕
七月中旬の宵に南中する黄道星座。古くは黄道十二宮の天秤宮に相当し,この星座に秋分点があった。

天秤棒

てんびんぼう [0][3] 【天秤棒】
両端に荷をかけ物を運ぶための棒。中央を肩にあてかついで運ぶ。天秤。

天秤責め

てんびんぜめ [0] 【天秤責め】
(1)天秤棒に両腕を縛りつける拷問。
(2)閻魔の庁で,現世での善悪を天秤にかけてはかり,その程度に応じて罪科を科すること。「―に掛けられて業の秤に罪科極り/歌舞伎・三人吉三」

天稚彦

あめわかひこ 【天稚彦・天若日子】
記紀神話の神。天孫降臨に先立って,平定のため葦原の中つ国にくだるが,大国主神の娘下照姫(シタテルヒメ)を妻として復命せず,詰問の使者の雉(キジ)を射殺し,高皇産霊神(タカミムスヒノカミ)にその矢を射返されて死ぬ。あまのわかひこ。

天稟

てんぴん [0] 【天稟】
天から授かった資質。生まれつき備わっているすぐれた才能。天賦。

天稟

てんりん [0] 【天稟】
「てんぴん(天稟)」に同じ。

天穂日命

あまのほひのみこと 【天穂日命】
記紀神話の神。天照大神(アマテラスオオミカミ)の子。天孫降臨に先立って葦原の中つ国に遣わされた。出雲国造(イズモノクニノミヤツコ)の祖神。

天穹

てんきゅう [0] 【天穹】
大空。虚空(コクウ)。

天空

てんくう [0] 【天空】
空。大空。「―に虹がかかる」

天空

てんくう【天空】
the sky;→英和
the air.→英和

天空光

てんくうこう [3] 【天空光】
太陽光のうち,直射日光を除き,天空のあらゆる方向から地上に到達する光。空気分子などによる散乱・反射の結果で,天候によって晴天光・曇天光に区別される。

天空海闊

てんくうかいかつ [0] 【天空海闊】
人の度量が空のようにからりとして,海のように大きいこと。

天窓

てんそう [0] 【天窓】
(1)てんまど。
(2)あたま。

天窓

てんまど【天窓】
a skylight.→英和

天窓

てんまど [0] 【天窓】
採光や換気のために,屋根に設けた窓。

天竜

てんりゅう 【天竜】
静岡県西部,天竜川中流域の市。スギ・ヒノキなどの山林地帯をひかえ,製材業が発達。

天竜

てんりゅう [1] 【天竜】
(1)仏法守護の八神である八部衆のうちの天と竜。
(2)天宮を守る竜。てんりょう。

天竜八部衆

てんりゅうはちぶしゅう [7] 【天竜八部衆】
仏法を守護する,天・竜・夜叉(ヤシヤ)・乾闥婆(ケンダツバ)・阿修羅(アシユラ)・迦楼羅(カルラ)・緊那羅(キンナラ)・摩睺羅迦(マゴラガ)の八神。天竜八部。竜神八部。八部衆。

天竜奥三河国定公園

てんりゅうおくみかわこくていこうえん テンリユウオクミカハコクテイコウヱン 【天竜奥三河国定公園】
長野・静岡・愛知三県にまたがる国定公園。中央構造線が通り,地形・地質の変化に富む。

天竜寺

てんりゅうじ 【天竜寺】
京都市右京区にある臨済宗天竜寺派の大本山。山号,霊亀山。京都五山の第一。足利尊氏が後醍醐天皇の冥福を祈るため夢窓疎石を開山として1345年建立。初め暦応資聖禅寺と称し,のち天竜資聖禅寺と改称。現在の建物は明治時代のもの。夢窓国師作の池泉回遊式庭園がある。

天竜寺派

てんりゅうじは 【天竜寺派】
臨済宗の一派。本山は京都の天竜寺。派祖は夢窓疎石。

天竜寺船

てんりゅうじぶね 【天竜寺船】
1342年天竜寺造営の費用として五千貫文を提供する条件で室町幕府が公許した,対中国(元(ゲン))との貿易船。

天竜山石窟

てんりゅうざんせっくつ 【天竜山石窟】
中国,山西省太原の南西の天竜山にある仏教石窟寺院。東魏から唐代にかけて造営され,山腹に東西二群の二三洞がある。

天竜峡

てんりゅうきょう 【天竜峡】
長野県南部,天竜川中流にある峡谷。両岸は花崗岩からなる絶壁。

天竜川

てんりゅうがわ 【天竜川】
長野県の諏訪湖に源を発し,伊那盆地を南流して遠州灘(ナダ)に注ぐ川。長さ213キロメートル。流域に多くのダムがある。

天童

てんどう 【天童】
山形県東部,山形盆地中部の市。近世,織田氏二万石の城下町。幕末,藩士の手内職として始められた将棋の駒の製造で有名。天童温泉がある。

天童

てんどう [1] 【天童】
(1)護法の鬼神や天人が,子供の姿になって,人間界に現れたもの。「―などの降り来るとこそ見えさせ給ひしか/大鏡(昔物語)」
(2)祭礼の稚児(チゴ)。

天竺

てんじく【天竺】
India.→英和
‖天竺葵(あおい)《植》a geranium.天竺ねずみ a guinea pig.

天竺

てんじく テンヂク [1] 【天竺】
(1)日本・朝鮮・中国で,インドの古称。「唐(カラ)―」
(2)名詞に付いて,「舶来」「遠方」などの意を表す。「―いも」
(3)「天竺木綿(モメン)」の略。
(4)空。高い所。「―のうへ帰るべいこともできないから/滑稽本・膝栗毛 2」
(5)〔「唐(カラ)過ぎる」の洒落で〕
辛過ぎる,の意を表す。「―味噌(ミソ)」「―醤(ビシオ)」

天竺徳兵衛

てんじくとくべえ テンヂクトクベヱ 【天竺徳兵衛】
江戸初期の商人。播磨の人。数度のインド方面への渡航の見聞を記して長崎奉行に提出,歌舞伎「天竺徳兵衛韓噺(イコクバナシ)」などに脚色される。生没年未詳。

天竺木綿

てんじくもめん テンヂク― [5] 【天竺木綿】
やや太番手の糸で経緯(タテヨコ)同じ密度で平織りにした綿織物。袋物・敷布・衣服の裏地などに用いる。天竺。

天竺楽

てんじくがく テンヂク― [4] 【天竺楽】
⇒林邑楽(リンユウガク)

天竺様

てんじくよう テンヂクヤウ [0] 【天竺様】
⇒大仏様(ダイブツヨウ)

天竺浪人

てんじくろうにん テンヂクラウ― [5] 【天竺浪人】
〔「天竺」は「逐電(チクデン)」の倒語という〕
住所不定の人。浮浪人。

天竺牡丹

てんじくぼたん テンヂク― [5] 【天竺牡丹】
ダリアの別名。[季]夏。

天竺菩提樹

てんじくぼだいじゅ テンヂク― [6] 【天竺菩提樹】
インドボダイジュの別名。

天竺葵

てんじくあおい テンヂクアフヒ [5] 【天竺葵】
ゼラニウムの別名。[季]夏。

天竺豆

てんじくまめ テンヂク― [4] 【天竺豆】
ソラマメの異名。

天竺鯛

てんじくだい テンヂクダヒ [4] 【天竺鯛】
スズキ目の海魚。全長約9センチメートル。体は長楕円形で側扁する。体色は白っぽく,体側に約一〇条の灰褐色の横帯がある。産卵後,雄が口中に卵塊を含んで孵化まで保護する習性がある。食用となる。本州中部以南に広く分布。

天竺鼠

てんじくねずみ テンヂク― [5] 【天竺鼠】
齧歯(ゲツシ)目テンジクネズミ科の哺乳類。南アメリカのペルー原産。頭胴長約25センチメートルで,尾はない。体色は白色・黒色・赤褐色その他変化が多い。昼行性で,植物質のものを主食とする。性質はおとなしく,実験動物や愛玩用に飼育される。豚鼠。
→モルモット

天籟

てんらい [0] 【天籟】
(1)自然の音。風の音など。
(2)詩歌などの絶妙なこと。

天糊

てんのり [0] 【天糊】
製本様式の一。伝票・便箋などの天を糊づけしてつづること。

天糸瓜

へちま [0] 【糸瓜・天糸瓜】
(1)ウリ科のつる性一年草。熱帯アジア原産。日本には近世初期渡来。葉は掌状に浅裂。雌雄同株。夏,黄色の花をつける。果実は細長い円柱形で深緑色,若いうちは食用になる。熟した果実の網目状の繊維をたわしや草履に利用。茎からヘチマ水をとる。[季]秋。《痰一斗―の水も間に合はず/正岡子規》
〔「糸瓜の花」は [季]夏〕
(2)つまらないものや役に立たないもののたとえ。「勉強も―もあるものか」「哲学が―になつて金儲けが遥に面白くなる/社会百面相(魯庵)」

天維

てんい [1] 【天維】
古代中国で,天が落ちないように支えているという四本の大綱。

天網

てんもう [0] 【天網】
天が張りめぐらした網。悪事に対して天道の厳正なことを網にたとえた語。

天網恢恢疎にして漏らさず

てんもう【天網恢恢(かいかい)疎にして漏らさず】
Heaven's vengeance is slow but sure.

天綴じ

てんとじ [0] 【天綴じ】
天ぷらそば,または天ぷらうどんの卵とじ。

天罰

てんばつ [1] 【天罰】
天の下す罰。自然に受ける悪事のむくい。「―が下る」

天罰を受ける

てんばつ【天罰を受ける】
be punished by Heaven.天罰覿(てき)面 Swift is Heaven's vengeance.

天罰覿面

てんばつてきめん [1][0] 【天罰覿面】
天罰の現れることがすみやかであること。悪事に対して天罰が即座に下されること。

天罰起請文

てんばつきしょうもん [6][0] 【天罰起請文】
約束に反すれば,天罰を受けてもよいと誓って書く起請文。

天羽声明

あもうせいめい アマウ― 【天羽声明】
1934年(昭和9)4月の外務省情報部長天羽英二の談話。欧米列強の中国に対する援助を非難し,中国の排他的独占をめざしたもの。

天翔る

あまかけ・る 【天翔る】 (動ラ四)
〔「あまがける」とも〕
大空をかけめぐる。主として神や人の霊についていう。「ひさかたの天のみ空ゆ―・り見渡したまひ/万葉 894」

天老日

てんろうにち テンラウ― [3] 【天老日】
陰陽道(オンヨウドウ)で,万事に吉とする日。

天耳通

てんにつう [3] 【天耳通】
〔仏〕 六神通(ロクジンズウ)の一。世界のあらゆる音声を聞き取る超人的能力。

天聞

てんぶん [0] 【天聞】
天子が聞くこと。天聴。叡聞(エイブン)。

天聳る

あまそそ・る 【天聳る】 (動ラ四)
天高くそびえ立つ。そそり立つ。「―・り高き立山/万葉 4003」

天聴

てんちょう [0] 【天聴】
天子が聞くこと。叡聞(エイブン)。

天職

てんしょく【天職】
a mission;→英和
a vocation;→英和
a calling.→英和

天職

てんしょく [1] 【天職】
〔天から与えられた職務の意〕
(1)その人の性質・能力にふさわしい職業。「教師を―と考える」
(2)神聖な職業。特に,天子が国家を統治する職務。
(3)江戸時代の遊女の階級の一。天神(テンジン)。

天色

てんしょく [0][1] 【天色】
(1)空模様。天気。「―暴風の兆を露はし/八十日間世界一周(忠之助)」
(2)空の色。「―海光転た朗かに/日本風景論(重昂)」

天花

てんか [1] 【天花・天華】
雪のこと。
→てんげ(天花)

天花

てんげ [1] 【天花・天華】
〔仏〕
〔「てんけ」とも〕
(1)天上界に咲くという霊妙な花。
(2)法会(ホウエ)で,仏前にまき散らす蓮華の花の形に切った紙。

天花粉

てんかふん テンクワ― [3] 【天花粉・天瓜粉】
キカラスウリの根から採ったデンプン。打ち粉{(3)}として小児の皮膚に散布し,あせも・ただれの予防などに用いる。[季]夏。《―ところきらはず打たれけり/日野草城》

天花粉

てんかふん【天花粉】
talcum powder.

天若日子

あめわかひこ 【天稚彦・天若日子】
記紀神話の神。天孫降臨に先立って,平定のため葦原の中つ国にくだるが,大国主神の娘下照姫(シタテルヒメ)を妻として復命せず,詰問の使者の雉(キジ)を射殺し,高皇産霊神(タカミムスヒノカミ)にその矢を射返されて死ぬ。あまのわかひこ。

天草

あまくさ 【天草】
「天草諸島」の略。

天草

てんぐさ【天草】
《植》agar-agar.

天草

てんぐさ [0] 【天草】
紅藻類テングサ目の海藻。日本沿岸の各地,マレー諸島・インド洋・大西洋などに広く分布し,低潮線から漸深帯の岩上に生育。全体に硬く,長さ10〜30センチメートルで,羽状に分岐し,枝はとげ状。心太(トコロテン)・寒天の原料とする。一般にはこのほかテングサ属で寒天の原料となるオオブサ・キヌクサ・ナンブグサなどをいう。マクサ。トコロテングサ。
天草[図]

天草の乱

あまくさのらん 【天草の乱】
⇒島原(シマバラ)の乱(ラン)

天草一揆

あまくさいっき 【天草一揆】
⇒島原(シマバラ)の乱(ラン)

天草五橋

あまくさごきょう 【天草五橋】
宇土(ウト)半島・大矢野島・永浦島・池島・前島・天草上島を結ぶ五つの橋。九州本土と天草諸島を連絡する。1966年(昭和41)完成。

天草四郎

あまくさしろう 【天草四郎】
(1621-1638) 本名益田時貞。小西行長の臣益田甚兵衛好次の子という。島原の乱で,一六歳にして首領に擁立される。幕府軍に抗戦し,島原の原城に籠城九〇日にして敗死。

天草版

あまくさばん [0] 【天草版】
キリシタン版の一。文禄・慶長(1592-1615)頃,イエズス会士が天草で印刷した活字版の本。ローマ字書きのものが多く,当時の口語資料として貴重。「伊曾保物語」「平家物語」など。天草本。

天草石

あまくさいし [4] 【天草石】
天草下島の西海岸地方に産する良質の陶石。流紋岩が熱水変質をうけてできたもの。主成分は石英。絹雲母・カオリン・長石を伴う。白色緻密で,白色磁器・高圧碍子(ガイシ)などに利用。茶碗石。天草陶石。

天草諸島

あまくさしょとう 【天草諸島】
熊本県南西部,天草上島・下島を主島とし大小約一一〇からなる島々。キリシタンの遺跡が多い。九州本土と天草五橋により結ばれる。

天草陶石

あまくさとうせき [5] 【天草陶石】
「天草石」に同じ。

天華

てんか [1] 【天花・天華】
雪のこと。
→てんげ(天花)

天華

てんげ [1] 【天花・天華】
〔仏〕
〔「てんけ」とも〕
(1)天上界に咲くという霊妙な花。
(2)法会(ホウエ)で,仏前にまき散らす蓮華の花の形に切った紙。

天蓋

てんがい【天蓋】
a canopy.→英和

天蓋

てんがい [0] 【天蓋】
(1)仏具の一。仏像などの上方にかざしたり,つったりする絹張りの笠。瓔珞(ヨウラク)・宝珠・幡(バン)で飾られる。棺に差しかけるものもいう。
(2)教会の祭壇などの上におかれる覆い。
(3)虚無僧の用いる深編み笠。
天蓋(1)[図]
天蓋(3)[図]

天蓋屋

てんがいや [0] 【天蓋屋】
天蓋{(1)}を作る店。また,葬具店。

天蓋百合

てんがいゆり [3] 【天蓋百合】
(1)コバイモの別名。
(2)オニユリの別名。

天蚕

てんさん [0] 【天蚕】
ヤママユの別名。

天蚕糸

てぐすいと [4] 【天蚕糸】
「てぐす(天蚕糸)」に同じ。

天蚕糸

てぐす [0][1] 【天蚕糸】
テグスサン・カイコなどの幼虫の体内からとった絹糸腺を,酢酸につけて引き伸ばし,乾かして作った糸。透明で,釣り糸などに用いる。現在は,合成繊維で作った類似のものにもいう。てぐすいと。

天蚕糸

てんぐす [0] 【天蚕糸】
⇒てぐす(天蚕糸)

天蚕糸

てぐす【天蚕糸】
(fishing) gut (釣糸).→英和

天蚕糸

てんさんし [3] 【天蚕糸】
(1)ヤママユの繭からとった糸。緑色を帯び,光沢がある。繊維が太く強度・伸度ともに大。山繭糸。
(2)「てぐすいと(天蚕糸)」に同じ。

天蚕糸結び

てぐすむすび [4] 【天蚕糸結び】
二本のひもや糸を結び合わせる方法の一。二本を平行に並べ,それぞれの糸端で他の糸をからめて一重結びをして締めるもの。

天蚕糸蚕

てぐすさん [3] 【天蚕糸蚕】
⇒天蚕蛾(テグスガ)

天蚕蛾

てぐすが [3] 【天蚕蛾】
ヤママユガ科に属する大形の蛾。開張約9センチメートル。全身褐色。幼虫はクス・フウなどの葉を食う。台湾・中国南部から東南アジアにかけて分布し,海南島などでかつて盛んに飼育された。幼虫の絹糸腺からてぐすがとれる。フウサン。テグスサン。

天蛾

すずめが [3] 【雀蛾・天蛾】
スズメガ科のガの総称。大形のガ類で,体は太く,はねは細長くて飛ぶ力が強い。大部分は夜行性。幼虫はほとんど毛のない芋虫で,尾端近くに角状突起をもつ。全世界に分布し,日本にはモモスズメ・コスズメなど約七〇種いる。

天蝎宮

てんかつきゅう [4] 【天蝎宮】
黄道十二宮の第八宮。蠍(サソリ)座に相当していたが,歳差のため,現在は西にずれている。

天衆

てんしゅ [1] 【天衆】
〔「てんじゅ」とも〕
〔仏〕 四天王・梵天(ボンテン)・帝釈(タイシヤク)天を初めとして,天に住するものの総称。

天衆

てんしゅう [1] 【天衆】
⇒てんしゅ(天衆)

天行

てんこう [0] 【天行】
(1)天の運行。
(2)時節によって流行する病気。はやりやまい。天行病。

天衝

てんつき [4] 【天衝】
(1)兜(カブト)の前立(マエダテ),または指物の名。鍬形(クワガタ)の形で飾りがなく,直立して先端のとがったもの。
(2)(「点突」とも書く)カヤツリグサ科の一年草。田のあぜや道端などに自生。葉は叢生し線形。高さ約15〜60センチメートル。秋,花茎に線形の苞(ホウ)をつけて枝を分かち,狭卵形で褐色の小穂をつける。変異がきわめて多い。

天衣

てんい [1] 【天衣】
天人・天女の衣。天(アマ)の羽衣。
→てんえ

天衣

てんね [1] 【天衣】
「てんえ(天衣)」の連声。

天衣

あまごろも 【天衣】
天人の着る衣。あまの羽衣。「―撫(ナ)づる千年のいはほをも/古今六帖 2」

天衣

てんえ [1] 【天衣】
〔「てんね」とも〕
諸天・諸菩薩の像が着ている細長い薄い衣。

天衣無縫

てんいむほう [1] 【天衣無縫】 (名・形動)[文]ナリ
〔天女の衣には縫い目がないということから〕
(1)詩歌などにわざとらしさがなく自然に作られていて,しかも美しいこと。
(2)性格が無邪気で飾り気がない・こと(さま)。天真爛漫(テンシンランマン)。「―な人柄」

天衣無縫の

てんいむほう【天衣無縫の】
perfect;→英和
flawless;→英和
artless.→英和

天衣紛上野初花

くもにまごううえののはつはな クモニマガフウヘノ― 【天衣紛上野初花】
歌舞伎の一。世話物。河竹黙阿弥作。1881年(明治14)東京新富座初演。通称「河内山と直侍」「河内山」。松林伯円(シヨウリンハクエン)の講釈「天保六花撰」に基づく。御数寄屋坊主の河内山宗俊が松江侯のもとから町娘を取り戻すくだりと,直侍・三千歳の情話が中心。

天袋

てんぶくろ [0] 【天袋】
押し入れの上部の戸棚。本来は床わきの違い棚の上部に付けられた袋戸棚をいう。
⇔地袋(ジブクロ)
→床脇棚

天裁

てんさい [0] 【天裁】
天子の裁決。天皇の裁定。勅裁。

天覧

てんらん【天覧】
<be honored with> His Majesty's inspection.

天覧

てんらん [0] 【天覧】
天皇が見ること。叡覧(エイラン)。「―相撲」「―に供する」

天親

てんじん 【天親】
⇒世親(セシン)

天誅

てんちゅう [0] 【天誅】
(1)天が下す罰。天罰。
(2)天に代わって罰すること。「―を加える」

天誅組

てんちゅうぐみ 【天誅組・天忠組】
幕末期,諸藩を脱藩した尊攘急進派の集団。吉村寅太郎・藤本鉄石・松本奎堂(ケイドウ)らを中心とする。1863年中山忠光を擁して大和で挙兵,五条代官所を襲撃し,十津川郷士も加え大和高取城に向かったが八月一八日の政変後,幕軍に敗れ壊滅した。

天語り歌

あまがたりうた 【天語り歌】
古代歌謡の一。天語部(アマカタリベ)の語り伝えたという歌謡。古事記雄略天皇の条にある三首が知られる。従来は「あまことうた」と呼ばれた。

天語歌

あまことうた 【天語歌】
⇒あまがたりうた(天語歌)

天譴

てんけん [0] 【天譴】
天罰。

天象

てんしょう [0] 【天象】
天体の現象。太陽・月・星などの現象。また,空模様。

天象儀

てんしょうぎ [3] 【天象儀】
⇒プラネタリウム

天資

てんし [1] 【天資】
生まれつきの資質・性質。天稟(テンピン)。天性。「―豊かな人」「―英邁(エイマイ)」「―刻薄」

天賜

てんし [1] 【天賜】
(1)天からの贈り物。
(2)天子からたまわった物。恩賜。「―の御旗」

天賦

てんぷ [1] 【天賦】
(1)天が与えること。天から授かったもの。
(2)生まれつき備わっている性質・才能。天稟(テンピン)。天資。

天賦の才

てんぷ【天賦の才】
a natural talent[gift].

天賦人権

てんぷじんけん [1] 【天賦人権】
〔法〕 人が生まれながらにして有する権利。自然権。

天賦人権説

てんぷじんけんせつ [6] 【天賦人権説】
すべて人間は生まれながら自由・平等で幸福を追求する権利をもつという思想。ルソーなどの一八世紀の啓蒙思想家により主張され,アメリカ独立宣言やフランス人権宣言に具体化された。日本では明治初期に福沢諭吉・加藤弘之らの民権論者によって広く主張された。

天賦説

てんぷせつ [3] 【天賦説】
⇒先天説(センテンセツ)

天質

てんしつ [1] 【天質】
生まれつきの資質。天資。天性。

天赦

てんしゃ [1] 【天赦】
「天赦日(テンシヤニチ)」に同じ。

天赦日

てんしゃにち [3] 【天赦日】
暦注の一。万事に吉とする日。春は戊寅(ツチノエトラ),夏は甲午(キノエウマ),秋は戊申(イヌイサル),冬は甲子(キノエネ)の日。

天趣

てんしゅ [1] 【天趣】
(1)〔仏〕 六趣の一。天上界。天道。
(2)自然の趣(オモムキ)。

天足らす

あまたら∘す 【天足らす】 (連語)
大空に満ちておられる。「大君の御寿(ミイノチ)は長く―∘したり/万葉 147」
→たらす

天路

あまじ 【天路・天道】
(1)天へ行く路(ミチ)。天への通路。「ひさかたの―は遠し/万葉 801」
(2)天上にある道。「夕星(ユウツヅ)も通ふ―を何時までか/万葉 2010」
(3)仏教で,六道の一。天上の世界。天道。「直に率(イ)行きて―知らしめ/万葉 906」

天路歴程

てんろれきてい 【天路歴程】
〔原題 The Pilgrim's Progress〕
小説。バニヤン(J. Bunyan)作。第一部1678年,第二部84年刊。「滅亡の市」を旅立ち,数々の試練を経て「天の都」にたどりつく巡礼者の姿を通して,信仰による魂の救済過程を描く。

天辺

てへん 【天辺・頂辺】
(1)兜(カブト)の鉢の頂上の所。日本の兜は,多くこの部分に円穴があいており,頂辺の座,または八幡座という金物で飾ってある。「金子が兜の―に手をいれて/保元(中)」
→兜
(2)頭頂。てっぺん。「此奴(コヤツ)ども―さ打ち被(カブ)る時/滑稽本・浮世風呂(前)」

天辺

てっぺん [3] 【天辺】
〔「てへん(天辺)」の転〕
(1)物のいちばん高い所。「頭の―から足の先まで」
(2)兜(カブト)の頂。てへん。
(3)最高。最上。「親御たちへ不孝の―ぢや/滑稽本・浮世床(初)」

天辺

てんぺん [0] 【天辺】
空のはて。また,上空。

天辺

てっぺん【天辺】
the top;→英和
the summit (山の).→英和
頭の〜から足の爪先まで from head to foot.

天辺

てっぺい 【天辺】
〔「てへん(天辺)」の転〕
「てっぺん(天辺)」に同じ。「―より太腹まで節々込てから竹割り/浄瑠璃・平家女護島」

天辺押し

てっぺいおし 【天辺押し】
頭ごなしに押さえつけること。「権威を鼻に―/浄瑠璃・生写朝顔話」

天逆様

あまさかさま 【天逆様】 (形動ナリ)
道理にあわないさま。「いかなる―の仰なりとも/平治(下)」

天造

てんぞう [0] 【天造】
造物主がつくったもの。(人造に対して)天然にできたもの。

天運

てんうん [0] 【天運】
(1)天から与えられた運命。生まれつき定まっている運命。天命。「―尽きる」
(2)天体の運行。「―三千六百周/浄瑠璃・会稽山」

天道

てんどう【天道】
(the way of) Heaven;Providence.

天道

てんどう [0][1] 【天道】
〔「てんとう」とも〕
(1)天の道理。天理。天の道。
⇔地道
(2)天地を支配する神。天帝。天。「其時に―の許し有りて/今昔 24」
(3)天体の運行する道。天の運行。「人間の算術を以て―の行度を知る/中右記」
(4)太陽。「あくる日は―を黄色に拝む位なれど/滑稽本・世の中貧福論」
(5)〔仏〕 六道の一つ。天人の住む世界。欲界・色界・無色界の天をいう。天趣。天界。
→天

天道

あまじ 【天路・天道】
(1)天へ行く路(ミチ)。天への通路。「ひさかたの―は遠し/万葉 801」
(2)天上にある道。「夕星(ユウツヅ)も通ふ―を何時までか/万葉 2010」
(3)仏教で,六道の一。天上の世界。天道。「直に率(イ)行きて―知らしめ/万葉 906」

天道

てんとう [1] 【天道】
(1)太陽。日輪。「お―さま」
(2)天の神。宇宙の万物を支配する神。てんどう。
→てんどう(天道)

天道任せ

てんとうまかせ [5] 【天道任せ】
自然のなりゆきにまかせること。

天道干し

てんとうぼし [0][6] 【天道干し】
(1)日光にさらして干すこと。てんとぼし。
(2)大道店(ダイドウミセ)。露店。「―へぶらさげる様な古革羽織でも/洒落本・辰巳婦言」

天道神

てんとうしん [3] 【天道神】
〔「てんどうじん」とも〕
陰陽道で,方角神の一。正月は南,二月は西南と月ごとに移る。その月その方角に向かって事を起こせば万事に吉とする。

天道花

てんとうばな [3] 【天道花】
四月八日の灌仏会に長い竹の先につけて庭先に立てるウツギ・ベニツツジ・シャクナゲなどの束。近畿・中国・四国地方で行い,花の種類は地方によって異なる。たかばな。八日花。

天道虫

てんとうむし【天道虫】
<米> a ladybug; <英> a ladybird.

天道虫

てんとうむし テンタウ― [3] 【天道虫・瓢虫・紅娘】
(1)甲虫目テントウムシ科に属する昆虫の総称。小形の甲虫で,体長7ミリメートル前後で半球形。黄または赤の地に黒色斑紋を有するものが多い。カイガラムシ・アブラムシなどの害虫やカビを食って益虫とされるもの,農作物を食害して害虫とされるものがある。日本には約一五〇種が産する。てんとむし。[季]夏。《羽出すと思へば飛びぬ―/虚子》
(2)ナミテントウの別称。

天邪鬼

あまのじゃく【天邪鬼】
perverseness;→英和
a perverse person (人).

天部

てんぶ [1] 【天部】
〔仏〕 諸天の神々。四天王や天竜八部衆など仏教の守護神の総称。

天野

あまの 【天野】
姓氏の一。

天野

あまの 【天野】
大阪府河内長野市の地名。金剛寺(通称,女人高野)がある。

天野信景

あまのさだかげ 【天野信景】
(1663-1733) 江戸中期の国学者。尾張藩士。随筆「塩尻(シオジリ)」

天野宗歩

あまのそうほ 【天野宗歩】
(1816-1859) 江戸後期・幕末の将棋棋士。江戸の人。将棋家の大橋本家で修業。段位は七段,実力は当時並ぶ者なく,後世,棋聖とあがめられる。定跡集「将棋精選」

天野屋利兵衛

あまのやりへえ 【天野屋利兵衛】
(1662頃-1727) 江戸中期の大坂の商人。「仮名手本忠臣蔵」では天川屋義平の名で登場。赤穂浪士のために武器を調えたという。

天野樽

あまのだる 【天野樽】
天野酒を入れる樽。現在の祝儀に用いる柄樽(エダル)に同じ。

天野為之

あまのためゆき 【天野為之】
(1860-1938) 経済学者・教育者。佐賀の人。東大卒。イギリスの経済理論を日本に紹介。福沢諭吉・田口卯吉とともに明治の三大経済学者と称される。早大学長。

天野貞祐

あまのていゆう 【天野貞祐】
(1884-1980) 哲学者・教育者。神奈川県生まれ。京大卒。専攻はカント哲学。第二次大戦後,一高校長・文部大臣などを歴任。訳書「純粋理性批判」

天野遠景

あまのとおかげ 【天野遠景】
鎌倉時代の武将。伊豆天野の住人。源頼朝の挙兵に参じ,石橋山の戦いに奮戦。西海に平氏を追討,鎮西奉行に任ぜられた。生没年未詳。

天野酒

あまのざけ 【天野酒】
中世,大阪府河内長野市の天野山金剛寺で造った酒。品質の良いことで有名であった。

天金

てんきん [0] 【天金】
書物の製本で,上方の小口(コグチ)だけに金箔をつけたもの。

天鈿女命

あまのうずめのみこと 【天鈿女命・天宇受売命】
記紀神話の女神。天照大神(アマテラスオオミカミ)が天の岩屋に隠れた時,その前で踊った。また,瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の天孫降臨に従い,天の八衢(ヤチマタ)にいた猿田彦に道案内をさせた。猿女君(サルメノキミ)の祖。伎芸の守護神とされる。鈿女命。

天錫

てんしゃく [0] 【天錫】
天から授かった物。天賦。

天長

てんちょう テンチヤウ 【天長】
年号(824.1.5-834.1.3)。弘仁の後,承和の前。淳和(ジユンナ)・仁明(ニンミヨウ)天皇の代。

天長

てんちょう [0] 【天長】
天の永久であること。

天長地久

てんちょうちきゅう [0] 【天長地久】
〔老子〕
天地が永久に変わらないように,物事が永遠に続くこと。天壌無窮。天地長久。

天長祭

てんちょうさい [3] 【天長祭】
皇室の小祭の一。天皇誕生日に宮中三殿で行われる。

天長節

てんちょうせつ [3] 【天長節】
第二次大戦前における,天皇の誕生日の称。四大節の一。1870年(明治3)九つの祝日のうち天長節を制定。1948年(昭和23)天皇誕生日と改称。
〔「天長地久」の語による〕
→地久(チキユウ)節

天門

てんもん [1] 【天門】
(1)天にのぼる入り口にあるという門。また,天帝の宮殿の門。[日葡]
(2)天子の宮殿の門。宮門。
(3)鼻の穴。また,両眉の間。「―を扣(タタ)いて醴泉を飲み/三教指帰」

天門冬

てんもんどう [3] 【天門冬】
クサスギカズラの漢名。また,その根を乾燥したもの。薬用にする。

天降す

あまくだ・す 【天降す】 (動サ四)
天上の世界から地上の世界におろす。「―・し依さしまつりき/祝詞(六月晦大祓)」

天降り

あまくだり [0] 【天下り・天降り】 (名)スル
(1)(神や天人などが)天上から地上におりること。
(2)官庁から民間会社へ,または上役から下役へ出される強制的な押し付け・命令。
(3)高級官僚が退職後,勤務官庁と関連の深い民間会社や団体の高い地位につくこと。「―人事」「中央官庁から―する」

天降り人

あまくだりびと 【天降り人】
天からこの地上にくだって来た人。天人。「いづこなりし―ならむとこそ見ゆれ/枕草子 88」

天降り付く

あもりつく 【天降り付く】 (枕詞)
天から降ったという伝説から,「天の香具山」「神の香具山」にかかる。「―天の香具山霞立つ/万葉 257」

天降る

あまくだ・る [0][4] 【天下る・天降る】 (動ラ五[四])
(1)神が,天上の神の世界から地上の人間界におりる。
(2)高級官僚が官庁を退職して,関連のある民間会社の高い地位につく。「関連企業に―・る」
[可能] あまくだれる

天降る

あも・る 【天降る】 (動ラ四)
〔「あまおる」の転〕
(1)天上から降りてくる。天下る。「高千穂の岳に―・りし皇祖(スメロキ)の/万葉 4465」
(2)行幸する。「行宮(カリミヤ)に―・りいまして天の下治めたまひ/万葉 199」

天険

てんけん [0] 【天険】
地形の険しい自然の要害。「―の地」

天際

てんさい [0] 【天際】
空の果て。はるかかなた。

天離る

あまざかる 【天離る】 (枕詞)
〔「あまさかる」とも〕
空遠く離れているの意で,「鄙(ヒナ)」にかかる。「―鄙に五年住まひつつ/万葉 880」

天雲

あまくも 【天雲】
〔「あまぐも」とも〕
空の雲。「―の向伏す極み/万葉 800」

天雲の

あまくもの 【天雲の】 (枕詞)
雲の形状から,「たゆたふ」「ゆくらゆくら」「たどきも知らず」などにかかる。「―たゆたふ心我が思はなくに/万葉 2816」

天雷

てんらい [0] 【天雷】
かみなり。

天霧らす

あまぎら・す 【天霧らす】 (動サ四)
〔「あまぎる」の他動詞形〕
空を一面に曇らせる。「―・し降り来る雪の消ぬべく思ほゆ/万葉 2340」

天霧らふ

あまぎら∘う 【天霧らふ】 (連語)
〔動詞「あまぎる」の未然形に,継続の助動詞「ふ」が付いたもの〕
空一面に曇る。「―∘ひ日方吹くらし水茎の/万葉 1231」

天霧る

あまぎ・る 【天霧る】 (動ラ四)
雲や霧などがかかって,空が曇る。「花の色に―・る霞立ちまよひ/新古今(春下)」

天頂

てんちょう [0] 【天頂】
(1)観測者を貫く鉛直線を真上に延ばして天球と交わる点。天頂点。
⇔天底
(2)〔「てんじょう」とも〕
物のいちばん高い所。てっぺん。「(笈ノ)―には四尺五寸の大太刀を/義経記 7」

天頂儀

てんちょうぎ [3] 【天頂儀】
天頂を挟んで南北に位置する二星の天頂距離差を測定し,観測点の緯度を求める望遠鏡。

天頂距離

てんちょうきょり [5] 【天頂距離】
天頂から任意の点に至る角距離。高度の余角。天体の地平座標の一。

天須

てんす [0] 【天須】
スズキ目の海魚。全長約30センチメートル。ベラの一種。頭部がやや大きく体は著しく側扁し,背びれ前部の日本の棘(トゲ)が三本目と離れている。体色は淡紅色で四条の濃赤色の幅広い横帯があり,雌は背部に青黒色の小円斑がある。食用。本州中部以南の砂泥底に分布。

天領

てんりょう [1][0] 【天領】
(1)江戸幕府の直轄領。幕府の重要な経済的基盤であり,元禄年間(1688-1704)には四百万石に達した。全国に分布し,郡代・代官を配置し支配させた。
⇔私領
(2)天皇・朝廷の領地。

天顔

てんがん [0] 【天顔】
天子の顔。竜顔。

天飛ぶ

あまと・ぶ 【天飛ぶ】 (動バ四)
大空を飛ぶ。「―・ぶ鳥も使ぞ/古事記(下)」

天飛ぶや

あまとぶや 【天飛ぶや】 (枕詞)
「鳥」「雁」,また地名「軽(カル)」にかかる。「―軽の道は/万葉 207」

天飛む

あまだむ 【天飛む】 (枕詞)
「天(アマ)飛ぶ」の転という。「天飛ぶ雁(カリ)」の意で,「軽(カル)」にかかる。「―軽のをとめ/古事記(下)」

天養

てんよう テンヤウ 【天養】
年号(1144.2.23-1145.7.22)。康治の後,久安の前。近衛天皇の代。

天香久山

あまのかぐやま 【天香久山】
奈良県橿原(カシハラ)市にある山。海抜152メートル。畝傍(ウネビ)山・耳成(ミミナシ)山とともに大和三山の一。山容はなだらかで樹木におおわれる。あめのかぐやま。((歌枕))「ほのぼのと春こそ空にきにけらし―霞たなびく/新古今(春上)」

天香具山

あまのかぐやま 【天香山・天香具山】
(1)高天原(タカマノハラ)にあったという山。
(2)山名(別項参照)。

天香国色

てんこうこくしょく テンカウ― [0] 【天香国色】
〔李正封「唐詩記事」。天下一の香と国一番の色をもつ花〕
牡丹の異名。

天香山

あまのかぐやま 【天香山・天香具山】
(1)高天原(タカマノハラ)にあったという山。
(2)山名(別項参照)。

天馬

てんば [1] 【天馬】
(1)天帝を乗せて天を行く馬。
(2)非常にすぐれた馬。駿馬(シユンメ)。
(3)ペガスス。

天馬

てんま [1] 【天馬】
⇒てんば(天馬)

天馬塚

てんまづか 【天馬塚】
韓国,慶州にある新羅(シラギ)の古墳。東西径60メートルの円墳で,五世紀末,六世紀初め頃の王陵とみられる。天馬(テンバ)の描かれた障泥(アオリ)が出土したことから命名。

天骨

てんこつ 【天骨】 (名・形動)
(1)生まれつき。ひととなり。天性。「所謂文章は―にして/万葉(三九七六詩序)」
(2)生まれつきの才能や器用さ。また,それが備わっている・こと(さま)。「さきの翁よりは―もなく/宇治拾遺 1」「―ナ人/日葡」

天骨無い

てんこちな・い 【天骨無い】 (形)
〔「てんこつない」の転。近世語〕
思いもかけない。とんでもない。善悪両方にいう。「おや―・い,あんとして食はれべいぞ/咄本・鯛の味噌津」

天魔

てんま [1] 【天魔】
〔仏〕 四魔(シマ)の一。欲界の第六天すなわち他化自在天に住んで,人が善事を行なったり,真理に至ろうとするのを妨げる。天子魔。

天魔波旬

てんまはじゅん [1] 【天魔波旬】
天魔と波旬。人の善事を行うのを妨げる悪魔。「―の,我心を誑(タブラカ)さんとて言ふやらん/平家 3」

天鵞絨

てんがじゅう [3] 【天鵞絨】
ビロードに当てた漢字を音読したもの。

天麩羅

てんぷら【天麩羅】
tempura;deep-fried food.海老の〜 a deep-fried prawn.

天鼓

てんこ [1] 【天鼓】
天上に鳴るつづみ。雷鳴。
→てんく(天鼓)

天鼓

てんこ 【天鼓】
(1)能の一。四番目物。世阿弥作。少年に天から下された鼓を帝が望み,拒む少年を呂水に沈めてこれを得るが,鼓は打てども鳴らない。ところが,少年の父に打たせると妙音を発する。帝は哀れを催して呂水のほとりで少年追善の管弦講を行うと,少年の霊が現れ鼓を打つ。
(2)人形浄瑠璃。時代物。近松門左衛門作。1701年初演。故三位富士丸の一人娘沢瀉(オモダカ)姫と家宝天鼓の鼓をめぐる物語。

天鼓

てんく [1] 【天鼓】
〔「く」は呉音〕
忉利天(トウリテン)にある,打たなくても妙音を発するという鼓。

天鼠

てんそ [1] 【天鼠】
「こうもり(蝙蝠)」の別名。

天鼠矢

くすね 【薬煉・天鼠矢】
〔「くすりねり」の転〕
松脂(マツヤニ)に油を加え,熱して練ったもの。補強のために弓弦などに塗る。「さらば―に練つてねりとめておきまらせう/狂言・松脂」

おお オホ 【太】
姓氏の一。

ふと [2] 【太】
〔形容詞「太い」の語幹〕
(1)太っていること。「庄野の―のお米が俵腰に/浄瑠璃・丹波与作(中)」
(2)名詞の上について,太い意を表す。「―腹」「―物」
(3)祭祀などに関する名詞・動詞の上に付いて,立派な,すぐれた,などの意を表す。「―しく」「―玉串」「―祝詞(ノリト)」

太い

ふと・い [2] 【太い】 (形)[文]ク ふと・し
(1)棒状・ひもなどの直径が大きい。また,立派である。「―・い管」「―・い柱」
(2)線状・帯状のものの幅が広い。「―・い眉(マユ)」「―・いベルト」
(3)(声が)低くて声量が豊かだ。「―・い声」
(4)ふてぶてしい。ずうずうしい。「何とまあ―・い亜魔(アマ)ぢやあねいか/塩原多助一代記(円朝)」
(5)(ある種の語を主語にとって,比喩的に)大胆だ。小事にこだわらない。「肝が―・い」「腹の―・い人物」「線が―・い」
(6)肉付きがよい。「黒馬の―・くたくましきに/保元(上)」
⇔ほそい
[派生] ――さ(名)

太い

ふとい【太い】
(1) big;→英和
thick.→英和
(2) ⇒横着(おうちやく).
(3)[声の]deep.→英和

太く短く

太く短く
一生を短期間に凝縮させたような精力的な生き方をするさま。多く,したいことをして,人生を楽しく過ごそうとする態度にいう。
⇔細く長く
「くよくよせずに―生きる」

太さ

ふとさ【太さ】
thickness (厚さ);→英和
size (大きさ).→英和
〜1インチ be one inch thick.

太し

ふと・し 【太し】 (形ク)
⇒ふとい

太った

ふとった【太った】
fat;→英和
[婉曲に]plump (丸々と);→英和
stout.→英和

太っちょ

ふとっちょ [4][2] 【太っちょ】
〔「ふとっちょう」とも〕
よく太っている人を,ややからかっていう語。でぶ。

太っ腹

ふとっぱら [0][5] 【太っ腹】 (名・形動)[文]ナリ
〔「ふとはら」の転〕
(1)度量が大きいこと。細かなことにこだわらないこと。また,そのさま。「―なところを見せる」
(2)肥え太った腹。「又しても��下女―/柳多留 49」

太っ腹の

ふとっぱら【太っ腹の】
bold (大胆な);→英和
[大まかな]liberal;→英和
generous.→英和

太む

ふと・む 【太む】
■一■ (動マ四)
太くなる。不恰好(ブカツコウ)になる。「くだけちぢみ―・みたれども,結構の句をのみむねと思へり/ささめごと」
■二■ (動マ下二)
太くする。[日葡]

太め

ふとめ [0] 【太め】 (名・形動)[文]ナリ
やや太っている・こと(さま)
⇔細め
「少し―の棒」「ちょっと―になる」

太やか

ふとやか [2] 【太やか】 (形動)[文]ナリ
いかにも太いさま。「―な声」

太らす

ふとらす【太らす】
(1) fatten.→英和
(2)[富ます]increase <one's fortune> .→英和

太り肉

ふとりじし [0][3] 【太り肉】
肉づきのいいこと。太っていること。「―の女」

太る

ふとる【太る】
grow fat;put on weight.

太る

ふと・る [2] 【太る・肥る】 (動ラ五[四])
〔形容詞「太し」の動詞化〕
(1)人や動物が肉や脂肪がついて体が太く,重くなる。こえる。
⇔やせる
「赤ん坊がまるまると―・る」
(2)ふえる。大きく,または多くなる。「財産が―・る」「頭の髪あらば―・りぬべき心地するに/源氏(手習)」
[可能] ふとれる

太一

たいいつ [1] 【太一・泰一・太乙】
(1)中国の古代思想で,天地・万物の出現・成立の根元となる気。宇宙の本体。
(2)道教で,天を主宰する神の名。
(3)「太一星」の略。

太一占

たいいつせん [3] 【太一占・太乙占】
陰陽家が行う占いの一。太一星の運行によって吉凶を占うもの。

太一星

たいいつせい [0] 【太一星・太乙星】
陰陽道(オンヨウドウ)でいう星の名。北の天にいて八方に飛び歩き,兵乱・災害・生死をつかさどるという。

太上

たいじょう [0] 【太上】
(1)最もすぐれた物や人。至上。最上。
(2)天子。至尊。

太上天皇

だじょうてんのう ダジヤウテンワウ [6] 【太上天皇】
⇒だいじょうてんのう(太上天皇)

太上天皇

おおきすめらみこと オホキ― 【太上天皇】
「だいじょうてんのう(太上天皇)」に同じ。

太上天皇

だいじょうてんのう ダイジヤウテンワウ 【太上天皇】
譲位後の天皇の称号。697年持統天皇が譲位して称したのが最初。太上皇。上皇。おおきすめらみこと。だじょうてんのう。

太上法皇

だいじょうほうおう ダイジヤウホフワウ [7] 【太上法皇】
出家入道した太上天皇の称。法皇。

太上老君

たいじょうろうくん 【太上老君】
道教で,神格化された老子の呼び名。

太乙

たいいつ [1] 【太一・泰一・太乙】
(1)中国の古代思想で,天地・万物の出現・成立の根元となる気。宇宙の本体。
(2)道教で,天を主宰する神の名。
(3)「太一星」の略。

太乙占

たいいつせん [3] 【太一占・太乙占】
陰陽家が行う占いの一。太一星の運行によって吉凶を占うもの。

太乙星

たいいつせい [0] 【太一星・太乙星】
陰陽道(オンヨウドウ)でいう星の名。北の天にいて八方に飛び歩き,兵乱・災害・生死をつかさどるという。

太保

たいほ [1] 【太保・大保】
〔「たいほう」とも〕
(1)右大臣の唐名。
(2)古代中国で,三公の一。天子を補佐した。

太傅

たいふ [1] 【太傅】
(1)中国,周代の三公の一。天子を補佐した。
(2)左大臣の唐名。
(3)旧皇室典範で,天皇が成人に達しないとき,その養育にあたる職。

太僕

たいぼく [0] 【太僕】
中国の官名。九卿の一。朝廷の車馬・牧畜をつかさどった。

太公

たいこう [1] 【太公】
(1)祖父をいう語。
(2)他人の父,また高齢な人を敬っていう語。
(3)「太公望(タイコウボウ)」に同じ。

太公望

たいこうぼう【太公望】
an angler.〜をきめこむ indulge in fishing.

太公望

たいこうぼう 【太公望】
(1)〔周の文王が,渭水で釣りをしていた呂尚(リヨシヨウ)を見て,「吾が太公(祖父,古公亶父(ココウタンポ)),子(シ)を望むこと久し」と言ったという「史記(斉世家)」の故事から〕
呂尚の尊称。
(2) [3]
〔(1)の故事から〕
釣りをする人。また,釣り好きの人。

太刀

たち [1] 【太刀・大刀】
〔「断ち」の意〕
(1)(短小の「かたな」に対して)長大な刀剣を総称していう。「八雲立つ出雲梟師(タケル)が佩ける―/日本書紀(崇神)」
(2)(刃を上に向けて腰帯に差した「かたな」に対して)刃を下に向けて腰につり下げる刀剣。
〔古墳時代から奈良時代までに見られる直刀を「大刀」と書き,平安以降の反り刀を「太刀」と書き分けることがある〕
太刀(2)[図]

太刀

たち【太刀】
a (long) sword.

太刀の後

たちのしり 【太刀の後】 (枕詞)
「太刀の後」とは,刀の鞘(サヤ)の先をいうことから「鞘」に,また鞘は玉などで飾ることから「玉」にかかる。「―玉纏(タママク)田居に/万葉 2245」

太刀の緒

たちのお [1][1] 【太刀の緒】
太刀を腰に下げるためのひも。太刀の鞘(サヤ)についている金具に結びつける。

太刀の魚

たちのうお [3] 【太刀の魚】
タチウオの地方名。

太刀傷

たちきず [2] 【太刀傷】
太刀で切った傷。かたな傷。

太刀先

たちさき [0] 【太刀先】
(1)太刀の刃先。きっさき。
(2)太刀で斬りかかる勢い。「―がにぶる」
(3)議論などで相手を責める勢い。「―鋭く追及する」

太刀取り

たちとり [4][3] 【太刀取り】
〔「たちどり」とも〕
(1)罪人の首を斬ったり,切腹の介錯(カイシヤク)をする人。
(2)「太刀持ち{(3)}」に同じ。

太刀奪

たちうばい タチウバヒ 【太刀奪】
⇒たちばい(太刀奪)

太刀奪

たちばい タチバヒ 【太刀奪】
狂言の一。主人の刀を借りて通行人の刀を奪おうとした太郎冠者が,逆に相手に脅されて主人の刀をとられ,逃げ帰る。くやしがる主人とともに取り返しに行くが,失敗する。たちうばい。

太刀影

たちかげ 【太刀影】
太刀のひらめく光。「五郎が―を見て,かいふして逃げにけり/曾我 9」

太刀懸け

たちかけ [2] 【太刀懸け】
太刀を懸けること。また,そのための台。

太刀打ち

たちうち [0] 【太刀打ち】 (名)スル
(1)太刀をもって互いに打ち合い戦うこと。「―の技(ワザ)(=剣術)」
(2)物事を張り合って,競争すること。「とても―できない」「道学先生と―して,議論に勝てよう道理が無い/婦系図(鏡花)」
(3)槍の,口金から血留まりまでの間の呼び名。
→槍

太刀打ちする

たちうち【太刀打ちする】
[対抗する]compete <with> ;→英和
rival.→英和
〜が出来ない be no match <for> .

太刀折り紙

たちおりがみ 【太刀折(り)紙】
太刀や馬を贈呈する際に,品目・数量・金額などを記した折り紙。

太刀折紙

たちおりがみ 【太刀折(り)紙】
太刀や馬を贈呈する際に,品目・数量・金額などを記した折り紙。

太刀拵え

たちごしらえ [3] 【太刀拵え】
太刀の柄・鍔(ツバ)・鞘(サヤ)などの装飾的な部分。

太刀持

たちもち [3][0] 【太刀持】
(1)武家で,主君の太刀を捧げ持って傍らに控えている役。また,その武士。
(2)能楽で,主役の太刀を持つ供人の役。
(3)相撲で,横綱の土俵入りの際,太刀を持って後ろに従う力士。太刀取り。
→露払い(2)

太刀捌き

たちさばき [3] 【太刀捌き】
太刀の扱い方。太刀の使いぶり。「見事な―」

太刀筋

たちすじ [2][3] 【太刀筋】
(1)太刀の使い方。また,太刀の使い方の素質。「―がよい」
(2)太刀先。「―かはしてかいくぐるを/浄瑠璃・千本桜」

太刀絡み

たちがらみ [3] 【太刀絡み】
鎧(ヨロイ)の付属品。革または藤蔓(フジヅル)などで作った環で,太刀をくくりつけるもの。

太刀袋

たちぶくろ [3] 【太刀袋】
太刀を入れておく袋。

太刀踊り

たちおどり [3] 【太刀踊り】
太刀を手に踊る芸能。高知・鹿児島など南国に多く,二人一組で真剣を打ち合わせつつ悪霊退散を願って踊るもの。花取り踊り。

太刀遣い

たちつかい [3] 【太刀遣い】
(1)太刀をつかうこと。太刀のつかいよう。
(2)太刀を巧みにつかう人。

太刀銘

たちめい [2] 【太刀銘】
(1)刀剣を刃を下にして佩(ハ)いたとき,中子(ナカゴ)の差し表側になる方に入れた作者の銘。
⇔刀銘(カタナメイ)
(2)太刀に刻まれた銘文のこと。

太刀音

たちおと [0][4] 【太刀音】
太刀で打ち合う音。

太刀風

たちかぜ [2][0] 【太刀風】
太刀を振るときに起こる風。激しくきりこんだときの太刀の勢い。「―鋭く斬りかかる」

太刀魚

たちうお【太刀魚】
a scabbard fish.

太刀魚

たちうお [2] 【太刀魚】
スズキ目の海魚。全長1.5メートルに達する。体は銀白色で細長く側扁し,太刀状となる。背びれは全背縁に発達するが,尾びれと腹びれはない。体表からとれるグアニンは模造真珠の光沢をつけるために使う。暖海に広く分布。食用。タチ。タチノウオ。[季]秋。
太刀魚[図]

太初

たいしょ [1] 【太初】
天地の開けたはじめ。太始。

太十

たいじゅう タイジフ 【太十】
人形浄瑠璃「絵本太功記」十段目の通称。「尼ヶ崎の段」とよばれ,敗色濃い武智光秀を母皐月が死をもっていさめる場。

太占

ふとまに [0] 【太占】
古代の占いの一種。鹿の肩甲骨を焼き,骨のひび割れの形によって吉凶を判断する。「天つ神の命(ミコト)以ちて,―に卜相(ウラナ)ひて/古事記(上)」

太原

たいげん 【太原】
中国,山西省の省都。鉄・石炭の産地をひかえ,製鉄・機械工業が発達。戦国時代は趙(チヨウ)の都。タイユアン。

太原崇孚

たいげんすうふ 【太原崇孚】
(?-1555) 戦国時代の臨済宗の僧・軍師。駿河の人。妙心寺三五世。駿河善徳寺開山。今川義元の政治顧問として駿甲相三国同盟などで活躍。

太古

たいこ [1] 【太古】
有史以前の昔。大昔。

太古

たいこ【太古】
ancient times.⇒大昔.

太古代

たいこだい [3] 【太古代】
「先(セン)カンブリア時代」に同じ。

太史

たいし [1] 【太史・大史】
古く中国で,天文・暦法・記録などをつかさどった官。太史公。

太史公

たいしこう [3][0] 【太史公】
(1)太史を敬っていう語。
(2)司馬遷の自称。

太右衛門

たえもん タヱモン 【太右衛門】
美人のこと。「喜多八見さつし,美しい―だ/滑稽本・膝栗毛(初)」
〔童歌(ワラベウタ)「いっちくたっちく」の中の一節「たゑもんどんの乙姫様」に基づくとも,寛政年間,江戸西ヶ原の別荘に美しい牡丹の花を咲かせて有名だった牡丹屋太右衛門の名に基づくともいう〕

太后

たいこう [0] 【太后】
皇太后・太皇太后の称。

太后

たいこう【太后】
an empress dowager.

太后

おおきさき オホ― 【大后・太后】
(1)皇后。《大后》「―石之日売命(イワノヒメノミコト)の御名代(ミナシロ)として葛城部を定め/古事記(下訓)」
(2)皇太后。《太后》「―もまゐり給はむとするを/源氏(賢木)」

太多線

たいたせん 【太多線】
JR 東海の鉄道線。岐阜県多治見・可児・美濃太田間,17.8キロメートル。中央本線と高山線を結ぶ。

太太

ふとぶと [3] 【太太】 (副)スル
いかにも太いさま。「―(と)した字」

太太しい

ふてぶてし・い [5] 【太太しい】 (形)[文]シク ふてぶて・し
平然と図太く構えている。憎らしいほど,ずうずうしい。「―・い男」
[派生] ――さ(名)

太太神楽

だいだいかぐら [5] 【太太神楽】
伊勢の奉納神楽で奉賽の多寡によって定められた神楽の等級を表す名称。のち,奉納神楽の美称となった。

太太講

だいだいこう [0] 【太太講】
⇒伊勢太太講(イセダイダイコウ)

太夫

たゆう【太夫】
a lord steward;a performer (浄瑠璃の);→英和
a female-role actor (歌舞伎の);a courtesan (花魁(おいらん)).→英和

太夫

たゆう タイフ [1] 【大夫・太夫】
〔五位の通称「たいふ」から転じた語〕
(1)能楽の観世・金春・宝生・金剛各流シテ方の家元の称号。
(2)浄瑠璃の語り手の称。三味線引きにもいう。義太夫・嘉太夫などと芸名に添えても用いる。
(3)歌舞伎で,女方の敬称。
(4)江戸吉原など官許の遊郭で,最高位の遊女の称。明和(1764-1772)以降消滅。
(5)万歳(マンザイ)の主となる方。
→才蔵
(6)神主・禰宜(ネギ)などの神職の称。
(7)神社の御師(オシ)の称。

太夫下り

たゆうおり タイフ― [0] 【太夫下り】
太夫であった遊女が,次位にさげられること。また,その者。太夫おろし。太夫落ち。

太夫元

たゆうもと タイフ― [0] 【太夫元】
演劇・演芸などの興行責任者。役者や裏方をやとって一座を組織して座主に売り込んで興行する人。興行名義人。江戸では座元(ザモト)が兼ねた。

太夫子

たゆうこ タイフ― 【太夫子】
将来,立女形(タテオヤマ)になるはずの美形の若手役者。「かたちも人にすぐれて,―にもなるべきものと思ひしに/浮世草子・胸算用 4」

太夫棚

たゆうだな タイフ― [2] 【太夫棚】
浄瑠璃の太夫がすわって浄瑠璃を語る床。

太夫狂ひ

たゆうぐるい タイフグルヒ 【太夫狂ひ】
遊女を買うことに夢中になること。遊女狂い。

太夫職

たゆうしょく タイフ― [2] 【太夫職】
遊郭で,太夫の位にある女郎。最上位の女郎。御職(オシヨク)女郎。おしょく。

太夫買ひ

たゆうかい タイフカヒ 【太夫買ひ】
太夫職の遊女を買うこと。また,その人。「道通りが左近殿を―と云うたげな/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(中)」

太夫鹿の子

たゆうかのこ タイフ― [4] 【太夫鹿の子】
型染めで染め出した鹿の子模様。貞享年間(1684-1688)京都西洞院四条藤屋善右衛門が染め始めたという。

太始

たいし [1] 【太始】
おおもと。天地の開けたはじめ。太初。

太子

たいし [1] 【太子】
(1)将来,帝位を継ぐ皇子や王子。「皇―」「立―」
(2)中国古代の天子や諸侯の世継ぎ。嫡男。
(3)聖徳太子のこと。
(4)蘭奢待(ランジヤタイ)と並称される名香木。木所(キドコロ)は赤栴檀(シヤクセンダン)。法隆寺に伝わり聖徳太子が仏像を作らせた残木といわれる。信長・明治天皇などが截香。法隆寺とも。

太子

たいし【太子】
⇒皇太子.

太子

たいし 【太子】
(1)大阪府南東部,南河内郡の町。聖徳太子の墓(磯長墓(シナガノハカ))がある。
(2)兵庫県南西部,揖保(イボ)郡の町。姫路市に接し,住宅地化が進む。聖徳太子ゆかりの地で,斑鳩寺がある。

太子堂

たいしどう [0][3] 【太子堂】
聖徳太子の像をまつった堂。

太子講

たいしこう [0] 【太子講】
(1)聖徳太子を奉賛する宗教講。
(2)太子をまつって集まる職人(大工・左官・鍛冶(カジ)屋・桶(オケ)屋など)の講。

太子髷

たいしまげ [3] 【太子髷】
聖徳太子像にみられるような結い方の髷。髪を中央で左右に分け,両耳のあたりでみずらに結った髪。

太字

ふとじ【太字】
a bold type (活字);bold writing (肉筆).〜で書く write in bold strokes.

太字

ふとじ [0] 【太字】
(1)線の太い字。
⇔細字
「―用万年筆」
(2)印刷で,ゴシック体のこと。

太孫

たいそん [0] 【太孫】
皇位を継承すべき皇孫。皇太孫。

太守

たいしゅ [1] 【太守】
(1)上総(カズサ)・常陸(ヒタチ)・上野(コウズケ)三か国の守(カミ)の称。この三国は親王の任国とされていた。
(2)一国の領主。国主大名。「元弘の初めには,平―の威猛を一時に砕かれ/太平記 16」
(3)中国漢代における郡の長官。

太安万侶

おおのやすまろ オホ― 【太安万侶】
(?-723) 奈良時代の文人。民部卿。元明天皇の勅により稗田阿礼(ヒエダノアレ)の誦習した帝紀・旧辞を筆録,古事記三巻を撰進。日本書紀の編纂にもあたったという。

太安万侶

おおのやすまろ オホ― 【太安万侶】
⇒「おお(太)」の子項目

太宗

たいそう [0] 【太宗】
中国などで,太祖に次いで功績があった帝王の廟号(ビヨウゴウ)。唐の李世民,元のオゴタイ汗,清の皇太極(ホンタイジ)などに贈られた。第二代皇帝の場合が多い。

太宰

だざい [1] 【大宰・太宰】
〔「ださい」とも〕
「大宰府」の略。また,その職員。

太宰

だざい 【太宰】
姓氏の一。

太宰府

だざいふ 【太宰府】
福岡県中西部の市。律令制下,大宰府が設置された。太宰府天満宮・観世音寺・大宰府跡・大野城跡・筑前国分寺跡など史跡が多い。

太宰府天満宮

だざいふてんまんぐう 【太宰府天満宮】
福岡県太宰府市にある神社。祭神の菅原道真を葬った安楽寺の跡であるといわれ,京都北野神社と並び,学問の神として参詣者が多い。旧称,太宰府神社。

太宰春台

だざいしゅんだい 【太宰春台】
(1680-1747) 江戸中期の儒者。名は純。別号,紫芝園。信濃の人。初め出石藩に仕えたが,辞官して遊学。のち荻生徂徠の門に入り,経学の後継者として著述を多く残した。著「経済録」「聖学問答」など。

太宰治

だざいおさむ 【太宰治】
(1909-1948) 小説家。青森県生まれ。本名,津島修治。自虐的かつ道化的精神と絶妙の語りで人間の偽善を告発する作品を次々に発表。戦後は無頼派文学の旗手として活躍した。玉川上水で入水死。代表作「桜桃」「斜陽」「人間失格」

太山

たいざん 【泰山・岱山・太山】
(1)中国,山東省の中央部,済南の南に位置する名山。五岳の一。秦代から皇帝が封禅の儀式を行なった所。道教信仰の中心。海抜1524メートル。タイ-シャン。
(2) [1]
高い山。大山。

太山

たいざん [1] 【大山・太山】
大きな山。

太山寺

たいさんじ 【太山寺】
(1)松山市太山寺町にある真言宗智山派の寺。山号,滝雲山。用明天皇の時代に建立されたと伝える。四国八十八所の第五二番札所。
(2)神戸市西区伊川谷町にある天台宗の寺。716年藤原宇合(ウマカイ)を開基に,鎌足の子の定恵を開山として,元正天皇の勅願寺として創建されたという。本堂は国宝。

太巻

ふとまき [0] 【太巻(き)】
太く巻くこと。また,そのもの。のりまきなどにいう。

太巻き

ふとまき [0] 【太巻(き)】
太く巻くこと。また,そのもの。のりまきなどにいう。

太布

ふとぬの 【太布】
「たふ(太布)」に同じ。「―の花色羽織に/浮世草子・一代男 5」

太布

たふ [1] 【太布】
楮(コウゾ)・科(シナ)の木などの皮の繊維をつむいで地機で織った粗い織物。労働着に用いられた。四国の山間では近年まで産出。栲布(タクヌノ)。ふと布。

太師

たいし [1] 【太師・大師】
(1)中国,周代の三公の一。天子の教育にあたった。
(2)太政大臣(ダイジヨウダイジン)の唐名。

太常

たいじょう [0] 【太常】
中国の官名。九卿の一。礼楽や祭事をつかさどった。秦では奉常。漢初,太常と改められ,北斉では太常寺と称し,卿・少卿それぞれ一人が置かれた。太常寺は唐から清まで存在し,清末,礼部に合併された。大常。

太常卿

たいじょうけい [0] 【太常卿】
(1)中国の太常寺の長。
(2)神祇伯・治部卿・式部卿の唐名。

太平

たいへい [0] 【太平・泰平】 (名・形動)[文]ナリ
(1)世の中がよく治まり平穏である・こと(さま)。平和。「天下―」「―な世の中」
(2)「太平楽」に同じ。「―をならべたが/洒落本・卯地臭意」

太平天国

たいへいてんごく 【太平天国】
中国,清末,洪秀全の指導する上帝会を中心にした農村大衆の反清組織によって樹立された国。1851年広西省で挙兵し,湖南に進出,のち南京を占領して天京(テンケイ)と改名し首都とした。キリスト教の影響を受け,政治・経済上の平等主義を掲げたが,56年頃から内紛が激化し,曾国藩らの郷勇や英人ゴードンの常勝軍などの攻撃をうけて64年滅んだ。

太平寰宇記

たいへいかんうき 【太平寰宇記】
中国,宋代の地理書。楽史著。二〇〇巻。八巻分を欠く。宋の統一後の中国の地理や歴史を,南北朝以来の地理書を引用しつつ記述する。

太平広

だびらひろ 【太平広】
刀剣の刃の幅の広いこと。だんびら。「七尺三寸の太刀―に作りたるを/太平記 32」

太平広記

たいへいこうき 【太平広記】
中国の伝説・説話物語集。五〇〇巻。宋の太宗の勅命により李昉(リボウ)らが編集。978年成立。漢代から宋初までの四七五種の書物から伝説・奇談・異聞を収集し,内容別に分類したもの。

太平御覧

たいへいぎょらん 【太平御覧】
中国の類書。一〇〇〇巻。宋の太宗の勅で李昉(リボウ)らが983年に完成。天・時序以下五五部門に分けられ,先行の類書など,一六九〇種を引く。その中には現存しないものも多数含まれる。御覧。

太平楽

たいへいらく 【太平楽】
舞楽の一。左方に属する新楽で,太食(タイシキ)調の中曲。四人による武舞(ブノマイ)。曲は,朝小子(チヨウゴシ)・武昌楽(ブシヨウラク)・合歓塩(ガツカエン)の三曲から成る。甲冑(カツチユウ)に魚袋(ギヨタイ)・胡簶(ヤナグイ)などをつけ,太刀,次いで鉾(ホコ)を執(ト)って舞う。
太平楽[図]

太平楽

たいへいらく [3] 【太平楽】
(1)勝手なことを言いたい放題に言うこと。勝手な振る舞い,また,そのようなさま。「のんきに―を並べる」
(2)舞楽名(別項参照)。

太平洋

たいへいよう【太平洋】
the Pacific (Ocean).〜の Pacific.‖太平洋(沿)岸 the Pacific coast.太平洋戦争 the Pacific War.太平洋横断飛行 a transpacific flight.

太平洋

たいへいよう 【太平洋】
〔Pacific Ocean〕
アジア・南アメリカ・北アメリカ・南極・オーストラリアの五大陸の間に広がる世界最大の海洋。地球表面積の三分の一を占める。1521年マゼランが最初に太平洋を横断した際に,無風平穏であったところから名づけられた。

太平洋プレート

たいへいようプレート [8] 【太平洋―】
太平洋の大部分を載せているプレート。東太平洋海膨・太平洋 - 南極海嶺で生じ,ほぼ北西方向へ移動し,アリューシャン・千島・日本・伊豆 - 小笠原・マリアナ・トンガ・ケルマデックの各海溝で沈み込む。

太平洋ベルト地帯

たいへいようベルトちたい [10][11] 【太平洋―地帯】
京浜・東海・中京・阪神・瀬戸内・北九州間に帯状に伸びた人口・工業の集中した地域。

太平洋側気候

たいへいようがわきこう [9] 【太平洋側気候】
日本列島の太平洋側に特徴的な気候。冬の乾燥と晴天,夏は梅雨や台風による降雨と盛夏の晴天がみられる。太平洋岸式気候。太平洋岸型気候。
⇔日本海側気候

太平洋問題調査会

たいへいようもんだいちょうさかい 【太平洋問題調査会】
〔Institute of Pacific Relations〕
太平洋地域の諸国家・諸民族の相互理解を目的として調査研究を行なった国際的協力機関。1925年発足。日本支部は自由主義者が中心となって26年設立,第二次大戦中は脱退状態にあったが50年復帰。61年まで存続。IPR 。

太平洋安全保障条約

たいへいようあんぜんほしょうじょうやく 【太平洋安全保障条約】
⇒アンザス(ANZUS)

太平洋戦争

たいへいようせんそう 【太平洋戦争】
第二次大戦のうち,アジア太平洋地域が戦場となった日本と米・英・オランダ・中国など連合国との戦争。日中戦争の行き詰まり打開のため,1941年(昭和16)12月8日,日本は米・英に宣戦,一時は南方諸地域を制圧したが,ミッドウェー海戦を転機に42年後半から守勢一方となり,45年8月,アメリカの広島・長崎への原爆投下やソ連の参戦などによりポツダム宣言を受諾して,八月一五日無条件降伏した。当時は大東亜戦争と呼ばれていた。

太平洋津波警報センター

たいへいようつなみけいほうセンター 【太平洋津波警報―】
〔Pacific Tsunami Warning Center〕
太平洋地域の津波警報実施機関。アメリカ,ハワイ州ホノルル所在。PTWC 。

太平洋画会

たいへいようがかい 【太平洋画会】
美術団体。明治美術会の系統を引き,その門下の満谷国四郎・石川寅治・大下藤次郎らが1901年(明治34)結成した。白馬会とともに明治後期の洋画壇の中心勢力をなした。57年(昭和32)太平洋美術会と改称。

太平海

たいへいかい 【太平海】
「太平洋」に同じ。[ヘボン(二版)]

太平狭

だびらせば 【太平狭】
刀剣の刃の幅の狭いこと。「二寸より―に/御伽草子・鴉鷺合戦」

太平記

たいへいき 【太平記】
軍記物語。四〇巻。小島法師の作との説がある。何度か補正を経て,1371年頃成立か。後醍醐天皇の討幕計画から,建武の中興・南北朝内乱に至る変革期の歴史過程を,南朝側の立場から流麗な和漢混交文で生き生きと描く。太平記読みなどで後世に与えた影響は大きい。

太平記忠臣講釈

たいへいきちゅうしんこうしゃく 【太平記忠臣講釈】
人形浄瑠璃。時代物。近松半二・三好松洛ら合作。1766年大坂竹本座初演。「仮名手本忠臣蔵」と同様,赤穂浪士の事件を脚色したもので,四段目「石屋」と七段目「喜内家」の場が最近でも上演される。

太平記読み

たいへいきよみ [0][7] 【太平記読み】
江戸初期,路傍や門口などで太平記を読んで銭をもらうこと。また,その芸能者。浪人が多かった。後世の講釈師の祖の一。太平記講釈。

太平記講釈

たいへいきこうしゃく [6] 【太平記講釈】
⇒太平記読(タイヘイキヨ)み

太平記鈔

たいへいきしょう 【太平記鈔】
注釈書。四〇巻。世雄房日性(円智)著か。1610年刊。難字句に注解を施し,仏典・漢籍などを引用。太平記注釈書の代表的なもの。

太平道

たいへいどう 【太平道】
中国,後漢末,張角が組織した宗教結社。霊力のあるとされる符水を飲ませ,呪文によって病気を治し,河北・山東の農民に多くの信徒を得た。五斗米道(ゴトベイドウ)とともに道教の源流。
→黄巾(コウキン)の乱

太平雪

たびらゆき 【太平雪】
大きな雪片の春の淡雪。だんびら雪。「鶯の音に―降る(凡兆)/猿蓑」

太弟

たいてい [0] 【太弟】
(皇位を継ぐべき)天皇の弟。皇太弟。

太息

ふといき [3][0] 【太息】
ゆっくりと大きくはく息。といき。おおいき。「…と,―を吐(ツ)いたのである/婦系図(鏡花)」

太政

おおまつりごと オホ― 【太政】
天皇の政治。[和名抄]

太政入道

だいじょうにゅうどう ダイジヤウニフダウ [5] 【太政入道】
出家した太政大臣の称。

太政大臣

おおきおおいどの オホキオホイドノ 【太政大臣】
「だいじょうだいじん(太政大臣)」に同じ。「―の君だち/源氏(若菜上)」

太政大臣

おおきおおいもうちぎみ オホキオホイマウチギミ 【太政大臣】
「だいじょうだいじん(太政大臣)」に同じ。

太政大臣

おおきおとど オホキ― 【太政大臣】
「だいじょうだいじん(太政大臣)」に同じ。「―の御ふみなり/蜻蛉(下)」

太政大臣

だいじょうだいじん ダイジヤウ― [5] 【太政大臣】
(1)律令制で,太政官を総括する官職。左右大臣の上位に位置するが,適任者がなければ欠官とされた(則闕官(ソツケツノカン))。職掌も定められておらず名誉職としての色彩が濃く,関白・摂政・内覧などの宣旨を伴わないかぎり実権はないものとされた。おおいまつりごとのつかさ。おおきまつりごとのおおまちぎみ。おおまつりごとのおおまえつぎみ。おおきおおいもうちぎみ。おおきおおいどの。おおきおとど。大相国。
(2)明治政府の太政官の最高官職。天皇を助け,国政全般を統轄する。1871年(明治4)設置。85年廃止。一般に律令制におけるものと区別して,慣習的に「だじょうだいじん」と読まれる。

太政大臣

おおきまつりごとのおおまえつぎみ オホキマツリゴト―オホマヘツギミ 【太政大臣】
「だいじょうだいじん(太政大臣)」に同じ。「大友皇子を―に拝す/日本書紀(天智訓)」

太政大臣

おおまつりごとのおおまえつぎみ オホ―オホマヘツギミ 【太政大臣】
「だいじょうだいじん(太政大臣)」に同じ。[名義抄]

太政大臣

だじょうだいじん ダジヤウ― [4] 【太政大臣】
⇒だいじょうだいじん(太政大臣)

太政官

おおいまつりごとのつかさ オホイマツリゴト― 【太政官】
「だいじょうかん(太政官)」に同じ。

太政官

だじょうかん ダジヤウクワン [2] 【太政官】
「だいじょうかん(太政官){(2)}」に同じ。

太政官

だいじょうかん ダイジヤウクワン [3] 【太政官】
(1)律令制における国政の最高機関。議政官としての左右大臣・大納言(のち令外官として中納言・参議・内大臣が加わる)のもとにその直属の事務部局たる少納言局と,太政官と八省以下の官司を結んでその指揮運営の実際をつかさどる左右弁官局の三局が置かれるという複合的構造をもつ。おおいまつりごとのつかさ。
(2)明治政府初期の最高官庁。1868年(慶応4)1月設置。初め議政以下七官を置き,69年(明治2)に二官六省制,71年に三院八省制と改革され,85年内閣制度発足とともに廃止された。一般に古代律令制のものと区別して,慣習的に「だじょうかん」と読まれる。

太政官布告

だいじょうかんふこく ダイジヤウクワン― [7][8] 【太政官布告】
⇒だじょうかんふこく(太政官布告)

太政官布告

だじょうかんふこく ダジヤウクワン― [6][7] 【太政官布告】
明治初期,太政官が公布した公文書。法令の形式として用いられ,1873年(明治6)以降は一般国民に対して発するものだけをいう。86年の公文式の制定により廃止。

太政官庁

だいじょうかんちょう ダイジヤウクワンチヤウ [5] 【太政官庁】
太政官の庁舎。大内裏の内,八省院の東にあった。官の庁。官府。

太政官日誌

だじょうかんにっし ダジヤウクワン― [6] 【太政官日誌】
1868年(慶応4)から77年(明治10)に公刊された政府の日誌。政令の布告などに用いられた。

太政官日誌

だいじょうかんにっし ダイジヤウクワン― 【太政官日誌】
⇒だじょうかんにっし(太政官日誌)

太政官札

だいじょうかんさつ ダイジヤウクワン― [5] 【太政官札】
⇒だじょうかんさつ(太政官札)

太政官札

だじょうかんさつ ダジヤウクワン― [4] 【太政官札】
1868年(慶応4)から約一年間,由利公正の建議により明治政府が最初に発行した不換紙幣。一〇両・五両・一両・一分・一朱の五種。金札。

太政官牒

だいじょうかんちょう ダイジヤウクワンテフ [5] 【太政官牒】
律令制で,太政官から管轄外の社寺などに出す公文書。官牒。

太政官符

だいじょうかんぷ ダイジヤウクワン― [5] 【太政官符】
律令制で,太政官から管轄下の八省・台・寮・諸国などに下す公文書。官符。

太敷く

ふとし・く 【太敷く】 (動カ四)
〔「しく」は治める意〕
(1)天下を統治する。「―・かす京(ミヤコ)を置きて/万葉 45」
(2)宮殿を立派に造営する。「秋津の野辺に宮柱―・きませば/万葉 36」

太早計

たいそうけい [3] 【太早計】
〔荘子(斉物論)〕
急ぎすぎて誤ること。はやのみこみ。早合点。大早計。

太書き

ふとがき [0] 【太書き】
太く書くこと。また,肉太に書く筆など。「―の万年筆」

太材

ふとざい [0] 【太材】
太い材木。

太東崎

たいとうざき 【太東崎】
千葉県中東部,九十九里浜を南で限る岬。海食崖が発達する。太東岬。

太枘

だぼ [1] 【太枘・駄枘】
木や石を接ぎ合わせる時,両材のずれを防ぐために埋め込む枘(ホゾ)。太さ3〜4センチメートル,長さ6〜9センチメートルほどの小片。だぼそ。

太棹

ふとざお [0] 【太棹】
三味線の種別で,棹が太く胴が大ぶりのもの。通常は義太夫節の三味線をさすが,広義には浪曲用や津軽三味線も含まれる。
→細棹
→中棹

太極

たいきょく [0] 【太極】
〔易経(繋辞上)〕
易学に発し,宋学の宇宙生成論で重視された概念。気の原初の形で万物の源となる本体。それ自体は形も動きもなく,ここから陰陽の二元が生ずるとする。周敦頤(シユウトンイ)の「太極図説」や,太極を理として自然や万物の存在を根拠づける朱熹(シユキ)の理気二元論などで説かれる。

太極図説

たいきょくずせつ 【太極図説】
中国,北宋の哲学書。一巻。周敦頤(シユウトンイ)著。陰陽五行説に基づいて万物の生成発展の過程を図示した「太極図」とそれに解説を加えた書。朱熹(シユキ)はこれを重視して「太極図説解」を著した。朱子学派の典籍の一。

太極拳

たいきょくけん [4] 【太極拳】
中国,宋代に始まる拳法。ゆるやかに円弧を描くような四肢の動きを中心とするもので,武術としてよりも現代では心身鍛錬のための健康法として盛行している。気を重視する。

太武帝

たいぶてい 【太武帝】
(408-452) 中国,北魏の第三代皇帝(在位 423-452)。華北を統一し,南朝宋との修好に努めたが,道教を厚く信仰し,仏教を弾圧した。
→三武一宗(サンブイツソウ)

太歳

たいさい [0] 【太歳・大歳】
(1)木星の異名。おおどし。
(2)陰陽道(オンヨウドウ)の八将神の一。木星の精。その年の干支(エト)と同じ方位にあり,その方角を吉方とする。歳の君。

太母

たいぼ [1] 【大母・太母】
祖母。

太液

たいえき 【太液】
中国で,皇城にあった池の名。漢代は長安城外の未央宮(ビオウキユウ)内に,唐代は城内の大明宮内にあった。

太液の芙蓉

たいえきのふよう 【太液の芙蓉】
〔白居易「長恨歌」〕
太液池に咲く蓮の花。美人の顔の美しさにたとえる。

太湖

たいこ 【太湖】
中国,江蘇省南端部にある湖。湖内に多くの小島がある景勝地。中国有数の淡水漁場。特に銀魚(しらうお)は有名。別名,西湖。タイ-フー。
太湖(沿岸風景)[カラー図版]

太湖石

たいこせき [3] 【太湖石】
中国太湖に産する石灰岩。浸食による奇形を珍重して,庭園や植木鉢などに置く。

太牢

たいろう [0][1] 【大牢・太牢】
(1)昔,中国で天子が社稷(シヤシヨク)をまつる際に供物とした牛・羊・豚のいけにえ。
(2)すばらしい御馳走。最高の料理。「―の具へを為し,山海の珍を尽し/太平記 28」
(3)江戸時代,小伝馬町の牢で戸籍を持つ庶民の犯罪者を入れた牢。

太物

ふともの [0] 【太物】
綿織物・麻織物など,太い糸の織物の総称。絹織物に対していう。

太物屋

ふとものや [4] 【太物屋】
「太物店(フトモノダナ)」に同じ。

太物店

ふとものだな [4] 【太物店】
太物を売る店。絹織物を売る呉服店に対していう。太物屋。

太玄経

たいげんきょう 【太玄経】
中国の術数書。前漢の揚雄の撰。一〇巻。成立年代未詳。陰陽の二元の代わりに始・中・終の三元で宇宙万物の根源を論じる。

太玉串

ふとたまぐし 【太玉串】
玉串の美称。「大中臣,―に隠り侍りて/祝詞(伊勢大神宮)」

太玉命

ふとだまのみこと 【太玉命】
記紀神話の神。天照大神(アマテラスオオミカミ)が天の岩屋戸に隠れた時,天児屋命(アマノコヤネノミコト)とともに祭祀(サイシ)を行なった。また,天孫降臨に従う。忌部(斎部)(インベ)氏の祖神。天太玉命(アマノフトダマノミコト)。

太田

おおた オホタ 【太田】
群馬県南東部の市。近世は大光院の門前町,日光例幣使街道の宿場町,また市場町として発展。自動車・電機工業などが発達。

太田

おおた オホタ 【太田】
姓氏の一。

太田全斎

おおたぜんさい オホタ― 【太田全斎】
(1759-1829) 江戸後期の漢学者。福山藩士。名は方。「漢呉音図」は韻学書として著名。「俚言集覧」の編者とされる。

太田川

おおたがわ オホタガハ 【太田川】
広島県西部を流れて広島湾に注ぐ川。県西境の冠(カンムリ)山付近に源を発する。長さ約103キロメートル。広島市街で六つの川に分流。

太田水穂

おおたみずほ オホタミヅホ 【太田水穂】
(1876-1955) 歌人・国文学者。長野県生まれ。本名,貞一。「潮音」主宰。古典文学を広く研究,伝統をみつめ自由な態度で抒情・象徴の世界をうたった。歌集「雲鳥」「冬菜」など。

太田牛一

おおたぎゅういち オホタギウイチ 【太田牛一】
(1527-?) 安土桃山時代の武将。尾張の人。織田信長・豊臣秀吉に近侍し,「信長公記」「大かうさまくんきのうち」などを著した。

太田玉茗

おおたぎょくめい オホタ― 【太田玉茗】
(1871-1927) 詩人。埼玉県生まれ。本名,三村玄綱。東京専門学校卒。初期新体詩詩人の一人。国木田独歩らのアンソロジー「抒情詩」に「花ふゞき」を寄せた。

太田白雪

おおたはくせつ オホタ― 【太田白雪】
(1661-1735) 江戸中期の俳人。大田とも。名は金左衛門長孝。三河国新城の商人。芭蕉門。後年は古典・郷土史を研究。

太田道灌

おおたどうかん オホタダウクワン 【太田道灌】
(1432-1486) 室町中期の武将・歌人。名は持資(モチスケ),のち資長(スケナガ)。道灌は法名。扇谷(オウギガヤツ)上杉家の重臣。1457年,江戸城を築く。山内上杉家の策謀により,主君に暗殺された。軍法にすぐれ,和漢の学を修め,和歌に秀でた。

太田錦城

おおたきんじょう オホタキンジヤウ 【太田錦城】
(1765-1825) 江戸後期の儒学者。加賀の人。和漢の学問を学び考証学を大成。経学に通じ,考証に詳しい。著「九経談」「疑問録」「梧窓漫筆」など。

太申染

たいしんぞめ [0] 【太申染(め)】
染め模様の一。江戸の材木屋,和泉屋甚助が号の「太申」を小紋に染めたもの。俳優中村伝九郎が着て流行した。伝九郎染め。

太申染め

たいしんぞめ [0] 【太申染(め)】
染め模様の一。江戸の材木屋,和泉屋甚助が号の「太申」を小紋に染めたもの。俳優中村伝九郎が着て流行した。伝九郎染め。

太白

たいはく [0] 【太白】
(1)「太白星」の略。「―の光漣(サザナミ)に砕(クダ)け/源おぢ(独歩)」
(2)サツマイモの一品種。
(3)「太白飴」「太白砂糖」の略。

太白山脈

たいはくさんみゃく 【太白山脈】
朝鮮半島の東岸を日本海沿岸に沿って南北に走る山脈。金剛山・五台山・太白山などがある。長さ約600キロメートル。テベク山脈。

太白星

たいはくせい [4][3] 【太白星】
金星の別名。太白。

太白砂糖

たいはくざとう [5] 【太白砂糖】
精製した純白な砂糖。太白。

太白神

たいはくじん [4] 【太白神】
陰陽道でまつる神。太白星の精で,大将の形をし,兵事や凶事をつかさどる。一日ごとに遊行先を変え,その方角に対しては一切の行事を慎むのがよいという。ひとひめぐり。ひとよめぐり。

太白飴

たいはくあめ [4] 【太白飴】
太白砂糖で練り固めた白い飴。

太皇太后

たいこうたいごう [5][7] 【太皇太后】
天皇の祖母。先々代の皇后の地位にあった人をいうが,実際には皇后にならなかった人にも用いられた。太皇太后宮。

太知る

ふとし・る 【太知る】 (動ラ四)
宮殿の柱などをしっかりと立てる。ふとしく。「底津石根に宮柱―・り/古事記(上)」

太祇

たいぎ 【太祇】
⇒炭(タン)太祇

太祖

たいそ [1][0] 【太祖】
(1)中国・朝鮮・ベトナムなどで,王朝を興した初代の帝王の廟号(ビヨウゴウ)。後梁の朱全忠,宋の趙匡胤(チヨウキヨウイン),明の朱元璋,朝鮮李朝の李成桂などに贈られた。
(2)ある事業を興した人。元祖。

太祝詞

ふとのりと 【太祝詞】
祝詞(ノリト)の美称。ふとのりとごと。「天つ祝詞の―を/祝詞(伊勢大神宮)」

太祝詞

ふとのりとごと 【太祝詞】
「ふとのりと(太祝詞)」に同じ。「中臣(ナカトミ)の―言ひ祓(ハラ)へ/万葉 4031」

太神宮

だいじんぐう [5][3] 【大神宮・太神宮】
天照大神をまつる神宮,すなわち皇大神宮。また,皇大神宮と豊受大神宮とをまとめた,伊勢神宮の称。

太神山

たなかみやま 【田上山・太神山】
滋賀県南部,信楽(シガラキ)山地北西部の山群の総称。主峰は海抜600メートル。((歌枕))「木綿畳(ユウタタミ)―のさな葛(カズラ)/万葉 3070」

太神楽

だいかぐら [3] 【太神楽・代神楽】
(1)
⇒太太神楽(ダイダイカグラ)
(2)雑芸の一。{(1)}に発した獅子舞で,笛・太鼓のほか,簓(ササラ)ではやした。次第に,曲芸や滑稽なやりとりが加わり,のちには長柄のついた抜け籠を用いた曲毱(キヨクマリ)や桴(バチ)をもてあそぶ曲芸をも含んだ。
太神楽(2)[図]

太秦

うずまさ ウヅマサ 【太秦】
京都市右京区の地名。五世紀頃,朝鮮から渡来した秦(ハタ)氏の居住した地。広隆寺(コウリユウジ),映画撮影所がある。

太秦寺

うずまさでら ウヅマサ― 【太秦寺】
広隆寺の別名。聖徳太子の命で造営されたことから太秦太子寺ともいう。

太秦形

うずまさがた ウヅマサ― [0] 【太秦形】
石灯籠の形の一。京都太秦の広隆寺にあるものを典拠とし,庭園で用いる。

太竜寺

たいりゅうじ 【太竜寺】
徳島県阿南市にある高野山真言宗の寺。桓武天皇の勅命で藤原文山が創建。開山は空海。

太笛

ふとぶえ [3] 【太笛】
神楽笛の別名。

太箸

ふとばし [3] 【太箸】
太い箸。祝い箸として新年の雑煮を食べる時などに用いる。[季]新年。

太簇

たいそう [0] 【大簇・太簇】
(1)中国音楽の十二律の一。黄鐘から三番目の音。日本の平調(ヒヨウジヨウ)に当たる。たいぞく。
(2)陰暦一月の異名。

太糸

ふといと [0][3] 【太糸】
太い糸。木綿糸では二〇番手より太い糸,絹糸では玉糸・のし糸などをいう。

太絹

ふとぎぬ [3][0] 【太絹・絁】
⇒太織(フトオ)り

太緒

ふとお [0] 【太緒】
(1)太い鼻緒。
(2)太いひも・糸。琵琶・箏などの太い弦。

太織

ふとおり [0] 【太織(り)・絁】
太糸{(2)}を用いて織った絹織物。平織りが多い。太絹。ふとり。

太織り

ふとおり [0] 【太織(り)・絁】
太糸{(2)}を用いて織った絹織物。平織りが多い。太絹。ふとり。

太股

ふともも [0] 【太股】
足のつけ根に近い,太い部分。

太股

ふともも【太股】
a thigh.→英和

太腹

ふとばら [0] 【太腹】 (名・形動)[文]ナリ
〔「ふとはら」とも〕
(1)「ふとっぱら{(1)}」に同じ。「中将は所謂(イワユル)喜怒容易に色に形(アラ)はれぬ―の人なれば/不如帰(蘆花)」
(2)肥え太った腹。また,腹のふくらんで垂れた部分。馬についていうことが多い。「馬の―前膝はらりはらりと切りつけ/義経記 8」

太藺

ふとい [2] 【太藺・莞】
カヤツリグサ科の多年草。池などに自生。茎は円柱形で太く高さ約1.5メートル。夏から秋にかけ,茎頂に多数の小穂をつける。茎を編んで,むしろ・畳表の代用品にする。大藺(オオイ)。トウイ。マルスゲ。[季]夏。

太虚

たいきょ [1] 【太虚・大虚】
(1)おおぞら。虚空。
(2)宇宙万物の根源を示す概念。中国の戦国時代に発生し,後漢から六朝時代にかけて儒仏道三教の宇宙生成論的な概念となった。北宋の張載(チヨウサイ)は,太虚は気の原初態で,万物は気の運動の一時的・局部的現象とした。

太行山脈

たいこうさんみゃく タイカウ― 【太行山脈】
中国,山西省と河北省との境を南北に走る古期褶曲山脈。華北平原と黄土高原との境界をなす。北部に五台山がある。長さ約400キロメートル。タイハン山脈。

太衝

たいしょう [0] 【太衝】
陰暦九月の異名。

太襷

ふとたすき 【太襷】
たすきの美称。「辞別(コトワ)きて,忌部の弱肩に―取り掛けて/祝詞(祈年祭)」

太身

ふとみ [0] 【太身】
刀などの身のつくりが太いこと。また,そのもの。

太郎

たろう [1] 【太郎】
(1)長男の称。「八幡―義家」「故大殿の―/源氏(竹河)」
(2)最もすぐれたもの,最も大なるものに敬称として添える語。「坂東―(=利根川)」「―太刀(=大キナ太刀)」
(3)物事の一番初め。「―月」

太郎の朔日

たろうのついたち 【太郎の朔日】
二月一日の異名。かつてはこの日が一年の最初の朔日とされたことからの称。次郎の朔日。

太郎兵衛

たろべえ 【太郎兵衛】
(1)ぐずぐずもたもたしていること。また,その人。「―を相手にせぬは八左衛門/柳多留 74」
(2)「太郎兵衛駕籠(タロベエカゴ)」の略。

太郎兵衛駕籠

たろべえかご 【太郎兵衛駕籠】
〔寛政(1789-1801)から文化年間(1804-1818)にかけて流行した語〕
何をしても結局同じであること。太郎兵衛歩(アイ)びやれ。「みいら取り―に乗てくる/柳多留 65」

太郎冠者

たろうかじゃ [2][4] 【太郎冠者】
(1)〔一番目の冠者の意〕
狂言の役柄の一。大名など主人の召し使いとして登場する者のうち,第一の者。狂言の役柄中最も代表的な人物。
(2)中世,召しかかえる使用人のうち最も古参の者。
(3)〔(1)から〕
滑稽でまぬけな者をいう語。

太郎四郎

たろしろ 【太郎四郎】
〔浄瑠璃社会の隠語〕
ばか。まぬけ。また,素人(シロウト)の意。たろうしろう。たろし。「隣の―さんを見なな/滑稽本・浮世風呂 3」

太郎坊

たろうぼう 【太郎坊】
京都の愛宕山に住むという天狗。

太郎月

たろうづき [2] 【太郎月】
〔一年の最初の月の意〕
正月の異名。

太閤

たいこう [1] 【太閤】
(1)摂政または太政大臣の敬称。のちには,関白を辞して内覧の宣旨をこうむった人。または関白をその子に譲った人の称。
(2)特に豊臣秀吉の称。

太閤桐

たいこうぎり [3] 【太閤桐】
桐紋の一。桐の葉と花とを図案化したもの。太閤秀吉が好んだという。

太閤検地

たいこうけんち 【太閤検地】
1582年(天正10)以降,豊臣秀吉が全国的に行なった統一的な検地。実際に土地の丈量調査を行い,従来貫高で示されていた田畑を石高(生産高)で示すように改めた。また,六尺三寸四方を一歩として三〇〇歩を一段とする段歩制を採用,耕地を上・中・下・下々の等級に分け,使用枡(マス)を京枡に統一,村ごとに検地帳を作って直接耕作農民の名を記し,耕作権を保証するとともに年貢負担者とするなど,従来の検地に比べて,規模・方法ともにまったく一新した画期的な事業となった。天正の石直し。

太閤記

たいこうき 【太閤記】
豊臣秀吉の一代を扱った伝記の総称。数種あるが,史料的価値が比較的高いのに小瀬甫庵(オゼホアン)著「甫庵太閤記」二二巻,川角(カワズミ)三郎右衛門著「川角太閤記」五巻がある。通俗的に太閤記を集大成して最も流布し影響の大きかったものに「真書太閤記」「絵本太閤記」があり,これらに取材した浄瑠璃に,近松門左衛門作の「本朝三国志」,近松柳ら作の「絵本太功記」,歌舞伎に四世鶴屋南北作の「時桔梗出世請状(トキモキキヨウシユツセノウケジヨウ)」などがある。豊臣記。

太陰

たいいん [0] 【太陰】
(太陽に対して)月のこと。天文学・暦法・潮汐学で,一月・二月などの「月」との混同を避けるために用いる。

太陰太陽暦

たいいんたいようれき [7] 【太陰太陽暦】
太陰暦に,季節変化など,太陽暦の要素を取り入れて作った暦。普通,広い意味で太陰暦ともいわれている。日本の旧暦や,ギリシャ暦・ユダヤ暦・中国暦など。陰陽暦。陰暦。

太陰崇拝

たいいんすうはい [5] 【太陰崇拝】
自然崇拝・天体崇拝の一つで,月をあがめるもの。月の満ち欠けを吉凶・生死・豊穣と結びつける信仰。

太陰年

たいいんねん [3] 【太陰年】
純粋の太陰暦における一二か月のこと。朔望月(約二九・五三日)を一二回繰り返す時間で,約三五四日。

太陰日

たいいんじつ [3] 【太陰日】
月がある地点の子午線を通過してから,再びその子午線を通過するまでの時間。その長さは複雑に変化し,その平均値は約二四時間五〇分。

太陰暦

たいいんれき【太陰暦】
the lunar calendar.

太陰暦

たいいんれき [3] 【太陰暦】
月の運行を基準として定めた暦法。純太陰暦は朔望月をもとにして日を数えるので,一年は約三五四日となり季節の推移に合わなくなる。イスラム暦がその例。また太陰太陽暦を含めていうこともある。陰暦。
→太陽暦

太陰月

たいいんげつ [3] 【太陰月】
朔望月(サクボウゲツ)の旧称。

太陰潮

たいいんちょう [3] 【太陰潮】
月の引力によって起こる潮汐。月の起潮力は太陽の起潮力に対して約二倍。
⇔太陽潮

太陰表

たいいんひょう [0] 【太陰表】
月の運動についての一定の理論に基づき,月の位置を計算するために必要な数値を記載した数表。天体観測などで利用。月行表。

太陽

たいよう【太陽】
the sun.→英和
‖太陽系(暦) the solar system (calendar).太陽電池 a solar battery.太陽灯 a sun(ray) lamp.太陽熱 solar heat.

太陽

たいよう [1] 【太陽】
(1)太陽系の中心にあって地球などの惑星を伴う,我々に最も近い恒星。巨大な高温のガス球で,球形に見える部分を光球という。その外側を彩層が薄く取り巻き,さらにその外側にコロナがある。光球の表面温度約五千八百度,コロナの温度約百万度。半径は69万6千キロメートルで,地球の一〇九倍。平均密度1.41グラム毎立方センチメートル。地球からの平均距離1億4960万キロメートル。
(2)あこがれの的。心を明るくしてくれるもの。「あなたは僕の―だ」
太陽(1)[図]

太陽

たいよう タイヤウ 【太陽】
月刊総合雑誌。1895年(明治28)博文館から刊行。政治・社会の論評を主とし,文芸方面でも高山樗牛・田山花袋・上田敏らが寄稿。日本主義・自然主義評論が展開された。1928年(昭和3)廃刊。

太陽のない街

たいようのないまち タイヤウ― 【太陽のない街】
小説。徳永直作。1929年(昭和4)「戦旗」に連載。作者自身も参加した,26年の共同印刷争議を労働者の側から描く。日本プロレタリア文学の代表作の一。

太陽の季節

たいようのきせつ タイヤウ― 【太陽の季節】
小説。石原慎太郎作。1955年(昭和30)「文学界」発表。戦後世代の反倫理的な生活や心情を描き,社会的事件として反響を呼び,「太陽族」の流行語を生む。

太陽エネルギー

たいようエネルギー [6] 【太陽―】
太陽が放出するエネルギー。太陽内部で進行している熱核反応による。その全量は毎秒 3.8×10²�ジュール。大部分は電磁波として放出されている。

太陽コンパス

たいようコンパス [5] 【太陽―】
動物が,体内時計に基づいた時刻の感覚と太陽の位置から,一定の方位を知り,定位する場合,太陽をコンパスに見たてていう。鳥の渡り,伝書バトの帰巣,ミツバチのダンスはこれを用いている。

太陽光発電

たいようこうはつでん [7] 【太陽光発電】
太陽の光エネルギーを電気エネルギーに変換する発電装置。太陽電池など。

太陽定数

たいようていすう [5] 【太陽定数】
地球が太陽からの平均距離にある時,大気上空で太陽光に垂直に単位面積単位時間当たり太陽から受けるエネルギー量。1367Wm�²(1.96cal・cm�²・min�¹)

太陽崇拝

たいようすうはい [5] 【太陽崇拝】
自然崇拝・天体崇拝の一つで,太陽を神としてあがめるもの。世界中に広く分布。日本では天照大神崇拝や日待ちなどにみられる。

太陽年

たいようねん [3] 【太陽年】
太陽が黄道上,春分点を出て再び春分点に戻るまでの時間。三六五・二四二二日。回帰年。

太陽放射

たいようほうしゃ [5] 【太陽放射】
太陽が可視光線を主として γ 線から電波までの全電磁波や荷電粒子を放出すること。
→太陽風

太陽族

たいようぞく [3] 【太陽族】
〔石原慎太郎の小説「太陽の季節」から〕
既成の秩序にとらわれず,奔放な考え方と行動をする戦後派若者を評した語。

太陽日

たいようじつ [3] 【太陽日】
太陽の南中を基準とした日の単位。

太陽時

たいようじ [3] 【太陽時】
太陽の南中を基準とする時刻。真太陽時・平均太陽時などの種類がある。

太陽暦

たいようれき [3] 【太陽暦】
太陽の黄道上の運行,すなわち季節の交代する周期(一太陽年)をもとに作られた暦。現在,世界の共通暦であるグレゴリオ暦はこの一種で,一年をほぼ太陽年と等しくしたもの。陽暦。
→太陰暦
→グレゴリオ暦
→ユリウス暦

太陽潮

たいようちょう [3] 【太陽潮】
太陽の引力によって起こる潮汐。
⇔太陰潮

太陽灯

たいようとう [0] 【太陽灯】
太陽光線に近い波長成分の光を人工的に発生させる装置。普通,医療用の水銀石英灯をいう。

太陽炉

たいようろ [3] 【太陽炉】
太陽光を放物面鏡で集光し,容易に摂氏三〇〇〇〜四〇〇〇度の高温を得る装置。

太陽熱発電

たいようねつはつでん [7] 【太陽熱発電】
太陽熱を動力源に利用した発電。多くの鏡を並べて大きな凹面鏡を作り,その焦点に太陽熱を集めて発電機を動かす装置などがある。

太陽神

たいようしん [3] 【太陽神】
太陽を信仰の対象として神格化したもの。

太陽神話

たいようしんわ [5] 【太陽神話】
神話の型の一。太陽もしくは太陽神を主題としたもの。ギリシャ神話のアポロン説話や,日本神話の天照大神を主人公とするものなど。

太陽系

たいようけい [0] 【太陽系】
太陽および太陽の引力の影響を主に受けて運行している天体の総称。水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星の惑星とその衛星および小惑星・彗星・惑星間物質などが含まれる。

太陽虫

たいようちゅう [0][3] 【太陽虫】
原生動物肉質綱太陽虫類の単細胞動物の総称。直径10〜1000マイクロメートルの球形の体から針状の仮足を放射状に伸ばす。この仮足で微小な藻類などを捕食する。大半が淡水産で,池沼や水田などに見られる。

太陽視差

たいようしさ [5] 【太陽視差】
地球から見た太陽の地平視差。一般には赤道上から測った太陽赤道地平視差のことで,約八・七九四秒。太陽までの距離を求めるのに役立つ。
→地平視差

太陽運動

たいよううんどう [5] 【太陽運動】
太陽が太陽系全体を伴って恒星空間を移動している運動。その速度は一九・五 km/s,向点はヘルクレス座。

太陽電池

たいようでんち [5] 【太陽電池】
半導体(多くはシリコン)の pn 接合部に光を当てて生ずる起電力を利用して,光エネルギーを,直接電気エネルギーに変換する装置。シリコン光電池。

太陽電波

たいようでんぱ [5] 【太陽電波】
太陽が放射している電波。地上に届くその波長は1ミリメートルから30メートル。電波を放射しているのは光球の周囲の高温な大気中のコロナ・彩層などのほか,フレア発生の場合などもある。

太陽面通過

たいようめんつうか [7] 【太陽面通過】
⇒日面経過(ニチメンケイカ)

太陽風

たいようふう [3] 【太陽風】
太陽から太陽系空間に放出されているプラズマの流れ。主に電子と陽子から成り,速さは毎秒約350〜700キロメートル。彗星が太陽の反対側へ尾を引くのは太陽風で吹き飛ばされるためである。地磁気のために地球上には到達しないが,磁気嵐・極光・電離層の乱れなどは太陽風が要因となって起こる。たいようかぜ。

太陽鳥

たいようちょう [0] 【太陽鳥】
スズメ目タイヨウチョウ科に属する百十余種の鳥の総称。一般に小形で,体長9〜25センチメートル。雄の羽は金属光沢を帯びて美しい。一般に花の蜜を吸い,くちばしは細長く下に曲がる。アフリカ・アジア南部・オセアニアの熱帯に分布。サンバード。

太陽黒点

たいようこくてん [5] 【太陽黒点】
太陽の表面に見える黒い点。強い磁場を伴う比較的低温な部分と考えられる。発達したものは暗部とその周囲の半暗部から成る。約11年の周期で盛衰を繰り返す。黒点。

太陽黒点説

たいようこくてんせつ [7] 【太陽黒点説】
太陽の黒点の周期的増減が気象の変化をもたらし,農作物の収穫に影響を与えることから,景気循環が生じるとの説。ジェボンズが唱えた。

太食調

たいしきちょう [0] 【太食調・大食調】
雅楽の六調子(ロクチヨウシ)の一。平調(ヒヨウジヨウ)を主音とし,呂(リヨ)の旋法に属する。

太高敷く

ふとたかし・く 【太高敷く】 (動カ四)
柱などをしっかりと立てる。「長柄の宮に真木柱―・きて/万葉 928」

太麦

ふとむぎ [0][3] 【太麦】
オオムギの古名。

太鼓

たいこ【太鼓】
<beat> a drum.→英和
大(小)太鼓 a bass (snare) drum.

太鼓

たいこ [0] 【太鼓】
(1)打楽器の一。筒状の胴の両面または片面に革を張ったもの。桴(バチ)で打ち鳴らして奏する。また,その打ち鳴らす音。
(2)「太鼓持ち」の略。
(3)「太鼓結び」の略。「帯を―に結ぶ」

太鼓判

たいこばん [0] 【太鼓判】
(1)太鼓のように大きい判。
(2)絶対に確実だという保証。

太鼓判を押す

たいこばん【太鼓判を押す】
<I> assure <you of his honesty> .→英和

太鼓医者

たいこいしゃ [3] 【太鼓医者】
金持ちの患者の機嫌をとったりするのはうまいが,技術はへたな医者。幇間(ホウカン)医者。「わる井志庵といふ―なぞと心やすくして/黄表紙・艶気樺焼」

太鼓叩き

たいこたたき [4] 【太鼓叩き】
(1)太鼓を打ち鳴らすこと。また,その人。
(2)甘言・世辞を用いて,人の機嫌をとること。また,その人。

太鼓女郎

たいこじょろう [4] 【太鼓女郎】
江戸時代,京坂の遊郭で,座敷に興を添えた囲い女郎。

太鼓座

たいこざ [0] 【太鼓座】
能舞台で,太鼓方の座る場所。舞台に向かって正面左端。

太鼓張

たいこばり [0] 【太鼓張(り)】
戸または間仕切りの両面を張って,太鼓のように間に空間を作ったもの。ふすまでは框(カマチ)のないものをいう。

太鼓張り

たいこばり [0] 【太鼓張(り)】
戸または間仕切りの両面を張って,太鼓のように間に空間を作ったもの。ふすまでは框(カマチ)のないものをいう。

太鼓打

たいこうち [0] 【太鼓打】
半翅目の水生昆虫。体長3.5センチメートル内外。体は扁平な長楕円形で,暗褐色。尾端に長い呼吸管がある。池や沼の泥中にひそんでいることが多い。鎌形の前脚を交互に動かすさまからこの名がある。

太鼓持

たいこもち [3] 【太鼓持(ち)】
(1)宴席などに出て,客の機嫌をとり,その席のとりもちをすることを職業とする男。幇間(ホウカン)。
(2)人にへつらい,機嫌をとるのに懸命な者。「社長の―」

太鼓持ち

たいこもち [3] 【太鼓持(ち)】
(1)宴席などに出て,客の機嫌をとり,その席のとりもちをすることを職業とする男。幇間(ホウカン)。
(2)人にへつらい,機嫌をとるのに懸命な者。「社長の―」

太鼓方

たいこがた [0] 【太鼓方】
太鼓を打つことを専業とする能楽師。現在,観世・金春の二流がある。

太鼓橋

たいこばし【太鼓橋】
an arched bridge.

太鼓橋

たいこばし [0] 【太鼓橋】
太鼓の胴のように半円形に反った橋。
太鼓橋[図]

太鼓炭

たいこずみ [3] 【太鼓炭】
切り口の丸い大形の切り炭。胴炭。

太鼓焼

たいこやき [0] 【太鼓焼(き)】
「今川焼き」に同じ。特に,皮に巴形の焼き印を押したものをいうことがある。どんどん焼き。

太鼓焼き

たいこやき [0] 【太鼓焼(き)】
「今川焼き」に同じ。特に,皮に巴形の焼き印を押したものをいうことがある。どんどん焼き。

太鼓結び

たいこむすび [4] 【太鼓結び】
「御太鼓(オタイコ)結び」に同じ。

太鼓羽目

たいこばめ [3] 【太鼓羽目】
両面に板を張った羽目。

太鼓腹

たいこばら [0] 【太鼓腹】
太鼓の胴のように膨らんでいる腹。

太鼓腹

たいこばら【太鼓腹】
a potbelly.→英和
〜の potbellied.

太鼓落し

たいこおとし [4] 【太鼓落(と)し】
杣角(ソマカク)の一種。丸太の対向する二面を削(ハツ)るか製材した木材。

太鼓落とし

たいこおとし [4] 【太鼓落(と)し】
杣角(ソマカク)の一種。丸太の対向する二面を削(ハツ)るか製材した木材。

太鼓虫

たいこむし [3] 【太鼓虫】
トンボの幼虫ヤゴの別称。

太鼓鋲

たいこびょう [3] 【太鼓鋲】
頭が半球形で足の細長い鋲。装飾用。鐶甲(カンコウ)鋲。

つま [1] 【夫・妻】
(1)〔配偶者の意〕
夫婦や恋人などが,互いに,相手を呼ぶ称。男女ともに用いた。「吾(ア)はもよ女にしあれば汝を除て男は無し,汝を除て―は無し/古事記(上)」
(2)深い関係にある一組のものを夫婦にたとえてその一方をいう。「小牝鹿(サオシカ)の―にすめる萩の露にも/源氏(匂宮)」
(3)夫婦のうちの男のほう。女性からいう。おっと。「親の代につかはれし下男を―として/浮世草子・二十不孝 1」
→つま(妻)

ひこじ 【夫・彦舅】
〔「ひこ」は男性の美称,「じ」は敬称〕
おっと。「しかしてその―答えて歌ひたまひしく/古事記(上)」

おっと ヲツト [0] 【夫】
〔「おひと(男人)」の転〕
夫婦のうち,男の方。配偶者である男。亭主。
⇔妻

ぶ 【夫】
(1)徴用されて労役に従事する人夫。夫役(ブヤク)の人夫。「千人の―どもを奉るにも/栄花(疑)」
(2)(「歩」とも書く)歩卒。雑兵。「貌(カタチ)をやつし―になり/太平記 10」

お ヲ [1] 【雄・男・夫・牡】
(1)おとこ。「汝こそは―にいませば/古事記(上)」
(2)夫(オツト)。「吾(ア)はもよ女(メ)にしあれば汝(ナ)をきて―は無し/古事記(上)」
(3)他の語に付いて,複合語をつくる。
 (ア)男性,または動植物が雄性である意を表す。「ますら―」「―鹿」「―花」
 (イ)一対の物のうち,「大きい」「勢いが強い」など,男性的と思われる方を表す。「―滝」「―岳」
 (ウ)男らしい,勇ましいなどの意を表す。「―たけび」
⇔め

せ 【兄・夫・背】
(1)女性から見て,同腹の男の兄弟をいう語。年上にも年下にもいう。「言問はぬ木すら妹と―とありといふをただ独り子にあるが苦しさ/万葉 1007」
(2)女性が,自分の恋人や夫をいう語。「事しあらば小泊瀬(オハツセ)山の石城(イワキ)にも隠らば共にな思ひ我が―/万葉 3806」
(3)一般に,男性を親しんで呼ぶ称。「岩根踏み山越え野行き都辺に参ゐし我が―を/万葉 4116」
⇔妹(イモ)

そ [1] 【其・夫】 (代)
中称の指示代名詞。それ。「植ゑし田も蒔きし畑も朝ごとに凋み枯れ行く―を見れば心を痛み/万葉 4122」「まことに,―は知らじを/枕草子 137」「―が言ひけらく/土左」「―もまた程なくうせて/徒然 30」

おっと【夫】
a husband.→英和

夫な

せな 【夫な・兄な】
〔「な」は接尾語〕
(1)女性が夫・恋人・兄弟などを親しんでいう語。せなな。せなの。「我摘めど籠(コ)にも満たなふ―と摘まさね/万葉 3444」
(2)兄。また,若い男。「塗下駄をいただいて―こしを懸/柳多留 7」

夫の君

せのきみ [1] 【背の君・兄の君・夫の君】
「せ(兄)」の敬称。特に,「夫」をさしていう。「我が―はなでしこが花にもがもな/万葉 4010」

夫れ

それ [1] 【夫れ】 (接続)
文の初めに用いて,新たに説き起こすときに用いる語。そもそも。いったい。「―おもんみれば真如広大なり/平家 5」
〔漢文の訓読で用いる〕

夫れ夫れ

それぞれ [2][3] 【其れ其れ・夫れ夫れ】
〔代名詞「それ」を重ねた語〕
二つ以上の人や物事の一つ一つ。めいめい。おのおの。「―が十分注意すること」「―の持ち物」「どの品にも―特色がある」

夫ろ

せろ 【夫ろ・兄ろ】
〔「ろ」は接尾語〕
「せな(夫)」の上代東国方言。「かなしき―が我がり通はむ/万葉 3549」

夫丸

ぶまる 【夫丸】
〔「丸」は人名などの下に添える語〕
人夫。陣夫。「中間・―迄よく知つて/雑兵物語」

夫人

ふじん [0] 【夫人】
(1)他人の妻を敬っていう語。奥様。「 A 氏―」「―同伴」
(2)貴人の妻。「公爵―」
(3)〔「ぶにん」とも〕
律令制で天皇の後宮の一。皇后・妃に次ぎ,諸王・諸臣から出,一位から三位の位を授けられる。定員三名。平安期以降は,妃・嬪(ヒン)の号とともに次第に用いられなくなり,中宮・女御(ニヨウゴ)・更衣などの称が一般的になる。おおとじ。

夫人

ふじん【夫人】
one's wife (妻).A 夫人 Mrs.A.→英和

夫人

ぶにん [0] 【夫人】
〔呉音〕
「ふじん(夫人){(3)}」に同じ。「摩耶(マヤ)―」

夫余

ふよ 【夫余・扶余】
古代のツングース系民族の一。また,夫余族が紀元前一〜後五世紀に中国東北部に建てた国。一〜三世紀中頃に全盛,のち鮮卑と高句麗に挟まれて衰え,494年勿吉(モツキツ)に滅ぼされた。

夫君

ふくん [1][2] 【夫君】
他人の夫を敬っていう語。ご主人。

夫唱婦随

ふしょうふずい フシヤウ― [0][2] 【夫唱婦随】
夫が言い出し,妻がそれに従うこと。

夫問ひ

つまどい 【夫問ひ・妻問ひ】
求婚すること。特に,男が女の家に行って求婚すること。「古のますら壮士(オノコ)の相競ひ―しけむ葦屋の菟原(ウナイ)処女(オトメ)の/万葉 1801」

夫妻

おとめ ヲト― 【夫妻・夫婦】
〔「をひと(男人)め(妻)」の転〕
夫婦。めおと。「みとのまぐはひして―となる/日本書紀(神代上訓)」

夫妻

ふさい [1][2] 【夫妻】
夫と妻。夫婦。

夫婦

おとめ ヲト― 【夫妻・夫婦】
〔「をひと(男人)め(妻)」の転〕
夫婦。めおと。「みとのまぐはひして―となる/日本書紀(神代上訓)」

夫婦

めおと [0] 【夫婦・女夫・妻夫】
妻と夫。ふうふ。みょうと。「―になる」

夫婦

ふうふ [1] 【夫婦】
夫と妻。めおと。婚姻関係にある男女。「―の縁(エニシ)を結ぶ」

夫婦

めおと【夫婦】
a married couple.

夫婦

ふうふ【夫婦】
man[husband]and wife;a (married) couple.〜になる get married.〜の matrimonial.‖夫婦げんか a quarrel between husband and wife.夫婦生活 <live> a married life.

夫婦

みょうと メウト [0] 【夫婦】
〔「めおと」の転〕
結婚した男女。夫婦(フウフ)。めおと。

夫婦仲

ふうふなか [3][4] 【夫婦仲】
夫婦の間柄。「―がいい」

夫婦別れ

ふうふわかれ [4] 【夫婦別れ】 (名)スル
夫婦が離別すること。離婚。

夫婦別姓

ふうふべっせい [1] 【夫婦別姓】
男女が,いずれかの姓を選択するよう強制されることなく,別姓のまま,法律上婚姻できること。

夫婦喧嘩

ふうふげんか [4] 【夫婦喧嘩】
夫婦間のいさかい。

夫婦塚

めおとづか [3] 【夫婦塚】
「比翼(ヒヨク)塚」に同じ。

夫婦年金

ふうふねんきん [4] 【夫婦年金】
夫婦を単位とした個人年金で,どちらかが生きている限り受け取れる仕組みの年金。

夫婦星

めおとぼし [3] 【夫婦星】
牽牛(ケンギユウ)星と織女星。「我とそなたは―/浄瑠璃・曾根崎心中」

夫婦杯

めおとさかずき [4] 【夫婦杯】
男女が同じ杯の酒を飲み交わすことによって夫婦の約束をすること。近世以降三三九度が一般化。

夫婦松

めおとまつ [3][4] 【夫婦松】
二本より添って生えた松。

夫婦気取り

ふうふきどり [4] 【夫婦気取り】
夫婦でない者が,夫婦であるかのように振る舞うこと。

夫婦窓

ふうふまど [4] 【夫婦窓】
二つ続きの窓。めおと窓。

夫婦茶碗

めおとぢゃわん [4] 【夫婦茶碗】
二個一組みの茶碗。普通,大小がある。みょうとぢゃわん。

夫婦財産制

ふうふざいさんせい [0] 【夫婦財産制】
婚姻によって夫婦間に生ずる財産関係を規律する制度。契約により定める夫婦財産契約と法律の規定により定める法定財産制がある。

夫婦連れ

ふうふづれ [0] 【夫婦連れ】
夫婦でいっしょに行くこと。めおとづれ。

夫婦雛

めおとびな [4] 【夫婦雛】
男女一対の雛人形。

夫婦養子

ふうふようし [4] 【夫婦養子】
夫婦ともに養子となること。また,その者。

夫婦髷

めおとまげ 【夫婦髷】
女の髪形の一。江戸時代の末頃,二〇歳前後の人が結ったもの。

夫子

ふうし [1] 【夫子】
(1)賢者・師などを敬っていう語。先生。「村―」
(2)孔子の尊称。
(3)あなた・あの方などの意で,その当人をさす語。「僕の事を丸行灯だといつたが,―自身は偉大な暗闇(クラヤミ)だ/三四郎(漱石)」

夫子

せこ 【夫子・兄子・背子】
〔「こ」は親愛の気持ちを表す接尾語〕
(1)女性が夫や恋人を呼ぶ語。「我が―が来べきよひなり/日本書紀(允恭)」
(2)女性が同母の兄弟を呼ぶ語。「我が―を大和へ遣るとさ夜ふけて暁(アカトキ)露に我が立ち濡れし/万葉 105」
(3)男性が親しい男性を呼ぶ語。「我が―と二人し居らば…里には月は照らずともよし/万葉 1039」

夫定め

つまさだめ [3] 【夫定め・妻定め】
結婚相手をきめること。「―の事については少し考えも有之/思出の記(蘆花)」

夫差

ふさ 【夫差】
(?-前473) 中国,春秋時代の呉の王(在位 (前496-前473))。敗死した父,闔閭(コウリヨ)の仇(アダ)をうつため艱難(カンナン)を重ね,ついに越王勾践(コウセン)を破ったが,のち,勾践に敗れた。
→臥薪嘗胆(ガシンシヨウタン)
→会稽(カイケイ)の恥

夫役

ぶやく [1] 【夫役・賦役】
〔「ふやく」とも〕
人身に課税すること。特に,労働課役のこと。中世の佃(ツクダ)の耕作や貢租の運搬,近世の助郷(スケゴウ)や川普請役など。ぶえき。

夫役

ぶえき [1] 【夫役】
⇒ぶやく(夫役)

夫恋

つまごい [0] 【夫恋・妻恋】
夫婦または雌雄が互いに恋い慕うこと。「―に鹿(カ)鳴く山辺の/万葉 1600」

夫木和歌抄

ふぼくわかしょう 【夫木和歌抄】
歌集。三六巻。藤原長清撰。1310年頃に成立か。万葉集以降の和歌のうちから,従来の撰にもれた約一七三五〇首を,四季・雑に部立てし,さらに歌題によって分類した類題和歌集。現在散逸した私撰集・私家集の歌を含み,資料として貴重。夫木集。

夫木集

ふぼくしゅう 【夫木集】
「夫木和歌抄」の別名。

夫権

ふけん [0][2] 【夫権】
夫が妻に対してもっていた権利。妻の財産の管理収益権,妻の財産上の行為に対する同意権,居所指定権などがその例。1947年(昭和22)民法改正により廃止。

夫籠み

つまごみ 【夫籠み・妻籠み】
「つまごめ」に同じ。「八雲立つ出雲八重垣―に/古事記(上)」

夫籠め

つまごめ 【夫籠め・妻籠め】
夫婦が一緒にこもり住むこと。つまごみ。「八雲立つ出雲八重垣―に/日本書紀(神代上)」

夫籠る

つまごもる 【夫籠る・妻籠る】 (枕詞)
(1)物忌みなどのため「つま」のこもる屋の意で,「屋上(ヤカミ)の山」「矢野の神山」にかかる。「―屋上の山の雲間より/万葉 135」「―矢野の神山露霜に/万葉 2178」
(2)地名「小佐保(オサホ)」にかかる。かかり方未詳。「―小佐保を過ぎ/日本書紀(武烈)」

夫籠る

つまごも・る 【夫籠る・妻籠る】 (動ラ四)
夫婦が同じところにこもり住む。「埋もるる雪の下草いかにして―・れりと人に知らせん/風雅(恋一)」

夫米

ぶまい [0] 【夫米】
室町・江戸時代,夫役のかわりとして納めた米。人足米。

夫重ね

つまがさね [3] 【夫重ね】 (名)スル
人妻が夫以外の男と肉体交渉をもつこと。間男をすること。「せめて濁らぬ人さんと道ならねども―/鳥追阿松海上新話(彦作)」

夫銭

ぶせん [0] 【夫銭】
夫役の代わりに納める金銭。ぶぜに。

夫食

ぶじき [0] 【夫食】
江戸時代,農民の食糧をいう。

夫食種貸し

ぶじきたねかし [4] 【夫食種貸し】
江戸時代,凶作などの際に領主が農民に種籾(タネモミ)を貸与したこと。

夭する

よう・する エウ― 【夭する】 (動サ変)[文]サ変 えう・す
年が若くて死ぬ。夭折(ヨウセツ)する。「生後直に―・したのであらう/伊沢蘭軒(鴎外)」

夭夭

ようよう エウエウ [0] 【夭夭】 (ト|タル)[文]形動タリ
若く美しいさま。若く盛んなさま。「―たる桃花」

夭折

ようせつ エウ― [0] 【夭折】 (名)スル
年若くして死ぬこと。夭死。夭逝(ヨウセイ)。「―した天才画家」

夭折する

ようせつ【夭折する】
die young.

夭桃

ようとう エウタウ [0] 【夭桃】
美しく咲いた桃の花。若く美しい女性の形容。「―の春を傷(イタメ)る粧ひ/太平記 1」

夭死

ようし エウ― [0] 【夭死】 (名)スル
若くして死ぬこと。わかじに。夭折。「或は病身,或は―などと/蘭学事始」

夭逝

ようせい エウ― [0] 【夭逝】 (名)スル
年が若くて死ぬこと。若死に。夭折(ヨウセツ)。「将来を期待されながらも―した」

しつ [2] 【失】
(1)損失。不利益。
⇔得
「得と―とを考え合わせて決める」
(2)あやまり。あやまち。失敗。「これに過ぎたる―やあるべき/十訓 10」
(3)欠点。欠陥。きず。「呂律の物に適はざるは,人のとがなり,器(ウツワモノ)の―にあらず/徒然 219」

失う

うしな・う ウシナフ [0] 【失う】 (動ワ五[ハ四])
(1)現在あるもの,身に備わっているものなどをなくす。喪失する。「財産を―・う」「資格を―・う」「自信を―・う」「緑が―・われる」
(2)つかまえそこなう。取り逃がす。「チャンスを―・う」
(3)競技・ゲームなどで,相手に点を取られる。
⇔得る
「一挙に三点―・った」
(4)大切な人に死なれる。「事故で夫を―・う」
(5)手段・方法・方向などがわからなくなる。「山中で道を―・う」「生きる術(スベ)を―・う」
(6)殺す。「大納言入道殿をば…つゐに―・ひ奉る/平家 2」
(7)消滅させる。「ほしいままに王法を―・ひ,仏法をほろぼさんとす/平家 4」
[慣用] 色を―・顔色を―・気を―・度を―・時を―

失う

うしなう【失う】
lose;→英和
miss <a chance> ;→英和
be deprived of;[職を]be dismissed; <話> be fired.

失さる

うさ・る 【失さる】 (動ラ四)
失われる。なくなる。「よき人付きあひ,むかしの片言(カタコト)も―・りぬ/浮世草子・永代蔵 1」

失す

う・す 【失す】 (動サ下二)
⇒うせる

失する

しっする【失する】
lose;→英和
miss <a chance> ;→英和
forget.→英和
寛大(遅き)に〜 be too generous (late).

失する

しっ・する [0][3] 【失する】 (動サ変)[文]サ変 しつ・す
(1)なくす。うしなう。「会う機会を―・する」
(2)野球などで,ボールをとりそこなう。「三塁手がボールを後ろへ―・する」
(3)(「…に失する」の形で)…でありすぎる。「遅きに―・する」
(4)なくなる。「驕れる者は―・し倹なる者は存す/太平記 11」

失せる

う・せる [2] 【失せる】 (動サ下一)[文]サ下二 う・す
(1)なくなる。消える。現代では,抽象的なものについていうことが多い。「やる気が―・せる」「立つ霧の―・せぬる如く/万葉 4214」
(2)「行く」「去る」のくだけた言い方。「どこへでも―・せやがれ」
(3)死ぬ。「それ―・せたまひて,安祥寺にてみわざしけり/伊勢 77」

失せる

うせる【失せる】
(1)[見えなくなる]disappear;→英和
vanish;→英和
be gone.(2)[紛失する]⇒紛失.

失せ人

うせびと [0] 【失せ人】
逃げうせた人。うせうど。「逃散して―になりて家をあくる程に/四河入海 7」

失せ物

うせもの【失せ物】
[紛失物]⇒紛失.

失せ物

うせもの [0] 【失せ物】
なくした品物。紛失物。

失われた世代

うしなわれたせだい ウシナハレタ― 【失われた世代】
〔Lost Generation〕
第一次大戦後,戦争の残酷さの実感から虚無と絶望に陥った,アメリカの青年文学者たち。ヘミングウェー・フィッツジェラルドなど。ロスト-ジェネレーション。
〔ガートルード=スタインの命名による称〕

失われた時を求めて

うしなわれたときをもとめて ウシナハレタ― 【失われた時を求めて】
〔原題 (フランス) À la recherche du temps perdu〕
プルーストの長編小説。全七巻。1913〜27年刊行。話者(私)の人生と恋愛の遍歴を複雑な時間構成でたどり,無意志的記憶の喚起によって意識の深層に光をあてた作品で,小説の概念に新規な局面を与えた。

失亡

しつぼう [0] 【失亡】 (名)スル
失うこと。なくなること。亡失。喪失。「其書は―してしまつて/伊沢蘭軒(鴎外)」

失体

しったい [0] 【失態・失体】
人の笑いものになるような失敗をすること。体面を失うこと。「―を演ずる」

失例

しつらい 【失例】
病気。わずらい。不例。「此間はお風邪をめしてお―/浄瑠璃・ひらかな盛衰記」

失効

しっこう【失効】
lapse;→英和
invalidation.〜する lose effect;become void;lapse.

失効

しっこう [0] 【失効】 (名)スル
効力を失うこと。
⇔発効
「期限切れで契約が―する」

失却

しっきゃく [0] 【失却】 (名)スル
失うこと。また,忘れること。「本意を―することあるぞ/中華若木詩抄」

失名

しつめい [0] 【失名】
名前のわからないこと。

失名氏

しつめいし [3] 【失名氏】
名前がわからなかったり,名前を出したくないときなどに用いる語。なにがし。

失命

しつめい [0] 【失命】 (名)スル
命を失うこと。死ぬこと。

失地

しっち【失地】
<recover> the lost territory.

失地

しっち [0][1] 【失地】
(1)戦争などで敵に奪われた領土。
(2)失った勢力範囲。「市場の―回復にやっきとなる」

失墜

しっつい [0] 【失墜】 (名)スル
(1)名誉・信用を落とし失うこと。「権威を―する」
(2)物を落としたりしてなくすこと。「地下文書の事,或ひは紛失し,或ひは―す/庭訓往来」
(3)無駄な出費。損失。「ただ死ねば今迄の扶持方が―になるべい程に/雑兵物語」
(4)不足。数え違い。「―なく返納したてまつる/浮世草子・永代蔵 1」

失墜する

しっつい【失墜する】
lose <one's prestige> ;→英和
fall;→英和
sink <in people's estimation> .→英和

失声症

しっせいしょう [0] 【失声症】
〔aphonia〕
発声器官に異常がないにもかかわらず,声が出ない状態。声帯の炎症・腫瘍・反回神経麻痺・ヒステリーなどによる。失声。

失対

しったい [0] 【失対】
「失業対策」の略。「―事業」

失当

しっとう [0] 【失当】 (名・形動)
当を得ていないこと。適当でないこと。また,そのさま。不都合。「―な処分」

失徳

しっとく [0] 【失徳】
おこないが徳義にはずれていること。また,悪いおこない。

失心

しっしん [0] 【失神・失心】 (名)スル
意識を失うこと。「ショックで―する」

失念

しつねん [0] 【失念】 (名)スル
覚えていたはずのことを思い出せないこと。「お名前を―して申し訳ありません」

失念する

しつねん【失念する】
forget;→英和
slip from one's memory.

失念株

しつねんかぶ [3] 【失念株】
株主が名義書き換えを忘れたため,新株や配当などを受けられなくなった株式。

失恋

しつれん【失恋】
disappointed[unrequited]love.〜する be disappointed[crossed]in love <for a person> .〜の lovelorn;→英和
brokenhearted.→英和

失恋

しつれん [0] 【失恋】 (名)スル
恋する気持ちが通じなかったり拒絶されたりすること。恋が成就しないこと。「同級生の女の子に―する」「―の痛手」

失意

しつい [2][1] 【失意】
望みが遂げられず,おもしろくないこと。
⇔得意
「晩年を―のうちに過ごす」「―のどん底」

失意

しつい【失意】
dejection;disappointment;→英和
<period of> adversity (不遇).→英和

失感情

しつかんじょう [3] 【失感情】
感情の表出が乏しく,言語による感情表現もできなくなる状態。心身症の特徴の一。失感情症。

失態

しったい【失態】
a fault;→英和
a blunder;→英和
an error.→英和
〜を演じる mismanage;→英和
commit a blunder.

失態

しったい [0] 【失態・失体】
人の笑いものになるような失敗をすること。体面を失うこと。「―を演ずる」

失投

しっとう【失投】
《野》a careless pitching.

失投

しっとう [0] 【失投】 (名)スル
野球で,投手が打者の打ちやすい球を投げてしまうこと。「―して痛打される」

失政

しっせい【失政】
misgovernment;→英和
maladministration.→英和

失政

しっせい [0] 【失政】
政治のやり方を誤ること。また,誤った政治。「―を批判する」

失敗

しっぱい【失敗】
failure;→英和
a blunder.→英和
〜する fail <in> ;→英和
be unsuccessful <in> ;go wrong (計画が).〜に終わる end in failure.‖失敗者 a failure.

失敗

しっぱい [0] 【失敗】 (名)スル
やりそこなうこと。目的を果たせないこと。予期した効果をあげられないこと。しくじり。
⇔成功
「試験に―する」「―の原因」「―談」「彼を行かせたのは―だった」

失敬

しっけい [3] 【失敬】
■一■ (名・形動)スル [文]ナリ
(1)人に対する礼儀や敬意に欠けること。無礼なこと。また,そのさま。失礼。「―なやつだ」「待たせて―した」
(2)人と別れること。主に年配の男性が親しい相手に対して用いる。「ここで―するよ」
(3)他人の物を許しを得ないで持ち去ること。「兄の本棚からちょっと―してきた」
■二■ (感)
人に謝ったり,別れを告げたりするときに発する語。男性が親しい相手に対して用いる。「―,―。出がけに客が来たもので遅れてしまった」「じゃあ,―」

失敬な

しっけい【失敬な】
rude;→英和
impolite;→英和
discourteous;→英和
impudent.→英和
⇒失礼.〜する say good-by;make away <with a thing> (盗む);Excuse me a moment (中座).→英和

失敬千万

しっけいせんばん [5][3][1] 【失敬千万】 (形動)
はなはだしく無礼であるさま。

失明

しつめい [0] 【失明】 (名)スル
視力を失うこと。盲の状態になること。「熱病を患い―する」「中途―」

失明する

しつめい【失明する】
lose one's sight.失明者 a blind person.

失書

しっしょ [0] 【失書】
運動麻痺や視覚・知能の障害がないのに,文字や文章を正しく書けなくなる状態。多くは失語症や失行・視覚失認に伴って現れる。失書症。

失望

しつぼう【失望】
disappointment;→英和
despair.→英和
〜的な disappointing.→英和
〜する be disappointed <at,in,of> ;be disheartened.〜させる disappoint.→英和
〜して disappointedly;in despair.→英和

失望

しつぼう [0] 【失望】 (名)スル
期待はずれで,がっかりすること。希望を失うこと。「成果が上がらず―する」

失格

しっかく [0] 【失格】 (名)スル
資格を失うこと。また,その任に適さないこと。「反則五回で―する」「議員―の醜行」

失格する

しっかく【失格する】
be disqualified.失格者 a disqualified person.

失業

しつぎょう【失業】
unemployment.〜する lose one's work[job];be (thrown) out of work;be unemployed.‖失業者 a person out of employment;the unemployed (総称).失業対策 a relief measure for the unemployment.失業手当 an unemployment allowance.失業保険 unemployment insurance.失業問題 the unemployment problem.失業率 the unemployment rate.

失業

しつぎょう [0] 【失業】 (名)スル
(1)職を失うこと。失職。「会社が倒産して―する」
(2)社会の労働力の一部が雇用されていない状態。

失業人口

しつぎょうじんこう [5] 【失業人口】
労働する意思と能力をもちながら,就業の機会が得られない状態にある労働人口。
→産業予備軍

失業保険

しつぎょうほけん [5] 【失業保険】
失業者の生活を救済するために,失職後一定期間賃金の何割かを支給する社会保険。1947年(昭和22)実施。
→雇用保険

失業対策

しつぎょうたいさく [5] 【失業対策】
国や地方公共団体などが事業を行なって,失業者の救済を図ること。失対。「―事業」

失業率

しつぎょうりつ [3] 【失業率】
働く意思と能力がある人(労働力人口)のうちに占める失業者の比率。失業人口を労働力人口で割った数字。

失業者

しつぎょうしゃ [3] 【失業者】
失業した人。定職を失った人。失職者。

失楽園

しつらくえん 【失楽園】
〔原題 Paradise Lost〕
ミルトンの長編叙事詩。一万余行。1667年刊。「創世記」に取材し,アダムとイブの堕落とサタンの神への反逆,神の恩寵(オンチヨウ)をうたいあげる。

失権

しっけん [0] 【失権】 (名)スル
権力や権利を失うこと。「党内闘争に破れて―する」

失権約款

しっけんやっかん [5] 【失権約款】
債務不履行があれば,債権者の意思表示なしに当然に債務者が一定の権利を失う旨を定める約款。

失活

しっかつ [0] 【失活】
(酵素や化学物質の)活性が失われること。

失火

しっか【失火】
an accidental fire.

失火

しっか [0] 【失火】 (名)スル
過失から起こした火災。

失火罪

しっかざい [3] 【失火罪】
過失により火災を起こし,建造物・艦船・鉱坑などを焼失させる罪。

失点

しってん [0] 【失点】
(1)競技や勝負で失った点。
⇔得点
(2)おちど。「些細な―をあげつらわれる」

失着

しっちゃく [0] 【失着】
囲碁で,まちがった手を打つこと。
⇔正着

失礼

しつれい【失礼】
rudeness;→英和
bad manners;a breach of etiquette.〜な rude;→英和
impolite.→英和
〜する <I must> be going (別れる時).〜な事を言う say rude things.〜な事をする behave rudely.〜を顧みず…する take the liberty of doing.〜ですが Excuse me,but…./May I ask…? 〜しました I beg your pardon.では〜 Good-by!/So long!

失礼

しつれい [2] 【失礼】
■一■ (名・形動)スル [文]ナリ
(1)礼儀を欠く振る舞いをする・こと(さま)。失敬。無作法。「―なことを言う」「―のないようにもてなす」「先日は―しました」「ちょっと前を―します」
(2)「失礼します」の形で,目上の人の居る場所に入ったり,退出したりする時に言う挨拶の言葉。「これで―します」
(3)「失礼ですが」の形で,目上の人や未知の人に自分の言動の無作法さをあらかじめわびて言う語。すみませんが。「―ですが,お年はおいくつですか」「―ですが,鈴木さんでいらっしゃいますか」
■二■ (感)
(1)うっかり人に迷惑をかけた時,相手にわび謝る語。「これは―,おけがはありませんか」
(2)相手に迷惑をかけそうな時に,前もって掛ける語。「ちょっと―,前を通ります」
(3)相手に呼びかける時にいう語。「―,青木さんじゃありませんか」
(4)別れる時にいう語。「それじゃこれで,―」

失神

しっしん [0] 【失神・失心】 (名)スル
意識を失うこと。「ショックで―する」

失神

しっしん【失神】
trance (喪心);→英和
[気絶]a swoon;→英和
a faint.→英和
⇒気絶.

失禁

しっきん【失禁】
《医》incontinence.→英和

失禁

しっきん [0] 【失禁】 (名)スル
大小便が,自分の意志にかかわらずに排泄(ハイセツ)されること。おもらし。

失笑

しっしょう [0] 【失笑】 (名)スル
おかしさをこらえることができず吹き出すこと。「思わず―した」

失笑する

しっしょう【失笑する】
burst out laughing.〜を買う raise a laugh.→英和

失策

しっさく [0] 【失策・失錯】 (名)スル
(1)やりそこなうこと。しくじり。「うっかり―してしまった」
(2)野球で,守備側の選手が,プレーのあやまりから攻撃側に一つ以上の塁を与えたとき記録されるもの。エラー。《失策》

失策

しっさく【失策】
a mistake;→英和
an error;→英和
a blunder.→英和
〜する make a mistake <in doing> ;commit an error[a blunder];err.→英和
‖大失策 a gross error;a serious blunder.

失聴

しっちょう [0] 【失聴】
(病気や事故・労働災害などで)聴力をなくすこと。耳が聞こえなくなること。

失職

しっしょく [0] 【失職】 (名)スル
職を失うこと。失業。

失職

しっしょく【失職】
⇒失業.

失脚

しっきゃく [0] 【失脚】 (名)スル
〔足を踏みはずす意〕
地位や立場を失うこと。「汚職が明るみに出て―する」「政敵の―を謀る」

失脚する

しっきゃく【失脚する】
lose one's position;be overthrown.

失脚負け

しっきゃくまけ 【失脚負け】
商売が費用倒れになること。「わき目から―の和中散/柳多留 3」

失血

しっけつ [0] 【失血】 (名)スル
〔医〕 生体が出血によってかなりの量の血液を失った状態。成人で,全血液の約二分の一以上を失うと死に至る。

失行

しっこう [0] 【失行】
誤ったおこない。道徳に欠けたおこない。

失行症

しっこうしょう [0] 【失行症】
〔apraxia〕
運動麻痺や精神障害などがないにもかかわらず,単純な動作や目的をもった行為ができなくなる状態。大脳皮質の特定部の損傷により起こる。

失見当識

しっけんとうしき [5] 【失見当識】
現在の時間・場所,周囲の人・状況などが正しく認識できなくなること。意識障害や痴呆などで現れる。

失言

しつげん【失言】
<make> a slip of the tongue;→英和
<use> improper language.〜を謝する apologize for one's slip of the tongue.

失言

しつげん [0] 【失言】 (名)スル
不都合なこと,まちがったことなどをうっかり言ってしまうこと。また,その言葉。「―を取り消す」「議会で―する」

失計

しっけい [0] 【失計】
方策や処置を誤ること。失策。

失認

しつにん [0] 【失認】
感覚器・末梢神経にも精神にも障害がないのに,対象を認知することができない状態。大脳皮質の障害により起こる。視覚失認・聴覚失認・触覚失認など。失認症。

失語

しつご [0] 【失語】 (名)スル
(1)言いまちがえること。失言。
(2)ことばを忘れたり,また正しく話せない状態。

失語症

しつごしょう [0] 【失語症】
〔aphasia〕
大脳皮質の言語中枢が外傷や疾患により冒され,聴覚器や発声器自体には障害がないのに言語理解や発語が困難になる症状。運動性・感覚性・健忘・伝導,語唖・語聾などの失語症がある。

失語症

しつごしょう【失語症】
aphasia.→英和
失語症患者 an aphasi(a)c.

失誤

しつご [0] 【失誤】
しそこなうこと。あやまち。

失読

しつどく [0] 【失読】
視覚障害や構音障害がないのに,文字や文章の音読が不能となる状態。多くは失語症や視覚失認に伴って現れる。失読症。

失調

しっちょう [0] 【失調】
(1)調和がとれなくなること。調子が合わなくなること。「エンジンの―」
(2)〔医〕 調和的に動く部分や器官に協調作用がなくなること。バランスがくずれること。運動失調・神経失調・栄養失調など。

失象徴

しっしょうちょう [3] 【失象徴】
言語活動や身ぶりといった象徴的行為を理解できない(失認),あるいは行為したりすることができない(失行)状態。

失費

しっぴ【失費】
expenses;expenditure.→英和

失費

しっぴ [0] 【失費】
ついやされた費用。「―がかさむ」

失跡

しっせき [0] 【失跡】 (名)スル
行方がわからなくなること。失踪。

失路

しつろ [1] 【失路】
進む道を見失うこと。失意の状態にあること。
→拓落(タクラク)失路

失踪

しっそう [0] 【失踪】 (名)スル
行方がわからなくなること。また,姿をくらますこと。失跡。

失踪する

しっそう【失踪する】
disappear;→英和
run away;abscond.→英和
‖失踪者 a missing person.失踪届 a report of a person's disappearance.

失踪宣告

しっそうせんこく [5] 【失踪宣告】
〔法〕 生死不明の状態が一定期間継続する場合,利害関係人の請求によって不在者を死亡したものとみなし,その者をめぐる法律関係を処理しようとする制度,および家庭裁判所によるその宣告。

失透

しっとう [0] 【失透】
透明なガラスなどの内部に結晶が生成して,半透明または不透明になること。製造後,長い年月がたったときや加熱されたときに起こる。

失速

しっそく [0] 【失速】 (名)スル
飛行機の翼がある迎え角を超えると,翼上面を流れていた空気流が渦を起こし揚力が失われること。ストール。「着陸しようとして―した」

失速

しっそく【失速】
a stall (飛行機の).→英和
〜する stall.

失錯

しっさく [0] 【失策・失錯】 (名)スル
(1)やりそこなうこと。しくじり。「うっかり―してしまった」
(2)野球で,守備側の選手が,プレーのあやまりから攻撃側に一つ以上の塁を与えたとき記録されるもの。エラー。《失策》

失陥

しっかん [0] 【失陥】 (名)スル
城や土地を,攻め落とされて失うこと。

えびす [1] 【戎・夷】
〔「えみし」の転〕
(1)「えぞ(蝦夷){(1)}」に同じ。「其の国の奥に―と云ふ者有りて/今昔 31」
(2)都から遠く離れた未開の土地の人。「かかることは,―・町女などこそいへ/栄花(浦々の別)」
(3)荒々しい武士。情を解さぬ荒っぽい人。特に,東国の武士を京の人から見て言う語。「―は弓引くすべ知らず/徒然 80」「荒―」「東(アズマ)―」
(4)野蛮な外国人。蛮夷(バンイ)。「これは胡国の―の大将/謡曲・昭君」

えびす [0] 【恵比須・恵比寿・夷・戎・蛭子】
七福神の一。商売繁盛・福の神として広く信仰される,兵庫県西宮神社の祭神。蛭子(ヒルコ)とも,事代主(コトシロヌシノ)神ともいわれる。古くは豊漁の神として漁民に信仰され,また農神としても信仰された。狩衣(カリギヌ)・風折り烏帽子(エボシ)姿で右手に釣り竿,左手に鯛(タイ)を抱えた神像に描かれる。夷(エビス)三郎。
〔「えびす(戎・夷)」と同源の語。一般に「恵比須」と書くことが多く,この場合の歴史的仮名遣いは「ゑびす」〕
恵比須[図]

い [1] 【夷】
東方の異民族。野蛮人。えびす。

えびす【夷】
a barbarian;→英和
a savage.→英和

夷三郎

えびすさぶろう [0][1] 【夷三郎・恵比須三郎】
「えびす」の異名。

夷人

いじん [1][0] 【夷人】
未開人。野蛮人。えびす。外国人を蔑視(ベツシ)しても言う。

夷俘

いふ [1] 【夷俘】
奈良時代から平安初期,律令政府に降伏した蝦夷(エミシ)の称。さらに順化の進んだ俘囚(フシユウ)と区別していう場合もある。

夷則

いそく [1][0] 【夷則】
(1)中国音楽の音名。十二律の九番目の音。日本の十二律の鸞鏡(ランケイ)に相当。
→十二律
(2)陰暦七月の異名。

夷国

いこく [1] 【夷国】
野蛮な国。えびすの国。

夷堅志

いけんし 【夷堅志】
中国宋代の志怪小説集。洪邁撰。原本四二〇巻,うち二〇六巻が伝わる。神仙鬼怪,異聞雑録を広く捜集,また当時の市民生活を伝える。

夷布

えびすめ 【夷布】
昆布の古名。ヒロメ。[和名抄]

夷心

えびすごころ 【夷心】
未開の民の荒々しい心。物の情趣を解しない心。「さるさがなき―を見ては,いかがはせむは/伊勢 15」

夷振り

ひなぶり 【夷曲・夷振り・鄙振り】
(1)上代,楽府(ガフ)における歌曲の分類の一。元来,服属儀礼に伴って各地から集められた歌曲をいったと考えられるが,記紀では,特有の旋律形式をさす。のちには田舎風の詩歌をいう。
(2)(詩歌などが)田舎風であること。また,そのような詩歌。
(3)(短歌に対して)狂歌のこと。「あなたは―をもお詠みなさるさうでござりますね/滑稽本・浮世風呂 3」

夷曲

ひなぶり 【夷曲・夷振り・鄙振り】
(1)上代,楽府(ガフ)における歌曲の分類の一。元来,服属儀礼に伴って各地から集められた歌曲をいったと考えられるが,記紀では,特有の旋律形式をさす。のちには田舎風の詩歌をいう。
(2)(詩歌などが)田舎風であること。また,そのような詩歌。
(3)(短歌に対して)狂歌のこと。「あなたは―をもお詠みなさるさうでござりますね/滑稽本・浮世風呂 3」

夷曲

いきょく [1] 【夷曲】
(1)〔ひなぶりの用字「夷曲」を音読みしたもの〕
上代の歌謡の一種。
(2)狂歌。

夷柱

えびすばしら [4] 【恵比須柱・夷柱】
民家で,大黒柱とともに重要な柱。使用場所は一定しない。大黒柱と同じ太さか,やや細め。

夷歌

えびすうた 【夷歌】
(1)未開の民の詠む歌。洗練されていない田舎くさい歌。「丘谷にうつりて,輝くをよめる―なるべし/古今(仮名序)」
(2)狂歌のこと。「さしも流行せし―も/洒落本・無駄酸辛甘」

夷滅

いめつ [0] 【夷滅】 (名)スル
さからう者たちを平らげ,滅ぼすこと。

夷然

いぜん [0] 【夷然】 (ト|タル)[文]形動タリ
落ちついて動じないさま。平然。「―として使命を果たす」

夷狄

いてき [0] 【夷狄】
〔「夷」は東方の蛮人,「狄」は北方の未開人の意〕
(1)未開の人。えびす。野蛮人。
→東夷
→北狄
(2)外国人を,軽蔑したり敵意をもったりして呼ぶときに使う語。「―を打ち払う」

夷膳

えびすぜん 【夷膳】
(1)膳の側面を人に向けて据えること。非礼・ぶしつけとして忌む。えびす折敷(オシキ)。横膳。「朝飯の膳に坐りて見れば,―に据ゑてあり/咄本・鯛の味噌津」
(2)汁を左に置き,飯と汁を左右反対に並べること。左膳。

夷草

えびすぐさ 【夷草・恵比須草】
マメ科の一年草。北アメリカ原産。高さ1メートル内外。葉は羽状複葉。葉腋に五弁の黄色花を開く。さやは細長く,六角円柱形で,中にある菱形の種子を決明子(ケツメイシ)といい,下剤・強壮剤とする。決明。ロッカクソウ。
夷草[図]

夷蛮

いばん [0] 【夷蛮】
野蛮なこと。未開なこと。また,その人。

夷講

えびすこう [0] 【恵比須講・戎講・夷講】
商家で,商売繁盛を祈って恵比須をまつり,親類・知人を招いて祝う行事。祭日は一〇月二〇日(もと陰暦)・一一月二〇日・一月一〇日など,地方により異なる。[季]秋。《行かゝり客に成けり―/去来》

夷顔

えびすがお [0][3] 【恵比須顔・夷顔】
恵比須のようにうれしそうににこにこ笑っている顔。
⇔えんま顔

夾侍

きょうじ ケフ― [1] 【脇侍・脇士・夾侍・挟侍】
本尊の両脇または周囲に侍して教化を助けるもの。釈迦如来の文殊(モンジユ)と普賢(フゲン),もしくは迦葉(カシヨウ)と阿難,阿弥陀如来の観音と勢至,不動明王の制吒迦(セイタカ)と矜羯羅(コンガラ)など。脇侍(ワキジ)。脇立(ワキダチ)。

夾撃

きょうげき ケフ― [0] 【挟撃・夾撃】 (名)スル
はさみうちにすること。「左右より―せられて/不如帰(蘆花)」

夾攻

きょうこう ケフ― [0] 【挟攻・夾攻】 (名)スル
はさみ打ちにして攻めること。夾撃。

夾炭層

きょうたんそう ケフタン― [3] 【夾炭層】
炭層を含む一連の地層。

夾竹桃

きょうちくとう ケフチクタウ [0] 【夾竹桃】
キョウチクトウ科の常緑大低木。インド原産。葉は三個ずつ輪生し,濃緑色革質の狭披針形。夏,枝頂に紅色の花をつける。花は八重咲きが多く,淡紅色・黄色・白色などもある。枝・葉・花に有毒な成分を含み,強心・利尿薬に利用する。[季]夏。

夾竹桃

きょうちくとう【夾竹桃】
《植》an oleander.→英和

夾笇

きょうさん ケフ― [0] 【夾笇・夾算】
巻き物や書物にはさんで検索や読みさしの箇所の目印に用いるもの。長さ約9センチメートル,幅1.5センチメートルほどの竹製の薄板で,全体の三分の二ほどを裂き,それ以上裂けないように,元を糸などで巻いてある。
夾笇[図]

夾算

きょうさん ケフ― [0] 【夾笇・夾算】
巻き物や書物にはさんで検索や読みさしの箇所の目印に用いるもの。長さ約9センチメートル,幅1.5センチメートルほどの竹製の薄板で,全体の三分の二ほどを裂き,それ以上裂けないように,元を糸などで巻いてある。
夾笇[図]

夾紵

きょうちょ ケフ― [1] 【夾紵・挟紵・夾貯】
漆工技術で,「乾漆(カンシツ)」に同じ。中国の唐代,日本の奈良時代に用いられた名称。「―像」「―棺」

夾纈

きょうけち ケフ― [0] 【夾纈】
奈良時代を中心に行われた板締めの染色法。二枚の薄板の間に布をはさみ,板に彫り抜いた模様の部分から染料をしみこませて染めたという。

夾角

きょうかく ケフ― [0][1] 【夾角】
〔数〕 三角形などの多角形で隣り合う二辺のつくる角。はさむ角。

夾角

きょうかく【夾角】
《数》an included angle.

夾貯

きょうちょ ケフ― [1] 【夾紵・挟紵・夾貯】
漆工技術で,「乾漆(カンシツ)」に同じ。中国の唐代,日本の奈良時代に用いられた名称。「―像」「―棺」

夾鍾

きょうしょう ケフ― [0] 【夾鐘・夾鍾】
(1)中国音楽の音名。十二律の四番目の音。日本の十二律の勝絶(シヨウゼツ)に相当。
(2)陰暦二月の異名。「月―に踵(アタ)り/古事記(序訓)」

夾鐘

きょうしょう ケフ― [0] 【夾鐘・夾鍾】
(1)中国音楽の音名。十二律の四番目の音。日本の十二律の勝絶(シヨウゼツ)に相当。
(2)陰暦二月の異名。「月―に踵(アタ)り/古事記(序訓)」

夾雑

きょうざつ ケフ― [0] 【夾雑】
余計なものがまざっていること。「―物(ブツ)」

奄奄

えんえん [0] 【奄奄】 (ト|タル)[文]形動タリ
息が今にも絶えそうなさま。非常に苦しそうなさま。「気息―」

奄羅

あんら [1] 【菴羅・奄羅】
〔梵 āmra〕
マンゴー。仏典では,美味の代表とされる。菴没羅(アンモラ)。菴摩羅(アンマラ)。

奄美

あまみ 【奄美】
「奄美諸島」の略。

奄美の黒兎

あまみのくろうさぎ [1][3] 【奄美の黒兎】
ウサギの一種。体長45センチメートル内外で,耳・足ともに飼い兎に比べて短い。体毛は荒く黒褐色。現生のウサギ類のうちで最も原始的なものの一つ。奄美大島・徳之島の特産。特別天然記念物。

奄美大島

あまみおおしま 【奄美大島】
奄美諸島の主島。
→大島(4)

奄美山鷸

あまみやましぎ [4] 【奄美山鷸】
チドリ目シギ科の鳥。全長約36センチメートル。黒・灰・褐色の細かい斑紋がある。奄美大島・徳之島・沖縄本島・渡嘉敷島に留鳥として生息し,主に夜行性。絶滅危惧種。

奄美群島国定公園

あまみぐんとうこくていこうえん 【奄美群島国定公園】
鹿児島県の南,奄美諸島に広がる国定公園。亜熱帯性の海岸や広葉樹林,隆起珊瑚(サンゴ)礁地形などを特色とする。

奄美諸島

あまみしょとう 【奄美諸島】
薩南諸島の南部を占める島々。鹿児島県に所属。大島・徳之島の二大島のほか,沖永良部(オキノエラブ)島・与論島(ヨロントウ)などからなる。1609年,琉球領から島津領となる。

奄蔡

えんさい 【奄蔡】
⇒アラン(Alan)

き [1] 【奇】 (名・形動)[文]ナリ
普通と違っていること。不思議なこと。また,そのさま。「事実は小説よりも―なり」「岩の―なる姿を賞し/日光山の奥(花袋)」

奇々怪々な

ききかいかい【奇々怪々な】
strangest;monstrous (怪しからぬ).→英和

奇し

くす・し 【奇し】 (形シク)
(1)霊妙だ。不思議だ。くすばし。「まこと貴く―・しくも神さび居るかこれの水島/万葉 245」
(2)親しみがわかない。近づきがたい。「法気づき,―・しからむこそ,又わびしかりぬべけれ/源氏(帚木)」
(3)かたくなだ。きゅうくつだ。「物忌し,―・しく忌むやつは,命もみじかく/宇治拾遺 2」

奇し

く・し 【奇し】 (形シク)
霊妙だ。不思議だ。くすし。「―・しき運命にもてあそばれる」「―・しき自然の前に対しては/あめりか物語(荷風)」
→くしき
→くしくも

奇しがる

くすしが・る 【奇しがる】 (動ラ四)
神妙な様子をする。「忌日とて―・りおこなひ給ひしを/枕草子 129」

奇しき

くしき [1] 【奇しき】 (連体)
〔形容詞「奇(ク)し」の連体形から〕
不思議な。神秘な。くすしき。「―縁(エニシ)」

奇しくも

くしくも 【奇しくも】 (副)
〔形容詞「奇(ク)し」の連用形「くしく」に助詞「も」が付いた語〕
不思議にも。「―一命をとりとめる」「―同時に発見する」

奇しくも

くしくも【奇しくも】
strangely (enough).

奇し御魂

くしみたま 【奇し御魂】
霊妙な力をもった神霊。また,そのような精霊の宿っているもの。「神さびいます―/万葉 813」

奇っ怪

きっかい [3][0] 【奇っ怪】 (名・形動)[文]ナリ
「きかい(奇怪)」を強めた語。「―千万」「此室へ這内(ハイツ)たさへ―なるに,其乱暴は気が違つたのか/鉄仮面(涙香)」
[派生] ――さ(名)

奇に

あやに 【奇に】 (副)
言いようがないほど。不思議なまでに。むしょうに。「夕されば―悲しび/万葉 159」

奇ばし

くすば・し 【奇ばし】 (形シク)
霊妙だ。くすし。「古(イニシエ)にありけるわざの―・しき事と言ひ継ぐ/万葉 4211」

奇び

くしび 【霊び・奇び】 (名・形動ナリ)
〔動詞「くしぶ」の連用形から〕
霊妙なこと。不思議なこと。「万物の内に,人これ最も―なり/日本書紀(孝徳訓)」

奇ぶ

くし・ぶ 【霊ぶ・奇ぶ】 (動バ上二)
不思議なはたらきをする。神秘的な力をもっている。「すなはち―・びますことをあやしみ給ひき/釈日本紀」

奇をてらう

き【奇をてらう】
make a display of one's originality.

奇中の奇

きちゅうのき [5] 【奇中の奇】
不思議な物事がいくつかあるうちでも,特別に不思議な物事。

奇乳

きにゅう [0] 【鬼乳・奇乳】
生後二〜三日後の新生児の乳房から出る乳汁。子宮内にあるとき,母親の性ホルモンが胎盤を通じて胎児の乳腺に作用していたためと考えられている。魔乳。

奇事

きじ [1] 【奇事】
(1)不思議な事。あやしい事。
(2)珍しい事。

奇人

きじん【奇人】
an eccentric (person);→英和
a queer fish.

奇人

きじん [0] 【奇人・畸人】
性質や言動が常人と異なっている人。変人。

奇体

きたい [2] 【奇態・奇体】 (名・形動)[文]ナリ
風変わりなこと。不思議なこと。また,そのさま。「予言したのがちやんと適中してゐるから―だ/うづまき(敏)」

奇偉

きい [1] 【奇偉】 (名・形動)[文]ナリ
比類なく立派である・こと(さま)。「性―にして人と異なり/花柳春話(純一郎)」

奇偶

きぐう [1][0] 【奇偶】
(1)奇数と偶数。半(ハン)と丁(チヨウ)。
(2)博打(バクチ)。

奇傑

きけつ [0] 【奇傑】
風がわりな豪傑。

奇兵

きへい [0] 【奇兵】
敵の不意を討つ軍隊。
⇔正兵

奇兵隊

きへいたい 【奇兵隊】
1863年,高杉晋作らによって創設された長州藩の軍隊。足軽・郷士のほか百姓・町人など藩の正規兵以外で組織され,第二次長州征伐・戊辰戦争などに活躍。

奇列

きれつ [1] 【奇列】
多くの列があるとき,奇数番目の列。
⇔偶列(グウレツ)

奇利

きり [1] 【奇利】
思いがけない利益。

奇功

きこう [0] 【奇功】
思いもよらない手柄。すぐれた功績。

奇効

きこう [0] 【奇効】
珍しい効能。不思議な効果。

奇勝

きしょう [0] 【奇勝】
(1)思いがけない勝利。奇捷(キシヨウ)。
(2)珍しく,素晴らしい景色。「―の地」

奇問

きもん [0] 【奇問】
奇抜な質問。「珍問―」

奇士

きし [1] 【奇士】
(1)並はずれた器量の人。
(2)風変わりな人。

奇声

きせい【奇声】
<raise> a queer voice.

奇声

きせい [0] 【奇声】
奇妙な声。頓狂(トンキヨウ)な声。「―を発する」

奇奇

きき [1][2] 【奇奇】 (名・形動)[文]タリ
非常に不思議なさま。「―怪々」

奇奇妙妙

ききみょうみょう [1][2] 【奇奇妙妙】 (名・形動)[文]ナリ
非常に奇妙なさま。「一種―な形状(カツコウ)をした/復活(魯庵)」

奇奇怪怪

ききかいかい [1] 【奇奇怪怪】 (形動)[文]ナリ
非常に奇怪で不思議なさま。「―な出来事」

奇妙

きみょう [1] 【奇妙】 (形動)[文]ナリ
(1)普通と変わっていて珍しいさま。「―な風習」「―な形」
(2)合理的な説明のつかないさま。不思議なさま。「―によく効く薬」「―な事には己の記憶は決して空虚ではない/青年(鴎外)」
(3)珍しくてすぐれているさま。素晴らしいさま。「―の御作と其のころ人々扇に書き/戴恩記」
[派生] ――さ(名)

奇妙きてれつ

きみょうきてれつ [1] 【奇妙きてれつ】 (形動)
他のものとひどく変わっているさま。「―な話」

奇妙な

きみょう【奇妙な】
strange;→英和
curious;→英和
queer.→英和
〜なことに strange to say;strangely enough.

奇妙頂礼

きみょうちょうらい 【奇妙頂礼】 (形動)
「帰命頂礼」をもじって,奇妙の意にいう語。奇妙きてれつ。「はて―な/滑稽本・膝栗毛 3」

奇岩

きがん [1] 【奇巌・奇岩】
珍しい形の大きな岩。「―怪石」

奇峭

きしょう [0] 【奇峭】 (名・形動)[文]ナリ
山などがけわしくそびえ立っていること。転じて,人の性格などが鋭く厳しいこと。また,そのさま。「彼も一種の―な性格である/ヰタ・セクスアリス(鴎外)」

奇峰

きほう [0] 【奇峰】
珍しい形の峰。

奇崛

きくつ [0] 【奇崛】 (名・形動)[文]ナリ
(1)山が険しく変化があるさま。
(2)(転じて)物事が一風変わっていて優れているさま。

奇巌

きがん [1] 【奇巌・奇岩】
珍しい形の大きな岩。「―怪石」

奇巧

きこう [0] 【奇巧】
珍しい技巧。たくみな細工。

奇幻

きげん [0] 【奇幻】 (名・形動)[文]ナリ
あやしく不思議な・こと(さま)。「洵に霊怪―測識すべからざるの者なり/明六雑誌 20」

奇形

きけい【奇形】
(a) deformity.→英和
奇形児 a deformed[malformed]child.

奇形

きけい [0] 【奇形・畸形・畸型】
(1)動植物で,正常の形状と異なったもの。遺伝子の異常や発育の異常の結果生ずる。
(2)普通と違って変わっている形。奇妙な形。

奇形児

きけいじ [2] 【奇形児】
奇形を有する小児。

奇応丸

きおうがん [0] 【奇応丸】
熊の胆(イ)を主成分とする丸薬。小児の発熱・癇(カン)の虫の薬として用いる。

奇怪

きかい [0][2] 【奇怪】 (名・形動)[文]ナリ
(1)不思議なこと。あやしいこと。また,そのさま。きっかい。「―な事件」
(2)不都合なこと。けしからぬこと。また,そのさま。きっかい。「教育者にあるまじき―な話」
[派生] ――さ(名)

奇怪な

きかい【奇怪な】
strange;→英和
mysterious.→英和

奇怪千万

きかいせんばん [4][2] 【奇怪千万】 (形動)[文]ナリ
たいへん奇怪なさま。きっかいせんばん。「いまどき―な話だ」

奇想

きそう【奇想】
a fantastic idea.〜天外な fantastic.

奇想

きそう [0] 【奇想】
普通では思いつかないような奇抜な考え。

奇想天外

きそうてんがい [2][0] 【奇想天外】 (名・形動)
〔「奇想天外より落つ」の略〕
考えが普通では思いもよらぬほど奇抜である・こと(さま)。「―な計画」

奇想曲

きそうきょく [2] 【奇想曲・綺想曲】
⇒カプリッチオ

奇態

きたい [2] 【奇態・奇体】 (名・形動)[文]ナリ
風変わりなこと。不思議なこと。また,そのさま。「予言したのがちやんと適中してゐるから―だ/うづまき(敏)」

奇手

きしゅ [1][2] 【奇手】
意表をついたやり方・手段。奇抜な手。

奇才

きさい【奇才】
an unusual talent;a genius (人物).→英和

奇才

きさい [0] 【奇才】
世に珍しいすぐれた才能。また,その才能をもつ人。「天下の―」

奇抜

きばつ [0] 【奇抜】 (名・形動)[文]ナリ
(1)思いもよらないほど変わっている・こと(さま)。「―なアイディア」
(2)他に抜きんでてすぐれている・こと(さま)。「いかに―なる天才でも/善の研究(幾多郎)」
[派生] ――さ(名)

奇抜な

きばつ【奇抜な】
original;→英和
novel.→英和

奇捷

きしょう [0] 【奇捷】
思いがけない勝利。奇勝。「―を博する」

奇数

きすう【奇数】
an odd[uneven]number.奇数日(月) an odd day (month).

奇数

きすう [2] 【奇数】
二で割り切れない整数。
⇔偶数

奇景

きけい [0] 【奇景】
変わった素晴らしい景色。「天下の―」

奇智

きち [1][2] 【奇知・奇智】
人とは異なる知恵。奇抜な才知。

奇書

きしょ [1][2] 【奇書】
珍しい書物。珍本。

奇楠香

きなんこう [2] 【奇楠香】
伽羅(キヤラ)の異称。奇南。棋南。

奇正

きせい [1][0] 【奇正】
奇襲と正攻法。

奇物

きぶつ [0][1] 【奇物】
(1)珍しい物。
(2)奇人。変わった人。

奇特

きどく 【奇特】
「きとく(奇特)」に同じ。

奇特

きとく [0] 【奇特】
〔「きどく」とも〕
■一■ (形動)[文]ナリ
(1)おこないが感心なさま。けなげなさま。「若いのに似合わず―な人だ」
(2)珍しいさま。不思議なさま。「女此を見て―なりと思て/今昔 1」
■二■ (名)
不思議な効力。霊験。「―をあらわす」

奇特な

きとく【奇特な】
praiseworthy;→英和
laudable;→英和
benevolent (慈善的な).→英和

奇特帽子

きどくぼうし [4] 【奇特帽子】
「奇特頭巾」に同じ。

奇特頭巾

きどくずきん [4][5] 【奇特頭巾】
目だけを出し,頭と顔を包み込む頭巾。江戸中期に流行。気儘(キママ)頭巾。奇特帽子。
奇特頭巾[図]

奇獣

きじゅう [0] 【奇獣】
珍しいけもの。

奇瑞

きずい [0] 【奇瑞】
めでたいことの前ぶれとして起こる不思議な現象。吉兆。

奇異

きい [1] 【奇異】 (名・形動)[文]ナリ
普通と変わっていて妙である・こと(さま)。奇妙。「―な感じを与える」

奇異な

きい【奇異な】
strange;→英和
odd;→英和
curious.→英和

奇病

きびょう [0] 【奇病】
原因や治療法がわからない病気。

奇病

きびょう【奇病】
a strange disease.

奇癖

きへき【奇癖】
an eccentric habit;an eccentricity.

奇癖

きへき [0] 【奇癖】
普通の人とは変わった妙なくせ。

奇相

きそう [0][2] 【奇相】
世にまれなすぐれた人相。

奇知

きち [1][2] 【奇知・奇智】
人とは異なる知恵。奇抜な才知。

奇矯

ききょう [0] 【奇矯】 (名・形動)[文]ナリ
言行などが普通の人とひどく変わっている・こと(さま)。「―な振る舞い」
[派生] ――さ(名)

奇矯な

ききょう【奇矯な】
eccentric;→英和
whimsical.

奇石

きせき [0] 【奇石】
珍しい形の石。「―怪岩」

奇祭

きさい [0] 【奇祭】
ふつうと変わった珍しい祭り。

奇禍

きか [1][2] 【奇禍】
思いがけない災難。「―に遭う」

奇稲田姫

くしなだひめ 【奇稲田姫・櫛名田比売】
記紀神話の神。出雲国の脚摩乳(アシナズチ)・手摩乳(テナズチ)の娘。八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の生け贄になるところを素戔嗚尊(スサノオノミコト)に救われ,その妻となる。稲田姫(イナダヒメ)。

奇童

きどう [0] 【奇童】
並みはずれた才能を持つ子供。神童。

奇策

きさく [0] 【奇策】
普通の人には思いつきにくいはかりごと。奇抜な策略。奇計。

奇策

きさく【奇策】
⇒奇計.

奇絶

きぜつ [0] 【奇絶】 (名・形動)[文]ナリ
非常に珍しい・こと(さま)。絶妙。「景光の―なる/真善美日本人(雪嶺)」

奇縁

きえん [0][1] 【奇縁】
不思議な因縁(インネン)。また,思いがけない不思議な縁。「こんな所で会おうとは全く―だ」「合縁―」

奇縁

きえん【奇縁】
a strange chance[fate].

奇習

きしゅう [0] 【奇習】
珍しい風習。奇妙な風習。

奇聞

きぶん [0] 【奇聞】
珍しい話。変わったうわさ。奇談。

奇胎

きたい [0] 【奇胎】
⇒胞状奇胎(ホウジヨウキタイ)

奇臭

きしゅう [0] 【奇臭】
変なにおい。異臭。

奇芸

きげい [0][1] 【奇芸】
珍しい芸や演技。

奇薬

きやく [1][0] 【奇薬】
不思議なぐらいよく効くくすり。

奇行

きこう【奇行】
eccentric conduct.〜に富む be full of eccentricities.

奇行

きこう [0] 【奇行】
普通とは変わった奇抜な行動。

奇術

きじゅつ【奇術】
conjuring tricks;magic;→英和
sleight of hand.〜を行なう perform a magic trick.‖奇術師 a conjurer;a magician.

奇術

きじゅつ [1] 【奇術】
(1)仕掛けや手さばきで観客の目をくらまし,不思議なことをして見せる術。手品。
(2)不思議な技術。

奇術師

きじゅつし [3] 【奇術師】
奇術を行う人。手品師。

奇襲

きしゅう [0] 【奇襲】 (名)スル
不意をついて敵を攻めること。「背後から―する」「―戦法」

奇襲

きしゅう【奇襲】
<make> a surprise attack <on> .

奇観

きかん [0] 【奇観】
珍しい眺め。すぐれた景色。「天下の―」「―を呈する」

奇観

きかん【奇観】
<present> a wonderful sight;a wonder.→英和

奇言

きげん [0] 【奇言】
変わった珍しい言葉。奇抜な言葉。奇語。

奇計

きけい【奇計】
a cunning plan; <resort to> a clever stratagem.

奇計

きけい [0] 【奇計】
普通では考えもつかないような巧みな計略。奇策。「―をもって敵の囲みを破る」

奇話

きわ [1] 【奇話】
奇妙な話。珍しい話。奇談。「珍談―」

奇語

きご [1] 【奇語】
変わった面白い言葉。奇言。

奇説

きせつ [0] 【奇説】
ひどく風変わりな説。奇妙な説。

奇談

きだん [1] 【奇談】
珍しく,変わった話。奇怪な話。奇話。

奇談

きだん【奇談】
a strange story.

奇論

きろん [0][1] 【奇論】
変わった意見。奇妙な理論。

奇謀

きぼう [0] 【奇謀】
普通では思いつかないようなはかりごと。相手をあっといわせるような奇抜な計略。

奇譚

きたん [0] 【奇譚】
珍しい伝承。不思議な話。「異聞―」

奇警

きけい [0] 【奇警】 (名・形動)[文]ナリ
すぐれて賢いこと。言動などが並はずれていること。また,そのさま。奇抜。「―なる語を以て形容するならば/吾輩は猫である(漱石)」

奇貨

きか [1][2] 【奇貨】
(1)珍しい財貨。
(2)利用すれば大きな利を得られるかもしれない機会や物事。

奇跡

きせき [0][2] 【奇跡・奇蹟】
(1)常識では理解できないような出来事。「―の生還」
(2)主にキリスト教で,人々を信仰に導くため神によってなされたと信じられている超自然的現象。聖霊による受胎,復活,病人の治癒など。原始キリスト教では当時の魔術信仰に対抗するため,また使徒(預言者)のしるしとして特にこれを宣伝した。

奇跡劇

きせきげき [3] 【奇跡劇】
西欧中世の宗教劇の一形式。聖母マリアあるいは聖者の奇跡伝説を題材とした世俗的色彩の強い詩劇。

奇跡的

きせきてき [0] 【奇跡的】 (形動)
事実とは信じられないさま。「―な生還」「―に命をとりとめる」

奇跡[蹟]

きせき【奇跡[蹟]】
<work> a miracle;→英和
a wonder.→英和
〜的(に) miraculous(ly).→英和

奇蹄類

きているい [2] 【奇蹄類】
奇蹄目に属する哺乳類の総称。後ろ足の指の数が一本か三本で,蹄(ヒヅメ)をもつ。新生代第三紀に栄えたが,第四紀に入ってからは衰え,現在ではサハラ以南のアフリカと中南米・アジアだけに分布。草食性で,長大な盲腸をもつ。ウマ科・バク科・サイ科の三科に分けられる。
→偶蹄類
奇蹄類[図]

奇蹟

きせき [0][2] 【奇跡・奇蹟】
(1)常識では理解できないような出来事。「―の生還」
(2)主にキリスト教で,人々を信仰に導くため神によってなされたと信じられている超自然的現象。聖霊による受胎,復活,病人の治癒など。原始キリスト教では当時の魔術信仰に対抗するため,また使徒(預言者)のしるしとして特にこれを宣伝した。

奇遇

きぐう【奇遇】
an unexpected[a chance]meeting.

奇遇

きぐう [0] 【奇遇】
思いがけず出会うこと。不思議な縁で巡り会うこと。「旅先で会うとは―だ」

奇道

きどう [1][0] 【奇道】
普通とはちがった方法。奇抜な方法。

奇関数

きかんすう [2] 【奇関数】
〔数〕 �(−�)=−�(�)となるような関数。奇関数 �=�(�)のグラフは原点に関して対称である。例えば �=�³ など。
⇔偶関数

奇骨

きこつ [0] 【奇骨】
風変わりな性格。人と変わった,しっかりした気性。

奇麗

きれい [1] 【綺麗・奇麗】 (形動)[文]ナリ
(1)目に見て美しく心地よいさま。美麗。「―な景色」
(2)耳に聞いて美しく心地よいさま。「―な声」「―な英語を話す。」
(3)よごれがなくさっぱりしているさま。清潔。「―に洗濯する」「―な水」
(4)やましい点のないさま。けがれのないさま。潔白。「身辺を―にする」「―なお金」「―な心」
(5)男女間の肉体的交渉がないさま。清純。純潔。「―な関係」「―な体」
(6)きちんと整っているさま。整然。「頭髪を―に分ける」「足並みが―にそろう」
(7)(「きれいに」の形で)残りなく事が行われるさま。すっかり。「借金を―に返す」「―に忘れてしまう」
〔中世以降一般にも用いられるようになり,「美」を表すさまざまな意を派生し,次第に「うつくし」にとってかわって広く用いられるようになった〕
[派生] ――さ(名)

奈何

いかん [2] 【如何・奈何】
〔「いかに」の転〕
■一■ (名)
事の成り行き。その状態。次第。「理由の―を問わない」「事情の―によっては考慮する」
■二■ (副)
多く文末に用いて,疑い問う意を表す。どうか。どうであるか。「家君の病は―/花柳春話(純一郎)」

奈呉の海

なごのうみ 【奈呉の海】
(1)富山県新湊(シンミナト)市放生津付近の海。((歌枕))「―の沖つ白波しくしくに思ほえむかも立ち別れなば/万葉 3989」
(2)大阪市住吉区の住吉大社の西方にあった海。((歌枕))「―の朝明(アサケ)のなごり今日もかも/万葉 1155」
〔「奈呉の浦」「奈呉の江」とも詠まれた〕

奈川渡ダム

ながわどダム ナガハド― 【奈川渡―】
長野県西部,梓川上流にある発電用ダム。アーチ式で,堤高155メートル。上高地へのルートにあたる。1969年(昭和44)完成。

奈河

ながわ ナガハ 【奈河】
姓氏の一。

奈河亀輔

ながわかめすけ ナガハ― 【奈河亀輔】
(初世)歌舞伎脚本作者。奈良に生まれ,河内に遊んだので奈河と称した。並木正三の門人。安永・天明期(1772-1789)に京坂で活躍。講釈の劇化を得意とした。生没年未詳。代表作「伽羅(メイボク)先代萩」「殿下茶屋聚(テンガヂヤヤムラ)」「伊賀越乗掛合羽」など。

奈翁

なおう 【奈翁】
ナポレオン(奈破崙)一世のこと。

奈良

なら 【奈良】
姓氏の一。

奈良

なら 【奈良】
(1)近畿地方中部の内陸県。かつての大和国全域を占める。北部には奈良盆地があり,盆地の東には笠置山地,西には生駒・金剛山地がある。南部は紀伊山地となる。県庁所在地,奈良市。
(2)奈良県北部にある市。県庁所在地。710年平城京が置かれ,784年まで75年間日本の首都として栄えた。以来,北都(京都)に対して南都と呼ばれ,東大寺・興福寺・春日大社の門前町として発達。天平文化に代表される多くの文化遺産を残す。
〔古くは,「那羅」「平城」「寧楽」とも書かれた〕

奈良の古言

ならのふること 【奈良の古言】
万葉集の異名。
〔清和天皇に成立の時期を問われて文屋有季がよんだという,古今集(雑下)「神な月時雨ふりおけるならの葉の名に負ふ宮の古言ぞこれ」による〕

奈良の大仏

ならのだいぶつ 【奈良の大仏】
奈良東大寺大仏殿の毘盧舎那仏(ビルシヤナブツ)のこと。銅像。像高14.85メートル。聖武天皇の発願により造立,752年開眼供養が行われた。二度の兵火により像容が損なわれ,修復された。現在のものは胴部は鎌倉時代,頭部は元禄三年(1690)の鋳造。台座の蓮弁の一部と大仏殿前の金銅大灯籠は当初のもの。

奈良の都

ならのみやこ 【奈良の都】
平城京(ヘイジヨウキヨウ)の異名。

奈良一刀彫

ならいっとうぼり [1] 【奈良一刀彫】
奈良で作られる一刀彫りの木彫。奈良彫。
→奈良人形(ニンギヨウ)

奈良七大寺

ならしちだいじ 【奈良七大寺】
⇒南都七大寺(ナントシチダイジ)

奈良三作

ならさんさく 【奈良三作】
奈良派(ナラハ)で最も有名な奈良利寿(トシナガ)・杉浦乗意(ジヨウイ)・土屋安親(ヤスチカ)の三人の金工。

奈良三彩

ならさんさい [3] 【奈良三彩】
奈良時代に唐三彩の影響を受けて焼かれた,緑・白・褐の三彩釉陶器。窯跡は不明。正倉院に優品が伝世している。

奈良井

ならい ナラヰ 【奈良井】
長野県中西部,木曾郡楢川村の一地区。もと中山道の宿駅で,南西に鳥居峠がある。

奈良人形

ならにんぎょう [3] 【奈良人形】
奈良名産の一刀彫りの人形。木彫で彩色を施し,置物や根付(ネツケ)とする。春日若宮の祭礼の花笠につけた木偶(デク)が起源という。

奈良伝授

ならでんじゅ 【奈良伝授】
古今伝授の一。牡丹花肖柏(ボタンカシヨウハク)から奈良の町人学者饅頭屋(マンジユウヤ)宗二に伝わったもの。饅頭屋伝授。

奈良俣ダム

ならまたダム 【奈良俣―】
群馬県利根郡水上町,利根川支流の楢俣川にある首都圏の上水道・発電などの多目的ダム。ロックフィル式で,堤高158メートル。1991年(平成3)完成。

奈良先端科学技術大学院大学

ならせんたんかがくぎじゅつだいがくいんだいがく 【奈良先端科学技術大学院大学】
国立の大学院大学の一。1991年(平成3)設立。本部は生駒市。

奈良公園

ならこうえん 【奈良公園】
奈良市の東部にある公園。若草山・猿沢池・東大寺・興福寺・春日神社・奈良国立博物館などを含む。放し飼いの鹿(シカ)で知られる。

奈良刀

ならがたな [3] 【奈良刀】
室町時代以降,奈良近辺でつくられた刀。近世以後,量産品が増えて質が下がり,鈍刀の代名詞となった。奈良物。

奈良利寿

ならとしなが 【奈良利寿】
(1667-1736) 江戸中期の刀装具彫金師。通称,太兵衛。奈良三作の一に数えられる名工。縁頭(フチガシラ)の製作にすぐれる。

奈良団扇

ならうちわ [4][3] 【奈良団扇】
江戸時代,奈良で産した楕円形のうちわ。春日神社の神官が作ったものという。歌舞伎のせりふや判じ物の絵などが描いてあった。

奈良国立博物館

ならこくりつはくぶつかん 【奈良国立博物館】
奈良公園にある国立博物館。帝国奈良博物館として1889年(明治22)に設置され95年開館,1952年(昭和27)現名となる。仏教美術の展示を主とする。

奈良国立文化財研究所

ならこくりつぶんかざいけんきゅうじょ 【奈良国立文化財研究所】
奈良市にある国立の文化財研究所。文化庁付属機関。1952年(昭和27)設置。

奈良坂

ならざか 【奈良坂】
奈良市北部,京都府との境にある坂道。大和国と山城国を限る奈良山丘陵を越える所で,古くからの交通の要所。般若坂。

奈良塗

ならぬり [0] 【奈良塗】
奈良の寺院に伝わる膳や什器その他の漆器をいう。奈良根来。

奈良墨

ならずみ [2] 【奈良墨】
奈良地方で産する上等な油煙墨。

奈良大学

ならだいがく 【奈良大学】
私立大学の一。1969年(昭和44)設立。本部は奈良市。

奈良奉行

ならぶぎょう [3] 【奈良奉行】
江戸幕府の職名。遠国奉行の一つで,京都所司代の指揮下にあり,奈良にあってその行政および寺社のことをつかさどった。南都奉行。

奈良女子大学

ならじょしだいがく 【奈良女子大学】
国立大学の一。1908年(明治41)奈良女子高等師範学校として創立。49年(昭和24)新制大学となる。本部は奈良市。

奈良屋茂左衛門

ならやもざえもん 【奈良屋茂左衛門】
(?-1714) 江戸時代の豪商。江戸深川の材木商。通称,奈良茂。号,安休。車力の子から立身し,日光東照宮の修営で巨富を築いた。子の広璘と勝屋が莫大な遺産を継ぎ,豪遊した話は有名。

奈良山

ならやま 【奈良山】
奈良盆地の北にある丘陵。京都府と奈良県の境で,奈良坂がある。((歌枕))「―のこのてがしはのふたおもてとにもかくにもねぢけ人かも/古今六帖 6」

奈良彫

ならぼり [0] 【奈良彫】
(1)奈良派の金工の彫り物。
(2)「奈良一刀彫(イツトウボリ)」に同じ。

奈良教育大学

ならきょういくだいがく 【奈良教育大学】
国立大学の一。奈良師範・同青年師範を統合し,1949年(昭和24)に奈良学芸大学として設立,66年現名に改称。本部は奈良市。

奈良時代

ならじだい [3] 【奈良時代】
平城遷都の710年から長岡遷都の784年までの,奈良に都がおかれていた時期。古代国家の最盛期にあたり,唐文化の移入によって諸文化が繁栄した。文化史上では,天平時代ともいう。奈良朝。

奈良晒

ならざらし [3] 【奈良晒】
江戸初期以来,奈良県月ヶ瀬地方から産出した天日晒しの高級麻布。

奈良朝

ならちょう [0] 【奈良朝】
「奈良時代(ジダイ)」に同じ。

奈良本

ならぼん [0] 【奈良本】
⇒奈良絵本(ナラエホン)

奈良法師

ならほうし [3] 【奈良法師】
平安・鎌倉・室町時代に,奈良の東大寺・興福寺などにいた僧。僧兵として名高い。奈良大衆(ダイシユ)。
→僧兵
→山法師
→寺法師

奈良派

ならは 【奈良派】
奈良利輝を祖とする江戸時代の装剣金工の一派。
→奈良三作

奈良漬

ならづけ [0] 【奈良漬(け)】
酒粕に白瓜などを漬けた食品。奈良地方で始められたからという。

奈良漬け

ならづけ [0] 【奈良漬(け)】
酒粕に白瓜などを漬けた食品。奈良地方で始められたからという。

奈良版

ならばん [0] 【奈良版・寧楽版】
平安末期以後,南都七大寺を中心とする寺院・神社において,木版で印刷・出版された仏典。春日(カスガ)版も含めていう。南都版。
→春日版

奈良物

ならもの [2][0] 【奈良物】
「奈良刀(ガタナ)」に同じ。

奈良産業大学

ならさんぎょうだいがく 【奈良産業大学】
私立大学の一。1983年(昭和59)設立。本部は奈良県三郷町。

奈良盆地

ならぼんち 【奈良盆地】
奈良県北部にある南北に細長い盆地。西を生駒・金剛山地に,東を大和高原に限られ,北は奈良坂を越えて京都に通ずる。平城京を初めとして,古代の諸帝都が営まれた地。大和盆地。

奈良県立医科大学

ならけんりついかだいがく 【奈良県立医科大学】
公立大学の一。1945年(昭和20)創立の奈良県立医学専門学校を源とし,48年設立。52年新制大学となる。本部は橿原市。

奈良県立商科大学

ならけんりつしょうかだいがく 【奈良県立商科大学】
公立大学の一。1989年(平成1)設立。本部は奈良市。

奈良紙

ならがみ [2] 【奈良紙】
中世,奈良盆地の南部から産した雑紙。楮(コウゾ)で漉(ス)いた,薄くて柔らかな紙。やわやわ。

奈良絵

ならえ [0][2] 【奈良絵】
室町時代から江戸中期にかけて作られた,お伽草子を中心に古物語・謡曲などを題材とした彩色肉筆の絵本の挿絵。興福寺などの絵仏師が描いたものとの説もあるが,呼称は明治以降のもので,奈良との関係はあきらかでない。

奈良絵本

ならえほん [0] 【奈良絵本】
奈良絵のはいった一種の絵本。庶民を対象としたもので,内容はお伽草子を主としている。奈良本。

奈良線

ならせん 【奈良線】
JR 西日本の鉄道線。京都府木津と京都間,34.7キロメートル。木津・奈良間は関西本線を走る。沿線に城陽・宇治などがあり,奈良と京都を結ぶ。

奈良茂

ならも 【奈良茂】
奈良屋茂左衛門(ナラヤモザエモン)の通称。

奈良茶

ならちゃ [2] 【奈良茶】
(1)奈良地方で産する茶。
(2)「奈良茶飯(チヤメシ)」の略。

奈良茶碗

ならちゃわん [3] 【奈良茶碗】
〔奈良茶飯を盛るのに用いたところから〕
ふた付きの飯茶碗。

奈良茶飯

ならちゃめし [3] 【奈良茶飯】
大豆・小豆・栗などを入れた塩味の茶飯。もと奈良の東大寺・興福寺などで作ったというところからいう。

奈良草履

ならぞうり [3] 【奈良草履】
「奈良金剛(コンゴウ)」に同じ。

奈良華族

ならかぞく [3] 【奈良華族】
奈良興福寺の公家(クゲ)出身の僧侶で,明治維新後,特に勅命によって還俗し華族に列した人々の称。

奈良諸白

ならもろはく [3] 【奈良諸白】
奈良で醸造される諸白。奈良産の上酒。

奈良酒

ならざけ [2] 【奈良酒】
奈良に産する酒。中世以降寺院を中心に醸造され,良酒として知られた。

奈良金剛

ならこんごう [3] 【奈良金剛】
奈良産の金剛草履(ゾウリ)。奈良草履。

奈良風炉

ならぶろ [0] 【奈良風炉】
奈良で産する茶の湯用の土風炉。のち,京都でもつくられた。

奈良麻

ならそ [2] 【奈良麻】
奈良晒(ナラザラシ)の原料にする麻。

奈落

ならく [0] 【奈落】
〔梵 naraka〕
(1)〔仏〕 地獄。泥犂(ナイリ)。
(2)どん底。行きつく果て。
(3)劇場の舞台と花道の床下。回り舞台・せりなどの仕掛けがある。

奈落

ならく【奈落】
hell;→英和
an abyss;→英和
a trap cellar (舞台下).

奈落の底

ならくのそこ [0] 【奈落の底】
(1)地獄の底。「―に落ちる」
(2)底の知れないほど深い場所。
(3)抜け出すことのできない困難な立場や身の上。「―から再起する」
(4)物事の最後。「つぎかけ��,―まで飲み伏せ/浄瑠璃・会稽山」

奈辺

なへん [0] 【那辺・奈辺】 (代)
〔「那」は中国語の疑問詞または遠称代名詞〕
不定称の指示代名詞。多く,抽象的な場所や不明の位置などを指し示すのに用いる。どのあたり。どこ。「その真意が―にあるか不明だ」

奉じる

ほう・じる [0][3] 【奉じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「奉ずる」の上一段化〕
「奉ずる」に同じ。「勅令を―・じる」

奉じる

ほうじる【奉じる】
believe <in> (信じる);→英和
hold <a post> .→英和

奉ずる

ほう・ずる [0][3] 【奉ずる】 (動サ変)[文]サ変 ほう・ず
(1)うけたまわる。「命(メイ)を―・ずる」
(2)主人としていただく。「国王として―・ずる」
(3)身分の高い人にさしあげる。たてまつる。「主君に書を―・ずる」
(4)つとめる。奉職する。「職を―・ずる」
(5)うやうやしく持つ。ささげ持つ。「軍旗を―・ずる」
(6)仕える。奉仕する。「臣が君に―・ずる道/史記抄 3」

奉つ

た・つ 【奉つ・献つ】 (動タ下二)
ささげる。たてまつる。「九重にけふ―・てそむる氷こそ/千五百番歌合」

奉り物

たてまつりもの 【奉り物】
(1)奉る品物。献上のもの。みつぎもの。
(2)貴人が身に着けるもの。お召し物。「おほやけの―は,おろそかなるをもてよしとす/徒然 2」

奉る

たいまつ・る 【奉る】 (動ラ四)
〔「たてまつる」の転〕
(1)献上する。さしあげる。「ただ一つある鏡を―・る/土左」
(2)(補助動詞)
他の動詞の連用形に付いて,その動作の対象を敬う謙譲表現をつくる。…申しあげる。「おもてはげまして人の見―・るべくあらば/宇津保(藤原君)」

奉る

たてまつる【奉る】
(1)[進呈]offer;→英和
present.→英和
(2)[あがめる]show respect <to,for> ;look up to a person <as> .→英和

奉る

まつ・る 【奉る】 (動ラ四)
〔「祭る」と同源〕
(1)神や上位者に対して物を届けたり,贈ったりすることの謙譲語で,受け手を敬う。たてまつる。献上する。「ちはやぶる神のみ坂に幣(ヌサ)―・り斎(イワ)ふ命は母父(オモチチ)がため/万葉 4402」
(2)神や上位者がめしあがる。「やすみしし我ご大君は平らけく永く坐(イマ)して豊御酒(トヨミキ)―・る/続紀(天平一五)」
(3)(補助動詞)
他の動詞の連用形に付いて,その動作の対象に対する敬意を表す。…申しあげる。「釈迦の御足跡(ミアト)石に写し置き敬ひて後の仏に譲り―・らむ捧げまうさむ/仏足石歌」
〔補助動詞としての用法のものは「つかえまつる」の形が多く,後に一語化した。→つかえまつる〕

奉る

たてまつ・る [4] 【奉る】
■一■ (動ラ五[四])

(1)自分よりも上位の人や神仏に物を差し出すことを,その動作の受け手を敬っていう語。差し上げる。献上する。「上奏文を―・る」
(2)うわべだけ敬って高い地位の者として扱う。まつり上げる。「会長として―・っておけばいい」

(1)貴人のもとへ,手紙や,紙に書いた歌などを差し出すことを,受け手を敬っていう。差し上げる。「文をこそは―・らめ/源氏(夕霧)」
(2)貴人のもとへ人を差し向けることを,受け手を敬っていう。つかわし申し上げる。「『いかにいかに』と人(=使者ヲ)―・り給へど/源氏(椎本)」
(3)貴人が飲食することを敬っていう。めしあがる。「もも長に寝(イ)をし寝(ナ)せ豊御酒(トヨミキ)―・らせ/古事記(上)」
(4)〔「乗せる」「着せる」など,貴人にその動作の及ぶ動詞に「奉る」が付いて,さらに上の動詞が略された言い方〕
お乗せする。お着せする。…し申し上げる。「夜の明け離れぬさきに御舟に―・れ/源氏(明石)」「阿闍梨三人さぶらひて法服など―・るほど/源氏(若菜上)」「とりどりに―・る(=演奏シ申シ上ゲル)中に,和琴はかのおとどの…御琴なり/源氏(若菜上)」
(5)〔(4)からさらに転じた用法か〕
「乗る」「着る」などの尊敬語。「女御殿,対の上は一つ(=車一台)に―・りたり/源氏(若菜下)」「宮は白き御衣どもに紅の唐綾をぞ上に―・りたる/枕草子 184」
❸(補助動詞)
(1)他の動詞またはそれに使役や受け身の助動詞の付いたものに付いて,その動作の対象を敬う謙譲表現を作る。…し申し上げる。…して差し上げる。「む月にをがみ―・らむとて小野に詣でたるに/伊勢 83」「せばき所にて雑人はいと多く払はれて,おしかけられ―・りぬれば/大鏡(道隆)」
(2)動詞「率(イ)る」に助詞「て」を介して付き,「お連れ申し上げる」の意を表す。「人知れず心づかひして,いみじく忍びてゐて―・る/源氏(総角)」
〔複合動詞では,その間に入れて用いられることがある。「今の世の御事どもに見―・りくらぶるに/枕草子 278」〕
[可能] たてまつれる
■二■ (動ラ下二)(補助動詞)
他の動詞に付いて,その動作の対象を敬う謙譲表現を作る。…し申し上げる。未然形・連用形の例しかない。「浅茅付けたりしより始めて返し―・れ給ふ/宇津保(忠こそ)」

奉上

ほうじょう [0] 【奉上】
(1)貴い人や目上の人などに差し上げること。また,書状の名あてに添える語。
(2)主君のために尽くすこと。

奉事

ほうじ [1] 【奉事】 (名)スル
長上に仕えること。奉仕。「君主の臣僕となりて一心之に―するが故に/国体新論(弘之)」

奉仕

ほうし [1][0] 【奉仕】 (名)スル
(1)国家・社会・目上の者などに利害を考えずにつくすこと。「社会に―する」「―の精神」
(2)サービスとして特に安く売ること。サービス。「―品」「特別―価格」
(3)神仏・師・主君などにつつしんでつかえること。奉事。

奉仕

ほうし【奉仕】
service.→英和
〜する serve.→英和

奉伺

ほうし [1][0] 【奉伺】 (名)スル
目上の人の機嫌をおうかがい申し上げること。

奉体

ほうたい [0] 【奉体】 (名)スル
上からの意を受けて心にとどめること。また,それを実行すること。

奉侍

ほうじ [1] 【奉侍】 (名)スル
身辺にいてお仕えすること。「其身辺に在りて―す/即興詩人(鴎外)」

奉公

ほうこう【奉公】
service;→英和
apprenticeship (徒弟の).→英和
〜する work <for a master> ;→英和
be apprenticed <to> .

奉公

ほうこう [1] 【奉公】 (名)スル
(1)その家に住み込んで,召し使われて勤めること。「年季―」
(2)朝廷・国家のために一身をささげて尽くすこと。「滅私―」
(3)封建時代,家臣が主君のために軍役などに就いて働くこと。

奉公人

ほうこうにん [0] 【奉公人】
他人の家に仕え働く人。召し使い。

奉公人宿

ほうこうにんやど [7] 【奉公人宿】
近世,奉公人の周旋を業とし,また奉公人が宿元とした店。奉公人口入れ所。人宿(ヒトヤド)。

奉公口

ほうこうぐち [3][0] 【奉公口】
奉公する主家。奉公人として仕えている家。奉公先。

奉公構ひ

ほうこうかまい [5] 【奉公構ひ】
江戸時代,奉公をさしとめ家禄を召し上げられる刑。武士にとっては切腹に次ぐ重刑であった。

奉加

ほうが [1] 【奉加】 (名)スル
(1)神仏に参詣して金品を奉納すること。特に,寺社の建設などの際に金品を寄進すること。寄付。「但見(トミ)れば賽銭は一銭のみ。それだに―するはいと稀なり/当世書生気質(逍遥)」
(2)祝い事や物入りの際に金品を与えること。また,その金品。寄付。

奉加帳

ほうがちょう【奉加帳】
a subscription list.

奉加帳

ほうがちょう [0] 【奉加帳】
(1)寺社へ奉加する金品の目録。また,奉加者の氏名およびその金額を記した文書。
(2)一般の寄付金名簿。「―を回す」

奉加状

ほうがじょう [0] 【奉加状】
奉加する金品に添えて出す文書。

奉加金

ほうがきん [0] 【奉加金】
(1)社寺に奉加する金銭。
(2)寄付金。

奉勅

ほうちょく [0] 【奉勅】 (名)スル
勅命を承ること。奉詔。

奉呈

ほうてい [0] 【奉呈】 (名)スル
つつしんでさしあげること。

奉告

ほうこく [0] 【奉告】 (名)スル
神または貴人に知らせること。「―祭」

奉命

ほうめい [0] 【奉命】 (名)スル
命令を承ること。戴命(タイメイ)。

奉唱

ほうしょう [0] 【奉唱】 (名)スル
つつしんで歌うこと。また,つつしんでとなえること。

奉天

ほうてん 【奉天】
中国,遼寧(リヨウネイ)省の瀋陽(シンヨウ)の旧称。

奉天の会戦

ほうてんのかいせん 【奉天の会戦】
1905年(明治38)3月,奉天付近で行われた日露戦争中最大最後の陸戦。日本軍が辛勝した。

奉天事件

ほうてんじけん 【奉天事件】
⇒張作霖(チヨウサクリン)爆殺事件(バクサツジケン)

奉天派

ほうてんは 【奉天派】
中国,民国時代の軍閥の一。張作霖・張学良父子を首領とし,奉天を中心に東北(満州)に地盤を築いた。

奉奠

ほうてん [0] 【奉奠】 (名)スル
つつしんで供えること。「玉串を―する」

奉安

ほうあん [0] 【奉安】 (名)スル
尊い物を安置すること。「神璽(シンジ)を―する」

奉安殿

ほうあんでん [3] 【奉安殿】
第二次大戦前・戦中において,学校で御真影や教育勅語などを保管するために校舎とは別に設けた,小さい特別な建物。

奉射

ぶしゃ [1] 【奉射】
〔「歩射」とも書く〕
悪魔をはらい豊作を祈るなどの神事祈祷のため,射手が神社の社頭で大的を射ること。正月に行う。

奉幣

ほうへい [0] 【奉幣】 (名)スル
神前に幣帛(ヘイハク)を捧げること。

奉幣使

ほうへいし [3] 【奉幣使】
勅命によって,奉幣のために山陵・神宮・神社に出向いた使者。

奉悼

ほうとう [0] 【奉悼】
つつしんで死をいたむこと。「―文」

奉戴

ほうたい [0] 【奉戴】 (名)スル
(1)つつしんでいただくこと。いただき奉ること。「勅旨を―する」
(2)君主としていただくこと。つつしんで仕えること。

奉拝

ほうはい [0] 【奉拝】 (名)スル
慎んで拝むこと。

奉教

ほうきょう [0] 【奉教】
教えを奉じること。また,受けること。

奉教人

ほうきょうにん [0] 【奉教人】
キリシタンのこと。

奉斎

ほうさい [0] 【奉斎】 (名)スル
神仏をつつしんで祀(マツ)ること。つつしみきよめて祀ること。

奉書

ほうしょ [0] 【奉書】
(1)天皇・将軍などの意向や決定を下知する文書。院宣・御教書の類。
(2)「奉書紙」の略。
(3)「奉書紬(ツムギ)」の略。

奉書包み

ほうしょづつみ [4] 【奉書包み】
奉書紙に包むこと。また,包んだもの。

奉書巻

ほうしょまき [0] 【奉書巻(き)】
桂剥(カツラム)きにした大根でカニなどを巻き,奉書紙で巻いたように見せる料理。

奉書巻き

ほうしょまき [0] 【奉書巻(き)】
桂剥(カツラム)きにした大根でカニなどを巻き,奉書紙で巻いたように見せる料理。

奉書焼

ほうしょやき [0] 【奉書焼(き)】
材料を奉書紙に包み,オーブンで焼いた料理。主として魚介類やきのこ類に用いられる。

奉書焼き

ほうしょやき [0] 【奉書焼(き)】
材料を奉書紙に包み,オーブンで焼いた料理。主として魚介類やきのこ類に用いられる。

奉書紙

ほうしょがみ [0][3] 【奉書紙】
〔多く奉書に用いたことから〕
上質の楮(コウゾ)で漉(ス)いた,純白でしわのないきめの美しい和紙。杉原紙に似るが,やや厚手で簾目がある。越前奉書が有名。ほうしょ。

奉書紬

ほうしょつむぎ [4] 【奉書紬】
絹織物の一種。羽二重に似た精良な紬。福井・石川県で織られ,染めて紋付などに用いた。

奉書船

ほうしょせん [0] 【奉書船】
江戸幕府により特別に海外渡航を許可された貿易船に対する呼称。1631年以降,従来の朱印状に加え老中連署の奉書が必要とされたことによる。四年後の鎖国令によって廃止。
→御朱印船

奉書足袋

ほうしょたび [4] 【奉書足袋】
奉書紙で作った足袋。元禄(1688-1704)頃,吉原通いの人が暑い季節や雨の日などにはいて一夜ではきすてた。

奉書連判

ほうしょれんぱん [4] 【奉書連判】
〔奉書に連判する者の意〕
江戸幕府の老中の別名。

奉灯

ほうとう [0] 【奉灯】 (名)スル
神前・仏前に灯明(トウミヨウ)を供えること。また,その灯火。献灯。

奉献

ほうけん [0] 【奉献】 (名)スル
神仏や目上の人に物をたてまつること。「御神灯を―する」

奉直戦争

ほうちょくせんそう 【奉直戦争】
1920年代の中国の軍閥戦争。日本が後押しした奉天派軍閥張作霖とイギリスの支持した呉佩孚(ゴハイフ)・馮玉祥(フウギヨクシヨウ)ら直隷派軍閥との間で,1922,24年の二度にわたって戦われた。

奉祀

ほうし [1] 【奉祀】 (名)スル
神仏・祖先などをつつしんでまつること。「祖霊を―する」

奉祝

ほうしゅく [0] 【奉祝】 (名)スル
つつしんで祝うこと。奉賀。「皇太子誕生を―する」

奉答

ほうとう [0] 【奉答】 (名)スル
つつしんで答えること。

奉納

ほうのう [0] 【奉納】 (名)スル
神仏を楽しませ鎮めるために,供物を供えたり,その前で芸能・競技などを演じたりすること。「神楽を―する」

奉納する

ほうのう【奉納する】
dedicate <a thing to> .→英和

奉納歌

ほうのうか [3] 【奉納歌】
神仏に奉納するために詠じた和歌。奉納和歌。

奉納相撲

ほうのうずもう [5] 【奉納相撲】
神仏に奉納するために境内で行われる相撲。

奉納試合

ほうのうじあい [5] 【奉納試合】
神仏に奉納するためや武芸の上達を祈願して境内で行われる武術の試合。

奉職

ほうしょく [0] 【奉職】 (名)スル
公の職につくこと。「本校に―すること三〇年」

奉職する

ほうしょく【奉職する】
serve[hold a position] <at,in> ;→英和
work <at,for> .→英和

奉膳

ないぜんのかみ 【奉膳・内膳正】
内膳司(ナイゼンシ)の長官。定員二人。高橋・安曇(アズミ)の二氏より任ずるのを例とし,「奉膳」と表記するが,他氏の場合には「正」と表記する。うちのかしわでのかみ。

奉行

ぶぎょう [1] 【奉行】 (名)スル
(1)上の者の命によって事を執行すること。また,その人。「義経は―をうけ給はつたる身なれば/平家 11」
(2)武家時代の職名。政務分掌により公事(クジ)を担当し執行する者。鎌倉幕府が各種の奉行を置いたことに始まり,豊臣氏は五奉行を置いた。江戸幕府では,寺社・町・勘定の三奉行をはじめ,中央・遠国に数十にのぼる奉行を設置した。
(3)〔仏〕 仏の教えに従い,それを実践すること。「―する者は,身心の勝安楽なり/十善法語」

奉行人

ぶぎょうにん [0] 【奉行人】
(1)命令を奉じて事を執行する人。
(2)鎌倉・室町幕府の職名。公事・安堵・評定などの諸奉行の総称。

奉行所

ぶぎょうしょ [0][4] 【奉行所】
(1)奉行の執務する役所。
(2)江戸時代,町奉行所のこと。

奉詔

ほうしょう [0] 【奉詔】
みことのりを受けること。奉勅。

奉読

ほうどく [0] 【奉読】 (名)スル
つつしんで読むこと。「宣戦の大詔を―して/肉弾(忠温)」

奉讃

ほうさん [0] 【奉賛・奉讃】 (名)スル
神社・仏閣などの仕事をつつしんで手伝うこと。

奉賀

ほうが [1][0] 【奉賀】 (名)スル
お祝い申し上げること。また,賀状を奉呈すること。「―新年」

奉賛

ほうさん [0] 【奉賛・奉讃】 (名)スル
神社・仏閣などの仕事をつつしんで手伝うこと。

奉迎

ほうげい [0] 【奉迎】 (名)スル
身分の高い人を迎えること。

奉送

ほうそう [0] 【奉送】 (名)スル
身分の高い人を見送ること。

奉遣す

たてまだ・す 【立て遣す・奉遣す】
■一■ (動サ四)
尊敬すべき人に使者などを送る。送り申し上げる。遣わし申し上げる。「願はくは君の婦(ミメ)をたまひて,而して後に―・したまへ/日本書紀(雄略訓)」
■二■ (動サ下二)
奉る。贈り奉る。「御使あしたにたうびてば,御まぼりもの―・せむ/宇津保(藤原君)」

奉遷

ほうせん [0] 【奉遷】 (名)スル
神体などをよそへ移すこと。おうつし申すこと。

奉遷使

ほうせんし [3] 【奉遷使】
伊勢神宮の遷宮の際,朝廷から遣わされて神座奉遷のことをつかさどる勅使。遷宮使。

奉還

ほうかん [0] 【奉還】 (名)スル
お返し申しあげること。「大政を―する」

奉頌

ほうしょう [0] 【奉頌】 (名)スル
うやうやしく,功徳などをほめること。

奉養

ほうよう [0] 【奉養】
親や目上の人を養うこと。「子供の―を求めぬが/雪中梅(鉄腸)」

奉饌

ほうせん [0] 【奉饌】 (名)スル
神饌・膳部をささげたてまつること。

けい [1] 【奎】
二十八宿の一。西方の星宿。奎宿。とかきぼし。

奎宿

とかきぼし [3] 【斗掻き星・奎宿】
(1)アンドロメダ座のアルファ星からガンマ星に至るほぼ一直線に並んだ星の和名。
(2)二十八宿の奎(ケイ)宿の和名。アンドロメダ座と魚座(ウオザ)にまたがる。

そう [1] 【奏】
天皇・上皇に申し上げること。また,その文書・書式。「早うさるべき様に―を奉らせよ/落窪 4」

奏する

そう・する [3] 【奏する】 (動サ変)[文]サ変 そう・す
(1)天皇・上皇などに申し上げる。奏上する。
→啓する
(2)楽器を演奏する。「器楽を―・する」
(3)成果を得る。「功を―・する」
[可能] そうせる

奏する

そうする【奏する】
⇒演奏,奏功.

奏づ

かな・ず カナヅ 【奏づ】 (動ダ下二)
⇒かなでる

奏でる

かな・でる [3] 【奏でる】 (動ダ下一)[文]ダ下二 かな・づ
(1)音楽を奏する。楽器,特に弦楽器を鳴らす。「琴を―・でる」「セレナーデを―・でる」
(2)手足を動かして舞う。「手を挙げ膝を打ち舞ひ―・で歌ひ参来つ/古事記(下)」
(3)鞭(ムチ)などを振る。「馬をいさめて,手,鞭を―・づ/海道記」

奏でる

かなでる【奏でる】
play <a tune,the koto> .→英和

奏上

そうじょう [0] 【奏上】 (名)スル
天皇に申し上げること。申奏。進奏。上奏。「総理大臣から事件の概要を―する」

奏事

そうじ [1] 【奏事】
(1)天皇に奏上すること。また,奏上した事柄。
(2)律令制で,奏上文書の形式の一。中程度の事柄に関するもの。奏事式。
(3)鎌倉時代の訴訟手続きの一。判決などの誤りに対する最終的な救済方法。

奏事始め

そうじはじめ [4] 【奏事始め】
皇室行事の一。正月四日,掌典長が天皇に神宮および皇室祭祀などについて報告するもの。

奏任

そうにん [0] 【奏任】
(1)律令制下,官人任命形式の一。式部省(文官),兵部省(武官)の選考に基づき,太政官の決定,天皇への奏聞を経て任命された。
(2)戦前の官吏任命形式の一。内閣総理大臣の奏薦に基づき勅裁を経て任命すること。
→勅任
→判任

奏任官

そうにんかん [3] 【奏任官】
戦前の官制で,三等以下九等までの高等官。

奏功

そうこう [0] 【奏功】 (名)スル
目的どおりになしとげよい結果を得ること。功を奏すること。「調停工作が―する」

奏功する

そうこう【奏功する】
succeed <in> ;→英和
be effectual;[効果がある]take effect;tell.→英和

奏効

そうこう [0] 【奏効】 (名)スル
効き目が現れること。効果があること。「改革が―する」

奏可

そうか [1] 【奏可】
君主が上奏を裁可すること。

奏宣

そうせん [0] 【奏宣】 (名)スル
天子に申し上げること。

奏弾

そうだん 【奏弾】 (名)スル
律令制で,弾正台が官吏の不正をあばき,重大なものについては奏上すること。

奏慶

そうけい [0] 【奏慶】
(1)慶賀を奏上すること。
(2)「慶(ヨロコ)び申し」に同じ。

奏授

そうじゅ [1] 【奏授】
律令制で,大臣の奏薦により,天皇の裁可を経て位勲を授けること。内外六位以下,内八位・外七位以上の叙位,勲七等以下の叙勲はこれによった。旧憲法下では,正五位以下の叙位の場合に行われた。
→勅授
→判授

奏文

そうぶん [0] 【奏文】
天皇に申し上げる文。上奏文。

奏書

そうしょ [0][1] 【奏書】
天子に上奏する文書。

奏杖

そうじょう [0] 【奏杖】
高貴な人に文書を渡すとき挟んで差し出す杖(ツエ)。ふづえ。

奏楽

そうがく【奏楽】
music;→英和
a musical performance.

奏楽

そうがく [0] 【奏楽】 (名)スル
(1)音楽を演奏すること。また,演奏されている音楽。
(2)下座(ゲザ)音楽の一。雅楽を模したもので,王代物の御殿や寺院の場などで奏する。

奏法

そうほう [0][1] 【奏法】
楽器の演奏の仕方。

奏演

そうえん [0] 【奏演】
音楽と舞踊・演劇など,別種の時間芸術の結合ないし総合されたもの(パフォーミング-アーツ)を演ずること。

奏状

そうじょう [0] 【奏状】
奏を記した文書。太政官(ダイジヨウカン)から奉るものには,事柄の大小に応じて,書式に論奏・奏事・便奏の三段階があった。

奏瑞

そうずい [0] 【奏瑞】
諸国から瑞祥を奏上すること。特に,中古,元旦の朝賀の折,奏賀に続いて,諸国から白狐(ビヤツコ)・白雉(ハクチ)などの瑞祥を奏上したこと。

奏者

そうしゃ [1] 【奏者】
(1)楽器を演奏する人。演奏者。「フルートの―」
(2)天皇・上皇に奏上する人。また,奏上の取り次ぎをする人。申次衆(モウシツギシユウ)。
(3)武家で,取り次ぎをする役。また,その人。

奏者所

そうしゃどころ [4] 【奏者所】
武家屋敷などで取次役の詰め所。

奏者番

そうしゃばん [0][3] 【奏者番】
(1)武家で,取り次ぎに当たる役。申し次ぎ。
(2)江戸幕府の職名。年始・五節句などに将軍に謁する大名の取り次ぎをしたり,御三家や大名の上使をつとめた。一万石以上の家格の者を任命した。奏者役。

奏聞

そうもん [0] 【奏聞】 (名)スル
天皇に申し上げること。そうぶん。「ありのままに―す/平家 6」

奏聞

そうぶん 【奏聞】
「そうもん(奏聞)」に同じ。「かるが故に,これを―に達す/仮名草子・伊曾保物語」

奏薦

そうせん [0] 【奏薦】 (名)スル
旧制で,大臣が,官吏の任官・昇格などについて,天皇に推薦を行うこと。

奏覧

そうらん [0] 【奏覧】 (名)スル
天皇に御覧に入れること。

奏詞

そうし [1] 【奏詞】
天皇に奏上する言葉。

奏請

そうしょう [0] 【奏請】
⇒そうせい(奏請)

奏請

そうせい [0] 【奏請】 (名)スル
天皇に申し上げて,その決定を求めること。そうしょう。「裁可を―する」

奏賀

そうが [1] 【奏賀】
平安時代,元日の朝賀の儀式で皇太子または諸臣の代表者が賀詞を奏上すること。また,その役。

奏進

そうしん [0] 【奏進】 (名)スル
(1)天子に申し上げること。奏申。
(2)天子に献上すること。「武家より貢馬(クメ)十疋,沙金三千両之を―す/太平記 30」

奏達

そうたつ [0] 【奏達】 (名)スル
〔「そうだつ」とも〕
奏上して天皇のお耳に入れること。

奏鳴曲

そうめいきょく [3] 【奏鳴曲】
ソナタ。

奏鳴曲

そうめいきょく【奏鳴曲】
a <piano> sonata.→英和

けい [1] 【契】
朝鮮,李朝時代以来の相互扶助組織。農村や都市で,公私のあらゆる目的に応じて結ばれ,種々の形態がある。

せつ 【契】
中国の伝説上の人物。帝舜の時に司徒となり,禹(ウ)を助けて治水に功があったために商に封ぜられ,殷(イン)の祖になったという。

契り

ちぎり [3][0] 【契り】
〔動詞「ちぎる」の連用形から〕
(1)固く約束すること。約束。「義兄弟の―」
(2)男女が肉体関係をもつこと。「一夜の―」
(3)前世から定まっている運命。因縁。宿命。「こうなるのも前世の―」

契りを結ぶ

ちぎり【契りを結ぶ】
plight one's troth <with> (夫婦の).

契る

ちぎ・る [2] 【契る】 (動ラ五[四])
(1)固く約束する。「相談一決し,翌朝を―・つて/戸隠山紀行(美妙)」
(2)将来を誓う。特に,夫婦の約束をする。「固く―・った二人」「我が君―・る千世の若松/増鏡(おどろの下)」
(3)男女が肉体関係をもつ。夫婦の交わりをする。「一夜を―・る」

契る

ちぎる【契る】
pledge;→英和
vow;→英和
promise.→英和

契丹

きったん 【契丹】
五世紀以降内モンゴルのシラ-ムレン河流域に現れた遊牧狩猟民族。モンゴル系でツングースとの混血種といわれる。一〇世紀耶律阿保機(ヤリツアボキ)が諸部族を統一し,のち征服王朝遼(リヨウ)に発展した。キタイ。
→遼

契丹国志

きったんこくし 【契丹国志】
契丹(遼)の歴史を中国側史料によって記した紀伝体の書。二七巻。南宋の葉隆礼の撰。

契丹文字

きったんもじ [5] 【契丹文字】
契丹で一〇世紀の初めに作られたモンゴル系の文字。遼代および金朝初期に用いられた。漢字に似た字形をしているが,現在もまだ十分には解読されていない。大字と小字の別がある。

契印

けいいん [0] 【契印】
(1)二枚以上の書類が連続していることを証明するため二つの用紙にまたがって押された印。また,正式の文書であることを証明するため,書類と発行原簿とにまたがって押された印。
(2)〔仏〕 密教で諸仏の悟りを象徴的に示す刀・杖などの持ち物。相印。
→手印

契合

けいごう [0] 【契合】 (名)スル
(割り符を合わせたように)二つのものがぴったり合うこと。

契情

けいせい [0] 【傾城・契情】
(1)〔漢書(外戚伝)「一顧傾�人城�,再顧傾�人国�」から。君主がその色香に迷って城や国を滅ぼす,の意〕
美人。美女。「矢おもてにすすんで―を御らんぜば/平家 11」
(2)遊女。近世には太夫・天神などの高級な遊女をさす。

契情買虎之巻

けいせいかいとらのまき ケイセイカヒ― 【契情買虎之巻】
洒落本。一冊。田螺金魚(タニシキンギヨ)作。1778年刊。鳥山検校が松葉屋瀬川を身請けした事件に取材した悲恋物。人情本の祖といわれる。

契機

けいき [1] 【契機】
(1)物事が始まったり,変化が生じたりする直接の要素や原因。きっかけ。動機。「就職を―に親元を離れた」
(2)〔哲〕
〔(ドイツ) Moment〕
ある物を動かし,規定する根拠・要因。弁証法では,発展に組み込まれて,より大きな関係を構成する不可欠なものとなった要素。

契機

けいき【契機】
《哲》a moment;→英和
an opportunity.→英和
これを〜として taking this opportunity.

契沖

けいちゅう 【契沖】
(1640-1701) 江戸前期の国学者・歌人。俗姓,下川。字(アザナ)は空心。契沖は法号。摂津の人。大坂高津(コウヅ)の円珠庵に隠棲。和漢の学,悉曇(シツタン)に精通,復古の信念に基づくすぐれた古典の注釈研究,古代の歴史的仮名遣いを明らかにするなど,その文献学的方法は近世国学の基盤をつくった。著「万葉代匠記」「古今余材抄」「勢語臆断」「和字正濫鈔」,「円珠庵雑記」など。

契約

けいやく [0] 【契約】 (名)スル
(1)〔法〕 私法上,相対する二人以上の合意によって成立する法律行為。債権の発生を目的とするもののほか,身分上の合意や物権的な合意も含まれる。典型契約・非典型契約・混合契約,有償契約・無償契約,諾成契約・要物契約等に区分される。また,より広く合同行為も含めた,複数の意思表示によって成立する法律行為を意味することもある。
(2)約束をかわすこと。また,その約束。「日来(ヒゴロ)の―をたがへず,まゐりたるこそ神妙なれ/平家 2」
(3)ユダヤ教・キリスト教における神の特別な意志。また,それによって結ばれた神と人との関係。イスラエル民族に対しモーセを介して立てられた契約(旧約)においては,神はイスラエルの民を自分の民として選び,律法の厳守を命じた。イエスを通じて立てられた契約(新約)においては,神への信仰によって罪のゆるしが約束され,イエスの十字架上の死がそのしるしとされる。

契約

けいやく【契約】
<make> a contract;→英和
<enter into> an agreement <with> ; <close> a bargain <with> (売買の).→英和
‖契約違反 (a) breach of (a) contract.契約金 a contract deposit.契約者 a contractor;a contracting party.契約書 a (written) contract.

契約書

けいやくしょ [5][0] 【契約書】
契約の条項を記し,契約の成立を証明する文書。

契約親

けいやくおや [0] 【契約親】
虚弱な赤子が丈夫に育つようにというまじないのために立てる仮親。取り親。養い親。替え親。

契約説

けいやくせつ [4] 【契約説】
⇒社会契約説(シヤカイケイヤクセツ)

契約関係

けいやくかんけい [5] 【契約関係】
契約によって当事者間に生じる権利義務の関係。

契経

かいきょう [0] 【契経】
〔仏〕
〔「契」はかなうの意〕
(1)三蔵の一。仏の教説を記した経典。経。
(2)十二部経の一。散文で書かれた経典。

契闊

けっかつ [0] 【契闊】
(1)努力し苦しむこと。
(2)
⇒けいかつ(契闊)

契闊

けいかつ [0] 【契闊】
(1)久しく会わないこと。ぶさた。けっかつ。「―を陳(ノ)ぶ/日乗(荷風)」
(2)固い交わりを結ぶこと。けっかつ。

奔る

わし・る 【走る・奔る】 (動ラ四)
(1)はしる。「あまりに極端なる空理に―・りて/小説神髄(逍遥)」
(2)あくせくする。あせる。「身を知り世を知れれば,願はず―・らず/方丈記」
(3)金利を稼ぐ。「必ず大銀を―・るとて大仰なる事取組み/浮世草子・好色敗毒散」

奔出

ほんしゅつ [0] 【奔出】 (名)スル
ほとばしり出ること。「地中から温水が―する」「情熱の―に身をまかせる」

奔命

ほんめい [0] 【奔命】
〔君命に従って奔走する意から〕
いそがしく活動すること。「―に疲れる」「その日暮しの―に疲労して了ふ傾きがあります/一隅より(晶子)」

奔奔

ほんぽん [0] 【奔奔】 (ト|タル)[文]形動タリ
〔詩経(鄘風,鶉之奔奔)〕
男女の関係が入り乱れているさま。「鶉の―たる多妻の醜を愧づる/福翁百話(諭吉)」

奔放

ほんぽう [0] 【奔放】 (名・形動)[文]ナリ
世間の慣習などに束縛されず自分の思うままに振る舞う・こと(さま)。「自由―な生き方」
[派生] ――さ(名)

奔放な

ほんぽう【奔放な】
free and unrestrained.

奔波

ほんぱ [1] 【奔波】
(1)激しく打ち寄せる波。
(2)波の寄せるように大勢がひしめいて争うこと。「闔境(コウケイ)―して仏前に供す/菅家文草」

奔注

ほんちゅう [0] 【奔注】 (名)スル
水が勢いよく流れ注ぐこと。「道は宛然河の如く,濁流脚下に―して/義血侠血(鏡花)」

奔流

ほんりゅう [0] 【奔流】
激しい勢いの流れ。「―となって流れる」

奔流

ほんりゅう【奔流】
a torrent.→英和

奔湍

ほんたん [0] 【奔湍】
水勢の速い流れ。急流。

奔竄

ほんざん [0] 【奔竄】 (名)スル
逃げ隠れること。「―して,遂に行衛(ユクエ)を晦ましたり/妾の半生涯(英子)」

奔走

ほんそう [0] 【奔走】 (名)スル
(1)物事がうまくいくように,あちこちかけまわること。「国事に―する」「知人の―で就職できた」
(2)ごちそうしもてなすこと。「賭引の手物は,亭主―か/庭訓往来」
(3)大切にすること。かわいがること。「初は賢者をいかにも―して/毛詩抄 6」

奔走する

ほんそう【奔走する】
make efforts[an effort,every effort] <to do> .⇒努力.

奔走子

ほんそうご 【奔走子】
〔走りまわって子供の面倒を見ることから〕
親がかわいがり育てている子供。ほんそご。「二人が中の―可愛や/浄瑠璃・染模様妹背門松」

奔踶

ほんてい [0] 【奔踶】 (名)スル
勢いよく走ること。「―して千里を致す/魚玄機(鴎外)」

奔逸

ほんいつ [0] 【奔逸】 (名)スル
(1)走り逃げること。また非常に早く走ること。「―する馬車」
(2)自由気ままに行動をすること。「観念―」

奔雷

ほんらい [0] 【奔雷】
激しく鳴る雷。迅雷(ジンライ)。

奔馬

ほんば [1] 【奔馬】
勢いよく走る馬。あばれ馬。また,転じて物事の勢いの盛んなたとえ。「―の勢い」

奔馳

ほんち [1] 【奔馳】 (名)スル
かけ走ること。奔走。「家を出でて丘山に逍徉―し/欺かざるの記(独歩)」

奔騰

ほんとう [0] 【奔騰】 (名)スル
激しい勢いで上がること。「相場が―する」

奕世

えきせい [0] 【奕世】
世を重ねること。世々。代々。累世。累代。「―伝来の器物」

奕奕

えきえき [0][3] 【奕奕】 (形動タリ)
(1)次々と重なるさま。「―たる梁山」
(2)光り輝くさま。「眼光―たり」
(3)美しいさま。「その色彩何ぞ―たる/即興詩人(鴎外)」

奕葉

えきよう [0] 【奕葉】
世を重ねること。奕世。代々。累代。

套言

とうげん タウ― [0] 【套言】
きまり文句。ありきたりの言葉。古くさい言葉。常套句。套語。

套語

とうご タウ― [0] 【套語】
「套言(トウゲン)」に同じ。

奚琴

けいきん [0] 【奚琴】
中国起源の擦奏弦楽器。もと奚族の楽器で,古くは弾奏。朝鮮では円筒形の胴で二弦を張り,雅楽・俗楽に広く用いられる。

奝然

ちょうねん テウネン 【奝然】
(938?-1016) 平安中期の三論宗の僧。983年入宋し,大蔵経五千巻,三国伝来といわれる釈迦像などを携えて帰国。東大寺別当を務めたのち,洛西嵯峨に清涼寺建立を企てたが果たせずに寂す。

くま 【奠】
「くましね(奠稲)」に同じ。「是に,―奉りて,楯節儛奏る/日本書紀(持統訓)」

てん [1] 【奠】
神仏などへの供え物。供物(クモツ)。

奠湯

てんとう [0] 【奠湯・点湯】
禅寺で蜜湯・砂糖湯を仏祖に供すること。また,葬送の際に霊前に湯を供すること。また,その湯。奠茶(テンチヤ)とともに行われる。

奠稲

くましね 【奠稲・糈米】
神仏に捧(ササ)げる洗い清めた白米。洗い米(ヨネ)。お洗米(センマイ)。くま。おくま。「道俗男女にいたるまで,―を包みなどして参りけり/御伽草子・蛤」

奠茶

てんちゃ [0] 【奠茶】
禅寺で,茶を仏祖に供すること。また,葬送の際,死者の霊前に茶を供すること。また,その茶。奠湯とともに行われる。

奠都

てんと [1] 【奠都】 (名)スル
都を定めること。都を建設すること。

奢り

おごり [0] 【奢り】
(1)ぜいたくをすること。「―をきわめる」
(2)自分の金で他人にごちそうすること。「今日はぼくの―だ」

奢り

おごり【奢り】
luxury (ぜいたく);→英和
arrogance;pride (驕(きよう)慢);→英和
treat (ごちそう).→英和
彼の〜で <drink> on him.これは彼の〜だ This is his treat.

奢る

おご・る [0] 【奢る】 (動ラ五[四])
〔「おごる(驕)」と同源〕
(1)(分不相応に)ぜいたくになる。「口が―・る」「上の―・り費す所をやめ/徒然 142」
(2)自分の金で他人にごちそうする。「夕食を―・る」
[可能] おごれる

奢る

おごる【奢る】
(1)[ぜいたくをする]be extravagant <in,with> ;live luxuriously.(2)[高慢]be haughty;be proud <of> .
(3)[もてなす]treat <a person to a drink> .→英和

奢る者は心嘗(ツネ)に貧し

奢る者は心嘗(ツネ)に貧し
〔譚子化書(倹化)〕
ぜいたくを好む者は,常に心に不満がある。

奢侈

しゃし [1] 【奢侈】 (名・形動)[文]ナリ
度をこえてぜいたくなこと。身分不相応な暮らしをすること。「―に流れる」「―にふける」

奢侈

しゃし【奢侈】
luxury;→英和
extravagance.→英和
〜の luxurious;→英和
extravagant.→英和
〜に耽(ふけ)る indulge in luxury.

奢侈品

しゃしひん [2][0] 【奢侈品】
必需品以外の物。ぜいたく品。

奢侈税

しゃしぜい [2] 【奢侈税】
社会常識からみてぜいたくとみなされる財・サービスに課される間接税。

奢汰

しゃた [1] 【奢汰】
おごること。ぜいたくなこと。

奢靡

しゃび [1] 【奢靡】
身のほど過ぎたぜいたく。「好んで紛華(フンカ)―の地に足を容れ/渋江抽斎(鴎外)」

おく【奥】
the interior;→英和
the depth(s) <of a forest> .→英和
奥の間 a back room.

おく 【奥】
姓氏の一。

おく [1] 【奥】
(1)中へ深く入った所。
 (ア)入り口から遠い所。「引き出しの―」「路地の―の家」
 (イ)建物の表口から遠い所。日々,生活している所。「客を―へ通す」
 (ウ)特に江戸時代,将軍や大名・旗本などの屋敷で,主人の日常生活の場所。夫人や奥女中などが住み,主人以外の男性が立ち入ることはできない。将軍家の場合は大奥ともいう。
(2)表面に表れない部分。容易にはうかがい知れない部分。「心の―」「―の深い理論」
(3)主として身分の高い人が自分の妻をいう語。また,身分の高い人の妻に対する敬称。「―はどこにぞお客が有る/浄瑠璃・忠臣蔵」
(4)文書・手紙などの終わりの部分。「―書」
(5)将来。行く末。遠い先。「伊香保ろの岨(ソイ)の榛原(ハリハラ)ねもころに―をなかねそまさかしよかば/万葉 3410」
(6)都から遠い所。特に,奥州。みちのおく。「風流の初や―の田植うた/奥の細道」

奥さん

おくさん [1] 【奥さん】
〔「おくさま」の転〕
他人の妻を敬っていう語。「―によろしく」
〔「おくさま」より少しくだけた言い方。現在は広く一般に用いられる〕

奥つ城

おくつき [0] 【奥つ城】
〔「つ」は格助詞〕
(1)墓。墓所。
(2)外界からさえぎられた霊域。「大伴の遠つ神祖(カムオヤ)の―は/万葉 4096」

奥つ城所

おくつきどころ 【奥つ城所】
墓場。墓所。「葛飾(カツシカ)の真間の手児名が―/万葉 432」

奥つ御年

おきつみとし 【奥つ御年】
〔おそく実る穀物の意〕
稲。おくつみとし。「泥(ヒジ)かき寄せて取り作らむ―を/祝詞(祈年祭)」

奥つ方

おくつかた 【奥つ方】
〔「つ」は格助詞で「の」の意〕
奥の方。奥深く入った方。「東路の道のはてよりも猶―に生ひいでたる人/更級」

奥つ棄戸

おきつすたへ 【奥つ棄戸】
〔「奥」は人の居地から離れた地,「棄戸」は屍を棄てる瓮(ヘ),の意〕
棺。墓所。おくつすたへ。「―にもち臥さむ具(ソナエ)にすべし/日本書紀(神代上訓注)」

奥なし

おうな・し アウ― 【奥なし】 (形ク)
深い考えがない。軽はずみである。「なにの―・き言ひ過ぐしをかはし侍らむ/紫式部日記」

奥の巻

おくのまき 【奥の巻】
(1)書物の最後の巻。
(2)秘伝。

奥の手

おくのて [3][4] 【奥の手】
(1)とっておきの有力な手段。最後の手段。秘訣。極意。「―を使う」
(2)(左手を右手より尊んで)左手。「左手の吾(ア)が―に纏(マ)きて去(イ)なましを/万葉 1766」

奥の手を出す

おくのて【奥の手を出す】
play one's trump card.

奥の間

おくのま [1][0] 【奥の間】
家の奥の方にある部屋。奥座敷。「お客を―に通す」

奥の院

おくのいん [3] 【奥の院】
寺院で,本殿より奥にあって秘仏などを安置してある建物。

奥まった

おくまった【奥まった】
secluded;inner.→英和

奥まる

おくま・る [3] 【奥まる】 (動ラ五[四])
(1)奥深くなっている。奥深い所に位置している。「―・った座敷」
(2)おくゆかしい心をもっている。「―・りたる人ざまにて/源氏(澪標)」
(3)内気である。引っ込み思案である。「ふるめかしう,―・りたる身なれば/和泉式部日記」

奥丹後半島

おくたんごはんとう 【奥丹後半島】
⇒丹後半島(タンゴハントウ)

奥付

おくづけ【奥付】
a colophon.→英和
扉から奥付まで from cover to cover.

奥付

おくづけ [0] 【奥付】
書籍・雑誌などの巻末にある,著者・書名・発行者・印刷者・発行日・定価などを記載した部分。

奥伝

おくでん [0] 【奥伝】
芸道などで,師から奥義を伝授されること。奥許し。

奥保鞏

おくやすかた 【奥保鞏】
(1846-1930) 陸軍軍人。元帥。福岡県生まれ。日露戦争第二軍司令官。のち参謀総長。

奥儒者

おくじゅしゃ [3] 【奥儒者】
江戸幕府の職名。将軍の侍講にあたった儒者。幕府公式の儒者。

奥入

おくいり 【奥入】
注釈書。一巻。藤原定家著。1233年以降の成立。所持の源氏物語の巻末に「源氏釈」や自説を記入しておいたものを,のちに切り離して一巻としたもの。故事・出典・引き歌の考証が中心。定家釈。源氏物語奥入。

奥入瀬川

おいらせがわ 【奥入瀬川】
十和田湖に発し,青森県南東部を東流し太平洋に注ぐ川。長さ67キロメートル。上流の子ノ口(ネノクチ)・焼山間の奥入瀬渓谷は景勝地。相坂(オウサカ)((アイサカ))川。

奥処

おくか 【奥処】
〔「おくが」とも。「か」は所の意〕
(1)奥まった所。はて。「大海の―も知らず行く我を/万葉 3897」
(2)将来。行く末。「家にてもたゆたふ命波の上に思ひし居れば―知らずも/万葉 3896」

奥勤め

おくづとめ [3] 【奥勤め】
江戸時代,江戸城大奥や大名などの屋敷または商家で,奥向きに勤めること。また,その人。

奥医師

おくいし [3] 【奥医師】
江戸幕府の医官。将軍や奥向きの侍医。御近習医師。御側医師。

奥印

おくいん [0] 【奥印】
記載した事実が正しいことを証明するために書類の終わりに押す印。

奥印金

おくいんきん 【奥印金】
江戸時代,札差(フダサシ)が札旦那あるいは旗本・御家人から金談を受け,現金がない場合,その借用証に保証人としての奥印を押し,他の金主から用立てて渡した金銭。

奥口

おくぐち 【奥口】
(1)家の奥の方へ通ずる出入り口。「時に―ざざめいて/浄瑠璃・丹波与作(上)」
(2)反物の巻き口に織り上がりのよい部分を出し,織りむらや汚点のある部分を奥の方に巻きこんで,ごまかすこと。「絹物に―せず,薬種にまぎれ物せず/浮世草子・永代蔵 4」
(3)着物を縫い直す際など,古くなった部分を内側にすること。「今度洗つたら―にしな/滑稽本・早変胸機関」

奥只見ダム

おくただみダム 【奥只見―】
福島・新潟の県境,只見川上流にある重力式発電専用ダム。ダム高157メートル。総貯水量6億立方メートル。1961年(昭和36)完成。かつての銀山平は水没し,奥只見湖(銀山湖)となる。

奥右筆

おくゆうひつ [3] 【奥右筆】
江戸幕府の職名。若年寄に属し,老中の諮問に基づく諸調査や意見具申を行い,幕府の機密にも関与した。1681年,右筆を奥右筆・表右筆に分けて設置。
→表右筆

奥向き

おくむき [0] 【奥向き】
(1)家の奥の方。居間や台所のある方。
(2)家計や家庭生活に関すること。
⇔表向き

奥地

おくち [1] 【奥地】
海岸や都会から遠く離れた地域。

奥地

おくち【奥地】
the interior.→英和

奥坊主

おくぼうず [3] 【奥坊主】
江戸幕府の職名。江戸城の奥向きにいて茶室を管理し,将軍の茶,諸侯の接待・給仕などを担当した坊主。小納戸(コナンド)坊主。

奥多摩

おくたま 【奥多摩】
東京都北西部,多摩川上流域の呼称。また,西多摩郡の町名。大半が秩父多摩国立公園に属し,山岳・渓谷・鍾乳洞など探勝地が多い。

奥多摩湖

おくたまこ 【奥多摩湖】
多摩川の上流にある人造湖。東京都の上水道源。小河内(オゴウチ)ダム建設で生まれた。

奥女中

おくじょちゅう [3] 【奥女中】
江戸時代,将軍家や諸大名家で奥向きの用を務めた女中。御殿女中。奥上臈(オクジヨウロウ)。

奥妙

おうみょう アウメウ [0] 【奥妙】 (名・形動)[文]ナリ
奥深くてすぐれている・こと(さま)。「今迄の事に何更―な事…はないやうに思はれた/めぐりあひ(四迷)」

奥宮

おくのみや 【奥宮】
姓氏の一。

奥宮

おくみや [2] 【奥宮】
⇒奥社(オクシヤ)

奥宮健之

おくのみやけんし 【奥宮健之】
(1857-1911)
〔「おくみやたけゆき」とも〕
社会運動家。土佐の生まれ。自由党に参加,車会党を結成,名古屋事件に加わり入獄。出獄後,社会主義に接近,大逆事件に連座して死刑。

奥家老

おくがろう [3] 【奥家老】
江戸時代,大名などの奥勤めの家老。
⇔表家老

奥寄る

おうよ・る アウ― 【奥寄る】 (動ラ四)
(1)奥の方へ寄る。「―・りて三,四人さしつどひて/枕草子 184」
(2)老齢になる。ふける。「よはひなども―・りたべければ/蜻蛉(下)」
(3)古風である。「御手のすぢ,殊に―・りにたり/源氏(玉鬘)」

奥小姓

おくごしょう [3] 【奥小姓】
奥勤めの小姓。江戸幕府では将軍の身辺の雑務を務めた。
⇔表小姓

奥尻島

おくしりとう 【奥尻島】
北海道南西部,渡島(オシマ)半島西方海上にある島。面積143平方キロメートル。最高点は神威山(カムイヤマ)(584メートル)。主産業は漁業。1993年(平成5)7月,北海道南西沖地震で大きな被害を受けた。

奥屋

おくや 【奥屋】
室町時代,武家の住んだ主殿の後ろにある建物。寝殿造りの「対(タイ)の屋」にあたる。おくのや。

奥山

おくやま【奥山】
<in> the depths of a mountain.→英和

奥山

おくやま [2][0] 【奥山】
人里離れた山。奥深い山。深山。

奥山の

おくやまの 【奥山の】 (枕詞)
奥山に産することから,「真木(マキ)」にかかる。「―真木の板戸を押し開き/万葉 11」

奥島

おくじま [0] 【奥縞・奥島】
(1)サントメ縞の一種。紺と樺茶(カバチヤ)との細い縦縞の綿織物。
(2)唐桟(トウザン)の異名。

奥州

おうしゅう アウシウ 【奥州】
陸奥(ムツ)国の別名。

奥州安達原

おうしゅうあだちがはら アウシウ― 【奥州安達原】
人形浄瑠璃,時代物の一。近松半二・竹本三郎兵衛らの合作。1762年初演。前九年の役後,安倍貞任(アベノサダトウ)・宗任(ムネトウ)兄弟の一族再挙の苦心を主題に,能の「善知鳥(ウトウ)」や「安達原」の鬼女伝説などを織りまぜて脚色したもの。眼目は三段目で,通称「安達三(アダサン)」「袖萩(ソデハギ)祭文の段」

奥州征伐

おうしゅうせいばつ アウシウ― 【奥州征伐】
1189年,源頼朝が奥州藤原氏を滅ぼした戦い。秀衡(ヒデヒラ)・泰衡(ヤスヒラ)父子が源義経をかくまったことを理由に,平泉を本拠に奥州に君臨していた藤原氏を攻め滅ぼした。

奥州探題

おうしゅうたんだい アウシウ― 【奥州探題】
室町幕府の職名。奥州の軍事・民政を総管する。足利尊氏が石堂義房を奥州に派遣したのに始まり,のち畠山・吉良の両氏,さらに斯波・上杉の両氏がその職についた。奥州管領。

奥州管領

おうしゅうかんれい アウシウクワン― [5] 【奥州管領】
⇒奥州探題(オウシユウタンダイ)

奥州総奉行

おうしゅうそうぶぎょう アウシウ―ブギヤウ 【奥州総奉行】
鎌倉幕府の職名。奥州征伐直後,奥州地方の御家人の統率,治安の維持などのために葛西清重を任じたことに始まる。幕府滅亡時に廃止。

奥州藤原氏

おうしゅうふじわらし アウシウフヂハラ― 【奥州藤原氏】
平安末期,平泉を拠点に陸奥(ムツ)・出羽を支配した大豪族。初代清衡以降,基衡・秀衡を経て1189年四代泰衡が源頼朝に滅ぼされる。

奥州街道

おうしゅうかいどう アウシウ―ダウ 【奥州街道】
江戸時代の五街道の一。江戸千住から宇都宮までは日光街道を通り,白河に至る。奥州道中。広義には,さらに北に向かい陸奥国三厩(ミンマヤ)に至る街道をさす。

奥帳場

おくちょうば [3] 【奥帳場】
店先でなく奥にある帳場。主人や支配人などがいる所。

奥年寄

おくどしより 【奥年寄】
⇒留守居(ルスイ)(2)

奥床

おくとこ 【奥床】
〔「おくどこ」とも〕
家の奥まったところにある寝床。
⇔外床(トドコ)
「―に母は寝たり/万葉 3312」

奥床しい

おくゆかしい【奥床しい】
modest;→英和
graceful;→英和
refined.

奥床しい

おくゆかし・い [5] 【奥床しい】 (形)[文]シク おくゆか・し
(1)上品でつつしみ深く,心がひかれる。態度にこまやかな心配りがみえて,ひきつけられる。「―・い人」「―・い態度」
(2)心がひかれて,見たい,聞きたい,知りたい,と思う。「いつしかと聞かまほしく,―・しき心地するに/大鏡(序)」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

奥底

おくそこ [0] 【奥底】
物事の深い所にある隠れた部分。「心の―に秘めた思い」

奥底

おうてい アウ― [0] 【奥底】
奥深いところ。おくそこ。

奥底

おくそこ【奥底】
the depth[bottom].→英和
〜の知れない inscrutable <person> .→英和

奥座敷

おくざしき [3] 【奥座敷】
家の奥の方にある座敷。

奥座敷

おくざしき【奥座敷】
a back parlor.

奥庭

おくにわ [0] 【奥庭】
屋敷の奥の方にある庭。

奥役

おくやく [0] 【奥役】
劇場で,興行主に直属して給料・配役など,楽屋や興行の裏面(奥)に関する諸事務を行う人。

奥御殿

おくごてん [3] 【奥御殿】
奥向きにある御殿。

奥意

おくい [1][2] 【奥意】
(1)表に出さない心の中。心の奥底。「―をのぞかせる」
(2)奥義(オウギ)。

奥手

おくて [0][3] 【奥手・晩稲・晩生】
(1)稲の品種で,普通より遅く成熟するもの。《晩稲》 [季]秋。《耶馬渓の岩に干しある―かな/杉田久女》
→わせ
→なかて
(2)普通より遅く開花したり,実が成熟する草木。《晩生》
(3)肉体的・精神的成熟が遅い人。《奥手》
⇔わせ
「あの娘は―だ」

奥方

おくがた [0][2] 【奥方】
(1)身分のある人の妻の敬称。「―様のお出ましだ」
(2)家の奥のほう。その家の主婦・子女などの生活する所。おくかた。「今日は―へ召され/浄瑠璃・反魂香」
(3)奥州(オウシユウ)方面。「毎年奥州へ下る者にて候ふが,―にしろしめしたる人や御入り候ふ/義経記 1」

奥方

おくざま 【奥様・奥方】
(1)内ヘ深く入った方。奥の方。「―へゐざり入り給ふさま/源氏(末摘花)」
(2)奥州(オウシユウ)方面。「これより―までも行きたけれども/とはずがたり 4」

奥日光

おくにっこう 【奥日光】
日光国立公園のうち,いろは坂以西をさす呼称。華厳の滝・中禅寺湖・戦場ヶ原・男体山・湯元温泉・金精峠・白根山などを含む。

奥旨

おうし アウ― [1] 【奥旨】
学問・宗教などの奥深い趣。奥義(オウギ)。

奥書

おくがき [0] 【奥書】
(1)記録・著述などの巻末左末尾に記してある筆写の年月日,書物の由来など。識語。
(2)文書の末尾に記された記事。原則として本文とは異筆。文書の保証・承認の意味をもつ。
(3)奥義の伝授証書。

奥書院

おくしょいん [3] 【奥書院】
奥の方にある書院。
⇔表書院

奥村

おくむら 【奥村】
姓氏の一。

奥村五百子

おくむらいおこ 【奥村五百子】
(1845-1907) 婦人運動家。肥前唐津の人。義和団事件の際,慰問使に加わり,その経験から愛国婦人会を創立。

奥村土牛

おくむらとぎゅう 【奥村土牛】
(1889-1990) 日本画家。本名,義三。東京生まれ。梶田半古・小林古径に師事。理知的な構成感覚に新味を出した。

奥村政信

おくむらまさのぶ 【奥村政信】
(1686-1764) 江戸中期の浮世絵師。奥村派の始祖。自ら版元(ハンモト)を兼ね,漆絵や色摺り版画(紅絵)を発明して美人画を発展させた。また,遠近透視法を用いた浮き絵も考案。

奥様

おくざま 【奥様・奥方】
(1)内ヘ深く入った方。奥の方。「―へゐざり入り給ふさま/源氏(末摘花)」
(2)奥州(オウシユウ)方面。「これより―までも行きたけれども/とはずがたり 4」

奥様

おくさま【奥様】
a married lady;madam (呼びかけ);→英和
Mrs. <Oka> .

奥様

おくさま [1] 【奥様】
(1)他人の妻を敬っていう語。もと,公家(クゲ)・大名などの正妻をいったが,のち一般の武家・商家でもいうようになり,現在は,広く一般に用いられる。「―はお元気ですか」
(2)召し使いなどが,女主人を敬っていう語。「―からの下され物」

奥横目

おくよこめ 【奥横目】
「奥目付(オクメツケ)」に同じ。

奥歯

おくば【奥歯】
a molar (tooth);→英和
a back tooth.〜に物がはさまったような言い方をする do not speak frankly.

奥歯

おくば [1] 【奥歯】
口の奥の方にある歯。臼歯(キユウシ)。
⇔前歯

奥浄瑠璃

おくじょうるり [3] 【奥浄瑠璃】
江戸時代,奥州(オウシユウ)で盲人が琵琶や扇拍子や三味線の伴奏で語っていた古浄瑠璃。「牛若東(アズマ)下り」「餅(モチ)合戦」などがあり,現在もわずかに伝承されている。御国浄瑠璃。仙台浄瑠璃。

奥深い

おくふか・い [4] 【奥深い】 (形)[文]ク おくふか・し
〔「おくぶかい」とも〕
(1)入り口から中の方へずっと続いている。奥が深い。奥行がある。奥まっている。「―・い森」
(2)深い意味がある。深遠である。「―・い真理」
[派生] ――さ(名)

奥深い

おくぶかい【奥深い】
deep <forest> ;→英和
profound <knowledge> .→英和

奥田

おくだ 【奥田】
姓氏の一。

奥田穎川

おくだえいせん 【奥田穎川】
(1753-1811) 江戸中・後期の陶工。京都の人。別号,陸方山。中国風の意匠を取り入れた色絵磁器を創始,京焼復興の祖となった。門人に青木木米・仁阿弥道八など。

奥目

おくめ [0] 【奥目】
普通よりくぼんだ目。
⇔出目

奥目付

おくめつけ [3] 【奥目付】
江戸時代,将軍家・大名家での職名。奥女中など奥勤めの人々の執務を監督した役目。おくよこめ。

奥社

おくしゃ [1] 【奥社】
本社より奥にある神社。本社と同一の祭神をまつる。おくやしろ。奥宮。

奥社

おくやしろ [3] 【奥社】
⇒おくしゃ(奥社)

奥秘

おうひ アウ― [1] 【奥秘】
深遠な意義。奥義。

奥秩父

おくちちぶ 【奥秩父】
秩父山地のうち,秩父盆地西方の高峻な山地の呼称。
→秩父山地

奥筋

おくすじ 【奥筋】
奥州(オウシユウ)方面。東北地方。「のぼり商ひに―の絹綿ととのへ/浮世草子・永代蔵 4」

奥絵師

おくえし [3] 【奥絵師】
江戸幕府の御用絵師のうち,狩野派の中橋・鍛冶(カジ)橋・木挽(コビキ)町・浜町の四家の称。

奥縞

おくじま [0] 【奥縞・奥島】
(1)サントメ縞の一種。紺と樺茶(カバチヤ)との細い縦縞の綿織物。
(2)唐桟(トウザン)の異名。

奥義

おくぎ [1] 【奥義】
⇒おうぎ(奥義)

奥義

おうぎ【奥義】
⇒奥義(おくぎ).

奥義

おうぎ アウ― [1] 【奥義】
学問・技芸の最も奥深いところ。おくぎ。「―をきわめる」

奥義

おくぎ【奥義】
<master> the secrets <of> .

奥義抄

おうぎしょう アウギセウ 【奥義抄】
歌学書。三巻。藤原清輔著。天治(1124-1126)〜天養(1144-1145)の間に成立。序と,式(上巻)・釈(中・下巻)からなる。式部は歌病・歌体などの解説,釈部は古歌から後拾遺和歌集に至る和歌の難語の注釈を行う。五家髄脳(ズイノウ)の一。

奥義書

おうぎしょ アウ― [0][4] 【奥義書】
奥義を記した書き物。極意書。

奥羽

おうう アウ― 【奥羽】
陸奥(ムツ)国と出羽国。現在の東北地方。

奥羽地方

おううちほう アウ―ハウ [4] 【奥羽地方】
⇒東北地方

奥羽大学

おううだいがく アウ― 【奥羽大学】
私立大学の一。1972年(昭和47)東北歯科大学として設立。89年(平成1)現名に改称。本部は郡山市。

奥羽山脈

おううさんみゃく アウ― 【奥羽山脈】
東北地方の中央部を南北に走る脊梁(セキリヨウ)山脈。陸奥湾から,岩手・秋田の県境,宮城・山形の県境をなして関東北部に至る。

奥羽廻船

おううかいせん アウ―クワイ― [4] 【奥羽廻船】
江戸時代,奥羽地方と江戸・大坂とを結んだ定期運送船。河村瑞軒が創始し,東廻り航路と西廻り航路があった。

奥羽本線

おううほんせん アウ― 【奥羽本線】
JR 東日本の鉄道線。福島・青森間(米沢・山形・秋田・弘前経由),484.5キロメートル。東北地方の中央縦貫線。

奥羽越列藩同盟

おううえつれっぱんどうめい アウ―ヱツ― 【奥羽越列藩同盟】
1868年5月戊辰戦争で,奥羽・北越の諸藩が結んだ反政府軍事同盟。

奥舌母音

おくじたぼいん [5] 【奥舌母音】
⇒後(ウシ)ろ舌(ジタ)母音(ボイン)

奥行

おくゆき [0] 【奥行】
(1)家屋・土地・部屋などの表から奥までの距離。
⇔間口(マグチ)
(2)知識・思慮・人柄などの深さ。「あの男の学問には―がない」

奥行

おくゆき【奥行】
depth.→英和
〜のある deep;→英和
profound.→英和

奥行知覚

おくゆきちかく [5][6] 【奥行知覚】
観察者から視野内の対象物までの,および対象相互間の奥行方向での距離の知覚。

奥袖

おくそで [0][2] 【奥袖】
直衣(ノウシ)・直垂(ヒタタレ)・素襖(スオウ)など一幅より広い袖の,袖付け側の一幅の部分。
→端袖(ハタソデ)

奥裏

おくうら [0] 【奥裏】
「胴裏(ドウウラ)」に同じ。

奥許し

おくゆるし [3] 【奥許し】
「奥伝」に同じ。

奥詰

おくづめ [0] 【奥詰】
江戸時代の職名。将軍の諮問に応じ隔日交代で将軍の居所に伺候した大名。奥詰衆。

奥陶紀

おうとうき アウタウ― [3] 【奥陶紀】
⇒オルドビス紀(キ)

奥高麗

おくごうらい [3] 【奥高麗】
古唐津の茶碗の一。桃山時代に高麗焼をまねて作った茶碗で,井戸と熊川(コモガイ)がある。釉(ウワグスリ)は薄く,赤出来(アカデキ)と青出来がある。

奥鬼怒

おくきぬ 【奥鬼怒】
栃木県北西部,鬼怒川上流の地域。川俣・女夫淵(メオトブチ)・八丁ノ湯・加仁(カニ)湯・手白沢・日光沢などの温泉があり,温泉郷をなす。

奨む

すす・む 【勧む・奨む・薦む】 (動マ下二)
⇒すすめる

奨める

すす・める [0] 【勧める・奨める・薦める】 (動マ下一)[文]マ下二 すす・む
〔「進める」と同源〕
(1)相手にあることをするように働きかける。《勧・奨》「参加を―・める」「読めと―・める」「なほおぼし立てなど,絶えず―・め給ふ/源氏(行幸)」
(2)相手に物を差し出して,その飲食や利用を促す。《勧・奨》「食事を―・める」「座ぶとんを―・める」
(3)人・物などのよい点をのべて,採用を相手に促す。推薦する。《薦》「候補者として―・める」
(4)励まして気をふるいたたせる。「われを―・むる自害にこそとて,やがてうつたちけり/平家 9」

奨励

しょうれい【奨励】
encouragement;→英和
promotion.〜する encourage <a person to do> ;→英和
promote;→英和
urge.→英和
‖奨励給 incentive wages.奨励金 a bounty <on> ;a subsidy.

奨励

しょうれい シヤウ― [0] 【奨励】 (名)スル
高く評価してそれをするようにすすめること。「スポーツを―する」

奨励会

しょうれいかい シヤウ―クワイ [3] 【奨励会】
日本将棋連盟のプロ棋士養成機関。年一回入会試験が行われ,六級から三段までの段位がある。

奨励金

しょうれいきん シヤウ― [0] 【奨励金】
特定の事業・研究の育成・助長のために,国や団体などが交付する金銭。助成金。補助金。

奨学

しょうがく シヤウ― [0] 【奨学】
学問を奨励すること。

奨学制度

しょうがくせいど シヤウ― [5] 【奨学制度】
(1)能力があるにもかかわらず経済的に修学困難な生徒・学生に学資金を援助する制度。育英制度。
(2)学者に研究費や賞金を与えて研究を奨励する制度。学術研究奨励制度。

奨学金

しょうがくきん シヤウ― [0] 【奨学金】
奨学制度に基づいて,貸与あるいは給与される補助金や助成金。

奨学金

しょうがくきん【奨学金】
a scholarship;→英和
a fellowship (大学院の).→英和
〜を設ける(受ける) fund (obtain) a scholarship.‖奨学資金 a scholarship fund.奨学生 the holder[bearer]of a scholarship;a scholar.

奨学院

しょうがくいん シヤウ―ヰン 【奨学院】
平安時代の私的教育施設の一。881年諸王・同族子弟の教育機関として,在原行平が設立。900年に大学別曹として公認され,勧学院とともに南曹と呼ばれた。平安末期には衰えたが,その別当職は江戸末期まで形式的に存続した。

奨導

しょうどう シヤウダウ [0] 【奨導】
すすめみちびくこと。「今一とたび面談なし,―なさば十分に,我に合体なすは必定/自由太刀余波鋭鋒(逍遥)」

奨金

しょうきん シヤウ― [0] 【奨金】
奨励のために与える金。奨励金。

奨順

しょうじゅん シヤウ― [0] 【奨順】 (名)スル
たすけ従うこと。すすめ導くこと。

奪い取る

うばいと・る ウバヒ― [4][2] 【奪い取る】 (動ラ五[四])
他人の物を無理に取る。「力ずくで―・る」
[可能] うばいとれる

奪い合う

うばいあ・う ウバヒアフ [4][0] 【奪い合う】 (動ワ五[ハ四])
争って,数に限りのある物の取り合いをする。「席を―・う」

奪う

うば・う ウバフ [2][0] 【奪う】 (動ワ五[ハ四])
(1)他人の所有するものを無理に取り上げて自分のものにする。
 (ア)力ずくで他人のものを自分のものにする。「金を―・う」
 (イ)ある人のもっていた権利・地位を失わせる。「選挙権を―・う」
 (ウ)ある行為によって相手がそれを持っていない状態にする。「生きる希望を―・う」「命を―・う」
 (エ)ある地位にいる人をやめさせ,かわって自分がその地位につく。「王位を―・う」
(2)性質や成分などを取り去る。「熱を―・う」「水分を―・う」
(3)心や注意などを強くひきつける。気持ちをとらえてしまう。「目を―・うあでやかさ」「景色に心が―・われる」
(4)競技などで,得点する。また,タイトルなどを獲得する。「一挙に五点を―・った」
〔中古以降「むばふ」「ばふ」とも表記される〕
[可能] うばえる
[慣用] お株を―・心を―・胆を―・人目を―・目を―

奪う

うばう【奪う】
[ひったくる]take <a thing> away <from a person> ;[盗む]rob <a person of a thing> ;→英和
[地位,権利,自由を]deprive <a person of his rank,rights,liberty> ;→英和
[人目を]dazzle <one's eyes> ;→英和
[野球でヒットを]win <five hits> .→英和
奪い合う struggle <for> .→英和
奪い返す take back;recover.→英和
心を奪われる be fascinated[charmed] <by> ;lose one's heart <to a woman> .

奪ふ

ば・う バフ 【奪ふ】 (動ハ四)
「うばふ(奪)」の転。「(文ヲ)ありしやうにも―・ひ給はず/源氏(夕霧)」
〔「うばふ」が古くは「むばふ」に近い発音だったことから,「う(む)」に該当するところが表記されず「ばふ」と表記されたもの〕

奪却

だっきゃく [0] 【奪却】 (名)スル
うばい除くこと。「人民の気力を―したるの後/日本開化小史(卯吉)」

奪取

だっしゅ [1] 【奪取】 (名)スル
うばい取ること。「敵陣を―する」「三振―記録」

奪取する

だっしゅ【奪取する】
capture;→英和
seize.→英和

奪回

だっかい [0] 【奪回】 (名)スル
奪われていたものを取り返すこと。奪還。「戦略上の要地を―する」

奪回

だっかい【奪回】
⇒奪還.

奪情従職

だつじょうじゅうしき ダツジヤウ― [0] 【奪情従職】
父母の喪にあっても,その人を欠けば国政に支障をきたすような者に対し,喪があけていなくてもそのまま公務に従わせること。奪情従公(ジユウク)。

奪掠

だつりゃく [0] 【奪略・奪掠】 (名)スル
無理やり奪い取ること。掠奪。「領内の民財を―し/日本開化小史(卯吉)」

奪格

だっかく [0] 【奪格】
〔ablative case〕
言語の文法上の格の一。主に起点からの分離(…から)・原因(…のために)などの意味を表す。インド-ヨーロッパ語などにみられる。

奪略

だつりゃく [0] 【奪略・奪掠】 (名)スル
無理やり奪い取ること。掠奪。「領内の民財を―し/日本開化小史(卯吉)」

奪胎

だったい [0] 【脱胎・奪胎】 (名)スル
(1)詩文を作るのに,先人の作の語句や形式を換えて,独自の意味内容を付与すること。換骨奪胎。「…といふ古句より―したるにや/獺祭書屋俳話(子規)」
(2)磁器の一種。中国明代に作られた。ほとんど釉(ウワグスリ)だけのように見えるほど胎土が薄く精巧なもの。

奪衣婆

だつえば 【奪衣婆】
三途(サンズ)の川の岸の衣領樹(エリヨウジユ)の下にいて,死者の衣服をはぎ取り,樹上の懸衣翁(ケンエオウ)に渡すという老女の鬼。

奪還

だっかん [0] 【奪還】 (名)スル
奪われていたものを取り返すこと。奪回。「タイトルを―する」

奪還する

だっかん【奪還する】
recover;→英和
recapture.→英和

奪魂

だっこん [0] 【奪魂】
エクスタシー{(2)}のこと。

奮い立つ

ふるいたつ【奮い立つ】
⇒奮起(する).

奮い立つ

ふるいた・つ フルヒ― [4] 【奮い立つ】 (動タ五[四])
何かをしようとする気力がみなぎる。勇み立つ。「決戦を前に―・つ」

奮い起こす

ふるいおこ・す フルヒ― [5] 【奮い起(こ)す・振(る)い起こす】 (動サ五[四])
(1)くじけそうになるのをはげまして再び気力を充実させる。ふるいたたせる。「勇気を―・して戦う」
(2)学術・産業などが盛んになるように力を入れる。「商業を―・す」
[可能] ふるいおこせる

奮い起こす

ふるいおこす【奮い起こす】
stir up <one's courage> ;call up.

奮い起す

ふるいおこ・す フルヒ― [5] 【奮い起(こ)す・振(る)い起こす】 (動サ五[四])
(1)くじけそうになるのをはげまして再び気力を充実させる。ふるいたたせる。「勇気を―・して戦う」
(2)学術・産業などが盛んになるように力を入れる。「商業を―・す」
[可能] ふるいおこせる

奮う

ふる・う フルフ [0] 【奮う】 (動ワ五[ハ四])
〔「振るう」と同源〕
勇み立つ。気力が盛り上がる。また,気力を盛り上げる。「勇気を―・う」
→ふるって

奮って

ふるって【奮って】
willingly (進んで).→英和

奮って

ふるって [0] 【奮って】 (副)
〔動詞「奮う」の連用形に助詞「て」が付いたもの〕
進んで。積極的に。「―御参加下さい」

奮励

ふんれい [0] 【奮励】 (名)スル
気力をふるいおこして励むこと。「一同の―を望む」「―努力する」「よく我党を―せしめ/慨世士伝(逍遥)」

奮励努力する

ふんれい【奮励努力する】
make efforts;exert oneself.

奮戦

ふんせん [0] 【奮戦】 (名)スル
(1)一生懸命に戦うこと。「強敵を相手に―する」
(2)一生懸命がんばること。

奮戦

ふんせん【奮戦】
a desperate fight;hard fighting.〜する fight desperately[hard].

奮撃

ふんげき [0] 【奮撃】 (名)スル
力をふるって敵をうつこと。

奮激

ふんげき [0] 【奮激】 (名)スル
激しく心をふるい起こすこと。「義勇兵を募りしに人心大に―して/経国美談(竜渓)」

奮然

ふんぜん [0] 【奮然】 (ト|タル)[文]形動タリ
ふるい立つさま。「男は―として鉄槌(テツツイ)を二振り三振り/慨世士伝(逍遥)」

奮然と

ふんぜん【奮然と】
resolutely.→英和

奮発

ふんぱつ [0] 【奮発】 (名)スル
(1)気力をふるいおこすこと。「仕送の道を絶たれたので漸(ヤツ)と―する気になつた/社会百面相(魯庵)」
(2)思い切って金を出すこと。「ボーナスが出たから,今日は―するよ」

奮発する

ふんぱつ【奮発する】
make an effort;→英和
endeavor <to do> ;→英和
come down handsomely (金を);treat oneself <to a bottle of wine> (おごる).

奮興

ふんこう [0] 【奮興】 (名)スル
ふるい立つこと。「正義の貴族の―して/慨世士伝(逍遥)」

奮起

ふんき [1] 【奮起】 (名)スル
ふるいたつこと。勇気をふるいおこすこと。「―して事に当たる」「―を促す」

奮起する

ふんき【奮起する】
rouse oneself up <to> ;brace oneself up <for> .〜させる encourage <a person to do> ;→英和
brace up.

奮起一番

ふんきいちばん [1][2] 【奮起一番】
さあ,やるぞ,と意気込むこと。

奮躍

ふんやく [0] 【奮躍】 (名)スル
勇み立つこと。「欝勃憤然,―して巌に上り/日本風景論(重昂)」

奮迅

ふんじん [0] 【奮迅】
激しくふるい立つこと。「獅子(シシ)―」

奮進

ふんしん [0] 【奮進】 (名)スル
勢い激しく進むこと。「怒を作(ナ)して―し来るを見るより/金色夜叉(紅葉)」

奮闘

ふんとう【奮闘】
a struggle;→英和
a hard fighting;efforts (努力).〜する struggle;fight hard;[努力]work hard;make efforts[an effort].

奮闘

ふんとう [0] 【奮闘】 (名)スル
(1)力を出して戦うこと。「孤軍―」
(2)力を出して事に当たること。「苦境を乗り越えるために―する」

おな ヲナ 【女】
〔「おんな」の転〕
(自分の)娘,また妻。おなあ。「『とと様,参りました』『―か,よう来た』/狂言記・料理聟」

じょ ヂヨ 【女】
■一■ [1] (名)
(1)むすめ。父親の名の下に付けて,その娘であることを表す。「菅原孝標(タカスエ)―」「俊成卿―」
(2)二十八宿の一。北方の星宿。女宿。うるきぼし。
■二■ (接尾)
女性の名や号などに付ける。「千代―」「紫―」

おうな ヲウナ 【女】
〔「おみな(女)」の転〕
おんな。女性。特に,若い女性。「絵にかける―を見て/古今(仮名序)」

おんな ヲンナ [3] 【女】
〔「をみな」の転〕
(1)ヒトの性のうち,子供を生むための器官と生理をもつ方の性。女性。女子。
⇔おとこ
「―物」「―湯」
(2)優しさ・しとやかさ・弱さ・消極性など,一般に女性に備わると考えられている特質に着目した場合の,女性。「―一人で一家を支える」
(3)成人した女性。成熟した女性。「―になる」「―を感じさせるしぐさ」
(4)愛人。情婦。妾。「夫に―ができていた」「―をこしらえる」
(5)女性としての価値。また,器量のよしあし。「―をあげる」
(6)売春婦。商売女。
(7)下女。女中。
(8)妻。女房。「―,言いわけないかいやい/浄瑠璃・堀川波鼓(中)」

おんな【女】
woman[the fair sex](女性);→英和
a woman (婦人);a mistress (情婦).→英和
〜の female;→英和
feminine.→英和
〜らしい(しくない) (un)womanly;→英和
(un)ladylike.→英和

め [1] 【雌・女・妻・牝】
(1)おんな。「吾(ア)はもよ―にしあれば/古事記(上)」
(2)妻。「―とすべき人/宇津保(藤原君)」
(3)他の語に付いて,複合語をつくる。
 (ア)女性,または,動植物のめすを表す。「―神」「―牛」
 (イ)一対の物のうち,「小さい」「弱い」など,女性的と思われる方を表す。「―滝」「―波」
⇔お

おみな ヲミナ 【女】
おんな。女性。「もののふの男―の花にほひ見に/万葉 4317」

女々しい

めめしい【女々しい】
womanish;→英和
unmanly;→英和
cowardly (おく病な);effeminate.→英和

女し

おんな・し ヲンナシ 【女し】 (形シク)
女らしい。「あてに―・しうなまめいたる気配/源氏(夕霧)」

女たらし

おんなたらし ヲンナ― [4] 【女たらし】
女を誘惑してもてあそぶこと。また,そういう男。

女たらし

おんなたらし【女たらし】
a lady-killer.

女だてらに

おんなだてらに ヲンナ― [4] 【女だてらに】
女に似つかわしくなく。「―あぐらをかく」

女っ振り

おんなっぷり ヲンナ― [0] 【女っ振り】
「おんなぶり(女振)」に同じ。

女っ気

おんなっけ ヲンナ― [0] 【女っ気】
「おんなけ(女気)」に同じ。

女の一生

おんなのいっしょう ヲンナノイツシヤウ 【女の一生】
(1)〔原題 (フランス) Une Vie〕
モーパッサンの長編小説。1883年刊。地方貴族の家に生まれた純情な乙女ジャンヌが,妻となり母となる間に経験する悩みと幻滅を描いた自然主義文学の代表作。
(2)山本有三の小説。1932(昭和7)〜33年朝日新聞連載。御木允子の一生を描く。
(3)戯曲。五幕七場。森本薫作。1945年(昭和20)文学座初演。家族制度の犠牲となり忍従と諦観のうちに生きる女性を描く。

女の子

おんなのこ ヲンナ― [3] 【女の子】
(1)女である子供。女児。
(2)俗に,若い女性。

女の子

めのこ [1] 【女の子】
(1)おんなのこ。少女。
(2)おんな。下女。
⇔おのこ
「その家の―ども出でて/伊勢 87」

女の家

おんなのいえ ヲンナ―イヘ [6] 【女の家】
五月四日の夜から五日にかけて女が家にこもる行事。関東以西に分布。田植えを控え,田の神の奉仕者としての女性が物忌み精進の生活にはいるという古い信仰の名残といわれる。

女の年取り

おんなのとしとり ヲンナ― [7][8] 【女の年取り】
小正月の前夜(正月一四日)をいう。東北地方ではこの日,女たちが御馳走を食べる習俗を残す所がある。

女の童

めのわらわ 【女の童】
(1)少女。めのわらべ。めのわらわべ。「かじけたる―を得たるななり/源氏(東屋)」
(2)召し使いの少女。めのわらべ。めのわらわべ。「湯など此の―に涌させて/今昔 27」

女の童部

めのわらわべ 【女の童部】
「めのわらわ」に同じ。「共の―など有るべかしくて具したり/今昔 16」

女の節句

おんなのせっく ヲンナ― [0] 【女の節句】
三月三日の雛(ヒナ)祭り。

女の道

おんなのみち ヲンナ― [0] 【女の道】
(1)女の守るべき道徳。貞節。「―を守る」
(2)女との色恋の道。「―に通じる」
(3)女の生きる道。

女の魂

おんなのたましい ヲンナ―タマシヒ [5] 【女の魂】
鏡を,女の魂が宿るものとしていった語。
→男の魂

女ぶ

おんな・ぶ ヲンナ― 【女ぶ】 (動バ上二)
女らしくなる。「眉ぬき鉄漿(カネ)つけなど―・びさせたれば/とりかへばや(下)」

女めかし

おんなめか・し ヲンナ― 【女めかし】 (形シク)
女らしくみえる。女性的だ。「さこそほそやかに,―・しくおはすれども/宇治拾遺 13」

女らしい

おんならし・い ヲンナ― [5] 【女らしい】 (形)[文]シク をんなら・し
(性質・態度・容姿などが)女性にふさわしいと感じられる様子である。女性的である。
⇔男らしい
「―・い身のこなし」「少しは―・くしなさい」
[派生] ――さ(名)

女一の宮

おんないちのみや ヲンナ― 【女一の宮】
第一皇女。「春宮(トウグウ)の御さしつぎの―をこなたに取り分きて/源氏(若菜下)」

女丁

じょちょう ヂヨチヤウ [0] 【女丁】
女子の仕丁(ジチヨウ)。仕女。

女丈夫

じょじょうふ ヂヨヂヤウフ [2] 【女丈夫】
〔「丈夫」はしっかりした男子の意〕
心(シン)が強く,気持ちのしっかりした女性。女傑。

女三の宮

おんなさんのみや ヲンナ― 【女三の宮】
(1)第三皇女。
(2)源氏物語の作中人物。朱雀院の第三皇女。光源氏に降嫁するが,柏木と密会,懐妊して薫を生む。密会が光源氏に露見して剃髪する。朱雀院の姫宮。入道の宮。にょさんのみや。

女世帯

おんなじょたい ヲンナ― [4] 【女所帯・女世帯】
女ばかりで男のいない所帯。
⇔男所帯

女中

じょちゅう ヂヨ― [0] 【女中】
(1)家庭や旅館・料理屋などに雇われて,炊事・掃除その他の用をする女性。
〔近年「お手伝いさん」と呼ぶ〕
(2)宮中や将軍家・大名家などに仕えている女性。「御殿―」
(3)女性に対する敬称。「これ備前岡山の―さま/浮世草子・織留 4」

女中

じょちゅう【女中】
a maid(servant);→英和
a housemaid.→英和

女中奉公

じょちゅうぼうこう ヂヨ― [4] 【女中奉公】
女中として他家に奉公すること。

女中詞

じょちゅうことば ヂヨ― [4] 【女中詞】
室町時代以降,宮中や将軍家などに仕えていた女性たちの間で用いられた特殊な言葉。女房ことば。

女中駕籠

じょちゅうかご ヂヨ― [2] 【女中駕籠】
女性の乗る駕籠。

女主

おんなあるじ ヲンナ― [4] 【女主】
一家の主人である女。女主人。
⇔男主

女主人

おんなしゅじん【女主人】
a mistress (主婦);→英和
a landlady (女将);→英和
a hostess.→英和

女主人公

おんなしゅじんこう ヲンナ― [5] 【女主人公】
小説・ドラマ・事件などの登場人物のうち,女性の中心人物。ヒロイン。

女乗り物

おんなのりもの ヲンナ― 【女乗り物】
江戸時代,身分の高い女性の乗る高級な駕籠(カゴ)。地は黒漆塗り・金蒔絵などの装飾をほどこした。
女乗り物[図]

女二の宮

おんなにのみや ヲンナ― 【女二の宮】
(1)第二皇女。
(2)源氏物語の作中人物。朱雀院の第二皇女。女三の宮の姉。柏木に降嫁。柏木と死別後,夕霧に懸想(ケソウ)される。落葉の宮。

女人

にょにん [0] 【女人】
女の人。女性。

女人

じょじん ヂヨ― [1][0] 【女人】
おんな。女性。にょにん。

女人堂

にょにんどう [0][2] 【女人堂】
女人禁制の領域の外に建てられ,女性がこもって読誦や念仏などに励むための堂。高野山のものが有名。

女人成仏

にょにんじょうぶつ [4] 【女人成仏】
〔仏〕 女性が悟りを開いて仏となること。元来,仏教では女性は宗教的能力に劣っており,そのまま仏にはなれないという考えが主流であった。

女人禁制

にょにんきんせい【女人禁制】
<掲示> No Admittance to Women.

女人禁制

にょにんきんぜい [0] 【女人禁制】
〔「にょにんきんせい」とも〕
仏教の霊場や修行の場で,女子は僧の修行の障害になるとしてその立ち入りを禁ずること。また,特殊の神事に女子の参加するのを認めないこと。比叡山・高野山におけるものなどが有名だが,明治以後大部分は解禁された。

女人結界

にょにんけっかい 【女人結界】
女人禁制の地域。

女人高野

にょにんこうや 【女人高野】
室生寺(ムロウジ)の異名。高野山など,明治初年まで女人禁制であった寺に対して,女子の参拝・修行が許されたことからいう。

女今川

おんないまがわ ヲンナイマガハ 【女今川】
往来物。一冊。沢田きち著。1687年刊。今川貞世の「今川状」に擬した絵入り仮名書きの教訓書。習字の手本としても珍重される。

女仮名

おんながな ヲンナ― [3] 【女仮名】
平仮名。女文字。女手。
⇔男仮名

女伊達

おんなだて ヲンナ― 【女伊達】
女で男だてのような行動をとる者。女侠客。「ここの姉御は―でいろいろ人の世話をしなさる/人情本・梅児誉美(後)」

女体

にょたい [0] 【女体】
(1)女性の肉体。「―の美」
(2)女性。女性の姿。「―の神とおぼしくて,玉の簪(カンザシ),玉葛の/謡曲・葛城」
(3)老体・軍体とともに,猿楽(サルガク)の基礎となる三体の一。女の風姿。

女体

じょたい ヂヨ― [0] 【女体】
女性の体。にょたい。

女使ひ

おんなづかい ヲンナヅカヒ 【女使ひ】
平安時代,平野神社・春日神社・賀茂神社などの祭りに勅使として遣わされた内侍。
⇔男使い
「周防の内侍―にてくだりけるに/金葉(賀詞)」

女偏

おんなへん ヲンナ― [0] 【女偏】
漢字の偏の一。「娘」「婿」「如」などの「女」の部分。

女傑

じょけつ ヂヨ― [0] 【女傑】
気性・言動などが思い切りがよく,大胆で,すぐれた働きをする女性。女丈夫(ジヨジヨウフ)。

女傑

じょけつ【女傑】
a heroine;→英和
a brave woman;an amazon.

女僧

にょそう [0] 【女僧】
女の僧。尼僧。あま。

女優

じょゆう ヂヨイウ [0] 【女優】
女性の俳優。
⇔男優

女優

じょゆう【女優】
an actress.→英和

女優髷

じょゆうまげ ヂヨイウ― [2] 【女優髷】
ふくらませた庇(ヒサシ)髪を七三に分け,襟のあたりで結ぶ束髪。新劇女優に始まり大正初期に流行した。

女児

じょじ【女児】
a (baby) girl;a daughter.→英和

女児

めなご 【女児・女子】
〔「めのこ」の転〕
女の子。娘。「―小忰(コセガレ)産みのままなる餓鬼十二疋/浄瑠璃・雪女」

女児

じょじ ヂヨ― [1] 【女児】
おんなの子。女子。
⇔男児

女公事

おんなくじ ヲンナ― 【女公事】
(1)女性が原告となって起こした訴訟。
(2)女性にかかる夫役。

女公達

おんなきんだち ヲンナ― 【女君達・女公達】
貴人の姫君たち。「大殿の御腹の―五所/宇津保(楼上・下)」

女六尺

おんなろくしゃく ヲンナ― 【女六尺・女陸尺】
武家で,奥方や姫君の乗り物を玄関から奥まで運ぶ女中。
⇔男六尺
「―大八をいじめてる/雑俳・川傍柳」

女冠

おんなこうぶり ヲンナカウブリ 【女冠】
女官の叙位。隔年の正月八日に行なった。
⇔男冠(オトココウブリ)
「―に女御更衣皆かうぶり給はりぬ/宇津保(国譲下)」

女冥利

おんなみょうり ヲンナミヤウ― [4] 【女冥利】
女に生まれたしあわせ。女に生まれた甲斐(カイ)のあること。女冥加。
⇔男冥利

女冥加

おんなみょうが ヲンナミヤウ― [4] 【女冥加】
「女冥利(オンナミヨウリ)」に同じ。

女出入り

おんなでいり ヲンナ― [4] 【女出入り】
男の,女性関係のもめごと。「―が絶えない男」

女別当

にょべっとう 【女別当】
斎宮寮・斎院司に仕える女官。「―してきこえ給へり/源氏(澪標)」

女剣劇

おんなけんげき ヲンナ― [4] 【女剣劇】
女性が男役を主演する剣劇。股旅物が多く,一時,東京浅草などで人気を得た。

女功

じょこう ヂヨ― [0] 【女功・女紅】
女子の仕事。裁縫・機織りなど。

女功場

じょこうば ヂヨ― [0] 【女功場】
(1)女子の仕事場。
(2)明治初期,女子に読み書きや裁縫などの手仕事を教えるために設けた教育機関。

女医

じょい【女医】
a woman doctor.

女医

じょい ヂヨ― [0][1] 【女医】
女性の医師。

女叙位

にょじょい 【女叙位】
女官に位を授ける儀式。一年おきに正月八日に行われた。おんなじょい。

女史

−じょし【−女史】
Madame[Mrs.,Miss] <Oka> ;Ms[Ms.] <Oka> .

女史

じょし ヂヨ― [1] 【女史】
(1)見識や教養が豊かで,社会的に活動している女性。また,そういう女性に対する敬称として名前の下につける語。
(2)律令制の女官の一。後宮で,文書の事をつかさどった。
(3)古代中国で,王后の礼事,後宮の記録などをつかさどった女官。

女史箴図

じょししんず ヂヨシシンヅ 【女史箴図】
画巻。中国,東晋の画家顧愷之(コガイシ)の筆と伝える。宮廷女官の心得を絵と文で描き表したもの。初唐期の模本を大英博物館が所蔵する。

女向き

おんなむき ヲンナ― [0] 【女向き】
女に適していること。また,そういうもの。
⇔男向き
「―の柄(ガラ)」

女君

おんなぎみ ヲンナ― 【女君】
(1)貴人の姫君を敬っていう語。
⇔男君
「―いとうつくしげにものしたまふれ/蜻蛉(下)」
(2)貴人の妻を敬っていう語。奥方。「―ののたまひし事をおぼして聞きすぐし給ふ/宇津保(忠こそ)」

女君

めぎみ 【女君・妻君】
他人の妻や娘を敬っていう語。「種松,緋の衣に白き笏もちて,―拝む/宇津保(吹上・下)」

女君達

おんなきんだち ヲンナ― 【女君達・女公達】
貴人の姫君たち。「大殿の御腹の―五所/宇津保(楼上・下)」

女囚

じょしゅう【女囚】
a female prisoner[convict].

女囚

じょしゅう ヂヨシウ [0] 【女囚】
女性の囚人。

女四書

おんなししょ ヲンナ― 【女四書】
(1)辻原元甫(ツジハラモトスケ)が編した女性向けの訓戒書。七巻。1656年刊。「女誡(ジヨカイ)」(後漢の曹大家著),「女孝経」(唐の陳邈(チンバク)の妻,鄭(テイ)氏著),「女論語」(唐の宋若莘(ソウジヤクシン)著),「内訓」(明の永楽帝の仁孝文皇后著)の四書を集めて,和訳したもの。
(2)中国,清の康煕(コウキ)年間に王相(オウシヨウ)が編纂した女子のための教訓書。四巻。「女誡」「女論語」「内訓」に,自分の母,劉(リユウ)氏著「女範」を加えて注をつけたもの。江戸末期に西坂天錫(テンシヤク)が和訳。

女坂

おんなざか ヲンナ― [0][3] 【女坂】
高い所にある社寺に通じる坂道が二つある時,勾配のゆるい方の坂。
⇔男坂

女声

じょせい ヂヨ― [0] 【女声】
女の声。特に,声楽で女性の歌う声部。アルト・ソプラノなど。
⇔男声
「―合唱」

女声合唱

じょせい【女声合唱】
a female chorus.

女壻

じょせい ヂヨ― [0] 【女婿・女壻】
娘のむこ。娘の夫。

女夜叉

にょやしゃ [2] 【女夜叉】
女体の夜叉。

女大学

おんなだいがく ヲンナ― 【女大学】
女子の教訓書。一巻。貝原益軒作とされるが,著者・成立年代とも未詳。一九条からなり,封建社会における女性観が著されている。江戸中期以後広く流布した。

女天下

おんなてんか【女天下】
petticoat government.

女太夫

おんなだゆう ヲンナダイフ [4] 【女太夫】
(1)江戸時代,鳥追い姿で三味線を弾き,浄瑠璃・小唄などを唄って門付(カドヅケ)をしながら歩く女。鳥追い。
(2)歌舞伎舞踊。鳥追い姿の女太夫を舞踊化したもの。「七小町容彩四季(ナナコマチスガタノサイシキ)」「角兵衛」など。
(3)義太夫を語ったり,水芸をしたりする女芸人。

女太鼓

おんなたいこ ヲンナ― 【女太鼓】
女の太鼓持ち。女の幇間(ホウカン)。「―の藤も御機嫌とり/浮世草子・諸艶大鑑 8」

女夫

めおと [0] 【夫婦・女夫・妻夫】
妻と夫。ふうふ。みょうと。「―になる」

女女しい

めめし・い [3] 【女女しい】 (形)[文]シク めめ・し
(1)いくじがない,思いきりが悪いなど,男としてふさわしくない。柔弱である。「―・い振る舞い」
(2)女のようだ。「かくばかりそひゐて,―・しく諸共するは/落窪 1」
⇔雄雄しい
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

女好き

おんなずき ヲンナ― [0] 【女好き】
(1)男の容姿・気性が女の気持ちをひきつけること。
⇔男好き
「―のする顔」
(2)男が女との情事を好むこと。また,その男。

女好き

おんなずき【女好き】
a woman chaser (人).〜の fond of women;lustful[amorous].→英和

女姿

おんなすがた ヲンナ― [4] 【女姿】
女の身なり・振る舞い。女装。
⇔男姿
「憑きものの本意をせんとて,―にて怒りぬれば/風姿花伝」

女婿

じょせい【女婿】
a son-in-law;one's daughter's husband.

女婿

じょせい ヂヨ― [0] 【女婿・女壻】
娘のむこ。娘の夫。

女媧

じょか ヂヨクワ 【女媧】
中国の古伝説上の女帝。三皇の一。女希氏・媧皇(カコウ)・女皇とも。伏羲(フツキ)の妹,または妻というが,漢代以前の古書では二人は関連がない。人首蛇身。こわれた天を補修し,天を支える柱を立て,蘆の灰を積んで洪水を止めたという。

女嫌い

おんなぎらい ヲンナギラヒ [4] 【女嫌い】
男が,女と交際すること,あるいは女らしさを好まないこと。また,そういう男。ミソジニー。

女嫌い

おんなぎらい【女嫌い】
misogyny;→英和
a misogynist[woman-hater](人).

女嬬

にょじゅ 【女嬬・女孺】
⇒にょうじゅ(女嬬)

女嬬

にょうじゅ 【女嬬・女孺】
後宮に仕える女官。采女(ウネメ)・氏女(ウジメ)から採用され,宮内の掃除や雑事に従事。にょじゅ。めのわらわ。

女子

おみなご ヲミナ― 【女子】
〔古くは「おみなこ」〕
女の子。若い女性。

女子

じょし ヂヨ― [1] 【女子】
(1)おんなの子。むすめ。
(2)おんな。女性。婦人。「―校」
⇔男子

女子

にょし 【女子】
⇒じょし(女子)

女子

じょし【女子】
a woman;→英和
a girl <student> .→英和
‖女子教育 education of women.女子大学 a women's college[university].

女子

めこ 【女子】
(1)女の子。女子。「さべき人の―皆宮仕へに出ではてぬ/栄花(つぼみ花)」
(2)女性の性器をいう隠語。

女子

めなご 【女児・女子】
〔「めのこ」の転〕
女の子。娘。「―小忰(コセガレ)産みのままなる餓鬼十二疋/浄瑠璃・雪女」

女子

おんなご ヲンナ― 【女子】
(1)女の子。幼女。女児。「京にて生まれたりし―,国にてにはかに失せにしかば/土左」
(2)若い女。おなご。女。「―ども呼びて床をとらせ/浮世草子・諸艶大鑑 5」

女子

おなご ヲナ― [0] 【女子】
〔「おんなご」の転〕
(1)女の人。女性。婦人。
(2)女の子。女児。
(3)召し使いの女。女中。はしため。
〔古風な言い方。多く,関西でいう〕

女子らしい

おなごらし・い ヲナゴ― 【女子らしい】 (形)[文]シク をなごら・し
〔中世・近世の語〕
おんならしい。「―・イ人/日葡」

女子供

おんなこども ヲンナ― [4] 【女子供】
女と子供。女や子供。軽んじていう場合が多い。

女子大学

じょしだいがく ヂヨ― [3] 【女子大学】
女子を対象として教育を行う大学。女子大。

女子大生

じょしだいせい ヂヨ― [3] 【女子大生】
(1)女子大学の学生。
(2)女子の大学生。

女子学習院

じょしがくしゅういん ヂヨ―ガクシフヰン 【女子学習院】
皇族・華族の女子の教育機関。1885年(明治18)宮内省所管の華族女学校として発足。1918年(大正7)女子学習院となり,47年(昭和22)学習院と合併。

女子専門学校

じょしせんもんがっこう ヂヨ―ガクカウ [7][1][5] 【女子専門学校】
旧制の専門学校の一。高等女学校を終えた者を入学させ,修業年限は三年以上。女専(ジヨセン)。

女子差別撤廃条約

じょしさべつてっぱいじょうやく ヂヨ―デウヤク 【女子差別撤廃条約】
⇒女性(ジヨセイ)差別撤廃条約

女子師範学校

じょししはんがっこう ヂヨ―ガクカウ [6][1][4] 【女子師範学校】
小学校・国民学校の女子教員を養成した旧制の国立学校。各都道府県に設置されていた。戦後,新制大学に編入。

女子挺身隊

じょしていしんたい ヂヨ― [1][0] 【女子挺身隊】
太平洋戦争下の女子勤労動員組織。満二五歳未満の女子を居住地・職域で組織。1943年(昭和18)の閣議決定で実施,翌年の女子挺身勤労令により一年間の勤労奉仕を義務づけた。

女子栄養大学

じょしえいようだいがく ヂヨ―エイヤウ― 【女子栄養大学】
私立大学の一。1933年(昭和8)創立の家庭食糧研究会を源とし,61年設立。本部は坂戸市。

女子竹

おなごだけ ヲナ― [3] 【女子竹】
雌竹(メダケ)の別名。

女子結び

おなごむすび ヲナ― [4] 【女子結び】
「女結(オンナムス)び」に同じ。

女子美術大学

じょしびじゅつだいがく ヂヨ― 【女子美術大学】
私立大学の一。1900年(明治33)創立の女子美術学校を源とし,女子美術専門学校を経て,49年(昭和24)設立。本部は相模原市。

女子衆

おなごしゅう ヲナ― [0][3] 【女子衆】
〔「おなごしゅ」「おなごし」とも〕
(1)女たち。婦人がた。女性たち。
(2)女中。下婢。
⇔男衆
〔古風な言い方。多く,関西でいう〕

女子高等師範学校

じょしこうとうしはんがっこう ヂヨ―カウトウシハンガクカウ [10][1][8] 【女子高等師範学校】
師範学校・尋常中学校・高等女学校の女子教員を養成した旧制の国立学校。1890年(明治23)東京に,1908年奈良に設立された。現在のお茶の水女子大学と奈良女子大学がその後身。女高師。

女学

じょがく ヂヨ― [1][0] 【女学】
女子のおさめるべき学問。また,女子の学ぶ学校。「追々と―も御取建(オトリタ)ての時勢に向つて/夜明け前(藤村)」

女学校

じょがっこう【女学校】
a girls' school.

女学校

じょがっこう ヂヨガクカウ [2] 【女学校】
(1)女子の学校。
(2)旧制の「高等女学校」の略。女子に中等程度の教育を授けた。

女学生

じょがくせい【女学生】
a schoolgirl;→英和
a girl student.

女学生

じょがくせい ヂヨ― [2] 【女学生】
旧制女学校の生徒。現在では,主に高校・中学の女生徒をいう。

女学雑誌

じょがくざっし ヂヨガク― 【女学雑誌】
文芸雑誌。1885年(明治18)創刊。1904年廃刊。編集人は近藤賢三・巌本善治・青柳猛と順次変わった。若松賤子・北村透谷らが執筆し,のちの「文学界」の母胎となった。

女孺

にょじゅ 【女嬬・女孺】
⇒にょうじゅ(女嬬)

女孺

にょうじゅ 【女嬬・女孺】
後宮に仕える女官。采女(ウネメ)・氏女(ウジメ)から採用され,宮内の掃除や雑事に従事。にょじゅ。めのわらわ。

女官

じょかん ヂヨクワン [0] 【女官】
宮中に仕える女性の官人。にょかん。にょうかん。

女官

にょかん [0] 【女官】
朝廷に仕える女性の官人の総称。上級の者を女房というのに対して下級の者をさしていうことも多い。宮人(キユウジン)。にょうかん。

女官

にょうかん [0] 【女官】
「にょかん(女官)」に同じ。

女官

じょかん【女官】
a court lady.

女宮

おんなみや ヲンナ― 【女宮】
皇族の女子。皇女。内親王。
⇔男宮
「ただ―一所をぞ持ちたてまつり給へりける/源氏(宿木)」

女宿

うるきぼし 【女宿】
二十八宿の女宿の和名。水瓶座の西部に当たる。

女寡

おんなやもめ ヲンナ― [4] 【女寡】
〔「やもめ」は本来女にいうのであるが,「男やもめ」というのに対して〕
夫と死別または生別したあと,ひとり身でいる女。やもめ。寡婦(カフ)。未亡人。
⇔男鰥(オトコヤモメ)
「男やもめに蛆(ウジ)がわき,―に花が咲く」

女寺

おんなでら ヲンナ― [0][3] 【女寺】
(1)尼寺。
(2)江戸時代,女性の師匠が女児だけを集めて教育した寺子屋。「―へも遣らずして筆の道を教へ/浮世草子・永代蔵 2」

女専

じょせん ヂヨ― [0] 【女専】
「女子専門学校」の略。

女将

おかみ【女将】
a landlady (宿屋の);→英和
a mistress (料亭の).→英和

女将

じょしょう ヂヨシヤウ [0] 【女将】
(1)料理屋・待合・旅館などの女主人。おかみ。にょしょう。
(2)一軍を率いる女の大将。

女将

にょしょう 【女将】
⇒じょしょう(女将)

女尊男卑

じょそんだんぴ ヂヨソン― [4] 【女尊男卑】
女を男より尊いものとみなすこと。
⇔男尊女卑

女山

おんなやま ヲンナ― [0] 【女山】
一対の山の小さい方またはなだらかな方を女性に見立てていう語。
⇔男山

女川

おながわ ヲナガハ 【女川】
宮城県東部,牡鹿半島基部にある町。遠洋漁業の基地。水産加工業が盛ん。ウミネコの繁殖地江ノ島がある。

女工

じょこう【女工】
a factory girl.

女工

じょこう ヂヨ― [0] 【女工】
(1)第二次大戦前,雇われて作業場や工場で働いた女性に対する呼称。女子工員。
⇔男工
(2)古代,官司に属して染織や裁縫に従事した女性。

女工哀史

じょこうあいし ヂヨコウ― 【女工哀史】
記録文学。細井和喜蔵著。1925年(大正14)刊。紡績工場の女子労働者の悲惨な姿を,多くの資料と著者自身や妻などの体験を交じえ,人道主義の立場から詳細に描く。

女帝

じょてい ヂヨ― [0] 【女帝】
女性の帝王。女王。

女帝

にょてい 【女帝】
⇒じょてい(女帝)

女帝

じょてい【女帝】
an empress.→英和

女師匠

おんなししょう ヲンナ―シヤウ [4] 【女師匠】
芸事などの女の師匠。

女帯

おんなおび ヲンナ― [4] 【女帯】
女性がしめる帯。
⇔男帯

女店員

じょてんいん【女店員】
<米> a saleswoman;→英和
<英> a shopgirl.

女庭訓

おんなていきん ヲンナ― [4] 【女庭訓】
〔女子用「庭訓往来」の意〕
江戸時代の女子修養書。「―躾け方よう見やしやんせ/浄瑠璃・妹背山」

女形

おんながた ヲンナ― [0] 【女形・女方】
歌舞伎で,もっぱら女性に扮する俳優。江戸初期,女性の舞台出演が禁じられてから発生した。おやま。
⇔男形

女形

おやま ヲヤマ [1][2] 【女形・女方・御山】
〔江戸初期に小山次郎三郎が使った遊女の人形から出た語という。→おやま人形〕
(1)歌舞伎で女役を演ずる男性の役者。また操り人形で,女役の人形。おんながた。
(2)(上方で)遊女のこと。「あの上手な絵書殿によい―を十人程書いてもらひ/浄瑠璃・反魂香」

女形

おやま【女形】
an actor who plays women's parts.〜に扮する act in a woman's role.

女形人形

おやまにんぎょう ヲヤマ―ギヤウ [4] 【女形人形】
(1)少女の形に作った人形。
(2)江戸初期,承応(1652-1655)頃,人形遣い小山次郎三郎が江戸の操り人形芝居で使った遊女人形。[嬉遊笑覧]

女形形

おやまがた ヲヤマ― [0] 【女形形・女形方】
もっぱら女性を演ずる男の役者。おやま。

女形方

おやまがた ヲヤマ― [0] 【女形形・女形方】
もっぱら女性を演ずる男の役者。おやま。

女役

おんなやく ヲンナ― [0] 【女役】
(1)演劇・映画などで,女性として登場する役まわり。
(2)女のつとめるべき役目・役割。「さる御かたに表使の―を勤めし時/浮世草子・一代女 3」

女御

にょうご [1] 【女御】
〔「にょご」とも〕
(1)天皇の寝所に侍した女性で,皇后・中宮の下,更衣の上の格。多くは摂関など名家の子女から選ばれ,人数は不定。平安中期以降,女御から皇后を立てるのが例となった。
(2)上皇・皇太子の妃。

女御

にょご 【女御】
⇒にょうご(女御)

女御代

にょうごだい 【女御代】
大嘗会(ダイジヨウエ)の御禊(ゴケイ)の際,女御の代理として奉仕する者。

女御子

おんなみこ ヲンナ― 【女御子】
皇女。内親王。おんなみや。「さるべき―やおはせざりけむ/源氏(賢木)」

女御腹

にょうごばら 【女御腹】
女御の腹から生まれること。また,その人。「院の御いもうとの―なりけり/宇津保(蔵開中)」

女徳

じょとく ヂヨ― [0] 【女徳】
女性が本来もっている徳性。また,女性が身につけるべき徳。婦徳。

女心

おんなごころ【女心】
a woman's heart[feelings].

女心

おんなごころ ヲンナ― [4] 【女心】
(1)女らしい心。女性特有の繊細な心。「―をはかりかねる」
(2)女の変わりやすい心。「―と秋の空(元来ハ「男心と秋の空」,変ワリ易イコトノタトエ)」
(3)女が男を恋しがり求める心。
(4)男が女を恋しく思う心。「仁俊は―あるものの空聖(ソラヒジリ)だつる/十訓 4」

女性

にょしょう [0] 【女性】
女として生まれたもの。おんな。じょせい。「もし―にて候へば/平家 10」

女性

じょせい ヂヨ― [0] 【女性】
(1)おんな。婦人。
⇔男性
「―の地位が向上する」
(2)文法上の性の一。男性・中性に対する。
→性(4)

女性

じょせい【女性】
womanhood;→英和
the gentle[fair]sex;women;→英和
(a) woman;→英和
《文》the feminine gender.〜の female.→英和
〜的 feminine <beauty> ;→英和
womanly;→英和
womanish.→英和
‖女性解放運動(家) (a) women's liberation (libber).

女性の権利の擁護

じょせいのけんりのようご 【女性の権利の擁護】
〔原題 A Vindication of the Rights of Woman〕
女性解放の理論書。ウルストンクラフト著。1792年刊。近代フェミニズムの最初の優れた著作として評価されている。

女性ホルモン

じょせいホルモン ヂヨ― [4] 【女性―】
⇒雌性(シセイ)ホルモン

女性労働

じょせいろうどう ヂヨ―ラウ― [4] 【女性労働】
賃金を受け取って行われる女性の労働。女子労働。婦人労働。

女性学

じょせいがく ヂヨ― [2] 【女性学】
性差別意識や男性中心の視点にとらわれた既存の学問のあり方を批判し,女性の視点から問い直す研究。女性解放運動と深い結びつきをもち,学際的性格をもつ。

女性差別撤廃条約

じょせいさべつてっぱいじょうやく ヂヨ―デウヤク 【女性差別撤廃条約】
1979年(昭和54)国連総会において採択された「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」のこと。日本は,80年調印,85年批准書を寄託,同年発効。女子差別撤廃条約。

女性的

じょせいてき ヂヨ― [0] 【女性的】 (形動)
やさしさ・しとやかさなど女性がもつとされる特性をそなえているさま。また,男性の性格・行動などがめめしく優柔不断であるさまにもいう。
⇔男性的
「―な思いやり」「―な男」

女性美

じょせいび ヂヨ― [2] 【女性美】
女性特有の美しさ。

女性解放運動

じょせいかいほううんどう ヂヨ―カイハウ― [8] 【女性解放運動】
(1)性別による社会的差別や男性への従属から女性を解放し,女性の自由と自立をめざす運動。
(2)特に,性差による既成の役割分担や制度的差別と,それを支えている社会通念や人々の意識を変革し,伝統的な「女性」概念による束縛から女性を解放しようとする運動。1960年代後半にアメリカで始まり,70年代にかけて先進国に広まり,日本にも女性の職場進出や社会参加をもたらした。ウーマン-リブ。

女性語

じょせいご ヂヨ― [0] 【女性語】
女性特有の言葉,あるいは表現。終助詞の「の」「よ」「わ」「かしら」,感動詞の「あら」「まあ」,接頭語の「お」,敬語の「ませ」「まし」などの類。古くは,宮中・斎宮・尼門跡・遊里などに特有の女性語があった。婦人語。

女悦丸

にょえつがん [3] 【女悦丸】
江戸時代に売られた媚薬(ビヤク)の一種。女悦喜好丸。

女懸かり

おんながかり ヲンナ― 【女懸かり】
(1)女性の風姿。「およそ,―,若き為手(シテ)の嗜みに似合ふ事なり/風姿花伝」
(2)シテが女性の能。また,女能(オンナノウ)の音曲。「脇の能,祝言に有まじき節也。―には似合ふべき歟/申楽談儀」

女戸主

にょこしゅ [2] 【女戸主】
民法旧規定で,女子の戸主。

女戸主

おんなこしゅ ヲンナ― [4] 【女戸主】
(民法旧規定で)女の戸主。にょこしゅ。

女房

にょうぼう【女房】
a wife.→英和
女房役 one's right-hand man.

女房

にょうぼう [1] 【女房】
〔「房」は部屋の意。女官の部屋が原義。「にょう」は慣用音〕
(1)妻。自分の妻のことをいう場合に多く用いられる。にょうぼ。「―の尻に敷かれる」
(2)宮中に仕え,房(=部屋)を与えられて住む女官の総称。出身階級によって上臈・中臈・下臈に大別される。また,院や諸宮・貴人の家などに仕える女性をもいう。「家の御達,―などのうかがふを/枕草子 3」
(3)女性,また愛情の対象としての女性をいう。中世・近世の用法。「あたりの―をかたらふて,ただ今これへおしよせらるる/狂言・髭櫓」

女房

にょうぼ [1] 【女房】
〔「にょうぼう(女房)」の転〕
「にょうぼう(女房){(1)}」に同じ。

女房

にゅうぼう ニウバウ 【女房】
にょうぼう。「さもいつくしき―たち/仮名草子・恨の介」
〔「にうばう」は室町から江戸初期に多く見られる表記で,「にょうぼう」と読まれたものと思われる〕

女房の侍

にょうぼうのさぶらい 【女房の侍】
宮中で,女房の詰め所である台盤所(ダイバンドコロ)のこと。

女房の簡

にょうぼうのふだ 【女房の簡】
宮中清涼殿の台盤所にあって,女房の名や当番を記した簡。日給(ニツキユウ)の簡の一。

女房天下

にょうぼうてんか [5] 【女房天下】
一家の中で,妻が夫よりも権力のあること。かかあ天下。

女房奉書

にょうぼうほうしょ 【女房奉書】
天皇側近に仕える女房が,天皇の勅命を奉じて出す文書。仮名文の散らし書きで書かれ,鎌倉時代に始まり,室町時代に最も盛んとなった。

女房家主

にょうぼういえぬし 【女房家主】
一家の主婦。にょうぼうあるじ。「惣じての―・身体(シンダイ)の仕合せにひかれて,姿は作りものといへり/浮世草子・織留 5」

女房役

にょうぼうやく [0][3] 【女房役】
妻が夫の内助となるように,補佐役となって相手を助け盛りたてる役目。また,その人。

女房持

にょうぼうもち [3][0] 【女房持(ち)】
妻帯していること。また,妻帯者。

女房持ち

にょうぼうもち [3][0] 【女房持(ち)】
妻帯していること。また,妻帯者。

女房旱

にょうぼうひでり 【女房旱】
女ひでり。「―はゆくまいし,おのればつかりが女か/浄瑠璃・傾城酒呑童子」

女房狂ひ

にょうぼうぐるい 【女房狂ひ】
遊女屋などに通い,女色におぼれること。女狂い。「―ヲスル/日葡」

女房装束

にょうぼうしょうぞく [5] 【女房装束】
宮中に仕える女房の服装。儀式などの晴れのときには張袴(ハリバカマ)・単(ヒトエ)・五衣(イツツギヌ)・打衣(ウチギヌ)・表着(ウワギ)・唐衣・裳(モ)をつける。日常の装束には張袴を生袴(キノハカマ)に替え,唐衣と裳を略した。
女房装束[図]

女房詞

にょうぼうことば [5] 【女房詞】
室町初期頃,御所や仙洞御所に仕える女房たちによって使用され始めた一種の隠語。食物・衣服・日常の用具に関するものが多く,上品で優美な言葉として,のちには将軍家に仕える女性から町家の女性にまで広がった。さらには一部の語彙は男性の間にまで用いられるに至ったものもある。団子を「いしいし」,豆腐を「おかべ」,鯉を「こもじ」という類。
→女房詞[表]

女房車

にょうぼうぐるま 【女房車】
女房{(2)}の乗る牛車(ギツシヤ)。おんなぐるま。

女所

おんなどころ ヲンナ― 【女所】
宮中で女官のいるところ。「―にてしどけなくよろづのことならひたる宮の内に/源氏(夕霧)」

女所帯

おんなじょたい ヲンナ― [4] 【女所帯・女世帯】
女ばかりで男のいない所帯。
⇔男所帯

女扇

おんなおうぎ ヲンナアフギ [4] 【女扇】
女持ちの小形の扇。
⇔男扇

女手

おんなで ヲンナ― [0] 【女手】
(1)女の手。非力や,か弱さを表す語。「夫を失い―一つで子供を育てる」
(2)女の働き手。「―が足りない」
(3)操り人形の手の一。白色で柔らかく曲がり,優美に指をそらすことができる。
(4)女の筆跡。「―の手紙」
(5)「女文字(オンナモジ)」に同じ。「ただのも―もいみじう書きつくし給ふ/源氏(梅枝)」
⇔男手

女手形

おんなてがた ヲンナ― 【女手形】
江戸時代,女性の関所通行許可証。年齢・人相・性質や旅の目的・日限などを記し,男子用の手形より記載事項が詳細であった。女切手。

女持

おんなもち ヲンナ― [0] 【女持(ち)】
女性が持つ物として作ったもの。「―の財布」

女持ち

おんなもち ヲンナ― [0] 【女持(ち)】
女性が持つ物として作ったもの。「―の財布」

女振り

おんなぶり ヲンナ― [0] 【女振り】
女の顔かたちや姿。女の器量。おんなっぷり。
⇔男振り

女敵

めがたき 【女敵・妻敵】
自分の妻と密通した男。姦夫(カンプ)。「―をもえ討たず/浄瑠璃・堀川波鼓(中)」

女敵討ち

めがたきうち 【女敵討ち】
女敵を討ちとること。「―は天下のお許し/浄瑠璃・反魂香」

女文

おんなぶみ ヲンナ― 【女文】
女性の書く手紙。「まんなを走り書きて,さるまじきどちの―になかば過ぎて書きすくめたる/源氏(帚木)」

女文字

おんなもじ ヲンナ― [4] 【女文字】
(1)女の書いた文字。女の筆跡。「―の手紙」
(2)〔平安時代,主として女性が用いたので〕
平仮名。女手(オンナデ)。女仮名。
⇔男文字

女方

おんながた ヲンナ― [0] 【女形・女方】
歌舞伎で,もっぱら女性に扮する俳優。江戸初期,女性の舞台出演が禁じられてから発生した。おやま。
⇔男形

女方

おやま ヲヤマ [1][2] 【女形・女方・御山】
〔江戸初期に小山次郎三郎が使った遊女の人形から出た語という。→おやま人形〕
(1)歌舞伎で女役を演ずる男性の役者。また操り人形で,女役の人形。おんながた。
(2)(上方で)遊女のこと。「あの上手な絵書殿によい―を十人程書いてもらひ/浄瑠璃・反魂香」

女方

おんながた ヲンナ― [0] 【女方】
(1)男と女との二手に分けたときの女の方。女の側。
⇔男方
「いかなることにかと心得がたく,―もあやしう様たがひたる物思ひをなむしける/源氏(夕顔)」
(2)妻の縁戚。「美濃守かしこまりうれしくめでたき―なりと思ひて/落窪 4」
(3)男と夫婦・恋人の関係にある女の側。「―も心あわただしけれど/源氏(賢木)」
(4)女のいる所。宮中の女房の詰め所である台盤所(ダイバンドコロ)。「をとこ―許されたりければ/伊勢 65」

女旱り

おんなひでり ヲンナ― [4] 【女旱り】
女が少なくて,男が相手の女を求めにくいこと。
⇔男ひでり

女時

めどき 【女時】
運の向いていない時。衰運の時。
⇔男時(オドキ)
「時の間にも,男時(オドキ)・―とてあるべし/風姿花伝」

女木

めぎ [1] 【女木・雌木】
(1)雌雄異株の植物で,雌花だけをつける木。
(2)木材の継ぎ手で,凹状のくぼみのある方の材。また上下二段に重ねた場合の下方の材。
⇔男木(オギ)

女木島

めぎじま 【女木島】
香川県高松市北方の島。桃太郎伝説があり,鬼ヶ島ともいわれる。

女松

めまつ [1] 【雌松・女松】
アカマツの別名。
⇔雄松

女柄

おんながら ヲンナ― [0] 【女柄】
女が着るのに適する布地の柄。

女楽

じょがく ヂヨ― [1] 【女楽】
(1)宴席で,舞踊・音曲などで興をそえる女。「賢者をまねき,―をさけ/保元(下・古活字本)」
(2)奈良・平安時代,宮中で行われた内教坊の舞姫の楽。

女楽

おんながく ヲンナ― 【女楽】
女ばかりで演奏する音楽。「箏・琵琶の音も合はせて―試みさせむ/源氏(若菜下)」

女楽の拝

じょがくのはい ヂヨ― 【女楽の拝】
平安時代,豊明節会(トヨノアカリノセチエ)の際,群臣が女楽を拝観したお礼を言上する儀式。

女権

じょけん ヂヨ― [0] 【女権】
女性の権利。特に,社会・政治・法律上の女性の権利。「―の拡張」

女権

じょけん【女権】
women's rights.女権拡張論者 a suffragist;a feminist.→英和

女歌舞伎

おんなかぶき ヲンナ― [4] 【女歌舞伎】
江戸初期に流行した,女だけで演じる歌舞伎。阿国(オクニ)歌舞伎を起源とし,多くは遊女が出演した。1629年風紀を乱すという理由で禁止され,若衆歌舞伎がこれに代わった。遊女歌舞伎。

女正月

おんなしょうがつ ヲンナシヤウグワツ [4] 【女正月】
〔京阪の風俗として,年始には忙しかった女が,この日年賀に出向くことから〕
正月一五日。正月二〇日とする地方もある。[季]新年。

女殺し

おんなごろし【女殺し】
the murderer of a woman;→英和
a lady-killer (女たらし).

女殺し

おんなごろし ヲンナ― [4] 【女殺し】
女を夢中にさせるような魅力のある男。女たらし。

女殺油地獄

おんなころしあぶらのじごく ヲンナコロシアブラノヂゴク 【女殺油地獄】
人形浄瑠璃,世話物の一。近松門左衛門作。1721年初演。大坂天満町の油商河内屋与兵衛が,放蕩(ホウトウ)して借金に責められ,豊島屋(テシマヤ)七左衛門の妻お吉に無心を言いかけたが,断られたので惨殺した事件を脚色したもの。

女気

おんなけ ヲンナ― [0] 【女気】
〔「おんなげ」とも〕
女がいること。女のいる気配。おんなっけ。「―抜きの宴会」

女気

おんなぎ ヲンナ― [0][3] 【女気】
女の内気でやさしくしとやかな心。女ごころ。おなごぎ。
⇔男気
「ともに急ぐは―のなさけ鋭(スルド)に人たへて/浄瑠璃・宵庚申(下)」

女波

めなみ [1] 【女波・女浪】
高低のある波のうち,低く打ち寄せる波。
⇔男波(オナミ)

女流

じょりゅう ヂヨリウ [0] 【女流】
女性。婦人。「―棋士」「―文学」

女流

じょりゅう【女流(の)】
a woman <aviator> ;→英和
a female <writer> ;→英和
a lady <reporter> .→英和

女流作家

じょりゅうさっか ヂヨリウサク― [4] 【女流作家】
女性の小説家。閨秀(ケイシユウ)作家。

女浄瑠璃

おんなじょうるり ヲンナジヤウ― [4] 【女浄瑠璃】
女の語る浄瑠璃。また,浄瑠璃語りの女。江戸初期,古浄瑠璃の頃に流行したが,寛永年間(1624-1644)に禁止された。江戸中期以降は女義太夫をいう。

女浪

めなみ [1] 【女波・女浪】
高低のある波のうち,低く打ち寄せる波。
⇔男波(オナミ)

女清玄

おんなせいげん ヲンナ― 【女清玄】
歌舞伎「隅田川花御所染(スミダガワハナノゴシヨゾメ)」の通称。世話物。六幕。四世鶴屋南北作。1814年初演。清水寺清玄の話を女に書きかえたもの。

女湯

おんなゆ ヲンナ― [0][3] 【女湯】
男女別になっている浴場で,女が入る浴室。女風呂。
⇔男湯

女満別

めまんべつ 【女満別】
北海道東部,網走支庁の町。網走市に隣接し,空港がある。

女牢

おんなろう ヲンナラウ [3] 【女牢】
江戸時代,女囚を収容した獄舎。女部屋。

女物

おんなもの ヲンナ― [0] 【女物】
(1)女性用として作った品物。
⇔男物
「―の傘」
(2)「女能(オンナノウ){(1)}」に同じ。

女物の

おんなもの【女物の】
ladies' <watch> ;women's;for ladies' use.

女物狂い

おんなものぐるい ヲンナ―グルヒ [6] 【女物狂い】
能で,四番目物の一。夫や子などを慕って狂乱する女性を主人公とする曲の総称。「三井寺」「隅田川」「富士太鼓」など。

女犯

にょぼん [0] 【女犯】
〔仏〕 僧が不淫戒を破り,女性と交わること。「―肉食(ニクジキ)」

女狂い

おんなぐるい ヲンナグルヒ [4] 【女狂い】
女色におぼれること。また,その男。

女狂い

おんなぐるい【女狂い】
philandering.〜をする philander;→英和
run after women.

女王

にょおう [2] 【女王】
(1)「じょおう(女王){(1)}」に同じ。
(2)「じょおう(女王){(2)}」に同じ。

女王

じょうおう ヂヨウワウ [3] 【女王】
⇒じょおう(女王)

女王

じょおう【女王】
a queen.→英和
女王蜂(蟻) a queen bee (ant).

女王

じょおう ヂヨワウ [2] 【女王】
〔「じょうおう」とも〕
(1)女性の君主。にょおう。「エリザベス―」
(2)王の后(キサキ)。にょおう。
(3)内親王の宣下がない皇族の女子。明治の皇室典範では,五世以下の皇族女子をいい,現制度では,三世以下の嫡男系嫡出の皇族女子をいう。
(4)その分野で最もすぐれている女性。「テニス界の―」

女王禄

おうろく ワウ― 【女王禄】
平安時代,白馬節会(アオウマノセチエ)の翌日(正月八日)と,新嘗(ニイナメ)祭の翌日(一一月中の巳(ミ)の日)に,紫宸殿(シシンデン)で皇族の子女(女王)に絹布・綿などを下付する儀式。
〔「女」の字は慣例として読まない〕

女王蜂

じょおうばち ヂヨワウ― [2] 【女王蜂】
社会生活をするハチの集団で,群れの中心となり,産卵能力をもつ雌のハチ。ミツバチ・スズメバチ・マルハナバチなどの巣に一匹だけいる。

女王蟻

じょおうあり ヂヨワウ― [2] 【女王蟻】
社会生活をするアリの集団で,産卵能力をもつ雌アリ。

女瓦

めがわら [2] 【牝瓦・女瓦】
凹面を上に向けて用いる瓦。伏せて用いる牡瓦(オガワラ)と組み合わせて交互に葺(フ)く。本瓦葺きに用いる平瓦など。
⇔牡瓦

女生

じょせい ヂヨ― [0] 【女生】
女の生徒。女生徒。「学校へは―と伴うて通ひにき/妾の半生涯(英子)」

女生徒

じょせいと【女生徒】
a schoolgirl;→英和
a girl student.

女男

めお 【女男・陰陽】
女と男。妻と夫。「―相具して御嶽へ参る者ありけり/発心 8」

女癖

おんなぐせ ヲンナ― [0] 【女癖】
(多く「女癖が悪い」の形で)男がすぐ女に手を出すこと。だらしなく女性と関係をもつこと。

女盛り

おんなざかり【女盛り】
<be in> the prime of womanhood.

女盛り

おんなざかり ヲンナ― [4] 【女盛り】
女の一生のうちで,最も美しくなる年頃。また,女として最も成熟した年頃。
⇔男盛り

女監

じょかん ヂヨ― [0] 【女監】
女囚を収容する監房。

女直

じょちょく ヂヨチヨク [0] 【女直】
⇒女真(ジヨシン)

女相撲

おんなずもう ヲンナズマフ [4] 【女相撲】
女が相撲をとること。また,女の相撲とり。

女真

じょしん ヂヨシン [1][0] 【女真】
一〇世紀以降,中国東北地方東部に住んだ,狩猟・牧畜を主とするツングース系の民族。粛慎(シユクシン)・靺鞨(マツカツ)と同系統。一二世紀初め完顔(ワンヤン)部の阿骨打(アクダ)が,遼から自立して金(キン)を建国,その系譜を引くヌルハチは一七世紀初め後金(コウキン)(のちに清朝に発展)を建てた。女直(ジヨチヨク)。

女真文字

じょしんもじ ヂヨシン― [4] 【女真文字】
女真族が一二世紀に作った文字。漢字と契丹(キツタン)文字の影響を受けているが,系統はアルタイ諸語に属するツングース系。大字と小字の別は明らかだが,完全には解読されていない。

女礼

じょれい ヂヨ― [0] 【女礼】
女性の心得るべき礼式。女礼式。

女礼者

おんなれいじゃ ヲンナ― [4] 【女礼者】
女性の年賀客。女賀客。女礼。[季]新年。

女神

めがみ [1] 【女神】
女性の神。
⇔男神(オガミ)
「勝利の―」

女神

めがみ【女神】
a goddess.→英和

女神

じょしん ヂヨ― [0] 【女神】
女の神。めがみ。

女神

おんながみ ヲンナ― [3] 【女神】
⇒めがみ(女神)

女神

おみながみ ヲミナ― 【女神】
晴天を祈って作る紙人形。てるてるぼうず。「―には,衣(キヌ)ぬひてたてまつるこそよかなれ/蜻蛉(下)」

女童

じょどう ヂヨ― 【女童】
女の子供。めのわらわ。童女。

女童

おんなわらべ ヲンナ― 【女童】
「おんなわらわ(女童)」に同じ。

女童

おんなわらわ ヲンナワラハ 【女童】
女の子。少女。めのわらわ。「ありける―なむ,この歌をよめる/土左」

女竹

めだけ [1] 【女竹・雌竹】
イネ科のタケササ類。丘や河岸などに群生し,栽培もされる。高さ約5メートル,径約2.5センチメートル。竹の皮は永く稈(カン)上に残る。稈はうちわ・筆・笛などに用いる。ナヨタケ。シノダケ。河竹。苦竹(ニガタケ)。

女筆

にょひつ [0] 【女筆】
女流の筆法。おんなで。じょひつ。

女節

めぶし [1] 【女節・雌節】
カツオの腹側の肉で作った鰹(カツオ)節。
⇔男節(オブシ)

女節分

おんなせつぶん ヲンナ― 【女節分】
江戸時代,節分に参詣するかわりに,正月一九日に女子が京都吉田神社の厄払いの神事に詣でること。

女系

じょけい【女系】
the female line.

女系

にょけい [0] 【女系】
⇒じょけい(女系)

女系

じょけい ヂヨ― [0] 【女系】
女子によって受け継がれる系統。また,母方の血統。
⇔男系

女系親

じょけいしん ヂヨ― [2] 【女系親】
母方の親族。

女紅

じょこう ヂヨ― [0] 【女功・女紅】
女子の仕事。裁縫・機織りなど。

女結び

おんなむすび ヲンナ― [4] 【女結び】
ひもの結び方の一。男結びの結び方を左から始めたもの。おなごむすび。
⇔男結び(1)

女給

じょきゅう ヂヨキフ [0] 【女給】
カフェやバーなどの飲食店で,客の接待や給仕をする女性をいった語。ホステス。

女給

じょきゅう【女給】
a waitress;→英和
a barmaid.→英和

女絵

おんなえ ヲンナヱ [3] 【女絵】
(1)平安時代の用語で,貴族の女性たちが愛好した「源氏物語絵巻」などの物語絵のような,情趣に富んだ絵かという。「―のをかしきにいとよう似て/紫式部日記」
→男絵
(2)美人画。

女義太

おんなぎだ ヲンナ― [4] 【女義太】
「女義太夫(ギダユウ)」の略。

女義太夫

おんなぎだゆう ヲンナ―ダイフ [4] 【女義太夫】
女の義太夫語り。また,女が語る義太夫節。江戸末期から明治に流行した。女義(ジヨギ)。
→娘義太夫

女能

おんなのう ヲンナ― [3] 【女能】
(1)女を主人公とする能。女物。三番目物。鬘物(カズラモノ)。「(観阿弥ハ)大男にていられしが,―などには細々となり/申楽談儀」
(2)女が演ずる能。美人を集めてシテ役とした。室町後期・安土桃山時代に盛んであったが,慶長年間(1596-1615)に禁止された。女申楽(オンナサルガク)。女房能。女房申楽。

女腹

おんなばら ヲンナ― [0] 【女腹】
女児ばかりを生む女。
⇔男腹

女臈

じょろう ヂヨラウ 【女郎】 ・ ヂヨラフ 【女臈】
■一■ [2][0] (名)
(1)客に色を売る女。あそびめ。うかれめ。傾城(ケイセイ)。遊女。じょろ。「―を買う」
(2)若い女。また一般に,女性のこと。じょろ。「被(カズキ)きたる御所染すがたの京―/浮世草子・織留 2」
(3)大名などの奥向きにつかえる女性。「去大名の北の御方に召しつかはれて,日のめもついに見給はぬ―達やおはしたや/浮世草子・一代男 4」
■二■ (接尾)
女性の名前に付けて,軽い尊敬の意を表す。「おそのどのの,実の娘のお由―/人情本・梅児誉美 4」

女自慢

おんなじまん ヲンナ― [4] 【女自慢】
(1)女が容色の美しいことを誇ること。
(2)男が自分の妻や愛人の自慢をすること。
⇔男自慢

女臭い

おんなくさ・い ヲンナ― [5] 【女臭い】 (形)
(1)女性特有のにおいがする。また,女性のいる気配がする。
(2)態度や考え方が女のようだ。女性的だ。めめしい。

女舞

おんなまい ヲンナマヒ [0][3] 【女舞】
(1)女性による歌舞。
(2)舞楽で,内教坊の妓女が舞った舞。主に左方の平舞。妓女舞。
(3)白拍子(シラビヨウシ)・曲舞(クセマイ)・幸若舞など中世に行われた女の舞。
(4)歌舞伎踊り・民俗舞踊などで女性による舞。風流(フリユウ)踊り・巫女(ミコ)舞など。また,山伏神楽などで女性が主人公となる曲をいう。

女色

じょしき ヂヨ― 【女色】
⇒じょしょく(女色)

女色

にょしょく [0] 【女色】
⇒じょしょく(女色)

女色

じょしょく ヂヨ― [0] 【女色】
〔「にょしょく」とも〕
(1)女性の容貌。また,女性の(性的な)魅力。にょしき。「―に迷う」
(2)女との情事。女道楽。

女色

にょしき 【女色】
⇒じょしょく(女色)

女芝

めしば [1] 【雌芝・女芝】
メヒシバの別名。

女芝居

おんなしばい ヲンナ―ヰ [4] 【女芝居】
女だけの芝居の一座。また,その芝居。明治初期に御狂言師が転業して一時期盛行した。

女芸者

おんなげいしゃ ヲンナ― [4] 【女芸者】
〔男の太鼓持ちに対していう〕
女の芸者。芸妓(ゲイギ)。「―や三絃(サミセン)ひきのみじめを見るばかり/滑稽本・浮世風呂 4」

女菩薩

にょぼさつ [2] 【女菩薩】
(1)慈悲深くやさしい,菩薩のような女性。
(2)〔「外面(ゲメン)如菩薩(ニヨボサツ)」のもじり〕
遊女。「―に一夜のつとめ三歩経/柳多留 49」

女葛

おんなかずら ヲンナカヅラ 【女葛】
植物センキュウ(川芎)の古名。

女蔵人

にょくろうど 【女蔵人】
宮中で,内侍(ナイシ)・命婦(ミヨウブ)の下に奉仕した下級の女官。

女蘿

じょら ヂヨ― [1] 【女蘿】
サルオガセの漢名。

女衒

ぜげん [0] 【女衒】
〔「衒」は売る意〕
江戸時代,女を遊女屋に売るのを商売にした者。

女袴

おんなばかま ヲンナ― [4] 【女袴】
女性がはく襠(マチ)のない行灯袴(アンドンバカマ)。平安時代に始まる。明治期中頃から女学生や女教師が登校時に用いた。

女装

じょそう ヂヨサウ [0] 【女装】 (名)スル
男が女の衣服を身に着け,化粧をして,女のように見せること。
⇔男装

女装

にょそう [0] 【女装】
⇒じょそう(女装)

女装

じょそう【女装】
a female dress[attire].〜する wear a female dress;disguise oneself as a woman.→英和

女親

おんなおや ヲンナ― [0] 【女親】
母親。母。
⇔男親

女親

めおや 【女親】
おんなおや。母親。「―といふ人…秋の初めのころほひ,むなしくなりぬ/蜻蛉(上)」

女訓

じょくん ヂヨ― [0] 【女訓】
女子に対するいましめ・教訓。

女護が島

にょごがしま [3] 【女護が島】
「女護の島」に同じ。

女護の島

にょごのしま [3] 【女護の島】
(1)女性だけが住んでいるという想像上の島。中国の「三才図会」に記述があり,近世には八丈島をそれにあてる風説もあったという。
(2)女性ばかりがいる所。「朱雀の御所は―/浄瑠璃・平家女護島」

女賊

にょぞく [0] 【女賊】
〔仏〕 女性のこと。仏道の妨げになることを賊にたとえていう語。

女賊

じょぞく ヂヨ― [1] 【女賊】
女の盗賊。

女踏歌

めどうか 【女踏歌】
⇒おんなとうか(女踏歌)

女踏歌

おんなとうか ヲンナタフ― 【女踏歌】
女のする踏歌。平安時代,正月一六日に宮中で行われた踏歌の節会(セチエ)で童女四〇人が歌をうたいながら,紫宸殿南庭から校書殿(キヨウシヨデン)を回って退出する。七世紀末から一六世紀初頭まで行われた。めどうか。
⇔男踏歌
→踏歌

女車

おんなぐるま ヲンナ― 【女車】
女性が乗る牛車(ギツシヤ)。簾の下から下簾を出して垂らす。女房車。「その宮の隣なりける男,御はぶり見むとて―にあひ乗りて出でたりけり/伊勢 39」

女輩

おんなばら ヲンナ― 【女輩】
〔「ばら」は接尾語〕
女たち。「―ただある限り三人/源氏(玉鬘)」

女遊び

おんなあそび ヲンナ― [4] 【女遊び】
「女道楽(オンナドウラク)」に同じ。

女遊びをする

おんなあそび【女遊びをする】
womanize.→英和

女運

おんなうん ヲンナ― [3][0] 【女運】
男にとっての,女に関するめぐり合わせ。
⇔男運

女道

にょどう 【女道】
(衆道(シユドウ)に対して)遊女と遊ぶこと。女道楽。「衆道―を昼夜のわかちもなく/浮世草子・五人女 3」

女道楽

おんなどうらく【女道楽】
woman hunting.

女道楽

おんなどうらく ヲンナダウ― [4] 【女道楽】
男が女色にふけること。女遊び。

女郎

じょうろ ヂヨウ― [3] 【女郎】
「じょろう(女郎)」に同じ。「―の寝巻姿よろしく/当世書生気質(逍遥)」

女郎

めろう [2] 【女郎】
(1)女を卑しめていう語。「おれを馬鹿にするな,此(コノ)―/当世書生気質(逍遥)」
(2)少女。女の子。「上京に姉をもつてござ有が,是に―がひとり御ざあり/狂言・粟田口」
(3)人に使われる身分の低い女。[日葡]

女郎

じょろ ヂヨ― [2] 【女郎】
「じょろう(女郎)」の転。「もしお淋しかあ―さんがたでもおよびなさりませ/滑稽本・膝栗毛 4」

女郎

じょろう ヂヨラウ 【女郎】 ・ ヂヨラフ 【女臈】
■一■ [2][0] (名)
(1)客に色を売る女。あそびめ。うかれめ。傾城(ケイセイ)。遊女。じょろ。「―を買う」
(2)若い女。また一般に,女性のこと。じょろ。「被(カズキ)きたる御所染すがたの京―/浮世草子・織留 2」
(3)大名などの奥向きにつかえる女性。「去大名の北の御方に召しつかはれて,日のめもついに見給はぬ―達やおはしたや/浮世草子・一代男 4」
■二■ (接尾)
女性の名前に付けて,軽い尊敬の意を表す。「おそのどのの,実の娘のお由―/人情本・梅児誉美 4」

女郎

じょろう【女郎(屋)】
a prostitute (brothel).→英和

女郎上がり

じょろうあがり ヂヨラウ― [4] 【女郎上(が)り】
もと遊女であった女。

女郎上り

じょろうあがり ヂヨラウ― [4] 【女郎上(が)り】
もと遊女であった女。

女郎屋

じょろうや ヂヨラウ― [0] 【女郎屋】
女郎を抱えておいて,客に遊興させることを職業とする家。妓楼。遊女屋。

女郎狂い

じょろうぐるい ヂヨラウグルヒ [4] 【女郎狂い】
女郎買いに夢中になること。また,その人。

女郎花

おみなめし ヲミナメシ 【女郎花】
能の一。四番目物。旅の僧が女郎花を折り取ろうとするのを小野頼風(ヨリカゼ)の霊が現れて止め,男塚・女塚のいわれを説く。その夜,再び頼風夫婦の霊が現れ恋の妄執を語る。

女郎花

おみなえし ヲミナヘシ [3] 【女郎花】
■一■
(1)オミナエシ科の多年草。山野に自生。高さ約1メートル。葉は対生し,羽状に全裂。夏から秋にかけて茎頂に,黄色の小さな花が傘状に群がり咲く。漢方で干した根を利尿剤とする。秋の七草の一。オミナメシ。[季]秋。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表はたて糸が青,よこ糸が黄で,裏は青または萌黄。秋に用いる。
■二■ (枕詞)
オミナエシの花が咲く意から,地名「佐紀」にかかる。「―佐紀沢に生ふる花かつみ/万葉 675」

女郎花

おみなめし ヲミナメシ 【女郎花】
オミナエシの別名。[季]秋。

女郎花合せ

おみなえしあわせ ヲミナヘシアハセ [6] 【女郎花合(わ)せ】
物合わせの一。左右二組に人を分け,おみなえしに添えて歌を出し合い,その優劣を競う遊び。「朱雀院の―に読みてたてまつりける/古今(秋上詞)」

女郎花合わせ

おみなえしあわせ ヲミナヘシアハセ [6] 【女郎花合(わ)せ】
物合わせの一。左右二組に人を分け,おみなえしに添えて歌を出し合い,その優劣を競う遊び。「朱雀院の―に読みてたてまつりける/古今(秋上詞)」

女郎蜘蛛

じょろうぐも ヂヨラウ― [4] 【女郎蜘蛛】
クモの一種。雌雄で色彩・斑紋・大きさなどが全く異なる。雌は体長25ミリメートル内外で,腹部は緑青色と黄色の粗い横縞があり,足には黄と黒の縞模様がある。雄は体長7ミリメートル内外で淡黄褐色。雌は林間などに複雑な三重網をはる。本州以南から東南アジアにかけて分布。

女郎衆

じょろうしゅう ヂヨラウ― [2] 【女郎衆】
(1)婦人たち。女たち。じょろしゅ。「なんと―,今ここではやるは誰ぢや,と問へば/浮世草子・一代男 5」
(2)遊女たち。じょろしゅ。「―はまだか/浮世草子・一代男 5」

女郎衆

じょろしゅ ヂヨ― [2] 【女郎衆】
「じょろうしゅう(女郎衆)」に同じ。「―の嘘は惚れました/滑稽本・浮世風呂 3」

女郎買い

じょろうかい ヂヨラウカヒ [2] 【女郎買い】
遊女をあげて遊興すること。また,その人。じょろかい。

女郎買い

じょろかい ヂヨ―カヒ [2] 【女郎買い】
「じょろうかい(女郎買)」に同じ。

女部屋

おんなべや ヲンナ― [0] 【女部屋】
女中部屋。女の使用人のための部屋。
⇔男部屋

女重宝記

おんなちょうほうき ヲンナ― 【女重宝記】
女子の教訓書。五巻。苗村丈伯著。1692年刊。女性の作法・心得や学ぶべき諸芸・言葉遣いが絵入りで説かれている。

女院

にょいん [1] 【女院】
三后・准后・女御・内親王などで特に院号を与えられた人。一条天皇のとき,皇太后藤原詮子が出家に際して東三条院の院号を贈られたのが最初。上皇に準ずる待遇を受けた。にょういん。

女院

にょういん [0] 【女院】
「にょいん(女院)」に同じ。

女陰

じょいん ヂヨ― [0] 【女陰】
女性の陰部。女性の性器。

女陸尺

おんなろくしゃく ヲンナ― 【女六尺・女陸尺】
武家で,奥方や姫君の乗り物を玄関から奥まで運ぶ女中。
⇔男六尺
「―大八をいじめてる/雑俳・川傍柳」

女雛

めびな [1] 【女雛】
内裏雛(ダイリビナ)のうち,皇后になぞらえた人形。
⇔男雛

女難

じょなん ヂヨ― [0] 【女難】
女性関係によって男にふりかかる災難。「―の相」

女難

じょなん【女難】
troubles[misfortunes]through women.

女面

おんなめん ヲンナ― [3] 【女面】
女性に扮する際に用いる能面の総称。小面(コオモテ)・若女・孫次郎・増女(ゾウノオンナ)・深井・曲見(シヤクミ)・泥眼・痩女(ヤセオンナ)・老女・山姥など。
⇔男面

女餓鬼

めがき 【女餓鬼】
女の餓鬼。「寺々の―申さく大神(オオミワ)の男餓鬼賜(タバ)りてその子産まはむ/万葉 3840」

女髪長

おみなかみなが ヲミナ― 【女髪長】
〔斎宮の忌み詞〕
尼。[延喜式(斎宮寮)]
→かみなが

しゃつ 【奴】 (代)
〔「そやつ」の転。武士詞〕
三人称。人をののしっていう語。あいつ。きゃつ。「―ここへ引きよせよ/平家 2」

やっこ【奴】
[従者]a servant;→英和
a footman.→英和
〜さん[あいつ]that fellow; <話> that guy.

やつ [1] 【奴】
〔「やつこ(奴)」の略という〕
■一■ (名)
(1)人や動物を軽蔑していう語。「逃げた―をつかまえろ」
(2)物をさしていう俗な言い方。「大きい―で一杯くれ」
(3)形式名詞「こと」に相当する俗な言い方。「聞かれたくないという―だ」
■二■ (代)
三人称。他人を卑しめたり同輩以下の者を親しみをもって言ったりするのに用いる。あいつ。「―にはどうせわかるまい」

やつ【奴】
a fellow;→英和
a chap;→英和
<米> a guy;→英和
〔代〕he;→英和
she.→英和

つぶね 【奴】
召し使い。しもべ。「いたづらなる妻子の―となし,妻子のもちあそびにまかせて/正法眼蔵」

やっこ [0] 【奴】
〔「やつこ(奴)」の転。近世以降の語〕
■一■ (名)
(1)下僕。召し使い。しもべ。家来。「情欲の―となりて/当世書生気質(逍遥)」
(2)目下の者を卑しめて呼ぶ語。やつ。「口惜(クヤシ)い諢名をつけられて居る―でござりまする/五重塔(露伴)」
(3)「奴豆腐(ヤツコドウフ)」の略。
(4)「奴凧(ヤツコダコ)」の略。
(5)近世,武家の奴僕。撥鬢(バチビン)頭・鎌髭(カマヒゲ)の姿で,日常の雑用の他,槍・挟み箱などを持って行列の供先を勤めた。中間(チユウゲン)。
(6)近世初期の侠客。男伊達(オトコダテ)。旗本奴と町奴があった。「喧�を買いに来れる―もあり/仮名草子・東海道名所記」
(7)遊女などが町奴の風をまねること。また,その遊女。「大坂屋の―みかさと名をのこしぬ/浮世草子・一代男 6」
(8)近世の刑罰の一。私娼・不義のあった武家の婦人などを一定年限,吉原で遊女として勤めさせたこと。また,その人。
(9)近世の身分刑の一。重罪人の妻子・関所破りの女などを捕らえ,獄中や希望者に与えて婢(ヒ)としたもの。
(10)近世の魚屋の符丁。二五〇文。「落い行つて―位なやつが/滑稽本・浮世風呂 4」
(11)「奴頭(ヤツコアタマ)」に同じ。「坊主頭を―にせりと言うてみたらば/浄瑠璃・千本桜」
→やつこ(奴)
■二■ (代)
三人称。人を卑しめののしっていう語。あいつ。やつ。「あの―も寔の幽霊だと思つて逃出しやあがつたのだ/人情本・梅之春」

やつこらま 【臣・奴・僕】
〔「ら」「ま」はともに接尾語〕
主君に仕える人。下僕。「市辺の天皇が御足末(ミアナスエ)―/播磨風土記」

め 【奴】 (接尾)
名詞・代名詞または人名に付く。
(1)人や動物などをののしったり,見下したりするとき用いる。「あいつ―」「うそつきの太郎―」
(2)自分や自分に関することを卑下していうときに用いる。「あわれなわたくし―をお許し下さい」「わたしの家内―にございます」

やつこ [0] 【奴・臣】
〔「家(ヤ)つ子」の意〕
■一■ (名)
(1)古代の賤民のうち,もっとも下級の奴隷。また,身分の卑しい者。「住吉の小田を刈らす児―かもなき―あれど妹がみためと私田刈る/万葉 1275」
(2)家来。下僕。「其の家に一人の―あり/今昔 2」
(3)ある物事に執着して心身の自由を奪われることをたとえていう。とりこ。「ますらをの聡き心も今はなし恋の―に我(アレ)は死ぬべし/万葉 2907」
(4)人や物をののしっていう語。やつ。「面忘れだにもえすやと手(タ)握りて打てども懲りず恋といふ―/万葉 2574」
■二■ (代)
一人称。自分をへりくだっていう語。やつがれ。「対へて曰さく,―は是国神なり/日本書紀(神武訓)」

奴さん

やっこさん [0] 【奴さん】
■一■ (名)
(1)折り紙細工の一。奴{■一■(5)}に模して折るもの。
(2)江戸末期に江戸で流行した端唄。花柳界のお座敷唄としてその踊りとともに広まった。源流は不明。
■二■ (代)
三人称。男性が同輩またはそれ以下の人を親しんで,または多少軽んじて呼ぶ語。あいつ。「―今ごろどうしているかな」

奴め

しゃつめ 【奴め】 (代)
三人称。「しゃつ」よりさらにののしりの意を強めていう語。あいつめ。やつめ。「―共にのがすなと火ぶたを切て取かこみ/浄瑠璃・国性爺合戦」

奴め

やつめ [1] 【奴め】
■一■ (名)
「やつ(奴)」をいっそう卑しめていう語。「つまらないことをする―だ」
■二■ (代)
三人称。他人を卑しめたり同輩以下の者を親しみをもっていう語。あいつめ。「―,また何かやらかしたな」

奴俳諧

やっこはいかい [4] 【奴俳諧】
江戸初期,江戸で流行した奴(男伊達)の詞を用いてよんだ俳諧。寛文七年刊「清十郎追善奴俳諧」(可徳編,定興判)などが知られる。

奴僕

どぼく [1] 【奴僕】
男の召し使い。下男。しもべ。ぬぼく。

奴僕

ぬぼく [0] 【奴僕】
しもべ。やっこ。下男。

奴儕

やつばら [2][0] 【奴原・奴儕】
〔「原」は当て字〕
複数の人を卑しめていう語。やつら。「不届きな―だ」

奴元結

やっこもとゆい [4] 【奴元結】
白くて太い元結。粋(イキ)好みの芸者などが根掛にも用いた。

奴凧

やっこだこ [4] 【奴凧】
奴が筒袖を着て両腕を伸ばした恰好(カツコウ)につくったたこ。[季]春。

奴原

やつばら [2][0] 【奴原・奴儕】
〔「原」は当て字〕
複数の人を卑しめていう語。やつら。「不届きな―だ」

奴国

なこく 【奴国】
⇒なのくに(奴国)

奴国

なのくに 【奴国】
弥生中・後期,福岡県博多地方にあった小国。「後漢書(東夷伝)」倭(ワ)の条に,紀元57年に倭の奴国が朝貢し光武帝から印綬を授けられたことがみえ,福岡県志賀島で発見された「漢委奴国王」の金印がこれにあたると推定されている。また「三国志(魏書・東夷伝)」倭の条に,邪馬台国支配下の一国として奴国がみえる。「日本書紀(仲哀)」の儺県(ナノアガタ)(福岡市博多区)に相当するものと思われる。なこく。わのなのくに。

奴変

ぬへん [1] 【奴変】
中国,明末・清初期に,私的な奴隷身分におかれた小作人(奴僕)が主家に対して起こした暴力による解放運動。江南を中心に山東・福建・河南などで発生。

奴婢

どひ [1] 【奴婢】
召し使いの男女。下男と下女。ぬひ。

奴婢

ぬひ [1] 【奴婢】
(1)律令制における賤民(センミン)身分の一。奴は男,婢は女。官有の公奴婢(クヌヒ)(官奴婢)と民間所有の私奴婢がある。売買・寄進の対象とされた。
(2)雑用に使われた下男・下女。「―出入の者/不如帰(蘆花)」

奴島田

やっこしまだ [4] 【奴島田】
根の高く上がった島田髷(マゲ)。成人前の女性が結った。江戸中期から明治初期にかけて流行。
奴島田[図]

奴役

どえき [0] 【奴役】 (名)スル
奴隷のように酷使すること。「熱地の民を圧服して之を―するに至る/明六雑誌 4」

奴智鮫

どちざめ [2] 【奴智鮫】
ネズミザメ目の海魚。全長約1.5メートル。頭は扁平で,尾部は側扁する。体色は灰黒色の地に暗色の横帯と黒点が散在する。性質は穏やか。卵胎性。かまぼこなどの原料となる。本州北部以南に分布。

奴等

しゃつら 【奴等】 (代)
三人称。「しゃつ」の複数形。あいつら。やつら。「―が首級(クビ)のいとほしきに/読本・弓張月(拾遺)」

奴等

やつら [1] 【奴等】
■一■ (名)
複数の人を卑しめていう語。やつばら。「けしからん―だ」
■二■ (代)
三人称。複数の人を卑しめていう語。あいつら。「―気づいたらしいぜ」

奴草

やっこそう [0] 【奴草】
ヤッコソウ科の多年草。シイノキの根に寄生。全体に白色。茎は肉質で高さ7センチメートル内外。質の厚い鱗片葉を数対対生し,鱗片葉は上方のものほど大きい。晩秋,茎頂に両性花を単生。宮崎市内海のものは特別天然記念物。

奴袴

どこ 【奴袴】
〔「奴袴(ヌバカマ)」の音読み〕
指貫(サシヌキ)の別名。

奴袴

ぬばかま 【奴袴】
〔指貫(サシヌキ)に「袴奴」の字を用いたのを,誤って上下逆に読んで生じた語〕
「指貫(サシヌキ)」に同じ。「烏帽子直衣に―の稜(ソバ)取り/盛衰記 6」

奴視

どし [1] 【奴視】 (名)スル
奴僕・奴隷のように見下げること。「下民を―して自から貴族と称し/文明論之概略(諭吉)」

奴詞

やっこことば [4] 【奴詞】
江戸前期,旗本奴や町奴などの用いた荒っぽい感じの言葉遣い。当時の関東方言にもとづくもの。「寒い」を「さむっこい」,「事だ」を「こんだ」,「言う」を「ほじゃく」という類。六方詞。

奴豆腐

やっこどうふ [4] 【奴豆腐】
四角に切った豆腐。また,冷奴のこと。やっこ。
〔その形が奴の着物の方形の紋に似ることからいう〕

奴踊り

やっこおどり [4] 【奴踊り】
伊達(ダテ)奴に扮(フン)して踊る踊り。歌舞伎や民俗芸能に見られる。

奴輩

どはい [0] 【奴輩】
人々を卑しんでいう語。やっこら。やつばら。

奴輩

しゃつばら 【奴輩】 (代)
三人称。多くの者をののしっていう武士言葉。あいつら。やつら。「舟つかまつらずは,一々に―射殺せ/平家 11」

奴道成寺

やっこどうじょうじ ヤツコダウジヤウジ 【奴道成寺】
歌舞伎舞踊の一。長唄・常磐津。本名題「道成寺思恋曲者(コイハクセモノ)」。松本幸二作詞。1829年江戸中村座初演。「娘道成寺」の白拍子を狂言師として男に変えた趣向のもの。

奴隷

どれい【奴隷】
a slave.→英和
〜になる become a slave <of[to]drink> .〜のように使う work <a person> like a slave.→英和
〜を解放する set a slave free.‖奴隷解放 emancipation of slaves.奴隷制度 slavery.奴隷売買 slave trade.

奴隷

どれい [0] 【奴隷】
(1)人間としての権利・自由を認められず,他人の所有物として取り扱われる人。所有者の全的支配に服し,労働を強制され,譲渡・売買の対象とされた。古代ギリシャ・ローマのもの,近代の北アメリカの黒人奴隷など。日本古代の奴婢(ヌヒ)もその一種とされる。
(2)下僕。しもべ。
(3)あるものに心を奪われて自主性を失い,行動を束縛されている人。「金銭の―となる」

奴隷制度

どれいせいど [4] 【奴隷制度】
人間を財産として所有することを認め,それを奴隷として生産活動を行わせる制度。

奴隷制社会

どれいせいしゃかい [6] 【奴隷制社会】
奴隷制を基本的な生産関係とする社会。原始共同体の第二段階として,古代社会に一般的なものとされる。ギリシャ・ローマに典型的に発達した。

奴隷労働

どれいろうどう [4] 【奴隷労働】
いかなる権利・自由も認められず,他の人間の所有財産として所有者のために役畜のように強制される労働。

奴隷海岸

どれいかいがん 【奴隷海岸】
西アフリカ,ギニア湾沿岸地方のうち,ボルタ川河口からニジェール川河口に至る海岸地帯の通称。一五世紀から一九世紀初期まで奴隷の取引が盛んだったことから,こう呼ばれた。

奴隷王朝

どれいおうちょう 【奴隷王朝】
デリーを都とするインド最初のイスラム王朝(1206-1290)。ゴール朝の将軍で奴隷出身のアイバクが建国。アイバク以後のスルタンにも奴隷出身者が多いための呼称。
→デリー王朝

奴隷蟻

どれいあり [2] 【奴隷蟻】
サムライアリによって捕らえられ働かされる,他の種類のアリ。

奴隷解放

どれいかいほう [0] 【奴隷解放】
奴隷を自由な身分にすること。普通は,アメリカ合衆国の奴隷解放(1865年)をさす。

奴隷解放宣言

どれいかいほうせんげん 【奴隷解放宣言】
1863年1月アメリカ合衆国大統領リンカーンが発した宣言。南部諸州の奴隷解放を約束した。北部の団結と世界の支持を得,南部に打撃を与える意図があった。

奴隷貿易

どれいぼうえき [4] 【奴隷貿易】
奴隷を商品とする貿易取引。特に,スペインとイギリスが一六〜一九世紀に西アフリカの黒人を西インド諸島やアメリカ大陸に輸出したこと。

奴隷道徳

どれいどうとく [4] 【奴隷道徳】
〔(ドイツ) Sklavenmoral〕
ニーチェの用語。強者・支配者に対する怨恨(ルサンチマン)から成立する弱者の道徳。キリスト教道徳がその典型であり,偉大な者への怖れと不信,弱者への同情,狡猾な卑下と反抗などを特徴とするという。
⇔君主道徳
→ルサンチマン

奴頭

やっこあたま [4] 【奴頭】
(1)近世,武家の奴などの髪形。月代(サカヤキ)を広く深く剃り,両鬢(ビン)と後頭部に残した髪で髷(マゲ)を小さく結ったもの。
(2)江戸時代,幼児の髪置きの時,左右の耳の上と後頭部に髪を残し他を剃り落としたもの。また,その髪。「―を振りながら母様怖いと泣きゐたり/浄瑠璃・重井筒(上)」

奴髭

やっこひげ [3] 【奴髭】
奴などの生やした,鎌(カマ)形にはねあげた口ひげ。かまひげ。

かん [1] 【奸・姦・姧】 (名・形動)[文]ナリ
悪い心をもつこと。よこしまなこと。また,その人やさま。「君側の―を除く」「敢て其人を―なりとて咎るに非ず/学問ノススメ(諭吉)」

奸人

かんじん [0] 【奸人・姦人】
心のよこしまな人。悪者。

奸佞

かんねい [0] 【奸佞・姦佞】 (名・形動)[文]ナリ
心がねじけていて,悪がしこい・こと(さま)。「―の徒」「邪智―」

奸匿

かんちょく 【奸匿・姦慝】
⇒かんとく(奸匿)

奸匿

かんとく [0] 【奸匿・姦慝】
よこしまなこと。邪心のあること。邪悪。かんちょく。

奸商

かんしょう [0] 【奸商・姦商】
悪賢い商人。悪徳商人。

奸婦

かんぷ [1] 【奸婦】
悪がしこい女。毒婦。悪婦。

奸徒

かんと [1] 【奸徒・姦徒】
悪人の一味。悪徒。「―を討つ」

奸心

かんしん [0] 【奸心・姦心】
よこしまな心。ねじけた心。

奸悪

かんあく [0] 【奸悪・姦悪】 (名・形動)[文]ナリ
心がねじけて悪いさま。また,そういう人。悪人。「アリスの父の―なるを聞けども/花柳春話(純一郎)」
[派生] ――さ(名)

奸才

かんさい [0] 【奸才・姦才】
よこしまな才知。わるぢえ。

奸智

かんち [1] 【奸智・姦智・奸知】
悪いことを考えだす知恵。悪知恵。「―にたけた人」

奸智

かんち【奸智】
craft;→英和
cunning.→英和
〜にたけた crafty;→英和
cunning;wily.→英和

奸曲

かんきょく 【奸曲・姦曲】 (名・形動ナリ)
心に悪だくみのある・こと(さま)。「人の心に―無き事を存ず/太平記 35」

奸物

かんぶつ [0] 【奸物・姦物】
悪知恵にたけた人。腹黒い人。

奸盗

かんとう [0] 【奸盗・姦盗】
悪がしこい盗人。奸賊。

奸知

かんち [1] 【奸智・姦智・奸知】
悪いことを考えだす知恵。悪知恵。「―にたけた人」

奸策

かんさく [0] 【奸策・姦策】
悪巧み。奸計。「―をめぐらす」

奸臣

かんしん [0] 【奸臣・姦臣】
よこしまな家来。腹黒い家臣。

奸計

かんけい [0] 【奸計・姦計】
よくない計画。わるだくみ。「―をめぐらす」「―に陥る」

奸計

かんけい【奸計】
<make> an evil design.

奸詐

かんさ [1] 【奸詐・姦詐】
わるだくみ。いつわり。

奸謀

かんぼう [0] 【奸謀・姦謀】
わるだくみ。奸計。奸策。

奸譎

かんけつ [0] 【奸譎・姦譎】 (名・形動)[文]ナリ
⇒かんきつ(奸譎)

奸譎

かんきつ [0] 【奸譎・姦譎】 (名・形動)[文]ナリ
よこしまでいつわりにみちている・こと(さま)。かんけつ。「兵隊又屡々英雄の―に役せられ/明六雑誌 21」

奸賊

かんぞく [0] 【奸賊・姦賊】
心がねじけ策謀にも長じた悪人。

奸邪

かんじゃ [1] 【奸邪・姦邪】
よこしまなこと。また,その人。「醜悪―の人物といへども/小説神髄(逍遥)」

奸雄

かんゆう [0] 【奸雄・姦雄】
奸知にたけた英雄。「乱世の―」

奸黠

かんかつ [0] 【奸黠・姦黠】 (名・形動)[文]ナリ
わるがしこいこと。狡猾なこと。また,そのさま。「剛情な抵抗力と,女の―な技巧とは/飇風(潤一郎)」

好々爺

こうこうや【好々爺】
a good(-natured) old man.

好い

え・い 【良い・善い・好い】 (形)[文]ク え・し
〔近世江戸語〕
よい。「行かずとも―・い/洒落本・遊子方言」
→えし

好い

い・い [1] 【好い・良い・善い】 (形)
〔形容詞「よい」の終止形・連体形ヨイが近世にエイ(エエ)を経て転じたもの。現代の話し言葉では終止形・連体形には,普通,イイが用いられ,改まった場面ではヨイが用いられる。特に,俗語的な表現ではもっぱらイイが用いられる〕
「よい」に同じ。「赤いのと青いのとあるけど,どっちが―・い(=ドチラヲ選ブカ)?」「宝くじの一等が当たると―・いなあ」「―・い暮らし(=豊カナ暮ラシ)がしたい」「もうそろそろ着いても―・いころだ(=着イテ当然ノ時刻ダ)」「この車はあと―・いとこ(=長クテモ)三年しかもたないだろう」「―・いかい(=ヨクワカッテイルノカ),これが―・いと言ったのは君自身なんだよ」「―・いざまだ」「―・い年して(=フサワシイ年齢デハナイノニ)何ですか,そのかっこうは」
[慣用] 気が―・気味が―・小気味が―・調子が―・人が―・間が―・虫が―・要領が―

好い

よ・い [1] 【良い・善い・好い】 (形)[文]ク よ・し
〔望ましい状態を広くいう語。終止形・連体形としては,口頭語では「いい」,文章語では「よい」を用いることが多い〕
(1)品質的に上等である。「―・い酒」「―・い時計」
(2)美的にすぐれている。美しい。「景色が―・い」「器量が―・い」
(3)能力的にすぐれている。優秀だ。「腕が―・い」
(4)身分・家柄が高い。経済的に恵まれている。「―・い家に生まれる」「―・い暮らし」
(5)倫理・道徳にかなっている。正当だ。「―・いと信じてやる」「―・いおこない」
(6)規範・標準に合っている。適格である。「バットの持ち方が―・い」「姿勢が―・い」
(7)人柄が好ましい。善良だ。「あの人は―・い人だ」
(8)親密だ。むつまじい。「仲が―・い」
(9)目的にかなっている。ふさわしい。好都合だ。「―・い時に来てくれた」「けがにはこの薬が―・い」
(10)めでたい。吉である。「今日の―・き日」「門出―・しとて勇みけり/盛衰記 36」
(11)利益になる。得だ。「―・い話がある」「―・い商売だ」
(12)快い。快適だ。「―・い湯だ」「ああ―・い気持ちだ」
(13)十分だ。整っている。「もう―・いかい」「覚悟は―・いか」
(14)(「…して(も)よい」「…と(も)よい」などの形で)さしつかえない。かまわない。「外出しても―・いですか」「それで―・い」「飲みての後は散りぬとも―・し/万葉 821」
(15)動詞の連用形に付いて,…しやすい,たやすく…することができる,などの意を表す。「書き―・い万年筆」「この家は住み―・い間取りになっている」
〔(1)〜(12) ⇔悪い〕
→よく(良)
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――さ(名)

好いたらしい

すいたらし・い [5] 【好いたらしい】 (形)
〔動詞「好く」の連用形に助動詞「た」「らしい」の付いた語か〕
好ましい。感じがよい。「―・い正直な初心(ウブ)の方よ/社会百面相(魯庵)」

好い事

いいこと [1] 【好い事】
■一■ (名)
(1)よい事柄。楽しいこと。
(2)都合のよい状態。よい口実。「人の知らないのを―に,いいかげんな作り話をする」
■二■ (感)
相手の意志を確かめたり,返事を促したりするときに女性が使う語。いいですね。「三時きっかりに電話して。―」

好い人

いいひと 【好い人】
■一■ [1] (名)
恋人。愛人。「―がいるらしい」
■二■ (連語)
人柄の良い人。好人物。

好い仲

いいなか 【好い仲】 (連語)
相思相愛の間柄。恋愛関係。「―になる」

好い加減

よいかげん [0] 【好い加減】
⇒いいかげん(好加減)

好い加減

いいかげん 【好い加減】
■一■ (連語)
よい程度。適度。よいかげん。「風呂は―だ」
■二■ [0] (形動)
(1)ほどほどにしたいさま。「もう―にしろよ」「―なところで今日は切り上げよう」
(2)無責任なさま。でたらめ。「―なことばかり言う」「仕事がいつも―だ」
(3)徹底しないさま。中途半端。「―なことでは白状しない」
■三■ [0] (副)
かなり。相当。大分。不満な気持ちを込めていう。「―疲れた」「―待たされた」「―いやになる」
[派生] ――さ(名)

好い子

いいこ 【好い子】 (連語)
いい子供。多く子供をほめたり,なだめすかしたりする時に言う。「―にしているんだよ」

好い子になる

いいこ【好い子になる】
gain credit at others' expense.好い子だから like a good boy[girl,fellow];Be a good boy[girl,fellow]and do….

好い年

いいとし 【好い年】 (連語)
(1)かなりの年齢。
(2)相応の分別ができていい年齢。その年齢にふさわしくない行為や状態をあざけっていう語。「―をしてみっともない」

好い態

いいざま [0] 【好い様・好い態】 (連語)
〔「いい」は反語的表現〕
ひどいありさま。情けない姿。他人の失敗などをあざけっていう。「―だ」

好い様

いいざま [0] 【好い様・好い態】 (連語)
〔「いい」は反語的表現〕
ひどいありさま。情けない姿。他人の失敗などをあざけっていう。「―だ」

好い気

いいき [1] 【好い気】 (名・形動)
客観的に見ればそんな風にはできないはずであるのに,自分だけが得意になっている様子。「―なもんだ」「すっかり―になる」

好い気前

いいきぜん 【好い気前】 (形動)
〔近世口語〕
いい気なさま。「ほんにほんに思ひやりもねえ。―だあ/滑稽本・浮世風呂(前)」

好い気味

いいきみ [1] 【好い気味】 (名・形動)
〔「いいきび」とも〕
胸のすくこと。痛快であること。日頃憎く思う相手の災難や失敗を喜び,あざけって言う語。「しかられて―だ」

好い男

いいおとこ [1] 【好い男】
(1)美男子。好男子。「役者にしたいような―」
(2)相撲(スモウ)取りなどをさして言う語。「―裸で弓をとりをさめ/柳多留 14」

好い目

いいめ 【好い目】 (連語)
(1)うまく出たさいころの目。「―が出る」
(2)運のいいこと。好運。「―をみる」「―にあう」

好い線

いいせん [1] 【好い線】 (連語)
まあまあの水準・状態。「初めてにしては―だ」「―行っている」

好い面の皮

いいつらのかわ 【好い面の皮】 (連語)
自分または他人が割の悪い目にあったとき,自嘲(ジチヨウ)的にあるいは同情して言う語。とんだ迷惑。「あいつの尻ぬぐいばかりさせられて―だよ」

好い顔

いいかお【好い顔】
(1) good looks.(2) an influential person (有力な人).
あまり〜をしない be[look]not oversatisfied.

好い顔

いいかお [1] 【好い顔】
■一■ (名)
顔がきくこと。顔役。「あの店では―だ」
■二■ (連語)
(1)機嫌の良い顔。「帰宅が遅いので家族が―をしない」
(2)小児のすました顔。

好かない

すか∘ない 【好かない】 (連語)
〔動詞「すく」に打ち消しの助動詞「ない」のついたもの〕
嫌いである。気にくわない。すかぬ。すかん。「賭事(カケゴト)は―∘ない」

好かや

すかや 【好かや】 (連語)
〔遊里語〕
いやだねえ。好かないねえ。「下作な顔わいなう,しみじみ,おお―/歌舞伎・助六」

好かんたらしい

すかんたらし・い [6] 【好かんたらしい】 (形)
いやらしい。気に入らない。嫌いだ。「さなきだに―・い眼光(メツキ)の渋谷に秋波(イロメ)を注がれて/二人女房(紅葉)」

好き

−ずき【−好き】
a lover <of books> ;→英和
an <a literary> enthusiast;→英和
a <baseball> fan.→英和

好き

すき [2] 【好き】 (名・形動)[文]ナリ
〔動詞「好く」の連用形から〕
(1)心がひきつけられること。気持ちにぴったり合うさま。
⇔嫌い
「―な音楽」「明るい色が―だ」「―になる」
(2)片寄った好み。また,物好きなさま。「―も度が過ぎる」「―だなあ,この寒空に釣りとは」
(3)色好みであること。「―者」
(4)思いのままであること。気ままなこと。また,そのさま。「―なことを言う」
(5)「すき(数寄)」に同じ。「歌枕ども見んとて,―に事寄せてあづまの方へ行きけり/無名抄」
→ずき

好き

ずき 【好き】
名詞の下に付いて複合語をつくる。
(1)それが好きであること,またその人を表す。「文学―の少女」「酒―の人」
(2)それに好かれる性質をもっていることを表す。「人―のする性質」「女―のする容貌」

好き

すき【好き】
(a) liking;→英和
(a) fondness;→英和
(a) love;→英和
(a) taste.→英和
〜な favorite;→英和
pet.→英和
〜な道 one's hobby.〜である like;→英和
be fond <of> ;love.〜になる become fond <of> ;take a fancy <to> .→英和
〜なようにする do as one likes;have one's own way.〜で…する do <a thing> by choice.〜好んで of one's own accord.

好きがまし

すきがま・し 【好きがまし】 (形シク)
好色そうである。浮気っぽい。「―・しきあだ人なり/源氏(帚木)」

好き不好き

すきぶすき [3] 【好き不好き】
好きと嫌い。すききらい。「おもひ��の―で人情何処でも格別の変りはねへが/西洋道中膝栗毛(魯文)」

好き事

すきごと 【好き事】
(1)物好きなこと。「かかる―をしたまふこと,とそしりあへり/竹取」
(2)色好みのこと。色恋沙汰(ザタ)。「かの宮に―言ひける女/伊勢 71」

好き人

すきびと 【好き人・数寄人】
(1)風雅を解する人。また,物好きな人。「亭主も客も心一つの―にあらずしては楽しみも欠くる也/浮世草子・諸国はなし 5」
(2)色好みの人。好き者。「雨のたえまの花の木陰に立ち濡れて御渡り候ひけるを,ある―ほのかに見奉りて/御伽草子・秋の夜長」

好き勝手

すきかって [3] 【好き勝手】 (名・形動)[文]ナリ
他をかえりみず,自分の思うままに振る舞う・こと(さま)。「―な振る舞い」

好き合う

すきあ・う [3] 【好(き)合う】 (動ワ五[ハ四])
互いに好く。「―・った仲」

好き好き

すきずき [2] 【好き好き】
人それぞれの好みは異なっていること。「蓼(タデ)食う虫も―」

好き好き

すきずき【好き好き】
<It is> a matter of taste.

好き好きし

すきずき・し 【好き好きし】 (形シク)
(1)風流だ。物好きだ。「念じ暮し給ひける。―・しう,あはれなることなり/枕草子 23」
(2)好色である。色好みだ。「―・しくて,ひとり住みする人の,夜はいづくにかありつらむ/枕草子 191」

好き好み

すきこのみ [0] 【好き好み】
このみ。趣味。嗜好(シコウ)。

好き好む

すきこの・む [4] 【好き好む】 (動マ五[四])
特に好む。多く「好きこのんで」の形で,後に,打ち消しの語を伴って用いる。「―・んで(=ワザワザ)苦労する者はいない」

好き嫌い

すききらい【好き嫌い】
likes (and dislikes);taste(s).→英和
〜がある be particular <about one's food> .

好き嫌い

すききらい [2][3] 【好き嫌い】
好きであることと嫌いであること。特に,食べ物のえりごのみ。「―が激しい」

好き心

すきごころ [3] 【好き心】
(1)色好みの心。好き心地。「おのれも隈(クマ)なき―にて/源氏(夕顔)」
(2)物好きな心。好奇心。

好き撓む

すきたわ・む 【好き撓む】 (動マ四)
好色で容易に人になびく。「―・めらむ女に心置かせ給へ/源氏(帚木)」

好き放題

すきほうだい [3] 【好き放題】 (名・形動)[文]ナリ
自分の思いどおりに勝手にする・こと(さま)。「―なことをする」「―にさせておく」

好き放題に

すきほうだい【好き放題に】
just as one likes.

好き歩く

すきあり・く 【好き歩く】 (動カ四)
(1)風流を好んで歩く。「花のもと月の前―・きけり/十訓 1」
(2)色事を求めてあちこち歩きまわる。「なほ同じごと―・きければ/源氏(夕顔)」

好き者

すきしゃ [2] 【好き者・数寄者・数奇者】
(1)風流な人。物好きな人。すきもの。
(2)(多く「数寄者」と書く)茶道をたしなむ人。茶人。

好き者

すきもの [0] 【好き者】
(1)色好みの人。好色者。
(2)物好きな人。すきしゃ。好事家(コウズカ)。「むかし,―ども集まりて,物の名をよみけるに/伊勢 140」

好く

すく【好く】
like;→英和
be fond <of> ;love;→英和
have a fancy <for> .→英和
好かれる be liked[loved];be popular <with> .

好く

す・く [1][2] 【好く】 (動カ五[四])
(1)ある人に好感をもつ。「誰からも―・かれる人」「私はああいうタイプの人は―・かない」
(2)特定の異性に愛情をいだく。「―・いて―・かれた仲」
(3)ある物・事を気に入る。このむ。「犬より猫を―・く」「にぎやかなのを―・く」
(4)風流の道に心を寄せる。情趣を解する。「すぐれて心―・き給へる人にて/平家 1」
(5)色好みである。多情である。「昔の若人は,さる―・ける物思ひをなむしける/伊勢 40」
(6)ある対象に深く執着する。熱中する。「大なる屋の―・きたるうちに/著聞 3」「なんぢら,いやしきものの身として,連歌に―・く事きどくな事ぢや/狂言・連歌十徳」
〔現代語では格助詞「を」をとり,「…を好く」の形が用いられるが,室町時代までは「…に好く」の形が一般的であった〕

好し

よ・し 【良し・善し・好し】 (形ク)
⇒よい

好し

え・し 【良し・善し・好し】 (形ク)
〔「よし」の古形〕
よい。いい。「何の伝言(ツテコト)直(タダ)にし―・けむ/日本書紀(天智)」

好する

よみ・する [3] 【嘉する・好する】 (動サ変)[文]サ変 よみ・す
〔「よみ」は形容詞「良し」の語幹に接尾語「み」の付いたもの〕
よしとする。ほめる。「其厚意(ココロ)を―・し,情を掛て使ひけるが/こがね丸(小波)」

好ましい

このましい【好ましい(からぬ)】
(un)desirable;→英和
(dis)agreeable;→英和
(un)pleasant.→英和

好ましい

このまし・い [4] 【好ましい】 (形)[文]シク このま・し
〔動詞「このむ」の形容詞形。「このもしい」とも〕
(1)感じがよくて,心を引かれる。好感がもてる。「―・い人柄」
(2)望ましい。そのようになればいい。「慎重な検討が―・い」「あまり―・くない事件」
(3)好きである。好みに合う。「うちつけのすきずきしさなどは,―・しからぬ御本性にて/源氏(帚木)」
(4)風流好みである。凝っている。「わざと―・しき事もなく,あてやかに住みなし給へるけはひ見えわたる/源氏(初音)」
(5)色好みである。「君の御方に若くて候ふをとこ,―・しきにやあらむ/堤中納言(ほどほどの)」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

好み

よしみ [1][3] 【誼み・好み】
(1)親しい間柄。親しい交わり。「―を通ずる」
(2)親しい間柄から生じる情や好意。親しみ。「友人の―で協力する」「昔の―」「同郷の―」

好み

このみ [1][3] 【好み】
(1)好むこと。嗜好(シコウ)。「人によって―がちがう」「―にあう」
(2)注文。希望。「お―どおりにします」
(3)歌舞伎で,衣装などの意匠を俳優の自由裁量に任せること。

好み

このみ【好み】
<have a> liking;→英和
<one's> taste <in clothes> ;→英和
choice (選択).→英和
〜の favorite;→英和
pet.→英和
〜のよい <a man> of good taste.

好み心

このみごころ 【好み心】
色好みの心。すきごころ。「尽きせぬ―も見まほしうなりにければ/源氏(紅葉賀)」

好む

この・む [2] 【好む】 (動マ五[四])
(1)他のものに比べてそれに気を引かれる。好(ス)く。「甘いものを―・む」「静かな曲を―・む」
(2)進んでそれを選ぶ。「―・むと―・まざるとにかかわらず…」「先代の―・んだ意匠」
(3)(植物などが)その状態を要する。「ヤツデは日陰を―・む」
(4)所望する。注文する。「余の舟はほしからず。はやかぜ,と―・ませ給ひ/御伽草子・御曹子島渡」
(5)得意とする。「敵若し寄せ来らば―・む所の取手なるべし/太平記 8」
→好んで

好む

このむ【好む】
like;→英和
be fond <of> ;have a liking[taste] <for> ;→英和
prefer <A to B> .→英和
〜と好まざるにかかわらず no matter whether a person likes it or not.

好もしい

このもし・い [4] 【好もしい】 (形)[文]シク このも・し
「このましい」に同じ。「―・い青年」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

好んで

このんで【好んで】
of one's free will;of one's own accord.

好んで

このんで [2] 【好んで】 (副)
〔「好みて」の転〕
自分から進んで。好きで。「―失敗する者はいない」「―事を構える」

好一対

こういっつい【好一対】
a good pair[match];a well-matched pair[couple (夫婦)].

好一対

こういっつい カウ― [1] 【好一対】
組み合わせとして好ましい一組。よく似合った一組。「―の夫婦」

好下物

こうかぶつ カウ― [3] 【好下物】
よい酒の肴(サカナ)。佳肴(カコウ)。

好中球

こうちゅうきゅう カウチユウキウ [0] 【好中球】
白血球の一。白血球の約60パーセントを占め,運動性と食作用が著しく,急性炎症の場で中心的役割を果たす。細胞質中に酸性および塩基性色素に染まりにくい顆粒をもつ。好中性白血球。

好事

こうじ カウ― [1] 【好事】
(1)喜ばしい事柄。めでたいこと。
(2)よいおこない。
→こうず(好事)

好事

こうず カウ― [1] 【好事】 (名・形動)[文]ナリ
(1)風変わりなものを好むこと。物好き。
(2)風流を好むこと。風流であるさま。「なかなか―な拵へだ/歌舞伎・天衣紛」
→好事(コウジ)

好事家

こうずか【好事家】
a dilettante.→英和

好事家

こうずか カウ― [0] 【好事家】
変わった物事に興味を抱く人。物好きな人。また,風流を好む人。「―向きの品」「―の手になる研究」

好人

こうじん カウ― [0] 【好人】
よい性質の人。好人物。

好人物

こうじんぶつ カウ― [3] 【好人物】
気立てのよい人。善人。

好人物

こうじんぶつ【好人物】
a good-natured man.

好例

こうれい カウ― [0] 【好例】
うまくあてはまる例。適例。

好例

こうれい【好例】
a good example.

好便

こうびん カウ― [0] 【好便】
(1)「幸便(コウビン){(1)}」に同じ。「坂本からの―に豆腐やほうれん草が届かなけりや/風流懺法(虚子)」
(2)よいしらせ。[日葡]

好個

こうこ カウ― [1] 【好個】 (名・形動)[文]ナリ
ちょうどよいこと。適当なこと。また,そのさま。「―の材料」「開拓紀念に最も―な農科大学/放浪(泡鳴)」

好処

こうしょ カウ― [1] 【好処】
すぐれたところ。長所。「孟子の―は尽心の章にある/渋江抽斎(鴎外)」

好古

こうこ カウ― [1] 【好古】
古い時代の物事を好むこと。「―趣味」

好合う

すきあ・う [3] 【好(き)合う】 (動ワ五[ハ四])
互いに好く。「―・った仲」

好味

こうみ カウ― [1] 【好味】
よいあじ。また,よいあじの食べ物。

好塩基球

こうえんききゅう カウエンキキウ [5] 【好塩基球】
白血球の一。細胞質中に塩基性色素によく染まる化学伝達物質を含んだ顆粒をもつ。好塩基性白血球。

好塩菌

こうえんきん カウエン― [0] 【好塩菌】
食塩水中で発育増殖する細菌。腸炎ビブリオなど食中毒の原因となるものもある。

好天

こうてん カウ― [0] 【好天】
よい天候。好天気。
⇔悪天
「―に恵まれる」

好天

こうてん【好天】
fine weather.

好太王

こうたいおう カウタイワウ 【好太王】
⇒広開土王(コウカイドオウ)

好太王碑

こうたいおうひ カウタイワウ― 【好太王碑】
⇒広開土王碑(コウカイドオウヒ)

好奇

こうき カウ― [1] 【好奇】 (名・形動)[文]ナリ
珍しい物や未知の事柄に関心をよせる・こと(さま)。「―のまなざし」「葉子は―な眼をかがやかし/或る女(武郎)」

好奇心

こうきしん【好奇心】
<excite one's> curiosity.→英和
〜の強い curious;→英和
inquisitive.→英和
〜から out of curiosity.

好奇心

こうきしん カウ― [3] 【好奇心】
珍しい物事・未知の事柄に対して抱く興味や関心。「―にかられる」「―が強い」

好好爺

こうこうや カウカウ― [3] 【好好爺】
善良でやさしい老人。

好字

こうじ カウ― [0][1] 【好字】
人名や地名などに多く使われる,縁起のよい文字。

好季

こうき カウ― [1] 【好季】
よい季節。

好学

こうがく カウ― [0] 【好学】
学問を好むこと。「―の士」

好学の士

こうがく【好学の士】
a lover of learning.

好守

こうしゅ カウ― [1] 【好守】 (名)スル
野球など球技で,うまく相手の攻撃を防ぎ,守ること。また,その守り。好守備。

好尚

こうしょう カウシヤウ [0] 【好尚】
(1)このみ。嗜好(シコウ)。
(2)はやり。流行。「時代の―」

好局

こうきょく カウ― [0] 【好局】
碁・将棋で,内容のあるよい対局。

好悪

こうお カウヲ [1] 【好悪】
好むことと憎むこと。すききらい。「―の差が激しい」

好情

こうじょう カウジヤウ [0] 【好情】
人に対する,よい感情。好意。

好意

こうい【好意】
goodwill;good wishes;good[kind]offices (斡旋).〜ある kind;→英和
friendly;→英和
well-meaning[-meant].〜的に out of kindness[goodwill].…の〜で[により]through the good offices of;by courtesy of.〜を持つ be favorably disposed <toward> .

好意

こうい カウ― [1] 【好意】
(1)このましいと思う気持ち。また,慕わしい気持ち。好感。好感情。
⇔敵意
「ひそかに―を抱く」「―を寄せる」
(2)親切な気持ち。「人の―に甘える」「―を無にする」

好意手形

こういてがた カウ― [4] 【好意手形】
⇒融通手形

好意的

こういてき カウ― [0] 【好意的】 (形動)
好意をもっていることが示されるさま。「―な取り扱いを受ける」「―に迎えられる」

好感

こうかん【好感】
good feeling;a favorable impression.〜を与える make a good impression <on a person> .〜をいだく feel friendly <toward> .

好感

こうかん カウ― [0] 【好感】
好ましいと思う感情。よい感じ。「―のもてる人」「―をいだく」

好成績

こうせいせき カウ― [3] 【好成績】
よい成績。
⇔不成績

好戦

こうせん カウ― [0] 【好戦】
戦いを好むこと。すぐに武力を用いようとすること。「―的風潮」

好戦的

こうせんてき【好戦的】
warlike <people> ;→英和
bellicose.→英和

好手

こうしゅ カウ― [1] 【好手】
(1)囲碁や将棋で,うまい手。
(2)(スポーツなどで)たくみな技。また,その技の持ち主。

好打

こうだ カウ― [1] 【好打】 (名)スル
(野球などで)うまくボールを打つこと。

好打者

こうだしゃ カウ― [3] 【好打者】
野球で,打撃のうまい者。

好打者

こうだしゃ【好打者】
a nice hitter.

好投

こうとう【好投】
《野》fine[nice]pitching.〜する pitch well.

好投

こうとう カウ― [0] 【好投】 (名)スル
野球で,投手が巧みに投げて相手の攻撃を抑えること。「―して一安打に抑える」

好捕

こうほ カウ― [1] 【好捕】 (名)スル
野球で,打者の打ったボールを守備の選手がうまく捕球すること。ナイス-キャッチ。

好敵手

こうてきしゅ【好敵手】
a good match <at tennis> .

好敵手

こうてきしゅ カウ― [4][3] 【好敵手】
スポーツ・勝負事などで,力量が同程度で,戦うのに恰好(カツコウ)の相手。好敵。ライバル。

好文木

こうぶんぼく カウブン― [3] 【好文木】
梅の異名。晋の武帝が学問に親しむと花が開き,学問をやめると花が開かなかったという故事に由来する。

好日

こうじつ カウ― [0] 【好日】
よい日。佳日。吉日。「日々これ―」

好景気

こうけいき【好景気】
prosperity;→英和
good times;a boom.→英和
〜の prosperous.→英和

好景気

こうけいき カウ― [3] 【好景気】
社会全体の経済状態が良好で,取引が盛んに行われ,金まわりがよいこと。景気がよいこと。好況。
⇔不景気

好晴

こうせい カウ― [0] 【好晴】
気持ちよく晴れわたること。快晴。

好望

こうぼう カウバウ [0] 【好望】
前途有望なこと。有望。

好期

こうき カウ― [1] 【好期】
ちょうどよい時期。ころあいの時節。

好材料

こうざいりょう カウザイレウ [3] 【好材料】
(1)ちょうどよい材料。
(2)取引で,相場を上げる原因となる種々の条件・事情。上げ材料。強材料(ツヨザイリヨウ)。好材。
⇔悪材料

好楽家

こうがくか [0] 【好楽家】
音楽が好きな人。音楽愛好家。

好様

よさま 【好様・善様】 (形動ナリ)
よい様子。よいさま。
⇔あしざま
「人の御ためには―の事をしも言ひ出でぬ世なれば/源氏(葵)」

好機

こうき【好機】
a good[favorable]opportunity; <miss> a chance.→英和

好機

こうき カウ― [1] 【好機】
ちょうどよい機会。またとないよいおり。チャンス。「―到来」「千載一遇の―」

好気性細菌

こうきせいさいきん カウキセイ― [6] 【好気性細菌】
酸素が存在する所で正常に生育する細菌類。多くの細菌がこれに含まれる。枯草菌・酢酸菌・結核菌など。
⇔嫌気性細菌

好況

こうきょう【好況】
prosperity;→英和
a boom.→英和
〜の prosperous <condition> ;→英和
brisk <market> .→英和

好況

こうきょう カウキヤウ [0] 【好況】
社会の経済活動が活気を呈し,生産・雇用・消費が伸びている状態。
⇔不況

好演

こうえん カウ― [0] 【好演】 (名)スル
うまく演技・演奏すること。また,その演技・演奏。「難役を―する」

好演

こうえん【好演】
a good performance <of a play> .

好漢

こうかん カウ― [0] 【好漢】
気性のさっぱりした愛すべき男。快男子。「―よく自重せよ」

好漢

こうかん【好漢】
a nice fellow.

好物

こうぶつ カウ― [1] 【好物】
(1)すきな飲み物や食べ物。「甘い物が何よりの―です」
(2)好きな物事。
(3)病人によい食べ物。[日葡]

好物

こうぶつ【好物】
one's favorite dish[food].…が〜だ like;→英和
have a weakness for <sweets> .

好球

こうきゅう【好球】
<miss> a nice ball.

好球

こうきゅう カウキウ [0] 【好球】
野球で,打者が打つのにいいたま。「―必打」

好男子

こうだんし【好男子】
a handsome[good-looking]man.

好男子

こうだんし カウ― [3] 【好男子】
(1)顔だちのよい男。美男子。
(2)さっぱりした気性の男。好漢。

好発

こうはつ カウ― [0] 【好発】 (名)スル
発生頻度が高いこと。よく発生すること。「―部位」「若年男子に―する疾患」

好発年齢

こうはつねんれい カウ― [5] 【好発年齢】
ある疾患が発病しやすい年齢。

好結果

こうけっか【好結果】
<produce> good results.

好編

こうへん カウ― [0] 【好編】
よい文芸作品。

好良

こうりょう カウリヤウ [0] 【好良】 (名・形動)[文]ナリ
「良好(リヨウコウ)」に同じ。「―の成績を以て及第しなければ/思出の記(蘆花)」

好色

こうしょく カウ― [0] 【好色】 (名・形動)[文]ナリ
(1)異性に対してともすればみだらな気持ちを抱くこと。「―な目つき」「―漢」
(2)美しい容色。また,美女。「女御・更衣,又は遊女・―・美男/風姿花伝」
(3)遊女。「古へ虎といひける―の住みける所となん/廻国雑記」
[派生] ――さ(名)

好色の

こうしょく【好色の】
lustful;→英和
amorous.→英和
‖好色家 a sensualist.好色文学 erotic[obscene,pornographic]literature;pornography.

好色一代女

こうしょくいちだいおんな カウシヨクイチダイヲンナ 【好色一代女】
浮世草子。六巻。井原西鶴作。1686年刊。元禄期の女性の愛欲生活の種々相を,一代記の形をかりて,淪落(リンラク)し後世を願う老女の懺悔(ザンゲ)話の形式で描いたもの。

好色一代男

こうしょくいちだいおとこ カウシヨクイチダイヲトコ 【好色一代男】
浮世草子。八巻。井原西鶴作。1682年刊。主人公世之介の好色遍歴を五四の短編により一代記の形にまとめたもの。好色本の初め。文学史上,浮世草子の第一作とする。

好色五人女

こうしょくごにんおんな カウシヨクゴニンヲンナ 【好色五人女】
浮世草子。五巻。井原西鶴作。1686年刊。お夏清十郎・樽屋おせん・おさん茂右衛門・八百屋お七・おまん源五兵衛の実話に基づく恋愛小説集。色欲ゆえに身を滅ぼした女性の悲劇を描く。

好色家

こうしょくか カウ― [0] 【好色家】
いろごのみの人。好色な人。

好色本

こうしょくぼん カウ― [0] 【好色本】
遊里などの好色生活を題材とする浮世草子の称。元禄期(1688-1704)を中心に行われ,男女愛欲の相を通して人生の哀歓を描く。西鶴の「好色一代男」,西沢一風の「新色五巻書」,江島其磧の「傾城禁短気」など。好色物。

好色物

こうしょくもの カウ― [0] 【好色物】
「好色本(コウシヨクボン)」に同じ。

好著

こうちょ カウ― [1] 【好著】
読むに足るよい本。「―を紹介する」

好角家

こうかくか カウカク― [0] 【好角家】
角力(スモウ)の好きな人。

好訴妄想

こうそもうそう カウソマウサウ [4] 【好訴妄想】
自己の権利が不当に侵害されていると思い込み,その権利の回復のためにあらゆる手段で闘争しようとする妄想。

好評

こうひょう【好評】
a favorable comment[criticism].〜を博する win popularity;be well received <by> .

好評

こうひょう カウヒヤウ [0] 【好評】
評判のよいこと。また,よい評判。
⇔悪評
⇔不評
「―を博する」

好誼

こうぎ カウ― [1] 【好誼】
友好の情。心のこもった交際。よしみ。「御身の―に対して…報ふ処あらん/うらおもて(眉山)」

好調

こうちょう カウテウ [0] 【好調】 (名・形動)[文]ナリ
調子や具合,景気などがよいこと。事が思い通りにうまく行くこと。また,そのさま。
⇔不調
⇔低調
「仕事は―に運んでいる」「―の波に乗る」
[派生] ――さ(名)

好調である

こうちょう【好調である】
be satisfactory;be in good condition[form,shape](選手などが);go well.

好走

こうそう カウ― [0] 【好走】 (名)スル
野球などで,よく走ること。

好転

こうてん カウ― [0] 【好転】 (名)スル
物事の状態などがよい方に変化すること。「病状が―する」「景気の―」

好転する

こうてん【好転する】
(take a) turn for the better;→英和
improve.→英和

好辞

こうじ カウ― [1] 【好辞】
よい言葉。たくみな文句。

好逑

こうきゅう カウキウ [0] 【好逑】
〔詩経(周南・関雎)〕
よいつれあい。よい配偶者。「君子の―となるべき資格/坊っちゃん(漱石)」

好運

こううん カウ― [0] 【幸運・好運】 (名・形動)[文]ナリ
運がよい・こと(さま)。よいめぐりあわせ。
⇔非運
⇔不運
「―な人」「―の女神」

好適

こうてき カウ― [0] 【好適】 (名・形動)スル[文]ナリ
ふさわしいこと。適当なこと。また,そのさま。好都合。「別荘に―な土地」「人民に―する所の社会/民約論(徳)」

好適の

こうてき【好適の】
suitable;→英和
fitted.

好都合

こうつごう カウツガフ [3] 【好都合】 (名・形動)[文]ナリ
都合がよいこと。ぐあいがよいこと。また,そのさま。
⇔不都合
「万事―に運ぶ」

好都合の

こうつごう【好都合の】
convenient;→英和
favorable.〜に <go> well;→英和
all right;conveniently;→英和
smoothly.→英和

好配

こうはい カウ― [0] 【好配】
(1)よい配偶者。
(2)株などで,配当がよいこと。

好酸球

こうさんきゅう カウサンキウ [3] 【好酸球】
白血球の一。細胞質中に酸性色素によく染まる顆粒をもち,アレルギー性疾患や寄生虫病のときに数が増す。好酸性白血球。

好風

こうふう カウ― 【好風】
(1)よい景色。「松島は扶桑第一の―にして凡そ洞庭・西湖を恥ぢず/奥の細道」
(2)こころよい風。「―来たる処心膓を慰む/本朝麗藻」

好餌

こうじ カウ― [1] 【好餌】
(1)よいえさ。相手を誘い出すのに都合のよい手段。香餌(コウジ)。「―につられる」
(2)(多く「好餌となる」の形で)簡単に人のえじきや犠牲となるもの。絶好のえじき。「ゆすりの―となる」

好餌

こうじ【好餌】
a (tempting) bait.

好[良

いい【好[良・善]い】
good;→英和
fine;→英和
nice;→英和
excellent;→英和
well;→英和
all right;enough.→英和
〜男 a handsome[nice]man.〜気味だ Serve <him> right! 〜子だから ⇒好(い)い子.〜こと(妙案)がある I've got it.健康に〜 be good for the[one's]health.→英和
コーヒーより紅茶の方が〜 I prefer tea to coffee.〜迷惑だ It's a nuisance.→英和
⇒いい年.

ごと 【如】 (助動)
〔助動詞「ごとし」の語幹〕
似ているものに比べ,たとえる意を表す。…ように。…のようだ。「梅の花今咲ける〈ごと〉散り過ぎず我が家(エ)の園にありこせぬかも/万葉 816」「雪こぼすが〈ごと〉降りてひねもすに止まず/伊勢 85」「秋の夜の明くるも知らず鳴く虫はわが〈ごと〉ものや悲しかるらむ/古今(秋上)」
→ごとし

もころ 【如・若】
同じようなさま。よく似た状態。つねに連体修飾語を伴い,「…と同じように」「…のごとく」の意で副詞的に用いられる。「我が大君の立たせば玉藻の―臥(コ)やせば川藻のごとくなびかひの宜しき君が/万葉 196」

如かじ

しかじ 【如かじ】 (連語)
〔動詞「如く」の未然形「しか」に打ち消しの推量の助動詞「じ」の付いたもの〕
(1)…に及ばないであろう。…に越したことはあるまい。「何事にもまことありて,人を分かずうやうやしく,言葉すくなからんには―/徒然 233」
(2)(副詞的に用いて)いっそのこと。確かに。「その攻めをかうむらんよりは,―,御調物を奉るべし/仮名草子・伊曾保物語」

如かず

しか∘ず [2][0] 【如かず】 (連語)
〔動詞「如く」の未然形「しか」に打ち消しの助動詞「ず」が付いたもの。「…にしかず」の形で用いることが多い〕
(1)及ばない。かなわない。「百聞は一見に―∘ず」
(2)それにこしたことはない。…がいちばんだ。「三十六計逃げるに―∘ず」

如き

−ごとき【−如き】
like <this> ;→英和
as;→英和
such…as.

如き

ごとき 【如き】 (助動)
〔助動詞「ごとし」の連体形から。現代語で,ややかたい文章語的な言い方として用いられる〕
(1)活用語の連体形や体言,またそれらに助詞「の」「が」の付いたものに接続して,「…のような」の意を表す。「彼〈ごとき〉いやなやつはいない」「今回の〈ごとき〉事件は二度と起こしてはならない」「部屋の中からだれかが言い争うが〈ごとき〉声が聞こえた」
(2)「のごときは」の形で,「…のようなもの」の意を表す。「除名処分の〈ごとき〉は最終的な手段だ」

如く

ごとく 【如く】 (助動)
〔助動詞「ごとし」の連用形から。現代語で,ややかたい文章語的な言い方として用いられる〕
活用語の連体形や体言,またそれらに助詞「の」「が」の付いたものに接続して,「…のように」「…のようで」などの意を表す。「お師匠様の円満微妙な色白の顔がにぶい明りの中に来迎仏の〈ごとく〉浮かんだ」

如く

しく【如く】
be equal <to> ;be like.…に〜はない It is best to…;had better….

如く

し・く [0] 【如く・若く・及く】 (動カ五[四])
(1)匹敵する。かなう。およぶ。多く打ち消しの語を伴って用いる。「逃げるに―・かず」「明媚争(イカデ)か画も―・かん/金色夜叉(紅葉)」
(2)追いつく。「黄泉(ヨモツクニ)に入りまして,―・きて共に語る/日本書紀(神代上訓)」
→おいしく
→いしく

如く

−ごとく【−如く】
as <usual> ;→英和
like;→英和
as if <she were a man> .次の〜 as follows.

如くなり

ごとくなり 【如くなり】 (助動)(ごとくなら・ごとくなり(ごとくに)・ごとくなり・ごとくなる・ごとくなれ・ごとくなれ)
〔「ごとくにあり」の転〕
活用語の連体形や体言,またそれらに助詞「の」「が」の付いたものに接続する。
(1)似ているものに比べ,たとえる意を表す。…のようだ。…のようである。…のとおりである。「高き山も,麓のちりひぢよりなりて,あま雲たなびくまで,おひのぼれる〈ごとくに〉,この歌もかくの〈ごとくなる〉べし/古今(仮名序)」
(2)不確かな断定を表す。「まことに聞くが〈ごとくなら〉ば不便なる事也/著聞 17」

如くは無し

如くは無・し
及ぶものはない。「油断大敵身の用心に―・し/西洋道中膝栗毛(魯文)」

如し

ごとし 【如し・若し】 (助動)((ごとく)・ごとく・ごとし・ごとき・○・○)
活用語の連体形や体言,また,それらに助詞「が」「の」の付いたものに接続する。
(1)似ているものに比べたとえる意を表す。…のようだ。…のとおりだ。「涙,雨の脚の〈ごとく〉こぼる/宇津保(吹上・下)」「おごれる人も久しからず,ただ春の夜の夢の〈ごとし〉/平家 1」
(2)同類中の一例として提示する意を表す。…のような。「黒き革籠三合を置けり。すなはち和歌・管絃・往生要集〈ごとき〉の抄物を入れたり/方丈記」
(3)はっきりと断定しないで,婉曲・不確実にいうのに用いられる。…ようだ。…ようである。「松島は笑ふが〈ごとく〉,象潟はうらむが〈ごとし〉/奥の細道」
〔(1)語源は「同じ」の意を表す「こと」を形容詞的に活用させたもの。(2)中古には,漢文訓読文系列の文章に多く用いられ,和文に多く用いられる「やうなり」と対照的な特色を示した。なお,中古の和文でも,男性の書いたものには「ごとし」も用いられた。(3)上代・中古には,語幹「ごと」が連用形「ごとく」と同じように用いられることがある。→ごと(如)〕

如一

にょいち 【如一】
⇒即非(ソクヒ)如一

如上

じょじょう [0] 【如上】
前に述べたこと。上述。前述。

如何

いかが [2] 【如何】 (副)
〔「いかにか」の転〕
(1)(相手の気分や意向をたずねるときなどに用いる。やや改まった語感を伴う)どんなふう。どう。「ごきげん―ですか」「―いたしましょうか」「このようなプランで―でしょうか」
(2)(誘ったり勧めたりするときに用いる)どうですか。「おひとつ―」「もう一杯―ですか」
(3)(疑いや危ぶむ気持ちを表すときに用いる)どんな。「露骨過ぎて―かと思う」
(4)反語を導く語。どうして。「己(オノレ)と枯るるだにこそあるを,名残なく―取り捨つべき/徒然 138」

如何

いかが【如何】
how <are you?> (ごきげん);→英和
how about[would you like] <a cup of tea?> ;how <do you like…?> ;what <do you say to doing…?> .→英和

如何

いかん [2] 【如何・奈何】
〔「いかに」の転〕
■一■ (名)
事の成り行き。その状態。次第。「理由の―を問わない」「事情の―によっては考慮する」
■二■ (副)
多く文末に用いて,疑い問う意を表す。どうか。どうであるか。「家君の病は―/花柳春話(純一郎)」

如何

どう [1] 【如何】 (副)スル
(1)物事の内容・状態,またやり方などについて疑問に思う気持ちを表す。どのように。「―なっているんだろう」「―したらいいか」「―行こうか」
(2)疑問に思いつつ,それを否定・拒否する気持ちを表す。「―でもいい」
(3)(「どう…ても」の形で)その物事について考えられるすべての手段・方法をつくすことを表す。「―してもだめだ」「―見てもにせものとは思えない」「―考えても理解に苦しむ」
(4)呼びかけて,相手の意向や様子などをたずねる気持ちを表す。どうか。いかが。「その後―お過ごしですか」「このネクタイでは―ですか」「もう一局―ですか」「―だ,参ったか」
→どうか

如何か

どうか [1] 【如何か】
■一■ (副)
(1)丁寧にものを頼む気持ちを表す。なにとぞ。どうぞ。「就職の件―よろしくお願いします」「―助けて下さい」
(2)漠然としたある状態・事柄の実現を期待する気持ちを表す。なんとか。どうにか。「―して下さい」「―なるさ」
(3)いつもの状態と異なっている,変な様子である,といぶかしく思う場合などに使う。「こんな失敗をするなんて今日は―している」「陽気のせいで―したんじゃない」
■二■ (連語)
〔副詞「どう」+副助詞「か」〕
(1)(多く「かどうか」の形で)判断に迷う気持ちや疑問の意を表す。どうであろうか。「これでいいか―よくわからない」
(2)(多く「たらどうか」「てはどうか」の形で)問いかけ・誘いかけの意を表す。どうですか。「もっと働いたら―」「こうしては―」

如何し

いかが・し 【如何し】 (形シク)
疑わしい。よくない。「是は関東麻(カントウソ)とて名物の真苧(マオ),―・しくは候へども/浄瑠璃・堀川波鼓(中)」

如何して

どうして [1] 【如何して】
■一■ (副)
(1)どのようにして。どんな方法で。「―この難局を切り抜けるか」
(2)なぜ。どんな理由で。「―来なかったんだい」
(3)それどころか,かえって。なかなか。「一見おとなしそうだが,―なかなか気が強い」
(4)反語の文を作る。なんで…しようか(決して…しない)。「―生きて帰れようか」
■二■ (感)
(1)予想に反した場合に驚いていう語。いやはや。「血でも吐きやしないか不知(シラ)と,―其間の心配といふものは/化銀杏(鏡花)」
(2)強く否定する語。いやいや。とてもとても。「―,―,私なんか問題になりません」

如何しても

どうしても [4][1] 【如何しても】 (副)
(1)どんな手段を用いてでも。ぜひとも。絶対に。「―実現させなければならない」
(2)(打ち消しの語を伴って)どんな手段を用いても…(ない)。絶対に。「―勝てない相手」「―解けない問題」
(3)そうなりがちであることを表す。とかく。つい。「体が悪いと―気分がめいる」

如何で

いかで 【如何で・争で】 (副)
〔「いかにて」の転。平安時代から主に和文で使われ,文末に推量表現を使うことが多い〕
(1)疑問の意を表す。どうして。「―,はた,かかりけむ/源氏(帚木)」
(2)反語の意を表す。どうして…できようか。「―月を見ではあらむ/竹取」
(3)強い願望を表す。なんとかして。ぜひ。「―人より先に聞かむと待たれて/枕草子 41」

如何でか

いかでか 【如何でか】 (連語)
〔「か」は係助詞〕
(1)疑問の意を表す。どうして。いかにして。「―やみやみとしてうちたてまつらむとし給ふぞ/保元(中)」
(2)願望を表す。何とかして。「はづかしく心づきなきことは―御覧ぜられじ/枕草子 238」
(3)反語の意を表す。どうして…できようか。「かかる所には,―しばしも幼き人の過ぐし給はむ/源氏(若紫)」

如何でも

どうでも [0][1] 【如何でも】 (副)
〔副詞「どう」に副助詞「でも」の付いたもの〕
(1)どうであっても。どのようにでも。「そんなことは―いい」「―するがいい」
(2)どうしても。「―行かねばならない」「此月は―約束の期限なれど/大つごもり(一葉)」
(3)確かに。やっぱり。「是は―言文一途の事だと思立て/浮雲(四迷)」

如何でも

いかでも 【如何でも】 (連語)
強い願望を表す。なんとしても。「おのがさかしからんときこそ―,―ものしたまはめ/蜻蛉(上)」

如何とも

どうとも 【如何とも】 (連語)
どのようにも。どうなりと。どうでも。「―なれ」「煮るなり焼くなり―しろ」

如何ともしがたい

いかん【如何ともしがたい】
It can't be helped.

如何な

いっかな [0] 【如何な】
〔「いかな」の促音添加〕
■一■ (副)
(あとに打ち消しの語を伴って)全然。決して。「―聞き入れない」「―白状しない」
■二■ (連体)
どんな。いかなる。「是は―王様も,迷ひ給ふも道理ぢや/浄瑠璃・八花形」

如何な

いかな [2] 【如何な】
■一■ (連体)
どのような。どんな。「―ことでも」「―人でもかなうまい」
■二■ (副)
(あとに打ち消しを伴って)どうしても。いっかな。「捩つても,廻しても,―上へは動(ユル)ぎもせぬ/多情多恨(紅葉)」「『当りはせまい』『―,側へも参りますまい』/狂言・八幡の前(鷺流)」

如何なと

どうなと [1] 【如何なと】 (副)
どのようにも。どうなりと。「突くなと―勝手にしろ」

如何なり

いかな・り 【如何なり】 (動ラ変)
〔「いかにあり」から〕
どうである。どのようである。「空言(ムナコト)を―・りと言ひて君をし待たむ/万葉 2466」

如何なりと

どうなりと [1] 【如何なりと】 (副)
どのようにも。どうとも。どうなりとも。多く命令文で用いる。「―なれ」「―好きなようにしなさい」

如何なる

いかなる [2] 【如何なる】 (連体)
どのような。どんな。「―困難があろうとも」「―ときにも笑いを絶やさない」

如何なる星の下に

いかなるほしのもとに 【如何なる星の下に】
長編小説。高見順作。1939年(昭和14)「文芸」に連載。浅草を舞台とした踊り子や芸人などの世界に,戦時下の庶民の哀感を風俗詩風に描く。

如何に

いかに【如何に】
how;→英和
however;→英和
what;→英和
whatever.→英和
⇒どんな.

如何に

いかに [2] 【如何に】
■一■ (副)
(1)状態・状況を尋ねたり,推量したりする。どのように。どんな風に。「―して成功したか」「人生―生くべきか」「運命や―」
(2)程度を尋ねたり,推量したりする。また,その程度のはなはだしいことを暗示して,驚きや感動の気持ちを表す。どれほど。どんなにか。「―強かったかご存じですか」「紅葉の頃は―美しいことだろう」
(3)(「いかに…も」の形で)逆接の条件を示す。どれほど…でも。「―言って聞かせてもあきらめようとしない」「―足が速くても追いつけまい」
(4)原因・理由を尋ねる。どうして。なぜ。「―御車をばかうはつかまつるぞ/平家 8」
■二■ (感)
呼びかけの語。なんと。「―,あれは越中次郎兵衛とこそ見れ/平家 9」

如何にか

どうにか [1] 【如何にか】 (副)スル
(1)十分ではないが,まがりなりにも。何とか。「おかげさまで―やっています」
(2)かろうじて。やっと。「―完成した」「大病が―治る」

如何にも

いかにも【如何にも】
really;quite;→英和
indeed;→英和
certainly.→英和
〜…だがしかし It is true…but….

如何にも

いかにも [2] 【如何にも】 (副)
(1)どう考えてみても明らかに。非常に。「―痛そうだ」「―高くて手が出ない」
(2)常識や予想の通りであるさま。また,相手の言葉に答えて,肯定・同意を表す感動詞のようにも使われる。まことに。おっしゃるとおり。「―学者らしい話し振り」「―,そのとおり」
(3)(状態・理由などが)どんな風でも。どうでも。「あしくもあれ,―あれ,便あらばやらむ/土左」
(4)(下に打ち消しの表現を伴って)どのようにしてみても。どうしても。「東国北国のいくさ―しづまらず/平家 7」
(5)願望を表す。ぜひとも。「今は,― ―かけて言はざらなむ/源氏(宿木)」

如何にも

どうにも [0] 【如何にも】 (副)
(1)(下に打ち消しの語を伴う)どうしても。まったく。「―手の施しようがない」
(2)困りきった気持ちを表す。何とも。「―困った」

如何の斯うの

どうのこうの [1][4] 【如何の斯うの】 (副)
(不平や不満の気持ちで)あれこれと言い立てるさま。何やかや。何のかの。「今さら―言ってもはじまらない」

如何は

いかがは 【如何は】 (連語)
(1)どのように。どう。「―すべきなど,よろづに思ふことのみしげきを/蜻蛉(上)」
(2)反語を導く語。どうして…(だろう)か。「あはつかに,さしあふぎ居たらむは,―口惜しからぬ/源氏(帚木)」
(3)断定を強める語。どうしてどうして。「もろともに帰らねば―悲しき/土左」

如何わしい

いかがわし・い イカガハシイ [5] 【如何わしい】 (形)[文]シク いかがは・し
〔「いかがし」の転〕
(1)怪しげだ。疑わしい。「―・い薬」
(2)道徳上よくない。みだらだ。「―・い雑誌」「―・い場所」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

如何わしい

いかがわしい【如何わしい】
doubtful (あやしい);→英和
questionable <character> ;→英和
shady <business> ;→英和
indecent (みだら).→英和

如何様

いかよう [0] 【如何様】 (形動)[文]ナリ
どんなふう。どのよう。「―な御注文でも承ります」「―にも受け取れる」

如何様

いかさま [3] 【如何様】
■一■ [0] (名)
〔いかにもそのものらしい,の意〕
偽物。まがいもの。また,いんちき。ペてん。「―に掛ける」「あの試合は―だ」「―博打(バクチ)」
■二■ (副)
(1)かなりの確信を抱きながら,推測する場合に用いる。いかにも。きっと。恐らく。「―是は祇といふ文字を名について/平家 1」
(2)決意を表す語。何はともあれ。何としてもきっと。「―取りて帰り…家の宝となさばやと存じ候/謡曲・羽衣」
■三■ (形動ナリ)
どのよう。いかよう。「―に思ほしめせか/万葉 162」
■四■ (感)
相手の言葉に賛意を表す語。なるほど。いかにも。「―知らぬ人が見たらさう思ふであろ/狂言記・止動方角」

如何様師

いかさまし [4] 【如何様師】
いんちき・不正を常習にする人。詐欺(サギ)師。ぺてん師。

如何様物

いかさまもの [0] 【如何様物】
本物のように見せかけた品物。にせ物。まがいもの。

如何物

いかもの【如何物】
a fake;→英和
a cheat.→英和
〜食い a gross feeder;an eccentric (比喩).→英和

如何物

いかもの [0] 【如何物】
〔いかがかと思われるものの意〕
(1)本物に似せたまがいもの。いかがわしいもの。「―をつかませられる」
(2)普通の人があまりとりあげないような,変わったもの。「―あさり」

如何物師

いかものし [4] 【如何物師】
にせ物を作ったり,売ったりする者。

如何物食い

いかものぐい [0][4] 【如何物食い】
(1)普通は人が食べないようなものをわざと,または好んで食べること。あくものぐい。悪食(アクジキ)。
(2)普通の人が魅力を感じないような人と好んでつき合うこと。また,その人。「さのみ美人の聞えもなく,―の噂とりどり/滑稽本・飛だ噂の評」

如何程

いかほど [0] 【如何程】
(副詞的にも用いる)
(1)不明な分量や値段について問うときに用いる語。どれぐらい。どれほど。「―お入り用ですか」「そのバッグは―ですか」
(2)程度がはなはだしいさま。どんなに。どれほど。「親の悲しみは―であろう」

如何許り

いかばかり [3][2] 【如何許り】 (副)
どれほど。どんなに。「―およろこびのことでしょう」「悲しみは―かと」

如儡子

じょらいし 【如儡子】
⇒にょらいし(如儡子)

如儡子

にょらいし 【如儡子】
(1603?-1674) 仮名草子作者。斎藤氏。別号,以伝・雪朝庵士峰。山形の人。戦国武士的道徳観に立ち,江戸初期の政治・世相に対する痛烈な批判を仮名草子中に展開した。著「可笑記」「堪忍記」など。

如去

にょこ [1] 【如去】
仏の別名。

如在

にょざい [0] 【如在】
⇒じょさい(如在)

如在

じょさい [0] 【如在・如才】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
気を使わずに,いい加減にすること。十分な配慮をせず,手抜かりがあること。また,そのさま。疎略。下に否定の語を伴って用いることが多い。「我も人も,今日と明日との日なれば,何がさて―は御座らぬ/浮世草子・胸算用 4」「ぢよせいなことはござりましねえ/洒落本・呼子鳥」
→如才が無い
→如才無い
■二■ (名)
〔論語(八佾)「祭如�在,祭�神如�神在�」による。「如在」と書く〕
神の前にあるがごとく,つつしみかしこまること。「先代には関白の後は―の礼にてありしに/正統記(白河)」
〔もと「如在」と書き■二■の意であったが,形ばかり敬意を表す意から,■一■の意に転じ,「如才」と書くようになったという〕

如夜叉

にょやしゃ [2] 【如夜叉】
夜叉のように荒々しく恐ろしいこと。

如夢幻泡影

にょむげんほうよう [5] 【如夢幻泡影】
〔金剛般若経〕
現象界が夢幻や泡影のようにはかないことのたとえ。

如実

にょじつ [0] 【如実】
(1)実際のとおりであること。多く「如実に」の形で副詞的に用いる。「戦争の悲惨さが―に描かれている」
(2)〔仏〕
 (ア)現象の諸相を超えた究極の真理。真如(シンニヨ)。
 (イ)真実の姿にかなっていること。

如実に

にょじつ【如実に】
(just) as it is;realistically.→英和
〜に描く depict <a thing> as it is.

如実知見

にょじつちけん [4] 【如実知見】
〔仏〕 あるがままに正しく見,知ること。

如己男

もころお 【如己男】
自分と同じような男。自分に匹敵する男子。恋の競争者。「―に負けてはあらじと/万葉 1809」

如幻

にょげん 【如幻】
〔仏〕 まぼろしのようにはかない存在。「―の生の中に,何事をかなさん/徒然 241」

如意

にょい [1] 【如意】
(1)自分の思うままになること。「手元不―」「百事―」
(2)〔仏〕 読経・説法・法会などの際に僧侶が手に持つ仏具。もとは「インドの孫の手」といわれ,棒状で先端が指を曲げたように丸くなっている。骨・竹・木・金属など各種の材料で作る。
如意(2)[図]

如意ヶ岳

にょいがだけ 【如意ヶ岳】
京都市左京区にある山。海抜472メートル。大文字山に連なる。文学作品ではしばしば大文字山と混同される。

如意宝珠

にょいほうじゅ [3] 【如意宝珠】
〔仏〕 すべての物事を思うとおりにかなえてくれるという珠。摩尼(マニ)。摩尼宝珠。

如意棒

にょいぼう [0][2] 【如意棒】
伸縮自在で,おもいどおりにあやつって,敵を倒したりできるという架空の棒。「西遊記」に出てくる孫悟空の持ち物。

如意輪

にょいりん 【如意輪】
(1)「如意輪観音」の略。「仏は―/枕草子 210」
(2)〔如意輪観音の六臂(ロツピ)を手練手管の多さにたとえて〕
遊女のこと。「寝無畏(ネムイ)と申―の御姿/柳多留 110」

如意輪寺

にょいりんじ 【如意輪寺】
奈良県吉野町にある浄土宗の寺。延喜年間(901-923)日蔵の開創。のち,南朝の勅願所となる。楠木正行(マサツラ)が一族の姓名を本寺の過去帳に記し,本堂の扉にやじりで辞世の歌を書き記して四条畷に向かい討ち死にしたことが太平記にみえる。

如意輪観音

にょいりんかんのん 【如意輪観音】
六観音・七観音の一。如意宝珠と宝輪とを持って衆生(シユジヨウ)の願いをかなえる。多くは六臂像。如意輪菩薩。
如意輪観音[図]

如慶

じょけい 【如慶】
(1599-1670) 江戸前期の大和絵の画家。土佐派を学び,1662年勅命により住吉を名乗る。幕府の御用絵師をつとめた。住吉派の祖。

如才

じょさい [0] 【如在・如才】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
気を使わずに,いい加減にすること。十分な配慮をせず,手抜かりがあること。また,そのさま。疎略。下に否定の語を伴って用いることが多い。「我も人も,今日と明日との日なれば,何がさて―は御座らぬ/浮世草子・胸算用 4」「ぢよせいなことはござりましねえ/洒落本・呼子鳥」
→如才が無い
→如才無い
■二■ (名)
〔論語(八佾)「祭如�在,祭�神如�神在�」による。「如在」と書く〕
神の前にあるがごとく,つつしみかしこまること。「先代には関白の後は―の礼にてありしに/正統記(白河)」
〔もと「如在」と書き■二■の意であったが,形ばかり敬意を表す意から,■一■の意に転じ,「如才」と書くようになったという〕

如才ない

じょさい【如才ない】
tactful;→英和
shrewd;→英和
smart;→英和
sociable.→英和
〜なく tactfully;cleverly.→英和

如才無い

じょさいな・い [4] 【如才無い】 (形)[文]ク じよさいな・し
〔近世以降の語〕
気がきいて人をそらさない。行き届いていて愛想がよい。如才が無い。「―・く話しかける」「―・くその場をとりつくろう」
[派生] ――さ(名)

如拙

じょせつ 【如拙】
室町時代の画家。相国寺の禅僧というが,伝・生没年未詳。宋の画風を取り入れ,室町時代の水墨画の先駆をなす。妙心寺退蔵院蔵「瓢鮎(ヒヨウネン)図」など。

如是

にょぜ [1] 【如是】
〔仏〕
(1)〔このように,の意〕
経文の最初に使われる言葉。釈迦の言葉を信じて従うという意味を含むとされ,経文の重要な要素。
(2)天台宗の中心的教義の一つで,現象こそが真理にほかならないことを示す言葉。
→十如是
(3)「そのとおり」と相手の言うことを承認する言葉。印可の言葉。

如是我聞

にょぜがもん [1][1] 【如是我聞】
〔仏〕
〔「このように私は聞いた」の意〕
経文の最初に置かれる言葉。釈迦の教えを信じ,それをかたく保つ意味を含む。仏の教えであることを示すため,釈迦が弟子の阿難に経典の冒頭に冠させたという。

如是閑

にょぜかん 【如是閑】
⇒長谷川(ハセガワ)如是閑

如月

じょげつ [1] 【如月】
陰暦二月の異名。きさらぎ。

如月

きさらぎ [0] 【如月・衣更着・更衣】
陰暦二月の異名。[季]春。

如木

にょぼく 【如木】
⇒じょぼく(如木)

如木

じょぼく 【如木】
糊(ノリ)を強くきかせて,堅くこわばらせた装束。のちこれを着て公卿などの供をした雑色をさした。

如来

にょらい【如来】
Buddha.→英和

如来

にょらい [0][1] 【如来】
〔仏〕
〔梵 tathāgata 真理からやってきたもの,真理から生まれたものの意〕
仏教上の最高の状態にある存在,すなわち仏のこと。仏の十号の一。「釈迦―」
→菩薩
→十号

如来十号

にょらいじゅうごう [4] 【如来十号】
〔仏〕 如来に対する一〇種の称号。
→十号

如来唄

にょらいばい [2] 【如来唄】
〔仏〕 梵唄(ボンバイ)の調子で唄う,仏の徳をたたえる内容の八句の偈(ゲ)。出典は勝鬘経(シヨウマンギヨウ)。

如来教

にょらいきょう 【如来教】
尾張国熱田(現名古屋市)の農民出身の教祖一尊如来きの(1756-1826)が,1802年開教した民間宗教の一派。原罪意識,来世主義を中心とする。修行として座禅を重視することから明治以降曹洞宗に属したが,1946年(昭和21)独立。教祖の説教を集めた「お経様」を根本教典とする。

如来禅

にょらいぜん [2] 【如来禅】
〔仏〕
(1)如来が実践する禅法。楞伽経(リヨウガキヨウ)に説かれる四種禅の一。
(2)達磨(ダルマ)の伝えた正系の禅。圭峰宗密(ケイホウシユウミツ)が分類した五種の禅のうち,最上のもの。のちの禅宗では自己の禅を祖師禅と呼び,不十分な禅の蔑称として如来禅の語を用いた。如来清浄禅。
⇔祖師禅

如来肌

にょらいはだ 【如来肌】
肉づきがよくて温かそうな肌。転じて人肌のぬくもりでぽかぽかと温かいこと。「きやつが寝た跡を探つてみたれば,―な程に/狂言・磁石」

如来蔵

にょらいぞう [2] 【如来蔵】
〔仏〕
〔梵 tathāgata-garbha 如来の母胎の意〕
衆生のうちにある成仏の可能性。仏と違わない本来清らかな心。

如来身

にょらいしん [2] 【如来身】
〔仏〕 十身の一つで仏自身の体をさす。仏身。

如法

にょほう [0] 【如法】 (名・形動ナリ)
(1)〔仏〕 仏の教えどおりである・こと(さま)。「功徳も御祈りも―に行はせ給ひし/大鏡(頼忠)」
(2)柔和なこと。温厚篤実なこと。また,そのさま。「その身の―なるに任せて/御伽草子・羅生門」
(3)(副詞的に用いて)もちろん。もとより。「―夜半のことなれば,内侍も女官もまゐりあはずして/平家 11」

如法暗夜

にょほうあんや [4] 【如法暗夜】
文字どおり暗い夜。真っ暗闇。如法の闇。

如法経

にょほうきょう [0] 【如法経】
〔仏〕 特定の方式によって書写された経典。または,そのように写経を行うこと。多くは,法華経を写経する。

如簾

じょれん [0] 【如簾】
葦(アシ)の茎を編んだ小さいすだれ。食器のおおいに用いる。

如菩薩

にょぼさつ [2] 【如菩薩】
菩薩のように慈悲深いこと。似菩薩(ジボサツ)。「外面(ゲメン)―内心如夜叉(ニヨヤシヤ)」

如輪杢

じょりんもく [2] 【如鱗杢・如輪杢】
魚の鱗(ウロコ)のような模様を示す木目。
→杢

如雨露

じょうろ [1] 【如雨露・如露】
〔(ポルトガル) jorro からか〕
植木などに水をかけるのに使う道具。水入れの容器に付けた管の先に多くの小さい穴をあけたもの。じょろ。

如雨露

じょうろ【如雨露】
a watering can[pot].

如露

じょろ [1] 【如露】
⇒じょうろ(如雨露)

如露

じょうろ [1] 【如雨露・如露】
〔(ポルトガル) jorro からか〕
植木などに水をかけるのに使う道具。水入れの容器に付けた管の先に多くの小さい穴をあけたもの。じょろ。

如鱗杢

じょりんもく [2] 【如鱗杢・如輪杢】
魚の鱗(ウロコ)のような模様を示す木目。
→杢

ひ [1] 【妃】
天皇の後宮の一。皇后の次,夫人・嬪(ヒン)の上に位する。内親王を原則とする。明治以後では皇族の配偶者をいう。

ひ【妃】
a princess.→英和

みめ 【御妻・妃】
貴人の妻を敬っていう語。おきさき。「帝の―をさへあやまち給ひて/源氏(須磨)」

きさき [2][0] 【后・妃】
(1)天皇の配偶者。皇后。中宮。また,女御などで天皇の母となった人。律令制では特に称号の第一とされた。
→夫人(3)
→嬪(ヒン)
「二条の―のまだ帝にも仕うまつり給はで/伊勢 3」
(2)王侯の妻。「王様とお―様」

妃嬪

ひひん [1][0] 【妃嬪】
(1)妃と嬪。天子の妻と側室。
(2)天子のそばに仕える女官。官女。

妃殿下

ひでんか [2] 【妃殿下】
皇族の妃を敬っていう語。王妃。

妃殿下

ひでんか【妃殿下】
Her Imperial[Royal]Highness <H.I.H.,H.R.H.> .

妄り

みだり [1] 【乱り・妄り・濫り・猥り】 (形動)[文]ナリ
〔動詞「乱る」の連用形から〕
(1)(規制などを受けずに)勝手気ままなさま。ほしいまま。多く「みだりに」の形で用いられる。
(2)考えの浅いさま。思慮のないさま。無分別。多く「みだりに」の形で用いられる。
(3)「みだら」に同じ。「姫は我向ひに坐りて,我―なる物語に耳かたむけ/浴泉記(喜美子)」
(4)秩序のないさま。筋道の立たないさま。「国の成敗―なるに依て,国人挙て是を背きけるにや/太平記 38」

妄りに

みだりに [1] 【妄りに・濫りに・猥りに】 (副)
〔形容動詞「みだり」の連用形から〕
(1)分別なく行うさま。「―口出しをするな」
(2)正当な理由や資格もなく行うさま。「―立ち入ることを禁ず」

妄りに

みだり【妄りに】
[無分別]recklessly;→英和
indiscriminately;→英和
[勝手に]without permission[leave].

妄信

ぼうしん バウ― [0] 【妄信】 (名)スル
⇒もうしん(妄信)

妄信

もうしん マウ― [0] 【妄信】 (名)スル
むやみに信ずること。ぼうしん。

妄動

ぼうどう バウ― [0] 【妄動】
⇒もうどう(妄動)

妄動

もうどう マウ― [0] 【妄動・盲動】 (名)スル
よく考えず軽率に行動すること。無分別な行動。ぼうどう。「軽挙―する」

妄執

もうしゅう マウシフ [0] 【妄執】
〔仏〕 迷った心で,物事に深く執着すること。「―にとらわれる」

妄執

もうしゅう【妄執】
an obsession.

妄心

もうしん マウ― [0] 【妄心】
〔仏〕 迷いの心。「貧賤の報いのみづからなやますか,…―のいたりて狂せるか/方丈記」

妄念

もうねん マウ― [0][1] 【妄念】
〔仏〕 煩悩(ボンノウ)によって引き起こされる,邪悪な思いや誤った考え。

妄想

もうそう マウサウ [0] 【妄想】 (名)スル
〔古くは「もうぞう」とも〕
(1)〔仏〕 精神が対象の形態にとらわれて行う誤った思惟・判断。妄想分別。
(2)根拠のない誤った判断に基づいて作られた主観的な信念。分裂病・進行麻痺などで特徴的に見られ,その内容があり得ないものであっても経験や他人の説得によっては容易に訂正されない。「被害―」「誇大―」「あらぬことを―する」「―にふける」

妄想

もうそう【妄想】
a delusion;→英和
an illusion.→英和
〜にふける be lost in wild fancies.

妄想

ぼうそう バウサウ [0] 【妄想】 (名)スル
⇒もうそう(妄想)

妄挙

もうきょ マウ― [1] 【妄挙】
思慮分別のない行動。ぼうきょ。「学者の議論もありて,容易に其―を許さず/文明論之概略(諭吉)」

妄挙

ぼうきょ バウ― [1] 【妄挙】
⇒もうきょ(妄挙)

妄断

もうだん マウ― [0] 【妄断】 (名)スル
いいかげんな判断をすること。根拠のないでたらめな判断。ぼうだん。

妄断

ぼうだん バウ― [0] 【妄断】
⇒もうだん(妄断)

妄用

ぼうよう バウ― [0] 【妄用】 (名)スル
でたらめに使うこと。むやみに使うこと。もうよう。「百万の資金も―すれば一時に空乏に至るべし/明六雑誌 22」

妄用

もうよう マウ― [0] 【妄用】 (名)スル
あさはかに使用すること。ぼうよう。「写実理想の語を―して/囚はれたる文芸(抱月)」

妄覚

もうかく マウ― [0] 【妄覚】
錯覚と幻覚の総称。

妄言

ぼうげん バウ― [0] 【妄言】
⇒もうげん(妄言)

妄言

もうげん マウ― [0] 【妄言】
事実・論理に合わない,でたらめな言葉。妄語。ぼうげん。「―を吐く」

妄言多謝

もうげんたしゃ マウ― [5] 【妄言多謝】
〔妄言を深く謝る意〕
意見をはっきり述べた後に言ったり書いたりする語。妄言多罪。

妄評

ぼうひょう バウヒヤウ [0] 【妄評】
⇒もうひょう(妄評)

妄評

もうひょう マウヒヤウ [0] 【妄評】
見当違いの批評。また,自分の批評をへりくだっていう語。「―多謝」

妄誕

ぼうたん バウ― [0] 【妄誕】
⇒もうたん(妄誕)

妄誕

もうたん マウ― [0] 【妄誕】
〔「妄」「誕」ともにいつわりの意〕
でたらめ。ぼうたん。「―の説」「其の言の―なるを知得するの幸福を得たりき/緑簑談(南翠)」

妄語

もうご マウ― [1][0] 【妄語】
〔仏〕
(1)五悪・十悪の一。うそ・偽りを言うこと。妄舌。
(2)「妄語戒」の略。

妄語

ぼうご バウ― [1][0] 【妄語】
⇒もうご(妄語)

妄語戒

もうごかい マウ― [3] 【妄語戒】
〔仏〕 五戒・十戒の一。うそ・偽りを言ってはいけないといういましめ。

妄説

ぼうせつ バウ― [0] 【妄説】
⇒もうせつ(妄説)

妄説

もうせつ マウ― [0] 【妄説】
根拠のない説。でたらめ。ぼうせつ。

妄談

ぼうだん バウ― [0] 【妄談】
⇒もうだん(妄談)

妄談

もうだん マウ― [0] 【妄談】
根拠のないいいかげんな話。ぼうだん。

妄議

ぼうぎ バウ― [1] 【妄議】
筋道の立たない議論をすること。また,でたらめな議論。「全独乙(ドイツ)国の―は陽に之を助け/明六雑誌 3」

妊ず

にん・ず 【妊ず】 (動サ変)
妊娠する。はらむ。「十月ばかりより―・じ給ひぬ/宇津保(国譲下)」

妊る

みごも・る [3] 【身籠る・妊る・孕る】 (動ラ五[四])
妊娠する。はらむ。「初めての子を―・る」

妊娠

にんしん【妊娠】
conception;→英和
pregnancy.→英和
〜する conceive.→英和
〜している be with child[in the family way];be pregnant.〜させる get <a woman> with child.〜6か月である be in the sixth month of pregnancy.→英和
‖妊娠中絶 (artificial) abortion.

妊娠

にんしん [0] 【妊娠】 (名)スル
女性が受胎して胎児をやどすこと。みごもること。受胎。懐妊。懐胎。「結婚して五年目に―する」

妊娠中毒症

にんしんちゅうどくしょう [0][8][7] 【妊娠中毒症】
妊娠が原因となって起こる腎臓や循環器その他に異常が生じた状態。前半期の妊娠悪阻(オソ),後半期の浮腫・タンパク尿・高血圧などをいう。

妊娠中絶

にんしんちゅうぜつ [5] 【妊娠中絶】
⇒人工妊娠中絶(ジンコウニンシンチユウゼツ)

妊娠悪阻

にんしんおそ [5] 【妊娠悪阻】
つわりがひどくなって食事や水分がとれず,体重の減少,全身の衰弱・栄養障害をきたした状態。嘔吐による苦痛が強い。

妊娠線

にんしんせん [0] 【妊娠線】
妊婦の腹部表面に現れる青赤色の線。皮膚が急速に伸展し,皮下組織が断裂してできる。大腿部や乳房にできることもある。

妊娠腎

にんしんじん [3] 【妊娠腎】
妊娠が原因で腎機能が障害され,タンパク尿・浮腫などを伴うもの。妊娠中毒症の一症状。

妊婦

にんぷ [1] 【妊婦】
妊娠している婦人。

妊婦

にんぷ【妊婦】
a pregnant woman;an expectant mother;a mother-to-be.妊婦服 a maternity dress[gown].

妊性

にんせい [0] 【妊性】
「稔性(ネンセイ)」に同じ。主に動物に用いられる語。
→稔性

妊産婦

にんさんぷ [3] 【妊産婦】
出産前後の婦人。妊婦と産婦。

妊産婦

にんさんぷ【妊産婦】
expectant and nursing mothers.

けん [1] 【妍】
女性の容貌が整って美しいこと。「―を競う」

妍妍

けんけん [0] 【妍妍】 (ト|タル)[文]形動タリ
美しくなまめかしいさま。「―たる蓮歩に綵繍の軽履を践(フ)み/佳人之奇遇(散士)」

妍姿

けんし [1] 【妍姿】
美しい姿。あでやかな姿。

妍醜

けんしゅう [0] 【妍醜】
美しいこととみにくいこと。美醜。「―瞭然だ/吾輩は猫である(漱石)」

妍麗

けんれい [0] 【娟麗・妍麗】 (名・形動)[文]ナリ
あでやかで美しい・こと(さま)。「花葉の文の―なる/西国立志編(正直)」

ぎ [1] 【妓】
遊女。芸妓。

妓名

ぎめい [0] 【妓名】
(1)芸妓・遊女などの名前。
(2)芸妓・遊女としての評判。

妓夫

ぎふ [1] 【妓夫】
⇒ぎゅう(妓夫)

妓夫

ぎゅう ギフ [1] 【妓夫】
〔「牛」とも当てる〕
私娼や夜鷹(ヨタカ)に付いて,客引きなどをして歩く男。また,遊女屋で客引きをする若い男。牛太郎。

妓夫台

ぎゅうだい ギフ― 【妓夫台】
〔「牛台」とも書く〕
遊女屋の店先で,妓夫が控えている半畳ほどの畳敷きの台。

妓夫太郎

ぎゅうたろう ギフタラウ [0] 【妓夫太郎】
〔「牛太郎」とも書く〕
遊女屋の客引き。妓夫(ギユウ)。

妓女

ぎじょ ギヂヨ 【祇女・妓女】
平家物語に登場する,京,堀川の白拍子(シラビヨウシ)。祇王(ギオウ)の妹。ぎにょ。
→祇王

妓女

ぎじょ [1] 【妓女・伎女】
(1)遊び女。娼妓(シヨウギ)。
(2)中古,芸能を演じた女性。「内宴行ひて―の舞などして/愚管 5」

妓家

ぎか [1] 【妓家】
(1)芸妓や役者など,芸を職業とする人の家。
(2)遊女屋。妓楼。「芳町(ヨシチヨウ)の―に飲む/日乗(荷風)」

妓楼

ぎろう [0][1] 【妓楼】
遊女をおき,客を遊ばせる店。青楼。

妓楽

ぎがく [1] 【妓楽】
妓女の奏する音楽。

妓王

ぎおう ギワウ 【祇王・妓王】
平家物語に登場する女性。京堀川の白拍子(シラビヨウシ)。祇女(ギジヨ)の姉。平清盛に愛されたが,自分の推挙した白拍子の仏(ホトケ)御前に寵(チヨウ)を奪われ,母・妹とともに嵯峨の往生院に隠れ,尼となる。

妓生

キーセン [1][0] 【妓生】
〔朝鮮語。キーサンとも〕
(1)朝鮮で,もと歌舞・音楽をもって宮中に仕えた官妓。ぎせい。
(2)朝鮮の芸妓。

妓生

ぎせい [1] 【妓生】
妓生(キーセン)を日本語読みした語。

妓籍

ぎせき [0] 【妓籍】
芸者の身分。芸者の籍。

妓院

ぎいん [1] 【妓院】
遊女屋。また,遊郭の色茶屋。

妓館

ぎかん [0] 【妓館】
遊女屋。

妓館

ぎかん [1][0] 【妓館】
遊女屋。娼家。

およずれ オヨヅレ 【妖】
「およずれごと」に同じ。「人そ言ひつる―か/万葉 420」

妖光

ようこう エウクワウ [0] 【妖光】
あやしい光。不気味な光。

妖冶

ようや エウ― [1] 【妖冶】 (名・形動)[文]ナリ
なまめかしく美しい・こと(さま)。「或は―の風に染み/佳人之奇遇(散士)」

妖厄神

ようやくじん エウヤク― 【妖厄神】
わざわいをなす神。疫病神。

妖女

ようじょ エウヂヨ [1] 【妖女】
(1)なまめかしい美しさをもち,男をまどわす女。妖婦。
(2)魔法使いの女。魔女。

妖女

ようじょ【妖女】
a witch;→英和
an enchantress.→英和

妖姫

ようき エウ― [1] 【妖姫】
(1)人に妖気を感じさせるほど,あやしくあでやかな女性。
(2)美しい女の化け物。

妖婆

ようば エウ― [1] 【妖婆】
あやしげな老女。妖怪めいた老女。

妖婉

ようえん [0] エウヱン 【妖婉】 ・ エウエン 【妖艶】 (名・形動)[文]ナリ
あでやかで美しいこと。男性を惑わすようなあやしい美しさのあるさま。「黒髪を乱した―な女/或る女(武郎)」
[派生] ――さ(名)

妖婦

ようふ エウ― [1] 【妖婦】
あやしいまでの美しさをもち,男を惑わす女性。

妖婦

ようふ【妖婦】
an enchantress;→英和
<話> a vamp.→英和

妖孽

ようげつ エウ― [0] 【妖孽】
不吉なわざわいの前兆。「当時の人の心を以て祥瑞―と認めたる事件/日本開化小史(卯吉)」

妖怪

ようかい エウクワイ [0] 【妖怪】
日常の経験や理解を超えた不思議な存在や現象。山姥・天狗・一つ目小僧・海坊主・河童・雪女など。ばけもの。

妖怪

ようかい【妖怪】
⇒お化け.

妖怪変化

ようかいへんげ エウクワイ― [5] 【妖怪変化】
〔類義の語を重ねたもの〕
人知を超えた不思議な化け物。

妖惑

ようわく エウ― [0] 【妖惑】 (名)スル
あやしい言葉で人の心を迷わせること。

妖教

ようきょう エウケウ [0] 【妖教】
人を惑わすあやしげな宗教。

妖星

ようせい エウ― [0] 【妖星】
災害の前兆と信じられた,あやしい星。彗星(スイセイ)や大きな流星などをいった。

妖気

ようき エウ― [1] 【妖気】
何か悪い事が起こりそうなあやしい気配。

妖法

ようほう エウハフ [0] 【妖法】
魔法。あやしい法力。

妖狐

ようこ エウ― [1] 【妖狐】
人間を化かす怪しい力をもつ狐。

妖異

ようい エウ― [1] 【妖異】
あやしく不思議なこと。また,そのもの。妖怪。

妖精

ようせい エウ― [0] 【妖精】
主として西洋の伝説・物語に出てくる精霊。善良なるもの,悪がしこい小人など,その姿・性格は多様である。フェアリー。

妖精

ようせい【妖精】
a fairy.→英和

妖美

ようび エウ― [1] 【妖美】 (名・形動)[文]ナリ
人を惑わす,あやしい美しさ。また,そのさま。

妖艶

ようえん [0] エウヱン 【妖婉】 ・ エウエン 【妖艶】 (名・形動)[文]ナリ
あでやかで美しいこと。男性を惑わすようなあやしい美しさのあるさま。「黒髪を乱した―な女/或る女(武郎)」
[派生] ――さ(名)

妖艶な

ようえん【妖艶な】
fascinating;bewitching.→英和

妖花

ようか エウクワ [1] 【妖花】
美しいが,人にあやしく不吉な感じを与える花。また,あやしい美しさをもつ女性。

妖術

ようじゅつ【妖術】
<use> magic;→英和
<exercise> witchcraft.→英和
妖術師 a magician;→英和
a wizard (男);→英和
a witch (女).→英和

妖術

ようじゅつ エウ― [1][0] 【妖術】
(1)人をまどわすあやしい術。幻術。
(2)〔witchcraft〕
超自然的な霊力により他人に危害を与える呪術。ヨーロッパの魔女が使うとされた術はその一例。
→邪術(2)

妖言

ようげん エウ― [0] 【妖言】
人を迷わす,あやしい言葉。

妖言

およずれごと オヨヅレ― 【妖言】
根拠のない,人を迷わすうわさ。およずれ。「たはことか―か/万葉 1408」

妖雲

よううん エウ― [0] 【妖雲】
不吉な事の起こるのを暗示しているような気味の悪い雲。

妖霊

ようれい エウ― [0] 【妖霊】
ばけもの。妖怪。妖精。「鬼怪―」

妖魔

ようま エウ― [1] 【妖魔】
化け物。妖怪。魔物。

妖麗

ようれい エウ― [0] 【妖麗】 (名・形動)[文]ナリ
あやしいまでに美しい・こと(さま)。「読者の心目を眩惑するに足る―な彼の叙述が/思ひ出す事など(漱石)」

たえ タヘ 【妙】 (形動ナリ)
(1)不思議なほどにすぐれているさま。霊妙なさま。「―におもしろくあやしきまでひびく/源氏(若菜上)」
(2)上手であるさま。巧みであるさま。「山の辺の赤人といふ人ありけり。歌にあやしく―なりけり/古今(仮名序)」
→妙なる(連体)

みょう【妙】
(1)[奇異]⇒変.
(2)[巧妙]skill.→英和
〜な strange.→英和
〜を得ている be skillful <in> ;have the knack <of> (こつ).→英和

みょう メウ [1] 【妙】 (名・形動)[文]ナリ
(1)非常にすぐれていること。なみはずれてすばらしいこと。また,そのさま。「造化の―」「人工の―をつくす」「言い得て―だ」
(2)普通と違っていて変なこと。不思議なこと。また,そのさま。「―な話」
→妙に
(3)〔「妙」の字を分解すると「少」「女」となることから〕
僧侶の隠語で少女。寺のかこい女。「庫裡から―が粗忽に出でて/咄本・醒睡笑」

妙ちきりん

みょうちきりん メウ― [0] 【妙ちきりん】 (名・形動)
妙であること。普通と違っていて変であること。また,そのさま。妙ちき。妙ちくりん。「―な理屈」「―な人」「―な格好」

妙なる

たえなる タヘ― [0] 【妙なる】 (連体)
〔文語形容動詞「妙(タエ)なり」の連体形から〕
言葉で表せないほどすばらしい。霊妙な。「―笛の音」

妙なる

たえ【妙なる】
excellent;→英和
sweet (音楽の).→英和

妙に

みょうに メウ― [1] 【妙に】 (副)
普通とは違っているさま。変に。不思議に。「今日は,―カラスの鳴く日だ」

妙ノ浦

たえのうら タヘ― 【妙ノ浦】
鯛ノ浦(タイノウラ)の別名。

妙典

みょうてん メウ― [0] 【妙典】
〔「みょうでん」とも〕
すぐれた教えを説いた経典。「―を読誦し給ひける時/太平記 11」

妙句

みょうく メウ― [1] 【妙句】
巧みな言い回し。うまい言葉。

妙味

みょうみ【妙味】
a charm;→英和
beauty.→英和
〜を味わう appreciate the charm[beauty] <of> .

妙味

みょうみ メウ― [1][3] 【妙味】
すぐれたうまみ。また,おもむき。あじわい。「―に富んだ山水」

妙品

みょうひん メウ― [0] 【妙品】
きわめてすぐれた作品。絶品。

妙喜庵

みょうきあん メウキ― 【妙喜庵】
京都府乙訓郡大山崎町にある臨済宗東福寺派の寺。山号,豊興山。山崎宗鑑が明応年間(1492-1501)に一庵を結んだのに始まる。庵を譲られた春嶽の開山。秀吉が千利休に造らせた茶室待庵は,現存する日本最古の茶室。

妙国寺

みょうこくじ メウコク― 【妙国寺】
大阪府堺市材木町にある日蓮宗の寺。山号,広普山。1562年堺の豪商油屋常言が創建,子の日珖(ニツコウ)を開山とする。境内には高麗から移植したと伝えられる蘇鉄(ソテツ)の大木がある。蘇鉄寺。

妙境

みょうきょう メウキヤウ [0] 【妙境】
(1)風光のすぐれた土地。
(2)学問・技芸などの絶妙の境地。佳境。妙所。

妙好人

みょうこうにん メウカウ― [0] 【妙好人】
他力の信心を得た,すぐれた念仏者。また,念仏行者をほめていう語。

妙妙

みょうみょう メウメウ [0] 【妙妙】 (形動タリ)
きわめてすぐれているさま。「そりやあ―聴聞��/西洋道中膝栗毛(魯文)」

妙工

みょうこう メウ― [0] 【妙工】
すばらしい細工。すぐれた工(タクミ)。

妙心寺

みょうしんじ メウシン― 【妙心寺】
京都市右京区花園妙心寺町にある臨済宗妙心寺派の大本山。山号,正法山。花園天皇が退位後に,1337年離宮の地に関山慧玄(カンザンエゲン)を開山として招き創建。応仁の乱で焼失。秀吉らの援護を受け江戸初期に現在の伽藍(ガラン)となり復旧。近世禅宗伽藍の典型をなす。室町期の塔頭(タツチユウ)遺構のほか多くの重要な書画・工芸品を蔵す。

妙心寺派

みょうしんじは メウシン― 【妙心寺派】
臨済宗一四派の一。本山は京都の妙心寺,派祖は関山慧玄。

妙想

みょうそう メウサウ [0] 【妙想】
すぐれた考え。「―を感起せざるはなし/小説神髄(逍遥)」

妙所

みょうしょ メウ― [1] 【妙所】
非常にすぐれていて味わいのあるところ。

妙手

みょうしゅ メウ― [1] 【妙手】
(1)非常にすぐれた手段。特に,すぐれた囲碁・将棋の手。「―を打つ」
(2)芸術・武芸などで,すぐれた技量の持ち主。名手。「ピアノの―」

妙手

みょうしゅ【妙手】
excellent skill (技);a nice move (将棋などの).⇒名人.

妙技

みょうぎ【妙技】
wonderful skill; <give> a wonderful performance[feat].

妙技

みょうぎ メウ― [1] 【妙技】
非常にすぐれたわざ。「―を競う」

妙文

みょうもん メウ― [0] 【妙文】
霊妙不思議な経典。特に「法華経」についていうことが多い。

妙文

みょうぶん メウ― [0] 【妙文】
すぐれた文章。

妙曲

みょうきょく メウ― [0] 【妙曲】
すぐれた音楽。名曲。

妙果

みょうか メウクワ [1] 【妙果】
すぐれた修行によって得られるすぐれた果報。仏果。

妙案

みょうあん メウ― [0] 【妙案】
非常によい考え。すぐれたアイディア。「―が浮かぶ」「難局打開の―」

妙案

みょうあん【妙案】
a good[capital]idea.

妙機

みょうき メウ― [1] 【妙機】
〔仏〕 非常にすぐれた機根。「信仰なきものもたしかに霊の―を有す/欺かざるの記(独歩)」

妙法

みょうほう [0] 【妙法】
□一□〔歴史的仮名遣い「めうはふ」〕
うまい方法。
□二□〔歴史的仮名遣い「 めうほふ」〕
〔仏〕
(1)最もすぐれた正しい教え。特に仏の教えのこと。
(2)「法華経」の教えのこと。

妙法偈

みょうほうげ [3] 【妙法偈】
妙法{□二□}を説いた偈。

妙法寺

みょうほうじ メウホフ― 【妙法寺】
(1)山梨県増穂町にある日蓮宗の寺。山号,徳栄山。日伝の開創。
(2)鎌倉市大町にある日蓮宗の寺。日蓮が在住した松葉ヶ谷草庵の跡で,鎌倉三本山の一。京都本圀(ホンコク)寺の旧跡。
(3)東京都杉並区堀ノ内にある日蓮宗の寺。山号,日円山。1621年真言宗から改宗。通称,堀之内お祖師様。

妙法蓮華経

みょうほうれんげきょう 【妙法蓮華経】
⇒法華経(ホケキヨウ)

妙法院

みょうほういん メウホフヰン 【妙法院】
京都市東山区にある天台宗の寺。延暦年間(782-806)最澄の開基。もと比叡山三千坊の一。後白河法皇が京都に移転。高倉天皇の第二皇子尊性(ソンシヨウ)法親王の入寺以後,門跡寺院となる。天台座主三院の一。三十三間堂・方広寺を管理。日吉門跡。皇門跡。

妙満寺

みょうまんじ メウマン― 【妙満寺】
京都市左京区岩倉幡枝町にある顕本法華宗の総本山。山号,妙塔山。1383年日什(ニチジユウ)の開創。塔頭(タツチユウ)のうち,成就院の庭園は雪の庭といわれ,清水寺成就院の月の庭,北野成就院の花の庭とともに雪月花の三庭園として有名。

妙理

みょうり メウ― [1] 【妙理】
すぐれて奥深い道理。常人にははかりしれない不思議な真理。玄妙な理。「仏法の―」

妙筆

みょうひつ メウ― [0] 【妙筆】
きわめてすぐれた筆跡。妙跡。

妙策

みょうさく メウ― [0] 【妙策】
すぐれた策略。妙計。妙算。

妙算

みょうさん メウ― [0] 【妙算】
すぐれたはかりごと。妙計。妙策。「敵を破るの―あるにあらず/経国美談(竜渓)」

妙絶

みょうぜつ メウ― [0] 【妙絶】 (名・形動)[文]ナリ
技芸などが非常にすぐれている・こと(さま)。絶妙。「技芸に―なる人の/西国立志編(正直)」

妙義山

みょうぎさん メウギ― 【妙義山】
群馬県西部にある山峰群。火砕岩・溶岩からなる。最高峰は相馬(ソウマ)岳(1104メートル)。浸食が進み,奇岩・怪石・絶壁に富む。上毛三山の一。

妙義荒船佐久高原国定公園

みょうぎあらふねさくこうげんこくていこうえん メウギ―カウゲンコクテイコウヱン 【妙義荒船佐久高原国定公園】
群馬県から長野県にかけての山岳・高原地帯を占める公園。妙義・荒船の名山を含む。

妙聞派

みょうもんは メウモン― 【妙聞派】
平曲の流派の一。室町時代に八坂流から分かれたもの。流祖は総検校森沢城聞(法名妙聞)とされる。城聞派。

妙致

みょうち メウ― [1] 【妙致】
非常にすぐれたおもむき。妙趣。

妙興寺

みょうこうじ メウコウ― 【妙興寺】
愛知県一宮市にある臨済宗妙心寺派の寺。山号,長島山。1348年,南浦紹明の法嗣,滅宗宗興(メツシユウソウコウ)が紹明を開山として創建。尾張地方の禅宗の中心的役割を果たした。

妙花風

みょうかふう メウクワ― [0] 【妙花風】
世阿弥の能楽用語。九位(キユウイ)の最上位で,言葉で説明できない,芸の位を超えた悟得の境地にある芸。
→九位

妙荘厳

みょうしょうごん メウシヤウゴン 【妙荘厳】
過去世の国王の名。バラモンの教えを信じていたが,妻と二子の勧めで法華経を聞き,仏教に帰依したという。

妙葩

みょうは メウハ 【妙葩】
(1311-1388) 鎌倉末期・室町初期の臨済宗の僧。甲斐の人。字(アザナ)は春屋(シユンオク)。諡号(シゴウ)は普明国師。夢窓疎石の甥でその法を継ぐ。等持寺・天竜寺・臨川寺に歴住。足利義満に招かれ相国寺第二世となる。五山文学の発展に寄与。

妙蓮寺

みょうれんじ メウレン― 【妙蓮寺】
京都市上京区寺ノ内通にある本門法華宗の大本山。山号,卯木山。永仁年間(1293-1299)日像の開基。

妙薬

みょうやく【妙薬】
a specific (remedy).→英和

妙薬

みょうやく メウ― [1][0] 【妙薬】
(1)不思議なくらいによく効く薬。秘薬。「若返りの―」
(2)物事の解決に有効な手段。「財政改革に決定的な―はない」

妙術

みょうじゅつ メウ― [0] 【妙術】
(1)巧妙な術。
(2)すぐれた手段。

妙見

みょうけん メウ― 【妙見】
「妙見菩薩」の略。

妙見山

みょうけんさん メウケン― 【妙見山】
大阪府北西部,兵庫県との境にある山。海抜660メートル。山頂に能勢妙見堂がある。

妙見菩薩

みょうけんぼさつ メウ― 【妙見菩薩】
北斗七星を神格化した菩薩。国土を守り幸福をもたらすといい,日本では特に眼病の治癒を祈る修法(妙見法・北斗法)の本尊とする。像は二臂(ニヒ)または四臂で雲や竜に乗る。尊星王。北辰菩薩。

妙見講

みょうけんこう メウ―カウ [0] 【妙見講】
妙見菩薩を信仰する日蓮宗信者の講。

妙覚

みょうかく メウ― [0] 【妙覚】
〔「みょうがく」とも〕
(1)仏の無上の悟り。真の悟り。
(2)五十二位説・四十二位説などによる菩薩の階位における最高位。

妙覚寺

みょうかくじ メウカク― 【妙覚寺】
(1)京都市上京区にある日蓮宗の寺。山号,具足山。1378年日実の開基。日奥が出て不受不施派の根拠地となった。
(2)岡山県御津町にある日蓮宗不受不施派の本山。山号,竜華山。1309年日像の開基。中祖の日奥の時,不受不施主義を主張,徳川幕府によって弾圧された。1876年(明治9),再興された本派の祖山となった。
(3)千葉県勝浦市興津にある日蓮宗の寺。山号,広栄山。1264年佐久間重貞の建立。開山は日蓮。

妙観派

みょうかんは メウクワン― 【妙観派】
平曲の流派の一。室町時代一方(イチカタ)流から分かれたもの。

妙計

みょうけい メウ― [0] 【妙計】
すぐれたはかりごと。妙策。

妙詩

みょうし メウ― [0] 【妙詩】
すぐれた詩。

妙諦

みょうたい メウ― [0] 【妙諦】
すぐれた真理。みょうてい。

妙諦

みょうてい メウ― [0] 【妙諦】
⇒みょうたい(妙諦)

妙貞問答

みょうていもんどう メウテイモンダフ 【妙貞問答】
キリシタン教理書。三巻。ハビアン著。1605年成立。妙秀尼とキリシタン女性幽貞の二人の問答形式によって,日本の仏教・儒教・神道などを論破し,キリスト教の教理を説く。

妙超

みょうちょう メウテウ 【妙超】
⇒宗峰妙超(シユウホウミヨウチヨウ)

妙趣

みょうしゅ メウ― [1] 【妙趣】
すぐれたおもむき。言うに言われぬあじわい。「―のある庭」

妙跡

みょうせき メウ― [0] 【妙跡・妙迹】
(1)非常にすぐれた筆跡。妙筆。
(2)非常にすぐれた事跡。

妙辞

みょうじ メウ― [1] 【妙辞】
すぐれた言葉や文章。

妙迹

みょうせき メウ― [0] 【妙跡・妙迹】
(1)非常にすぐれた筆跡。妙筆。
(2)非常にすぐれた事跡。

妙雲如来

みょううんにょらい メウウン― 【妙雲如来】
密教で,竜樹菩薩の本地とされる仏。妙雲相仏。妙雲自在王如来。

妙音

みょうおん メウ― [0] 【妙音】
なんともいえない美しい声・音楽。

妙音天

みょうおんてん メウ― 【妙音天】
弁才天の別名。

妙音菩薩

みょうおんぼさつ メウ― 【妙音菩薩】
(1)「法華経(妙音菩薩品)」の主人公。東方の一切浄光荘厳国から釈尊を供養し法華経を聞くために霊鷲山(リヨウジユセン)に来た菩薩。
(2)密教で,文殊菩薩の異名。

妙音講

みょうおんこう メウ―カウ [0] 【妙音講】
妙音天,すなわち弁才天をまつり,琵琶を奏して手向ける音楽仲間の会合。

妙音鳥

みょうおんちょう メウ―テウ [0] 【妙音鳥】
「迦陵頻伽(カリヨウビンガ)」の意訳。

妙顕寺

みょうけんじ メウケン― 【妙顕寺】
京都市上京区にある日蓮宗の寺。日蓮宗四大本山の一。山号,具足山。1321年日像の開基。京都における日蓮宗最初の寺。

妙高山

みょうこうせん メウカウ― 【妙高山】
⇒須弥山(シユミセン)

妙高山

みょうこうさん メウカウ― 【妙高山】
新潟県南西部にある成層火山。海抜2454メートル。中央に直径約3キロメートルのカルデラがあり,その中央火口丘(妙高山)を神奈山・大倉山・赤倉山などの外輪山が囲む。東麓に妙高高原がひろがり,多くの温泉とスキー場がある。

妙齢

みょうれい メウ― [0] 【妙齢】
〔「妙」は若い意〕
若い年頃。女性についていう。妙年。「―の美女」

妙齢の

みょうれい【妙齢の】
young;→英和
blooming.

妥協

だきょう【妥協】
(a) compromise.→英和
〜する (make a) compromise <with a person,on a term> .‖妥協案(を練る) (work out) a compromise.妥協点(を見出す) (find out) common ground.

妥協

だきょう [0] 【妥協】 (名)スル
対立していた者の一方が他方に,あるいは双方が譲ることで意見をまとめること。「適当なところで―する」

妥協点

だきょうてん [3] 【妥協点】
両者のおりあいのつくところ。「―をさぐる」

妥当

だとう [0] 【妥当】 (名・形動)スル[文]ナリ
物事の実情などによくあてはまっていること。考え方や処理の仕方に無理なところがなく適切であること。また,そのさま。「―な判断」「―な線」「それに―する例が思いつかない」

妥当な

だとう【妥当な】
proper;→英和
right;→英和
fit;→英和
appropriate;→英和
adequate.→英和
妥当性 propriety;→英和
adequacy.→英和

妥当性

だとうせい [0] 【妥当性】
(1)実情などによくあてはまり,適切である性質。「―を欠く」
(2)〔哲〕
〔英 validity; (ドイツ) Gültigkeit〕
ある判断の認識上の価値。ロッツェや新カント学派では,真なる命題が示す意味内容は判断主体の心理状態から独立で,普遍的承認を強いることができる。普遍妥当性。

妥結

だけつ [0] 【妥結】 (名)スル
利害関係で対立している者が折れ合って話をまとめること。「交渉が―する」

妥結する

だけつ【(円満に)妥結する】
come to an agreement (a peaceful settlement).妥結条件 terms of agreement.

妨ぐ

さまた・ぐ 【妨ぐ】 (動ガ下二)
⇒さまたげる

妨げ

さまたげ【妨げ】
⇒邪魔.出世の〜となる be an obstacle to one's success.勉強の〜となる disturb a person in his studies.

妨げ

さまたげ [0] 【妨げ】
さまたげになること。じゃま。障害。さわり。「出世の―」

妨げる

さまたげる【妨げる】
disturb <a person's sleep> ;→英和
prevent;→英和
hinder;→英和
obstruct;→英和
block <the passage> .→英和
仕事を〜 interfere with <a person's work> .

妨げる

さまた・げる [4] 【妨げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 さまた・ぐ
(1)物事が行われるのをじゃまする。妨害する。阻害する。「安眠を―・げる」「眺望を―・げるものが何もない」「かかる形にては(遁世ヲ)―・げ聞こゆべきにてはあらぬを/源氏(宿木)」
(2)好ましくないものとする。禁止する。多く,法令・規則の文中で,否定表現を伴って用いる。「重任を―・げない」「私人の使用を―・げるものではない」

妨害

ぼうがい【妨害】
(a) disturbance;(an) obstruction;(an) interference (干渉);→英和
an obstacle (妨害物).→英和
〜する get in a person's way;disturb;→英和
hinder <a person (from doing)> ;→英和
interfere <with> .→英和

妨害

ぼうがい バウ― [0] 【妨害・妨碍・妨礙】 (名)スル
じゃまをすること。さまたげること。「通行を―する」

妨害予防請求権

ぼうがいよぼうせいきゅうけん バウ―ヨバウセイキウ― [10] 【妨害予防請求権】
〔法〕 物権を有するものが,物の支配に対する妨害のおそれがある場合に,そのおそれを除去するよう請求する権利。物権的請求権の一つ。

妨害排除請求権

ぼうがいはいじょせいきゅうけん バウ―ハイヂヨセイキウ― [10] 【妨害排除請求権】
〔法〕 物権を有する者が,その物の支配を部分的に侵害されているときに,その侵害の除去を侵害者に対して請求する権利。物権的請求権の一つ。

妨碍

ぼうがい バウ― [0] 【妨害・妨碍・妨礙】 (名)スル
じゃまをすること。さまたげること。「通行を―する」

妨碍

ぼうげ バウ― [1] 【妨碍・妨礙】 (名)スル
「ぼうがい(妨害)」に同じ。「われ決してこれが―をなさじ/即興詩人(鴎外)」

妨礙

ぼうがい バウ― [0] 【妨害・妨碍・妨礙】 (名)スル
じゃまをすること。さまたげること。「通行を―する」

妨礙

ぼうげ バウ― [1] 【妨碍・妨礙】 (名)スル
「ぼうがい(妨害)」に同じ。「われ決してこれが―をなさじ/即興詩人(鴎外)」

ねた 【妬】
〔形容詞「ねたし」の語幹から〕
憎らしいと思うこと。根にもつこと。「宵に悪口せられしその―に,わざと口を裂かるる/曾我 9」

妬い

ねった・い 【妬い】 (形)[文]ク ねつた・し
〔「妬(ネタ)い」の転。中世・近世語〕
「ねたし(妬)」に同じ。「なう,なう,―・い佐々木殿/浄瑠璃・ひらかな盛衰記」

妬がる

ねたが・る 【妬がる】 (動ラ四)
(1)憎らしいと思う。うらめしく思う。「我はまめ人ともてなし名のり給ふを―・り給ひて/源氏(浮舟)」
(2)くやしがる。残念に思う。「かく謀(タバカ)られて逃がしつれば,手を打て―・り/今昔 24」

妬げ

ねたげ 【妬げ・嫉げ】 (形動ナリ)
(1)憎らしく恨めしく思われるさま。「―なること多くて,まま母の北の方は安からずおぼすべし/源氏(賢木)」
(2)憎らしくなるほど立派であるさま。「心ばせのなだらかに―なりしを/源氏(末摘花)」

妬さ

ねたさ [1] 【妬さ・嫉さ】
ねたましいこと。憎らしいこと。

妬し

ねた・し 【妬し】 (形ク)
(1)(他人のしたことが)憎らしい。しゃくにさわる。「かくあさましくもてきたる事を―・く思ひ/竹取」
(2)(自分のしたことが)残念だ。悔しい。「―・き,言はざらましものを,とくやしがるうちに/土左」

妬まし

そねま・し 【嫉まし・妬まし】 (形シク)
ねたましい。「いかなる者の,又かくはするやらんと―・しくおぼえければ/宇治拾遺 13」

妬ましい

ねたまし・い [4] 【妬ましい】 (形)[文]シク ねたま・し
〔動詞「ねたむ」の形容詞化〕
(自分よりよい状態にあるものが)うらやましく憎らしい。しゃくだ。「人の幸福が―・い」「此やうな娘を大ていの男に添はせるは―・しい/浄瑠璃・鑓の権三(上)」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

妬ます

ねたま・す 【妬ます】 (動サ四)
うらやましいと思わせる。くやしがらせる。「庭の紅葉こそ踏みわけたる跡もなけれ,など―・す/源氏(帚木)」

妬み

ねたみ [3] 【妬み・嫉み】
(1)ねたむこと。そねみ。嫉妬(シツト)。「―ごころ」「―を買う」
(2)負けた側が挑んで,もう一度行う勝負。「御―には御勝ちあり/とはずがたり 2」

妬む

そね・む [2] 【嫉む・妬む・猜む】 (動マ五[四])
(1)嫉妬(シツト)する。ねたむ。「同僚の昇進を―・む」
(2)嫌う。にくむ。「天且つ―・み地復(マタ)にくみ/霊異記(上訓注)」

妬む

ねた・む [2] 【妬む】 (動マ五[四])
(1)他人の幸福や長所がうらやましくて,憎らしいと思う。ねたましく思う。「仲間の出世を―・む」
(2)腹を立てる。くやしく思う。「うるはしき姿したる使にも障らじと―・みをり/竹取」

妬婦

とふ [1] 【妬婦】
嫉妬深い女。やきもちやきの女。

妬心

としん [0][1] 【妬心】
ねたむ心。嫉妬の心。

妬視

とし [1] 【妬視】 (名)スル
ねたんで見ること。嫉視(シツシ)。「先に昇進した後輩を―する」

妲妃のお百

だっきのおひゃく 【妲妃のお百】
講談・読み物などで希代の毒婦と喧伝された江戸中期の女性。中国の妲己にちなんでの称。河竹黙阿弥「善悪両面児手柏(ゼンアクリヨウメンコノテガシワ)」,二代目桃川如燕の講談などに登場する。

妲己

だっき 【妲己】
中国,殷(イン)の紂王(チユウオウ)の寵妃(チヨウヒ)。淫楽・残忍を極め,王ともども周の武王に誅された。亡国の悪女とされる。

いもと 【妹】
「いもうと」の転。「兵衛佐殿―奥波賀の夜叉御前/平治(下)」

いもうと【妹】
one's (younger) sister.妹むこ a brother-in-law.

いも 【妹】
(1)男性から見て,同腹の女のきょうだいをいう語。年上にも年下にもいう。
⇔兄(セ)
「言問はぬ木すら―と兄(セ)ありといふをただ独り子にあるが苦しさ/万葉 1007」
(2)男性が自分の恋人や妻をいう語。
⇔兄(セ)
「旅にあれど夜は火灯し居る我(ワレ)を闇にや―が恋ひつつあるらむ/万葉 3669」
(3)一般に,女性を親しんで呼ぶ称。女性からもいう。
⇔兄(セ)
「風高く辺には吹けども―がため袖さへぬれて刈れる玉藻そ/万葉 782」

いもうと [4] 【妹】
〔「いもひと」の転〕
(1)同じ親から生まれた年下の女。
⇔姉
(2)弟の妻。あるいは夫や妻の妹{(1)}。義妹。
(3)男が同腹の女のきょうだいをいう語。姉にも用いた。いも。「―の君(=姉ノ空蝉)の事も,くはしく問ひ聞き給ふ/源氏(帚木)」

妹が家に

いもがいえに イモガイヘ― 【妹が家に】 (枕詞)
妹の家に行くの意から同音の地名「伊久里」にかかる。「―伊久里の社(モリ)の藤の花/万葉 3952」

妹が手を

いもがてを 【妹が手を】 (枕詞)
妹の手を取る意から,地名「取石(トロシ)」にかかる。「―取石の池の/万葉 2166」

妹が目を

いもがめを 【妹が目を】 (枕詞)
妹の目をはじめて見る意から,地名「始見(ハツミ)」にかかる。「―始見の崎の秋萩は/万葉 1560」
〔原文「始見」を「跡見(トミ)」の誤りとし,妹の姿を早く見ようの意でかかるとする説もある〕

妹が着る

いもがきる 【妹が着る】 (枕詞)
妹がかぶる御笠(ミカサ)の意から,地名「三笠」にかかる。「―三笠の山に隠りてありけり/万葉 987」

妹が紐

いもがひも 【妹が紐】 (枕詞)
妹の紐(ヒモ)を結うの意から,「結八川(ユウヤカワ)」にかかる。「―結八河内を/万葉 1115」

妹が績む

いもがうむ 【妹が績む】 (枕詞)
妹が績(ウ)む「苧(ヲ)」の意で,同音を含む地名「小津(ヲヅ)」にかかる。「行けどなほ行きやられぬは―小津の浦なる岸の松原/土左」

妹が袖

いもがそで 【妹が袖】 (枕詞)
妹の袖を巻く意から,同音を含む「巻来(マキキ)」にかかる。「―巻来の山の朝露に/万葉 2187」

妹が髪

いもがかみ 【妹が髪】 (枕詞)
髪をあげるの意の「あぐ」「たく」と同じ音を含む地名「あげたかはの」にかかる。「―上げ竹葉野(タカハノ)の放ち駒/万葉 2652」

妹に恋ひ

いもにこい 【妹に恋ひ】 (枕詞)
妹に恋い「我(ア)が待つ」の意から,地名「吾(アガ)の松原」にかかる。「―吾の松原見渡せば/万葉 1030」

妹ら

いもら 【妹ら】
〔「ら」は接尾語〕
親しい女性を呼ぶ語。「―を見らむ人のともしさ/万葉 863」

妹ら許

いもらがり 【妹ら許】
■一■ (名)
親しい女性の所。「―我がゆく道の篠すすき/万葉 1121」
■二■ (枕詞)
恋人の所に今来たの意から,地名「今木(イマキ)」にかかる。「―今木の嶺に/万葉 1795」

妹兄

いもせ [0][1] 【妹背・妹兄】
(1)夫婦。「戯れ給ふさま,いとをかしき―と見え給へり/源氏(末摘花)」
(2)兄と妹。姉と弟。「一つ―と思し掟て給へるに/狭衣 1」

妹分

いもうとぶん [4] 【妹分】
実の妹ではないが,妹であるような親しい人。妹株。
⇔姉分
「―の芸者」

妹女郎

いもうとじょろう [5] 【妹女郎】
妹分の女郎。後輩の女郎。
⇔姉女郎

妹姑

いもしゅうとめ 【妹姑・姨】
妻の姉妹。

妹婿

いもうとむこ [5] 【妹婿】
妹のおっと。

妹尾

せのお セノヲ 【妹尾】
姓氏の一。

妹尾義郎

せのおぎろう セノヲギラウ 【妹尾義郎】
(1889-1961) 仏教運動家。広島県生まれ。私有なき共同社会を唱え資本主義を批判,1931年(昭和6)新興仏教青年同盟を結成。戦後は日中・日朝友好に尽力。

妹山

いもやま [2] 【妹山】
相対する二つの山を男女にみたてた場合,女性・妻にあたる山。
→妹背山(イモセヤマ)

妹御

いもうとご [4] 【妹御】
他人の妹に対する敬称。お妹さん。

妹背

いもせ [0][1] 【妹背・妹兄】
(1)夫婦。「戯れ給ふさま,いとをかしき―と見え給へり/源氏(末摘花)」
(2)兄と妹。姉と弟。「一つ―と思し掟て給へるに/狭衣 1」

妹背山

いもせやま 【妹背山】
川などを隔てて向かい合う二つの山を夫婦・兄妹になぞらえて呼ぶ語。奈良県吉野川北岸の妹山と南岸の背山,和歌山県紀ノ川北岸の背山と南岸の妹山は歌枕として知られる。「流れては妹背の山のなかにおつる吉野の河のよしや世中/古今(恋五)」

妹背山婦女庭訓

いもせやまおんなていきん 【妹背山婦女庭訓】
人形浄瑠璃,時代物。近松半二らの合作。1771年初演。題材は大職冠(タイシヨカン)物。藤原鎌足(カマタリ)の蘇我入鹿(ソガノイルカ)討伐を主題に,絹掛柳や三輪山伝説を取り入れて脚色したもの。

妹背結び

いもせむすび 【妹背結び】
夫婦の縁を結ぶこと。縁結び。「いまはの晴れと嗜みし一世一度の―/浄瑠璃・会稽山」

妹背鳥

いもせどり 【妹背鳥】
(1)セキレイの異名。
(2)〔近世女性語〕
ホトトギス。

つま【妻】
a wife.→英和
〜をめとる marry <a girl> ;→英和
get married.

つま [2] 【端・妻】
(1)もののはし。特に,建物の端。建物の側面や棟の方向に直交する面。
⇔平(ヒラ)
(2)切妻や入母屋(イリモヤ)造りの屋根の側面の三角形の壁面のこと。
(3)いとぐち。てがかり。端緒。「ながらへての身のなげきは増さる―とこそならめ/寝覚 3」

め [1] 【雌・女・妻・牝】
(1)おんな。「吾(ア)はもよ―にしあれば/古事記(上)」
(2)妻。「―とすべき人/宇津保(藤原君)」
(3)他の語に付いて,複合語をつくる。
 (ア)女性,または,動植物のめすを表す。「―神」「―牛」
 (イ)一対の物のうち,「小さい」「弱い」など,女性的と思われる方を表す。「―滝」「―波」
⇔お

つま [1] 【夫・妻】
(1)〔配偶者の意〕
夫婦や恋人などが,互いに,相手を呼ぶ称。男女ともに用いた。「吾(ア)はもよ女にしあれば汝を除て男は無し,汝を除て―は無し/古事記(上)」
(2)深い関係にある一組のものを夫婦にたとえてその一方をいう。「小牝鹿(サオシカ)の―にすめる萩の露にも/源氏(匂宮)」
(3)夫婦のうちの男のほう。女性からいう。おっと。「親の代につかはれし下男を―として/浮世草子・二十不孝 1」
→つま(妻)

さい [1] 【妻】
(多く手紙文の中などで)自分の妻(ツマ)のことを他人にいうときに用いる語。家内(カナイ)。女房(ニヨウボウ)。「よろしくと―も申しておりました」

つま 【妻】
〔「つま(夫)」と同源〕
□一□ [1]
配偶者である女性。
⇔おっと
「―を娶(メト)る」「新―(ニイヅマ)」「糟糠(ソウコウ)の―」
□二□ [2]
(1)主要な料理,特に刺身などのあしらいに添える野菜や海藻。「刺身の―」
(2)主となるものに添えるもの。「話の―」

妻入り

つまいり [0] 【妻入り】
建物の妻側に入り口を設けて正面とする建築様式。
⇔平(ヒラ)入り

妻合わす

めあわ・す [3] 【妻合わす】
■一■ (動サ五[四])
「めあわせる」に同じ。「妹を友人に―・す」
■二■ (動サ下二)
⇒めあわせる

妻合わせる

めあわ・せる [4] 【妻合わせる】 (動サ下一)[文]サ下二 めあは・す
妻として添わせる。嫁入りさせる。めあわす。「娘を友人の息子に―・せる」

妻君

めぎみ 【女君・妻君】
他人の妻や娘を敬っていう語。「種松,緋の衣に白き笏もちて,―拝む/宇津保(吹上・下)」

妻問ひ

つまどい 【夫問ひ・妻問ひ】
求婚すること。特に,男が女の家に行って求婚すること。「古のますら壮士(オノコ)の相競ひ―しけむ葦屋の菟原(ウナイ)処女(オトメ)の/万葉 1801」

妻問ふ

つまど・う 【妻問ふ】 (動ハ四)
異性を恋い慕って求婚する。また,恋人のもとに通う。「古への小竹田壮士(シノダオトコ)の―・ひし菟原(ウナイ)処女(オトメ)の奥つ城ぞこれ/万葉 1802」「秋萩を―・ふ鹿こそ独り子に子持てりといへ/万葉 1790」

妻問婚

つまどいこん [3] 【妻問婚】
夫婦が同居せず,夫が妻の家を訪れる婚姻形態。
→婿入り婚

妻壁

つまかべ [2] 【妻壁】
建築物の棟に直交する方向の壁。
→つま(端・妻)(2)

妻夫

めおと [0] 【夫婦・女夫・妻夫】
妻と夫。ふうふ。みょうと。「―になる」

妻女

さいじょ [1] 【妻女】
(1)妻と娘。また,女性一般。
(2)妻である女。妻。

妻妾

さいしょう [0] 【妻妾】
つまとめかけ。

妻子

つまこ【妻子】
⇒妻子(さいし).

妻子

めこ 【妻子】
(1)妻(ツマ)と子。「―見ればめぐし愛(ウツク)し/万葉 800」
(2)妻。「その人の御―とて/宇津保(初秋)」

妻子

さいし [1] 【妻子】
(1)妻と子。つまこ。「―を抱えて路頭に迷う」
(2)妻。「わかき―の思ひわびぬべきにより/源氏(若紫)」

妻子

つまこ [1] 【妻子】
妻と子。さいし。

妻子

さいし【妻子】
<support> one's family[wife and children].

妻孥

さいど 【妻孥】
〔「孥」は妻や子の意〕
妻子。家族。「わづかに―の饑(ウエ)をまぬかるるのみにて/折たく柴の記」

妻定め

つまさだめ [3] 【夫定め・妻定め】
結婚相手をきめること。「―の事については少し考えも有之/思出の記(蘆花)」

妻室

さいしつ 【妻室】
妻。妻女。「彼の紀の二位と申すは…信西が―と成りて/平治(上・古活字本)」

妻屋

つまや 【妻屋・嬬屋】
夫婦の寝室。ねや。「―さぶしく思ほゆべしも/万葉 795」

妻帯

さいたい [0] 【妻帯】 (名)スル
妻をめとること。妻がいること。

妻帯する

さいたい【妻帯する】
be[get]married.→英和
〜した(しない) (un)married <man> .

妻帯者

さいたいしゃ [3] 【妻帯者】
妻がいる者。

妻廂

つまびさし [3] 【妻廂】
建物の妻側の入り口や窓などの上にある廂。

妻恋

つまごい [0] 【夫恋・妻恋】
夫婦または雌雄が互いに恋い慕うこと。「―に鹿(カ)鳴く山辺の/万葉 1600」

妻恋鳥

つまごいどり 【妻恋鳥】
〔「春の野にあさる雉(キギシ)の妻恋に己があたりを人に知れつつ/万葉 1446」の歌から〕
キジの異名。

妻戸

つまど [2] 【妻戸】
(1)寝殿造りで,出入り口として建物の端に設けた両開きの板戸。
(2)家の端に設けた両開きの戸。
妻戸(1)[図]

妻戸口

つまどぐち [3] 【妻戸口】
寝殿造りなどの,妻戸になっている出入り口。

妻敵

めがたき 【女敵・妻敵】
自分の妻と密通した男。姦夫(カンプ)。「―をもえ討たず/浄瑠璃・堀川波鼓(中)」

妻木

つまき 【妻木】
姓氏の一。

妻木頼黄

つまきよりなか 【妻木頼黄】
(1859-1916) 建築家。江戸の人。コーネル大学卒。東京府御用掛・大蔵省営繕課長などを歴任し,官庁建築を手がけた。代表作は東京府庁舎・東京商工会議所・横浜正金銀行本店など。

妻板

つまいた [0] 【妻板】
ものの側面に張った板。引き出し・戸袋などの側面に張るものもいう。

妻格子

つまごうし [3] 【妻格子】
「狐(キツネ)格子」に同じ。

妻梨

つまなし 【妻梨】
梨のこと。「妻無し」の意をかけた語。「―の木を手折りかざさむ/万葉 2188」

妻沼

めぬま 【妻沼】
埼玉県北部,大里郡の町。近世は利根川の河岸場,歓喜院の門前町。河川敷にグライダー滑空場がある。

妻琴

つまごと [2] 【爪琴・妻琴】
〔爪で弾くことから〕
箏の異名。

妻籠

つまご 【妻籠】
長野県木曾郡南木曾(ナギソ)町の集落。馬籠(マゴメ)峠北麓に位置し,旧中山道宿場町の面影を残す。

妻籠み

つまごみ 【夫籠み・妻籠み】
「つまごめ」に同じ。「八雲立つ出雲八重垣―に/古事記(上)」

妻籠め

つまごめ 【夫籠め・妻籠め】
夫婦が一緒にこもり住むこと。つまごみ。「八雲立つ出雲八重垣―に/日本書紀(神代上)」

妻籠る

つまごもる 【夫籠る・妻籠る】 (枕詞)
(1)物忌みなどのため「つま」のこもる屋の意で,「屋上(ヤカミ)の山」「矢野の神山」にかかる。「―屋上の山の雲間より/万葉 135」「―矢野の神山露霜に/万葉 2178」
(2)地名「小佐保(オサホ)」にかかる。かかり方未詳。「―小佐保を過ぎ/日本書紀(武烈)」

妻籠る

つまごも・る 【夫籠る・妻籠る】 (動ラ四)
夫婦が同じところにこもり住む。「埋もるる雪の下草いかにして―・れりと人に知らせん/風雅(恋一)」

妻縁

さいえん [0] 【妻縁】
妻をめとることによって生じる縁。

妻者者

めじゃもの メヂヤ― 【妻者者】
妻(ツマ)である者。妻。「夜前(ヤゼン)―と言葉論をいたしたれば/狂言記・貰聟」

妻迎へ船

つまむかえぶね ツマムカヘ― 【妻迎へ船】
妻を迎えに行く船。七夕の夜,彦星が織姫を迎えるため天の河を漕いでゆく船。「彦星し―漕ぎ出(ヅ)らし/万葉 1527」

妻飾り

つまかざり [3] 【妻飾り】
切妻造りや入母屋造りの屋根の妻に用いる装飾。

妻黒

つまぐろ [0] 【端黒・妻黒】
縁が黒いこと。また,縁の黒いもの。「―の箭負ひ/盛衰記 20」

わらわ ワラハ [1] 【妾】 (代)
〔「わらわ(童)」と同源〕
一人称。女性が自らをへりくだっていう語。近世では,特に武家の女性が用いた。わたし。「―を一人召しおかれなば/平家 1」

めかけ【妾(をおく)】
(keep) a mistress.→英和

めかけ [3] 【妾・目掛け】
(1)〔(2)の意から〕
正妻のほかに,妻のような関係をもち扶養する女性。二号。側室。てかけ。そばめ。「―を囲う」
(2)目をかけること。世話をすること。「不断―の浜側の色宿に/浮世草子・風流曲三味線」

しょう セフ [1] 【妾】
■一■ (名)
めかけ。そばめ。てかけ。「妻―」
■二■ (代)
一人称。女性が自分をへりくだっていう語。わたくし。「―が言をもしばしきかせ給へ/読本・雨月(蛇性の婬)」

おんなめ ヲンナ― 【妾】
めかけ。そばめ。おみなめ。[和名抄]

妾出

しょうしゅつ セフ― [0] 【妾出】
妾(メカケ)の子として生まれること。また,その人。めかけばら。妾腹。

妾奉公

めかけぼうこう [4] 【妾奉公】
妾として奉公すること。てかけ奉公。

妾婦

しょうふ セフ― [1] 【妾婦】
(1)めかけ。
(2)婦人。「―の道」

妾宅

しょうたく セフ― [0] 【妾宅】
妾(メカケ)を住まわせるための家。

妾腹

めかけばら [0] 【妾腹】
めかけの子として生まれること。しょうふく。庶子。手掛け腹。
⇔本腹

妾腹

しょうふく セフ― [0] 【妾腹】
めかけを母として生まれたこと。また,その人。めかけばら。

妾腹の

しょうふく【妾腹の】
illegitimate;→英和
bastard.→英和

あね [0] 【姉】
(1)同じ親から生まれた年上の女。年上の女のきょうだい。
⇔妹
(2)兄の妻。あるいは夫や妻の年上の女のきょうだい。義姉。

し 【姉】 (接尾)
同輩以上の女性の氏名に付けて,尊敬の意を表す。

あね【姉】
an elder[ <米> older]sister.姉さん女房 a wife older than her husband.‖姉婿 a brother-in-law.姉娘 an elder[ <米> older]daughter.

姉さん

あねさん [0] 【姉さん】
(1)姉や若い女性を親しみ敬っていう語。ねえさん。
(2)「姉御(アネゴ)」に同じ。

姉さん

ねえさん [1] 【姉さん・姐さん】
(1)姉を敬っていう語。ねえさま。あねさま。《姉》
(2)若い女性を呼ぶときに用いる語。「ちょっとお―,駅はどっち」
(3)旅館・飲食店などで働いている女性を呼ぶ語。《姐》「―,お酒のおかわり」
(4)芸者などが先輩を呼ぶ語。子分が親分や兄貴分の妻などを呼ぶ語。あねさん。《姐》

姉さん

ねえさん【姉さん】
an elder sister (姉);waitress (料理店の);→英和
Miss (呼びかけ).

姉さん女房

あねさんにょうぼう [5] 【姉さん女房】
夫より年上の妻。姉女房。

姉さん株

ねえさんかぶ [3] 【姉さん株】
仲間から先輩として尊重される女性。

姉さん被り

あねさんかぶり [5] 【姉さん被り】
女の手ぬぐいのかぶり方。広げた手ぬぐいの中央を額にあて,左右から後ろに回し,端を折り返して頭上にのせる。ねえさんかぶり。
姉さん被り[図]

姉さん被り

ねえさんかぶり [5] 【姉さん被り】
「あねさんかぶり」に同じ。

姉や

ねえや [1] 【姉や】
女中・子守りなどを親しんで呼んだ語。

姉上

あねうえ [2] 【姉上】
姉を敬っていう語。

姉分

あねぶん [2] 【姉分】
かりに姉として敬う人。
⇔妹分

姉君

あねぎみ [2] 【姉君】
姉を敬っていう語。姉上。

姉女

せなじょ 【姉女】
〔「せな」が兄の呼称であるところから〕
姉。また,若い女。「梅に鶯松の雪,さては―が袖袂/長唄・近江のお兼」

姉女房

あねにょうぼう [3] 【姉女房】
「姉さん女房」に同じ。

姉妹

しまい [1] 【姉妹】
(1)姉と妹。女のきょうだい。
⇔兄弟
「三人―」
(2)同等,または類似点や関連性をもつ,二つ以上のもの。「―品」「―会社」「―校」

姉妹

しまい【姉妹】
sisters.‖姉妹会社 an affiliated company.姉妹都市(校) a sister city (school).姉妹篇 a companion volume <to> ;a sequel <to> .

姉妹編

しまいへん [0][2] 【姉妹編】
小説・戯曲・映画などの,相互に関連する二作品。

姉妹語

しまいご [0] 【姉妹語】
〔言〕 フランス語とイタリア語のように一つの祖語から分かれた言語同士の関係をいう。

姉妹都市

しまいとし [4] 【姉妹都市】
親善と文化交流を目的として特別に提携をした二国間の都市。

姉姑

あねじゅうと [3] 【姉姑】
夫の姉。

姉娘

あねむすめ [3] 【姉娘】
年上の娘。

姉婿

あねむこ [3] 【姉婿】
姉の夫。

姉家督

あねかとく [3] 【姉家督】
長女が長男よりも年長であれば,長女に婿養子を迎えて家督を相続させること。東北地方の農漁村にみられた慣行。早く労働力を確保するためといわれる。

姉小路

あねがこうじ アネガコウヂ 【姉小路】
姓氏の一。

姉小路公知

あねがこうじきんとも アネガコウヂ― 【姉小路公知】
(1839-1863) 幕末の公家。三条実美と親交を結び,尊王攘夷派の少壮公卿として活躍。1862年勅使実美の副使として攘夷実行の勅命を幕府に伝えた。翌年御所の朔平門外で暗殺された。

姉小路式

あねがこうじしき アネガコウヂシキ 【姉小路式】
「てにをは」の秘伝書。著者未詳。一三巻。室町初期の成立か。和歌に使われる「てにをは」を分類し,例歌を挙げる。

姉崎

あねさき 【姉崎】
姓氏の一。

姉崎

あねさき 【姉崎】
千葉県市原市西部の旧町。かつて木更津街道の宿場町。東京湾岸はノリ・貝の養殖地であったが,埋立地に石油・電力などの大工場が進出し,京葉工業地域の一部となる。あねがさき。

姉崎正治

あねさきまさはる 【姉崎正治】
(1873-1949) 宗教学者。号は嘲風。京都の生まれ。東大教授。文人としても著名。主著「宗教学概論」「切支丹(キリシタン)宗門の迫害と潜伏」

姉川

あねがわ 【姉川】
滋賀県北東部を流れる川。伊吹山地に源を発して琵琶湖に注ぐ。

姉川の戦い

あねがわのたたかい 【姉川の戦い】
1570年6月,姉川流域で,織田信長・徳川家康の連合軍が浅井長政・朝倉義景の連合軍を破った戦い。

姉弟

してい [2][1] 【姉弟】
あねとおとうと。

姉御

あねご [0] 【姉御・姐御】
〔「あねごぜ」の下略〕
(1)姉を敬っていう語。あねさん。
(2)頭(カシラ)・親分・兄貴分の妻,あるいは女親分などを敬って呼ぶ語。「―肌」

姉御前

あねごぜ 【姉御前】
姉を敬っていう語。「我れのみならず母上も―も/謡曲・竹雪」

姉御許

あねおもと 【姉御許】
姉を敬っていう語。「かの―の別るるをなむ顧みせられて悲しかりける/源氏(玉鬘)」

姉様

あねさま [0] 【姉様】
(1)姉を敬っていう語。
(2)若い女性を親しんで呼ぶ語。
(3)「姉様人形」に同じ。

姉様

ねえさま [1] 【姉様】
姉を敬っていう語。

姉様ごっこ

あねさまごっこ [5] 【姉様ごっこ】
女児が姉様人形を使ってするままごと。

姉様人形

あねさまにんぎょう [5] 【姉様人形】
縮緬(チリメン)紙で髷(マゲ)を作り,千代紙などの衣装を着せた紙人形。少女がままごと遊びに使う。

姉歯の松

あねはのまつ 【姉歯の松】
宮城県栗原郡金成(カンナリ)町にあった松。小野小町の姉,あるいは松浦佐用姫(マツラサヨヒメ)の姉の墓所に植えたものと伝える。((歌枕))「聞く人は―の風なれや昔の声を思ひいづるは/宇津保(初秋)」

姉羽鶴

あねはづる [3] 【姉羽鶴】
ツル目ツル科の鳥。全体が淡青灰色で,顔から胸にかけて黒色。目の後方に白色の飾り羽がある。ヨーロッパからアジアにかけて分布。日本には迷鳥としてまれに渡来する。

姉者

あねじゃ 【姉者】
「あねじゃひと」の略。

姉者人

あねじゃひと 【姉者人】
〔姉である人の意。「者」は当て字〕
姉を敬っていう語。姉上。姉様。「あの菅笠着て来る女房,塩町の―/浄瑠璃・生玉心中(上)」

姉貴

あねき [0] 【姉貴】
姉を親しんでいう語。

始まらない

はじまら∘ない 【始まらない】 (連語)
⇒始まる(動)(4)

始まり

はじまり【始まり】
the beginning;the origin (起原).→英和

始まり

はじまり [0] 【始まり・初まり】
(1)はじまること。また,はじまる時。「戦いの―を告げるゴング」
(2)事の起こり。発端。また,起源。「うそは泥棒の―」「相撲の―」

始まる

はじま・る [0] 【始まる】 (動ラ五[四])
(1)新たに物事が行われるようになる。
⇔終わる

 (ア)今まで行われなかったことが,行われるようになる。「建設工事が―・る」「試合が―・る」「天地―・る時に/日本書紀(神代上訓)」
 (イ)(いつも行われている物事が)新たに行われるようになる。「夏休みが―・る」「学校は八時二〇分に―・る」
(2)ある物事を起因とし,新しい物事が生じる。「中国に―・る行事」「悲劇は彼の心ない発言から―・った」
(3)(「また始まった」などの形で)いつもの癖や振る舞いが行われ出す。「いつものお説教がまた―・った」
(4)(「…しても始まらない」の形で)…しても無駄である。…してもなんにもならない。「あとで文句を言っても―・らない」「今さら嘆いても―・らない」
〔「始める」に対する自動詞〕

始まる

はじまる【始まる】
begin;→英和
start;→英和
open;→英和
break out (戦争・事件が).

始む

はじ・む 【始む】 (動マ下二)
⇒はじめる

始め

はじめ [0] 【初め・始め】
(1)はじめること。
⇔終わり
「仕事―」
(2)はじめたばかりの段階・時。副詞的にも用いる。「―にお断り申し上げます」「―気がつかなかった」
(3)起源。起こり。また,先例。「国の―」「これを―とする」
(4)多くのもののうち,第一番目のもの,また,先の方のもの。「―が男の子で次が女だ」「―の五首が良い」
(5)それが代表的な例であることを表す。「社長を―として社員一同」
(6)「始め終わり{(2)}」に同じ。「―を語り/浮世草子・五人女 5」
〔普通,順序の意には「初」,開始の意には「始」を用いる〕

始めたる

はじめたる 【始めたる】 (連語)
〔動詞「始む」の連用形「始め」に助動詞「たり」の連体形「たる」の付いたもの〕
はじめての。「これを―御事ならばこそあらめ/栄花(つぼみ花)」

始めて

はじめて [2] 【初めて・始めて】 (副)
(1)その状態・事柄をそれまで経験していないさま。最初。「―お目にかかります」
(2)ある経過を経てやっと。「失って―偉大さに気づく」

始めまして

はじめまして 【初めまして・始めまして】 (連語)
初対面の人に対するあいさつの言葉。「―,私,中村と申します」

始める

はじ・める [0] 【始める】 (動マ下一)[文]マ下二 はじ・む
(1)新たに物事を行うようになる。
 (ア)今まで行われなかった物事を,新たに行う。「健康のために水泳を―・める」「同人誌を―・める」「今日を―・めて万代に見む/万葉 1530」
 (イ)(「創める」とも書く)特に事業などを新しくおこす。「商売を―・める」「友人と小さな会社を―・める」
 (ウ)(いつも行われている物事に)新たにとりかかる。「九時に仕事を―・める」「開店の準備を―・める」
(2)いつもの癖や振る舞いを行い出す。「また例のほら話を―・めた」
(3)動詞の連用形に付いて,その動作が行われ出す意を表す。…し出す。「電車が動き―・める」「雨が降り―・める」
〔「始まる」に対する他動詞〕
[慣用] 隗(カイ)より始めよ

始める

はじめる【始める】
begin <a thing,to do,doing> ;→英和
start;→英和
open <a shop> ;→英和
set about <one's work> .

始め値

はじめね [3] 【始め値】
株式市場の立ち会いで最初についた値段。寄付(ヨリツキ)値。

始め終わり

はじめおわり [3] 【始め終わり】
(1)はじめと終わり。[ヘボン]
(2)発端と結末。また,はじめから終わりまで。「―の事どもをいろ��語りければ/仮名草子・恨の介」

始動

しどう [0] 【始動】 (名)スル
(1)動き始めること。動かし始めること。「計画を―させる」
(2)休止の状態にある機械などを動かし始めること。起動。「エンジンを―する」

始動する

しどう【始動する】
start.→英和

始動因

しどういん [2] 【始動因】
⇒作用因(サヨウイン)

始動機

しどうき [2] 【始動機】
内燃機関を始動させる装置。起動機。スターター。

始原

しげん [1][0] 【始原】
物事のはじめ。原始。

始原生殖細胞

しげんせいしょくさいぼう [8] 【始原生殖細胞】
生殖細胞のもとになる細胞。発生の初期に出現し,将来の卵原細胞あるいは精原細胞になる。原始生殖細胞。

始新世

ししんせい [2] 【始新世】
地質時代の新生代古第三紀を三つに区分した場合の,真ん中の時期。約五五〇〇万年前から約三八〇〇万年前までの期間。

始期

しき [1][2] 【始期】
(1)物事のはじまる時期。
(2)法律行為の効力が発生し,あるいは債務の履行を請求できるようになる期限。
⇔終期

始末

しまつ【始末】
(1)[結果]the result;→英和
the outcome;→英和
[事情]circumstances;particulars.(2)[処理]management;→英和
disposal.→英和
(3)[倹約]thrift.→英和
〜する <hard to> manage;→英和
settle;→英和
deal <with> ;→英和
save (倹約).→英和
‖始末書 a written apology.

始末

しまつ [1] 【始末】 (名)スル
(1)(物事の)しめくくりを付けること。片付けること。処理。「―を付ける」「このごたごたをどう―するつもりだ」
(2)無駄遣いしないこと。倹約すること。「なんでも―して使う人」「藤屋の市兵衛が申事を尤と思はば,―をすべし/浮世草子・一代男 7」
(3)結果。主として悪い状態についていう。「さんざん迷惑をかけたあげく,あの―だ」
(4)物事の事情。事の次第。「私が此書(ホン)を読む様になりました―は/不如帰(蘆花)」

始末屋

しまつや [0] 【始末屋】
(1)倹約家。けちんぼう。
(2)遊里で遊興費の不足した客を引き受け,勘定を取り立てる商売。「―としらずお袋馳走をし/柳多留 98」

始末心

しまつごころ [4] 【始末心】
倹約しようとする心がけ。「伽羅(キヤラ)も―つきて焼(タ)きかね/浮世草子・一代女 2」

始末書

しまつしょ [0][4] 【始末書】
事故を起こした者が,その報告や謝罪のために,その間の事情を記して提出する文書。始末書き。「―をとる」「―を書かせる」

始末気

しまつぎ [3] 【始末気】
倹約の心。「急に―を出し,夫(ソレ)からは原稿料が手に入ると,直ぐ多少余分の送金もして/平凡(四迷)」

始業

しぎょう【始業】
commencement of work.始業式 an opening ceremony.

始業

しぎょう [0] 【始業】 (名)スル
仕事や授業を始めること。
⇔終業
「午前九時に―する」「―式」

始点

してん [0] 【始点】
〔数〕 有向線分またはベクトル AB における点 A のこと。
→終点

始球式

しきゅうしき シキウ― [2] 【始球式】
野球のリーグ戦・大会などで,第一試合開始に先立って招待された人が第一球を捕手に投げる儀式。

始球式を行なう

しきゅうしき【始球式を行なう】
throw the first ball.

始生代

しせいだい [2] 【始生代】
先カンブリア時代を二分した場合の古い方。地質時代の最も古い時代にあたる。

始発

しはつ [0] 【始発】
(1)列車・電車・バスなどが一日のうちで,最初に出発すること。また,その車。
⇔終発
「―電車」「―に乗る」
(2)乗り物の運転区間で,最初にその場所から発車すること。「―駅」「上野―の急行」

始発駅

しはつ【始発駅】
the starting station.始発列車 the first train.

始皇帝

しこうてい 【始皇帝】
(前259-前210) 中国,秦の第一世皇帝(在位 (前221-前210))。第三一代秦王。名は政。紀元前221年戦国の六国を滅ぼし,初めて中国全土を統一,自ら皇帝と称した。郡県制を施行して中央集権化を図り,焚書坑儒(フンシヨコウジユ)による思想統制,度量衡・文字・貨幣の統一,万里の長城の増築などを行なった。

始祖

しそ [1] 【始祖】
(1)ある物事を始めた人。元祖。「一刀流の―」
(2)禅宗で達磨(ダルマ)大師をいう称。

始祖

しそ【始祖】
the founder;→英和
the father <of> .→英和

始祖鳥

しそちょう [0] 【始祖鳥】
鳥類の祖先の一種と考えられる化石動物。ハトとカラスの中間くらいの大きさ。ドイツ南部のジュラ紀の石灰岩中から1861年に発見。翼の爪や歯を有する点で現生の鳥とは異なる。鳥類が爬虫類から進化したことを示すものとされる。アーケオプテリクス。
始祖鳥[図]

始筆

しひつ [0] 【試筆・始筆】 (名)スル
新年に初めて毛筆で字を書くこと。書き初め。[季]新年。

始終

しじゅう [1] 【始終】
■一■ (名)
(1)始めと終わり。また,始めから終わりまでの事柄。すべて。「一部―を物語る」
(2)事の経緯。事情。「事の―を気取られては/当世書生気質(逍遥)」
(3)行く末。将来。「―よかるべしともおぼえず/平家 2」
(4)事の終わり。結末。「―の勝こそ肝要にて候へ/太平記 16」
■二■ (副)
(1)始めから終わりまで。たえず。いつも。「―本を読んでいる」「―黙然としてゐる/社会百面相(魯庵)」
(2)終わりには。結局。「―かなふべしともおぼえず/平治(下)」

始終

しじゅう【始終】
from beginning to end;all the time;→英和
always;→英和
very often;constantly.

始線

しせん [0] 【始線】
〔数〕 極座標で基準線となる半直線。基線。

始覚

しかく [0] 【始覚】
〔仏〕 教法を聞き,また自らの努力によって,初めて迷いを去り悟りを開くこと。
→本覚(ホンガク)

始馭天下之天皇

はつくにしらすすめらみこと 【始馭天下之天皇・御肇国天皇】
〔最初に国を統治した天皇の意〕
(1)神武天皇のこと。《始馭天下之天皇》
(2)崇神天皇のこと。《御肇国天皇》
〔古事記・日本書紀・常陸国風土記の記述による〕

姐さん

ねえさん [1] 【姉さん・姐さん】
(1)姉を敬っていう語。ねえさま。あねさま。《姉》
(2)若い女性を呼ぶときに用いる語。「ちょっとお―,駅はどっち」
(3)旅館・飲食店などで働いている女性を呼ぶ語。《姐》「―,お酒のおかわり」
(4)芸者などが先輩を呼ぶ語。子分が親分や兄貴分の妻などを呼ぶ語。あねさん。《姐》

姐御

あねご [0] 【姉御・姐御】
〔「あねごぜ」の下略〕
(1)姉を敬っていう語。あねさん。
(2)頭(カシラ)・親分・兄貴分の妻,あるいは女親分などを敬って呼ぶ語。「―肌」

姐御肌

あねごはだ [3] 【姐御肌】
面倒見がよく,気っぷのいい女性の気性。

しゅうとめ【姑】
a mother-in-law.

しゅうとめ シウト― [0] 【姑】
「しゅうと(姑){(2)}」に同じ。

しゅうと シウト [0] 【舅・姑】
(1)夫あるいは妻の父。《舅》
(2)夫あるいは妻の母。しゅうとめ。《姑》

姑去り

しゅうとめざり シウト― 【姑去り】
姑(シユウトメ)の意見によって,嫁を離縁すること。

姑娘

クーニャン [1] 【姑娘】
〔中国語〕
(中国の)少女。中国娘。

姑射山

こやさん [2] 【姑射山】
〔荘子(逍遥遊)〕
(1)中国の古代伝説で,仙人が住むという山。藐姑射山(ハコヤノヤマ)。
(2)上皇の御所。仙洞(セントウ)御所。はこやのやま。「世の中をいとど憂き物に思召し知らせ給ひしかば,―の雲を辞し/太平記 39」

姑御

しゅうとめご シウト― [4][0] 【姑御】
姑(シユウトメ)を敬っていう語。

姑御

しゅうとご シウト― [0][3] 【舅御・姑御】
しゅうと・しゅうとめを敬っていう語。

姑息

こそく [0] 【姑息】 (名・形動)[文]ナリ
〔「姑」はしばらく,「息」はやむ意〕
根本的に解決するのではなく,一時の間に合わせにする・こと(さま)。「―な手段」「因循―」「無事を喜び―に安んずるの心/経国美談(竜渓)」
[派生] ――さ(名)

姑息な

こそく【姑息な】
temporizing;makeshift.→英和
〜な手段 a makeshift.→英和

姑洗

こせん [0] 【姑洗・沽洗】
(1)中国音楽の音名。十二律の五番目の音。日本の十二律の下無(シモム)に相当。
(2)陰暦三月の異名。[色葉字類抄]

姑臧

こぞう コザウ 【姑臧】
中国漢代,今の甘粛省武威県に置かれた県。五胡十六国時代,涼の都。涼州。

かばね [0] 【姓】
(1)古代の豪族が氏(ウジ)の下につけた称号。臣(オミ)・連(ムラジ)・造(ミヤツコ)・直(アタイ)・首(オビト)・史(フビト)・吉士(キシ)など三十種余に及ぶ。古くは氏人が氏の長(オサ)に付した尊称であったが,朝廷のもとに諸豪族が組織づけられるにつれて政治的・社会的な序列を示すものとなり,世襲されるようになった(氏姓制度)。684年,天武天皇が八色(ヤクサ)の姓を定め,皇親を中心として再編成したが,氏よりも家(イエ)に分裂する傾向が強まる中で自然消滅した。
(2)氏(ウジ)。「皇胤なれど―給ひてただ人にて仕へて/大鏡(基経)」

せい【姓】
a family name;a surname.→英和

せい [1] 【姓】
(1)その家の名。名字(ミヨウジ)。「母方の―を名乗る」
(2)かばね。

しょう シヤウ [1] 【姓】
〔呉音〕
氏(ウジ)。苗字(ミヨウジ)。かばね。せい。「―はむばらになむありける/大和 147」

姓名

せいめい【姓名】
<give> one's (full) name.‖姓名判断 fortunetelling by one's name.姓名不詳の unidentified.

姓名

せいめい [1] 【姓名】
名字と名前。氏名。

姓名判断

せいめいはんだん [5] 【姓名判断】
姓名の音義や字の画数などによって,その人の運命の吉凶や適業などを占うもの。

姓族

せいぞく [0][1] 【姓族】
(1)同姓の一族。
(2)中国,後漢末から南北朝時代にかけて,名門の家柄の称。世族。

姓書

かばねがき 【姓書】
氏名に添えて,姓を書くこと。藤原家隆朝臣(アソン),大伴宿禰(スクネ)の類。

姓氏

しょうじ シヤウ― [1] 【姓氏】
⇒せいし(姓氏)

姓氏

せいし [1] 【姓氏】
(1)姓(カバネ)と氏(ウジ)。氏姓。
(2)「名字(ミヨウジ)」に同じ。

姓階制度

せいかいせいど [5] 【姓階制度】
人間が生まれながらに一定の階級に属する社会制度。インドのカーストなど。

委しい

くわし・い クハシイ [3] 【詳しい・委しい・精しい】 (形)[文]シク くは・し
〔「くわし(細)」と同源〕
(1)大ざっぱでなく,細かいところまで観察や注意がよく行き届いている。こと細かである。詳細だ。「―・く事情を説明する」「―・い調査を行う」
(2)細かいところまでよく知っている。精通している。
⇔うとい
「内部の事情に―・い者の犯行らしい」「京都に―・い人」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

委す

まか・す [2] 【任す・委す】
■一■ (動サ五[四])
「まかせる」に同じ。「よし,きた。―・しとけ」「身を―・す」「運を天に―・す」
■二■ (動サ下二)
⇒まかせる

委する

い・する ヰ― [2] 【委する】 (動サ変)[文]サ変 ゐ・す
(1)任せる。ゆだねる。「漫に一小俗吏の手に―・し/社会百面相(魯庵)」
(2)ほうっておく。「泥土に―・する」

委せる

まか・せる [3] 【任せる・委せる】 (動サ下一)[文]サ下二 まか・す
(1)自分の権限などを他の人に譲って,仕事を代行してもらう。ゆだねる。まかす。「店を息子に―・せる」「君の判断に―・せる」
(2)相手のなすがままにさせる。まかす。「ご想像に―・せる」「相手の殴るに―・せて抵抗しない」「身を―・せる」「運を天に―・せる」
(3)進むままにしておく。まかす。「足に―・せて山道を歩く」「筆に―・せて書き連ねる」
(4)物事が自然に推移するのを,そのままにする。放置する。まかす。「庭を荒れるに―・せる」「成り行きに―・せる」
(5)自分のもっている力や時間を十分に使う。まかす。「力に―・せてドアを押しあける」「暇に―・せて本を読みあさる」
(6)ある事柄に従う。「憚る所なく,例あらむに―・せて…きびしう行なへ/源氏(乙女)」

委ぬ

ゆだ・ぬ 【委ぬ】 (動ナ下二)
⇒ゆだねる

委ねる

ゆだねる【委ねる】
[委託する]entrust <a person with a matter> ;→英和
leave <a thing to a person's care> ;→英和
devote oneself <to one's work> (献身).

委ねる

ゆだ・ねる [3] 【委ねる】 (動ナ下一)[文]ナ下二 ゆだ・ぬ
(1)一切を他人にまかせる。「息子に後事を―・ねる」「万機を以て悉に―・ぬ/日本書紀(推古訓)」
(2)身をささげる。「教育に身を―・ねる」

委付

いふ ヰ― [1] 【委付】 (名)スル
(1)ゆだねること。「全権を―する」
(2)海商法上,一定の効果を発生させるために,自己の権利を他へ移転すること。損害賠償などの債務を免れるために海産などの権利を移転する免責委付と,保険金全額を取得するために船舶などの権利を移転する保険委付がある。免責委付は1975年(昭和50)に廃止。

委任

いにん ヰ― [0] 【委任】 (名)スル
(1)ある物事の処理を他の人にまかせること。「全権を首席代表に―する」
(2)〔法〕 当事者の一方が一定の法律行為の事務処理を委託し,受任者がこれを受諾することによって成立する契約。
→準委任

委任する

いにん【委任する】
leave <a matter to a person> ;→英和
entrust <a person with a thing> ;→英和
delegate <powers to a person> .→英和
‖委任状 a letter of attorney.委任統治国(領) a mandatory power (territory).

委任事務

いにんじむ ヰ― [4] 【委任事務】
法律または政令により,地方公共団体およびその機関に委任される,国または他の地方公共団体の事務。団体委任事務と機関委任事務があるが,団体委任事務だけをさしていうこともある。

委任代理人

いにんだいりにん ヰ― [0] 【委任代理人】
⇒任意(ニンイ)代理人

委任命令

いにんめいれい ヰ― [4] 【委任命令】
法律の委任または上位の命令の委任に基づいて発せられる命令。法律の特別の委任に基づく政令と法律もしくは政令に基づく総理府令・省令がある。

委任状

いにんじょう ヰ―ジヤウ [0] 【委任状】
ある人に一定の事項を委任した旨を記した書面。委任事項に関する代理権を与えたことを証明する文書である場合が多い。
→白紙委任状

委任立法

いにんりっぽう ヰ―パフ [4] 【委任立法】
法律の委任によって,立法府以外の国の機関,特に行政官庁が法規を制定すること。

委任統治

いにんとうち ヰ― [4] 【委任統治】
第一次大戦後,国際連盟の委任に基づいて,特定の国が敗戦国の植民地およびこれに準ずる領土に対して行なった統治。日本は旧ドイツ領南洋諸島を委任統治した。国際連合の信託統治の前身。

委任行政

いにんぎょうせい ヰ―ギヤウ― [4] 【委任行政】
国または公共団体の委任に基づき,その行政事務を,他の公共団体もしくはその機関または私人が代わって行うこと。
→委任事務

委任裏書

いにんうらがき ヰ― [4] 【委任裏書】
「取立委任裏書(トリタテイニンウラガキ)」の略。

委却

いきゃく ヰ― [0] 【委却】 (名)スル
(1)自分の考えをすて,他にまかせること。
(2)精神から払いのけること。「迫害の苦痛を―する為めの便法である/野分(漱石)」

委員

いいん ヰヰン [1] 【委員】
選挙や推薦により選ばれて,特定の事項の審議・調査・処理に当たる人。「クラス―」「国語審議会―」

委員

いいん【委員】
<appoint> a committee (全体);→英和
a member of a committee[a committeeman](一員);a commissioner.→英和
‖委員会 a committee;a commission; <hold> a committee meeting (会合).委員長 a chairman (of a committee).

委員会

いいんかい ヰヰンクワイ [2][0] 【委員会】
(1)委員によって構成される合議制の機関。また,その会議。
(2)国会において,本会議での審議に先立ち,案件について調査・審議する機関。議員の中から選任された委員で構成。常任委員会と特別委員会がある。

委員会付託

いいんかいふたく ヰヰンクワイ― [6] 【委員会付託】
議会で,本会議での審議に先立って委員会に予備調査や審議をゆだねること。

委員長

いいんちょう ヰヰンチヤウ [2] 【委員長】
委員会を代表し,統轄,指揮する人。

委嘱

いしょく【委嘱】
<at one's> request.→英和
〜する request[ask] <a person to do> (依頼);entrust <a person with a task> ;→英和
commit <a matter to a person> .→英和

委嘱

いしょく ヰ― [0] 【委嘱】 (名)スル
特定の仕事や研究を部外の人に頼みまかせること。「講師を―する」

委悉

いしつ ヰ― [0] 【委悉】
物事を詳しくすること。委細。

委曲

いきょく【委曲】
<give> (full) details <of> .

委曲

いきょく ヰ― [0] 【委曲】
くわしいこと。詳細なこと。「―を尽くした説明」

委曲

つばら 【委曲・詳ら】 (形動ナリ)
詳しいさま。十分なさま。つばらか。つまびらか。「道の隈い積るまでに―にも見つつ行かむを/万葉 17」「事―に,和君が密事を知ると雖も/慨世士伝(逍遥)」

委曲

つばらか 【委曲】 (形動ナリ)
「つばら」に同じ。「国のまほらを―に示したまへば/万葉 1753」

委棄

いき ヰ― [1] 【委棄】 (名)スル
(1)ほうっておくこと。「全く―して顧みざりし故/復活(魯庵)」
(2)〔法〕 物や土地に関する自分の権利を捨て,他人の自由にまかせること。

委細

いさい ヰ― [1] 【委細】
詳しいこと。詳しい事情。詳細。副詞的にも用いる。「―をつくす」「―面談」「―承知した」「懇ろに教へ示し尚ほ―に其の国情を語りける/経国美談(竜渓)」

委細

いさい【委細】
<go into> particulars;details.委細面談 Particulars to be arranged personally.イサイフミ[電文]LETTER FOLLOWS.

委細承知之助

いさいしょうちのすけ ヰ― 【委細承知之助】
すべて承知したという意の「委細承知」を人名に擬していったもの。「―,仕上げをごろうじろ」

委蛇

いだ ヰ― [1] 【委蛇・逶迱】 (ト|タル)[文]形動タリ
「いい(委蛇)」に同じ。「―たる細径は荊榛(ケイシン)の間に通ぜり/即興詩人(鴎外)」

委蛇

いい ヰ― [1] 【委蛇・逶迤】 (ト|タル)[文]形動タリ
〔「いだ」とも〕
うねうねと長く続くさま。「―たる長阪を登る/日光山の奥(花袋)」

委託

いたく ヰ― [0] 【委託】 (名)スル
(1)自分の代わりを人に頼みゆだねること。「業務を―する」
(2)〔法〕 法律行為または事実行為(事務)などを他人に依頼すること。
(3)取引で,客が商品仲買人または証券業者に売買を依頼すること。

委託する

いたく【委託する】
entrust <a person with a matter,a matter to a person> ;→英和
consign <goods for sale to a firm> (商品を).→英和
‖委託加工 processing on commission.委託品(販売) consignment goods (sale).

委託加工

いたくかこう ヰ― [4] 【委託加工】
原料を提供して,加工を委託すること。

委託加工貿易

いたくかこうぼうえき ヰ― [7] 【委託加工貿易】
加工貿易の一種。海外の委託者との契約のもとに,原材料を輸入し加工した製品を輸出する貿易方式。

委託売買

いたくばいばい ヰ― [4] 【委託売買】
(1)自分は直接関係せず,他人に委託して行う商品の売買。
(2)商品仲買人または証券業者が客の委託を受けて取引所において行う商品・証券の売買。
→自己売買

委託手形

いたくてがた ヰ― [4] 【委託手形】
振出人が,第三者の委託により第三者の計算において自己の名で振り出す為替(カワセ)手形。

委託証拠金

いたくしょうこきん ヰ― [0] 【委託証拠金】
商品取引所の会員に売買取引の委託をする者が,債務履行の保証として預託することが義務づけられている金銭。なお,証券の先物取引についてもいう。

委託販売

いたくはんばい ヰ― [4] 【委託販売】
手数料を支払って,商品の売りさばきを他人に委託すること。

委譲

いじょう【委譲(する)】
transfer.→英和

委譲

いじょう ヰジヤウ [0] 【委譲】 (名)スル
権限などを他にまかせてゆずること。「国の権限の一部を自治体に―する」

委順

いじゅん ヰ― [0] 【委順】 (名)スル
(1)自然のなりゆきにまかせること。「流れに―する」
(2)死をいう。

姚江派

ようこうは エウカウ― 【姚江派】
〔「姚江」は,王陽明の出身地である中国浙江省の川の名〕
陽明学派の異名。

姜詩

きょうし キヤウ― 【姜詩】
中国,後漢の人。二十四孝の一人。妻の龐氏(ホウシ)とともによく母に仕え,江水を苦労して汲み,また膾(ナマス)を求めて供した。ある日,庭に泉が湧き出し,味は江水のようで,その上,毎朝二尾の鯉を出したという。

むば 【姥】
うば。老婆。「これなる―こそ当所の人なれ/謡曲・高砂」

おば 【姥・御婆】
年とった女。老婆。[名義抄]

うば [1] 【姥・媼】
(1)年をとった女。老女。老婆。おうな。
(2)能面の一。老女の顔にかたどったもの。老女物に用いるほか,「高砂(タカサゴ)」などでは神の化身にも用いる。
⇔尉(ジヨウ)
姥(2)[図]

姥ヶ淵

うばがふち 【姥ヶ淵】
貴人の子を養育していた乳母が追いつめられてその子とともに水中に身を投じたという伝説。また,そのような伝説のある淵。

姥口

うばぐち [2][0] 【姥口】
(1)老女の歯のない口もとのように,口の周囲の盛り上がった香炉や茶釜など。
(2)物のふたなどがきちんとしまらず開いているさま。

姥山貝塚

うばやまかいづか 【姥山貝塚】
千葉県市川市にある縄文時代中期・後期の遺跡。竪穴住居跡・人骨などが多数発見されている。

姥桜

うばざくら [3] 【姥桜】
〔「葉(歯)なし」の意からという〕
(1)葉の出るよりも先に花の咲く種類のサクラの俗称。ヒガンザクラ・ウバヒガンなど。
(2)娘盛りの年頃を過ぎても,なお美しい器量を保っている女。

姥桜

うばざくら【姥桜】
a faded beauty.

姥百合

うばゆり [2] 【姥百合】
ユリ科の多年草。山林中に生える。葉は卵心形。花茎は高さ1メートルに達し,夏,茎頂に数個の筒形の緑色を帯びた白花を開く。

姥皮

うばかわ [0] 【姥皮】
昔話で,着ると醜悪な老女となり,脱ぐとまたもとの姿になるという想像上の衣。

姥目樫

うばめがし [3] 【姥芽櫧・姥目樫】
ブナ科の常緑高木。高さ10メートルに達する。葉は厚く長楕円形。庭木・生け垣として利用する。材は堅く備長炭(ビンチヨウズミ)の原料となる。実は食べられる。イマメガシ。ウマメガシ。

姥石

うばいし [2] 【姥石】
女性に関する伝説をもつ石。母に別れた子に乳を与えた女性や,女人禁制を犯して登山した尼が化したなど,伝説の内容はさまざま。

姥等

うばら 【姥等】
近世,京都で歳末に白木綿で顔を隠し,赤前垂れをかけ,籠(カゴ)を持って各戸を訪ねて物乞(モノゴ)いをした女乞食。老女に多かった。

姥芽櫧

うばめがし [3] 【姥芽櫧・姥目樫】
ブナ科の常緑高木。高さ10メートルに達する。葉は厚く長楕円形。庭木・生け垣として利用する。材は堅く備長炭(ビンチヨウズミ)の原料となる。実は食べられる。イマメガシ。ウマメガシ。

姥貝

うばがい [2] 【姥貝・雨波貝】
海産の二枚貝。殻はふくらんだ方円形で,殻長10センチメートルぐらい。殻表に褐色の皮をかぶる。浅海の砂底にすむ。肉は美味。千葉県銚子以北に分布。北寄貝(ホツキガイ)。

姥餅

うばがもち [3][1] 【姥餅】
近江国草津名産のあんころ餅。近江国の郷代官六角左京大夫が滅ぼされたとき,その遺児を養育するため,乳母が売り出したものという。

姥髪

うばがみ [0][2] 【姥髪】
能で,老女の扮装(フンソウ)に用いる白髪のまじった鬘(カツラ)。姥鬘(ウバカズラ)。

姥鮫

うばざめ [0][2] 【姥鮫】
ネズミザメ目の海魚。全長15メートルに達する大形のサメ。体は紡錘形で,鰓孔(サイコウ)は長く五対ある。目・歯ははなはだ小さい。プランクトンなどを食べ,人間を襲うことはない。卵胎生。温帯の海域に広く分布。バカザメ。ウトウザメ。テング。

かん [1] 【奸・姦・姧】 (名・形動)[文]ナリ
悪い心をもつこと。よこしまなこと。また,その人やさま。「君側の―を除く」「敢て其人を―なりとて咎るに非ず/学問ノススメ(諭吉)」

姦しい

かしまし・い [4] 【姦しい・囂しい】 (形)[文]シク かしま・し
耳障りでうるさい。やかましい。かしがましい。「―・く騒ぎ立てる」
[派生] ――さ(名)

姦しい

かしましい【姦しい】
noisy;→英和
clamorous.→英和

姦する

かん・する [3] 【姦する】 (動サ変)[文]サ変 かん・す
(1)女性をおかす。「女工を片端から―・して/田舎教師(花袋)」
(2)姦通(カンツウ)する。

姦人

かんじん [0] 【奸人・姦人】
心のよこしまな人。悪者。

姦佞

かんねい [0] 【奸佞・姦佞】 (名・形動)[文]ナリ
心がねじけていて,悪がしこい・こと(さま)。「―の徒」「邪智―」

姦商

かんしょう [0] 【奸商・姦商】
悪賢い商人。悪徳商人。

姦夫

かんぷ【姦夫(婦)】
an adulterer (adulteress).→英和

姦夫

かんぷ [1] 【姦夫】
他人の妻と密通する男。まおとこ。

姦婦

かんぷ [1] 【姦婦】
夫でない男と密通する女。

姦徒

かんと [1] 【奸徒・姦徒】
悪人の一味。悪徒。「―を討つ」

姦心

かんしん [0] 【奸心・姦心】
よこしまな心。ねじけた心。

姦悪

かんあく [0] 【奸悪・姦悪】 (名・形動)[文]ナリ
心がねじけて悪いさま。また,そういう人。悪人。「アリスの父の―なるを聞けども/花柳春話(純一郎)」
[派生] ――さ(名)

姦慝

かんちょく 【奸匿・姦慝】
⇒かんとく(奸匿)

姦慝

かんとく [0] 【奸匿・姦慝】
よこしまなこと。邪心のあること。邪悪。かんちょく。

姦才

かんさい [0] 【奸才・姦才】
よこしまな才知。わるぢえ。

姦智

かんち [1] 【奸智・姦智・奸知】
悪いことを考えだす知恵。悪知恵。「―にたけた人」

姦曲

かんきょく 【奸曲・姦曲】 (名・形動ナリ)
心に悪だくみのある・こと(さま)。「人の心に―無き事を存ず/太平記 35」

姦淫

かんいん【姦淫(する)】
(commit) adultery <with> .→英和

姦淫

かんいん [0] 【姦淫】 (名)スル
男女が不倫な肉体関係を結ぶこと。「汝(ナンジ)―するなかれ」

姦淫罪

かんいんざい [3] 【姦淫罪】
個人の性的自由を侵害する犯罪。強制猥褻(ワイセツ)罪・強姦罪・準強姦罪などの総称。

姦濫

かんらん [0] 【姦濫・姧濫】
よこしまでみだらなこと。「是―の謀訴也/太平記 24」

姦物

かんぶつ [0] 【奸物・姦物】
悪知恵にたけた人。腹黒い人。

姦盗

かんとう [0] 【奸盗・姦盗】
悪がしこい盗人。奸賊。

姦策

かんさく [0] 【奸策・姦策】
悪巧み。奸計。「―をめぐらす」

姦臣

かんしん [0] 【奸臣・姦臣】
よこしまな家来。腹黒い家臣。

姦計

かんけい [0] 【奸計・姦計】
よくない計画。わるだくみ。「―をめぐらす」「―に陥る」

姦詐

かんさ [1] 【奸詐・姦詐】
わるだくみ。いつわり。

姦謀

かんぼう [0] 【奸謀・姦謀】
わるだくみ。奸計。奸策。

姦譎

かんけつ [0] 【奸譎・姦譎】 (名・形動)[文]ナリ
⇒かんきつ(奸譎)

姦譎

かんきつ [0] 【奸譎・姦譎】 (名・形動)[文]ナリ
よこしまでいつわりにみちている・こと(さま)。かんけつ。「兵隊又屡々英雄の―に役せられ/明六雑誌 21」

姦賊

かんぞく [0] 【奸賊・姦賊】
心がねじけ策謀にも長じた悪人。

姦通

かんつう [0] 【姦通・姧通】 (名)スル
(1)男女が道徳や法にそむいて情を通ずること。不義。密通。
(2)夫または妻が,他の異性と肉体関係を結ぶこと。旧憲法下の刑法では,妻が夫以外の男と肉体交渉をもつことをいった。

姦通

かんつう【姦通】
<commit> adultery <with> ;→英和
<have> illicit intercourse <with> .‖姦通罪 adultery.姦通者 an adulterer (男);an adulteress (女).

姦通罪

かんつうざい [3] 【姦通罪】
夫のある女性が夫以外の男性と姦通することによって,その女性と相手方について成立する犯罪。1947年(昭和22)廃止。

姦邪

かんじゃ [1] 【奸邪・姦邪】
よこしまなこと。また,その人。「醜悪―の人物といへども/小説神髄(逍遥)」

姦雄

かんゆう [0] 【奸雄・姦雄】
奸知にたけた英雄。「乱世の―」

姦黠

かんかつ [0] 【奸黠・姦黠】 (名・形動)[文]ナリ
わるがしこいこと。狡猾なこと。また,そのさま。「剛情な抵抗力と,女の―な技巧とは/飇風(潤一郎)」

かん [1] 【奸・姦・姧】 (名・形動)[文]ナリ
悪い心をもつこと。よこしまなこと。また,その人やさま。「君側の―を除く」「敢て其人を―なりとて咎るに非ず/学問ノススメ(諭吉)」

姧し

かだま・し 【姧し・佞し】 (形シク)
〔古くは「かたまし」。動詞「かだむ」の形容詞化〕
悪賢くて誠意がない。「悪(キタナ)く―・しき奴(ヤツコ)の/続紀(天平宝字八宣命)」

姧む

かだ・む 【姧む・佞む】 (動マ五[四])
〔古くは「かたむ」〕
(1)悪事や不義をたくらむ。「詐(イツワ)り―・める心をもちて兵を発(オコ)し/続紀(天平宝字八宣命)」
(2)姦通する。「或るは他(ヒト)の妻を―・み犯し/霊異記(上訓)」

姧濫

かんらん [0] 【姦濫・姧濫】
よこしまでみだらなこと。「是―の謀訴也/太平記 24」

姧通

かんつう [0] 【姦通・姧通】 (名)スル
(1)男女が道徳や法にそむいて情を通ずること。不義。密通。
(2)夫または妻が,他の異性と肉体関係を結ぶこと。旧憲法下の刑法では,妻が夫以外の男と肉体交渉をもつことをいった。

いもしゅうとめ 【妹姑・姨】
妻の姉妹。

姨子結び

おばこむすび ヲバコ― [4] 【姨子結び】
江戸末期の婦人の髪形の一。髪先を根の周囲に渦巻き状に巻いて,根に笄(コウガイ)をさし,輪の上に出して留めるもの。町家の婦人の略装中では正しい風とされ,丸髷についで多く結われた。おばこ。

姨捨

おばすて ヲバステ 【姨捨・伯母捨・姨棄】
能の一。三番目物。世阿弥作。中秋の名月の夜,信濃国姨捨山に老女が現れ,姨捨山の伝説を語り,舞を舞う。「関寺小町」「檜垣」とともに「三老女」といわれる。

姨捨山

おばすてやま ヲバステ― 【姨捨山】
(1)長野盆地南部にある冠着(カムリキ)山の別名。海抜1252メートル。古来,田毎の月で知られた観月の名所。棄老伝説があり「大和物語」「今昔物語集」などに伝わる。うばすてやま。((歌枕))「わが心なぐさめかねつ更級や―に照る月をみて/古今(雑上)」
(2)昔話の一。年老いた親を山中に捨てなければならなくなることに端を発する話。捨てないで家で隠し養っていた親の知恵によって隣国からの難題を解き,以後棄老の掟をやめるという型と,捨てに行った子が道々での親の愛に感動して連れ帰る型とがある。

姨捨山

うばすてやま 【姨捨山】
⇒おばすてやま(姨捨山)

姨棄

おばすて ヲバステ 【姨捨・伯母捨・姨棄】
能の一。三番目物。世阿弥作。中秋の名月の夜,信濃国姨捨山に老女が現れ,姨捨山の伝説を語り,舞を舞う。「関寺小町」「檜垣」とともに「三老女」といわれる。

めい メヒ [1] 【姪】
自分の兄弟姉妹の生んだ女子。
⇔甥(オイ)

めい【姪】
a niece.→英和

姪っ子

めいっこ メヒツ― [0] 【姪っ子】
(その人の)姪にあたる人。

姪孫

てっそん [0] 【姪孫】
兄弟姉妹の孫。

姪御

めいご メヒ― [0][1] 【姪御】
他人の姪を敬っていう語。

ひめ【姫】
a princess.→英和

ひめ 【姫・媛】
■一■ [1] (名)
(1)貴人の娘。「お―様」
(2)女子の美称。また,他の語に付いて女性であることを表すのに用いる。
⇔彦(ヒコ)
「舞―」「衣通(ソトオリ)―」
(3)(近世上方で)遊女。娼妓。
■二■ (接頭)
名詞に付いて,小さくかわいらしいものであることを表す。「―百合」「―鏡台」

姫児

ひめこ 【姫児】
(1)幼い姫。
(2)蚕。または,小さな蚕。「―落ちし処は,即ち日女道(ヒメジ)丘と号く/播磨風土記」

姫君

ひめぎみ [2] 【姫君】
身分の高い人の娘の敬称。姫御前。

姫垣

ひめがき [2] 【姫垣・姫墻】
低い垣根。

姫墻

ひめがき [2] 【姫垣・姫墻】
低い垣根。

姫大夫

ひめもうちぎみ 【姫大夫】
(1)四位・五位の官女。内命婦。ひめまちぎみ。
(2)行幸の時,馬で供をする内侍所の女官。あずまわらわ。姫松。

姫大夫

ひめまちぎみ 【姫大夫】
⇒ひめもうちぎみ(姫大夫)(1)

姫女菀

ひめじょおん [3] 【姫女菀】
キク科の越年草。北アメリカ原産の帰化植物。高さは約50センチメートル。路傍や荒れ地に多い草で,ハルジオンに似るが花期は一か月ほど遅く,六〜八月に上方が分枝して,径約2センチメートルの頭花を多数つける。花は白色で中心は黄色。[季]夏。
姫女菀[図]

姫始め

ひめはじめ [3] 【姫始め】
(1)頒暦(ハンレキ)の正月に記された暦注の一。正月にやわらかくたいた飯(=姫飯(ヒメイイ))を食べ始める日とも,「飛馬始め」で馬の乗り初めの日とも,「姫糊始め」の意で女が洗濯や洗い張りを始める日ともいわれる。
(2)新年にはじめて男女が交わること。

姫宮

ひめみや [2] 【姫宮】
皇女。内親王。

姫寂

ひめさび [0] 【姫寂】
茶道具鑑賞上の用語。華やかななかにどこか寂のあること。

姫射干

ひめしゃが [2] 【姫射干】
アヤメ科の多年草。西日本の山地に自生し,観賞用にも栽培する。シャガに似ているが全体に小さい。五,六月,高さ約25センチメートルの花茎の先に径約4センチメートルの淡紫色の花を二,三個つける。

姫小判草

ひめこばんそう [0] 【姫小判草】
イネ科の一年草。ヨーロッパ原産。帰化して,道端や野原に生える。高さ約40センチメートル。葉は広線形。夏,茎頂に多数の小判形の小穂を円錐状につける。

姫小松

ひめこまつ [3] 【姫小松】
(1)ゴヨウマツの別名。
(2)小さい松。「ちはやぶる賀茂の社の―/古今(大歌所)」

姫島

ひめしま 【姫島】
大分県北東部,国東(クニサキ)半島北端の沖合5キロメートル,周防灘にある島。日本書紀に記載され,万葉集に詠まれた。瀬戸内海国立公園に属する。

姫川

ひめかわ 【姫川】
長野県北部,白馬岳東麓に源を発して北流し,新潟県糸魚川市で日本海へ注ぐ川。糸魚川静岡構造線に沿って流れる。流路に発電所が多い。

姫帝

ひめみかど [3] 【姫帝】
女の天皇。女帝。

姫御前

ひめごぜん 【姫御前】
身分の高い人の娘を敬っていう語。姫君。ひめごぜ。「―ばかり奈良の姑(オバ)御前の御もとに御わたり候ふ/平家 3」

姫御前

ひめごぜ 【姫御前】
(1)「ひめごぜん(姫御前)」に同じ。「―の身のあられぬお願ひ/浄瑠璃・先代萩」
(2)若い女性。[日葡]

姫御子

ひめみこ [3] 【姫御子】
内親王。皇女。ひめみや。

姫新線

きしんせん 【姫新線】
JR 西日本の鉄道線。兵庫県姫路・岡山県津山・新見間,158.1キロメートル。姫路市と岡山県中央部の山間部を結び,中国山地縦貫ルートの一部を形成。

姫早百合

ひめさゆり [3] 【姫早百合】
ユリ科の多年草。東北地方の高山・山地に自生。切り花用に栽培。ササユリに似て,全体に小さい。高さは約40センチメートル。六〜八月,茎頂に径約7センチメートルの淡紅色の花を一,二個つける。乙女百合。

姫昔艾

ひめむかしよもぎ [6] 【姫昔艾】
キク科の越年草。北アメリカ原産の帰化植物。明治初年に渡来。道端や荒れ地に普通に見られる。茎は直立し,高さ約1.5メートル。葉は細長い披針形。八〜一〇月,茎頂の大形の円錐花序に白色の小さい頭状花を密につける。御維新草。明治草。鉄道草。

姫春蝉

ひめはるぜみ [4] 【姫春蝉】
セミの一種。翅端まで約35ミリメートル。はねは透明。七月上旬前後に,シイやカシの林で大合唱する。新潟以南に分布。

姫木耳

ひめきくらげ [4] 【姫木耳】
担子菌類シロキクラゲ目のきのこ。広葉樹の枯れ枝上に発生する。子実体は軟骨質で塊状またはやや扁平。表面は波打つように曲がる。径3〜5センチメートル。灰色のちに黒みがかる。クロキクラゲ。

姫松

ひめまつ [2] 【姫松】
(1)小さい松。ひめこまつ。
(2)「ひめもうちぎみ{(2)}」に同じ。

姫椿

ひめつばき [3] 【姫椿】
(1)サザンカの別名。
(2)ネズミモチの古名。[和名抄]

姫榁

ひむろ [0] 【姫榁】
ヒノキ科の常緑小高木。サワラの園芸変種で庭木などとする。葉は線形で柔らかく,小枝に密に輪生する。葉裏は白みを帯びる。ヤワラスギ。シモフリヒバ。アヤスギ。ヒメムロ。

姫様

ひいさま [1] 【姫様】
〔「ひめさま」の転〕
高貴な人の令嬢を敬っていう語。お嬢様。「お―」

姫橘

ひめたちばな [4] 【姫橘】
キンカンの別名。

姫檜葉

ひめひば [2][0] 【姫檜葉】
カタヒバの別名。

姫沙羅

ひめしゃら [2] 【姫沙羅】
ツバキ科の落葉高木。山中に自生し,庭木にする。樹皮は淡赤黄色で平滑。葉は長卵形。六〜八月,白色の五弁花をつける。材を床柱や器具材とする。

姫海棠

ひめかいどう [3] 【姫海棠】
〔カイドウに似た小さな花をつけることから〕
ズミの異名。

姫瓜

ひめうり [2] 【姫瓜】
マクワウリの一品種。果実は約6センチメートルの扁球形で,表面は淡黄緑色。

姫瓜雛

ひめうりびな [5] 【姫瓜雛】
姫瓜に顔を描き,竹筒などを胴として着物を着せた雛人形。

姫百合

ひめゆり [2] 【姫百合】
ユリ科の多年草。西日本の山地に自生。観賞用に栽培。高さは約60センチメートル。初夏,茎頂に径約6センチメートルの広漏斗形の花を二,三個上向きにつける。花色は黄赤色,濃赤色まれに黄色で,斑点がある。山丹(サンタン)。[季]夏。

姫皮

ひめかわ [2][0] 【姫皮】
タケノコの先端の,内側にある薄く柔らかい皮。絹皮。

姫石南花

ひめしゃくなげ [3] 【姫石南花】
ツツジ科の常緑小低木。寒地の湿原に群生する。茎は高さ約15センチメートルで,狭披針形の葉を互生。初夏,茎頂に柄を出し,淡紅色,壺(ツボ)形の小花を下向きにつける。

姫神

ひめがみ 【比売神・姫神】
女神。
⇔彦神
「比古神先に来まし,―後より来ましつ/播磨風土記」

姫糊

ひめのり [2] 【姫糊】
やわらかくたいた飯に水を加えて,すりつぶして作った糊。洗い張りに用いる。

姫緋縅

ひめひおどし [4] 【姫緋縅】
コヒオドシの別名。

姫芭蕉

ひめばしょう [3] 【姫芭蕉】
ビジンショウの別名。

姫茴香

ひめういきょう [3] 【姫茴香】
キャラウェーの和名。

姫莎草

ひめくぐ [0] 【姫莎草】
カヤツリグサ科の多年草。湿った草地に自生。葉は線形で短い。七〜一〇月,高さ約20センチメートルの茎の先に葉状の長い苞(ホウ)を二,三個つけ,淡緑色の小穂を球状に密生する。

姫菱

ひめびし [2] 【姫菱】
アカバナ科の一年生水草。池沼などに生える。葉は卵状菱形で,水面に放射状に浮かぶ。ヒシによく似ているが,全体に小さい。果実の刺(トゲ)は四個でヒシよりも鋭い。

姫萩

ひめはぎ [2] 【姫萩】
ヒメハギ科の常緑多年草。日当たりの良い草地に生える。茎は細くて硬く,根もとから分枝して斜上し,高さは約15センチメートル。葉は楕円形。四〜七月,葉腋(ヨウエキ)にハギに似た紫色の花を数個つける。カキノハグサ。

姫薊

ひめあざみ [3] 【姫薊】
キク科の多年草。西日本の山地に生えるアザミの一種。高さは約1.5メートル。葉は羽状に切れこみ,基部は茎を抱く。八〜一一月,茎頂に多数の淡紅紫色の頭花が穂状につく。姫山薊。

姫蛍

ひめぼたる [3] 【姫蛍】
ホタルの一種。体長約7ミリメートル。体は黒色で前胸部は桃色の地に三角形の黒色斑がある。黄白色の光を発する。本州・四国・九州・屋久島に分布。

姫蜂

ひめばち [2] 【姫蜂】
ヒメバチ科に属するハチの総称。体長数ミリメートルから数十ミリメートル。体は細い。触角と産卵管が細長い。鱗翅(リンシ)類や甲虫などの幼虫・蛹(サナギ)やクモに寄生して天敵となるので農業・林業上は益虫とされる。ヒメバチ科は昆虫で最大の科で,世界に約六万種,日本に八〇〇種以上が知られる。

姫蟻

ひめあり [2] 【姫蟻】
アリの一種。働き蟻の体長約2ミリメートル。体は黄褐色で腹部は黒色。本州・四国・九州に分布。

姫街道

ひめかいどう 【姫街道】
〔女性の通行が多かったことからいう〕
江戸時代,東海道の脇街道の一。見付の先で浜名湖を北に迂回(ウカイ)し,本坂(ホンザカ)峠を通って御油(ゴユ)に出る。調べの厳しい新居の関所や,今切の渡しの危険を避けるために通ったという。本坂越え。

姫貝

ひめがい [2] 【姫貝】
イガイの異名。

姫買い

ひめかい 【姫買い】
女郎買い。

姫路

ひめじ ヒメヂ 【姫路】
兵庫県南部,播磨灘(ハリマナダ)に面する市。江戸時代,池田・本多・松平・酒井氏などの城下町。播磨平野の中心で食品産業,製鉄・精油・金属・紡績などの工業が盛ん。

姫路城

ひめじじょう ヒメヂジヤウ 【姫路城】
姫路市にある城。1346年頃赤松貞範が築城,1600年池田輝政が城主となって大改修を行なった。五層六階の大天守を中心とする連立式天守を本丸に擁する平山城形式で,日本の城郭建築の完成期の姿を伝える。白鷺(シラサギ)((ハクロ))城。

姫路工業大学

ひめじこうぎょうだいがく ヒメヂコウゲフ― 【姫路工業大学】
公立大学の一。1944年(昭和19)創立の兵庫県立工業専門学校を前身とし,49年新制大学となる。本部は姫路市。

姫路独協大学

ひめじどっきょうだいがく ヒメヂドクケフ― 【姫路独協大学】
私立大学の一。独逸学協会学校を源とし,1986年(昭和61)設立。本部は姫路市。

姫路革

ひめじかわ ヒメヂカハ [3] 【姫路革】
姫路地方特産の牛のなめし革。淡黄白を帯びた白革で,丈夫さから武道具に重用された。白なめし革。白靼(ハクタン)。

姫鏡台

ひめきょうだい [3] 【姫鏡台】
小型の鏡台。

姫鑑

ひめかがみ [3] 【姫鑑】
(1)模範となる女性。
(2)植物スズサイコの古名。

姫雛鳥

ひめひなどり [4] 【姫雛鳥】
ヒバリの異名。

姫飯

ひめいい 【姫飯】
釜でやわらかく炊いた飯。古く,甑(コシキ)でむした強飯(コワイイ)に対していった。糄�(ヒメ)。

姫鯛

ひめだい [2] 【姫鯛】
スズキ目の海魚。全長約40センチメートル。体は長い紡錘形。背は灰色を帯びた赤紫色で腹側の色は淡い。刺身などにする。伊豆諸島からハワイ・インド洋にかけての深海に分布。チビキモドキ。チビキ。オゴ。マチ。

姫鱒

ひめます [0][2] 【姫鱒】
ベニザケの陸封型。全長はおよそ30センチメートル。背は青緑色,腹が銀白色。産卵期は体側やひれに赤色の婚姻色を呈す。釣りの対象魚で美味。日本各地の冷水が流入する湖沼に分布。カバチェッポ。

姫黄金

ひめこがね [3] 【姫黄金】
コガネムシ科の昆虫。体長約15ミリメートル。背面は赤銅色・緑銅色などの変化がある。成虫はマメ・ブドウ・クリなどの葉を,幼虫は植物の根を食べる。日本各地に分布。

姫鼠

ひめねずみ [3] 【姫鼠】
ネズミの一種。アカネズミに似るがやや小さい。日本特産で,全国の平地から亜高山帯までの森林にすみ,植物の実や根などを食べる。

姮娥

こうが [1] 【姮娥】
〔「淮南子(覧冥訓)」による。西王母から不死の薬を盗んで,月に逃げたという女の名から〕
月の異名。嫦娥(ジヨウガ)。

姶良

あいら アヒラ 【姶良】
鹿児島県中央部,姶良郡の町。鹿児島湾奥に位置し,鹿児島市にも近い。

姻家

いんか [1] 【姻家】
婚姻によって親戚の関係になった家。

姻戚

いんせき【姻戚】
a relative by marriage.〜関係である be related by marriage.

姻戚

いんせき [0] 【姻戚】
婚姻によって生じた親戚。「―関係」

姻族

いんぞく [1][0] 【姻族】
本人または血族の婚姻によってつながる人々。姻戚。
→血族

姿

すがた【姿】
a figure;→英和
a shape;→英和
a form;→英和
a pose.→英和
〜が良い have a good figure.〜を現わす appear;→英和
come in sight.〜を変えて in disguise.(やっと人が)〜を見せる <話> show up.〜を消す disappear;→英和
vanish (out of sight).→英和
変わり果てた〜になる become dead and cold.

姿

すがた [1] 【姿】
(1)人のからだつき。外観からとらえた体の格好。「―のいい人」
(2)形あるものとしての人の存在。身。「―をくらます」「―が見えない」
(3)みなり。態度。「上品な―」
(4)物のかたち。ありさま。「―の美しい山」
(5)内実を反映するものとしての,物事の外に現れた様相。「流行歌に移りゆく世の―を見る」
(6)歌の形。歌体。「終(ツイ)に心ふかからずは,―をいたはるべし/新撰髄脳」

姿の池

すがたのいけ 【姿の池】
奈良県大和郡山市筒井町にあった池。((歌枕))「乙女子が―の蓮葉(ハチスバ)は/堀河百首」

姿三四郎

すがたさんしろう 【姿三四郎】
柔道を題材とした青春小説。富田常雄作。1942年(昭和17),44年(昭和19)発表。また,その主人公の名。翌年,映画化され,「三四郎」は,柔道修業中の柔道家の代名詞ともなる。

姿人形

すがたにんぎょう [4] 【姿人形】
美女の姿に似せてつくった人形。「毛縮緬を着せ,―を作らせ/浮世草子・諸艶大鑑 1」

姿付き

すがたつき [3][0] 【姿付き】
体つき。体のかっこう。

姿体

したい [0][1] 【姿態・姿体】
(ある所作をしたときの)からだのすがた。容姿。「美しい―」

姿作り

すがたづくり [4] 【姿作り・姿造り】
「いけづくり{(1)}」に同じ。

姿勢

しせい [0] 【姿勢】
(1)体の構え。「防御の―をとる」「―が良い」
(2)物事に対する構え。態度。「政治の―を正す」「問題に取り組む―が大事だ」

姿勢

しせい【姿勢】
a posture[pose];→英和
[体つき]a figure;→英和
carriage.→英和
〜が良(悪)い have a fine (poor) carriage.→英和
〜を正す straighten oneself.座った〜で in a sit ting posture.

姿勢反射

しせいはんしゃ [4] 【姿勢反射】
脊椎動物において,体の姿勢や運動中の平衡を維持するのに役立つ反射の総称。延髄や脊髄が中枢となる。さらに中脳や小脳も関与する。

姿図

すがたず [3] 【姿図】
建物の立面図。建ち絵図。

姿容

しよう [1] 【姿容】
すがたかたち。容姿。

姿形

すがたかたち [1] 【姿形】
容姿。みめかたち。なり。

姿情

しじょう [0][1] 【姿情】
(1)姿とこころばえ。姿とおもむき。
(2)俳諧で,句の風姿と風情。「姿」は,一句に具体的に表現された形象,「情」は,対象に向かう作者の心のはたらき。

姿態

したい【姿態】
a figure;→英和
a style.→英和

姿態

したい [0][1] 【姿態・姿体】
(ある所作をしたときの)からだのすがた。容姿。「美しい―」

姿枕

すがたまくら 【姿枕】
枕絵。春画。「菱川が書きし,こきみのよき―を見ては/浮世草子・一代女 1」

姿焼

すがたやき [0] 【姿焼(き)】
魚をその姿のまま焼いた料理。

姿焼き

すがたやき [0] 【姿焼(き)】
魚をその姿のまま焼いた料理。

姿煮

すがたに [0] 【姿煮】
魚・海老(エビ)などを原形をくずさないように煮た料理。

姿絵

すがたえ [3] 【姿絵】
人の顔かたちを写した絵。肖像画。特に,美人画。

姿色

ししょく [1][0] 【姿色】
みめかたち。「―端麗」

姿見

すがたみ【姿見】
a full-length mirror.

姿見

すがたみ [3][0] 【姿見】
全身を写して見ることができる大形の鏡。

姿造り

すがたづくり [4] 【姿作り・姿造り】
「いけづくり{(1)}」に同じ。

姿鮨

すがたずし [3] 【姿鮨】
鮎(アユ)などの魚の,骨と内臓を除いてもとの姿のままにつくったすし。

い ヰ [1] 【威】
人をおそれ従わせる力。「虎の―を借る狐(キツネ)」

威かし[す]

おどかし[す]【威かし[す]】
⇒威(おど)し[す].

威し

おどし【威し】
a threat;→英和
(a) menace;→英和
bluff (はったり).→英和
威し文句 threatening words.

威し

おどし [0] 【脅し・嚇し・威し】
(1)おどすこと。恐喝。脅迫。「―をきかす」「そんな―にはのらない」
(2)田畑を荒らす鳥獣をおどして追い払うもの。かかしなどの類。おどろかし。

威し銃

おどしじゅう [3] 【威し銃】
鳥獣をおどかして追い払うために打つ空砲。威し鉄砲。[季]秋。

威す

おど・す [0][2] 【脅す・嚇す・威す】 (動サ五[四])
(1)恐れさせて自分に従わせようとする。また,こわがらせる。「ナイフで―・す」
(2)おどろかす。びっくりさせる。「上にさぶらふ御猫は…ねぶりてゐたるを,―・すとて/枕草子 9」
〔「おじる」に対する他動詞〕
[可能] おどせる

威す

おどす【威す】
threaten <to kill a person> ;→英和
menace;→英和
bluff;→英和
frighten;→英和
scare.→英和

威を振るう

い【威を振るう】
exercise one's authority <over> .

威令

いれい ヰ― [0] 【威令】
威力ある命令。「天下に―が行われる」

威伏

いふく ヰ― [0] 【威服・威伏】 (名)スル
威力で従わせること。「封建の武族を―せしむること/日本開化小史(卯吉)」

威信

いしん【威信(にかかわる)】
(affect a person's) dignity[prestige].→英和

威信

いしん ヰ― [0] 【威信】
威厳とそれに伴う信頼感。「国家の―をかける」「―にかかわる」

威儀

いぎ ヰ― [1] 【威儀】
(1)挙措動作が礼式にかなっていること。また,礼式にかなった,重々しく威厳のある態度・動作。
(2)〔仏〕
 (ア)動作。振る舞い。
 (イ)戒律の異名。
 (ウ)袈裟(ケサ)の肩の部分にある平絎(ヒラグケ)の紐(ヒモ)。

威儀の命婦

いぎのみょうぶ ヰギ―ミヤウブ 【威儀の命婦】
大礼の際,高御座(タカミクラ)のそばにあって,威儀を整える女官。威儀の女房。

威儀の女房

いぎのにょうぼう ヰギ―ニヨウバウ 【威儀の女房】
「威儀の命婦(ミヨウブ)」に同じ。

威儀の御膳

いぎのおもの ヰギ― 【威儀の御膳】
元日やその他の節会(セチエ)で,天皇の正式の食膳(シヨクゼン)。いぎのごぜん。「様々にいろどりて,―参る/宇津保(吹上・上)」

威儀の物

いぎのもの ヰギ― 【威儀の物】
大礼の際,大舎人(オオトネリ)などが威儀を添えるため捧げ持った武器の類。

威儀の親王

いぎのみこ ヰギ― 【威儀の親王】
大礼の際,高御座(タカミクラ)のそばにあって,威儀を整える親王。

威儀の陣

いぎのじん ヰギ―ヂン 【威儀の陣】
大礼の際,儀式の威容を整えるために衛府(エフ)の官人が武装して整列すること。

威儀を正して

いぎ【威儀を正して】
in a dignified manner;courteously.→英和

威儀僧

いぎそう ヰギ― [2] 【威儀僧】
「威儀師(イギシ)」に同じ。

威儀師

いぎし ヰギ― [2] 【威儀師】
〔仏〕 授戒や法会のとき,衆僧の先に立って進退作法を指示し,行事の進行をつかさどる僧。威儀法師。威儀僧。

威儀細

いぎぼそ ヰギ― [0] 【威儀細】
主として浄土宗で用いる簡略な袈裟(ケサ)。
威儀細[図]

威光

いこう ヰクワウ [0] 【威光】
自然に人を服従させるような,おかし難い威厳。「親の―をかさにきる」

威光

いこう【威光】
power (力);→英和
<through the> influence <of one's father> ;→英和
authority (権威).→英和

威力

いりょく【威力】
<wield one's> power;→英和
might;→英和
authority.→英和
〜のある powerful;→英和
mighty.→英和

威力

いりょく ヰ― [1] 【威力】
相手を圧倒する強い力。非常にすばらしい性能・力。「新兵器の―を示す」「金の―」

威力業務妨害

いりょくぎょうむぼうがい ヰ―ゲフムバウガイ [7] 【威力業務妨害】
他人の自由意思を制圧するに足りる勢力を用いてその人の遂行すべき業務を妨げること。

威勢

いせい ヰ― [0] 【威勢】
(1)活気にあふれ,勢いのよいこと。元気があって勇ましいこと。「―のいい男」「―よくかけ出す」
(2)人を威圧するような勢い。「敵の―におそれをなす」

威勢

いせい【威勢】
influence (勢力);→英和
spirits (元気).〜のいい(ない) high-spirited (spiritless);dashing (crestfallen).→英和
〜よく in high spirits.

威厳

いげん ヰ― [0] 【威厳】
人を圧するようないかめしさ。厳かでいかめしいこと。「―に満ちた態度」

威厳

いげん【威厳】
dignity;→英和
prestige.→英和
〜のある(ない) (un)dignified.

威名

いめい ヰ― [0] 【威名】
人をおそれさせるほどの名声。「―をとどろかす」

威名をとどろかす

いめい【威名をとどろかす】
win fame.

威喝

いかつ ヰ― [0] 【威喝】 (名)スル
大声でおどすこと。「相手を―する」

威嚇

いかく ヰ― [0] 【威嚇】 (名)スル
おどかすこと。おどしつけること。「―射撃」「武力で―する」

威嚇

いかく【威嚇】
a threat;→英和
(a) menace.→英和
〜する threaten;→英和
menace.〜的(に) threatening(ly);→英和
menacing(ly).‖威嚇射撃(をする) (fire) a warning shot.

威嚇色

いかくしょく ヰ― [3] 【威嚇色】
動物の体色で,同種の他の個体や捕食しようとして近づいてくる他の動物に対し,威嚇の効果を示すもの。ガのはねの眼状紋など。
→警戒色
→保護色

威嚇説

いかくせつ ヰ― [3] 【威嚇説】
一般人による将来の犯罪を防止するために,犯罪者に対し刑罰の威嚇作用を利用するという説。
→一般予防

威圧

いあつ【威圧】
coercion.→英和
〜する coerce;→英和
overpower.→英和
〜的な coercive.

威圧

いあつ ヰ― [0] 【威圧】 (名)スル
威勢や権力などで相手を恐れさせること。「訪れる人を―する門構えの家」「―的」

威容

いよう ヰ― [0] 【偉容・威容】
堂々たる姿・かたち。威厳を感じさせるようす。「―を誇る高層ビル」

威張る

えば・る [2] 【威張る】 (動ラ五[四])
「いばる」の転。

威張る

いばる【威張る】
be haughty[arrogant];→英和
brag (口で);→英和
have an air of importance.威張った haughty;arrogant.→英和

威張る

いば・る ヰ― [2] 【威張る】 (動ラ五[四])
強そうに,または,偉そうに振る舞う。「権力をかさにきて―・る」
[可能] いばれる

威徳

いとく ヰ― [0][1] 【威徳】
威厳と徳望。勢力があり,しかも徳の高いこと。「皇帝の―を輝かす」

威服

いふく ヰ― [0] 【威服・威伏】 (名)スル
威力で従わせること。「封建の武族を―せしむること/日本開化小史(卯吉)」

威望

いぼう ヰバウ [0] 【威望】
威光と人望。

威権

いけん ヰ― [1][0] 【威権】
威力と権力。威勢と権柄(ケンペイ)。

威武

いぶ ヰ― [1] 【威武】
威光と武力。武力が強く,威勢のあること。武威。「―を示す」

威海衛

いかいえい ヰカイヱイ 【威海衛】
中国,山東半島北東端の港湾都市。明代には倭寇の侵入を防ぐ根拠地として知られ,日清戦争当時は北洋艦隊の根拠地。現在は,威海市。

威烈

いれつ ヰ― [1] 【威烈】
勢いの激しいこと。激しい威力。

威福

いふく ヰ― [1][0] 【威福】 (名)スル
威力で押さえつけたり,情をかけて束縛したりすること。人を思いのままに従わせること。「―をほしいままにする」

威稜

いりょう ヰ― [1][0] 【威稜】
天子の威光。みいつ。

威迫

いはく ヰ― [0] 【威迫】 (名)スル
人を恐れさせて従わせようとすること。

威部

いび ヰ― 【威部】
奄美・沖縄地方で,御嶽(ウタキ)の内奥にある神域。神の依代(ヨリシロ)とされる岩石・神木などがあり,神女が神をまつる。また,そこにいる神。

威霊

いれい ヰ― [0][1] 【威霊】
(1)威力ある神霊。
(2)天子の威光。

威風

いふう ヰ― [1] 【威風】
威厳があって立派なこと。

威風堂々たる

いふう【威風堂々たる(と)】
majestic(ally);dignified[stately](in a dignified[stately]manner).

威風堂堂

いふうどうどう ヰ―ダウダウ [1] 【威風堂堂】 (ト|タル)[文]形動タリ
威厳があり堂々として立派なさま。「―とした姿」

威高

いたか ヰ― 【威高・居高】 (名・形動ナリ)
傲慢(ゴウマン)なこと。不遜(フソン)なさま。「甲斐若党比興―なる由申す/看聞御記」

娑婆

しゃば [0] 【娑婆】
〔梵 sahā「堪忍」「忍土」「忍界」と訳す〕
(1)〔仏〕 他の諸仏が教化する仏国土に対し,釈迦が教化するこの世界。娑婆世界。娑界。
(2)人間の世界。この世。俗世間。
(3)(軍隊・刑務所内や遊郭など)自由が束縛されている世界に対して,その外の束縛のない自由な世界。

娑婆

さば 【娑婆】
「しゃば(娑婆)」に同じ。「―の外の岸にいたりて/源氏(若菜上)」

娑婆

しゃば【娑婆】
this world.娑婆気 <entertain> worldly desires.

娑婆っ気

しゃばっけ [0] 【娑婆っ気】
「しゃばけ(娑婆気)」に同じ。「―が多い」「いい年をして―な/歌行灯(鏡花)」

娑婆世界

しゃばせかい 【娑婆世界】
「娑婆{(1)}」に同じ。「―にて何事かせしと問はるれば/宇治拾遺 8」

娑婆以来

しゃばいらい 【娑婆以来】
久しぶりに会った時にいう挨拶言葉。江戸の通人が用いた。「―是は��と反りかへり/柳多留 3」

娑婆塞ぎ

しゃばふさぎ [3] 【娑婆塞ぎ】
〔「しゃばふさげ」とも〕
生きていても何の役にも立たず,ただ場所をふさいでいるにすぎないこと。また,そのような人。しゃばふさげ。ごくつぶし。

娑婆気

しゃばけ [0] 【娑婆気】
〔「しゃばき」とも〕
現世に執着する心。また,俗世間の利益・名誉にとらわれる心。しゃばっけ。「矢張り―もあり欲気もある/吾輩は猫である(漱石)」

娑羅

さら [1] 【娑羅・沙羅】
娑羅双樹(ソウジユ)の異名。

娑羅

しゃら [1] 【娑羅・沙羅】
(1)「娑羅双樹」の略。
(2)ナツツバキの異名。
〔「沙羅の花」は [季]夏〕

娑羅双樹

しゃらそうじゅ [3] 【娑羅双樹】
「さらそうじゅ(娑羅双樹){(1)}」に同じ。「―の花の色,盛者必衰のことはりをあらはす/平家 1」

娑羅双樹

さらそうじゅ [3] 【娑羅双樹・沙羅双樹】
〔梵 śāla〕
(1)〔「しゃらそうじゅ」とも〕
インド,クシナガラ城外,娑羅の林の中,釈迦の病床の四方に二本ずつ相対して生えていたという娑羅の木。釈迦が入滅した時,鶴のように白く枯れ変じたという。沙羅。娑羅樹。
→鶴林(カクリン)
(2)フタバガキ科の常緑高木。インド原産。高さ30メートルに達する。葉は長円形。花は淡黄色で小さく,大形の円錐花序につく。材は堅く建材などとし,樹脂はワニスの原料,果実は食用。シャラソウジュ。シャラノキ。
(3)ツバキ科のナツツバキの通称。シャラノキ。

娑羅林

さらりん [2] 【娑羅林】
⇒しゃらりん(娑羅林)

娑羅林

しゃらりん [2] 【娑羅林】
〔「さらりん」とも〕
(1)娑羅樹の林。特に釈迦入滅の地である娑羅樹の林をいう。
(2)今様の法文歌(ホウモンノウタ)の謡い方で,しめやかに謡うもの。

娑羅樹

しゃらじゅ [2] 【娑羅樹】
「さらじゅ(娑羅樹)」に同じ。

娑羅樹

さらじゅ [2] 【娑羅樹・沙羅樹】
(1)娑羅双樹(サラソウジユ)の異名。
(2)植物ナツツバキの異名。

娓娓

びび [1] 【娓娓】
■一■ (ト|タル)[文]形動タリ
くどくどしいさま。念入りなさま。「思ひ籠めた様に―として叡山を説く/虞美人草(漱石)」
■二■ (副)
{■一■}に同じ。「―千言を陳ねて口説き立てたが/くれの廿八日(魯庵)」

むすめ【娘】
a daughter;→英和
a girl (少女).→英和
〜らしい girlish;→英和
maidenly.→英和
‖娘時代 one's girlhood.

じょう ヂヤウ 【嬢・娘】
■一■ [1] (名)
娘。「お―」「私や―はよろしうござりますが/滑稽本・玉櫛笥」
■二■ (接尾)
(1)未婚の女性の氏名に付けて,敬称として用いる。「田中―」
(2)職業を表す語に付けて,その職にたずさわる女性であることを示す。「交換―」「案内―」

むすめ [3] 【娘】
〔「産(ム)す女」の意〕
(1)親にとって,女の子供。息女(ソクジヨ)。
⇔息子(ムスコ)
「一人の息子と二人の―がいる」
(2)若い未婚の女性。「若い―さんたち」

娘っ子

むすめっこ [3] 【娘っ子】
「娘」を親しんで,また軽んじていう語。

娘分

むすめぶん 【娘分】
(1)娘として扱うこと。また,その人。「色茶屋の―といふものをこしらへて/人情本・辰巳園 3」
(2)江戸深川の岡場所で,芸妓の取り締まりをする女。「おかぢはつとめのあげく―となり/洒落本・玉の幉」

娘婿

むすめむこ [4] 【娘婿】
娘の夫。女婿(ジヨセイ)。

娘子

じょうし ヂヤウ― [1] 【娘子・嬢子】
(1)女の子。少女。処女。
(2)婦人。女。また,他人の妻。

娘子

むすめご 【娘子】
「娘(ムスメ)」に同じ。「此方にはをな上臈というて―が御座らうが/狂言記・貰聟」

娘子軍

じょうしぐん ヂヤウ― [3] 【娘子軍】
〔誤って「ろうしぐん」とも〕
(1)女性の率いる軍隊。また,女性だけで組織した軍隊。もと,中国,唐の平陽公主の率いた軍の名。
(2)女性の団体。

娘子軍

ろうしぐん ラウシ― [3] 【娘子軍】
⇒じょうしぐん(娘子軍)

娘子関

じょうしかん ヂヤウシクワン 【娘子関】
中国,山西省と河北省の境,石家荘の西方にある関門。太行山脈を越える要地。

娘宿

むすめやど [4] 【娘宿】
娘組の泊まる宿。めらし宿。

娘師

むすめし [3] 【娘師】
〔盗賊の用いた隠語〕
土蔵破りのこと。

娘御

むすめご [3] 【娘御】
他人の娘を敬っていう語。

娘心

むすめごころ [4] 【娘心】
娘らしい心。純でうぶな少女の心にいうことが多い。娘気。「感じやすい―」

娘核

じょうかく ヂヤウ― [0] 【嬢核・娘核】
細胞分裂に際し,核分裂で生じた二つの核。分裂前の核(母核)に対していう。

娘核種

むすめかくしゅ [4] 【娘核種】
放射性の核種が崩壊して生ずる,もととは異なる元素の核種。安定な核種になるまで,娘核種がさらに崩壊を繰り返すこともある。

娘気

むすめぎ [3] 【娘気】
「娘心(ムスメゴコロ)」に同じ。「彼に会釈さへ為(シ)かねつ。―の可羞(ハズカシサ)に/金色夜叉(紅葉)」

娘気質

むすめかたぎ [4] 【娘気質】
娘に共通した気質。世なれない娘らしい気だて。むすめぎ。むすめごころ。

娘盛り

むすめざかり [4] 【娘盛り】
未婚の女性として美しい年頃。「年は鬼もといふ十八の―/浮雲(四迷)」

娘細胞

じょうさいぼう ヂヤウサイバウ [3] 【嬢細胞・娘細胞】
一回の細胞分裂の結果生じた二個の細胞。分裂前の母細胞に対していう。

娘組

むすめぐみ [0] 【娘組】
未婚の女子による年齢集団。集まって夜なべ仕事をしたり,寝泊まりする娘宿のある場合もある。
→若者組

娘義太夫

むすめぎだゆう [4] 【娘義太夫】
女性の義太夫語り。天保年間(1830-1844)頃から江戸で流行し,明治20年代から末年までが全盛期であった。竹本綾之助・豊竹呂昇(ロシヨウ)らが有名。女浄瑠璃。女義太夫。俗に,垂れ義太とも。

娘腹

むすめばら 【娘腹】
母とその娘の両方を妻とした場合に,その娘の方から生まれた子。
⇔親腹
「親腹の御子をば五の宮,―の御子をば六宮とて/栄花(初花)」

娘道成寺

むすめどうじょうじ 【娘道成寺】
「京鹿子(キヨウガノコ)娘道成寺」の通称。

娟麗

けんれい [0] 【娟麗・妍麗】 (名・形動)[文]ナリ
あでやかで美しい・こと(さま)。「花葉の文の―なる/西国立志編(正直)」

娥娥

がが [1] 【娥娥】 (ト|タル)[文]形動タリ
女の容貌の美しいさま。

娩出

べんしゅつ [0] 【娩出】 (名)スル
胎児を産み出すこと。「正常に―される」「―力(リヨク)」

娯楽

ごらく【娯楽】
(an) amusement;(a) pastime;→英和
(a) recreation.→英和
‖娯楽街 an amusement center.娯楽設備[施設]amusement facilities.娯楽雑誌 a magazine for amusements.娯楽室 a recreation room.娯楽番組 an entertainment program.

娯楽

ごらく [0] 【娯楽】 (名)スル
心を慰め,楽しむこと。また,そのような物事。笑い,喜ぶような楽しみ。「―室」「―施設」「極楽の浄土に抜苦―するが如し/千山万水(乙羽)」

娯遊

ごゆう [0] 【娯遊】 (名)スル
楽しみ遊ぶこと。遊娯。

よめ [0] 【嫁・娵】
(1)息子と結婚した女性を親の側からいう語。息子の妻。
(2)結婚する相手の女性。「―を探す」「―をもらう」
⇔婿

娶る

めとる【娶る】
marry <a woman> .→英和

娶る

めと・る [2] 【娶る】 (動ラ五[四])
〔「妻(メ)取る」の意〕
妻として迎える。「妻を―・る」
[可能] めとれる

よね 【娼】
遊女。娼妓(シヨウギ)。「当世男にして,―の好くべき風俗なり/浮世草子・諸艶大鑑 2」

娼女

しょうじょ シヤウヂヨ [1] 【娼女・倡女】
歌や舞で宴席の興を添える女。うたいめ。娼妓(シヨウギ)。

娼妓

しょうぎ シヤウ― [1] 【娼妓・倡伎】
(1)公認の売春婦。公娼。
(2)歌や音曲で客をもてなす女。遊女。

娼妓解放令

しょうぎかいほうれい シヤウ―カイハウ― 【娼妓解放令】
1872年(明治5)娼妓・芸妓等をすべて解放するなど,人身売買を改めて禁止した太政官による規定。

娼婦

しょうふ シヤウ― [1] 【娼婦】
売春婦。遊女。

娼婦

しょうふ【娼婦】
a harlot;→英和
a prostitute.→英和

娼嫉

ぼうしつ [0] 【冒疾・娼嫉】 (名)スル
ねたみにくむこと。「求めて得れば則ちその人を―する/浮雲(四迷)」

娼嫉

しょうしつ シヤウ― [0] 【娼嫉】
ねたみ。嫉妬(シツト)。

娼家

しょうか シヤウ― [1] 【娼家】
遊女屋。女郎屋。妓楼。

娼楼

しょうろう シヤウ― [0] 【娼楼・倡楼】
女郎屋。妓楼。青楼。

娼襠子

しょうとうし シヤウタウ― 【娼襠子】
江戸時代,陰間(カゲマ)の異名。

娼館

しょうかん シヤウクワン [0] 【娼館】
遊女屋。娼家。青楼(セイロウ)。

婀娜

あだ [0] 【婀娜】
■一■ (形動)[文]ナリ
女の,なまめかしく美しいさま。色っぽいさま。「―な年増(トシマ)」「お島さんか,―な名だ/多情多恨(紅葉)」
■二■ (形動タリ)
{■一■}に同じ。「その姿の―たるは/鬼啾々(夢柳)」

婀娜っぽい

あだっぽい【婀娜っぽい】
coquettish;seductive;bewitching.→英和

婀娜っぽい

あだっぽ・い [4] 【婀娜っぽい】 (形)
美しくなめまかしい。色っぽい。「―・い姿をした湯帰りの芸者/羹(潤一郎)」
[派生] ――さ(名)

婀娜めく

あだめ・く [3] 【婀娜めく・徒めく】 (動カ五[四])
(1)(女が)色っぽくみえる。なまめかしく振る舞う。《婀娜》「―・いた秋波(ナガシメ)を春村に送りながら/社会百面相(魯庵)」
(2)うわつく。《徒》「いとものはかなき空言を,―・ける人のつくり出でて言へるなりけり/平中 35」

婀娜者

あだもの 【婀娜者】
あだっぽい女。粋な女。「通過(トオリスガリ)の―は歩(アユミ)を停(トド)めて/義血侠血(鏡花)」

ろう [1] 【婁】
二十八宿の一。西方の星宿。婁宿。たたらぼし。

婁宿

たたらぼし [3] 【婁宿】
二十八宿の婁(ロウ)宿の和名。牡羊座の三星から成る。

ばば [1] 【婆】
(1)女の老人。老女。老婆。ばばあ。
⇔爺(ジジ)
(2)トランプで,ばば抜きのゲームのときのジョーカーの札。転じて,つまらないもの。「―をつかまされる」

ばばあ [2] 【婆】
(1)女の老人。ばば。また,女の老人をののしっていう語。
⇔じじい
(2)〔老女にありがちなものであることから〕
ぐち。「それは旦那の愚痴をおつしやるとやら。日本では―を云ふと申します/歌舞伎・四天王産湯玉川」

ばば【婆】
an old woman;a joker (トランプ).→英和

婆さん

ばあさん [1] 【祖母さん・婆さん】
(1)祖母。ばあさま。おばあさん。
(2)年をとった女子。ばあさま。おばあさん。
⇔じいさん

婆そぶ

ばあそぶ [0] 【婆そぶ】
キキョウ科のつる性多年草。山地に自生。切ると白汁が出る。葉は卵形。八月頃,小枝の先に広鐘形で斑点のある花を一個つける。花はツルニンジン(ジイソブ)に似るが小さく,内側が濃紫色。

婆や

ばあや [3][1] 【婆や】
年とった女の召し使いや乳母(ウバ)。また,その人を親しんで呼ぶ語。
⇔じいや

婆や

ばあや【婆や】
a[an old]maid;→英和
a (wet) nurse (うば).

婆伽梵

ばがぼん 【薄伽梵・婆伽梵】
〔梵 Bhagavat〕
〔仏〕 如来一般のこと。また特に,釈迦のこと。世尊。薄伽婆(バガバ)。

婆娑

ばさ [1] 【婆娑】 (ト|タル)[文]形動タリ
〔「婆娑」は当て字〕
(1)舞人の衣の袖の翻るさま。「舞や―として,歌堂に満つ/読本・弓張月(拾遺)」
(2)影などの乱れ動くさま。「破芭蕉の大きな影が―として斜に映つてゐる/戯作三昧(竜之介)」
(3)ものに風や雨などが当たってがさがさと音を立てるさま。「古傘の―と月夜の時雨哉/蕪村句集」

婆娑れる

ばしゃ・れる 【婆娑れる】 (動ラ下一)
〔近世語〕
派手で,だらしなくなる。しまりがなくなる。「―・れたなりで逢はれもせず/浄瑠璃・氷の朔日(中)」

婆娑れ者

ばしゃれもの 【婆娑れ者】
派手でだらしのない者。「あの傾城の―/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(中)」

婆娑羅

ばさら [0] 【婆娑羅】
〔「ばしゃら」「ばしゃれ」とも〕
華美な衣装などで飾り立てたり,ぜいたくの限りをつくしたりして,この世を謳歌すること。鎌倉幕府の滅亡後流行した風潮。「道誉が一族若党共,例の―に風流を尽して/太平記 21」

婆娑羅絵

ばさらえ [0] 【婆娑羅絵】
扇・団扇(ウチワ)・絵馬などに奔放に描いた絵。浮世絵のようなものかという。「霊仏霊社の御手向,扇団扇の―にも/太平記 29」

婆婆鰈

ばばがれい [3] 【婆婆鰈】
カレイ目の海魚。全長約45センチメートルに達する。体は楕円形で平たく,唇は肥厚する。両眼とも体の右側にある。有眼側は赤褐色,無眼側は黒ずんだ乳白色。体表は粘液でぬるぬるする。肉は厚みがあり美味。日本海沿岸と本州中部以北の太平洋岸に分布。ナメタガレイ。ナメタ。アブクガレイ。ブタガレイ。

婆心

ばしん [0][1] 【婆心】
行き届いた親切心。老婆心。

婆抜き

ばばぬき [3][4][0] 【婆抜き】
トランプ-ゲームの一。一枚ずつ順に隣の人の札を抜き合い,手札に同じ数の札が二枚そろえば場に捨て,最後まで「ばば」と決められた札を手札に残した者が負ける。

婆羅門

バラモン [0][1] 【婆羅門】
(1)〔梵 brāhmaṇa〕
インドのバルナ(四種姓)の最上位の身分で,司祭者。祭式と教育を独占する特権階級。ブラーマン。
→カースト
(2)バラモン教。また,その僧侶。

婆羅門僧正

バラモンそうじょう 【婆羅門僧正】
(704-760) 奈良時代の僧。名は菩提僊那(ボダイセンナ)(Bodhisena)南インド出身。五台山の文殊菩薩の霊験を慕って中国に渡り,736年,遣唐使の要請で来日。751年僧正となり,翌年,東大寺の大仏開眼供養の導師となった。

婆羅門参

バラモンじん [3] 【婆羅門参】
キク科の二年草。ヨーロッパ原産。茎は中空で高さ約80センチメートル。七月頃,紫色の大きい頭状花をつける。ゴボウに似た形の白色の根を煮て食べたり,味噌漬けなどにする。西洋牛蒡(ゴボウ)。麦撫子(ムギナデシコ)。

婆羅門天

バラモンてん 【婆羅門天】
⇒梵天(ボンテン)(1)

婆羅門教

バラモン【婆羅門教】
Brahmanism.

婆羅門教

バラモンきょう [0] 【婆羅門教】
〔Brahmanism〕
古代インドにおいてバラモン階級を中心に形成され発展した民族宗教。四ベーダを根本聖典とする。バラモン至上主義,祭祀(サイシ)主義を顕著な特徴とする。
→ヒンズー教
→ベーダ

婆背

ばばがせ [1] 【婆背】
ヒザラガイの一種。体長5センチメートル内外。背面の八枚の殻は褐色で,それを囲む黄褐色の肉帯は幅広く,大小の剛毛をもつ。潮間帯の岩礁上にすむ。岩からはがすと背を丸める。本州・四国・九州に分布。

婉容

えんよう ヱン― [0] 【婉容】
柔和な容姿。

婉曲

えんきょく ヱン― [0] 【婉曲】 (形動)[文]ナリ
(1)遠回しに,それとなく表現するさま。「―に断る」「―な言い回し」
(2)文法で,事柄の実現が可能であったり予想されたりすることを,はっきり断定しないで,推量のかたちでやわらげて表現する言い方。文語で助動詞「む」「めり」などを付けて言い表す。

婉曲な

えんきょく【婉曲な】
roundabout;→英和
indirect.→英和
〜に in a roundabout way.婉曲法 periphrasis;→英和
euphemism.→英和

婉然

えんぜん ヱン― [0] 【婉然】 (ト|タル)[文]形動タリ
(女性が)しとやかで美しいさま。「―映じ来るは春川艶子が面影なり/緑簑談(南翠)」

婉美

えんび ヱン― [1] 【婉美】 (名・形動)[文]ナリ
しとやかで美しい・こと(さま)。「―な女性」

婉語

えんご ヱン― [0][1] 【婉語】
遠回しに言う言葉。婉曲な言葉。

婉麗

えんれい ヱン― [0] 【婉麗】 (名・形動)[文]ナリ
姿や文章などが,しとやかで美しい・こと(さま)。「―な文体」
[派生] ――さ(名)

くながい クナガヒ 【婚】
男女が交わること。まぐわい。「天皇,后と大安殿に寝て―したまへる時/霊異記(上訓)」

よばい ヨバヒ [2] 【夜這い・婚】 (名)スル
〔「呼ばふ」の連用形から〕
男が求婚をし,女の許(モト)に通うこと。元来,男が女の所に通う婚姻形式が一般であったが,のち嫁入り婚が支配的になると次第に不道徳なものと考えられるようになり,「夜這い」などと解されるようになった。「くはし女(メ)をありと聞こしてさ―にあり立たし―にあり通はせ/古事記(上)」

婚く

ま・く 【枕く・婚く・纏く】 (動カ四)
〔「巻く」と同源〕
(1)枕(マクラ)にする。枕として寝る。「宮の我が背は大和女の膝―・くごとに我(ア)を忘らすな/万葉 3457」
(2)〔中世以降「まぐ」とも〕
共寝をする。情交する。結婚する。「若草の妻をも―・かず/万葉 4331」

婚ぐ

くな・ぐ 【婚ぐ】 (動ガ四)
男女が交わる。交合する。「妻をば―・がれて/続古事談 1」

婚する

こん・する [3] 【婚する】 (動サ変)[文]サ変 こん・す
結婚する。夫婦となる。「余若し―・せずしてアリスを擁するを得ば/花柳春話(純一郎)」

婚ふ

よば・う ヨバフ 【呼ばふ・喚ばふ・婚ふ】 (動ハ四)
〔動詞「よぶ」の未然形に継続の助動詞「ふ」が付いたものから〕
(1)何度も呼ぶ。呼びつづける。「なくなく―・ひ給ふ事千度ばかり申し給ふ/竹取」
(2)男が女に言いよる。求婚する。「右大将は,常陸の守のむすめをなむ―・ふなる/源氏(東屋)」

婚ふ

くなが・う クナガフ 【婚ふ】 (動ハ四)
男女が交わる。まぐわう。「夢に天女の像に―・ふ/霊異記(中訓)」

婚人

よばいびと ヨバヒ― 【婚人】
求婚者。「その―どもを呼びにやりて/大和 147」

婚儀

こんぎ [1] 【婚儀】
結婚の儀式。結婚式。婚礼。

婚前

こんぜん [0] 【婚前】
結婚する前。

婚前の

こんぜん【婚前の】
premarital.→英和

婚前交渉

こんぜんこうしょう [5] 【婚前交渉】
婚約者あるいは恋人どうしが行う性行為。

婚外子

こんがいし コングワイ― [3] 【婚外子】
嫡出(チヤクシユツ)でない子のこと。

婚姻

こんいん【婚姻】
marriage.→英和
婚姻届(を出す) a written report of one's marriage (register one's marriage).

婚姻

こんいん [0] 【婚姻】
(1)結婚すること。夫婦となること。社会的に承認されて,男性が夫として,女性が妻として両性が結合すること。
(2)法律上,一組の男女が合意に基づいて婚姻届を提出し,夫婦となること。両者が婚姻適齢にあること,重婚や近親婚でないこと,女性が離婚したあと一定の期間以上経過していることなどを要件とする。

婚姻予約

こんいんよやく [5] 【婚姻予約】
将来,婚姻をすることを約束する契約。婚約。内縁関係をも含めていうことがある。

婚姻届

こんいんとどけ [5] 【婚姻届】
婚姻の効力を発生させるため,戸籍法の定めによって行う届け出。また,その書類。結婚届。

婚姻能力

こんいんのうりょく [5] 【婚姻能力】
婚姻の成立のために法律上必要とされる資格。行為能力は必要でなく,意思能力があればよいが,法律婚となるためには法律上一定の要件を備えなければならない。

婚姻色

こんいんしょく [3] 【婚姻色】
動物の繁殖期に限って現れる体色。魚類・両生類・爬虫類などに見られる。広義には,鳥類の婚衣も含む。普通,雄に発現し,異性の認知・生殖行動の刺激に役立つ。

婚姻適齢

こんいんてきれい [5] 【婚姻適齢】
法律により婚姻が認められる年齢。民法は,男子満一八歳以上,女子満一六歳以上と定める。

婚媾

こんこう [0] 【婚媾】
縁組。結婚。

婚嫁

こんか [1] 【婚嫁】 (名)スル
(1)嫁に行くこと。とつぐこと。嫁入り。「華士族平民と―するも更におかまひなし/鳥追阿松海上新話(彦作)」
(2)男女が同衾(ドウキン)すること。「凡夫の眼前には非梵行の―と見奉れども/盛衰記 30」

婚家

こんか [1] 【婚家】
嫁入りまたは婿(ムコ)入りした先の家。

婚文

よばいぶみ ヨバヒ― 【婚文】
恋文。懸想(ケソウ)文。「―のやまとうたなきは,人あなづらしむるものなり/宇津保(藤原君)」

婚星

よばいぼし ヨバヒ― 【婚星・夜這い星】
流れ星。流星(リユウセイ)。[季]秋。「星は,すばる。…―,すこしをかし/枕草子 254」

婚期

こんき [1] 【婚期】
結婚するのに適した年頃。「―を逸する」

婚期

こんき【婚期】
marriageable age.〜に達した marriageable <girl> .→英和
〜を逸する become an old maid.

婚礼

こんれい [0] 【婚礼】
結婚の儀式。結婚式。婚儀。

婚礼

こんれい【婚礼】
a wedding.→英和
⇒結婚.

婚約

こんやく [0] 【婚約】 (名)スル
結婚の約束をすること。また,その約束。
→婚姻予約

婚約

こんやく【婚約】
an engagement;→英和
a betrothal.→英和
〜する be engaged[betrothed] <to> .〜を解消する break (off) one's engagement <with> .‖婚約者 her fiancé (男);his fiancée (女).婚約指環 an engagement ring.

婚約者

こんやくしゃ [3][4] 【婚約者】
婚約した相手。フィアンセ。

婚衣

こんい [1] 【婚衣】
鳥類の繁殖期に出現する美しい羽毛。雄に顕著。婚羽。生殖羽。

婚資

こんし [1] 【婚資】
文化人類学の用語。婚姻を正式なものとするため夫方から妻方に贈られる金品や財産。妻の持参財(dowry)を含めることもある。
→持参金
→結納

ひ [1] 【婢】
(1)召し使いの女。はしため。下女。
(2)女の奴隷。

婢僕

ひぼく [1][0] 【婢僕】
下女と下男。僕婢。

婢妾

ひしょう [0] 【婢妾】
婢と妾(メカケ)。女中と妾。はしため。

婥約

しゃくやく [0] 【綽約・婥約】 (ト|タル)[文]形動タリ
姿がしなやかでやさしいさま。「―たる風姿/佳人之奇遇(散士)」

ふ [1] 【婦】
(1)結婚している女性。「純は出でて馬場氏の―となつた/渋江抽斎(鴎外)」
(2)婦人。女性。

婦中

ふちゅう 【婦中】
富山県中央部,婦負(ネイ)郡の町。神通川下流西岸に位置し,化学工業が立地。

婦人

ふじん【婦人】
a woman;→英和
a lady.→英和
〜の woman;lady;female.→英和
〜らしい womanly.→英和
〜用の <socks> for ladies.‖婦人科 gynecology.婦人科医 a gynecologist.婦人警官 a policewoman.婦人雑誌 a women's magazine[weekly (週刊の)].婦人参政権 woman suffrage.

婦人

ふじん [0] 【婦人】
(1)成人した女性。女性。おんな。「―の地位を高める」「―服」「御―方(ガタ)」
(2)古く,特に結婚した女性のこと。

婦人の日

ふじんのひ [5] 【婦人の日】
(1)四月一〇日。1946年(昭和21)のこの日,日本で初めて女性が選挙権を行使したのを記念したもの。
(2)「国際婦人(コクサイフジン)デー」に同じ。

婦人会

ふじんかい [2] 【婦人会】
成人女性が親睦・教養・娯楽・社会奉仕などを目的として組織する団体。

婦人公論

ふじんこうろん 【婦人公論】
中央公論社発行の月刊誌。1916年(大正5)創刊。戦時中に一時廃刊,戦後46年(昭和21)に復刊。戦前・戦後の女性問題の論争の舞台となった。

婦人労働

ふじんろうどう [4] 【婦人労働】
女性労働のこと。

婦人参政権

ふじんさんせいけん [6] 【婦人参政権】
女性が政治に参与する権利。一九世紀後半から欧米で婦人参政権獲得運動が活発化し,一九世紀末から二〇世紀初頭に欧米各国で実現。日本では1945年(昭和20)の選挙法改正で初めて認められた。

婦人問題

ふじんもんだい [4] 【婦人問題】
女性の社会的・政治的・経済的な権利・地位などをめぐる社会問題。性差別問題。女性問題。

婦人学級

ふじんがっきゅう [4] 【婦人学級】
成人女性を対象として,市町村教育委員会や女性団体が比較的長期にわたって計画的に開設する学習の組織。

婦人病

ふじんびょう [0] 【婦人病】
女性の生殖器の疾患およびその関連疾患の総称。月経の異常,生殖器の炎症,更年期にみられる諸障害など。

婦人相談所

ふじんそうだんしょ [0] 【婦人相談所】
売春防止法に基づく施設。売春を行なった,またはそのおそれのある女性の保護・相談・指導に当たるほか,女性の相談一般も扱う。

婦人科

ふじんか [0] 【婦人科】
女性生殖器の疾患などを診察・治療する医学の一分科。

婦人自衛官

ふじんじえいかん [5] 【婦人自衛官】
女性の自衛隊員。陸・海・空自に勤務する一般婦人自衛官と陸のみの看護官がある。

婦人解放

ふじんかいほう [0] 【婦人解放】
女性を社会的隷属から解放し,その人権についての自覚を高め,権利を獲得しようとすること。

婦人語

ふじんご [0] 【婦人語】
⇒女性語(ジヨセイゴ)

婦人警官

ふじんけいかん [4] 【婦人警官】
「婦人警察官(フジンケイサツカン)」に同じ。

婦人警察官

ふじんけいさつかん [7][6] 【婦人警察官】
女性の警察官。1946年(昭和21)一般事務吏員という身分で発足し,48年度の制度改正により司法警察官となった。婦人警官。婦警。

婦人運動

ふじんうんどう [4] 【婦人運動】
男性と平等の権利を獲得し女性の地位向上をはかるために,女性が主体となって行う社会運動。特に,女性の人権・参政権・法律上の地位・教育・職業活動などにおける制度的女性差別を是正しようとするもの。また,平和運動・消費者運動・慈善活動などを含めて,そのうち女性が主体となっている運動をもいう。
→女性解放運動

婦女

ふじょ [1] 【婦女】
おんな。女子。婦人。

婦女子

ふじょし【婦女子】
women (and children).→英和

婦女子

ふじょし [2] 【婦女子】
(1)婦人や子供。おんなこども。
(2)おんな。婦人。「―を御するは人間の最大難事/吾輩は猫である(漱石)」

婦徳

ふとく [2][0][1] 【婦徳】
婦人の守るべき徳義。

婦系図

おんなけいず ヲンナケイヅ 【婦系図】
小説。泉鏡花作。1907年(明治40)「やまと新聞」連載。主人公早瀬主税(チカラ)と純真で義理堅いお蔦(ツタ)との悲恋と,権力主義への反抗を織りまぜて描いた風俗小説。劇化されて新派悲劇の代表的狂言となった。お蔦と主税の別れの場「湯島境内」は初演の際書き加えられたもの。

婦翁

ふおう [2] 【婦翁】
妻の父。岳父。

婦警

ふけい [2][1] 【婦警】
婦人警察官の略称。

婦道

ふどう [1] 【婦道】
女の守るべき道。

婦長

ふちょう【婦長】
a matron;→英和
a head nurse.

婦長

ふちょう [1][2] 【婦長】
看護婦の長。

いん [1] 【淫・婬】 (名・形動)[文]ナリ
(1)みだらである・こと(さま)。「其容貌美にして―ならず/花柳春話(純一郎)」「―を好む」
(2)色欲。性欲。「愛欲の心を成し,―盛りに発して/今昔 14」
(3)精液。「身の内に―入りぬれば,かくなむ子を生じける/今昔 26」

婬姒

いんじ 【婬姒】
遊女。女郎。「―の平生きよらを見するは,渡世のためなり/浮世草子・永代蔵 1」

婬酒

いんしゅ [0][1] 【淫酒・婬酒】
(1)飲酒にふけること。「―美食に身を捨てさせ/浮世草子・一代女 4」
(2)酒色にふけること。

婿

もこ 【婿】
〔「むこ(婿)」と同源〕
(1)相手。仲間。「速けむ人しわが―に来む/古事記(中)」
(2)「むこ(婿)」に同じ。[新撰字鏡]

婿

むこ【婿】
a bridegroom (花婿);→英和
one's son-in-law (娘婿).〜になる marry into a person's family.

婿

むこ [1] 【婿・壻・聟】
(1)(親からみて)娘の夫。
(2)娘の夫として家に迎える男。「―にはいる」「―を取る」
(3)結婚する相手の男。はなむこ。
⇔嫁

婿がね

むこがね [0][2] 【婿がね】
〔「がね」は接尾語〕
婿にしようと思い設けている人。また,婿。「お吉に立派な―を肝煎つて/くれの廿八日(魯庵)」

婿入り

むこいり [0][4] 【婿入り】 (名)スル
(1)結婚した男が妻の姓を名乗ること。入り婿となること。また,その儀式。
(2)結婚後,夫が初めて妻の生家を訪れること。また,その儀式。
→里帰り

婿入り婚

むこいりこん [4] 【婿入り婚】
一般的に,結婚生活が妻(嫁)方で営まれる婚姻形態。

婿取り

むことり [3][2] 【婿取り】
娘に婿を迎えること。

婿取り娘

むことりむすめ [5] 【婿取り娘】
婿を迎える必要のある家つきの娘。

婿子

むこご 【婿子】
婿である者。むこ。「世にあらんものの―になして/平家 10」

婿座

むこざ [0] 【婿座】
⇒竪座(タテザ)

婿引き出物

むこひきでもの 【婿引き出物】
婚礼の際,舅(シユウト)から新郎へ贈る引き出物。むこひきで。

婿星

むこぼし 【婿星】
彦星(ヒコボシ)の異名。

婿苛め

むこいじめ [3] 【婿苛め】
婿に対して若者たちが悪戯(イタズラ)をする風習。初婿入りや婿入り行列の途中またはその儀式の際に,泥や水をかけたり酒を強要したりする。

婿養子

むこようし [3] 【婿養子】
養子縁組によって婿となった人。

婿養子縁組

むこようしえんぐみ [6] 【婿養子縁組】
男子が養子縁組によって養子となり,同時に養親の娘と婚姻すること。

なかだち [0] 【仲立ち・媒】 (名)スル
(1)二者の間に立って,事がうまくまとまるように世話をすること。仲をとりもつこと。なかだて。「受粉の―をする昆虫」「知人の―で一緒になる」
(2)他人間の法律行為の媒介をなす行為。
(3)手引き。内応。「数十の騎(ムマイクサ)を率ゐて…営に臨まむ。乃ち汝―せよ/日本書紀(天武上訓)」

なかびと 【中人・仲人・媒】
〔「なかひと」とも〕
仲立ちをする人。なこうど。「天皇,其の弟速総別(オトハヤメサユケノ)王を―として,庶妹女鳥(ママイモメドリノ)王を乞ひたまひき/古事記(下訓)」

媒つ

なかだ・つ 【仲立つ・媒つ】 (動タ四)
仲立ちをする。仲介する。「この女房いかにもして我に御―・ち候ひてたばせ給へ/太平記 21」

媒介

ばいかい [0] 【媒介】 (名)スル
(1)両方の間にはいって仲立ちをすること。橋渡し。多く,病原菌をうつすこと。「伝染病を―する蚊」
(2)〔法〕 他人の間に立って,他人を当事者とする法律行為の成立に尽力する事実行為。商行為の媒介を営業として行う者を仲立人という。
(3)〔哲〕
〔(ドイツ) Vermittlung〕
ヘーゲルの用語。有限なものが単独では存在せず,他の有限なものとの関係において成立していること。また,個々のものをそのような関係において把握すること。

媒介

ばいかい【媒介】
mediation;a medium (物).→英和
〜する mediate;→英和
carry <germs> .→英和
…の〜で through…;→英和
by….→英和
‖媒介者 a mediator;a carrier (病菌の).

媒介変数

ばいかいへんすう [5] 【媒介変数】
二つ以上の変数間の関数関係を直接に表示するかわりに,補助の変数を用いて,間接的に表示するとき,その補助の変数をいう。助変数。パラメーター。径数。

媒介者

ばいかいしゃ [3] 【媒介者】
仲立ちをする人。とりもち役。

媒体

ばいたい【媒体】
a medium.→英和

媒体

ばいたい [0] 【媒体】
(1)なかだちをするもの。媒介するもの。
(2)情報伝達の媒介手段となるもの。新聞・ラジオ・テレビなど。メディア。「宣伝―」
(3)記憶媒体のこと。

媒助

ばいじょ [1] 【媒助】
(受粉などの)仲立ちをすること。媒介。「―の法は農業三書中にも概略述べましたる通り/明六雑誌 41」

媒合

ばいごう [0] 【媒合】
男女の中を取り持つこと。売春婦などを男に取り持つこと。また,その人。

媒妁

ばいしゃく [0] 【媒酌・媒妁】
結婚の仲立ちをすること。また,その人。なこうど。「―の労をとる」

媒妁人

ばいしゃくにん [0] 【媒酌人・媒妁人】
媒酌をする人。なこうど。なかだち。月下氷人(ゲツカヒヨウジン)。

媒材

ばいざい [0] 【媒材】
(1)媒介となる材料。
(2)(多く「媒剤」と書く)絵の具を溶く溶剤。油絵に用いるテレビン油など。

媒染

ばいせん [0] 【媒染】 (名)スル
媒染剤を媒介にして染着・発色させる方法。媒染剤の溶液に浸したのち,染めつける。媒染染法。

媒染剤

ばいせんざい [0] 【媒染剤】
媒染染料を染着・発色させるために用いるタンニン剤・クロム・鉄・アルミニウム・スズなどの金属塩。

媒染染料

ばいせんせんりょう [5] 【媒染染料】
単独では繊維に染着できず,媒染剤と繊維上で化学反応をして不溶性有色物質となって染着する染料。アリザリンなど。

媒概念

ばいがいねん [3] 【媒概念】
⇒中項(チユウコウ)

媒精

ばいせい [0] 【媒精】
精子と卵が同じ液体の媒質中におかれるという受精の前提条件をみたして行われる多細胞動物の受精。授精。受精。

媒質

ばいしつ [0] 【媒質】
力や波動を伝える役割をするもの。例えば,空気中を伝わる音にとっての媒質は空気である。また,光を伝える媒質として,かつて,エーテルと呼ばれるものが仮定されたが,現在では,空間自体が光の媒質であるとされている。

媒酌

ばいしゃく [0] 【媒酌・媒妁】
結婚の仲立ちをすること。また,その人。なこうど。「―の労をとる」

媒酌する

ばいしゃく【媒酌する】
arrange a marriage <between> ;→英和
act as go-between.…の〜で through the good offices of….‖媒酌人 a matchmaker;a go-between.

媒酌人

ばいしゃくにん [0] 【媒酌人・媒妁人】
媒酌をする人。なこうど。なかだち。月下氷人(ゲツカヒヨウジン)。

媒鳥

おとり ヲ― [0] 【囮・媒鳥】
〔招き寄せる意の「おきとり(招鳥)」の転か〕
(1)仲間の鳥や獣を誘い寄せるために使う,飼い慣らしてある鳥や獣。[季]秋。《炉話にちちと起きゐる―かな/皆吉爽雨》
(2)人を誘い寄せるために使う人や物。「自ら―となる」「―商品」

こび【媚】
flattery;coquetry (女の).→英和
〜を売る flatter;→英和
sell one's favors (女が).

こび [1][2] 【媚】
(1)こびること。へつらい。「―を呈する」
(2)女性のなまめかしい態度。「楊貴妃の―」

媚びる

こ・びる [2] 【媚びる】 (動バ上一)[文]バ上二 こ・ぶ
(1)気に入られるように振る舞う。相手の機嫌をとる。へつらう。「上役に―・びる」「権力に―・びる」
(2)女が男の気をひくために,なまめかしい態度をとる。

媚びる

こびる【媚びる】
flatter;→英和
curry favor <with> ;coquet (女が).→英和

媚び諂う

こびへつら・う [1][5] 【媚び諂う】 (動ワ五[ハ四])
お世辞を言ったり機嫌をとったりして,相手に気に入られるように振る舞う。追従(ツイシヨウ)する。「上司には―・い,部下には威張り散らす」

媚ぶ

こ・ぶ 【媚ぶ】 (動バ上二)
⇒こびる

媚む

こば・む 【媚む】 (動マ四)
こびる。「面白いぞや傾城―・めど話いて/田植草紙」

媚情

びじょう [0] 【媚情】
相手にこびる表情や態度。

媚態

びたい【媚態】
coquetry.→英和
〜を示す be coquettish;flirt <with men> .→英和

媚態

びたい [0] 【媚態】
(1)男にこびる女のなまめかしい態度。「―を示す」
(2)他人の機嫌をとろうとしてこびへつらう態度。

媚笑

びしょう [0] 【媚笑】
なまめいた笑い。こびた笑い。

媚薬

びやく【媚薬】
an aphrodisiac.→英和

媚薬

びやく [0][1] 【媚薬】
(1)性欲を催させる薬。催淫薬。
(2)恋情を起こさせる薬。惚(ホ)れ薬。

媚諛

びゆ [1] 【媚諛】 (名)スル
こびへつらうこと。「膝を屈して二国に―すべきにもあらざれば/経国美談(竜渓)」

ひめ 【姫・媛】
■一■ [1] (名)
(1)貴人の娘。「お―様」
(2)女子の美称。また,他の語に付いて女性であることを表すのに用いる。
⇔彦(ヒコ)
「舞―」「衣通(ソトオリ)―」
(3)(近世上方で)遊女。娼妓。
■二■ (接頭)
名詞に付いて,小さくかわいらしいものであることを表す。「―百合」「―鏡台」

おうな 【嫗・媼】
〔「おみな(嫗)」の転〕
年をとった女。老女。老婆。
⇔翁(オキナ)
「七八十の―・翁/栄花(音楽)」

うば [1] 【姥・媼】
(1)年をとった女。老女。老婆。おうな。
(2)能面の一。老女の顔にかたどったもの。老女物に用いるほか,「高砂(タカサゴ)」などでは神の化身にも用いる。
⇔尉(ジヨウ)
姥(2)[図]

媾合

こうごう [0] 【媾合】 (名)スル
男女が交わること。性交。

媾和

こうわ [0] カウ― 【講和】 ・ コウ― 【媾和】 (名)スル
交戦国どうしが取り決めを結び,戦争をやめ平和を回復すること。「敵国と―する」

媾曳き

あいびき アヒ― [0][4] 【逢い引き・媾曳き】 (名)スル
男女が人目を忍んで会うこと。密会。ランデブー。

よめ [0] 【嫁・娵】
(1)息子と結婚した女性を親の側からいう語。息子の妻。
(2)結婚する相手の女性。「―を探す」「―をもらう」
⇔婿

よめ【嫁】
a bride (花嫁);→英和
a wife (妻);→英和
a daughter-in-law (夫の父母から見た).〜に行く(をもらう) marry a man (girl);→英和
get married to a man(girl).‖嫁入り a wedding;a marriage.嫁入りじたく a trousseau (道具);preparations for one's marriage (準備).

嫁いびり

よめいびり [3] 【嫁いびり】
姑(シユウトメ)や小姑などが,嫁をいじめること。

嫁が君

よめがきみ [5] 【嫁が君】
鼠(ネズミ)の異名。特に新年,鼠をさしていう忌み詞。[季]新年。《三宝に登りて追はれ―/虚子》

嫁が皿

よめがさら [0] 【嫁が皿】
ヨメガカサの異名。

嫁が笠

よめがかさ [4] 【嫁が笠】
海産の巻貝。貝殻は笠形で,長径約6センチメートルの楕円形。多くの放射状の筋がある。灰色または淡黄色の地に褐色の斑点が散在する。潮間帯の岩礁に着く。食用にもなる。各地の沿岸に分布。ヨメガサラ。

嫁が萩

よめがはぎ [3] 【嫁が萩】
ヨメナの異名。

嫁ぎ

とつぎ [0] 【嫁ぎ】
(1)他家へとつぐこと。
(2)男女が交わること。交接。「―の道を欲はず/日本書紀(景行訓)」

嫁ぎ先

とつぎさき [0] 【嫁ぎ先】
嫁に行った先。嫁入り先。

嫁ぎ教え鳥

とつぎおしえどり 【嫁ぎ教え鳥】
〔伊弉諾(イザナキ)・伊弉冉(イザナミ)の二神に夫婦の交合を教えたという神話から〕
セキレイの異名。おしえどり。とつぎ鳥。とつぎまなび鳥。恋教え鳥。いもせ鳥。[和名抄]

嫁ぎ鳥

とつぎどり 【嫁ぎ鳥】
「嫁ぎ教え鳥」に同じ。

嫁ぐ

とつ・ぐ [2] 【嫁ぐ】 (動ガ五[四])
(1)よめに行く。縁づく。「娘が―・ぐ」
(2)男女が交わる。交合する。「蛇,女にまき付きて即ち―・ぐ/今昔 24」
[可能] とつげる

嫁ぐ

とつぐ【嫁ぐ】
⇒結婚.

嫁す

か・す [1] 【嫁す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「嫁する」の五段化〕
「嫁する」に同じ。「どこにも―・さないで一生を終えた」
■二■ (動サ変)
⇒かする

嫁する

か・する [2] 【嫁する】 (動サ変)[文]サ変 か・す
(1)嫁に行く。また,嫁にやる。「―・しては夫(オツト)に従う」「お勢を―・するのが厭になつて/浮雲(四迷)」
(2)責任などを他に負わせる。転嫁する。「責任を部下に―・する」

嫁の合器

よめのごき [4] 【嫁の合器】
(1)植物ゴキヅルの異名。
(2)ドングリなどのへたをいう。「頼政は―までひろひこみ/柳多留 24」

嫁の皿

よめのさら [0] 【嫁の皿】
ヨメガカサの別名。

嫁らす

よめら・す [3] 【嫁らす】 (動サ五[四])
〔「よめいらす」の転〕
嫁入りさせる。「ある知人の娘を同じくある知人の家に―・した/行人(漱石)」

嫁入り

よめいり【嫁入り】
⇒嫁.

嫁入り

よめいり [0] 【嫁入り】 (名)スル
嫁となって夫の家に行くこと。とつぐこと。また,その儀式。「春に―する」

嫁入り前

よめいりまえ [5] 【嫁入り前】
嫁入りする前。女性が未婚であること。「―の娘」

嫁入り婚

よめいりこん [4] 【嫁入り婚】
婚姻方式の一。婚姻成立祝いを婿(ムコ)方でし,初めから婿方の住居に住む形態。中世の武士階級の婚姻方式が次第に庶民の間にも普及したもの。
⇔婿入り婚

嫁入り支度

よめいりじたく [5] 【嫁入り支度】
嫁入りの準備をすること。また,準備するもの。

嫁入り道具

よめいりどうぐ [5] 【嫁入り道具】
嫁入りのとき,花嫁が持っていく家財道具。

嫁入る

よめい・る [3] 【嫁入る】 (動ラ五[四])
嫁入りする。とつぐ。よめる。「―・つては原田の奥方/十三夜(一葉)」

嫁入る

よめ・る 【嫁入る】 (動ラ四)
「よめいる」の転。「娘おいくを,半四郎かたへ―・らせけるに/浮世草子・娘容気」

嫁取り

よめとり [4][0] 【嫁取り】
嫁を迎えること。また,その儀式。

嫁女

よめじょ [2] 【嫁女】
嫁を親しみをこめて呼ぶ語。嫁。「―のお槙を迎へた時/夜明け前(藤村)」

嫁娶

かしゅ [1] 【嫁娶】 (名)スル
〔「かじゅ」とも〕
結婚すること。

嫁広め

よめひろめ [3] 【嫁広め】
嫁を人々に披露すること。

嫁座敷

よめざしき [3] 【嫁座敷】
囲炉裏端(イロリバタ)の嫁の座席。土間に沿った面にあって,最も下位のもの。木尻(キジリ)。

嫁御

よめご [0][2] 【嫁御】
(1)嫁を敬っていう語。
(2)鼠(ネズミ)の異名。

嫁御前

よめごぜ 【嫁御前】
嫁を敬っていう語。「姑自ら経(クビレ)て死は,―の煩になるを/四河入海 13」

嫁御寮

よめごりょう [3] 【嫁御寮】
嫁を敬っていう語。花嫁御寮。

嫁探し

よめさがし [3] 【嫁探し】
嫁になる人を探すこと。

嫁突き

よめつき [4] 【嫁突き】
〔「読み突き」の転か〕
羽根をつくときに,「ひとこ,ふたご,みわたし,よめご」などと数えてつくこと。

嫁節供

よめぜっく [3] 【嫁節供】
八月一日の異名。この日,新嫁が里帰りする風習があった。

嫁自慢

よめじまん [3] 【嫁自慢】
自分の家の嫁を自慢すること。特に,姑(シユウトメ)などが息子の嫁を吹聴(フイチヨウ)すること。

嫁菜

よめな [0] 【嫁菜】
キク科の多年草。やや湿った草地に生え,根茎は長い。高さ約50センチメートルで,葉は披針形。秋,枝端に淡青紫色の頭花をつける。春の若葉は食用となり,古くから摘み草の対象として知られる。古名オハギ。[季]春。
〔「嫁菜の花」は [季]秋〕
嫁菜[図]

嫁資

かし [1] 【嫁資】
嫁入りの持参金。また,嫁入り支度の費用。

嫁迎え

よめむかえ [3] 【嫁迎え】
嫁を迎えること。

あによめ [2] 【兄嫁・嫂】
兄の妻。

嫉げ

ねたげ 【妬げ・嫉げ】 (形動ナリ)
(1)憎らしく恨めしく思われるさま。「―なること多くて,まま母の北の方は安からずおぼすべし/源氏(賢木)」
(2)憎らしくなるほど立派であるさま。「心ばせのなだらかに―なりしを/源氏(末摘花)」

嫉さ

ねたさ [1] 【妬さ・嫉さ】
ねたましいこと。憎らしいこと。

嫉まし

そねま・し 【嫉まし・妬まし】 (形シク)
ねたましい。「いかなる者の,又かくはするやらんと―・しくおぼえければ/宇治拾遺 13」

嫉ましい

ねたましい【嫉ましい】
⇒嫉む.

嫉み

そねみ【嫉み】
jealousy;→英和
envy.→英和

嫉み

そねみ [3] 【嫉み】
そねむこと。ねたみ。嫉妬(シツト)。

嫉み

ねたみ [3] 【妬み・嫉み】
(1)ねたむこと。そねみ。嫉妬(シツト)。「―ごころ」「―を買う」
(2)負けた側が挑んで,もう一度行う勝負。「御―には御勝ちあり/とはずがたり 2」

嫉み

ねたみ【嫉み】
jealousy;→英和
envy.→英和
〜深い jealous;→英和
envious.→英和

嫉む

そねむ【嫉む】
be jealous <of> ;envy.→英和

嫉む

ねたむ【嫉む】
be jealous[envious] <of> ;envy.→英和
嫉まれる become an object of jealousy.

嫉む

そね・む [2] 【嫉む・妬む・猜む】 (動マ五[四])
(1)嫉妬(シツト)する。ねたむ。「同僚の昇進を―・む」
(2)嫌う。にくむ。「天且つ―・み地復(マタ)にくみ/霊異記(上訓注)」

嫉妬

しっと [0][1] 【嫉妬】 (名)スル
(1)人の愛情が他に向けられるのを憎むこと。また,その気持ち。特に,男女間の感情についていう。やきもち。悋気(リンキ)。「―心」「夫の愛人に―する」
(2)すぐれた者に対して抱くねたみの気持ち。ねたみ。そねみ。「友の才能に―をおぼえる」

嫉妬

しっと【嫉妬(心)】
jealousy.→英和
〜深い jealous;→英和
envious.→英和
〜する be jealous <of> ;envy <a person> ;→英和
be envious <of> .〜のあまり out of jealousy.→英和

嫉妬妄想

しっともうそう [4] 【嫉妬妄想】
妄想の一種。自分の夫や妻が浮気をしていると確信するもの。

嫉妬深い

しっとぶか・い [5] 【嫉妬深い】 (形)
嫉妬する気持ちが強い。「―・い性格」
[派生] ――さ(名)

嫉視

しっし [1][0] 【嫉視】 (名)スル
ねたみの気持ちで他人を見ること。うらやみねたむこと。「仲間の―を浴びる」

嫋やか

たおやか タヲ― [2] 【嫋やか】 (形動)[文]ナリ
〔「たお」は「たわむ(撓)」の「たわ」と同源〕
姿・形・動作がしなやかでやさしいさま。たわやか。「―な乙女」「―な山の峰々」「―な舞の手振り」
[派生] ――さ(名)

嫋やぐ

たおや・ぐ タヲ― 【嫋やぐ】 (動ガ四)
柔和に振る舞う。物柔らかになる。「いとおほどかに,美しう―・ぎ給へるものから/源氏(澪標)」

嫋娜

じょうだ デウ― [1] 【嫋娜・裊娜】 (形動タリ)
しなやかなさま。なよなよしたさま。「―嬋娟たる自然の媚の失せたるを/緑簑談(南翠)」

嫋嫋

じょうじょう デウデウ [0] 【嫋嫋・裊裊】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)なよなよとして風情のあるさま。しなやかなさま。たおやかなさま。「―たる柳」「―たる美女」
(2)音や声が細く長く続くさま。「余韻―として尽きない」「曲は―として次第に興を増した/復活(魯庵)」
(3)風がそよそよと吹くさま。「薫風―として菜花(サイカ)黄波を揚ぐ/花柳春話(純一郎)」

いや [2] 【嫌・厭】 (形動)[文]ナリ
(1)きらうさま。欲しないさま。「―になる」「―なら行かなくてもいいんだよ」「顔を見るのも―だ」
(2)不愉快なさま。「―な顔をする」
(3)好ましくないさま。「―な予感がする」「人の弱みにつけこむ―なやつ」「―ねえ,こんな所で寝こんじゃって」
→いやに
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――さ(名)

や [1] 【嫌】 (形動)
「いや(嫌)」の転。「―な人」「―だなあ」

嫌々ながら

いやいや【嫌々ながら】
reluctantly;→英和
unwillingly;→英和
against one's will.

嫌い

きらい キラヒ [0] 【嫌い】 (名・形動)
〔動詞「嫌う」の連用形から〕
(1)きらうこと。いやがること。また,そのさま。
⇔好き
「好き―がない」「―なもの」
(2)(「…のきらいがある」「…するきらいがある」の形で)気がかりな傾向がある,の意を表す。「独断専行の―がある」「ともすれば逸脱する―がある」
(3)差別。区別。「男女の―なく選抜する」
(4)連歌・俳諧で,句の配列上避けること。
→去り嫌い
(5)(「…ぎらい」の形で)名詞または他の語句に付いて,その物やそうすることがいやであること,また,そうした人を表す。「人間―」「勉強―」「食わず―」

嫌い

きらい【嫌い】
a dislike <of,for> ;→英和
a distaste <for> ;→英和
a hatred <for,toward> .→英和
〜である dislike;hate.→英和
〜になる come to dislike.…の〜がある be slightly…;have a touch of…;be apt to do.

嫌う

きらう【嫌う】
dislike;→英和
hate;→英和
have a distaste <for> ;→英和
be averse <to a thing> .

嫌う

きら・う キラフ [0] 【嫌う】 (動ワ五[ハ四])
(1)(人や動物が主語となって)
 (ア)いやだと思う。「人に―・われる」「家業を―・って家を出る」
 (イ)(好ましくないものを)避けようとする。「連休の混雑を―・って旅行を見合わせる」
(2)(無生物を主語として)それがあると具合の悪いことが生ずるから避ける。「海苔(ノリ)は湿気を―・う」「酵素は高温を―・う」
(3)区別する。えり好みする。打ち消しの語を伴って用いる。「所―・わず寝ころがる」
(4)好ましくないとして退ける。「穢き奴等を―・ひ賜ひ/続紀(天平宝字一宣命)」
(5)連歌・俳諧で,句の配列上,同類の言葉を付けることを避ける。また,ある特定の語を特定の場所に使うことを避ける。

嫌がらせ

いやがらせ [0] 【嫌がらせ】
相手の嫌がることをわざとしたり言ったりして困らせること。「―を言う」

嫌がらせを言う

いやがらせ【嫌がらせを言う】
say a disagreeable thing <to> .〜をする annoy[harass] <a person> .→英和
‖(性的な)いやがらせ (sexual) harassment.

嫌がる

いやがる【嫌がる】
dislike;→英和
hate;→英和
be unwilling <to do> .

嫌がる

いやが・る [3] 【嫌がる】 (動ラ五[四])
きらいだ,いやだ,ということを態度に表す。「薬を飲むのを―・る」

嫌な

いや【嫌な】
disagreeable;→英和
unpleasant;→英和
disgusting;→英和
nasty;→英和
unwilling (気の進まない).→英和
〜になる become disgusted <with> ;be[become]sick[tired,weary] <of> (飽きる).

嫌に

いやに【嫌に】
disagreeably;→英和
affectedly (気どって);→英和
awfully[terribly](ひどく);→英和
unbearably.→英和

嫌はし

きらわ・し キラハシ 【嫌はし】 (形シク)
いとわしい。いやらしい。「御心には―・しく思し召しながら/太平記 35」

嫌み

いやみ [3][0] 【嫌み・厭味】 (名・形動)
(1)人をいやがらせる言葉。いやがらせ。「―を並べる」「―たっぷりに話す」
(2)人に不快な感じを与えるさま。「―のない人」「―な男」

嫌みたらしい

いやみたらし・い [6] 【嫌みたらしい】 (形)
いかにも嫌みな態度や様子である。いやみったらしい。「ねちねちと―・い口調」「―・くからむ」

嫌らしい

いやらし・い [4] 【嫌らしい】 (形)[文]シク いやら・し
(1)様子・態度などが不快感を与えるさまである。「陰で人の悪口を言う―・いやつ」
(2)性的に露骨で不潔な感じだ。「―・いことを言う」「―・いことをする」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

嫌らしい

いやらしい【嫌らしい】
disagreeable;→英和
indecent (下品な).→英和
〜事を言う say improper things <to> .〜事をする take liberties <with a woman> .

嫌厭

けんえん [0] 【嫌厭】 (名)スル
きらい,いやがること。「妾が如き者に忽(タチマ)ちに―せられて/世路日記(香水)」

嫌味を言う

いやみ【嫌味を言う】
say a disagreeable thing <of> ;make sarcastic remarks <on> .〜のない(ある) (dis)agreeable.→英和

嫌嫌

いやいや 【嫌嫌】
■一■ [0] (副)
自分ではそうしたくないと思いながら仕方なく。しぶしぶ。「ニンジンを―食べる」「―ながら引き受ける」
■二■ [4] (名)
気に入らないときに首を左右に振る,幼児のしぐさ。「―をする」

嫌忌

けんき [1] 【嫌忌】 (名)スル
ひどくきらうこと。いやがること。「妾を―するの甚だしきや/世路日記(香水)」

嫌悪

けんお【嫌悪】
hatred;→英和
dislike;→英和
<have a strong> aversion <to> .→英和
〜する hate;→英和
dislike;→英和
detest.→英和
〜すべき hateful;abominable.→英和

嫌悪

けんお [1] 【嫌悪】 (名)スル
きらいにくむこと。ひどくきらうこと。「―感」「蛇蝎(ダカツ)のごとく―する」

嫌気

いやけ [0][3] 【嫌気】
もう嫌だと感ずる気持ち。いやき。「―を起こす」

嫌気

いやき [0] 【嫌気】 (名)スル
(1)「いやけ」に同じ。「―が差す」
(2)相場が思いどおりにならないで人気が落ちること。「―売り」

嫌気がさす

いやけ【嫌気がさす】
be[grow]weary[sick] <of> ;be fed up <with> .

嫌気性細菌

けんきせいさいきん [6] 【嫌気性細菌】
無酸素の状態で生育する細菌。酸素の存在下では生存の困難なものと酸素の存在下でも生育できるものとがある。無気呼吸を行う。前者はメタン細菌・硫酸塩還元細菌・破傷風菌など,後者には乳酸菌・大腸菌など。
⇔好気性細菌

嫌煙

けんえん [0] 【嫌煙】
他人の吸うタバコで様々な害を受けることを嫌うこと。

嫌煙権

けんえんけん [3] 【嫌煙権】
喫煙しない者が公共の場所などでタバコの害を受けない権利。

嫌煙運動

けんえん【嫌煙運動】
an antismoking movement.嫌煙権 non-smoker's rights.

嫌疑

けんぎ [1] 【嫌疑】
(1)悪事を犯したのではないかという疑い。「―をかけられる」
(2)〔法〕 ある者が犯罪を行なったのではないかという証拠に裏付けられた疑い。

嫌疑

けんぎ【嫌疑】
(a) suspicion;→英和
a charge.→英和
…の〜で on suspicion[a charge]of….〜をかける(受ける) suspect <a person of> (be suspected of).→英和
⇒容疑者.

嫌酒薬

けんしゅやく [3] 【嫌酒薬】
慢性アルコール中毒の治療薬の一。アルコールを解毒する酵素の働きを抑制し,酒に対する嫌悪感を生じさせるもの。抗酒薬。禁酒薬。

うわなり ウハナリ 【嫐】
歌舞伎十八番の一。1699年初世市川団十郎が初演。一人の男に二人の女が嫉妬(シツト)でからむ所作で,後妻(ウワナリ)打ちの風習を劇化したもの。

嫖客

ひょうかく ヘウ― [0] 【飄客・嫖客】
遊里にうかれ遊ぶ者。放蕩者。遊冶郎(ユウヤロウ)。

おみな 【嫗】
年とった女。老女。おむな。おうな。
⇔翁(オキナ)
「古(フ)りにし―にしてや/万葉 129」

おんな 【嫗】
〔「おみな」の転〕
老女。老婆。おうな。「いまに―をなん召す/枕草子 259」

おむな 【嫗】
〔「おみな」の転〕
老女。老婆。「国つ神―に化(ナ)りてたちまちに路に逢へり/日本書紀(雄略訓)」

おうな 【嫗・媼】
〔「おみな(嫗)」の転〕
年をとった女。老女。老婆。
⇔翁(オキナ)
「七八十の―・翁/栄花(音楽)」

嫗山姥

こもちやまんば 【嫗山姥】
人形浄瑠璃,時代物の一。近松門左衛門作。1712年初演。謡曲「山姥」に頼光四天王の世界を取り合わせて脚色したもの。現在は,二段目の「八重桐廓噺(ヤエギリクルワバナシ)」(俗称「しゃべり山姥」)のみが上演される。四段目は歌舞伎舞踊「山姥」に影響を与えた。

嫡出

てきしゅつ [0] 【嫡出】
⇒ちゃくしゅつ(嫡出)

嫡出

ちゃくしゅつ [0] 【嫡出】
法律上の婚姻関係にある男女の間に生まれること。正出。てきしゅつ。
⇔庶出

嫡出子

ちゃくしゅつし [4] 【嫡出子】
法律上の婚姻関係にある男女の間に生まれた子。

嫡出子

ちゃくしゅつし【嫡出子】
a legitimate child.

嫡嗣

てきし [1] 【嫡嗣】
⇒ちゃくし(嫡嗣)

嫡嗣

ちゃくし [1][0] 【嫡嗣】
家を継ぐべき,本妻の子。世継ぎ。跡取り。てきし。

嫡女

ちゃくじょ [1] 【嫡女】
正妻が生んだ長女。

嫡妻

むかいめ ムカヒ― 【正妃・嫡妻】
〔「向かい妻(メ)」の意〕
正妻。本妻。「須世理姫を―として/古事記(上訓)」

嫡妻

てきさい [0] 【嫡妻】
⇒ちゃくさい(嫡妻)

嫡妻

ちゃくさい [0] 【嫡妻】
本妻。正妻。嫡室。てきさい。

嫡妻

こなみ 【嫡妻・前妻】
一夫多妻制の時代に,先にめとった妻。もとからの妻。
⇔後妻(ウワナリ)
「この後妻―一日一夜よろづの事をいひ語らひて/大和 141」

嫡嫡

ちゃくちゃく 【嫡嫡】
(1)嫡子から嫡子へと家を継ぐこと。正統の家系。嫡流。「此頼政卿は,六孫王より以降,源氏―の正棟/平家 1」
(2)本物であること。正真正銘であること。ちゃきちゃき。「一銭持たねど侍の―/浄瑠璃・薩摩歌」

嫡子

ちゃくし【嫡子】
one's heir.⇒嫡出子.

嫡子

ちゃくし [1] 【嫡子】
(1)家督を相続する者。古代以来,原則として嫡出の長男であるが,中世には嫡出・庶出の別なく器量により選ばれることもあった。世継ぎ。跡取り。てきし。
→庶子(シヨシ)
(2)正妻が生んだ子。嫡出子。

嫡子

てきし [1] 【嫡子】
⇒ちゃくし(嫡子)

嫡孫

ちゃくそん [0] 【嫡孫】
嫡子の嫡子。跡取りの孫。てきそん。

嫡孫

てきそん [0] 【嫡孫】
⇒ちゃくそん(嫡孫)

嫡孫承祖

ちゃくそんしょうそ [5] 【嫡孫承祖】
嫡孫が直接に祖父から家督を受け継ぐこと。

嫡宗

てきそう [0] 【嫡宗】
⇒ちゃくそう(嫡宗)

嫡宗

ちゃくそう [0] 【嫡宗】
(1)総本家。宗家。
(2)正系。正統。てきそう。

嫡室

てきしつ [0] 【嫡室】
⇒ちゃくしつ(嫡室)

嫡室

ちゃくしつ [0] 【嫡室】
嫡妻。本妻。正室。てきしつ。
⇔側室

嫡家

ちゃっけ チヤク― [1] 【嫡家】
正統の血筋の家。本家。ちゃくか。
⇔庶家

嫡家

ちゃくか [1] 【嫡家】
⇒ちゃっけ(嫡家)

嫡庶

ちゃくしょ [1] 【嫡庶】
(1)嫡出と庶出。本腹と妾腹(シヨウフク)。
(2)嫡出子と庶子。正妻の生んだ子と正妻以外の女性の生んだ子。

嫡弟

ちゃくてい [0] 【嫡弟】
(1)嫡出の弟。
(2)師の正統を継いでいる弟子。

嫡曾孫

ちゃくそうそん [3] 【嫡曾孫】
嫡孫の嫡子。

嫡母

てきぼ [1] 【嫡母】
⇒ちゃくぼ(嫡母)

嫡母

ちゃくぼ [1] 【嫡母】
民法旧規定で,認知を受けて父の家に入った庶子から,父の正妻をいう称。てきぼ。

嫡流

ちゃくりゅう [0] 【嫡流】
本家の血筋。正統の家系。
⇔庶流
「源氏の―」

嫡男

ちゃくなん [2] 【嫡男】
嫡出の長男。嫡子。

嫡統

ちゃくとう [0] 【嫡統】
「嫡流(チヤクリユウ)」に同じ。

嫣然

えんぜん [0] 【嫣然・艶然】 (ト|タル)[文]形動タリ
にっこりとあでやかに笑うさま。美女の微笑にいう。「赧(アカ)らむ面(カオ)に―として梅子は迎へぬ/火の柱(尚江)」

嫦娥

じょうが ジヤウ― 【嫦娥】
(1)〔淮南子(覧冥訓)・後漢書(天女志)〕
中国,古代伝説上の人物。夫の羿(ゲイ)が西王母からもらいうけた不死の薬を盗み,月に逃げ込み蟇(ガマ)に変わったと伝えられる女。姮娥(コウガ)。
(2)月の異名。

ふたば [2][0] 【二葉・嫩・双葉】
(1)二つの子葉。植物が芽を出した時に見られる二枚の葉。双子葉植物は一般に子葉は二枚である。[季]春。《大いなる―もたげぬ庭最中/加賀谷凡秋》
(2)人のごく幼い頃。また,物のごく初期。「―の頃から見守る」

嫩江

のんこう 【嫩江】
中国,黒竜江省を流れる河川。大興安嶺と小興安嶺の間を流れ,両山脈の河川を集めて南流し,松花江に流入する。ネン-チアン。

嫩緑

どんりょく [0] 【嫩緑】
新芽の緑。若緑。新緑。

嫩芽

どんが [1] 【嫩芽】
草木の若い芽。新芽。

嫩草山

わかくさやま 【若草山・嫩草山】
奈良市東部,春日山の北にある山。海抜342メートル。山体が三重になっているところから三笠山とも呼ばれるが,古歌に歌われた三笠山とは別。芝草におおわれたなだらかな山で,毎年1月15日に山焼きが行われる。

嫩葉

どんよう [0] 【嫩葉】
〔「嫩」は若い意〕
新芽の葉。若葉。

嬉し

うれし 【嬉し】
(形容詞「うれしい」の語幹)

嬉しい

うれしい【嬉しい】
happy;→英和
delightful;→英和
joyful;→英和
[嬉しがる]⇒嬉しがる.嬉しいことには to one's joy.

嬉しい

うれし・い [3] 【嬉しい】 (形)[文]シク うれ・し
(1)(望ましい事態が実現して)心がうきうきとして楽しい。心が晴れ晴れとして喜ばしい。
⇔悲しい
「久しぶりに会えて―・い」「優勝できて―・い」
(2)満足して,相手に感謝する気持ちになるさま。ありがたい。かたじけない。「お心づかい―・く存じます」「(神が)なほ―・しと思ひたぶべきものたいまつりたべ/土左」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)――み(名)

嬉しがらせ

うれしがらせ [0] 【嬉しがらせ】
相手を喜ばせるような言葉や態度。「―を言う」

嬉しがらせを言う

うれしがらせ【嬉しがらせを言う】
flatter.→英和

嬉しがる

うれしがる【嬉しがる】
be glad[happy,pleased,delighted] <at the news,with a present,to hear,that…> .嬉しがらせる please;→英和
delight;→英和
flatter.→英和

嬉しさのあまり

うれしさ【嬉しさのあまり】
<weep,cry,dance> for[with]joy; <be> too happy <for words,to do> .

嬉しそうな

うれしそう【嬉しそうな(に)】
delightful(ly);→英和
happy(-ily);→英和
joyful(ly).→英和

嬉しぶ

うれし・ぶ 【嬉しぶ】 (動バ上二)
うれしく思う。うれしむ。「いきどほる心の中を思ひのべ―・びながら/万葉 4154」

嬉しむ

うれし・む 【嬉しむ】 (動マ四)
うれしく思う。うれしぶ。「これをもつて―・む/日本書紀(推古訓)」

嬉し悲しい

うれしがなし・い [6] 【嬉し悲しい】 (形)[文]シク うれしがな・し
うれしいような悲しいような気持ちだ。

嬉し泣き

うれしなき [0] 【嬉し泣き】 (名)スル
うれしさのあまり泣くこと。「感激のあまり―する」

嬉し泣きする

うれしなき【嬉し泣きする】
weep[cry]for[with]joy;shed tears of joy.

嬉し涙

うれしなみだ [4] 【嬉し涙】
うれしさのあまりに流す涙。「―を流す」

嬉し涙にむせぶ

うれしなみだ【嬉し涙にむせぶ】
be choked with tears of joy.

嬉し紛れ

うれしまぎれ [4] 【嬉し紛れ】
うれしさのあまり他に注意が向かないこと。

嬉し紛れに

−まぎれに【嬉し紛れに】
in one's joy;with[for]joy.腹だち〜 in (a fit of) anger.苦し〜 in despair;as the last resort (最後の手段として).

嬉し顔

うれしがお 【嬉し顔】
うれしそうな顔つき・様子。「―にも鳴く蛙(カワズ)かな/山家(春)」

嬉嬉

きき [1][2] 【嬉嬉・嘻嘻】 (ト|タル)[文]形動タリ
喜び楽しむさま。うれしそうに物事をするさま。「―として戯れる」

嬉戯

きぎ [1] 【嬉戯】 (名)スル
喜び遊ぶこと。うれしそうに遊びたわむれること。「群童の―する/西国立志編(正直)」

嬉笑

きしょう [0] 【嬉笑・嘻笑】 (名)スル
喜んで笑うこと。「―にも相感じ怒罵にも相感じ/浮雲(四迷)」

嬉遊

きゆう [0][1] 【喜遊・嬉遊】 (名)スル
楽しみあそぶこと。

嬉遊曲

きゆうきょく [2] 【嬉遊曲】
⇒ディベルティメント

嬉遊笑覧

きゆうしょうらん キイウセウラン 【嬉遊笑覧】
随筆。一二巻,付録一巻。喜多村信節(ノブヨ)著。1830年自序。江戸時代の風俗・習慣などに関する事柄を分類し,考証を加えたもの。

嬉野

うれしの 【嬉野】
(1)三重県中部,一志(イチシ)郡の町。条里制遺構が残り,古墳も多い。
(2)佐賀県南西部,藤津(フジツ)郡にある温泉町。嬉野茶の産地。

嬉野焼

うれしのやき [0] 【嬉野焼】
嬉野{(2)}付近で産する伊万里焼の一種。承応・明暦・万治年間(1652-1661)に朝鮮から帰化した者の創始という。

嬋妍

せんけん [0] 【嬋娟・嬋妍】 (ト|タル)[文]形動タリ
あでやかで美しいさま。せんげん。「―たる花顔/世路日記(香水)」

嬋娟

せんけん [0] 【嬋娟・嬋妍】 (ト|タル)[文]形動タリ
あでやかで美しいさま。せんげん。「―たる花顔/世路日記(香水)」

嬋娟

せんえん [0] 【嬋娟】 (ト|タル)[文]形動タリ
⇒せんけん(嬋娟)

嬋媛

せんえん [0] 【嬋媛】 (ト|タル)[文]形動タリ
美しく心ひかれるさま。「暮れんとする春の色の,―として/草枕(漱石)」

嬌名

きょうめい ケウ― [0] 【嬌名】
色っぽいうわさ。なまめかしい評判が高いこと。「花柳界に―をうたわれる」

嬌嗔

きょうしん ケウ― [0] 【嬌嗔】 (名)スル
美人のなまめかしい怒り。また,そのように怒ること。「女は―してその男を打てり/即興詩人(鴎外)」

嬌声

きょうせい ケウ― [0] 【嬌声】
女性のなまめかしい声。

嬌姿

きょうし ケウ― [1] 【嬌姿】
なまめかしい姿。嬌態。

嬌態

きょうたい ケウ― [0] 【嬌態】
男にこびるなまめかしい態度や姿。「ぞくっとするような―を見せる」

嬌歌

きょうか ケウ― [1] 【嬌歌】
なまめかしい歌。色っぽい歌。「これに加ふるに―妙舞を以てす/横浜新誌(景一)」

嬌笑

きょうしょう ケウセウ [0] 【嬌笑】 (名)スル
女性がなまめかしく,はなやかに笑うこと。色っぽい笑い。「嫣然―し,眼(マナコ)に潸然愁涕せる一個の佳人/緑簑談(南翠)」

嬌羞

きょうしゅう ケウシウ [0] 【嬌羞】
女性のなまめかしい恥じらい。「―を含む」「何事も控目にして,自(オノズ)から―の情あり/福翁百話(諭吉)」

嬌艶

きょうえん ケウ― [0] 【嬌艶】 (名・形動)[文]ナリ
なまめかしくあでやかな・こと(さま)。「―な女性」

嬌言

きょうげん ケウ― [0] 【嬌言】
女性のなまめかしい言葉。嬌語。

嬌音

きょうおん ケウ― [0] 【嬌音】
女性のなまめかしい声。嬌声。

嬖妾

へいしょう [0] 【嬖妾】
寵愛をうけるめかけ。愛妾。

嬖臣

へいしん [0] 【嬖臣】
気に入りの家来。寵臣(チヨウシン)。

−じょう【−嬢】
Miss <Tanaka> .

じょう ヂヤウ 【嬢・娘】
■一■ [1] (名)
娘。「お―」「私や―はよろしうござりますが/滑稽本・玉櫛笥」
■二■ (接尾)
(1)未婚の女性の氏名に付けて,敬称として用いる。「田中―」
(2)職業を表す語に付けて,その職にたずさわる女性であることを示す。「交換―」「案内―」

嬢さん

とうさん [1] 【嬢さん】
〔「いとさん」の転〕
主に関西で,良家の娘を呼ぶ語。お嬢さん。

嬢ちゃん

じょうちゃん ヂヤウ― [1] 【嬢ちゃん】
小さい女の子を呼ぶ語。お嬢ちゃん。

嬢はん

いとはん 【嬢はん】
〔「いとさん」の転。明治以降関西地方で用いる〕
お嬢さん。

嬢子

じょうし ヂヤウ― [1] 【娘子・嬢子】
(1)女の子。少女。処女。
(2)婦人。女。また,他人の妻。

嬢核

じょうかく ヂヤウ― [0] 【嬢核・娘核】
細胞分裂に際し,核分裂で生じた二つの核。分裂前の核(母核)に対していう。

嬢細胞

じょうさいぼう ヂヤウサイバウ [3] 【嬢細胞・娘細胞】
一回の細胞分裂の結果生じた二個の細胞。分裂前の母細胞に対していう。

嬥歌

かがい カガヒ 【嬥歌】
「歌垣(ウタガキ)」に同じ。「娘子壮士(オトメオトコ)の行き集ひかがふ―に/万葉 1759」
→かがう(嬥歌)

嬥歌ふ

かが・う カガフ 【嬥歌ふ】 (動ハ四)
嬥歌(カガイ)をする。歌垣(ウタガキ)をする。「娘子壮士(オトメオトコ)の行き集ひ―・ふ嬥歌に/万葉 1759」

ひん [1] 【嬪】
律令制における天皇の後宮の一。皇后・妃・夫人に次ぐもので,四,五位の位が授けられた。定員四名。

嬬屋

つまや 【妻屋・嬬屋】
夫婦の寝室。ねや。「―さぶしく思ほゆべしも/万葉 795」

嬬恋

つまごい ツマゴヒ 【嬬恋】
群馬県吾妻(アガツマ)郡の村。浅間山・白根山の裾野に位置し,キャベツなど高原野菜の栽培が盛ん。鹿沢(カザワ)・万座の温泉地や鬼押出(オニオシダシ)などの観光地がある。

えい【嬰】
《楽》a sharp <記号 #> 嬰ロ短(長)調 B sharp minor (major).

えい [1] 【嬰】
音楽で,音高が本来の高さより半音高いこと。
⇔変
「―ヘ音」

嬰ぐ

うな・ぐ 【嬰ぐ】 (動ガ四)
うなじに掛ける。「弟棚機(オトタナバタ)の―・がせる玉のみすまる/古事記(上)」

嬰児

みどりご [3] 【緑児・嬰児】
〔「新芽のような子」の意から。古くは「みどりこ」〕
生まれたばかりの子供。あかんぼう。「いとけない―」

嬰児

えいじ【嬰児】
an infant;→英和
a baby.→英和
嬰児殺し infanticide.→英和

嬰児

えいじ [1] 【嬰児】
(1)生まれて間もない子供。あかんぼう。ちのみご。あかご。乳児。
(2)生後三年ぐらいまでの子供。

嬰児殺し

えいじごろし 【嬰児殺し】
戯曲。一幕。山本有三作。1920年(大正9)発表,翌年有楽座で初演。貧困のため嬰児を殺した女土工と,同情しながらも彼女を連行する巡査を通して,貧困から起こる社会悪の問題を提起した作品。

嬰商

えいしょう [0] 【嬰商】
日本音楽の階名の一。五音(ゴイン)の商より一律(半音)高い音。
→七声(シチセイ)

嬰孩

えいがい [0] 【嬰孩】
みどりご。乳飲み子。嬰児。

嬰幼児

えいようじ [3] 【嬰幼児】
嬰児と幼児。乳幼児。

嬰羽

えいう [0][1] 【嬰羽】
日本音楽の階名の一。五音(ゴイン)の羽(ウ)より一律(半音)高い音。
→七声(シチセイ)

嬰記号

えいきごう [3] 【嬰記号】
音楽で,変化記号の一。幹音を半音高めることを示す。記号 ♯ シャープ。
⇔変記号

嬰音

えいおん [1] 【嬰音】
全音階の幹音の高さを半音上げた音。たとえば嬰ヘ音など。
⇔変音

嬲り

なぶり 【嬲り】
〔動詞「なぶる」の連用形から〕
人をからかったり苦しめたりして喜ぶこと。「これはまたきついお―/浄瑠璃・近江源氏」

嬲り殺し

なぶりごろし [0] 【嬲り殺し】
すぐに殺さないで,苦しめながら殺すこと。

嬲り殺しにする

なぶりごろし【嬲り殺しにする】
torture <a person> to death.

嬲り物

なぶりもの【嬲り物】
a laughingstock.→英和
⇒嬲る.

嬲り者

なぶりもの [0][5] 【嬲り者】
もてあそびにされる者。なぐさみもの。「寄ってたかって―にする」

嬲る

なぶ・る [2] 【嬲る】 (動ラ五[四])
(1)おもしろがって人をからかったり苦しめたりする。なぶりものにする。愚弄する。「猫がねずみを―・る」
(2)手でいじる。また,もてあそぶようにいじる。「潮の香の高いそよ風が…彼の頬を―・つて通つた/羹(潤一郎)」「くらまぎれに前髪を―・りて/浮世草子・五人女 4」

嬲る

なぶる【嬲る】
make fun of;tease;→英和
laugh <at> .→英和

かか 【母・嚊・嬶】
(1)子供が母を親しんで呼ぶ語。かあさん。「ととさまが見えたら―に知らしややと/浄瑠璃・油地獄(上)」
(2)近世,庶民社会で,自分の妻または他家の主婦を親しんで,あるいはぞんざいに呼ぶ称。かかあ。

かかあ [2] 【嚊・嬶】
〔「かか」より転じた語〕
妻を親しんで,あるいはぞんざいに呼ぶ称。

かかあ【嬶】
a wife.→英和
嬶天下 petticoat government.

嬶座

かかざ [0] 【嬶座】
「鍋座(ナベザ)」に同じ。

嬾婦

らんぷ [1] 【懶婦・嬾婦】
なまけ者の女。ぶしょうな女。

嬾惰

らんだ [1] 【懶惰・嬾惰】 (名・形動)[文]ナリ
なまけおこたる・こと(さま)。らいだ。「―な生活を送つた報ひに/羹(潤一郎)」

やもめ [0] 【寡・寡婦・孀・鰥・鰥夫】
(1)夫のいない女。夫を失った女。未亡人。後家。《寡・寡婦・孀》
(2)妻を失った男。妻のいない男。やもお。《鰥・鰥夫》
〔古くは男女とも未婚にも既婚にもいったが,現在は主に既婚にいう〕

孀婦

そうふ サウ― [1] 【孀婦】
夫を亡くした女。寡婦。未亡人。

こ 【子・児】
■一■ [0] (名)
(1)人間や動物から,生まれ出るもの。特に,生まれ出て間もないもの。
⇔親
「―を生む」「腹に―を持った鮭」「犬の―」
〔動物の場合「仔」とも書く〕
(2)まだ一人前になっていない人間。年少の男女。「都会の―は体力が劣る」「小さな女の―」
(3)両親の間に生まれた人。また,縁組により,その間に生まれたものと同じように養われている人。
⇔親
「―を思う親の心」「伯父夫婦の―になる」
(4)(親しみの気持ちで)若い女性をいう語。芸子をさす場合もある。「会社の女の―」「あの店はいい―がそろっている」
(5)キリスト教で,キリストのこと。みこ。
(6)もととなるものから分かれ出たもの。また,従属的なもの。「竹の―」「元も―もない」「―会社」
(7)愛する人。また,親しみを感ずる人。「はしきやし逢はぬ―故にいたづらに宇治川の瀬に裳裾濡らしつ/万葉 2429」「熊白檮(クマカシ)が葉を髻華(ウズ)に挿せその―/古事記(中)」
(8)鳥の卵。「あてなるもの…かりの―/枕草子 42」
■二■ (接尾)
上の語との間に促音が入ることもある。
(1)名詞や動詞の連用形に付いて,その仕事をしている人,そのことに当たる人,そのような状態の人,そのためのものなどの意を表す。「売り―」「売れっ―」「馬―」「振り―」「背負(シヨイ)―」
(2)特に女性のする動作や仕事に付けて,それをする人が若い娘であることを表す。「踊り―」「お針―」
(3)名詞に付いて,そのような状態・性質の子供である意を表す。「ひとりっ―」「いじめっ―」「だだっ―」
(4)小さなものに付けて,愛称とする。「ひよ―」「ひよっ―」「砂―」
(5)その場所や時代に生まれ育った人であることを表す。「江戸っ―」「団地っ―」「大正っ―」
(6)女性の名に付けて,それが女子であることを表す。平安時代以降,明治の頃までは身分の高い女性の名に用いた。「花―」「春―」
(7)人に対する親愛の気持ちを表す。古く人名や人を表す語に付けて,男女ともに用いた。「小野妹―」「我妹(ワギモ)―」「背―」

ね [0] 【子】
(1)十二支の第一番。年・日・時刻・方位などにあてる。ねずみ。
(2)昔の時刻の名。現在の午前零時頃。また,午後一一時から午前一時まで。または午前零時から午前二時まで。
(3)方角の名。北。
→子の日
→子の星

ね【子(年)】
(the year of) the Rat.

み [0] 【実・子】
〔「み(身)」と同源〕
(1)植物の果実。「―がなる」
(2)植物の種子。「草の―」
(3)汁の中に入れる野菜や肉など。「みそ汁の―」
(4)中身。内容。「―のある話」

し [1] 【子】
■一■ (名)
(1)こ。こども。
(2)五等爵の第四。子爵。
(3)独自の思想・理論をもって一家をなした人。有徳の人。特に,孔子。「―のたまわく」
(4)漢籍の分類法である四部(経・史・子・集)の一。経書以外の諸子百家の書,農学・芸術・宗教に関する書物など。
■二■ (代)
二人称。自分と同程度の相手をさす。古めかしい言い方。君。「―の考えやいかん」
■三■ (接尾)
(1)動作性の名詞に付いて,そのことをもっぱら行う男子の意を表す。「読書―」「編集―」
(2)古く,貴族の女子の名に添えて用いる。「光明―」「式―内親王」
(3)名前の下に付けて親しみの意を表す。「やや点兵衛―,どうなすつた/滑稽本・浮世風呂 4」
(4)自分の名の下に付けて,卑下する意を表す。「芭蕉―/芭蕉書簡」
(5)助数詞。碁石,特に置き碁のとき置く石を数えるのに用いる。「三―置く」

子々孫々に伝える

ししそんそん【子々孫々に伝える】
hand down to posterity.〜に至るまで even to one's remotest descendants.

子どもの権利条約

こどものけんりじょうやく 【子どもの権利条約】
⇒児童(ジドウ)の権利条約

子の日

ねのひ [2] 【子の日】
〔「ねのび」とも〕
(1)暦の上で「子」にあたる日。特に,正月の最初の「子」にあたる日。
(2)「子の日の遊び」の略。「御―がてらも参り給へかし/宇津保(嵯峨院)」
(3)「子の日の松」の略。

子の日の宴

ねのひのえん 【子の日の宴】
昔,宮中で,正月の初子の日に公卿(クギヨウ)などを招いて催した宴。

子の日の松

ねのひのまつ 【子の日の松】
子の日の遊びに引く松。「―を引きてこそ,君が齢を祈りけれ/宴曲集」

子の日の遊び

ねのひのあそび 【子の日の遊び】
昔,正月の初子(ハツネ)の日に野に出て小松を引き,若菜を摘んで千代を祝った行事。小松引き。子忌み。

子の星

ねのほし [2] 【子の星】
北極星の異名。

子めかし

こめか・し 【子めかし】 (形シク)
子供っぽい。あどけない。おっとりしている。「―・しうらうたげなりしはさばかりの並みには類あらじ/浜松中納言 2」

子めく

こめ・く 【子めく】 (動カ四)
(1)子供っぽく見える。「衣(キヌ)脱ぎかけたるやうだい,ささやかにいみじう―・いたり/堤中納言(花桜)」
(2)鷹揚(オウヨウ)である。おっとりしている。「本性は,いと静かに心よく―・き給へる人の/源氏(真木柱)」

子ろ

ころ 【子ろ】
〔上代東国方言。「ろ」は接尾語〕
「子ら」に同じ。「昨夜(キソ)こそば―とさ寝しか/万葉 3522」

子をつれて

こをつれて 【子をつれて】
小説。葛西善蔵作。1918年(大正7)「早稲田文学」に発表。貧しい小説家が家賃滞納で立ち退きを迫られ,二人の子を連れて街をさまようさまを,瓢逸(ヒヨウイツ)味と詩情をもって描く。

子を捕ろ子捕ろ

こをとろことろ [0][0] 【子を捕ろ子捕ろ】
⇒ことろことろ

子中

こなか 【子中・子仲】
子供のある夫婦のなか。

子代

こしろ [0] 【子代】
大化の改新前の,皇室の私有民。
→名代(ナシロ)

子仲

こなか 【子中・子仲】
子供のある夫婦のなか。

子会社

こがいしゃ【子会社】
a subsidiary[an affiliated]firm[company].

子会社

こがいしゃ [2] 【子会社】
親会社に従属し,その支配を受ける会社。商法上は資本参加の形態をとる従属関係についてのみいう。
⇔親会社

子供

こども【子供】
a child;→英和
a boy;→英和
a girl;→英和
an infant;→英和
a baby;→英和
a son;→英和
a daughter;→英和
offspring.→英和
〜じみた childish.→英和
〜らしい childlike.→英和
〜のときに in one's childhood.‖子供だまし a mere child's play.子供べや a nursery.子供の時間 the children's hour.子供の日 Children's Day.子供の読物 a juvenile book.

子供

こども [0] 【子供】
〔「ども」は複数を表す接尾語〕
(1)自分の得た息子や娘。古くは複数をいった。「―は三人おります」「瓜食(ハ)めば―思ほゆ/万葉 802」
(2)小児。児童。
⇔大人
「―は大人の半額の料金」
(3)幼稚なこと。「することが―で困る」
(4)江戸時代,舞台に立つほか,色を売った年少の歌舞伎俳優。歌舞伎子。陰間(カゲマ)。子供衆。
(5)遊郭の禿(カブロ)。
(6)抱え主が,抱えの芸者や娼妓(シヨウギ)をいう語。また,岡場所の女郎。子供衆。
(7)自分より若い人たちに親しんで呼びかける語。「いざ―野蒜(ノビル)摘みに蒜摘みに/古事記(中)」

子供っぽい

こどもっぽ・い [5] 【子供っぽい】 (形)
いかにも子供のようである。また,子供ではないのに思考・言動・表情・服装などが子供のように幼い。「―・い服装」「―・い話し方」「―・く笑う」
[派生] ――さ(名)

子供の情景

こどものじょうけい 【子供の情景】
〔原題 (ドイツ) Kinderszenen〕
シューマンのピアノ小品集。1838年作曲。全一三曲。第七曲「トロイメライ」は特に有名。

子供の送り迎えをする

おくりむかえ【子供の送り迎えをする】
take a child to and from <the kindergarten> .

子供らしい

こどもらし・い [5] 【子供らしい】 (形)[文]シク こどもら・し
子供の言動・性質・思考などがいかにも子供のようである。「―・い発想」「―・く振る舞う」
[派生] ――さ(名)

子供会

こどもかい [3] 【子供会】
地域の児童・生徒の組織。また,その活動。スポーツ・学習・奉仕などの活動を通じて児童・生徒の自主的な成長を図るもの。

子供宿

こどもやど 【子供宿】
「子供屋{(1)}」に同じ。「島原の揚屋,四条の―/浮世草子・胸算用 3」

子供屋

こどもや 【子供屋】
(1)江戸時代,「子供{(4)}」に男色を売らせた家。子供茶屋。子供宿。
(2)江戸深川の遊里で,女郎の置屋。

子供心

こどもごころ [4] 【子供心】
大人の世界の感情や考え方が理解できない子供の心。幼くて純真な,また単純な心。「父の死は―にも悲しいことと分かった」

子供扱い

こどもあつかい [4] 【子供扱い】 (名)スル
(1)大人を子供のように軽く扱うこと。軽くあしらうこと。「―されて不愉快だ」
(2)子供の世話をし,面倒を見ること。育児。「あまたの―におのづから忘れ草摘みてむ/源氏(浮舟)」

子供染みる

こどもじ・みる [5] 【子供染みる】 (動マ上一)
(大人が)子供のように見える。子供っぽい。「―・みた振る舞い」

子供気

こどもぎ [3] 【子供気】
子供心。童心。

子供狂言

こどもきょうげん [4] 【子供狂言】
⇒子供芝居(コドモシバイ)

子供組

こどもぐみ [0] 【子供組】
村落内部の年齢集団の一。七歳ぐらいから若者組加入前の一四,五歳までの子供によって構成される。小正月の道祖神祭り・鳥追い,また亥の子・十日夜(トオカンヤ)などに活躍する。

子供芝居

こどもしばい [4] 【子供芝居】
子供役者によって演じられる歌舞伎芝居。子供狂言。
→首振(クビフリ)芝居
→ちんこ芝居

子供茶屋

こどもぢゃや 【子供茶屋】
子供{(4)}をあげて遊ぶ茶屋。陰間(カゲマ)茶屋。子供屋。子供宿。

子供衆

こどもしゅう [3][0] 【子供衆】
(1)子供たち。また,他人の子供を敬っていう語。「こなたには―が多うござるによつて/狂言・布施無経(虎寛本)」
(2)「子供{(4)}」に同じ。「―は俺ばかりか/浮世草子・禁短気」
(3)「子供{(6)}」に同じ。「こちの―程よう眠たがる衆はない程にの/洒落本・�閣秘言」

子供部屋

こどもべや [0] 【子供部屋】
(1)子供が使用する部屋。子供のための部屋。
(2)江戸深川の遊里で,娼妓(シヨウギ)や陰間(カゲマ)のたむろする部屋。

子供騙し

こどもだまし [4] 【子供騙し】
子供をだますように単純で幼稚な事。相手をばかにしたような方法。「そんな―には乗らない」

子偏

こへん [0] 【子偏】
漢字の偏の一。「孤」「孫」などの「子」の部分。すてごへん。

子分

こぶん [1] 【子分】
(1)人の支配下にあってつき従うもの。手下。配下。
⇔親分
「親分―の杯を交わす」
(2)実子ではないが,自分の子供として扱う者。
⇔親分
「町人を頼みその―にして出すなり/浮世草子・一代女 1」
(3)利子。利息。[日葡]

子分

こぶん【子分】
one's follower;one's henchman.〜が多い have a large following.

子午儀

しごぎ [2] 【子午儀】
天体の子午線通過の時刻を測定する装置。東西方向に水平な回転軸に望遠鏡を取り付け,子午面の中だけを動くようにしたもの。

子午環

しごかん [0][2] 【子午環】
天体の子午線通過時刻と高度を同時に測定する装置。子午儀に精密な高度測定用の目盛り環をつけたもの。

子午線

しごせん [0][2] 【子午線】
〔「子」は北,「午」は南の意〕
(1)天球の北極および南極と,ある地点の天頂とを連ねた天球上の大円。
(2)地球上では,北極と南極を結ぶ大円。経線。

子午線

しごせん【子午線】
《天》the meridian.→英和

子午線観測

しごせんかんそく [5] 【子午線観測】
天体が子午線を通過する瞬間における時刻や天頂距離を観測すること。

子午線通過

しごせんつうか [0] 【子午線通過】
天体が日周運動で子午線を通過すること。この時の恒星時はその天体の赤経に等しい。

子午面

しごめん [2] 【子午面】
子午線を含む平面。赤道面と直交する。

子取り

ことり [3][0] 【子捕り・子取り】
(1)「子捕ろ子捕ろ」に同じ。
(2)出産の手助けをすること。また,その人。「―婆」

子君

こぎみ 【小君・子君】
(1)貴族の年少者に対する愛称。「またの日,―召したれば/源氏(帚木)」
(2)なじみの遊女。
⇔小夫(コヅマ)
「某が伯父にて候ひしが―にて候ひき/沙石 7」

子嚢

しのう [0] 【子嚢】
(1)子嚢菌類の有性生殖によって生ずる器官。微小な棍棒状で通常八個の胞子を内生し,多数密生する。
(2)コケ植物の苔(タイ)類の胞子嚢。蘚(セン)類の場合には蒴(サク)という。
(3)刺胞動物ヒドロ虫類の生殖体の一。クラゲの形態まで発達してポリプに付着しているものから,単に卵細胞や精細胞を入れた嚢状のものまで種々の形態のものがある。

子嚢菌類

しのうきんるい [4] 【子嚢菌類】
真菌類のうち,有性生殖によって子嚢を形成するもの。チャワンタケ・アミガサタケなどのきのこ,コウジカビ・アカパンカビなどのかび類や,酵母菌類をも含む。

子堕し

こおろし 【子堕し】
(1)胎内の子をおろすこと。堕胎(ダタイ)。また,それを職業とする者。「夫婦池のこさんとて―なりしが/浮世草子・五人女 2」
(2)堕胎薬。

子壺

こつぼ [0] 【子壺】
子宮(シキユウ)の俗称。子袋。[日葡]

子夏

しか 【子夏】
孔門十哲の一人。姓は卜(ボク),名は商,子夏は字(アザナ)。礼の形式を重んじ,礼の精神を重んずる子游(シユウ)の学派と対立。文学に長じた。生没年未詳。

子夜

しや 【子夜】
中国の作家,茅盾(ボウジユン)の小説。1933年刊。外国資本の圧迫と労働者階級の攻勢により没落していく上海の民族資本家の姿を描く。

子夜

しや [1] 【子夜】
(1)子(ネ)の刻。夜中の一二時。
(2)書名(別項参照)。

子夫

こづま 【小夫・子夫】
遊女のなじみの客。
⇔小君(コギミ)
「五人の―を持ちて侍りしが/沙石 7」

子女

しじょ [1] 【子女】
(1)息子と娘。子供の総称。「帰国―」
(2)女子。娘。「良家の―」

子女

しじょ【子女】
children;→英和
sons and daughters.

子子し

ここ・し 【子子し】 (形シク)
子供っぽい。子供らしい。「―・しければらうたしと思ひて/落窪 1」

子子孫孫

ししそんそん [1] 【子子孫孫】
子孫を強めていう語。子孫の続く限りの意。代々。「―に至るまで語り伝える」

子孫

しそん【子孫】
a descendant;→英和
posterity (総称).→英和

子孫

しそん [1] 【子孫】
(1)子と孫。
(2)子・孫・曾孫と血筋をひいて生まれる人々。また広く,のちの世代の人々。後裔(コウエイ)。

子守

こもり [3][2] 【子守(り)】
子供の世話をすること。また,その人。「孫の―を引き受ける」

子守

こもり 【子守】
歌舞伎舞踊の一。清元。増山金八作詞。五変化(ヘンゲ)の所作事。「大和い手向五字(ヤマトカナタムケノイツモジ)」の一部。子守り女を舞踊化したもの。

子守

こもり【子守】
nursing;→英和
a (dry) nurse (人);a nursemaid;→英和
a baby-sitter.〜する look after a baby.→英和
‖子守歌 a lullaby;a cradlesong.

子守り

こもり [3][2] 【子守(り)】
子供の世話をすること。また,その人。「孫の―を引き受ける」

子守り唄

こもりうた [3] 【子守り唄・子守(り)歌】
(1)子守りをしながらうたう唄。子供を眠らせるための唄と遊ばせる唄がある。また,子守り娘が奉公の辛さを嘆く唄もある。
(2)西洋音楽で,子供を眠らせることをテーマにした歌曲や器楽曲。ララバイ。

子守り歌

こもりうた [3] 【子守り唄・子守(り)歌】
(1)子守りをしながらうたう唄。子供を眠らせるための唄と遊ばせる唄がある。また,子守り娘が奉公の辛さを嘆く唄もある。
(2)西洋音楽で,子供を眠らせることをテーマにした歌曲や器楽曲。ララバイ。

子守歌

こもりうた [3] 【子守り唄・子守(り)歌】
(1)子守りをしながらうたう唄。子供を眠らせるための唄と遊ばせる唄がある。また,子守り娘が奉公の辛さを嘆く唄もある。
(2)西洋音楽で,子供を眠らせることをテーマにした歌曲や器楽曲。ララバイ。

子守熊

こもりぐま [3] 【子守熊】
コアラの別名。

子守蛙

こもりがえる [4] 【子守蛙】
カエルの一種。体長15〜20センチメートル。口が大きく目は小さい。舌・歯・鼓膜がない。産卵後,卵は肥厚した雌の背中の皮膚に包まれ,ここで孵化した幼生は変態が完了したのち,背中の穴から泳ぎ出す。一生水中で生活する。ベネズエラからブラジル・ペルーに分布。ピパ。
子守蛙[図]

子守蜘蛛

こもりぐも [4] 【子守蜘蛛】
真正クモ目コモリグモ科のクモの総称。子グモを背にのせておく習性がある。旧称はドクグモ。

子守鼠

こもりねずみ [4] 【子守鼠】
オポッサムの別名。

子安

こやす 【子安】
(1)子を楽に産むこと。安産。「―のお守/滑稽本・浮世風呂 2」
(2)「子安神」「子安観音」「子安地蔵」などの略。
(3)「子安貝」の略。

子安の木

こやすのき [5] 【子安の木】
トベラ科の常緑低木。兵庫県・岡山県の山地に生える。葉は,楕円形でまばらに互生し,枝頂には輪生状につく。五月頃,枝頂に黄色五弁花が数個つく。ヒメシキミ。

子安地蔵

こやすじぞう [4] 【子安地蔵】
安産をかなえるといわれる地蔵尊。子安。

子安神

こやすがみ [3] 【子安神】
安産・子授け・子育ての無事を祈願する神。木花開耶姫(コノハナサクヤヒメ)など。また,子安観音・子安地蔵をもさす。子安。こやすのかみ。

子安観音

こやすかんのん [4] 【子安観音】
安産をかなえ,幼児の無事を守るとされる観世音菩薩。子安。

子安講

こやすこう [0] 【子安講】
既婚の若い女性が集まって子安神を祀(マツ)り,安産を祈る行事。一九日に行われることが多く十九夜講ともいう。関東地方にみられる。

子安貝

こやすがい【子安貝】
a cowrie.→英和

子安貝

こやすがい [3] 【子安貝】
タカラガイ科に属する大形の巻貝の俗称。特に,ハチジョウダカラをさすことが多い。殻は卵形で光沢があって厚く堅い。古くから,安産のお守りとされた。

子宝

こだから [0][2] 【子宝】
大切な宝である子供。また,子供。「―に恵まれる」

子宝に恵まれている

こだから【子宝に恵まれている】
be blessed with many children.

子実体

しじつたい [0] 【子実体】
菌類が胞子をつくる際に形成する菌糸の集合体。大形のものを「きのこ」という。担胞子体。

子宮

しきゅう【子宮】
the womb;→英和
《解》the uterus.→英和
‖子宮口 the uterine ostium.子宮外妊娠 ectopic pregnancy.子宮癌 uterine cancer.子宮筋腫 a myoma of the uterus.子宮病 (a) uterine disease.

子宮

しきゅう [0] 【子宮】
単孔類以外の哺乳動物の雌性生殖器の一部。内膜は性周期や妊娠により変化を繰り返す。また,受精卵は子宮の壁に着床し発育する。人間では小骨盤腔の中央にあり,鶏卵大の茄子(ナス)形。

子宮体癌

しきゅうたいがん [4] 【子宮体癌】
子宮癌のうち,子宮体部の内膜に発生するもの。

子宮内リング

しきゅうないリング [6] 【子宮内―】
〔intrauterine contraceptive device〕
避妊のため,子宮腔内に入れておく円板状・輪状などの形をした特殊な器具。卵の着床を妨げる。子宮内避妊器具。避妊リング。IUD 。

子宮内膜炎

しきゅうないまくえん [7] 【子宮内膜炎】
子宮壁最内層の粘膜(子宮内膜)の炎症。大部分は分娩・流産後の細菌感染が原因。

子宮内膜症

しきゅうないまくしょう [0] 【子宮内膜症】
子宮内膜組織が本来の部位以外で発育増殖するもの。卵巣をはじめ子宮周辺の臓器に多くみられる。

子宮外妊娠

しきゅうがいにんしん [6] 【子宮外妊娠】
受精卵が子宮腔以外の場所(卵管・卵巣・腹腔)に着床して発育する妊娠。卵管妊娠がほとんどで,妊娠初期に流産や卵管破裂を起こし,激しい下腹痛とともに多量の出血を来す。

子宮後屈

しきゅうこうくつ [4] 【子宮後屈】
正常な状態では前傾・前屈である子宮が後方に屈曲している状態。

子宮癌

しきゅうがん [2] 【子宮癌】
子宮に発生する癌腫。子宮頸癌と子宮体癌とに分けられる。

子宮筋腫

しきゅうきんしゅ [4] 【子宮筋腫】
子宮にできる腫瘍(シユヨウ)の一種。多くは平滑筋から生じ,良性。

子宮脱

しきゅうだつ [2] 【子宮脱】
子宮の一部または全部が,膣口外に脱出するもの。

子宮頸癌

しきゅうけいがん [4] 【子宮頸癌】
子宮癌のうち,子宮頸部に発生するもの。子宮癌の大多数を占める。

子宮頸管

しきゅうけいかん [4] 【子宮頸管】
子宮の一部で,その下方三分の一ほどの円柱状の部分。膣に開口する。この部分に機能的弛緩(シカン)があると,妊娠中期に流産することが多い。頸管。

子山羊

こやぎ【子山羊】
a kid.→英和

子島曼荼羅

こじままんだら 【子島曼荼羅】
奈良県高市郡高取町の子島寺に伝わる,紺の綾地に金銀泥を用いて描いた両界曼荼羅の通称。一条天皇から賜ったものと伝える。平安前期の作で,両界曼荼羅の初期のものとして重要。

子弟

してい [2][1] 【子弟】
子供や弟。転じて,年若い人。年少者。「―の教育に当たる」「良家の―」

子弟

してい【子弟】
children;→英和
sons.

子役

こやく【子役】
a child actor (俳優);a child's part (in a play) (役割).

子役

こやく [0] 【子役】
演劇や映画・テレビなどの,子供の役。また,それを演じる人。

子待ち

ねまち [0] 【子待ち】
⇒子祭(ネマツ)り

子徳人

ことくにん 【子徳人】
子宝を多く得た人。子福者。子沢山(コダクサン)。「徳人の中にても―にて候ふ/清元・舌出し三番叟」

子心

こごころ [2] 【子心】
子供の心。子供心。おさなごころ。

子忌み

ねいみ 【子忌み】
「子(ネ)の日の遊び」に同じ。

子思

しし 【子思】
(前492?-前431?) 中国,春秋時代の魯(ロ)の学者。名は伋(キユウ),子思は字(アザナ)。孔子の孫。孔子の高弟,曾子(ソウシ)に師事。「中庸」の著者といわれる。

子思子

ししし 【子思子】
孔子の孫,子思の撰による儒書。宋代に散逸して現存しないが,「礼記」中の「中庸」はその一部であるという。

子息

しそく [2][1] 【子息】
むすこ。男の子。他人の子をいう語。

子息

しそく【子息】
a son.→英和

子房

しぼう【子房】
《植》an ovary.→英和

子房

しぼう [0] 【子房】
被子植物のめしべの下端の膨らんだ部分。一〜数枚の心皮がつくる器官の中に胚珠がある。受精後,胚珠は発達して種子になり,子房は果実となる。
→花式図

子房上位

しぼうじょうい [4] 【子房上位】
子房が花被・おしべの付着点より上位に位置すること。アブラナ・ユリなど。上位子房。

子房下位

しぼうかい [4] 【子房下位】
子房が花被・おしべの付着点より下に位置すること。キュウリ・アヤメなど。

子房中位

しぼうちゅうい [4] 【子房中位】
子房の中ほどの高さに,花被・おしべが位置すること。ウツギ・サクラなど。

子持

こもち [0] 【子持(ち)】
(1)子供があること。また,子をはらんでいること。また,その女。現在は男についてもいう。
(2)魚などが腹に卵を持っていること。「―シシャモ」
(3)大きなものと小さいものが組になったり並んでいたりすること。「―岩」「―巴」
(4)帆掛け船で,帆柱の根を安定させる台。
(5)夫が妻を間接的にいう語。「―待ち痩せぬらむ/催馬楽」

子持ち

こもち [0] 【子持(ち)】
(1)子供があること。また,子をはらんでいること。また,その女。現在は男についてもいう。
(2)魚などが腹に卵を持っていること。「―シシャモ」
(3)大きなものと小さいものが組になったり並んでいたりすること。「―岩」「―巴」
(4)帆掛け船で,帆柱の根を安定させる台。
(5)夫が妻を間接的にいう語。「―待ち痩せぬらむ/催馬楽」

子持ちである

こもち【子持ちである】
have a family[be a mother[father]] <of five children> .→英和
〜になる become a mother[father].→英和

子持ち勾玉

こもちまがたま [4] 【子持ち勾玉】
大形の勾玉の背・腹・両面などに勾玉状のいくつかの小突起があるもの。多く滑石製。古墳から出土し,祭祀(サイシ)用具といわれる。
子持ち勾玉[図]

子持ち石

こもちいし [3] 【子持(ち)石】
石の中に小粒の石の入っているもの。特に,糗石(ハツタイイシ)のこと。

子持ち筋

こもちすじ [3] 【子持(ち)筋】
「子持ち縞(ジマ)」に同じ。

子持ち筵

こもちむしろ 【子持ち筵】
母が子に添い寝する時に用いる幅の広い寝具。「―の添乳(ソエヂ)して/歌舞伎・天満宮」

子持ち縞

こもちじま [0] 【子持ち縞】
太い縞に細い縞を添わせた縞模様。子持ち筋。
→縞

子持ち罫

こもちけい [0] 【子持ち罫】
印刷に用いる罫線の一。装飾罫の一つで,太い線に細い線が平行してついているもの。

子持ち若布

こもちわかめ [4][5] 【子持(ち)若布】
ニシンの卵が産みつけてあるワカメ。酒のつまみなどにする。

子持ち鯊

こもちはぜ [4] 【子持ち鯊】
産卵期の迫った,卵を胎中にしたハゼ。[季]春。

子持玉菜

こもちたまな [4] 【子持玉菜】
芽キャベツの別名。

子持甘藍

こもちかんらん [4] 【子持甘藍】
芽キャベツの別名。

子持石

こもちいし [3] 【子持(ち)石】
石の中に小粒の石の入っているもの。特に,糗石(ハツタイイシ)のこと。

子持筋

こもちすじ [3] 【子持(ち)筋】
「子持ち縞(ジマ)」に同じ。

子持羊歯

こもちしだ [4] 【子持羊歯】
シシガシラ科の常緑性シダ植物。暖地の切り通しや崖などでよく見られる。葉は長い柄があり,大きな長楕円形で羽状に分裂。上面に不定芽ができる。

子持若布

こもちわかめ [4][5] 【子持(ち)若布】
ニシンの卵が産みつけてあるワカメ。酒のつまみなどにする。

子捕り

ことり [3][0] 【子捕り・子取り】
(1)「子捕ろ子捕ろ」に同じ。
(2)出産の手助けをすること。また,その人。「―婆」

子捕ろ子捕ろ

ことろことろ [3] 【子捕ろ子捕ろ】
児童の遊戯の一。鬼・親各一名を決め,他は子となって,親の後ろに連なる。鬼が最後尾の子を捕まえようとするのを,親は両手をひろげて妨げ,子は捕まえられると,鬼を交代する。ひふくめ。子捕り。子買お。こをとろことろ。

子方

こかた [0] 【子方】
(1)親方のもとで保護・監督されるもの。封建社会においては親方の支配のもとにある者。農家の雇い人,小作人・名子・網子・奉公人など。子分。
⇔親方
(2)能で,子供の役者。子供の役を演じるほか,「船弁慶」の義経のように大人の役でも子方に演じさせる曲がある。

子早い

こばや・い 【子早い】 (形)[文]ク こばや・し
〔近世語〕
子をはらみやすい。すぐに妊娠するたちである。「わたくしは―・い方と下女おどし/柳多留 6」

子時計

こどけい [2] 【子時計】
親時計より送られる信号電流で親時計と同一時刻を示すように動く電気時計。

子来

しらい [0] 【子来】
〔「じらい」とも。詩経(大雅(霊台))〕
子が親を慕って来るように,徳の高い人には万民が喜んで集まってくること。「庶民―」

子柄

こがら [0] 【子柄】
子供の顔だち・体つき・品位。また,芸妓にもいう。「お前も―はよし/真景累ヶ淵(円朝)」

子株

こかぶ [0] 【子株】
(1)植物の親株から分かれてできた新しい株。
(2)増資のため新たに発行する株式。新株。
⇔親株

子株

こかぶ【子株】
《株》new stocks[shares].

子殺し

こごろし【子殺し】
<commit> infanticide;→英和
an infanticide (犯人).

子殺し

こごろし [2] 【子殺し】
自分の子供を殺すこと。

子母沢

しもざわ シモザハ 【子母沢】
姓氏の一。

子母沢寛

しもざわかん シモザハクワン 【子母沢寛】
(1892-1968) 小説家。北海道生まれ。本名,梅谷松太郎。明大卒。股旅物(マタタビモノ)のほか,幕末・維新物が多い。作「新選組始末記」「国定忠治」「勝海舟」「父子鷹」など。

子母銭

しぼせん 【子母銭】
(1)〔「捜神記 13」に,青蚨(セイフ)というセミに似た虫の母と子の血をそれぞれ別の銭に塗ると,一方を使ったとき,残った他方を慕って飛んで帰って来るとある故事による〕
銭(ゼニ)の異名。回り回ってくる輪環の意にもたとえられる。「心は―のまはるにひとしく/浮世草子・男色比翼鳥」[日葡]
(2)子銭(利息)と母銭(元金)。

子沢山

こだくさん [2] 【子沢山】
子供が大勢いること。

子法

しほう [0] 【子法】
〔法〕 ある法体系を範として成立した法。
⇔母法
→継受法

子游

しゆう シイウ 【子游】
(前506?-?) 孔門十哲の一人。姓は言,名は偃(エン)。文学にすぐれ,武城(山東省)の長官となって礼楽を盛んにし,政治の刷新をはかったという。

子灯心

ねとうしん [2] 【子灯心】
近世,大黒天の縁日である甲子(キノエネ)の日に売った灯心。この日灯心を買えば,富み栄えるという俗信があった。

子烏

こがらす [2] 【小烏・子烏】
(1)小さなカラス。
(2)カラスの子。[季]夏。
(3)平家の重宝と伝える剣の名。小烏丸。現在,御物と飛騨国分寺と二振り伝わる。

子煩悩

こぼんのう [4][2] 【子煩悩】 (名・形動)
自分の子を非常にかわいがるさま。また,その人。「―な人」

子煩悩な

こぼんのう【子煩悩な】
fond <mother> ;→英和
indulgent.→英和
〜である dote upon one's children.

子熊

こぐま [0] 【小熊・子熊】
小さな熊。また,こどもの熊。

子爵

ししゃく【子爵】
a viscount;→英和
a viscountess (夫人).→英和

子爵

ししゃく [1] 【子爵】
もと五等爵(公・侯・伯・子・男)の第四位。

子牛

こうし【子牛】
a calf.→英和
〜の皮(肉) calfskin (veal).→英和

子牛

こうし [0] 【小牛・子牛・犢】
〔古くは「こうじ」〕
牛の子。

子犬

こいぬ [0] 【小犬・子犬】
小さい犬。また,犬の子。いぬころ。

子狐

こぎつね [2] 【小狐・子狐】
(1)小さい狐。また,狐の子。
(2)「小狐丸(コギツネマル)」に同じ。

子猫

こねこ [2] 【小猫・子猫・仔猫】
(1)小さい猫。
(2)猫の子。[季]春。《寵愛の―の鈴の鳴り通し/虚子》

子猿

こざる [0] 【小猿・子猿】
〔古くは「こさる」〕
(1)小さい猿。また,猿の子。
(2)「小猿鉤(カギ)」の略。

子産

しさん 【子産】
(前585?-前522?) 中国,春秋時代,鄭(テイ)の政治家。成文法を作り,国内を統治。敏腕な外交家として知られる。

子産む

こ・む 【子産む・卵産む】 (動マ四)
〔「こうむ」の転〕
子供を産む。出産する。「倭の国に雁―・むと聞くや/古事記(下)」

子癇

しかん【子癇】
《医》eclampsia.

子癇

しかん [0] 【子癇】
妊娠中毒症の最重症型。全身の痙攣(ケイレン)発作と意識消失が主な症状で,多くは分娩時に起こる。高度のタンパク尿・浮腫(フシユ)・高血圧の症状のみられる高年初産婦に多い。

子祭

ねまつり [2] 【子祭(り)】
陰暦一〇月または一一月の子(ネ)の日に行われる大黒天の祭り。酒・玄米・二股(フタマタ)大根などを供える。子待(ネマ)ち。

子祭り

ねまつり [2] 【子祭(り)】
陰暦一〇月または一一月の子(ネ)の日に行われる大黒天の祭り。酒・玄米・二股(フタマタ)大根などを供える。子待(ネマ)ち。

子福

こぶく [0] 【子福】
たくさんの子供をもつ幸福。

子福者

こぶくしゃ [3] 【子福者】
子供がたくさんいる幸せな人。

子種

こだね [0] 【子種】
(1)子となるべきもと。精子。「―がない」
(2)家系・血統を継ぐ者としての子。子孫。「―を授けてたび給へ/浄瑠璃・十二段草子」

子等

こら [1] 【子等・児等】
(1)子供たち。
(2)人を親しみをこめて呼んだ語。男女ともに用いたが,多くは男性から若い女性に対して用いた。「秋山のしたへる妹なよ竹のとをよる―は/万葉 217」

子等が手を

こらがてを 【子等が手を】 (枕詞)
いとしい女性の手を巻く(=枕トスル)の意から,動詞「巻く」と同音を含む地名「巻向(マキムク)」にかかる。「三諸(ミモロ)のその山並に―巻向山は継ぎの宜しも/万葉 1093」

子籠り

こごもり [0][4] 【子籠り】
(1)胎内に子をはらむこと。懐胎。懐妊。妊娠。
(2)「子籠り鮭(ザケ)」の略。

子籠り鮭

こごもりざけ [5] 【子籠り鮭】
塩引きの鮭の腹の中に,その卵を塩漬けにしてこめたもの。いれこざけ。

子細

しさい【子細】
reasons (理由);circumstances (事情);particulars (委細).〜に closely;minutely;→英和
in detail.〜ありげな(に) significant(ly).→英和

子細

しさい [0][1] 【子細・仔細】 (名・形動)
(1)細かなこと。くわしいこと。また,そのさま。「―に検証する」「勘次は…―に事の顛末を打ち明けた/土(節)」
(2)物事のくわしい事情。わけ。「―を話す」「―ありげな様子」
(3)さしつかえ。不都合なこと。異議。「その処置で―あるまい」「既に詔命を下さる。―を申すところなし/平家 1」

子細らしい

しさいらし・い [5] 【子細らしい・仔細らしい】 (形)[文]シク しさいら・し
(1)何かわけがあるらしい。「ホツブスと,久敷(ヒサシイ)間だ―・く話しをしてゐました/小公子(賤子)」
(2)物事を心得ているようすだ。もったいぶっている。「物に念を入るべき事と―・しき親仁の申しき/浮世草子・五人女 1」

子細顔

しさいがお [0] 【子細顔】
わけありげな顔。子細面(ヅラ)。

子羊

こひつじ [3][2] 【小羊・子羊】
(1)羊の子。
(2)小さな羊。弱く頼りないもの,犠牲とされるもののたとえに使う。「迷える―」「あわれな―」

子羊

こひつじ【子羊】
a lamb;→英和
lamb (肉).

子育て

こそだて [2] 【子育て】 (名)スル
子を育てること。育児。

子芋

こいも [0] 【子芋】
(1)里芋の親芋についた小さい芋。芋の子。[季]秋。《三日月の頃より肥ゆる―かな/正岡子規》
(2)里芋の別名。

子葉

しよう [0] 【子葉】
種子が発芽すると最初に出る葉。通常の葉と形態が異なり,また養分を蓄えているものがある。裸子植物では数枚,被子植物の単子葉植物では一枚,双子葉植物では通常二枚ある。

子葉

しよう【子葉】
《植》a seed leaf.

子袋

こぶくろ [2] 【子袋】
子宮(シキユウ)。こつぼ。[ヘボン]

子見出し

こみだし [2] 【子見出し】
辞書の見出しのうち,すでに見出しとして掲げられている語で始まる複合語・成句・ことわざなどで,その見出し(親見出し)の下に配列されている見出し。子項目。追い込み項目。
→親見出し

子規

ほととぎす 【杜鵑・時鳥・子規・不如帰・杜宇・蜀魂・田鵑】
■一■ [3] (名)
(1)ホトトギス目ホトトギス科の鳥。全長約30センチメートル。尾羽が長い。背面は灰褐色。腹面は白色で黒い横斑がある。ウグイスなどの巣にチョコレート色の卵を産み,抱卵と子育てを仮親に託す。鳴き声は鋭く,「テッペンカケタカ」などと聞こえる。夏鳥として渡来し,山林で繁殖して東南アジアに渡る。古来,文学や伝説に多く登場し,卯月(ウヅキ)鳥・早苗(サナエ)鳥・あやめ鳥・橘鳥・時つ鳥・いもせ鳥・たま迎え鳥・しでの田長(タオサ)などの異名がある。[季]夏。《―平安城を筋違に/蕪村》
(2)(「時鳥草」「杜鵑草」「油点草」の文字を当てる)ユリ科の多年草。丘陵や低山の湿った場所に生える。高さ約60センチメートル。葉は互生し,狭長楕円形で基部は茎を抱く。秋,葉腋に白色で紫斑がある花を一〜三個ずつつける。花被片は六個。和名は花の斑を{(1)}の胸の斑に見立てたもの。ほととぎすそう。[季]秋。
■二■ (枕詞)
{■一■(1)}が飛ぶ意から類音の地名「飛幡(トバタ)」にかかる。「―飛幡の浦にしく波のしくしく君を/万葉 3165」
杜鵑■一■(1)[図]
杜鵑■一■(2)[図]

子規

しき 【子規】
⇒正岡(マサオカ)子規

子規

しき [1][2] 【子規】
ホトトギスの異名。

子規忌

しきき [2] 【子規忌】
正岡子規の忌日。九月一九日。糸瓜忌(ヘチマキ)。獺祭忌(ダツサイキ)。

子調子

こぢょうし 【小調子・子調子】
〔「こちょうし」とも〕
雅楽の前奏曲。高麗楽(コマガク)。篳篥(ヒチリキ)を主とし高麗笛(コマブエ)を加えた曲で,平安時代の秘曲。

子負着

こよぎ [2] 【子負着】
〔「こおいぎ」の転〕
ねんねこ。

子負虫

こおいむし コオヒ― [2] 【子負虫】
半翅目コオイムシ科の昆虫。体長約18ミリメートル。楕円形,扁平で黄褐色。水田や池・沼などにすみ,雌が雄の背に卵を産みつける習性がある。本州以南に分布。

子貢

しこう 【子貢】
孔門十哲の一人。姓は端木,名は賜,子貢は字(アザナ)。弁舌・政治力にすぐれ,斉が魯(ロ)を攻撃しようとしたとき,諸国を遊説し,これを救った。また貨殖の才もあった。生没年未詳。

子路

しろ 【子路】
(前542-前480) 中国,春秋時代,魯(ロ)の学者。孔門十哲の一人。姓は仲,名は由,子路は字(アザナ)。勇を好み,孔子に献身的に師事した。季路。

子連れ

こづれ [0] 【子連れ】
子供を連れていること。子供連れ。

子道

しどう [1] 【子道】
両親に対し,子として仕える道。

子達

こたち [1] 【子達】
子どもたち。関西地方では尊敬語・丁寧語としても用いる。「お―」

子院

しいん [1][0] 【子院・支院・枝院】
(1)「塔頭(タツチユウ)」に同じ。
(2)本寺に属する寺院。末寺。

子雀

こすずめ [2] 【小雀・子雀】
(1)小さい雀。
(2)雀の子。[季]春。

子離れ

こばなれ [2] 【子離れ】 (名)スル
親が子供の自主性を尊重して,子への過剰な干渉をやめること。「―できない親」

子音

しいん【子音】
a <voiced,voiceless> consonant.→英和

子音

しおん [0] 【子音】
⇒しいん(子音)

子音

しおん【子音】
⇒子音(しいん).

子音

しいん [0] 【子音】
〔consonant〕
言語音の分類の一。発音に際して発音器官のどこかで閉鎖,摩擦・せばめなど,呼気の妨げがある音。声帯の振動を伴うか否かにより,有声子音(g, z, d, b など)と無声子音(k, s, t, p など)に分けられる。父音。しおん。
⇔母音

子音交替

しいんこうたい [4] 【子音交替】
子音の音韻変化にかかわる諸現象。調音点・調音様式・音源の三点から整理し得る。日本語では,ミラ→ニラ,ヘミ→ヘビ,タレ→ダレなどがそれぞれの例となる。子音推移。
→母音(ボイン)交替

子項目

ここうもく [2] 【子項目】
「子見出し」に同じ。

子飼い

こがい [0] 【子飼い】
(1)動物を子の時から育てること。また,その動物。
(2)子供の時から引き取って養育すること。また,そのように育てられた人。特に商人の雇い人や職人の弟子にいうことが多い。「―の者」「内の―の久松め/歌舞伎・お染久松色読販」
(3)未熟なうちから面倒をみて,一人前にすること。また,その人。「―の部下」

子飼いの

こがい【子飼いの】
kept[reared]from young.

子馬

こうま [0] 【小馬・子馬・仔馬】
(1)小さい馬。
(2)馬の子。[季]春。《牧草に馬も―も鼻うめて/虚子》

子骨

こぼね [0] 【子骨】
扇の,親骨を除いた細い骨。
⇔親骨

子鹿

こじか【子鹿】
a fawn.→英和

子鹿物語

こじかものがたり 【子鹿物語】
〔原題 The Yearling〕
小説。アメリカの女性作家ローリングズ作。1938年刊。子鹿をめぐり大人にならなければならない少年の哀しみを鮮やかに描く。

子鼠

こねずみ [2] 【小鼠・子鼠】
(1)小さい鼠。
(2)鼠の子。

子[児]

こ【子[児]】
(1) a child;→英和
an infant;→英和
a boy;→英和
a son;→英和
a girl;→英和
a daughter;→英和
offspring (総称).→英和
(2) <bring forth> the young (動物の);→英和
a litter (一腹の).→英和
〜のない childless;→英和
barren (不妊).→英和

孑孑

ぼうふら【孑孑】
a mosquito larva.

孑孑

けつけつ [0] 【孑孑】
■一■ (形動タリ)
(1)孤立するさま。
(2)ぬきんでるさま。
(3)小さいさま。
■二■ (名)
ぼうふら。

孑孑

ぼうふら [0] 【孑孒・孑孑】
蚊の幼虫。体長5ミリメートル前後。体は細長く,胸部が発達。水中を上下に泳ぎ,水面に出ると尾端の呼吸管を水面上に出して呼吸する。汚水中などに多く見られる。蚊の蛹(サナギ)はオニボウフラという。ぼうふり。ぼうふりむし。[季]夏。《―や松葉の沈む手水鉢/正岡子規》

孑孒

ぼうふり [0] 【孑孒】
「ぼうふら(孑孒)」に同じ。[季]夏。

孑孒

ぼうふら [0] 【孑孒・孑孑】
蚊の幼虫。体長5ミリメートル前後。体は細長く,胸部が発達。水中を上下に泳ぎ,水面に出ると尾端の呼吸管を水面上に出して呼吸する。汚水中などに多く見られる。蚊の蛹(サナギ)はオニボウフラという。ぼうふり。ぼうふりむし。[季]夏。《―や松葉の沈む手水鉢/正岡子規》

孑孒踊り

ぼうふらおどり [5] 【孑孒踊り】
歌舞伎舞踊で,体をぼうふらのようにくねらせる滑稽な踊り。

孑然

けつぜん [0] 【孑然】 (ト|タル)[文]形動タリ
孤立しているさま。孑孑。「蕭条無人の域に―たる如く/くれの廿八日(魯庵)」

あな [2] 【穴・孔】
(1)
 (ア)くぼんだ所。穴ぼこ。鼻や耳の穴,陰門についてもいう。「―を掘る」「―だらけの道路」
 (イ)反対側まで突き抜けてあいている空所。「針の―」「―を通す」
(2)ほらあな。また,動物の巣穴。「熊の―」
(3)欠けたり抜けたりしているものや所。
 (ア)金銭上の欠損。損失。「帳簿の―を埋める」
 (イ)必要な人員が欠けたためにできた空白。あいた地位。「けがをした選手の―を埋める」「舞台に―があく」
(4)隠れ場所。「何処か―でも出来たんぢやないかね/浮雲(四迷)」
(5)一般の人に知られていない,利益のある事柄や場所。穴場。
(6)(競馬・競輪などで)
 (ア)番狂わせの決着。配当の大きい決着。「―を当てる」「大―が出る」
 (イ)穴馬(アナウマ)のこと。
(7)芝居用語。「土間」と称する枡形の客席。
(8)墓穴。「死なむ日は―を同じくして共に埋むべし/三宝絵詞(中)」
(9)江戸時代の流行語。人や世間の内情や裏面。うがち。通(ツウ)。「世間の―を能く知つて/滑稽本・根南志具佐」

孔丘

こうきゅう 【孔丘】
孔子のこと。丘は名。

孔侍中帖

こうじちゅうじょう 【孔侍中帖】
⇒喪乱帖(ソウランジヨウ)

孔墨

こうぼく [0] 【孔墨】
孔子と墨子。

孔子

くじ 【孔子】
〔呉音〕
(1)孔子(コウシ)。
(2)孔子の絵や画像。

孔子

こうし【孔子】
Confucius.→英和

孔子

こうし 【孔子】
(前551-前479)
〔呉音で「くじ」とも〕
中国,春秋時代の魯(ロ)の思想家。儒教の祖。名は丘,字(アザナ)は仲尼(チユウジ),諡(オクリナ)は文宣王。昌平郷陬邑(スウユウ)(山東省曲阜(キヨクフ)県)の生まれ。魯に仕えたがいれられず,諸国を遊説したのち,門人の教育に専念。周公旦(シユウコウタン)の政治と事績を理想とし,仁と礼とを倫理的行為の根本におき,徳治政治を達成せんとした。その思想は,言行を記録した「論語」にみられる。また,「書経」「詩経」「春秋」などを整理・編纂したといわれる。

孔子の役

くじのやく 【籤の役・孔子の役】
室町幕府の職名。正月の評定始めのとき,発言者を決めるためのくじを出す役。

孔子倒れ

くじだおれ 【孔子倒れ】
「孔子(クジ)の倒(タオ)れ」に同じ。「此れを,世の人,―し給ふと云ふ也/今昔 10」
→くじ(孔子)

孔子家語

こうしけご 【孔子家語】
孔子の言行とその弟子たちとの問答を収録した書。三国時代,魏(ギ)の王粛(オウシユク)編。一〇巻四四編。成立年代未詳。「論語」とは内容が違う。

孔子廟

こうしびょう [3] 【孔子廟】
孔子の霊を祀(マツ)った建物。孔子の死の翌年曲阜(キヨクフ)の旧宅に建てられたものを最初とする。日本では,奈良・平安時代に大学・国学に置かれた。江戸時代に建てられた湯島聖堂は有名。孔廟。文廟。聖廟。

孔子頭

こうしあたま 【孔子頭】
江戸時代,儒者風の髪形をした頭。総髪の類。こうしがしら。

孔孟

こうもう [0] 【孔孟】
孔子と孟子。

孔孟

こうもう【孔孟】
<the teachings of> Confucius and Mencius.

孔孟の学

こうもうのがく [6] 【孔孟の学】
儒学のこと。孔孟学。

孔孟の教え

こうもうのおしえ [0] 【孔孟の教え】
孔子・孟子の説いた仁義の教え。儒教。儒学。

孔安国

こうあんこく 【孔安国】
中国,前漢の儒者。字(アザナ)は子国。孔子一二世の孫。武帝の時,孔子の旧宅から蝌蚪(カト)文字で書かれた「尚書」「論語」「孝経」「礼記」が出たので,「今文尚書」と比較研究,「古文尚書」の注釈を著す。生没年未詳。

孔尚任

こうしょうじん 【孔尚任】
(1648-1718) 中国,清初の戯曲作家。字(アザナ)は聘之・季重。号は東塘など。曲阜の人,孔子六四代の子孫。戸部員外郎に任ずるが終始志をえず,東魯の狂生と自称した。作「桃花扇」など。
→桃花扇

孔席

こうせき [1][0] 【孔席】
孔子の座席。

孔廟

こうびょう [0] 【孔廟】
孔子を祀(マツ)ったみたまや。孔子廟。

孔方

こうほう 【孔方】
(1)四角形の穴。
(2)「孔方兄(コウホウヒン)」の略。「公が所に―は少々なしか/洒落本・通言総籬」

孔方兄

こうほうひん 【孔方兄】
〔魯褒(ロホウ)が「銭神論」を著して「人が孔方(=銭)に親しむさまは,まるで兄に親しむのと同じようだ」といったという「晋書(魯褒伝)」の記事より〕
銭(ゼニ)の異名。孔方。

孔明

こうめい 【孔明】
諸葛亮(シヨカツリヨウ)の字(アザナ)。

孔版

こうはん [0] 【孔版】
「孔版印刷」の略。

孔版印刷

こうはんいんさつ [5] 【孔版印刷】
謄写版・スクリーン印刷などで,画線部に版の裏側からインクを滲出させて印刷する方式の総称。孔版。

孔祥煕

こうしょうき 【孔祥煕】
(1881-1967) 中国の政治家・財政家。国民政府の財政・金融関係の要職を歴任。妻は宋美齢(ソウビレイ)の姉の宋靄齢(ソウアイレイ)。コン=シアンシー。

孔穎達

くえいだつ 【孔穎達】
(574-648) 中国,初唐の学者。字(アザナ)は仲達。唐の太宗の命により,「五経正義」編纂(ヘンサン)の中心となり,南北朝以来,諸学派によって蓄積されてきた経学の解釈を統一した。くようだつ。

孔穎達

こうえいだつ 【孔穎達】
⇒くえいだつ(孔穎達)

孔穎達

くようだつ 【孔穎達】
⇒くえいだつ(孔穎達)

孔穴

こうけつ [0] 【孔穴】
あな。

孔聖

こうせい 【孔聖】
孔子の尊称。

孔舎衙坂

くさかざか 【孔舎衙坂】
⇒孔舎衛坂(クサエノサカ)

孔舎衛坂

くさえのさか クサヱ― 【孔舎衛坂】
大阪府東大阪市,生駒山地を奈良県へ越える古道の坂。神武天皇東征のとき,兄五瀬命(イツツセノミコト)が流れ矢で負傷したという地。孔舎衙坂(クサカザカ)。

孔融

こうゆう 【孔融】
(153-208) 中国,後漢の儒者。字(アザナ)は文挙。孔子二〇世の孫。北海の相となり,孔北海とも呼ばれる。建安七子の一。漢室に忠誠を尽くしたが,曹操(ソウソウ)にうとまれて処刑された。著「孔北海集」

孔辺細胞

こうへんさいぼう [5] 【孔辺細胞】
植物の気孔や水孔を作っている一対の表皮細胞。

孔門

こうもん [0] 【孔門】
孔子の門下。

孔門の十哲

こうもんのじってつ 【孔門の十哲】
孔子の門人中,学徳の優れたもの一〇人。徳行に優れた顔淵(ガンエン)・閔子騫(ビンシケン)・冉伯牛(ゼンハクギユウ)・仲弓,言語に優れた宰我・子貢,政事に優れた冉有(ゼンユウ)・季路,文学に優れた子游(シユウ)・子夏。

孔隙率

こうげきりつ [4] 【孔隙率】
⇒空隙率(クウゲキリツ)

孔雀

くじゃく【孔雀】
a peacock[peahen (雌)].→英和

孔雀

くじゃく [0] 【孔雀】
キジ目キジ科の鳥。雄は尾の付け根にある上尾筒(ジヨウビトウ)の羽毛が著しく発達して1.5メートルに及ぶ。その各先端には華麗な彩りの眼状紋があり,大きく扇状に広げて雌に求愛する。よく知られたものにマクジャクとインドクジャクがある。日本には597年に新羅(シラギ)から献上された記録がある。

孔雀の間

くじゃくのま 【孔雀の間】
平安京内裏,校書(キヨウシヨ)殿の東庇(ヒガシビサシ)の北にあった部屋。孔雀を飼養したことがあった。

孔雀サボテン

くじゃくサボテン [4] 【孔雀―】
サボテン科の園芸植物。多くの品種がある。茎は細長く扁平または三綾形の茎節から成り,高さ2メートルまでに達する。茎端に紫紅色・淡紅色・白色などの大形の花をつける。

孔雀座

くじゃくざ [0] 【孔雀座】
〔(ラテン) Pavo〕
南天の星座。九月上旬の宵に南中する。日本からは見えない。

孔雀明王

くじゃくみょうおう 【孔雀明王】
〔梵 Mahāmayūrī〕
孔雀経などに説かれる密教の明王。一般に孔雀の上に座した一面四臂の菩薩として描かれる。この明王を本尊とする修法を孔雀経の法という。孔雀王。
孔雀明王[図]

孔雀染

くじゃくぞめ [0] 【孔雀染(め)】
着物に孔雀や孔雀の羽の模様が染めてあるもの。

孔雀染め

くじゃくぞめ [0] 【孔雀染(め)】
着物に孔雀や孔雀の羽の模様が染めてあるもの。

孔雀王朝

くじゃくおうちょう 【孔雀王朝】
⇒マウリヤ朝(チヨウ)

孔雀石

くじゃくせき [3] 【孔雀石】
塩基性炭酸銅からなる鉱物。単斜晶系に属し,孔雀の羽のような緑色の絹糸状の光沢がある。銅鉱床の酸化帯に産し,飾り石となる。日本では,岩緑青と称し,顔料として古くから用いられた。マラカイト。

孔雀経

くじゃくきょう 【孔雀経】
すべての恐れや災いを除き安楽をもたらすという孔雀明王の神呪を説いた経典。多く唐の不空の漢訳「仏母大孔雀明王経」をいう。

孔雀経の法

くじゃくきょうのほう 【孔雀経の法】
〔仏〕 真言宗の重要な修法の一つ。孔雀明王を本尊とし,除災・祈雨などの功能があるとする。孔雀明王の法。

孔雀経音義

くじゃくきょうおんぎ 【孔雀経音義】
孔雀経の語句の発音・意味などを説明した書。日本人の撰になるものもいくつかある。醍醐寺蔵本は平安中期の書写で,巻末に現存最古の五十音図を記載。

孔雀羊歯

くじゃくしだ [4] 【孔雀羊歯】
イノモトソウ科の夏緑性シダ植物。山中の林地に生える。葉は根生し,褐色の細い柄の上端に狭長楕円形の羽片が扇形につく。クジャクソウ。
孔雀羊歯[図]

孔雀草

くじゃくそう [0] 【孔雀草】
(1)マンジュギクの別名。
(2)ハルシャギクの別名。[季]夏。
(3)クジャクシダの別名。

孔雀蝶

くじゃくちょう [3] 【孔雀蝶】
タテハチョウ科のチョウ。開張約55ミリメートル。はねの表は濃赤褐色で,前後のはねに各一個のクジャクの尾紋に似た美しい眼状紋がある。裏面は黒色。幼虫はイラクサ類を食べる。本州中部以北の山地と北海道に産する。

孔雀貝

くじゃくがい [3] 【孔雀貝】
海産の二枚貝。殻長4センチメートル内外。殻はやや長い三角形で,表面に細かい放射脈がある。表面は青緑色,内面は灰青色。本州南部以南の暖海で,潮間帯の岩礁に着生する。

孕み

はらみ 【孕み】
はらむこと。妊娠すること。「関白殿の女御…御―のけなし/栄花(花山)」

孕み句

はらみく [3] 【孕み句】
(1)連歌・俳諧の座に臨むとき,前もって用意しておいた句。
(2)前々から考えていたこと。「常々気に入らぬ女ぢやと―に思うてゐたに/狂言記・箕かづき」

孕み女

はらみおんな [4] 【孕み女】
胎内に子を宿している女。妊婦。

孕み石

はらみいし [3] 【孕み石】
石の中に,さらに小さい石をもっているもの。

孕み箸

はらみばし [4] 【孕み箸】
(1)正月祝いの食事に用いる,中央部が太く,両端を細く削った箸。腹太箸(ハラブトバシ)。特に,関東地方でいう。
(2)小楊枝(コヨウジ)をはさんである割り箸(バシ)。

孕む

はらむ【孕む】
conceive;→英和
become pregnant.孕んでいる be pregnant[in the family way];be big with child.

孕む

はら・む [2] 【孕む】 (動マ五[四])
〔「腹」を動詞化した語〕
(1)胎内に子を宿す。みごもる。「子を―・む」
(2)布などが風を受けて一方の側へふくれる。「帆が風を―・む」「朝風を―・んで下る白帆の頂から/刺青(潤一郎)」
(3)中に含んでもつ。内蔵する。「矛盾を―・む」「危険を―・む」
(4)国がその中に民を生存させる。養う。「王地に―・まれて,詔命をそむくべきにあらず/平家 2」
(5)芽や穂が出ようとしてふくらむ。「屋の軒にあてて植ゑさせしが,いとをかしう―・みて/蜻蛉(中)」「イネガ―・ム/日葡」

孕る

みごも・る [3] 【身籠る・妊る・孕る】 (動ラ五[四])
妊娠する。はらむ。「初めての子を―・る」

孕常盤

はらみときわ ハラミトキハ 【孕常盤】
人形浄瑠璃の曲名。時代物。近松門左衛門作。1710年大坂竹本座初演。清盛の子を孕んだ常盤御前の物語に,牛若丸の奥州下向までをからませたもの。

あざ【字】
a section (of a village).→英和

な 【字】
〔「な(名)」と同源〕
文字。字。「ま―」「か―」「高麗の上(タテマツ)れる表�(フミ),烏の羽に書けり。―,羽の黒きままに,既に識る者無し/日本書紀(敏達訓)」

じ【字】
a letter;→英和
a <Chinese> character;→英和
a word (語).→英和
⇒文字.[筆跡]handwriting;→英和
a hand.→英和
〜がじょうず(へた) write a good (poor) hand.

あざ [1] 【字】
〔「あざな」の下略か〕
町や村の中の一区画の名。大字と小字とがある。普通は小字を単に字という。

あざな [0] 【字】
(1)中国で,男子が成人後,実名のほかにつけた名。実名を知られることを忌(イ)む風習により生じ,字がつくと実名は諱(イミナ)といってあまり使わなかった。日本でも漢学者などが用いた。
→名(ナ)
(2)他人が呼びならわした本名以外の名。あだな。
(3)町や村の中の一区画。あざ。

じ [1] 【字】
(1)言葉を書き表すのに用いる記号。文字。「―を覚える」
(2)(言葉や人名の最初の一字に「の字」を加えて)その言葉や人名を遠回しに言う場合に用いる。「彼は彼女にほの―だ」「まの―(政次のことなり)/人情本・梅児誉美(初)」
(3)〔銭には四文字が刻されているところから,その四分の一の意で〕
二分五厘の称。また,一文銭のこと。もん。「一銭一―損かけまじ/浄瑠璃・冥途の飛脚(上)」
(4)楊弓や双六などに賭ける銭。紅白の紙に包む。「いや��―にて候はず/浄瑠璃・松風村雨」
(5)漢字。特に,字音で読まれるものとしての漢字をいう。「和名なくば,何にても―のままによめかし/胆大小心録」

字一色

ツーイーソー [3] 【字一色】
〔中国語〕
麻雀の役満貫の名。数牌を使わず字牌のみの組み合わせで上がるもの。

字体

じたい【字体】
the form of a character;→英和
a type (活字の).→英和

字体

じたい [0] 【字体】
線や点の組み合わせから成る,文字の骨組み。字形。
→書体(シヨタイ)

字余り

じあまり [2] 【字余り】
和歌・連歌・俳諧などの定型詩で,定まった音数より多くなること。
⇔字足らず

字典

じてん [0] 【字典】
漢字を集めて一定の順序に配列し,その読み・字源・意味・用法などを記した書物。漢字の辞典。字書。字引。もじてん。
→事典
→辞典

字凧

じだこ [2] 【字凧】
「月」「龍」「魚」などの文字を,太字や籠字(カゴジ)で書いた凧。
→絵凧

字去り

じさり [0] 【字去り】
連歌・俳諧で,同じ字の続くのを嫌うこと。同字去り。
→去り嫌い

字句

じく [1] 【字句】
文字と語句。「―の解釈」

字句

じく【字句】
words and phrases;wording;→英和
phraseology;→英和
expressions;the letter <of the law> .→英和
〜に拘泥する adhere to the letter.〜を修正する make some change in the wording.

字号

じごう [0] 【字号】
和文活字の大きさを示す番号。
→号数活字

字幕

じまく【字幕】
《映》a title;→英和
a caption.→英和
会話字幕 the superimposed dialogue.

字幕

じまく [0] 【字幕】
(1)映画やテレビで,題名・配役・説明などを文字で表した画面。タイトル。スーパー。
(2)映画やテレビで,会話の翻訳や説明を,画面の中に文字で表したもの。

字引

じびき【字引】
⇒辞典.

字引

じびき [3] 【字引】
(1)「辞書{(1)}」に同じ。「―を引く」
(2)「字書{(1)}」に同じ。

字引学問

じびきがくもん [5] 【字引学問】
字引で得た学問。一通りのことは知っているが深くはなく,応用もきかない知識。

字彙

じい ジヰ 【字彙】
中国の字書。一二集。他に首・末二巻。明の梅膺祚(バイヨウソ)の撰。画引き字書の最初のもの。

字彙

じい [1] 【字彙】
漢字を類別して集め,意味などを解説した書物。字引。字書。字典。

字形

じけい [0] 【字形】
文字のかたち。

字指

じさし [0][3] 【字指(し)】
書物の読解を教授する際,書中の文字を指し示すのに用いる具。木・竹・角(ツノ)・象牙(ゾウゲ)などで作る。字突き。角筆(カクヒツ)。

字指し

じさし [0][3] 【字指(し)】
書物の読解を教授する際,書中の文字を指し示すのに用いる具。木・竹・角(ツノ)・象牙(ゾウゲ)などで作る。字突き。角筆(カクヒツ)。

字数

じすう [2] 【字数】
文字のかず。じかず。

字数

じかず [0] 【字数】
「じすう(字数)」に同じ。

字書

じしょ [1] 【字書】
(1)漢字を一定の順序に配列し,その読み・意味・用法などを解説した書物。字典・字彙(ジイ)。字引。
(2)「辞書{(1)}」に同じ。

字林

じりん [0] 【字林】
漢字を集め配列し,それぞれの文字の音・訓・意味などを記した書。

字母

じぼ [1] 【字母】
(1)ある言葉を表記するのに用いられる,すべての表音文字。梵字・ローマ字・仮名など。
〔字母を音素文字に限り,音節文字である仮名をこれに含めない考え方もある〕
(2)「母型(ボケイ)」に同じ。

字母

じぼ【字母】
an alphabet;→英和
a letter;→英和
a matrix (活字).→英和

字源

じげん [0] 【字源】
個々の文字の起源。例えば,漢字「洞」の字源は「水」と「同」,片仮名「イ」の字源は「伊」,平仮名「い」の字源は「以」とする類。

字画

じかく [0] 【字画】
漢字を構成する点や線。また,その数。

字画

じかく【字画】
the strokes of a Chinese character.

字直し

じなおし [2] 【字直し】
文字を絵に直す遊び。江戸中期に流行。
字直し[図]

字眼

じがん [0] 【字眼】
漢詩文で,その巧拙を決める眼目となる主要な一字。

字種

じしゅ [1] 【字種】
文字の集合を構成している一つ一つの文字。字の異なり。特に,漢字についていうことが多い。「常用漢字表の―は一九四五字である」

字義

じぎ [1] 【字義】
文字の意味。「―どおりに解釈する」

字義

じぎ【字義】
the meaning of a word.→英和
〜通りの(に) literal(ly).→英和

字華

チーハ [1] 【字華・一八】
〔中国語〕
賭博の一。三六個の熟語を印刷してある罫紙をあらかじめ買い,胴元が伏せておいた熟語を当てれば賞金が手に入る仕組みのもの。明治初期に中国から伝わった。

字解

じかい [0] 【字解】 (名)スル
漢字の解釈。漢字の意味の説明。
→じとき(字解き)

字解き

じとき [0][3] 【字解き】 (名)スル
ある文字が他の字と間違えないように説明をつけること。「川」を「三本ガワ」,「嶋」を「山鳥のシマ」など。

字訓

じくん [0] 【字訓】
漢字の日本語としての読み。漢字の意味に当たる日本語がその漢字の読みとして固定したもの。「山」を「やま」,「川」を「かわ」と読む類。訓。和訓。
→字音

字訓詩

じくんし [2] 【字訓詩】
各句頭の二字がそれぞれ偏および旁(ツクリ)となって各句尾の字を構成する漢詩。「里魚穿浪鯉江鳥度秋鴻」などの類。

字詰め

じづめ [0][3] 【字詰め】
印刷物や原稿用紙などで,一行または一枚に納める文字数。また,その詰め方。「―行どり」

字謎

じなぞ [0] 【字謎】
漢字の偏・旁(ツクリ)・冠などを合わせたり,分解したりする遊び。例えば「人在�草木間�,目有�竹木傍�」を「茶箱」と解き,「田中十内」を「口」と解く類。万葉集の「山上復有山」(出)もこの一種。文字謎。字の謎。

字貫

じかん ジクワン 【字貫】
中国の字書。六〇巻。清の王錫侯撰。「康煕字典」の誤りを正すために編まれたもの。清朝の忌諱(キキ)に触れて版は焼かれ発売は禁止されたが,日本には伝来。

字足らず

じたらず [2] 【字足らず】
和歌・連歌・俳句などで,定型より少ない音数を用いること。
⇔字余(ジアマ)り

字配り

じくばり [2] 【字配り】
文字を書く場合の,文字の大小や並べ方。文字の配置。「―が悪い」

字鏡

じきょう ジキヤウ 【字鏡】
字書。編者未詳。鎌倉初期成立か。零本。漢字を部首によって配列し,漢字による注のほか,片仮名で字音・和訓などを記す。

字鏡集

じきょうしゅう ジキヤウシフ 【字鏡集】
字書。菅原為長撰という。鎌倉初期の成立。七巻,または二〇巻。一九二部首を意義によって一四の部門に分け,各漢字に韻目や義釈を注し,片仮名で音訓を記す。「字鏡鈔(抄)」はこの祖本。

字間

じかん [0] 【字間】
文字と文字との間。また,その間隔。

字限図

あざきりず [4] 【字限図】
明治初年に全国的に作製された地籍図。

字面

じづら [0] 【字面】
(1)書かれた文字。また,その文字から受ける感じ。「―に気を配る」
(2)書かれた文章の表面的な意味。「―だけを読む」
(3)活字の部分名称の一。活版印刷で,インクの付着する面。タイプフェース。

字音

じおん [0] 【字音】
「漢字音」に同じ。
→字訓

字音仮名遣

じおんかなづかい [6] 【字音仮名遣(い)】
漢字音を仮名で書き表す場合の仮名遣い。歴史的仮名遣いのうち,漢字の字音における同音の仮名による書き分けをいう。わが国では同音の「様」「用」「要」「葉」を,中国での発音に基づいて「やう」「よう」「えう」「えふ」と書き分ける類。

字音仮名遣い

じおんかなづかい [6] 【字音仮名遣(い)】
漢字音を仮名で書き表す場合の仮名遣い。歴史的仮名遣いのうち,漢字の字音における同音の仮名による書き分けをいう。わが国では同音の「様」「用」「要」「葉」を,中国での発音に基づいて「やう」「よう」「えう」「えふ」と書き分ける類。

字音仮字用格

じおんかなづかい 【字音仮字用格】
語学書。本居宣長著。1776年刊。字音の仮名遣いを主に「韻鏡」に基づいて定めたもの。本書によって五十音図のオはア行,ヲはワ行に収められ,中世以来の誤りが正された。

字類

じるい [0] 【字類】
漢字の分類。主として,音や意味・構成などの観点で分けたもの。

字類抄

じるいしょう 【字類抄】
⇒色葉字類抄(イロハジルイシヨウ)

存える

ながら・える ナガラヘル [4][3] 【長らえる・永らえる・存える】 (動ア下一)[文]ハ下二 ながら・ふ
□一□
(1)(長く)生き続ける。「命を―・えて生き恥をさらす」「生き―・える」「いかでか,世に―・ふべかめる/源氏(葵)」
(2)その状態が長く続く。継続する。「天地の遠き初めよ世の中は常なきものと語り継ぎ―・へ来たれ/万葉 4160」
□二□流れ続ける。「沫雪(アワユキ)かはだれに降ると見るまでに―・へ散るは何の花そも/万葉 1420」

存じ

ぞんじ [0] 【存じ】
〔動詞「存ずる」の連用形から〕
知っていること。思っていること。承知。存知。「御―の人」

存じの外

ぞんじのほか [6][0] 【存じの外】
思いがけないこと。思いの外。

存じる

ぞん・じる [3][0] 【存じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「存ずる」の上一段化〕
「存ずる」に同じ。「恐悦至極に―・じる次第でございます」

存じ上げる

ぞんじあ・げる [5][0] 【存じ上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ぞんじあ・ぐ
「知る」「思う」の謙譲語。「お名前はよく―・げております」「お元気のことと―・げます」

存じ付き

ぞんじつき 【存じ付き】
思いつき。気づいたこと。「私の―を申して見ませうか/狂言・鬮罪人(虎寛本)」

存じ付く

ぞんじつ・く 【存じ付く】 (動カ四)
「気づく」「思いつく」の謙譲語。「逈(ハルカ)に愈(マシ)と―・き候へば/金色夜叉(紅葉)」

存じ入れ

ぞんじいれ 【存じ入れ】
思うところ。考え。「由良之助につこと笑ひ,御不審は御尤,さりながら―なきにあらず/忠義太平記大全」

存じ寄り

ぞんじより [0] 【存じ寄り】
(1)考え。意見。所存。「当人達の―も確(シカ)と聞糺して見ないと分りません/彼岸過迄(漱石)」
(2)知りあい。知己。

存じ寄る

ぞんじよ・る [0] 【存じ寄る】 (動ラ五[四])
「思いつく」意の謙譲語。「名に聞えたるは此処の事か。いやそれとも―・らず候/ふところ日記(眉山)」

存じ掛け無い

ぞんじがけな・い [6][5] 【存じ掛け無い】 (形)[文]ク ぞんじがけな・し
思いもよらない。思いがけない。「開国主義なんて大嘘の皮,何が開国論なものか,存じ掛けもない話だ/福翁自伝(諭吉)」

存じ立つ

ぞんじた・つ 【存じ立つ】 (動タ四)
「思い立つ」の謙譲語。「ふと―・ちて伊勢参宮致しまする/狂言・素襖落(虎寛本)」

存する

そんする【存する】
[存在する]exist;→英和
remain;→英和
keep;→英和
retain;→英和
consist[lie] <in> (にある).→英和

存する

そん・する [3] 【存する】 (動サ変)[文]サ変 そん・す
〔「そんずる」とも〕
□一□(自動詞)
(1)ある。存在する。「厳然たる事実の―・する限り言い逃れはできない」「其微意は唯この辺に在(アリ)て―・するのみ/福翁百話(諭吉)」
(2)生きながらえる。「当時のものは今―・じてゐない/渋江抽斎(鴎外)」
(3)残る。残りとどまる。「驕れる者は失し倹なる者は―・す/太平記 11」
□二□(他動詞)
(1)保つ。持っている。「多少にても同類の為にするの心を―・するは/福翁百話(諭吉)」
(2)残す。とどめる。「古風を―・じたる打扮(イデタチ)したれば/即興詩人(鴎外)」

存ずる

ぞん・ずる [3][0] 【存ずる】 (動サ変)[文]サ変 ぞん・ず
(1)「思う」「考える」の謙譲語。「こちらの方がよいと―・じます」
(2)「知る」「承知する」意の謙譲語。「よく―・じております」「ちっとも―・じませんで失礼しました」

存の内

ぞんのうち 【存の内】
かねて知っていたこと。
→存の外(ホカ)

存の外

ぞんのほか 【存の外】
思いの外。予想外。意外。存じの外。「皆々寝耳に―な事を聞きて/浮世草子・御前義経記」

存亡

そんもう [0] 【存亡】
「そんぼう(存亡)」に同じ。

存亡

そんぼう【存亡】
life or death;existence.→英和
危急存亡の秋(とき) a crisis.→英和

存亡

そんぼう [0] 【存亡】
存続するか,ほろびてしまうかということ。そんもう。「危急―の秋(トキ)」「民族の―をかけた一戦」

存亡の機

そんぼうのき 【存亡の機】
存亡の分かれ目となる重大な時機。

存分

ぞんぶん [0][3] 【存分】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
思いどおりにすること。思うままに行うこと。また,そのさま。十分なさま。「―に腕を振るう」「―な働きを見せる」「思う―休暇を楽しむ」
■二■ (名)
(1)思っていること。意見。「我々が―には,命を限りに,いざやただ近衛殿へ参りつつ/仮名草子・恨の介」
(2)恨み。遺恨。「先づ急いで罷り帰り,此の―を申さずには置くまい/狂言・縄綯(虎寛本)」

存分

ぞんぶん【存分(に)】
without reserve;as much as one likes;to one's heart's content.〜に飲む(食う) drink (eat) one's fill.

存分立て

ぞんぶんだて 【存分立て】
自分の意見を押し通して固持すること。[日葡]

存否

そんぴ [1] 【存否】
(1)存在しているかいないかということ。「詩人の生家の―を問い合わせる」
(2)健在であるかないかということ。安否。「両親の―を問う」

存命

ぞんめい [0] 【存命】 (名)スル
生きていること。「亡父―中の出来事」「せめては―せらるる有志者の/経国美談(竜渓)」

存命する

ぞんめい【存命する】
be living[alive].〜中 (while) in life;in one's lifetime.

存命不定

ぞんめいふじょう [0] 【存命不定】
生きるか死ぬかわからないこと。「今日七日が間物をも喰はず,湯水をさへ飲み給はず,はや―にて候/御伽草子・小敦盛」

存問

そんもん [0] 【存問】 (名)スル
〔「ぞんもん」とも〕
安否を問うこと。慰問すること。存候。「その親族を―するものなきは/西国立志編(正直)」

存在

そんざい【存在】
existence;→英和
being.→英和
〜する be;→英和
exist;→英和
be existent.〜を認められる be recognized;win recognition.‖存在理由 the reason for being;the raison d'être.存在論《哲》ontology.

存在

そんざい [0] 【存在】 (名)スル
(1)人や事物があること,いること。また,その人や事物。「少数だが反対者も―する」「人類の―をおびやかすもの」「神の―を信ずる」「貴重な―」「気になる―」
(2)〔哲〕
〔英 being; (ドイツ) Sein〕
何かがあること,またあるもの。有。
 (ア)実体・基体・本質・本性など,他のものに依存することなくそれ自体としてあり,非本来的・偶有的でなく,絶対的・必然的にあるもの。
 (イ)現に事実として今ここにある事や物および人間の実存。現実存在。
 (ウ)感覚や経験に現れるもの。現象。
 (エ)判断において,主語と述語を結びつける繋辞(ケイジ)。「 S は P である」の「ある」。

存在と時間

そんざいとじかん 【存在と時間】
〔原題 (ドイツ) Sein und Zeit〕
哲学書。ハイデッガー著。1927年刊。「現存在」としての人間存在を「世界内存在」として分析しつつ,その本来的な在り方を時間性に基づくものとして解明する。実存哲学の代表的著作。

存在と無

そんざいとむ 【存在と無】
〔原題 (フランス) L'être et le néant〕
サルトルの哲学的主著。1943年刊。即自存在に対置される対自存在としての意識・人間存在を「無」ととらえ,人間の即自‐対自への投企を存在と無の弁証法として解明する。

存在判断

そんざいはんだん [5] 【存在判断】
存在命題を内容とする判断。

存在命題

そんざいめいだい [5] 【存在命題】
「…がある」「…が存在する」と,何かの存在を主張する形の命題。何かについて,何かを述べる形の命題と区別される。

存在感

そんざいかん [3] 【存在感】
(1)その独特の持ち味によって,その人が紛れもなくそこにいると思わせる感じ。「―のある俳優」
(2)そこに確かに存在しているという実感。

存在根拠

そんざいこんきょ [5] 【存在根拠】
「実在(ジツザイ)根拠」に同じ。

存在理由

そんざいりゆう [5] 【存在理由】
⇒実在根拠(ジツザイコンキヨ)

存在者

そんざいしゃ [3] 【存在者】
〔(ドイツ) Seiendes〕
存在するもの。人・物など個々の存在物を,存在そのものと区別していう語。

存在証明

そんざいしょうめい [4] 【存在証明】
何かが存在することを導出する議論。例えば,神についての存在証明が古来さまざまに提出された。

存在詞

そんざいし [3] 【存在詞】
文法で,用言の一類。「あり」「をり」「侍(ハベ)り」など,存在に関して陳述する語をいう。山田孝雄の用語。

存在論

そんざいろん [3] 【存在論】
〔(ドイツ) Ontologie〕
単に個々の事物(存在者)の特殊な性質ではなく,それらを存在させる存在そのものの意味や根本規定を研究する学問。アリストテレスの第一哲学以来,形而上学の基礎論であり,本体と現象との二元論に基づいて本体論ともいう。カントはウォルフ学派の存在論(本体論)を独断論として批判したが,現代では人間存在の分析を通じた新たな存在論の試み(ハイデッガー・サルトルなど)が再び起こっている。存在学。オントロギー。

存在論的証明

そんざいろんてきしょうめい [0] 【存在論的証明】
神の概念に基づいて神の存在を推論するもの。アンセルムスが最初に試みた。
→神の存在証明

存外

ぞんがい【存外(に)】
⇒案外.

存外

ぞんがい [0][1] 【存外】 (名・形動)[文]ナリ
(1)思っていたのと程度や様子が違う・こと(さま)。思いのほか。案外。副詞的にも用いる。「―な謝礼」「―うまくいった」「自分が―幅の利(キ)かない様に見えた事であつた/三四郎(漱石)」
(2)非常識な言動をすること。無礼。「娘ばかりの内証に入りて―せし故なし/浮世草子・懐硯 1」

存廃

そんぱい [0] 【存廃】
そのまま残しておくか,やめるかということ。存続と廃止。

存廃

そんぱい【存廃】
existence;→英和
maintenance (or abolition).→英和

存心

ぞんしん [0] 【存心】
心中のおもい。考え。存意。「ちよつとおめえの三絃を願はうといふ―だ/滑稽本・八笑人」

存応

ぞんのう ゾンオウ 【存応】
(1544-1620) 安土桃山・江戸初期の浄土宗の僧。諱(イミナ)は慈昌。勅号は普光観智国師。増上寺第一二世で,中興の祖。豊臣秀吉・徳川家康などの尊信を受ける。浄土宗規を定め,関東十八檀林を創設。貞蓮社源誉。

存念

ぞんねん [3] 【存念】
いつも心に思っていること。考え。所存。存じより。「御―を伺いたい」「死に就きて,元の土へと帰らん―/自由太刀余波鋭鋒(逍遥)」

存恤

そんじゅつ [0] 【存恤】 (名)スル
あわれんでねぎらうこと。「金銭を貯へ,及び他人を―する為めに倹省(ケンヤク)を務むるは/西国立志編(正直)」

存意

ぞんい [1] 【存意】
考え。意向。存念。「相手の―を確かめる」

存慮

ぞんりょ [1] 【存慮】
考え。みこみ。存念。

存星

ぞんせい [0] 【存星】
中国漆芸の技法の一。鎗金(ソウキン)(沈金(チンキン))の手法で文様を現し,その内に色漆を塗るか,文様を薄く彫って色漆をはめ込んでとぎ出したもの。中国にこの名称はなく,日本の茶人がつけたという。存星塗。

存没

そんぼつ [0] 【存没】
生存と死没。生死。

存滅

そんめつ [0] 【存滅】
存在することと滅亡すること。

存生

ぞんじょう [0] 【存生】 (名)スル
生きていること。生存。存命。「―せる間」「先生の―の時よりも派手な暮らしをしてをられる/青年(鴎外)」

存留

そんりゅう [0] 【存留】 (名)スル
とどめておくこと。残りとどまること。「即ち金銭を―する人と金銭を費やし用ふる人なり/西国立志編(正直)」

存疑

そんぎ [1] 【存疑】
〔「ぞんぎ」とも〕
十分に解明できず,疑問が残っていること。

存目

そんもく [0] 【存目】
目録だけあって原物のないこと。「四庫全書―提要」

存知

ぞんち [1] 【存知】 (名)スル
〔「ぞんぢ」とも〕
知っていること。心得ていること。承知。覚悟。「後日の訴訟を―して,木刀を帯しける用意のほどこそ神妙なれ/平家 1」

存知

ぞんじ 【存知】
⇒ぞんち(存知)

存立

そんりつ【存立】
existence.→英和
〜する exist.→英和

存立

そんりつ [0] 【存立】 (名)スル
存在して成り立つこと。「―の基盤がゆらぐ」「君主は民約の完美全良なるに因て能く―するものなれば/民約論(徳)」

存続

そんぞく [0] 【存続】 (名)スル
引き続き存在すること。「古い因習がいまだに―する」

存続する

そんぞく【存続する】
continue (to exist);→英和
last;→英和
keep up;maintain.→英和

存置

そんち [1] 【存置】 (名)スル
そのまま残しておくこと。「古代遺跡を―する」

存養

そんよう [0] 【存養】 (名)スル
〔孟子(尽心上)〕
本来の性質を失わぬようにして,その善性を養うこと。「王たらん者をして自由に懿徳(イトク)を―せしめ/民約論(徳)」

孜々として

しし【孜々として】
diligently;→英和
assiduously;→英和
with assiduity.

孜孜

しし [1] 【孜孜】
■一■ (ト|タル)[文]形動タリ
熱心に励むさま。孳孳(ジジ)。「君子は己を修むるに―たり/欺かざるの記(独歩)」
■二■ (副)
{■一■}に同じ。「―勉強して能く身を立て/福翁百話(諭吉)」

孜孜汲汲

ししきゅうきゅう [1] 【孜孜汲汲】 (ト|タル)[文]形動タリ
飽きることなく努力を重ねるさま。「―として其功を奏せし者も/世路日記(香水)」

こう カウ [1] 【孝】
両親を敬い,子としての道を尽くすこと。孝行。「親に―を尽くす」

きょう ケウ 【孝】
〔呉音〕
(1)親によく仕えること。「あはれなるもの,―ある人の子/枕草子 119」
(2)親の喪に服すこと。また,追善供養。「親の―よりけにやつれ給へり/源氏(柏木)」

孝ず

きょう・ず ケウ― 【孝ず】 (動サ変)
(1)親孝行をする。親によく仕える。「心正直にして父母に―・ずる心尤も深し/今昔 7」
(2)追善供養をする。「この入道殿二所は如法に―・じたてまつりたまひけり/大鏡(道兼)」

孝元天皇

こうげんてんのう カウゲンテンワウ 【孝元天皇】
記紀所伝で第八代天皇,大日本根子彦国牽尊(オオヤマトネコヒコクニクルノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。孝霊天皇の皇子。軽境原宮(カルノサカイバラノミヤ)を都とした。

孝女

こうじょ カウヂヨ [1] 【孝女】
親孝行な娘。孝行娘。

孝女白菊の歌

こうじょしらぎくのうた カウヂヨシラギク― 【孝女白菊の歌】
長編物語詩。落合直文作。1888年(明治21)発表。少女が父と兄を探し,苦労の末巡り会うまでの話。井上哲次郎の漢詩を翻案した,今様調の新体詩。

孝子

こうし カウ― [1] 【孝子】
親孝行な子供。孝行息子。

孝安天皇

こうあんてんのう カウアンテンワウ 【孝安天皇】
記紀の所伝で第六代天皇,日本足彦国押人尊(ヤマトタラシヒコクニオシヒトノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。孝昭天皇の皇子。在位102年という。

孝廉

こうれん カウ― [0] 【孝廉】
(1)孝行で正直なこと。
(2)中国,漢代の官吏登用徳目の一。郡国の長官に孝行で清廉な人物を推薦させ官吏に採用した。また,その徴士(チヨウシ)の名称。

孝弟

こうてい カウ― [0] 【孝悌・孝弟】
〔論語(学而)〕
父母に孝行をつくし,兄など年長者によくつかえること。

孝徳天皇

こうとくてんのう カウトクテンワウ 【孝徳天皇】
(597?-654) 日本書紀で,第三六代天皇(在位 645-654)。天万豊日尊(アメノヨロズトヨヒノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。名は軽皇子(カルノオウジ)。茅渟王(チヌノオオキミ)の王子。大化改新に加わり,難波長柄豊碕宮(ナガラトヨサキノミヤ)を都とした。

孝心

こうしん カウ― [0][1] 【孝心】
親に孝行しようとする気持ち。

孝志

こうし カウ― [1] 【孝志】
親に孝行しようとする心。孝心。

孝悌

こうてい カウ― [0] 【孝悌・孝弟】
〔論語(学而)〕
父母に孝行をつくし,兄など年長者によくつかえること。

孝文帝

こうぶんてい カウブン― 【孝文帝】
(467-499) 北魏(ホクギ)の第六代皇帝(在位 471-499)。姓名は元(拓跋(タクバツ))宏。廟号(ビヨウゴウ)は高祖。均田法・三長制を施行し国力の充実をはかる一方,中国同化策を行なった。

孝明天皇

こうめいてんのう カウメイテンワウ 【孝明天皇】
(1831-1866) 第一二一代天皇(在位 1847-1866)。名は統仁(オサヒト)。仁孝天皇の皇子。激しい攘夷主義者であったが,倒幕運動には反対。妹,和宮の将軍家茂への降嫁に同意した。

孝昭天皇

こうしょうてんのう カウセウテンワウ 【孝昭天皇】
記紀所伝で,第五代天皇,観松彦香殖稲尊(ミマツヒコカエシネノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。懿徳(イトク)天皇の皇子。都は葛城の掖上(ワキガミ)の池心宮。

孝標女

たかすえのむすめ タカスヱ― 【孝標女】
⇒菅原孝標女(スガワラノタカスエノムスメ)

孝経

こうきょう カウキヤウ 【孝経】
中国,十三経の一。一巻。編者未詳。戦国時代に成立か。孔子と弟子の曾子の問答の形で孝道について述べ,孝を最高道徳,治国の根本とする。

孝行

こうこう カウカウ [1] 【孝行】 (名・形動)スル[文]ナリ
(1)子が親を敬い,よく尽くす・こと(さま)。
⇔不孝
「老母に―する」「―な息子」
(2)(親に対するように)大切にするさま。「女房―」

孝行

こうこう【孝行】
filial duty[piety].〜な good[dutiful] <son> .→英和
親に〜する be good[kind]to one's parents.

孝謙天皇

こうけんてんのう カウケンテンワウ 【孝謙天皇】
(718-770) 第四六代天皇(在位 749-758)。名は阿倍(アベ)・高野姫尊。聖武天皇の皇女。母は光明皇后。在位中に東大寺大仏を開眼。従兄の藤原仲麻呂を重用したが,のち道鏡を寵愛し,仲麻呂らの反乱を招いた。764年,重祚(チヨウソ)して称徳天皇となる。

孝道

こうどう カウダウ [0][1] 【孝道】
親を敬い仕える道。孝行の道。

孝霊天皇

こうれいてんのう カウレイテンワウ 【孝霊天皇】
記紀の所伝で第七代天皇,大日本根子彦太瓊尊(オオヤマトネコヒコフトニノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。孝安天皇の皇子。都は黒田の廬戸宮。

孝順

こうじゅん カウ― [0] 【孝順】 (名・形動)[文]ナリ
親に孝行で,その意に従順である・こと(さま)。「―にして善く祖先に事(ツカ)へ/日本開化小史(卯吉)」

孝養

きょうよう ケウヤウ 【孝養】
(1)親に孝行を尽くすこと。こうよう。「いと―の心深く/源氏(常夏)」
(2)亡くなった人,特に亡くなった親のために後世菩提を弔うこと。供養。「堂塔をもたて―をもすべからず/平家 6」

孝養

こうよう カウヤウ [0] 【孝養】 (名)スル
親に孝行して養うこと。「―を尽くす」「父母の許(モト)に―して/蜃中楼(柳浪)」

孟冬

もうとう マウ― [0] 【孟冬】
〔「孟」ははじめの意〕
(1)冬のはじめ。初冬。
(2)陰暦一〇月の異名。

孟冬の宴

もうとうのえん マウ― 【孟冬の宴】
平安時代,陰暦一〇月一日に行われた旬(シユン)の宴(ウタゲ)。

孟嘗君

もうしょうくん マウシヤウ― 【孟嘗君】
(?-前279頃) 中国,戦国時代の斉の王族。姓は田,名は文。各地の有為の士を食客として数千人も養い,勢力を振るった。戦国末の四君の一人。
→鶏鳴狗盗(ケイメイクトウ)

孟夏

もうか マウ― [1] 【孟夏】
〔「孟」ははじめの意〕
(1)夏のはじめ。初夏。
(2)陰暦四月の異名。

孟夏の宴

もうかのえん マウ― 【孟夏の宴】
平安時代,陰暦四月一日に行われた旬(シユン)の宴。

孟子

もうし マウシ 【孟子】
(1)(前372-前289) 中国,戦国時代の魯の思想家。名は軻(カ),字(アザナ)は子輿(シヨ)・子車。孔子の思想を継承し祖述して「孟子{(2)}」を残す。諸国を遊説したがいれられず,故郷の鄒(スウ)(山東省)で門人の教育にあたった。仁や孝悌を重んずるとともに性善説に基づいた王道政治を説き,富国強兵は覇道であるとして反対した。後世,「孔孟」と並称される。
→孟母三遷の教え
→孟母断機の教え
(2)〔「もうじ」とも〕
中国,戦国時代中期の思想書。七編。孟子{(1)}の言行をその弟子たちが編纂(ヘンサン)したもの。民生の安定,徳教による感化を中心とする王道政治を主張し,また性善説に基づく道徳論・修養論を展開している。その文章は議論体の古文の模範とされる。四書の一で,儒教の必読書とされた。

孟子

もうし【孟子】
Mencius.

孟宗

もうそう【孟宗(竹)】
a bamboo.→英和

孟宗

もうそう マウ― [0] 【孟宗】
(1)中国の二十四孝の一人。寒中に筍(タケノコ)を母親に供した孝子の名。
(2)「孟宗竹」の略。

孟宗竹

もうそうちく マウ― [3] 【孟宗竹】
イネ科の大形のタケ。中国原産。主に筍をとるため栽培される。日本にあるタケでは最も大きく,高さ12メートル,径20センチメートルに達する。筍は食用。皮は紫褐色の毛が密生し,食物を包むのに用いた。枝は節から二個ずつ出,葉は小形で薄い。まれに開花する。

孟春

もうしゅん マウ― [0] 【孟春】
〔「孟」ははじめの意〕
(1)春のはじめ。初春。
(2)陰暦一月の異名。

孟月

もうげつ マウ― [1] 【孟月】
四季の最初の月。陰暦一月・四月・七月・一〇月のこと。

孟月の宴

もうげつのえん マウ― 【孟月の宴】
平安時代,宮中で行われた孟夏の旬(シユン)と孟冬の旬の宴。

孟母

もうぼ マウ― 【孟母】
孟子の母。賢母として名高い。

孟浩然

もうこうぜん マウカウゼン 【孟浩然】
(689-740)
〔「もうこうねん」とも〕
中国,盛唐の詩人。名は浩。浩然は字(アザナ)。襄陽(ジヨウヨウ)の人なので孟襄陽ともいう。自然の風物を歌って王維と並称される。詩「春暁」は最も有名。

孟浪

もうろう マウラウ [0] 【孟浪】
いいかげんなこと。根拠のないこと。「―思を搆ふるまま前後錯乱して/小説神髄(逍遥)」

孟秋

もうしゅう マウシウ [0] 【孟秋】
〔「孟」ははじめの意〕
(1)秋のはじめ。初秋。
(2)陰暦七月の異名。

き [1] 【季】
(1)一年を四つに分けた春・夏・秋・冬のそれぞれの時節。
(2)連歌・俳諧で句に詠み込む四季および四季の景物。「―のない句」
(3)年月の区分にいう語。一年を一季,半年を半季という。

季の御読経

きのみどきょう [1] 【季の御読経】
春秋の二季,主に陰暦二月と八月に四日間,宮中の紫宸殿に多くの僧を請じて大般若経などを講読させた儀式。

季世

きせい [0] 【季世】
末の世。末世。

季候

きこう [0] 【季候】
季節や天候。時節。時候。

季冬

きとう [0] 【季冬】
(1)冬の末。晩冬。
(2)陰暦一二月の異名。

季刊

きかん [0] 【季刊】
雑誌などを春・夏・秋・冬の各季節ごとに年四回刊行すること。また,その刊行物。クオータリー。

季刊の

きかん【季刊の】
quarterly.→英和
季刊誌 a quarterly (magazine).

季吟

きぎん 【季吟】
⇒北村(キタムラ)季吟

季夏

きか [1][2] 【季夏】
(1)夏の末。晩夏。
(2)陰暦六月の異名。

季女

きじょ [1] 【季女】
一番すえの娘。すえむすめ。

季子

きし [1] 【季子】
末の子。まっし。ばっし。

季寄せ

きよせ [0] 【季寄せ】
〔四季の詞(コトバ)寄せの略〕
俳諧の季語を,季に従って分類整理したもの。俳諧歳時記の類。

季春

きしゅん [0] 【季春】
(1)春の末。暮春。
(2)陰暦三月の異名。

季末

きまつ [0] 【季末】
季節の終わり。「―大売り出し」

季札

きさつ 【季札】
(前561頃-前515頃) 中国,春秋時代,呉王寿夢の末子。たびたびの譲位を固辞し,諸国の賢人と交わる。また,その剣を徐君が欲しているのを知り与えようとしたが,すでに没していたため墓辺の樹にかけて贈り,生前の約束を果たしたという。

季物

きもの [1][0] 【季物】
季節のもの。その季節に出まわる野菜・果物・魚など。

季禄

きろく [0] 【季禄】
律令制で官人に与えられた俸禄。春秋二季に分け,位階に応じて絁(アシギヌ)・布・綿・糸・鍬(クワ)などが支給された。一〇世紀以後次第に衰退し消滅した。

季秋

きしゅう [0] 【季秋】
(1)秋の末。晩秋。
(2)陰暦九月の異名。

季移り

きうつり [2] 【季移り】
連歌・連句で,ある季から他の季に雑(ゾウ)の句をはさまずに付けること。

季節

きせつ【季節】
a season.→英和
〜向きの(はずれの,おくれの) in (out of,behind the) season.桜(海水浴)の〜 the cherry (swimming) season.‖季節感 a sense of the season(s).季節風 a seasonal wind;a monsoon.季節料理 dishes of the season.季節労働者 a seasonal laborer.

季節

きせつ [2][1] 【季節】
(1)一年を天候の特徴に応じて分けたときの,それぞれの区切り。日本など温帯では春・夏・秋・冬の四季がある。「―の変わり目」
(2)時期。シーズン。「桜の―」「行楽の―」

季節予報

きせつよほう [4] 【季節予報】
暖候季と寒候季の天候を予報すること。例えば,入梅の時期,梅雨の性格,夏の暑さ,冬の寒さなどの予報。

季節労働

きせつろうどう [4] 【季節労働】
(1)農業や漁業など,季節によって仕事の量に大きな差のある産業における労働。
(2)季節的な余暇を利用して本業以外の他の労働に従事すること。
→出稼(デカセ)ぎ

季節労働者

きせつろうどうしゃ [6] 【季節労働者】
季節労働に従事する人。

季節区分

きせつくぶん [4] 【季節区分】
一年を天候の推移などによって,いくつかの期間に区分すること。

季節唄

きせつうた [3] 【季節唄】
春は春唄,夏は夏唄というように,その季節にだけ唄われた民謡。神をまつるときや農作業をするときにその季節の風物を唄うことで神に豊作を祈願したもので,日本民謡の原点と考えられる。

季節回遊

きせつかいゆう [4] 【季節回遊】
水温などの季節による変化に応じて水生動物が移動すること。

季節型

きせつがた [0] 【季節型】
同じ種類の動物が季節の違いによって示す形態・色彩などの変異。ライチョウ・キアゲハなどに顕著。季節的変異。

季節外れ

きせつはずれ [4] 【季節外れ】
その物事にふさわしい季節にはずれていること。「―の台風に見舞われる」

季節感

きせつかん [3] 【季節感】
その季節らしい感じ。「―のあるメニュー」

季節病

きせつびょう [0] 【季節病】
特定の季節に多発する病気。夏の腸炎ビブリオ食中毒・日本脳炎,冬のインフルエンザなど。

季節調整

きせつちょうせい [4] 【季節調整】
時系列経済データから,季節的な変動部分を取り除く手続き。

季節関税

きせつかんぜい [4] 【季節関税】
保存のきかない果物や野菜などの輸入品について,国内の農業生産者を保護するため,ある季節に限って高い税率で賦課する関税。

季節風

きせつふう [0] 【季節風】
一般に夏は海洋から大陸に,冬は大陸から海洋へと,季節によってほぼ正反対にかつ広範囲に吹いている風系。日本付近では夏の南東風と,冬の北西風とが季節風である。モンスーン。

季節風気候

きせつふうきこう [6] 【季節風気候】
季節風によって特徴づけられる気候。夏は海洋から吹きこむ季節風によって高温多湿,冬は大陸からの季節風によって低温乾燥がその一般的特徴。

季肋部

きろくぶ [3] 【季肋部】
上腹部で左右の肋骨弓下の部分。

季語

きご [1] 【季語】
連歌・俳諧・俳句などで,句の季節を規定する言葉。季の詞。四季の詞。季題。

季路

きろ 【季路】
孔門十哲の一人,子路の字(アザナ)。

季違い

きちがい [2] 【季違い】
(俳句などで)それにふさわしい季節と違っていること。

季重なり

きがさなり [2] 【季重なり】
俳句で,一句のうちに季語が二つ以上詠み込まれること。主題が分裂するので忌む。

季題

きだい [0] 【季題】
(1)「季語(キゴ)」に同じ。元来,発句の中に題として詠まれる季を示す語を季題といい,発句・連句を通じて用いられる季を表す語を季語とよんで区別していた。
(2)(句会などで)俳句を作る詠題として出された季語。

こ [1] 【孤】 (名・形動)[文]ナリ
ひとりぼっちである・こと(さま)。「寒樹の夕空に倚(ヨ)りて―なる風情/金色夜叉(紅葉)」

孤介

こかい [0] 【孤介】
心が狭く,世間の人に親しまないこと。

孤例

これい [0] 【孤例】
たった一つの例。

孤児

みなしご [3][0] 【孤児】
両親のない幼児。親なし子。こじ。

孤児

みなしご【孤児】
⇒孤児(こじ).

孤児

こじ [1] 【孤児】
(1)両親のいない子。みなしご。孤子(コシ)。「戦災―」「―院」
(2)(比喩的に)仲間のないこと。孤立した存在。「業界の―」

孤児

こじ【孤児】
an orphan.→英和
〜になる be orphaned;be left an orphan.→英和
‖孤児院 an orphanage.

孤児薬

みなしごやく [4] 【孤児薬】
⇒オーファン-ドラッグ

孤児院

こじいん [2] 【孤児院】
身寄りのない児童を収容して養育した社会事業の施設。1947年(昭和22),児童福祉法によって,名称が養護施設と改められた。

孤剣

こけん [1] 【孤剣】
たった一本の剣。また,剣だけを身に帯びること。

孤坐

こざ [1] 【孤坐】 (名)スル
ひとりですわっていること。独坐。「幽窓の下(モト)に―して深遠の道理を考へ/福翁百話(諭吉)」

孤城

こじょう [1] 【孤城】
(1)ただ一つだけぽつんと立っている城。
(2)敵軍に囲まれ,援軍の来るあてもない城。

孤城落日

こじょうらくじつ [0] 【孤城落日】
〔王維「送韋評事詩」〕
孤立無援の城と,沈みゆく夕日。滅びゆくものの頼りなさにたとえる。

孤塁

こるい [0][1] 【孤塁】
一つだけ残ったとりで。

孤客

こかく [0] 【孤客】
ひとり旅の人。

孤山

こざん [1] 【孤山】
ただ一つぽつんとある山。

孤峰

こほう [0] 【孤峰】
一つだけ孤立している峰。

孤島

ことう [0] 【孤島】
他の島や陸地から遠く離れて,海上に一つだけぽつんとある島。「絶海の―」

孤島

ことう【孤島】
a solitary island.

孤帆

こはん [0] 【孤帆】
一艘(ソウ)だけ浮かんでいる帆かけ船。

孤平

こひょう [0] 【孤平】
漢詩で,仄声(ソクセイ)の文字と文字の間に平声(ヒヨウシヨウ)の文字一字を用いること。詩病(シヘイ)の一つ。韻律を重視する絶句・律詩では最も嫌う。

孤弱

こじゃく [0] 【孤弱】 (名・形動)[文]ナリ
(1)ひとりぼっちで寄る辺なくか弱い・こと(さま)。「幼にして―なるを奇貨とし/佳人之奇遇(散士)」
(2)幼くて,みなし子であること。「頼朝―の流人として/読本・弓張月(残)」

孤影

こえい [1][0] 【孤影】
ひとりぼっちの,寂しい感じを与える姿。「―悄然(シヨウゼン)」

孤忠

こちゅう [0] 【孤忠】
他に味方のいない,たった一人だけの忠義。「―を全うし/金色夜叉(紅葉)」

孤愁

こしゅう [0] 【孤愁】
ひとりで物思いにふけること。

孤月

こげつ [1] 【孤月】
ものさびしげに見える月。

孤本

こほん [0] 【孤本】
それ一冊のみ伝わって他にはない本。

孤村

こそん [0] 【孤村】
ぽつんとかけ離れたところにある村。

孤樹

こじゅ [1] 【孤樹】
たった一本だけ立っている木。「松の―」

孤注

こちゅう [0] 【孤注】
〔「宋史(寇準伝)」による。「孤」は一つ・一度,「注」は投げ出して賭けること〕
(1)博打(バクチ)で,最後の所持金を全部はたいて,勝負を一挙に決すること。
(2)命運をかけて物事を試みること。

孤灯

ことう [0] 【孤灯】
暗い中に一つだけともっている灯火。

孤独

こどく [0] 【孤独】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
頼りになる人や心の通じあう人がなく,ひとりぼっちで,さびしい・こと(さま)。「―な生活」「―な生涯」「天涯―」
■二■ (名)
孤児と子のない老人。寄るべなき身。「鰥寡(カンカ)―」「窮民―の飢をたすくるにも非ず/太平記 33」
[派生] ――さ(名)

孤独

こどく【孤独】
solitude;→英和
loneliness.〜の solitary <life> ;→英和
lonely.→英和

孤独の迷宮

こどくのめいきゅう 【孤独の迷宮】
〔原題 (スペイン) Laberinto de la soledad〕
パスの評論集。1950年刊。複雑な歴史を背負ったメキシコ人の屈折したアイデンティティーを詩的文体によって鋭く分析した。

孤独園

こどくおん 【孤独園】
「給孤独園(ギツコドクオン)」の略。

孤独地獄

こどくじごく [4] 【孤独地獄】
〔仏〕 地獄の一。現世の,山野・空中・樹下などに孤立して存在する地獄。孤地獄。

孤猿

こえん [0] 【孤猿】
群れを離れて,ただ一匹でいる猿(サル)。

孤称

こしょう [0] 【孤称】
〔「孤」は徳がないの意で,王侯・君主の謙称〕
帝王の位につくこと。「南面にして―せんとならば/太平記 4」

孤立

こりつ [0] 【孤立】 (名)スル
(1)他から離れて一つだけ立っていること。
(2)仲間がなく,一つだけで存在すること。「一人だけ―した状態になる」
(3)〔法〕 対立・対応するものがないこと。「―義務」

孤立

こりつ【孤立】
isolation.→英和
〜する be isolated;→英和
stand alone.〜した isolated;solitary.→英和
‖孤立主義(者) isolationism (an isolationist).

孤立主義

こりつしゅぎ [4] 【孤立主義】
国家が他国と同盟を結ばず,孤立を保持する外交上の態度。アメリカのモンロー主義など。

孤立点

こりつてん [3] 【孤立点】
〔数〕 位相空間の部分集合 � に属する点であって,� の集積点でないもの。

孤立無援

こりつむえん [0] 【孤立無援】
仲間もなく,助けてくれる者がいないこと。「―で戦う」

孤立系

こりつけい [0] 【孤立系】
⇒閉鎖系(ヘイサケイ)

孤立語

こりつご [0] 【孤立語】
(1)言語の形態的類型による分類の一。単語が文中で使われる時,屈折や膠着(コウチヤク)の手続きなしに用いられる言語。文法的な機能は配列の順序によって決まる。中国語・チベット語・タイ語の類。
→屈折語
→膠着語
→抱合語
(2)系統不明の言語。

孤笈

こきゅう [0] 【孤笈】
一人で笈(オイ)を負って遠く学びに行くこと。遊学すること。「―万里僅に此土に遊学するに過ぎず/佳人之奇遇(散士)」

孤篷庵

こほうあん 【孤篷庵】
京都大徳寺境内にある塔頭(タツチユウ)。1612年,小堀遠州が竜光院内に建て,のち大徳寺に移したが1793年に焼失。現在のものは松平治郷(ハルサト)(不昧(フマイ))の再建。忘筌(ボウセン)・山雲床の二茶室が有名である。

孤絶

こぜつ [0] 【孤絶】 (名)スル
他とのつながりを絶たれて孤立していること。「大海に―した小島」

孤老

ころう [0] 【孤老】
一人暮らしの老人。孤独な老人。

孤舟

こしゅう [0] 【孤舟】
ただ一艘浮かんでいる舟。

孤衾

こきん [0] 【孤衾】
ひとり寝の寝床。また,ひとり寝。

孤身

こしん [0][1] 【孤身】
頼るところのないひとり身。

孤軍

こぐん [1] 【孤軍】
味方から孤立した少人数の軍隊。

孤軍奮闘

こぐんふんとう [1] 【孤軍奮闘】 (名)スル
支援する者もない中で,ひとりで懸命にたたかうこと。ひとりで難事業に立ち向かって努力する場合などにもいう。

孤軍奮闘する

こぐん【孤軍奮闘する】
fight unsupported[alone];cope <with the situation> alone.

孤閨

こけい [0] 【孤閨】
〔ひとり寝の部屋の意〕
夫が不在で,妻がひとりで寂しく寝ること。また,その部屋。

孤陋

ころう [0] 【孤陋】
世間から孤立していて,視野が狭いこと。「独学―といへど/胆大小心録」

孤雁

こがん [1][0] 【孤雁】
群れを離れて一羽で飛んでいる雁。

孤雲

こうん [1] 【孤雲】
一つだけはなれて浮かぶ雲。片雲。

孤高

ここう [0] 【孤高】
ただひとり,他とかけ離れて高い境地にいること。「―の精神」「―を持する」

がく [0][1] 【学】
学問。学術。知識。「―に志す」「―のある人」

がく【学】
learning;scholarship (学識).→英和
〜がある be learned.

学す

がく・す 【学す】 (動サ変)
学問をする。まなぶ。「もはらに仙術を―・す/今昔 6」

学び

まねび 【学び】
まねをすること。まなび。「妍(カオヨ)き少女の巴里(パリ)―の粧したる/舞姫(鴎外)」
→まねぶ

学び

まなび [0] 【学び】
(1)まなぶこと。学問。
(2)まね。まねごと。「野送りの―をせしこそ不思議なれ/浮世草子・禁短気」

学びの園

まなびのその [5][0] 【学びの園】
学校。学園。学びの庭。

学びの庭

まなびのにわ [0] 【学びの庭】
「学びの園(ソノ)」に同じ。

学びの窓

まなびのまど [5] 【学びの窓】
学校。学舎。学窓。

学びの道

まなびのみち [0] 【学びの道】
学問の道。学問。

学び出だす

まねびいだ・す 【学び出だす】 (動サ四)
似たものを作り出す。本物のとおりにいう。「後れたる方をば言ひ隠し,さてもありぬべき方をば繕ひて,―・すに/源氏(帚木)」

学び出づ

まねびい・ず 【学び出づ】 (動ダ下二)
「まねびいだす」に同じ。「―・づればことなることなしや/源氏(蛍)」

学び舎

まなびや [0][3] 【学び舎】
学校。校舎。

学ぶ

まなぶ【学ぶ】
learn (習い覚える);→英和
study (研究する).→英和

学ぶ

まな・ぶ [0][2] 【学ぶ】
■一■ (動バ五[四])
〔「まねぶ(学)」と同源〕
(1)教えを受けて知識や技芸を身につける。「大学で経済学を―・ぶ」「遠近法を―・ぶ」
(2)勉強する。学問をする。「よく―・びよく遊べ」
(3)経験を通して知識や知恵を得る。わかる。「人生の何たるかを―・ぶ」「この事件から―・んだこと」
(4)まねる。「一天四海の人皆是を―・ぶ/平家 1」
[可能] まなべる
■二■ (動バ上二)
{■一■}に同じ。「出家して仏道に入りて法を―・びよ/今昔 2」

学ぶ

まね・ぶ 【学ぶ】 (動バ四)
〔「まなぶ(学)」と同源〕
(1)まねする。まねて言う。「人の言ふらむことを―・ぶらむよ/枕草子 41」
(2)見聞きしたことをそのまま人に語る。「さまざま―・び尽くしがたし/増鏡(あすか川)」
(3)学問・技芸などを習得する。「文才を―・ぶにも/源氏(乙女)」

学らん

がくらん [0] 【学らん】
詰め襟の男子学生服の俗称。特に,上着の丈が長く,ズボンがだぶだぶのものをいう。

学んで時にこれを習う亦(マタ)説(ヨロコ)ばしからずや

学んで時にこれを習う亦(マタ)説(ヨロコ)ばしからずや
〔「論語(学而)」〕
教えを受けたり書物を読んだりして学んだことを,折にふれて繰り返し学習することによって身につけてゆくのはなんと楽しいことではないか。

学事

がくじ [1] 【学事】
(1)学問に関することがら。「―に志す」
(2)学校に関することがら。「―報告」

学会

がっかい ガククワイ [0] 【学会】
同じ学問を専攻する学者が,研究上の協力・連絡・意見交換などのために組織する会。

学会

がっかい【学会】
a <literary,scientific> society;→英和
an academy.→英和

学位

がくい [1] 【学位】
大学を卒業した者,及び大学院の課程を修了した者に対して授与する称号。学士・修士・博士の三種がある。旧学位令では博士のみで,文部大臣の認可を経て大学が授与していた。「―を取る」
→博士
→修士

学位

がくい【学位】
<take,hold,get,receive,confer> a degree;→英和
a doctorate (博士号).→英和
‖学位授与式 a degree ceremony.学位論文 a <doctoral> thesis;dissertation.名誉学位 an honorary degree.

学位授与機構

がくいじゅよきこう [1][4][1][3] 【学位授与機構】
短期大学・高等専門学校を卒業した者などのうち,大学で一定の単位を修得するなどして大学を卒業した者と同等以上の学力を有すると認められる者,また学校教育法以外の法律により設けられている気象大学校・防衛医科大学校・防衛大学校などを卒業・修了した者に学位を授与する文部省所轄の大学共同利用機関。1991年(平成3)設置。

学位論文

がくいろんぶん [4] 【学位論文】
学位請求のために提出する論文。

学侶

がくりょ [1] 【学侶】
(1)学問する僧。学生(ガクシヨウ)。
(2)〔「学侶方」の略〕
高野山において一山を学侶方・行人方(ギヨウニンカタ)・聖方(ヒジリカタ)に三分したものの一。真言宗の本来の構成員で,仏教を正式に学んだ者。1130年覚鑁(カクバン)上人が学侶三六人をおいたのに始まる。

学修

がくしゅう [0] 【学修】 (名)スル
〔古くは「がくしゅ」〕
学問をまなびおさめること。学習。修学。

学債

がくさい [0] 【学債】
〔「学校債券」の略〕
学校法人が,入学者やその父母に任意に財政援助を求める方策として発行する債券。一定期間後に無利子で返却することが原則。

学僕

がくぼく [0] 【学僕】
師の家や学校・塾の下男として働きつつ勉学する人。「例の―の地位のあきがあるや否やを学校に問ひあはして呉(ク)れることに/思出の記(蘆花)」

学僧

がくそう [0] 【学僧】
(1)学問に優れた僧。
(2)修学中の僧。

学兄

がっけい ガク― [0] 【学兄】
〔学問上の先輩の意〕
同じ学問をしている友人に対し,手紙文などで用いる敬称。

学兄

がくけい [0] 【学兄】
⇒がっけい(学兄)

学内

がくない【学内】
<on> the campus.→英和
〜に in the university.→英和

学内

がくない [2] 【学内】
学校,特に大学の内部。「―の問題」

学制

がくせい【学制】
<reform> the educational system.

学制

がくせい [0] 【学制】
(1)学校制度に関する規定。普通,1947年(昭和22)発足の現行学制を新制,それ以前を旧制という。
(2)1872年(明治5)に公布された日本の近代学校制度に関する最初の法令。79年教育令公布とともに廃止。

学則

がくそく【学則】
<observe,break> school regulations.

学則

がくそく [0] 【学則】
各学校がその組織編成・教育課程・管理運営などについて定めた規則。校則。「―に従う」

学割

がくわり [0] 【学割】
「学生割引」の略。「―がきく」

学割料金

がくわり【学割料金】
<at> reduced fees for students.学割定期券 a students' season ticket.

学力

がくりょく【学力】
scholarship.→英和
〜がある(ない) be a good (poor) scholar.‖学力試験 an achievement test.

学力

がくりょく [2][0] 【学力】
学校などにおける系統的な教育を通じて獲得した能力。教科内容を正しく理解し,それを知識として身につけ,その知識を応用して新しいものを創造する力。がくりき。「基礎―」「―が低下する」

学力

がくりき [2][0] 【学力】
「がくりょく(学力)」に同じ。「眠い眼を睡(ネ)ずして得た―を/浮雲(四迷)」

学務

がくむ [1] 【学務】
学校や教育に関する事務。

学務

がくむ【学務(課)】
(the section of) educational affairs.

学務委員

がくむいいん [4] 【学務委員】
戦前,主として市町村の公立小学校に置かれ,学事・教育に関する事務をつかさどった委員。

学匠

がくしょう [0] 【学匠】
(1)学問のある優れた学者。大学者。
(2)「学生(ガクシヨウ){(2)}」に同じ。

学区

がっく ガク― [0][1] 【学区】
(1)公立の小・中学校に就学する者の通学すべき学校を指定するため,教育委員会が設定した区域。
(2)1872年(明治5)の学制において定められた学校設置および教育行政のための単位区画。

学区

がっく【学区(制)】
a school district (system).

学区制

がっくせい ガク― [0] 【学区制】
(1)学区を定めて学校を設置し,その学区内に住む児童・生徒を就学させる制度。
(2)学区を設けてこれを教育行政の単位とする制度。

学卒

がくそつ [0] 【学卒】
「大学卒業(者)」の略。大卒。「―者」

学参

がくさん [0] 【学参】
「学習参考書(ガクシユウサンコウシヨ)」の略。

学友

がくゆう [0] 【学友】
(1)同じ学校の友達。
(2)学問上の友人。

学友

がくゆう【学友】
a schoolmate;→英和
a schoolfellow;→英和
a fellow student.学友会 a students' association[society](在学生の);a graduates'[an alumni]association (卒業生の).

学名

がくめい [0] 【学名】
学問上,生物を呼ぶために世界共通につけられた名称。通常二名法(ニメイホウ)が用いられる。

学名

がくめい【学名】
a scientific name[term].

学問

がくもん [2] 【学問】 (名)スル
(1)一定の原理によって説明し体系化した知識と,理論的に構成された研究方法などの全体をいう語。「―に志す」
(2)勉強をすること。知識を得るために学ぶこと。また,それによって得た知識。「―のある人」
〔中世・近世には「学文」とも書かれた〕

学問

がくもん【学問】
learning;study;→英和
scholarship (学力).→英和
〜のある(ない) (un)educated.→英和
〜をする study;→英和
learn;→英和
pursue one's studies.

学問の自由

がくもんのじゆう [2][2] 【学問の自由】
学問の研究・発表・教授の自由。学問・研究が,政治的・宗教的諸権力によって脅かされてはならないこと。憲法は,明文でこれを保障している。

学問ノススメ

がくもんのすすめ 【学問ノススメ】
福沢諭吉の主著の一。1872(明治5)〜76年刊。冒頭で「天は人の上に人を造らず」と天賦人権論の立場を明らかにし,個人主義・実利主義に基づいて学問論・国家論・知識人論など多彩な民主主義的立国論を展開した。明治初期における最大のベストセラーで当時の教育政策にも大きな影響を与えた。

学問僧

がくもんそう [3] 【学問僧】
学問に励む僧。特に,外国に留学して学ぶ僧。

学問所

がくもんじょ [0][5] 【学問所】
(1)学問をする場所。書斎。
(2)学問をするための建物。学校。「僕は藩の―の址に出来た学校に通ふことになつた/ヰタ・セクスアリス(鴎外)」
(3)「昌平坂学問所(シヨウヘイザカガクモンジヨ)」のこと。

学問所勤番

がくもんじょきんばん [6] 【学問所勤番】
江戸幕府の職名。昌平坂学問所の事務をつかさどる。1798年創設。

学問所奉行

がくもんじょぶぎょう [6] 【学問所奉行】
江戸幕府の職名。寺社奉行次席。昌平坂学問所を総括する役。大名中から任ぜられた。1862年創設,64年廃止。

学問料

がくもんりょう [3] 【学問料】
平安時代,大学寮の学生のうち希望者に支給された学資。学料。給料。

学問的

がくもんてき [0] 【学問的】 (形動)
学問に関するさま。学問としての内容・方法を備えているさま。「―関心」「―に立証する」

学問連歌

がくもんれんが [5] 【学問連歌】
故事・古語を多く詠み込んだ衒学(ゲンガク)的な連歌をからかっていった語。

学園

がくえん [0] 【学園】
学校。小・中学から短大・大学までなど,いくつかの学校から成る組織をいうことが多い。

学園

がくえん【学園】
an educational institution.〜祭 a college[school]festival.〜都市 a university[college]town.

学園都市線

がくえんとしせん 【学園都市線】
JR 北海道の函館本線・札沼線を通って,札幌・大学前間を直通する列車線の称。

学地

がくじ [1] 【学地】
〔「がくち」とも〕
〔仏〕 仏教の真理を理解しているが,まだ煩悩(ボンノウ)をすべて消滅させてはおらず,修行すべきことの残っている立場。有学地(ウガクジ)。

学堂

がくどう [0] 【学堂】
学問を教授する所。学校。

学報

がくほう [0] 【学報】
(1)学術上の報告。また,大学の研究発表の雑誌。紀要。
(2)大学が発行する雑誌・報告書の類。

学士

がくし【学士】
a bachelor;→英和
a university[college]graduate.‖学士院 the Japan Academy.学士号 a bachelor's degree.文(理)学士 Bachelor of Arts (Science) <B.A.(B.S.)> (学位).

学士

がくし [1] 【学士】
(1)大学を卒業した人に与えられる学位。また,その人。
(2)学問を専門とする人。学者。「三宅石庵は王陽明の風な―ぢやが/胆大小心録」
(3)律令制で,経書の講義をした春宮(トウグウ)坊の職員。東宮学士。

学士院

がくしいん [3] 【学士院】
日本学士院の略称。

学士院賞

がくしいんしょう [4] 【学士院賞】
日本学士院が学術上特に優れた研究・業績に対して毎年授与する賞。
→恩賜(オンシ)賞

学外

がくがい【学外】
outside the university.→英和

学外

がくがい [2] 【学外】
学校,特に大学のそと。

学寮

がくりょう [0] 【学寮】
(1)私塾や学校で,生徒が寄宿する所。寄宿舎。寮。
(2)平安時代,大学寮の学生(ガクシヨウ)の寄宿寮。
(3)江戸時代,寺院で僧侶が止宿して修学する所。学林。
(4)湯島聖堂に属した生徒の寮室。

学帽

がくぼう [0] 【学帽】
学校の制帽。学生帽。

学帽

がくぼう【学帽】
a school cap.

学年

がくねん【学年】
a school[an academic]year.3〜である be in the third grade[ <英> form].‖学年末試験 the year-end[final]examination.

学年

がくねん [0] 【学年】
(1)一年を一つの区切りとした学校教育の期間。日本では,普通,四月に始まり三月で終わる。
(2)修学期間によって区別した学生や生徒の学級。「第三―」「最高―」

学年試験

がくねんしけん [6][5] 【学年試験】
学年{(1)}の終わりに,学生・生徒の学業修得の程度を検査するために行う試験。学年末試験。

学府

がくふ [1] 【学府】
学問をするところ。学校。「最高―」

学府

がくふ【学府】
an educational institution.

学徒

がくと [1] 【学徒】
(1)学校で勉強する人。学生と生徒。
(2)学問・研究をする人。学者。研究者。「この分野の一―としての意見」

学徒

がくと【学徒】
a student;→英和
a scholar (学者).→英和

学徒兵

がくとへい [3] 【学徒兵】
学徒出陣によって戦争に参加した兵。

学徒出陣

がくとしゅつじん [1] 【学徒出陣】
第二次大戦中1943年(昭和18)12月から文科系学生の徴兵猶予が停止され,在籍のまま陸海軍に入隊し,戦争に参加したこと。

学徒勤労動員

がくときんろうどういん [4] 【学徒勤労動員】
1938年(昭和13)頃から,生産力増強の目的で,中学校以上の学生・生徒に強制した勤労動員。44年には学業は事実上停止され,在籍のまま軍需工場などへの動員が強化された。

学徳

がくとく [0] 【学徳】
学問と徳行。「―兼ね備えた人」

学恩

がくおん [0] 【学恩】
学問の上で教えを受けた恩。

学才

がくさい [0] 【学才】
学問をする才能。「―にめぐまれる」

学政

がくせい [0] 【学政】
(1)教育行政。
(2)中国,清代の官名。省の教育行政に当たるもの。提督学政。

学料

がくりょう 【学料】
「学問料」に同じ。

学料田

がくりょうでん 【学料田】
平安時代,学問料の財源にあてた田。のち勧学田と称した。学田(ガクデン)。

学期

がっき【学期】
a (school) term;a semester (1年2期制).→英和
学期末試験 a term[an end-of-term]examination.

学期

がっき ガク― [0] 【学期】
学校の一学年間を区切った一定の期間。普通,小・中・高は三つに,大学は二つに区切る。「新―」「―末」

学林

がくりん [0] 【学林】
(1)寺院などに設けた僧侶の学校。
→檀林
(2)学問をする所。学校・塾などの名称に用いる。

学校

がっこう【学校】
a school;→英和
an educational institution (教育機関); <attend> school (授業).〜がある(ない) have (no) school.〜がひけてから after school (is over).〜を休む(サボる) stay away (play truant) from school.‖学校給食 a school lunch.学校教育 school education.学校新聞 a school paper.学校放送《ラジオ》the school hour.学校時代に when I was in school.

学校

がっこう ガクカウ [0] 【学校】
一定の場所に設けられた施設に,児童・生徒・学生を集めて,教師が計画的・継続的に教育を行う機関。学校教育法では,小学校・中学校・高等学校・大学・高等専門学校・盲学校・聾学校・養護学校および幼稚園を学校とし,ほかに専修学校・各種学校を規定する。
→大学校

学校令

がっこうれい ガクカウ― [3] 【学校令】
1886年(明治19)発布の帝国大学令・師範学校令・中学校令・小学校令および諸学校通則など,一連の教育に関する法令の総称。

学校伝染病

がっこうでんせんびょう ガクカウ―ビヤウ [0] 【学校伝染病】
学校において予防すべき伝染病。コレラ・赤痢・腸チフス・パラチフスなどの法定伝染病を一類,インフルエンザ・百日咳・麻疹(マシン)などを二類,結核・流行性角結膜炎・急性出血性結膜炎・その他の伝染病を三類と区分している。

学校保健法

がっこうほけんほう ガクカウ―ハフ 【学校保健法】
学校の児童・生徒・学生および教職員の保健・安全管理の大綱を定めた法律。1958年(昭和33)制定。

学校化

がっこうか ガクカウクワ [0] 【学校化】
〔schooling〕
イリイチの用語。学校という教育制度によって訓練されること。資格や証書を取得することだけを目指して,自律的思考をなくす現代教育への批判のために用いられる。

学校医

がっこうい ガクカウ― [3] 【学校医】
任命または委嘱により,その学校の保健管理や児童・生徒の身体検査などをする医師。校医。

学校図書館

がっこうとしょかん ガクカウ―クワン [6] 【学校図書館】
児童・生徒・教員の利用に供するため,図書・視聴覚資料などを収集・整理・保存し,司書教諭を置く学校内の施設。

学校放送

がっこうほうそう ガクカウハウ― [5] 【学校放送】
(1)学習に利用されるべく,学校向けに行われるテレビ・ラジオの放送。
(2)学校内で連絡のためや自主活動として,教職員または児童生徒によって行われる放送。校内放送。

学校教育法

がっこうきょういくほう ガクカウケウイクハフ 【学校教育法】
憲法に基づき戦後の学校教育制度の基本を定めた法律。1947年(昭和22)制定。

学校法人

がっこうほうじん ガクカウハフ― [5] 【学校法人】
私立学校の設立を目的として設置される法人。国または地方公共団体を除いては学校法人だけが学校教育法に定める学校を設立することができる。

学校給食

がっこうきゅうしょく ガクカウキフ― [5] 【学校給食】
学校が管理・準備して,児童・生徒に集団的に与える食事。1954年(昭29)制定の学校給食法に基づく。

学校群制度

がっこうぐんせいど ガクカウ― [7] 【学校群制度】
公立高校の入試選抜制度の一。特定校に集中することを改善するため,学区内に設置した数校からなる群を単位として選抜を行い,各校に合格者を割り振った。1967年(昭和42)東京都で導入されたが,のち廃止。

学校行事

がっこうぎょうじ ガクカウギヤウ― [5] 【学校行事】
教育課程の一領域として,教科学習とは別に学校で行われる催し物。学芸会・遠足・運動会・作品展など。

学校近視

がっこうきんし ガクカウ― [5] 【学校近視】
⇒仮性近視(カセイキンシ)

学校開放

がっこうかいほう ガクカウ―ハウ [5][0] 【学校開放】
学校の施設,教育機器・資料,人的組織を広く社会の利用に供すること。

学業

がくぎょう【学業】
<complete,finish> one's studies;schoolwork;→英和
classwork.〜に励む work hard.

学業

がくぎょう [2][0] 【学業】
勉強すること。学問を修めること。「―に励む」

学歴

がくれき【学歴】
a school[an academic]career;one's academic background.〜のない人 a person without school education.‖学歴社会 academic background oriented society.学歴偏重(主義) diplomaism.

学歴

がくれき [0] 【学歴】
学業についての経歴。どういう学校を卒業したかという経歴。「―がものを言う」

学歴社会

がくれきしゃかい [5] 【学歴社会】
人の社会的地位や評価などが,学歴によって決められたり,判断されたりする学歴偏重の社会。

学殖

がくしょく [0] 【学殖】
学問上の豊かな知識。深い学識。「―豊かな人」

学法

がくほう [0] 【学法】
「学校法人」の略。

学派

がくは [1][0] 【学派】
学問上の流派。「ヘーゲル―」

学派

がくは【学派】
a school;→英和
a sect.→英和

学海

がっかい ガク― [0] 【学海】
(1)〔揚子法言(学行)「百川学�海而至�于海�」〕
川がついには海に注ぐように,絶えず学問に励めば,ついには研究を大成させられること。
(2)学問の広大無辺であることを海にたとえた語。

学海

がっかい ガクカイ 【学海】
⇒依田(ヨダ)学海

学理

がくり [1] 【学理】
学問上の原理・理論。「―的な解明」

学理

がくり【学理】
a theory.→英和

学生

がくせい [0] 【学生】
学校で勉強する人。主に,大学で勉強する人をいう。
→がくしょう(学生)

学生

がくせい【学生】
a student.→英和
‖学生運動 a student movement.学生時代(生活) one's school days (student life).学生証 a student's identification[ID]card.学生服 a school uniform.学生割引 a student discount.

学生

がくしょう 【学生】
(1)平安時代,大学寮・国学または貴族の大学別曹などに学ぶ者。
(2)寺院で学問し,仏教を研究する者。また仏道を学ぶ僧。修学僧。学僧。学匠。学侶。「南北二京に,これ程の―あらじものを/宇治拾遺 4」
(3)学識。学問。「―も人に勝れ,説経も上手也/今昔 20」

学生割引

がくせいわりびき [5] 【学生割引】
鉄道運賃・入場料などを,学生に対して値引きすること。学割(ガクワリ)。

学生服

がくせいふく [3] 【学生服】
学生・生徒・児童の通学服。特に,男子学生生徒の黒地・詰め襟・長ズボンの洋服。

学生運動

がくせいうんどう [5] 【学生運動】
学生によって組織され展開される,政治的・社会的・啓蒙的な性格をもつ運動。

学用

がくよう [0] 【学用】
学習・研究に用いること。

学用品

がくようひん【学用品】
school things.

学用品

がくようひん [0] 【学用品】
学校で勉強のために使う品。筆記具などの文房具やかばん。「―売り場」

学用患者

がくようかんじゃ [5] 【学用患者】
医学研究の対象とした患者。

学田

がくでん [0] 【学田】
(1)「学料田(ガクリヨウデン)」に同じ。
(2)「勧学田(カンガクデン)」に同じ。

学界

がっかい【学界】
academic circles.

学界

がっかい ガク― [0] 【学界】
学者の社会。学問の世界。「―の定説」

学的

がくてき [0] 【学的】 (形動)
学問にかかわっているさま。学問的。

学監

がっかん ガク― [0] 【学監】
学校長を補佐し,学務をつかさどり学生の監督をする役。また,その人。

学監

がっかん【学監】
a (school) superintendent;a dean (大学の).→英和

学知

がくち [1] 【学知】 (名)スル
(1)学んで理解すること。
(2)学問と知識。また,学問。

学研都市線

がっけんとしせん ガクケントシ― 【学研都市線】
JR 西日本の片町線(カタマチセン)の別称。

学科

がっか【学科】
[科目]a subject (of study);→英和
[課程]a course of study;[大学の]a department.→英和

学科

がっか ガククワ [0] 【学科】
(1)教授・研究の必要から区別した学問の各専門分野。学問の科目。「国文―」
(2)学校における教科・科目。「得意な―は算数です」

学究

がっきゅう【学究】
a scholar;→英和
a student.→英和
〜的 scholarly <work> ;→英和
academic.

学究

がっきゅう ガクキウ [0] 【学究】
もっぱら学問上の探究をすること。また,その人。「―肌の人」「老―」「―の徒」

学窓

がくそう [0] 【学窓】
〔学校の窓の意〕
学問を学ぶ所。学校。「―を巣立つ」

学窮

がっきゅう ガク― [0] 【学窮】
(1)学問にのみ励んで世の中の役に立たない学者。
(2)学者が自分をへりくだっていう語。

学童

がくどう【学童】
school children;a schoolboy[schoolgirl].→英和

学童

がくどう [0] 【学童】
小学校の児童。小学生。

学童保育

がくどうほいく [5] 【学童保育】
両親が共働きであるなど保護者が不在である学童を,放課後一定時間保育すること。

学童疎開

がくどうそかい [5] 【学童疎開】
第二次大戦末期の1944年(昭和19)7月から,大都市の国民学校初等科児童を農山村や地方都市へ集団移動させたこと。

学籍

がくせき [0] 【学籍】
学生や生徒としてその学校に所属することを示す籍。

学籍

がくせき【学籍(薄)】
the school[college]register.

学籍簿

がくせきぼ [4] 【学籍簿】
在籍する児童・生徒・学生の学習および身体の状況や身上に関する事項を記録した原簿。1949年(昭和24)から指導要録と改称。

学級

がっきゅう ガクキフ [0] 【学級】
学校教育における児童・生徒の単位集団。同一学年の児童・生徒によって編制される単式学級が普通であるが,小規模学校や特別の事情がある場合は二学年以上にまたがる複式学級を編制することもある。また,教科によって平常とは別の編制をとることもある。クラス。組。「―新聞」「―文庫」

学級

がっきゅう【学級】
a class;→英和
<米> a grade;→英和
<英> a form.→英和
学級委員 a class representative.

学級担任

がっきゅうたんにん ガクキフ― [5] 【学級担任】
一人の教師が一つの学級の教科指導・生活指導のほとんどすべてを担当すること。また,その教師。クラス担任。
→教科担任

学級経営

がっきゅうけいえい ガクキフ― [5] 【学級経営】
小学校・中学校で,学級担任が教育の効果を高めるために学級でさまざまな活動を工夫し,実践すること。

学統

がくとう [0] 【学統】
学問の系統・流れ。「先師の―を継ぐ」

学績

がくせき [0] 【学績】
(1)学業成績。
(2)学問上の業績。

学習

がくしゅう [0] 【学習】 (名)スル
(1)まなびおさめること。勉強すること。「新しい教科を―する」
(2)〔生〕 生後の反復した経験によって,個々の個体の行動に環境に対して適応した変化が現れる過程。ヒトでは社会的生活に関与するほとんどすべての行動がこれによって習得される。
(3)〔心〕 過去の経験によって行動の仕方がある程度永続的に変容すること。新しい習慣が形成されること。
(4)〔教〕 新しい知識の獲得,感情の深化,よき習慣の形成などの目標に向かって努力を伴って展開される意識的行動。

学習効果

がくしゅうこうか [5] 【学習効果】
企業・家計などが生産や投資また消費の経験を累積するにつれて,それらの行動に習熟していき,より効率的な生産方法,技術進歩,購買行動などが実現されること。

学習参考書

がくしゅうさんこうしょ [9][0] 【学習参考書】
児童・生徒の学習を補助し,また促進する目的で作られた書物。学習書。学参。

学習塾

がくしゅうじゅく [3] 【学習塾】
私的に子供を集めて,学校教育の補足や進学準備教育を行う施設。塾。

学習指導

がくしゅうしどう [5] 【学習指導】
児童・生徒の各教科の学習が有効に行われるように指導すること。

学習指導要領

がくしゅうしどうようりょう [8] 【学習指導要領】
文部大臣により公示される教育課程の基準。小・中・高校,盲・聾(ロウ)・養護学校の教育内容や学習事項の学年別配当,授業時間などの編成基準が示されている。1947年(昭和22)に試案として出され,当初は教師が自ら教育課程を編成する際の手引きとしての性格をもっていたが,58年の改訂以来法的拘束力をもつようになった。教科書の編集基準でもある。指導要領。

学習曲線

がくしゅうきょくせん [5] 【学習曲線】
〔心〕 学習の進行過程を示す曲線。普通,横軸に試行回数や時間経過を,縦軸に正しい反応を示した数や所要時間などをとる。習得曲線。習熟曲線。

学習権

がくしゅうけん [3] 【学習権】
学習する権利。教育を受ける主体の側から積極的に表現した言葉。

学習機能

がくしゅうきのう [5] 【学習機能】
ユーザーの操作にしたがってデータの優先順位を変更する機能。例えば,日本語ワープロのかな漢字変換プログラムで,変換候補の表示の順番や出現頻度を記憶する機能をいう。

学習活動

がくしゅうかつどう [5] 【学習活動】
学習目的を達成するための活動。学校の授業における児童・生徒の活動。

学習漢字

がくしゅうかんじ [5] 【学習漢字】
常用漢字のうち,児童・生徒が学校教育において学習する漢字。狭義には,学習指導要領の「学年別漢字配当表」に示された漢字。

学習院

がくしゅういん ガクシフヰン 【学習院】
(1)1847年,京都に設立された公家の子弟を対象とした学校。
(2)1877年(明治10)東京に創立された学校。84年宮内省の管轄下に置かれ,皇族・華族の子弟教育に当たった。1947年(昭和22)私立学校となる。幼稚園から大学までもつ総合学園。本部は東京都豊島区。

学習障害

がくしゅうしょうがい [5] 【学習障害】
〔learning disability〕
全般的な知能の水準や身体機能に障害は見られないが,読み書き・計算や注意の集中といった能力に欠けるために学習が困難な状態。ラーニング-ディスアビリティー。LD 。

学習[修]する

がくしゅう【学習[修]する】
study;→英和
learn.→英和
‖学習参考書 a handbook for students.学習指導要領 a course of study.学習塾 a cram school.

学者

がくしゃ【学者】
a scholar;→英和
a learned man.〜らしい(ぶった) scholarly (pedantic).→英和

学者

がくしゃ [0] 【学者】
(1)学問に優れた人。学問・研究を専門とする人。
(2)学問のある人。知識の豊富な人。「彼はなかなかの―だ」

学者の端くれ

はしくれ【学者の端くれ】
a petty scholar.⇒端.

学聖

がくせい [0] 【学聖】
学問の道で偉大な業績をあげた人。

学舎

がくしゃ [1] 【学舎】
学問を修める施設。学校。まなびや。

学舎

がくしゃ【学舎】
school[university]buildings.

学芸

がくげい【学芸】
arts and sciences;literary attainment (素養).‖学芸会 a students' literary arts exhibition.学芸大学 a university of liberal arts.学芸欄 the fine arts and literature page[columns](新聞の).

学芸

がくげい [0][2] 【学芸】
学問と芸術。学問や芸術。また,広い意味での学問・文化。

学芸会

がくげいかい [3] 【学芸会】
児童・生徒の日頃の学習成果を,主として劇・音楽・舞踊などの形で父兄などに発表する学校行事。

学芸員

がくげいいん [3] 【学芸員】
博物館法に基づき,博物館資料の収集・保管・展示などに関する専門的な業務を行う者。

学術

がくじゅつ [0][2] 【学術】
(1)学問。専門性の高いものをいうことが多い。「―論文」
(2)学問と芸術。また,学問と技術。学芸。

学術

がくじゅつ【学術】
learning (学問); <be excellent in> scholarship (学力);→英和
arts and sciences (学芸).日本学術会議 the Science Council of Japan.学術論文 a treatise.→英和

学術会議

がくじゅつかいぎ 【学術会議】
⇒日本学術会議(ニホンガクジユツカイギ)

学術団体

がくじゅつだんたい [5] 【学術団体】
学術研究の促進発展を目的として組織された,学者・研究者およびその援助者の団体。各種の学会や研究集団,日本学術会議など。

学術情報センター

がくじゅつじょうほうセンター 【学術情報―】
学術関係の情報を集約・整理することを目的として,1986年(昭和61)設立された文部省所轄の機関。大学共同利用機関の一。東京都文京区に所在。

学術用語

がくじゅつようご [5] 【学術用語】
学術研究上,特に用いることば。術語。専門語。テクニカル-ターム。

学説

がくせつ【学説】
<set up> a theory;→英和
a doctrine.→英和

学説

がくせつ [0] 【学説】
学問上の説。「―が分かれる」

学課

がっか【学課】
<review,prepare> one's lessons;schoolwork;→英和
classwork.

学課

がっか ガククワ [0] 【学課】
学業として勉強すべき事柄。また,学問の課程。

学識

がくしき【学識】
learning;scholarship;→英和
erudition.→英和
〜のある(ない) learned (unlettered).→英和
‖学識経験者 a man of learning and experience.

学識

がくしき [0] 【学識】
学問と知識。また,学問を通じて得た高い見識。「―豊かな人」

学識経験者

がくしきけいけんしゃ [7] 【学識経験者】
専門領域の学問で評価を受け,豊富な経験と高い見識をもつと社会的に認められる人。

学費

がくひ [0] 【学費】
勉学するのに必要な費用。学資。

学費

がくひ【学費】
<earn one's> school expenses.

学資

がくし [0] 【学資】
学問をしてゆくのに必要な費用。特に,学校で勉学するために要する金。学費。

学資

がくし【学資】
<pay a person's> school expenses.

学連

がくれん 【学連】
学生社会科学連合会の略称。東大新人会などを中心として1922年(大正11)全国大学高専七十余校をもって結成された全国学生連合会が24年に改称したもの。25年全日本学生社会科学連合会となり,同年の学連事件以後,弾圧された。

学連事件

がくれんじけん 【学連事件】
1925年(大正14)学連所属の京大生らが「不穏文書」の出版をしたとの口実で,初めて治安維持法を適用されて逮捕された事件。

学道

がくどう [0] 【学道】
(1)仏道の修行。
(2)学問の道。「―はただ��人に物を問ひ給へ/仮名草子・竹斎」

学道用心集

がくどうようじんしゅう ガクダウヨウジンシフ 【学道用心集】
道元著。一巻。1234年頃成立。禅の修行を志す人のために説かれた入門の書。

学部

がくぶ [0][1] 【学部】
(1)大学で,専攻する学問の系統によって分けられた部。
(2)短大・教養部・大学院に対比される大学の本科。「―の学生」
(3)旧制の大学で,予科に対して本科のこと。

学部

がくぶ【学部】
a department;→英和
a faculty.→英和
‖学部生 an undergraduate.学部卒 a university graduate.学部長 a dean.

学都

がくと [1] 【学都】
大学などの学校を中心として成立・発展した都市。学園都市。

学長

がくちょう [0] 【学長】
大学の長。校務をつかさどり,職員を統率・監督する。
→総長
→校長

学長

がくちょう【学長】
a president.→英和

学閥

がくばつ [0] 【学閥】
同じ学校の出身者や同じ学派に属する人によって作られる派閥。

学閥

がくばつ【学閥】
<form> an academic clique.

学院

がくいん【学院】
an academy[institute].→英和

学院

がくいん [0] 【学院】
学校の別名。

学階

がっかい ガク― [0] 【学階】
〔「がくかい」とも〕
仏教の諸宗が,学識の程度によって宗内の僧侶に与える位階。

学階

がくかい [0] 【学階】
⇒がっかい(学階)

学際

がくさい [0] 【学際】
〔interdisciplinary〕
研究が複数の学問分野にかかわること。「―的な研究」

学際的

がくさい【学際的】
interdisciplinary.→英和

学頭

がくとう [0] 【学頭】
(1)学校長,または首席の教師。「校中より―並に校監を撰挙するの権を許す/西洋聞見録(文夫)」
(2)勧学院の職員。別当の次位。学生(ガクシヨウ)の中で優秀な者が選ばれた。
(3)大寺院で学事を統括する僧。学頭職。「比叡の山の―西堂桜本の僧正/義経記 3」

学風

がくふう [0] 【学風】
(1)学問の傾向。「実証的な―」
(2)その大学のもつ気風。校風。

学風

がくふう【学風】
academic traditions (伝統);a method of study (研究法).

学館

がっかん ガククワン [0] 【学館】
学問をするための建物。学校。

学館院

がっかんいん ガククワンヰン 【学館院】
平安時代の大学別曹の一。承和年間(834-848)に嵯峨天皇皇后の橘嘉智子と弟の氏公が橘氏一族の学生のために京都右京二条西大宮に設立。別曹公認は964年。橘氏の不振と共に衰退。学官院。学宦院。

学齢

がくれい【学齢】
<reach> school age.〜に達した(未満の)児童 children of (under) school age.

学齢

がくれい [0] 【学齢】
(1)義務教育を受けるべき年齢。義務教育の期間。現在では満六歳から満一五歳まで。
(2)小学校に入学する義務の生ずる年齢。現在は満六歳。

学齢人口

がくれいじんこう [5] 【学齢人口】
学齢{(1)}にある児童・生徒の総数。

学齢簿

がくれいぼ [3] 【学齢簿】
学校教育法施行令によって,市町村教育委員会が作成する学齢期間中の者および翌年から就学すべき者についての帳簿。

孩児

がいじ [1] 【孩児】
(1)おさなご。ちのみご。孩子。「三歳の―も/沙石 5」
(2)幼児の戒名につける法号。

孩提

がいてい [0] 【孩提】
みどりご。おさなご。孩児。

まご【孫】
a grandchild;→英和
a grandson (男);→英和
a granddaughter (女).→英和

まご [2] 【孫】
〔「うまご」の転〕
(1)子の子。「―娘」
(2)間を一つおいた関係。「―弟子」「―引き」

そん 【孫】
(1)子孫。後裔(コウエイ)。「其れより僧迦羅が―,今に其の国に有り/今昔 5」
(2)血統。血筋。「狐の子は,子狐より,父が―をつぎて/曾我 8」

ひこ 【孫】
子の子。まご。[和名抄]

うまご 【孫】
まご。むまご。「その子―までははふれにたれど,なほなまめかし/徒然 1」

孫の手

まごのて【孫の手】
a back scratcher.

孫の手

まごのて [3][4] 【孫の手】
〔「麻姑(マコ)の手」からという〕
一方の端を曲げて,手先の形に作った,5,60センチメートルの棒。手の届かない背中などを掻(カ)くのに用いる。
→麻姑

孫会社

まごがいしゃ [3] 【孫会社】
ある会社の子会社の,さらにその子会社。

孫作

まごさく [0] 【孫作】
小作人の田畑を又借りしてする小作。

孫卿

そんけい 【孫卿】
荀子(ジユンシ)の尊称。

孫呉

そんご [1] 【孫呉】
孫子と呉子。ともに中国の春秋戦国時代の兵法家。「―の兵法」

孫堅

そんけん 【孫堅】
(156-192) 中国,後漢末の群雄の一人。孫権の父。黄巾の乱の平定に功があったが,劉表との戦いで戦死した。孫権によって武烈皇帝と追尊された。

孫太郎虫

まごたろうむし マゴタラウ― [4] 【孫太郎虫】
ヘビトンボの幼虫の俗称。体長4,5センチメートル。黒褐色。川底にすみ,小虫を食する。昔から,黒焼きにして小児の疳(カン)の薬とした。

孫奇逢

そんきほう 【孫奇逢】
(1584-1675) 中国,明(ミン)末・清(シン)初の儒学者。字(アザナ)は啓泰(ケイタイ)。河北省の人で,民間で講学,夏峯(カホウ)先生と呼ばれた。著「四書近旨」「理学宗伝」など。

孫姫式

ひこひめしき 【孫姫式】
歌学書。一巻。著者未詳。古今和歌集以前の成立か。歌病・長歌の歌体などを論ずる。和歌四式の一。

孫娘

まごむすめ [3] 【孫娘】
子の娘。孫である女の子。

孫子

そんし 【孫子】
(1)孫武(ソンブ)の尊称。
(2)中国の兵法書。1972年,山東省銀雀山の漢墓から,従来の「孫子」と孫臏(ソンビン)の「孫臏兵法」の竹簡が出土。二種あることが確認された。
 (ア)孫武著。一三編。従来から「孫子」とされてきた書で,「彼を知り己を知れば百戦殆(アヤウ)からず」などの名文・名句で知られる。呉孫子。
 (イ)孫臏著。三〇編。斉孫子。孫臏兵法。

孫子

まごこ [2] 【孫子】
(1)孫と子。
(2)子孫。「―の代まで伝える」

孫庇

まごびさし [3] 【孫庇・孫廂】
寝殿造りで,母屋(モヤ)の外側の庇からさらに外方に設けた庇。またびさし。

孫康

そんこう 【孫康】
中国,晋(シン)代の政治家。家が貧しくて灯油を買うことができず,雪明かりで勉強した話で有名。生没年未詳。
→蛍雪の功

孫廂

まごびさし [3] 【孫庇・孫廂】
寝殿造りで,母屋(モヤ)の外側の庇からさらに外方に設けた庇。またびさし。

孫引き

まごびき [0] 【孫引き】 (名)スル
他の本に書かれていることや引用されている部分を,原典や原文を調べないで,そのまま引用すること。「資料を―する」

孫引きする

まごびき【孫引きする】
quote at second hand.

孫弟子

まごでし [0] 【孫弟子】
弟子のそのまた弟子。

孫息子

まごむすこ [3] 【孫息子】
子の息子。孫である男の子。

孫悟空

そんごくう 【孫悟空】
中国,明代の長編小説「西遊記」の主人公の猿。觔斗雲(キントウン)に乗って十万八千里を飛ぶ大神通力を持ち,天上界に押しかけて大暴れするが,釈迦如来の法力で五行山の下敷きにされる。のち三蔵法師に助け出されてその供をし,多くの困難を克服してインドから経典をもたらす。

孫抱き

まごだき [0] 【孫抱き】
お七夜や宮参りの日に行う祝宴。嫁の里方の母親が初めて孫を抱くところからいう。

孫文

そんぶん 【孫文】
(1866-1925) 中国革命の指導者。字(アザナ)は逸仙(イツセン)。号は中山。広東省出身。清朝打倒のため,1894年興中会を組織。1905年,東京で中国革命同盟会を結成して,三民主義を主唱した。辛亥(シンガイ)革命の際,臨時大総統に就任したが,まもなく袁世凱(エンセイガイ)に譲った。のち中国国民党を創設し革命の完成をめざしたが,その中途にて病死した。スン=ウェン。

孫文主義

そんぶんしゅぎ [5] 【孫文主義】
⇒三民主義(サンミンシユギ)

孫株

まごかぶ [2] 【孫株】
株式会社が新株(子株)を発行して増資したのち,さらに増資するために発行した株。

孫権

そんけん 【孫権】
(182-252) 中国,三国時代,呉の初代皇帝(在位 222-252)。孫堅の次子。蜀(シヨク)の劉備と結んで曹操の南下を赤壁に阻止し,江南に勢力を確立。

孫次郎

まごじろう マゴジラウ [2] 【孫次郎】
能面の一類型の名称。柔和な相貌の若い女面。鬘物(カズラモノ)などの品のよい若い女役に用いられる。能面作家金剛孫次郎の名に由来する。

孫武

そんぶ 【孫武】
中国,春秋時代の兵法家。斉の人。呉王闔閭(コウリヨ)に仕え,楚(ソ)を破り,斉・晋(シン)を脅かして,呉王を覇者とするのに功があった。生没年未詳。
→孫子

孫王

そんおう [3] 【孫王】
⇒そんのう(孫王)

孫王

そんのう [3] 【孫王】
〔「そんおう」の連声〕
天子の孫。

孫祝

まごいわい [3] 【孫祝(い)】
初子の誕生の祝い。祖父母などを招いて行うのでいう。

孫祝い

まごいわい [3] 【孫祝(い)】
初子の誕生の祝い。祖父母などを招いて行うのでいう。

孫臏

そんぴん 【孫臏】
中国,戦国時代の斉の兵法家。孫武の子孫と伝えられる。同門の龐涓(ホウケン)にその才能をねたまれ両足を断たれたが,のち斉の威王の軍師として龐涓の率いる魏(ギ)軍一〇万を敗走させて名を知られた。生没年未詳。
→孫子

孫請

まごうけ [0] 【孫請(け)】
下請けの引き受けた仕事を,さらに別のものが引き受けてやること。また,それをするもの。

孫請け

まごうけ [0] 【孫請(け)】
下請けの引き受けた仕事を,さらに別のものが引き受けてやること。また,それをするもの。

孫逸仙

そんいっせん 【孫逸仙】
⇒孫文(ソンブン)

孫過庭

そんかてい 【孫過庭】
(648頃-703頃) 中国唐代の書家。王羲之・王献之の書を学び,草書をよくし,「書譜」を著した。

孫障子

まごしょうじ [3] 【孫障子】
障子の一部分に組み込まれた小さな障子。

孫養子

まごようし [3] 【孫養子】
祖父母の養子になった孫。

孰れ

いずれ イヅ― [0] 【何れ・孰れ】
■一■ (代)
不定称の指示代名詞。二つあるいはそれ以上ある物,場所,時などの中から一つを選ぶときに使う語。どれ。どちら。どっち。「―が勝つか」「―へ行こうとも捜し出す」
■二■ (副)
(1)どんな成り行きになるとしても。どっちみち。どうせ。「―わかることだ」
(2)そう遠くない将来において。そのうちに。「―またお目にかかりましょう」

孱弱

せんじゃく [0] 【孱弱】 (名・形動)[文]ナリ
かよわいこと。弱々しいこと。また,そのさま。繊弱。「見るからに―なからだ」「―なる婦人の為し能はぬ所/新粧之佳人(南翠)」

孳孳

じじ [1] 【孳孳】 (ト|タル)[文]形動タリ
一生懸命に努力するさま。孜孜(シシ)。「彼は―として物質的知識の進達を助けたり/文学史骨(透谷)」

孳尾

つるび 【交尾・孳尾・遊牝】
交尾。「馬を牽(ヒ)きて前に就(イタ)して―せしむ/日本書紀(武烈訓)」

孳尾ぶ

つる・ぶ 【交尾ぶ・孳尾ぶ・遊牝ぶ】 (動バ四)
〔「連ぶ」と同源〕
「つるむ(交尾)」に同じ。「他の烏遞(タガイ)に来たりて―・ぶ/霊異記(中訓注)」

孳尾む

つる・む [2] 【交尾む・孳尾む・遊牝む】 (動マ五[四])
〔「つるぶ」の転〕
動物の雌と雄が交尾する。「犬が―・む」

孵す

かえす【孵す】
hatch <eggs,chickens> .→英和

孵す

かえ・す カヘス [1] 【孵す】 (動サ五[四])
〔「かえす(返)」と同源〕
卵を暖めたりしてかえらせる。孵化(フカ)させる。「親鳥が卵を―・す」
[可能] かえせる

孵る

かえ・る カヘル [1] 【孵る】 (動ラ五[四])
〔「かえる(返)」と同源〕
卵が割れて,ひな・稚魚・幼虫などが現れる。孵化(フカ)する。「卵が―・った」「ひなが―・る」

孵る

かえる【孵る】
be hatched;hatch.→英和

孵化

ふか【孵化】
incubation.〜する hatch <eggs> .→英和
‖孵化器 an incubator.

孵化

ふか [2][1] 【孵化】 (名)スル
卵がかえること。また,かえすこと。卵生・卵胎生の動物で,胚が卵膜あるいは卵殻の外に出て自由生活をするようになること。「人工―」
→蛹化(ヨウカ)
→羽化

孵化放流

ふかほうりゅう フクワハウリウ [3] 【孵化放流】
人工孵化させた稚魚を放流すること。

孵卵

ふらん [0] 【孵卵】 (名)スル
卵がかえること。卵をかえすこと。

孵卵器

ふらんき【孵卵器】
an incubator.

孵卵器

ふらんき [2] 【孵卵器】
給温・換気・回転など卵の孵化に必要な条件を保つ装置。

孺子

じゅし [1] 【豎子・孺子】
(1)未熟者。青二才。「軽薄なる二―の為めに吾校の特権を毀損せられて/坊っちゃん(漱石)」
(2)子供。わらべ。

孺形

じゅぎょう [0] 【孺形】
「天児(アマガツ)」に同じ。

たく [0] 【宅】
(1)住居。住み家。「立派なお―ですね」
(2)自分の家。自宅。「―のほうに届けてください」
(3)妻が他人に対して自分の夫をいう語。「―に申し伝えます」
→おたく(御宅)

やか 【宅】
〔「屋処(ヤカ)」の意〕
家のあるあたり。屋敷。家。やけ。「―の辰巳の隅のくづれいとあやふし/源氏(東屋)」

たく【宅】
a house[home];→英和
my husband (夫).

やけ 【宅】
家。「とひとまにも己が―授くる人をば一日二日と択び/続紀(天平一宣命)」

宅内装置

たくないそうち [5] 【宅内装置】
通信ネットワークのユーザーが自宅内・自社内に置いて用いる,電話機・ファクシミリ・コンピューター端末など。

宅地

たくち【宅地】
a housing lot[site].〜造成する turn <the land> into housing lots.

宅地

たくち [0] 【宅地】
(1)建物の敷地。建物を建てるための土地。
(2)地目の一。建物の敷地として登記された土地。

宅地並み課税

たくちなみかぜい [6] 【宅地並み課税】
都市計画法による市街化区域内にある農地・林地の固定資産税などを,近隣の宅地に準じて課税する制度。

宅地債券

たくちさいけん [4] 【宅地債券】
住宅・都市整備公団や住宅金融公庫などが資金を調達するため発行する債券。宅地購入希望者が債券を買い増し積み立て,一定額に達すると宅地が優先的に割り当てられる。

宅地建物取引主任者

たくちたてものとりひきしゅにんしゃ [5][6] 【宅地建物取引主任者】
宅地建物取引業法に基づき,宅地や建物の売買,貸借,交換の代理,仲介を業務とする者。これらの業務の遂行に当たり,取引物件や契約上の重要事項についての説明を行わねばならない。

宅地建物取引業

たくちたてものとりひきぎょう [11] 【宅地建物取引業】
宅地や建物の取引を行う営業。建設大臣または都道府県知事の免許を必要とする。

宅地造成

たくちぞうせい [4][0] 【宅地造成】
農地や山林などを宅地として使えるようにするため,土地の形状変更を行うこと。宅造。

宅料

たくりょう [2] 【宅料】
(1)借家料。家賃。
(2)住宅手当。

宅番

たくばん [0] 【宅番】
(1)家の番人。
(2)江戸時代,蟄居(チツキヨ)を命じた臣下の家を看守させたこと。また,その番士。

宅磨派

たくまは 【宅磨派・宅間派・託磨派】
日本画の一派。平安末期に宅磨為遠が出,その子勝賀(シヨウガ)は京都を中心に,また弟の為久は鎌倉に下ってそれぞれ活躍。宋画の要素を取り入れた新様式の仏画を描いたが,室町時代に入って衰滅した。代表作に「十二天屏風」(勝賀筆),「明恵上人像」(恵日房成忍(エニチボウジヨウニン)筆)などがある。

宅診

たくしん【宅診】
office consultation.

宅診

たくしん [0] 【宅診】 (名)スル
医者が,自宅で患者を診察すること。内診。
→往診

宅送

たくそう [0] 【宅送】 (名)スル
商品を家まで届けること。

宅送する

たくそう【宅送する】
deliver <a thing> at a person's house.宅送便 express delivery

宅造

たくぞう [0] 【宅造】
「宅地造成」の略。

宅部

やかべ 【家部・宅部】
664年,所有が公認された諸氏の私有民。律令制の家人(ケニン)に受け継がれたと考えられる。同時に公認された民部(カキベ)は,675年に廃止。やかつべ。

宅配

たくはい [0] 【宅配】 (名)スル
新聞・牛乳・荷物などを戸別に配達すること。「お中元を―する」

宅配する

たくはい【宅配する】
⇒宅送.

宅配便

たくはいびん [0] 【宅配便】
一般の消費者を対象とした小口貨物のトラック輸送の一種。貨物自動車運送事業法に規定される。

宅間派

たくまは 【宅磨派・宅間派・託磨派】
日本画の一派。平安末期に宅磨為遠が出,その子勝賀(シヨウガ)は京都を中心に,また弟の為久は鎌倉に下ってそれぞれ活躍。宋画の要素を取り入れた新様式の仏画を描いたが,室町時代に入って衰滅した。代表作に「十二天屏風」(勝賀筆),「明恵上人像」(恵日房成忍(エニチボウジヨウニン)筆)などがある。

のき [0] 【軒・簷・檐・宇】
(1)屋根の下端で,建物の外壁から張り出した部分。風雨や日光をよける。
(2)「庇(ヒサシ)」に同じ。

う 【宇】 (接尾)
助数詞。建物や屋根・天幕などを数えるのに用いる。「堂塔一―」

宇下人言

うげのひとごと 【宇下人言】
松平定信の自叙伝。一巻。1758年の誕生から93年の老中辞職直前までが記され,寛政の改革についての定信の政見・思想がうかがえる。題名は「定信」の二字を分解したもの。成立年未詳。

宇井

うい ウヰ 【宇井】
姓氏の一。

宇井伯寿

ういはくじゅ ウヰ― 【宇井伯寿】
(1882-1963) インド哲学者・仏教学者。愛知県生まれ。東大教授。サンスクリット原典・漢訳仏典を通じインド思想を研究。著「印度哲学研究」「仏教汎論」「仏教思想研究」など。

宇佐

うさ 【宇佐】
大分県北部,周防灘(スオウナダ)に面する市。もと宇佐神宮の門前町,市場町。東・西両本願寺の別院がある。

宇佐の使

うさのつかい 【宇佐の使】
国家の大事,天皇即位などの際,宇佐神宮に遣わされ奉告し幣帛を奉った勅使。奈良時代から行われた。即位の報告には平安初期から和気(ワケ)氏があてられた。うさづかい。

宇佐八幡宮

うさはちまんぐう 【宇佐八幡宮】
⇒宇佐神宮(ウサジングウ)

宇佐神宮

うさじんぐう 【宇佐神宮】
大分県宇佐市にある神社。豊前国一の宮。祭神は誉田別命(ホンダワケノミコト)(応神天皇)・大帯姫命(オオタラシヒメノミコト)(神功皇后)および比売神(ヒメカミ)。奈良時代から朝廷の崇敬があつく中世以降は武家の信仰をも受けた。全国八幡宮の総本社。宇佐八幡宮。

宇佐鳥居

うさとりい [3] 【宇佐鳥居】
鳥居の形式の一。笠木と島木が両端で強く反り返り,檜皮(ヒワダ)の屋根を葺(フ)いたもの。額束はなく台輪がある。宇佐神宮の鳥居の様式。

宇内

うだい [1] 【宇内】
天下。世界。「昨日までは―万国を戦慄(センリツ)せしめし,其獅威差(シイザル)も/自由太刀余波鋭鋒(逍遥)」

宇和

うわ 【宇和】
愛媛県南部,東宇和郡の町。宇和川流域で穀倉地帯。法華津(ホケヅ)峠は法花津(ホツケヅ)湾を望む展望地。

宇和島

うわじま 【宇和島】
愛媛県南西部にある市。近世,伊達氏の城下町。宇和海に臨み,水産業や真珠生産が発達。

宇和海

うわかい 【宇和海】
愛媛県南西部,佐田岬半島の南,豊後水道に接する海域。

宇品

うじな 【宇品】
広島市南部の港湾地区。広島港の通称。

宇喜多

うきた 【浮田・宇喜多】
姓氏の一。

宇喜多直家

うきたなおいえ 【宇喜多直家】
(1529-1581) 戦国時代の武将。主君浦上宗景を放逐して備前を制圧。のち羽柴秀吉に帰順し,毛利軍と交戦中に病没。

宇喜多秀家

うきたひでいえ 【宇喜多秀家】
〔姓は「浮田」とも〕
(1573-1655) 安土桃山時代の武将。岡山領主。豊臣秀吉の五大老に列し,朝鮮出兵では軍監を務めた。関ヶ原の戦いで敗れ1606年八丈島に配流,在島49年ののち死去。

宇土

うと 【宇土】
熊本県中部,島原湾に臨む市。近世,小西氏・細川氏の城下町で,キリシタン文化の中心地。ノリ・貝類の養殖やミカン・メロンなどの栽培が盛ん。

宇垣

うがき 【宇垣】
姓氏の一。

宇垣一成

うがきかずしげ 【宇垣一成】
(1868-1956) 陸軍軍人・政治家。岡山県生まれ。大将。清浦内閣などの陸相を務め,軍縮と軍の近代化を行なった。1937年(昭和12)陸軍内部の反対で組閣に失敗。第二次大戦後,参議院議員。

宇多

うだ 【宇多】
京都市右京区北東部一帯の地名。同区宇多野の地は,平安時代以降,禁裏御料の狩猟地。

宇多天皇

うだてんのう 【宇多天皇】
(867-931) 第五九代天皇(在位 887-897)。光孝天皇の皇子。名は定省(サダミ)。親政を行おうとしたが,関白藤原基経に阻まれた(阿衡(アコウ)事件)。基経の死後は菅原道真を起用して摂関政治の弊害を改めるのに努めた(寛平の治)。のち,出家して寛平法皇・亭子院(テイジノイン)と称した。子の醍醐天皇に与えた「寛平御遺誡」,日記「宇多天皇御記」がある。

宇多源氏

うだげんじ 【宇多源氏】
宇多天皇の第九皇子敦実(アツミ)親王を祖とする源氏。親王の子雅信・重信・寛信の三人が源姓を賜った。

宇奈月

うなづき 【宇奈月】
富山県北東部,黒部川の下流域にある温泉町。電源開発とともに発展した。

宇宙

うちゅう【宇宙】
the universe;→英和
the cosmos;→英和
space.→英和
〜の universal;→英和
cosmic.→英和
‖宇宙科学 space science.宇宙科学者 a space scientist.宇宙時代 a space age.宇宙食 space food.宇宙人 an alien.宇宙塵 cosmic dust.宇宙ステーション a space station.宇宙線《理》cosmic rays.宇宙船 a spaceship[-craft].宇宙中継 transmission by a communications satellite;satellite relay.宇宙通信 space communication.宇宙飛行 a spaceflight.宇宙飛行士 a spaceman;an astronaut;[女性]a spacewoman.宇宙服 a space suit.宇宙兵器 a space weapon.宇宙遊泳[歩行]a space walk.宇宙旅行 space travel.宇宙ロケット a space rocket;an artificial satellite (人工衛星).

宇宙

うちゅう [1] 【宇宙】
〔「荘子(知北遊)」「淮南子(斉俗訓)」などによる。「淮南子(斉俗訓)」のように「宇」を空間,「宙」を時間とする説や「宇」を天,「宙」を地とする説などがある〕
(1)
 (ア)すべての天体を含む空間の広がり。特に,地球の大気圏外。
 (イ)〔物〕 物質とエネルギーが存在する空間。
(2)存在する事物の全体。また,それを包む空間。天地万物。森羅万象。全世界。
(3)〔哲〕 一定の秩序をそなえた世界。コスモス。

宇宙の地平線

うちゅうのちへいせん [1][0] 【宇宙の地平線】
後退速度が光速に達する銀河の距離。ハッブルの法則によると銀河の後退速度はその距離に比例することから,光速で後退する銀河の距離は約一〇〇〜二〇〇億光年と求められ,これより遠い銀河は見ることができないので,この距離のことをいう。

宇宙の泡構造

うちゅうのあわこうぞう [1][3] 【宇宙の泡構造】
宇宙における銀河集団の分布構造。銀河や銀河の集合体は直径約一億光年の空洞な泡状の形に集まっており,さらにこれらの泡状のものが縦横に連なっているというもの。

宇宙ステーション

うちゅうステーション [5] 【宇宙―】
〔space station〕
惑星間用ロケットの中継基地などに使用される大型の人工衛星。宇宙基地。

宇宙ロケット

うちゅうロケット [5][4] 【宇宙―】
大気圏外に宇宙船・人工衛星などを送り出すために用いる,ロケット推進装置や制御装置を備えた飛行体。

宇宙中継

うちゅうちゅうけい [4] 【宇宙中継】
人工衛星を中継局として行われる遠距離間の通信。通信衛星を中継局とする放送など。

宇宙人

うちゅうじん [2] 【宇宙人】
SF などで,地球以外の天体に存在すると考えられている人間型の知的生命体。

宇宙兵器

うちゅうへいき [4] 【宇宙兵器】
宇宙空間を舞台として,あるいは宇宙から地上介入のために使用される兵器。警戒・識別・通信・誘導・破壊などに分類される。

宇宙化学

うちゅうかがく [4] 【宇宙化学】
隕石・月などの物質の化学組成,組織などから宇宙の構成,星の進化に関する研究をする化学の一分野。

宇宙医学

うちゅういがく [4] 【宇宙医学】
宇宙空間における人体の生理的変化とその対応策,病気の特徴と予防,宇宙環境を利用した病気の治療,宇宙空間における人間の生活設計などを対象とする医学。

宇宙原理

うちゅうげんり [4] 【宇宙原理】
宇宙空間は,広域的にみると至るところ一様で等方的であるという原理。宇宙論において仮定される基本原理。

宇宙塵

うちゅうじん [2] 【宇宙塵】
宇宙空間に散在する微粒子状物質の総称。恒星からの光を吸収・散乱することにより認められた。巨星や原始星から放出されるほか,新星爆発の際に大量につくられる。

宇宙工学

うちゅうこうがく [4] 【宇宙工学】
人工衛星や宇宙船の設計・打ち上げ・誘導制御などに関する工学分野。多方面の科学・技術によって構成される。

宇宙探査機

うちゅうたんさき [6] 【宇宙探査機】
観測装置を搭載し,宇宙空間を飛行しながら,惑星・衛星および地球などを探査し,観測データを地上に送る人工衛星。探査衛星。

宇宙条約

うちゅうじょうやく 【宇宙条約】
「月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約」の通称。平和利用・宇宙活動自由・領有禁止などを原則とする宇宙利用に関する基本法。1967年(昭和42)発効。

宇宙物理学

うちゅうぶつりがく [6] 【宇宙物理学】
星・銀河・宇宙空間に存在する物質や放射線に関する物理的研究および宇宙の構造・起源に関する研究を行う学問。天体物理学。

宇宙産業

うちゅうさんぎょう [4] 【宇宙産業】
ロケット・人工衛星・エレクトロニクス機器など,宇宙開発に必要な資材や機器の製作に当たる産業。ロサンゼルスやヒューストンなどで盛ん。

宇宙科学研究所

うちゅうかがくけんきゅうじょ 【宇宙科学研究所】
宇宙研究の目的で1981年(昭和56)に設立された研究機関。大学共同利用機関の一。文部省所轄。相模原市に所在。

宇宙空間

うちゅうくうかん [4] 【宇宙空間】
(1)〔space〕
地球の大気内の空間に対し,大気外の空間のこと。
(2)宇宙のひろがり。

宇宙空間平和利用委員会

うちゅうくうかんへいわりよういいんかい 【宇宙空間平和利用委員会】
国連総会に属し,宇宙開発の利益をひとしく享有するための国際協力などについて国連総会に勧告・提案を行う委員会。

宇宙線

うちゅうせん [0] 【宇宙線】
宇宙から地球に降りそそぐ高エネルギーの放射線の総称。陽子を主体とした宇宙からの入射線を一次宇宙線,それらが大気中の原子核と衝突して生じた多数の中間子・電子・γ線・ニュートリノなどを二次宇宙線という。

宇宙背景放射

うちゅうはいけいほうしゃ [8] 【宇宙背景放射】
宇宙のあらゆる方向から来る,絶対温度二・七度の黒体放射に相等する放射。ビッグバン宇宙論の有力な証拠となった。宇宙黒体放射。

宇宙船

うちゅうせん [0] 【宇宙船】
宇宙空間に打ち上げられ,長時間人間を乗せて運航する飛行体。

宇宙船地球号

うちゅうせんちきゅうごう [7] 【宇宙船地球号】
〔Spaceship Earth〕
地球を,物質的に出入りのない一隻の宇宙船にたとえていう語。有限な資源の中での人類の共存や適切な資源管理を訴えて,ボールディングらが用いた。

宇宙論

うちゅうろん [2] 【宇宙論】
〔cosmology〕
宇宙の起源・構造・終末などについての理論の総称。宇宙を対象とした自然学として哲学や宗教の重要部門をなすが,現在では現代物理学的・天文学的研究をいう。コスモロジー。

宇宙論的証明

うちゅうろんてきしょうめい [0] 【宇宙論的証明】
神の存在証明の一。自然界の因果系列をさかのぼって,それら偶然的な存在の第一原因に到達し,これを神としてその存在を証明するもの。

宇宙通信

うちゅうつうしん [4] 【宇宙通信】
人工衛星と地上,および人工衛星を中継局として地上の二点間で行われる通信。

宇宙速度

うちゅうそくど [4] 【宇宙速度】
(1)(第一宇宙速度)地表に近い円軌道になるために必要な速度。地表では毎秒7.9キロメートル。衛星速度。円軌道速度。
(2)(第二宇宙速度)地表に近い近地点をもつ放物線軌道になるために必要な速度。地球からの脱出速度ともいわれる。毎秒11.2キロメートル。
(3)(第三宇宙速度)太陽系から脱出するための速度。毎秒16.7キロメートル。

宇宙進化論

うちゅうしんかろん [6] 【宇宙進化論】
宇宙の起源・構造や,天体・銀河系の進化を論ずる学問。

宇宙遊泳

うちゅうゆうえい [4] 【宇宙遊泳】
宇宙飛行士が宇宙船外の宇宙空間を移動し諸種の活動を行うこと。1965年ボストーク二号の船外で試みたのが最初。

宇宙開発

うちゅうかいはつ [4] 【宇宙開発】
宇宙空間を人間の活動範囲として役立たせるようにすること。また,そのための科学技術を進歩させること。

宇宙雑音

うちゅうざつおん [4] 【宇宙雑音】
大気の電離層,およびそれより下でおこる電波雑音に対して,大気外から到来する電波のこと。天体電波。

宇宙雲

うちゅううん [2] 【宇宙雲】
星間物質が比較的濃密なため,背後の星の光を遮蔽(シヤヘイ)したり,近くの輝星の光に照らされたりすることによって認められる宇宙物質のこと。

宇宙飛行士

うちゅうひこうし [5] 【宇宙飛行士】
〔astronaut〕
宇宙船や宇宙ステーションの搭乗員。

宇宙黒体放射

うちゅうこくたいほうしゃ [8] 【宇宙黒体放射】
⇒宇宙背景放射

宇岐歌

うきうた 【宇岐歌】
〔盞(ウキ)(=さかずき)歌の意〕
古代歌謡の一種。酒杯をあげるときの祝歌。また,杯に酒をつぐときの歌とも。元旦の節会(セチエ)に歌われた。「こは―なり/古事記(下訓)」

宇文泰

うぶんたい 【宇文泰】
(505-556) 中国,南北朝時代,西魏(ギ)の宰相。鮮卑(センピ)族の出身。初め北魏に仕え,その分裂後,西魏の宰相となり,東魏の高歓(コウカン)と対立。北周の基礎を築き,子孫の建てた北周により太祖文皇帝の廟号(ビヨウゴウ)を贈られた。

宇智の大野

うちのおおの 【内の大野・宇智の大野】
奈良県五條市,旧宇智郡北宇智村付近にあった野。古代,狩猟の地。宇智野。内野。((歌枕))「たまきはる―に馬並めて/万葉 4」

宇治

うじ ウヂ 【宇治】
(1)京都府南部にある市。京都と奈良を結ぶ宇治川渡河点に位置し,古来交通の要地。近年,工業が発達。平等院鳳凰(ホウオウ)堂がある。宇治茶で有名。((歌枕))「我をまつらむ―の橋姫/古今(恋四)」
→宇治川
→宇治橋
→宇治山
(2)「宇治茶」の略。
(3)抹茶を使用した菓子・料理などに冠する名。「―金時」

宇治の大君

うじのおおいぎみ ウヂ―オホイギミ 【宇治の大君】
源氏物語の作中人物。宇治の八の宮の長女。薫を愛しながらその求愛を拒み,「総角(アゲマキ)」の巻で薫にみとられて死ぬ。宇治の姫君。八の宮の姫君。

宇治の橋姫

うじのはしひめ ウヂ― 【宇治の橋姫】
〔「うじのはしびめ」とも〕
(1)宇治橋のたもとの橋姫神社にまつられているとされる伝説上の女性。橋を守る神といい,また巫子(ミコ)・遊女・愛人などの意味をこめて和歌に多く詠まれた。
(2)嵯峨天皇の代,嫉妬のために宇治川に身を投げ,鬼形(キギヨウ)と化して京中の人に害をなしたと伝えられる女性。「平家物語」「太平記」「橋姫物語」などにみえる。

宇治の網代の障子

うじのあじろのしょうじ ウヂ―シヤウジ 【宇治の網代の障子】
清涼殿の東の広庇(ヒロビサシ)の北にあった衝立(ツイタテ)。裏面に墨絵で宇治川の網代が描いてあった。
→荒海の障子(ソウジ)

宇治の関白

うじのかんぱく ウヂ―クワンパク 【宇治の関白】
藤原頼通(ヨリミチ)の通称。

宇治七園

うじしちえん ウヂシチヱン 【宇治七園】
足利義満が指定した宇治の茶園。森・川下・朝日・祝(井)・奥の山・宇文字・琵琶(または上林(カンバヤシ))の七か所。宇治茶発展の基礎となった。

宇治丸

うじまる ウヂ― [2] 【宇治丸】
京都府宇治市の特産である鰻鮨(ウナギズシ)の異名。また,かば焼きにもいう。うじのまる。

宇治人形

うじにんぎょう ウヂニンギヤウ [3] 【宇治人形】
宇治の名物人形。茶の木を材料にして主として茶摘み女などを作る。刀法・彩色とも奈良人形に似ている。茶の木人形。

宇治加賀掾

うじかがのじょう ウヂ― 【宇治加賀掾】
(1635-1711) 上方(カミガタ)古浄瑠璃最後の太夫。嘉太夫(カダユウ)節の流祖。紀伊国の人。前名は宇治嘉太夫。謡曲・平曲などから曲節や題材を摂取して一派を開いた。近松門左衛門の作品を脚色して上演。のち,初世竹本義太夫と競演して敗れたが,義太夫節に対する影響は大きい。

宇治十帖

うじじゅうじょう ウヂジフデフ 【宇治十帖】
源氏物語五四帖のうちの最後の一〇帖。薫大将を主人公に山城国宇治を舞台とする。橋姫・椎本(シイガモト)・総角(アゲマキ)・早蕨(サワラビ)・宿木・東屋・浮舟・蜻蛉・手習・夢浮橋の一〇帖。

宇治大納言物語

うじだいなごんものがたり ウヂダイナゴン― 【宇治大納言物語】
散逸説話集。源隆国作と伝えられる。平安後期成立。多くの書にその書名が引用され,「今昔物語集」「宇治拾遺物語」をはじめ,後代への影響が非常に大きい。また,「今昔物語集」「宇治拾遺物語」「世継物語」などの別称としても呼ばれ,相互の混同を引き起こした。

宇治山

うじやま ウヂ― 【宇治山】
喜撰岳の古名。喜撰法師の住処の跡があると伝えられて有名。((歌枕))「我がいほは宮このたつみしかぞすむ世を―と人はいふなり/古今(雑下)」

宇治山田

うじやまだ ウヂヤマダ 【宇治山田】
三重県伊勢市の旧称。

宇治川

うじがわ ウヂガハ 【宇治川】
京都府南部を流れる川。水源は琵琶湖。上流は瀬田川,宇治市で宇治川となり木津川・桂川と合流して淀川となる。古来,網代(アジロ)・川霧・柴舟などとともに歌によまれた。((歌枕))

宇治川の先陣

うじがわのせんじん ウヂガハ―センヂン 【宇治川の先陣】
1184年の宇治川の戦いで,源義経側の佐々木高綱と梶原景季が源頼朝から与えられた名馬生唼(イケズキ)・磨墨(スルスミ)に乗って,宇治川を渡る先陣争いをしたこと。「平家物語」や「源平盛衰記」にみえる。

宇治川の戦い

うじがわのたたかい ウヂガハ―タタカヒ 【宇治川の戦い】
(1)1184年1月,源義経と木曾義仲の軍勢による宇治川をはさんでの戦い。佐々木高綱と梶原景季の先陣争いで有名。
(2)1221年6月,承久の乱のとき,朝廷軍が北条泰時の率いる幕府軍に大敗した戦い。

宇治拾遺物語

うじしゅういものがたり ウヂシフヰ― 【宇治拾遺物語】
説話集。二巻。流布本一五巻。編者未詳。1212〜21年頃成立(のちに増補されたか)。仏教説話・滑稽談・民話・説話など一九七話を収録。軽妙な和文脈で民衆の生活感情や人間性を語る。

宇治橋

うじばし ウヂ― 【宇治橋】
(1)京都府宇治市にあって宇治川に架かる橋。橋姫の伝説がある。((歌枕))
(2)三重県伊勢市の五十鈴(イスズ)川に架かって,伊勢神宮内宮の表参道に通じる橋。

宇治橋断碑

うじばしだんぴ ウヂ― 【宇治橋断碑】
京都府宇治市放生院常光寺(橋寺)にある宇治橋碑の上部約三分の一の部分。646年に僧道登が宇治川に橋を架けたことを記す碑。早く失われたが,江戸時代に原碑の断片が発見され記録によって下部が復元された。

宇治目

うじめ ウヂ― [2][3] 【宇治目】
江戸時代の量目の単位の一。二〇〇匁(約720グラム)を一斤(キン)としたもの。宇治で茶をはかるのに用いた。

宇治石

うじいし ウヂ― [2] 【宇治石】
京都府宇治市に産する濃緑色のかたい岩。茶臼(チヤウス)などを作る。

宇治茶

うじちゃ ウヂ― [2] 【宇治茶】
京都府宇治市周辺から産出される茶。古来良質の茶として賞美される。

宇津の山

うつのやま 【宇津の山】
静岡市丸子(マリコ)と志太(シダ)郡岡部町との境にある山。宇津ノ谷峠がある。((歌枕))「駿河なる―べのうつつにも夢にも人にあはぬなりけり/伊勢 9」

宇津ノ谷峠

うつのやとうげ 【宇津ノ谷峠】
静岡県宇津山の南側の峠。古来難所として知られた。「伊勢物語」中の「蔦の細道」,黙阿弥の「蔦紅葉(ツタモミジ)宇都谷峠」で有名。

宇津保物語

うつぼものがたり 【宇津保物語】
物語。二〇巻。平安中期成立。作者未詳。一説に源順作とする。琴(キン)の名手清原俊蔭一族の物語と,貴宮(アテミヤ)をめぐる求婚物語,および皇位継承争いの話からなる。やや統一を欠くが現存最古の長編小説であり,後半の写実的傾向は源氏物語に至る過渡的性格を示すものとして重要。うつほものがたり。

宇流麻の島

うるまのしま 【宇流麻の島】
琉球の古名。また,鬱陵(ウツリヨウ)島のことともいう。「おぼつかな―の人なれや/公任集」

宇田川

うだがわ ウダガハ 【宇田川】
姓氏の一。江戸中期から後期にかけて蘭学者・蘭方医を輩出。

宇田川榕庵

うだがわようあん ウダガハ― 【宇田川榕庵】
(1798-1846) 江戸後期の蘭学者。江戸の人。大垣藩医江沢養樹の子。名は榕。榛斎の養子。多数の訳書により西欧の化学・薬学・生物学の紹介をするとともに「厚生新編」の訳業にも参加し昆虫学の分野を担当。著「舎密開宗」「植学啓原」など。

宇田川榛斎

うだがわしんさい ウダガハ― 【宇田川榛斎】
(1769-1834) 江戸後期の蘭医。伊勢の人。本姓,安岡。字(アザナ)は玄真。初め漢方を学び,のち宇田川玄随に師事,養子となる。幕府の天文翻訳方として「厚生新編」(ショメール百科全書)の訳出にあたる。ほかに「医範提綱」「和蘭薬鏡」など。

宇田川玄真

うだがわげんしん ウダガハ― 【宇田川玄真】
⇒宇田川榛斎(シンサイ)

宇田川玄随

うだがわげんずい ウダガハ― 【宇田川玄随】
(1755-1797) 江戸中・後期の蘭医。江戸の人。津山藩医。名は晋,号は槐園。杉田玄白・前野良沢に蘭学を学び,日本におけるオランダ内科書「西説内科撰要」を翻訳出版。

宇留岸

ウルガン 【宇留岸】
⇒オルガンティーノ

宇留間

うるま 【宇留間・宇留馬】
岐阜県各務原(カカミガハラ)市鵜沼の旧地名。「東路にここを―といふことは/後拾遺(羇旅)」

宇留馬

うるま 【宇留間・宇留馬】
岐阜県各務原(カカミガハラ)市鵜沼の旧地名。「東路にここを―といふことは/後拾遺(羇旅)」

宇美

うみ 【宇美】
福岡県中央部,糟屋(カスヤ)郡の町。かつては石炭で栄えたが近年住宅地化。神功皇后が応神天皇を産んだ地と伝えられる。宇美八幡宮がある。

宇賀の神

うかのかみ 【宇賀の神】
⇒うがじん(宇賀神)

宇賀神

うがじん [2] 【宇賀神】
〔「うか」は食物の意。「うかじん」とも〕
仏教に説く穀物神。転じて福の神とされるため,弁財天と同一視され,密教にもとりいれられた。多く白蛇の形をとる。うかのかみ。
→倉稲魂(ウカノミタマ)

宇賀神の法

うがじんのほう [2] 【宇賀神の法】
宇賀神を本尊として行う密教の修法。もろもろの福徳を祈る。

宇迦の御魂

うかのみたま 【倉稲魂・稲魂・宇迦の御魂】
〔後世「うが」と濁音〕
稲の穀霊を神としてあがめたもの。のち,五穀をつかさどる神とされた。伊勢神宮外宮の祭神,豊宇気姫命の別名。また,稲荷(イナリ)信仰の祭神。うけのみたま。

宇部

うべ 【宇部】
山口県南西部,周防灘(スオウナダ)に臨む化学工業都市。セメント工業が盛ん。かつての宇部炭田の中心地。

宇部線

うべせん 【宇部線】
JR 西日本の鉄道線。山口県小郡(オゴオリ)と宇部間,33.2キロメートル。

宇都宮

うつのみや 【宇都宮】
栃木県中部の市。県庁所在地。もと二荒山神社の門前町。近世は奥州・日光街道の分岐点にあたり,宿場町また宇都宮藩の城下町として発展した。大谷石を産する。

宇都宮

うつのみや 【宇都宮】
姓氏の一。

宇都宮三郎

うつのみやさぶろう 【宇都宮三郎】
(1834-1903) 化学技術者。尾張の人。明治政府のもとで日本最初のセメント製造に成功したほか,耐火煉瓦・炭酸ソーダの製造などを指導。明治初期の化学技術開発に尽力。

宇都宮大学

うつのみやだいがく 【宇都宮大学】
国立大学の一。栃木師範・同青年師範・宇都宮農専の各学校が合併し,1949年(昭和24)新制大学となる。本部は宇都宮市。

宇都宮線

うつのみやせん 【宇都宮線】
(1)東武鉄道の鉄道線。栃木県新栃木・東武宇都宮間,24.3キロメートル。
(2)JR 東日本の,東北本線上野・宇都宮・黒磯間に直通する近郊列車線の称。

宇都宮遯庵

うつのみやとんあん 【宇都宮遯庵】
(1633-1707) 江戸前・中期の儒学者。岩国藩儒。名は的,通称は三近。松永尺五に朱子学を学ぶ。著「日本古今人物史」中の秀吉の部下,中川清秀(1542-1583)の項の記載が幕府にとがめられ,岩国に数年蟄居(チツキヨ)を命ぜられた。

宇都宮頼綱

うつのみやよりつな 【宇都宮頼綱】
(1172-1259) 鎌倉時代の武将。下野(シモツケ)国宇都宮の豪族。妻は北条時政の娘。法名,蓮生。入道後京都に住み藤原定家と交わり宇都宮歌壇の礎を築いた。

宇都宮騒動

うつのみやそうどう 【宇都宮騒動】
1622年宇都宮城主本多正純が出羽山形の最上氏の処分に関して咎(トガ)を被り城を没収された事件。日光参詣途中の将軍秀忠殺害の目的で正純が作ったという,宇都宮釣り天井の俗説を生んだ事件。

宇野

うの 【宇野】
岡山県玉野市東部の地名。もと宇高連絡船が四国高松と結んだ。

宇野

うの 【宇野】
姓氏の一。

宇野円空

うのえんくう 【宇野円空】
(1885-1949) 宗教学者。京都生まれ。東大教授。姉崎正治に学び,宗教民族学の分野を開拓。主著「宗教学」「宗教民族学」

宇野哲人

うのてつと 【宇野哲人】
(1875-1974) 中国哲学者。熊本県生まれ。東大教授。著「支那哲学の研究」「支那哲学史講話」

宇野弘蔵

うのこうぞう 【宇野弘蔵】
(1897-1977) 経済学者。岡山県生まれ。東大教授。理論とイデオロギーを峻別し,マルクス経済学を再構成し独自の三段階論(原理論・段階論・現状分析)を確立。著「価値論」「経済原論」など。

宇野明霞

うのめいか 【宇野明霞】
(1698-1745) 江戸中期の儒者。近江の人。名は鼎,字(アザナ)は士新,通称は三平。京都に徂徠学を導入しながら,後に離反した。著「論語考」「明霞先生遺稿」など。

宇野浩二

うのこうじ 【宇野浩二】
(1891-1961) 小説家。福岡県生まれ。本名,格次郎。早大中退。饒舌(ジヨウゼツ)な文体と人情の機微をうがつ人間観察で独自な文学世界を展開した。「蔵の中」「山恋ひ」「子を貸し屋」「枯木のある風景」「器用貧乏」など。

宇野線

うのせん 【宇野線】
JR 西日本の鉄道線。岡山と宇野間,32.9キロメートル。かつては宇高航路と連絡し,本州と四国を結ぶ幹線であった。

宇野重吉

うのじゅうきち 【宇野重吉】
(1914-1988) 俳優・演出家。本名,寺尾信夫。福井市生まれ。新協劇団などに拠(ヨ)り左翼演劇運動に参加。第二次大戦後,劇団民芸に創立時より参加,指導的立場に立つ。飄々(ヒヨウヒヨウ)とした芸風で広く親しまれた。

宇陀

うだ 【宇陀】
奈良県東部,宇陀郡一帯の地名。大宇陀町一帯の丘陵地帯は「宇陀の(大)野」と呼ばれ,奈良遷都以前,朝廷の狩猟地だった。((歌枕))「けころもを時かたまけて出でましし―の大野は思ほえむかも/万葉 191」

宇陀紙

うだがみ [2] 【宇陀紙】
奈良県宇陀郡地方周辺から産出する厚手の楮(コウゾ)紙。主に,表具の裏打ちや傘に用いられる。

宇高連絡船

うこうれんらくせん ウカウ― 【宇高連絡船】
本州と四国を結んでいた旧国鉄の連絡航路。岡山県玉野市宇野と香川県高松間。1988年(昭和63)廃止。

まもり【守】
(1) defense <against> ;→英和
protection.→英和
(2)[お守り]an amulet;→英和
a charm;→英和
a talisman.→英和
〜を固める strengthen the defense.‖守り神 a guardian angel.

しゅ [1] 【守】
律令制で,官が高く位の低い者が公文書に署名するとき,位と官との間に書く語。
⇔行(ギヨウ)
「従三位―大納言兼行/宇津保(初秋)」
→位署(イシヨ)

もり [1] 【守(り)】
〔動詞「守(モ)る」の連用形から〕
(1)子供を危険から守り,また遊び相手になってやること。また,その人。子守り。「子供の―をする」
(2)守備したり管理したりすること。また,その役目の人。「関―」「灯台―」

守らふ

もら∘う 【守らふ】 (連語)
〔動詞「もる(守)」に,継続の助動詞「ふ」が付いた語〕
気にしながらうかがう。のぞみつつ待つ。「年極(イミジ)く老たる翁の…此の瓜食ふを―∘ひ居たり/今昔 28」

守らふ

まもら・う マモラフ 【守らふ】 (動ハ下二)
〔「目(マ)守(モ)る」に継続の助動詞「ふ」の付いたものから〕
(1)じっと見る。見守る。「今々と苦しうゐ入りて,あなたを―・へたる心地/枕草子 160」
(2)守る。大切にする。「かくまがふ方なく,一つ所を―・へて/源氏(夕霧)」

守り

もり [1] 【守(り)】
〔動詞「守(モ)る」の連用形から〕
(1)子供を危険から守り,また遊び相手になってやること。また,その人。子守り。「子供の―をする」
(2)守備したり管理したりすること。また,その役目の人。「関―」「灯台―」

守り

まもり [3] 【守り・護り】
(1)守ること。防備。「―を固める」
(2)神の加護。また,守り神。
(3)守り札。また,守り袋。お守り。
(4)紋章の一。護符をかたどったもの。

守りっ子

もりっこ [0] 【守りっ子】
子守りをすること。また,その人。

守りをする

もり【守りをする】
look after a baby;→英和
baby-sit.

守り上ぐ

まもりあ・ぐ 【守り上ぐ】 (動ガ下二)
じっと見上げる。「この女を―・げて此の蛇(クチナワ)はゐたり/宇治拾遺 4」

守り付け

まもりづけ 【守り付け】
戦場で討ち死にを覚悟した者が,自分の名前を記し髻(モトドリ)に結びつけておいた木札。

守り刀

まもりがたな [4] 【守り刀】
護身用の短刀。脇差し。

守り合ふ

まもりあ・う 【守り合ふ】 (動ハ四)
互いに見つめ合う。見合う。「いかに,と顔を―・ひ侍りけるに/宇治拾遺 14」

守り子

もりこ [0] 【守り子】
「もりっこ」に同じ。

守り屋

もりや [0] 【守(り)屋】
きこりが宿泊する山小屋。

守り役

もりやく [2][0] 【守(り)役】
守りをする役。また,その役の人。

守り抜く

まもりぬ・く [4] 【守り抜く】 (動カ五[四])
最後まで守る。守りとおす。「陣地を―・く」「最初の方針を―・く」
[可能] まもりぬける

守り本尊

まもりほんぞん [4] 【守り本尊】
災難などから身を守ってくれるとして特に信仰している仏。

守り札

まもりふだ [3] 【守り札】
神仏の霊がこもり人を加護する札。社寺から請い受けて身につけたり戸口に張ったりする。お守り。札守り。

守り歌

もりうた [2] 【守(り)歌】
子守り歌。

守り目

まもりめ 【守り目】
守る役目。また,その人。世話役。「二人の子を舟の―にのせ置きて/宇治拾遺 4」

守り神

まもりがみ [3][4] 【守り神】
災いを防ぎ身を守ってくれる神。守護神。

守り立てる

もりたてる【守り立てる】
[支持する]back up;support.→英和

守り立てる

もりた・てる [4] 【守(り)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 もりた・つ
(1)援助して,力を発揮させる。「若い社長を―・てる」
(2)再興する。「会社をもう一度―・てる」
(3)まもり育てる。「よなきすとただ―・てよ末の代にきよくさかふることもこそあれ/平家 6」

守り育てる

もりそだ・てる [5] 【守り育てる】 (動タ下一)[文]タ下二 もりそだ・つ
子どもをいつくしみ育てる。「美しき童なれば…妻も喜びて―・てん/即興詩人(鴎外)」

守り脇差

まもりわきざし [4] 【守り脇差】
守り刀。

守り袋

まもりぶくろ [4] 【守り袋】
守り札を入れて身につける袋。

守る

も・る 【守る】 (動ラ四)
(1)注意して見張る。番をする。まもる。「山田―・る秋のかりいほに置く露はいなおほせどりの涙なりけり/古今(秋下)」
(2)いつもそばにいて守る。保護する。「しらとほふ小新田山の―・る山のうらがれせなな常葉にもがも/万葉 3436」
(3)いつも見ていてすきをうかがう。「心なき雨にもあるか人目―・りともしき妹に今日だに逢はむを/万葉 3122」

守る

まも・る [2] 【守る】 (動ラ五[四])
〔「目(マ)守(モ)る」の意〕
(1)大切な物が失われたり,侵されたりしないように防ぐ。「国境を―・る」「外敵から身を―・る」「チャンピオンの座を―・る」「留守を―・る」
(2)決めたことに背かないようにする。「約束を―・る」「制限速度を―・る」「沈黙を―・る」
(3)目を離さないでじっと見る。見守る。「省吾の顔を―・り乍(ナガ)ら尋ねた/破戒(藤村)」「月の顔のみ―・られ給ふ/源氏(須磨)」
(4)大事にする。世話をする。「明け暮れ―・りてなでかしづく事限りなし/源氏(東屋)」
(5)状況を見定める。「足速(アバヤ)の小舟風―・り/万葉 1400」
[可能] まもれる

守る

まぼ・る 【守る】 (動ラ四)
「まもる(守)」に同じ。「死したる父が顔をつくづくと―・りて/曾我 1」

守る

まぶ・る 【守る】 (動ラ四)
(1)「まぼる(守)」の転。「女一人―・つてゐる男とてはなけれども/浄瑠璃・大経師(上)」
(2)じっと見る。「面を―・られ生き恥かく/浄瑠璃・天の網島(中)」

守る

まもる【守る】
defend <a person against> ;→英和
protect <a person from> ;→英和
[約束を]keep <one's promise> ;→英和
[規則などを]observe <the rule> ;→英和
obey;→英和
follow.→英和

守備

しゅび [1] 【守備】 (名)スル
敵の攻撃に備えて守ること。守り。
⇔攻撃
「―を固める」「―位置」「―隊」

守備

しゅび【守備】
defense;→英和
《野》 <airtight> fielding.〜をする defend;→英和
guard;→英和
garrison.→英和
〜につく《野》take the field.→英和
‖守備率《野》a fielding average.

守兵

しゅへい [0] 【守兵】
守っている兵士。守備している兵隊。

守則

しゅそく [0] 【守則】
(軍隊などの)守るべき規則。

守勢

しゅせい [0] 【守勢】
相手の攻撃に対し,防ぎ守るだけの状態。受け身の態勢。
⇔攻勢
「―にまわる」「―作戦」

守勢

しゅせい【守勢(を取る)】
(take) the defensive.→英和

守口

もりぐち 【守口】
大阪府中北部の市。もと京街道の宿場町。大阪市の北東に隣接し,電機・繊維など工業が発達。

守口大根

もりぐちだいこん [5] 【守口大根】
ダイコンの一品種。岐阜市長良川沿いが主産地。根は細長く,径3センチメートル前後,長さ1メートル以上に達し,漬物・切り干しなどにする。長大根。細根大根。

守口漬

もりぐちづけ [0] 【守口漬(け)】
守口大根を粕漬けにしたもの。名古屋の名産。

守口漬け

もりぐちづけ [0] 【守口漬(け)】
守口大根を粕漬けにしたもの。名古屋の名産。

守宮

しゅきゅう [0] 【守宮】
ヤモリの異名。

守宮

やもり【守宮】
《動》a gecko;→英和
a wall[house]lizard.

守宮

やもり [1] 【守宮・家守】
(1)有鱗目ヤモリ科の爬虫類の総称。全世界に約六五〇種が知られ,多くは熱帯・亜熱帯に分布。
(2){(1)}の一種。頭胴長約6センチメートル,尾もほぼ同長。背面は灰褐色で,腹面は淡い。四肢はよく発達し,指先には吸盤の働きをする指下板がある。人家付近に多く,夜活動して昆虫を食べる。北海道以外の日本各地と台湾・中国などに分布。[季]夏。
守宮(2)[図]

守宮神

すくじん 【守宮神】
(1)宮殿または役所などを守護する神。「中納言は―・賢所の御前にて伏しまろび給て/栄花(花山)」
(2)諸道の技芸を守護する神。「昔は諸道にかく―たち添ひければ/続古事談 5」

守家

もりいえ モリイヘ 【守家】
鎌倉中期,備前の刀工。守近の孫と伝える。備前畠田派の始祖。長船(オサフネ)鍛冶と作風は類似するが蛙子丁字の刃文は有名。生没年未詳。

守屋

もりや [0] 【守(り)屋】
きこりが宿泊する山小屋。

守山

もりやま 【守山】
滋賀県南部の市。琵琶湖東岸,野洲(ヤス)川下流を占める農業地帯。中心市街は中山道の旧宿場町。

守役

もりやく [2][0] 【守(り)役】
守りをする役。また,その役の人。

守成

しゅせい [0] 【守成】 (名)スル
創業を受け継ぎ,事業の基礎を固めること。「創業は易(ヤス)く―は難(カタ)し」

守戦

しゅせん [0] 【守戦】
(1)守ることと戦うこと。「―両様の構え」
(2)敵の侵入を防ぎ戦うこと。防戦。

守戦

しゅせん【守戦】
a defensive war.

守戸

しゅこ [1] 【守戸】
古代,陵墓の守営にあたった戸。陵戸の足りないとき,近隣の良民から指定された。

守文

しゅぶん [0] 【守文】
〔史記(外戚世家)〕
武をもって国を興した創業者の,継承者が文をもって国を守り治めること。「かれは―継体の器量あり/平家 8」

守旧

しゅきゅう [0] 【守旧】
昔からの考え方や習慣を守ること。保守。墨守。「―派」

守株

しゅしゅ [1] 【守株】 (名)スル
〔韓非子(五蠹)〕
いつまでも古い習慣にこだわること。進歩がないこと。「―の愚」「一主義一学説を―するは/社会百面相(魯庵)」
→杭(クイ)を守る

守次

もりつぐ 【守次】
平安末・鎌倉初期の備中の刀工。事実上の青江派の祖。作風は古備前に似るが,地鉄中に澄肌(スミハダ)と呼ばれる独特の肌を出す。長子貞次・次子恒次(数珠丸の作者)は後鳥羽院御番鍛冶に召され,ともに古青江派を代表する刀工。生没年未詳。

守歌

もりうた [2] 【守(り)歌】
子守り歌。

守武

もりたけ 【守武】
⇒荒木田(アラキダ)守武

守武千句

もりたけせんく 【守武千句】
俳諧句集。一冊。荒木田守武作。1540年成立。1652年刊。伊勢内宮神官の守武が伊勢神宮に奉納した独吟千句。俳諧形式の確立,地位向上に大きな役割を果たす。誹諧之連歌独吟千句。飛梅千句。

守武流

もりたけりゅう 【守武流】
荒木田守武の俳諧作風。また,守武を祖とする一派。伊勢流。
→荒木田守武

守歳

しゅさい [0] 【守歳】
おおみそかの晩に眠らずに元日の朝を迎えること。

守田

もりた 【守田】
姓氏の一。

守田勘弥

もりたかんや 【守田勘弥】
〔もと「森田」。「守田」は一一世から〕
(1)(一二世)(1846-1879) 明治時代の歌舞伎興行者。作者名,古河新水。守田座を新富町に移し新富座と改め,各種の演劇改革に着手し,歌舞伎の地位向上に努めた。
(2)(一三世)(1885-1932) 大正・昭和初期の歌舞伎俳優。一二世の三男。和事を得意とした。また,新作・翻訳などにも意欲を見せ,1914年(大正3)文芸座を創立,新しい演劇運動を展開した。

守礼門

しゅれいもん 【守礼門】
〔「守礼之邦」の扁額を掲げていることからの名〕
沖縄県那覇市にある首里城の城門の一。扉はなく,屋根は二層の装飾的な門。1526年頃の創建とされる。第二次大戦で焼失,1958年再建。

守秘

しゅひ [1] 【守秘】 (名)スル
秘密を守ること。

守秘義務

しゅひぎむ [3] 【守秘義務】
職務上知ることのできた秘密を守る義務。公務員および医師・弁護士などが負う。

守立てる

もりた・てる [4] 【守(り)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 もりた・つ
(1)援助して,力を発揮させる。「若い社長を―・てる」
(2)再興する。「会社をもう一度―・てる」
(3)まもり育てる。「よなきすとただ―・てよ末の代にきよくさかふることもこそあれ/平家 6」

守節

しゅせつ [0] 【守節】
節操を守って,志を変えないこと。

守衛

しゅえい [0] 【守衛】
警固すること。特に官庁・会社・学校・病院などで,警備に当たる役。また,その人。

守衛

しゅえい【守衛】
a guard;→英和
a doorkeeper;→英和
a gatekeeper.→英和

守覚法親王

しゅかくほうしんのう 【守覚法親王】
(1150-1202) 平安末期・鎌倉初期の人。後白河天皇の第二皇子。出家して仁和寺第六世となる。和歌・書にすぐれ,著書に「北院御室御集」「守覚法親王百首」「釈氏往来」など。

守護

しゅご [1] 【守護】 (名)スル
(1)守ること。「―神」「良法を設け人民を―すべきを要す/明六雑誌 16」
(2)鎌倉幕府が1185年義経・行家の逮捕を名目として国ごとに設けた職名。大番催促,謀反人・殺害人の検断などに当たらせた。有力御家人が多く任命され,鎌倉末期には国内の地頭・御家人を傘下に収め,国衙(コクガ)の職務を奪い吸収して領主化していった。室町幕府も守護を置き,応仁の乱後,守護大名となるものが多かった。守護職。すご。
→地頭
→国司

守護

しゅご【守護】
<divine> protection;→英和
guard.→英和
〜する protect;→英和
guard.→英和
‖守護神 a guardian deity.

守護不入

しゅごふにゅう [1] 【守護不入】
鎌倉・室町時代,ある地域に守護の立ち入りを禁じること。荘園や寺社領に与えられた特権で,そこでは守護による租税の徴収や罪人の逮捕ができなかった。

守護代

しゅごだい [2] 【守護代】
守護の代官。在国しない守護に代わり行政にあたった者。守護代官。

守護使

しゅごし [2] 【守護使】
中世,守護から派遣された使。その国の田畑を検視し,また,租税を督促する。

守護国家論

しゅごこっかろん シユゴコクカ― 【守護国家論】
一巻。1259年,日蓮著。当時頻発した天変地異を邪宗の横行にあるとし,法華経に依拠してこそ国家・社会の平安があると説く。

守護大名

しゅごだいみょう [3] 【守護大名】
封建領主化した守護。室町時代,守護は,半済(ハンゼイ)や守護請などによって荘園・国衙(コクガ)領を侵し,段銭賦課なども行うに至ったが,応仁の乱以後は下剋上によって没落する者が多かった。

守護段銭

しゅごたんせん [3] 【守護段銭】
室町時代,守護が領国内に課した段銭。元来は朝廷・幕府が守護を通じて臨時に課したが,のちには守護が私的かつ恒常的に課すようになった。

守護石

しゅごいし [2] 【守護石】
日本式庭園で,樹木や石などの配置の上で中心となる石。

守護神

しゅごしん [2] 【守護神】
国家・民族・家・個人・職業・寺院などを守るとされる,特定の神。まもりがみ。しゅごじん。

守護聖人

しゅごせいじん [3] 【守護聖人】
カトリック教会などで,特定の個人・職業・身分・団体・都市・国家などを保護し,神へのとりなしをするとして崇敬されている聖人。

守護職

しゅごしき [2] 【守護職】
守護の職。また,その職に付随する権利・得分。しゅごしょく。

守護請

しゅごうけ 【守護請】
室町時代,守護が荘園や国衙(コクガ)領の経営を一任され,豊凶にかかわらず毎年一定額の年貢収納を請け負う制度。実際には守られず,守護による領国支配が助長された。
→請所(ウケシヨ)

守谷

もりや 【守谷】
茨城県南部,北相馬郡の町。利根川・鬼怒川・小貝川に囲まれた低平な台地にある。住宅団地を開発。

守貞漫稿

もりさだまんこう 【守貞漫稿】
風俗考証書。喜田川守貞(1810-?)著。全三五巻(欠巻二)。1837年起稿,53年一応完成。その後も筆を加え,死後の1908年(明治41)「類聚近世風俗志」の名で刊行。江戸時代の風俗を家宅・生業・遊戯などに分類・整理し,挿絵を加えながら詳細に考証・解説。

守貞親王

もりさだしんのう 【守貞親王】
(1179-1223) 高倉天皇の第二皇子。1221年,子の茂仁親王(後堀河天皇)が即位すると,皇位につくことなく太上法皇(後高倉院)となり院政を行なった。

守辰丁

しゅしんちょう [2] 【守辰丁】
「時守(トキモリ)」に同じ。

守部

もりべ 【守部】
山野・陵墓・関所などの番人。「―遣り添へ君を留めむ/万葉 4085」

守銭奴

しゅせんど 【守銭奴】
〔原題 (フランス) L'Avare〕
モリエールの喜劇。五幕。1668年初演。主人公アルパゴンの徹底した吝嗇(リンシヨク)ぶりを描いて当時のブルジョアを風刺。

守銭奴

しゅせんど【守銭奴】
a miser.→英和

守銭奴

しゅせんど [2] 【守銭奴】
金銭をためることに異常な執着をもつ人。貪欲(ドンヨク)でけちな人。

やす 【安】
〔形容詞「やすい」の語幹から。多く他の語と複合して用いられる〕
(1)金額の少ないこと,値段の低いことを表す。「―月給」「―普請」
(2)値段の下がること。
⇔高
「―値」「十円―」
(3)軽はずみに行うことを表す。「―請け合い」
(4)安泰なさま,安らかなさまであることを表す。「うら―にさ寝る夜そなき/万葉 3504」

安々[易々]と

やすやす【安々[易々]と】
easily;→英和
without difficulty[trouble];readily (快く).

安い

やす・い [2] 【安い】 (形)[文]ク やす・し
(1)(「廉い」とも書く)値段が低い。安価だ。
⇔高い
「市価より―・い」
(2)(「(お)やすくない」の形で)男女が親密なのを,うらやみからかっていう語。「―・くない仲だ」
(3)心が穏やかだ。悩みがない心境だ。平静だ。「心をお―・くお持ち下さい」「物思(モ)はず―・く寝る夜はさねなきものを/万葉 3760」
(4)気軽である。軽々しい。「心にまかせて身を―・くも振舞はれず/源氏(橋姫)」
[派生] ――さ(名)

安い

やすい【安い】
cheap;→英和
inexpensive;→英和
of a low[moderate]price.→英和
安くする make cheaper;cut the price.安く売る(買う) sell (buy) cheap[at a low price].安くなる become cheaper; <Prices> fall[go down].→英和
お安くない仲である be on more than friendly terms.

安かろう悪かろう

安かろう悪かろう
値段の安い品物は品質も劣る。

安き

やすき [1] 【安き】
〔形容詞「やすし(安)」の連体形から〕
安いこと。「泰山の―に置く」

安き位

やすきくらい 【安き位】
世阿弥の能楽用語。どんなにむずかしい芸でもやすやすと演じられる最高の芸位。

安く見られる

安く見られる
軽々しく扱われる。見くびられる。

安げ

やすげ 【安げ・易げ】 (形動ナリ)
(1)安らかそうなさま。「何事も人にもどきあつかはれぬ際は―なり/源氏(賢木)」
(2)いかにも容易にみえるさま。「本(モト)を切るさまぞ,―に,せまほしげに見ゆるや/枕草子 227」

安げ無し

やすげな・し 【安げ無し】 (形ク)
不安である。苦労が多い。「さまざま―・き身の憂へを申す/源氏(須磨)」

安し

やす・し 【安し・易し】 (形ク)
⇒やすい(安)
⇒やすい(易)

安っぽい

やすっぽい【安っぽい】
cheap;→英和
flashy;→英和
tawdry.→英和
安っぽく見える look cheap;→英和
appear mean[poor](人が).〜品物 a trumpery.→英和

安っぽい

やすっぽ・い [4] 【安っぽい】 (形)
(1)いかにも安物に見える。上等でない。「―・い品物」
(2)品格がない。品がない。「そんな―・い考えはもっていない」
[派生] ――さ(名)

安の河

やすのかわ 【安の河】
日本神話で,天上にあるという川。また,天の川。「―中に隔てて向ひ立ち/万葉 4125」

安の渡り

やすのわたり 【安の渡り】
安の河の渡し場。「天の川―に舟浮けて秋立つ待つと妹に告げこそ/万葉 2000」

安ぴか

やすぴか [0] 【安ぴか】
安物に金めっきなどして高価そうに仕立てた物。

安ぴかの

やすぴか【安ぴかの】
showy;→英和
tawdry;→英和
gaudy.→英和
安ぴか物 a knickknack;→英和
a gimcrack.→英和

安ぼったい

やすぼった・い [5] 【安ぼったい】 (形)
安っぽくて品(ヒン)がなく,粗末な感じだ。「―・い品」

安まる

やすま・る [3] 【休まる・安まる】 (動ラ五[四])
心や体が落ち着いて楽になる。苦痛がおさまる。「気が―・る」「体が―・る」「日ごろよりは少し―・りたり/蜻蛉(上)」

安め

やすめ [0][3] 【安め・安目】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
〔「め」は接尾語〕
(値段などが)いくぶん安い・こと(さま)。
⇔高め
「相場が―に推移する」
■二■ (名)
(1)安い値段。「―でいきますべい,乗てくんなさい/滑稽本・続膝栗毛」
(2)ひかえ目。謙遜。「其様に―をお言ひのが愛敬になつて/人情本・梅之春」

安ら

やすら 【安ら】 (形動ナリ)
ゆったりとしたさま。「袂よく着よく肩よく小頸―に汝着せめかも/催馬楽」

安らか

やすらか [2] 【安らか】 (形動)[文]ナリ
(1)事件となるような事もなく平穏無事であるさま。「―な世」
(2)心配事もなく,心の穏やかなさま。「心―に眠る」「―な顔」
(3)たやすいさま。容易なさま。「―に結ひて参らせたりけるが/徒然 51」
(4)落ち着けるさま。無難に感じられるさま。「調度も昔覚えて―なるこそ/徒然 10」
(5)平易でわかりやすいさま。「文字の意味―にして/小説神髄(逍遥)」
[派生] ――さ(名)

安らかな

やすらか【安らかな】
peaceful;→英和
quiet;→英和
calm;→英和
<feel> at ease.〜に peacefully;→英和
quietly;→英和
calmly; <live> in peace.

安らぎ

やすらぎ [0] 【安らぎ】
心がゆったりと落ち着いて穏やかなこと。「―の時」

安らぎ

やすらぎ【安らぎ】
peace;→英和
quiet.→英和

安らぐ

やすら・ぐ [3] 【安らぐ】 (動ガ五[四])
穏やかな気持ちになる。安らかになる。「気持ちが―・ぐ」
[可能] やすらげる

安らけし

やすらけ・し 【安らけし】 (形ク)
安らかである。穏やかである。「平らけく―・く聞しめせと/祝詞(春日祭)」

安んか

いずくんか イヅクン― 【安んか・焉んか】 (副)
〔「いずくにか」の転。漢文訓読に由来する語法〕
(1)どこに。どこへ。
(2)どうして。なぜ。

安んじる

やすん・じる [4] 【安んじる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「安んずる」の上一段化〕
「安んずる」に同じ。「小市民的な幸せに―・じる」

安んじる

やすんじる【安んじる】
be contented[satisfied] <with> ;be at ease[rest].安んじて contentedly;trustingly;at ease;in peace.

安んずる

やすん・ずる [4] 【安んずる】 (動サ変)[文]サ変 やすん・ず
〔形容詞「やすし」の語幹に「み」と動詞「す」の付いた「やすみす」の転〕
(1)やすらかになる。安心する。「難問が解決し―・じて寝ることができる」
(2)その状態のままで満足する。あまんじる。「現状に―・ずる」「小成に―・ずる」
(3)やすらかにする。やすめる。「如何してか…人民を―・じ候べき/太平記 35」
(4)軽く見る。あなどる。「汝が們(トモガラ)までおれを―・じをる/滑稽本・浮世床(初)」

安んぞ

いずくんぞ イヅクン― [3] 【安んぞ・焉んぞ】 (副)
〔「いづくにぞ」の転。漢文訓読に由来する語法〕
(疑問・反語を表す語を下に伴って)どうして。なんで。「燕雀(エンジヤク)―鴻鵠(コウコク)の志を知らんや」

安上がり

やすあがり [3] 【安上(が)り】 (名・形動)[文]ナリ
安い費用ですむこと。金がかからないこと。また,そのさま。「―な方法」

安上がりである

やすあがり【安上がりである】
be economical;be inexpensive.

安上り

やすあがり [3] 【安上(が)り】 (名・形動)[文]ナリ
安い費用ですむこと。金がかからないこと。また,そのさま。「―な方法」

安中

あんなか 【安中】
群馬県南西部の市。もと中山道の宿場町。新島襄の生地。磯部温泉がある。

安乗崎

あのりざき 【安乗崎】
三重県志摩半島,的矢湾の入り口の岬。荒波が断崖と岩礁に砕ける男性的景観は豪快。

安井

やすい ヤスヰ 【安井】
姓氏の一。

安井てつ

やすいてつ ヤスヰ― 【安井てつ】
(1870-1945) 教育者。東京生まれ。英国留学後,キリスト教精神に基づく女子教育のため,東京女子大学の創立に尽くす。

安井仲治

やすいなかじ ヤスヰナカヂ 【安井仲治】
(1903-1942) 写真家。大阪生まれ。生を深く凝視するドキュメンタリーから,実験的な作品まで幅広い作風を示す。

安井息軒

やすいそっけん ヤスヰソクケン 【安井息軒】
(1799-1876) 江戸後期・幕末の儒者。日向(ヒユウガ)の人。名は衡,字(アザナ)は仲平。江戸で松崎慊堂に師事。郷里飫肥(オビ)藩の儒官を経て,昌平坂学問所の教授。漢唐の注疏に基づく考証学を主とした。他に「海防私議」「弁妄」など警世の論,「読書余適」「息軒遺稿」「論語集説」など。

安井曾太郎

やすいそうたろう ヤスヰソウタラウ 【安井曾太郎】
(1888-1955) 洋画家。京都生まれ。浅井忠に師事。滞欧後二科会に加わるがやがて脱会し,一水会を創立。ミレー・ピサロ・セザンヌに傾倒,明るい色彩の近代的感覚に支えられた画風を完成し,梅原竜三郎とともに洋画壇を率いた。代表作「孔雀と女」「金蓉」

安井算哲

やすいさんてつ ヤスヰ― 【安井算哲】
(1)(1589-1652) 江戸幕府碁所四家の一つ安井家第一代。河内の人。本因坊算砂の門弟。古算哲ともいう。二代は長子渋川春海。
(2)
⇒渋川春海(シブカワシユンカイ)

安井道頓

やすいどうとん ヤスヰダウトン 【安井道頓】
(1533-1615) 安土桃山時代の土木家。河内の人。名は成安,道頓は号。豊臣秀吉に仕え,大坂城の築城やその付近の土木工事に活躍。大阪の道頓堀にその名を残す。

安位

あんい 【安位】
「安(ヤス)き位(クライ)」に同じ。

安住

あんじゅう [0] 【安住】 (名)スル
(1)安心し落ち着いて住むこと。「―の地」
(2)ある地位や状態に満足してしまうこと。「小市民的生活に―する」

安住の地を求める

あんじゅう【安住の地を求める】
seek a place for peaceful living.

安佚

あんいつ [0] 【安逸・安佚】 (名・形動)[文]ナリ
気楽に楽しむこと。何もせずのんきに過ごすこと。また,そのさま。「―をむさぼる」「子の二十歳頃までは―遊冶に育てしが/新聞雑誌 6」

安価

あんか [1] 【安価】 (名・形動)[文]ナリ
(1)値段の安い・こと(さま)。廉価。
⇔高価
(2)安っぽい・こと(さま)。「―な同情」

安価な

あんか【安価な】
cheap;→英和
inexpensive.→英和
〜に at a low price.

安保

あんぽ [1] 【安保】
(1)「日米安全保障条約」の略。
(2)「安保闘争(トウソウ)」の略。

安保条約改定阻止国民会議

あんぽじょうやくかいていそしこくみんかいぎ 【安保条約改定阻止国民会議】
日米安全保障条約の改定を阻止するために1959年(昭和34)3月に結成された共同闘争組織。社会党・共産党・総評など百数十団体が結集して署名運動やデモを組織し,安保闘争の機関車的役割を果たした。

安保闘争

あんぽとうそう 【安保闘争】
日米安全保障条約改定反対の闘争。1959年(昭和34)から60年にかけて全国的に展開され,とりわけ60年5月の自民党単独強行採決に対して闘争は戦後最大の規模に発展した。岸内閣は,条約の自然承認(六月)をまって辞職した。また,70年にも条約の延長をめぐって反対運動が行われた。

安保[安全保障条約]

あんぽ【安保[安全保障条約]】
⇒安全.日米安保条約 the Japan-United States Security Treaty.

安倍

あべ 【阿倍・安倍】
姓氏の一。
(1)〔上代には「あへ」〕
孝元天皇の皇子大彦命の子孫との伝承をもつ古代の名族。陰陽師(オンヨウジ)として高名な平安中期の安倍晴明の子孫は,天文道の家として陰陽家を形成,のちに土御門(ツチミカド)家を称した。
(2)平安時代の陸奥(ムツ)の地方豪族。安倍頼時など。

安倍保名

あべのやすな 【安倍保名】
浄瑠璃「蘆屋道満大内鑑(アシヤドウマンオオウチカガミ)」の登場人物。

安倍宗任

あべのむねとう 【安倍宗任】
平安後期の陸奥(ムツ)の豪族。頼時の子,貞任の弟。前九年の役で源頼義らと戦ったが,1062年厨川柵(クリヤガワノサク)で降伏,伊予に流され,のち大宰府に移されたという。生没年未詳。

安倍川

あべかわ 【安倍川】
(1)静岡県東部,身延(ミノブ)山地の安倍峠に源を発し,南流して静岡市の南方で駿河湾に注ぐ川。長さ51キロメートル。しばしば氾濫し,旧東海道の難所。
(2)「安倍川餅」の略。

安倍川紙子

あべかわかみこ [5] 【安倍川紙子】
江戸初期,安倍川流域で産する楮紙(コウゾガミ)で作り,駿府(静岡市)で売り出された紙子。

安倍川餅

あべかわもち [4] 【安倍川餅】
焼いた餅を湯に浸し,黄な粉をまぶしたもの。安倍川あたりの名物。あべかわ。

安倍晴明

あべのせいめい 【安倍晴明】
(921-1005) 平安中期の陰陽家(オンヨウケ)。識神(シキシン)を用いてよく異変を予知したといわれ,伝説が多い。土御門(ツチミカド)家の祖。著「金烏玉兎集」など。

安倍神道

あべしんとう [3] 【安倍神道】
⇒土御門(ツチミカド)神道

安倍能成

あべよししげ 【安倍能成】
(1883-1966) 教育者・哲学者。松山市生まれ。東大卒。文部大臣・学習院長などを歴任。著「西洋古代中世哲学史」「西洋近世哲学史」

安倍貞任

あべのさだとう 【安倍貞任】
(1019?-1062) 平安後期の陸奥(ムツ)の豪族。頼時の子。前九年の役で弟宗任(ムネトウ)とともに源頼義・義家らと戦う。厨川柵(クリヤガワノサク)で敗死。通称,厨川二郎。軍記物・歌舞伎などに脚色される。

安倍頼時

あべのよりとき 【安倍頼時】
(?-1057) 平安中期の陸奥(ムツ)の豪族。父祖以来奥羽六郡の俘囚(フシユウ)の長として勢力を伸長。衣川以南に進出したため前九年の役を引き起こし,子の貞任・宗任らとともに源頼義・義家と戦ったが,鳥海柵(トリミノサク)で戦死した。

安値

やすね [2][0] 【安値】
(1)値段の安いこと。安い値段。
(2)取引で,一日とか一か月といった一定期間内で,最も安い値段。
⇔高値

安値

やすね【安値】
a low price.

安値引け

やすねびけ [3][0] 【安値引け】
証券・商品取引所で,前場または後場の終わり値がその日の出来値のうち最も安いこと。
⇔高値引け

安元

あんげん 【安元】
年号(1175.7.28-1177.8.4)。承安の後,治承の前。高倉天皇の代。

安全

あんぜん [0] 【安全】 (名・形動)[文]ナリ
危害または損傷・損害を受けるおそれのないこと。危険がなく安心なさま。
⇔危険
「―な場所」「生命・財産の―を保障する」「念書をとっておいた方が―だよ」
[派生] ――さ(名)

安全

あんぜん【安全】
safety;→英和
security.→英和
〜な safe;→英和
secure;→英和
free from danger.〜に in safety;→英和
safely;→英和
securely.→英和
〜にする (make) secure;→英和
make safe.‖安全運転 safe driving.安全週間(灯,装置,弁,剃刀,マッチ,ピン) a safety week (lamp,device,valve,razor,match,pin).安全第一 safety first.安全地帯 a safety zone.安全保障条約 a security treaty.

安全ガラス

あんぜんガラス [5] 【安全―】
割れたときに破片が飛び散らないように工夫した網入りガラス・合わせガラス,割れても危険のない丸みのある粒になる強化ガラスなどの称。

安全ピン

あんぜんピン [3][5] 【安全―】
全体の形を長円形にし,針の先が露出しないようにした留めピン。

安全ベルト

あんぜんベルト [5] 【安全―】
⇒シート-ベルト

安全係数

あんぜんけいすう [5][7] 【安全係数】
「安全率(アンゼンリツ)」に同じ。

安全保障

あんぜんほしょう [5] 【安全保障】
外部からの侵略に対して国家の安全を保障すること。
→集団安全保障

安全保障会議

あんぜんほしょうかいぎ [8] 【安全保障会議】
国防及び緊急事態に対処するために内閣に設置された審議機関。従来の国防会議に代わるものとして1986年(昭和61)設置。内閣総理大臣を議長とし,外務大臣・大蔵大臣・内閣官房長官等により構成。

安全保障条約

あんぜんほしょうじょうやく [8] 【安全保障条約】
二国間または数か国間で締結する安全保障に関する条約。
→日米安全保障条約
→集団安全保障

安全保障理事会

あんぜんほしょうりじかい [9] 【安全保障理事会】
国際連合の主要機関の一。世界の平和と安全の維持を任務とする。米・英・ソ・仏・中の常任理事国と任期二年で改選される一〇か国の非常任理事国で構成。会の決議は国連の全加盟国を拘束するが,常任理事国の一国でも拒否権を行使すれば決議は成立しない。
→拒否権(3)

安全光

あんぜんこう [3] 【安全光】
暗室作業を行うとき用いる光。人間の目では見えるが,フィルムや印画紙は感光しない光。暗室ランプ。セーフ-ライト。

安全剃刀

あんぜんかみそり [5] 【安全剃刀】
皮膚を傷つけないように工夫された西洋かみそり。両刃と片刃がある。

安全器

あんぜんき [3] 【安全器】
過度の電流が流れたときに回路を遮断して,回路の破損や危険を防止する装置。

安全圏

あんぜんけん [3] 【安全圏】
競技・試験・選挙などで,勝利や合格が確実な範囲。「―に入る」「当選の―」

安全地帯

あんぜんちたい [5][6] 【安全地帯】
危険のない場所。特に,路面電車の停留所で,路上中央に設けられた島形の乗降場所をいう。

安全島

あんぜんとう [0] 【安全島】
〔pedestrian island〕
歩行者の待避用に車道中央に設置される島状の場所。両端に防護壁を設けて安全を確保する。

安全帽

あんぜんぼう [3] 【安全帽】
「保護帽」に同じ。

安全弁

あんぜんべん [3][0] 【安全弁】
(1)ボイラー内の蒸気圧やボンベなどの高圧容器内のガス圧が規定をこして上昇した場合,自動的に開いて蒸気やガスを逃がし,内圧を下げて安全を確保するための弁。
(2)危険を前もって防ぐのに役立つもの。

安全性

あんぜんせい [0] 【安全性】
安全である度合い。「―に問題がある」

安全灯

あんぜんとう [0] 【安全灯】
坑内の可燃性または爆発性ガスに引火しないように,ガラスと金網で炎を囲ってあるランプ。

安全牌

あんぜんパイ [3] 【安全牌】
麻雀で,捨てても相手に上がられることのない牌。
〔事をなすに当たってなんの害もなく扱いやすい人の意でも用いる〕

安全率

あんぜんりつ [3] 【安全率】
構造物全体,またはそれを構成する各部材の安全の度合を示す比率。部材の破壊点に達する荷重と設計上考えられた荷重との比を構造安全率,材料の最大の強さと安全上許される許容応力との比を材料安全率という。安全係数。

安全色彩

あんぜんしきさい [5] 【安全色彩】
災害の防止や救急処置などのため,特殊な意味をもたせ使用が規定されている色。消火栓の赤や注意表示の黄色など。

安全装置

あんぜんそうち [5] 【安全装置】
不注意や誤操作によって起こる危険を防ぐため,機器に設ける装置。銃器の暴発防止装置など。

安全週間

あんぜんしゅうかん [5] 【安全週間】
工場や交通機関などでの事故防止のためにとくに注意を喚起するよう定められた週間。

安八

あんぱち 【安八】
岐阜県南西部,安八郡の町。濃尾平野の輪中地帯にあり,都市化・工業化が進んでいる。

安南

アンナン 【安南】
〔Annam〕
ベトナムの中部地方。中心都市フエ。唐代に安南都護府が置かれて以来の呼称。一九世紀初めに阮朝(ゲンチヨウ)が成立。また,ベトナム全域をアンナンと呼ぶこともある。

安南焼

アンナンやき [0] 【安南焼】
安南で製した陶磁器の総称。安南呉器(ゴキ)・安南青磁・安南染め付け・紅安南などがある。

安南語

アンナンご [0] 【安南語】
⇒ベトナム語(ゴ)

安南都護府

アンナンとごふ 【安南都護府】
中国,唐の都護府の一。622年ハノイに交州大総管府を置き,679年安南都護府と改称。五代にはベトナムの独立で消滅した。阿倍仲麻呂もここの長官を務めた。

安危

あんき [1] 【安危】
安全か危険かということ。「国家の―」

安原

やすはら 【安原】
姓氏の一。

安原貞室

やすはらていしつ 【安原貞室】
(1610-1673) 江戸前期の俳人。名は正章(マサアキラ),号は一嚢(イチノウ)軒など。京都の紙商。貞徳の高弟で,師の没後その正統を自負。編著「氷室守(ヒムロモリ)」「正章千句」「玉海集」「かたこと」など。

安史の乱

あんしのらん 【安史の乱】
中国,唐の中期,安禄山(アンロクザン)・史思明が起こした反乱(755-763)。玄宗を退位させたが,ウイグルの援助を得た唐により鎮圧された。こののち,節度使による地方分権化が進んだ。

安名

あんみょう [0] 【安名】
禅宗で,得度・受戒した者に師の与える法名。また,それを記した文書。

安否

あんぴ【安否】
safety;→英和
welfare.→英和
〜を問う inquire[ask]after a person('s health).→英和

安否

あんぴ [1] 【安否】
無事かどうかということ。「―を尋ねる」

安和

あんわ 【安和】
⇒あんな(安和)

安和

あんな アンワ 【安和】
年号(968.8.13-970.3.25)。康保の後,天禄の前。冷泉(レイゼイ)・円融天皇の代。

安和の変

あんなのへん アンワ― 【安和の変】
969年(安和2)藤原氏が,左大臣源高明・橘繁延らに皇太子廃立の企てありとして,左遷・流罪に処した政変。源満仲の密告に乗じた他氏排斥の謀略で,以後藤原氏の全盛期を迎える。

安喜門

あんきもん 【安喜門】
平安京内裏の内郭十二門の一。北面する三門のうち東側にあったもの。
→内裏

安喜門院

あんきもんいん 【安喜門院】
(1207-1286) 後堀河天皇の皇后。名は有子。藤原公房の娘。1227年,院号宣下。

安嘉門

あんかもん 【安嘉門】
平安京大内裏の外郭十二門の一。北面する三門のうち西側にあったもの。兵庫寮御門(ヒヨウゴツカサノミカド)。
→大内裏

安嘉門院

あんかもんいん 【安嘉門院】
(1209-1283) 後堀河天皇の准母(ジユンボ)。名は邦子。高倉天皇の皇子守貞親王の娘。1224年,院号宣下。

安嘉門院四条

あんかもんいんのしじょう 【安嘉門院四条】
⇒阿仏尼(アブツニ)

安固

あんこ [1] 【安固】 (名・形動)[文]ナリ
安全で堅固なこと。不安なくしっかりとしていること。また,そのさま。「地位も―ではなく/何処へ(白鳥)」

安国

あんこく [0] 【安国】
国を安らかで平穏にすること。また,平穏な国。

安国寺

あんこくじ 【安国寺】
(1)足利尊氏・直義が国分寺の制にならって全国に設けた臨済宗の寺。夢窓国師のすすめによるもので,元弘以来の戦死者を弔い平和を祈願するために建立されたが,十分に目的は達せられず,廃絶したものが多い。その舎利塔を利生塔と称する。
(2)鎌倉市にある日蓮宗の寺。日蓮が「立正安国論」を草した場所として有名。安国論寺。
(3)不動院(フドウイン)のこと。

安国寺恵瓊

あんこくじえけい 【安国寺恵瓊】
恵瓊の通称。

安国論寺

あんこくろんじ 【安国論寺】
⇒安国寺(アンコクジ)(2)

安国院

あんこくいん 【安国院】
徳川家康の法号。

安土

あずち アヅチ [1] 【垜・堋・安土】
弓場で,的をかけるために土を山形に高く盛ったもの。的山。南山。

安土

あづち 【安土】
滋賀県蒲生郡の町。琵琶湖東岸に臨む。織田信長が築城した安土城跡(特別史跡)がある。

安土

あずち アヅチ 【安土】
⇒あづち(安土)

安土城

あづちじょう 【安土城】
滋賀県蒲生郡安土町にあった城。織田信長が1579年築城。五層七重の天守を中心とした近世城郭の草創期のもの。本能寺の変の折に焼亡。

安土宗論

あづちしゅうろん 【安土宗論】
1579年,織田信長の命によって安土の浄厳院で行われた浄土宗と日蓮宗の宗教論争。浄土宗が勝利を収めた。日蓮宗弾圧を企図したものという。安土法論。

安土時代

あづちじだい [4] 【安土時代】
安土桃山時代の前半。織田信長が天下の実権を掌握していた時代。1568年から82年の本能寺の変までをいう。

安土桃山時代

あづちももやまじだい [1][5] 【安土桃山時代】
織田信長・豊臣秀吉が政権を掌握していた時代。すなわち,信長の入京(1568年)から秀吉の死(1598年)まで,または関ヶ原の戦いの1600年までの約30年間。信長の居城安土城と秀吉の居城伏見城(桃山城とも)にちなむ名称。全国的な軍事統合が進むとともに,兵農分離,石高制が確立して,日本社会の中世から近世への移行が推進された。文化的には社寺や城郭建築,障壁画に多くの傑作を生み,茶の湯が大成された。織豊(シヨクホウ)時代。
→桃山時代

安土法論

あづちほうろん [4] 【安土法論】
⇒安土宗論(アヅチシユウロン)

安坐

あんざ [0] 【安座・安坐】 (名)スル
(1)ゆったりと座ること。特に,あぐらをかくこと。
(2)危急の際,何もしないでのんびりしていること。「その様子を見ると,手を束(ツカ)ねて―してゐられなくなる/浮雲(四迷)」

安城

あんじょう アンジヤウ 【安城】
愛知県中南部,岡崎平野にある市。多角的農業で知られ,現在は機械工業も発達。

安堵

あんど【安堵】
relief.→英和
〜する feel at ease;be[feel]relieved.

安堵

あんど [1] 【安堵】 (名)スル
〔「堵」は垣の意。(3)が原義〕
(1)安心すること。心が落ち着くこと。「無事を知って―した」「―の胸をなで下ろす」
(2)中世・近世に,土地の所有権・知行権などを将軍や領主が承認すること。
(3)垣の内に安んずること。居所に安んじて暮らすこと。「奉公をいたし,先祖の伊東に―したまへ/曾我 5」

安堵奉行

あんどぶぎょう 【安堵奉行】
鎌倉・室町幕府の職名。安堵状の発給や安堵に関する相論などをつかさどった。

安堵状

あんどじょう 【安堵状】
安堵{(2)}を認める旨を記して下付した文書。

安売り

やすうり【安売り】
a bargain sale.〜をする sell cheap;sell at a bargain.→英和

安売り

やすうり [0] 【安売り】 (名)スル
(1)安い値段で物を売ること。「店を閉めるために―する」「大―」
(2)むやみに与えて,そのものの価値を低めること。「親切の―」

安太多良真弓

あだたらまゆみ 【安達太郎檀弓・安太多良真弓】
古代,陸奥(ムツ)国安達郡(今の福島県二本松市付近)あだたらの地で産した弓。安達(アダチ)の真弓。「陸奥(ミチノク)の―はじき置きて/万葉 3437」

安宅

あたか 【安宅】
(1)石川県小松市の北西部,日本海に面する小漁港。北陸道の旧宿駅。安宅の関の遺址(イシ)といわれる所がある。
(2)能の一。四番目物。作者未詳(観世信光作とも)。作り山伏となって奥州へ向かう義経主従が,安宅の関で関守の富樫(トガシ)某にとがめられるが,弁慶の機転で危うく通りぬけるという筋。「義経記」などによる。歌舞伎「勧進帳」の典拠。

安宅

あたけ 【安宅】
「安宅船(アタケブネ)」の略。[日葡]

安宅の関

あたかのせき 【安宅の関】
小松市安宅にあったという関。謡曲「安宅」,歌舞伎「勧進帳」で有名。

安宅丸

あたけまる 【安宅丸】
1635年江戸幕府が向井将監に建造させた安宅船型式の最大の軍船。和洋折衷構造の船体の外側を銅板で囲み,二重の矢倉と二層の天守を設け,強力な攻防力をもち,船首を竜頭で飾る。全長約62メートル,排水量1700トン程度で,一〇〇挺(チヨウ)の艪(ロ)を備え水夫は二〇〇人という巨船であったが,戦いの機会はなく維持も困難なため1682年に解体された。天下丸。

安宅松

あたかのまつ 【安宅松】
歌舞伎舞踊の一。長唄。本名題「隈取(クマドリ)安宅松」。富士田吉次作曲。1769年市村座初演。弁慶が安宅の松のあたりを行き,草刈り童二人と踊り,都扇を与えて奥州への近道を教えてもらうというもの。

安宅正路

あんたくせいろ [5] 【安宅正路】
〔孟子(離婁上)「仁,人之安宅也。義,人之正路也」による〕
仁と義。

安宅船

あたけぶね [4] 【安宅船・阿武船】
室町末期から近世初期に建造された軍用の大船。数十挺(チヨウ)から一〇〇挺以上の艪(ロ)を備える。矢倉は堅固な楯板(タテイタ)で囲い,矢・鉄砲のための矢狭間(ヤザマ)をあけ,前部に大砲の装備がある。五百石積みから二千石積みぐらいのものがあった。1635年建造の安宅丸はその最大のもの。あたけ。あたかぶね。

安安

やすやす [3] 【安安】 (副)
苦しむことなく安楽に。平穏に。「―(と)老後を送る」

安定

あんてい【安定】
<a sense of> stability;→英和
balance (均衡).→英和
〜する be stabilized;become stable.〜させる stabilize.→英和
〜を保つ keep balance.〜を欠く be unstable[unsettled].‖安定剤 a stabilizer.安定成長 the stable growth.

安定

あんてい [0] 【安定】 (名・形動)スル
(1)落ち着いていて変動の少ない・こと(さま)。
⇔不安定
「―した経済状態」「―を保つ」
(2)〔物〕 ある系が外からの作用により微小な変化を与えられても,もとの状態からのずれが一定の範囲に収まるような状態。
(3)〔化〕 物質について,化学変化が起きにくい,あるいは反応速度が遅い性質。また,そのさま。不活性。「酸に対して―な物質」

安定剤

あんていざい [3] 【安定剤】
物質が放置あるいは貯蔵されている間に,自然に物理的・化学的変化を起こすのを防ぐために添加する種々の物質。

安定同位体

あんていどういたい [0] 【安定同位体】
放射線を出さず,自発的には他の核種に変化しない同位体。安定同位元素。

安定器

あんていき [3] 【安定器】
器機の動作を安定にするための装置。特に,蛍光灯などで,安定した放電を得るために用いるものをいう。

安定多数

あんていたすう [6] 【安定多数】
安定した国会運営をするために,与党が確保すべき議席数。

安定大陸

あんていたいりく [5] 【安定大陸】
先カンブリア時代の変成岩などからなり,長い地質時代を通して浸食を受け平坦化した大陸。現在の変動帯は安定大陸をとりまくように分布する。安定地塊。楯状地。

安定恐慌

あんていきょうこう [5] 【安定恐慌】
インフレーションを収束させ,通貨価値を安定させるのに伴い生ずる経済的恐慌状態。

安定成長

あんていせいちょう [5] 【安定成長】
一国の経済がインフレや国際収支の悪化を伴うことなく,できるだけ高い成長を達成すること。

安定操作

あんていそうさ [5] 【安定操作】
証券相場を安定させるために,市場において行う証券の売買取引や,その委託・受託。証券の募集・売り出しを容易にする目的に限るなど,厳格な条件の下でのみ認められる。

安定株主

あんていかぶぬし [6] 【安定株主】
会社の業績や株価の動きとは無関係に長期にわたり一定の会社の株式を保有する,経営者に協力的な株主。日本では,自社の役員・従業員持ち株会や取引関連会社・金融機関など。
⇔浮動株主

安定陸塊

あんていりくかい [5] 【安定陸塊】
先カンブリア紀の造山運動を経て,それ以後は激しい地殻変動を受けることなく,安定している地域。楯状地と卓状地とに分けられる。

安家洞

あっかどう 【安家洞】
岩手県岩泉町にある鍾乳洞。天然記念物。

安宿

やすやど【安宿】
a cheap hotel[inn].

安宿

やすやど [0] 【安宿】
宿泊料の安い宿屋。

安寝

やすい 【安寝】
安らかに眠ること。安眠。「まなかいにもとなかかりて―しなさぬ/万葉 802」

安寧

あんねい [0] 【安寧】
世の中が平穏無事なこと。「社会の―を維持する」

安寧

あんねい【安寧】
public peace.安寧秩序を保つ(乱す) maintain (disturb) peace and order.

安寧天皇

あんねいてんのう 【安寧天皇】
記紀所伝の第三代天皇磯城津彦玉手看尊(シキツヒコタマテミノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。綏靖(スイゼイ)天皇の皇子。都は大和の片塩浮孔宮(カタシオノウキアナノミヤ)。

安寧秩序

あんねいちつじょ [6][5] 【安寧秩序】
社会の秩序が保たれ,平穏なこと。

安寿姫

あんじゅひめ 【安寿姫】
山椒太夫(サンシヨウダユウ)伝説に登場する女性。厨子王の姉。
→山椒太夫

安居

あんきょ [1] 【安居】 (名)スル
心やすらかに生活すること。「心を苦め身を労し暫くも―せず/明六雑誌 15」
→あんご(安居)

安居

あんご [1] 【安居】 (名)スル
〔仏〕
〔梵 vārṣika 雨期の意。インドの夏は雨期で,僧がその間外出すると草木虫などを踏み殺すおそれがあるとして寺などにこもって修行した雨安居に始まる〕
(1)僧が夏に一定期間,一か所にこもって修行すること。元来は陰暦四月一六日から七月一五日までの三か月間行われ,この間を一夏(イチゲ)という。現在は主として禅宗の修行道場で行われる。夏安居(ゲアンゴ)。夏行(ゲギヨウ)。夏籠(ゲゴモリ)。[季]夏。
(2)禅宗で,夏の本来の安居に準じて他の時期に修行者が一定期間一か所にこもって修行すること。

安居院

あぐい アグヰ 【安居院】
比叡山東塔の竹林院の里坊。京都市上京区大宮通にあったがのち廃絶。一二世紀末,説法に長じた澄憲・聖覚がここに居住したことで有名。

安居院

あんごいん 【安居院】
⇒元興寺(ガンゴウジ)(1)

安山岩

あんざんがん [3] 【安山岩】
火山岩の一。斜長石・輝石・角閃(カクセン)石などからなり,黒雲母を含むこともある。灰色ないし暗色。硬くて耐火力が強い。建築用石材や墓石に使う。根府川石・鉄平石などが有名。
〔アンデス山中の火山岩につけられた andesite に由来する命名〕

安山岩

あんざんがん【安山岩】
《鉱》andesite.→英和

安岡

やすおか ヤスヲカ 【安岡】
姓氏の一。

安岡正篤

やすおかまさひろ ヤスヲカ― 【安岡正篤】
(1898-1983) 国家主義者。大阪生まれ。1924年(大正13)行地社を結成,27年(昭和2)金鶏学院を創立,新官僚に影響を与える。国粋主義団体国維会に参加。第二次大戦後も政財官界首脳に信奉者がいた。

安島

あじま 【安島】
姓氏の一。

安島帯刀

あじまたてわき 【安島帯刀】
(1812-1859) 幕末の志士。水戸藩士。藩主に徳川斉昭を擁立し藩政改革を推進。攘夷の密勅が同藩に下されたため幕府の命により切腹。

安島直円

あじまなおのぶ 【安島直円】
(1732-1798) 江戸中期の数学者。出羽国新庄藩士の子として江戸に生まれる。号は南山。独創的な研究で関孝和,建部賢弘の数学を発展させた。指数1/�の二項展開の公式,二重積分の方法,対数表の作成など多くの業績を残す。著「環円無有奇術」「側円解二条」

安幣帛

やすみてぐら 【安幣帛】
〔幣(ヌサ)をほめたたえていう語〕
安らかなみてぐら。「―の足幣帛(タルミテグラ)と/祝詞(春日祭)」

安平

あんぺい 【安平】 (名・形動ナリ)
〔「あんべい」とも〕
(1)やすらかで穏やかなこと。安穏。安泰。「四海の―掌(タナゴコロ)の裡(ウチ)に照らし/浄瑠璃・吉野忠信」
(2)容易なこと。やさしいこと。「さては―ごさんなれ/平家 5」
(3)安っぽいさま。気軽なさま。「人を―に云ふ時,おれらがといふはわれらがと云ふ心か/塵袋」

安座

あんざ [0] 【安座・安坐】 (名)スル
(1)ゆったりと座ること。特に,あぐらをかくこと。
(2)危急の際,何もしないでのんびりしていること。「その様子を見ると,手を束(ツカ)ねて―してゐられなくなる/浮雲(四迷)」

安康

あんこう [0] 【安康】
太平無事なこと。安泰。「国家―」

安康天皇

あんこうてんのう アンカウテンワウ 【安康天皇】
記紀で第二〇代天皇穴穂尊(アナホノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。允恭(インギヨウ)天皇の皇子。都は大和石上(イソノカミ)穴穂宮。眉輪(マヨワ)王に暗殺された。倭(ワ)の五王の一人「興」に比定する説がある。

安徳天皇

あんとくてんのう 【安徳天皇】
(1178-1185) 第八一代天皇(在位 1180-1185)。高倉天皇の皇子。名は言仁(トキヒト)。母は平清盛の娘建礼門院徳子。二歳で即位。平宗盛に擁せられて,西国に落ち,壇ノ浦で平氏一門とともに入水した。

安徽

あんき 【安徽】
中国,長江下流域を占める省。温和な気候の農耕地帯で,米・小麦・トウモロコシの産出が豊富。省都,合肥。別名,皖(カン)。アンホイ。

安徽派

あんきは 【安徽派】
中国,民国時代の軍閥の一。袁世凱の死後,北洋軍閥が分裂して生じた。安徽出身の段祺瑞(ダンキズイ)を首領とし,直隷派と対立,親日的活動をした。

安心

あんしん【安心】
peace of mind;freedom from care;relief;→英和
safety;→英和
security.→英和
〜する feel[take it]easy;have no anxiety;feel relieved.〜させる set…at ease.〜して with a sense of relief;→英和
free from care;with confidence.‖安心立命 spiritual peace.

安心

あんじん [0] 【安心】
〔仏〕
(1)教えを聞いたり,修行を積むことで,心の動くことのなくなった境地。
(2)浄土宗で,阿弥陀仏の救いを信じて疑わず,浄土往生を願う心をいう。

安心

あんしん [0] 【安心】 (名・形動)スル [文]ナリ
心が安らかに落ち着いていること。不安や心配がないこと。また,そのさま。「母を―させる」「彼にまかせておけば―だ」
〔「安神」とも書く〕

安心決定

あんじんけつじょう [0] 【安心決定】
浄土宗で,往生を信じて心が動くことがなく,往生の確定することをいう。

安心立命

あんじんりゅうみょう [0] 【安心立命】 (名)スル
〔「あんじんりつめい」「あんしんりつめい」「あんじんりゅうめい」とも〕
信仰によって心を安らかに保ち,どんなことにも心を乱されないこと。初め儒学の語であったが,のちに主として禅宗の語として使われ,その後,広く使われるようになった。

安心立命

あんしんりつめい [0] 【安心立命】 (名)スル
⇒あんじんりゅうみょう(安心立命)

安息

あんそく【安息】
rest;→英和
repose.→英和
安息日 the Sabbath (day).→英和

安息

あんそく 【安息】
パルティアの中国語名。

安息

あんそく [0] 【安息】 (名)スル
心身をやすらかにし,静かに休むこと。「徒囚(トシユウ)は何れも我が室内に―する/良人の自白(尚江)」

安息日

あんそくにち [4] 【安息日】
〔「あんそくじつ」「あんそくび」とも〕
(1)ユダヤ教で一週の七日目の聖日。現在の金曜の日没から土曜の日没まで。一切の業務・労働を停止し,休息をとる。
(2)キリスト教で,日曜日。仕事を休み,儀式を行う。イエスが日曜日の朝復活したとの伝承に起因する。

安息日

あんそくび [4] 【安息日】
⇒あんそくにち(安息日)

安息角

あんそくかく [4][3] 【安息角】
積み上げた石炭・土砂などの斜面と水平面とがなす角のうち,砂山が長い間崩れずに安定を保ちうる角度。

安息香

あんそっこう アンソクカウ [0] 【安息香】
⇒あんそくこう(安息香)

安息香

あんそくこう [0] 【安息香】
(1)東南アジア原産のエゴノキ科の常緑高木。高さ20メートルにも達する。葉は楕円形。夏,香気の高い白色の花をつける。
(2){(1)}の樹液を固めた樹脂。薬用・香料とする。

安息香酸

あんそくこうさん [5] 【安息香酸】
最も簡単な芳香族カルボン酸。天然樹脂の安息香を加熱して得られる。無色の鱗片(リンペン)状または針状の結晶。フタル酸やトルエンから合成もされる。防腐剤・殺菌剤・媒染剤として使われる。化学式 C�H�COOH

安意

あんい [1] 【安意】 (名)スル
心がやすまること。安心。「稍(ヨウヤ)く―するを得たりき/月世界旅行(勤)」

安愚楽鍋

あぐらなべ 【安愚楽鍋】
小説。仮名垣魯文作。1871(明治4)〜72年刊。牛鍋を囲む庶民の雑談の形で,文明開化の世相を滑稽に描く。牛屋雑談安愚楽鍋。

安慮

あんりょ [1] 【安慮】 (名)スル
心を安んずること。安心すること。「人馬の―して氷上を渡過するも/日本風景論(重昂)」

安慰

あんい [1] 【安慰】 (名)スル
人の心をやすらかにし,なぐさめること。

安慶

あんけい 【安慶】
中国,安徽(アンキ)省南部の河港都市。長江中流北岸に位置し,茶・木材の集散地。アンチン。

安房

あわ アハ 【安房】
旧国名の一。千葉県南部に相当。房州(ボウシユウ)。

安房峠

あぼうとうげ アバウタウゲ 【安房峠】
長野県と岐阜県の境,焼岳の南にある峠。信濃松本と飛騨高山を結ぶ古くからの交通路。

安房神社

あわじんじゃ アハ― 【安房神社】
千葉県館山市大神宮にある神社。主神は天太玉命(アマノフトダマノミコト)。安房国一の宮。

安手

やすで [0] 【安手】 (名・形動)
(1)値段の安い方の物。「―の品(シナ)」
(2)いかにも安っぽくて,質がわるい・こと(さま)。「―な身なり」「―な考え」「いかにも―の普請」

安打

あんだ [0][1] 【安打】 (名)スル
ヒット{(1)}に同じ。「全員―」

安打

あんだ【安打】
《野》a (safe) hit;→英和
a safety.→英和
〜する (send a) hit <to the right,left,center> .

安摩

あま 【案摩・安摩】
舞楽の曲名の一。元来は天竺楽であるが,平安時代に改作されたといわれる。原則として二人舞,時に一人舞。舞人は衣冠をつけて笏(シヤク)を持ち,案摩の面(オモテ)をつけ,地鎮を意味する動作で舞う。普通,この舞と二の舞を続けて演ずる。案摩の舞。
案摩[図]

安撫使

あんぶし [3] 【安撫使】
中国の官職。北魏(ホクギ)から宋初期までは災害救助や辺境の軍事をつかさどる臨時の官であったが,のち全国に常置され軍政を統轄した。

安政

あんせい 【安政】
年号(1854.11.27-1860.3.18)。嘉永の後,万延の前。孝明天皇の代。

安政の五か国条約

あんせいのごかこくじょうやく 【安政の五か国条約】
1858年(安政5),江戸幕府の大老井伊直弼が米・蘭・露・英・仏五か国と順次締結した通商条約の総称。箱館・兵庫・神奈川・長崎・新潟五港の開港を取り決めた。勅許を待たず調印したので安政の仮条約と呼ばれ,尊王攘夷(ソンノウジヨウイ)運動の激化を招いた。また,治外法権や関税自主権の面で将来に禍根を残す不平等条約であった。
→条約改正

安政の仮条約

あんせいのかりじょうやく 【安政の仮条約】
⇒安政の五か国条約

安政の大地震

あんせいのおおじしん 【安政の大地震】
1855年(安政2)10月2日,江戸およびその周辺を襲った大地震。死者一万余人。藤田東湖もこのとき圧死。震源地は荒川下流。その前年11月,東海道・南海道にも大地震があり,被害甚大。

安政の大獄

あんせいのたいごく 【安政の大獄】
1858年(安政5)から翌年にかけ,安政の五か国条約の調印および将軍継嗣問題に対して激化した尊王攘夷(ソンノウジヨウイ)運動派に対し,大老井伊直弼が行なった弾圧。連座者は公卿・志士百余名。吉田松陰・橋本左内ら八名が処刑された。

安政金銀

あんせいきんぎん [5] 【安政金銀】
江戸時代,主として安政年間(1854-1860)に発行された金銀貨幣の総称。小判・二分金・一分金・一分銀・二朱銀・丁銀・豆板銀の七種で,いずれも外国貿易の必要上から量目・品位を下げて鋳造された。

安斎随筆

あんさいずいひつ 【安斎随筆】
随筆。三二巻。伊勢貞丈著。江戸中期の成立。公卿・武家の有職故実,事物の起源・文字・書籍など様々な分野の考証を収める。

安料理屋

やすりょうりや【安料理屋】
a cheap restaurant.

安方

やすかた 【安方】
⇒善知鳥(ウトウ)安方

安易

あんい [1][0] 【安易】 (名・形動)[文]ナリ
(1)困難がないこと。たやすいこと。また,そのさま。「―な問題」
(2)特別な工夫や努力のないこと。深く考えないこと。また,そのさま。「―に流れる」「―な発想」「―に過ぎる」
[派生] ――さ(名)

安易な

あんい【安易な】
easy;→英和
easygoing.→英和
〜に easily;→英和
with ease.〜に考える take <a thing> too easy.

安普請

やすぶしん [3] 【安普請】
安い費用で,また粗末な材料で家屋を建てること。また,その家。

安普請

やすぶしん【安普請】
a jerry building;a jerry-built house.

安曇

あづみ 【安曇】
長野県中西部,南安曇郡の村。梓川の上流域を占める。上高地・乗鞍高原があり,観光客が多い。

安曇川

あどがわ アドガハ 【安曇川】
滋賀県北西部,高島郡の町。琵琶湖に面し,東部には安曇川の三角州が広がる。扇骨業で知られる。

安曇野

あずみの アヅミ― 【安曇野】
松本盆地の別名。また,松本盆地のうち,梓川以北の地方名。北アルプスの東麓(トウロク)一帯を占める水田地帯。ワサビ栽培が行われる。

安月給

やすげっきゅう [3] 【安月給】
少ない給料。安い給料。

安月給を取る

やすげっきゅう【安月給を取る(で働く)】
draw (work at) a small[low]salary.安月給取り a small-[low-]salaried man.

安本

あんぽん [0] 【安本】
⇒経済安定本部(ケイザイアンテイホンブ)

安本丹

あんぽんたん [3] 【安本丹】
愚か者。あほう。ばか。多く,人をののしっていう語。「この,―め」

安材料

やすざいりょう [3] 【安材料】
「悪材料(アクザイリヨウ)」に同じ。

安来

やすぎ 【安来】
島根県東部,中海(ナカウミ)に臨む市。山陰道の宿場町・港町,また出雲鋼(イズモハガネ)の産地として栄えた。現在も製鋼業が行われる。

安来節

やすぎぶし 【安来節】
島根県安来市の民謡で,花柳界の騒ぎ唄。鳥取県境港の「さんこ節」が安来の花柳界に伝えられて,出雲拳(イズモケン)の下座囃子(バヤシ)に用いられるうち,長編の「出雲節」となり,明治時代に今の節回しが確立し,現名で呼ばれるようになった。どじょうすくいの踊りがついている。やすきぶし。

安東

あんとう 【安東】
中国,遼寧(リヨウネイ)省の都市丹東(タントウ)の旧名。

安東

あんどう 【安東】
姓氏の一。中世,陸奥国津軽の豪族。安倍氏の後裔といわれ,日本海の海運に携わる。

安東省庵

あんどうせいあん 【安東省庵】
(1622-1701) 江戸前期の儒学者。筑後の人。名は守約,別号を恥斎。柳川藩儒。松永尺五らに学ぶ。長崎に亡命してきた明の遺臣朱舜水に師弟の礼を執り,経済援助をした。著「省庵先生遺集」など。

安楽

やすらい ヤスラヒ [3][0] 【安楽・夜須礼】
「やすらい祭り」に同じ。

安楽

あんらく [0][1] 【安楽】 (名・形動)[文]ナリ
心身がおだやかで,満ち足りている・こと(さま)。「―に暮らす」
[派生] ――さ(名)

安楽

あんらく【安楽】
comfort;→英和
ease.→英和
〜な comfortable;→英和
easy.→英和
〜に comfortably;→英和
in comfort;→英和
at one's ease.→英和
‖安楽椅子 an easy chair.安楽死 mercy killing;(artificial) euthanasia.

安楽世界

あんらくせかい [5] 【安楽世界】
「安楽浄土」に同じ。「げにや―より今此の娑婆に示現して/謡曲・田村」

安楽国

あんらくこく [4] 【安楽国】
「安楽浄土」に同じ。

安楽庵

あんらくあん 【安楽庵】
京都,誓願寺にあった茶室。策伝が創建・命名。

安楽庵策伝

あんらくあんさくでん 【安楽庵策伝】
(1554-1642) 江戸初期の説教僧・笑話作者・茶人。俗名未詳。京都,誓願寺住職。晩年は誓願寺塔頭竹林院に隠居して茶室安楽庵を営み,風雅を楽しんだ。狂歌作者として広く諸人と贈答。安楽庵茶道の流祖。著「醒睡笑」「策伝和尚送答控」など。

安楽律

あんらくりつ [4] 【安楽律】
⇒天台律宗(テンダイリツシユウ)

安楽椅子

あんらくいす [4] 【安楽椅子】
ひじ掛けがあり,体をあずけて楽な姿勢で座れる椅子。

安楽死

あんらくし [4][3] 【安楽死】
助かる見込みがない病人を苦痛から解放する目的で,延命のための処置を中止したり死期を早める処置をとること。また,その死。安死術。オイタナジー。
→尊厳死

安楽浄土

あんらくじょうど [5] 【安楽浄土】
極楽浄土のこと。安楽世界。

安楽花

やすらいばな ヤスラヒ― [3] 【安楽花】
やすらい祭の囃子詞(ハヤシコトバ)。古風な装束をつけて,笛・太鼓・鉦(カネ)などを鳴らし,この語を唱えつつ踊る。

安楽集

あんらくしゅう 【安楽集】
中国,唐の道綽(ドウシヤク)撰の論書。二巻。七世紀前半成立。経論に依りながら念仏門の正当性を主張し,浄土往生をすすめる。全仏教を聖道門と浄土門に分けることは,本書に始まる。

安死術

あんしじゅつ [3] 【安死術】
⇒安楽死(アンラクシ)

安比温泉

あっぴおんせん 【安比温泉】
岩手県北西部,二戸(ニノヘ)郡安代(アシロ)町にある温泉。安比岳の中腹に位置。食塩泉。

安気

あんき [0][1] 【安気】 (名・形動)[文]ナリ
気楽なこと。心配がないこと。また,そのさま。「弥張(ヤツパリ)自分の生れた所が―で可(エ)い/青春(風葉)」

安永

あんえい 【安永】
年号(1772.11.16-1781.4.2)。明和の後,天明の前。後桃園・光格天皇の代。

安永南鐐

あんえいなんりょう [5] 【安永南鐐】
江戸時代1772年(明和9=安永元)より1824年まで鋳造された二朱銀。明和南鐐(ナンリヨウ)。
→南鐐

安治川

あじかわ アヂカハ 【安治川】
淀川下流の一分流。大阪市中之島西端から大阪湾口に至る間の呼称。貞享年間(1684-1688)河村瑞軒が開削した運河。河口に天保山がある。

安泊まり

やすどまり [3] 【安泊(ま)り】
安く泊まること。また,安宿。

安泊り

やすどまり [3] 【安泊(ま)り】
安く泊まること。また,安宿。

安泰

あんたい [0] 【安泰】 (名・形動)[文]ナリ
おだやかで無事なこと。不安や危険のないこと。また,そのさま。「国家の―」「御家(オイエ)は―」「今場所の大関は―だ」「暢気(ノンキ)に―に育つたから/平凡(四迷)」
[派生] ――さ(名)

安泰

あんたい【安泰】
peace;→英和
welfare.→英和

安濃津

あのつ 【安濃津】
三重県津市の古名。対明貿易で栄えた。博多津(ハカタノツ)・坊津(ボウノツ)とともに三津(サンシン)の一。

安然

あんねん 【安然】
(841-?)平安前期の天台宗の僧。円仁(エンニン)・遍照(ヘンジヨウ)に学ぶ。天台宗の密教化を徹底,五教教判によって教義を確立し台密を大成。著「悉曇蔵(シツタンゾウ)」「教時問答」など。

安物

やすもの [0] 【安物】
値段が安く,品質のよくない物。

安物

やすもの【安物】
a cheap article; <hunt for> a bargain.→英和
〜買いの銭失い Penny wise and pound foolish.

安珍清姫

あんちんきよひめ 【安珍清姫】
紀州道成寺(ドウジヨウジ)の縁起に伝わる伝説。熊野参詣(サンケイ)途上の若僧安珍に恋慕した清姫は,大蛇となってあとを追い,道成寺で鐘の中にかくまわれていた安珍を焼き殺す。能・浄瑠璃・歌舞伎舞踊などに脚色される。

安産

あんざん [1] 【安産】 (名)スル
苦しまないで出産すること。無事にお産をすること。
⇔難産

安産

あんざん【安産(する)】
(have) an easy delivery.

安田

やすだ 【安田】
姓氏の一。

安田善次郎

やすだぜんじろう 【安田善次郎】
(1838-1921) 実業家。安田財閥の創立者。越中富山に生まれ,二〇歳で江戸に出て両替店に奉公。維新後,太政官札の買い占めで両替商として成功,第三国立銀行,安田銀行などを創設した。日比谷公会堂・東大安田講堂を寄付。大磯で暗殺された。

安田女子大学

やすだじょしだいがく 【安田女子大学】
私立大学の一。1915年(大正4)創立の広島技芸女学校を源とし,66年(昭和41)設立。本部は広島市安佐南区。

安田財閥

やすだざいばつ 【安田財閥】
四大財閥の一。安田善次郎が安田保善社(1912年創立)を中心に,第一次大戦後幾多の地方銀行を合併し,産業部門には発展を欠いたものの,強大な資金力を誇る金融財閥であった。第二次大戦後,GHQ の指令により解体。

安田銀行

やすだぎんこう 【安田銀行】
1880年(明治13)に安田善次郎が開業した銀行で,安田財閥の中心。第一・三井などと並ぶ大銀行に発展した。

安田靫彦

やすだゆきひこ 【安田靫彦】
(1884-1978) 日本画家。東京生まれ。本名は新三郎。小堀鞆音(トモネ)に師事。同門の仲間と紫紅会(のち紅児会)を結成し活躍。晩年まで院展を中心に格調の高い歴史画を描いた。代表作「王昭君」「黄瀬川の陣」など。

安目

やすめ [0][3] 【安め・安目】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
〔「め」は接尾語〕
(値段などが)いくぶん安い・こと(さま)。
⇔高め
「相場が―に推移する」
■二■ (名)
(1)安い値段。「―でいきますべい,乗てくんなさい/滑稽本・続膝栗毛」
(2)ひかえ目。謙遜。「其様に―をお言ひのが愛敬になつて/人情本・梅之春」

安直

あんちょく [0] 【安直】 (名・形動)[文]ナリ
(1)値が安いこと。金がかからないこと。また,そのさま。「―な娯楽」
(2)十分に考えたり,手間をかけたりしない・こと(さま)。「―に引き受ける」
[派生] ――さ(名)

安直な

あんちょく【安直な】
cheap;→英和
inexpensive;→英和
simple.→英和

安眠

あんみん【安眠】
a quiet sleep.〜する sleep well;have a quiet[sound]sleep.〜を妨害する disturb a person's sleep.

安眠

あんみん [0] 【安眠】 (名)スル
やすらかにぐっすりと眠ること。「―妨害」「昨夜は―できなかった」

安着

あんちゃく [0] 【安着】 (名)スル
(1)落ち着くこと。「人心―して/経国美談(竜渓)」
(2)事故なく,無事に着くこと。「無事―の通知が来た/発展(泡鳴)」

安祥寺

あんじょうじ アンジヤウ― 【安祥寺】
京都市山科区にある高野山真言宗の寺。山号は吉祥山。848年恵運(エウン)の創立。応仁の乱で荒廃,家康の保護で復旧した。五智如来像五体を安置する。

安禄山

あんろくざん 【安禄山】
(705-757) 中国,唐代の武将。ソグド系の胡人(コジン)。安史の乱の首領。玄宗の時,平盧(ヘイロ)・范陽(ハンヨウ)・河東の三節度使を兼ねて大兵力を擁し,宰相楊国忠らと対立して755年挙兵。翌年,皇帝を称し国号を大燕とする。洛陽・長安を占領したが,次男慶緒(ケイシヨ)に殺された。

安福殿

あんぷくでん 【安福殿】
平安京内裏の殿舎の一。侍医の控所。
→内裏

安積

あさか 【安積】
姓氏の一。

安積

あさか 【安積・浅香】
福島県南部の旧郡名。1965年(昭和40)郡内の全町村が郡山市と合併。

安積の沼

あさかのぬま 【安積の沼・浅香の沼】
安積山の麓(フモト)にあったという沼。((歌枕))

安積山

あさかやま 【安積山・浅香山】
福島県郡山市にある山。「安積山影さへ見ゆる山の井の浅き心をわが思はなくに/万葉 3807」にまつわる伝説が万葉集・大和物語などに見える。((歌枕))

安積澹泊

あさかたんぱく 【安積澹泊】
(1656-1737) 江戸中期の儒学者。水戸藩士。名は覚,別号は老圃。朱舜水に師事。博学で,特に史学に長じ,彰考館総裁として「大日本史」編纂(ヘンサン)に顕著な功績があった。著「大日本史賛藪」「澹泊斎文集」など。

安積疏水

あさかそすい 【安積疏水】
福島県中央部の猪苗代湖の水を郡山盆地へ供給する用水路。灌漑(カンガイ)用のほか発電・上水道・工業用水にも利用。1882年(明治15)完成。1951年(昭和26)に新安積疏水が通水。

安積艮斎

あさかごんさい 【安積艮斎】
(1790-1860) 江戸後期の儒学者。陸奥国安積郡郡山の人。名は重信,別号,見山楼。江戸に出て佐藤一斎・林述斎に学び,神田駿河台に塾を開く。のち二本松藩儒,また昌平黌(コウ)教授となった。著「艮斎文略」「艮斎間話」など。

安穏

あんのん【安穏】
peace;→英和
tranquil(l)ity.〜な(に) peaceful(ly).→英和

安穏

あんのん [0] 【安穏】 (名・形動)[文]ナリ
〔「あんおん」の連声〕
落ち着いて気楽なこと。穏やかなこと。無事なこと。また,そのさま。「―を願う」「―に暮らす」
[派生] ――さ(名)

安穏

あんおん [0] 【安穏】 (名・形動)[文]ナリ
⇒あんのん(安穏)

安綱

やすつな 【安綱】
平安中期伯耆(ホウキ)大原の刀工。本名,横瀬三郎太夫と伝える。伯州刀工の始祖。日本刀(湾刀(ワントウ))最初期の一人。作風は太刀姿品位高く,腰反り強く,古備前に似るが,より古風。名物「童子切」の作者。生没年未詳。

安置

あんち [1][0] 【安置】 (名)スル
〔古くは「あんぢ」とも〕
神・仏像,また遺体などを,大切にすえ置くこと。「―所」「阿弥陀像を―する」

安置する

あんち【安置する】
enshrine;→英和
lay <a dead person> in state.

安臥

あんが [1] 【安臥】 (名)スル
楽な姿勢で横になること。「先生寝床に―す/浮城物語(竜渓)」

安良居祭

やすらいまつり ヤスラヒ― 【やすらい祭・安良居祭】
京都市北区の今宮神社で四月第二日曜日(もと陰暦三月一〇日)に行われる,疫病の神を鎮める祭礼。桜や椿で飾った風流傘を中心に,羯鼓(カツコ)を持った少年と鬼が「やすらい花や」の囃子詞(ハヤシコトバ)に合わせて踊りながら町を練る。[季]春。

安良礼松原

あられまつばら 【安良礼松原】
〔「あらら松原」の転か〕
大阪市住之江区安立(アンリユウ)辺りにあった松原。((歌枕))

安芸

あき 【安芸】
(1)旧国名の一。広島県西半分に当たる。芸州。
(2)高知県東部の市。土佐湾に臨む。林業・促成栽培農業が盛ん。瓦(カワラ)・陶器を特産。

安藤

あんどう 【安藤】
姓氏の一。

安藤信正

あんどうのぶまさ 【安藤信正】
(1819-1871) 幕末の政治家。磐城(イワキ)平藩主。老中。大老井伊直弼の死後,公武合体策を推進,和宮の降嫁を実現。1862年,坂下門外の変で負傷,辞職。

安藤広重

あんどうひろしげ 【安藤広重】
⇒歌川広重(ウタガワヒロシゲ)

安藤昌益

あんどうしょうえき 【安藤昌益】
(1703-1762) 江戸中期の思想家。出羽の人。八戸で医者となり,晩年を秋田郡二井田村(現在の大館市)で送る。神・儒・仏から離れ,すべての人が農業生産に従事して平等に生きる反封建的社会観を説いた。主著「自然真営道」「統道真伝」

安藤東野

あんどうとうや 【安藤東野】
(1683-1719) 江戸中期の儒学者。名は煥図,字は東壁。荻生徂徠の初期の詩文の門人。著「東野遺稿」など。

安藤正次

あんどうまさつぐ 【安藤正次】
(1878-1952) 国語学者・言語学者。埼玉県生まれ。台北大総長・東洋大学長。古代国語に関してすぐれた業績を残した。著「国語学通考」

安西

あんざい 【安西】
姓氏の一。

安西冬衛

あんざいふゆえ 【安西冬衛】
(1898-1965) 詩人。奈良市生まれ。本名,勝。「詩と詩論」同人として,新散文詩運動を展開,特異な想像世界を築いた。詩集「軍艦茉莉」「座せる闘牛士」など。

安西四鎮

あんせいしちん 【安西四鎮】
中国,唐の西域統治機関。安西都護府の下に置かれた,亀茲(キジ)・于闐(ウテン)・疏勒(ソロク)・砕葉(サイヨウ)(または焉耆(エンキ))の四鎮。
→都護府

安見知し

やすみしし 【八隅知し・安見知し】 (枕詞)
「わが大君」「わご大君」にかかる。「高光る日の御子(ミコ)―わが大君/古事記(中)」「―わご大君の大御舟/万葉 152」
〔原義不明。国の八隅を知ろしめす意とも,安らかに見そなわす意とも解されたらしい〕

安請け合い

やすうけあい [3][4] 【安請(け)合い】 (名)スル
確信もないのに請け合うこと。また,軽々しく引き受けること。「―して後で困る」

安請合い

やすうけあい [3][4] 【安請(け)合い】 (名)スル
確信もないのに請け合うこと。また,軽々しく引き受けること。「―して後で困る」

安請合いをする

やすうけあい【安請合いをする】
be too ready to promise;make a rash promise.

安貞

あんてい 【安貞】
年号(1227.12.10-1229.3.5)。嘉禄の後,寛喜の前。後堀河天皇の代。

安車

あんしゃ [0] 【安車】
中国古代,すわって乗れるようにつくった,老人や婦人用の馬車。

安車蒲輪

あんしゃほりん 【安車蒲輪】
〔漢書(申公伝)〕
蒲(ガマ)で車輪を包んでゆれないようにした安車。老人をいたわるたとえ。

安逸

あんいつ [0] 【安逸・安佚】 (名・形動)[文]ナリ
気楽に楽しむこと。何もせずのんきに過ごすこと。また,そのさま。「―をむさぼる」「子の二十歳頃までは―遊冶に育てしが/新聞雑誌 6」

安逸を貪る

あんいつ【安逸を貪る】
idle away one's time.

安達

あだち 【安達】
姓氏の一。

安達の真弓

あだちのまゆみ 【安達の真弓】
「安達太郎檀弓(アダタラマユミ)」に同じ。「みちのくの―わがひかば/古今(大歌所)」

安達ヶ原

あだちがはら 【安達ヶ原】
(1)〔「あだちのはら」とも〕
福島県安達太良山東麓(トウロク)の野。鬼女伝説で名高い。安達の原。((歌枕))「みちのくの―の黒塚に鬼こもれりといふはまことか/拾遺(雑下)」
(2)能の曲名。五番目物。山伏一行が安達ヶ原の鬼女の家に泊まり,食い殺されそうになるが,祈り伏せるというもの。黒塚。

安達太良山

あだたらやま 【安達太良山】
福島県北部にある火山。1900年(明治33)に大噴火した。海抜1700メートル。山麓に多くの温泉がある。乳首(チクビ)山。

安達太郎檀弓

あだたらまゆみ 【安達太郎檀弓・安太多良真弓】
古代,陸奥(ムツ)国安達郡(今の福島県二本松市付近)あだたらの地で産した弓。安達(アダチ)の真弓。「陸奥(ミチノク)の―はじき置きて/万葉 3437」

安達式

あだちしき 【安達式】
生け花の流派。池坊門下の安達潮花により1917年(大正6)に創流。デザインとしての生け花を追求し,多くの花型が定められている。

安達景盛

あだちかげもり 【安達景盛】
(?-1248) 鎌倉時代の武将。源頼朝に仕え,幕府創設に活躍。出羽介。執権北条経頼・時頼の外祖父として幕政に深く関与。1247年,政敵三浦一族を滅ぼす。

安達泰盛

あだちやすもり 【安達泰盛】
(1231-1285) 鎌倉時代の武将。秋田城介・引付衆・評定衆などを務めたが,1285年11月,外孫北条貞時が執権の時,内管領平頼綱の讒言(ザンゲン)によって一族が討伐された(霜月騒動)。

安達潮花

あだちちょうか 【安達潮花】
(1887-1969) 生け花の家元。広島生まれ。大正初期に洋風の装飾性を生かした盛り花や斬新な投げ入れを始め,安達式挿花を創始。

安達謙蔵

あだちけんぞう 【安達謙蔵】
(1864-1948) 政治家。肥後の生まれ。立憲同志会・憲政会・民政党を率いて総選挙に圧勝,「選挙の神様」と称された。逓相・内相を歴任。満州事変以降は挙国一致体制を提唱し,国民同盟総裁・大政翼賛会顧問などを歴任。

安部

あべ 【安部】
姓氏の一。

安部公房

あべこうぼう 【安部公房】
(1924-1993) 小説家・劇作家。東京生まれ。本名,公房(キミフサ)。東大医学部卒。前衛的な手法で,出口なしの現代人の孤独を描く。小説「砂の女」「燃えつきた地図」,戯曲「友達」など。

安部磯雄

あべいそお 【安部磯雄】
(1865-1949) 政治家。筑前の生まれ。同志社卒。同志社・早大教授。社会主義研究会・社会民衆党・社会大衆党などを結成。キリスト教社会主義の立場から無産政党右派の指導者として活躍。また,学生野球の普及に貢献。著「社会問題解釈法」など。

安里屋ゆんた

あさどやゆんた 【安里屋ゆんた】
沖縄県八重山地方の民謡で仕事唄。共同作業の折に男女掛け合いで唄う。宮良長包と星迷馬が改作したものが,第二次大戦中流行。

安重根

あんじゅうこん 【安重根】
(1879-1910) 朝鮮の独立運動家。黄海道海州生まれ。1909年(明治42)韓国統監伊藤博文をハルビン駅頭にて射殺。翌年死刑。アン=ジュングン。

安鎮

あんちん [0] 【安鎮】
国や家が平安であること。また,平安にすること。「天下―の法をぞ行はれける/太平記 12」

安鎮曼荼羅

あんちんまんだら [5] 【安鎮曼荼羅】
安鎮法の本尊。中央に二臂(ヒ)黄色の不動明王,周囲に四臂青色の不動明王を描き,さらに八方に天神を配する。

安鎮法

あんちんほう [3][0] 【安鎮法】
〔仏〕 鎮宅法(チンタクノホウ)の一種。特に天皇・親王・将軍の住む邸宅の新築などに際し,その建物の安全や除災,ならびに国家の平安を祈る密教の修法。安鎮国家法。
→鎮宅法

安閑

あんかん [0] 【安閑】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)やすらかで静かなさま。安楽に暮らすさま。「―とした日々」
(2)(非常事態や危急の場合に)何もせずにのんびりしているさま。「―として虚く傍視すべきの日に非ず/もしや草紙(桜痴)」

安閑と

あんかん【安閑と】
<live> in idleness;idly.

安閑天皇

あんかんてんのう 【安閑天皇】
記紀で,第二七代天皇広国押武金日尊(ヒロクニオシタケカナヒノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。継体天皇の皇子。都は大和勾金橋(マガリカナハシ)宮。

安阿弥

あんあみ 【安阿弥】
快慶(カイケイ)の法号。

安陀会

あんだえ アンダヱ [3] 【安陀会】
〔梵 antarvāsa 中宿衣・下衣・内衣などと訳す〕
三衣(サンエ)の一。身体に着けて用いる略式の衣。五条の袈裟(ケサ)。
→三衣

安陽

あんよう アンヤウ 【安陽】
中国,河南省北部の都市。機械・電気機器などの工業が盛ん。綿花・小麦の集散地。北西郊に殷墟(インキヨ)がある。アンヤン。

安静

あんせい [0] 【安静】 (名・形動)[文]ナリ
(1)やすらかで落ち着いている・こと(さま)。「和平―なる心なり/西国立志編(正直)」
(2)病気などを療養するために,心身を休めて静かにしていること。「絶対―」

安静

あんせい【安静】
rest;→英和
repose.→英和
〜を保つ keep quiet;lie quietly.‖安静療法 a rest cure.絶対安静 an absolute rest.

安静度

あんせいど [3] 【安静度】
病状に応じて患者の守るべき安静の度合。

安養

あんにょう [0] 【安養】
「安養浄土」の略。

安養

あんよう [0] 【安養】
⇒あんにょう(安養)

安養宝国

あんにょうほうこく [0] 【安養宝国】
〔宝樹・宝池で飾られているということからの名〕
安養浄土の別名。

安養浄土

あんにょうじょうど [5] 【安養浄土】
〔そこに住む者は,やすらかに心を養ってすみやかに仏と同じ知徳を得ることから〕
極楽浄土の別名。安養。安養界。安養国。

安養界

あんにょうかい [3] 【安養界】
「安養浄土」に同じ。

そう 【宋】
中国の国名。
(1)周代の諸侯国の一((?-前286))。殷(イン)の宗族微子啓が封ぜられ,商邱(シヨウキユウ)に都し殷の遺民を統治したという。斉・魏(ギ)・楚(ソ)の三国に滅ぼされた。
(2)南北朝時代,南朝最初の王朝。東晋の武将劉裕が恭帝の禅譲を受けて建国(420-479)。都は建康。八世で武将の蕭道成(シヨウドウセイ)に帝位を譲った。劉宋。
(3)五代十国を統一した王朝。趙匡胤(チヨウキヨウイン)が汴(ベン)(開封)に都して建国(960-1279)。遼(リヨウ)・西夏の圧迫を受け,1127年金軍の侵入によって江南に移り(靖康の変),臨安(杭州)に都した。これ以前を北宋,元軍に滅ぼされるまでを南宋という。

宋之問

そうしもん 【宋之問】
(656頃-712) 中国,初唐の詩人。字(アザナ)は延清。則天武后に詩才を認められたが,醜行多く,しばしば左遷され,ついに睿宗に死を賜った。友人沈佺期とともに五言律詩の定型をつくり,「沈宋」と並称される。

宋会要

そうかいよう ソウクワイエウ 【宋会要】
中国,宋代の制度の沿革を類別に集大成した書。宋の宋綬(ソウジユ)らの撰。北宋・南宋を通じて一〇回編纂(ヘンサン)されたが,原本は明代に亡逸。現行本は清代の徐松が「永楽大典」の収載部分から復元したもの。

宋儒

そうじゅ [1] 【宋儒】
中国,宋代の儒者。程子・朱子など。

宋元画

そうげんが [0] 【宋元画】
中国,宋・元の時代の絵画。日本では特に,鎌倉・室町時代に伝えられた院体画・水墨画・仏画などをいう。

宋史

そうし 【宋史】
中国二十四史の一。宋の歴史を記した正史。四九六巻。元の順帝の命により脱脱(托克托(トクト))らの編。1345年成立。本紀四七巻・志一六二巻・表三二巻・列伝二五五巻。

宋子文

そうしぶん 【宋子文】
(1894-1971) 中国の政治家・実業家。広東省の人。国民政府の財政部長・行政院長・中国銀行総裁などを歴任。1949年渡仏,のち滞米,63年帰台。宋慶齢の弟,宋美齢の兄。ソン=ツーウェン。

宋学

そうがく [0][1] 【宋学】
中国,宋代に出現した新儒学の総称で,主として朱子学をさす。漢・唐の訓詁(クンコ)学にそのまま依拠することなく,宋代の合理的精神によって古典を主体的に解釈し,理気論によって儒教の教理を哲学的に体系化し,士大夫(官僚)自身に忠誠な聖人となることを志向する意識を浸透させたので,理学(性理学)とも呼ばれる。朱子学と対立した宋の陸九淵らの心学派や,陳亮・葉適(シヨウセキ)らの事功学派(永嘉学派)なども広義には含まれることがある。
→朱子学

宋応星

そうおうせい 【宋応星】
(1590頃-1650頃) 中国,明末の学者。江西省の人。「天工開物」の著者として知られる。

宋慶齢

そうけいれい 【宋慶齢】
(1890-1981) 中国の政治家。広東省の人。孫文の夫人。宋子文・宋美齢の姉。孫文の死後,国民党左派の立場を堅持して,国民政府の反動化を批判。中華人民共和国成立後,国家副首席。ソン=チンリン。

宋敏求

そうびんきゅう 【宋敏求】
(1019-1079) 中国,北宋中期の学者。字(アザナ)は次道。「唐書」の編纂に加わる。編著「唐大詔令集」「長安志」など。

宋文

そうぶん [0] 【宋文】
宋代の文章。唐代の四六駢儷(ベンレイ)体に替わって古文復興が盛んに唱えられた。欧陽脩・蘇洵・蘇軾など。

宋書

そうしょ 【宋書】
中国二十四史の一。南朝宋の正史。一〇〇巻。南朝梁の沈約(シンヤク)の撰。488年完成。帝紀一〇巻・志三〇巻・列伝六〇巻。

宋朝

そうちょう [1] 【宋朝】
(1)中国,宋の王朝。また,その時代。
(2)漢字の活字書体の一。中国宋代の書体を模した活字。縦長で,肉が細い。名刺などに用いる。宋朝体。

宋板

そうはん [1][0] 【宋版・宋板】
中国,宋代に刊行された書物。最古の木版印刷で,造本・書体ともにすぐれている。

宋江

そうこう ソウカウ 【宋江】
小説「水滸伝(スイコデン)」の主人公。梁山泊(リヨウザンパク)にたてこもり一〇八人の豪傑たちを率いて官軍と戦った。のち朝廷に帰順し方臘(ホウロウ)の乱鎮圧で大功を立てたが,姦臣にねたまれて毒酒をあおって死んだ。北宋末に山東で反乱を起こした宋江をモデルとする。

宋濂

そうれん 【宋濂】
(1310-1381) 明初の学者。字(アザナ)は景濂。洪武帝の顧問として礼楽・制度を定め,明創業の功臣の一人とされる。「元史」編纂総裁。著「宋学士全集」ほか。

宋版

そうはん [1][0] 【宋版・宋板】
中国,宋代に刊行された書物。最古の木版印刷で,造本・書体ともにすぐれている。

宋玉

そうぎょく 【宋玉】
中国,戦国時代,楚(ソ)の文人。楚王に仕え,のち落魄の生涯を送ったといわれるが,生没年・伝記ともに未詳。屈原の弟子で,「九弁」(「楚辞章句」所収)「高唐賦」「神女賦」「対楚王問」などの作者とされる。

宋磁

そうじ [0][1] 【宋磁】
中国,宋代の磁器。簡美・清新な美しさが特色。白磁・青磁・天目などが有名。逸品が多く,世界的な工芸品とされる。

宋美齢

そうびれい 【宋美齢】
(1901- ) 中国の政治家。蒋介石の夫人。宋慶齢・宋子文の妹。西安事件では蒋の救出に努め,第二次大戦後は再三渡米して対華援助を要請した。ソン=メイリン。

宋襄

そうじょう 【宋襄】
中国,春秋時代の宋の王,襄公。

宋襄の仁

そうじょうのじん 【宋襄の仁】
〔宋と楚(ソ)との戦いの際,宋の公子目夷が楚の布陣しないうちに攻撃しようと進言したが,襄公は君子は人の困っているときに苦しめてはいけないといって攻めず,楚に敗れたという「左氏伝(僖公二十二年)」の故事による〕
不必要な哀れみを施してひどい目にあうこと。無益の情け。事宜を得ない哀れみ。

宋詞

そうし [0][1] 【宋詞】
中国,宋代に流行した楽曲を伴う韻文の歌曲。漢代の文,唐代の詩,元代の曲に対するもの。

宋赤絵

そうあかえ [3] 【宋赤絵】
中国宋代(金代)に創始された赤絵陶器。素地(キジ)に白化粧し,釉(ウワグスリ)の上から赤・黄・緑の顔料で花鳥などの簡素な文様を描く。

宋銭

そうせん [0] 【宋銭】
中国の宋代に鋳造された銅銭。一三世紀以降,日宋貿易により大量に日本にもたらされ,戦国末期まで国内に流通した。

宋雲

そううん 【宋雲】
北魏(ホクギ)の僧侶。518年,胡太后の命によりインドへ行き,経典一七〇部を収集。同時に,インド諸国との外交関係を樹立した。生没年未詳。

宋音

そうおん [1] 【宋音】
宋から元初の頃までに日本に伝来した漢字音。「行」を「アン」,「鈴」を「リン」と読む類。一般には,唐音(トウオン)と呼ばれる。

かん クワン [1] 【完】
終わり。完結。主に,映画・小説などの最後に記す語。

完了

かんりょう クワンレウ [0] 【完了】 (名)スル
(1)すべてがおわること。完全におわること。「準備―」「工事が―する」
(2)文法で,動作・作用がその時点においてすでに終了していること,動作・作用の終了した結果が存在していること,また,動作・状態がなお継続していることなどを表す言い方。口語では助動詞「た(だ)」,文語では助動詞「つ」「ぬ」「たり」「り」などを付けて言い表す。なお,印欧語では,基準となる時の差に応じて,現在完了・過去完了・未来完了などの区別が見られるものがある。

完了

かんりょう【完了】
completion;conclusion.→英和
〜する finish <doing> ;→英和
complete.→英和
‖完了時制《文》the perfect tense.

完備

かんび クワン― [1] 【完備】 (名)スル
すべてが備わっていること。「上下水道―」「条件が―する」

完備している

かんび【完備している】
be complete;be fully furnished.

完備花

かんびか クワン―クワ [3] 【完備花】
⇒完全花(カンゼンカ)

完全

かんぜん クワン― [0] 【完全】 (名・形動)スル [文]ナリ
(1)必要な条件がすべて満たされていること。欠点や不足が全くない・こと(さま)。
⇔不完全
「―をめざす」「―な形で保存する」「―に失敗した」
(2)欠点などがないようにすること。「その人と為(ナリ)を―するに於て/西国立志編(正直)」
[派生] ――さ(名)

完全

かんぜん【完全】
perfection;→英和
completeness.→英和
〜な(に) perfect(ly);→英和
complete(-ly);→英和
faultless(ly).→英和
‖完全雇傭 full employment.完全試合《野》a perfect game.完全犯罪 a perfect crime.

完全主義

かんぜんしゅぎ クワン― [5] 【完全主義】
物事を行うに際して,完全に行わないと納得できない性向。

完全四角形

かんぜんしかくけい クワン― [6][7] 【完全四角形】
〔数〕 同一平面上にあり,どの三点も同一直線上にない四点 A ,B ,C ,D と,それらの二つを通る六直線と,さらにその交点として新しく生ずる三点からなる図形。
→完全四辺形

完全四辺形

かんぜんしへんけい クワン― [6] 【完全四辺形】
〔数〕 同一平面上にあり,どの三直線も同一点を通らない四直線 �,�,�,� と,それらの六つの交点と,各交点を結ぶ三直線からなる図形。
→完全四角形

完全変態

かんぜんへんたい クワン― [5] 【完全変態】
昆虫の変態の一型。幼虫が蛹(サナギ)の段階を経て成虫になる現象。脈翅目・鱗翅目・鞘翅目・双翅目などにみられる。チョウがその例。
→不完全変態

完全失業率

かんぜんしつぎょうりつ クワン―シツゲフ― [7] 【完全失業率】
労働力人口に占める完全失業者の割合。
→失業率

完全失業者

かんぜんしつぎょうしゃ クワン―シツゲフ― [7] 【完全失業者】
働く能力と意志をもち,しかも本人が現に求職活動をしているにもかかわらず,就業の機会が社会的に与えられていない失業者。

完全導体

かんぜんどうたい クワン―ダウ― [5] 【完全導体】
電気伝導率あるいは熱伝導率が無限大の理想的な仮想導体。

完全平方

かんぜんへいほう クワン―ハウ [5] 【完全平方】
〔数〕 ある整数・整式が他の整数・整式の平方になっていること。例えば整数 4(=2²), 整式 �²+4�+4(=(�+2)²)など。

完全弾性

かんぜんだんせい クワン― [5] 【完全弾性】
外力を取り除くと,歪(ヒズ)みが消えて完全に元の状態に戻る性質。実際の物体は,弾性限界内ではほぼ完全弾性を示す。

完全数

かんぜんすう クワン― [3] 【完全数】
〔数〕 自然数でその数以外の約数( 1 を含む)の和が,もとの数になるような自然数。例えば 6(=1+2+3), 28(=1+2+4+7+14)など。

完全気体

かんぜんきたい クワン― [5] 【完全気体】
⇒理想気体(リソウキタイ)

完全流体

かんぜんりゅうたい クワン―リウ― [5] 【完全流体】
粘性を全く示さない理想的な仮想流体。理想流体。
→粘性流体

完全無欠

かんぜんむけつ クワン― [0][5] 【完全無欠】 (名・形動)[文]ナリ
完全で全く欠点のない・こと(さま)。「―な論理」

完全燃焼

かんぜんねんしょう クワン―セウ [5] 【完全燃焼】
可燃性物質が十分な酸素の存在のもとで燃焼し,すべての構成元素が,その状態で最も安定な単体または酸化物になること。
⇔不完全燃焼

完全犯罪

かんぜんはんざい クワン― [5] 【完全犯罪】
犯罪であるという証拠を全く残さずに行われた犯罪。

完全看護

かんぜんかんご クワン― [4] 【完全看護】
基準看護の旧称。

完全競争

かんぜんきょうそう クワン―キヤウサウ [5] 【完全競争】
近代経済学の基本モデルの一。単独では価格等の決定に影響力をもちえないほど市場参加者が多く,さらに市場への参入が自由であり,また各人が取引条件について完全な知識をもつという仮想の状態。経済に望ましい結果をもたらすとされる。
→不完全競争

完全肥料

かんぜんひりょう クワン―レウ [5] 【完全肥料】
肥料の三要素(窒素・リン酸・カリ)を適当に含んだ肥料。

完全花

かんぜんか クワン―クワ [3] 【完全花】
萼(ガク)・花冠・雌しべ・雄しべのすべてを備えた花。完備花。全備花。
⇔不完全花

完全葉

かんぜんよう クワン―エフ [3] 【完全葉】
葉身・葉柄・托葉の三部分がそろっている葉。サクラ・スミレなど。
→不完全葉

完全装備

かんぜんそうび クワン―サウ― [5] 【完全装備】
必要なものをすべて備えていること。「―で冬山に登る」

完全裏書

かんぜんうらがき クワン― [5] 【完全裏書】
⇒記名式裏書(キメイシキウラガキ)

完全試合

かんぜんじあい クワン―アヒ [5] 【完全試合】
⇒パーフェクト-ゲーム

完全雇傭

かんぜんこよう クワン― [5] 【完全雇用・完全雇傭】
自らの意思で就業しない自発的失業者,および労働の需給の時間的ずれによる一時的失業者を除き,働く意志と能力をもつ労働者のすべてがその時の実質賃金率で雇用されている状態。

完全雇用

かんぜんこよう クワン― [5] 【完全雇用・完全雇傭】
自らの意思で就業しない自発的失業者,および労働の需給の時間的ずれによる一時的失業者を除き,働く意志と能力をもつ労働者のすべてがその時の実質賃金率で雇用されている状態。

完全雇用均衡

かんぜんこようきんこう クワン―キンカウ [8] 【完全雇用均衡】
経済全体の貯蓄と投資の均衡によって定まる経済活動の水準が,完全雇用の水準を越えていること。
⇔不完全雇用均衡

完全音程

かんぜんおんてい クワン― [5] 【完全音程】
音程を構成する二音の振動数が簡単な比で表せ,二音がよく調和する音程。完全一度・完全四度・完全五度・完全八度の四種がある。完全協和音程。
完全音程[図]

完勝

かんしょう クワン― [0] 【完勝】 (名)スル
危なげなく完全に勝利を得ること。
⇔完敗
「緒戦に―する」

完勝する

かんしょう【完勝する】
win a complete victory <over> ;《野》shut out <the opposing team> .

完善

かんぜん クワン― [0] 【完善】 (名・形動)[文]ナリ
欠点がなく,よくできている・こと(さま)。「―の憲法を造り出(イ)だし/花間鶯(鉄腸)」

完売

かんばい クワン― [0] 【完売】 (名)スル
売りつくすこと。「即日―」

完封

かんぷう クワン― [0] 【完封】 (名)スル
(1)完全に封ずること。「反撃を―する」
(2)野球で,投手が完投して相手チームを零点に抑えること。シャット-アウト。零封。

完封する

かんぷう【完封する】
seal up;《野》shut out.

完工

かんこう クワン― [0] 【完工】 (名)スル
工事が完了すること。竣工(シユンコウ)。
⇔起工

完徳

かんとく クワン― [0] 【完徳】
キリスト教の教えの一。究極的には神にのみ属する完全。修道者の場合,清貧・貞潔・従順の勧めの実践によって達成されるべき目標。

完徹

かんてつ クワン― [0] 【完徹】
「完全徹夜」の略。

完成

かんせい クワン― [0] 【完成】 (名)スル
完全になしおえること。すっかり出来上がること。「新校舎が―する」「―品」「―された芸風」

完成

かんせい【完成】
completion.〜する complete;→英和
finish;→英和
accomplish.→英和
〜品 finished goods.

完成教育

かんせいきょういく クワン―ケウ― [5] 【完成教育】
小学校から大学までの各教育段階で,上級学校への進学準備ではなく,それぞれの段階にふさわしい目標を立ててその実現をはかる教育。
⇔準備教育

完投

かんとう クワン― [0] 【完投】 (名)スル
野球で,一人の投手が一試合を最後まで投げ切ること。「連続二試合―する」

完投する

かんとう【完投する】
《野》go the (whole) distance;pitch a whole game.

完敗

かんぱい クワン― [0] 【完敗】 (名)スル
完全に敗れてしまうこと。
⇔完勝
「予戦で―する」「試合は―だった」

完敗

かんぱい【完敗】
<suffer> a complete defeat.

完新世

かんしんせい クワンシン― [3] 【完新世】
地質時代の最も新しい世(セイ)。新生代第四紀更新世に次ぐ。最後の氷期が終わった約一万年前から現在までの期間。人類が大発展を遂げた。沖積世。後氷期。現世。

完新統

かんしんとう クワンシン― [3] 【完新統】
完新世に形成された地層。沖積統。

完晶質

かんしょうしつ クワンシヤウ― [3] 【完晶質】
すべて結晶からなる岩石の組織。深成岩に普通にみられる。
⇔ガラス質

完本

かんぽん クワン― [0] 【完本】
全集などの,全部そろっているもの。また,内容に欠落のない本。
⇔欠本
⇔端本

完本

かんぽん【完本】
a complete copy[set (全集などの)].

完治

かんち クワン― [1] 【完治】 (名)スル
病気やけがが完全に治ること。「傷が―する」

完治

かんじ クワンヂ [1] 【完治】 (名)スル
⇒かんち(完治)

完泳

かんえい クワン― [0] 【完泳】 (名)スル
最後まで泳ぎきること。

完済

かんさい クワン― [0] 【完済】 (名)スル
債務を全部返済すること。「ローンを―する」

完満

かんまん クワン― [0] 【完満】
木の幹が太っていること。「―材」

完熟

かんじゅく クワン― [0] 【完熟】 (名)スル
実や種が完全に熟すこと。「―するのを待って収穫する」「―トマト」

完熟した

かんじゅく【完熟した】
fully ripened.

完璧

かんぺき クワン― [0] 【完璧】 (名・形動)[文]ナリ
〔「璧」は宝玉。きずのない玉の意から〕
欠点や不足がなく,非常に立派な・こと(さま)。「―な出来栄え」「―を期する」
[派生] ――さ(名)

完璧

かんぺき【完璧】
perfection;→英和
completeness.→英和
〜な perfect;→英和
flawless.→英和

完納

かんのう クワンナフ [0] 【完納】 (名)スル
規定された額を全部納めきること。「税金を―する」

完納する

かんのう【完納する】
pay in full.

完結

かんけつ クワン― [0] 【完結】 (名)スル
すべて終わること。「連載小説が―する」

完結

かんけつ【完結】
a conclusion.→英和
〜する finish;→英和
be concluded.

完美

かんび クワン― [1] 【完美】 (名・形動)[文]ナリ
完全で美しい・こと(さま)。「瑕(キズ)なき―なる玉/当世書生気質(逍遥)」

完膚

かんぷ クワン― [1] 【完膚】
傷のないはだ。

完膚なきまでに

かんぷ【完膚なきまでに】
<rebuke a person> scathingly;beyond recognition (跡形もなく).

完訳

かんやく クワン― [0] 【完訳】 (名)スル
外国語の原典の全文を翻訳すること。全訳。
⇔抄訳(シヨウヤク)
「グリム童話を―する」

完訳

かんやく【完訳(する)】
(make) a complete translation <of> .

完調

かんちょう クワンテウ [0] 【完調】
体などの調子が完全にととのっていること。「ほぼ―に近い」

完走

かんそう クワン― [0] 【完走】 (名)スル
最後まで走りぬくこと。「フルマラソンを―する」

完走する

かんそう【完走する】
run the whole distance.

完遂

かんすい クワン― [0] 【完遂】 (名)スル
完全にやりとげること。「任務を―する」

完遂

かんつい クワン― [0] 【完遂】
「かんすい(完遂)」の誤読。

完遂

かんすい【完遂】
completion.〜する carry out;accomplish.→英和

完面像

かんめんぞう クワンメンザウ [3] 【完面像】
各結晶系において最も多くの対称の要素をもつ結晶形。

完顔希尹

かんがんきいん クワンガンキヰン 【完顔希尹】
中国,金の学者。1119年,漢字・契丹文字にならって女真字(女真大字)をつくった。生没年未詳。

完黙

かんもく クワン― [0] 【完黙】
〔「完全黙秘」の略〕
取り調べに対してまったくしゃべらないこと。

しし 【肉・宍】
にく。人体の肉。「我が―はみ膾(ナマス)はやし/万葉 3885」[和名抄]

宍道湖

しんじこ シンヂ― 【宍道湖】
島根県北東部にある湖。淡水に近い汽水湖。面積80平方キロメートル。大橋川によって中海(ナカウミ)と通ずる。東岸に松江市がある。

宏図

こうと クワウ― [1] 【宏図】
将来の事まで見通しを立てた,規模の大きな計画。鴻図(コウト)。

宏壮

こうそう クワウサウ [0] 【広壮・宏壮】 (形動)[文]ナリ
建物などの,広く立派なさま。「―な邸宅」
[派生] ――さ(名)

宏大

こうだい クワウ― [0] 【広大・宏大】 (名・形動)[文]ナリ
ひろく大きい・こと(さま)。
⇔狭小
「―な平原」「人民の規模を―にせずんば/明六雑誌 10」
[派生] ――さ(名)

宏才

こうさい クワウ― 【宏才・広才】 (名・形動ナリ)
〔「こうざい」とも〕
才知が幅広いこと。また,そのような人やさま。「是れもふしぎの―なる人有て/浮世草子・永代蔵 3」

宏漠

こうばく クワウ― [0] 【広漠・宏漠】 (ト|タル)[文]形動タリ
広々として果てしないさま。「―たる草原」「この―たる異郷の空の下/あめりか物語(荷風)」
[派生] ――さ(名)

宏謨

こうぼ [1] クワウ― 【宏謨】 ・ コウ― 【洪謨】
大きなはかりごと。

宏遠

こうえん クワウヱン [0] 【広遠・宏遠】 (名・形動)[文]ナリ
大きくて奥深い・こと(さま)。「思慮―/近世紀聞(延房)」

宏量

こうりょう クワウリヤウ [0] 【広量・宏量】 (名・形動)スル[文]ナリ
(1)心が大きく,細かいことにこだわらないこと。度量の広いこと。また,そのさま。
⇔狭量
「―な性質」
(2)「荒涼(コウリヨウ){■二■(1)}」に同じ。「(狐ノ使イトハ)―の御使かな/今昔 26」
(3)「荒涼(コウリヨウ){■二■(2)}」に同じ。「知らざらん男の呼ばはんをば,―して行くまじきなりけり/今昔 27」

宏麗

こうれい クワウ― [0] 【宏麗】 (名・形動)[文]ナリ
大きくすばらしい・こと(さま)。「構築極て―にして/三酔人経綸問答(兆民)」

そう [1] 【宗】
(1)おおもと。
(2)中心となるもの。尊ぶべきもの。「介石疎逸曠淡(コウタン)なるを以て―となす/山中人饒舌」
(3)祖先の中の有徳の人。

そう 【宗】
姓氏の一。対馬国守護家。鎌倉期,対馬国衙(コクガ)の在庁官人惟宗氏に出自。少弐氏被官として地頭代となり勢力を拡大。以後,対馬島主として朝鮮との交易を独占,江戸期は対馬藩主として朝鮮通信使の受け入れにあたる。

むね [2][1] 【旨・宗】
(1)主とすること。中心とすること。「借屋住居(ズマイ)に質素を―とくらすものから/当世書生気質(逍遥)」
(2)物事の意味・内容。物事の主旨。おもむき。《旨》「契約解除の―御了承下さい」「近く上京の―を伝える」

しゅう [1] 【宗】
(1)その宗教・宗派の中心となる教え。宗旨。
(2)教祖,またそれに準ずる人物の教説を中心とする信者の集団。宗派。宗門。
(3)因明(インミヨウ)の術語。論証しようとする命題。
→因明

宗と

むねと 【宗と】 (副)
(1)もっぱら。主として。「されば一生のうち―あらまほしからん事の中に/徒然 188」
(2)大将として。「―あると見ゆる鬼/宇治拾遺 3」

宗主

そうしゅ [1] 【宗主】
(1)本家や家元の長。本家のあととり。
(2)中心として尊ばれる人。
(3)諸侯の上に立って支配する王侯。盟主。

宗主国

そうしゅこく [3] 【宗主国】
従属国に対して宗主権を有する国家。宗国。
⇔従属国

宗主権

そうしゅけん [3] 【宗主権】
他国の主権を従属的に制限する権能。国家が独立する過程で,本国が独立する国に対してもつ場合が多い。

宗乗

しゅうじょう [0] 【宗乗】
〔仏〕 宗派の教義。
→余乗

宗人府

そうじんふ 【宗人府】
中国,明・清代に皇族(宗人)に関することをつかさどった官庁。

宗像

むなかた 【宗像】
福岡県北部の市。もと宿場町・市場町として発達。北九州市・福岡市の中間で,住宅地化が進む。

宗像神社

むなかたじんじゃ 【宗像神社】
福岡県宗像郡にある辺津(ヘツ)宮(玄海町田島に鎮座)・中津宮(大島村に鎮座)・沖津宮(大島村沖ノ島に鎮座)の三宮の総称。祭神は湍津姫命(タギツヒメノミコト)・市杵島姫命(イチキシマヒメノミコト)・田心姫命(タゴリヒメノミコト)。海上交通の要衝にあり,古くから朝野の信仰が厚い。宗像大社。

宗儀

しゅうぎ [1] 【宗儀】
宗教上の儀式。

宗八

そうはち [0] 【宗八】
カレイ目カレイ科の海魚。体長45センチメートル程度。両眼が体の右側にあるカレイの仲間であるが,上眼(体の左側から移動してきた眼)は頭の縁辺にある。口は大きく,歯はやや小さい。干物は美味。本州中部以北,日本海からオホーツク海,黄海,渤海,東シナ海まで分布。

宗八

そうはち 【惣八・宗八】
狂言の一。もと料理人の俄(ニワカ)坊主と,還俗(ゲンゾク)したての惣八という料理人が,それぞれ主人から仕事を命じられる。二人は慣れないのでてこずるが,互いに前身をうちあけ,仕事を交換する。

宗典

しゅうてん [0] 【宗典】
一つの宗教・宗派の根本経典。一宗の教義・信条を述べた書物。

宗助国

そうすけくに 【宗助国】
(1207-1274) 鎌倉中期の武将。対馬守護代。1274年,文永の役で戦死。

宗務

しゅうむ [1] 【宗務】
宗派・教団運営上の事務。

宗匠

そうしょう [1] 【宗匠】
和歌・連歌・俳諧・茶道・香道など,文芸・技芸の道の師匠。

宗匠頭巾

そうしょうずきん [5][6] 【宗匠頭巾】
頭巾の一種。縁(フチ)がなく頂が平らな円筒形のもの。連歌・俳諧・茶道の宗匠が好んでかぶった。茶人帽。

宗十郎頭巾

そうじゅうろうずきん ソウジフラウヅキン [7][8] 【宗十郎頭巾】
筒長の角(スミ)頭巾に長い錣(シコロ)をつけたもの。宝永(1704-1711)頃,歌舞伎俳優の初代沢村宗十郎が用いて広まった。上方の武士,富裕な町人などが用いた。
宗十郎頭巾[図]

宗和膳

そうわぜん [3] 【宗和膳】
黒または朱塗りの四脚の膳。金森宗和の好みという。懐石膳。民間では本膳とした。

宗咯巴

そうかくは 【宗咯巴】
⇒ツォンカパ

宗因

そういん 【宗因】
⇒西山(ニシヤマ)宗因

宗国

そうこく [1] 【宗国】
「宗主国」に同じ。

宗太鰹

そうだがつお [4] 【宗太鰹・惣太鰹】
スズキ目サバ科の海魚ヒラソウダガツオとマルソウダガツオの総称。全長40センチメートル内外。体形はカツオに似るがやや細長い。削り節の原料とする。北海道以南に分布。メジカ。ウズワガツオ。

宗子

そうし [1] 【宗子】
一族の長となるべき子。家を継ぐべき子。宗家の嫡子。総領。

宗学

しゅうがく [0][1] 【宗学】
各宗派の自宗の教義に関する研究・学問。

宗宗し

むねむね・し 【宗宗し】 (形シク)
(1)しっかりとしている。「怪しくうちよろぼひて,―・しからぬ,軒のつまごとに/源氏(夕顔)」
(2)主となる。おもだっている。「親の御方につけつつ伝はりたる物の,弱目に出で来たるなど,―・しからずぞ,みだれあらはるる/源氏(葵)」

宗室

そうしつ [0] 【宗室】
(1)一族の本家。宗家。
(2)天皇の一族。皇族。
(3)茶道の裏千家で,家元が代々受け継ぐ号。

宗家

そうけ【宗家】
the head family;the originator.→英和

宗家

そうけ [1] 【宗家】
一門の本家。また,流派の主となる家筋。そうか。

宗家

そうか [1] 【宗家】
「そうけ(宗家)」に同じ。

宗密

しゅうみつ 【宗密】
〔「すみつ」とも〕
(780-841) 中国唐代の僧。華厳宗第五祖。禅と華厳教学を学び,教禅一致の立場に立つ。著「禅源諸詮集」「円覚経疏」など。圭峰禅師。

宗尊親王

むねたかしんのう 【宗尊親王】
(1242-1274) 鎌倉幕府第六代将軍(在位 1252-1266)。後嵯峨天皇の皇子。最初の皇族将軍。謀反の疑いで京に追われた。歌集「柳葉和歌集」ほか。

宗峰妙超

しゅうほうみょうちょう 【宗峰妙超】
(1282-1337) 鎌倉末期の臨済宗の僧。1326年大徳寺を開創。南浦紹明の法を継ぎ,五山の外にあって,純禅の宗風を確立した。諡号(シゴウ),大灯国師など。

宗廟

そうびょう [0] 【宗廟】
(1)祖先,特に君主の祖先の霊をまつった建物。みたまや。
(2)国家。

宗廟

そうびょう【宗廟】
an ancestral mausoleum.

宗徒

しゅうと [1] 【宗徒】
ある宗教・宗派の信者。信徒。

宗徒

むねと 【宗徒】
〔宗となるものの意〕
ある集団の中で,主だった者。中心となる者。「―の兵(ツワモノ)三十余人/平家 9」

宗徧流

そうへんりゅう 【宗徧流】
江戸初期に成立した茶道の流派。千宗旦(センソウタン)の門人山田宗徧を祖とする。

宗教

しゅうきょう【宗教】
(a) religion.→英和
〜上の religious.→英和
〜心のある(ない) (ir)religious;(im)pious.→英和
‖宗教家 a religionist.宗教界 the religious world.宗教改革 the Reformation.宗教裁判 the Inquisition.宗教問題 a religious question.

宗教

しゅうきょう [1] 【宗教】
(1)神仏などを信じて安らぎを得ようとする心のはたらき。また,神仏の教え。
(2)〔religion〕
経験的・合理的に理解し制御することのできないような現象や存在に対し,積極的な意味と価値を与えようとする信念・行動・制度の体系。アニミズム・トーテミズム・シャーマニズムから,ユダヤ教・バラモン教・神道などの民族宗教,さらにキリスト教・仏教・イスラム教などの世界宗教にいたる種々の形態がある。

宗教会議

しゅうきょうかいぎ [5] 【宗教会議】
⇒公会議(コウカイギ)

宗教劇

しゅうきょうげき [3] 【宗教劇】
宗教の儀式や行事と結びついて行われる演劇。また,宗教上の出来事・伝説・人物などを題材とする演劇。

宗教史

しゅうきょうし [3] 【宗教史】
宗教の歴史的な意味や展開を考察する学問。特定の宗教を対象とする特殊宗教史と宗教一般を対象とする一般宗教史とがある。

宗教哲学

しゅうきょうてつがく [6][5] 【宗教哲学】
宗教の普遍的本質・意義・価値などについて哲学的な反省を加える学問。イギリスの理神論,フランスの無神論を経て,カント・ヘーゲルなどにおいて神学から独立した立場を確立。経験科学としての狭義の宗教学はそこから分化したもの。広義には宗教学の一分野。

宗教団体

しゅうきょうだんたい [5] 【宗教団体】
特定の宗教の教義宣布・儀式執行・信者教化を目的とし,礼拝の施設を備える団体。神社・寺院・教会や,教派・宗派・教団など。

宗教学

しゅうきょうがく [3] 【宗教学】
神学的・護教的・哲学的立場などを離れて,経験科学の立場から宗教現象を客観的に研究する学問。狭義には比較宗教学・宗教現象学・宗教民族学(宗教人類学)・宗教社会学・宗教心理学をいい,いずれも1870年代に始まる。広義にはこれらに宗教史・宗教哲学を加え,さらに神学をも加えて,宗教学の総称とすることもある。

宗教家

しゅうきょうか [0] 【宗教家】
僧侶・牧師など,布教活動に従事する人。また,熱心な信者。

宗教心

しゅうきょうしん [3] 【宗教心】
宗教を信じる人のもつ敬虔(ケイケン)な心。神仏などを信じようと求める気持ち。

宗教心理学

しゅうきょうしんりがく [7] 【宗教心理学】
信仰による意識の変化,罪の意識などの宗教現象の心理的側面を心理学の方法を用いて実証的に研究する学問。

宗教性

しゅうきょうせい [0] 【宗教性】
人間や宗教団体がもつ宗教的な性質。また,宗教そのものがもつ独特な性質。

宗教戦争

しゅうきょうせんそう [5] 【宗教戦争】
異なる宗教・宗派間の対立・衝突が原因で起こる戦争。特に,宗教改革後のヨーロッパにおける,プロテスタントとカトリックの間の諸戦争をいう。ユグノー戦争・三十年戦争など。

宗教改革

しゅうきょうかいかく [5] 【宗教改革】
1517年ドイツのルターが九五か条の意見書を発表し,教皇レオ一〇世の免罪符(贖宥状)販売を攻撃したのをきっかけに,一六世紀の西ヨーロッパに展開された宗教運動。人は信仰によってのみ救われ,聖書のみが神の国を示すと主張して,制度・教理の両面からローマ教皇の権威を否定し,ローマ-カトリック教会(旧教)から分離してプロテスタント教会(新教)を設立。各都市に多くの宗教改革者が輩出,近世の社会変動と呼応して,近代ヨーロッパ社会の成立の画期となった。

宗教教育

しゅうきょうきょういく [5] 【宗教教育】
宗教に関する知識や理解を深め,宗教心や宗教的情操を養う教育。日本では国公立学校が特定宗派の宗教教育を行うことは禁じられている。

宗教民族学

しゅうきょうみんぞくがく [8] 【宗教民族学】
宗教学と民族学の交錯する領域に成立する学問分野。諸民族の宗教の研究を中心とし,古代や先史時代の宗教も取り上げて研究する。宗教人類学。

宗教法人

しゅうきょうほうじん [5] 【宗教法人】
1951年(昭和26)制定の宗教法人法により法人と認められた宗教団体。公益法人の一。

宗教画

しゅうきょうが [0] 【宗教画】
宗教的実践の一環として描かれた,宗教上の出来事・伝説・人物などを題材とする絵画。

宗教社会学

しゅうきょうしゃかいがく [6] 【宗教社会学】
宗教と一般社会との関係や宗教のもつ社会学的諸側面から宗教の構造や機能などを明らかにする学問。デュルケームとマックス=ウェーバーがその基礎を築いた。

宗教裁判

しゅうきょうさいばん [5] 【宗教裁判】
中世のヨーロッパで,ローマ-カトリック教会によって異端者を処罰するために行われた裁判。異端審問。

宗教都市

しゅうきょうとし [5] 【宗教都市】
宗教の発祥地あるいは寺社を中心に発展した都市。伊勢・成田・天理や,メッカ・バチカン・ラサなど。

宗教音楽

しゅうきょうおんがく [5] 【宗教音楽】
宗教の一環としての,または宗教と結びついた音楽の総称。特にキリスト教の音楽をさすことが多い。礼拝のためのもの,信仰心を呼び起こすためのもの,宗教的題材により作曲されたものなどに区別される。

宗教騎士団

しゅうきょうきしだん [6] 【宗教騎士団】
⇒騎士修道会(キシシユウドウカイ)

宗族

そうぞく [1] 【宗族】
(1)共通の先祖をもつ一族。一門。また,父方の一族。
(2)中国の父系親族集団をさす語。

宗旨

しゅうし [1] 【宗旨】
(1)ある宗教・宗派の教義の中心となる趣旨。
(2)一つの宗教の中の分派。宗派。宗門。
(3)その人のもっている主義・主張・嗜好(シコウ)・趣味など。

宗旨

しゅうし【宗旨】
a doctrine;→英和
a sect;→英和
one's religion.〜を変える be converted.

宗旨人別帳

しゅうしにんべつちょう [1][0] 【宗旨人別帳】
⇒宗門人別帳(シユウモンニンベツチヨウ)

宗旨手形

しゅうしてがた [4] 【宗旨手形】
⇒寺請状(テラウケジヨウ)

宗旨替え

しゅうしがえ [0] 【宗旨替え】 (名)スル
(1)宗旨を替えること。
(2)(転じて)考え方・嗜好などを替えること。「野球党からサッカー党へ―する」

宗旨証文

しゅうししょうもん [4] 【宗旨証文】
⇒寺請状(テラウケジヨウ)

宗旨違い

しゅうしちがい [4] 【宗旨違い】
(1)信仰する宗門がちがうこと。
(2)主義・職業・趣味などが互いに違うこと。

宗法

そうほう [0][1] 【宗法】
中国,周代の宗族の組織規則。大宗(本家)と小宗(分家)の系統を明確にするためのもので,大宗の祖先祭祀(サイシ)・嫡長子相続などをその骨子とする。春秋・戦国時代以降,崩壊。

宗法

しゅうほう [1][0] 【宗法】
宗門の法規。宗規。

宗法

しゅうほう [0] 【宗法】
「宗教法人(シユウキヨウホウジン)」の略。

宗派

しゅうは [1] 【宗派】
(1)同じ宗教の中での分派。宗旨の流派。
(2)(技芸などの)流派。流儀。

宗派

しゅうは【宗派】
a sect;→英和
a denomination.→英和

宗清

むねきよ 【宗清】
歌舞伎舞踊の一。常磐津(トキワズ)。本名題「恩愛瞔関守(オンナイヒトメノセキモリ)」。奈河本助作詞。三世岸沢式佐作曲。1828年江戸市村座初演。平宗清が子を抱えた常盤御前を助ける次第の舞踊化。

宗湛

そうたん 【宗湛】
⇒小栗(オグリ)宗湛

宗源

そうげん [0] 【宗源】
本源の意。吉田(ヨシダ)神道でいう。

宗源の宣旨

そうげんのせんじ 【宗源の宣旨】
吉田神道で,神宣として諸社に授ける神階・社格・神号を記した文書。文明年間(1469-1487)卜部(ウラベ)兼倶に始まった。

宗源の神道

そうげんのしんとう 【宗源の神道】
吉田神道の別名。

宗砌

そうぜい 【宗砌】
(?-1455) 室町中期の連歌師。俗名,高山時重。北野連歌会所奉行。連歌を梵灯庵(ボントウアン)に,和歌を正徹に学ぶ。連歌七賢の一人。著「初心求詠集」など。

宗碩

そうせき 【宗碩】
(1474-1533) 室町時代の連歌師。号,月村斎。宗祇に師事,のち肖柏・宗長に兄事。公家・武将とも親しく,旅を多くした。著「勅撰名所和歌抄出」など。

宗社

そうしゃ [1] 【宗社】
(1)宗廟(ソウビヨウ)と社稷(シヤシヨク)。
(2)国家。

宗社党

そうしゃとう 【宗社党】
中国,清末・民国初に共和制に反対し清朝擁護を主張した皇族・大臣らの党派。辛亥(シンガイ)革命後,日本人川島浪速らと結び二度にわたり満蒙独立運動を企てたが,成功しなかった。

宗祀

そうし [1] 【宗祀】
最も大切なものとしてまつること。

宗祇

そうぎ 【宗祇】
(1421-1502) 室町後期の連歌師・古典学者。姓は飯尾といわれる。別号,自然斎・種玉庵・見外斎。連歌を宗砌(ソウゼイ)・専順・心敬らに,和歌を飛鳥井雅親に,故実を一条兼良に学び,東常縁(トウノツネヨリ)から古今伝授を受けた。三条西実隆とも親交。北野連歌会所奉行および将軍家師範。有心(ウシン)連歌を大成。編著「新撰菟玖波(ツクバ)集」「竹林抄」「老のすさみ」「吾妻問答」「萱草(ワスレグサ)」など。

宗祖

しゅうそ [1] 【宗祖】
一宗の創始者。開祖。祖師。

宗秩寮

そうちつりょう [4] 【宗秩寮】
宮内省の諸寮の一。皇族・王族・公族・華族・爵位などに関する事務をつかさどった。

宗純

そうじゅん 【宗純】
⇒一休(イツキユウ)

宗義

しゅうぎ [1] 【宗義】
その宗派の根本となる教義。

宗義智

そうよしとし 【宗義智】
(1568-1615) 安土桃山・江戸初期の武将。対馬国主。名は昭景。文禄・慶長の役では先鋒。江戸幕府下で,朝鮮との条約締結に尽くした。

宗良親王

むねながしんのう 【宗良親王】
(1311-1385?) 後醍醐天皇の皇子。延暦寺にはいり尊澄法親王と称し,天台座主となった。建武政権瓦解ののち還俗,南朝勢を率い数十年にわたって各地に転戦した。和歌をよくし,「新葉和歌集」を撰進。歌集に「李花集」がある。

宗規

しゅうき [1] 【宗規】
宗教上の規則。また,各宗派のきまり。

宗論

しゅうろん 【宗論】
狂言の一。浄土宗と法華宗の僧侶が,互いに自宗の尊いことを主張して争ううち,題目と念仏を取り違えて唱えてしまう。

宗論

しゅうろん [0][1] 【宗論】
(1)一つの経の宗旨をまとめて体系的に扱った論書。
⇔釈論
(2)宗派や教義上の優劣・真偽を決める議論。宗派間の論争。法論。「安土―」

宗谷

そうや 【宗谷】
北海道北部の支庁。支庁所在地,稚内市。

宗谷

そうや 【宗谷】
初代の南極観測船。耐氷構造貨物船として1938年(昭和13)竣工。改装され56〜62年,六次にわたり南極観測に従事。

宗谷岬

そうやみさき 【宗谷岬】
北海道最北端の岬。宗谷海峡に突出する。海岸段丘が発達。

宗谷本線

そうやほんせん 【宗谷本線】
JR 北海道の鉄道線。旭川・稚内間,259.4キロメートル。北海道北部を縦貫。

宗谷海峡

そうやかいきょう 【宗谷海峡】
北海道とサハリンとの間の海峡。

宗谷線

そうやせん 【宗谷線】
⇒八田(ハツタ)線

宗近

むねちか 【宗近】
平安中期の刀工。京三条に住み三条小鍛冶と称された。河内生まれとも伝える。優美な太刀姿で名高いが,作品は少なく伝説に彩られた刀工。名物三日月宗近が著名。生没年未詳。

宗達

そうたつ 【宗達】
⇒俵屋(タワラヤ)宗達

宗鑑

そうかん 【宗鑑】
⇒山崎(ヤマザキ)宗鑑

宗長

そうちょう ソウチヤウ 【宗長】
(1448-1532) 室町後期の連歌師。別号,宗歓・長阿・柴屋軒(サイオクケン)。駿河の人。宗祇(ソウギ)の高弟。公武に親交多く,広く遍歴。著「水無瀬三吟百韻」「宗祇終焉記」など。

宗長手記

そうちょうしゅき ソウチヤウ― 【宗長手記】
日記・紀行。二巻。宗長著。1527年以後成立。1522年から27年の郷里駿河と京都間の四度に及ぶ旅を通じて,和歌・連歌界・俳諧界の状況を記す。柴屋軒記。

宗門

しゅうもん【宗門】
a doctrine;→英和
a sect.→英和

宗門

しゅうもん [0][1] 【宗門】
(1)一つの宗教内における分派。宗派。宗旨。
(2)禅宗で,自宗をいう語。
(3)僧。「―の珠数なくてはならぬ/歌舞伎・鳴神」

宗門人別帳

しゅうもんにんべつちょう [0] 【宗門人別帳】
宗門改{(1)}の結果を記した帳簿。本来別のものであった宗門帳と人別帳が合体されたもので,宗旨の記録であると同時に戸籍台帳の役目ももつ。宗門改帳。宗旨人別帳。宗門帳。

宗門帳

しゅうもんちょう [0] 【宗門帳】
「宗門人別帳」に同じ。

宗門改

しゅうもんあらため [5] 【宗門改】
(1)江戸幕府がキリシタンの禁圧・摘発のために設けた制度。各家・各人ごとに宗旨を調べ,檀那寺に信者であることを証明させ,その結果が毎年村ごとに宗門人別帳として作成された。1873年(明治6)廃止。宗旨人別改。
(2)「宗門改役」の略。

宗門改役

しゅうもんあらためやく [0][8] 【宗門改役】
江戸幕府の職名。1640年設置され,宗門改{(1)}の任務をつかさどった。大目付・作事奉行からそれぞれ一名が選ばれ,初め吉利支丹奉行・吉利支丹御支配と称した。宗旨改役。

宗門請合

しゅうもんうけあい [5] 【宗門請合】
江戸時代,キリシタンでないことを,その檀那寺で証明したこと。

宗風

しゅうふう [0] 【宗風】
(1)ある宗派の特色。
(2)禅宗で,ある祖師ないしその門下の宗教的特色。
(3)宗匠(ソウシヨウ)の流儀。

宗養

そうよう ソウヤウ 【宗養】
(1526-1563) 室町後期の連歌師。別号,無為・半松斎。宗牧の子。優美な有心(ウシン)連歌を詠んだ。著「連歌秘袖抄」「宗養三巻集」など。

かん クワン [1] 【官】
(1)国家。政府。「―の手に成りしものなり/文明論之概略(諭吉)」
(2)国家の機関。役所。官庁。また,そこに勤める人。官吏。「―を辞する」
(3)「太政官(ダイジヨウカン)」の略。「―の司に定考(コウジヨウ)といふことすなる/枕草子 132」
(4)地位。官位。くらい。

つかさ [0][2] 【官・司・首・長】
(1)政務をつかさどる所。役所。官庁。「かの―におはして見たまふに/竹取」
(2)政務をつかさどる者。役人。官吏。「百(モモ)の―を従へ給へりしそのほど/増鏡(新島守)」
(3)つとめ。役目。官職。「除目に―得ぬ人の家/枕草子 139」
(4)おもだったもの。主要なもの。「万調(ヨロズツキ)奉る―と作りたるその生業(ナリワイ)を/万葉 4122」
(5)主要人物。かしら。首長。「即ち王辰爾を以て船の―とす/日本書紀(欽明訓)」

官の司

かんのつかさ クワン― 【官の司】
太政官(ダイジヨウカン)。また,太政官庁。

官の庁

かんのちょう クワン―チヤウ 【官の庁】
太政官(ダイジヨウカン)庁。

官事

かんじ クワン― [1] 【官事】
官に属する事柄・仕事。公事。

官人

かんじん クワン― [0] 【官人】
⇒かんにん(官人)

官人

つかさびと 【官人】
官職にある人。役人。官吏。かんにん。「―より初めてもろもろの民にいたるまで/東関紀行」

官人

かんにん クワン― 【官人】
(1)官吏。役人。かんじん。
(2)律令制で,諸司の主典(サカン)以上六位以下の役人の総称。
(3)平安時代,六衛府など諸司の判官(ジヨウ)以下の,比較的下級の官吏。特に,近衛府の将監以下の称。かんじん。

官仕

かんし クワン― [1] 【官仕】
官吏となること。仕官。

官休庵

かんきゅうあん クワンキウ― 【官休庵】
(1)京都市上京区にある武者小路千家の茶室。一翁宗守の作。一畳台目半板。たびたび焼失し,現在のものは1926年(大正15)に再興された五度目のもの。江戸中期佗草庵の典型を示す。
(2)武者小路千家のこと。

官位

かんい クワンヰ [1] 【官位】
官職と位階。国家の役人の,仕事の役割と地位。つかさくらい。

官位

かんい【官位】
an official rank.

官位

つかさくらい 【官位】
官職と位階。かんい。「年の程よりは―過ぎつつ/源氏(竹河)」

官位相当

かんいそうとう クワンヰサウタウ [4][1] 【官位相当】
律令制で,官職と位階が互いに相当すること。令で,位階を基本としてそれに相当する官職が規定されており,これによって官人の任命がなされた。例えば太政大臣は正・従一位,大納言は正三位など。
→行(ギヨウ)
→守(シユ)

官使

かんし クワン― 【官使】
太政官の使者。「―参りたりや/讃岐典侍日記」

官修

かんしゅう クワンシウ [0] 【官修】
(1)政府で編修すること。官撰。
(2)政府で修繕すること。「―墳墓」

官倒

かんとう クワンタウ [0] 【官倒】
中国で,党,政府機関が特権を利用して,所属の公司(会社)を通じて重要物資や生活用品を非合法に転売する現象。クアンタオ。

官僚

かんりょう【官僚】
a bureaucrat (人);bureaucracy (集合的).→英和
〜的 bureaucratic.‖官僚用語 bureaucratese.官僚主義 bureaucratism;red-tapism.官僚政治 bureaucratic government;bureaucracy.

官僚

かんりょう クワンレウ [0] 【官僚】
(1)官吏。役人。特に,国政に影響力をもつ上層の公務員群についていう。「―機構」「大蔵―」「―出身の大臣」
(2)同官の者。同僚。

官僚主義

かんりょうしゅぎ クワンレウ― [5] 【官僚主義】
官僚組織などをはじめとする大組織に特有の気風や態度・行動様式。規則に対する執着,権限の墨守,新奇なものに対する抵抗,創意の欠如,傲慢,秘密主義などの傾向を批判的にいう場合に用いられる。お役人風。お役所式。

官僚制

かんりょうせい クワンレウ― [0] 【官僚制】
(1)〔bureaucracy〕
厳格な権限の委任と専門化された職務の体系をもち,合理的な規則に従って組織の目標を能率的に実現する管理運営の体系。行政機構をはじめ,企業・労働組合・政党など現代の大規模な組織に共通に見いだされる。
(2)硬直した形式の重視,権威主義的な傾向をもつ制度や機構を批判的にいう場合に用いられる語。

官僚政治

かんりょうせいじ クワンレウ―ヂ [5] 【官僚政治】
一群の特権的な官僚が実権を握り,国民を支配する政治。

官僚的

かんりょうてき クワンレウ― [0] 【官僚的】 (形動)
官僚のようで好ましくない性質・傾向のあるさま。「―な発想」

官僧

かんそう クワン― [0] 【官僧】
(1)私度(シド)の僧に対して,官から度牒(ドチヨウ)を得て公に出家した僧。
(2)僧正・僧都など,僧官に任ぜられた僧。
(3)勅許を得て,袍(ホウ)・裳(モ)などの官服または錦襴(キンラン)の袈裟(ケサ)を着る僧。
→律僧

官儒

かんじゅ クワン― [1] 【官儒】
幕府や朝廷に仕える儒者。

官公

かんこう クワン― [0] 【官公】
国家と地方公共団体。

官公労

かんこうろう クワン―ラウ 【官公労】
〔「日本官公庁労働組合協議会」の略〕
もと官公庁の労働組合の連絡協議体であったが,1958年(昭和33)に解散。今は,民間の労働組合に対して,官公庁の労働組合を総称していう。

官公吏

かんこうり クワン― [3] 【官公吏】
官吏と公吏。公務員。役人。

官公庁

かんこうちょう【官公庁】
government and municipal offices.

官公庁

かんこうちょう クワン―チヤウ [3] 【官公庁】
行政庁のこと。一般には,国と地方公共団体の役所をいう。

官公署

かんこうしょ クワン― [3][5] 【官公署】
国と地方公共団体の諸機関の総称。

官兵

かんぺい クワン― [0][1] 【官兵】
国家に所属する兵士。官軍の兵士。また,官軍。かんぴょう。

官冠

つかさこうぶり 【官冠】
(1)官と爵位。「―心にかなひ/源氏(乙女)」
(2)年官と年爵。「得給ふべき―,御封の物の/源氏(薄雲)」

官制

かんせい クワン― [0] 【官制】
行政官庁の設置・廃止・組織・権限などについての規定。旧憲法では勅令により,現憲法では,その基本の定めは法律による。

官刻

かんこく クワン― [0] 【官刻】
政府の出版物。官版(カンパン)。

官務

かんむ クワン― [1] 【官務】
(1)官庁の業務。また,官吏の職務。「―に従事する」
(2)律令制下,太政官弁官の事務局。
(3)平安時代以降,太政官弁官局の左右大史の称。転じて,大史を世襲した小槻(オヅキ)家の称。

官医

かんい クワン― [1] 【官医】
江戸時代,幕府おかかえの医師。

官印

かんいん クワン― [0] 【官印】
(1)官庁・官吏が職務上使用する印。
(2)律令制で太政官の印。

官召

つかさめし 【司召・官召】
「司召の除目(ジモク)」の略。「―の頃,この宮の人は,給はるべき官(ツカサ)も得ず/源氏(賢木)」

官司

かんし クワン― [1] 【官司】
(1)役所。
(2)役人。

官名

かんめい クワン― [0] 【官名】
官職の名称。

官名

つかさな 【官名】
役の名。官職の名。かんめい。「殿上にも,―をば言はで/枕草子(七一・春曙抄)」

官名

かんめい【官名】
an official title[name].

官吏

かんり【官吏】
a government official;a public[ <英> a civil]servant; <米> an officeholder.→英和

官吏

かんり クワン― [1] 【官吏】
(1)国家公務員の通称。役人。官員。「高級―」
(2)旧憲法下で,天皇の大権に基づき任官され国務に就いた高等官と判任官。私法上の契約により国務に就いた雇員・傭人と区別されていた。

官命

かんめい クワン― [0] 【官命】
政府からの命令。「―を帯びる」

官員

かんいん クワンヰン [0] 【官員】
明治時代,官吏・役人をいう。

官営

かんえい【官営】
government management[control].〜の government-controlled.〜にする place <an enterprise> under government control.‖官営事業 a government enterprise.

官営

かんえい クワン― [0] 【官営】
政府の営業。
⇔民営
「―事業」

官営事業払い下げ

かんえいじぎょうはらいさげ クワン―ジゲフハラヒサゲ 【官営事業払い下げ】
明治政府が官営工場や鉱山を安い価格で民間に払い下げたこと。

官国幣社

かんこくへいしゃ クワン― [5] 【官国幣社】
明治に制定された社格のうち,官幣社と国幣社の併称。

官地

かんち クワン― [1] 【官地】
政府所有の土地。官有地。
⇔民地

官報

かんぽう クワン― [1] 【官報】
(1)法令・条約・予算・告示・国会事項・人事・叙任などを,国が一般国民に知らせるために大蔵省印刷局から発行する日刊機関紙。
(2)官公庁・官公吏が打つ公用の電報。

官報

かんぽう【官報】
the official gazette.

官場現形記

かんじょうげんけいき クワンヂヤウ― 【官場現形記】
中国,清代の小説。李宝嘉(リホウカ)著。一九〇一〜六年成立。義和団事件直後の社会を背景とし,官界の腐敗堕落を暴露。

官増さり

つかさまさり 【官増さり】
官位の昇進すること。「―としきなみぞ立つ/枕草子 92」

官外記

かんげき クワン― 【官外記】
太政官に所属する弁官と外記。ともに公文書の取り扱いを職務とした。

官奏

かんそう クワン― [0] 【官奏】
平安時代,太政官(ダイジヨウカン)から天皇に奏聞すること。また,奏聞する文書の形式。

官女

かんじょ【官女】
a court lady.

官女

かんじょ クワンヂヨ [1] 【官女】
宮中や将軍家などに仕える女。女官(ニヨカン)。かんにょ。

官女

かんにょ クワン― [1] 【官女・宦女】
⇒かんじょ(官女)

官奴

かんぬ クワン― 【官奴】
律令制下,官有の男奴隷。
⇔官婢(カンピ)
→公奴婢(クヌヒ)

官奴

つかさやつこ 【官奴】
奈良時代,官庁で使う奴婢。「悉(フツク)に妻子を没(オサ)めて―とせり/日本書紀(神功訓)」

官奴司

かんぬし クワン― 【官奴司】
律令制で,宮内省に属して官戸(カンコ)・官奴婢(ヌヒ)の名簿や口分田のことを管掌した役所。かんぬのつかさ。やっこのつかさ。

官奴司

やつこのつかさ 【官奴司】
律令制で,宮内省に属して官戸・公奴婢(クヌヒ)の管理をつかさどった官司。808年主殿寮に合併。

官奴婢

かんぬひ クワン― [0] 【官奴婢】
⇒公奴婢(クヌヒ)

官妓

かんぎ クワン― [1] 【官妓】
官に仕えた妓女。特に朝鮮で,医薬・裁縫・奏楽などで官に仕えた妓女。

官婢

かんぴ クワン― [1] 【官婢】
律令制下,官有の女奴隷。
⇔官奴(カンヌ)
→公奴婢(クヌヒ)

官学

かんがく クワン― [0] 【官学】
(1)官立の学校。主に大学についていう。
⇔私学
(2)時の政府が正統と認め,統治のよりどころとした学問。江戸時代の朱子学など。

官宅

かんたく クワン― [0] 【官宅】
「官舎」に同じ。
⇔私宅

官宣旨

かんせんじ クワン― [3] 【官宣旨】
平安時代以降,太政官(ダイジヨウカン)が弁官を通じて諸司・諸社寺などに下した公文書。弁官下文(ベンカンノクダシブミ)ともいい,太政官符と太政官牒とを代用するもの。

官家

かんけ クワン― [1] 【官家】
〔「かんか」とも〕
(1)天子。転じて,朝廷・国家をさす。
(2)官位の高い家。高家。[日葡]

官家

みやけ [0] 【屯倉・官家】
〔「み」は接頭語。「やけ」は「やか(宅・家)」の転。稲穀を納める官の倉の意〕
(1)大化前代,大和政権直轄の田畑。自ら畿内に開発したもの,地方豪族が所領の一部を献上したもの,地方に設定して中央から管理者を派遣して管理したものなどがあった。
(2)(「官家」と書く)日本書紀によれば,大和政権が朝鮮南部の諸国に置いた直轄地。うちつみやけ。「国毎に初めて―を置きて,海表の蕃屏(マガキ)として/日本書紀(継体訓)」
(3)朝廷。「―の船枯野と名(ナヅ)くるは伊豆国の貢ぐ所の船なり/日本書紀(応神訓)」

官寺

かんじ クワン― [1] 【官寺】
(1)律令制下,伽藍の造営や維持の費用を国家から受けた寺。国分寺など。
(2)鎌倉時代,幕府が特に保護した臨済宗の五山十刹など。

官尊民卑

かんそんみんぴ クワンソン― [5] 【官尊民卑】
政府や官吏を尊び,民間の人や物をそれに従うものとし軽く扱うこと。

官展

かんてん クワン― [0] 【官展】
政府が主催する展覧会。

官市

かんし クワン― [1] 【官市】
律令制時代における官設の市場。藤原京・平城京・平安京に東・西の二市が置かれ,養老令によると,市司の管理下に毎日正午に開き,日没前に鼓を三度打って閉じることになっていた。
→市(イチ)(1)

官幣

かんぺい クワン― [0] 【官幣】
祈年祭(トシゴイノマツリ)・月次祭(ツキナミノマツリ)・新嘗祭(ニイナメサイ)などに,もとは神祇官より,のちには宮内省より,一定の格式の神社に幣帛(ヘイハク)を捧げてまつったこと。また,その幣帛。

官幣使

かんぺいし クワン― [3] 【官幣使】
官幣社に幣帛を奉るために遣わされる勅使。

官幣社

かんぺいしゃ クワン― [3] 【官幣社】
(1)「延喜式」神名帳記載の神社のうち,神祇官より幣帛を奉献した神社。大小の別がある。官社。式社。式内社。
(2)明治になって制定された社格の一つで,宮内省より幣帛を奉献した神社。大・中・小および別格の四段階に分けられていた。皇室崇拝の神社や,天皇・皇族・功臣をまつる神社が多い。第二次大戦後廃止。官社。
→社格

官庁

かんちょう【官庁】
a government office;the (government) authorities (当局).官庁街 the area of government offices.官庁用語 officialese;gobbledygook.→英和

官庁

かんちょう クワンチヤウ [1] 【官庁】
(1)国家の事務について,国家の意思を決定し表示する権限をもつ国家機関。補助機関・諮問機関などに対比していう。担当する事務によって,司法官庁・行政官庁,管轄する区域によって中央官庁・地方官庁に分けられる。また,官吏の数によって独任制のものと合議制のものとがある。
(2)一般に,国家の諸機関。役所。
(3)公の事務を取り扱う所。役所。
(4)太政大臣がその事務を扱った所。太政官庁。

官庁簿記

かんちょうぼき クワンチヤウ― [5] 【官庁簿記】
国家の収支や財産の変動を記録・計算し,予算と決算との間の関係を明示し管理するための会計処理方法。計算構造や経理方式などが法令によって拘束されている。公簿記。

官府

かんぷ クワン― [1] 【官府】
(1)役所。官庁。
(2)おおやけ。朝廷。

官庫

かんこ クワン― [1] 【官庫】
(1)国庫。
(2)官有のくら。「善悪に就けて注(シル)し留め―に収むる習也/太平記 35」

官廨

かんかい クワン― [0] 【官廨】
「官衙(カンガ)」に同じ。

官当

かんとう クワンタウ 【官当】
律令制で,官位・勲位を有する者が罪を犯した時,実刑にかえてその人の官位・勲位の降格によって罪をあがなうこと。

官憲

かんけん【官憲】
the (government) authorities;the police (警察).→英和

官憲

かんけん クワン― [0] 【官憲】
(1)役所・行政官庁,またはその任務に携わる役人・官吏。特に,警察関係についていうことが多い。「―の手がまわる」
(2)政府・官公庁の規則。

官戸

かんこ クワン― [1] 【官戸】
(1)中国,隋・唐代の官所属の賤民の一。
(2)中国,宋代以降官僚を出している家。徭役(ヨウエキ)の減免などの特典を受けた。
(3)律令制下の五色の賤民の一。官奴婢(ヌヒ)の上にあり,良民と同様に口分田を与えられたが,収穫稲はすべて官納し,衣食は別に給付された。

官房

かんぼう【官房】
the secretariat(e).→英和
官房長官 the Chief Cabinet Secretary (内閣の).

官房

かんぼう クワンバウ [0] 【官房】
内閣や各省などに置かれる部局の一。機密・文書・人事などの総括的事務を取り扱う機関。

官房学

かんぼうがく クワンバウ― [3] 【官房学】
〔(ドイツ) Kameralismus; Kameralwissenschaften〕
一七,八世紀のドイツ・オーストリアを中心に展開された,絶対主義的国家統治,特に行財政に関する学問。

官房長

かんぼうちょう クワンバウチヤウ [3] 【官房長】
内閣各省の大臣官房の長。官房事務をつかさどる。

官房長官

かんぼうちょうかん クワンバウチヤウクワン [5] 【官房長官】
「内閣官房長官」の略。

官房長官

ちょうかん【官房長官】
the Chief Secretary of the Cabinet.国務長官 <米> the Secretary of State.地方長官[知事]a governor.→英和

官掌

かんしょう クワンシヤウ 【官掌】
⇒かじょう(官掌)

官掌

かじょう クワジヤウ 【官掌】
〔「かんしょう」の転〕
律令制下,太政官の弁官の下にあって,雑役に従った下級職員。

官撰

かんせん クワン― [0] 【官撰】 (名)スル
政府で編集・選定すること。また,その書物。
⇔私撰
「―の史書」

官有

かんゆう クワンイウ [0] 【官有】
国の所有であること。国有。
⇔民有

官有

かんゆう【官有】
⇒国有.

官有地

かんゆうち クワンイウ― [3] 【官有地】
国有地の旧称。

官有林

かんゆうりん クワンイウ― [3] 【官有林】
国有林の旧称。官林。

官有財産

かんゆうざいさん クワンイウ― [5] 【官有財産】
国有財産の旧称。

官服

かんぷく クワン― [0] 【官服】
官吏の制服。
⇔私服

官本

かんぽん クワン― [0][1] 【官本】
(1)官版の本。
(2)官公庁の蔵書。

官札

かんさつ クワン― [0] 【官札】
「太政官札(ダジヨウカンサツ)」の略。

官板

かんぱん クワン― [0] 【官版・官板】
(1)官庁の出版。また,その書物。
⇔私版
(2)江戸時代,幕府の昌平黌(シヨウヘイコウ)で出した教科書用の漢籍。昌平版。

官板バタビヤ新聞

かんぱんバタビヤしんぶん クワン― 【官板―新聞】
江戸末期の新聞。1862年に幕府の洋書調所が,バタビヤのオランダ政庁機関紙から世界のニュースを抄訳して印刷刊行したもの。新聞と名付けられたものの最初。のち「官板海外新聞」と改称。バタビヤ新聞。文久新聞。

官林

かんりん クワン― [0] 【官林】
「官有林(カンユウリン)」に同じ。

官業

かんぎょう クワンゲフ [0] 【官業】
政府が管理・経営する事業。現在では,郵政事業・国有林野事業・印刷局・国立病院の経営など。官営事業。
⇔民業

官業

かんぎょう【官業】
a government enterprise.

官業収入

かんぎょうしゅうにゅう クワンゲフシウニフ [5] 【官業収入】
国の一般会計歳入の分類項目の一。専売以外の国の事業活動によって得られる収入。国立病院の収入など。

官権

かんけん クワン― [0] 【官権】
政府・官吏の権力・権限。

官次

かんじ クワン― [1] 【官次】
官の上下による席次。

官武

かんぶ クワン― [1] 【官武】
公卿(クギヨウ)と武家。また,文官と武官。

官歴

かんれき クワン― [0] 【官歴】
官吏としての経歴。

官民

かんみん クワン― [0][1] 【官民】
官庁と民間。また,官吏と民間人。「―一体となる」

官民

かんみん【官民】
the government and the people.→英和
〜協力して by the united efforts of government and people.

官民有区分

かんみんゆうくぶん クワン―イウ― [7] 【官民有区分】
明治初年,地租改正に際し政府が山林・原野の所有権を官有と民有に区分したこと。これにより,従来の入会地の多くが官有地に編入された。

官没

かんぼつ クワン― [0] 【官没】
あるものの所有権を国が強制的に取り上げ,国のものとすること。没取。没収。

官治

かんち クワン― [1] 【官治】
国が自己の機関により直接,行政を行うこと。
⇔自治

官治組織

かんちそしき クワン― [4] 【官治組織】
国が直接統治するための行政組織。中央官庁によるものと地方官庁によるものとがある。

官治行政

かんちぎょうせい クワン―ギヤウ― [4] 【官治行政】
国が自己の機関により直接行う行政。

官海

かんかい クワン― [0] 【官海】
官吏の社会を海にたとえた語。

官爵

かんしゃく クワン― [1][0] 【官爵】
〔「かんじゃく」とも〕
官職と位階。官位。「―人に超え恩禄身に余れる間/太平記 13」

官版

かんぱん クワン― [0] 【官版・官板】
(1)官庁の出版。また,その書物。
⇔私版
(2)江戸時代,幕府の昌平黌(シヨウヘイコウ)で出した教科書用の漢籍。昌平版。

官牒

かんちょう クワンテフ 【官牒】
「太政官牒(ダイジヨウカンチヨウ)」に同じ。

官物

かんぶつ クワン― [0] 【官物】
「かんもつ(官物)」に同じ。

官物

かんもつ クワン― [0] 【官物】
(1)官の所有物。かんぶつ。
(2)律令制下,租庸調・出挙稲(スイコトウ)・公田地子物など,政府や国衙(コクガ)に納める租税・貢納物の総称。

官用

かんよう クワン― [0] 【官用】
(1)国・政府などで用いること。「―の車」
(2)国・政府などの用事。

官田

かんでん クワン― [0] 【官田】
(1)律令制下,供御田(クゴデン)として畿内に設定された宮内省管轄の直営田。
(2)平安時代,位禄・季禄など公用にあてるため畿内に設けられた不輸租田。

官界

かんかい【官界】
the official world;officialdom.→英和

官界

かんかい クワン― [0] 【官界】
官吏の世界。官海。

官省

かんしょう クワンシヤウ [1][0] 【官省】
(1)国家の機関。中央官庁。
(2)太政官と民部省。

官省符荘

かんしょうふしょう クワンシヤウ―シヤウ 【官省符荘】
律令制下,太政官符と民部省符によって,不輸租の特権を認められた荘園。

官社

かんしゃ クワン― [1] 【官社】
(1)「延喜式神名帳」に記載され,祈年祭(トシゴイノマツリ)の奉幣にあずかる神社。式内社。
(2)1871年(明治4)制定の社格による官幣社と国幣社の総称。官国幣社。
→民社
→諸社

官禁

かんきん クワン― [0] 【官禁】
政府が禁止すること。政府の禁制。

官禄

かんろく クワン― [0] 【官禄】
(1)官職と俸禄。
(2)官府からの禄。

官私

かんし クワン― [1] 【官私】
公事と私事。政府と民間。「―を問はず,先づ自己の独立を謀り/学問ノススメ(諭吉)」

官秩

かんちつ クワン― [0] 【官秩】
官位の等級。官等。

官稲

かんとう クワンタウ [0] 【官稲】
律令制下,地方財政にあてるため田租として諸国に納められた官有の稲。初め正税(シヨウゼイ)・籾穀・郡稲,のち正税・公廨(クガイ)・雑稲の三種とされた。

官窯

かんよう クワンエウ [0] 【官窯】
中国の宮廷の窯(カマ)。また,そこで製造した焼き物。柴窯・越州窯・景徳鎮窯などが名高い。日本では,平安時代の尾張産の朝廷用瓷器(ジキ),また江戸時代の各藩の御用窯をいう。

官立

かんりつ クワン― [0] 【官立】
国家が設立すること。「国立」の古い言い方。「―大学」「―学校」

官立の

かんりつ【官立の】
government <school> .→英和

官符

かんぷ クワン― [1] 【官符】
「太政官符(ダイジヨウカンプ)」の略。

官符衆徒

かんぷしゅと クワン― 【官符衆徒】
中世,奈良興福寺の衆徒の代表。興福寺の別当・権別当・三綱は官符によって任命され,衆徒はその被官であるところからいう。

官等

かんとう クワン― [0] 【官等】
官吏の等級。旧憲法においては高等官・判任官に分かれ,高等官は親任官・勅任官・奏任官の三種があった。1946年(昭和21)以後この区別はなくなり,認証官のほかは一級から三級に分かれ,さらに50年以後は級別も廃止。
→官吏(2)

官紀

かんき クワン― [1] 【官紀】
官吏の守るべき規律。「―紊乱(ビンラン)」

官給

かんきゅう クワンキフ [0] 【官給】 (名)スル
政府から支給すること。また,そのもの。「―品」

官署

かんしょ クワン― [1] 【官署】
官庁とその補助機関。

官職

かんしょく【官職】
<hold> a government post; <be in> government service.

官職

かんしょく クワン― [0][1] 【官職】
(1)各国家公務員に割り当てられている一定の職務と責任をもって占める地位。
(2)官吏の担当する役目の一般的な分類である官と,その下の具体的な類別である職。
(3)官制上の地位。

官能

かんのう クワン― [0] 【官能】
(1)耳・鼻・目など,感覚器官の働き。「―障害」
(2)感覚器官を通して得られる快さ。特に,性的な感覚にいう。「―の喜び」「―をくすぐる」「―小説」

官能

かんのう【官能】
sense.→英和
〜的 sensual.→英和

官能基

かんのうき クワン― [3] 【官能基】
〔functional group〕
有機化合物の同族列の特性の原因となるような原子団。反応性の高いものが多い。水酸基・カルボキシル基・アミノ基など。機能原子団。機能基。
→官能基[表]

官能的

かんのうてき クワン― [0] 【官能的】 (形動)
性的な欲望をそそるさま。肉感的。「―な描写」

官舎

かんしゃ クワン― [1] 【官舎】
(1)国や自治団体が,公務員の宿舎として設けた住宅。
(2)役所。また,その建物。「一の―の門に至りぬ/今昔 17」

官舎

かんしゃ【官舎】
an official residence.

官衙

かんが クワン― [1] 【官衙】
役所。官庁。官廨(カンカイ)。

官製

かんせい クワン― [0] 【官製】
政府がつくること。またつくったもの。
⇔私製
「―の協議会」

官製はがき

かんせい【官製はがき】
a government postcard[ <米> postal card].

官製葉書

かんせいはがき クワン― [5] 【官製葉書】
郵政省発行の郵便はがき。
→私製葉書

官記

かんき クワン― [1] 【官記】
官吏の任命書。辞令。

官設

かんせつ クワン― [0] 【官設】
国・政府が設置し維持すること。官立。「―の製鉄所」

官許

かんきょ クワン― [1] 【官許】 (名)スル
政府が許すこと。また,その許可。「―を得る」「開発事業が―される」

官話

かんわ クワン― [0] 【官話】
〔官衙(カンガ)で使う言葉の意〕
中国,清代の公用・標準語。北京を中心とする地方の北京官話,南京を中心とする南京官話,四川方面で使う西方官話の三種があった。狭義には,北京官話をさす。

官費

かんぴ クワン― [1] 【官費】
政府から出る費用。私費に対して,広く公費をもいう。国費。「―留学」「―の濫用」
→公費

官費

かんぴ【官費(で)】
(at) government expense.官費留学生 a student sent abroad by the government.→英和

官賤

かんせん クワン― [0] 【官賤】
律令制で,官有の賤民。官戸・公奴婢(クヌヒ)・陵戸(リヨウコ)の三種があった。公賤。
⇔私賤

官路

かんろ クワン― [1] 【官路】
(1)任官の道。官途。「―に進む」
(2)役所などに通じる大道。

官軍

かんぐん【官軍】
the government army[forces].勝てば官軍 Might is right.

官軍

かんぐん クワン― [0] 【官軍】
朝廷側・政府側の軍隊。「勝てば―」

官辺

かんぺん クワン― [0] 【官辺】
政府や役所に関係のある事柄。

官辺筋

かんぺんすじ クワン―スヂ [3][5] 【官辺筋】
政府筋。「―からの情報」

官途

かんと クワン― [1] 【官途】
〔「かんど」とも〕
官吏としての仕事や地位。「―に就く」

官途奉行

かんとぶぎょう クワン―ギヤウ [4] 【官途奉行】
鎌倉・室町幕府の職名。御家人などの任官・叙爵のことをつかさどった。

官途成り

かんとなり クワン― 【官途成り】
任官すること。また,任官の披露をすること。「四五日の―をいたさるるが,それに鯉がいる程に/狂言・鱸庖丁」

官途挙状

かんときょじょう クワン―ジヤウ [4] 【官途挙状】
家人の官爵叙任について,主君が朝廷に提出した推挙状。中世末期に多く出された。

官遊

かんゆう クワンイウ [0] 【官遊・宦遊】
(1)官命で遠地に行くこと。
(2)官吏となって郷里を遠く離れること。

官選

かんせん クワン― [0] 【官選】 (名)スル
政府が選ぶこと,また選んだもの。
⇔民選
「―の標語」

官選の

かんせん【官選の】
appointed by the government.→英和
官選弁護人 ⇒国選(弁護人).

官選弁護人

かんせんべんごにん クワン― [0] 【官選弁護人】
国選弁護人の旧称。

官邸

かんてい クワン― [0] 【官邸】
大臣・長官など,高級官僚の住宅として国が用意した邸宅。官宅。公邸。
⇔私邸
「首相―」

官邸

かんてい【官邸】
an official residence.

官金

かんきん クワン― [0] 【官金】
(1)政府の所有する金。公金。
(2)江戸時代,盲人が検校・勾当などの官位を得るために幕府に納めた金銭。また,盲人が高利で貸し付けた金。

官銭

かんせん クワン― [0] 【官銭】
政府の発行する銭貨。
⇔私鋳(シチユウ)銭

官長

かんちょう クワンチヤウ [0][1] 【官長】
(1)役人の長。長官。
(2)旧制の内閣書記官長の俗称。翰長。
(3)太政官・神祇官の長。

官階

かんかい クワン― [0] 【官階】
官職の階級。「唐風の衣服を官服と定め―を定め/日本開化小史(卯吉)」

官需

かんじゅ クワン― [1] 【官需】
政府の需要。また,その物。
⇔民需

ちゅう チウ [1] 【宙】
(1)大空。天。また,地面から離れた所。空中。空間。「―に舞う」
(2)そらで覚えていること。暗記していること。「長い詩を―で言う」

宙に浮く

ちゅう【宙に浮く】
float in the air;→英和
be unpractical (実際的でない).〜に迷う remain unsettled (未解決).〜ぶらりんになる hang in the air.

宙ぶらりん

ちゅうぶらりん [0] チユウ― 【中ぶらりん】 ・ チウ― 【宙ぶらりん】 (名・形動)
(1)空中にぶらさがっている・こと(さま)。「たこが電線にひっかかって―になっている」
(2)いずれともつかず,中途半端なさま。「計画は―なまま頓挫(トンザ)した」「―な状態」

宙ぶらりんの

ちゅうぶらりん【宙ぶらりんの】
hanging;[未解決]pending.→英和

宙乗り

ちゅうのり チウ― [0] 【宙乗り】
歌舞伎の演出の一。妖怪や怨霊役の俳優を,綱・滑車などで釣り上げ,舞台や観客席の上を移動させること。宙釣り。

宙六天

ちゅうろくてん チウ― 【宙六天】
(1)そら。中空(チユウクウ)。宙。
(2)おおざっぱなこと。うわのそら。ちゅうぐくり。

宙吹き

ちゅうぶき チウ― [0] 【宙吹き】
ガラス器物の成形法の一。型を用いず,吹き竿に巻き取った熔(ト)けたガラス種を宙空で吹いて成形する基本的な技法。
→吹きガラス

宙水

ちゅうみず チウミヅ [0] 【宙水】
局部的に介在する難透水層の上に滞留する地下水。ちゅうすい。ローム層におおわれた関東地方の台地に見られる。

宙水

ちゅうすい チウ― [0] 【宙水】
⇒ちゅうみず(宙水)

宙溜

ちゅうだめ チウ― 【宙溜】 ・ チユウ― 【中溜】
(1)宙にささえとどめること。宙ぶらりんにすること。「銀きせる―にしてはなしかけ/柳多留 11」
(2)そらでおぼえていること。そらおぼえ。「―に年々の勘定高をいうて見すべし/浮世草子・色三味線」

宙空

ちゅうくう チウ― [0] 【宙空】
何もない空間。「―に浮かぶ」

宙返り

ちゅうがえり チウガヘリ [3] 【宙返り】 (名)スル
(1)空中に飛び上がって体を一回転させること。とんぼがえり。「最後に二回―して着地する」
(2)飛行中の飛行機が垂直方向に輪を描いて飛ぶこと。「―して敵機の追撃をかわす」

宙返りする

ちゅうがえり【宙返りする】
turn[make]a somersault;→英和
loop the loop (飛行機が).→英和

宙釣

ちゅうづり チウ― [0] 【宙釣(り)】
(1)空中にぶら下がった状態。
(2)「宙乗(チユウノ)り」に同じ。

宙釣り

ちゅうづり チウ― [0] 【宙釣(り)】
(1)空中にぶら下がった状態。
(2)「宙乗(チユウノ)り」に同じ。

宙釣りになる

ちゅうづり【宙釣りになる】
be left (dangling) in mid-air.

じょう ヂヤウ 【定】
■一■ (名)
(1)決めたこと。約束。「二月ならば末代欠き申すまじき由,―申ししあひだ/申楽談儀」
(2)そうなるに決まっていること。必然のこと。必定。「案の―」「二とせあまりにすつきりとないが―なり/浮世草子・置土産 2」
(3)本当のこと。真実。「いやいや,確か無いと聞いたが,有るが―か/狂言記・佐渡狐」
(4)弓の弦の中央の矢はずをかける所。麻を巻き少し太くしてある。探(サグ)り。「張り候ひて,そとす引をして,―にて弦音一度,―より上にて一度/今川大双紙」
(5)〔仏〕
〔梵 samādhi〕
意識を一定の対象に集中させることで体験される宗教的精神状態。宗教的な瞑想状態の一種。三昧(サンマイ)。
⇔散
(6)(形式名詞)

 (ア)ありさま。ようす。状態。「うるはしく装束きて,冠・老懸などあるべき―にしければ/宇治拾遺 15」
 (イ)程度。範囲。「大矢と申す―のものの,十五束に劣つて引くは候はず/平家 5」
(7)(接続助詞的に用いて)…といっても。…とはいうものの。「大名一人と申すは,勢の少ない―,五百騎に劣るは候はず/平家 5」
■二■ (副)
確かに。きっと。「やい,―言ふか。も一祷(イノリ)ぞ祷つたり/狂言記・柿山伏」

さだん [0] 【定】
暦注の十二直の一。建築・結婚などに吉,訴訟・旅行などに凶という日。

定か

さだか [1] 【定か】 (形動)[文]ナリ
はっきりしているさま。確かなさま。「霧で―には見えない」「彼の行方は―ではない」

定けし

さだけ・し 【定けし】 (形ク)
はっきりしている。さだかである。「この言ひ人―・き歌をぬすみて/平中 25」

定の弓

じょうのゆみ ヂヤウ― [1] 【定の弓】
〔仏〕 密教で,禅定の力を悪魔を払う弓にたとえた語。

定まった

さだまった【定まった】
fixed;→英和
regular;→英和
definite.→英和

定まり

さだまり [0][3][4] 【定まり】
(1)さだまること。さだまったこと。きまり。きめ。
(2)きめたこと。決意。「胸のうちには断然(キツ)とせし―もなく/花ごもり(一葉)」
(3)きまりきっていること。おきまり。
→おさだまり

定まり事

さだまりごと [0] 【定まり事】
(1)きまっていて動かぬこと。さだまっていること。
(2)前世の因縁。運命。「死は前生よりの―といへり/浮世草子・織留 6」

定まる

さだまる【定まる】
be decided;be fixed;become peaceful (平定する);be settled (天候が).

定まる

さだま・る [3] 【定まる】 (動ラ五[四])
(1)考え・方針などがきちんとできあがる。確定する。きまる。「方針が―・る」「いまだに目標が―・らない」
(2)体の位置・姿勢などが変化しないようになる。安定する。「腰が―・らない(=対スル態度ガハッキリシナイ)」「足元が―・らない」
(3)安定した良い状態になる。落ち着く。「天候が―・らない」「事移り世の中―・らぬ折は/源氏(澪標)」
(4)慣例・様式となる。「―・った用紙がある」「神世には歌の文字も―・らず/古今(仮名序)」
〔「定める」に対する自動詞〕

定む

さだ・む 【定む】 (動マ下二)
⇒さだめる

定め

さだめ [3] 【定め】
〔動詞「定める」の連用形から〕
(1)きまり。規則。とりきめ。「本契約に別段の―なき場合は…」
(2)性質・傾向・状態などがはっきりしていて変わらないこと。
(3)運命。宿命。「はかない―」
(4)決定。判定。「この大臣(オトド)の―によりて/大鏡(基経)」
(5)物事を決定するための議論。評定。「主上御元服の―の為に,殿下御出あるべかんなり/平家 1」

定め

さだめ【定め】
a law;→英和
a rule (規定);→英和
a decision (決定);→英和
destiny (運命).→英和

定めし

さだめし [2][3] 【定めし】 (副)
(下に推量の語を伴って)さぞ。おそらく。「―お困りのことでしょう」

定めし

さだめし【定めし】
surely;no doubt;probably (多分).→英和

定めて

さだめて [2] 【定めて】 (副)
(1)(下に推量の語を伴って)さぞ。きっと。さだめし。「―帰りが早からうと思うて/にごりえ(一葉)」
(2)必ず。「生じぬる者は―死ぬる事也/今昔 3」

定めなき

さだめなき【定めなき】
uncertain;→英和
unsettled;→英和
changeable;→英和
fickle;→英和
mutable.→英和

定める

さだめる【定める】
[規則を]establish;→英和
lay down;[決定]decide <on> ;→英和
determine;→英和
appoint <the place> ;→英和
fix <the date> .→英和

定める

さだ・める [3] 【定める】 (動マ下一)[文]マ下二 さだ・む
(1)物事をある状態に維持するため,きまりを作る。制定する。規定する。「規則を―・める」「法律の―・めるところにより処罰する」「国境線を―・める」
(2)いろいろある中から,ある物・地点・範囲を選んでそれときめる。きめる。「目標額を―・めて毎月積み立てる」「ねらいを―・める」「行く先も―・めぬ旅」
(3)安定させる。こうだと断定する。「月の晴れ曇る事―・めがたし/徒然 44」
(4)平定する。静める。「天の下治めたまひ食(オズ)国を―・めたまふと/万葉 199」
(5)物事をきめるために議論する。評議する。「しばしふねをとどめて,とかく―・むることあり/土左」
〔「定まる」に対する他動詞〕

定め事

さだめごと [0] 【定め事】
(1)さだめたこと。規則。さだめ。
(2)さだまった運命。さだめ。

定め無い

さだめな・い [4] 【定め無い】 (形)[文]ク さだめな・し
(1)落ち着かない。一定しない。「―・き空」
(2)無常である。「―・い浮世」「世の中の,―・きにつけても/源氏(紅葉賀)」

定休

ていきゅう [0] 【定休】
商店などで,あらかじめ決めてある休業の日。「日曜を―にする」

定休日

ていきゅうび [3] 【定休日】
「定休」に同じ。

定休日

ていきゅうび【定休日】
a regular holiday.

定位

ていい [1] 【定位】 (名)スル
(1)事物の位置・姿勢などを定めること。また,その定められた位置・姿勢など。
(2)生物が身体の空間的位置や姿勢を能動的に定めること。また,その位置や姿勢。
(3)測定器などで,一定の大きさの入力が加えられたとき,または入力が一定の大きさだけ変化した場合,出力がそれに対応した状態に落ち着くこと。

定住

じょうじゅう ヂヤウヂユウ [0] 【定住】 (名)スル
⇒ていじゅう(定住)

定住

ていじゅう [0] 【定住】 (名)スル
一定の場所に住居を定めて暮らすこと。「遊牧をやめて―する」「地方―」

定住する

ていじゅう【定住する】
settle (down).→英和
定住地(者) a permanent residence (resident).

定住圏

ていじゅうけん [3] 【定住圏】
1977年(昭和52)国土庁が策定した第三次全国総合開発計画で想定された地域開発の基礎的圏域。人口の大都市集中を抑制し,地方都市の生活条件を整備し,充実させることによって地方定住をはかろうとする定住構想を実現するための仕組み。

定例

ていれい [0] 【定例】
(1)決まったならわし。決まり。しきたり。
(2)毎年・毎月などの単位で,決まって行われること。あらかじめ日時が決まっているもの。
⇔臨時
「―の閣議」

定例

じょうれい ヂヤウ― [0] 【定例】
⇒ていれい(定例)

定例により

ていれい【定例により】
according to usage.定例会議 a regular meeting.

定例会

ていれいかい [3] 【定例会】
〔法〕特に,地方議会が定例として招集する議会会期。国会の常会に相当する。

定価

ていか【定価】
a fixed[list,set]price.定価表(票) a price list (tag).

定価

ていか [0] 【定価】
商品の,決まっている値段。「―の二割引」

定価の8掛で

−がけ【定価の8掛で】
<sell> at 80 percent of the price;→英和
at a discount of 20 percent.

定先

じょうせん ヂヤウ― [0] 【定先】
囲碁で,一方が常に先手で打つ手合割り。

定免

じょうめん ヂヤウ― [0] 【定免】
江戸時代の徴税法の一。年貢高を固定し,ある一定期間,豊凶にかかわらず納めさせる方法。年貢高は,五年.10年.20年などある期間の平均をとって定められた。享保(キヨウホウ)の改革で実施され,以後全国に普及した。定免法。定免取り。
⇔検見(ケミ)
→破免(ハメン)

定六

じょうろく ヂヤウ― 【定六】
「三度飛脚(サンドビキヤク)」に同じ。江戸・京都・大坂を六日で往来した。

定冠詞

ていかんし [3] 【定冠詞】
冠詞の一。名詞に冠して,特定,既知などの意を表す。英語の the フランス語の le, la, les ドイツ語の der, die, das など。
→不定冠詞

定冠詞

ていかんし【定冠詞】
⇒冠詞.

定処

ていしょ [1] 【定所・定処】
一定の場所。定まった場所。

定利

さだとし 【定利】
鎌倉中期京都の刀工。通称,弥太郎。法名,了阿弥。四条綾小路に住し,綾小路派の祖。太刀のみ造り,樋(ヒ)のある作が多い。銘は「定利」と草書に切る。

定刻

ていこく [0] 【定刻】
定められた時刻。一定の時刻。「―に開会する」

定刻に

ていこく【定刻に】
at the appointed time;on time;punctually.→英和

定則

ていそく [0] 【定則】
定まった規則。定規(テイキ)。「経済の―を論じ,商売の法を一変したるは/学問ノススメ(諭吉)」

定則

ていそく【定則】
an established rule.

定力

じょうりき ヂヤウ― [0] 【定力】
〔仏〕 禅定によって,一切の煩悩(ボンノウ)・妄念を打破し心を寂静にし真理を見抜く力。禅定力。

定助郷

じょうすけごう ヂヤウスケガウ 【定助郷】
江戸時代の助郷の一。宿駅の人馬の補給を義務づけられた村。定付(ジヨウツケ)。本助郷。

定動詞

ていどうし [3] 【定動詞】
〔finite verb〕
英文法などで,文の中で述語としての働きを担っている動詞。法・時制,主語の性・数などに呼応して形が変わる。

定印

じょういん ヂヤウ― [0] 【定印】
〔仏〕 仏や菩薩がその禅定(ゼンジヨウ)に応じてとる印契(インゲイ)。密教の修法においても,定められた印を結ぶ。

定収

ていしゅう [0] 【定収】
「定収入」に同じ。

定収入

ていしゅうにゅう [3] 【定収入】
定まった収入。固定収入。定収。

定収入

ていしゅうにゅう【定収入】
a regular[fixed]income.

定句

じょうく ヂヤウ― [1] 【定句】
連歌で,型どおりのつまらない句。

定向進化

ていこうしんか テイカウシンクワ [5] 【定向進化】
(1)ある動物群の形態が一定の方向に向かって変化するようなとき,その要因は生物に内在するとする学説。方向性は生物に内在するという点で自然淘汰説と根本的に対立し,今日では根拠の薄弱な説として批判される。定向進化説。
(2)化石に実際に見られる,方向性をもった進化現象。古生物学や比較解剖学によって指摘され,自然淘汰説によって解釈できるとされる。

定向進化説

ていこうしんかせつ テイカウシンクワ― [7] 【定向進化説】
⇒定向進化(1)

定命

じょうみょう ヂヤウミヤウ [0][1] 【定命】
〔仏〕 劫(コウ)によって定まっている人間の寿命の限度。

定員

ていいん【定員】
the regular[fixed]number; <the number of> a regular staff (職員の);capacity (収容力).→英和
〜に達する reach the number limit;make a quorum (定足数).→英和

定員

ていいん [0] 【定員】
規則などによって定められた,組織・団体などの構成員の数。また,乗り物などの,安全に収容し得る人数。「―に満たない」

定員払方式

ていいんばらいほうしき [8] 【定員払方式】
社会福祉における措置費支払い方式の一。措置の費用を定員によって支払う。
→現員払方式

定器

じょうき [1] ヂヤウ― 【定器】 ・ ジヤウ― 【常器】
(1)日常使用する,食器などの器具。
(2)飯などを盛って仏前に供える容器。

定圧

ていあつ [0] 【定圧】
一定の圧力。

定圧比熱

ていあつひねつ [5] 【定圧比熱】
物質が一定の圧力のもとで示す比熱。
→定積比熱

定在波

ていざいは [3] 【定在波】
⇒定常波(テイジヨウハ)

定坐

じょうざ ヂヤウ― [0] 【定座・定坐】
(1)〔仏〕 禅定に入るためにすわること。座禅。
(2)連句で,四季の景物を代表する月・花の句を出すべき定まった位置。例えば歌仙(三六句)の場合,月の定座は初表五句目・同裏八(のち七)句目・名残表一一句目,花の定座は初裏一一句目・名残裏五句目。

定型

ていけい [0] 【定形・定型】
(1)一定のかたち。きまったかた。
(2)「定形郵便物」の略。

定型詩

ていけいし [3] 【定型詩】
一定の形式・音数律をそなえた,伝統的な詩型によった詩。漢詩の絶句・律詩,和歌・俳句,ソネットなど。
⇔自由詩
⇔不定型詩

定定と

さださだと 【定定と】 (副)
はっきりと。たしかに。「何にさる事を―けざやかに見聞きけむ/源氏(葵)」

定家

ていか 【定家】
(1)
⇒藤原定家(フジワラノテイカ)
(2)能の一。三番目物。金春禅竹(コンパルゼンチク)作。古名,定家葛(カズラ)。旅の僧の前に式子内親王の霊が現れ,藤原定家の執拗な愛情が死後葛となって墓石にからみついていると語る。

定家仮名遣い

ていかかなづかい [6] 【定家仮名遣い】
藤原定家が平安後期の仮名文献をもとに「お」「を」,「え」「ゑ」「へ」,「い」「ゐ」「ひ」の八つの仮名の使い分けを示したもの。「お」「を」についてはアクセントの高低によって定めたと推定される。定家の作と伝える「下官集」の「嫌文字事」の条に,八つの仮名の用い方が示されている。のち行阿(源知行)が「仮名文字遣」において「ほ」「わ」「は」「む」「う」「ふ」の六字を増補し,江戸中期まで歌人の間で広く用いられた。

定家十体

ていかじってい 【定家十体】
歌学書。一冊。藤原定家著と伝えられる。1213年以前に成立か。和歌を幽玄様・有心様などの一〇体に分類し,例歌を示す。

定家文庫

ていかぶんこ [4] 【定家文庫】
近世,女性が用いた携帯用の一種の文庫。厚紙で作った箱の外に布を張り,その布で口を覆うようにしたもの。定家袋。

定家机

ていかづくえ [4] 【定家机】
歌人などの用いた小さな文机(フヅクエ)。

定家流

ていかりゅう 【定家流】
和様書道の一。藤原定家を祖とする。独特の書体が室町期の茶人に愛好された。

定家煮

ていかに [0] 【定家煮】
魚を塩と酒または焼酎で煮ること。

定家葛

ていかかずら [4] 【定家葛】
(1)キョウチクトウ科のつる性常緑木本。山野に生え,ときに庭木とされる。茎は地をはい,また気根を出して樹や岩にからむ。葉は対生し,質厚く光沢がある。初夏,枝先および葉腋に黄白色の花を集散花序につける。花冠は高坏形で巴(トモエ)形に五裂する。茎・葉は鎮痛・強壮などの薬用。古名マサキノカズラ。
(2)定家{(2)}の古名。
定家葛(1)[図]

定容

ていよう [0] 【定容】
容積が一定なこと。定積。

定容比熱

ていようひねつ [5] 【定容比熱】
⇒定積比熱(テイセキヒネツ)

定宿

じょうやど [0] ヂヤウ― 【定宿】 ・ ジヤウ― 【常宿】
(1)いつもきまってとまる宿屋。
(2)いつもきまって遊ぶ茶屋。
(3)近世,高級な遊女が揚屋(アゲヤ)にもっていた専用の部屋。

定小屋

じょうごや ヂヤウ― [0] 【定小屋】
(1)芝居・見世物などの常設の小屋。
(2)ある俳優が毎月きまって出演する芝居小屋。

定山渓

じょうざんけい ヂヤウザンケイ 【定山渓】
札幌市の南西,豊平(トヨヒラ)川上流にある渓谷。温泉があり,札幌の奥座敷といわれる。

定席

じょうせき ヂヤウ― [0] 【定席】
(1)きまった座席。いつもすわる席。
(2)行きつけの家。なじみの家。
(3)常設の寄席(ヨセ)。

定常

ていじょう [0] 【定常】
常に一定していること。変化のないこと。

定常波

ていじょうは [3] 【定常波】
互いに反対方向に進む同一の振動数の進行波が重なって,波がどちらにも進行せず一定の場所で振動しているように見えるもの。両端を固定した弦の振動など。定在波。停立波。
⇔進行波

定常状態

ていじょうじょうたい [5] 【定常状態】
(1)流体の流れ,電流・熱伝導などで,場所ごとの物理量が時間によって変化しないで一定に保たれる状態。
(2)量子力学で,その系のエネルギーが確定値を保っている状態。

定常開放系

ていじょうかいほうけい [0] 【定常開放系】
外界との間にエネルギーや物質の出入りがあるが,それらの流れが定常状態にあり,自己を維持し続ける系。地球環境を特徴づける概念として槌田敦によって提唱された。

定常電流

ていじょうでんりゅう [5] 【定常電流】
時間的に大きさの変動しない電流。

定年

ていねん【定年(に達する)】
(reach) the retirement age.定年制 the age-limit system.

定年

ていねん [0] 【定年・停年】
(1)会社・官庁などで,退職・退官するよう定められている年齢。
(2)旧日本陸海軍で,同一の官等に服務しなければならない最低年限。この年限が過ぎなければ上級の官等に進級することができない。実役停年。《停年》

定年制

ていねんせい [0] 【定年制】
一定の年齢に達するとその職を退くことを定めた制度。

定店

じょうみせ ヂヤウ― [0] 【定店】
一定の場所で一定の商品を売る店。「御蔵前に―の,名も高籏の牛肉鍋/安愚楽鍋(魯文)」

定府

じょうふ ヂヤウ― [1] 【定府】
江戸時代,老中・若年寄などの役職にある大名などが,参勤交代をせずに,江戸に定住すること。また,藩士が江戸の藩邸に常に詰めていること。

定座

じょうざ ヂヤウ― [0] 【定座・定坐】
(1)〔仏〕 禅定に入るためにすわること。座禅。
(2)連句で,四季の景物を代表する月・花の句を出すべき定まった位置。例えば歌仙(三六句)の場合,月の定座は初表五句目・同裏八(のち七)句目・名残表一一句目,花の定座は初裏一一句目・名残裏五句目。

定廻り

じょうまわり ヂヤウマハリ [3] 【定廻り】
江戸時代,江戸町奉行・大坂町奉行・京都町奉行などの配下の与力・同心の職種。また,その役にあたる与力・同心。市中を巡回し,犯罪の捜査,法令違反の取り締まりなどを行う。定町廻り。

定式

じょうしき ヂヤウ― [0] 【定式】
定まった儀式・やりかた。定例。ていしき。

定式

ていしき [0] 【定式】
一定の形式。きまった方式。じょうしき。「―化する」「―化された方法」

定式幕

じょうしきまく ヂヤウ― [4] 【定式幕】
歌舞伎舞台の開閉のみに使う正式の引き幕。三色の縦縞(タテジマ)で,左から黒・柿・萌黄(モエギ)を用いるが,江戸時代は座によって色の種類・配置が異なった。明治中頃までは大劇場だけ使用が許され,小劇場は緞帳(ドンチヨウ)を用いた。狂言幕。

定形

ていけい [0] 【定形・定型】
(1)一定のかたち。きまったかた。
(2)「定形郵便物」の略。

定形

ていけい【定形】
a fixed form;a regular shape.〜のない shapeless;→英和
amorphous.→英和
‖定形(外)郵便物 (non-)standard-size mail.

定形外郵便物

ていけいがいゆうびんぶつ [9] 【定形外郵便物】
第一種郵便物のうち,定形郵便物に該当しない郵便物。

定形郵便物

ていけいゆうびんぶつ [7] 【定形郵便物】
第一種郵便物のうち,形状,重量,外部記載事項,添付事項およびあて名の記載等が一定の条件を備えている郵便物。

定役

じょうえき ヂヤウ― [0] 【定役】
⇒ていえき(定役)

定役

ていえき [0] 【定役】
懲役刑に服している者に科する所定の作業。じょうえき。

定役

じょうやく ヂヤウ― [0] 【定役】
中世,臨時の課役に対して,恒例の公事・夫役。

定律

ていりつ [0] 【定律】
(1)定められたきまり。規則。
(2)自然法則。

定心

じょうしん ヂヤウ― [0] 【定心】
(1)〔仏〕 禅定の心。宗教的な精神統一の状態。
⇔散心
(2)平生の心。「よく��心にかけて,―に持つべし/花鏡」

定性

ていせい [0] 【定性】
物質の本質が何であるかを定めること。

定性分析

ていせい【定性分析】
qualitative analysis.

定性分析

ていせいぶんせき [5] 【定性分析】
目的物質の成分物質を調べたり,特定の元素・物質が含まれているかどうかを知る目的で行う化学分析。
→定量分析

定慧

じょうえ ヂヤウヱ [1] 【定慧】
禅定(ゼンジヨウ)と智慧(チエ)。

定慶

じょうけい ヂヤウケイ 【定慶】
鎌倉時代の仏師。
(1)興福寺の維摩居士・梵天・帝釈天像の作者。大仏師法師定慶。生没年未詳。
(2)(1184-?) 鞍馬寺の聖観音像の作者。康慶(コウケイ)の弟子といわれる。肥後法眼定慶。
(3)法隆寺西円堂の薬師如来像,同寺新堂の日光・月光菩薩像の修理をした仏師。現存作品はない。越前法橋定慶。生没年未詳。

定所

ていしょ [1] 【定所・定処】
一定の場所。定まった場所。

定打ち

じょううち [0] ジヤウ― 【常打ち】 ・ ヂヤウ― 【定打ち】 (名)スル
決まった演劇・芸能などを,決まった場所で興行すること。

定散

じょうさん ヂヤウ― [0] 【定散】
〔仏〕 宗教的な精神統一状態である定と,統一状態にない日常的な心の在り方である散。

定数

ていすう [3] 【定数】
(1)あらかじめ定められた一定の数。「議員の―」
(2)数学で,ある一定の値。または変数の変化に関係なく一定な値を表す数または文字。常数。
⇔変数
(3)自然科学で,状態の変化を通して,定まった値をとって変わらない量。各物質に固有な定数(例えば元素の原子量・物質の比熱など)と,物質の種類に関係なく,基本的な法則に表れる普遍的な定数(例えば万有引力定数・アボガドロ定数など)とがある。常数。恒数。

定数

ていすう【定数】
a fixed number;a quorum (定足数);→英和
《数》a constant.→英和
〜に達する make a quorum.〜に満たない <be adjourned> for want of a quorum.

定数不均衡

ていすうふきんこう [6] 【定数不均衡】
一選挙区における議員定数と有権者との比率が,他の選挙区における比率と均衡を欠くこと。この比率の較差が著しい場合は法のもとの平等が損なわれる。

定数項

ていすうこう [3] 【定数項】
方程式で未知数を含まない項。多項式で変数を含まない項。常数項。

定文

ていぶん [0] 【定文】
利用者のために前もって作ってある電報の文章。「慶弔―」「―電報」

定斎

じょうとき [0] ヂヤウ― 【定斎】 ・ ジヤウ― 【常斎】
在家で,定まった日に僧侶のために設ける食事。「今日は―を下さるる方がござある/狂言・東西離」

定斎

じょうさい ヂヤウサイ [0] 【定斎】
煎(セン)じ薬の一。桃山時代,大坂の薬種問屋村田定斎が明人の薬法を伝えて製したという。夏の諸病に効果があるという。じょさい。是斎(ゼサイ)。

定斎

ぜさい [0] 【是斎・定斎】
「じょうさい(定斎)」に同じ。「その暑さ昼も―の環が鳴り/柳多留 84」

定斎屋

じょうさいや ヂヤウサイ― [0] 【定斎屋】
定斎の行商人。夏,薬箱を天秤(テンビン)でかつぎ,引き出しの環(ワ)を鳴らして売り歩いた。定斎売り。じょさいや。[季]夏。
定斎屋[図]

定旋律

ていせんりつ [3] 【定旋律】
〔(ラテン) cantus firmus〕
中世・ルネサンスの多声楽曲で,対位法的作曲の基礎として使われる既成の旋律。カントゥス-フィルムス。

定日

じょうにち ヂヤウ― 【定日】
前もってさだめた日。じょうじつ。「―は同道の人のはからひにて候べし/平治(下・古活字本)」

定日

ていじつ [0] 【定日】
あらかじめ定めた日。定めの日。期日。

定日払い手形

ていじつばらいてがた [8] 【定日払い手形】
支払い期日が明記されている手形。確定日払い手形。

定昇

ていしょう [0] 【定昇】
「定期昇給(テイキシヨウキユウ)」の略。

定星

ていせい [0] 【定星】
陰暦一〇月の立冬の頃。

定時

ていじ [1] 【定時】
(1)きめられた時刻。一定の時刻。「汽車は―に発車する」
(2)一定の時期。定期。「―刊行物」

定時

じょうじ ヂヤウ― [1] 【定時】
ある定まった時。ていじ。

定時の

ていじ【定時の(に)】
regular(ly);→英和
periodical(ly).→英和
〜外の overtime <work> .→英和
‖定時制高校 a part-time high school.定時総会 an ordinary general meeting.定時退社 no overtime.

定時制

ていじせい [0] 【定時制】
夜間・農閑期など特別の時間・時期に授業を行う学校教育の課程。また,その学校。
⇔全日(ゼンニチ)制
「―高校」

定時法

ていじほう [0] 【定時法】
昼夜・季節にかかわりなく,一日を等分して時を決める方法。
⇔不定時法

定書

さだめがき [0] 【定書】
江戸時代,幕府から発せられた法令や規則。またそれらを板または紙に書いて,人の集まる所や店頭などに掲出したもの。おさだめがき。

定朔

ていさく [0] 【定朔】
朔(新月)が一日(ツイタチ)となるようにひと月の長さを月の運行によって決める暦法。
⇔平朔

定朝

じょうちょう ヂヤウテウ 【定朝】
(?-1057) 平安中期の仏師。康尚の子。法成寺造仏の功により仏師として初めて法橋の位を得,のちに法眼。定朝様(ヨウ)という流麗な和風の彫刻様式を確立し,寄せ木造りを完成。平等院阿弥陀如来像が残る。

定期

ていき [1] 【定期】
(1)期間・期限があらかじめ定まっていること。「―に開催する」
(2)「定期乗車券」の略。
(3)「定期預金」の略。

定期の

ていき【定期の(に)】
regular(ly);→英和
periodical(ly).→英和
‖定期刊行物 a periodical.定期(乗車)券 <米> a commutation[ <英> season]ticket.定期検診 a routine medical checkup.定期試験 a regular examination.定期船(航空機) a (an air) liner.定期預金 a deposit account.

定期乗車券

ていきじょうしゃけん [6] 【定期乗車券】
ある期間内,ある区間内の交通機関に使用できる割引乗車券。定期券。定期。パス。

定期便

ていきびん [0] 【定期便】
定まった場所と場所を結んで定期的に行われる連絡や輸送。また,そのための交通機関。

定期保険

ていきほけん [4] 【定期保険】
死亡保険の一。一定期間内に被保険者が死亡した場合に保険金が支払われる生命保険。
→終身(シユウシン)保険

定期借地権

ていきしゃくちけん [6] 【定期借地権】
存続期間の満了によって終了し,更新されない借地権。1991年(平成3)に制定された借地借家法によって創設された。

定期傭船

ていきようせん [4] 【定期傭船】
一定の期間を定めた傭船契約。タイム-チャーター。時期決め傭船。

定期入れ

ていきいれ [3] 【定期入れ】
定期券を持ち歩くための入れもの。

定期刊行物

ていきかんこうぶつ [6] 【定期刊行物】
一定の期日ごとに継続して発行される出版物。雑誌・年報など。

定期刑

ていきけい [3][0] 【定期刑】
宣告の際に,刑期を確定して言い渡される自由刑。現行法ではこれを原則とする。
⇔不定期刑

定期券

ていきけん [3] 【定期券】
「定期乗車券」の略。

定期取引

ていきとりひき [4][5] 【定期取引】
決済期日をあらかじめ定めておく取引。現在は商品取引のみ認められている。期日に決済しても中途で反対売買による差金で決済してもよい。また,株式市場における「長期清算取引」の戦前の称。定期売買。

定期売買

ていきばいばい [4] 【定期売買】
⇒定期取引(テイキトリヒキ)

定期市

ていきいち [3] 【定期市】
商品貨幣経済の発展により,各地で定期的に開かれた市。平安時代は子市(ネノイチ)・酉市(トリノイチ)など干支にちなんだ定期市が,鎌倉時代からは月三回の三斎市,室町時代になると月六回の六斎市も開かれた。

定期市場

ていきしじょう [4] 【定期市場】
定期取引の行われる市場。

定期年金

ていきねんきん [4] 【定期年金】
⇒有期(ユウキ)年金

定期年金保険

ていきねんきんほけん [8] 【定期年金保険】
生命保険の一。保険金額を年金として,一定期間中,定期的に一定額の支払いを受けるもの。

定期払い

ていきばらい [4] 【定期払い】
手形の支払いの方法で,一定の期日(確定日払い)に,または日付後一定の期日経過後(日付後定期払い)に支払うこと。

定期昇給

ていきしょうきゅう [4] 【定期昇給】
定期昇給制度による,毎年一定時期の昇給。定昇。

定期昇給制度

ていきしょうきゅうせいど [8] 【定期昇給制度】
定年に達するまで,毎年一定の時期に賃金が昇給する制度。昭和初期から行われ,年功賃金制度の骨格をなす。

定期的

ていきてき [0] 【定期的】 (形動)
一定の期間・間隔をおいて物事が行われるさま。「―に健康診断を受ける」

定期積み金

ていきつみきん [5][4] 【定期積(み)金】
定期に継続して一定金額を払い込み,満期日に一定金額が支払われる預金。

定期積金

ていきつみきん [5][4] 【定期積(み)金】
定期に継続して一定金額を払い込み,満期日に一定金額が支払われる預金。

定期給与

ていききゅうよ [4] 【定期給与】
あらかじめ定められている支給条件と算定方法によって支給される給与。ボーナスなどの特別給与と合わせたものが現金給与総額となる。

定期総会

ていきそうかい [4] 【定期総会】
定期に開く総会。特に,一定期に行われる株主総会。

定期航海

ていきこうかい [4] 【定期航海】
船舶が定期的に一定の航路を航海すること。

定期航空路

ていきこうくうろ [6] 【定期航空路】
定期に運航する航空路。

定期航路

ていきこうろ [4] 【定期航路】
定期的に船舶が運航する航路。

定期船

ていきせん [0] 【定期船】
貨客の有無にかかわらず一定の航路を定期的に航走する商船。

定期行為

ていきこうい [4] 【定期行為】
結婚式当日に用いる衣装の貸借などのように,一定の時までに履行しなければ契約目的を達することができない行為。

定期試験

ていきしけん [5][4] 【定期試験】
定期に行われる試験。

定期金

ていききん [0] 【定期金】
一定の時期に,支払いまたは受け取る金銭。

定期金債権

ていききんさいけん [6] 【定期金債権】
定期に一定の金銭その他の代替物の給付を受けることを目的とする債権。年金・恩給など。

定期預かり

ていきあずかり [4] 【定期預(か)り】
定期預金を預かり主の方からいう語。

定期預け

ていきあずけ [4] 【定期預け】
定期預金を預け主の方からいう語。

定期預り

ていきあずかり [4] 【定期預(か)り】
定期預金を預かり主の方からいう語。

定期預金

ていきよきん [4] 【定期預金】
あらかじめ定めた支払い期日が来るまでは払い戻しをしないことを約束した預金。定期。

定木

じょうぎ ヂヤウ― [1] 【定規・定木】
■一■ (名)
(1)直線や曲線を引くときに用いる器具。三角定規・雲形定規・ T 定規など。
(2)物事を判断するときの基準・尺度。ものさし。「杓子(シヤクシ)―」
■二■ (形動)
一定であるさま。「茶染の木綿ぎりもんはどこでしをつても―なもんぢや/滑稽本・続膝栗毛」

定本

ていほん [0] 【定本】
十分な校訂がなされて,本文が整った本。また,著者が訂正・加筆した決定版。

定本

ていほん【定本】
the standard edition[text].

定根

じょうこん ヂヤウ― [0] 【定根】
〔仏〕 五根{(2)}の一。禅定のこと。

定格

じょうかく ヂヤウ― [0] 【定格】
格式を守ること。また,かたくるしいこと。

定格

ていかく [0] 【定格】
(1)定まった格式。物事のきまり。
(2)ある機器の,指定された条件の下における使用限度。指定条件は定格出力を発生させるべき回転速度・電圧・周波数などで表される。

定格負荷

ていかくふか [5] 【定格負荷】
ある機器で指定条件としている抵抗値。機器の出力,周波数特性などの仕様は,定格負荷を接続した時に保障される。

定案

ていあん [0] 【定案】
定まった考え。「未だ―を得ない」

定植

ていしょく [0] 【定植】 (名)スル
苗床で育てた苗を田や畑に本式に移し植えること。

定業

ていぎょう [0] 【定業】
一定の職業・業務。定職。
→じょうごう(定業)

定業

じょうごう ヂヤウゴフ [0][1] 【定業】
〔仏〕
(1)その報いとして起こる結果が定まっている行為。決定業。
⇔不定業
「天魔に魅入られし我身の―と思へば/滝口入道(樗牛)」
(2)「往生要集」に説く四種の念仏の一。座禅入定して仏を心に思い描くこと。

定業につく

ていぎょう【定業につく】
have a permanent job.

定款

ていかん [0] 【定款】
社団法人の目的・組織・業務などを定めた根本規則。また,それを記載した書面。財団法人では定款に当たるものを寄付行為という。

定款

ていかん【定款】
the articles of association[incorporation].

定比例の法則

ていひれいのほうそく 【定比例の法則】
化合物の成分元素の質量比は常に一定の比をなすという法則。1799年フランスの J = L =プルーストが発見。

定気

ていき [1] 【定気】
太陰太陽暦で二十四節気を決める方法の一。太陽が黄道を一五度ずつ進むごとに節気を設ける。それぞれの日数は不均等になるが,時候に合う。日本では1844年から施行された天保暦がこれを用いた。定気法。
→平気

定法

じょうほう ヂヤウハフ [0] 【定法】
(1)きまっている規則。きまった法式。「―どおりの式次第」
(2)いつものやりかた。しきたり。「長屋のものが娵(ヨメ)をとると,長屋中の者が来て,其の娵の尻をさすつて見るが―/滑稽本・膝栗毛(発端)」

定浚い

じょうざらい ヂヤウザラヒ [3] 【定浚い】
定期的に行う川浚い。また,その請負人。じょうざらえ。

定温

ていおん [0] 【定温】
一定の温度。「―を保つ」

定温動物

ていおんどうぶつ [5] 【定温動物】
⇒恒温動物(コウオンドウブツ)

定滑車

ていかっしゃ [3] 【定滑車】
軸が固定されている滑車。力の方向を変えるのに用いられる。
⇔動滑車

定火消し

じょうびけし ヂヤウ― [3] 【定火消し】
江戸幕府の職名。若年寄の配下。与力・同心・臥烟を置き,江戸市中の防火および非常警備にあたった。火消し役。
→町火消し
→大名火消し

定点

ていてん [1] 【定点】
(1)定まった位置の点。一定の場所・地点。
(2)国際条約で定まった海洋上の地点。航空機・船舶の航行の安全のため,各国が分担して継続的に気象・海洋観測を行なっていた一八か所の地点。日本が担当したのは,北緯二九度,東経一三五度の地点で,T 点と呼ばれた。

定点

ていてん【定点】
a fixed point.定点観測 a fixed point observation.

定点観測船

ていてんかんそくせん [0] 【定点観測船】
洋上の定点を漂泊しながら気象・海洋観測をした船。日本は T 点において,夏期のみ行なっていたが,1982年(昭和57)廃止。

定率

ていりつ [0] 【定率】
一定の割合。

定率

ていりつ【定率】
a fixed rate.

定率償却

ていりつしょうきゃく [5] 【定率償却】
⇒定率法(テイリツホウ)

定率公募

ていりつこうぼ [5] 【定率公募】
債券発行に際し,発行者側がクーポン-レート,発行価格をあらかじめ定めたうえで,その条件の債券を公募する方法。

定率法

ていりつほう [0] 【定率法】
減価償却方法の一。固定資産の未償却残高に毎期一定率を掛けて計算した額を償却する方法。定率償却。逓減残高法。
→定額法

定理

ていり [1] 【定理】
公理に基づき,論証によって証明された命題。また特に,重要なもののみを定理ということがある。

定理

ていり【定理】
《数》a theorem.→英和

定田

じょうでん ヂヤウ― [0] 【定田】
中世,年貢・課役徴収の対象となった田地。
⇔除田

定町廻り

じょうまちまわり ヂヤウマチマハリ [5] 【定町廻り】
⇒定廻(ジヨウマワ)り

定番

じょうばん ヂヤウ― [0] 【定番】
(1)常時,番をしていること。また,その者。「―ヲ欠クコトナカレ/日葡」
(2)武家の職名。一定期間,城の警備などの任にあたるもの。江戸幕府では,二条城・大坂城・駿府城に置かれた。
→加番

定番

ていばん [0] 【定番】
〔商品台帳に品番が固定して定められていることから〕
流行にかかわりなく,毎年一定の需要が保たれている基本型の商品。白のワイシャツ・白のブラウスなど。定番商品。

定盤

じょうばん ヂヤウ― [0] 【定盤】
(1)金属加工の台。たたき定盤。
(2)平面度の検査や測定・組み立ての基準となる平坦面をもつ工具。普通,長方形で鋳鉄または石で造り,表面が水平になるまで正確に仕上げを行い,裏面には歪みができないように力骨が鋳出してある。
(3)塗師(ヌシ)・蒔絵(マキエ)師などが工作に用いる箱形の台。表面は漆で平らに塗り上げ,漆の調合に用いる。

定相

じょうそう ヂヤウサウ [0] 【定相】
〔仏〕 永久に変化しない,一定のかたち。常住不変の相。「また,いかにすべしとも―なし/正法眼蔵随聞記」

定省

ていせい [0] 【定省】
〔礼記(曲礼上)「凡為�人子�之礼,冬温而夏淸,昏定而晨省」から。夜は子が親の寝具を整え,朝はその安否を尋ねる意〕
子が親に孝を尽くすこと。

定着

ていちゃく [0] 【定着】 (名)スル
(1)ある物・場所などにしっかりついて離れないこと。ある場・地位などに落ち着くこと。「土地に―して暮らす」
(2)新しい文化現象・学説などが当たり前のものとして社会的に認められるようになること。「週休二日制が―する」
(3)写真で,現像したフィルム・印画紙が再び感光しないように薬品で処理すること。

定着する

ていちゃく【定着する】
be established;《写》fix.→英和
‖定着液 a fixing solution.定着氷 fast ice.

定着氷

ていちゃくひょう [4] 【定着氷】
岸に凍結・固着して動かない海氷。海面上2メートル以上の高さのものは棚氷と呼ばれる。
⇔流氷

定着液

ていちゃくえき [4] 【定着液】
(1)写真の定着に用いる液。感光材料にハロゲン化銀を使った場合にはチオ硫酸ナトリウムを用いて未感光のハロゲン化銀を溶かし去る。
(2)松脂(マツヤニ)・シュラックをアルコールで溶解した液体。木炭・コンテ・鉛筆などで描いた画が擦れて落ちないように吹き付ける。フィクサティーフ。

定着物

ていちゃくぶつ [4] 【定着物】
〔法〕 土地に付着し,継続的にその状態で使用されることが,社会通念上認められる物。建物・樹木や土地に作りつけられた機械などがこれにあたる。

定石

じょうせき【定石】
formulas in the game of go;the rudiments (基本).〜通りに <play> by the book.→英和

定石

じょうせき ヂヤウ― [0] 【定石・定跡】
(1)囲碁・将棋で,ある局面において双方にとって最善とされる一定の打ち方・指し方。長年の研究によって確立されたもので,それに双方が従えばある局面の結果は互角になる場合が多い。
〔囲碁では「定石」,将棋では「定跡」と書く〕
(2)物事を行う上で,一般に最善と考えられている方法・手順など。「―どおりバントで走者を進める」

定礎

ていそ [1] 【定礎】 (名)スル
建築工事で礎石を据えること。工事を開始することをいう。

定礎式

ていそしき [3] 【定礎式】
建物の安泰を祈り建設工事の開始を記念して礎石を置く建築儀式。現代ではコンクリート工事が終わったあとに行い,年月日などを刻んだ石板・金属板を外壁に取り付ける。

定租法

じょうそほう ヂヤウソハフ [3] 【定租法】
豊凶にかかわらず毎年一定の田租を納めさせる徴税法。江戸時代の定免など。

定稿

ていこう [0] 【定稿】
推敲(スイコウ)がすんだ完成した原稿。

定積

ていせき [0] 【定積】
(1)一定の面積あるいは体積。
(2)一定の乗積。

定積分

ていせきぶん [3] 【定積分】
〔数〕 区間 [�,�] で定義された関数 �(�)に対し,この区間を小区間に分割し,各小区間の一点における関数値と小区間の幅との積の和をつくる。各小区間の幅が限りなく小さくなるように区間を分割するとき,この和がつねに一定の値に限りなく近づくならば,その値を �(�)の � から � までの定積分といい,∫��(�)�� で表す。�(�)の値が正のとき,これは �=�(�)のグラフと � 軸および二直線 �=�,�=� とで囲まれた部分の面積を表す。

定積比熱

ていせきひねつ [5] 【定積比熱】
物質の体積を一定に保ったときの比熱。定容比熱。
→定圧比熱

定窯

ていよう [0] 【定窯】
中国,北宋代の陶窯。白定と称されるすぐれた白磁などを産した。1941年(昭和16)小山冨士夫によって河北省曲陽県澗磁村および燕山村で窯址が発見された。

定立

ていりつ [0] 【定立】
〔哲〕
〔(ドイツ) These〕
何事かを肯定的に主張すること。また,そうした判断・命題。カントの二律背反では定立と反定立との矛盾は解決不能とされるが,ヘーゲルの弁証法では定立を出発点として矛盾は止揚される。措定。正。テーゼ。

定策国老

ていさくこくろう [5] 【定策国老】
〔「定策」は臣下が天子を擁立する意〕
唐末期,横暴をきわめた宦官(カンガン)の称。

定米

さだめまい 【定米】
⇒掟米(オキテマイ)

定約

じょうやく ヂヤウ― [0] 【定約】
定められた約束。とりきめ。約定。

定紋

じょうもん【定紋】
a family crest.

定紋

じょうもん ヂヤウ― [0] 【定紋】
その家できまっている紋章。家紋。

定置

ていち [0] 【定置】 (名)スル
定まった場所に置くこと。「建網(タテアミ)を―する」

定置の

ていち【定置の】
stationary.→英和
定置漁業 set-net fishing.

定置漁業

ていちぎょぎょう [4] 【定置漁業】
漁具を定置して営む漁業。

定置網

ていちあみ [3][0] 【定置網】
一定の海域に数日間ないし数か月間敷設しておく網漁具。構造によって台網類・落とし網類・桝網類などに分ける。

定義

ていぎ [1][3] 【定義】 (名)スル
(1)ある概念の内容やある言葉の意味を他の概念や言葉と区別できるように明確に限定すること。また,その限定。「用語を―する」
(2)〔論〕
〔definition〕
ある概念の内包を構成する諸属性のうち,本質的な属性を挙げることによって,他の概念から区別しその内包を限定すること。普通,定義は当該概念(例えば「人間」)の最近類(この場合,人間の最近類は「動物」)と種差(この場合は人間を他の動物から区別する「理性的」という種差)を挙げることによって成り立つ(この場合「人間は理性的動物である」が定義)。

定義

ていぎ【定義】
a definition.→英和
〜する define.→英和

定義域

ていぎいき [3] 【定義域】
関数の定義されている範囲。ある関数で,変数の取り得る値の範囲。変域。
⇔値域

定考

じょうこう ヂヤウカウ 【定考】
⇒こうじょう(定考)

定考

こうじょう カウヂヤウ 【定考】
〔「上皇」との同音を避けて転倒して読むのを慣例とする〕
平安時代,朝廷で毎年8月11日に,六位以下の官吏について,その功労・行状などによって,昇進を定めたこと。また,その儀式。

定者

じょうじゃ ヂヤウ― [1] 【定者】
〔仏〕 大法会の行道(ギヨウドウ)の時,香炉を持って先頭を行く僧。じょうざ。ぞうざ。

定職

ていしょく [0] 【定職】
きまった職業。

定職がない

ていしょく【定職がない(につく)】
have no (obtain) regular employment.

定能

じょうのう ヂヤウ― [0] 【定能】
能楽で,いつも演ずる能。

定芽

ていが [1] 【定芽】
頂芽や腋芽(エキガ)など,決まった位置にできる芽。
→不定芽(フテイガ)

定見

ていけん [0] 【定見】
人の意見などに簡単には動かされない,しっかりした考え。「―のない男」

定見がある

ていけん【定見がある(ない)】
have a (no) definite opinion of one's own.

定見取

じょうみとり ヂヤウ― 【定見取】
江戸時代,多額の費用を要して開墾した新田に,地質の向上,豊凶などにかかわりなく,永久に低い年貢を課したこと。

定規

じょうぎ [1] デフ― 【帖木】 ・ ヂヤウ― 【定規】
「定規縁(ジヨウギブチ)」に同じ。

定規

じょうぎ【定規】
a rule(r);→英和
a square (直角定規).→英和
三角(T)定規 a set (T) square.

定規

じょうぎ ヂヤウ― [1] 【定規・定木】
■一■ (名)
(1)直線や曲線を引くときに用いる器具。三角定規・雲形定規・ T 定規など。
(2)物事を判断するときの基準・尺度。ものさし。「杓子(シヤクシ)―」
■二■ (形動)
一定であるさま。「茶染の木綿ぎりもんはどこでしをつても―なもんぢや/滑稽本・続膝栗毛」

定規

ていき [1] 【定規】
(1)きまった規則。
(2)きまっていること。いつもどおりであること。「列席の諸賓に対して―の挨拶をなしたるのみ/未来の夢(逍遥)」

定規座

じょうぎざ ヂヤウ― [0] 【定規座】
〔(ラテン) Norma〕
南の星座で七月中旬の宵に南中する。さそり座の南方,天の川の中にある。日本からは一部分が見えるが目立つ星はない。

定規縁

じょうぎぶち ヂヤウ― [0] 【定規縁】
両開きの扉や引き分けの障子などで,閉ざしたときに,その合わせ目をかくすため縦に取りつける細長い材。帖木(ジヨウギ)。

定言

ていげん [0][3] 【定言】
〔論〕 なんらの仮定条件をつけずに端的に述定する立言。断言。直言。

定言命法

ていげんめいほう [5] 【定言命法】
〔(ドイツ) kategorischer Imperativ〕
人間の意志を制約する道徳法則のうちで,人間一般に無条件に当てはまるものをいう。仮言命法が「もし幸福を望むならば,云々の行為をせよ」と条件付きであるのに対し,端的に「何々せよ」と義務を命ずる。カントによれば,道徳的命法は何かの目的のための手段であってはならないから,定言命法であるとされる。定言的命令。無上命法。
⇔仮言命法

定言命題

ていげんめいだい [5] 【定言命題】
〔論〕 主語に対して述語が結びついているという形の単純な命題。「 S は P である」「 S は P ではない」という形式をとる。主語のかかわる範囲について全称と特称,判断の性質について肯定と否定が挙げられ,計四種がある。定言的判断。

定言的

ていげんてき [0] 【定言的】 (形動)
〔論〕
〔categorical〕
仮定条件なしに端的に立言するさま。断言的。直言的。

定言的三段論法

ていげんてきさんだんろんぽう [11] 【定言的三段論法】
〔論〕 大前提および小前提が定言命題から成る三段論法。
→三段論法

定言的判断

ていげんてきはんだん [7] 【定言的判断】
⇒定言命題

定訳

ていやく [0] 【定訳】
優れているという定評のある翻訳。

定評

ていひょう [0] 【定評】
広く一般に認められている評判・評価。「―のある辞書」

定評がある

ていひょう【定評がある】
have a reputation <for,of,as> ;→英和
be notorious <for,as> (悪名が高い).

定詰

じょうづめ ヂヤウ― [0] 【定詰(め)】 (名)スル
(1)一定の場所に詰めて勤務すること。また,その人。
(2)江戸時代,大名・旗本・藩士などがある期間江戸にいて勤務すること。

定詰め

じょうづめ ヂヤウ― [0] 【定詰(め)】 (名)スル
(1)一定の場所に詰めて勤務すること。また,その人。
(2)江戸時代,大名・旗本・藩士などがある期間江戸にいて勤務すること。

定説

ていせつ【定説】
an established theory (学界の).

定説

じょうせつ ヂヤウ― [0] 【定説】
(1)「ていせつ(定説)」に同じ。
(2)決まったこと。疑いないこと。「生き死にの―隠れあるまじ/浄瑠璃・万年草(下)」

定説

ていせつ [0] 【定説】
正しいと認められている説。「―をくつがえす」

定論

ていろん [0] 【定論】
一般に正しいと認められている考え。定説。

定議

ていぎ [1] 【定議】 (名)スル
話し合いで決定すること。「これが法則を―せんとて/新聞雑誌 4」

定足数

ていそくすう [4][3] 【定足数】
合議制の機関が議事を行い議決をする場合,要求される必要最小限の出席員数。国会では全議員の三分の一以上,地方議会では半数以上。

定足数

ていそくすう【定足数】
a quorum.→英和
⇒定数.

定跡

じょうせき ヂヤウ― [0] 【定石・定跡】
(1)囲碁・将棋で,ある局面において双方にとって最善とされる一定の打ち方・指し方。長年の研究によって確立されたもので,それに双方が従えばある局面の結果は互角になる場合が多い。
〔囲碁では「定石」,将棋では「定跡」と書く〕
(2)物事を行う上で,一般に最善と考えられている方法・手順など。「―どおりバントで走者を進める」

定連

じょうれん [0] ジヤウ― 【常連】 ・ ヂヤウ― 【定連】
(1)ある飲食店・興行場などにいつも来る人。
(2)いつも連れ立っている仲間。

定連

じょうれん【定連】
regular visitors[customers];[一人]a patron;→英和
a frequenter.→英和

定量

ていりょう [0][3] 【定量】
決められた分量。一定の量。

定量

ていりょう【定量】
a fixed quantity;a dose (服薬の).→英和
定量分析 quantitative analysis.

定量分析

ていりょうぶんせき [5] 【定量分析】
物理的あるいは化学的手段によって,目的物質を構成している各成分の質量・質量比・物理量などを,数値として求める化学分析。
→定性(テイセイ)分析

定量化

ていりょうか [0] 【定量化】 (名)スル
一般には質的にしか表せないと考えられている事物を,数量で表そうとすること。「香りの―」

定限

ていげん [0] 【定限】
定められた限度。一定の制限。じょうげん。「鄙猥なる事柄にも大概―のある事にて/小説神髄(逍遥)」

定限利息

ていげんりそく [5] 【定限利息】
利息制限法に定められている最高限度の利率による利息。

定離

じょうり ヂヤウ― [1] 【定離】
必ず別れることにさだまっていること。「会者(エシヤ)―」

定電圧ダイオード

ていでんあつダイオード [9] 【定電圧―】
⇒ツェナー-ダイオード

定額

ていがく [0] 【定額】
一定の額。定まった額。「毎月―を入金する」「―料金」

定額

じょうがく ヂヤウ― [0] 【定額】
(1)きまった金額。一定の額。ていがく。
(2)「定額僧」に同じ。「浄蔵―を御祈の師にておはす/大鏡(良相)」

定額保険

ていがくほけん [5] 【定額保険】
保険事故が発生した際,保険者が支払う額が保険契約によりあらかじめ確定している保険。生命保険の類。
→変額保険

定額僧

じょうがくそう ヂヤウ― [4] 【定額僧】
定額寺・勅願寺などに置かれた一定の員数の僧。定額。

定額償却

ていがくしょうきゃく [5] 【定額償却】
⇒定額法(テイガクホウ)

定額寺

じょうがくじ ヂヤウ― [0][5] 【定額寺】
(1)奈良・平安時代,一定数を限り官寺に準じて特典を与えられ,官稲などを賜わった私寺。律令制衰退とともに有名無実化した。勧修寺・醍醐寺など。
(2)鎌倉時代以降,五山などの禅宗の官寺。

定額小為替

ていがくこがわせ [6] 【定額小為替】
郵便為替の一。小額の送金方法。料金が安い。

定額戻し入れ

ていがくもどしいれ [0] 【定額戻し入れ】
国がいったん支出した予算に対し,一部が返納された場合,もとの予算定額に一定額を戻し入れること。ていがくれいにゅう。

定額所得

ていがく【定額所得(預金)】
a fixed income (deposit).

定額法

ていがくほう [0] 【定額法】
減価償却方法の一。固定資産の耐用年数の間,毎期同一額を償却していく方法。定額償却。直線式償却法。
→定率法

定額郵便貯金

ていがくゆうびんちょきん [9] 【定額郵便貯金】
郵便貯金の一。据え置き期間六か月のあとは自由に払い戻しができる。利息は半年ごとの複利で計算する。定額貯金。

定飛脚

じょうびきゃく ヂヤウ― [3] 【定飛脚】
日を決めて定期的に定まった二地間を往復した飛脚。

定食

ていしょく [0] 【定食】
飲食店で,(一品料理に対して)あらかじめ献立の決まっている食事。

定食

ていしょく【定食】
a table d'hôte.

−あて【−宛】
addressed[directed]to;in favor of (手形など).

宛がい

あてがい【宛がい】
rations (食物);[分け前]apportionment;→英和
(an) allotment;→英和
an allowance (給与).→英和

宛がう

あてがう【宛がう】
try on;apply;→英和
[割り当てる]allot;→英和
assign;→英和
[与える]give;→英和
provide;→英和
allow.→英和

宛つ

あ・つ 【当つ・充つ・宛つ】 (動タ下二)
⇒あてる

宛て

あて [0] 【当て・宛て】
■一■ (名)
(1)めあて。目的。「―もなくさまよう」
(2)みこみ。めあて。「解決の―がある」「金策の―がつく」「捜索の―がない」
(3)たより。期待。「人の援助を―にする」「―がはずれる」
(4)他の語と複合して用いられる。
 (ア)体・衣類などを保護し補強するため,あてるもの。「肩―」「ひじ―」
 (イ)うちつけること。「―身」「鞘(サヤ)―」
(5)〔近畿地方で〕
酒のつまみ。
■二■ (接尾)
(1)数量を表す名詞に付いて,…あたり,…について,の意を表す。「ひとり―三つずつ」
(2)人・団体や場所などを表す名詞に付いて,送り先・届け先などを表す。《宛》「返事は私―にください」「会社―」

宛てがい

あてがい [0] 【宛てがい・宛行・充行】
(1)割りあてて与えること。与える側が一方的に決めて与えること。また,そのもの。「―の小遣い」「―の制服」
(2)禄物や所領を与えること。また,その禄物や所領。あておこない。
(3)あれこれを考え合わせること。心配り。配慮。「一定往生とうちかたむる人のみ多し。あぶなき―也/沙石 10」

宛てがい扶持

あてがいぶち [0] 【宛てがい扶持・宛行扶持】
〔(2)が原義〕
(1)雇っている側の一方的な判断で与える手当。
(2)江戸時代,雇い主が雇い人にあてがって渡す扶持米。

宛てがう

あてが・う [0][3] 【宛てがう・充てがう】 (動ワ五[ハ四])
〔「当て交(カ)う」の意か〕
(1)ぴたっと物を付ける。あてる。「受話器を耳に―・う」
(2)適当と思われるものを与える。「新入社員向きの仕事を―・う」「酒さえ―・っておけばおとなしい」
[可能] あてがえる

宛てる

あ・てる [0] 【当てる・中てる・充てる・宛てる】 (動タ下一)[文]タ下二 あ・つ
(1)物を移動させて,他の物に勢いよく触れるようにする。ぶつける。《当》「ボールを打者の頭に―・ててしまう」「馬に鞭(ムチ)を―・てる」
(2)めざした地点に物を届かせる。命中させる。《当・中》「矢を的に―・てる」
(3)光・雨・風などの作用を受けさせる。《当》「鉢植えの花は時々日光に―・てなさい」「風に―・てて乾かす」
(4)物や体の一部を他の物に接触・密着させる。あてがう。《当》「手を額に―・てて熱をみる」「座布団を―・てて下さい」
(5)くじ引きなどで,賞を得る。《当・中》「宝くじで一等を―・てる」「福引きでテレビを―・てた」
(6)経験や勘によって,予測・推測を的中させる。「どっちが重いか―・ててごらん」「競馬で大穴を―・てた」
(7)(他の動詞の連用形の下に付いて)求めていた物を得る。《当》「金鉱石を掘り―・てる」「友人の家を探し―・てる」
(8)(事業・興行・商売・企画が成功して)大いに利益を得る。《当》「一山―・てる」「株で―・てて大もうけをする」
(9)何人かの中で,ある特定の人を指名して課題を与える。《当》「講読の時間では毎回学生に―・てて訳させる」「先生に―・てられたが答えられなかった」
(10)ある物をある方向に振り向ける。
 (ア)ある物をある用途に振り向ける。充当する。《充》「店の二階を住居に―・てる」「ボーナスをローンの返済に―・てる」
 (イ)手紙や荷物の行き先をある人・土地とする。《宛》「先生に―・てた手紙」「大阪支店に―・てられた書類」
 (ウ)対応させる。「仮名に漢字を―・てる」
(11)あてがう。「食物など―・てて哀(アハレメ)ば/今昔 15」
〔「当たる」に対する他動詞〕
→あてられる
[慣用] 光を―・一山―・山を―/毒気(ドツケ)に当てられる・目も当てられない

宛て先

あてさき [0] 【宛て先】
郵便物などの届け先。宛て名の所。

宛て名

あてな [0] 【宛て名】
郵便物や書類などに書く先方の名前。または,住所・氏名。

宛て名広告

あてなこうこく [4] 【宛て名広告】
⇒ダイレクト-メール

宛て字

あてじ [0] 【当て字・宛て字】
漢字の本来の意味とは関係なくその音や訓を借りてあてはめた漢字のうち,その語の表記法として慣用のできたもの。また,そのような用字法。「目出度(メデタ)い」「野暮(ヤボ)」「呉呉(クレグレ)」の類。借字。

宛て宛て

あてあて 【当て当て・宛て宛て】
それぞれに割り当てること。「―に奉り給へれば/宇津保(俊蔭)」

宛て所

あてどころ [0] 【宛て所・当て所・充所】
(1)あて名。文書を差し出す相手。あて書き。
(2)心あたり。目的。[日葡]

宛て書き

あてがき [0] 【宛て書き・充て書き】
(1)文書・封筒などの表に書いた受取人の名前や住所。
(2)「宛て所(ドコロ){(1)}」に同じ。

宛て行ふ

あておこな・う 【宛て行ふ・充て行ふ】 (動ハ四)
(1)任務などを割りあてる。「反別に兵粮米を―・ふべきよし申されけり/平家 12」
(2)その事のために用いる。「軍勢の兵粮料所に―・ひしに依て/太平記 33」
(3)所領・禄物などを与える。「衣裳をさへこそ―・はしめ給へ/大鏡(藤氏物語)」

宛として

えんとして ヱン― [1] 【宛として】 (副)
さながら。あたかも。「―孤舟に坐するの思がある/自然と人生(蘆花)」

宛も

あたかも [1] 【恰も・宛も】 (副)
〔「あだかも」とも〕
(1)(多く下に「のようだ」「のごとし」などを伴って)形状・様態・性質などを,よく似ている物事にたとえて形容する語。ちょうど。まるで。「―戦場のような光景」「―勝者のごとく振る舞う」
(2)ちょうどその時。まさに。「時―一月一日」「―柱時計は徐(シズ)かに八時を点(ウ)ち初めた/社会百面相(魯庵)」

宛ら

さながら【宛ら】
as it were;just like.

宛ら

さながら [0] 【宛ら】 (副)
(1)二つの事物・状態が似ているさまにいう。
 (ア)(下に「…のような」「…のごとく」などを伴って)ちょうど。まるで。「草原は―海のようだった」
 (イ)(名詞の下に付いて)…そのまま。…そっくり。「本番―に行う」
(2)まったく。ひたすら。「沖の鴎の―白きは/ふところ日記(眉山)」
(3)そのまま。そのままの状態で。「たえて,ことづてもなし。―六月になりぬ/蜻蛉(中)」
(4)そっくり全部。のこらず。「大事を思ひ立たん人は去りがたく心にかからん事の本意をとげずして,―捨つべきなり/徒然 59」

宛名

あてな【宛名】
an address;→英和
a direction.→英和
〜を書く address <a letter> .〜の人 an addressee.→英和

宛帯

あておび [0] 【宛帯・当帯】
狩衣(カリギヌ)の上に締める帯。腰に当て,前に回して結ぶ。宛腰。

宛文

あてぶみ [0] 【宛文・充文】
(1)本人に宛てた命令などの公文書。
(2)「充行状(アテオコナイジヨウ)」に同じ。

宛然

えんぜん ヱン― [0] 【宛然】 (ト|タル)[文]形動タリ
まさにそれ自身と思われるさま。そっくりであるさま。「商舶が比留の港を出入する有様は―たる一小画図の如し/経国美談(竜渓)」

宛行

あてがい [0] 【宛てがい・宛行・充行】
(1)割りあてて与えること。与える側が一方的に決めて与えること。また,そのもの。「―の小遣い」「―の制服」
(2)禄物や所領を与えること。また,その禄物や所領。あておこない。
(3)あれこれを考え合わせること。心配り。配慮。「一定往生とうちかたむる人のみ多し。あぶなき―也/沙石 10」

宛行

あておこない 【宛行・充行】
所領や禄物などを与えること。あてがい。

宛行扶持

あてがいぶち [0] 【宛てがい扶持・宛行扶持】
〔(2)が原義〕
(1)雇っている側の一方的な判断で与える手当。
(2)江戸時代,雇い主が雇い人にあてがって渡す扶持米。

宛転

えんてん ヱン― [0] 【宛転】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)ゆるやかな曲線を描くさま。「―として流れる大河」
(2)眉(マユ)の美しく曲がるさま。また,美しい顔の形容。「―たりし双蛾は遠山の月に相同じ/幸若・敦盛」
(3)なめらかで,とどこおりのないさま。「―たる嬌音を以て/吾輩は猫である(漱石)」

むべ [1] 【宜】 (副)
「うべ(宜)」に同じ。「―山風をあらしといふらむ/古今(秋下)」

うべ 【宜】 (副)
あとに述べる事柄を,当然だ,なるほどと得心したりするさまを表す。本当に。もっともなことに。なるほど。「今つくる久邇の都は山河のさやけきみれば―知らすらし/万葉 1037」
〔中古以降「むべ」と書かれることが多い〕
→むべ

宜し

よら・し 【宜し・良らし】 (形シク)
好ましい。よい。「赤ら嬢子(オトメ)を誘(イザ)ささば―・しな/古事記(中)」

宜しい

よろしい【宜しい】
(1)[結構]good;→英和
fine;→英和
all right.それで〜 That will do.(2)[してもよい]may[can]do.宜しかったら if you like.

宜しい

よろし・い [3][0] 【宜しい】 (形)[文]シク よろ・し
□一□〔「よい」よりもやや改まった言い方〕
(1)「よい」の丁寧な,または改まった言い方。結構である。好ましい。「今の答え方はなかなか―・い」「その処置で―・い」
(2)許容できる。…してもよい。かまわない。さしつかえない。「言いたくなければ,言わなくても―・い」「帰って―・い」
(3)ちょうどよい。適当である。「御都合の―・いときお越し下さい」「緩急―・きを得た手綱さばき」
(4)終止形を感動詞的に用いて,「承知した」「引き受けた」などの意を表す。「―・い,おまかせ下さい」
□二□〔中古語「よろし」は,「よし」が高い評価を表すのに比して,まあいい方だ,悪くはない,というやや低い評価を表す〕
(1)悪くない。まあいい方だ。まずまずのところだ。「―・しうよみたりと思ふ歌を人のもとにやりたるに/枕草子 25」
(2)とりたてていうほどではない。普通である。あたりまえだ。「春ごとに咲くとて,桜を―・しう思ふ人やはある/枕草子 39」
(3)病状がまずまずである。「病ありて…―・しくなりて後/千載(雑中詞)」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

宜しき

よろしき [2] 【宜しき】
〔形容詞「よろし」の連体形から〕
ちょうどよいこと。適当な程度であること。「教師の指導―を得て,その生徒は立ち直った」「広く議して―を採らん/近世紀聞(延房)」

宜しく

よろしく [2][0] 【宜しく】 (副)
〔形容詞「よろし」の連用形から〕
(1)適当に。うまい具合に。「彼のことだから,どうせ―やっているだろう」
(2)相手に便宜をはからってもらうときなどに,相手の好意を乞い促す意で用いる語。また,そういう気持ちをこめて言う挨拶語(アイサツゴ)。「どうか―願います」「―お引きまわしのほど」「―お伝え下さい」「今後とも―」「どうかみなさまにも―」
(3)〔漢文訓読に由来する語〕
(下に「べし」を伴って)当然。ぜひとも。「この際―人心の一新をはかるべきだ」
(4)他の語句に付いて,その内容を受け,あたかも…らしく,の意を表す。「歌舞伎役者―大見得を切る」

宜しく

よろしく【宜しく】
[挨拶]How do you do?/[伝言]Give my (best,kind) regards <to> ./ <Mother> sends her regards <to you> ./[世話]Please kindly look <after my little brother> .

宜しなへ

よろしなへ 【宜しなへ】 (副)
〔「なへ」は助詞〕
ちょうどよく。いかにもふさわしく。「―我が背の君が負ひ来にしこの背の山を妹(イモ)とは呼ばじ/万葉 286」

宜し女

よろしめ 【宜し女】
よい女。美人。「麗(クワ)し女を有りと聞きて,―を有りと聞きて/日本書紀(継体)」

宜な宜な

うべなうべな 【宜な宜な】 (連語)
〔「うべ」に接尾語「な」の付いた「うべな」を重ねた語〕
まったくまったく。もっとももっとも。「―君待ちがたに我が着(ケ)せるおすひの裾に月立たなむよ/古事記(中)」

宜候

ようそろ [1] 【宜候・良候】
〔「よろしくそうろう」の転〕
(1)転舵のあと,船が今向いている方向へ,または指示された方向へ直進せよという言葉。「一五度―」
(2)「よろしい」の意で船乗りが用いる語。また,囃子詞(ハヤシコトバ)。

宜宜し

うべうべ・し 【宜宜し】 (形シク)
もっともらしい。格式ばっている。むべむべし。「花のきはやかにふさなりて咲きたる―・しき所の前栽にはいと善し/枕草子 161」

宜宜し

むべむべ・し 【宜宜し】 (形シク)
「うべうべし(宜宜)」に同じ。「―・しく言ひまはし侍るに/源氏(帚木)」

宜寸川

よしきがわ 【宜寸川】
奈良市を流れる川。春日山に発し,東大寺南大門の前を流れ,佐保川に注ぐ。

宜昌

ぎしょう ギシヤウ 【宜昌】
中国,湖北省西部の長江中流北岸にある河港都市。三峡の東口で,四川・湖北両省の水陸交通の要地。イーチャン。

宜秋門

ぎしゅうもん ギシウ― 【宜秋門】
(1)平安京内裏(ダイリ)外郭門の一。西面の中央にあった。門外に右衛門府の陣があるため,右衛門の陣とも呼ばれる。
→大内裏
(2)京都御所の西面中央にある門。公卿門。

宜秋門院

ぎしゅうもんいん ギシウモンヰン 【宜秋門院】
(1173-1238) 後鳥羽天皇の中宮。名は任子(タエコ)。九条兼実の女(ムスメ)。1200年院号宣下。

宜秋門院丹後

ぎしゅうもんいんのたんご ギシウモンヰン― 【宜秋門院丹後】
平安末期・鎌倉初期の歌人。源頼行(頼政の弟)の女(ムスメ)。九条兼実家に出仕。のち宜秋門院の女房となる。千載集以下の勅撰集に四五首入集。摂政家丹後。生没年未詳。

宜野湾

ぎのわん 【宜野湾】
沖縄県,沖縄島南部西海岸にある市。市域の約35パーセントを軍用地が占める基地の町。

宜陽殿

ぎようでん ギヤウ― 【宜陽殿・儀陽殿】
平安京内裏の殿舎の一。紫宸殿(シシンデン)の東にあり,代々の御物を納めておく所。
→内裏

たから [3] 【宝・財】
(1)世にまれで,貴重なもの。金・銀・珠玉・綾・錦・名刀などの類。宝物。財宝。「家の―」
(2)かけがえのない大切な人や物。「子―」「国の―ともいうべき人物」
(3)金銭。「お ―」

たから【宝】
a treasure;→英和
an heirloom (家代々の).→英和
‖宝くじ a public lottery;a lottery ticket (券).宝捜し treasure hunting.宝船(島) a treasure ship (island).

宝の山

たからのやま [6] 【宝の山】
宝がたくさんある山。大きな利益が得られるもののたとえ。「―を掘り当てる」

宝の市

たからのいち 【宝の市】
一〇月一七日に大阪の住吉神社で行われる神事。農家で使う枡(マス)などを売る市が立つ。枡の市。

宝の槌

たからのつち 【宝の槌】
狂言の一。主人の命で都へ宝物を求めに行った太郎冠者は,古い太鼓のばちを宝の槌だと偽って売りつけられる。帰っていろいろ打ち出そうとするが一向に出ず,主人にあれこれと言いわけする。

宝ヶ池

たからがいけ 【宝ヶ池】
京都市左京区にある地区。競輪場の跡地と溜め池を中心に公園・国際会議場などがある。

宝亀

ほうき 【宝亀】
年号(770.10.1-781.1.1)。神護景雲の後,天応の前。光仁天皇の代。

宝井

たからい タカラヰ 【宝井】
姓氏の一。

宝井其角

たからいきかく タカラヰ― 【宝井其角】
⇒榎本其角(エノモトキカク)

宝井馬琴

たからいばきん タカラヰ― 【宝井馬琴】
(五代)(1903-1985) 講釈師。本名,大岩喜三郎。愛知県に生まれ,先代に入門。「寛永三馬術」などを得意とし,明快な読み口で人気を得た。講談協会会長を務めた。

宝位

ほうい [1] 【宝位】
天子の位。皇位。宝祚(ホウソ)。

宝典

ほうてん [0] 【宝典】
(1)貴重な書物。
(2)きわめて便利な書物。「家庭医学―」

宝典

ほうてん【宝典】
a handbook <of,to> ;→英和
a treasury.→英和

宝冠

ほうかん [0] 【宝冠】
(1)宝石で飾った冠。
(2)仏像の冠。
(3)五智宝冠または八葉蓮華をかたどった山伏・修行者のかぶりもの。

宝冠章

ほうかんしょう [3] 【宝冠章】
勲章の一。功労のあった婦人に与えられるもの。勲一等から勲八等まである。
→旭日(キヨクジツ)章

宝刀

ほうとう [0] 【宝刀】
宝物として大切にしている刀剣。貴重な刀。「伝家の―」

宝刀

ほうとう【宝刀】
a treasured sword.伝家の〜を抜く play one's best[trump]card.

宝前

ほうぜん [0] 【宝前】
神仏の前。

宝剣

ほうけん [0] 【宝剣】
(1)宝物の剣。
(2)特に,三種の神器の一つである天叢雲剣(アマノムラクモノツルギ)(草薙剣(クサナギノツルギ))のこと。

宝印

ほういん [0] 【宝印】
〔仏〕
(1)宝珠・宝塔などに刻まれた仏を象徴する文字や真言。
(2)「牛王(ゴオウ)宝印」の略。

宝厳寺

ほうごんじ 【宝厳寺】
(1)滋賀県びわ町竹生島(チクブシマ)にある真言宗豊山派の寺。山号,厳金山。724年聖武天皇の勅願により行基が開創。本尊の弁才天は日本三弁天の一。西国三十三か所の第三〇番札所。俗称,竹生島観音。
(2)松山市道後湯之町にある時宗の寺。一遍の誕生地。665年に創建。かつては時宗奥谷派の本山。

宝号

ほうごう [0] 【宝号】
仏・菩薩の名。名号(ミヨウゴウ)。

宝器

ほうき [1] 【宝器】
(1)貴い器物。大切な宝。
(2)宝にたとえられるほどのすぐれた人物。

宝国

ほうこく [1][0] 【宝国】
〔仏〕
〔宝で飾られているということから〕
極楽のこと。

宝塔

ほうとう [0] 【宝塔】
(1)珍宝で飾り立てた塔。
(2)塔の美称。
(3)多宝塔のこと。

宝塔寺

ほうとうじ ホウタフ― 【宝塔寺】
京都市伏見区深草宝塔寺山町にある日蓮宗の寺。山号,深草山。嘉祥年間(848-851)藤原基経の創建。極楽寺と称し真言宗に属した。のち日像が日蓮宗へ改宗。1590年日銀が中興し,現寺号に改称。

宝塚

たからづか 【宝塚】
兵庫県南東部の市。宝塚歌劇の行われる宝塚大劇場や,温泉・遊園地のある行楽地。また,住宅地。

宝塚歌劇団

たからづかかげきだん 【宝塚歌劇団】
宝塚市に本拠を置く女性だけの歌劇団。小林一三が創始。宝塚温泉のアトラクションから発展,宝塚少女歌劇を経て,1940年(昭和15)宝塚歌劇団となり,レビュー・歌劇などを上演。養成施設として宝塚音楽学校がある。

宝塚線

たからづかせん 【宝塚線】
(1)阪急電鉄の鉄道線。大阪市梅田・兵庫県宝塚間,24.6キロメートル。主として神崎川・武庫川流域を走る。
(2)JR 西日本の東海道本線・福知山線を通って大阪・宝塚・篠山口間に直通する近郊列車線の称。

宝塚造形芸術大学

たからづかぞうけいげいじゅつだいがく 【宝塚造形芸術大学】
私立大学の一。1986年(昭和61)設立。本部は宝塚市。

宝字

ほうじ [0] 【宝字】
貨幣の表面に刻印された「宝」の字の意。

宝字丁銀

ほうじちょうぎん [4] 【宝字丁銀】
1706年(宝永3)から10年まで鋳造され,21年まで通用した丁銀。「宝」字の刻印が二つある。
→三宝銀
→四宝銀

宝字豆板銀

ほうじまめいたぎん [7] 【宝字豆板銀】
宝字丁銀と同時に鋳造通用した豆板銀。

宝字銀

ほうじぎん [0] 【宝字銀】
宝字丁銀(チヨウギン)と宝字豆板銀のこと。

宝寺

たからでら 【宝寺】
⇒宝積寺(ホウシヤクジ)

宝尽くし

たからづくし [4] 【宝尽(く)し】
(1)いろいろな宝物を数え上げたもの。
(2)如意宝珠・宝鑰(ホウヤク)・打ち出の小槌・金嚢(キンノウ)・丁子・隠れ蓑・隠れ笠・花輪違い・金函などの宝物を配して,絵や模様にしたもの。
宝尽くし(2)[図]

宝尽し

たからづくし [4] 【宝尽(く)し】
(1)いろいろな宝物を数え上げたもの。
(2)如意宝珠・宝鑰(ホウヤク)・打ち出の小槌・金嚢(キンノウ)・丁子・隠れ蓑・隠れ笠・花輪違い・金函などの宝物を配して,絵や模様にしたもの。
宝尽くし(2)[図]

宝山寺

ほうざんじ 【宝山寺】
奈良県生駒市にある真言律宗の寺。山号,生駒山・都史陀山。役小角(エンノオヅノ)の開創と伝える。修験道の霊場であったのを1678年宝山湛海が堂宇を建てて中興。生駒聖天。

宝島

たからじま 【宝島】
〔原題 Treasure Island〕
冒険小説。R = L =スチーブンソン作。1883年刊。ジム少年が海賊フリントの隠した宝島の地図を手に入れ,大冒険の末に宝を持ち帰るまでを描く。

宝島

たからじま 【宝島】
鹿児島県南部,吐噶喇(トカラ)列島南部の火山島。沿岸は珊瑚礁が発達,鍾乳洞がある。

宝巻

ほうかん [0] 【宝巻】
中国近世の仏教故事を中心として,道教・民間故事にも説き及ぶ通俗的な語り物。「薬師本願功徳宝巻」「孟姜女宝巻」など。

宝幢

ほうどう [0] 【宝幢】
宝珠で飾った幢(ハタ)。

宝幢佩楯

ほうどうはいだて [5] 【宝幢佩楯】
佩楯の一。最下段に小札(コザネ)の板を数段下げたもの。宝幢のように見えるところからの名。

宝座

ほうざ [0] 【宝座】
珍宝で飾った座。特に,ハスの花の形に作った仏や菩薩の座。蓮華座(レンゲザ)。

宝庫

ほうこ【宝庫】
a treasure house;a treasury.→英和

宝庫

ほうこ [1] 【宝庫】
(1)宝物を入れておくくら。
(2)多くの資源や産物を産出する土地。転じて,貴重なものを多く取り出せるところ。

宝引き

ほうびき [0] 【宝引き】
正月の遊びとして行われた福引きの一種。多くの縄の中から,橙(ダイダイ)の実が先端についている縄を引き当てた者に賞品を与えた。また,直接縄の端に金や物を結びつけた。のち金銭を出す賭博も現れたが禁止された。[季]新年。《―のかはる趣向もなかりけり/虚子》
宝引き[図]

宝引き縄

ほうびきなわ [4] 【宝引き縄】
宝引きに使用した縄。

宝引き銭

ほうびきぜに [5] 【宝引き銭】
宝引きに賭ける銭。

宝形

ほうぎょう [0] ハウギヤウ 【方形】 ・ ホウギヤウ 【宝形】
(1)「方形造り」の略。
(2)寺院の堂塔の頂の露盤・伏鉢・宝珠。

宝形造り

ほうぎょうづくり ハウギヤウ―・ホウギヤウ― [5] 【方形造り・宝形造り】
屋根の形式の一。四方または八方の隅棟が屋根中央の一つの頂点に集まっているもの。頂部に露盤と宝珠をのせる。四注造り。
方形造り[図]

宝徳

ほうとく 【宝徳】
年号(1449.7.28-1452.7.25)。文安の後,享徳の前。後花園天皇の代。

宝恵駕籠

ほえかご ホヱ― [2] 【宝恵駕籠】
「ほい駕籠{(2)}」に同じ。[季]新年。《―を降りる草履をそろへけり/長谷川素逝》

宝探し

たからさがし [4] 【宝探し】
(1)砂場・砂浜などで,品物を埋め隠し,それを探し当てる遊び。
(2)財宝を探し求めること。

宝暦

ほうれき [0] 【宝暦】
天子の年齢。宝算。宝運。

宝暦

ほうりゃく 【宝暦】
⇒ほうれき(宝暦)

宝暦

ほうれき 【宝暦】
年号(1751.10.27-1764.6.2)。寛延の後,明和の前。桃園・後桜町天皇の代。ほうりゃく。

宝暦事件

ほうれきじけん 【宝暦事件】
1758年(宝暦8),朝廷内の尊王論者の弾圧事件。竹内式部が大義名分論の立場から桃園天皇側近の公卿に神学・儒学を講じ,公卿は侍講を通じ天皇にこの説を進講させた。関白一条道香は事態を憂慮し式部を京都所司代に告訴。公卿らは罷官・謹慎,式部は翌年重追放に処せられた。

宝暦暦

ほうれきれき [4] 【宝暦暦】
1755年(宝暦5)から43年間用いられた暦。安倍泰邦らの編。それ以前に行われた貞享暦を改訂したもの。宝暦甲戌暦。

宝殿

ほうでん [0] 【宝殿】
(1)宝物を入れておく建物。宝物殿。
(2)神のやしろ。神殿。
(3)立派な宮殿。

宝永

ほうえい 【宝永】
年号(1704.3.13-1711.4.25)。元禄の後,正徳の前。東山・中御門(ナカミカド)天皇の代。

宝永地震

ほうえいじしん 【宝永地震】
1707年(宝永4)に起きた地震。マグニチュード八・四と推定され,日本歴史上最大級の地震。烈震以上の地域が東海道から四国西端にまで及び,大津波が房総半島から九州に至る太平洋沿岸を襲った。死者約二万人,家屋の倒壊約六万,流失約二万といわれる。

宝永小判

ほうえいこばん [5] 【宝永小判】
宝永年間に鋳造された小判。「乾」字の極印のあるところから乾字金と呼ばれた。

宝永山

ほうえいざん 【宝永山】
富士山の南東斜面中腹にある比高100メートルほどの高まり。海抜2693メートル。1707年(宝永4)の噴火の際に出現。

宝永通宝

ほうえいつうほう 【宝永通宝】
江戸幕府が1708年に鋳造発行した一〇文銅銭。翌年1月通用停止。

宝永銀

ほうえいぎん [3] 【宝永銀】
宝永年間に江戸幕府が鋳造した銀貨(丁銀・豆板銀)の総称。宝字銀のほか永字銀・三宝銀・四宝銀がある。

宝治

ほうじ ホウヂ 【宝治】
年号(1247.2.28-1249.3.18)。寛元の後,建長の前。後深草天皇の代。

宝治合戦

ほうじかっせん ホウヂ― 【宝治合戦】
1247年(宝治1),有力御家人三浦氏一族が北条・安達両氏を中心とする幕府軍の攻撃を受けて鎌倉で滅亡した事件。こののち,執権北条時頼を頂点とする得宗家勢力が独裁体制を確立した。三浦氏の乱。

宝泉寺駕籠

ほうせんじかご [5] 【宝泉寺駕籠】
駕籠の一種。富豪や小身の大名などが使用したもの。民間では最上級の駕籠。
宝泉寺駕籠[図]

宝灯

ほうとう [0] 【宝灯】
神前・仏前の灯火。みあかし。

宝物

たからもの [0][5][4] 【宝物】
宝とするもの。その人にとってかけがえのない大切なもの。ほうもつ。「この貝がらは娘の―だ」

宝物

ほうもつ【宝物】
a treasure.→英和
宝物殿 a treasury.→英和

宝物

ほうもつ [0] 【宝物】
たからもの。ほうぶつ。

宝物殿

ほうもつでん [4] 【宝物殿】
寺社で,宝物を納めておく建物。

宝物集

ほうぶつしゅう 【宝物集】
仏教説話集。一巻・二巻・三巻・七巻の諸本がある。平康頼編。1179年頃成立か。僧侶と人々の対話形式による法話を収める。諸本間の異同がはなはだしい。康頼宝物集。

宝玉

ほうぎょく [0] 【宝玉】
珍しく貴重な玉。宝石。

宝珠

ほうしゅ [1] 【宝珠】
宝の玉。

宝珠

ほうじゅ [0] 【宝珠】
〔仏〕
〔梵 maṇi(摩尼)の漢訳〕
「宝珠の玉」に同じ。

宝珠の玉

ほうじゅのたま 【宝珠の玉】
〔仏〕 上方がとがり,火炎が燃え上がっている様子を表した玉。これによって思うことがかなえられると説く。如意宝珠。宝珠。
→摩尼(マニ)
宝珠の玉[図]

宝珠柱

ほうじゅばしら [4] 【宝珠柱】
勾欄(コウラン)の柱で,頭に擬宝珠を取り付けたもの。

宝珠頭

ほうじゅがしら [4] 【宝珠頭】
欄干の架木(ホコギ)の頭などに取り付けた宝珠の形の飾り。擬宝珠(ギボシ)。

宝璽

ほうじ [1] 【宝璽】
天子の印章。玉璽。御璽。

宝瓶

ほうびょう [0] 【宝瓶】
〔仏〕
(1)花瓶(ケビヨウ)・水瓶(スイビヨウ)などの美称。
(2)真言宗で灌頂(カンジヨウ)の水を入れる器。

宝瓶宮

ほうへいきゅう [3] 【宝瓶宮】
黄道十二宮の第一一宮。水瓶(ミズガメ)座に相当していたが,今は歳差のためにずれている。

宝生

ほうしょう ホウシヤウ 【宝生】
(1)「宝生流」の略。
(2)「宝生座」の略。

宝生九郎

ほうしょうくろう ホウシヤウクラウ 【宝生九郎】
(一六世)(1837-1917) 能楽師。シテ方。九郎知栄。幼名石之助。明治維新後の能楽復興に努め,格調高い芸風と美声で名人といわれた。
〔九郎はシテ方宝生流宗家の通り名〕

宝生如来

ほうしょうにょらい ホウシヤウ― 【宝生如来】
金剛界の五仏の一。五智のうち平等性智の徳をつかさどり,南方の月輪に位置する。宝生仏。

宝生座

ほうしょうざ ホウシヤウ― 【宝生座】
大和猿楽四座の一。古くは外山座(トビザ)と称した。室町期より宝生座と称。

宝生新

ほうしょうあらた ホウシヤウ― 【宝生新】
(1870-1944) 能楽師。東京生まれ。ワキ方下掛(シモガカリ)宝生流一〇世宗家。本名朝太郎忠英。ワキの名人といわれた。

宝生流

ほうしょうりゅう ホウシヤウリウ 【宝生流】
(1)能のシテ方五流の一。大和猿楽の外山座(トビザ)の流れをくむ。観阿弥の子蓮阿弥を流祖と称するが疑問。
(2)能のワキ方の流派の一。江戸初期,金春座のワキ方春藤権七が宝生にはいったのがはじまり。下掛(シモガカリ)宝生流・脇宝生(ワキボウシヨウ)とも。
(3)能の大鼓方の流派の一。流祖は宝生弥三郎信方。宝生錬三郎派とも。近年,観世流に復帰。

宝生院

ほうじょういん ホウジヤウヰン 【宝生院】
大須観音の真福寺の院号。

宝相華

ほうそうげ ホウサウ― [3] 【宝相華】
装飾文様の一。仏教的意匠で,蓮華・パルメット・ザクロ・牡丹などを組み合わせた空想上の花文。唐代に盛行。日本では奈良時代に盛んに使用され,正倉院宝物の文様に多く残る。
宝相華[図]

宝石

ほうせき【宝石】
a jewel.→英和
宝石商 a jeweler.宝石箱 a jewel casket[case].

宝石

ほうせき [0] 【宝石】
天然の鉱物で,産出量が少なく,硬質で色が美しく光沢に富み,装飾用として珍重されるもの。ダイヤモンド・ルビー・エメラルド・サファイア・アレキサンドライト・天然真珠など。貴石。
→宝石[表]

宝石羽太

ほうせきはた [4] 【宝石羽太】
スズキ目の海魚。全長約60センチメートル。体は長楕円形で側扁し,頭部がやや大きい。体色は褐色で黒褐色の小紋が全体にある。釣りの対象魚。美味。南日本からインド洋にかけての岩礁域に広く分布。

宝祚

ほうそ [1] 【宝祚】
天子の位。皇位。「もつぱら―の長久を祈り/太平記 17」

宝積寺

ほうしゃくじ 【宝積寺】
京都府大山崎町にある真言宗智山派の寺。山号,補陀洛山。727年聖武天皇の勅願により行基が創建。山崎寺と称したが858年から現寺号。通称,宝寺。

宝算

ほうさん [0] 【宝算】
天子を敬ってその年齢をいう語。聖寿。聖算。

宝篋印塔

ほうきょういんとう ホウケフインタフ [5] 【宝篋印塔】
宝篋印陀羅尼の経文を納めた塔。方形の基礎・塔身・蓋からなり,蓋の上に相輪を立てる。蓋の四隅に隅飾り突起がついているのが特徴。のちには供養塔・墓碑塔にも用いられた。聖塔(シヨウトウ)。
宝篋印塔[図]

宝籤

たからくじ [3] 【宝籤】
前身は江戸時代の富くじだが,現在のものは公共事業資金を得るために,都道府県・指定都市などの地方自治体が売り出す賞金つきの籤引き券。1948年(昭和23)に始まる。中央政府発行のものは54年廃止された。当籤金(トウセンキン)付き証票。

宝船

たからぶね [4][3] 【宝船】
縁起物の一。七福神が乗り込み,種々の宝物を積み込んだ帆掛け舟。また,その様子を描いた絵。「なかきよのとおのねふりのみなめさめなみのりふねのおとのよきかな」という回文歌などが書いてあり,正月二日,その絵を枕の下に入れて寝るとよい夢を見,よいことが起こるという。[季]新年。
宝船[図]

宝花

ほうけ [1] 【宝華・宝花】
〔仏〕
(1)すぐれて尊い華。
(2)諸仏が座す蓮台。

宝華

ほうけ [1] 【宝華・宝花】
〔仏〕
(1)すぐれて尊い華。
(2)諸仏が座す蓮台。

宝蓋

ほうがい [0] 【宝蓋】
天蓋{(1)}の美称。

宝蔵

ほうぞう [0] 【宝蔵】
(1)宝物を入れておく蔵。
(2)〔仏〕
 (ア)寺院で,経典を入れておく建物。経蔵。
 (イ)衆生(シユジヨウ)を苦から救う仏の法。

宝蔵院流

ほうぞういんりゅう ホウザウヰンリウ 【宝蔵院流】
槍術の一派。祖は奈良興福寺の宝蔵院の住僧覚禅房胤栄(1521-1607)。十文字鍵槍のほかに鎌槍を用いたので,鎌宝蔵院流とも称した。後世に分派が多い。

宝貝

たからがい [3] 【宝貝】
タカラガイ科に属する巻貝の総称。幼貝は普通の巻貝の形をしているが,成熟すると殻口が狭く細長くなり,透明な外套膜に覆われ光沢をもつようになる。貝殻の模様・色彩が美しいので,古代の中国などで貨幣として使われた。暖海に分布。キイロダカラ・ハチジョウダカラ・ホシダカラなど。子安貝(コヤスガイ)といわれるものは主にハチジョウダカラをさす。
宝貝[図]

宝輪

ほうりん [0] 【宝輪】
「九輪(クリン)」に同じ。

宝輿

ほうよ [1] 【宝輿】
天子の乗り物。

宝鐸

ほうちゃく [0] 【宝鐸】
(1)堂や塔の四隅の軒につるす大形の鈴。風鐸。ほうたく。
(2)銅鐸(ドウタク)の美称。

宝鐸

ほうたく [0] 【宝鐸】
⇒ほうちゃく(宝鐸)

宝鐸草

ほうちゃくそう [0] 【宝鐸草】
ユリ科の多年草。山中の林内に群生。茎は高さ約50センチメートル。葉は狭長楕円形。春,枝先に長さ約3センチメートルの筒状の白花を一,二個垂れ下げる。

宝鑑

ほうかん [0] 【宝鑑】
(1)尊い鏡。宝物の鏡。
(2)手本。また,それを書いた書物。

宝飾

ほうしょく [0] 【宝飾】
宝石や貴金属で飾ったもの。「―品」

宝駕

ほうが [1] 【宝駕】
天子の乗り物。鳳輦(ホウレン)。鳳駕。

宝髻

ほうけい [0] 【宝髻】
(1)菩薩や天部の仏像が頭上に結んでいるもとどり。
(2)奈良時代,女子が礼服を着用する際に結った唐風の髪形。髢(カモジ)を用いて髪を高く結い,金銀珠玉の髪飾りを付ける。男子の礼冠に相当した。
宝髻(1)[図]

じつ【実】
[実際]the truth;→英和
the reality;→英和
[誠意]sincerity;→英和
kindness;→英和
《数》a dividend (被除数);→英和
a multiplicand (被乗数).→英和
〜のある(ない) (in)sincere;→英和
faithful (faithless).→英和
〜は in fact;as a matter of fact.〜を言えば to tell (you) the truth.

じつ [2] 【実】
■一■ (名)
(1)ほんとう。真実。
⇔虚
「―をいうと一銭もない」「―の親」
(2)まごころ。誠実。「―のある人」「―を尽くす」
(3)中身。内容。実質。「形ばかりで―を伴わない」「名を捨てて―を取る」
(4)成果。実績。「行政改革の―を上げる」
■二■ (形動ナリ)
実意のあるさま。誠実なさま。「―なる筆のあゆみには自然と肝にこたへ/浮世草子・一代女 2」
■三■ (副)
ほんとうに。まことに。「―何(ド)うしても出家は遂げられんか/真景累ヶ淵(円朝)」
→実に

まこと [0] 【真・実・誠】
〔「ま(真)こと(事・言)」の意〕
■一■ (名)
(1)うそやいつわりでないこと。本当。「―を言えば」「―の英雄」
(2)いつわりのない心。人に対してよかれと思う心。まごころ。誠意。真情。「―を尽くす」
(3)歌論用語。作品に表れた作者の真情。「歌の様(サマ)はえたれども,―すくなし/古今(仮名序)」
■二■ (副)
本当に。実に。「―,それは怪物であった」「―,うれしい」
■三■ (感)
ふと思い出したり,話題を転換するときなどにいう語。ああ,そうそう。ああ,そういえば。まことや。「―,講の庭にもその蛇(クチナワ)侍りしかども,人もえ見つけざりしなり/宇治拾遺 4」

ざね 【実】 (接尾)
〔「さね(実)」の転〕
名詞に付く。
(1)根本のもの,そのものとなるもとの意を表す。「是の後に生(ア)れし五柱の男子は物―我が物によりて成れり/古事記(上訓)」
(2)本体・中心となるものの意を表す。「ここに日本武尊,神―のなれる蛇といふことを知らずして/日本書紀(景行訓)」
(3)その中の主たるもの,重きをなすものの意を表す。「左中弁藤原の良近といふをなむまらうど―にて/伊勢 101」

さね [1] 【実・核】
〔真根(サネ)の意〕
(1)果実のたね。核(カク)。
(2)物事の中核となるもの。「文稍くに異(ケ)なりといへども,その―一なり/日本書紀(仁賢訓)」
→ざね(実)
(3)〔建〕 板と板とをはぎ合わせるとき,一方の板の側面につける細長い突出部。他方の板に細長い溝を作ってこれとかみ合わせる。さねほぞ。
→さねはぎ
(4)陰核。ひなさき。

み【実】
[果実](a) fruit;→英和
a nut (堅果);→英和
a seed (種);→英和
[実質]substance.→英和
〜のある substantial;→英和
nutritious <food> .→英和
〜を結ぶ bear fruit.

じち 【実】
事実。ほんとう。じつ。「鬼の顔などのおどろおどろしく作りたる物は…―には似ざらめど/源氏(帚木)」

み [0] 【実・子】
〔「み(身)」と同源〕
(1)植物の果実。「―がなる」
(2)植物の種子。「草の―」
(3)汁の中に入れる野菜や肉など。「みそ汁の―」
(4)中身。内容。「―のある話」

実し

まこと・し 【真し・実し】 (形シク)
〔「まこと」の形容詞化〕
(1)本当である。真実だ。「我も―・しからずは思ひながら/徒然 73」
(2)本格的である。正式である。「今の世に(琵琶ノ道ヲ)―・しう伝へたる人,をさをさ侍らずなりにたり/源氏(乙女)」
(3)実務的である。政治・経済など実用的方面に関するさまである。「―・しき方ざまの御心おきてなどこそは/源氏(宿木)」
(4)まじめである。実直だ。「―・しうきよげなる人の,夜は風のさわぎに寝られざりければ/枕草子 200」

実に

じつに [2] 【実に】 (副)
本当に。真実に。いつわりでなく。「彼は―字がうまい」「―面白い」「完成までには―二十有余年の歳月を要した」

実に

げに [1] 【実に】 (副)
〔「現に」の転という〕
(1)事柄に対する共感や賛同の気持ちを表す語。じつに。全く。「―恐ろしきは人の怨念」「秋の日は佳(ヨ)く晴れて,―小春(コハル)の天気/小春(独歩)」
(2)確かに予想や評判のとおりであるとうなずく気持ちを表す語。なるほど。本当に。「―おかしき所かなと思ひつつ/更級」
→げには
→げにも
→げにや

実に

じつに【実に】
indeed;→英和
really;(very) much;→英和
exceedingly.→英和
⇒非常(に).

実に実にし

げにげに・し 【実に実にし】 (形シク)
(1)道理にかなっている。まことにそれらしい。「和歌の会の有様の―・しく優に覚えし事は/無名抄」
(2)実直である。誠実だ。「等閑がてらに云出たりつるを,かく―・しく,はからひ宣(ノタマ)はするに/十訓 6」
(3)まことしやかだ。もっともらしい。「―・しく所々うちおぼめき,よく知らぬよしして/徒然 73」

実の所

じつのところ [2] 【実の所】 (副)
本当のところ。内実を打ち明けると。実は。「―確かな勝算があるわけではない」

実は

じつは [2] 【実は】 (副)
本当のことを打ち明けていうと。実際は。実をいうと。「―私がやらせたのだ」

実や

まことや 【実や】 (感)
「まこと{■三■}」に同じ。「―かの斎宮もかはり給ひにしかば/源氏(澪標)」

実らしい

じちらし・い 【実らしい】 (形)
〔中世語〕
実直な様子である。誠実な感じである。「モノモウスヨウダイモ―・イ/日葡」

実り

みのり [0] 【実り・稔り】
(1)植物の実がなること。実を結ぶこと。収穫。「―の秋」「米の―がいい」
(2)物事の成果があがること。「―豊かな研究」

実り

みのり【実り】
a crop;→英和
a harvest.→英和
〜が良い(悪い) have a good (poor) crop[harvest].

実る

みのる【実る】
bear fruit (実を結ぶ);ripen (熟する).→英和

実る

みの・る [2] 【実る・稔る】 (動ラ五[四])
(1)草や木に実がなる。「柿が―・る」「稲が―・る」
(2)成果があがる。「努力が―・って,今日の成功となる」

実るほど頭(アタマ)の下がる稲穂(イナホ)かな

実るほど頭(アタマ)の下がる稲穂(イナホ)かな
学問や徳行が深くなれば,かえって謙虚になる。実る稲田は頭垂る。

実世界

じっせかい [3] 【実世界】
空想上でない,実在する世界。

実世間

じっせけん [3] 【実世間】
⇒実社会(ジツシヤカイ)

実事

じつごと [0] 【実事】
(1)歌舞伎の演技・演出の一。判断力のある常識人を主役とした誠実さを性根とする演技。また,その役柄。
→和事
→荒事
(2)本当のこと。まじめなこと。「そなたとわが身は―にて,口舌などする挨拶か/浄瑠璃・五十年忌(中)」

実事

じつじ [1] 【実事】
(1)本当のこと。事実。「彼男の我上を語りし中に,唯だ一つの―あり/即興詩人(鴎外)」
(2)(副詞的に用いて)まことに。「公の馬を論じて命を捨てん事,人目―面目なし/盛衰記 34」

実事師

じつごとし [4] 【実事師】
歌舞伎で,実事を演ずるのを専門とする役者。また,実事に巧みな役者。

実人生

じつじんせい [3] 【実人生】
絵空事でない,実際の人生。

実以て

じつもって [3] 【実以て】 (副)
本当に。実に。「彼時(アノトキ)は―言得なかつたのである/片恋(四迷)」

実体

じってい [0] 【実体】 (名・形動)[文]ナリ
まじめで正直な・こと(さま)。実直。実貞。「何十年来―に挊(カセ)いだ夫婦/いさなとり(露伴)」

実体

じったい【実体】
《哲》substance;→英和
essence;→英和
an entity.→英和
〜的 substantial;→英和
solid.→英和
‖実体論《哲》substantialism.

実体

じったい [0] 【実体】
(1)本体。実質。正体。「―のない幽霊会社」
(2)〔哲〕
〔(ラテン) substantia; (ギリシヤ) ousia〕
変化しやすい多様なものの根底にある持続的・自己同一的なもの。アリストテレスでは具体的個物(主語となって述語とならないもの)が,またデカルトではそれ自身で存在し他物を必要としないものが実体とされた。
⇔属性

実体化

じったいか [0] 【実体化】
〔(ドイツ) Hypostasierung〕
概念的・抽象的なものや単なる意識の産物を,客観的にある実体とすること。

実体振り子

じったいふりこ [5] 【実体振(り)子】
⇒剛体(ゴウタイ)振り子

実体振子

じったいふりこ [5] 【実体振(り)子】
⇒剛体(ゴウタイ)振り子

実体法

じったいほう [0] 【実体法】
法律関係そのものについて規定する法。民法・商法・刑法などの類。
→手続法

実体鏡

じったいきょう [0] 【実体鏡】
⇒ステレオスコープ

実作

じっさく [0] 【実作】 (名)スル
実際に作品を作ること。また,その作品。「理論よりも―に秀でた人」

実例

じつれい [0] 【実例】
実際にあった例。「―を引いて示す」

実例

じつれい【実例】
an example[instance];→英和
a precedent (先例);→英和
an illustration (例証).→英和
〜をあげる give an example.

実価

じっか [0] 【実価】
真の価。掛け値のない価。

実備

じつび [1][0] 【実備】
実際に役立つ備え。「未だ兵制の―を見ず/新聞雑誌 2」

実働

じつどう [0] 【実働】 (名)スル
実際に働いていること。「―七時間」

実働時間

じつどうじかん [5] 【実働時間】
労働者が,職場で実際に労働する正味の時間。勤務時間のうちから,休憩時間などを差し引いたもの。
→拘束(コウソク)時間

実働時間

じつどう【実働時間】
actual working hours.

実像

じつぞう [0] 【実像】
(1)反射・屈折した光線が実際にその各点で交わることによってできる像。
(2)地位・肩書きや風評などを離れた,その人や物の本来の姿。「現代経営者の―」
⇔虚像

実像

じつぞう【実像】
《光学》a real image.

実兄

じっけい【実兄】
one's own (elder) brother.

実兄

じっけい [0] 【実兄】
同じ親から生まれた兄。

実入り

みいり【実入り】
an income (収入);→英和
profit (利益).→英和
〜のよい profitable (仕事などが).→英和

実入り

みいり [0] 【実入り】
(1)穀類が結実すること。また,穀物の実の入り方の程度。
(2)収入。利益。「―のいい仕事」

実写

じっしゃ【実写】
a photograph[film]taken on the spot.→英和

実写

じっしゃ [0] 【実写】 (名)スル
(1)実際の風景や場面を写真や映画に写しとること。また,その写したもの。
(2)文章や絵で,ありのままの情景や心理を描写すること。

実刑

じっけい [0] 【実刑】
執行猶予がつかず,実際に加えられる刑罰。特に,自由刑をいう。「―判決」

実刑を科す

じっけい【実刑を科す】
sentence <a person> to <two years'> imprisonment.

実利

じつり【実利】
utility;→英和
an actual profit[gain].〜的 utilitarian.→英和
‖実利主義 utilitarianism.

実利

じつり [1] 【実利】
実際の利益。実際の効用。実益。
⇔実害
「―を重んずる」「―的な研究」

実利主義

じつりしゅぎ [4] 【実利主義】
現実の利益ないし実際の効用を考え方の基礎におく立場。功利主義。

実力

じつりょく【実力】
real power[ability];merit;→英和
arms (武力);force (暴力).→英和
〜がある(ない) be proficient (weak) <in> ;be (in)efficient.〜行使に出る resort to force.〜に訴える appeal to[use]arms[force].〜を養う improve oneself <in> ;make oneself proficient <in> .‖実力者 a strongman;an influential person (政界などの).実力主義 meritocracy.

実力

じつりょく [0] 【実力】
(1)実際にもっている力量。「彼の―は相当なものだ」
(2)実際に行使されることにより示される力。武力・警察力など。「―で排除する」「―に訴える」

実力主義

じつりょくしゅぎ [5] 【実力主義】
(年齢や学歴・人柄などではなく)実力の程度で評価を下す立場。能力主義。

実力犯

じつりょくはん [4][3] 【実力犯】
⇒強力犯(ゴウリキハン)

実力者

じつりょくしゃ [3][4] 【実力者】
実際上の権力をもっている者。「政界の―」

実力行使

じつりょくこうし [5] 【実力行使】
(1)あることをなしとげるのに,話し合いなどの平和的手段によらず,武力などを使うこと。「警官がデモ隊に対し―をする」
(2)労働争議で,ストライキなどの闘争手段を行使すること。

実効

じっこう【実効】
(an) effect;→英和
efficacy;practical results.⇒効果.

実効

じっこう [0] 【実効】
実際のききめ。「―がある」「―を生ずる」

実効価格

じっこうかかく [5] 【実効価格】
生活必需品に公定価格と闇(ヤミ)価格がある場合,両者を加算し,平均した価格。

実効値

じっこうち [3] 【実効値】
交流の電圧・電流の大きさを表す値。瞬間値の二乗を一周期について平均し,その値の平方根で表す。

実効温度

じっこうおんど [5] 【実効温度】
体感温度の一種。温度と湿度の組み合わせで体感を表すのに,湿度100パーセントの場合の温度で代表させたもの。

実効湿度

じっこうしつど [5][6] 【実効湿度】
当日だけでなく,前日・前々日などの湿度の効果も考慮した湿度。木材の乾燥度を表す目安で,火災警報発令の基準の一つとして用いられる。

実効為替レート

じっこうかわせレート [8] 【実効為替―】
通貨の異なる各国と貿易を行なっているとき,これらの通貨に対する為替レートを,自国の輸出総額に占める各国への輸出額の比率で加重平均したもの。

実効税率

じっこうぜいりつ [5] 【実効税率】
実際の所得額・資産額に対して,実際に支払った税額の割合。各種の控除制度などにより現実の租税負担率が表面税率と異なるために用いられる。
→表面税率

実効金利

じっこうきんり [5] 【実効金利】
借り手側が実質的に負担する金利。金融機関から借り入れを行う場合,歩積み預金や両建て預金を求められることが多く,借り手側の実際の金利負担は表面金利より高くなる。この実際に払う金利をいう。

実動

じつどう [0] 【実動】 (名)スル
機械・車両などが実際に動いていること。「―台数」

実務

じつむ【実務】
(practical) business.→英和
〜につく go into business.〜の business <ability> .‖実務家 a man of business.

実務

じつむ [1] 【実務】
実際の仕事。「―に携わる」

実務家

じつむか [0] 【実務家】
(1)実務に携わる人。
(2)実務に熟達した人。

実勢

じっせい [0] 【実勢】
(見せかけでない)実際の勢力,勢い。

実勢レート

じっせいレート [5] 【実勢―】
公定為替相場に対し,実際の通貨の対外価値を表している為替相場。実勢相場。

実勢価格

じっせいかかく [5] 【実勢価格】
実際に取引される際の価格。

実勢地価

じっせいちか [5] 【実勢地価】
土地の実際に売買される価格。取引価格。
→公示地価

実包

じっぽう [0] 【実包】
銃の実弾。
⇔空包(クウホウ)

実化

じっけ [0] 【実化】
〔仏〕 神仏がその本来の姿を現して,人々を教え導くこと。
⇔権化(ゴンゲ)

実南天

みなんてん [2] 【実南天】
赤い実をつけた南天。南天の実。[季]秋。《―紅葉もして真赤なり/鈴木花蓑》

実印

じついん [0] 【実印】
あらかじめ居住地の市区町村長に登録し,必要に応じて印鑑証明を求めることができる個人の印章。一人一個に限られる。

実印

じついん【実印】
one's registered[legal]seal.

実収

じっしゅう【実収】
an actual[a real]income;actual receipts (営業の);an actual yield (収穫).

実収

じっしゅう [0] 【実収】
(1)実際の収入。総収入から収入をあげるのに必要な経費などを差し引いた,手取りの収入。実収入。
(2)実際の収穫高。

実名

じつめい [0] 【実名】
本当の名前。本名(ホンミヨウ)。じつみょう。「―は知らない」
→仮名(カメイ)

実名

じつみょう [0][2] 【実名】
本当の名前。じつめい。
⇔仮名(ケミヨウ)

実名小説

じつめいしょうせつ [5] 【実名小説】
実在の人物が実名で登場する小説。

実否

じっぷ 【実否】
〔「ふ」は呉音〕
「じっぴ(実否)」に同じ。「―のやういそぎ見まゐらせてまゐれ/保元(上)」

実否

じっぴ [1][0] 【実否】
真実か虚偽か。じっぷ。

実員

じついん [0] 【実員】
実際にそこに所属している人員。実人員。

実在

じつざい [0] 【実在】 (名)スル
(1)実際に存在すること。「―の人物」「宇宙人は―するかどうか」
(2)〔哲〕
〔reality〕
現実に在る物や事。思惟されたものや想像・幻覚など,単に主観の生みだしたものとは区別され,客観的に独立して確かに存在するもの。また,事物の真の姿をいう意味で,現実の変転する現象の背後にある究極の実体を意味する場合もある。

実在

じつざい【実在】
actual existence;reality;→英和
actuality.→英和
〜する (really) exist.→英和
‖実在論《哲》realism.

実在性

じつざいせい [0] 【実在性】
主観的観念ないし意識から独立した,客観的・現実的存在のありよう。現実性。
⇔観念性

実在根拠

じつざいこんきょ [5] 【実在根拠】
ある事が起こったり,ある物が存在したりすることの原因。実在理由。存在理由。存在根拠。

実在気体

じつざいきたい [5] 【実在気体】
現実に存在する気体。理想気体に対していう。

実在論

じつざいろん [3] 【実在論】
〔realism〕
(1)意識や主観を超えた独立の実在を認め,何らかの意味でそれとかかわることによって認識や世界が成立すると説く立場。唯物論は物質を実在とし,プラトンなど客観的観念論は理念を実在とするが,それぞれ実在論の一つといえる。リアリズム。
→観念論
→唯物論
(2)普遍に関する実在論としては,「人間」「動物」などの普遍概念に対応する普遍的なものが,個物とは別に,何らか存在することを主張する立場。中世哲学における実在論。概念実在論。実念論。
→唯名論
→普遍論争

実地

じっち【実地】
practice;→英和
actuality;→英和
reality.→英和
〜の practical;→英和
actual.→英和
〜に practically;→英和
in practice.〜に行なう carry out;put in(to) practice.〜を踏む have practical experience <in> .‖実地訓練 on-the-job training.実地検証 an on-the-spot inspection;an inspection on the scene (警察の).実地検分 personal inspection.実地試験 a practical guidance.実地調査 a field investigation.

実地

じっち [0] 【実地】
(1)事件などの実際に起こった場所。現場。「―検証」
(2)知識や理論に対して,実際の場。また,実際の場で行うこと。「理窟上では至極尤もだけれど―には行へない/谷間の姫百合(謙澄)」

実地天文学

じっちてんもんがく [6] 【実地天文学】
天文学の一分科。天体の位置を観測して,時刻測定・位置測定・測量などをする学問。

実地検証

じっちけんしょう [4] 【実地検証】
犯罪の現場その他裁判所外の場所において行う検証。

実地試験

じっちしけん [5][4] 【実地試験】
(1)実際の場所で,技能などを試すこと。
(2)製品の性能などを,実際に使われる場所で試すこと。

実地踏査

じっちとうさ [4] 【実地踏査】
現地に出向いて調べること。

実夢

じつむ [1] 【実夢】
事実に一致する夢。正夢(マサユメ)。

実大乗

じつだいじょう [3] 【実大乗】
〔仏〕
〔真実の大乗の教えの意〕
一切の成仏を説く教え。主に天台宗・華厳宗が,三乗を説く法相宗・三論宗などに対して,自分の教説をいう。実大乗教。
⇔権(ゴン)大乗

実妹

じつまい [0] 【実妹】
同じ両親から生まれた妹。実の妹。

実姉

じっし [0] 【実姉】
同じ親から生まれたあね。

実子

じっし【実子】
one's own[real]child.

実子

じっし [0] 【実子】
(養子・義子・継子に対して)自分の本当の子。血縁関係がある子。血を分けた子。

実字

じつじ [0] 【実字】
(1)名詞・代名詞・動詞・形容詞・副詞など,実質的な意味をもつ漢字。
(2)〔江戸時代の漢学者皆川淇園らの説〕
具体的な事物を表す漢字。人・犬・馬・山・川・草・木など。
→虚字
→助字

実存

じつぞん [0] 【実存】 (名)スル
〔existence〕
(1)実際に存在すること。「彼は架空の存在ではなく―する人物である」
(2)〔哲〕
 (ア)スコラ哲学で,可能的存在である本質に対して,事物が存在することそれ自体をいう語。現実的存在。現存。
 (イ)実存主義で,特に人間的実存をいう。個別者として自己の存在を自覚的に問いつつ存在する人間の主体的なあり方。具体的状況にある人間の有限性・不安・虚無と,それを超越し本来的な自己を求める人間の運動。自覚存在。

実存主義

じつぞんしゅぎ【実存主義(者)】
existentialism (an existentialist).→英和

実存主義

じつぞんしゅぎ [5] 【実存主義】
〔哲〕
〔(フランス) existentialisme〕
人間の実存を中心的関心とする思想。一九世紀中葉から後半にかけてのキルケゴール・ニーチェらをはじめ,ドイツのハイデッガー・ヤスパース,フランスのサルトル・マルセルらに代表される。合理主義・実証主義による客観的ないし観念的人間把握,近代の科学技術による人間の自己喪失などを批判し,今世紀,特に第二次大戦後,文学・芸術を含む思想運動として盛り上がった。実存哲学。

実存分析

じつぞんぶんせき [5] 【実存分析】
実存主義思想を背景とする心理治療の方法論。ビンスワンガーらの現存在分析やフランクルのロゴテラピーを代表とする。

実存哲学

じつぞんてつがく [6][5] 【実存哲学】
⇒実存主義(ジツゾンシユギ)

実学

じつがく [0] 【実学】
理論より実用性・技術を重んずる学問。実際生活の役に立つ学問。農学・工学・商学・医学など。

実学主義

じつがくしゅぎ [5] 【実学主義】
実用と実践を重んじ,日常生活に即した具体的・実際的な学習を中心とする立場。福沢諭吉の思想にその典型がみられる。

実定法

じっていほう [0] 【実定法】
立法機関による制定・裁判所の判例・慣習などによってつくり出され,一定の時代,一定の社会において実効性をもっている法。制定法・判例法・慣習法などをいう。人為法。
⇔自然法

実実

まことまこと 【実実】 (感)
「まこと{■三■}」を重ねて強めた言い方。「―,みかどの,ははぎさきの御もとに/大鏡(道長)」

実害

じつがい [0] 【実害】
実際の損害。実質的な損害。
⇔実益
⇔実利
「―は少なかった」

実害犯

じつがいはん [3] 【実害犯】
⇒侵害犯(シンガイハン)

実家

じっか [0] 【実家】
(1)自分の生まれた家。生家。さとかた。
(2)民法の旧規定で,婚姻または養子縁組により他家へ入った者からみて,その実父母の家。現行規定では「実方(ジツカタ)」の語を用いる。
→実方

実家

じっか【実家】
one's parents'[parental]family[home].

実射

じっしゃ [0] 【実射】 (名)スル
実弾などを実際に発射すること。「―訓練」

実川

じつかわ ジツカハ 【実川】
姓氏の一。

実川延若

じつかわえんじゃく ジツカハ― 【実川延若】
大阪の歌舞伎俳優。屋号は河内屋。
(1)(初世)(1831-1885) 大阪生まれ。純上方風の芸風で和事にすぐれ,四世嵐璃寛(リカン)・中村宗十郎とともに京阪三羽烏と称された。
(2)(二世)(1877-1951) 初世の長男。前名,延二郎。和事を得意としたが,武道・実事をもよくし,大正から昭和にかけて関西を代表した。当たり芸は「楼門(サンモン)」の五右衛門,「雁のたより」の五郎七など。

実年

じつねん [0] 【実年】
(1)実りある年頃。まだ働き盛りである五,六〇歳代を表現するために,厚生省が1985年(昭和60)に公募して決めた語。
→熟年
(2)実際の年齢。実年齢。

実弟

じってい [0] 【実弟】
同じ両親から生まれたおとうと。

実弾

じつだん【実弾】
a ball cartridge (銃の);a loaded shell (砲の).〜を使う try to buy votes (選挙で).‖実弾射撃 ball firing.

実弾

じつだん [0] 【実弾】
(1)ほんものの弾丸。実包(ジツポウ)。「―射撃」
→空包
(2)〔(1)のように威力があるところから〕
現金の比喩として使う。「選挙戦に―が飛びかう」

実役

じつやく [0] 【実役】
歌舞伎で,実事(ジツゴト)を演ずる俳優。実事師。

実念論

じつねんろん [3] 【実念論】
〔realism〕
⇒実在論(ジツザイロン)(2)

実性

じっしょう [0] 【実性】
(1)本当の性質。本性。
(2)確かな素性。
(3)〔仏〕「真如(シンニヨ)」に同じ。

実悪

じつあく [0] 【実悪】
歌舞伎の役柄の一。謀反人,残忍な盗賊など,悪人中の悪人の役。「先代萩」の仁木弾正など。立敵(タテガタキ)。実敵(ジツガタキ)。

実情

じつじょう【実情】
the actual condition[circumstances];the real state of things.〜を打ち明ける take <a person> into one's confidence.‖実情調査委員会 a fact-finding committee.

実情

じつじょう [0] 【実情・実状】
(1)実際のありさま。本当の事情。「―を報告する」
(2)まごころ。真情。「間夫に尽くせる―,こみ入つたる事/洒落本・婦身嘘」

実意

じつい [2][1] 【実意】
(1)まごころ。誠実な心。真情。
(2)本心。真意。「―をただす」「―にして高尚に男気ありて/谷間の姫百合(謙澄)」

実意

じつい【実意】
one's true mind (本心);[誠意]sincerity;→英和
faithfulness.→英和
〜のある(ない) ⇒実(じつ).

実感

じっかん [0] 【実感】 (名)スル
(1)実際に物事に直面したとき受ける感じ。「―がわく」「現実の厳しさを―する」
(2)実際に感じている心底からの感情。「―にあふれた言葉」

実感

じっかん【実感】
actual feeling[sensation];realization (体得).〜する feel actually;realize;→英和
experience.→英和
〜がでた realistic;→英和
true to nature.〜をこめて with feeling.

実態

じったい [0] 【実態】
実際のありさま。実情。「―調査」

実態

じったい【実態】
the realities.⇒実情.

実戦

じっせん [0] 【実戦】
訓練や演習などに対して,実際の戦闘。「―に臨む」「―を経験する」「―部隊」

実戦

じっせん【実戦】
(an) action;→英和
actual fighting;a battle.→英和

実手形

じつてがた [3] 【実手形】
融通手形に対して,実際の取引に基づき振り出された商業手形。

実技

じつぎ【実技】
practical skills.

実技

じつぎ [1] 【実技】
実際に行う技術・技芸。「理論を教えてから―に移る」「体育の―」

実接ぎ

さねつぎ [0][2] 【実接ぎ】
「実矧(サネハ)ぎ」に同じ。

実損

じっそん [0] 【実損】
実際の損害。

実教

じっきょう [1] 【実教】
〔仏〕 仮のものではない真実をそのままに語った教え。
⇔権教(ゴンキヨウ)

実数

じっすう【実数】
an actual number;《数》a real number[quantity].

実数

じっすう [3] 【実数】
(1)実際に存する数量。
(2)〔数〕 有理数と無理数の総称。
⇔虚数

実敵

じつがたき [3] 【実敵】
⇒実悪(ジツアク)

実方

じつがた [0] 【実方】
歌舞伎で,実事(ジツゴト)を演ずる俳優。

実方

じつかた [0] 【実方】
〔法〕 養子からみて,自分の自然血族関係にある親族の側。婚姻によって氏を改めた者からみて,その実家側をもいう。
⇔養方(ヨウカタ)
→実家

実施

じっし【実施】
enforcement;→英和
operation.→英和
〜する put in(to) operation[force,practice];carry into effect;enforce <a law> .→英和
〜される be enforced;take effect;be carried out.

実施

じっし [0] 【実施】 (名)スル
計画などを実際に執り行うこと。「計画を―する」

実施設計

じっしせっけい [4] 【実施設計】
建築や都市を設計する際の一過程。基本設計に基づき,工事の実施に必要な詳細事項を定める段階の設計。
→基本設計

実明

じつめい [0] 【実銘・実明】 (名・形動)[文]ナリ
正直な・こと(さま)。実直。「温順(オトナシ)やかな―な男だ/真景累ヶ淵(円朝)」

実時間処理

じつじかんしょり [6] 【実時間処理】
⇒リアルタイム処理(シヨリ)

実景

じっけい [0] 【実景】
実際の景色や情景。真景。

実景

じっけい【実景】
the actual view[scene].

実智

じっち [0] 【実智】
〔仏〕 世界の真実を知る知恵。悟りの知恵。根本知。無分別智。
⇔権智(ゴンチ)

実有

じつう [1] 【実有】
〔仏〕 この世のものはすべて因縁によって生じたものなのに,それ自体に本質的な実体性があると思い込むこと。
⇔仮有(ケウ)

実枘

さねほぞ [0] 【実枘】
「さね(実){(4)}」に同じ。

実柱

さねばしら [3] 【実柱】
土蔵の扉をつけるための柱。入り口左右の壁に建て入れ,これに扉の金具をとりつける。

実査

じっさ [1] 【実査】 (名)スル
(不動産の物件などを)実際に現地へ行って調査すること。

実栗

みくり [0] 【実栗・三稜草】
ミクリ科の多年草。溝や浅い池に生える。葉は根生し,長い線形。夏,花茎の先が分枝し,上方に雄性の,下方に雌性の頭状花序をつける。花後,緑色球形の栗に似た集合果をつける。
実栗[図]

実株

じつかぶ [0] 【実株】
株式の現物。現株。正株。
⇔空株(カラカブ)

実株

じつかぶ【実株】
《株》a spot share;a real stock.

実根

じっこん [0] 【実根】
方程式の根(解)のうち実数のもの。実係数の二次方程式 ��²+��+�=0 が実根をもつ条件は �²−4��≧0 である。
⇔虚根
→根

実桜

みざくら [2] 【実桜】
桜桃(オウトウ)の別名。

実梅

みうめ [1] 【実梅】
梅の実。青梅。[季]夏。

実検

じっけん [0] 【実検】 (名)スル
本当かどうかを吟味すること。「首―」

実検

じっけん【実検】
an inspection.〜する inspect;→英和
identify.→英和

実検の間

じっけんのま 【実検の間】
書院造りの主殿の,窓のある部屋。後世,首実検の行われた部屋と付会された。

実検使

じっけんし [3] 【実検使】
中世,非常の事件の視察・調査に赴かせた臨時職。検使。

実業

じつぎょう [0] 【実業】
農業・工業・商業・水産業などのように,商品や原料の生産・売買に関する事業。

実業

じつぎょう【実業】
industry;→英和
business.→英和
〜の industrial;→英和
commercial.→英和
〜につく go into[be engaged in]business.→英和
‖実業家 a businessman.実業界 the business world.実業教育 vocational[industrial,technical]education.

実業

じつごう [0] 【実業】
〔仏〕 善悪の諸行為。実際に苦または楽の結果をもたらすのでいう。

実業之日本

じつぎょうのにほん ジツゲフノニホン 【実業之日本】
経済雑誌。1897年(明治30)創刊。大日本実業学会刊,のち実業之日本社発行。実業界の成功譚を載せて好評を得る。1965年(昭和40)から「実業の日本」と改題。

実業同志会

じつぎょうどうしかい 【実業同志会】
1923年(大正12)鐘淵紡績社長武藤山治が結成・指導した政党。減税や政界革新を唱えて中小商工業者の利害を代弁しようとしたが,小政党にとどまった。32年(昭和7)解散。

実業団

じつぎょうだん [3] 【実業団】
実業に携わる諸企業で構成される団体。実業団体。「―野球」

実業学校

じつぎょうがっこう [5] 【実業学校】
旧制中等学校のうち,実業教育を施す工業学校・農業学校・商業学校・商船学校・実業補習学校などの総称。

実業家

じつぎょうか [0] 【実業家】
商業や工業など,生産・経済に関係した事業を営む人。

実業教育

じつぎょうきょういく [5] 【実業教育】
実業に従事しようとする者に必要な知識・技能を授ける教育。戦後は,職業教育または産業教育と呼ばれる。

実業界

じつぎょうかい [3] 【実業界】
実業家の社会。実業社会。「―の巨頭」

実業科

じつぎょうか [0] 【実業科】
旧制の小学校・国民学校高等科に置かれた教科の一。農業・工業・商業・水産などの科目をいう。

実業補習学校

じつぎょうほしゅうがっこう [8] 【実業補習学校】
第二次大戦前,勤労青少年に簡単な実業教育と普通教育の補習を施した学校。尋常小学校卒業程度を入学資格とした。青年学校の前身。

実権

じっけん【実権】
(real) power.→英和
〜を握る hold power <over> ;take the reins <of the government> .

実権

じっけん [0] 【実権】
実際の権力。「会社の―を握る」

実機

じっき [1] 【実機】
実物の機械や飛行機。「―訓練」

実正

じっしょう [0] 【実正】
■一■ (名・形動ナリ)
確かなこと。偽りないこと。また,そのさま。「右借用仕候(ツカマツリソウロウ)段―なり/風流仏(露伴)」
■二■ (副)
本当に。実際に。「『そなたの所へ行かう筈はおぢやらぬ』『して―来まいか』/狂言記・胸突」

実歴

じつれき [0] 【実歴】
(1)実際に経験したこと。実地に見聞したこと。「―談」
(2)偽りのない履歴。

実母

じつぼ [1][0] 【実母】
(1)(義母・養母・継母に対して)自分を産んだ母親。実の母。
(2)「実母散」の略。

実母

じつぼ【実母】
one's own[real]mother.

実母散

じつぼさん [0] 【実母散】
江戸時代,中橋の木谷藤兵衛が売り出して以来,広く用いられてきた婦人病専門の民間薬。

実況

じっきょう【実況】
the real condition;the (actual) scene.‖実況放送 a live broadcast;on-the-spot[minute-to-minute]broadcasting;a running commentary <on> .実況放送をする broadcast on the spot.実況録音 a live recording.実況録画 a live TV recording.

実況

じっきょう [0] 【実況】
物事が行われている実際のありさま。ありのままのようす。「被害地の―を報道する」「―中継」

実況放送

じっきょうほうそう [5] 【実況放送】
実際の状況を,現場からそのまま放送すること。

実況見分

じっきょうけんぶん [5] 【実況見分】
捜査機関などが,犯罪現場などの場所・人の身体・事物について,状況を確認すること。

実法

じほう 【実法】 (名・形動ナリ)
〔「じつはふ」の促音「つ」の無表記〕
まじめなこと。りちぎ。「かかる古言の中に,まろがやうに―なるしれ者の物語はありや/源氏(蛍)」

実法

じっぽう [0] 【実法】
□一□〔歴史的仮名遣い「じっぽふ」〕
〔仏〕 本質的な実体をもつ永遠不変な存在。仏教では,これは迷った考えに基づくとされる。
⇔仮法(ケホウ)
□二□〔歴史的仮名遣い「じっぱふ」〕
(1)まじめなこと。律義。「―の者にはもの仰せにくければとて/盛衰記 16」
(2)実際の方法。実際の様子。「解体新書を毎(ツネ)に講じて,其の―を人に示せしと/蘭学事始」

実海棠

みかいどう [2] 【実海棠】
バラ科の落葉小高木。中国原産。庭木や盆栽とする。葉は長楕円形。四月,新葉と同時に淡紅色の花が上向きに咲く。果実は径約1.5センチメートルの球形で黄熟し,食べられる。ナガサキリンゴ。別名カイドウ。漢名,海紅・海棠梨。

実測

じっそく [0] 【実測】 (名)スル
実際に測ること。「橋の高さを―する」「―図」

実測

じっそく【実測】
(actual) survey[measurement].→英和
〜する survey;measure.→英和
‖実測図 a surveyed map.

実演

じつえん [0] 【実演】 (名)スル
(1)口頭などで説明するのではなく,実際にやって見せること。「―して見せれば納得するだろう」
(2)映画・テレビなどを通じてでなく,観客の前で実際に演じること。

実演

じつえん【実演】
acting;→英和
a stage show[performance];a demonstration;an attraction.〜する act[perform](on the stage);→英和
demonstrate.→英和

実無し栗

みなしぐり [3] 【実無し栗・虚栗】
殻だけで,中に実のない栗。

実然的判断

じつぜんてきはんだん [7] 【実然的判断】
〔論〕 様相すなわち確実の程度から分けられた判断の区分の一。主語と述語との関係が現実に存在することを示す。「 S は P である」など。確然的判断。
→必然的判断
→蓋然(ガイゼン)的判断

実父

じっぷ [0] 【実父】
(義父・養父・継父に対して)自分と血のつながっている父親。実の父。

実父

じっぷ【実父】
one's own[real]father.

実物

じつぶつ [0] 【実物】
実際の物。現物。「見本だけで―は見たことがない」

実物

みもの [0] 【実物】
園芸・生花などで,果実を主とする植物。
→花物
→葉物

実物

じつぶつ【実物】
a (real) thing;an (actual) object;a genuine article (本物);an original (原形).→英和
〜を写生する draw from life.‖実物大(の) life-size(d);full-size(d).実物取引 (a) spot transaction.

実物利子率

じつぶつりしりつ [6] 【実物利子率】
⇒自然利子率(シゼンリシリツ)

実物取引

じつぶつとりひき [5][6] 【実物取引】
実物市場における取引。受け渡し期日に必ず品物と代金の受け渡しをしなければならない取引。現物取引。スポット。
→清算取引
→先物(サキモノ)取引

実物大

じつぶつだい [0] 【実物大】
実物と同じ大きさであること。原寸大。「―の模型」

実物大の

−だい【実物(葉書)大の】
(of) natural[life,actual](postcard) size.3倍〜の enlarged to three times the actual size.卵〜の <a hailstone> as big as an egg.→英和

実物市場

じつぶつしじょう [5] 【実物市場】
取引ごとに品物と代金の授受をもって決済する市場。
⇔清算市場

実物教育

じつぶつきょういく [5] 【実物教育】
具体的な事物や現象を学習者に示し,観察や実験をさせて学ばせる教育法。実物教授。

実物給与

じつぶつきゅうよ [5] 【実物給与】
⇒現物給与(ゲンブツキユウヨ)

実物賃金

じつぶつちんぎん [5] 【実物賃金】
⇒現物給与(ゲンブツキユウヨ)

実物資本

じつぶつしほん [5] 【実物資本】
生産された財で,生産手段として使われる財。
→貨幣資本

実物資産

じつぶつしさん [5] 【実物資産】
再生産不可能でかつ生産的に使用される有形資産。建物・機械など。

実状

じつじょう [0] 【実情・実状】
(1)実際のありさま。本当の事情。「―を報告する」
(2)まごころ。真情。「間夫に尽くせる―,こみ入つたる事/洒落本・婦身嘘」

実現

じつげん [0] 【実現】 (名)スル
事実となって現れること。現実化すること。「希望が―する」「公約の―を期待する」

実現

じつげん【実現】
realization.〜する realize;→英和
materialize;→英和
come true (夢などが).

実現性

じつげんせい [0] 【実現性】
実現する見込み。実現の可能性。「―にとぼしい案」

実理

じつり [1] 【実理】
実際に即した道理。実際上の理論。
⇔空理

実生

みしょう [0] 【実生】
接ぎ木・挿し木などによらず,種子から発芽し,生育した植物。芽生え。みばえ。

実生え

みばえ [0] 【実生え】
⇒みしょう(実生)

実生活

じっせいかつ【実生活】
(a) real[(an) actual]life.

実生活

じっせいかつ [3] 【実生活】
趣味的な面などでない現実の生活。実際の日常生活。

実用

じちよう 【実用】 (名・形動ナリ)
まじめなこと。実直なこと。また,そのさま。「いとまめに―にて/伊勢 103」

実用

じつよう [0] 【実用】
実際に役に立つこと。実際に用いること。「試験を終え―の段階に入る」「―性を疑う」「―化をはかる」

実用

じつよう【実用】
practical use;utility.→英和
〜(向き)の practical;→英和
useful;→英和
for practical use.〜に供する put <a thing> to practical use.‖実用主義《哲》pragmatism.実用新案 a utility model.実用品 a useful article;necessaries.

実用主義

じつようしゅぎ [5] 【実用主義】
⇒プラグマティズム

実用単位

じつようたんい [5] 【実用単位】
絶対単位を具体的に実現することが困難であるとき,実測に便利であるように別に設定した単位。例えば,馬力など。
→絶対単位系

実用新案

じつようしんあん [5] 【実用新案】
〔実用新案権の略〕
工業所有権の一。物品の形状・構造・組み合わせに関して産業上利用することのできる考案。実用新案法に基づく登録により,考案にかかわる物品を排他的かつ独占的に製造・使用・譲渡しうる。出願の日から六年間存続する。新案特許。

実用的

じつようてき [0] 【実用的】 (形動)
実際に役に立つさま。実用向きであるさま。「―な品物」「―な知識」

実用英語技能検定

じつようえいごぎのうけんてい [0][7] 【実用英語技能検定】
1963年(昭和38)に開始された,英語の能力を検定する試験。一級,準一級から五級までの六段階に分けられる。通称,英検。

実画

じっかく [0] 【実画】
書道で,文字の実際に引かれ,打たれている画。
⇔空画(クウカク)

実益

じつえき [0] 【実益】
実際の利益。実利。
⇔実害
「趣味と―」

実益

じつえき【実益】
an actual[a net]profit;material gain;[実利]practical benefit;utility.→英和
〜のある profitable;→英和
of practical service.

実盛

さねもり 【実盛】
能の一。二番目物。世阿弥作。遊行(ユギヨウ)上人が実盛首洗池の辺りで回向していると,斎藤実盛の霊が現れ,白髪を染め錦の直垂(ヒタタレ)を着て出陣したが,奮戦むなしく手塚太郎に討たれたさまを物語る。

実盛物語

さねもりものがたり 【実盛物語】
人形浄瑠璃「源平布引滝(ゲンペイヌノビキノタキ)」の三段目「九郎助住家」の場の通称。

実盛送り

さねもりおくり 【実盛送り】
虫送りの行事。非業の死を遂げた斎藤実盛が稲の害虫に化したという伝説に基づく。わらで人形を作り,鉦(カネ)・太鼓をたたき,囃子詞(ハヤシコトバ)を唱えつつ村境や川まで送り捨てる。実盛祭り。
→斎藤実盛

実目

じちめ 【実目】 (形動)
〔近世語〕
まじめなさま。篤実なさま。じつめ。「いかな―な魂も皆そこへそこへと心ざすこそ殊勝なれ/浮世草子・風流曲三味線」[日葡]

実直

じっちょく【実直】
honesty;→英和
uprightness.〜な upright;→英和
(simple and) honest;→英和
faithful.→英和
〜に uprightly;with simple honesty;→英和
faithfully.→英和

実直

じっちょく [0] 【実直】 (名・形動)[文]ナリ
まじめで正直な・こと(さま)。律義。「誠に―な好人(ヨイヒト)たちなので御座ります/小公子(賤子)」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

実相

じっそう【実相】
a real state of affairs[conditions].

実相

じっそう [0] 【実相】
(1)実際のありさま・事情。「社会の―」
(2)〔仏〕 この世界の真実でありのままの姿。法性(ホツシヨウ)や真如の別名とされる。
→諸法実相

実相無漏

じっそうむろ [5] 【実相無漏】
〔仏〕 世界の真実の姿には迷いや欲望がまったく存在しないということ。

実相観入

じっそうかんにゅう [0] 【実相観入】
斎藤茂吉の歌論。子規に発する写生論を発展させて,単なる皮相の写生にとどまらず,対象の実相に心眼をもって深く観入することが短歌写生道の真髄であるとする。

実相院

じっそういん ジツサウヰン 【実相院】
京都市左京区岩倉にある天台宗の寺。1229年鷹司静基が円珍を開祖として草創。のちに門跡寺となる。岩倉門跡。

実着

じっちゃく [0] 【実着】 (名・形動)[文]ナリ
まじめで落ち着いている・こと(さま)。着実。「―にして落付たる人なれば/谷間の姫百合(謙澄)」

実矧ぎ

さねはぎ [0][2] 【実矧ぎ】
板の接ぎ方の一。一方の板に実(サネ)を,他方の板にそれを受ける溝を作って接ぎ合わせる方法。さねつぎ。
→雇い実(ザネ)矧ぎ

実社会

じっしゃかい [3] 【実社会】
書物に描かれたり,頭の中で考えたりする社会とは違った,実際の社会。実世間。

実社会

じっしゃかい【実社会】
<go into> the (actual) world.

実科

じっか [0] 【実科】
(1)実用を主眼とする教科。商業科・工業科など。
(2)実技を主とする科目。図工・音楽など。

実積

じっせき [0] 【実積】
(1)正味の面積・体積。
(2)土地を実際に測った面積。

実竹

じっちく [0] 【実竹】
マダケの地下茎が断崖から空中に伸び出たもの。地上茎と異なり中空でなく,印材・杖などに用いる。宮城県松島が産地として有名。

実米

じつまい [0] 【実米】
「正米(シヨウマイ)」に同じ。

実紫

みむらさき [3] 【実紫】
ムラサキシキブの別名。

実綿

じつめん [0] 【実綿】
ワタの種子についたままの綿毛。

実綿

みわた [0] 【実綿】
摘み取ったままの,種子のついた綿花。

実線

じっせん [0] 【実線】
製図などで,点線・破線などに対して,切れ目なしにつながっている線。

実線

じっせん【実線】
a solid line.

実績

じっせき【実績】
(actual) results;business showings.〜をあげる give satisfactory results.

実績

じっせき [0] 【実績】
(1)実際にやり遂げた成果・業績。「―をあげる」「―を買われて栄転する」
(2)過去において実際に生産,または消費した物質の量。

実義

じつぎ 【実義】
(1)まごころや誠意のあること。「憍慢のみ有りて―おはしまさず/太平記 27」
(2)真実の意義。真実の道理。

実習

じっしゅう [0] 【実習】 (名)スル
(技術などを)実地について習うこと。「工場で―する」「―生」

実習

じっしゅう【実習】
practice;→英和
(practical) exercise;→英和
drill.→英和
〜する practice;→英和
have training.‖実習生 a student apprentice;an intern.教育実習(生) teaching practice (a student teacher).

実者

じっしゃ [0] 【実者】
神仏・鬼・霊などが仮の姿ではなく,本来の姿のままで出現したもの。
⇔権者(ゴンジヤ)

実聞

じつぶん [0] 【実聞】
自分の耳で直接聞くこと。また,直接聞いたこと。「―に基づいた報告」

実肘木

さねひじき [3] 【実肘木】
斗栱(トキヨウ)で,最上部にあって桁を直接受ける肘木。普通,装飾的なくり形をつける。

実肥

みごえ [1] 【実肥】
(1)開花結実に役立つリン酸肥料の称。
(2)イネの結実をよくするため,出穂後に追肥する窒素肥料。

実葉

じつよう [0] 【実葉】
シダ類の胞子葉のこと。

実葛

さねかずら 【真葛・実葛】
■一■ [3] (名)
マツブサ科のつる性常緑低木。山地に生え,また庭木や盆栽とされる。樹皮の粘液を髪油の材料としたので美男葛(ビナンカズラ)の別名がある。葉は長楕円形で,光沢がある。夏,葉腋に黄白色の小花をつける。果実は球状の小液果で,赤く熟す。古名サナカズラ。[季]秋。
■二■ (枕詞)
「さなかずら」に同じ。「いや遠長く」「後(ノチ)もあふ」にかかる。「―後も逢はむと/万葉 207」
真葛■一■[図]

実蠅

みばえ [0][1] 【実蠅】
双翅目ミバエ科の昆虫の総称。全世界に約五〇〇〇種,日本では約一五〇種知られる。体長5ミリメートル内外。はねに美しい斑紋がある。幼虫は果実に潜入して食害するものが多いが,他に葉にもぐるもの,虫こぶ(虫癭(チユウエイ))を作るもの,花にもぐるものなどがある。農業害虫として著名で,日本への侵入を防ぐため,輸入を禁じられているウリ・バナナ・柑橘(カンキツ)類などが少なくない。ウリミバエ・ミカンコミバエ・チチュウカイミバエなど。

実行

じっこう【実行】
practice;→英和
performance;→英和
execution;→英和
enforcement.→英和
〜する carry out;carry into effect;practice;→英和
put in(to) practice;→英和
execute;→英和
enforce.→英和
〜上の practical;→英和
executive.→英和
〜上 practically;→英和
in practice.〜できる(し難い) (in)practicable.→英和
‖実行委員会 an executive committee.実行予算 the working budget.実行力 executive ability.

実行

じっこう [0] 【実行】 (名)スル
(1)実際に行うこと。「理論を―に移す」「約束どおりに―する」
(2)〔法〕 刑法上,犯罪構成要件に該当する行為を行うこと。犯罪遂行の最終的段階。
(3)コンピューターをプログラムに従って働かせること。

実行予算

じっこうよさん [5] 【実行予算】
本予算に基づき実際に執行される予算。

実行力

じっこうりょく [3] 【実行力】
自分のいろいろな考えを実行に移す能力。「―のある人」

実行器

じっこうき [3] 【実行器】
⇒効果器(コウカキ)

実行教

じっこうきょう 【実行教】
神道十三派の一。教祖,長谷川角行。1882年(明治15)に柴田花守が教団を設立。造化三神の鎮まる,世界の中心としての富士山を崇拝し,実践道徳と天皇崇拝を説く。

実行未遂

じっこうみすい [5] 【実行未遂】
未遂{(2)}のうち,実行行為を終了したが,その結果が発生しなかったもの。終了未遂。
⇔着手未遂

実行税率

じっこうぜいりつ [5] 【実行税率】
同一品目に対して複数の関税率があるとき,実際に適用される関税率。実行関税率。

実行行為

じっこうこうい [5] 【実行行為】
〔法〕 犯罪を遂行すること。

実装

じっそう [0] 【実装】
装置を構成する部品を実際に取り付けること。

実見

じっけん [0] 【実見】 (名)スル
実際にそのものを見ること。「汽車の窓から―することが出来る/発展(泡鳴)」

実視等級

じっしとうきゅう [4] 【実視等級】
⇒等級(トウキユウ)(2)

実視連星

じっしれんせい [4] 【実視連星】
二個の星が望遠鏡で見て分離して見える連星。
→連星

実覚

じっかく [0] 【実覚】
実際に身をもって感じられること。「官能の―から杳(ハル)かに遠からしめた状態であつた/思ひ出すことなど(漱石)」

実親

じっしん [0] 【実親】
⇒じつおや(実親)

実親

じつおや [0] 【実親】
生みの親。実の親。じっしん。
⇔養い親

実親子

じっしんし [3] 【実親子】
血のつながりのある親子。実のおやこ。
⇔養親子

実記

じっき [0] 【実記】
事実をありのままに書いた文章。実録。

実証

じっしょう [0] 【実証】 (名)スル
(1)事実によって証明すること。また,確実な証拠。「理論の正しいことが実験で―された」「―を重んじる研究態度」
(2)漢方で,体力が充実して疾病に対する抵抗力の強い体質をいう。または機能が亢進したり,生理的物質が過剰になった病的状態のこと。
⇔虚証

実証

じっしょう【実証】
an actual proof;evidence.→英和
〜する prove;→英和
establish <a fact> ;→英和
corroborate <a proof> ;→英和
demonstrate.→英和
〜的(に) positive(ly).→英和
‖実証主義《哲》positivism.

実証主義

じっしょうしゅぎ [5] 【実証主義】
〔positivism〕
世界の現象やその知識をもっぱら経験的事実に限定し,感覚的経験によって積極的に確認することのできない神・イデアなどの形而上学的な存在についての思弁を排する立場。コントによって提唱され,ミル・マッハ,さらにウィーン学団の論理実証主義に受け継がれる。実証論。

実証的

じっしょうてき [0] 【実証的】 (形動)
思考や推理によるのではなく,経験的な事実をもとにして明らかにされるさま。「―な研究」

実証論

じっしょうろん [3] 【実証論】
⇒実証主義(ジツシヨウシユギ)

実話

じつわ【実話】
a true story;an authentic account.

実話

じつわ [0] 【実話】
(1)実際にあった話。
(2)実際にあった事を記した読み物。

実語

じつご [0] 【実語】
〔仏〕 真実の言葉。事実と一致している言葉。

実語教

じつごきょう 【実語教】
児童用の教訓書。一冊。空海著と伝えるが未詳。成立年未詳。「経書」の中から格言を抄出してまとめたもの。平安末期から行われたが,江戸時代になって寺子屋などで大いに用いられ,絵入り本や類書が多数刊行された。

実説

じっせつ [0] 【実説】
作り話でない本当の話。事実に基づいた話。実話。
⇔虚説

実象

じっしょう [0] 【実象】
真実のすがた。

実貞

じってい [0] 【実貞】
「じってい(実体)」に同じ。「誠に―に働く方で/小公子(賤子)」

実貨

じっか [0] 【実貨】
それ自体実質上の価値を有する金銀貨幣。正貨。
⇔紙幣

実費

じっぴ【実費】
actual expenses;[原価]cost price;prime cost.〜で(売る) (sell) at cost.

実費

じっぴ [0] 【実費】
実際に必要とする費用。手数料や利益などを含まない金額。「交通費は―を支給する」

実質

じっしつ【実質】
substance;→英和
quality.→英和
〜的(には) substantial(ly);→英和
essential(ly);→英和
actual(ly);→英和
practical(ly).→英和
‖実質賃金 real wages.

実質

じっしつ [0] 【実質】
物事の中身・本質。「名目は変わったが―は従来と変わりない」

実質主義

じっしつしゅぎ [5] 【実質主義】
形式より内容を重んじる考え方。

実質価格

じっしつかかく [5] 【実質価格】
ある財・サービスを入手ないし生産するために実働した時間で表された価格。ある財の生産に一時間かかり,その賃金が二〇〇〇円で,その財の価格が一〇〇〇円ならば,実質価格は三〇分。

実質値

じっしつち [4] 【実質値】
国民総生産・物価・賃金・利子率などのある時点の値(名目値)に含まれている物価上昇分を除去した数値。
→名目値

実質国民所得

じっしつこくみんしょとく [9] 【実質国民所得】
物価の変動による名目的な変化を除去するため,ある基準年の貨幣価値で表示した国民所得。名目国民所得をデフレーターで調整して求められる。
→デフレーター

実質残高効果

じっしつざんだかこうか [9] 【実質残高効果】
一般物価水準が下がると貨幣残高の実質価値は増加し消費支出が増えるように,貨幣の実質残高が消費支出に与える効果。ピグー効果。
→資産効果

実質法

じっしつほう [0] 【実質法】
国際私法上の概念で,抵触規定に対する語。直接的に法律関係を規律する民法・商法などの規定。
⇔抵触規定

実質犯

じっしつはん [4] 【実質犯】
一定の行為がなされるだけでなく,法益の侵害または侵害の危険性の発生を必要とする犯罪。結果犯。
⇔形式犯

実質的

じっしつてき [0] 【実質的】 (形動)
(1)名目上ではなく,実際の内容にかかわるさま。
⇔形式的
「彼が―なリーダーだ」
(2)外見よりも内容や機能に重点をおいているさま。「―な設計」

実質賃金

じっしつちんぎん [5] 【実質賃金】
名目賃金を消費者物価指数で割った賃金。実際上の購買力に換算したときの賃金。
→名目賃金

実質陶冶

じっしつとうや [5] 【実質陶冶】
社会的に有用な知識の習得に重点をおく実学主義的な教育の立場。
⇔形式陶冶

実跡

じっせき [0] 【実跡・実蹟】
実際の形跡。確かな形跡。

実践

じっせん【実践】
practice.→英和
〜する (put <a theory> in) practice.→英和
〜的 practical.→英和

実践

じっせん [0] 【実践】 (名)スル
(1)実際に行うこと。理論や理念を行動に移すこと。実行。「すすんで―する」
(2)〔哲〕
〔(ギリシヤ) praxis〕
人間の倫理的行為。アリストテレスでは,制作(ポイエーシス)や観想(テオーリア)と区別され,道徳に関係する行動(政治をも含めて)を意味する。カントなど一般的にはこの伝統上の意味で用いる。マルクス主義では生産的実践を重視し,人間が意識的に環境(人間・社会・自然)に働きかけてこれを変革してゆく行為とされる。「理論と―」

実践哲学

じっせんてつがく [6][5] 【実践哲学】
人間の実践を研究の対象とし,さらに実践の上での指針を与えようとする哲学。倫理学・道徳論を中心として,広く人間社会の諸方面(政治・経済・芸術・技術など)への考察を含む。
⇔理論哲学

実践女子大学

じっせんじょしだいがく 【実践女子大学】
私立大学の一。1925年(大正14)創立の実践女子専門学校を母体に,49年(昭和24)設立。本部は日野市。

実践理性

じっせんりせい [5] 【実践理性】
〔(ドイツ) praktische Vernunft〕
カントの用語。理論理性に対して,人間の行為・意志の決定にかかわる理性。経験的動機に依存しない先天性と自律性をもった純粋で理性的な善意志。叡智界に参入する人間の能力とされる。
→純粋理性

実践的

じっせんてき 【実践的】 (形動)
単に頭で考えるだけでなく,具体的に行動に移すさま。
⇔理論的
「―に問題解決を図る」

実践躬行

じっせんきゅうこう [0] 【実践躬行】 (名)スル
理論や信条をそのとおりに自分自身で実際に行うこと。

実蹟

じっせき [0] 【実跡・実蹟】
実際の形跡。確かな形跡。

実躬卿記

さねみきょうき 【実躬卿記】
鎌倉末期の公卿三条実躬の日記。七四巻。1283年から1307年までの記録で,両統分立時の政治状況を知る貴重な史料。先人記。愚林記。

実車

じっしゃ [0] 【実車】
タクシーなどの営業用自動車が客などを乗せていること。
⇔空車

実造り

さねづくり [3] 【実造り】
「印籠決(インロウジヤク)り」に同じ。

実銘

じつめい [0] 【実銘・実明】 (名・形動)[文]ナリ
正直な・こと(さま)。実直。「温順(オトナシ)やかな―な男だ/真景累ヶ淵(円朝)」

実録

じつろく【実録】
an authentic record[account];a historical novel (実録物).

実録

じつろく [0] 【実録】
(1)事実をありのままに記録したもの。
(2)「実録物(モノ)」の略。
(3)中国で,皇帝一代の事績を記した編年体の記録。日本でも中国に倣った「三代実録」などがある。

実録先代萩

じつろくせんだいはぎ 【実録先代萩】
歌舞伎「早苗鳥伊達聞書(ホトトギスダテノキキガキ)」の通称。時代物。河竹黙阿弥作。1876年(明治9)東京新富座初演。講釈・実録本により,伊達騒動を脚色したもの。

実録忠臣蔵

じつろくちゅうしんぐら 【実録忠臣蔵】
歌舞伎脚本。福地桜痴作,三世河竹新七補。時代物。1890年(明治23)東京歌舞伎座初演。忠臣蔵を実録風に脚色したもの。現在「土屋主税(チカラ)」の部分が独立して上演される。

実録物

じつろくもの [0] 【実録物】
江戸時代の読物の一。多く講談の丸本を整理したもので,事実に空想を交えて実録らしい体裁につくったもの。評定物・仇討ち・裁き物・武勇伝・白浪物・侠客伝などに分けられる。「真書太閤記」「大岡政談」などが代表的。歌舞伎・読本・合巻に多くの素材を提供した。実録体小説。実録本。

実隆公記

さねたかこうき 【実隆公記】
室町後期の公家,三条西実隆の日記。1474年から1536年までの朝廷や公武の動静,荘園の様相や文化状況などをしるす。

実際

じっさい【実際】
(1)[事実]the truth;→英和
a fact;→英和
[現実]reality;→英和
actuality;→英和
practice (実地);→英和
the actual state (実状).
(2)〔副〕in fact;in truth;really;indeed.→英和
〜の(に) practical(ly);→英和
actual(ly);→英和
real(-ly).→英和
〜的 practical.‖実際家 a practical man.実際問題 a practical problem.

実際

じっさい [0] 【実際】
■一■ (名)
(1)物事の,あるがままのようす。本当の姿。「その話は―と違う」「取引の―が知りたい」「―のところ,困っているんだ」
(2)(理論や推測ではなく)実地。「理論と―」「―の業務に携わる」
(3)〔仏〕 存在の究極的な真実,すなわち真如のこと。「迷悟同じく自心の実心の―也と覚悟すべく候/道範消息」
■二■ (副)
本当に。確かに。「あの時は―おかしかった」「行ってみると,―,まだその家はあった」

実際家

じっさいか [0] 【実際家】
理論ではなく実情に即して判断や処理をする人。「老実なる―となるあり/当世書生気質(逍遥)」

実際的

じっさいてき [0] 【実際的】 (形動)
理屈にとらわれず,実情に即しており,実際に役立つさま。現実的。実用的。「―な意見」「―見地」

実際風袋

じっさいふうたい [5] 【実際風袋】
貨物の総重量から差し引くべき,容器や包装物の実際の重量。

実需

じつじゅ [0][1] 【実需】
実際の消費・投資のための需要。
⇔仮需要

実音

じつおん [0] 【実音】
放送などで,実際の音や声。効果音・擬音に対していう。

実額

じつがく [0] 【実額】
実際の金額。「交通費の―支給」

実顔

まことがお 【実顔】
真剣な顔つき。まじめな様子。「人はいさあだし契の言の葉を―にや待ち更けぬらむ/風雅(恋二)」

実馬力

じつばりき [3] 【実馬力】
原動機が出力する実際に使用できる馬力。

実験

じっけん【実験】
(an) experiment;→英和
a test;→英和
experimentation;one's experience (経験).〜する (make an) experiment <on,in> ;put <a thing> to test.〜的(に) experimental(ly); empirical(ly).→英和
‖実験室 a laboratory.実験主義《哲》experimentalism.実験段階 <in> the experimental stage.

実験

じっけん [0] 【実験】 (名)スル
(1)〔experiment〕
実際に試み,考え方の正否を調べること。特に自然科学で,特定の現象や関係を研究するため,人工的な一定の条件を設定し現象を起こさせて,観察し測定すること。仮説や理論を検証し,新しい現象を探し出すために行われる。「―室」
(2)実際の経験。「昼夜吸入器を掛けねばならない様な場合の気苦労は―せねば解りません/一隅より(晶子)」

実験主義

じっけんしゅぎ [5] 【実験主義】
〔experimentalism〕
〔哲〕アメリカのプラグマティスト,デューイの哲学的立場。実験的経験論とも呼ばれる。認識を人間による環境への実験的働きかけ(行動)として捉え,その正否は行動の結果によってテストされるとする考え。

実験動物

じっけんどうぶつ [5] 【実験動物】
医薬品の効果・副作用や,遺伝・ホルモン作用・栄養障害などを検査・実験するために使われる動物。ウサギ・モルモット・イヌ・サルなど。

実験台

じっけんだい [0] 【実験台】
(1)その上で実験を行う台。
(2)実験の対象となる物や人。

実験学校

じっけんがっこう [5] 【実験学校】
学校教育の進歩発展のために,教育理論や技術の実験を目的として運営される学校。モデル-スクール。実験校。

実験小説

じっけんしょうせつ [5] 【実験小説】
〔(フランス) roman expérimental〕
(1)フランスの小説家ゾラの唱えた自然主義小説の方法論。自然科学上の実験と観察の方法を文学に適用して,一定の遺伝条件と環境の中に置かれた人間の運命を正確に記録しようとするもの。
(2)新しい文学を求める意図のもとに書かれた前衛的小説の総称。ジョイス・プルースト・コクトーらの作品,ヌーボー-ロマンなど。

実験式

じっけんしき [3] 【実験式】
(1)〔experimental formula〕
理論によらないで,実験のデータに合うようにつくった関係式。実験公式。
(2)化学式の一。化合物を構成する原子の種類と,その個数の最も簡単な整数比を表す。実験式と分子量の測定値から,分子式を知ることができる。例えば,ブドウ糖の実験式は CH�O で,分子式は C�H��O� である。組成式。

実験心理学

じっけんしんりがく [7] 【実験心理学】
精神活動や行動を実験的方法で研究する心理学の総称。一九世紀後半にフェヒナーやブントによって確立され,現代心理学の主流をなす。

実験物理学

じっけんぶつりがく [7] 【実験物理学】
実験的研究に重点をおいた物理学。
⇔理論物理学

実験現象学

じっけんげんしょうがく [7] 【実験現象学】
意識体験をあるがままにとらえ,それを可能な限り細かく記述し,実験的に比較・分類する心理学の立場。

実験的

じっけんてき [0] 【実験的】 (形動)
ためしに行なってみるさま。「新技術を―に導入する」

実験科学

じっけんかがく [5] 【実験科学】
実験を研究の主要な方法とする科学。自然科学の大部分,また,心理学なども含まれる。

実験計画法

じっけんけいかくほう [0] 【実験計画法】
数理統計学の応用手法の一。誤りの少ない統計的判断を行うために,実験の場に導入する確率モデル,実験処理の選択,データの収集方法,分析の技法等を研究する。フィッシャーにより創始され,実験の計画はフィッシャーの三原則((1)反復 (2)無作為化 (3)局所管理)に従う。

実験音声学

じっけんおんせいがく [7] 【実験音声学】
音声の物理的側面を,カイモグラフ・オシログラフ・スペクトログラフやコンピューターなどの機器を用いて自然科学的に実証する音声学の一分野。現在では生理面からの実験も行われるため,一般的に音響音声学と呼ぶ。

実高

じつだか [2][0] 【実高】
「内高(ウチダカ)」に同じ。

かく [0] 【客】
(1)きゃく。まろうど。
⇔主
「主―転倒する」
(2)いそうろう。食客。客分。「三千の―わづかに去れり/枕草子 136」

まれびと [0][2] 【賓・客・客人】
(1)「まろうど」に同じ。
(2)折口信夫の用語。海のかなたの異郷(常世(トコヨ))から来訪して,人々に祝福を与えて去る神。

きゃく【客】
a caller;→英和
a visitor;→英和
<entertain> a guest;→英和
a customer (商店などの);→英和
a patron (得意);→英和
a client (弁護士の);→英和
a passenger (乗客).→英和

きゃく 【客】
■一■ [0] (名)
(1)その人の家や居所に,招かれたり用があったりしてたずねてくる人。まろうど。
⇔主(アルジ)
「―を迎える」
(2)金を払って,物品やサービスを求める人。
 (ア)物品を買う方の側。顧客。
 (イ)演劇など興行を見にくる人。観客。
 (ウ)乗り物を利用する人。乗客。
 (エ)遊女・芸妓と遊興する人。遊客。
(3)自分と対立する,自分の外にある存在。「いずれを主と見,―と見るか」
(4)旅人。また,寄寓する人。「東行西行の―は皆知音(チイン)にあらず/海道記」
(5)闘茶・組香などで,試みのない茶・香など。
(6)月経の異名。
■二■ (接尾)
助数詞。客用の道具・器などを数えるのに用いる。「おわん五―」

まろうど マラウド [2] 【客・賓】
〔「まらひと」の転。近世まで「まらうと」〕
よそから訪れる人。客。客人。まれびと。「此の敬ふべき―の為に辛くも一条の道を開けり/金色夜叉(紅葉)」

まらひと 【客・賓】
「まろうど」に同じ。「薬師は常のもあれど―の今の薬師貴かりけり/仏足石歌」

客あしらい

きゃくあしらい [3] 【客あしらい】
客をもてなすこと。また,もてなし方。客扱い。「―がうまい」

客あしらいが良い

きゃくあしらい【客あしらいが良い(悪い)】
give good (poor) service (旅館などで);be a good (poor) host[hostess](家庭で).

客亭

かくてい [0] 【客亭】
宿屋。旅館。きゃくてい。

客人

まれびと [0][2] 【賓・客・客人】
(1)「まろうど」に同じ。
(2)折口信夫の用語。海のかなたの異郷(常世(トコヨ))から来訪して,人々に祝福を与えて去る神。

客人

きゃくじん [0] 【客人】
客として来ている人。

客人島

きゃくじんとう [0] 【客人島】
庭園古書にあらわれ,主人島と向かい合う出島状の島など。

客人神

まろうどがみ マラウド― [5] 【客神・客人神】
土着の神ではなく,その社会の外から来訪して,その土地にまつられた神。きゃくじん。

客位

まろうどい マラウドヰ 【客位・賓位】
客を通す部屋。客間。「西東の対のほどに,―などをかし/枕草子 135」

客位

きゃくい [1] 【客位】
(1)主(アルジ)に対する客としての地位。かくい。
(2)客の座席。通常は床の間に向かって右側。

客体

かくたい [0] 【客体】
⇒きゃくたい(客体)

客体

きゃくたい [0] 【客体】
(「客観」が多く認識論的意味で用いられるのに対し,どちらかと言えば存在論的・倫理学的意味で)行為・実践の対象となるもの。
⇔主体

客僧

かくそう [0] 【客僧】
⇒きゃくそう(客僧)

客僧

きゃくそう [0] 【客僧】
(1)修行や勧進のため旅をしている僧。行脚(アンギヤ)の僧。かくそう。
(2)よその寺や在俗の家に客として滞在している僧。かくそう。

客入りが良い

きゃくいり【客入りが良い(悪い)】
have a large (small) attendance[audience](劇場など).

客兵

かくへい [0] 【客兵】
雇い入れた兵士。また,他国からの援兵。「諸国の―は言ふも更なり/日本開化小史(卯吉)」

客冬

かくとう [0] 【客冬】
去年の冬。昨冬。

客分

きゃくぶん [0][2] 【客分】
客として待遇すること。また,その待遇を受ける人。

客取り

きゃくとり [0][4] 【客取り】
(1)芸者などが売春の相手をつとめること。
(2)「客引き」に同じ。

客受け

きゃくうけ [0] 【客受け】 (名)スル
客の評判。また,評判がよいこと。「―する演技」「―がよい」

客員

きゃくいん【客員】
an associate[honorary]member.客員教授 a guest[visiting]professor.

客員

かくいん [0] 【客員】
⇒きゃくいん(客員)

客員

きゃくいん [0] 【客員】
団体または会社などで,正式の構成員ではなく,特に迎えられて客分として待遇される人。かくいん。
⇔正員
「―教授」

客商売

きゃくしょうばい【客商売】
the hotel[restaurant,entertainment]business.

客商売

きゃくしょうばい [3] 【客商売】
客の相手やもてなしが中心となる商売。旅館・飲食店・女給・芸者など。接客業。水商売。

客土

きゃくど [1] 【客土】
土壌を改良するために,性質の違う土を他の場所から大量に運び入れ,在来の土壌に混入すること。また,その土。かくど。

客土

かくど [1] 【客土】
(1)「きゃくど(客土)」に同じ。
(2)旅先の土地。他国。他郷。

客地

かくち [1] 【客地】
旅先の土地。他郷。

客坊

きゃくぼう [0] 【客坊】
寺院で,客を泊める建物。

客塵

きゃくじん [0] 【客塵】
〔仏〕 煩悩(ボンノウ)のこと。本来は清浄な人の心を,外部から汚すものであるからいう。

客好き

きゃくずき [0] 【客好き】
(1)客の来るのを好み喜ぶこと。また,その人。
(2)客に好かれること。「―のする店」

客実

まろうどざね マラウド― 【客実・賓実】
主となる客。主賓。「うへにありける左中弁藤原の良近といふをなむ―にて/伊勢 101」

客室

きゃくしつ [0] 【客室】
(1)客を通す部屋。客間(キヤクマ)。応接間。
(2)客船・ホテルなどで,客が泊まり,滞在する部屋。

客室

きゃくしつ【客室】
a guest room (旅館などの);a passenger cabin (汽船・飛行機などの).客室係 a room clerk.

客家

ハッカ 【客家】
〔ハッカは「客家」の客家語読み〕
中国の広東省周辺で外来者として居住する漢族。華北からの移民と主張し,独特の風俗をもつ。しばしば武装闘争をおこし,太平天国運動の発端ともなった。東南アジア在住の華人に多い。

客寄せ

きゃくよせ [0] 【客寄せ】
商店などで,客を集めること。また,客が集まるように行う催し物。「―の福引き」

客寄せに

きゃくよせ【客寄せに】
to attract customers.

客寓

きゃくぐう [0] 【客寓】
⇒かくぐう(客寓)

客寓

かくぐう [0] 【客寓】 (名)スル
客となって身を寄せること。また,その家・宿。きゃくぐう。

客将

かくしょう [0] 【客将】
客分として遇される大将・将軍。

客居

かっきょ カク― [1] 【客居】 (名)スル
旅ずまい。客として,仮ずまいすること。「―スル/ヘボン(三版)」

客層

きゃくそう [0] 【客層】
顧客になる人たちの階層。居住地域・生活程度・職業・学歴・趣味・年齢・性別などを勘案して整理区分したもの。客種(キヤクダネ)。客筋(キヤクスジ)。

客席

きゃくせき【客席】
a seat (for a guest).→英和

客席

きゃくせき [0] 【客席】
客の座るべき席。劇場などの客の席。

客年

かくねん [0] 【客年】
去年。昨年。きゃくねん。

客座

きゃくざ [0] 【客座】
(1)来客のために設けた座席。特に,囲炉裏に座るときの場所の名。正面奥の家長の座る横座から見て,入り口に近い左または右の席。
(2)歌舞伎俳優の順位の一。一座の俳優のうち,座頭(ザガシラ)・書き出し・立女形などの俳優と同等同位の客員待遇を受ける者。

客座敷

きゃくざしき [3] 【客座敷】
客をもてなすための座敷。客間。

客引き

きゃくひき【客引き】
a tout;→英和
a barker (見せ物の).→英和
〜をする tout.

客引き

きゃくひき [0] 【客引き】 (名)スル
旅館・バー・見世物などで,客を誘い入れること。また,その人。客取り。

客待ち

きゃくまち [0] 【客待ち】 (名)スル
タクシーの運転手などが,客の来るのを待っていること。

客心

かくしん [0] 【客心】
旅情。客情。きゃくしん。

客思

きゃくし [1] 【客思】
⇒かくし(客思)

客思

かくし [1] 【客思】
旅先での物思い。旅情。客意。

客情

かくじょう [0] 【客情】
旅情。客意。きゃくじょう。

客情

きゃくじょう 【客情】
⇒かくじょう(客情)

客愁

かくしゅう [0] 【客愁】
旅行中の物思い。旅愁。旅情。

客意

きゃくい [1] 【客意】
⇒かくい(客意)

客意

かくい [1] 【客意】
異郷での物思い。旅情。客思。「―つのる」「―を詠む」

客懐

かっかい カククワイ [0] 【客懐】
旅先で故郷を思う心。

客戦

きゃくせん [0] 【客戦】
敵の領土で戦うこと。かくせん。

客房

かくぼう [0] 【客房】
客間。客室。客座敷。きゃくぼう。

客扱い

きゃくあつかい [3] 【客扱い】 (名)スル
(1)「客あしらい」に同じ。
(2)客としてもてなすこと。「―しないで下さい」

客旅

かくりょ [1] 【客旅】
(1)旅。旅行。
(2)旅人。旅客。

客星

かくせい [0] 【客星】
いつもは見えず,一時的に見える星。彗星・新星など。きゃくせい。

客星

きゃくせい [0] 【客星】
⇒かくせい(客星)

客月

かくげつ [2][0] 【客月】
先月。前月。後(アト)の月。

客来

きゃくらい [0] 【客来】
客が来ること。来客。「お―の所へ参(アガ)りまして/火の柱(尚江)」

客止め

きゃくどめ [0] 【客止め】 (名)スル
興行場などで,満員のため客の入場を止めること。札(フダ)止め。

客止め

きゃくどめ【客止め】
a full house (満員).〜する turn away customers.

客歳

かくさい [0] 【客歳】
去年。昨年。客年。きゃくさい。

客死

かくし [0] 【客死】 (名)スル
旅先で死ぬこと。異国で死ぬこと。きゃくし。「パリで―する」

客死

きゃくし [0] 【客死】 (名)スル
⇒かくし(客死)

客死する

きゃくし【客死する】
die abroad.

客殿

きゃくでん [0] 【客殿】
貴族の邸宅や寺社などで,客を接待するための殿舎。

客気

かくき [1] 【客気】
⇒かっき(客気)

客気

きゃっき キヤク― [0][1] 【客気】
⇒かっき(客気)

客気

かっき カク― [1] 【客気】
ものにはやる心。血気。きゃっき。「―にかられる」「当地は青年―の徒を除き/花間鶯(鉄腸)」

客気

きゃくき [1] 【客気】
⇒かっき(客気)

客演

きゃくえん [0] 【客演】 (名)スル
俳優・音楽家などが,所属団体以外の団体に招かれて出演すること。

客用

きゃくよう [0] 【客用】
客のために使うもの。「―の布団」

客畳

きゃくだたみ [3] 【客畳】
茶室で客の座る畳。

客石

きゃくいし [0] 【客石】
露地の中潜(クグ)りに設ける役石。客はこの上で,迎えに出た亭主に挨拶(アイサツ)をする。客人石。
⇔亭主石(テイシユイシ)

客神

まろうどがみ マラウド― [5] 【客神・客人神】
土着の神ではなく,その社会の外から来訪して,その土地にまつられた神。きゃくじん。

客神

きゃくじん [0] 【客神】
⇒まろうどがみ(客神)

客種

きゃくだね [0] 【客種】
客の層。客筋(キヤクスジ)。「―が悪い」

客種が良い

きゃくだね【客種が良い(悪い)】
have refined (low) customers.

客窓

かくそう [0] 【客窓】
宿屋の窓。また,宿屋。旅館。

客筋

きゃくすじ [0][3] 【客筋】
(1)客層。客種(キヤクダネ)。「―がよい」
(2)商売などの取引関係のある人。

客筋

きゃくすじ【客筋】
⇒客種(だね).

客膳

きゃくぜん [0] 【客膳】
客をもてなす食事。また,その膳。

客臘

かくろう [0] 【客臘】
去年の一二月。旧臘。

客臣

かくしん [0] 【客臣】
外国の使臣。きゃくしん。

客舎

きゃくしゃ [1] 【客舎】
⇒かくしゃ(客舎)

客舎

かくしゃ [1] 【客舎】
宿屋。旅館。はたごや。きゃくしゃ。

客船

かくせん [0] 【客船】
⇒きゃくせん(客船)

客船

きゃくせん [0] 【客船】
「旅客船(リヨカクセン)」に同じ。かくせん。

客船

きゃくせん【客船】
a passenger boat.

客衣

かくい [1] 【客衣】
旅行用の衣類。旅装。たびごろも。

客裏

かくり [1] 【客裡・客裏】
(1)旅にあること。旅行中。
(2)〔仏〕 まだ住寺をもたない修行遍歴中の僧侶。行脚僧。雲水。

客裡

かくり [1] 【客裡・客裏】
(1)旅にあること。旅行中。
(2)〔仏〕 まだ住寺をもたない修行遍歴中の僧侶。行脚僧。雲水。

客観

きゃっかん【客観】
<take> an objective view.〜的(に) objective(ly).→英和
‖客観性 objectivity.客観テスト an objective test.

客観

かくかん [0] 【客観】
⇒きゃっかん(客観)

客観

きゃっかん キヤククワン [0] 【客観】
〔object〕
(1)主観の認識・行為の対象となるもの。主観に現れるもの。世界。かっかん。
(2)特定の認識作用や関心を超えた一般的ないし普遍的なもの。主観から独立して存在するもの。客体。かっかん。
⇔主観
〔明治初期の造語で,明治期には「かっかん」が一般的〕

客観

かっかん カククワン [0] 【客観】 (名)スル
「きゃっかん(客観)」に同じ。「自己を―してゐるのかも知れない/青年(鴎外)」

客観テスト

きゃっかんテスト キヤククワン― [5] 【客観―】
採点が主観的にならないように,出題と解答の方式を工夫したテスト。○×式・単文解答方式・穴埋め法・多肢選択法などの形式がある。

客観主義

きゃっかんしゅぎ キヤククワン― [5] 【客観主義】
(1)主観に依存しない,普遍妥当的な真理・価値を認め,それを基礎にして認識や行為を考える立場。
(2)客観的な立場をとって,自己の主観的な働きを克服する態度,あるいは不問にする態度。
(3)刑法理論において,犯罪すなわち刑罰の対象は,行為とその実害という外部から認識しうるものであるとする立場。旧派または古典派刑法論の中心思想をなす。
⇔主観主義

客観価値説

きゃっかんかちせつ キヤククワン― [6] 【客観価値説】
商品の価値を,それに含まれる何らかの客観的な実体の量に基づいて説明する学説。労働価値説が代表的。
→労働価値説
→効用価値説

客観性

きゃっかんせい キヤククワン― [0] 【客観性】
客観的であること。
⇔主観性

客観描写

きゃっかんびょうしゃ キヤククワンベウ― [5] 【客観描写】
作家の主観を交えずに,観察したままを細かく,平明に描くこと。自然主義文学が理想とした。

客観的

きゃっかんてき キヤククワン― [0] 【客観的】 (形動)
個々の主観の恣意(シイ)を離れて,普遍妥当性をもっているさま。
⇔主観的

客観的

かっかんてき カククワン― [0] 【客観的】 (形動)
「きゃっかんてき(客観的)」に同じ。

客観的妥当性

きゃっかんてきだとうせい キヤククワン―ダタウセイ [0] 【客観的妥当性】
認識が客観的であり,その内容が個々の主観を超えて普遍的にあてはまること。

客観的批評

きゃっかんてきひひょう キヤククワン―ヒヒヤウ [0] 【客観的批評】
ある一定の理論や基準に照らして作品の価値を判断する批評。形式的批評。
⇔主観的批評

客観的知識

きゃっかんてきちしき キヤククワン― [7] 【客観的知識】
個々の主観の思い込みを離れ,対象そのものの客観的あり方を反映した普遍性をもつ知識。客観的真理。

客観的精神

きゃっかんてきせいしん キヤククワン― [7] 【客観的精神】
ヘーゲル哲学の用語。精神が歴史的・社会的な形で自己外化したもので,主観的精神と絶対的精神との中間に位する。ここでは自由になった意志が,外的には法として,内的には道徳として実現し,統一されて人倫となる。
→絶対精神

客観的観念論

きゃっかんてきかんねんろん キヤククワン―クワンネンロン [9] 【客観的観念論】
世界は単なる主観的な観念ではなく,究極的・観念的実在によって成り立っているとみなす考え。その実在を観念的なものとみる点で唯物論に対立し,さらにその観念を客観的なものとみる点で主観的観念論に対立する。プラトン・ヘーゲル・シェリングなどが代表的。

客語

きゃくご [0] 【客語】
文法用語で,述語となる動詞の客体となる語をいう。目的語ともいう。かくご。客辞。
〔客語は西欧文法に基づいた概念で,日本語の文法では連用修飾語としてとらえ,それと特に区別しないことが多い〕

客語

かくご [0] 【客語】
⇒きゃくご(客語)

客足

きゃくあし [0] 【客足】
商店や興行などに客が来ること。また,客の来る度合。「―が遠のく」

客足がつく

きゃくあし【客足がつく(へる)】
gain (lose) custom.

客路地

きゃくろじ [3] 【客路地】
料理屋などで客の通行のために設けた狭い通路。きゃくろうじ。

客車

かくしゃ [0] 【客車】
「きゃくしゃ(客車)」に同じ。「一二等の―には厚いクッションを敷き/思出の記(蘆花)」

客車

きゃくしゃ [0] 【客車】
〔明治中期まで「かくしゃ」とも〕
(1)鉄道で旅客を運ぶ車両。一般に,機関車で牽引(ケンイン)される車両をさす。
(2)賓客の乗った車。

客車

きゃくしゃ【客車】
a passenger car;a coach.→英和

客辞

きゃくじ [0] 【客辞】
⇒きゃくご(客語)

客部

きゃくぶ [1] 【客部】
文法用語で,客語と,それにかかる修飾語とからなる部分。

客郷

かっきょう カクキヤウ [0] 【客郷】
客となって滞在している土地。他郷。異郷。かくきょう。

客郷

かくきょう [0] 【客郷】
⇒かっきょう(客郷)

客間

きゃくま【客間】
a drawing room.

客間

きゃくま [0] 【客間】
来客を通す部屋。客用の部屋。客室。

客館

かっかん カククワン [0] 【客館】
旅館。

客香

きゃくこう [0] 【客香】
組香で,試香のない香。客。ウ香。

せん [1] 【宣】
勅旨を宣すること。宣旨。「准后の―を蒙る/平家 4」

宣する

せん・する [3] 【宣する】 (動サ変)[文]サ変 せん・す
公に広く告げ知らせる。宣言する。「開会を―・する」

宣する

せんする【宣する】
declare;→英和
proclaim;→英和
announce.→英和

宣はく

のたまわく ノタマハク 【宣はく・曰く】
〔動詞「のたまふ」のク語法〕
おっしゃることには。「子(シ)―」「わが家にありとある人召し集めて―,『…』とのたまふ/竹取」

宣はす

のたまわ・す ノタマハス 【宣はす・曰はす】 (動サ下二)
〔動詞「のたまふ(宣)」の未然形に尊敬の助動詞「す」の付いたものから〕
「言う」の尊敬語。「のたまう」よりさらに敬意の度合が強い。おおせられる。「この玉取りえでは帰り来(ク)な,と―・せけり/竹取」

宣ばく

のたばく 【宣ばく・曰ばく】
〔動詞「のたぶ」のク語法〕
おおせられること。のたまわく。「父の命はたくづのの白ひげの上ゆ涙垂り嘆き―/万葉 4408」

宣ふ

のたも・う ノタマフ [3] 【宣ふ】 (動ハ四)
⇒のたまう

宣ふ

のたま・う 【宣ふ】 (動ハ四)
〔「のりたまふ(宣り給ふ)」の転〕
(1)「言う」の尊敬語。おっしゃる。「親の―・ふことを,ひたぶるに辞(イナ)び申さむ事のいとほしさに/竹取」
(2)言ってやります。申し聞かせます。言ってやる相手を低めることにより表現をへりくだったものにし,聞き手に対してかしこまり改まる気持ちを表す言い方。「いとかしこき仰事に侍るなり。姉なる人に―・ひてむ/源氏(帚木)」
〔現代語では「これはまた異なことを―・うものだ」のように,からかい・皮肉の気持ちをこめて「言う」の意で用いることがある〕

宣ぶ

のた・ぶ 【宣ぶ】 (動バ四)
〔「のりたぶ」の転〕
おっしゃる。「ぬしの―・ぶ事も/大鏡(道長)」

宣ぶ

のとう・ぶ ノタウブ 【宣ぶ・曰ぶ】 (動バ四)
〔「のたまふ」の転。また「のたぶ」の転とも〕
「言う」の尊敬語。おっしゃる。「やよひばかりに,もの―・びける人のもとに/古今(恋二詞)」

宣べる

の・べる [2] 【述べる・陳べる・宣べる】 (動バ下一)[文]バ下二 の・ぶ
〔「伸べる」と同源〕
順を追って言葉で言い表す。また,文章にして書きしるす。「意見を―・べる」「著書の中でこう―・べている」「素意を―・ぶるにあたはず/平家 11」

宣り言

のりごと 【宣り言・告り言・詔】
(天皇の)おおせ。みことのり。「勅(ミコトノリ)を―する時に/日本書紀(敏達訓)」

宣る

の・る 【宣る・告る】 (動ラ四)
(1)神や天皇が,神聖なる意向を人々に対し,口で言ったりして表明する。「天つ祝詞の太祝詞事(フトノリトゴト)を―・れ/祝詞(六月晦大祓)」
(2)呪詞や名などみだりに口にすべきでないことをはっきりと言う。「恐(カシコ)みと―・らずありしをみ越路の手向に立ちて妹が名―・りつ/万葉 3730」

宣下

せんげ [1] 【宣下】 (名)スル
天皇が言葉をのべ下すこと。宣旨を下すこと。「院号を―する」「いかにしても召してまゐれと,―ありければ/沙石 10」

宣伝

せんでん【宣伝】
publicity;→英和
advertisement (広告);→英和
<through> propaganda.→英和
〜する give publicity <to> ;advertise;→英和
propagandize.自己〜をする advertise oneself.‖宣伝カー a sound truck.宣伝業者 a publicity agent.宣伝戦 <carry on> a propaganda war.宣伝費 publicity expenses.宣伝ビラ a handbill.

宣伝

せんでん [0] 【宣伝】 (名)スル
(1)主義・主張や商品などに関する知識・効能を広く人々に説明し,理解を得ようとすること。「テレビを通じて―する」
(2)実際より大げさに言い触らすこと。「あることないこと―する」

宣伝びら

せんでんびら [0] 【宣伝びら】
宣伝の文句や絵などを刷り,広く配る紙。

宣伝戦

せんでんせん [0] 【宣伝戦】
互いに宣伝によって売り上げの増大や主義・主張の普及を目指して,激しく争うこと。宣伝合戦。

宣制

せんせい [0] 【宣制】
宣命(センミヨウ)を読み上げること。中古以後は実際には読まず,宣命使が宣命を少し開いて押し合わせるしぐさをし,群臣が再拝・拝舞した。

宣化天皇

せんかてんのう センクワテンワウ 【宣化天皇】
記紀で第二八代天皇,武小広国押盾尊(タケオヒロクニオシタテノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。継体天皇の皇子。新羅(シラギ)軍の任那(ミマナ)侵入の際,大伴狭手彦を派遣,撃退したという。

宣告

せんこく [0] 【宣告】 (名)スル
(1)その人にとって重大な事柄を告げ知らせること。「医者は患者に病名を―した」「破産―」
(2)刑事訴訟法上,裁判長が公判廷で裁判(判決・命令・決定)を告知すること。判決の場合は主文および理由を朗読する。

宣告

せんこく【宣告】
a sentence;→英和
(a) judgment.〜する (pass a) sentence <on> ;condemn <a person to death> .→英和
不治を〜される be pronounced incurable.

宣告刑

せんこくけい [4][3] 【宣告刑】
個々の犯罪について,裁判所によって具体的に量定され宣告された刑。処断刑の範囲内で定められる。

宣告猶予

せんこくゆうよ [5] 【宣告猶予】
一定期間有罪あるいは刑の宣告を留保し,その期間を無事経過した被告人を刑事責任から解放する制度。イギリス・アメリカなどでの制度。

宣命

せみょう 【宣命】
「せんみょう(宣命)」の転。

宣命

せんみょう [0] 【宣命】
〔宣読する勅命の意〕
天皇の命令を伝える文書の一形式。詔勅のうち宣命体で書かれたもの。

宣命体

せんみょうたい [0] 【宣命体】
宣命を書き記した文体。抽象的な語句を連ね,対句を多用し,荘重な感じをもつ。また,仏語・漢語も用いるが,全体に国文的な要素が強い。また,その表記様式。

宣命書き

せんみょうがき [0] 【宣命書き】
宣命・祝詞を中心に奈良時代から平安初期にかけて用いられた国語表記法の一。「国法(乎)過犯事無(久)」のように,ほぼ国語の語序に従い漢字だけで書かれ,体言や用言の語幹の類は大字で,用言の語尾・助動詞・助詞の類は小字で書き分ける。

宣命紙

せんみょうし [3] 【宣命紙】
宣命を書き記す紙。通常は黄麻紙だが,伊勢神宮に送るものは縹(ハナダ)紙,賀茂神社には紅紙を用いた。

宣夜説

せんやせつ [3] 【宣夜説】
中国古代の宇宙構造説の一。果てしない空間のなかに天体が浮かび,気の作用によって運動するという無限宇宙を説くもの。後漢の郄萌(ゲキホウ)によって唱えられた。
→蓋天(ガイテン)説
→渾天(コンテン)説

宣布

せんぷ [1] 【宣布】 (名)スル
(1)公的なことを広く一般に知らせること。「五か条の誓文を―する」
(2)あまねく行き渡らせること。「大教―」

宣徳

せんとく 【宣徳】
(1)中国,明の宣宗の治世の年号(1426-1435)。
(2)「宣徳銅器」の略。

宣徳火鉢

せんとくひばち [5] 【宣徳火鉢】
宣徳銅器の火鉢。また,それに似せて作った火鉢。

宣徳窯

せんとくよう [4] 【宣徳窯】
宣徳年間,江西省景徳鎮にあった官営の窯(カマ)。青花磁器が多く焼かれた。

宣徳銅器

せんとくどうき [5] 【宣徳銅器】
明の宣徳年間に,勅命により鋳造された銅器。宣徳。

宣戦

せんせん [0] 【宣戦】 (名)スル
戦争開始の意思を表明すること。

宣戦

せんせん【宣戦】
a declaration of war.〜を布告する declare war <upon,against> .

宣戦布告

せんせんふこく [0] 【宣戦布告】 (名)スル
戦争開始の宣言をすること。

宣揚

せんよう [0] 【宣揚】 (名)スル
広く世の中にあきらかに示すこと。「国威を―する」

宣揚する

せんよう【宣揚する】
enhance;→英和
promote;→英和
raise;→英和
increase.→英和

宣撫

せんぶ [1] 【宣撫】 (名)スル
占領地などで,占領軍の方針をよく知らせて人心を安定させること。「―工作」

宣撫

せんぶ【宣撫(工作)】
pacification (work).

宣教

せんきょう [0] 【宣教】 (名)スル
宗教を教え広めること。伝道。布教。

宣教使

せんきょうし [3] 【宣教使】
1869年(明治2)祭政一致の方針を国民に徹底させる大教宣布のための機関として設置された官職。72年廃止。

宣教師

せんきょうし [3] 【宣教師】
(1)宗教を教え広める人。
(2)キリスト教の布教・伝道のために外国へ派遣される者。

宣教師

せんきょうし【宣教師】
a missionary.→英和

宣旨

せんじ [1] 【宣旨】
(1)平安時代以降,天皇の命を伝える文書。詔勅に比して内輪のもの。内侍(ナイシ)が勅旨を蔵人(クロウド)に伝え,蔵人が上卿(シヨウケイ)に伝え,上卿が外記(ゲキ)または弁官に伝え,そこで文書にした。
(2)天皇の言葉を蔵人に伝える女官。また,広く女官のことをもいう。「故院にさぶらひし―のむすめ/源氏(澪標)」

宣旨の使

せんじのつかい 【宣旨の使】
(1)勅旨を伝達する使者。
(2)検非違使の命令書を伝える使者。

宣旨升

せんじます [3] 【宣旨升】
1072年(延久4),後三条天皇が制定した公定升。今の枡の六合二勺強にあたる。延久の宣旨升。

宣旨書き

せんじがき [0] 【宣旨書き】
(1)宣旨の文書。仰せ書き。せじがき。
(2)〔「宣旨」は天皇の命を受けて書かれるところから〕
代筆すること。また,その手紙。「―めきてはいとほしからむ/源氏(常夏)」

宣旨紙

せんじがみ [0] 【宣旨紙】
宣旨を書くための紙。

宣明

せんめい [0] 【宣明】 (名)スル
宣言して明らかにすること。「自らの政治的立場を―する」

宣明暦

せんみょうれき センミヤウ― [3] 【宣明暦】
唐の徐昂が作成した太陰太陽暦。中国では,822年より71年間,日本では862年から1684年まで823年間の長きにわたって行われた。一年の長さは平均三六五・二四四六日。

宣統帝

せんとうてい 【宣統帝】
中国,清朝最後の皇帝。
→溥儀(フギ)

宣耀殿

せんようでん センエウ― 【宣耀殿】
平安京内裏の殿舎の一。麗景殿の北,貞観殿の東にある。女御の居所。
→内裏

宣華門

せんかもん センクワ― 【仙華門・宣華門】
平安京内裏の門の一。紫宸殿の北西側,明義門の北にある。

宣言

せんげん [3] 【宣言】 (名)スル
個人や団体が,その意見や方針を外部に対して広く表明すること。また,その言葉。「議長が開会を―する」「独立―」

宣言

せんげん【宣言】
declaration;→英和
proclamation.〜する declare;→英和
proclaim.→英和
‖宣言書 <draw up> a declaration.

宣託

せんたく [0] 【宣託】
神のお告げ。託宣。

宣誓

せんせい【宣誓】
an oath;→英和
<break one's> parole.→英和
〜する swear;→英和
take an oath.〜させる attest.→英和
‖宣誓(式) administering of an oath (an oath-taking ceremony).宣誓口述書 an affidavit.

宣誓

せんせい [0] 【宣誓】 (名)スル
(1)多くの人の前で自分の決意や誠意を示すため,誓いの言葉を述べること。誓うこと。また,その言葉。「選手―」
(2)〔法〕 訴訟手続において,当事者本人・証人・鑑定人・通訳人などが,供述の真実,通訳などの誠実な履行を誓うこと。議院での証人が供述の真実を誓うこと。また,公務員が,憲法・法令を遵守し,職務を誠実,公正に遂行することを誓うこと。

宣誓書

せんせいしょ [0] 【宣誓書】
宣誓の趣旨を一定の文言で表した文書。通常,訴訟手続などでは証人等は,この文書を朗読して宣誓を行い,公務員の服務に関する宣誓は,宣誓書に署名して行う。

宣説

せんぜつ [0] 【宣説】 (名)スル
述べてときあかすこと。「始て公会に於て―せしときには/西国立志編(正直)」

宣賜

せんし [1] 【宣賜】 (名)スル
勅宣によって賜ること。

宣陽門

せんようもん センヤウ― 【宣陽門】
平安京内裏の内郭一二門の一。延政門と嘉陽門の間にある東側の中央の門。建春門の裏になる。
→内裏

むろ【室】
a drying room (乾燥室);a cellar (地下貯蔵室);→英和
a greenhouse (温室).→英和

むろ [2] 【室】
(1)物の保存・断熱・乾燥・育成などのために地上あるいは半地下に作った部屋。氷室・麹(コウジ)室・植木室など。「―に入れて保存する」
(2)僧の住居。僧房。
(3)古代,家の奥に作られた塗り籠(ゴ)めの部屋。寝室などに用いた。
(4)山の斜面に穴をあけて作った住居。岩室。

むろ 【室】
姓氏の一。

しつ [2] 【室】
(1)部屋。
(2)官庁・会社などの,組織上の一区分。普通,局・部・課という系列に属さない。「役員―」「開設準備―」「生活相談―」
(3)身分ある人の妻。内室。「家康の―」
(4)刀剣の鞘(サヤ)。
(5)二十八宿の一。北方の星宿。室宿。はついぼし。

室の八島

むろのやしま 【室の八島】
古来の和歌などに見える地名。現在の栃木市惣社町にあったとされる。野中に清水が湧き出,立ち上る水蒸気が煙のように見えたという。現在,大神(オオミワ)神社の境内の池中の島を室の八島の跡というが,後の付会と思われる。((歌枕))「いかでかは思ひ有ともしらすべき―の煙ならでは/詞花(恋上)」

室内

しつない [2] 【室内】
部屋の中。また,家の中。屋内。
⇔室外

室内の

しつない【室内の】
indoor.→英和
〜で indoors;→英和
in a room.→英和
〜に閉じこもる stay indoors.〜を装飾する decorate[upholster]a room.‖室内運動 indoor exercise.室内楽(団) (a) chamber music (orchestra).室内装飾 interior decoration.室内遊戯 an indoor game.

室内コート

しつないコート [5] 【室内―】
テニス・ハンドボールなどで,室内に設置されたコート。

室内ソナタ

しつないソナタ [5] 【室内―】
〔(イタリア) sonata da camera〕
バロック時代の器楽曲の一形態。教会ではなく,宮廷や王侯貴族の居室で演奏するための器楽曲。前奏曲を伴う舞曲組曲という形をコレルリが定型化。ソナタ-ダ-カメラ。
→教会ソナタ

室内楽

しつないがく [3] 【室内楽】
小編成の器楽合奏音楽。普通,二名以上九名ぐらいまでの演奏者で行うものをさす。チェンバー-ミュージック。

室内競技

しつないきょうぎ [5] 【室内競技】
室内で行われる運動競技の総称。屋内競技。

室内装飾

しつないそうしょく [5] 【室内装飾】
室内を材料の選択や組み合わせによって仕上げること。インテリア-デコレーション。
→インテリア-デザイン

室内遊戯

しつないゆうぎ [5] 【室内遊戯】
室内で行われる遊び。囲碁・将棋・麻雀など。

室君

むろぎみ 【室君】
播磨(ハリマ)の宿場室津の遊女。また,一般に遊女の意。「―たちを舟に乗せ/謡曲・室君」

室咲き

むろざき [0] 【室咲き】
春に咲く花を,温室で冬のうちに咲かせたもの。また,その花。[季]冬。「―のバラ」

室員

しついん [0][2] 【室員】
(1)その部屋の人員。
(2)室に属している,室長以外の職員。

室堂

むろどう ムロダウ 【室堂】
富山県東部,立山(タテヤマ)西山腹にある溶岩台地。海抜2450メートル。立山信仰登山の基地。トンネルで黒部ダムと通じ,飛騨山脈の観光地。室堂平。

室外

しつがい [2] 【室外】
部屋の外。また,家の外。戸外。屋外。
⇔室内

室外の

しつがい【室外の】
outdoor.→英和
〜で outdoors;→英和
out of doors;outside (of) a room.→英和

室女宮

しつじょきゅう シツヂヨ― [3] 【室女宮】
⇒処女宮(シヨジヨキユウ)

室家

しっか [1] 【室家】
(1)家。住居。
(2)家庭。うちわ。
(3)他人の妻を敬っていう語。内方。「北条殿―,牧御方/東鑑(寿永一)」

室宿

はついぼし ハツヰ― 【室宿】
二十八宿の室(シツ)の和名。ペガサス座のアルファ・ベータ星より成る。

室寿き

むろほき 【室寿き】
〔「むろほぎ」とも〕
新築した家屋をことほぐこと。また,その言葉。「天皇次に起ちて…―して曰(ノタマ)はく/日本書紀(顕宗訓)」

室屋

むろや 【室屋】
「室(ムロ){(3)}」に同じ。「忍坂(オサカ)の大―に人多(サワ)に来入り居り/古事記(中)」

室床

むろどこ [0] 【室床】
茶室の床(トコ)の形式の一。天井・脇(ワキ)壁などのすべての入隅(イリズミ)を壁土で塗りまわしたもの。

室戸

むろと 【室戸】
高知県南東部の市。室戸岬一帯を占める。観光地。遠洋漁業の根拠地。

室戸台風

むろとたいふう 【室戸台風】
1934年(昭和9)9月21日,高知県室戸岬付近に上陸した台風。本州を横断,日本海から三陸沖へ抜けた超大型台風(最低気圧911.9ヘクトパスカル,瞬間風速60メートル)で,全国的に死者・行方不明者三〇六六名を数えた。

室戸岬

むろとざき 【室戸岬】
高知県南東部にある岬。付近はしばしば台風の通路にあたる。冬も温暖で亜熱帯植物が繁茂する。むろとみさき。

室戸阿南海岸国定公園

むろとあなんかいがんこくていこうえん 【室戸阿南海岸国定公園】
室戸岬一帯から徳島県阿南市にかけての海岸公園。隆起や沈降による海岸の景観と亜熱帯性植物群落を特色とする。

室料

しつりょう [2] 【室料】
部屋を借りる料金。部屋代。

室津

むろつ 【室津】
(1)兵庫県御津(ミツ)町にある漁港。「摂播五泊」の一つで,古くから瀬戸内航路の重要な港として栄えた。むろのつ。室の泊(トマリ)。室津の泊。
(2)高知県室戸市の中心集落。港がある。

室津

むろのつ 【室津】
⇒むろつ(室津)(1)

室温

しつおん [0][2] 【室温】
室内の温度。「―を一定に保つ」

室生

むろう ムロフ 【室生】
姓氏の一。

室生

むろう ムロフ 【室生】
奈良県中東部,宇陀(ウダ)郡の村。東部は三重県に接する。

室生寺

むろうじ ムロフ― 【室生寺】
奈良県室生村にある真言宗室生寺派の大本山。山号は宀一(ベンイツ)(室生の略)山,正式寺名は室生山悉地院。680年役小角(エンノオヅノ)の創建と伝える。奈良時代末に興福寺の僧賢璟(ケンケイ)が堂宇を建立,室生竜穴神社の神宮寺となり,のちに空海が再興。雨乞(ゴ)いの霊場として栄えた。女人禁制の高野山に対し,女性の参詣を許したので女人(ニヨニン)高野と称された。金堂・本堂・五重塔ほか,仏像・絵画など平安前期の遺品が多い。

室生犀星

むろうさいせい ムロフ― 【室生犀星】
(1889-1962) 詩人・小説家。金沢市生まれ。本名,照道。別号,魚眠洞。斬新な表現と詩法による「抒情小曲集」「愛の詩集」で,大正期近代抒情詩に期を画した。のち小説に転じ「性に眼覚める頃」「あにいもうと」「杏っ子」「かげろふの日記遺文」などを残す。

室生赤目青山国定公園

むろうあかめあおやまこくていこうえん ムロフ―アヲヤマ―コウヱン 【室生赤目青山国定公園】
奈良県と三重県にまたがる,東海自然歩道沿いの国定公園。室生火山群・青山高原・高見山,赤目四十八滝などの渓谷美や室生寺などの歴史的文化財が特色。

室町

むろまち 【室町】
(1)京都市の市街を南北に走る室町通りの周辺の地域名。中世,室町通りの東,今出川通りの北に室町幕府が置かれた。
(2)東京都中央区北西部の地名。商業地域・問屋街。

室町幕府

むろまちばくふ [5] 【室町幕府】
〔1378年足利三代将軍義満が京都室町の新邸を幕府としたことによる〕
足利氏が京都に開いた幕府。1336年足利尊氏の建武式目制定をもって創始された武家政権。鎌倉幕府の制度・機構をほぼ継承して発足し,南北朝合体によって全国統一政権となった。しかし守護領国制の発展による地方分権化に対抗しえず,特に応仁の乱以降は,群雄割拠の戦国時代と化し,1573年一五代義昭が織田信長に追放され滅亡。足利幕府。
→室町幕府(将軍)[表]
→室町幕府(職制)[表]

室町時代

むろまちじだい [5] 【室町時代】
足利氏が京都室町に幕府を開き,政権を掌握していた時代。足利尊氏が建武式目を制定した1336年から,一五代義昭が織田信長に追放される1573年までをいう。その前期を南北朝時代(1336-1392)とよび,また1467年の応仁の乱以降を戦国時代とよぶことも多い。

室町殿

むろまちどの 【室町殿】
(1)京都室町にあった足利将軍家の邸宅。1378年三代将軍義満の造営。多くの花を植えたので花の御所ともいう。
(2)室町幕府。また,その将軍の称。

室蘭

むろらん 【室蘭】
北海道南西部,太平洋に面する市。胆振(イブリ)支庁所在地。内浦湾に突出する絵鞆(エトモ)半島に抱かれた良港の室蘭港をもつ。重化学工業が発達。

室蘭工業大学

むろらんこうぎょうだいがく 【室蘭工業大学】
国立大学の一。1939年(昭和14)設立の室蘭高等工業学校を前身とし,49年に新制大学となる。本部は室蘭市。

室蘭本線

むろらんほんせん 【室蘭本線】
JR 北海道の鉄道線。長万部(オシヤマンベ)と苫小牧(トマコマイ)・岩見沢(209.3キロメートル),東室蘭と室蘭(8.1キロメートル)間。石狩炭田の石炭積出用として建設された主要幹線。

室長

しつちょう [0][2] 【室長】
官庁・会社などで,室{(2)}の事務を管理し,部下を監督する職。また,その人。「広報―」

室韋

しつい シツヰ 【室韋】
六世紀中頃から一〇世紀にかけて,中国東北部にいた部族。モンゴルとツングースの混血といわれる。

室鰺

むろあじ [2] 【室鰺・鰘】
(1)スズキ目アジ科ムロアジ類の海魚の総称。体は円筒形でわずかに側扁し,背びれと尻びれの後方に小さい離れびれをもつ。マルアジ・オアカムロ・ムロアジ・モロ・クサヤモロなど日本近海に七種が分布。くさやなどの干物にする。
(2){(1)}の一種。全長約35センチメートル。背面は青緑色,腹面は銀白色で,体側に赤褐色の幅広い縦縞が走り,死ぬと黄色に変色する。ぜんごは側線の尾に近い部分にしかない。本州中部以南の暖海に広く分布。アカゼ。ムロ。モロ。
→アジ

室鳩巣

むろきゅうそう 【室鳩巣】
(1658-1734) 江戸中期の儒学者。江戸の人。名は直清。加賀藩に仕え,藩命により木下順庵に朱子学を学ぶ。のち,新井白石の推挙により幕府の儒官となり,将軍吉宗の侍講。著「六諭衍義大意(リクユエンギタイイ)」「赤穂義人録」「駿台雑話」など。

宥む

なだ・む 【宥む】 (動マ下二)
⇒なだめる

宥める

なだめる【宥める】
calm;→英和
soothe;→英和
appease.→英和
宥めすかす coax <a person into doing> .→英和

宥める

なだ・める [3] 【宥める】 (動マ下一)[文]マ下二 なだ・む
(1)怒りや不満をやわらげて気持ちを穏やかにする。「はやる部下を―・める」「―・めたりすかしたりして子供の機嫌を直す」
(2)罪あるいは罪人に対して,寛大な取り扱いをする。「例あらむにまかせて―・むる事なく厳しう行へ/源氏(乙女)」

宥め賺す

なだめすか・す [5] 【宥め賺す】 (動サ五[四])
機嫌をとったり,おだてたりする。「いやがる子供を―・して,病院へ連れていく」

宥る

なだま・る 【宥る】 (動ラ四)
しずまる。和らぐ。「神の忿(イカリ)も忽ちに―・り給ひぬ/太平記 12」

宥免

ゆうめん イウ― [0] 【宥免】 (名)スル
罪を大目にみてゆるすこと。宥恕(ユウジヨ)。「禊祓懺悔善に帰する者を―するは各国の神道仏乗に於て取る所なり/明六雑誌 10」

宥和

ゆうわ イウ― [0] 【宥和】 (名)スル
相手の態度を大目にみて仲よくすること。

宥和政策

ゆうわせいさく イウ― [4] 【宥和政策】
現状打破をはかる他国の強硬な外交政策に対して,ある程度の譲歩をして衝突を避け,当面の安定を維持しようとする外交政策。第二次大戦勃発(ボツパツ)前にイギリス首相チェンバレンがドイツに対してとった政策に代表される。

宥和政策

ゆうわ【宥和政策】
an appeasement policy.

宥恕

ゆうじょ イウ― [1] 【宥恕】 (名)スル
寛大な心で許すこと。見のがしてやること。「長文なれば略して挙ず看官(ミルヒト)幸ひに―せよ/近世紀聞(延房)」

宦女

かんにょ クワン― [1] 【官女・宦女】
⇒かんじょ(官女)

宦官

かんがん クワングワン [0][3] 【宦官】
去勢された男子で貴族や宮廷に仕えた者。古代オリエント・ギリシャ・ローマ・イスラム世界にみられ,中国では春秋戦国時代に現れてしばしば権力を握り,後漢・唐・明の滅亡の一因をなした。宦者。閽寺(コンジ)。寺人。閹官(エンカン)。刑余。

宦官症

かんがんしょう クワングワンシヤウ [0] 【宦官症】
思春期前に精巣を摘出したためにおこる,雄性ホルモン欠乏症状。

宦者

かんじゃ クワン― [1] 【宦者】
「宦官(カンガン)」に同じ。

宦遊

かんゆう クワンイウ [0] 【官遊・宦遊】
(1)官命で遠地に行くこと。
(2)官吏となって郷里を遠く離れること。

みや [0] 【宮】
〔「御屋」の意〕
(1)神をまつってある御殿。神社。「お―参り」「鎮守の―」「―大工(ダイク)」
(2)皇居。また,宮殿。「藤原の―」
(3)皇族の称。「姫―」「女三の―」
(4)親王および親王家を敬っていう語。「―さま」「三笠の―」

みや【宮】
a shrine;→英和
a prince (皇族).→英和

きゅう [1] 【宮】
(1)宮殿。
(2)中国・日本の音楽理論でいう五音(ゴイン)のうち,最も低い音。五音の基礎音とされる。
→五音
(3)「宮刑」の略。

みや 【宮】
姓氏の一。

宮の渡し

みやのわたし 【宮の渡し】
旧東海道で,尾張の宮(名古屋市熱田)から桑名までの海上七里の渡し。七里の渡し。

宮ヶ瀬ダム

みやがせダム 【宮ヶ瀬―】
神奈川県西部,相模川支流の中津川にある重力式コンクリート-ダム。堤高155メートル,長さ約400メートル。

宮中

きゅうちゅう【宮中】
the (Imperial) Court.〜で at Court.

宮中

くじゅう 【宮中】
禁裏。禁中。きゅうちゅう。「―などにて,かやうなる秋の月に/源氏(椎本)」

宮中

きゅうちゅう [1][0] 【宮中】
(1)宮殿の中。特に皇居の中。禁中。
(2)神社の境内。

宮中三殿

きゅうちゅうさんでん [5] 【宮中三殿】
宮中にある,賢所(カシコドコロ)・皇霊殿・神殿の総称。

宮中喪

きゅうちゅうも [3] 【宮中喪】
天皇家の服喪。皇室服喪令によって定められていたが,1947年(昭和22)廃止。

宮中杖

きゅうちゅうじょう [3] 【宮中杖】
「鳩杖(キユウジヨウ)」に同じ。

宮中某重大事件

きゅうちゅうぼうじゅうだいじけん 【宮中某重大事件】
大正時代,皇太子妃決定をめぐる紛糾事件。1920年(大正9)皇太子妃として久邇宮良子が内定したことに対し,元老山県有朋らが,母系に色盲遺伝があるとして反対したため紛糾したが,翌年内定不変更の発表で決着した。

宮中歌会始め

きゅうちゅううたかいはじめ [9][1][5] 【宮中歌会始め】
⇒歌会始(ウタカイハジ)め

宮中顧問官

きゅうちゅうこもんかん [6] 【宮中顧問官】
旧憲法下で,宮内大臣の諮問に応じた勅任の官職。国家に勲功のあった者の中から選ばれた。1945年(昭和20)廃止。

宮之城

みやのじょう ミヤノジヤウ 【宮之城】
鹿児島県北西部,薩摩郡の町。川内(センダイ)川中流域を占める交通の要衝。竹細工を特産。

宮之浦岳

みやのうらだけ 【宮之浦岳】
屋久島中央部にある山。海抜1935メートル。九州地方の最高峰。屋久杉の原生林がある。

宮人

きゅうじん [0] 【宮人】
宮中に仕える人。多く女官をいう。

宮人

みやびと 【宮人】
〔古くは「みやひと」〕
(1)宮中に仕えている人。宮仕えする人。「―の脚結(アユイ)の小鈴/古事記(下)」
(2)神に仕える人。神主。「皇祖(スメロキ)の神の―ところつら/万葉 1133」

宮仕え

みやづかえ [3] 【宮仕え】 (名)スル
(1)宮中に仕えること。貴人に仕えること。みやづかい。「―に出る」「―に出でたちて,思ひかけぬさいはひ取り出づるためしども/源氏(帚木)」
(2)勤めを持つこと。人に仕えること。みやづかい。「すまじきものは―」
(3)奉仕すること。仕えること。「舅御の臥悩の抱きかかへ,―は嫁の役/浄瑠璃・冥途の飛脚(下)」

宮仕えする

みやづかえ【宮仕えする】
serve in the court;→英和
be in a person's employ.

宮仕ひ

みやづかい 【宮仕ひ】 (名)スル
「みやづかえ(宮仕)」に同じ。「此年比も―よくして候ひつるが/宇治拾遺 1」

宮仕ふ

みやづか・う 【宮仕ふ】
■一■ (動ハ四)
(1)奉公する。お仕えする。宮廷に仕える。「祝詞の師といふは神にことさら睦まじく―・ふものなり/とはずがたり 4」
(2)(他動詞として用い)召し使う。奉公させて使う。「さて―・ふに,かひがひしくまめにて/著聞 16」
■二■ (動ハ下二)
(1)宮殿の造営に奉仕する。「田跡川の滝を清みか古ゆ―・へけむ多芸(タギ)の野の上に/万葉 1035」
(2)奉公する。お仕えする。「一条の二位の入道能保のもとに,下太友正といふ随身,おさなくより―・へけり/著聞 16」

宮仕へ人

みやづかえびと 【宮仕へ人】
宮仕えをする人。宮中に奉公する人。「兄弟(ハラカラ)など―にて来通ふ/源氏(夕顔)」

宮仕へ所

みやづかえどころ 【宮仕へ所】
宮仕えをする所。「家にても―にても/枕草子 28」

宮代

みやしろ 【宮代】
埼玉県東部,南埼玉郡の町。古利根川の右岸に位置。東武動物公園がある。

宮体

きゅうたい [0] 【宮体】
中国,六朝(リクチヨウ)時代の梁(リヨウ)から唐初にかけて流行した艶詩のスタイル。梁の簡文帝の皇太子時代に東宮御所から広まったのでこの名がある。宮体詩の選集として「玉台新詠」がある。

宮作り

みやづくり [3] 【宮作り】 (名)スル
宮殿を造営すること。「昔,素戔嗚尊(スサノオノミコト),出雲国曾我の里に―し給ひしに/平家 11」

宮僧

くそう 【宮僧】
「社僧(シヤソウ)」に同じ。

宮僧

きゅうそう [0] 【宮僧】
諸社の神宮寺・別当寺を管理していた僧。宮僧(クソウ)。社僧。

宮儕

みやばら 【宮儕】
〔「ばら」は接尾語〕
宮たち。宮の人々。皇族の人々。「院・―の屋あまたあるに/枕草子 177」

宮入り

みやいり [0] 【宮入り】 (名)スル
祭礼の練り物が神社の境内に繰り込むこと。

宮入貝

みやいりがい [4] 【宮入貝】
カタヤマガイの別名。
〔日本住血吸虫の中間宿主となることを発見した宮入慶之助にちなむ命名〕

宮内

くない 【宮内】
(1)皇居のうち。宮中。
(2)「宮内省」の略。

宮内卿

くないきょう 【宮内卿】
(?-1204頃) 鎌倉前期の女流歌人。源師光(モロミツ)の女(ムスメ)。後鳥羽院の女房。俊成女とともに後鳥羽院歌壇の二大女流歌人として活躍。新古今和歌集以下の勅撰集に四三首入集。一〇代で没。

宮内卿

くないきょう [0] 【宮内卿】
宮内省{(1)}の長官。

宮内大臣

くないだいじん [4] 【宮内大臣】
旧制で,宮内省の長官。内閣から独立した地位にあり,皇室事務をつかさどった。

宮内官

くないかん [2] 【宮内官】
旧制で,宮内省を初め皇居の諸官署に勤務した役人。

宮内庁

くないちょう【宮内庁】
the Imperial Household Agency.

宮内庁

くないちょう [2] 【宮内庁】
総理府の外局の一。皇室関係の国家事務および天皇の国事行為に関する事務を担当する。1947年(昭和22)宮内省を縮小して宮内府を設置,49年に宮内庁となる。

宮内省

くないしょう [2] 【宮内省】
(1)律令制の八省の一。太政官の右弁官に属し,宮中の衣食住を中心とする大膳職・木工寮・大炊寮などを管轄。
(2)1869年(明治2)設置され,宮中事務をつかさどった官庁。
→宮内庁

宮処

みやどころ 【宮処】
(1)神の鎮座する所。神社のある所。「松が根に浪こす浦の―いつ住みよしと/続後撰(神祇)」
(2)皇居のある所。宮居。「三諸(ミモロ)の山の離(トツ)―/万葉 3231」

宮出し

みやだし [0] 【宮出し】
(みこしなどを)神社から出すこと。

宮刑

きゅうけい [0] 【宮刑】
古代中国の五刑の一。男子は去勢,女子は生涯宮中に幽閉された。死刑に次ぐ重刑。腐刑。宮。

宮原

みやはら 【宮原】
姓氏の一。

宮原二郎

みやはらじろう 【宮原二郎】
(1858-1918) 海軍機関中将。駿河の人。1897年(明治30)宮原式汽缶の特許を取得。日露戦争前後から軍艦や商船に採用され,欧米技術への依存から脱却する第一歩となった。のち東大教授。

宮参り

みやまいり [3] 【宮参り】 (名)スル
(1)神社に参詣すること。
(2)子供が生まれてから,初めて産土神(ウブスナガミ)に参詣すること。うぶすなまいり。

宮参り

みやまいり【宮参り】
a new-born baby's first visit to the shrine.→英和

宮古

みやこ 【宮古】
岩手県東部,宮古湾に臨む市。三陸地方有数の漁港。水産加工・製材業も発達する。

宮古上布

みやこじょうふ [4] 【宮古上布】
沖縄県宮古島で織られる極上の苧麻(チヨマ)紺上布。慶長より明治中期まで薩摩上布とよばれていたもの。

宮古島

みやこじま 【宮古島】
宮古諸島の主島。全島平坦な隆起珊瑚礁の島。サトウキビを栽培。面積159平方キロメートル。

宮古翡翠

みやこしょうびん [4] 【宮古翡翠】
ブッポウソウ目カワセミ科の鳥。日本固有種。頭と下面は橙褐色,背・翼・尾は暗緑青色。1887年(明治20)宮古島で採集したとされる標本一体があるのみの絶滅種。

宮古諸島

みやこしょとう 【宮古諸島】
沖縄県,沖縄島と八重山諸島の間にある諸島。宮古島を主島とする。サトウキビ栽培が盛ん。宮古列島。

宮古路

みやこじ ミヤコヂ 【宮古路】
浄瑠璃太夫の家名。

宮古路節

みやこじぶし ミヤコヂ― 【宮古路節・都路節】
〔宮古路豊後掾(ブンゴノジヨウ)が創始したところからの名〕
豊後節の別名。

宮古路豊後掾

みやこじぶんごのじょう ミヤコヂ― 【宮古路豊後掾】
(初世)(1660?-1740) 江戸中期の浄瑠璃太夫。京都の人。都一中の門弟で都国太夫半中と称したが,のち独立して宮古路国太夫と改称。その後,豊後掾を受領,1734年頃江戸に下って人気を得たが,36年豊後節が禁止されたため,京都に戻り,間もなく没した。

宮号

みやごう [0][3] 【宮号】
一家を立てた皇族に賜る称号。

宮号

ぐうごう [3] 【宮号】
神社の称号の一。大神宮・神宮など。

宮司

ぐうじ [1] 【宮司】
(1)神社の長である神官。古くは神社の造営・収税などのことをつかさどる者,のちには祭祀(サイシ)・祈祷(キトウ)に従う神職者を広くいった。明治以降の神社制度では官幣社・国幣社の主管者をいい,戦後,社格制度が廃止されてからは一般神社の主管者をもいう。
(2)伊勢神宮で,祭主に次ぐ役。大宮司と少宮司がある。
(3)春宮坊(トウグウボウ)・中宮職などの職員。

宮司

ぐうじ【宮司】
the chief priest of a shrine.→英和

宮司

みやづかさ [3] 【宮司】
(1)中宮職・春宮(トウグウ)坊のこと。また,その職員。
(2)神官。宮司(グウジ)。

宮咩

みやのめ 【宮咩】
「宮咩祭(ミヤノメノマツリ)」の略。

宮咩祭

みやのめのまつり 【宮咩祭】
昔,正月・一二月の初午(ハツウマ)の日に,高皇産霊尊(タカミムスヒノミコト)以下六柱の神をまつって,禍を除き幸福を祈った行事。みやのべのまつり。

宮地

みやち [0] 【宮地】
〔「みやじ」とも〕
神社の境内。神地。社地。

宮地岳線

みやじだけせん ミヤヂダケ― 【宮地岳線】
西日本鉄道の鉄道線。福岡県貝塚・津屋崎間,20.8キロメートル。福岡市の近郊鉄道。

宮地芝居

みやちしばい [4] 【宮地芝居】
江戸時代,劇場としての公許を得ず寺社奉行の管轄下で,社寺の境内で興行した小芝居。屋根や櫓(ヤグラ)がなく,幕は緞帳(ドンチヨウ)を用いた。宮芝居。

宮城

みやぎ 【宮城】
姓氏の一。

宮城

きゅうじょう [0] 【宮城】
天皇の住居。皇居。
→皇居

宮城

みやぎ 【宮城】
東北地方中部の県。かつての陸前国の大部分と磐城国の一部を占める。東は太平洋に面する。西部は奥羽山脈で,北東部の北上高地から南へ牡鹿(オシカ)半島がのび,南西に仙台湾を抱く。中央部は仙台平野。県庁所在地,仙台市。

宮城学院女子大学

みやぎがくいんじょしだいがく 【宮城学院女子大学】
私立大学の一。1886年(明治19)創立の宮城女学校を源に,1949年(昭和24)現名の新制大学として設立。本部は仙台市青葉区。

宮城教育大学

みやぎきょういくだいがく 【宮城教育大学】
国立大学の一。東北大学教育学部の教員養成課程を移管し,1965年(昭和40)に設立。本部は仙台市青葉区。

宮城流

みやぎりゅう 【宮城流】
和算の一流派。江戸中期,京都の宮城清行からはじまる。

宮城道雄

みやぎみちお 【宮城道雄】
(1894-1956) 箏曲演奏家・作曲家。兵庫県生まれ。六歳頃失明したが,生田流中島検校に師事して箏を学び,早くから演奏・作曲に活躍。古来の楽器の改良に努力し,東京芸術大学で指導に当たった。作品「水の変態」「春の海」「桜変奏曲」「越天楽変奏曲」など。

宮城野

みやぎの 【宮城野】
陸奥国宮城郡の平野。現在の宮城県仙台市宮城野。かつては萩の名所。((歌枕))「―のもとあらの小萩露を重み風をまつごと君をこそまて/古今(恋四)」

宮城野信夫

みやぎのしのぶ 【宮城野信夫】
人形浄瑠璃「碁太平記白石噺」の通称。また,その両主人公である姉妹。

宮城野萩

みやぎのはぎ [4] 【宮城野萩】
マメ科の落葉低木。本州の日本海沿岸の山地に自生,庭木とされる。高さ1メートル以上となり,枝はしだれる。葉は三出複葉。夏から秋にかけ,長い総状花序に紅紫色の蝶形花をつける。夏萩。

宮大夫

みやのだいぶ 【宮大夫】
中宮職の長官。中宮の大夫。

宮大工

みやだいく [3] 【宮大工】
神社・仏閣などの建築を専門にする大工。

宮奉行

みやぶぎょう [3] 【宮奉行】
江戸幕府の職制。駿河にある久能山東照宮の護衛役。榊原氏の世襲。久能門番。

宮女

きゅうじょ [1] 【宮女】
宮中に仕える女。女官。

宮嬪

きゅうひん [0] 【宮嬪】
宮中の女官。宮女。

宮守

みやもり [0][2] 【宮守(り)】
神社の番をする人。

宮守り

みやもり [0][2] 【宮守(り)】
神社の番をする人。

宮室

きゅうしつ [0] 【宮室】
(1)帝王・天皇の宮殿。
(2)帝王・天皇の一族。

宮宰

きゅうさい [0] 【宮宰】
メロビング朝フランク王国の官職。家政をつかさどる宮廷職が行政職に変化,王権の衰退により政治の実権者となった。
→カール=マルテル

宮家

みやけ [0][2] 【宮家】
(1)宮号を賜った皇族の家。
(2)親王・諸王の家。

宮寺

みやでら [0] 【宮寺】
⇒神宮寺(ジングウジ)

宮寺

ぐうじ [1] 【宮寺】
神社に付属した寺院。神宮寺(ジングウジ)。みやでら。

宮居

みやい [0] 【宮居】 (名)スル
(1)神が鎮座すること。また,その所。神社。「神代よりつもりの浦に―して/千載(神祇)」
(2)皇居を定めること。また,その所。皇居。「乙訓に―し給ふ/平家 5」

宮島

みやじま 【宮島】
厳島(イツクシマ)の別名。

宮島細工

みやじまざいく [5] 【宮島細工】
厳島(イツクシマ)で作られる木工芸品。肥松(コエマツ)の盆・杓子など。

宮島航路

みやじまこうろ [5] 【宮島航路】
JR 西日本の鉄道連絡航路。広島県宮島口と宮島間,1キロメートル。厳島(イツクシマ)と本土を結ぶ。

宮崎

みやざき 【宮崎】
(1)九州地方南東部の県。かつての日向(ヒユウガ)国を占める。東は太平洋の日向灘に臨み,宮崎平野がある。北部・北西部は九州山地,南西部は霧島火山群,南部は鰐塚(ワニツカ)山地となる。県庁所在地,宮崎市。
(2)宮崎県中南部の市。県庁所在地。大淀川河口の宮崎平野に位置する。南部海岸に青島がある。
(3)宮城県北西部,加美郡の町。奥羽山脈の東側に広がる。
(4)福井県中部,丹生郡の村。中世,越前焼の産地として,大窯業地を形成。

宮崎

みやざき 【宮崎】
姓氏の一。

宮崎八郎

みやざきはちろう 【宮崎八郎】
(1851-1877) 自由民権運動家。肥後の人。滔天の兄。尺振八・西周に師事。熊本で植木学校創設,民権論を主張した。西南戦争で西郷軍に加わり戦死。

宮崎公立大学

みやざきこうりつだいがく 【宮崎公立大学】
公立大学の一。1992年(平成4)創立。本部は宮崎市。

宮崎医科大学

みやざきいかだいがく 【宮崎医科大学】
国立大学の一。1974年(昭和49)設立。本部は宮崎県清武町。

宮崎友禅

みやざきゆうぜん 【宮崎友禅】
江戸中期,京都の絵師。友禅染の創始者とされる。元禄(1688-1704)頃に扇絵の意匠を染め出した文様が友禅模様としてもてはやされたというが,確実なことは不明。生没年未詳。

宮崎国際大学

みやざきこくさいだいがく 【宮崎国際大学】
私立大学の一。1993年(平成5)設立。本部は宮崎県清武町。

宮崎大学

みやざきだいがく 【宮崎大学】
国立大学の一。宮崎農林専・宮崎師範・同青年師範・宮崎工専が合併して49年(昭和24)新制大学となる。本部は宮崎市。

宮崎安貞

みやざきやすさだ 【宮崎安貞】
(1623-1697) 江戸前期の農学者。安芸の人。通称は文太夫。各地の農業を見聞,筑前で農業を営み農民を指導。自らの経験と中国農書・本草書などをもとに「農業全書」を著す。

宮崎寒雉

みやざきかんち 【宮崎寒雉】
(1633-1712) 江戸中期の釜師。能登の人。本名は義一。子孫は前田家の御用釜師として代々仕えた。

宮崎市定

みやざきいちさだ 【宮崎市定】
(1901-1995) 東洋史学者。長野県生まれ。京大教授。宋代を中心とする中国史,アジア史を研究。著「九品官人法の研究」「中国史」など。

宮崎平野

みやざきへいや 【宮崎平野】
宮崎県中部,日向灘に沿って広がる平野。南部を横切る大淀川河口付近に宮崎市市街地が立地。日向平野。

宮崎文庫

みやざきぶんこ 【宮崎文庫】
三重県伊勢市の豊宮崎の地にあった文庫。度会延佳(ワタライノブヨシ)らが1648年外宮祠官の修学のために設立。明治末年,神宮文庫に合併。豊宮崎文庫。

宮崎湖処子

みやざきこしょし 【宮崎湖処子】
(1864-1922) 詩人・小説家・評論家・牧師。筑前生まれ。本名,八百吉。別号,八面楼主人など。東京専門学校卒。民友社系の浪漫主義文学者。温雅・素朴な作風で,出世作「帰省」は田園情趣の理想主義的文学観が顕著。著「人生私観」「湖処子詩集」など。

宮崎滔天

みやざきとうてん 【宮崎滔天】
(1871-1922) 中国革命の援助者。熊本県生まれ。本名は寅蔵。来日中の孫文らと交わり,中国革命同盟会の結成を援助。辛亥革命後中国に渡り革命運動を支援した。著「三十三年之夢」「革命評論」ほか。

宮崎産業経営大学

みやざきさんぎょうけいえいだいがく 【宮崎産業経営大学】
私立大学の一。1987年(昭和62)設立。本部は宮崎市。

宮崎神宮

みやざきじんぐう 【宮崎神宮】
宮崎市神宮にある神社。神日本磐余彦天皇(カンヤマトイワレヒコノスメラミコト)(神武天皇)を主祭神とし,鸕鷀草葺不合尊(ウガヤフキアエズノミコト)・玉依姫命(タマヨリビメノミコト)を配祀(ハイシ)。

宮川

みやがわ 【宮川】
三重県南部を流れる川。大台ヶ原山に発し,北東流して伊勢湾に注ぐ。上流に原生林で知られる大杉谷がある。長さ91キロメートル。

宮川

みやがわ ミヤガハ 【宮川】
姓氏の一。

宮川派

みやがわは ミヤガハ― 【宮川派】
浮世絵の一流派。宮川長春を祖とし門下の宮川一笑・宮川長亀・宮川春水らが形成,のち勝川派に受け継がれた。

宮川町

みやがわちょう ミヤガハチヤウ 【宮川町】
京都の鴨川東岸,四条以南一帯の地。江戸時代,陰間茶屋があった。

宮川長春

みやがわちょうしゅん ミヤガハチヤウシユン 【宮川長春】
(1682-1752) 江戸中期の浮世絵師。尾張の人。柔軟な線描と美しい彩色で肉筆美人画を描いた。版画は残していない。宮川派の祖。

宮巡り

みやめぐり [3] 【宮巡り】
諸所の神社を巡拝すること。特に,伊勢神宮の内宮・外宮を初めとして,摂社・末社を参拝して回ること。

宮座

みやざ [0] 【宮座】
氏子の一部によって組織され,氏神の神事を行う祭祀(サイシ)集団。近畿地方を主として,西日本に多い。室町時代頃から顕著になった。宮仲間。宮講。

宮廷

きゅうてい [0] 【宮廷】
天皇・国王のいる所。王宮・皇居など。

宮廷

きゅうてい【宮廷】
the Court.〜で at Court.

宮廷文学

きゅうていぶんがく [5] 【宮廷文学】
宮廷を中心として発達した文学。宮廷生活を描き,また宮廷生活者がその担い手となった。日本では平安時代の源氏物語を代表とする女流文学,歌集・日記などをさす。

宮廷語

きゅうていご [0] 【宮廷語】
宮廷の人々の間で使われる特殊な語。「おもうさま(お父様)」「おたあさま(お母様)」の類。

宮廷費

きゅうていひ [3] 【宮廷費】
皇室費の一。内廷諸費以外の宮廷の諸費にあてる。宮内庁の経理に属する公金。

宮彫

みやぼり [0] 【宮彫(り)】
神社・仏閣などの,柱・欄間(ランマ)・蟇股(カエルマタ)・妻飾りなどに施した彫刻。「―大工」「―師」

宮彫り

みやぼり [0] 【宮彫(り)】
神社・仏閣などの,柱・欄間(ランマ)・蟇股(カエルマタ)・妻飾りなどに施した彫刻。「―大工」「―師」

宮掌

くじょう [0] 【宮掌】
伊勢神宮の神職の一。権禰宜(ゴンノネギ)の次位。定員四〇名。熱田神宮にも若干名ある。みやじょう。

宮方

みやがた [0] 【宮方】
南北朝時代の南朝(吉野)側についた勢力。
⇔武家方

宮曼荼羅

みやまんだら [3] 【宮曼荼羅】
本地垂迹(スイジヤク)説から生まれた神道曼荼羅の一種。参詣者に神社の縁起と霊験を説くために作られ,特に,神域や社殿の景観を重点的に描き出したもの。山王宮曼荼羅・春日宮曼荼羅など。

宮木

みやぎ [0] 【宮木】
(1)宮殿を造るための用材。
(2)宮殿に生えている樹木。

宮本

みやもと 【宮本】
姓氏の一。

宮本三郎

みやもとさぶろう 【宮本三郎】
(1905-1974) 洋画家。石川県生まれ。戦争記録画に佳作を残す。晩年は舞妓・裸婦の連作で知られる。

宮本常一

みやもとつねいち 【宮本常一】
(1907-1981) 民俗学者。山口県大島生まれ。天王寺師範卒。日本各地を歩き,村に生きる人々の姿を温かく描いた民俗誌を数多く残す。著「忘れられた日本人」「家郷の訓」など。

宮本武蔵

みやもとむさし 【宮本武蔵】
(1584-1645) 江戸初期の剣豪。美作(ミマサカ)の人という。名は政名,号は二天。諸国を修業して二刀流を創始し,吉岡清十郎・佐々木小次郎を破ったことで名高い。水墨画をよくした。水墨画「枯木鳴鵙(ゲキ)図」,著「五輪書」

宮本百合子

みやもとゆりこ 【宮本百合子】
(1899-1951) 小説家。東京小石川生まれ。本名,ユリ。旧姓,中条。宮本顕治の妻。日本女子大中退。「貧しき人々の群」で文壇に登場。戦闘的プロレタリア作家,民主主義文学のリーダーとして活躍。小説「伸子」「播州平野」「道標」など。

宮柊二

みやしゅうじ 【宮柊二】
(1912-1986) 歌人。本名,肇。新潟県生まれ。長岡中学卒。戦後の荒廃した現実を凝視しながら孤独な魂に迫る。戦争体験を歌う「山西省」ほか,歌集「小紺珠」「日本挽歌」など。

宮様

みやさま [0] 【宮様】
皇族を敬っていう語。

宮武

みやたけ 【宮武】
姓氏の一。

宮武外骨

みやたけがいこつ 【宮武外骨】
(1867-1955) 文化史家・ジャーナリスト。香川県生まれ。本名は亀四郎。廃姓外骨とも。特異な活動はしばしば筆禍事件を起こす。東大の明治新聞雑誌文庫主任。著「私刑類纂」など。

宮殿

きゅうでん【宮殿】
a palace.→英和

宮殿

きゅうでん [0] 【宮殿】
(1)天皇・国王の住む御殿。
(2)神をまつる建物。神殿。

宮毘羅

くびら 【宮毘羅】
「金毘羅(コンピラ)」に同じ。宮毘羅大将。

宮水

みやみず [2][0] 【宮水】
兵庫県灘(ナダ)地区の酒造に用いられる地下水。西宮市の久保町・石在町・東町あたりから湧出する。天保年間(1830-1844)より酒造の霊水として貴ばれた。

宮沢

みやざわ ミヤザハ 【宮沢】
姓氏の一。

宮沢俊義

みやざわとしよし ミヤザハ― 【宮沢俊義】
(1899-1976) 憲法学者。長野市生まれ。東大教授。自由主義的・合理主義的憲法理論を展開。著「日本国憲法」

宮沢賢治

みやざわけんじ ミヤザハケンヂ 【宮沢賢治】
(1896-1933) 詩人・童話作家。岩手県生まれ。盛岡高等農林卒。花巻で農業指導者として活躍のかたわら創作。自然と農民生活で育まれた独特の宇宙的感覚や宗教的心情にみちた詩と童話を残した。生涯,法華経を敬信。童話「銀河鉄道の夜」「風の又三郎」,詩集「春と修羅」など。

宮津

みやづ 【宮津】
京都府北部,若狭湾西部の宮津湾に臨む市。近世,京極氏の城下町,西廻船の港町として繁栄。籠(コノ)神社・成相(ナリアイ)寺,名勝「天橋立」がある。

宮滝

みやたき 【宮滝】
奈良県吉野郡吉野町の地名。吉野川の北岸にあり,古来激流の景勝で知られる。宮滝遺跡があり,吉野宮跡と推定されている。((歌枕))「宮の滝むべも名におひて聞こえけり落つる白泡の玉と響けば/後撰(雑三)」

宮漏

きゅうろう [0] 【宮漏】
宮中にある水時計。

宮瀬

みやせ 【宮瀬】
姓氏の一。

宮瀬竜門

みやせりゅうもん 【宮瀬竜門】
(1719-1771) 江戸中期の儒者・漢詩人。紀州の人。名は維翰,字(アザナ)は文翼,竜門は号。漢族の末裔として劉姓を称した。江戸に出て古文辞学を修め,六如らを教えた。著「竜門先生文集」

宮田

みやた 【宮田】
福岡県北部,鞍手(クラテ)郡の町。かつて筑豊炭田の炭鉱町として栄え,日本最大の人口をもつ町であった。

宮相

きゅうしょう [0] 【宮相】
宮内(クナイ)大臣の略。

宮相撲

みやずもう [3] 【宮相撲】
(秋祭りなどに)神社の境内で興行する相撲。[季]秋。

宮社

ぐうしゃ [1] 【宮社】
宮号を称する神社。明治神宮・鹿島神宮・香取神宮など。

宮禁

きゅうきん [0] 【宮禁】
皇居。宮廷。禁中。

宮簀媛

みやずひめ 【宮簀媛】
尾張の国造(クニノミヤツコ)の祖先。日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の妃。尊は東征の帰途,草薙(クサナギ)の剣(ツルギ)を媛に預け,媛は神剣をまつって熱田神宮の起源をなしたという。

宮籠り

みやごもり [3] 【宮籠り】
祈願などのために神社にこもること。

宮腹

みやばら 【宮腹】
皇女の腹から生まれること。また,その生まれた人。「―の中将は/源氏(帚木)」

宮芝居

みやしばい [3] 【宮芝居】
⇒宮地芝居(ミヤチシバイ)

宮薗節

みやぞのぶし [0] 【宮薗節】
⇒薗八節(ソノハチブシ)

宮詣で

みやもうで [3] 【宮詣で】 (名)スル
「宮参り」に同じ。

宮路

みやじ 【宮道・宮路】
(1)宮殿に通ずる道。「組の緒垂(シ)でて―通はむ―通はむ/神楽歌」
(2)神社に参詣する道。参道。「―正しき春日野の寺にもいざや参らん/謡曲・采女」

宮辺

みやわたり 【宮辺】
〔「わたり」は,あたりの意〕
皇族や中宮などの身辺。また,その邸のあたり。「この―のことを殿上人もなにも目なれて/紫式部日記」

宮道

みやじ 【宮道・宮路】
(1)宮殿に通ずる道。「組の緒垂(シ)でて―通はむ―通はむ/神楽歌」
(2)神社に参詣する道。参道。「―正しき春日野の寺にもいざや参らん/謡曲・采女」

宮遷し

みやうつし [3] 【宮遷し】 (名)スル
⇒遷宮(セングウ)

宮部

みやべ 【宮部】
姓氏の一。

宮部金吾

みやべきんご 【宮部金吾】
(1860-1951) 植物学者。江戸下谷の生まれ。札幌農学校に学び,キリスト教に入信。樺太・千島・北海道など北方植物を調査研究し,生物分布境界線(宮部線)を設定。また,日本の植物病理学の基礎を築いた。北大教授。

宮部鼎蔵

みやべていぞう 【宮部鼎蔵】
(1820-1864) 幕末の志士。肥後の医家の生まれ。横井小楠とともに熊本藩の志士の領袖(リヨウシユウ)。吉田松陰と東北を巡遊,のち上京して尊攘運動に参加。八月一八日の政変後,長州藩のために画策するが,池田屋で新撰組に襲われ自刃した。

宮重大根

みやしげだいこん [5] 【宮重大根】
ダイコンの一品種。愛知県西春日井郡の宮重が本場。根は首の部分が緑色。肉質は軟らかく,甘みに富み,切り干しに適する。尾張大根。

宮門

きゅうもん [0] 【宮門】
(1)宮殿・王宮の門。
(2)内裏(ダイリ)の外郭の門。

宮門跡

みやもんぜき [3] 【宮門跡】
寺院格式の一。古く,法親王,または入道親王が住職となっていた寺院。仁和寺・輪王寺・青蓮(シヨウレン)院・知恩院など。

宮闈

きゅうい 【宮闈】
宮中で后妃の居所。「位を―にただしくして/保元(下・古活字本)」

宮闕

きゅうけつ [0] 【宮闕】
〔闕は宮門の意〕
皇居。宮殿。

宮雀

みやすずめ [3] 【宮雀】
(1)神社に住んでいる雀。
(2)神社に仕える身分の低い神官を卑しめていう語。「憎い奴の,―の分として/狂言記・禰宜山伏」

みこともち 【宰・司】
大化前代,天皇の命令を受けて地方に赴き政務をつかさどった者。「十二に曰はく―・国造(クニノミヤツコ),百姓に斂(オサメト)ることなかれ/日本書紀(推古訓)」

宰予

さいよ 【宰予】
中国,春秋時代の魯(ロ)の人。孔門十哲の一人。字(アザナ)は子我。通称,宰我。子貢とともに弁舌をもって知られた。生没年未詳。

宰吏

さいり 【宰吏】
国司の唐名。「諸国の―・諸衛の官人/平治(上・古活字本)」

宰府

さいふ 【宰府】
「大宰府(ダザイフ)」の略。また,大宰府の置かれた地。「これは筑前の―に居住の僧にて候/謡曲・輪蔵」

宰相

さいしょう【宰相】
the prime minister.

宰相

さいしょう [0] 【宰相】
(1)首相。総理大臣。「鉄血―」
(2)昔,中国で,天子を補佐して政務を処理する最高の官。丞相(ジヨウシヨウ)。
(3)参議の唐名。相公(シヨウコウ)。

宰相中将

さいしょうのちゅうじょう 【宰相中将】
宰相(参議)で近衛中将を兼任するもの。

宰衡

さいこう [0] 【宰衡】
〔古代中国で,伊尹が殷の阿衡,周公が周の大宰の位につき,天子を補佐したことによる〕
天子の補佐。宰相。

宰輔

さいほ [1] 【宰輔】
天子を助けて,政治をつかさどる人。宰相。「―の職に任ぜられし時/西国立志編(正直)」

宰領

さいりょう [3][1] 【宰領】 (名)スル
(1)多くの人を取り締まること。監督すること。
(2)中世以降,荷物運搬などの仕事をする者を監督し取り締まること。また,その人。
(3)団体旅行などの世話をすること。また,その人。「祖母と妹二人と弟一人とを―して函根の蘆の湯に行かねばならなかつた/大津順吉(直哉)」

がい [1] 【害】
ものごとのさまたげとなるような悪いこと。
⇔益
「人に―をなす」「健康に―がある」

がい【害】
[危害]harm;→英和
injury;→英和
damage (損害);→英和
ill effects <of smoking> (悪影響).〜のある(ない) harmful(-less).〜する[になる]injure <one's health> ;→英和
do harm <to> ;hurt <a person's feelings> .→英和

かい 【害】
〔漢音〕
妨げ。支障。災い。「お身の―とも成る時は/浄瑠璃・反魂香」

害う

そこな・う ソコナフ [3] 【損なう・害う】 (動ワ五[ハ四])
(1)物をこわす。傷つける。「秘蔵の名器を―・う」
(2)悪い状態にする。害する。「機嫌を―・う」「健康を―・う」「友好関係を―・う」
(3)(動詞の連用形に付いて)
 (ア)…するのに失敗する。「ボールをとり―・う」「書き―・う」
 (イ)もう少しで…しそうになる。「死に―・うところだった」「おぼれ―・う」
(4)人を殺傷する。「盗人多くて人を―・ふなり/宇津保(俊蔭)」

害す

がい・す [1] 【害す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「害する」の五段化〕
「害する」に同じ。「相手の感情を―・さないように言う」
■二■ (動サ変)
⇒がいする

害する

がい・する [3] 【害する】 (動サ変)[文]サ変 がい・す
(1)悪くする。そこなう。「健康を―・する」「気分を―・する」
(2)傷つけたり,殺したりする。「此島には虎多く折々人を―・すといへり/西洋道中膝栗毛(魯文)」
(3)さまたげる。じゃまをする。「展望を―・する」

害する

がいする【害する】
⇒害.

害心

がいしん [0] 【害心】
害を加えようとする心。害意。「―をいだく」

害悪

がいあく [1] 【害悪】
他の害となる悪い事柄。害毒。「世に―を流す」「―の根を断つ」

害悪

がいあく【害悪】
harm;→英和
evil.→英和

害意

がいい [1] 【害意】
人に危害を加えようとする気持ち。害心。「―をいだく」

害毒

がいどく【害毒】
evil;→英和
harm.→英和
〜を流す do harm <to> ;poison <society> .→英和

害毒

がいどく [1] 【害毒】
人の心身をそこなうもの。また,社会に悪い影響を与えるもの。「社会に―を流す」

害獣

がいじゅう [0] 【害獣】
人畜に危害を加えたり,田畑を荒らしたりする獣。

害者

がいしゃ [0] 【害者】
殺人事件の被害者。警察関係者の隠語。

害虫

がいちゅう【害虫】
a harmful insect;vermin (総称).→英和

害虫

がいちゅう [0] 【害虫】
人間の生活に直接・間接に害をもたらす昆虫。人体を刺したり吸血したりする衛生害虫のほか,家畜を襲うアブ,農作物や果樹などを食害するウンカ・アブラムシ・ハムシなど,食物や衣類などを食害するイガ・シミ,木材を食害するシロアリなどの総称。また,昆虫以外でも回虫・ツツガムシ・サナダムシなども含めることが多い。
⇔益虫
→衛生害虫

害鳥

がいちょう【害鳥】
an injurious[a harmful]bird;vermin (総称).→英和

害鳥

がいちょう [0] 【害鳥】
農林水産・交通などの各種産業上,害があるとみなされる鳥類。
⇔益鳥

えん [1] 【宴】
酒食を共にして,楽しむこと。また,その会。うたげ。「―を設ける」「―を張る」

うたげ [0] 【宴】
〔「打ち上げ」の転〕
宴会・酒宴の雅語的表現。「―の蓆(ムシロ)」

えん【宴】
<give> a feast;→英和
a banquet.→英和

宴す

えん・す 【宴す】 (動サ変)
酒盛りをする。宴会をする。「瑶池に遊び碧台に―・し給ひしかば/太平記 13」

宴の座

えんのざ 【宴の座】
「えんざ(宴座)」に同じ。

宴会

えんかい【宴会】
<give,have> a dinner party;a banquet.→英和

宴会

えんかい [0] 【宴会】
人々が集まって酒食をともにし,歌い踊ったりする会。酒盛り。うたげ。「―を開く」

宴安

えんあん [0] 【宴安】
くつろぎ楽しむこと。酒などを飲み遊び楽しむこと。「―を事とする」

宴席

えんせき [0] 【宴席】
宴会の席。宴会。「―に連なる」

宴席

えんせき【宴席】
⇒宴会.

宴座

えんざ [0][1] 【宴座】
(1)〔仏〕(「燕座」とも書く)座禅すること。
(2)宮中で節会(セチエ)・大饗(タイキヨウ)などの時に,杯のやりとりの儀礼を行なった酒宴の座。宴の座。
→穏座(オンザ)

宴曲

えんきょく [0] 【宴曲】
⇒早歌(ソウカ)

宴楽

えんらく [0][1] 【宴楽・燕楽】
酒宴を開いて楽しむこと。うちとけて楽しむこと。
〔「えんがく」と読めば別語〕

宴穏の座

えんおんのざ エンヲン― [0][6] 【宴穏の座】
宴座と穏座。朝廷で,節会(セチエ)や大饗(タイキヨウ)などのとき,臨時に設ける席。

宴遊

えんゆう [0] 【宴遊】 (名)スル
酒宴を開いて楽しむこと。

宴飲

えんいん 【宴飲・讌飲・燕飲】
さかもり。酒宴。「―声色を事とせず/徒然 217」

よい【宵】
(an) evening.→英和
〜の口に early in the evening.‖宵の明星 ⇒明星.

よい ヨヒ [0] 【宵】
(1)夜になってまだ間もない頃。夜がそれほどふけていない頃。初更。「春の―」「―の口」
(2)よる。夜間。「波の上に浮寝せし―あど思(モ)へか/万葉 3639」
(3)祭りの前夜。「―の日よりとまりがけに上りける/咄本・露が咄」

宵っ張り

よいっぱり ヨヒツ― [0][5] 【宵っ張り】
夜遅くまで起きていること。夜ふかしをすること。また,その習慣のある人。

宵っ張りをする

よいっぱり【宵っ張りをする】
sit[stay]up late at night.〜の朝寝坊をする keep late hours.

宵の口

よいのくち ヨヒ― [0] 【宵の口】
日が暮れて間もないころ。「まだ―だ」

宵の年

よいのとし ヨヒ― 【宵の年】
大晦日の夜。また,元日に前の年や年の暮れをさしていう語。「―のせつなき事を忘れがたく/浮世草子・胸算用 5」

宵の明星

よいのみょうじょう ヨヒ―ミヤウジヤウ [0] 【宵の明星】
日没後,西天に輝く金星。ゆうずつ。
⇔明けの明星

宵の春

よいのはる ヨヒ― [4] 【宵の春】
春の宵。春宵(シユンシヨウ)。[季]春。

宵宮

よみや [1] 【夜宮・宵宮】
祭りの日の前夜のこと。かつては,この夜が祭りの中心の時であった。宵祭り。よいみや。夜宮祭り。[季]夏。

宵宮

よいみや ヨヒ― [0] 【宵宮】
神社の本祭りの前夜,時には数日前に行われる祭り。宵祭り。宵宮祭り。夜宮。[季]夏。

宵宵

よいよい ヨヒヨヒ [0] 【宵宵】
宵ごと。毎晩毎夜。「―にぬぎてわがぬるかり衣/古今(恋二)」

宵寝

よいね ヨヒ― [0] 【宵寝】 (名)スル
宵のうちから寝てしまうこと。「其の晩ばかりは些(チツ)との酒で―をした/歌行灯(鏡花)」

宵寝惑い

よいねまどい ヨヒ―マドヒ [4] 【宵寝惑い】
「よいまどい」に同じ。「―の腰元どもが,寝耳にびつくり/桐一葉(逍遥)」

宵居

よいい ヨヒヰ 【宵居】
宵に起きていること。夜遅くまで起きていること。「つれづれなるひるま,―などに/更級」

宵山

よいやま ヨヒ― [0] 【宵山】
本祭の前夜の祭り。特に,京都の祇園祭の宵宮(ヨミヤ)をいう。[季]夏。

宵庚申

よいごうしん ヨヒガウシン 【宵庚申】
庚申待をする日の夜。「卯月五日の―/浄瑠璃・宵庚申(下)」
→庚申待

宵待ち

よいまち ヨヒ― [0] 【宵待ち】
宵になるのを待つこと。

宵待草

よいまちぐさ【宵待草】
⇒月見草.

宵待草

よいまちぐさ ヨヒ― [4] 【宵待草】
マツヨイグサの異名。

宵惑い

よいまどい ヨヒマドヒ [3] 【宵惑い】
宵のうちから眠たがること。よいねまどい。「―の私は例の通り宵の口から寝て了つて/平凡(四迷)」

宵月

よいづき ヨヒ― [0][2] 【宵月】
宵に出ている月。また,月の出ている宵。[季]秋。

宵月夜

よいづきよ ヨヒ― [4] 【宵月夜】
宵に出ている月。また,月の出ている宵。

宵涼み

よいすずみ ヨヒ― [3] 【宵涼み】
夏の宵,戸外や縁側などに出て暑さをしのぐこと。[季]夏。

宵祭

よいまつり【宵祭】
the eve (of a festival).→英和

宵祭

よいまつり ヨヒ― [3] 【宵祭(り)】
「宵宮(ヨイミヤ)」に同じ。[季]夏。

宵祭り

よいまつり ヨヒ― [3] 【宵祭(り)】
「宵宮(ヨイミヤ)」に同じ。[季]夏。

宵立ち

よいだち ヨヒ― [0] 【宵立ち】
(1)宵に出立すること。
(2)遊郭で,客が朝までの揚げ代を払っておきながら,宵のうちに帰ること。「―の客は何やらききかじり/柳多留 3」

宵越し

よいごし ヨヒ― [0] 【宵越し】
一夜を経ること。次の日まで持ち越すこと。

宵越しの金を持たぬ

よいごし【宵越しの金を持たぬ】
do not keep one's earnings overnight.

宵闇

よいやみ【宵闇】
(evening) twilight <comes on> ;→英和
dusk <falls> .→英和

宵闇

よいやみ ヨヒ― [0] 【宵闇】
(1)夕方の薄暗さ。「―がせまる」
(2)陰陽暦二〇日以降の,月が出るまでの間の暗さ。[季]秋。

宵鳴き

よいなき ヨヒ― [0] 【宵鳴き】 (名)スル
宵に鶏の鳴くこと。不吉な前兆という。「鶏とぼけて―すれば/浮世草子・五人女 2」

いえ【家】
a house;→英和
(one's) home (家庭);→英和
a family (一家);→英和
a household (世帯).→英和
〜にいる be[stay]at home;be in.〜にいない stay away from home;be out.〜を明ける move out of a house (引越す);stay out (外泊).

いえ イヘ 【家】
長編小説。島崎藤村作。1911年(明治44)刊。由緒ある二つの旧家の没落する過程をたどり,家族制度の因習や宿命的な血の問題を描く。

や 【屋・家】
■一■ [1] (名)
(1)いえ。建物。「我が―」「蚕(コ)―」「―並み」
(2)屋根。「―の上には糸を染めて色々葺(フ)かせて/竹取」
■二■ (接尾)
名詞に付く。
(1)商売を営む家の屋号として用いる。「木村―」「三河―」
(2)その職業を営む人や家を表す。「八百―」「魚―」「本―」「米―」
(3)それを専門としている人をさしていう。時に,軽蔑・自嘲の意をこめても用いる。「技術―」「政治―」
(4)そのような性質をもつ人を表す。「気取り―」「わからず―」「さびしがり―」「がんばり―」
(5)役者の屋号,文人などの雅号として用いる。また書斎の名などにも添える。「音羽―」「鈴廼(スズノ)―」

うち [0] 【家】
〔「うち(内)」と同源〕
(1)家屋。人が住むための建物。「空き地に―が建った」
(2)
 (ア)自分の家庭。我が家。「―ではみな六時に起きる」「―の者は朝から出かけてしまった」
 (イ)(一般的に)家庭。家族の住んでいる場所。「あなたの―では正月にどんな料理を作りますか」「そろそろ―に帰りなさい」

ち 【家】
〔「うち(家)」に助詞「の」が付いた「のうち」の転「んち」から〕
家。うち。「ぼくん―」「君ん―」

いえ イヘ [2] 【家】
(1)
 (ア)人が住むための建物。住居。家屋。「立派な構えの―」
 (イ)自分のうち。我が家。自宅。「―へ帰る」「―の者が待っている」
 (ウ)生活の中心となる場所。家庭。所帯。「結婚して―をもつ」
(2)
 (ア)夫婦・親子・兄弟などからなる生活共同体。社会を構成する最小単位。家族。「―を支える」
 (イ)民法旧規定において,一家として戸籍に登録された親族の団体。戸主とその統率を受ける家族から構成され,戸主は戸主権に基づいて家族の居所指定や身分行為の許諾などを行なった。現行民法の実施により廃止されたが,戸籍制度や社会慣習に現在もその影響が残る。家制度。
(3)祖先から子孫へと,血縁によってつながる家筋・家系。それによって守り伝えられた伝統・技芸・財産なども含めていう。「―を継ぐ」「武芸の―」
(4)鏡・茶器などの器物を入れる容器。
(5)「家地(イエジ)」に同じ。
(6)立派な血統。名門。「愚かにつたなき人も―に生れ時にあへば高き位に登り/徒然 39」
(7)「妻」の婉曲(エンキヨク)な表現。「左大臣の―,昔よりよろしからず心聞ゆる人なり/宇津保(忠こそ)」
(8)(出家に対し)在家。俗世間。「―にあり,人に交はるとも後世を願はんに難かるべきかは/徒然 58」
(9)書名(別項参照)。

け 【家】 (接尾)
〔呉音〕
氏・姓・官職・称号などに付いて,それに所属するものの意を表す。また尊敬の意を添える。「平―」「豊臣―」「将軍―」「伯爵―」「仏―」

んち 【家】
「…の うち(家)」の転。
→ち(家)

へ 【家】
〔「いへ」の「い」が省かれたもの〕
家。「妹が―に雪かも降ると見るまでに/万葉 844」

家つ芋

いえついも イヘ― 【家つ芋】
サトイモの古名。[本草和名]

家つ鳥

いえつとり イヘ― 【家つ鳥】 (枕詞)
家で飼う鳥の意で,「鶏(カケ)」にかかる。「―かけも鳴く/万葉 3310」

家なき子

いえなきこ イヘ― 【家なき子】
〔原題 (フランス) Sans famille〕
エクトル=マロの児童向け小説。1878年刊。孤児レミが実母にめぐりあうまでの放浪と冒険を描く。

家の光

いえのひかり イヘノヒカリ 【家の光】
農村向け月刊雑誌。産業組合中央会(農業協同組合の前身)が農村生活の向上を目指して1925年(大正14)に創刊。44年からは社団法人家の光協会から発行。

家の君

いえのきみ イヘ― 【家の君】
一家のあるじ。主人。いえぎみ。「小さながら―にておはする御有様/栄花(衣の珠)」

家の女房

いえのにょうぼう イヘ―ニヨウバウ 【家の女房】
(1)貴人の家に仕える女性。「名高き女歌詠み,―にてあるに/今鏡(御子たち)」
(2)公家(クゲ)の側室。

家の子

いえのこ イヘ― [3][0] 【家の子】
(1)由緒正しい一族の家に生まれた子。「天の下奏したまひし―と選ひたまひて/万葉 894」
(2)高い家柄の子弟。良家の子弟。「さるべき宮たちの御子ども,―の君たち/源氏(若菜下)」
(3)代々その家に仕える者。召し使い。家来。従者。「―にて,見たてまつりしに/源氏(東屋)」
(4)平安末期以降,武門で,総領と主従関係を結んだ一族の庶流の者。

家の子郎党

いえのころうとう【家の子郎党】
one's followers.

家の子郎等

いえのころうどう イヘ―ラウ― [0] 【家の子郎等】
〔現代は「いえのころうとう」とも〕
(1)家の子と郎等。武家社会における一族および家臣の総称。
(2)政治家などの有力者につき従う人々。子分。

家の芋

いえのいも イヘ― 【家の芋】
サトイモの古名。[俚言集覧]

家の芸

いえのげい イヘ― [4] 【家の芸】
歌舞伎などで,それぞれの名跡に伝わる得意な芸や芸風。

家の道

いえのみち イヘ― [0] 【家の道】
〔「家道」の訓読み〕
その家に代々伝わる職業や技芸。かどう。

家の集

いえのしゅう イヘ―シフ [4] 【家の集】
個人の歌集。家集。勅撰集・私撰集などの撰集に対して私家集をいう。

家の風

いえのかぜ イヘ― 【家の風】
〔「家風(カフウ)」の訓読み〕
代々家に伝えて来た伝統。いえかぜ。かふう。「はかばかしき方には,ぬるく侍る―の/源氏(若菜上)」

家ダニ

いえダニ【家ダニ】
a rat mite.

家世

かせい [0] 【家世】
代々の家柄。家系。

家並

いえなみ【家並】
a row of houses.

家並

やなみ [0] 【屋並(み)・家並(み)】
(1)家の並び方。立ち並んだ家。「―のきれいな町」
(2)家ごと。

家並

いえなみ イヘ― [0] 【家並(み)】
■一■ (名)
(1)家が続いて並んでいること。やなみ。「―がとぎれる」
(2)家ごと。のきなみ。「―に訪問する」
■二■ (形動ナリ)
世間なみであるさま。「是もつて―にて候ふ/咄本・昨日は今日」

家並み

いえなみ イヘ― [0] 【家並(み)】
■一■ (名)
(1)家が続いて並んでいること。やなみ。「―がとぎれる」
(2)家ごと。のきなみ。「―に訪問する」
■二■ (形動ナリ)
世間なみであるさま。「是もつて―にて候ふ/咄本・昨日は今日」

家並み

やなみ【家並み】
a row of houses.

家並み

やなみ [0] 【屋並(み)・家並(み)】
(1)家の並び方。立ち並んだ家。「―のきれいな町」
(2)家ごと。

家中

うちじゅう [0] 【家中】
(1)家の中すべて。「―を探す」
(2)家の中の者すべて。家族のみんな。「―で出かけた」

家中

うちじゅう【家中】
[全家族]the whole family;[家の中]all over the house.→英和

家中

かちゅう [1] 【家中】
(1)家の中。屋敷の中。
(2)家の全員。いえじゅう。
(3)戦国時代に,武家の主君・家臣団の総体を示す擬制的同族呼称として使用され,次第に諸大名の家臣の総称となった。また,江戸時代には藩の意味にも用いられた。
→藩

家主

やぬし [1][0] 【家主】
(1)貸し家の持ち主。おおや。
(2)一家の主人。あるじ。

家主

いえあるじ イヘ― 【家主】
一家の主人。男女ともにいう。家の君。「かかるほどに,かの―大弐になりぬ/源氏(蓬生)」

家主

いえぬし イヘ― [2] 【家主】
(1)借家の所有者。近世,江戸では,借家の管理人。
(2)一家のあるじ。いえあるじ。「―とつぼねあるじと定め申すべき事の侍るなり/枕草子(六・能因本)」

家主

やぬし【家主】
the owner of a house;→英和
a landlord;→英和
a landlady (女).→英和

家乗

かじょう [0] 【家乗】
家の記録。一家の歴史。

家事

かじ [1] 【家事】
(1)炊事・洗濯・掃除・育児など,家庭生活に必要な仕事。「―に専念する」
(2)家庭内の事柄。

家事

かじ【家事】
household matters;chores.〜のつごうで for family reasons.

家事使用人

かじしようにん [1] 【家事使用人】
家事一般に従事する労働者。お手伝い・子守など。

家事労働

かじろうどう [3] 【家事労働】
家庭内でなされる炊事・掃除などの家事を,労働として把握するとき用いられる概念。育児・介護などを含む場合もある。マルクス主義フェミニズムは,家事労働が,労働力再生産という資本にとって不可欠の労働でありながら,家庭内の私的労働として主として女性の手により無償で行われていることに,現代の男性支配の根拠を見出だす。

家事審判

かじしんぱん [3] 【家事審判】
家事審判法に基づき,家庭内や親族間の紛争について家庭裁判所が行う審判。

家事審判法

かじしんぱんほう [0] 【家事審判法】
家庭裁判所の審判(家事審判)および調停(家事調停)の手続きの基本を定めた法律。1947年(昭和22)に制定。

家事調停

かじちょうてい [3] 【家事調停】
家事審判法に基づき,家庭内や親族間の紛争について家庭裁判所が行う調停。

家人

いえびと イヘ― 【家人】
(1)家族。家の人。「―の斎(イワ)ひ待たねか正身(タダミ)かも過ちしけむ/万葉 3688」
(2)家に仕える人。家人(ケニン)。「―は道もしみみに通へども/万葉 2529」
(3)家に親しく出入りする人。「親しき―のうちにはかぞへ給ひけり/源氏(関屋)」

家人

けにん [0][1] 【家人】
(1)律令制下,諸氏に隷属した賤民の一。私奴婢よりはやや身分が高く,家族をもつことが許され,またその売買は禁止された。いえびと。
(2)「御家人(ゴケニン)」に同じ。
(3)家に仕えるもの。家来。家の子。また,奉公人。

家人

かじん [1] 【家人】
同じ家で一緒に生活している人。家族。

家人

かじん【家人】
the family;→英和
one's folks.

家什

かじゅう [0] 【家什】
家庭用の諸道具。家具。家財。

家付き

いえつき イヘ― [0] 【家付き】
(1)家が付属していること。「―の土地」
(2)もとからその家にいること。また,生家にいて婿を取ること。「―の娘」

家付きの娘

いえつき【家付きの娘】
an heiress.→英和

家令

かれい [0] 【家令】
(1)明治以後,皇族・華族の家で,家務会計を管理し,他の雇い人を監督した人。執事。
(2)律令制で,有品の親王・内親王,職事三位以上に与えられる公的家政機関の長官,あるいはその職員の総称。けりょう。

家伝

かでん [0][1] 【家伝】
(1)家に代々伝わること。また,伝えられる物事。相伝。「―の名刀」
(2)家に伝えられた事跡を記した書物。

家伝の

かでん【家伝の】
handed down from father to son;hereditary.→英和

家作

かさく [0] 【家作】
(1)人に貸して収入を得るために持っている家。貸し家。
(2)家を作ること。また,その家。

家作り

いえづくり イヘ― [3] 【家作り・家造り】
(1)家を建てること。
(2)家の造り方。家の構造。

家作り

やづくり [2] 【家作り・家造り】
(1)家をつくること。
(2)家の構え。造作。「―に見どころがあるとも申し上げたが/夜明け前(藤村)」

家例

かれい [0] 【家例】
(1)その家に伝わるしきたり。
(2)きまり。例。「きやつは―の情強(ジヨウゴワ)でおぢやる/狂言記・宗論」

家信

かしん [0] 【家信】
家からの便り。また,家へ出す便り。家書。

家僕

かぼく [0][1] 【家僕】
しもべ。下男。

家僮

かどう [0][1] 【家僮】
家の召し使い。下働きの者。

家元

いえもと【家元】
the representative <of> ;→英和
the head house (宗家).

家元

いえもと イヘ― [0] 【家元】
武道や芸道で,その流派の正統としての権威をもち,その技芸を守り継承する家。また,その身分や,その人。室町時代におこり江戸時代に発達した。宗家。「―制度」

家兄

かけい [0] 【家兄】
他人に向かって自分の兄をいう語。

家兎

いえうさぎ イヘ― [3] 【家兎】
⇒飼兎(カイウサギ)

家兎

かと [1] 【家兎】
人家で飼っている兎(ウサギ)。飼い兎。
⇔野兎(ヤト)

家具

かぐ【家具】
furniture.→英和
〜1個 a piece of furniture.→英和
‖家具付きアパート a furnished apartment[ <英> flat].家具店 a furniture store[shop].

家具

かぐ [1] 【家具】
家の中に据えて用いる道具。机・いす・テーブル・たんすなど。

家内

かない【家内】
(1) a family;→英和
a household.→英和
(2) one's wife.‖家内一同 all one's family.家内工業 (a) household industry.

家内

かない [1] 【家内】
(1)家のなか。また,家族。「―安全」
(2)自分の妻をいう語。「うちの―が言うには…」「家のことは―に任せてあります」

家内

やうち [1] 【家内】
(1)家の中。「―を覘(ウカガ)ふ曲者かと怪まれる/浮雲(四迷)」
(2)家の中にいる者。家族。また,親類の者。「多くの―が世話をやく/浄瑠璃・八百屋お七」

家内

やぬち [1] 【屋内・家内】
〔「やのうち」の転〕
家の中。屋内。

家内労働

かないろうどう [4] 【家内労働】
(1)問屋・製造業者などから原料や道具などの提供を受け,自宅で単純な物品の製造・加工を行い賃金を得る労働の形態。
(2)家庭内で行われる労働。家事労働。家庭内労働。

家内労働法

かないろうどうほう 【家内労働法】
工賃の最低額・安全・衛生など家内労働に関する事項を定め,その労働条件の向上を図るための法律。1970年(昭和45)制定。

家内工業

かないこうぎょう [4] 【家内工業】
家族を中心に,その家で営まれる小規模で単純な工業。

家出

いえで イヘ― [0] 【家出】 (名)スル
(1)ひそかに自分の家を出て,帰らないこと。出奔(シユツポン)。「―して都会に出る」
(2)外出。「さびしさに―しぬべき山里を/詞花(雑上)」
(3)僧になること。出家。「世の中を憂しと思ひて―せし/万葉 3265」

家出する

いえで【家出する】
run away from home.家出人(した子供) a runaway (child).→英和

家刀自

いえとじ イヘ― 【家刀自】
〔「とじ」は婦人の尊称〕
一家の主婦。いえのとじ。いえとうじ。「―,家長(イエギミ)に告げて曰はく/霊異記(中訓注)」

家刻本

かこくぼん [0] 【家刻本】
私家版。個人が刊行した書物。

家務

かむ [1] 【家務】
(1)一家の事務。
(2)中世,武家で一家の執事として,その家政を執った者。

家勢

かせい [0] 【家勢】
家のいきおい。家の勢力。「―の衰え」

家印

いえじるし イヘ― [3] 【家印】
商家などで,自分の所有であることを明らかにするために道具類につけた記号。

家厳

かげん [1] 【家厳】
自分の父の称。家君。家父。
⇔家慈

家司

けいし [1] 【家司】
〔「家司(ケシ)」の転〕
(1)平安中期以降,親王家・内親王家・摂関家・大臣家・三位以上の家で,家政の事務をつかさどった職。いえつかさ。
(2)鎌倉・室町幕府の政所・問注所・侍所の職員。

家名

かめい [0][1] 【家名】
(1)家の名。また,家督。「―を継ぐ」「―相続」
(2)家の名誉。「―を汚す」「―を挙げる」

家名

かめい【家名】
one's family name.〜を傷つける disgrace one's family.

家名

いえな イヘ― [2][0] 【家名】
家の呼び名。姓や屋号など。「『何屋ぢやいな』『やどやさ』『その―わいな』/滑稽本・膝栗毛 5」

家君

かくん [1] 【家君】
一家の長。戸主。また,自分の父。

家国

かこく [0][1] 【家国】
(1)家と国。また,国家。
(2)故郷。

家地

いえじ イヘヂ [0] 【家地】
甲冑(カツチユウ)や小具足で,小札(コザネ)や鉄板・鎖などをとじつけるための下地の布や革。いえ。

家地

やち [1] 【家地・屋地】
〔「やじ」とも〕
家屋と土地。また,屋敷の土地。

家塾

かじゅく [1][0] 【家塾】
個人が設立・経営する塾。私塾。

家士

かし [1] 【家士】
家に仕える侍。家臣。家人。

家声

かせい [0] 【家声】
家の評判・名誉。家名。「此より―を興す可き当主はまだ年若にて/不如帰(蘆花)」

家大人

かたいじん [2] 【家大人】
自分の父親を敬っていう語。「―のおなくなりなされた事は/内地雑居未来之夢(逍遥)」

家大工

やだいく [2] 【家大工】
家を建てることを専門とする大工。宮大工・船大工などに対していう。

家女

かじょ [1] 【家女】
(1)その家に生まれた女。家つき娘。
(2)旧民法で,養子からみて養家にいる女子をさした語。

家妻

かさい [0] 【家妻】
妻。

家婦

かふ [1] 【家婦】
主婦。妻。

家嫡

かちゃく [0] 【家嫡】
家督を相続する者。嫡子。けちゃく。

家嫡

けちゃく 【家嫡】
家の嫡子。かちゃく。[日葡]

家学

かがく [1] 【家学】
特定の家に代々相伝されてきた学問。

家宅

かたく【家宅】
<search> a house.→英和
‖家宅侵入(罪) housebreaking.家宅捜索 <make> a domiciliary search.

家宅

かたく [0] 【家宅】
いえ。住宅。住居。

家宅侵入罪

かたくしんにゅうざい [6] 【家宅侵入罪】
⇒住居侵入罪(ジユウキヨシンニユウザイ)

家宅捜索

かたくそうさく [4] 【家宅捜索】
裁判所・検察官・警察官などが容疑者や証拠を発見するため職権によって住居の内外を捜索すること。

家守

やもり [1] 【家守】
(1)家の番をすること。また,その人。
(2)江戸時代,地主・家主に代わって,土地・家を管理し,地代・家賃を取り立て所有者に納める人。町人の待遇をされた。差配人。大屋。

家守

やもり [1] 【守宮・家守】
(1)有鱗目ヤモリ科の爬虫類の総称。全世界に約六五〇種が知られ,多くは熱帯・亜熱帯に分布。
(2){(1)}の一種。頭胴長約6センチメートル,尾もほぼ同長。背面は灰褐色で,腹面は淡い。四肢はよく発達し,指先には吸盤の働きをする指下板がある。人家付近に多く,夜活動して昆虫を食べる。北海道以外の日本各地と台湾・中国などに分布。[季]夏。
守宮(2)[図]

家守小作

やもりこさく 【家守小作】
江戸時代の小作慣行の一。地主に代わって小作地の管理・小作料の徴収などを行い,その手当として無償で小作地を借り受けること。また,その人。

家宝

かほう【家宝】
an heirloom.→英和

家宝

かほう [1][0] 【家宝】
その家の宝物。家に伝わる宝。

家室

かしつ [0][1] 【家室】
(1)家。また,部屋。
(2)他人の妻。内室。閨室(ケイシツ)。「―在(マシ)まして/今昔 6」

家宰

かさい [0] 【家宰】
家長を補佐し,一家を管理し,家事をとりしきる人。「家事は之を―に托し/経国美談(竜渓)」

家尻

やじり [0] 【家尻】
家・蔵などの裏手。「初雪の降り捨ててある―哉/おらが春」

家尻切り

やじりきり [3] 【家尻切り】
(1)盗みにはいるために家や蔵の後壁を切ること。また,その盗賊。「段々に巾着切から―/浄瑠璃・冥途の飛脚(中)」
(2)他人をののしっていう語。「やい狸め。狐め。―め/浄瑠璃・天の網島(上)」

家居

かきょ [1] 【家居】 (名)スル
(1)仕官せずに家にいること。また,家に引きこもっていること。「都会の中央,紅塵百丈の地に―しても/福翁百話(諭吉)」
(2)住居。すまい。

家居

いえい イヘヰ [2] 【家居】 (名)スル
(1)家にいること。家をつくって住むこと。「野辺近く―しせれば/古今(春上)」
(2)すまい。家。「―のつきづきしく,あらまほしきこそ/徒然 10」

家屋

かおく【家屋】
a house;→英和
a building.

家屋

かおく [1] 【家屋】
(1)人が住む建物。いえ。
(2)地方税法上は,住家・店舗・工場・倉庫その他の建物をいう。

家屋敷

いえやしき【家屋敷】
an estate;→英和
one's house and lot.

家屋敷

いえやしき イヘ― [3] 【家屋敷】
家屋と宅地。「先祖代々の―」

家屋文鏡

かおくもんきょう [4] 【家屋文鏡】
奈良県佐味田宝塚古墳から出土した仿製(ボウセイ)鏡。背面に,入母屋造りの竪穴家屋・平屋・高床家屋と,切妻造り屋根の高床家屋の四軒の家形の図柄がある。
家屋文鏡[図]

家屋税

かおくぜい [3] 【家屋税】
家屋に課せられた税。固定資産税の前身。

家屋雑考

かおくざっこう カヲクザツカウ 【家屋雑考】
古代以来の日本の住宅建築について,その歴史・様式・構造などを研究した書。沢田名垂著。天保13年(1842)の自序がある。

家山

かざん [1] 【家山】
ふるさと。故郷。「行には跡を顧みて,頭を―の雲に回(メグ)らし/太平記 20」

家島諸島

いえしましょとう イヘシマシヨタウ 【家島諸島】
瀬戸内海の播磨灘に浮かぶ島々。主な島は家島など四島。兵庫県飾磨(シカマ)郡家島町に属する。石材を産する。

家常

かじょう [0] 【家常】
日常のこと。ごくありふれたこと。禅家で用いる語。

家常茶飯

かじょうさはん [4] 【家常茶飯】
〔「家庭の平素の食事」の意〕
普通のこと。ありふれたこと。

家庭

かてい [0] 【家庭】
夫婦・親子などの家族の集まり。また,その生活の場所。「あたたかな―を築く」

家庭

かてい【家庭】
(a) home;→英和
family;→英和
a household.→英和
〜的[の]home;domestic.→英和
〜で at home.〜を持つ make a home;settle down.‖家庭科 homemaking course.家庭教師 a tutor (男);a governess (女).家庭菜園 a kitchen garden.家庭裁判所 a family[domestic relations]court.家庭生活(教育) home life (education).家庭争議 family troubles.家庭内暴力 domestic violence.家庭用品 household articles.家庭料理 home cooking.

家庭争議

かていそうぎ [4] 【家庭争議】
〔労働争議になぞらえていう〕
家庭内のもめごと。おもに夫婦の不和についていう。

家庭児童相談室

かていじどうそうだんしつ [9] 【家庭児童相談室】
家庭における児童の健全な養育・福祉の向上を目的に,福祉事務所に設置された相談所。社会福祉主事と家庭児童相談員が指導にあたる。

家庭内暴力

かていないぼうりょく [6] 【家庭内暴力】
家庭内で子供が親に向けてとる,暴力的言動や行為などの問題行動。

家庭劇

かていげき [2] 【家庭劇】
(1)家庭生活を主題にした演劇・映画・テレビ-ドラマ・放送劇など。ホーム-ドラマ。
(2)劇団名。1928年(昭和3)大阪で結成された曾我廼家(ソガノヤ)系喜劇団。松竹家庭劇。

家庭医

かていい [2] 【家庭医】
家族のかかりつけの医者。家族や地域住民の健康相談や初期診察を受け持つ医者。

家庭奉仕員

かていほうしいん [6] 【家庭奉仕員】
⇒ホーム-ヘルパー

家庭小説

かていしょうせつ [4] 【家庭小説】
(1)家庭に題材を求めた小説。
(2)明治30年代,主に家庭婦人を読者として流行した通俗小説。健全な家庭道徳に基づく愛や封建的な家における女性の苦悩を描いた。徳富蘆花の「不如帰(ホトトギス)」,菊池幽芳の「己が罪」など。光明小説。

家庭排水

かていはいすい [4] 【家庭排水】
炊事・洗濯・風呂に使った水など,一般家庭から出るすべての排水の総称。

家庭教師

かていきょうし [4] 【家庭教師】
家庭に招かれて,その家の子弟の学習を指導する人。

家庭教育

かていきょういく [4] 【家庭教育】
家庭での生活を通して,父母やその他の家族によって行われる教育。子供の人格形成に重要な役割をもつ。

家庭欄

かていらん [2] 【家庭欄】
新聞・雑誌などで,家事・服飾・園芸・衛生など,暮らしに関する記事を掲載する欄。

家庭的

かていてき [0] 【家庭的】 (形動)
(1)家庭に関するさま。「―に恵まれない」
(2)いかにも家庭らしい感じがするさま。「―な雰囲気」

家庭着

かていぎ [2] 【家庭着】
家庭で着る服。ホーム-ドレス。

家庭福祉員

かていふくしいん [6] 【家庭福祉員】
付近に保育所がないなどの理由で保育所入所ができない場合に,市町村長が保育の委託を行う一定の条件を備えた女性。通称,保育ママ。

家庭科

かていか [0] 【家庭科】
(1)1947年(昭和22)以降,小・中・高の各学校に新設された教科の一。家庭生活に必要な基礎的な知識・技能・態度の習得を目的とする。93年度から中学で,94年度から高校で,男女共修が義務づけられた。
→技術家庭
(2)高校における職業課程のうち家庭生活を主とするコース。

家庭菜園

かていさいえん [4] 【家庭菜園】
庭先の空き地などを利用してつくった野菜畑。

家庭薬

かていやく [2] 【家庭薬】
家庭で,医師の指示なく風邪・胃痛・小さなけがなどのために使う薬。

家庭裁判所

かていさいばんしょ [0][8] 【家庭裁判所】
家庭事件の審判・調停,少年保護事件の調査・審判などを扱う下級裁判所。地方裁判所と同格で,所在地・管轄地域も同じくする。

家庭裁判所調査官

かていさいばんしょちょうさかん [11] 【家庭裁判所調査官】
家庭裁判所に置かれ,裁判事務を補助する職員。家庭事件の審判および調停につき事実の調査をし,少年審判事件につき少年の観護・観察などを行う。

家庭訪問

かていほうもん [4] 【家庭訪問】
学校の教師が,児童・生徒の家庭環境を理解し,家族と密接な連絡を保って,児童・生徒の教育に効果をあげるためにその家庭を訪問すること。また,カウンセラー・家庭裁判所調査官などが,家庭環境を知り,保護者の協力を得るため家庭を訪問すること。

家康

いえやす イヘヤス 【家康】
⇒徳川(トクガワ)家康

家弟

かてい [0] 【家弟】
他人に対して自分の弟をいう語。舎弟。

家形

いえがた イヘ― [0] 【家形】
家のかたち。

家形埴輪

いえがたはにわ イヘ― [5] 【家形埴輪】
古墳時代の埴輪の一種で,住居などの家をかたどった土製品。豪族の住居や高床倉庫を模したものが多い。

家形石棺

いえがたせっかん イヘ―セキクワン [5] 【家形石棺】
屋根形の蓋(フタ)と箱形の棺からなる石棺。古墳時代後期に多くみられる。
→石棺

家彫

いえぼり イヘ― [0] 【家彫(り)】
「後藤彫(ゴトウボリ)」に同じ。
→町彫り

家彫り

いえぼり イヘ― [0] 【家彫(り)】
「後藤彫(ゴトウボリ)」に同じ。
→町彫り

家従

かじゅう [0] 【家従】
(1)家臣。家来。「和泉守が―して送り来れり/折たく柴の記」
(2)
 (ア)旧制度で,皇族付き職員の一。家令の次位で庶務をつかさどった判任官。
 (イ)もと華族の家で,家扶の次にあって,庶務をつかさどった者。

家恩

かおん [1] 【家恩】
(1)家から受ける恩。「―を受ける」
(2)ある家や家族が受けた恩。[日葡]

家慈

かじ [1] 【家慈】
自分の母の称。
⇔家厳

家憲

かけん [0] 【家憲】
家のおきて。家訓。

家扶

かふ [1] 【家扶】
もと皇族・華族の家で,家令を補佐した者。

家抱

けほう 【家抱】
「門百姓(カドビヤクシヨウ)」に同じ。

家持

いえもち イヘ― [0][3] 【家持(ち)】
(1)家屋を所有すること。また,その人。
(2)一家をたてている人。一家の主人。戸主。家長。
(3)家を維持する能力。家計のやりくり。「―がよい」
(4)江戸時代,その町内に土地家屋をもって住んでいたもの。町人としての権利・義務を有した。
→大家(オオヤ)

家持

やかもち 【家持】
⇒大伴(オオトモノ)家持

家持ち

いえもち イヘ― [0][3] 【家持(ち)】
(1)家屋を所有すること。また,その人。
(2)一家をたてている人。一家の主人。戸主。家長。
(3)家を維持する能力。家計のやりくり。「―がよい」
(4)江戸時代,その町内に土地家屋をもって住んでいたもの。町人としての権利・義務を有した。
→大家(オオヤ)

家捜し

やさがし [2] 【家捜し・家探し】 (名)スル
(1)家の中を残らずさがすこと。「だれかが留守の間に―したらしい」
(2)住む家をさがすこと。いえさがし。

家捜しをする

やさがし【家捜しをする】
search (all over) a house <for> .→英和

家探し

やさがし [2] 【家捜し・家探し】 (名)スル
(1)家の中を残らずさがすこと。「だれかが留守の間に―したらしい」
(2)住む家をさがすこと。いえさがし。

家政

かせい【家政】
housekeeping.→英和
〜がじょうず(へた)である be a good (poor,bad) housekeeper.‖家政学(科) (a) home economics (course).家政婦 a housekeeper.

家政

かせい [0] 【家政】
家をおさめること。特に,日常の家庭生活を処理してゆく方法。

家政婦

かせいふ [2] 【家政婦】
家事を手伝うために雇われる婦人。

家政学

かせいがく [2] 【家政学】
家庭生活に必要な家政・家事の技術や理論を研究する学問。

家数

やかず [2][0] 【家数】
家の数。戸数。

家数人馬改帳

いえかずじんばあらためちょう イヘカズジンバアラタメチヤウ 【家数人馬改帳】
江戸時代,村ごとに家数・人馬数などを調査した帳簿。人畜(ジンチク)改帳。

家族

かぞく【家族】
a family;→英和
one's people.4人〜 a family of four.‖家族制度 the family system.家族手当 a family allowance.家族計画 family planning.

家族

かぞく [1] 【家族】
(1)夫婦とその血縁関係にある者を中心として構成される集団。
(2)民法旧規定において,戸主の統率下にある家の構成員。
→家(イエ)(2)
 (イ)

家族主義

かぞくしゅぎ [4] 【家族主義】
(1)家族をすべてに優先して考える主義。
(2)組織における支配と服従の関係を,家父長の恩情と子の家父長への奉仕の関係とみなす思想。

家族制度

かぞくせいど [4] 【家族制度】
法的・社会的に規定された家族の在り方。現在の日本において,民法上では個人の尊厳と男女の本質的平等を基礎とした夫婦本位の家族制度であるといわれるが,社会的慣習的には,家制度の影響も残存している。

家族合せ

かぞくあわせ [4] 【家族合(わ)せ】
合わせ物カルタの一。一家族五人ずつ一〇家族分の札を分配し,札をもらいあって多くの家族をそろえた者を勝ちとする。明治末年に始まる。

家族合わせ

かぞくあわせ [4] 【家族合(わ)せ】
合わせ物カルタの一。一家族五人ずつ一〇家族分の札を分配し,札をもらいあって多くの家族をそろえた者を勝ちとする。明治末年に始まる。

家族従業者

かぞくじゅうぎょうしゃ [6] 【家族従業者】
農家や商店など自営業主の家族で,その自営業に従事している者。

家族手当

かぞくてあて [4] 【家族手当】
(1)扶養家族をもつ勤労者にその生活を維持させるため,使用者が基本給に加えて支給する手当。扶養手当。
(2)社会保障の一環として,家族扶養のために国が支給する手当。

家族歴

かぞくれき [3] 【家族歴】
患者の家族や近親者の病歴,健康状態,死因などの記録。

家族法

かぞくほう [0] 【家族法】
(1)民法四編を中心とする夫婦・親子等の生活関係を規律する法律。親族法。
(2)広く,民法五編の相続法を含めていう。

家族療法

かぞくりょうほう [4] 【家族療法】
心理療法の一。患者本人だけでなく,その家族全体に働きかけ,家族関係の改善・変容をはかる。

家族福祉

かぞくふくし [4] 【家族福祉】
個人と家族とのつながりを重視し,家族全体に対して働きかけ援助しようとする社会福祉の一分野。

家族計画

かぞくけいかく [4] 【家族計画】
家庭事情などに応じて,出産間隔や産児数を考え妊娠・出産に計画性をもたせること。

家族風呂

かぞくぶろ [0][4] 【家族風呂】
旅館などで,一家族だけで入れるようにした風呂。

家普請

やぶしん [2] 【家普請】
家を普請すること。いえぶしん。

家書

かしょ [1] 【家書】
(1)家からの便り。家信。
(2)家の蔵書。

家来

けらい [1] 【家来・家礼・家頼】
〔「家礼」が本来の表記。「け」「らい」は「家」「礼」の呉音〕
(1)主君に忠誠を誓って仕える人。家臣。
(2)家に召し使う者。従者。家人。
(3)子が父を敬い礼をつくすように他人に礼をつくすこと。「文籍にも―といふことあるべくや/源氏(藤裏葉)」
(4)摂家や公家に出入りして礼儀や故事を習う人。

家来

けらい【家来】
a retainer;one's man.

家来分

けらいぶん [2] 【家来分】
家来としての身分。家来並みの身分。

家柄

いえがら イヘ― [0] 【家柄】
(1)家の格式。
(2)格の高い家。名家。

家柄が良い

いえがら【家柄が良い(悪い)】
be of high (low) birth.

家格

かかく [0] 【家格】
家の格式。家柄。「―が高い」

家楡

いえにれ イヘ― 【家楡】
セツブンソウの古名。[本草和名]

家業

かぎょう【家業】
one's business[occupation].〜を継ぐ succeed to the family business.

家業

かぎょう [1] 【家業】
(1)その家の生計の基礎となっている職業。小規模の自営の職業にいうことが多い。「―の手伝い」
(2)一族が世襲的に継承していく武芸や技術。「文字の道をこそ,―とも嗜(タシナ)まるべかりしに/太平記 12」

家構え

いえがまえ イヘガマヘ [3] 【家構え】
家の外観。家の作り。「立派な―」

家様

いえよう イヘヤウ 【家様】
⇒御家流(オイエリユウ)(1)

家母

かぼ [1] 【家母】
自分の母。
⇔家父

家法

かほう [0][1] 【家法】
(1)家の掟(オキテ)。家憲。
(2)家伝の秘法。
(3)戦国大名の領国法。

家渡り

やわたり 【家渡り】
引っ越し。やうつり。「―の祝とて,人あつまり/咄本・醒睡笑」

家無し

いえなし イヘ― [0] 【家無し】
住む家のないこと。また,その人。やどなし。

家無しの

いえなし【家無しの】
homeless <child> .→英和

家父

かふ [1] 【家父】
(1)自分の父。
⇔家母
(2)〔(ラテン) pater familias〕
〔法〕 古代ローマで,家長権をもつ者。

家父長制

かふちょうせい カフチヤウ― [0] 【家父長制】
(1)家長が,家長権に基づいて家族員を支配し,服従させる家族形態。また,社会集団においてその構成員同士の関係が,家長と家族員の関係に擬せられることもある。
(2)フェミニズムで,社会のあらゆる領域において,男性が女性を従属させているような社会形態。

家父長権

かふちょうけん カフチヤウ― [3] 【家父長権】
⇒家長権(カチヨウケン)

家狂言

いえきょうげん イヘキヤウゲン 【家狂言】
⇒寿狂言(コトブキキヨウゲン)

家猪

かちょ 【家猪】
〔家畜化した猪(イノシシ)の意〕
豚(ブタ)。[日葡]

家猫

いえねこ イヘ― [0] 【家猫】
家で飼われている猫。飼い猫。

家産

かさん [0] 【家産】
一家の財産。身代。「―を傾ける」

家産制度

かさんせいど [4] 【家産制度】
〔homestead〕
生活の基盤である不動産などを特別財産として保護し,その処分や債権者の強制執行を禁止する制度。土地の細分化から農民を守るために,一九世紀後半からアメリカ・ドイツ・スイス・フランスなどで行われた。

家産国家

かさんこっか [4] 【家産国家】
国家の基礎を君主の所有権に置こうとする国家。領土・人民などをすべて君主の私有物とみなす。封建時代の国家は多くこのような性格をもっていた。

家畜

かちく【家畜】
a domestic animal;livestock.→英和
家畜病院 a hospital for domestic animals;a pets' hospital (犬・猫の).

家畜

かちく [0] 【家畜】
人間が生活に役立てるために飼育する動物。牛・馬・鶏・羊・豚・犬など。

家畜人工授精師

かちくじんこうじゅせいし [9] 【家畜人工授精師】
家畜改良増殖法に基づき,家畜の人工授精または受精卵移植を行うことができる者。

家畜法定伝染病

かちくほうていでんせんびょう [0] 【家畜法定伝染病】
牛・馬・豚などの家畜がかかる伝染病で,特に伝染力が強く被害が大きいため,家畜伝染病予防法で規定している伝染病。家畜伝染病。牛疫・狂犬病・鼻疽(ビソ)など二五種。

家白蟻

いえしろあり イヘ― [4][3] 【家白蟻】
シロアリの一種。体長5〜10ミリメートル。橙黄(トウコウ)色ないし乳白色。土または木の中に大きな巣を作り,樹木や木造建造物をひどく食害する。静岡県以南の暖地に分布。

家相

かそう [0][2] 【家相】
その住人の運勢がわかるとされる,家の向きや間取りなど。

家眷

かけん [0] 【家眷】
一家眷属。一家族。一族一門。

家督

かとく【家督】
a family estate.〜を相続する succeed to one's father's estate.‖家督相続人 an heir[heiress (女)].

家督

かとく [0] 【家督】
(1)家を継ぐべき人。嫡子。あとつぎ。
(2)戸主の地位。民法旧規定では,それに伴うすべての権利・義務を含める。「―を継ぐ」
(3)中世,一門・一族の長。棟梁。
(4)江戸時代,武士が主君から与えられた世襲の家禄。跡式。跡目。
(5)遺産。家産。「其の死跡に過分の金銀・―ありて/浮世草子・永代蔵 1」

家督相続

かとくそうぞく [4] 【家督相続】
民法旧規定で,戸主の身分(戸主権)および家の財産を相続すること。直系卑属の中から一人の相続人(多くは長男)が選ばれた。戦後,家制度とともに廃止。「―人」
→遺産相続

家礼

けらい [1] 【家来・家礼・家頼】
〔「家礼」が本来の表記。「け」「らい」は「家」「礼」の呉音〕
(1)主君に忠誠を誓って仕える人。家臣。
(2)家に召し使う者。従者。家人。
(3)子が父を敬い礼をつくすように他人に礼をつくすこと。「文籍にも―といふことあるべくや/源氏(藤裏葉)」
(4)摂家や公家に出入りして礼儀や故事を習う人。

家祖

かそ [1] 【家祖】
一家の先祖。祖先。

家禄

かろく [0][1] 【家禄】
(1)武家社会において,主君が家臣に与えた世襲性の俸禄。
(2)1869年(明治2),版籍奉還に際して,新政府が,華族・士族の家格に対して給した俸禄。76年廃止。

家禽

かきん [0] 【家禽】
家畜として飼育される鳥。肉や卵を利用するためのものが多いが,愛玩用・観賞用もある。ニワトリ・アヒルなど。
⇔野禽

家禽

かきん【家禽】
domestic fowls;poultry (総称).→英和

家移り

やうつり [2] 【家移り】 (名)スル
引っ越し。転宅。転居。いえうつり。

家移り

いえうつり イヘ― [3] 【家移り】
引っ越し。転居。やうつり。「三月つごもりの日―するに/貫之集」

家移り粥

やうつりがゆ 【家移り粥】
新築・転宅の際,手伝いの人や近所の人に振る舞う粥。家渡り粥。

家童

いえわらわ イヘワラハ 【家童】
貴人の召し使う少年。小舎人童(コドネリワラワ)。

家筋

いえすじ イヘスヂ [0] 【家筋】
家系。家の系統。「お大名の―」

家系

かけい【家系】
one's lineage.家系図 a family tree.

家系

かけい [0] 【家系】
その家の系統。血統。血筋。「―図」

家紋

かもん [0] 【家紋】
各家がしるしとしている紋章。定紋。徳川家の葵(アオイ)の紋の類。

家紋

かもん【家紋】
a family crest.

家累

かるい [0] 【家累】
係累。家族。「兄弟二人のみにて―甚だ多からざれば/経国美談(竜渓)」

家継ぎ

いえつぎ イヘ― [0][4] 【家継ぎ】
家督を相続すること。また,その人。跡継ぎ。「―の息子」

家続き

いえつづき イヘ― [3] 【家続き】
(1)家が建ち並んでいること。
(2)その家と他の家とが続いていること。隣近所。

家老

かろう [0] 【家老】
(1)武家の重臣で,家政を主宰し家中を統率する者。また,その職名。江戸時代には,一藩に数名おかれ,多くは世襲であった。年寄。宿老。老(オトナ)。
(2)江戸時代,商家で家務を総括する手代。

家老列

かろうれつ [2] 【家老列】
譜代の家老ではなく,特に登用されて家老の列に加わった者。古くは家老脇,江戸時代には家老格・家老並ともいう。

家職

かしょく [0][1] 【家職】
(1)家の職業。家業。「―を継ぐ」
(2)武家・華族などで,事務を執る人。

家臣

かしん【家臣】
a retainer;a vassal.→英和

家臣

かしん [1] 【家臣】
家に仕える臣。家来(ケライ)。「譜代の―」

家船

えぶね [1][0] 【家船】
〔「えふね」とも〕
船を住居とし,漂泊的漁労生活を営んだ漁民。瀬戸内海などにみられた。

家苞

いえづと イヘ― 【家苞・家裹】
家に持って帰るみやげ。「―遣らむたづき知らずも/万葉 4410」

家蔵

いえくら イヘ― [2] 【家蔵】
〔家と蔵の意〕
財産。

家蔵

かぞう [0] 【家蔵】 (名)スル
自分の家のものとして所有すること。また,その品。「―の書」

家蚊

いえか イヘ― [2] 【家蚊】
イエカ属のカの総称。アカイエカ・コガタアカイエカ・チカイエカ・ネッタイイエカなどを含み,日本脳炎・フィラリアの媒介をする種もある。

家蚕

かさん [0] 【家蚕】
カイコの別名。野蚕(ヤサン)と区別していう語。

家蚕糸

かさんし [2] 【家蚕糸】
家蚕の繭からとった生糸(キイト)。

家蜱

いえだに イヘ― [0] 【家蜱】
サシダニ科のダニ。体長約0.75ミリメートル。胴部は卵円形で淡黄色,四対の脚をもつ。ネズミ類に寄生。しばしば人を刺して激しいかゆみを与え,伝染病を媒介することもある。温帯・熱帯に分布。

家蝙蝠

いえこうもり イヘカウモリ [3] 【家蝙蝠】
アブラコウモリの別名。

家蠅

いえばえ イヘバヘ [0][2] 【家蠅】
イエバエ科のハエ。体長6〜8ミリメートル。灰黒色で腹部は黄色,後半に黒色の筋がある。幼虫はウジでごみため・堆肥(タイヒ)などの中で育ち,成虫は人家に集まる。細菌を伝播(デンパ)する害虫。世界各地に分布。

家裁

かさい [0] 【家裁】
「家庭裁判所」の略。

家裹

いえづと イヘ― 【家苞・家裹】
家に持って帰るみやげ。「―遣らむたづき知らずも/万葉 4410」

家見

いえみ イヘ― [0] 【家見】
(1)買ったり借りたりしようとする家を下検分すること。
(2)新築や転居を祝って,知人らが訪問すること。「―の始めにただ何をか参らすべき此木/仮名草子・仁勢物語」

家計

かけい [0] 【家計】
(1)一家の暮らし向き。一家の収入や支出など。生計。「―のやり繰りに苦しむ」「―費」
(2)企業や政府とならぶ経済主体の一。労働力を提供し所得を得,消費や貯蓄を行う。消費者ともいう。

家計

かけい【家計】
housekeeping;→英和
household economy;living (生計).→英和
〜が豊か(困難)だ be well (badly) off.‖家計費 a family budget.家計簿 a housekeeping book.

家計簿

かけいぼ [2] 【家計簿】
一家の収入・支出など家計費を記入する帳簿。

家計調査

かけいちょうさ [4] 【家計調査】
家計の収入と支出の実態を把握するために行われる調査。消費者行動の分析,生活水準の測定,消費者物価指数算出の資料などとして用いられる。わが国では総務庁・農林水産省によって行われている。狭義には,総務庁による都市世帯を対象とする調査をさす。

家訓

かくん【家訓】
family creed[precepts].

家訓

かくん [0] 【家訓】
代々その家に伝わる教えや戒め。また,それを書き記したもの。かきん。「北条重時―」

家記

かき [1] 【家記】
(中古・中世)その家の日記・記録の類。

家請

やうけ [3] 【家請】
近世,家を借りるときの請人(ウケニン)。

家譜

かふ【家譜】
a family tree.⇒系図.

家譜

かふ [1] 【家譜】
一家の系譜。系図。

家財

かざい【家財(道具)】
household goods[effects].

家財

かざい [1] 【家財】
(1)家の財産。
(2)家にある道具類。

家財道具

かざいどうぐ [4] 【家財道具】
家にある道具一切。器物・家具・衣類などの総称。

家賃

やちん【家賃】
a (house) rent.→英和
〜が高い(安い) The rent is high (reasonable).〜が滞る be behind with one's rent.〜を上げる(下げる) raise (lower) the rent.

家賃

やちん [1] 【家賃】
家や部屋の借り賃。たなちん。

家資

かし [1] 【家資】
家の資産。身代。家産。「―分散」

家質

かじち 【家質】
家屋敷を抵当にして借金すること。いえじち。「―の銀借(カネカシ)して,富貴になるも有り/浮世草子・永代蔵 6」

家質

いえじち イヘ― [0] 【家質】
⇒かじち(家質)

家跡

かせき [0] 【家跡】
その家の名跡(ミヨウセキ)。家督。

家跡

いえあと イヘ― [3][0] 【家跡】
(1)家の建っていた跡。
(2)先祖から伝わっている名字や称号。名跡(ミヨウセキ)。「―を継ぐ」

家路

いえじ イヘヂ [0] 【家路】
(1)自分の家に帰る道。帰宅の道。「―につく」「―をたどる」「―を急ぐ」
(2)その家へ行く道。また,家のあるあたり。「妹が―近くありせば/万葉 3635」

家路につく

いえじ【家路につく】
go[leave for]home.

家造り

いえづくり イヘ― [3] 【家作り・家造り】
(1)家を建てること。
(2)家の造り方。家の構造。

家造り

やづくり [2] 【家作り・家造り】
(1)家をつくること。
(2)家の構え。造作。「―に見どころがあるとも申し上げたが/夜明け前(藤村)」

家運

かうん【家運】
<retrieve one's> family fortunes.

家運

かうん [1][0] 【家運】
一家の運命。「―が傾く」

家道

かどう [1] 【家道】
(1)家の中で守るべき道徳。
(2)一家の暮らし向き。家計。家政。
(3)代々その家に伝えた芸道。

家部

やかべ 【家部・宅部】
664年,所有が公認された諸氏の私有民。律令制の家人(ケニン)に受け継がれたと考えられる。同時に公認された民部(カキベ)は,675年に廃止。やかつべ。

家郷

かきょう [1] 【家郷】
ふるさと。故郷。「―を出(イ)ず」

家醸

かじょう [0] 【家醸】
自分の家で造った酒。

家重代

いえじゅうだい イヘヂユウダイ [3] 【家重代】
その家に何代も伝えられて来たこと。「―の宝物」

家長

かちょう [1][0] 【家長】
家や家族を統率する者。一家の長。戸主。

家長

かちょう【家長】
the head of a family.→英和

家長権

かちょうけん [2] 【家長権】
家長が家族員に対して有していた支配・統制の権利。日本の旧家族制度における戸主権はその一種。家父長権。

家門

かもん [1] 【家門】
(1)一家・一門の全体。一族。「―の名誉」
(2)江戸時代,将軍の親族のうちの,三家・三卿以外の大名。会津松平氏など。御家門。

家隆

かりゅう 【家隆】
⇒藤原家隆(フジワラノイエタカ)

家雀

いえすずめ イヘ― [3] 【家雀】
スズメ目ハタオリドリ科の鳥。全長約16センチメートル。雄はスズメに似て頭頂は灰色。雌は全身が灰褐色で下面は淡い。分布は世界的だが,日本では1990年(平成2)に利尻島で初めて確認された。

家集

かしゅう [0] 【家集】
個人の和歌を集めた歌集。家(イエ)の集。

家雞

かけい [0] 【家鶏・家雞】
家で飼うニワトリ。

家難

かなん [0] 【家難】
一家の災難。

家電

かでん【家電】
electric household appliances.

家電

かでん [0] 【家電】
「家庭用電器」の略。「―業界」

家領

けりょう [0] 【家領】
堂上諸家に伝わる家の領地。

家頼

けらい [1] 【家来・家礼・家頼】
〔「家礼」が本来の表記。「け」「らい」は「家」「礼」の呉音〕
(1)主君に忠誠を誓って仕える人。家臣。
(2)家に召し使う者。従者。家人。
(3)子が父を敬い礼をつくすように他人に礼をつくすこと。「文籍にも―といふことあるべくや/源氏(藤裏葉)」
(4)摂家や公家に出入りして礼儀や故事を習う人。

家風

かふう【家風】
the ways of a family.→英和

家風

かふう [1][0] 【家風】
その家特有の気風・習慣。「わが家の―」

家風

いえかぜ イヘ― 【家風】
(1)我が家の方から吹いてくる風。「―は日に日に吹けど/万葉 4353」
(2)〔「家風(カフウ)」の訓読み〕
「いえのかぜ」に同じ。「―なほ勝れたりとて/続古事談 5」

家鳩

いえばと イヘ― [0] 【家鳩】
カワラバトを家禽(カキン)化したもの。ドバト。カイバト。

家鳴り

やなり [0][3] 【家鳴り】 (名)スル
家が音を立てて動くこと。家のゆれ動く音。

家鴨

あひる【家鴨】
a (domestic) duck (総称・雌);a drake (雄);→英和
a duckling (子).→英和
(〜が)歩く waddle.→英和
(〜が)鳴く quack.→英和

家鴨

あひる [0] 【家鴨・鶩】
(1)カモ目カモ科の水鳥。マガモを改良した飼い鳥。首が長く,泳ぎが巧み。肉・卵は食用とし,羽毛は布団・クッションなどに用いる。多くの品種がある。
(2)背が低く,尻が大きい女をいう語。「ここいらのこわ飯くさい女郎なざあ…さへねえ―だあ/洒落本・甲駅夜の錦」

家鴨

かおう [0] 【家鴨】
あひる。

家鴨下駄

あひるげた [3] 【家鴨下駄】
歯の間が狭くて低い,表付きの下駄。

家鶏

かけい [0] 【家鶏・家雞】
家で飼うニワトリ。

家鶏野鶩

かけいやぼく [4] 【家鶏野鶩】
〔「鶩」はアヒルの意〕
見なれたものを遠ざけ,新しいもの,珍しいものを尊ぶこと。

家鼠

いえねずみ イヘ― [3] 【家鼠】
ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミの三種の総称。人家内やその周辺あるいは近くの田畑などに住む。ほとんど全世界に分布。
→野鼠(ノネズミ)

宸念

しんねん [1] 【宸念】
天子のみ心・お考え。軫念。

宸意

しんい [1] 【宸意】
天子の意向。宸旨。

宸慮

しんりょ [1] 【宸慮】
天子の考え。叡慮(エイリヨ)。宸襟。

宸憂

しんゆう [0] 【宸憂】
天子が心配すること。

宸断

しんだん [0] 【宸断】
天子の御裁断。天子のさばき。

宸旨

しんし [1] 【宸旨】
天子の意向。天子のおおせ。宸意。

宸筆

しんぴつ [0] 【宸筆】
天子の自筆。天子の筆跡。

宸翰

しんかん [0] 【宸翰】
天子直筆の文書。宸筆。親翰。

宸衷

しんちゅう [0][1] 【宸衷】
天子の心。おおみこころ。宸慮。

宸襟

しんきん [0] 【宸襟】
天子のお心。「―を悩ます」

宸輿

しんよ [1] 【宸輿】
天子の乗る輿(コシ)。

宸闕

しんけつ [0] 【宸闕】
天子の住居。宮殿。禁闕。宮闕。

よう [1] 【容】
かたち。すがた。「―を正す」

容れ物

いれもの [0] 【入れ物・容れ物】
(1)物を入れるうつわ。容器。
(2)棺の忌み詞。

容与

ようよ [1] 【容与】 (形動タリ)
ゆったりとしているさま。「絳節羽幢(コウセツウドウ),其の間に―たり/山中人饒舌」

容人

かたちびと 【容人】
顔かたちの美しい人。「后(キサイ)の宮の姫君こそ,…ありがたき御―になむ/源氏(桐壺)」

容体

ようだい [0][3] ヨウ― 【容体・容態】 ・ ヤウ― 【様体】
〔「ようたい」とも〕
(1)身体の状態。特に病気のありさま。病状。「―がかわる」
(2)人のすがたかたち。ようす。「いと細く小さき―/源氏(野分)」
(3)やり方。方法。「むこ入のしつけ―習てまいらうと存る/狂言・鶏聟」
(4)もったいぶること。「草花見るさへ,かく―なり/浮世草子・五人女 2」

容体ぶる

ようだいぶる【容体ぶる】
give oneself[put on]airs;swagger.→英和

容体振る

ようだいぶ・る [5] 【容体振る】 (動ラ五[四])
ことさら重々しい態度をする。もったいぶる。「豪さうに見えて―・るやうで気恥かしいから/婦系図(鏡花)」

容体書き

ようだいがき [4] 【容体書き】
病状を記した書類。診断書。

容体[態]

ようだい【容体[態]】
one's condition.〜はいかがですか How is <your mother> ?

容儀

ようぎ [1] 【容儀】
(1)礼儀にかなった姿や態度。「―を正す」
(2)顔だち。「其―次第に男のかたより金銀とるはずの事なるべし/浮世草子・一代女 3」

容儀帯佩

ようぎたいはい 【容儀帯佩】
礼儀にかなった容姿と身のこなし。「―人に勝(スグ)れ/平家 2」

容共

ようきょう [0] 【容共】
共産主義を容認すること。
⇔反共

容共の

ようきょう【容共の】
pro-communist <policies> .

容受

ようじゅ [1] 【容受】 (名)スル
受け入れること。受容。「吾が心に他物を―するの分量あり/西国立志編(正直)」

容喙

ようかい [0] 【容喙】 (名)スル
〔「喙」は,くちばし〕
横から口を出すこと。くちばしを入れること。「私の―する限ではないが/坊っちゃん(漱石)」

容喙

ようかい【容喙】
⇒でしゃばる.

容器

ようき [1] 【容器】
物を入れるうつわ。入れ物。

容器

ようき【容器】
a container;→英和
a receptacle;→英和
a vessel.→英和

容姿

ようし [1] 【容姿】
顔かたちと体つき。すがたかたち。「―端麗」

容姿端麗である

ようし【容姿端麗である】
One's appearance is good.〜端麗な good-[respectable-,decent-]looking.

容子

ようす [0] ヤウ― 【様子】 ・ ヨウ― 【容子】
(1)その場のありさま。状態。情勢。「土地の―に明るい」「こちらの―を報告する」
(2)わけ。事情。子細。「―ありげにひそひそ話をする」
(3)身なり。姿。風采(フウサイ)。「見すぼらしい―で帰って来た」「―のいい男」
(4)そぶり。身のこなし。「―がおかしい」「疲れた―が見える」
(5)物事の成り行き。「交渉の―を見守る」
(6)物事のけはい。きざし。形跡。兆候。「雨が降りそうな―だ」「でかけた―もない」

容忍

ようにん [0] 【容忍】 (名)スル
大目に見ること。許して我慢すること。「政府本教の外に猶諸教派を―する/明六雑誌 5」

容態

ようだい [0][3] ヨウ― 【容体・容態】 ・ ヤウ― 【様体】
〔「ようたい」とも〕
(1)身体の状態。特に病気のありさま。病状。「―がかわる」
(2)人のすがたかたち。ようす。「いと細く小さき―/源氏(野分)」
(3)やり方。方法。「むこ入のしつけ―習てまいらうと存る/狂言・鶏聟」
(4)もったいぶること。「草花見るさへ,かく―なり/浮世草子・五人女 2」

容易

ようい [0] 【容易】 (名・形動)[文]ナリ
たやすいこと。やさしいこと。また,そのさま。「―に行ける」「―ではない」
[派生] ――さ(名)

容易い

たやす・い [3][0] 【容易い】 (形)[文]ク たやす・し
〔「た」は接頭語〕
(1)わけなくできる。容易だ。やさしい。「―・い仕事」「この問題は―・くは解決しない」
(2)かるがるしい。軽率だ。「つかさくらゐ高き人をば―・きやうなれば入れず/古今(仮名序)」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

容易し

たわやす・し タハ― 【容易し】 (形ク)
(1)たやすい。簡単だ。「居る人だに―・く見るまじきものを/竹取」
(2)軽々しい。軽率である。「なみなみの―・き御振舞ならねば心苦しきを/源氏(末摘花)」

容易な

ようい【容易な】
easy;→英和
simple.→英和
〜ならぬ serious;→英和
grave.→英和
〜に easily;→英和
readily;without difficulty.〜にする make <a thing> easy;→英和
simplify.→英和

容止

ようし [1] 【容止】
立ち居ふるまい。身のこなし。挙動。

容疑

ようぎ [1] 【容疑】
罪を犯したのではないかという疑い。嫌疑(ケンギ)。「―がはれる」

容疑

ようぎ【容疑】
suspicion.→英和
…の〜で on charge of….‖容疑者 a suspect;a suspected person.

容疑者

ようぎしゃ [3] 【容疑者】
犯罪の容疑をもたれた者。法律では「被疑者」という。

容相

ようそう [0] 【容相】
姿。ありさま。「山の―」

容積

ようせき【容積】
capacity;→英和
volume;→英和
bulk.→英和
容積トン数 measurement tonnage.

容積

ようせき [1] 【容積】
(1)容器の中に入り得る分量。
(2)立体が空間に占める量。体積。
〔capacity の訳語〕

容積トン

ようせきトン [4] 【容積―】
⇒トン(2)
 (イ)

容積率

ようせきりつ [4] 【容積率】
建物の延べ面積の敷地面積に対する割合。

容色

ようしょく【容色】
personal beauty;(good) looks.〜が衰える lose one's personal charm;One's beauty fades.

容色

ようしょく [0][1] 【容色】
顔かたち。器量(キリヨウ)。とくに,女性の顔かたちの美しさ。「―が衰える」

容術

ようじゅつ [0] 【容術】
和算用語。図形の内外接に関係した問題。また,その解き方。

容認

ようにん [0] 【容認】 (名)スル
よいと認めて許すこと。「今回の提案は―しがたい内容を含んでいる」

容認する

ようにん【容認する】
admit;→英和
approve <of> .→英和

容貌

ようぼう [0] 【容貌】
顔かたち。かおだち。

容貌魁偉

ようぼうかいい [5] 【容貌魁偉】 (名・形動)[文]ナリ
〔後漢書(郭太伝)〕
姿かたちがたくましく立派な・こと(さま)。

容貎

ようぼう【容貎】
looks;features.〜が美しい(みにくい) be good-(plain-)looking.

容赦

ようしゃ [1] 【容赦】 (名)スル
(1)相手のあやまちや失敗などを許すこと。「―しがたい失態」「失礼の段,ご―下さい」
(2)相手の事情を考慮して,手加減すること。「だれかれの―をしない」

容赦する

ようしゃ【容赦する】
[許す]pardon;→英和
forgive;→英和
overlook (見のがす).→英和
〜できない I cannot stand it.〜なく mercilessly;→英和
unscrupulously;→英和
severely.→英和

容量

ようりょう【容量】
capacity.→英和

容量

ようりょう [3][0] 【容量】
(1)入れ物に入れることができる分量。容器の容積。
(2)「静電容量」の略。

容量分析

ようりょうぶんせき [5] 【容量分析】
定量分析の一。体積の測定によって定量する化学分析法。普通,標準溶液を加えて反応させ,反応の終点までに消費した標準溶液の容量(体積)を測定し,その値から試料溶液に含まれる成分物質の量を算出する。

容顔

ようがん [0] 【容顔】
顔つき。顔かたち。かおだち。「御才学もいみじく―も世に勝れて/太平記 18」

容鳥

かおとり カホ― 【顔鳥・貌鳥・容鳥】
鳥の名。今のカッコウとも,春鳴く美しい鳥ともいう。かおよどり。「山辺には桜花散り―の間なくしば鳴く/万葉 3973」

宿

しゅく 【宿】
■一■ [2] (名)
(1)泊まる所。やどや。はたごや。
(2)宿場。宿駅。「品川の―」
(3)星座。星宿。
■二■ (接尾)
助数詞。旅の泊まりを数えるのに用いる。泊。「一―一飯」「三―」

宿

やど [1] 【宿】
(1)住む家。すみか。また,自分の家。「埴生の―」
(2)旅先で泊まる所。宿屋。「―を決める」
(3)家の主人。特に,妻が他人に対して,夫をさしていう語。主人。「妾(ワタシ)の―が帰ませんから/塩原多助一代記(円朝)」
(4)奉公人の親もと,または,その請人(ウケニン)の所。「―へ下がる」
(5)揚屋。置屋。また,その主人。「大夫の時は一日も―にて暮さず/浮世草子・一代女 2」
(6)屋敷の庭。庭さき。「我が―に韓藍(カラアイ)蒔き生ほし/万葉 384」
〔「屋の処(ト)」の意か。一説に「屋の戸」「屋の外(ト)」の意とも〕

宿

やど【宿】
a hotel;→英和
an inn;→英和
one's house (宅).〜を貸す put <a person> up <for the night> .〜を取る put up <at a hotel> ;stay <at> ;→英和
check in.〜を立つ check out.

宿す

やどす【宿す】
[子を]conceive;→英和
have a[be with]child <by> .→英和

宿す

しゅく・す 【宿す】 (動サ変)
⇒しゅくする(宿)

宿す

やど・す [2] 【宿す】 (動サ五[四])
(1)女性が胎内に子供をもつ。はらむ。「子供を―・す」「種を―・す」
(2)とどまらせる。「露を―・した葉」「昔の宿場町の面影を―・している」
(3)宿を貸す。「旅人にこそあなれ。しばし―・さむかし/宇津保(俊蔭)」
(4)預けておく。「壺・胡籙・老懸けを―・しおきて/後撰(雑四詞)」
〔「宿る」に対する他動詞〕
[可能] やどせる

宿する

しゅく・する [3] 【宿する】 (動サ変)[文]サ変 しゆく・す
宿泊する。やどる。「卿が―・する所の旅亭/花柳春話(純一郎)」

宿なし

やどなし【宿なし】
a homeless person;[浮浪者]a tramp;→英和
a vagabond.→英和

宿り

やどり [3] 【宿り】 (名)スル
(1)旅先で泊まること。また,その所。「湖岸に―する」
(2)住むこと。また,その所。「秋田刈る仮廬(カリホ)の―にほふまで/万葉 2100」
(3)とどまる所。「花ちらす風の―はたれかしる/古今(春下)」
(4)星の,天体にしめる座。「星の―」

宿りの官

やどりのつかさ 【宿りの官】
「しゅくかん(宿官)」に同じ。「―の権の守は,下野・甲斐・越後・筑後・阿波/枕草子(一五六・春曙抄)」

宿る

やど・る [2] 【宿る】 (動ラ五[四])
〔「屋(ヤ)取る」の意〕
(1)旅先で泊まる。また,一時的に他の場所に身を置く。「民宿に―・る」「松陰に―・りて行かな夜もふけ行くを/万葉 1687」
(2)ある場所にとどまる。位置を占める。「草の葉に露が―・る」「みずがめ座に―・る星」
(3)中にはいりこんでとどまる。「正直の頭(コウベ)に神(カミ)―・る」
(4)胎児としてこもる。「新しい生命が―・る」
(5)住居とする。仮のすみかとする。「かたみに―・る所も問ひかはして/源氏(玉鬘)」
(6)植物が寄生する。「深山木に―・りたるつたの色ぞ/源氏(宿木)」
〔「宿す」に対する自動詞〕

宿る

やどる【宿る】
put up[stay] <at> (宿泊);live <in,on> (寄生生物が);→英和
roost (鳥が);→英和
form (露が);→英和
dwell (神が).→英和

宿下がり

やどさがり [3] 【宿下(が)り】 (名)スル
奉公人が休暇をもらって親元へ帰ること。やどおり。
→藪入(ヤブイ)り

宿下り

やどさがり [3] 【宿下(が)り】 (名)スル
奉公人が休暇をもらって親元へ帰ること。やどおり。
→藪入(ヤブイ)り

宿世

しゅくせ [2][0] 【宿世】
⇒すくせ(宿世)

宿世

すくせ [2][0] 【宿世】
〔「しゅくせ」「すぐせ」とも〕
(1)(仏教の三世観を基礎とした考え方で)前の世。ぜんせ。
(2)前世からの因縁。宿縁。宿命。「我が―のがれざりけるを/宇津保(俊蔭)」

宿世焼

すくせやき [0] 【宿世焼(き)】
餅を焼いて,そのふくれ具合で縁結びを占う遊び。

宿世焼き

すくせやき [0] 【宿世焼(き)】
餅を焼いて,そのふくれ具合で縁結びを占う遊び。

宿世結び

すくせむすび [4] 【宿世結び】
「縁結び{(2)}」に同じ。

宿主

しゅくしゅ [0] 【宿主】
ウイルスを含めてすべての寄生生物が寄生する相手の生物。寄生動物の幼生と成体とで宿主が異なる場合,幼生の宿主を中間宿主,成体の宿主を終宿主という。寄主。やどぬし。

宿主

やどぬし【宿主】
a landlord;→英和
a landlady (女);→英和
a host (寄生生物の).→英和

宿主

やどぬし [2] 【宿主】
(1)宿の主人。
(2)家の主人。世帯主。
(3)「しゅくしゅ(宿主)」に同じ。

宿便

しゅくべん [0] 【宿便】
便秘のため,長い間腸の中にたまっていた大便。

宿借り

やどかり【宿借り】
《動》a hermit crab.

宿借り

やどかり [0] 【宿借り】
(1)十脚目ヤドカリ科・ホンヤドカリ科・ツノガイヤドカリ科・オカヤドカリ科の甲殻類の総称。体形はカニとエビの中間。頭胸部は硬い甲におおわれるが,腹部は軟弱で,多くは巻貝の殻を借りて保護している。一対の大きなはさみ脚をもつ。ホンヤドカリ・オニヤドカリ・タラバガニ・ヤシガニなど種類が多い。ゴウナ。オバケガイ。カミナ。[季]春。《―や覚束なくもかくれ顔/虚子》
〔「寄居虫」とも書く〕
(2)宿を借りること。家を借りて住むこと。また,借家人。居候のことをもいう。「―の座敷へ踏込(フンゴ)まうとなされたを/浄瑠璃・千本桜」

宿債

しゅくさい [0] 【宿債】
(1)以前からの負債。
(2)〔仏〕 前世からの負債。前世の悪業をまだ償っていないこと。

宿儒

しゅくじゅ [2] 【宿儒】
年功を積んだ儒者。名望ある学者。宿学。

宿元

やどもと [0] 【宿元・宿許】
(1)「請宿(ウケヤド)」に同じ。
(2)宿泊している所。「―に荷物をあずける」
(3)住んでいる所。自宅。「―で御座らば御薬を上げませうが/狂言・神鳴(虎寛本)」

宿入り

やどいり [0] 【宿入り】
⇒藪入(ヤブイ)り

宿入り

しゅくいり [0] 【宿入り】
(大名行列などが)宿所や宿駅にはいること。

宿六

やどろく【宿六】
one's old man.うちの〜 my husband.

宿六

やどろく [0] 【宿六】
〔「宿のろくでなし」の意〕
妻が夫を卑しめたり,親しんだりしていう語。「うちの―」

宿割

しゅくわり [0][4] 【宿割(り)】
宿所を割り当てること。また,その役。やどわり。

宿割

やどわり [0] 【宿割(り)】
多人数の旅行などで,泊まるべき宿をそれぞれに割り当てること。また,その役の人。

宿割り

しゅくわり [0][4] 【宿割(り)】
宿所を割り当てること。また,その役。やどわり。

宿割り

やどわり [0] 【宿割(り)】
多人数の旅行などで,泊まるべき宿をそれぞれに割り当てること。また,その役の人。

宿割りをする

やどわり【宿割りをする】
allot[assign]lodgings <to> .

宿命

しゅくめい【宿命】
fate;→英和
destiny.→英和
〜的な fatal;→英和
predestined.‖宿命論(者) fatalism (a fatalist).

宿命

しゅくめい [0] 【宿命】
前世から定まっており,人間の力では避けることも変えることもできない運命。宿運。「これも―と思ってあきらめよう」

宿命的

しゅくめいてき [0] 【宿命的】 (形動)
宿命として定まっていて,免れることのできないさま。「―な出会い」

宿命観

しゅくめいかん [3] 【宿命観】
⇒運命論(ウンメイロン)

宿命論

しゅくめいろん [3] 【宿命論】
⇒運命論(ウンメイロン)

宿命通

しゅくみょうつう シユクミヤウ― [3] 【宿命通】
〔仏〕 六神通(ロクジンズウ)の一。自他の過去の出来事や生活をすべて知ることのできる超人的能力。

宿善

しゅくぜん [0] 【宿善】
〔仏〕 前世で積んだ善根。しゅうぜん。
⇔宿悪

宿営

しゅくえい [0] 【宿営】 (名)スル
軍隊が兵営外で宿泊すること。また,その場所。「今夜―すべく下命せられた鐘家屯/肉弾(忠温)」

宿営する

しゅくえい【宿営する】
be quartered.宿営地 a billeting area.

宿因

しゅくいん [0] 【宿因】
〔仏〕「宿縁(シユクエン)」に同じ。すくいん。

宿坊

しゅくぼう [0] 【宿坊・宿房】
(1)寺院で,参詣者の泊まる所。宿院。
(2)僧が居住する僧坊。
(3)色宿(イロヤド)。「―の世話で哥妓(ゲイコ)との交合(トリアイ)/洒落本・南遊記」

宿執

しゅくしゅう [0] 【宿執】
(1)年来の恨み。
(2)〔仏〕 前世からの因縁。「切るも切らるるも―の拙(ツタナキ)事/保元(中)」

宿執開発

しゅくしゅうかいほつ [5][0] 【宿執開発】
〔仏〕 前世で積んだ善根が現世で花開き実を結ぶこと。

宿報

しゅくほう [0] 【宿報】
〔仏〕 前世の善悪の業による現世での報い。すくほう。

宿場

しゅくば [0][3] 【宿場】
江戸時代,宿駅の称。公武の宿泊は問屋場・本陣・脇本陣を,一般旅行者は旅籠(ハタゴ)を利用した。宿。

宿場

しゅくば【宿場】
a stage;→英和
a post town.

宿場女郎

しゅくばじょろう [4] 【宿場女郎】
宿場にいた下等な遊女。めしもり女郎。

宿場町

しゅくばまち [3] 【宿場町】
江戸時代,五街道や脇往還などに中世以来の宿駅を中心に発達した町。

宿墨

しゅくぼく [0] 【宿墨】
すってから一夜を経た墨汁。

宿外れ

しゅくはずれ [3] 【宿外れ】
宿場のはずれ。

宿存

しゅくぞん [0] 【宿存】
葉や花弁など植物体の一部分が,脱落する時期になっても母体にとどまっていること。

宿存萼

しゅくぞんがく [3] 【宿存萼】
花弁が枯れ果実が熟したあとにも枯れずについている萼。カキ・トマトなどのへた。

宿学

しゅくがく [0] 【宿学】
長く研究を積んだ立派な学者。

宿守

やどもり 【宿守】
家を守ること。また,その人。留守居。家の番人。「この―なる男を呼びて問ひ聞く/源氏(夕顔)」

宿官

しゅくかん [0] 【宿官】
平安時代,受領に任ぜられる資格のある者が,受領の欠員のない場合に暫定的に任ぜられる官。諸国の権守・権介をいう。やどりのつかさ。

宿将

しゅくしょう [0] 【宿将】
豊かな経験をもつ将軍。力量ある老将。

宿小屋

やどこや [0] 【宿小屋】
小屋のような小さな家。

宿屋

やどや【宿屋】
⇒旅館.

宿屋

やどや [0] 【宿屋】
(1)旅人を泊めることを商売としている家。旅館。はたごや。
(2)揚屋。
(3)泊まっている家。「歩兵等楯の外の―を焼く/今昔 25」

宿屋飯盛

やどやのめしもり 【宿屋飯盛】
石川雅望(イシカワマサモチ)の狂号。

宿帳

やどちょう [0] 【宿帳】
宿屋で宿泊者の氏名・住所などを書き入れる帳面。

宿帳

やどちょう【宿帳】
<enter one's name in> a hotel register.

宿年

しゅくねん [0] 【宿年】
長い年月。多年。積年。

宿弊

しゅくへい【宿弊】
an old abuse[evil].

宿弊

しゅくへい [0] 【宿弊】
前々からの弊害。

宿引き

やどひき [2][0] 【宿引き】
旅客を自分の宿に泊めようとさそうこと。また,それを仕事とする人。客引き。

宿役人

しゅくやくにん [3] 【宿役人】
江戸時代,宿駅業務の運営のために五街道などの宿場に置かれた役人。

宿徳

しゅうとく 【宿徳】 (名・形動ナリ)
〔「しゅくとく」の転〕
(1)年功を積んだ徳の高い人。宿老。「その次によろづの―乗りたれば/宇津保(国譲下)」
(2)落ち着いて貫禄のあるさま。「いと―に,面もち・歩まひ,大臣と言はむに足らひ給へり/源氏(行幸)」

宿徳

しゅくとく [0] 【宿徳】
〔仏〕
(1)前世で積んだ善行。また,その報い。宿福。
(2)修行によって徳を積むこと。また,徳を積んだ人。老僧。しゅうとく。

宿忌

しゅくき [0] 【宿忌】
〔仏〕 忌日の前日。逮夜(タイヤ)。

宿志

しゅくし [2] 【宿志】
前々からもち続けてきた願い。年来のこころざし。宿意。素志。夙志(シユクシ)。「―を遂げる」

宿怨

しゅくえん【宿怨】
<bear> a deep-rooted grudge <against> ;(a) long-harbored enmity.

宿怨

しゅくえん [0] 【宿怨】
年来のうらみ。宿恨。

宿恨

しゅくこん [0] 【宿恨】
年来のうらみ。宿怨(シユクエン)。しゅっこん。

宿患

しゅくかん [0] 【宿患】
(1)以前からの心配。
(2)以前からの病気。ながわずらい。宿痾(シユクア)。

宿悪

しゅくあく [0] 【宿悪】
(1)以前に犯した悪事。昔の悪事。旧悪。
(2)〔仏〕 前世で犯した悪事。
⇔宿善

宿意

しゅくい [2] 【宿意】
(1)かねてからの考え・望み。
(2)年来のうらみ。「其時の―相残りて/太平記 18」

宿房

しゅくぼう [0] 【宿坊・宿房】
(1)寺院で,参詣者の泊まる所。宿院。
(2)僧が居住する僧坊。
(3)色宿(イロヤド)。「―の世話で哥妓(ゲイコ)との交合(トリアイ)/洒落本・南遊記」

宿所

しゅくしょ【宿所】
one's address.

宿所

しゅくしょ [2] 【宿所】
(1)泊まる所。やど。
(2)住む家。住居。

宿敵

しゅくてき【宿敵】
an old enemy.

宿敵

しゅくてき [0] 【宿敵】
前々からの敵。年来の敵。「―打倒」

宿料

しゅくりょう [2] 【宿料】
やどちん。宿泊料。

宿昔

しゅくせき [0] 【宿昔】
昔から。以前から。従来。夙昔(シユクセキ)。「―青雲の志を遂んと欲するのみ/学問ノススメ(諭吉)」

宿曜

すくよう [0] 【宿曜】
〔「しゅくよう」とも。「宿」は二十八宿,「曜」は七曜のこと〕
「宿曜経」に基づき,星の運行で人の運勢や吉凶を占う天文暦学。平安時代日本に入り,流行した。

宿曜

しゅくよう [0] 【宿曜】
⇒すくよう(宿曜)

宿曜師

すくようし [3] 【宿曜師】
宿曜の術を行う人。

宿曜経

すくようきょう 【宿曜経】
経典。二巻。中国唐代の不空がインドの経典を訳したものといわれる。天文・暦法から運命を占い,日のよしあしを判断する方法を説く。密教の特定の修法の日は,本経によって決められる。しゅくようきょう。

宿曜道

すくようどう [3] 【宿曜道】
宿曜に関する術。

宿替え

やどがえ [0] 【宿替え】 (名)スル
引っ越し。転居。「五年間に三度も―した」

宿望

しゅくぼう [0] 【宿望】
前々からもっている強い希望。宿志。宿願。しゅくもう。「―を果たす」

宿望

しゅくもう 【宿望】
「しゅくぼう(宿望)」に同じ。[日葡]

宿望

しゅくぼう【宿望】
<attain> one's long-cherished desire.

宿木

やどりぎ [0][3] 【宿木・寄生木】
(1)ヤドリギ科の常緑低木。ケヤキ・エノキ・クリ・コナラ・ミズナラなどの樹上に寄生。枝は丸く緑色で,叉状に分枝して,全体球形に茂る。枝先に披針形の厚い葉を対生。雌雄異株。早春,淡黄色の小花を頂生し,球形の液果を結ぶ。ホヤ。トビヅタ。
(2)他の樹木に寄生する草木。
(3)ある鳥がとまる木。ウグイスの梅,ホトトギスの橘・卯の花など。

宿札

やどふだ [2] 【宿札】
(1)大小名・旗本などが,宿泊している宿屋の前に姓名を記して掲げた札。とまりふだ。しゅくさつ。関札(セキフダ)。
(2)表札。門札。「一町残らず法華の―を出だして/浮世草子・桜陰比事 3」

宿根草

しゅくこんそう [0] 【宿根草】
園芸で,多年草のうち,冬期に地上部だけが枯死して休眠し,春に再び生長するものをいう。宿草。しゅっこんそう。

宿根草

しゅっこんそう シユクコンサウ [0] 【宿根草】
⇒しゅくこんそう(宿根草)

宿根草

しゅっこんそう【宿根草】
《植》a perennial plant.

宿根草

しゅくこんそう【宿根草】
《植》a perennial plant.

宿案

しゅくあん [0] 【宿案】
前々からもっている考え。

宿業

すくごう 【宿業】
⇒しゅくごう(宿業)

宿業

しゅくごう [0] 【宿業】
〔仏〕 前世で行なった善悪の行為。また,現世に現れるその報い。すくごう。

宿次

しゅくつぎ [4][0] 【宿継ぎ・宿次】
人や荷物などを宿場から宿場へ人馬をかえながら次々に送りつぐこと。宿(シユク)送り。伝送。

宿次過所奉行

しゅくつぎかしょぶぎょう [7] 【宿次過所奉行】
鎌倉・室町幕府の職名。宿継ぎ手形などのことをつかさどった。

宿毛

すくも 【宿毛】
高知県南西部,宿毛湾に臨む市。魚介類の養殖,林業が盛ん。縄文後期の宿毛貝塚がある。

宿毛湾

すくもわん 【宿毛湾】
豊後水道南東部,高知・愛媛県境,宿毛市前面にあるリアス式湾入。真珠・カキ・ハマチなどを養殖。

宿泊

しゅくはく【宿泊】
lodging;→英和
accommodation.→英和
〜する put up[stay] <at> ;lodge <in,at> ;→英和
take up one's lodgings.‖宿泊所 one's lodgings;an inn.宿泊人 a lodger;a guest;a boarder.宿泊料 hotel charges;a hotel bill.

宿泊

しゅくはく [0] 【宿泊】 (名)スル
(旅先などで)泊まること。「旅館に―する」「―所」

宿無し

やどなし [0] 【宿無し】
住む家のないこと。また,泊まる家のない人。「―犬」

宿無し旅

やどなしたび [4] 【宿無し旅】
宿があらかじめ決まっていない旅。気ままな旅。

宿疾

しゅくしつ [0] 【宿疾】
長いこと治らない病気。宿痾(シユクア)。

宿病

しゅくびょう [0] 【宿病】
持病。宿痾(シユクア)。

宿痾

しゅくあ [2][1] 【宿痾】
前々からかかっていて,治らない病気。持病。痼疾(コシツ)。宿病。

宿痾

しゅくあ【宿痾】
a chronic disease.

宿直

しゅくちょく【宿直】
night duty[watch].〜する be on night duty.‖宿直室 a night-duty room.

宿直

しゅくちょく [0] 【宿直】 (名)スル
会社・学校などで,夜そこに泊まって警戒などに当たること。また,その人。
⇔日直

宿直

とのい [0] 【宿直】
〔殿居(トノイ)の意〕
(1)職務により,宮中または役所に宿泊して警戒に当たること。「常つ御門と―するかも/万葉 174」
(2)夜間,貴人に近侍して警固すること。「いと御人少なに侍るに,御―つかうまつるべしとて/とはずがたり 3」
(3)夜間,女性が貴人の寝所で奉侍すること。夜伽(ヨトギ)。

宿直の僧

とのいのそう 【宿直の僧】
内裏の二間に居て,一晩じゅう加持祈祷(カジキトウ)をする僧。護持僧。とのいそう。

宿直人

とのいびと 【宿直人】
宿直をする人。泊まり番の人。とのいのひと。「―もみなみな起きぬなりとて急ぎいでぬ/源氏(浮舟)」

宿直奏し

とのいもうし 【宿直奏し】
宮中に宿直する者が,夜警をして,毎夜一定の時刻に,滝口の陣の所で姓名を奏上したこと。「右近のつかさの―の声聞ゆるは/源氏(桐壺)」
→名対面(ナダイメン)

宿直姿

とのいすがた 【宿直姿】
宿直装束を着た姿。宿直のときの身じたく。「さまざまの衵(アコメ)みだれ着,帯しどけなき―,なまめいたるに/源氏(朝顔)」

宿直所

とのいどころ 【宿直所】
摂政・関白・大臣・大納言などが宿直したり休息したりする部屋。直廬(チヨクロ)。「この大臣(オトド)の御―は,昔の淑景舎(シゲイサ)なり/源氏(澪標)」

宿直物

とのいもの 【宿直物】
宿直の時に用いた,衣服・夜具など。「女御の君おはしまして,―・寝装束などは奉れ給ふ/宇津保(国譲上)」

宿直物の袋

とのいもののふくろ 【宿直物の袋】
宿直の夜具を入れる袋。とのいぶくろ。「侍に―をさをさ見えず/源氏(賢木)」

宿直蟇目

とのいひきめ 【宿直蟇目】
昔,宿直の人が夜中警戒のため,蟇目を射て,鳴る音を立てること。

宿直衣

とのいぎぬ 【宿直衣】
「宿直装束(トノイソウゾク)」に同じ。「柚(ユ)の葉の如くなる―の袖の上に/枕草子 87」

宿直袋

とのいぶくろ 【宿直袋】
⇒宿直物(トノイモノ)の袋(フクロ)

宿直装束

とのいそうぞく 【宿直装束】
官人が宮中で宿直するときの装束。表向きでない姿。朝臣は衣冠あるいは直衣(ノウシ),女房は小袿(コウチキ)と袴。とのいぎぬ。「大将…―しかへて,召しあれば参り給ひぬ/宇津保(蔵開中)」
→昼(ヒ)の装束

宿福

しゅくふく [0] 【宿福】
〔仏〕 前世で積んだ福徳。宿徳。

宿禰

すくね [0] 【宿禰】
(1)古代,貴人を親しみ尊んで呼ぶ語。武内宿禰の類。
(2)八色(ヤクサ)の姓(カバネ)の第三。大伴・佐伯など主に連(ムラジ)姓の有力豪族に与えられた。

宿禰雛

すくねびな [4] 【宿禰雛】
絵の具で彩色した土製の雛。享保年間(1716-1736)に流行した。

宿紙

しゅくし [2] 【宿紙】
〔「すくし」とも〕
奉書や檀紙などの反故をすきかえして作った薄墨色の紙。綸旨(リンジ)・口宣などの下書きをするために用いた。紙屋紙。薄墨紙。すきかえし。綸旨紙。水雲紙(スイウンシ)。

宿紙

すくし [2] 【宿紙】
⇒しゅくし(宿紙)

宿継ぎ

しゅくつぎ [4][0] 【宿継ぎ・宿次】
人や荷物などを宿場から宿場へ人馬をかえながら次々に送りつぐこと。宿(シユク)送り。伝送。

宿継ぎ手形

しゅくつぎてがた [5] 【宿継ぎ手形】
中世,関所通行や人馬継ぎ立てのために要した手形。路次手形。

宿縁

しゅくえん【宿縁】
a karma;→英和
destiny.→英和

宿縁

しゅくえん [0] 【宿縁】
〔仏〕 前世の因縁。宿世(スクセ)の因縁。宿因。すくえん。

宿罪

しゅくざい [0] 【宿罪】
〔仏〕 前世に犯した罪。

宿習

しゅじゅう [0] 【宿習】
(「しゅくしゅう」とも)〔仏〕 前世で積み重ねた,善悪の行為の影響。「此の山臥も―ありけるにや/沙石 7」

宿老

しゅくろう [0] 【宿老】
(1)年をとり,豊かな経験を積んだ人。老巧の人。宿徳。
(2)鎌倉時代以後の武家の重臣。評定衆・引付衆,江戸幕府の老中,諸大名の家老など。
(3)江戸時代,町内の年寄役。

宿舎

しゅくしゃ [2] 【宿舎】
(1)泊まるところ。やど。「国民―」
(2)公務員などに提供される住宅。「公務員―」

宿舎

しゅくしゃ【宿舎】
lodgings;quarters.〜を用意する provide accommodation <for> .

宿草

しゅくそう [0] 【宿草】
「宿根草」に同じ。

宿衛

しゅくえい [0] 【宿衛】 (名)スル
宿泊して護衛すること。また,その兵士。

宿衣

しゅくえ 【宿衣】
内裏に宿直するときの装束。とのいそうぞく。しゅくい。「―一領給はせければ/著聞 10」

宿衣

しゅくい 【宿衣】
「しゅくえ(宿衣)」に同じ。

宿親

やどおや [0] 【宿親】
若者宿や娘宿の主人。

宿許

やどもと [0] 【宿元・宿許】
(1)「請宿(ウケヤド)」に同じ。
(2)宿泊している所。「―に荷物をあずける」
(3)住んでいる所。自宅。「―で御座らば御薬を上げませうが/狂言・神鳴(虎寛本)」

宿説

しゅくせつ [0] 【宿説】
前々からもっている意見。

宿貸し鳥

やどかしどり [4] 【宿貸し鳥】
〔「宿貸し」に「樫鳥(カシドリ)」をかけた語〕
カケスの異名。「時鳥(ホトトギス)しばしば過ぐるほど,―の便さへあるに/幻住庵記」

宿賃

やどちん【宿賃】
the charge <for a day> .→英和
〜を払う(踏み倒す) settle (jump) a hotel bill.

宿賃

やどちん [2] 【宿賃】
(1)宿屋に泊まったときに払う代金。宿泊料。
(2)家の借り賃。家賃。

宿車

やどぐるま [3] 【宿車】
一定の車宿にいて顧客の依頼によってひく人力車。また,その車夫。

宿送り

しゅくおくり [3] 【宿送り】
「宿継(シユクツ)ぎ」に同じ。

宿運

しゅくうん [0] 【宿運】
前世から定まった運命。宿命。

宿酔

しゅくすい [0] 【宿酔】
ふつかよい。

宿酲

しゅくてい [0] 【宿酲】
ふつかよい。宿酔。「翌朝の―は言ふ可らざるの苦痛なり/福翁百話(諭吉)」

宿銭

やどせん [2] 【宿銭】
宿屋の宿泊代金。宿賃。はたごせん。

宿陣

しゅくじん [0] 【宿陣】 (名)スル
陣をとって宿営すること。

宿雨

しゅくう [2] 【宿雨】
(1)連日降りつづく雨。ながあめ。霖雨(リンウ)。
(2)前夜からの雨。

宿雪

しゅくせつ [0] 【宿雪】
消えないで残っている雪。残雪。

宿預け

やどあずけ [3] 【宿預け】
(1)江戸時代,主家の金を使い込んだ雇い人をその請人(ウケニン)に預けたこと。
(2)江戸時代,訴訟で江戸に召喚した被疑者を公事宿(クジヤド)に預けること。

宿題

しゅくだい【宿題】
<do one's> homework;→英和
a home task[lesson];an assignment;→英和
an open question (未決の問題).〜にする leave <a problem> for future solution.〜を出す set[give] <pupils> homework.〜をする(みてやる) do one's (help a person with his) homework.

宿題

しゅくだい [0] 【宿題】
(1)学校における学習の補足・定着・準備などを目的として,児童・生徒に課す家庭学習・家庭作業。
(2)未解決・未決定のまま持ち越された問題。

宿願

しゅくがん [0] 【宿願】
(1)前々から心の中にもっていた強い願い。宿望。
(2)〔仏〕 前世でおこした願。

宿願

しゅくがん【宿願】
<realize> one's long-cherished desire.

宿館

しゅくかん [0] 【宿館】
やどや。旅館。宿舎。

宿駅

しゅくえき [0] 【宿駅】
交通の要地にあって,宿泊のための設備や輸送に携わる人馬を有した集落。鎌倉時代以降発達し,江戸時代には宿場町となる。。しゅく。

宿駕籠

しゅくかご [2] 【宿駕籠】
江戸時代,旅人を乗せて宿場と宿場の間を往来した粗末なかご。雲助かご。
宿駕籠[図]

宿鳥

しゅくちょう [0] 【宿鳥】
ねぐらで眠っている鳥。

宿鴉

しゅくあ [2][1] 【宿鴉】
ねぐらのカラス。「北風老杉(ロウサン)の枝を動かして―の夢を驚かし/花間鶯(鉄腸)」

せき [1] 【寂】 (形動タリ)
ひっそりと静まっているさま。
→寂として(副)

じゃく [1] 【寂】
■一■ (名)
〔仏〕
(1)煩悩(ボンノウ)を離れ,悟りに達すること。涅槃(ネハン)。
(2)僧侶の死を表す語。死亡の年月日の下に付けて用いる。「昭和一〇年―」
■二■ (ト|タル)[文]形動タリ
静かなさま。せき。「広い家の中―として何の物音も無い/良人の自白(尚江)」

さび [2] 【寂】
〔動詞「寂びる」の連用形から〕
(1)古びて趣のあること。閑寂の趣。さびしみ。しずけさ。
(2)枯れて渋みのあること。また,太くてすごみのあること。「―のある声」「―のきいた声」
(3)しおり・細みなどとともに,蕉風俳諧の基調をなす静かで落ち着いた俳諧的境地・表現美。
→わび
→しおり
→細み
→かるみ
(4)謡や語り物の発声の一。

さび【寂】
elegant simplicity;an antique look (古色).

寂し

さむ・し 【寂し・淋し】 (形シク)
⇒さむしい

寂しい

さびしい【寂しい】
lonely;→英和
desolate;→英和
solitary.→英和
寂しさ loneliness.寂しがる feel lonely;→英和
miss <a person> .→英和

寂しい

さむし・い [3] 【寂しい・淋しい】 (形)[文]シク さむ・し
〔「さぶしい」の転〕
さびしい。「―・くつて不可(イケ)ないから,又来て頂戴/それから(漱石)」

寂しい

さびし・い [3] 【寂しい・淋しい】 (形)[文]シク さび・し
〔「さぶし」の転。中古以降の語〕
(1)あるはずのもの,あってほしいものが欠けていて,満たされない気持ちだ。物足りない。さみしい。「彼の顔が見えないのは―・い」「タバコをやめると口が―・い」「ふところが―・い」
(2)人恋しく物悲しい。孤独で心細い。さみしい。「独り暮らしは―・い」「知らない土地で―・い生活を送る」
(3)人けがなくひっそりしている。心細いほど静かだ。さみしい。「―・い夜道」「山奥の―・い村」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)――み(名)

寂しい

さみし・い [3] 【淋しい・寂しい】 (形)[文]シク さみ・し
〔「さびし」の転。中世末期から現れる形〕
「さびしい」に同じ。「ひとりぼっちで―・い」「―・い夜道」「私共が御一所でなくて,お―・くは有りませんでしたか/片恋(四迷)」「光を出る風ぞ―・しき/草根集」
〔「さびしい」「さみしい」の両形のうち,古くからある「さびしい」を標準的語形とする見方が強かったが,最近は両形が同様に用いられるようになっている〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

寂しがり屋

さびしがりや [0] 【寂しがり屋・淋しがり屋】
普通の人よりも敏感に寂しさを感じる人。

寂しむ

さびし・む [3] 【寂しむ・淋しむ】 (動マ五[四])
寂しく思う。寂しがる。「秋を―・む」
〔多く現代の和歌などに用いられる語〕

寂す

じゃく・す 【寂す】 (動サ変)
⇒じゃくする

寂する

じゃく・する [3] 【寂する】 (動サ変)[文]サ変 じやく・す
僧侶が死ぬ。入寂する。

寂として

せきとして 【寂として】 (副)
しんとして静かなさま。ひっそりとしているさま。「―声なし」

寂びる

さ・びる [2] 【寂びる・荒びる】 (動バ上一)[文]バ上二 さ・ぶ
〔「錆(サ)びる」と同源〕
(1)古くなって新鮮でなくなったり,色があせたりする。「人し汲まねば水―・びにけり/神楽歌」「夕づく日色―・びまさる草の下に/玉葉(秋上)」
(2)古くなって,荒れ果てる。また,長いこと使われずに放置されて趣や渋みが出る。時代がつく。古色蒼然とする。「邸(ヤシキ)の内も―・びぬ/自然と人生(蘆花)」「岩に苔むして―・びたる所なりければ/平家(灌頂)」
(3)人けがなくなってさびしくなる。さびれる。「都会ながらにいと―・びたり/慨世士伝(逍遥)」「宿―・びて庭に木の葉の積るより人待つ虫も声弱るなり/秋篠月清集」
(4)心さびしい思いをする。「まそ鏡見飽かぬ君に後れてや朝夕(アシタユフヘ)に―・びつつ居らむ/万葉 572」

寂ぶ

さ・ぶ 【寂ぶ・荒ぶ・錆ぶ】 (動バ上二)
⇒さびる(寂・荒)
⇒さびる(錆)

寂る

さび・る 【寂る・荒びる】 (動ラ下二)
⇒さびれる

寂れ

さびれ [3][0] 【寂れ】
さびれること。おとろえること。

寂れる

さび・れる [0][3] 【寂れる・荒びれる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 さび・る
(1)にぎやかであった所が,人けがなくなってさびしくなる。すたれる。「大きなスーパーができて商店街が―・れた」
(2)荒れ果てる。荒廃する。「―・れた風景」

寂れる

さびれる【寂れる】
decline;→英和
become desolate.→英和
寂れた desolate;deserted.→英和

寂光

じゃくこう [0] 【寂光】
⇒じゃっこう(寂光)

寂光

じゃっこう ジヤククワウ [0] 【寂光】
〔仏〕
(1)真理の寂静(ジヤクジヨウ)なることと真智の光。理と智の二徳。
(2)「寂光土」の略。

寂光土

じゃっこうど ジヤククワウ― [3] 【寂光土】
⇒常寂光土(ジヨウジヤツコウド)

寂光浄土

じゃっこうじょうど ジヤククワウジヤウ― [5] 【寂光浄土】
⇒常寂光土(ジヨウジヤツコウド)

寂光院

じゃっこういん ジヤククワウヰン 【寂光院】
京都市左京区大原にある天台宗の尼寺。聖徳太子の創立という。平家滅亡後,安徳天皇の母建礼門院が出家して隠棲した寺。本尊は六万体腹籠りの地蔵菩薩。

寂声

さびごえ [3][0] 【錆声・寂声】
謡曲などの修練を経て,枯れて渋みのある声。老熟して趣のある声。

寂寂

じゃくじゃく [0] 【寂寂】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)静かでさびしいさま。「―として物音一つ聞こえない」「四囲(アタリ)を見れば―寞々/いさなとり(露伴)」
(2)無念無想のさま。「心に妄想を払て,―としてぞ居たりける/太平記 20」

寂寂

せきせき [0] 【寂寂】 (ト|タル)[文]形動タリ
「じゃくじゃく(寂寂)」に同じ。「―たる空斎に在て/世路日記(香水)」

寂寞

せきばく [0] 【寂寞】 (ト|タル)[文]形動タリ
ひっそりとしてさびしいさま。じゃくまく。「―として人影もない街」「俊三は―たる深夜の枕に独り目を開いて/良人の自白(尚江)」

寂寞

じゃくまく [0] 【寂寞】 (ト|タル)[文]形動タリ
静かでひっそりとしているさま。せきばく。「古き墳墓が―として存在する間に/趣味の遺伝(漱石)」

寂寞たる

せきばく【寂寞たる】
lonely;→英和
lonesome;→英和
dreary.→英和

寂寥

せきりょう [0] 【寂寥】
■一■ (ト|タル)[文]形動タリ
ものさびしいさま。ひっそりしているさま。寂寞(セキバク)。じゃくりょう。「―の感」「―たる黄昏の光の中に/土(節)」
■二■ (名・形動)[文]ナリ
{■一■}に同じ。「一婢一僕家内極めて―なれば/花柳春話(純一郎)」

寂寥

せきりょう【寂寥】
⇒寂寞(せきばく).

寂念

じゃくねん [0][2] 【寂念】
〔仏〕 俗念を去った静寂な心。

寂滅

じゃくめつ [0] 【寂滅】 (名)スル
〔梵 nirvāṇa〕
(1)〔仏〕 煩悩(ボンノウ)をすべて打ち消し,真理の智慧(チエ)を完成させた状態。究極的な悟りの境地。涅槃(ネハン)。
(2)消えてなくなること。また,死ぬこと。「寸燐(マツチ)は…細い烟りを吐いて,すぐ―した/草枕(漱石)」

寂滅為楽

じゃくめついらく [5] 【寂滅為楽】
涅槃経の偈(ゲ)にある語。寂滅が真の楽しみである,の意。

寂滅道場

じゃくめつどうじょう [5] 【寂滅道場】
釈迦が悟りを開いて,華厳経を説法した場所。尼連禅河(ニレンゼンガ)の菩提樹下にあった。

寂然

じゃくねん [0] 【寂然】 (ト|タル)[文]形動タリ
ひっそりとしてさびしいさま。せきぜん。「―と柱に凴(モタ)れながら/風流仏(露伴)」

寂然

じゃくぜん 【寂然】
平安末期の歌人。俗名,藤原頼業(ヨリナリ)。出家して唯心房と号し大原に隠遁,兄弟である寂念・寂超とともに大原三寂と称される。家集「寂然法師集」「唯心房集」。生没年未詳。

寂然

せきぜん [0] 【寂然】 (ト|タル)[文]形動タリ
さびしくひっそりとしているさま。じゃくねん。「林といふは極めて樹(コ)深くて―としてゐた/めぐりあひ(四迷)」

寂照

じゃくしょう ジヤクセウ 【寂照】
(962-1034)(「寂昭」とも書く)平安中期の天台宗の僧。俗名,大江定基。入宋し僧俗の尊崇を受けた。詩歌に優れ,「本朝文粋」「後拾遺和歌集」などに収録される。

寂物

さびもの [0] 【寂物】
茶道で,新しい道具に対し,使い込んだ道具の称。きれいさび。

寂蓮

じゃくれん 【寂蓮】
(1139?-1202) 鎌倉初期の歌人。俗名,藤原定長。醍醐寺阿闍梨俊海の子。一時,叔父俊成の養子。反六条家の新派歌人として活躍。和歌所の寄人(ヨリウド)となり,新古今集撰者の一人となったが,完成前に没。千載集以後の勅撰集に一一七首入集。家集「寂蓮法師集」

寂返る

さびかえ・る 【寂返る】 (動ラ四)
ひっそりと静まりかえる。「さしもせき合ひつる城中―・つて/太平記 29」

寂静

じゃくじょう [0] 【寂静】 (名・形動ナリ)
(1)もの静かなさま。[日葡]
(2)〔仏〕 煩悩(ボンノウ)を離れ,苦しみを滅して,真理に達した涅槃(ネハン)の境地。

寂黙

じゃくもく [0] 【寂黙】
〔仏〕
(1)心静かにひとり退いて住すること。
(2)「牟尼(ムニ)」の漢訳。釈迦の尊称。

寄える

よそ・える ヨソヘル [0][3] 【寄える・比える】 (動ア下一)[文]ハ下二 よそ・ふ
〔「寄す」に継続の助動詞「ふ」の付いた「よさふ」の転〕
(1)他の物にたとえる。なぞらえる。「川の流れを人生に―・えて歌をよむ」
(2)ことよせる。かこつける。「仕事に―・えて外出する」
(3)関係があるとする。「よしゑやし―・ふる君が憎からなくに/万葉 2659」

寄さす

よさ∘す 【寄さす・任さす】 (連語)
〔動詞「寄す」の未然形に,尊敬の助動詞「す」の付いたもの〕
おまかせになる。委任なさる。「速須佐之男命,―∘せし国を治めずて/古事記(上訓)」

寄す

よ・す 【寄す】
■一■ (動サ四)
近よせる。近づける。「紀伊国に止まず通はむ妻の杜妻―・しこせね/万葉 1679」
〔下二段の「寄す」の古形か〕
■二■ (動サ下二)
⇒よせる

寄せ

よせ [0] 【寄せ】
(1)一か所に集めること。寄せ集めること。多く他の語と複合して用いられる。「客―」「名―」
(2)囲碁・将棋で,中盤の戦いが終わって,終局または詰めにいたるまでの段階。
〔囲碁ではその段階によって大寄せ・中寄せなどに分ける。「侵分」「収束」とも書く〕
(3)ゴルフで,アプローチのこと。
(4)心を寄せること。望みをたくすこと。信任。「おほかたの―思えよりはじめ,なべてならぬ御有様/源氏(藤裏葉)」
(5)世話をして後見すること。「無品親王の,外戚の―なきにてはただよはさじ/源氏(桐壺)」
(6)縁。ゆかり。ちなみ。「其―有とて,後醍醐天皇と諡し奉る/太平記 21」
(7)わけ。いわれ。「させることの―なけれども/徒然 156」
(8)歌論で,縁語のこと。「歌には―あるがよき事。衣には,たつ・切る・裏/詠歌一体」
(9)歌舞伎の下座(ゲザ)音楽の一。人物が登場する際に,大鼓・小鼓を打ちはやすもの。

寄せる

よ・せる [0] 【寄せる】 (動サ下一)[文]サ下二 よ・す
(1)物を,ある場所,ある側に近づける。「家具を隅に―・せる」「車を路肩に―・せて止める」
(2)自分の体の一部を他のものに近づける。「耳もとに口を―・せてささやいた」「額を―・せて相談する」
(3)ある人に対して好意や同情の気持ちをもつ。「同情が―・せられた」「思いを―・せる」「信頼を―・せる」
(4)ある中心的な一点に物などを移動させる。
 (ア)多くの物を,ある一点に集める。「苗木に土を―・せる」「部品を―・せ集めて組み立てる」
 (イ)情報・意見などを手紙などで伝える。「番組についての御意見をお―・せください」「信書を―・せる」「手記を新聞に―・せる」
 (ウ)物を贈る。また,寄付・寄進する。「全国から―・せられた義捐金」「勝ち給はむ方に花を―・せてむ/源氏(竹河)」
 (エ)他人を自分の家に立ち寄らせる。主に「寄せてもらう」の形で用いる。関西風の言い方。「せっかくですから,―・せてもらいます」
(5)足し算をする。足す。「二に三を―・せると五だ」「兄弟の収入を―・せても父にかなわない」
(6)まかせる。ゆだねる。「親戚の家に身を―・せる」
(7)あるものに関係づける。よそえる。ことよせる。かこつける。「他人のことに―・せて子供の自慢をする」「花言葉に―・せて恋心を伝える」
(8)波・群衆・軍勢などが,ある地点に近づく。「―・せては返す波」「―・せ来る敵」
(9)男女の仲について,ある人に関係づけて言う。言(コト)よせる。「真間の手児名をまことかも我に―・すとふ/万葉 3384」
〔「寄る」に対する他動詞〕

寄せる

よせる【寄せる】
[近づける]draw up;let <a person> come near;[わきへ]put[push]aside;[集める]gather;→英和
collect;→英和
[便りを]send;→英和
write <to> ;→英和
[加える]add[sum](up).→英和
思いを〜 be[fall]in love <with> .身を〜 live <with a person> .→英和

寄せ付ける

よせつ・ける [4] 【寄(せ)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 よせつ・く
よりつかせる。近寄らせる。近くにひきつける。「敵を―・けない」「人を―・けないところがある」

寄せ付ける

よせつける【寄せ付ける】
allow <a person> to come near.寄せ付けない keep <a person> off;keep <the enemy> at bay.

寄せ几帳

よせぎちょう [3] 【寄せ几帳】
宮中または寝殿の浜床(ハマユカ)の上,前後左右に立てめぐらす几帳。

寄せ切れ

よせぎれ [0] 【寄(せ)切れ】
余った布ぎれを寄せ集めたもの。

寄せ合せる

よせあわ・せる [5] 【寄せ合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 よせあは・す
寄せて一か所に集める。寄せ集める。「額を―・せて相談する」

寄せ合わせる

よせあわ・せる [5] 【寄せ合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 よせあは・す
寄せて一か所に集める。寄せ集める。「額を―・せて相談する」

寄せ場

よせば [0] 【寄(せ)場】
(1)「人足(ニンソク)寄場」の略。
(2)人々が寄り集まるところ。「―の世間咄しにも/人情本・辰巳園(後)」
(3)寄席(ヨセ)。人寄席(ヒトヨセセキ)。「近年町々素人家にて―と唱へ,見物人を集め,座料を取,座敷浄瑠璃又は人形等取交渡世致し候者数多(アマタ)これ有り候/御触書(天保)」

寄せ太鼓

よせだいこ [3] 【寄(せ)太鼓】
(1)攻め寄せる合図に打つ太鼓。攻め太鼓。
(2)興行などで,客寄せのために打つ太鼓。「大相撲の―」

寄せ屋

よせや [0] 【寄せ屋】
屑物や屑金物などを買い集めることを商売としている人。屑屋。

寄せ席

よせせき [0] 【寄(せ)席】
⇒よせ(寄席)

寄せ手

よせて [0] 【寄(せ)手】
攻め寄せて来るほうの人または軍勢。

寄せ掛け

よせかけ [0] 【寄(せ)掛け】
(1)よせかけること。
(2)土蔵の壁を保護するために外側に設ける板囲い。

寄せ掛ける

よせか・ける [4] 【寄(せ)掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 よせか・く
(1)他の物によりかからせて立てる。もたせかける。「はしごを塀(ヘイ)に―・ける」
(2)押しよせて,攻める。せめかける。「―・けて打つ白波の音高く,ときをつくつて騒ぎけり/謡曲・夜討曾我」

寄せ接ぎ

よせつぎ [0] 【寄(せ)接ぎ】
接ぎ木の方法の一。接ぎ穂を台木に寄り合わせて植え,台木と接ぎ穂が接する所を削り合わせたうえでテープでしばり,十分に癒合(ユゴウ)させたのち,台木の上部と接ぎ穂の下部を切る。よびつぎ。
寄せ接ぎ[図]

寄せ敷き

よせしき [0] 【寄(せ)敷き】
畳と壁とのすき間をふさぐために,敷居と同じ高さに設ける横木。よせ。

寄せ文

よせぶみ [0] 【寄(せ)文】
寄進や寄託の旨を記して,その証とする文書。寄進状。「延暦寺に寄する―を書儲て/今昔 31」

寄せ書き

よせがき [0] 【寄(せ)書き】 (名)スル
多くの人が一枚の紙に文章や絵などを書くこと。また,その書いたもの。「結婚記念の―」「色紙に―する」

寄せ木

よせぎ [0] 【寄(せ)木】
(1)「寄せ木細工」の略。
(2)木の小片を寄せ集めて作ること。また,そのようにして遊ぶおもちゃ。

寄せ木張り

よせぎばり [0] 【寄(せ)木張り】
色や木目の異なる木片を組み合わせて張ること。また,張ったもの。床や器物に用いる。

寄せ木細工

よせぎざいく [4] 【寄(せ)木細工】
木工芸の装飾技法の一。色・木目・木質の異なった木片を組み合わせて接着,あるいははめ込んで模様を現したもの。また,その工芸品。

寄せ木造り

よせぎづくり [4] 【寄(せ)木造り】
木彫仏の造仏技法の一。頭部・胴体部の基本部を二材以上の木を寄せ合わせて造るもの。それまでの一木(イチボク)造りに代わって定朝(ジヨウチヨウ)が完成させた。

寄せ来る

よせ・くる [3] 【寄(せ)来る】 (動カ変)[文]カ変 よせ・く
(1)押し寄せて来る。攻め寄せて来る。「―・くる波」「―・くる敵をものともせず」
(2)寄せ集めて運んで来る。「沖つ波―・くる玉藻/万葉 3993」

寄せ框

よせがまち [3] 【寄せ框】
商店の入り口の敷居で,昼は取り外し,夜は取り付けて戸を閉じるようにしたもの。

寄せ棟造り

よせむねづくり [5] 【寄(せ)棟造り】
屋根の形式で,大棟の両端に隅棟が集まり,四つの面から構成されるもの。四注造り。よせむね。
寄せ棟造り[図]

寄せ植え

よせうえ [0] 【寄(せ)植え】
同種あるいは異種の植物を寄せ集めて配置よく植えること。また,その植えたもの。

寄せ灯籠

よせどうろう [3] 【寄(せ)灯籠】
日本庭園で,複数の灯籠の部材を寄せ集めて一基の灯籠としたもの。大徳寺孤篷庵のものが著名。

寄せ物

よせもの [0] 【寄(せ)物】
味付けした魚のすり身・鶏卵・野菜などを寒天・葛粉(クズコ)などでかためた料理。多く口取りにする。

寄せ猿

よせざる [0] 【寄(せ)猿】
「送(オク)り猿」に同じ。

寄せ算

よせざん [2] 【寄(せ)算】
たし算。加え算。

寄せ箸

よせばし [0] 【寄せ箸】
食事のとき,箸で器を手元に引き寄せること。無作法とされる。

寄せ襞

よせひだ [0] 【寄せ襞】
和裁で,袴(ハカマ)の襞を作ること。

寄せ鍋

よせなべ [0] 【寄せ鍋】
鍋料理の一種。汁をたっぷり入れた鍋に白身の魚や鳥肉・貝・野菜などを取り合わせて入れ,煮ながら食べるもの。[季]冬。《―に主客閑話や主婦多忙/星野立子》

寄せ集め

よせあつめ [0] 【寄(せ)集め】
寄せ集めること。また,そのもの。質のそろわないものについていうことが多い。「―のチーム」「―の材料」

寄せ集め

よせあつめ【寄せ集め】
a medley;→英和
a mixture;→英和
odds and ends;a scratch team.〜の medley;mixed.→英和

寄せ集める

よせあつめる【寄せ集める】
gather;→英和
collect;→英和
scrape together.

寄せ集める

よせあつ・める [5] 【寄(せ)集める】 (動マ下一)[文]マ下二 よせあつ・む
雑多な物を一か所に集める。「紙くずを―・める」

寄せ餌

よせえ [0] 【寄せ餌】
「撒(マ)き餌」に同じ。

寄ってたかって

寄ってたかって
大勢寄り集まって。「―いじめる」

寄ってたかって

よってたかって【寄ってたかって】
in a crowd.→英和

寄って集って

よってたかって 【寄って集って】 (連語)
大勢が寄り集まって。
→寄る

寄っ掛かる

よっかか・る [4] 【寄っ掛(か)る】 (動ラ五[四])
「よりかかる」の転。「壁に―・る」
[可能] よっかかれる

寄っ掛る

よっかか・る [4] 【寄っ掛(か)る】 (動ラ五[四])
「よりかかる」の転。「壁に―・る」
[可能] よっかかれる

寄ふ

よそ・う ヨソフ 【寄ふ・比ふ】 (動ハ下二)
⇒よそえる

寄へ

よそえ ヨソヘ 【寄へ・比へ】
よそえること。なぞらえること。「につかはしき御―につけても/源氏(朝顔)」

寄らば大樹(タイジユ)の陰(カゲ)

寄らば大樹(タイジユ)の陰(カゲ)
頼るのなら勢力の大きなものに頼るべきだということのたとえ。立ち寄らば大木(オオキ)の陰。

寄り

より [0] 【寄り】
(1)相撲で,四つに組み体を密着させて,押しながら進むこと。
(2)映画撮影で,被写体にカメラを近づけて撮影すること。あるいはカメラを近づけること。
(3)腫(ハ)れ物が一か所に集まること。
(4)「寄り付き」の略。
(5)場所・方向・側など,位置を表す語の下に付いて,そこ,また,そちらに近い意を表す。「海―の道」「右―の考え」

寄り付き

よりつき [0] 【寄(り)付き】
(1)道路から玄関または勝手口への道。アプローチ。
(2)数寄屋などの入ってすぐの部屋。
(3)茶席の待合(マチアイ)の別名。
(4)取引所で,午前または午後の最初の立合。また,その際成立した値段。
⇔大引け(1)

寄り付き値段

よりつきねだん [5] 【寄(り)付き値段】
寄り付き{(4)}に成立した値段。寄り値。寄りつき相場。

寄り付く

よりつ・く [3] 【寄(り)付く】 (動カ五[四])
(1)そばに近づく。人などがそばに寄って来る。「こわくて人が―・かない」
(2)取引所で,その日の最初の売買が成立する。「いきなり高値で―・く」
(3)頼る。頼って身を寄せる。「年来仕へける所をも其の事となく浮かれて,―・く所もなく成にければ/今昔 16」
(4)物の怪(ケ)などがとりつく。
[可能] よりつける

寄り付く

よりつく【寄り付く】
come[get]near;approach;→英和
open (株式).→英和
寄り付かない keep away <from> ;avoid.→英和
足もとにも寄り付けない be no match <for a person> .

寄り倒し

よりたおし [0] 【寄(り)倒し】
相撲の決まり手の一。組んだ相手に体を密着させ,前または横に寄り詰め,土俵内外で押し倒す技。

寄り倒す

よりたお・す [4] 【寄(り)倒す】 (動サ五[四])
相撲で,組んだ相手を土俵際に寄り詰め,土俵内外に押し倒す。
[可能] よりたおせる

寄り値

よりね [0] 【寄(り)値】
「寄り付き値段」の略。

寄り切り

よりきり [0] 【寄(り)切り】
相撲の決まり手の一。組んだ相手に体を密着させ,寄り詰めて,土俵外に出す技。

寄り切り

よりきり【寄り切り】
driving the opponent out of the ring (相撲).→英和

寄り切る

よりき・る [3] 【寄(り)切る】 (動ラ五[四])
相撲で,組んだ相手を寄り詰めて土俵外へ押し出す。
[可能] よりきれる

寄り合い

よりあい [0] 【寄(り)合い・寄合】
(1)話し合いや親睦のために,人々が集まること。また,その集まり。「町内の―」
(2)鎌倉幕府後期における事実上の最高意思決定機関。北条氏嫡流(得宗)を主宰者とし,一族や御家人の有力者から構成されていた。
(3)中世後期,村落共同体(惣・郷村)の発展に伴い成立した共同体所属の構成員による評議・談合の場をいう。
(4)江戸時代,三千石以上の旗本で,無役の者。若年寄の支配に属し,寄合肝煎(ヨリアイキモイリ)の監督を受けた。寄合組。
(5)連歌・俳諧で,前句と付句を関係付ける契機となる言葉や物どうしの縁をいう。古典・古歌・説話などに準拠を求めることが多い。連歌において多用された。
→付合

寄り合い小作

よりあいこさく [5] 【寄(り)合い小作】
他人の耕地を二人以上の者が共同で借りて耕作したこと。

寄り合い所帯

よりあいじょたい [5] 【寄(り)合い所帯】
(1)多くの世帯が一か所に集まって住むこと。
(2)雑多な派閥やグループが集まって,十分組織化されないまま成り立っている団体。

寄り合う

よりあ・う [3] 【寄(り)合う】 (動ワ五[ハ四])
人々が寄り集まる。「村の相談事で公民館に―・う」

寄り合う

よりあう【寄り合う】
⇒寄り集まる.

寄り寄り

よりより [0] 【度度・寄り寄り】 (副)
〔「より(度)」を重ねたものか〕
時々。おりおり。「―その話が出た/夜明け前(藤村)」

寄り州

よりす [0] 【寄(り)州・寄り洲】
土砂が風や波で寄せられて,海岸・河口などに自然にできた州。

寄り座

よりざ [0] 【寄(り)座】
囲炉裏端(イロリバタ)の客座。竪座(タテザ)。

寄り掛かり

よりかかり [0] 【寄り掛(か)り・倚り懸(か)り・凭り掛(か)り】
(1)よりかかること。また,そのもの。脇息(キヨウソク)の類。
(2)椅子(イス)の,座ったとき,よりかかる部分。
(3)和船で艫(トモ)の上枻(ウワダナ)の延長部が高くそり上がっている部分の船側の板。

寄り掛かる

よりかか・る [4] 【寄り掛(か)る・倚り懸(か)る・凭り掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)からだを物にもたせかける。「壁に―・る」
(2)他人を頼りにする。依存する。「兄に―・って生活する」
[可能] よりかかれる

寄り掛かる

よりかかる【寄り掛かる】
lean <against,on,over> ;→英和
depend <on> (頼る).→英和

寄り掛り

よりかかり [0] 【寄り掛(か)り・倚り懸(か)り・凭り掛(か)り】
(1)よりかかること。また,そのもの。脇息(キヨウソク)の類。
(2)椅子(イス)の,座ったとき,よりかかる部分。
(3)和船で艫(トモ)の上枻(ウワダナ)の延長部が高くそり上がっている部分の船側の板。

寄り掛る

よりかか・る [4] 【寄り掛(か)る・倚り懸(か)る・凭り掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)からだを物にもたせかける。「壁に―・る」
(2)他人を頼りにする。依存する。「兄に―・って生活する」
[可能] よりかかれる

寄り棒

よりぼう [0] 【寄(り)棒】
寄り道具の一。捕り手が,相手の刃物を払い落とし,またはこれを叩(タタ)き伏せなどするために使う棒。

寄り洲

よりす [0] 【寄(り)州・寄り洲】
土砂が風や波で寄せられて,海岸・河口などに自然にできた州。

寄り添う

よりそう【寄り添う】
draw[nestle]close <to> .寄り添って close together.

寄り添う

よりそ・う [3] 【寄(り)添う】 (動ワ五[ハ四])
ぴったりとそばへ寄る。「―・う二人」
[可能] よりそえる

寄り物

よりもの [0] 【寄(り)物】
浜辺に打ち寄せられる材木や海草・魚介類などの称。

寄り目

よりめ【寄り目】
cross-eye.〜の cross-eyed.

寄り目

よりめ [0] 【寄(り)目】
(1)斜視の一種。物を見つめたとき,一方の眼球が内側に寄るもの。内斜視。
(2)人形浄瑠璃の人形で,眼球を左右に動かせる仕掛けになっている目。

寄り縋る

よりすがる【寄り縋る】
cling <to> ;→英和
rely[depend] <on> (頼る).→英和

寄り縋る

よりすが・る [4][0] 【寄り縋る】 (動ラ五[四])
(1)からだをすり寄せてすがりつく。「母のひざに―・る幼児」
(2)助けてもらおうとたのみにする。力としてすがりつく。「神に―・るしかない」
[可能] よりすがれる

寄り臥す

よりふ・す [3] 【寄り臥す】 (動サ五[四])
寄り添って寝る。添い臥す。

寄り船

よりふね 【寄(り)船】
遭難して海辺に吹き寄せられた漂着船。[日葡]

寄り藻

よりも [0] 【寄(り)藻】
波や風で浜辺に寄せられた藻。

寄り身

よりみ [0] 【寄(り)身】
相撲で,四つに組んで相手を押したてていくこと。

寄り道

よりみち [0] 【寄(り)道】 (名)スル
目的の場所へ行く途中で,他の所へ立ち寄ること。「―して遅くなる」

寄り道をする

よりみち【寄り道をする】
stop[call]on one's way <to> .〜しないで帰る go straight home.

寄り道具

よりどうぐ [3] 【寄(り)道具】
人を傷つけずに捕らえるために使う道具。十手(ジツテ)・刺股(サスマタ)・寄り棒・突く棒の類。

寄り集まり

よりあつまり [0] 【寄(り)集まり】
寄り集まること。会合。また,その人。「―がある」「しろうとの―」

寄り集まる

よりあつま・る [5] 【寄(り)集まる】 (動ラ五[四])
多くの人が一か所に集まる。「町の人が広場に―・る」

寄り集まる

よりあつまる【寄り集まる】
get together;meet;→英和
gather;→英和
flock together.

寄る

よ・る [0] 【寄る】 (動ラ五[四])
(1)ある場所や人に近づく。「近くに―・ってよく見てご覧なさい」「ストーブのそばに―・る」
(2)現在の場所から離れて,ある地点・方向に近づく。比喩的にも用いる。「もっと右側に―・りなさい」「駅から少し東に―・った所に市役所がある」
(3)ひとところに集まる。「三人―・れば文殊の知恵」「―・り集まる」
(4)ある地点へ向かう途中で,他の場所を訪れる。立ち寄る。「銀行へ―・ってからデパートへ行く」
(5)(「年が寄る」などの形で)高齢になる。「名選手も―・る年波には勝てなかったようだ」
(6)(「しわが寄る」の形で)しわができる。「目尻にしわが―・る」
(7)相撲で,相手のまわしを持って相手を後退させる。「一気に,土俵ぎわまで―・る」
(8)(「凭る」「倚る」とも書く)自分の体をある物にもたせかける。「壁に―・りかかる」「脇息に―・りおはす/源氏(帚木)」
(9)商品・株式などの相場で,売り手と買い手の値段が折りあって,売買が成り立つ。「〇〇電気,一二〇〇円で―・りました」
(10)ある人に気持ちが引かれる。なびく。また,ある人の意のままになる。「心は妹(イモ)に―・りにしものを/万葉 3757」
(11)(「頼る」とも書く)あてにして頼る。「舟流したる心地して―・らむ方なく悲しきに/古今(雑体)」
(12)味方となる。「あなたに―・りて,ことさらに負けさせむとしけるを/枕草子 143」
(13)神霊・物の怪(ケ)などがとり付く。乗り移る。「病付きて…遂に失せにけり。其の女の―・りたるにやとぞ/今昔 31」
(14)社寺に寄進する。「かかる所に庄など―・りぬれば,別当なにくれなどいできて/宇治拾遺 8」
〔「寄せる」に対する自動詞〕
[可能] よれる

寄る

よそ・る 【寄る】 (動ラ四)
(1)よせる。打ちよせられる。「白波の―・る浜辺に別れなば/万葉 4379」
(2)心をよせているとうわさされる。「…粟島の逢はぬもの故我に―・る児ら/万葉 3167」
(3)引きよせられる。なびき従う。「荒山も人し寄すれば―・るとぞいふ汝が心ゆめ/万葉 3305」

寄る

よる【寄る】
(1)[近寄る]come near <to> ;draw near <to> ;approach.→英和
わきへ〜 step aside;make way <for> .
(2)[訪れる]call[drop in] <at a house,on a person> ;→英和
stop <at> .→英和
(3)[集まる]meet;→英和
gather;→英和
get together.

寄ると触(サワ)ると

寄ると触(サワ)ると
いっしょに寄り集まるとすぐに。機会さえあれば。「―うわさ話ばかりしている」

寄る方

よるべ [0] 【寄る辺・寄る方】
たよりにして身を寄せるところ。たのみにできる親類縁者。「―なき身」

寄る瀬

よるせ 【寄る瀬】
物の流れ寄りつく浅瀬。また,頼みとするところ。「大幣と名にこそ立てれ流れても遂に―はありといふものを/伊勢 47」

寄る辺

よるべ [0] 【寄る辺・寄る方】
たよりにして身を寄せるところ。たのみにできる親類縁者。「―なき身」

寄る辺のない

よるべ【寄る辺のない】
homeless;→英和
friendless;→英和
helpless.→英和

寄与

きよ [1] 【寄与】 (名)スル
(1)力を尽くして社会や人のために役に立つこと。貢献。「医学の発展に―する」
(2)おくりあたえること。[節用集(文明本)]

寄与する

きよ【寄与する】
contribute <to> .→英和

寄与分

きよぶん [2] 【寄与分】
遺産の共同相続人中,労務提供・財産給付・療養看護など被相続人の財産の維持・増加に特別に寄与した者に付加される相続分。

寄主

きしゅ [1] 【寄主】
(1)「宿主(シユクシユ)」に同じ。
(2)植物を食べる昆虫のえさとなる草。

寄人

よりびと [2] 【寄人】
⇒よりうど(寄人)

寄人

よりうど 【寄人】
〔「よりゅうど」とも〕
(1)平安時代以後,朝廷の記録所・和歌所あるいは幕府の政所・問注所・侍所に配属された職員の名称。いずれも事務練達の者から選ばれ,庶務・執筆の任にあたった。
(2)平安後期,公領・荘園の住民で直属の支配者以外の公家・社寺と身分関係を結び,二元的な貢納関係をもった者。

寄人

よりゅうど ヨリウド 【寄人】
⇒よりうど(寄人)

寄付

きふ [1] 【寄付・寄附】 (名)スル
金品を贈ること。特に,公共の団体や社寺などに金品などを贈ること。「母校に―する」「―を募る」

寄付き

よりつき【寄付き】
the opening of a session (株式).→英和
寄付き値段 the opening price[quotation].

寄付き

よりつき [0] 【寄(り)付き】
(1)道路から玄関または勝手口への道。アプローチ。
(2)数寄屋などの入ってすぐの部屋。
(3)茶席の待合(マチアイ)の別名。
(4)取引所で,午前または午後の最初の立合。また,その際成立した値段。
⇔大引け(1)

寄付き値段

よりつきねだん [5] 【寄(り)付き値段】
寄り付き{(4)}に成立した値段。寄り値。寄りつき相場。

寄付く

よりつ・く [3] 【寄(り)付く】 (動カ五[四])
(1)そばに近づく。人などがそばに寄って来る。「こわくて人が―・かない」
(2)取引所で,その日の最初の売買が成立する。「いきなり高値で―・く」
(3)頼る。頼って身を寄せる。「年来仕へける所をも其の事となく浮かれて,―・く所もなく成にければ/今昔 16」
(4)物の怪(ケ)などがとりつく。
[可能] よりつける

寄付ける

よせつ・ける [4] 【寄(せ)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 よせつ・く
よりつかせる。近寄らせる。近くにひきつける。「敵を―・けない」「人を―・けないところがある」

寄付する

きふ【寄付する】
contribute <to> ;→英和
subscribe <to> ;→英和
donate.→英和
〜を募る collect[raise]contributions <from> .‖寄付金(者) a contribution (a contributor);a donation (a donor).

寄付行為

きふこうい [3] 【寄付行為】
財産を出して財団法人や学校法人を設立する法律行為。また,財団法人・学校法人の根本規則のこと。

寄付講座

きふこうざ [3] 【寄付講座】
民間からの奨学寄付金を財源に,期限付きの客員教員を招いて主に国立大学に特設する講座や研究部門。冠講座。

寄住

きじゅう [0] 【寄住】 (名)スル
他人の家に身を寄せて生活すること。寄寓。

寄倒し

よりたおし [0] 【寄(り)倒し】
相撲の決まり手の一。組んだ相手に体を密着させ,前または横に寄り詰め,土俵内外で押し倒す技。

寄倒す

よりたお・す [4] 【寄(り)倒す】 (動サ五[四])
相撲で,組んだ相手を土俵際に寄り詰め,土俵内外に押し倒す。
[可能] よりたおせる

寄値

よりね [0] 【寄(り)値】
「寄り付き値段」の略。

寄切り

よりきり [0] 【寄(り)切り】
相撲の決まり手の一。組んだ相手に体を密着させ,寄り詰めて,土俵外に出す技。

寄切る

よりき・る [3] 【寄(り)切る】 (動ラ五[四])
相撲で,組んだ相手を寄り詰めて土俵外へ押し出す。
[可能] よりきれる

寄切れ

よせぎれ [0] 【寄(せ)切れ】
余った布ぎれを寄せ集めたもの。

寄口

きこう 【寄口】
律令制下,自由民の没落した者などで,個人または家族ぐるみ寄住者として他戸の戸籍に編入された者。よせく。よりく。

寄合

よりあい [0] 【寄(り)合い・寄合】
(1)話し合いや親睦のために,人々が集まること。また,その集まり。「町内の―」
(2)鎌倉幕府後期における事実上の最高意思決定機関。北条氏嫡流(得宗)を主宰者とし,一族や御家人の有力者から構成されていた。
(3)中世後期,村落共同体(惣・郷村)の発展に伴い成立した共同体所属の構成員による評議・談合の場をいう。
(4)江戸時代,三千石以上の旗本で,無役の者。若年寄の支配に属し,寄合肝煎(ヨリアイキモイリ)の監督を受けた。寄合組。
(5)連歌・俳諧で,前句と付句を関係付ける契機となる言葉や物どうしの縁をいう。古典・古歌・説話などに準拠を求めることが多い。連歌において多用された。
→付合

寄合い

よりあい [0] 【寄(り)合い・寄合】
(1)話し合いや親睦のために,人々が集まること。また,その集まり。「町内の―」
(2)鎌倉幕府後期における事実上の最高意思決定機関。北条氏嫡流(得宗)を主宰者とし,一族や御家人の有力者から構成されていた。
(3)中世後期,村落共同体(惣・郷村)の発展に伴い成立した共同体所属の構成員による評議・談合の場をいう。
(4)江戸時代,三千石以上の旗本で,無役の者。若年寄の支配に属し,寄合肝煎(ヨリアイキモイリ)の監督を受けた。寄合組。
(5)連歌・俳諧で,前句と付句を関係付ける契機となる言葉や物どうしの縁をいう。古典・古歌・説話などに準拠を求めることが多い。連歌において多用された。
→付合

寄合い

よりあい【寄合い】
a meeting;→英和
a gathering.→英和
寄合い所帯 a scratch team[crew](寄せ集め).

寄合い小作

よりあいこさく [5] 【寄(り)合い小作】
他人の耕地を二人以上の者が共同で借りて耕作したこと。

寄合い所帯

よりあいじょたい [5] 【寄(り)合い所帯】
(1)多くの世帯が一か所に集まって住むこと。
(2)雑多な派閥やグループが集まって,十分組織化されないまま成り立っている団体。

寄合う

よりあ・う [3] 【寄(り)合う】 (動ワ五[ハ四])
人々が寄り集まる。「村の相談事で公民館に―・う」

寄合付け

よりあいづけ [0] 【寄合付け】
連歌・俳諧(ハイカイ)の付合(ツケアイ)の一。寄合{(5)}によって付けるもの。

寄合書き

よりあいがき [0] 【寄合書き】
数人が寄り集まって一つの書画をかくこと。また,その書画。寄せ書き。

寄合組

よりあいぐみ [0] 【寄合組】
「寄合{(4)}」に同じ。

寄合肝煎

よりあいきもいり [5] 【寄合肝煎】
江戸幕府の職名。若年寄の配下。定員五人。寄合{(4)}の各組を分担して管理した。

寄合衆

よりあいしゅう [3] 【寄合衆】
寄合{(2)}を構成した者。

寄場

よせば [0] 【寄(せ)場】
(1)「人足(ニンソク)寄場」の略。
(2)人々が寄り集まるところ。「―の世間咄しにも/人情本・辰巳園(後)」
(3)寄席(ヨセ)。人寄席(ヒトヨセセキ)。「近年町々素人家にて―と唱へ,見物人を集め,座料を取,座敷浄瑠璃又は人形等取交渡世致し候者数多(アマタ)これ有り候/御触書(天保)」

寄場人足

よせばにんそく [4] 【寄場人足】
人足寄場に留置して使役した人足。

寄場奉行

よせばぶぎょう [4] 【寄場奉行】
江戸幕府の職名。若年寄の下に属し,江戸石川島の人足寄場を管理するもの。

寄太鼓

よせだいこ [3] 【寄(せ)太鼓】
(1)攻め寄せる合図に打つ太鼓。攻め太鼓。
(2)興行などで,客寄せのために打つ太鼓。「大相撲の―」

寄子

よりこ [0] 【寄子】
(1)中世,寄親{(1)}の管轄の下で戦国大名に仕えた武士。
→寄親(1)
(2)近世,寄親{(2)}を身元保証人として奉公した者。

寄客

きかく [0] 【寄客】
寄食する人。居候。

寄宿

きしゅく [0] 【寄宿】 (名)スル
(1)他人の家に身を寄せて生活すること。学校・会社などの宿舎で生活を営むこと。「友人の家に―する」
(2)「寄宿舎」の略。

寄宿する

きしゅく【寄宿する】
lodge <at> ;→英和
board <at,with> (食事付).→英和
‖寄宿学校 a boarding school.寄宿舎 a dormitory.寄宿人 a lodger;a boarder.

寄宿生

きしゅくせい [3] 【寄宿生】
寄宿舎に宿泊している学生,または生徒。寮生。

寄宿舎

きしゅくしゃ [3] 【寄宿舎】
学校・会社などが,学生や社員などに低廉な住居を提供するために設けた建物。寮。寄宿。

寄寓

きぐう [0] 【寄寓】 (名)スル
一時的に他人の家に住むこと。また,仮のすまい。「友人の家に―する」

寄寓する

きぐう【寄寓する】
live <with a person's family> .→英和

寄居

ききょ [1][2] 【寄居】 (名)スル
他人の家に身を寄せること。寄寓(キグウ)。寄食。「親類の家に―する」

寄居

よりい ヨリヰ 【寄居】
埼玉県北西部の町。荒川が秩父山地から関東平野へ出るところに発達した谷口集落。旧城下町で,近世は秩父街道の宿場町として栄えた。

寄居虫

ごうな ガウナ [0] 【寄居虫】
ヤドカリの異名。[季]春。

寄州

よりす [0] 【寄(り)州・寄り洲】
土砂が風や波で寄せられて,海岸・河口などに自然にできた州。

寄席

よせ [0] 【寄席】
〔「よせせき」「よせば」の略〕
落語・講談・浪曲・義太夫・手品・音曲などの大衆芸能を興行する娯楽場。江戸に常設の席ができたのは延享四年(1747)で,子供踊り,物真似が中心であった。よせせき。人寄席(ヒトヨセセキ)。

寄席

よせせき [0] 【寄(せ)席】
⇒よせ(寄席)

寄席

よせ【寄席】
<米> a vaudeville theater; <英> a music hall;a variety theatre.寄席芸人 <米> a vaudevillian;→英和
<英> a variety-show entertainer.

寄席囃子

よせばやし [3] 【寄席囃子】
寄席で,演者の登場する時や演じている間に効果を高めるために演奏する音楽。笛・太鼓・三味線・鉦(カネ)などを使う。

寄席文字

よせもじ [3][0] 【寄席文字】
寄席の看板やめくりなどに使われる書体。客の大入りを願って,隙間のないように,太く書く。

寄座

よりざ [0] 【寄(り)座】
囲炉裏端(イロリバタ)の客座。竪座(タテザ)。

寄手

よせて [0] 【寄(せ)手】
攻め寄せて来るほうの人または軍勢。

寄手

よせて【寄手】
an attacking force.

寄掛け

よせかけ [0] 【寄(せ)掛け】
(1)よせかけること。
(2)土蔵の壁を保護するために外側に設ける板囲い。

寄掛ける

よせか・ける [4] 【寄(せ)掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 よせか・く
(1)他の物によりかからせて立てる。もたせかける。「はしごを塀(ヘイ)に―・ける」
(2)押しよせて,攻める。せめかける。「―・けて打つ白波の音高く,ときをつくつて騒ぎけり/謡曲・夜討曾我」

寄接ぎ

よせつぎ [0] 【寄(せ)接ぎ】
接ぎ木の方法の一。接ぎ穂を台木に寄り合わせて植え,台木と接ぎ穂が接する所を削り合わせたうえでテープでしばり,十分に癒合(ユゴウ)させたのち,台木の上部と接ぎ穂の下部を切る。よびつぎ。
寄せ接ぎ[図]

寄敷き

よせしき [0] 【寄(せ)敷き】
畳と壁とのすき間をふさぐために,敷居と同じ高さに設ける横木。よせ。

寄文

よせぶみ [0] 【寄(せ)文】
寄進や寄託の旨を記して,その証とする文書。寄進状。「延暦寺に寄する―を書儲て/今昔 31」

寄書

きしょ [1][2] 【寄書】 (名)スル
(1)手紙を送ること。また,その手紙。
(2)新聞・雑誌などに文章を寄せること。また,その文章。投書。寄稿。

寄書き

よせがき【寄書き】
a collection of impromptu writings.

寄書き

よせがき [0] 【寄(せ)書き】 (名)スル
多くの人が一枚の紙に文章や絵などを書くこと。また,その書いたもの。「結婚記念の―」「色紙に―する」

寄木

よせぎ [0] 【寄(せ)木】
(1)「寄せ木細工」の略。
(2)木の小片を寄せ集めて作ること。また,そのようにして遊ぶおもちゃ。

寄木

よせぎ【寄木(細工)】
mosaic (work);→英和
parquetry.→英和

寄木張り

よせぎばり [0] 【寄(せ)木張り】
色や木目の異なる木片を組み合わせて張ること。また,張ったもの。床や器物に用いる。

寄木細工

よせぎざいく [4] 【寄(せ)木細工】
木工芸の装飾技法の一。色・木目・木質の異なった木片を組み合わせて接着,あるいははめ込んで模様を現したもの。また,その工芸品。

寄木造り

よせぎづくり [4] 【寄(せ)木造り】
木彫仏の造仏技法の一。頭部・胴体部の基本部を二材以上の木を寄せ合わせて造るもの。それまでの一木(イチボク)造りに代わって定朝(ジヨウチヨウ)が完成させた。

寄来る

よせ・くる [3] 【寄(せ)来る】 (動カ変)[文]カ変 よせ・く
(1)押し寄せて来る。攻め寄せて来る。「―・くる波」「―・くる敵をものともせず」
(2)寄せ集めて運んで来る。「沖つ波―・くる玉藻/万葉 3993」

寄棒

よりぼう [0] 【寄(り)棒】
寄り道具の一。捕り手が,相手の刃物を払い落とし,またはこれを叩(タタ)き伏せなどするために使う棒。

寄棟造り

よせむねづくり [5] 【寄(せ)棟造り】
屋根の形式で,大棟の両端に隅棟が集まり,四つの面から構成されるもの。四注造り。よせむね。
寄せ棟造り[図]

寄植え

よせうえ [0] 【寄(せ)植え】
同種あるいは異種の植物を寄せ集めて配置よく植えること。また,その植えたもの。

寄添う

よりそ・う [3] 【寄(り)添う】 (動ワ五[ハ四])
ぴったりとそばへ寄る。「―・う二人」
[可能] よりそえる

寄港

きこう [0] 【寄港・寄航】 (名)スル
目的地へ向かう船舶や航空機が途中で他の港や空港に立ち寄ること。

寄港する

きこう【寄港する】
call[stop,touch down] <at> ;→英和
put in <at> .寄港地 a port of call.

寄灯籠

よせどうろう [3] 【寄(せ)灯籠】
日本庭園で,複数の灯籠の部材を寄せ集めて一基の灯籠としたもの。大徳寺孤篷庵のものが著名。

寄物

よせもの [0] 【寄(せ)物】
味付けした魚のすり身・鶏卵・野菜などを寒天・葛粉(クズコ)などでかためた料理。多く口取りにする。

寄物

よりもの [0] 【寄(り)物】
浜辺に打ち寄せられる材木や海草・魚介類などの称。

寄物陳思歌

ものによせておもいをのぶるうた 【寄物陳思歌】
万葉集に見える相聞歌の一種。直接でなく,ある物に寄せて自分の心情を述べる歌。

寄猿

よせざる [0] 【寄(せ)猿】
「送(オク)り猿」に同じ。

寄生

ほよ 【寄生】
ヤドリギの古名。「あしひきの山の木末(コヌレ)の―取りて/万葉 4136」

寄生

きせい [0] 【寄生】 (名)スル
(1)異種の生物が一緒に生活して,一方が利益を受け,他方が害を受けている生活形態。害を受ける方の生物を宿主という。内部寄生と外部寄生とに大別される。
(2)自分で生活できずに,他の者を頼って生活すること。

寄生

きせい【寄生】
parasitism.〜する be parasitic <on> ;live upon.‖寄生虫(動物,植物) a parasitic worm (animal,plant);a parasite.

寄生

ほや 【寄生】
ヤドリギの古名。[和名抄]

寄生去勢

きせいきょせい [4] 【寄生去勢】
寄生により宿主の生殖器が退化したり,性徴が変化すること。フクロムシの寄生を受けた雄のカニの例が有名。

寄生地主制

きせいじぬしせい [0] 【寄生地主制】
江戸時代以降,特に明治維新の地租改正以後,地主への土地集積が進行したために生じた地主・小作関係を基礎とする農業経営の形態。地主自らは農業に従事せず,所有地の大部分を小作人に貸し出し,小作料を徴収して生活の基盤とした。戦後の農地改革で解体。

寄生木

やどりぎ【寄生木】
a mistletoe;→英和
a parasite.→英和

寄生木

やどりぎ [0][3] 【宿木・寄生木】
(1)ヤドリギ科の常緑低木。ケヤキ・エノキ・クリ・コナラ・ミズナラなどの樹上に寄生。枝は丸く緑色で,叉状に分枝して,全体球形に茂る。枝先に披針形の厚い葉を対生。雌雄異株。早春,淡黄色の小花を頂生し,球形の液果を結ぶ。ホヤ。トビヅタ。
(2)他の樹木に寄生する草木。
(3)ある鳥がとまる木。ウグイスの梅,ホトトギスの橘・卯の花など。

寄生根

きせいこん [2] 【寄生根】
寄生植物が宿主の組織内に入り込んで養分を吸収するために形成する特殊な根。マメダオシ・ヤドリギの根など。吸根。

寄生植物

きせいしょくぶつ [5] 【寄生植物】
寄生生活をする高等植物の総称。寄生しながら光合成も行う半寄生植物(ツクバネ・ヤドリギなど)とクロロフィルを欠き全く光合成を行わない全寄生植物(ネナシカズラ・ナンバンギセルなど)がある。

寄生火山

きせいかざん [4] 【寄生火山】
⇒側火山(ソツカザン)

寄生虫

きせいちゅう [0] 【寄生虫】
(1)寄生生活をする動物。宿主の体の内部に寄生するもの(カイチュウ・サナダムシなど)と外部に寄生するもの(ナンキンムシ・ダニなど)とに分ける。寄生動物。
(2)他人の財産を食い物にし,また他人の労力などに頼って生活する者。「社会の―」

寄生虫症

きせいちゅうしょう [4][0] 【寄生虫症】
寄生虫が体内に侵入して起こす病気の総称。回虫症・肝ジストマ症など。

寄生蜂

やどりばち [3] 【寄生蜂】
キセイバチの別名。

寄生蜂

きせいばち [2] 【寄生蜂】
ハチ類のうち,他の昆虫やクモあるいはその卵に産卵し,幼虫がそれらを食べて育つ種の総称。ハチ類の過半数を占め,害虫の天敵として利用できるものも多い。きせいほう。やどりばち。

寄生蠅

やどりばえ [3] 【寄生蠅】
キセイバエの別名。

寄生蠅

きせいばえ [2] 【寄生蠅】
ヤドリバエ上科のハエのうち,他の昆虫に寄生する種類の総称。小形または中形で,剛毛が発達する。アメリカシロヒトリなどの害虫に寄生するブランコヤドリバエ,カイコに寄生するカイコノウジバエなど。

寄留

きりゅう [0] 【寄留】 (名)スル
(1)一時,他の家や他の土地に身を寄せて住むこと。「―地」「―の民」「宿縁ありて此浮境に―すること十有余年/新聞雑誌 31」
(2)〔法〕 旧制で,九〇日以上本籍地以外の一定の場所に居住の目的をもって住所または居所を有すること。これに該当する者は届け出の義務を負ったが,1951年(昭和26)の住民登録法により廃止された。

寄留

きりゅう【寄留】
temporary residence.

寄目

よりめ [0] 【寄(り)目】
(1)斜視の一種。物を見つめたとき,一方の眼球が内側に寄るもの。内斜視。
(2)人形浄瑠璃の人形で,眼球を左右に動かせる仕掛けになっている目。

寄稿

きこう [0] 【寄稿】 (名)スル
依頼されて,雑誌や新聞などに原稿を書き送ること。また,その原稿。「雑誌に―する」

寄稿する

きこう【寄稿する】
contribute <an article to> ;→英和
write <for> .→英和
〜者 a contributor.

寄算

よせざん [2] 【寄(せ)算】
たし算。加え算。

寄算

よせざん【寄算】
addition.→英和
〜をする add up <figures> .

寄航

きこう [0] 【寄港・寄航】 (名)スル
目的地へ向かう船舶や航空機が途中で他の港や空港に立ち寄ること。

寄船

よりふね 【寄(り)船】
遭難して海辺に吹き寄せられた漂着船。[日葡]

寄蔵

きぞう [0] 【寄蔵】
他人が犯罪によって取得した物であることを知りながらそれを保管すること。

寄藻

よりも [0] 【寄(り)藻】
波や風で浜辺に寄せられた藻。

寄親

よりおや [0] 【寄親】
(1)中世,主従またはそれに準ずる保護・被保護の関係を仮の親子関係とみなし,主にあたる者を寄親,従にあたるものを寄子(ヨリコ)と称する。戦国時代には,戦国大名が有力な武将を寄親とし,土豪・地侍および他領からの帰順者を寄子として家臣団を編成した。
(2)近世,一般の雇用関係において,奉公人の身元保証人。

寄託

きたく [0] 【寄託】 (名)スル
(1)金銭や物品を他人に預け,その使い道や処理を頼むこと。「寄付金を新聞社に―する」
(2)〔法〕 当事者の一方(受寄者)が,相手方(寄託者)のために物を保管することを内容とする契約。受寄者がその物を受け取ることによって成立する。

寄託する

きたく【寄託する】
deposit <a thing with a person> ;→英和
entrust <a person with a thing> .→英和
寄託者 a depositor.

寄語

きご [1] 【寄語】 (名)スル
ことづけること。また,その言葉。「風懐の高士に―す/日本風景論(重昂)」

寄贈

きそう [0] 【寄贈】 (名)スル
⇒きぞう(寄贈)

寄贈

きぞう [0] 【寄贈】 (名)スル
〔「きそう」とも〕
品物を他人に贈ること。贈呈。「母校に図書を―する」

寄贈する

きぞう【寄贈する】
present;→英和
donate.→英和
‖寄贈書 a presentation copy.寄贈品(者) a gift (a donator).…氏寄贈 donated by Mr.….

寄越す

よこ・す [2] 【寄越す・遣す】 (動サ五[四])
(1)こちらへ送ってくる。こちらへ渡す。「手紙を―・す」「分け前を―・せ」「金ヲ―・セバ代物ヲヤル/ヘボン」
(2)(補助動詞)
動詞の連用形に接続助詞「て」(または「で」)を添えた形に付いて,何らかの動作を他からこちらへし向けてくる意を表す。「親もとから知らせて―・した」
[可能] よこせる

寄越す

よこす【寄越す】
send;→英和
give;→英和
hand (over);→英和
write <to a person> (手紙を).→英和

寄身

よりみ [0] 【寄(り)身】
相撲で,四つに組んで相手を押したてていくこと。

寄進

きしん [0] 【寄進】 (名)スル
神社・寺院などに,金銭・物品を寄付すること。

寄進

きしん【寄進】
a contribution;→英和
a donation.〜する contribute;→英和
donate.→英和
寄進者 a donator.

寄進浄瑠璃

きしんじょうるり [4] 【寄進浄瑠璃】
江戸時代,寺社の建立や修復の費用を得る目的で行われた人形浄瑠璃芝居の興行。

寄進状

きしんじょう [0] 【寄進状】
寄進の趣旨および品目などを書いた文書。

寄進芝居

きしんしばい [4] 【寄進芝居】
江戸時代,寺社の建立や修復の費用を得る目的で行われた歌舞伎興行。

寄道

よりみち [0] 【寄(り)道】 (名)スル
目的の場所へ行く途中で,他の所へ立ち寄ること。「―して遅くなる」

寄道具

よりどうぐ [3] 【寄(り)道具】
人を傷つけずに捕らえるために使う道具。十手(ジツテ)・刺股(サスマタ)・寄り棒・突く棒の類。

寄金

ききん [2][1] 【寄金】
金銭を寄付すること。また,その金銭。寄付金。「政治―」

寄鍋

よせなべ【寄鍋】
fish and vegetable stew.

寄附

きふ [1] 【寄付・寄附】 (名)スル
金品を贈ること。特に,公共の団体や社寺などに金品などを贈ること。「母校に―する」「―を募る」

寄集まり

よりあつまり [0] 【寄(り)集まり】
寄り集まること。会合。また,その人。「―がある」「しろうとの―」

寄集まる

よりあつま・る [5] 【寄(り)集まる】 (動ラ五[四])
多くの人が一か所に集まる。「町の人が広場に―・る」

寄集め

よせあつめ [0] 【寄(せ)集め】
寄せ集めること。また,そのもの。質のそろわないものについていうことが多い。「―のチーム」「―の材料」

寄集める

よせあつ・める [5] 【寄(せ)集める】 (動マ下一)[文]マ下二 よせあつ・む
雑多な物を一か所に集める。「紙くずを―・める」

寄題

きだい [0] 【寄題】
和歌などを作るときに,実際に見聞きした物事や経験によらず,出された題によって作ること。

寄食

きしょく [0] 【寄食】 (名)スル
他人の家に寝泊まりし,食事の世話を受けること。居候(イソウロウ)。「友人の家に―する」

寄食する

きしょく【寄食する】
hang[sponge]on <one's relations> .寄食者 a hanger-on.

とら【寅(年)】
(the year of) the Tiger.

とら [0] 【寅】
(1)十二支の第三番目。年・日・時刻・方位などに当てる。
(2)時刻の名。今の午前四時頃。また,午前三時から五時までの間。または午前四時から六時。七つ。「―の刻」
(3)方角の名。東から三〇度北寄り。
→寅の日

寅の日

とらのひ [4] 【寅の日】
十二支の寅にあたる日。虎は千里行って千里戻るということから,この日は旅立ちにはよく,婚礼には忌む日とされた。

寅薬師

とらやくし [3] 【寅薬師】
寅の日に薬師如来に参ること。

みつ [1] 【密】 (名・形動)[文]ナリ
(1)すき間もないほどにぎっしりと詰まっている・こと(さま)。
⇔疎
「人口が―な国」「電話の回数が―になる」
(2)内容の充実している・こと(さま)。「中身が―な本」
(3)非常に親しい間柄である・こと(さま)。「―な間柄」
(4)細かい点にまで行き届いている・こと(さま)。綿密。「―に連絡をとりあう」「記事の巧みなるは想像の―なるになり/日本開化小史(卯吉)」
(5)秘密である・こと(さま)。「謀(ハカリゴト)は―なるを以てよしとす」

密か

ひそか [2][1] 【密か・私か・窃か】 (形動)[文]ナリ
(1)人に知られないようにこっそりとするさま。ひそやか。みそか。「―な楽しみ」「―に忍び寄る」
(2)公的な事柄を自分の思うままにするさま。「平朝臣清盛公,法名浄海,ほしいままに国威を―にし/平家 4」
〔漢文訓読に用いられた語で,和文では「みそか」が用いられた〕

密か

みそか 【密か】 (形動ナリ)
人に知られないようにこっそりとするさま。ひそか。「難波に―にもて出でぬ/竹取」
〔漢文訓読文に用いられる「ひそか」に対して,主に和文で用いられた〕

密かな

ひそか【密かな】
secret;→英和
private.→英和
〜に secretly;→英和
in secret;→英和
privately.→英和

密か事

みそかごと 【密か事】
(1)秘密なこと。ないしょごと。「そのさま―して父母などに見られしに驚く小児に似たりき/即興詩人(鴎外)」
(2)男女間の情事。「弟殿は―は無才(ムザエ)にぞおはしまししかど/大鏡(昔物語)」

密か心

みそかごころ 【密か心】
異性を恋しく思う心。よごころ。「―つきたるものの娘などはをかしとにはあらねど/源氏(蛍)」

密か男

みそかおとこ 【密か男】
ひそかに人の妻のもとに通う男。間男。密夫。「家あるじの男,わが妻の―すると聞きて/宇治拾遺 2」

密か盗人

みそかぬすびと 【密か盗人】
こそどろ。「―のさるべき隈々(クマグマ)にゐて見るらむをば誰かは知る/枕草子 124」

密な

みつ【密な】
dense;→英和
thick.→英和
⇒密接,綿密.

密めき

ひそめき [0] 【密めき】
ひそひそと話すこと。ささやき。

密めく

ひそめ・く [3] 【密めく】 (動カ五[四])
(1)ひそひそと語る。「母は―・くやうな調子で/夢かたり(四迷)」
(2)ひそかに事を行う。「はるかに夜更けて内陣に―・きたり/義経記 3」

密やか

ひそやか [2] 【密やか】 (形動)[文]ナリ
(1)ひっそりと静まっているさま。音もなく静かであるさま。「―な夜の通り」
(2)他人に知られないように,こっそりと事を行うさま。「―に暮らす」「―な思いを抱く」
(3)物が乏しいさま。貧乏であるさま。「其の様に―な身代ぢやと思はしやるか/浄瑠璃・近頃河原達引」

密事

みつじ [1] 【密事】
(1)秘密の事。内々の事。
(2)男女間のひそかな交わり。密通。

密会

みっかい [0] 【密会】 (名)スル
こっそり会うこと。特に,男女がひそかに会うこと。「約束の場所で―する」

密会

みっかい【密会】
a secret[clandestine]meeting;a rendezvous.→英和
〜する meet in secret.

密使

みっし【密使】
a secret messenger;an emissary.→英和

密使

みっし [0] 【密使】
ひそかにつかわされる使者。

密供

みっく [1][0] 【密供】
〔「みつぐ」とも〕
密教で,護摩(ゴマ)をたき諸仏を供養すること。

密偵

みってい [0] 【密偵】 (名)スル
ひそかに秘密や内情を探ること。また,そうする者。スパイ。「―を放つ」

密儀

みつぎ [1] 【密儀】
ある資格をもった者だけが参加することのできる秘密の儀式。また,その資格を与えるために行う秘密の儀式。密儀を中心とする宗教は密儀宗教と呼ばれ,オルフェウス教・エレウシス秘儀などがある。秘儀。

密入国

みつにゅうこく [3] 【密入国】 (名)スル
正規の手続きを踏まないで国内に入ること。
⇔密出国

密入国する

みつにゅうこく【密入国する】
make an illegal entry <into a country> .

密出国

みつしゅっこく [3] 【密出国】 (名)スル
正規の手続きを踏まないで国外に出ること。
⇔密入国

密勅

みっちょく [0] 【密勅】
秘密の勅命。「討幕の―」

密印

みついん [0] 【密印】
〔仏〕
(1)仏・菩薩の根本の誓いを示すもので,両手の十指を用いてつくる形。みっちん。「―を結ぶ」
(2)禅宗で,変わることなき悟りのこと。心印。仏心印。

密厳浄土

みつごんじょうど [5] 【密厳浄土】
密厳経などに説く,大日如来の浄土。真言密教で,「三密によって荘厳(シヨウゴン)される浄土」の意に解し,実はこの世界がそれにほかならないとする。密厳国土。密厳仏国土。

密告

みっこく【密告】
(secret) information <against> .→英和
〜する inform <against> .→英和
‖密告者 an informer.

密告

みっこく [0] 【密告】 (名)スル
ひそかに知らせること。ひそかに告発すること。「―者」「警察に―する」

密培

みつばい [0] 【密培】 (名)スル
ひそかに栽培すること。

密売

みつばい【密売】
illicit sale.〜する sell <liquor> illegally;smuggle;→英和
<米俗> bootleg (酒類を).→英和
‖密売者 <米俗> a bootlegger (酒類の).

密売

みつばい [0] 【密売】 (名)スル
売買が禁じられているものをひそかに売ること。「麻薬の―を取り締まる」「―人」

密売買

みつばいばい [3] 【密売買】 (名)スル
売買が禁じられているものをひそかに取引すること。

密夫

みっぷ [1] 【密夫】
隠れて他人の妻と通じる男。情夫。

密奏

みっそう [0] 【密奏】 (名)スル
ひそかに奏上すること。「兵乱疫癘有べしと,陰陽寮頻りに―す/太平記 27」

密契

みっけい [0] 【密契】
秘密に結んだ契約。密約。

密婦

みっぷ [1] 【密婦】
隠れて他人の夫と通じる女。情婦。

密宗

みっしゅう [1] 【密宗】
真言宗のこと。
⇔顕宗

密室

みっしつ [0] 【密室】
(1)締め切って外から入れない部屋。「―殺人事件」
(2)人に知られていない秘密の部屋。

密室

みっしつ【密室】
a secret room;a closed room (閉じた室).密室殺人の locked-room <novels> .

密密

みつみつ [0] 【密密】 (名・形動)[文]ナリ
きわめて秘密である・こと(さま)。「―に上(カミ)へ言上/桐一葉(逍遥)」

密封

みっぷう [0] 【密封】 (名)スル
ぴっちりと封をすること。「封書を―する」

密封する

みっぷう【密封する】
seal up.

密度

みつど [1] 【密度】
(1)〔density〕
物質の単位体積あたりの質量。
(2)一般に,ある量(物理量や人口など)が単位の体積・面積・長さなどに分布する割合。それぞれ体積密度・面密度・線密度という。「―が大きい」
(3)内容の充実している度合。「―の高い論文」「―の濃い仕事」

密度

みつど【密度】
density.→英和

密度流

みつどりゅう [3] 【密度流】
海水の密度の差によって起こる海流。密度の大きい方から小さい方へ流れる。

密接

みっせつ [0] 【密接】
■一■ (名)スル
すき間もなく,ぴったりとくっついていること。「隣家の塀に―した家」
■二■ (名・形動)[文]ナリ
関係の非常に深い・こと(さま)。「両者は―な関係にある」「―に結び付く」
〔明治期につくられた語〕
[派生] ――さ(名)

密接な

みっせつ【密接な】
close;→英和
intimate.→英和
〜な関係がある be closely connected <with> .

密教

みっきょう [1][0] 【密教】
大日如来が自らの悟りのなかで,自らの悟りを楽しみながら説く,奥深い絶対の真理の教え。「大日経」「金剛頂経」などがその代表的経典。仏教の中で特に祈祷を重視し,そのための呪文や儀式を整備している。日本には空海が伝えた真言宗系の東密と,最澄が伝えた天台宗系の台密がある。
⇔顕教(ケンギヨウ)
→真言宗

密教

みっきょう【密教】
esoteric Buddhism.

密教美術

みっきょうびじゅつ [5] 【密教美術】
密教の教理に基づいて曼荼羅(マンダラ)や密教諸尊を絵画や彫刻によって描く美術の総称。密教法具類や,密教寺院の建築物である灌頂堂や多宝塔なども含む。

密旨

みっし [1][0] 【密旨】
秘密の命令。内々の命令。

密書

みっしょ [0][1] 【密書】
秘密の書類や手紙。「―をたずさえる」

密書

みっしょ【密書】
a secret letter[message,papers].

密林

みつりん [0] 【密林】
木や草がすき間なく生い茂った林。ジャングル。

密林

みつりん【密林】
a dense forest;a jungle.→英和

密栓

みっせん [0] 【密栓】 (名)スル
かたく栓をすること。

密植

みっしょく [0] 【密植】 (名)スル
一定面積の土地に植物を密に植え込むこと。
⇔疎植

密殺

みっさつ [0] 【密殺】 (名)スル
ひそかに殺すこと。特に,家畜を非合法に殺すこと。

密毛

みつもう [0] 【密毛】
すきまなくびっしり生えている毛。

密法

みっぽう [0][1] 【密法】
〔仏〕 密教で行う修法(シユホウ)。

密漁

みつりょう [0] 【密漁】 (名)スル
法を破ってひそかに漁をすること。「サケを―する」「―船」

密猟

みつりょう [0] 【密猟】 (名)スル
法を破ってひそかに猟をすること。「カモを―する」

密猟[漁]する

みつりょう【密猟[漁]する】
poach.→英和
密猟者 a poacher.→英和

密生

みっせい [0] 【密生】 (名)スル
すき間なく生えること。「剛毛が―している」「クマザサの―地」

密生する

みっせい【密生する】
grow thick.

密男

まおとこ [2] 【間男・密男】 (名)スル
夫のある女がひそかに夫以外の男性と通ずること。また,その相手の男。みそかおとこ。「―する女房に鼻毛を延ばす薄のろどの/社会百面相(魯庵)」

密画

みつが [0] 【密画】
(1)こまかい部分まで綿密に描いた絵。
⇔疎画
(2)「細密画」に同じ。

密着

みっちゃく [0] 【密着】 (名)スル
(1)ぴったりとくっつくこと。また,ぴったりとくっつけること。「政治家に―して取材する」「紙を―させる」
(2)〔原板と印画紙をぴったりと付けて焼くことから〕
原板の大きさに焼き付けた写真。密着焼き。べた焼き。

密着する

みっちゃく【密着する】
stick[adhere] <to> .→英和

密約

みつやく【密約】
a secret understanding[agreement,treaty].〜を結ぶ make a secret agreement <with> .

密約

みつやく [0] 【密約】 (名)スル
ひそかに約束を結ぶこと。また,その約束。「―を交わす」「首脳が―する」

密航

みっこう [0] 【密航】 (名)スル
許可を得ずにひそかに国外へ航行すること。「貨物船で―する」「―を企てる」

密航する

みっこう【密航する】
stow away <on a boat> .密航者 a stowaway.→英和

密葬

みっそう [0] 【密葬】 (名)スル
(1)ひそかにほうむること。「―に付される」
(2)うちうちで葬式をすること。また,その葬式。「―した上で改めて本葬を行う」

密葬

みっそう【密葬】
an informal funeral.

密蔵

みつぞう [0] 【密蔵】 (名)スル
(1)他人に知られないように大切にしまっておくこと。
(2)〔仏〕 真言の教義・経典。また,その教え。

密行

みっこう [0] 【密行】 (名)スル
人に知られないようにこっそりと行くこと。「単身―して目的地へ潜入する」

密行する

みっこう【密行する】
go secretly.

密言

みつごん [0] 【密言】
「密語(ミツゴ){(2)}」に同じ。

密計

みっけい [0] 【密計】
ひそかにめぐらす計略。秘計。

密訴

みっそ [0][1] 【密訴】 (名)スル
ひそかに他人の犯罪などを訴え出ること。

密話

みつわ [0] 【密話】 (名)スル
ひそひそと話をすること。また,その話。密語。密談。「主人と―する体を看て/八十日間世界一周(忠之助)」

密語

みつご [1][0] 【密語】 (名)スル
(1)ひそかに語ること。また,その話。ひそひそ話。「―を交わす」「―して曰く余実に卿に恋着す/花柳春話(純一郎)」
(2)〔仏〕
 (ア)仏が真実を裏に隠して説いた言葉や教え。密言。
 (イ)密教の真言陀羅尼。密言。

密談

みつだん [0] 【密談】 (名)スル
人に知られぬようにひそかに話をすること。秘密の会談。「ひそひそと―する」

密談

みつだん【密談】
<have> a secret[confidential]talk <with> .

密謀

みつぼう [0] 【密謀】 (名)スル
ひそかにはかりごとをめぐらすこと。密計。陰謀。「クーデターの―」

密議

みつぎ【密議】
<have> a secret conference.⇒密談.

密議

みつぎ [1] 【密議】 (名)スル
内密にする相談。「―をこらす」

密貿易

みつぼうえき【密貿易】
smuggling.→英和

密貿易

みつぼうえき [3] 【密貿易】 (名)スル
法を破ってひそかに行う貿易。

密輸

みつゆ [0] 【密輸】 (名)スル
法を破って輸出・輸入すること。密輸出と密輸入。「覚醒剤を―する」

密輸

みつゆ【密輸】
smuggling.→英和
〜する smuggle <a thing into,abroad> .→英和
‖密輸(業)者 a smuggler.密輸品 smuggled goods.

密輸入

みつゆにゅう [3] 【密輸入】 (名)スル
法を破ってひそかに物品を輸入すること。
⇔密輸出

密輸入

みつゆにゅう【密輸入】
smuggling.→英和
〜する smuggle <a thing> (into the country).→英和

密輸出

みつゆしゅつ【密輸出】
smuggling.→英和
〜する smuggle <a thing> (abroad,out of the country).→英和

密輸出

みつゆしゅつ [3] 【密輸出】 (名)スル
法を破ってひそかに物品を輸出すること。
⇔密輸入

密迹金剛

みっしゃくこんごう 【密迹金剛】
執金剛(シユウコンゴウ)神の別名。密迹力士。

密送

みっそう [0] 【密送】 (名)スル
こっそりと送ること。秘密のうちに送ること。「機密文書を―する」

密通

みっつう【密通】
illicit intercourse;(an) adultery.→英和
〜する be intimate <with> .

密通

みっつう [0] 【密通】 (名)スル
(1)ひそかに通知すること。
(2)妻あるいは夫以外の異性とひそかに情を通わすこと。「人妻と―する」「不義―」

密造

みつぞう [0] 【密造】 (名)スル
法律を犯してひそかに造ること。「どぶろくを―する」「―酒」

密造する

みつぞう【密造する】
brew <spirits> unlawfully.密造酒(者) <米俗> (a) moonshine(r).→英和

密閉

みっぺい [0] 【密閉】 (名)スル
すき間のないように閉めること。「部屋を―する」「―容器」

密閉する

みっぺい【密閉する】
close up (tight).

密陀

みつだ [1] 【密陀】
「密陀僧」の略。

密陀の油

みつだのあぶら 【密陀の油】
荏油(エノアブラ)に密陀僧を加えて煮沸し,乾燥性を高めたもの。油絵などに用いる。

密陀僧

みつだそう [3] 【密陀僧】
酸化鉛(II)の別名。鉛ガラスの原料,顔料,ゴムの加硫促進剤などに用いる。

密陀絵

みつだえ [3][0] 【密陀絵】
(1)密陀の油に顔料を混ぜて描いた油絵の一種。七世紀に中国から伝来。法隆寺の玉虫厨子や橘夫人厨子などの絵に見られる油画(ユガ)。
(2)膠(ニカワ)に顔料を混ぜて描いた表面に,密陀の油をかけて光沢を出した絵。正倉院の御物などに見られる。油色(ユウシヨク)。
〔この語は近世には密陀僧を用いた油で彩色した漆器をさして用いられたが,明治以降は密陀の油を用いて描いた上代の絵を称するようになった〕

密集

みっしゅう [0] 【密集】 (名)スル
すき間なくびっしりと集まること。「住宅が―する」

密集する

みっしゅう【密集する】
crowd;→英和
gather closely together.密集部隊 massed troops.

密雲

みつうん [0] 【密雲】
厚く重なった濃い雲。密集した雲。

寇す

こう・す 【寇す】 (動サ変)
⇒こうする(寇)

寇する

こう・する [3] 【寇する】 (動サ変)[文]サ変 こう・す
侵略する。攻め寄せる。「武力を以て鄰国に―・する/日乗(荷風)」

寇する

あだ・する [2][3] 【寇する・仇する】 (動サ変)[文]サ変 あだ・す
〔「あたする」とも〕
(1)危害を加える。「家に―・する敵/婦系図(鏡花)」
(2)敵対する。はむかう。「王は外道に党(カタチワ)へり。其れ―・す可けむや/大唐西域記(長寛点)」

寇掠

こうりゃく [0] 【寇掠】 (名)スル
他国に攻め入って略奪すること。「―をほしいままにする」

寇謙之

こうけんし 【寇謙之】
(365-448) 中国,北魏(ホクギ)の道士。太武帝の尊信を得て道教の国教化に成功。

とみ [1] 【富】
〔動詞「富む」の連用形から〕
(1)集積した財貨。多大な財産。「莫大な―を築く」「巨万の―」
(2)経済的に価値のある資源・物質。「地下に眠っている―を探り当てる」
(3)「富くじ」に同じ。

とみ【富】
riches;wealth;→英和
<make> a fortune.→英和

富す

とみ・す 【富す】 (動サ変)
豊かになる。富む。「夢に―・したる心地し侍りてなむ/源氏(行幸)」

富ます

とま・す [2] 【富ます】 (他サ五)
富むようにする。豊かにする。とませる。

富ます

とます【富ます】
make rich;enrich.→英和

富む

とむ【富む】
be rich[wealthy];abound[be rich] <in> (豊富).→英和

富む

と・む [1] 【富む】 (動マ五[四])
〔「積む」と同源か〕
(1)財産をたくさん持つ。金持ちになる。「―・める国」「この殿はむべもむべも―・みけり/催馬楽」
(2)豊かである。多く持つ。「才能に―・む」「春秋に―・む」「弾力性に―・む」

富井

とみい トミヰ 【富井】
姓氏の一。

富井政章

とみいまさあき トミヰ― 【富井政章】
(1858-1935) 民法学者。京都生まれ。東大教授。のち貴族院勅選議員・立命館大学学長・枢密顧問官などを歴任。穂積陳重(ノブシゲ)・梅謙次郎とともに,民法典の起草の中心となった。主著「民法原論」

富力

ふりょく [1] 【富力】
富(トミ)の力。金力。財力。

富効果

とみこうか [3] 【富効果】
資産というストックの増減が消費行動に及ぼす効果。資産効果。実質残高効果。

富商

ふしょう [0] 【富商】
富裕な商人。豪商。

富国

ふこく【富国】
a rich country.→英和
富国強兵 national enrichment and security;strengthening of a country.

富国

ふこく [2][1] 【富国】
(1)国の経済を豊かにすること。
(2)豊かな国。

富国強兵

ふこくきょうへい [2][1] 【富国強兵】
国を豊かにし兵力を増強すること。国の経済力・軍事力を高めること。明治政府の基本政策の一。

富場

とみば [0] 【富場】
富くじを興行する場所。

富士

ふじ 【富士】
姓氏の一。

富士

ふじ 【富士】
(1)静岡県中東部,富士川東岸にある市。富士山の南麓にあり,駿河湾に面する。パルプ・製紙・化学・電機・自動車などの工業が盛ん。河口に田子の浦港がある。
(2)「富士山」の略。

富士に立つ影

ふじにたつかげ 【富士に立つ影】
小説。白井喬二作。1924(大正13)〜27年(昭和2)「報知新聞」連載。富士の裾野の築城論議に始まる,熊木家と佐藤家の三代70年にわたる対立と和解を描く。

富士の巻狩り

ふじのまきがり 【富士の巻狩り】
1193年5月,源頼朝が富士の裾野で催した大規模な狩猟。この時,曾我兄弟の仇討ちが行われたので名高い。

富士五湖

ふじごこ 【富士五湖】
山梨県南部,富士山北麓にある山中湖・河口湖・西(サイ)湖・精進(シヨウジ)湖・本栖(モトス)湖の五つの湖。

富士信仰

ふじしんこう [3] 【富士信仰】
富士山を神体山として崇める信仰。浅間(センゲン)神社創建を経て,平安時代以降,山岳修行者や修験者が民間に広めた。江戸時代,富士講が組織され,関東地方で多くの信者を獲得。関東各地に富士山を模して築いた富士塚を遥拝所・代理登山所とする信仰が定着。現在も白装束の行衣で杖をもち,「六根清浄」と唱えながら富士山に登る登拝形態が残る。
→浅間信仰

富士参り

ふじまいり [3] 【富士参り】
⇒富士詣(フジモウ)で

富士吉田

ふじよしだ 【富士吉田】
山梨県南東部,富士山北麓にある市。富士浅間(センゲン)神社の門前町,富士登山の吉田口,富士五湖の観光地として発展。郡内織の産地。

富士塚

ふじづか [2] 【富士塚】
江戸時代,富士信仰のために富士山の山体を模して造られた塚。

富士壺

ふじつぼ [0][2] 【富士壺】
甲殻綱完胸目フジツボ科・イワフジツボ科に属する節足動物の総称。すべて海産。体は1〜5センチメートルほどの山形で,石灰質の殻に囲まれ,岩礁などに固着する。体は頭部と胸部からなり,殻の中に倒立しておさまり,胸部にはえる六対の脚を殻口から出してプランクトンを捕食する。

富士大学

ふじだいがく 【富士大学】
私立大学の一。1965年(昭和40)奥州大学として設立,76年現名に改称。本部は花巻市。

富士太鼓

ふじたいこ 【富士太鼓】
能の一。四番目物。内裏で催された管弦をめぐり,天王寺の伶人(レイジン)浅間に殺された住吉の伶人富士の妻が,狂乱して伶人の姿となり,夫の形見の太鼓を打つ。同工異曲に「梅枝(ウメガエ)」がある。

富士宮

ふじのみや 【富士宮】
静岡県中東部,富士山南西麓にある市。浅間(センゲン)神社の門前町,富士山の表登山口として発展。製紙・フィルム・食品工業が盛ん。

富士山

ふじさん 【富士山】
静岡・山梨両県にまたがる円錐状成層火山。日本の最高峰。海抜3776メートル。1707年(宝永4)の噴火で中腹に宝永山ができ,以後活動を休止。火口直径は約800メートルあり,裾野を長く引いた姿は美しく,古くから信仰登山が盛ん。現在,五合目まで自動車道が通じる。富士。不二山。不二。不尽山。ふじの高嶺。ふじの嶺。富岳(フガク)。ふじのやま。((歌枕))「人しれぬ思ひをつねにするがなる富士の山こそわが身なりけれ/古今(恋一)」

富士川

ふじかわ フジカハ 【富士川】
姓氏の一。

富士川

ふじかわ 【富士川】
(1)山梨県北西部を流れる釜無(カマナシ)川を上流とし,同県北東部を流れる笛吹川を甲府盆地で合わせて南流し,駿河湾に注ぐ川。日本三急流の一。長さ128キロメートル。ふじがわ。
(2)静岡県中部,庵原(イハラ)郡の町。富士川下流西岸にあり,水運の中継地として発達した。

富士川の戦い

ふじかわのたたかい 【富士川の戦い】
1180年10月,富士川河口近くで行われた源平両軍の合戦。源頼朝追討の命をうけて東下した平維盛(コレモリ)を将とする平家軍は,夜半,水鳥の羽音を急襲と誤認して総退却したという。

富士川游

ふじかわゆう フジカハイウ 【富士川游】
(1865-1940) 医学者。広島の人。日本医史学会の組織化に貢献。和漢の古医書を収集,日本医史学を確立。著「日本医学史」「日本疾病史」など。

富士形

ふじがた [0] 【富士形】
富士山の形。上は狭く平らで下の方は広がった形。富士山形。

富士撫子

ふじなでしこ [4] 【富士撫子】
ナデシコ科の多年草。海岸に生える。高さ約30センチメートル。葉は卵形で質が厚い。七〜九月,茎頂に紅紫色の五弁花をつける。浜撫子。

富士松

ふじまつ 【富士松】
狂言の一。太郎冠者が手に入れた富士松を主人が取り上げようとして連歌の賭け物にさせ,難句を次々に出すが,冠者は主人をからかいつつ応答してしまう。

富士松

ふじまつ [2] 【富士松】
カラマツの異名。

富士松節

ふじまつぶし 【富士松節】
浄瑠璃の流派の一。豊後節弾圧後,延享(1744-1748)の頃,宮古路豊後掾(ミヤコジブンゴノジヨウ)門下の加賀八が富士松薩摩と改名して開流。この芸系は鶴賀節を経て今日の新内節につながる。
→鶴賀節
→新内節

富士桜

ふじざくら [3] 【富士桜】
マメザクラの別名。[季]春。

富士権現

ふじごんげん 【富士権現】
静岡県富士宮市にある浅間神社(富士山本宮浅間大社)の旧称。大宮権現。富士浅間権現。

富士正晴

ふじまさはる 【富士正晴】
(1913-1987) 小説家。徳島県生まれ。本名,正明。三高中退。同人雑誌「VIKING」創刊。独特の文体で,庶民の生命力を描く。「贋・久坂葉子伝」「桂春団治」など。

富士派

ふじは 【富士派】
日蓮宗の一派,日蓮正宗の古名。

富士火山帯

ふじかざんたい 【富士火山帯】
新潟県西南部の焼山から妙高山・八ヶ岳・富士山・箱根・伊豆半島の諸火山を経て伊豆七島・マリアナ諸島に続く火山帯。

富士砂

ふじずな [2] 【富士砂】
富士山麓に分布する火山砂礫。黒色で多孔質。通気性・排水性に優れ,園芸用土として利用。

富士箱根伊豆国立公園

ふじはこねいずこくりつこうえん 【富士箱根伊豆国立公園】
富士山を中心に,富士五湖・箱根山・伊豆半島・伊豆七島などを含む国立公園。温泉が多く,風景は変化に富む。

富士絹

ふじぎぬ [0][3] 【富士絹・不二絹】
〔明治末期,富士瓦斯(ガス)紡績会社が創製したことから〕
紡織絹糸を用いて羽二重に似せて織った絹織物。

富士薊

ふじあざみ [3] 【富士薊】
キク科の多年草。関東・中部地方の山中の砂礫地に生える。特に富士山に多い。高さ50センチメートル〜1メートル。とげのある葉を広げ,秋開く紫色の頭花は径5〜10センチメートルでアザミ属のうち最も大きい。[季]秋。《―ふれむとしたるのみに刺す/富安風生》

富士行者

ふじぎょうじゃ [3] 【富士行者】
「富士詣(モウ)で{(1)}」をする富士講の人々を引率して登る先達(センダツ)の行者。[季]夏。

富士見

ふじみ [0] 【富士見】
(1)富士山を観望すること。また,それに都合のよい所。「―台」「―橋」
(2)「富士見酒」の略。

富士見

ふじみ 【富士見】
(1)埼玉県中南部,荒川西岸の市。近郊農村であったが,住宅地・工業地として発展。
(2)長野県中東部,諏訪(スワ)郡の町。釜無川上流域,八ヶ岳南西麓を占め,高冷地農業を行う。別荘地開発が進む。
(3)群馬県中部,勢多(セタ)郡の村。赤城山の山頂から南西斜面を占め,山頂へ赤城道路がのびる。

富士見亭文庫

ふじみていぶんこ 【富士見亭文庫】
1602年徳川家康が江戸城内富士見亭に設けた文庫。紅葉山文庫の前身。

富士詣で

ふじもうで [3] 【富士詣で】
(1)富士山の山開き後,富士講を組んで富士山に登り頂上の浅間(センゲン)神社(=富士権現の奥の院)に参詣すること。富士参り。[季]夏。
(2)江戸時代,陰暦五月晦日,六月一日の両日,江戸市中に模造した富士山に登り浅間神社に参詣すること。
→富士講

富士講

ふじこう [2][0] 【富士講】
江戸中期に主に町人層に広まった,富士山信仰を中心とする教団。修験道・弥勒(ミロク)信仰を習合するが,神道系の教義を説く。講を組んで富士登山を行なったり,市中に築いた富士塚に参詣した。[季]夏。

富士谷

ふじたに 【富士谷】
姓氏の一。

富士谷御杖

ふじたにみつえ 【富士谷御杖】
(1768-1823) 江戸後期の国学者・歌人。京都の人。号,北辺(キタノベ)。成章の子。言霊(コトダマ)哲学に立った言語論および注釈などの古典研究に特色がある。著「古事記灯」「万葉集灯」「俳諧天爾波抄」など。

富士谷成章

ふじたになりあきら 【富士谷成章】
(1738-1779) 江戸中期の国語学者・歌人。京都の人。号は北辺(キタノベ)。本姓は皆川。御杖の父。皆川淇園(キエン)の弟。品詞分類(名(ナ)・挿頭(カザシ)・装(ヨソイ)・脚結(アユイ)),てにをは・活用の研究などで,その後の研究に大きな影響を与えた。著「かざし抄」「あゆひ抄」「非南留別志(ヒナルベシ)」など。

富士門徒

ふじもんと [3] 【富士門徒】
〔仏〕 富士派の信徒。

富士額

ふじびたい [3] 【富士額】
髪の生えぎわが富士山の形に似ている額。美人の条件の一つとされた。

富安

とみやす 【富安】
姓氏の一。

富安風生

とみやすふうせい 【富安風生】
(1885-1979) 俳人。愛知県生まれ。本名,謙次。東大卒。逓信省に勤務。「ホトトギス」に参加,のち「若葉」を主宰。句集「草の花」「走馬灯」など。

富実

ふじつ [1] 【富実】 (名・形動)[文]ナリ
豊かで実質に富む・こと(さま)。「是れ甚た博大なり甚た―なり/三酔人経綸問答(兆民)」

富家

ふうか [1] 【富家】
富裕な家。財産家。ふか。ふけ。

富家

ふか [1] 【富家】
富んでいる家。金持ち。ふうか。ふけ。

富小路殿

とみのこうじどの トミノコウヂ― 【富小路殿】
鎌倉時代における天皇家の居所の一。もとは西園寺実氏の第で,二条大路の南に位置していた。後堀河天皇譲位後,その仙洞に選ばれて以降,持明院統の諸帝の里大裏あるいは仙洞となる。1336年兵火により焼失。冷泉(レイゼイ)富小路殿。

富山

とやま 【富山】
(1)中部地方北部の県。かつての越中国全域を占める。東部に飛騨山脈,南部に飛騨高地があり,北の富山湾岸に富山平野が開ける。県庁所在地,富山市。
(2)富山県中北部,神通川下流域の市。県庁所在地。近世,加賀藩の支藩前田氏の城下町。立山・黒部峡谷の玄関口。売薬業のほか豊富な電力と工業用水に恵まれ,重化学工業が発達。

富山医科薬科大学

とやまいかやっかだいがく 【富山医科薬科大学】
国立大学の一。富山大学薬学部を移管,医学部を増設して,1975年(昭和50)に設立。本部は富山市。

富山国際大学

とやまこくさいだいがく 【富山国際大学】
私立大学の一。1989年(平成1)設立。本部は富山県大山町。

富山大学

とやまだいがく 【富山大学】
国立大学の一。富山薬専と富山高校・高岡工専・師範系学校が合併し,1949年(昭和24)新制大学となる。本部は富山市。

富山海老

とやまえび [3] 【富山海老】
海産のエビ。全長約20センチメートル。淡紅色で,頭胸部と腹部に濃色の横縞がある。二年で雄として成熟し,三年以後すべて雌に性転換する。食用。寒海性で,日本海・ベーリング海に分布。富山湾で多量に漁獲されることからこの名がある。

富山港線

とやまこうせん 【富山港線】
JR 西日本の鉄道線。富山・岩瀬浜間,8キロメートル。神通川下流沿岸の富山工業地域を走る。

富山湾

とやまわん 【富山湾】
能登半島の付け根,富山県側に広がる湾。湾内に富山港・伏木港・魚津港がある。蜃気楼(シンキロウ)が発生し,ホタルイカ・ブリなどがとれる。

富山県立大学

とやまけんりつだいがく 【富山県立大学】
公立大学の一。1989年(平成1)設立。本部は富山県小杉町。

富岡

とみおか トミヲカ 【富岡】
姓氏の一。

富岡

とみおか トミヲカ 【富岡】
(1)群馬県南部の市。上野国一宮の貫前(ヌキサキ)神社がある。日本最初の官営製糸工場のできた地。商工業が発展。
(2)福島県中東部,双葉(フタバ)郡の町。浜通り中央部にあり,岩城相馬街道の旧宿駅。原子力発電所がある。
(3)東京都江東区西部の商業地区。富岡八幡宮・深川不動尊がある。

富岡製糸場

とみおかせいしじょう トミヲカ―ヂヤウ 【富岡製糸場】
明治政府の殖産興業政策の一つとして,1872年(明治5)群馬県富岡に設立された官営の機械製糸工場。フランスの機械や技術を導入し,模範技術の伝習に寄与。のち三井財閥に払い下げられた。

富岡鉄斎

とみおかてっさい トミヲカ― 【富岡鉄斎】
(1836-1924) 日本画家。京都生まれ。名は猷輔,のち百錬。歌道・儒学・詩文・仏教などを学ぶ。大和絵から南画に進み,独特の筆致と淡い色調の個性的な絵を残す。代表作「掃蕩俗塵」「不尽山頂全図」

富岳

ふがく [1] 【富岳・富嶽】
富士山の異名。「―百景」

富崎

とみざき 【富崎】
姓氏の一。

富崎春昇

とみざきしゅんしょう 【富崎春昇】
(1880-1958) 地歌演奏家。本名,吉倉助次郎。文楽の人形遣い吉田玉助の子。大阪生まれ。四歳で失明し,六歳で富崎宗順の門に入る。古典曲の演奏にすぐれるとともに,「春の江の島」「楠昔噺(クスノキムカシバナシ)」「蓬生(ヨモギユウ)」などの名作を残した。

富嶽

ふがく [1] 【富岳・富嶽】
富士山の異名。「―百景」

富嶽三十六景

ふがくさんじゅうろっけい 【富嶽三十六景】
錦絵。葛飾北斎作。全四六枚。天保(1830-1844)初年に刊行。富士を題材に庶民の生活・風俗を活写,和漢洋の技法を用い浮世絵に風景画の新分野を開いた。なかでも「凱風快晴(赤富士)」「神奈川沖浪裏」「山下白雨」は有名。

富強

ふきょう [0] 【富強】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
富んでいて強い・こと(さま)。「文字も武備も盛んにして―なる国あり/学問ノススメ(諭吉)」
■二■ (名)
「富国強兵」の略。

富有

ふゆう [0][1] 【富有】 (名・形動)[文]ナリ
財産を多く持っている・こと(さま)。金持ち。富裕。「―な家から来て居る朋輩の真似をして/春(藤村)」

富有柿

ふゆうがき [2] 【富有柿】
岐阜県原産の栽培甘柿。果実は平円形で皮は朱紅色,肉は鮭肉色で斑点がある。

富本

とみもと 【富本】
(1)姓氏の一。
(2)「富本節」の略。
(3)富本節の家の名。

富本憲吉

とみもとけんきち 【富本憲吉】
(1886-1963) 陶芸家。奈良県生まれ。東京美術学校卒業後イギリスに留学。帰国してバーナード=リーチとともに陶芸を研究。白磁・染め付け・赤絵を手掛け,新鮮な装飾的作風を特徴とした。

富本節

とみもとぶし [0] 【富本節】
浄瑠璃の一流派。常磐津節から分派して1748年に富本豊前掾(ブゼンノジヨウ)が創始。歌舞伎の浄瑠璃として約半世紀間は常磐津節をしのいで盛行。その後はそこから分派した清元節に押されて衰退に向かった。

富本豊前掾

とみもとぶぜんのじょう 【富本豊前掾】
富本節の家元の名(掾号)。
(1)(初世)(1716-1764) 富本節の創始者。宮古路豊後掾の門下。豊後節弾圧の後,いったんは兄弟子の常磐津文字太夫の傘下に入って小文字太夫と称したが,翌年に富本の名で独立,翌々年に豊前掾を受領。
(2)(二世)(1754-1822) 初世の実子。天性の美声で人気を博し,富本節の全盛期を築いた。

富札

とみふだ [2][0] 【富札】
江戸時代の富くじの札。

富栄養化

ふえいようか フエイヤウクワ [4] 【富栄養化】
(1)貧栄養湖が長年月を経て富栄養湖へと遷移すること。自然富栄養化。
(2)リンや窒素などを含む排水が湖沼などに流入し,プランクトンが異常に発生するなどして水質が汚濁すること。

富栄養湖

ふえいようこ フエイヤウ― [4] 【富栄養湖】
栄養塩類に富み,プランクトンなどが多く,生物生産量の多い湖沼。水の色は緑ないし黄緑色で,透明度は,5メートル以内。一般に浅く,湖底には腐泥などが堆積する。霞ヶ浦・諏訪湖など。
→貧栄養湖

富楼那

ふるな 【富楼那】
釈迦の十大弟子の一人。釈迦の父スッドーダナ王の国師の子で,釈迦と同月に生まれたという。弁舌が巧みで説法第一と称される。

富樫

とがし 【富樫】
姓氏の一。加賀国(今の石川県)石川郡富樫郷を本拠とする豪族。在庁官人より興り,加賀守護となる。一向一揆に敗北して滅亡。

富樫広蔭

とがしひろかげ 【富樫広蔭】
(1793-1873) 江戸末期の国学者。和歌山の人。本姓は井出。本居大平・本居春庭に学ぶ。本居家の語学の発展につとめた。著「辞玉襷」「詞の玉橋」など。

富樫政親

とがしまさちか 【富樫政親】
(1455?-1488) 室町中期の武将。加賀の守護。一向宗門徒を弾圧,加賀一向一揆と戦って,石川郡高尾城で敗死した。

富民

ふみん [1][0] 【富民】
(1)富んでいる民。
(2)民を富ませること。

富永

とみなが 【富永】
姓氏の一。

富永仲基

とみながなかもと 【富永仲基】
(1715-1746) 江戸中期の思想家。大坂の町人出身。懐徳堂に学び,神儒仏を徹底的に批判して「誠の道」を説いた。著「出定後語(シユツジヨウコウゴ)」

富津

ふっつ 【富津】
千葉県南西部,東京湾に面する市。江戸末期から江戸防衛の拠点。富津岬の北岸は京葉工業地帯,南岸は海水浴場などがある観光地。

富浦

とみうら 【富浦】
千葉県南部,安房郡の町。浦賀水道に面し,多くの海水浴場がある。房州ビワで知られる。

富源

ふげん [0] 【富源】
富の源泉。富を生み出す資源。

富田

とみた 【富田】
姓氏の一。

富田城

とだじょう 【富田城】
島根県能義郡広瀬町富田の月山(ガツサン)にあった城。戦国時代には尼子氏の主城だったが,毛利元就の三年にわたる攻囲により1566年落城。

富田林

とんだばやし 【富田林】
大阪府中南部の市。中世以降,真宗の興正寺を中心に発展。古社寺が多い。ガラス細工・簾を特産。近年は宅地化が進む。

富田流

とだりゅう 【富田流】
(1)剣術の一派。祖は越前朝倉家の臣,中条流嫡伝四代目の富田九郎左衛門長家。
(2)槍術の一派。祖は越前朝倉家の臣,富田牛生(ゴセイ)。

富田渓仙

とみたけいせん 【富田渓仙】
(1879-1936) 日本画家。福岡県生まれ。狩野派・四条派を学んだのち,南画の精髄を極め,自在な境地に達した。作「雷神・風神」

富祐

ふゆう [0][1] ―ユウ 【富裕】 ・ ―イウ 【富祐】 (名・形動)[文]ナリ
財産がたくさんある・こと(さま)。裕福。「―な商人」「―な階層」

富突き

とみつき [2][4] 【富突き】
⇒富籤(トミクジ)

富籤

とみくじ [0][2] 【富籤】
江戸時代に流行した賭博興行。興行主が富札を発行し,それと同数の番号札を富箱に入れ,錐(キリ)で突き刺したものを当たり番号として賞金を出した。寺社の修理料の不足を補うため幕府から公認され,江戸では,谷中(ヤナカ)感応寺・目黒不動・湯島天神のものが有名。天保の改革で禁止された。富突き。福富。万人講。富。

富籤

とみくじ【富籤】
<win a prize in> a lottery.→英和
〜を買う buy a lottery ticket.

富者

ふしゃ [1] 【富者】
富んでいる人。金持ち。
⇔貧者

富興行

とみこうぎょう [3] 【富興行】
富くじを催すこと。

富良野

ふらの 【富良野】
北海道中央部,空知川流域にある市。富良野盆地の農林産物の集散地。乳製品・製材業が盛ん。

富良野線

ふらのせん 【富良野線】
JR 北海道の鉄道線。北海道旭川・美瑛・富良野間,54.8キロメートル。上川盆地と富良野盆地を結ぶ。

富草

とみくさ 【富草】
稲の別名。とみぐさ。「天なる雲雀,寄り来や雲雀,―,―持ちて/神楽歌」

富裕

ふゆう【富裕】
⇒裕福.

富裕

ふゆう [0][1] ―ユウ 【富裕】 ・ ―イウ 【富祐】 (名・形動)[文]ナリ
財産がたくさんある・こと(さま)。裕福。「―な商人」「―な階層」

富裕税

ふゆうぜい [2] 【富裕税】
財産税の一。高額資産所有者を対象とするもの。ドイツ・オランダなどにあり,日本でも第二次大戦後一時実施。

富谷

とみや 【富谷】
宮城県中部,黒川郡の町。仙台市の北に接し,近世は奥州街道の宿場町。

富豪

ふごう【富豪】
a rich[wealthy]man;a millionaire (百万長者).→英和

富豪

ふごう [0] 【富豪】
大いに富んでいる人。大金持ち。

富貴

ふき [1][2] 【富貴】
⇒ふうき(富貴)

富貴

ふき 【菜蕗・蕗・富貴・布貴】
箏曲の一。
(1)八橋検校作曲の箏組歌十三曲中の筆頭の曲。八橋流以降,生田流・山田流でも演奏され,俗箏の最初の曲として尊ばれている。
(2)筑紫箏の曲。{(1)}の原曲。越天楽(エテンラク)。

富貴

ふっき [1] 【富貴】
「ふうき(富貴)」に同じ。「―の身」「―の家に生まる」

富貴

ふうき [1] 【富貴】 (名・形動)[文]ナリ
財産があって,しかも身分の高い・こと(さま)。ふっき。ふき。「―な家に生まれる」「僕未だ一僕を供するの―ならず/花柳春話(純一郎)」

富貴

ふうき【富貴】
riches and honors.

富貴の台

ふきのだい [4] 【富貴の台・蕗の台】
婚礼の三献(サンコン)の時に用いる嫁の肴台(サカナダイ)。三方の上に作り物の蕗を立て,その下に結び昆布(コンブ)・結び鯣(スルメ)などの肴を盛る。

富貴寺

ふきでら 【富貴寺】
大分県豊後高田市蕗(フキ)にある天台宗の寺。718年仁聞の開基と伝える。大堂は九州最古の建築遺構で,藤原時代の阿弥陀堂建築として重要。旧名,阿弥陀寺。ふっきじ。

富貴寺

ふっきじ 【富貴寺】
⇒ふきでら(富貴寺)

富貴草

ふっきそう [0] 【富貴草】
ツゲ科の常緑小低木。山中の樹下に自生。茎は緑色で長さ約30センチメートル,基部は地をはう。葉は厚く,輪生状に互生する。初夏,茎頂に花穂を直立し,花弁のない花をつける。雄しべが白色で目立つ。吉字草。
富貴草[図]

富貴草

ふうきぐさ [3] 【富貴草】
牡丹(ボタン)の異名。

富貴豆

ふきまめ [2] 【富貴豆】
乾燥した空豆を水に浸して皮を取り去り,砂糖で煮たもの。ふうきまめ。ふっきまめ。

富貴豆

ふっきまめ [3] 【富貴豆】
⇒ふきまめ(富貴豆)

富贍

ふせん [0] 【富贍】 (名・形動)[文]ナリ
〔「贍」は足りる意〕
十分にあって豊かなこと。財力,また文才・学識に富むこと。また,そのさま。「―なる経綸不撓の気力/思出の記(蘆花)」

富農

ふのう [0] 【富農】
広い土地を持つ豊かな農家。大規模経営をする農民。
⇔貧農

富里

とみさと 【富里】
千葉県北部,印旛(インバ)郡の町。下総台地にあり,近世は放牧地。スイカ・落花生の産地。

富鉱

ふこう [0] 【富鉱】
有用な鉱物が多く含まれる鉱石。また,そのような鉱石を多く産出する鉱山。
⇔貧鉱

富雄川

とみおがわ トミヲガハ 【富雄川】
奈良県の生駒山地北部に源を発し,生駒郡斑鳩(イカルガ)町の東南端で大和川に合流する川。拾遺和歌集に伝える和歌で知られる。とみのおがわ。((歌枕))「いかるがやとみのを川のたえばこそわが大君のみ名を忘れめ/拾遺(哀傷)」

富饒

ふにょう [0] 【富饒】 (名・形動)[文]ナリ
財産を多く持ち豊かな・こと(さま)。ふじょう。「工人を使い,―なる人となれり/西国立志編(正直)」

富饒

ふじょう [0] 【富饒】 (名・形動)[文]ナリ
富んで豊かな・こと(さま)。富裕。ふにょう。「―な大国」

富魚

とみよ [0] 【富魚】
トゲウオ目の淡水魚。全長約5センチメートル。体は紡錘形で側扁し,背びれに九本前後のとげがある。体は灰黄色で背は青黒く,体側に暗色横帯がある。水の澄んだ細流や池にすむ。水草などで巣をつくり,その中で産卵する。北日本と中国・朝鮮半島に分布。
→トゲウオ

富麗

ふれい [0] 【富麗】 (名・形動)[文]ナリ
豊かで美しい・こと(さま)。「―純樸其の宜しきを得たらんも/小説神髄(逍遥)」

ぬ 【寝・寐】 (動ナ下二)
⇒ねる(寝)

寐語

びご [1] 【寐語】
ねごと。たわごと。

かん [1][0] 【寒】
冬の時期の名。立春の前三〇日間。[季]冬。「―の内(ウチ)」

かん【寒】
midwinter.→英和
〜の入り(明け) the beginning (end) of the cold season.

寒い

さむい【寒い】
cold;→英和
chilly.寒くなる grow cold;→英和
become chilly.寒そうな chilly;wintry.→英和

寒い

さぶ・い [2] 【寒い】 (形)
〔「さむい」の転〕
「さむい(寒)」に同じ。「今朝はめつぽふ―・いなあ/滑稽本・浮世風呂(前)」

寒い

さむ・い [2] 【寒い】 (形)[文]ク さむ・し
(1)気温が低くて不快な感じがする。体が冷えてあたたまりたい感じがする。さぶい。
⇔暑い
「今朝は―・い」「夏は暑く,冬は―・い」
(2)比喩的に用いる。
 (ア)恐ろしさにぞっとする。「背筋が―・くなる」
 (イ)満たされない,ひえびえとした気持ちだ。「心が―・い」
(3)経済的に貧しい。「懐(フトコロ)が―・い」「この―・い装(ナリ)で郭へは行けぬ/浄瑠璃・阿波の鳴門」
→お寒い
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

寒がり

さむがり [3][4] 【寒がり】
ひどく寒さに敏感であること。また,その人。
⇔暑がり

寒がり

さむがり【寒がり】
a person exceedingly sensitive to the cold.→英和

寒がる

さむがる【寒がる】
be sensitive to[complain of]the cold.→英和

寒けし

さむけ・し 【寒けし】 (形ク)
いかにも寒そうだ。ひえびえしている。「見る人もなき月の,―・く澄める/徒然 19」

寒さ

さむさ【寒さ】
cold(ness).→英和
〜を忍ぶ(しのぐ) stand (keep off) the cold.

寒さ

さむさ [1] 【寒さ】
(1)寒いこと。また,その程度。[季]冬。「暑さ―も彼岸まで」
(2)寒い時候。[季]冬。「―に向かう」
⇔暑さ

寒さ凌ぎ

さむさしのぎ [4] 【寒さ凌ぎ】
寒さを何とかきりぬけること。また,その手段。

寒さ負け

さむさまけ [0][5] 【寒さ負け】
寒さに負けて風邪を引いてしまうこと。かんまけ。

寒し

さむ・し 【寒し】 (形ク)
⇒さむい

寒じ

かんじ [1][0] 【寒じ】
〔動詞「寒ず」の連用形から〕
身にしみるような寒さ。「今年は別して―が強いのと/新世帯(秋声)」

寒ず

かん・ず 【寒ず】 (動サ変)
寒さが身にしみる。「余寒を夜―・ずると心得たるにこそ/沙石 8」

寒の入り

かんのいり [0][5] 【寒の入り】
寒に入ること。また,その日。一月五日頃。かんいり。
⇔寒明け
[季]冬。

寒の内

かんのうち 【寒の内】
「寒中(カンチユウ)」に同じ。

寒の戻り

かんのもどり [6] 【寒の戻り】
春になってから,一時的に寒さがぶり返すこと。寒返り。

寒の水

かんのみず [1][0] 【寒の水】
寒の内の水。[季]冬。《わきあふれ流れゆくなり―/山口青邨》
→寒九(カンク)の水

寒の雨

かんのあめ [4][1] 【寒の雨】
寒中に降る冷たい雨。[季]冬。
→寒九(カンク)の雨

寒中

かんちゅう [0] 【寒中】
〔古くは「かんぢゅう」とも〕
小寒の初めから大寒の終わるまでの間。また,寒さが厳しい期間。寒の内。「―水泳」「―見舞い」

寒中の

かんちゅう【寒中の】
midwinter.→英和
寒中水泳 a midwinter swim.

寒九

かんく [1] 【寒九】
寒に入って九日目。

寒九の水

かんくのみず [0] 【寒九の水】
寒九に汲む水。服薬に用いると特効があるとされる。

寒九の雨

かんくのあめ [5] 【寒九の雨】
寒九に降る雨。豊作の兆(キザシ)として喜ばれる。

寒候期予報

かんこうきよほう [6] 【寒候期予報】
毎年10月20日に発表される,晩秋から春までの天候特性の予報。冬の訪れ,寒冬か暖冬か,雪の多少,寒波の時期,春の訪れの遅速,寒の戻りの有無などを予想する。

寒入り

かんいり [0] 【寒入り】
「寒(カン)の入(イ)り」に同じ。

寒冬

かんとう [0] 【寒冬】
平年より寒さの厳しい冬。

寒冷

かんれい【寒冷】
cold(ness);→英和
chill(iness).→英和
寒冷前線《気象》a cold front.

寒冷

かんれい [0] 【寒冷】 (名・形動)[文]ナリ
冷たく寒いこと。
⇔温暖
「―な地方」「―の地」

寒冷前線

かんれいぜんせん [5] 【寒冷前線】
寒気が暖気をおしのけて移動していく所にみられる前線。北半球では低気圧の中心から南西にのび,前線の付近では風向・風速が急激に変わり,驟雨(シユウウ)・雷雨を伴うことが多い。また,通過すると気温が急に下がる。
⇔温暖前線

寒冷地農業

かんれいちのうぎょう [6] 【寒冷地農業】
寒冷な地帯,一般に北緯四〇度以北で,平均気温摂氏一〇度以下の地帯で行われる農業。
→高冷地農業

寒冷紗

かんれいしゃ [3] 【寒冷紗】
粗く平織りにした薄い綿布を,糊付けして固く仕上げたもの。芯(シン)地・蚊帳(カヤ)などに用いる。本来は麻で製した。唐布(トウヌノ)。

寒冷高気圧

かんれいこうきあつ [7] 【寒冷高気圧】
中心部が放射冷却などで冷やされた寒冷な空気で占められている高気圧。通常,高さ2キロメートル以上には及ばない。シベリア高気圧がその例。寒冷型高気圧。

寒凪

かんなぎ [0] 【寒凪】
寒中の,風がなく波がおだやかな日和(ヒヨリ)。冬凪。[季]冬。

寒剤

かんざい [0] 【寒剤】
二つ以上の物質を混合して得られる冷却剤。氷やドライアイスなどに他の物質を加える。氷を食塩とあわせると摂氏マイナス二一度,エタノールとドライアイスではマイナス七二度まで冷却できる。起寒剤。

寒卵

かんたまご [3][4] 【寒卵】
寒中に産んだ鶏の卵。産卵数が少なく,滋養があり,日もちがいいとされる。[季]冬。

寒参り

かんまいり [3] 【寒参り】 (名)スル
寒中の三〇日間,神仏に参拝すること。また,その人。寒中の参詣は霊験あらたかだと信じられ,はだし参り・はだか参りなどが盛んに行われた。かんもうで。[季]冬。

寒国

かんこく [1][0] 【寒国】
寒さのきびしい国。
⇔暖国

寒土

かんど [1] 【寒土】
(1)寒い土地。
(2)貧しい土地。僻地(ヘキチ)。

寒地

かんち [1] 【寒地】
〔古くは「かんぢ」とも〕
寒い土地。
⇔暖地

寒地植物

かんちしょくぶつ [5] 【寒地植物】
寒帯や高山に分布する植物。小形の多年草が多く,短期間で一斉に開花し結実する。

寒垢離

かんごり [0][3] 【寒垢離】
寒中,冷水を浴びながら神仏に祈願すること。また,修験者などが寒中に白装束で町を回り,家々に用意された桶の水を浴びて歩く行やその行者をいう。寒行。[季]冬。「―をとる」

寒士

かんし [1] 【寒士】
貧しい人。地位の低い人。

寒声

かんせい [0] 【寒声】
(1)聞いて寒く感じるような声。寒そうな声。
(2)冷たい風音。

寒声

かんごえ [3][1] 【寒声】
のどを鍛えるために寒中に発声練習をすること。また,その声。[季]冬。
→寒復習(カンザライ)

寒夜

さむよ [2] 【寒夜】
冬の寒い夜。

寒夜

かんや [1] 【寒夜】
寒い,冬の夜。[季]冬。

寒天

かんてん【寒天】
(1) agar-agar;vegetable gelatin (食品).
(2) cold weather (寒空).

寒天

かんてん [3][0] 【寒天】
(1)さむざむとした冬の空。[季]冬。「―の月」
(2)テングサなどの紅藻類から粘液質を煮出して凍結・乾燥したもの。菓子の材料,微生物の培地などに用いる。

寒天培地

かんてんばいち [5] 【寒天培地】
培養液に1〜3パーセントの寒天を加え固化させた培養基。寒天は微生物によりほとんど分解されないので,細菌やカビの培養,花粉の発芽,細胞や組織培養に広く用いられる。寒天培養基。

寒天版

かんてんばん [0] 【寒天版】
⇒蒟蒻版(コンニヤクバン)

寒天紙

かんてんし [3] 【寒天紙】
寒天を薄く紙状にしたもの。織物のつや出しや女性の髪飾りなどに用いる。かんてんがみ。

寒天質

かんてんしつ [3] 【寒天質】
ゼリー状に固まる性質をもった物質。

寒威

かんい [1] 【寒威】
寒さのいきおい。寒気。「―凛烈(リンレツ)」

寒季

かんき [1] 【寒季・寒期】
冬の寒い季節。寒い時期。

寒室

かんしつ [0] 【寒室】
寒い部屋。

寒害

かんがい [0] 【寒害】
不時の気温の低下によって,農作物などが受ける被害。冷害。「―にあう」

寒寒

さむざむ [3] 【寒寒】 (副)スル
(1)いかにも寒そうなさま。「―(と)した風景」
(2)殺風景なさま。「家具一つない―(と)した部屋」

寒寒しい

さむざむし・い [5] 【寒寒しい】 (形)
(1)いかにも寒そうな感じである。「―・い冬の夕方」
(2)ひどく殺風景なようすである。「ひとり者の―・い部屋」
[派生] ――さ(名)

寒山

かんざん [1] 【寒山】
冬の,草木の枯れたものさびしい山。

寒山

かんざん 【寒山】
中国,唐代の伝説的な詩僧。拾得(ジツトク)とともに天台山国清寺に住し,その詩と称されるものが伝えられる。

寒山寺

かんざんじ 【寒山寺】
中国,江蘇省蘇州市にある寺。唐の詩僧寒山が草庵を結んだのが起源という。唐の張継の詩「楓橋夜泊」の「月落烏啼霜満�天,江楓漁火対�愁眠�,姑蘇城外寒山寺,夜半鐘声到�客船�」によって有名。
寒山寺[カラー図版]

寒山拾得

かんざんじっとく 【寒山拾得】
寒山と拾得。二人とも詩禅一如の生活を送り,その挙動すこぶる奇矯であったという。後世,禅画の好題材となったほか,文芸・芸能の材ともなった。

寒山竹

かんざんちく [3] 【寒山竹】
タケの一種。中国原産。高さ3〜5メートルで深緑色。稈の上部で分枝し,枝・葉ともに上向きにつく形を,「寒山拾得」の絵に描かれる箒に見立てて付いた名という。観賞用。

寒川

さむかわ サムカハ 【寒川】
神奈川県中南部,高座郡の町。寒川神社の鳥居前町として発展。

寒川神社

さむかわじんじゃ サムカハ― 【寒川神社】
神奈川県高座郡寒川町にある旧国幣中社。祭神は寒川比古命・寒川比女命。北条・徳川氏など武家の崇敬をうけた。相模国一の宮。

寒帯

かんたい [0] 【寒帯】
地球の南緯・北緯それぞれ六六・三三度(極圏)から,南極・北極までの地帯。極寒の地で,ツンドラ地域と永久凍土地域が含まれ,全陸地の17パーセントを占める。

寒帯

かんたい【寒帯】
the Frigid Zone.寒帯植物 a polar[an arctic]plant.

寒帯前線

かんたいぜんせん [5] 【寒帯前線】
寒帯気団と熱帯気団との間にできる前線。中緯度に存在する大規模な前線で,温帯低気圧の発生や発達に関係している。梅雨前線は寒帯前線の一つ。

寒帯林

かんたいりん [3] 【寒帯林】
亜寒帯に生ずる針葉樹林のこと。林学などでいう。厳密な意味での寒帯には森林は成立しない。
→熱帯多雨林
→温帯林

寒帯植物

かんたいしょくぶつ [6] 【寒帯植物】
寒帯に生育する植物の総称。下等藻類・地衣類・蘚苔類が多い。

寒帯気候

かんたいきこう [5] 【寒帯気候】
寒帯に特有の寒冷な気候。一年が昼の長い夏と夜の長い冬に分かれ,春と秋は短い。ケッペンの区分では最も暖かい月の平均気温が摂氏一〇度以下の気候をいい,多くは永久凍土で樹木は生育しない。

寒帯気団

かんたいきだん [5] 【寒帯気団】
寒帯に発現する冷たい気団。冬の日本付近の天候を支配するシベリア気団はその代表的なもの。

寒弾き

かんびき [0] 【寒弾き】
寒中,三味線など芸事のけいこにはげむこと。寒ざらい。[季]冬。

寒復習

かんざらい [3] 【寒復習】
寒中,芸事の復習・練習をすること。寒げいこ。[季]冬。

寒心

かんしん [0] 【寒心】 (名)スル
〔「かんじん」とも〕
恐ろしいことに遭い,ぞっとすること。「惨な言葉が容易く出ると云ふ事は―すべき事である/一隅より(晶子)」

寒心すべき

かんしん【寒心すべき】
deplorable;→英和
alarming.→英和

寒忌竹

かんきちく [3] 【寒忌竹】
タデ科の多年草。ソロモン諸島原産。温室内で観賞用に栽培。茎は肥厚し扁平で節があり,よく分枝する。葉はまれに新枝につくが,すぐ脱落する。夏,節々の両側に交互に緑白色の小花を群生。対節草。

寒念仏

かんねんぶつ [3] 【寒念仏】
⇒かんねぶつ(寒念仏)

寒念仏

かんねぶつ [3] 【寒念仏】
寒中,早朝山野に出て声高く念仏を唱える修行。のちには,在家の者も鉦(カネ)をたたき念仏を唱えながら市中を練り歩き,家々を訪れて報謝を請うこともあった。かんねんぶつ。
⇔夏念仏
[季]冬。「―千住の文をことづかる/柳多留 1」

寒慄

かんりつ [0] 【寒慄】
寒さのために鳥肌が立つこと。また,恐ろしさに,ぞっとすること。「身うちには怪しき―を覚えた/帰去来(独歩)」

寒施行

かんせぎょう [3] 【寒施行】
餌(エサ)の少ない寒中に,鳥獣のための施しとして,食物を狐などのすむ穴や野道に置いておく習俗。野施行。穴施行。狐施行。[季]冬。

寒日照り

かんひでり [3] 【寒日照り】
寒中に続くひでり。

寒明け

かんあけ [0] 【寒明け】
寒が終わって立春となること。二月四,五日ごろ。
⇔寒の入り
[季]春。

寒晒し

かんざらし [0][3] 【寒晒し】
(1)食品・布などを,寒中に水や空気にさらすこと。また,そうして作ったもの。
(2)「寒晒し粉」の略。[季]冬。

寒晒し粉

かんざらしこ [5] 【寒晒し粉】
白玉粉(シラタマコ)の異名。古くは,寒中に水にさらして製した。

寒暁

かんぎょう [0] 【寒暁】
冬の寒い明けがた。

寒暄

かんけん [0] 【寒暄】
〔「暄」は暖かいの意〕
「寒暖」に同じ。

寒暑

かんしょ【寒暑】
heat and cold;temperature.→英和

寒暑

かんしょ [1] 【寒暑】
(1)寒さと暑さ。また,寒中と暑中。
(2)時候の挨拶(アイサツ)。「たまたま旧き友の―を訪らひ来れば/読本・雨月(貧福論)」

寒暑計

かんしょけい [0] 【寒暑計】
寒暖計。「―華氏七十五,六度を示す/日乗(荷風)」

寒暖

かんだん【寒暖】
heat and cold;temperature.→英和

寒暖

かんだん [0] 【寒暖】
寒さと暖かさ。「―の差」

寒暖計

かんだんけい【寒暖計】
a thermometer.→英和
摂(華)氏寒暖計 a centigrade (Fahrenheit) thermometer.

寒暖計

かんだんけい [0][3] 【寒暖計】
温度計のうち,人間の感じる寒暖の範囲内の温度を測定するように目盛りを設定したもの。気温計。

寒月

かんげつ [1] 【寒月】
冬の夜空に皎皎(コウコウ)とさえて見える月。寒い夜の月。[季]冬。

寒期

かんき [1] 【寒季・寒期】
冬の寒い季節。寒い時期。

寒村

かんそん【寒村】
a poor village.

寒村

かんそん [0] 【寒村】
貧しくさびれた村。「山あいの―」

寒林

かんりん [0] 【寒林】
(1)冬枯れの林。葉を落として寒々とした林。[季]冬。
(2)〔梵 sïta vana〕
王舎城の近くにあった林の名。気温が低かったという。古代インドの死体を棄てた場所。尸陀林(シダリン)。
(3)〔(2)の意から〕
墓地。

寒枯藺

かんがれい [3] 【寒枯藺】
カヤツリグサ科の大形多年草。湿地に叢生し,高さ約1メートル。葉は変形して葉鞘(ヨウシヨウ)となる。夏,茎頂に緑色の小穂をつける。冬に枯れた茎が残るのでこの名がある。

寒柝

かんたく [0] 【寒柝】
冬の夜に打ち鳴らす拍子木の音。

寒桜

かんざくら [3] 【寒桜】
晩冬から早春に咲く桜。オオシマザクラとヒカンザクラの自然交配種といわれ,淡紅白色の花を開く。冬桜。[季]冬。

寒梅

かんばい [0] 【寒梅】
寒の頃に咲く早咲きの梅。冬に咲く梅。[季]冬。《―やほくちにうつる二三輪/蕪村》

寒椿

かんつばき [3] 【寒椿】
(1)寒中に咲くツバキ。乙女椿(オトメツバキ)・大神楽(ダイカグラ)・侘助(ワビスケ)など。[季]冬。
(2)ツバキの園芸品種の一。サザンカに近く,低木で枝と葉に毛がある。花は紅色の八重咲きで,やや小さく,一一〜一月頃開花する。

寒極

かんきょく [0] 【寒極】
地球上で最も低温の地点。南半球では南極大陸内陸高原上,北半球では東シベリアのベルホヤンスク付近。

寒檠

かんけい [0] 【寒檠】
〔「檠」は燭台〕
さむざむとした冬の灯火。寒灯。「―の下に古人手沢の日誌を写す/日乗(荷風)」

寒気

かんき【寒気】
coldness.→英和
寒気団 a cold air mass.

寒気

さむけ【寒気】
<feel> a chill;→英和
<have> a cold fit.

寒気

さむけ [3] 【寒気】
(1)病気や恐ろしさなどのために,不快な寒さを感じること。悪寒(オカン)。「風邪を引いたのか―がする」「―を覚える」
(2)寒さ。寒気(カンキ)。

寒気

かんき [1] 【寒気】
寒さ。寒さの度合。
⇔暑気
「―がゆるむ」

寒気団

かんきだん [3] 【寒気団】
発源地よりも暖かい地方に移動した気団。日本の冬の天候を支配するシベリア気団は寒気団の一種。冷気団。

寒気流

かんきりゅう【寒気流】
cold air current.

寒気立つ

さむけだ・つ [4] 【寒気立つ】 (動タ五[四])
(1)寒気を感ずる。悪寒(オカン)がする。
(2)恐ろしさに体中が震えあがる。ぞっとする。「冷酷な仕打ちに―・つ」

寒水

かんすい [0] 【寒水】
(1)冷たい水。
(2)寒中の水。
(3)「寒水石」の略。

寒水石

かんすいせき [3] 【寒水石】
茨城県北部,多賀山地に産する大理石の石材名。白色または暗灰色で,多く緑灰色の縞模様がある。建材や配電盤用絶縁材などに用いられる。

寒河江

さがえ 【寒河江】
山形県中部にある市。食品加工業やサクランボなどの果樹栽培で知られる。

寒波

かんぱ【寒波】
a cold wave.

寒波

かんぱ [1] 【寒波】
冷たい寒気団が広範囲に流れ出す現象,または流れ出した寒気。
⇔熱波
「―の襲来」

寒流

かんりゅう【寒流】
a cold current.

寒流

かんりゅう [0] 【寒流】
(1)周りの海水より水温の低い海流。高緯度海域から赤道方面へ流れる。日本近海では親潮・リマン海流など。
⇔暖流
(2)冷たい水の流れ。

寒海性魚類

かんかいせいぎょるい [7] 【寒海性魚類】
年間を通じて水温の低い海域にすむ魚の総称。ニシン・サケ・ハタハタ・オヒョウ・タラなど。寒流性魚類。

寒漬

かんづけ [0] 【寒漬(け)】
晩秋に漬け込み,寒中から食べ始める沢庵(タクアン)漬け。

寒漬け

かんづけ [0] 【寒漬(け)】
晩秋に漬け込み,寒中から食べ始める沢庵(タクアン)漬け。

寒灯

かんとう [0] 【寒灯】
寒そうな冬の灯火。冬灯(フユトモシ)。[季]冬。

寒点

かんてん [1] 【寒点】
⇒冷点(レイテン)

寒烈

かんれつ [0] 【寒烈】 (名・形動)[文]ナリ
寒気のはげしい・こと(さま)。「北方は―の気にて/日本風景論(重昂)」

寒烏

かんがらす [3] 【寒烏】
冬の烏。寒中の烏。寒鴉(カンア)。[季]冬。

寒烟

かんえん [0] 【寒煙・寒烟】
寒々とした煙やもや。

寒煙

かんえん [0] 【寒煙・寒烟】
寒々とした煙やもや。

寒煙迷離

かんえんめいり [5] 【寒煙迷離】
訪れる人もない古跡などに煙やもやがたちさまよって,心さびしく感ぜられること。

寒熱

かんねつ [1] 【寒熱】
(1)寒さと暑さ。寒暑。「―をしのぐ」
(2)悪寒(オカン)や発熱。

寒熱往来

かんねつおうらい [5] 【寒熱往来】
漢方で,病気のために,寒けと発熱とが交互に繰り返される状態。

寒牡丹

かんぼたん [3] 【寒牡丹】
冬に咲くように栽培した牡丹。やや小形の花が咲く。ふゆぼたん。[季]冬。

寒生

かんせい [0] 【寒生】
貧しい書生。貧しい書生の身分。

寒禽

かんきん [0] 【寒禽】
山野・川・海などで厳しい冬の中を生きている鳥。冬の鳥。[季]冬。

寒稽古

かんげいこ [3] 【寒稽古】
(武道・音曲などの)寒中に行う稽古。[季]冬。

寒稽古

かんげいこ【寒稽古】
<have> midwinter training <in judo> .

寒空

さむぞら [3] 【寒空】
(1)いかにも寒そうな冬の空。寒天。冬天。[季]冬。
(2)冬の寒い気候。「―に震える」

寒空

さむぞら【寒空】
a wintry sky;cold weather.

寒竹

かんちく [1][0] 【寒竹】
(1)冬の竹。
(2)タケの一種。観賞用,また生け垣に植えられる。高さ2〜3メートル,径約1センチメートルで,節間はやや紫色を帯び,皮に紫斑がある。秋に筍(タケノコ)が出るので,季節はずれで食用に好まれる。紫竹(シチク)。

寒紅

かんべに [3] 【寒紅】
寒中に製した紅。特に,寒中の丑(ウシ)の日に買い,あるいはつけたものは丑紅ともいわれ,子供の疱瘡(ホウソウ)などによくきくといわれた。[季]冬。

寒紅梅

かんこうばい [3] 【寒紅梅】
ウメの一変種。寒中に,紅色の八重の花を開く。[季]冬。

寒肥

かんごえ [0] 【寒肥】
果樹・植木などに,春先の活動に備えて寒中に施す肥料。寒肥やし。冬肥。[季]冬。《―を彼の木此の木と心組み/星野立子》

寒胆

かんたん [0] 【寒胆】 (名)スル
恐ろしさにきもが冷えること。「其顔色奇偉にして一見―すべきものなり/竜動鬼談(勤)」

寒色

かんしょく [0] 【寒色】
寒い感じを与える色。青や,青系統の色,また無彩色など。冷色。
⇔暖色

寒花

かんか [1] 【寒花】
(1)冬に咲く花。
(2)雪を冬の花に見立てていう語。

寒苦

かんく [1] 【寒苦】
寒さに苦しむこと。また,厳しい寒さ。「霜雪の―をいとふに心なし/笈の小文」

寒苦鳥

かんくちょう [3][0] 【寒苦鳥】
〔仏〕 インドのヒマラヤにすむという想像上の鳥。夜は寒さに苦しめられて朝になったらすみかを作ろうと思うが,朝になると寒さを忘れて,すみかなど作っても仕方ないと考えを変えるとされる。仏教では修行を怠る者のたとえに用いる。かんくどり。

寒草

かんそう [0] 【寒草】
冬の草。枯れ草。

寒草原

かんそうげん [3] 【寒草原】
⇒ツンドラ

寒菅

かんすげ [0] 【寒菅】
カヤツリグサ科の多年草。山中の林下に自生し大きな株をつくる。葉は常緑で厚く硬い。春,葉間から30センチメートルほどの花茎を出す。葉に白斑のあるものを観賞用に栽培する。葉で蓑(ミノ)や籠(カゴ)を作る。

寒菊

かんぎく [1][0] 【寒菊】
冬に咲く菊の総称。霜に強く,花は小輪で観賞用に栽培される。冬菊。[季]冬。

寒葵

かんあおい [3] 【寒葵】
ウマノスズクサ科の芳香のある常緑多年草。山地の木陰に生える。茎は短く,地上をはい,長い柄のある卵円形の葉を数枚ずつつける。冬,半ば土に埋もれて筒形で先が三裂した暗紫色の花を開く。細辛(サイシン)の名で観葉植物として栽培する。干した根茎を土細辛(ドサイシン)といい,漢方で鎮痛・鎮静剤とする。

寒蘭

かんらん [0][1] 【寒蘭】
ラン科の多年草。日本の暖地にまれに野生する。古くから東洋蘭として珍重され,栽培される。葉は深緑色の線形葉で根生し,硬く厚い。晩秋に花茎を立てて上方に芳香のある淡黄緑・帯紅紫色などの花を数個つける。花被片は線形。

寒蝉

かんせん [1][0] 【寒蝉】
〔「かんぜん」とも〕
かんぜみ。

寒蝉

かんぜみ [1][0] 【寒蝉】
秋に鳴く蝉。蜩(ヒグラシ)など。かんせん。

寒行

かんぎょう [0] 【寒行】
厳しい寒さを耐えることによって自己を鍛え,祈願する修行。寒の三〇日間,水垢離(ミズゴリ)・誦経・念仏,あるいは寒参りなどを行う。[季]冬。《―の白装束や闇を行く/高浜年尾》

寒見舞

かんみまい [3] 【寒見舞(い)】
(手紙などで)寒中,知人の安否を見舞うこと。寒中見舞い。[季]冬。

寒見舞い

かんみまい [3] 【寒見舞(い)】
(手紙などで)寒中,知人の安否を見舞うこと。寒中見舞い。[季]冬。

寒詣で

かんもうで [3] 【寒詣で】 (名)スル
「寒参(カンマイ)り」に同じ。

寒貧

かんぴん [0] 【寒貧】
ひどく貧しいこと。赤貧。「素(ス)―」

寒造り

かんづくり [3] 【寒造り】
寒中の冷気や水などを利用してものを造ること。また,そのもの。多く酒にいう。[季]冬。

寒郷

かんきょう [0] 【寒郷】
(1)貧しくさびしい村里。
(2)自分の故郷・居住地の謙譲語。

寒酸

かんさん [0] 【寒酸】
貧しく苦しいこと。

寒釣り

かんづり [0] 【寒釣り】
寒中に魚を釣ること。

寒閨

かんけい [0] 【寒閨】
独り寝の寂しい閨(ネヤ)。空閨(クウケイ)。

寒雀

かんすずめ [3] 【寒雀】
寒中のスズメ。[季]冬。

寒雨

かんう [1] 【寒雨】
冬の冷たい雨。

寒雲

かんうん [0] 【寒雲】
寒々とした雲。また,冬の雲。[季]冬。

寒雷

かんらい [0] 【寒雷】
冬に鳴る雷。寒冷前線に伴う。特に日本海側で発生しやすく,降雪の前に鳴るものを「雪起こし」と呼ぶ。

寒霞渓

かんかけい 【寒霞渓】
香川県小豆島(シヨウドシマ)の北東部,星ヶ城と四方指(シホウザシ)の間の南斜面の奇岩・断崖の景勝地。紅葉の名所。

寒露

かんろ [1] 【寒露】
(1)二十四節気の一。太陽の黄経が一九五度に達した時をいい,現行の太陽暦では一〇月八日頃。露が冷たく感じられる時季。九月節気。
(2)晩秋から初冬の頃の露。冷たい露。

寒靄

かんあい [0] 【寒靄】
寒中のもや。

寒風

かんぷう [0][3] 【寒風】
冬の寒い風。[季]冬。「―吹きすさぶ」

寒風

さむかぜ [2] 【寒風】
寒い風。寒風(カンプウ)。

寒風

かんぷう【寒風】
a cold[chilly]wind.

寒食

かんしょく [0] 【寒食】
昔,中国で冬至後一〇五日目の日は風雨が激しいとして,この日には火を断って煮たきしない物を食べた風習。また,その日。冷食。かんじき。

寒餅

かんもち [1][0] 【寒餅】
寒中につく餅。寒の餅。[季]冬。

寒鮒

かんぶな [0][3] 【寒鮒】
寒中にとれるフナ。肉がしまり,一年中で最も美味。[季]冬。「―釣り」

寒鯉

かんごい [0][3] 【寒鯉】
寒中に水中でじっとしているコイ。一年じゅうで最も美味。[季]冬。

寒鯛

かんだい [3][0] 【寒鯛】
(1)スズキ目の海魚。全長90センチメートルを超える。体は長楕円形。体色は紅紫色。幼魚の体側には一条の白い縦線がある。雄の成魚には,目の上にこぶがある。久しく雌雄が別種と考えられ,雄はコブダイ,雌はカンダイと呼ばれた。食用。本州中部以南の近海に分布。
(2)イラの異名。
(3)冬にとれる鯛。

寒鰤

かんぶり [0][3] 【寒鰤】
寒中にとれるブリ。脂がのって美味。[季]冬。

寒鴉

かんあ [1] 【寒鴉】
冬のカラス。寒烏(カンガラス)。

ぐう [1] 【寓】
かりずまい。寓居。「麻布の―に帰れば/良人の自白(尚江)」

寓す

ぐう・す 【寓す】 (動サ変)
⇒ぐうする(寓)

寓する

ぐう・する [3] 【寓する】 (動サ変)[文]サ変 ぐう・す
(1)かりずまいをする。仮寓する。寄寓する。「二年あまり―・せる邸内/自然と人生(蘆花)」
(2)それとなく他のものにかこつけて言う。たとえて言う。「女は肯定の辞に,否定の調子を―・する霊腕を有してゐる/虞美人草(漱石)」

寓喩

ぐうゆ [0] 【寓喩】
⇒アレゴリー

寓宗

ぐうしゅう [0] 【寓宗】
〔仏〕 一つの宗派として独立しておらず,他の宗派に付属して存在する宗派。法相(ホツソウ)宗についた倶舎(クシヤ)宗,三論宗についた成実(ジヨウジツ)宗など。

寓居

ぐうきょ【寓居】
a temporary abode.

寓居

ぐうきょ [1] 【寓居】 (名)スル
(1)仮の住まい。わび住まい。喬居(キヨウキヨ)。「彼れが許に―せしめたるに過ぎざるのみ/世路日記(香水)」
(2)自分の住居を謙遜していう語。

寓意

ぐうい【寓意】
the moral[hidden meaning] <of a story> .→英和
寓意物語 a fable;→英和
a parable.→英和

寓意

ぐうい [1][0] 【寓意】
何かにかこつけて,それとなくある意をほのめかすこと。

寓意小説

ぐういしょうせつ [4] 【寓意小説】
教訓・批判などを出来事にかこつけて暗示した小説。

寓所

ぐうしょ [1] 【寓所】
身を寄せている所。

寓生

ぐうせい [0] 【寓生】
他人にたよって暮らすこと。また,その人。

寓目

ぐうもく [0] 【寓目】 (名)スル
目をつけること。目にとまること。「未だ―しない/北条霞亭(鴎外)」

寓舎

ぐうしゃ [1] 【寓舎】
(1)かりずまい。寓居。
(2)やどや。宿舎。

寓言

ぐうげん [0] 【寓言】
(1)他の物事や架空の物事に仮託して,教訓・思想などを述べた言葉。たとえばなし。「人生を看破(ミヤブ)つた―らしい/社会百面相(魯庵)」
(2)室町時代の源氏物語観を受け継いだ,江戸時代の俳諧・小説・戯作本質論。特に談林俳諧の岡西惟中により主唱された理念だが,滑稽奇抜さを重視した偏ったものだった。

寓言法

ぐうげんほう [0] 【寓言法】
修辞法の一。言いたいことを,たとえ話の裏に隠して文章に表す法。

寓話

ぐうわ [0] 【寓話】
教訓や処世訓・風刺などを,動物や他の事柄に託して語る物語。「イソップ物語」など。

寓話

ぐうわ【寓話】
an allegory;→英和
a fable.→英和

寓話集

ぐうわしゅう 【寓話集】
〔原題 Les Fables〕
ラ=フォンテーヌの寓話詩。1668年から94年にかけて逐次刊行。擬人化された動物たちの行動や心理を模範的な美しい詩句で簡明に表現。一七世紀フランスの世相風俗の縮図ともいわれ,古典主義の代表作に数えられる。

ゆた 【寛】 (形動ナリ)
ゆったりとしているさま。のんびり。「大舟の―にあるらむ人の児故に/万葉 2367」

かん クワン [1] 【寛】 (名・形動)[文]ナリ
他に対して態度がゆるやかである・こと(さま)。「心を―にして,一方に僻すること勿る可し/文明論之概略(諭吉)」

寛か

くつろか 【寛か】 (形動ナリ)
くつろいださま。ゆったりしたさま。「女房桜の唐衣ども―にぬぎたれて/枕草子 23」

寛か

ゆおびか ユホビ― 【寛か】 (形動ナリ)
ゆったりとして,おだやかなさま。「明石の浦こそ,…―なる所に侍る/源氏(若紫)」

寛ぎ

くつろぎ [0] 【寛ぎ】
くつろぐこと。ゆったりすること。

寛ぐ

くつろ・ぐ [3] 【寛ぐ】
■一■ (動ガ五[四])
(1)ゆったりとした気分になる。心身が休まる。「休日に家族と―・ぐ」「―・いだ雰囲気」
(2)窮屈なかっこうから楽な姿になる。体が楽になるような姿勢になる。「ゆかたに着替えて―・ぐ」「膝を崩して―・ぐ」
(3)(演能中に演者が休息をとる型)観客に背を向け,衣裳を直したり,物着をしたりする。
(4)ぴっちりしまっているものがゆるむ。「かうぶりの額,少し―・ぎたり/源氏(若菜下)」
(5)余裕ができる。余地が生ずる。「数さだまりて―・ぐ所もなかりければ/源氏(澪標)」
(6)打ちとけて人に接する。心を許す。「入鹿はおもき人なれどもいもには早く―・ぎ/幸若・入鹿」
[可能] くつろげる
■二■ (動ガ下二)
⇒くつろげる

寛ぐ

くつろぐ【寛ぐ】
make oneself at home.寛いで at ease.

寛げ

ゆたげ 【豊げ・寛げ・裕げ】 (形動ナリ)
ゆたかなさま。ゆったりしたさま。「ゆふ襷かくる袂はわづらはし―にとけて有らむとを知れ/拾遺(神楽)」

寛げる

くつろ・げる [4] 【寛げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 くつろ・ぐ
(1)心身がゆったりと楽になるようにする。「膝を―・げる」「住みにくい所をどれほどか,―・げて/草枕(漱石)」
(2)着衣などのぴっちりしているものをゆるめる。「肌も脱がずに,只領(エリ)だけ―・げて/雁(鴎外)」

寛仁

かんにん クワンニン 【寛仁】
年号(1017.4.23-1021.2.2)。長和の後,治安の前。後一条天皇の代。

寛仁

かんじん クワン― [0] 【寛仁】 (名・形動)[文]ナリ
心がひろく,思いやりのある・こと(さま)。かんにん。「先生の―なるに敬服しける/二宮尊徳(露伴)」

寛仁大度

かんじんたいど クワン― [5] 【寛仁大度】
寛大で度量の大きいこと。

寛仮

かんか クワン― [1] 【寛仮】 (名)スル
〔「仮」はゆるす意〕
寛大に扱ってとがめないこと。大目に見ること。「少しの弊害位は―して見てゐる/一隅より(晶子)」

寛保

かんぽう クワンポウ 【寛保】
年号(1741.2.27-1744.2.21)。元文の後,延享の前。桜町天皇の代。

寛元

かんげん クワンゲン 【寛元】
年号(1243.2.26-1247.2.28)。仁治の後,宝治の前。後嵯峨・後深草天皇の代。

寛典

かんてん クワン― [0] 【寛典】
寛大な恩典。寛大な処分。

寛刑

かんけい クワン― [0] 【寛刑】
寛大な刑罰。
⇔厳刑

寛厚

かんこう クワン― [0] 【寛厚】 (名・形動)[文]ナリ
寛大で温厚な・こと(さま)。「世の風習が―忠実にござつた/百一新論(周)」

寛厳

かんげん クワン― [0] 【寛厳】
ゆるやかなことと,きびしいこと。寛大なことと,厳格なこと。「―よろしきを得た指導」

寛和

かんわ クワンワ 【寛和】
⇒かんな(寛和)

寛和

かんな クワンワ 【寛和】
〔「かんわ」の連声〕
年号(985.4.27-987.4.5)。永観の後,永延の前。花山(カザン)・一条天皇の代。かんわ。

寛喜

かんぎ クワンギ 【寛喜】
〔「かんき」とも〕
年号(1229.3.5-1232.4.2)。安貞の後,貞永の前。後堀河天皇の代。

寛大

かんだい クワン― [0] 【寛大】 (名・形動)[文]ナリ
心がひろく思いやりがある・こと(さま)。「―なる処置」
[派生] ――さ(名)

寛大

かんだい【寛大】
generosity;→英和
magnanimity.〜な(に) generous(ly);→英和
magnanimous(ly);→英和
tolerant(ly).→英和
〜に取り扱う deal <with a person> leniently.

寛宥

かんゆう クワンイウ 【寛宥】 (名)スル
寛大な心で罪過を許すこと。「何ぞ重衡一人の―をよろこぶべきや/平家 10」

寛容

かんよう クワン― [0] 【寛容】 (名・形動)スル [文]ナリ
心が広く,他人をきびしくとがめだてしないこと。よく人を受け入れる・こと(さま)。「―の精神」「―な態度」「夫もほかの人が遊ぶのを―するならいいが/坊っちゃん(漱石)」
[派生] ――さ(名)

寛容

かんよう【寛容】
tolerance;→英和
magnanimity.〜な tolerant;→英和
generous.→英和

寛寛

かんかん クワンクワン [0] 【寛寛】 (ト|タル)[文]形動タリ
おうようでゆったりとしているさま。「大踏歩の―たる欧羅巴(ヨーロツパ)人は/金色夜叉(紅葉)」

寛平

かんぴょう クワンピヤウ 【寛平】
〔「かんびょう」とも〕
年号(889.4.27-898.4.26)。仁和の後,昌泰の前。宇多・醍醐(ダイゴ)天皇の代。かんぺい。

寛平

かんぺい クワンペイ 【寛平】
⇒かんぴょう(寛平)

寛平御時后宮歌合

かんぴょうのおんとききさいのみやうたあわせ クワンピヤウ―ウタアハセ 【寛平御時后宮歌合】
歌合。一巻。893年(寛平5)の秋以前に光孝天皇の后班子が主催。紀貫之・壬生忠岑(ミブノタダミネ)らが,四季・恋の五題で百番二〇〇首(現存一九二首)の歌を合わせたもの。「新撰万葉集」と密接な関係をもつ。寛平歌合。

寛平御遺誡

かんぴょうごゆいかい クワンピヤウ― 【寛平御遺誡】
教訓書。一巻。宇多天皇が897年譲位に際し,幼少の醍醐天皇のために天皇としての心構えを書き残したもの。寛平遺誡(イカイ)。

寛平法皇

かんぴょうほうおう クワンピヤウホフワウ 【寛平法皇】
宇多天皇の出家後の称。法皇の初例。

寛延

かんえん クワンエン 【寛延】
年号(1748.7.12-1751.10.27)。延享の後,宝暦の前。桃園天皇の代。

寛弘

かんこう クワン― [0] 【寛弘】 (名・形動)[文]ナリ
心がひろい・こと(さま)。「―にして偏曲ならざる人/西国立志編(正直)」

寛弘

かんこう クワンコウ 【寛弘】
年号(1004.7.20-1012.12.25)。長保の後,長和の前。一条・三条天皇の代。

寛待

かんたい クワン― [0] 【寛待】
寛大に待遇すること。

寛徳

かんとく クワントク 【寛徳】
年号(1044.11.24-1046.4.14)。長久の後,永承の前。後朱雀(ゴスザク)・後冷泉(ゴレイゼイ)天皇の代。

寛恕

かんじょ クワン― [1] 【寛恕】 (名)スル
心が広く,思いやりのあること。また,とがめずにゆるすこと。「読者の―を請う」「徳川氏は之を―したりと雖も/日本開化小史(卯吉)」

寛政

かんせい クワンセイ 【寛政】
年号(1789.1.25-1801.2.5)。天明の後,享和の前。光格天皇の代。

寛政の三助

かんせいのさんすけ クワンセイ― 【寛政の三助】
寛政期の名前に「すけ」のある三人の優れた学者。古賀弥助(精里)・尾藤良佐(二洲)・柴野彦輔(栗山)の三人。寛政の三博士。寛政の三学士。

寛政の三博士

かんせいのさんはかせ クワンセイ― 【寛政の三博士】
⇒寛政(カンセイ)の三助(サンスケ)

寛政の三奇人

かんせいのさんきじん クワンセイ― 【寛政の三奇人】
林子平・高山彦九郎・蒲生君平の三人。ともに寛政期に生き,その尊皇・憂国の言動は奇行とみられた。

寛政の三忠臣

かんせいのさんちゅうしん クワンセイ― 【寛政の三忠臣】
寛政期,幕府要路の三人。老中松平定信・若年寄本多忠籌(タダカズ)・御側御用取次加納久周(ヒサチカ)。

寛政の改革

かんせいのかいかく クワンセイ― 【寛政の改革】
江戸中期,1787年(天明7)から93年(寛政5)までに,老中松平定信によって行われた幕政改革。天明の飢饉(キキン)による農村の疲弊や田沼時代の失政による幕藩体制の危機的状況の回復を図ったもの。主な政策は,棄捐(キエン)令・七分金積立法・農業の復興・人足寄場の設置・異学の禁など。

寛政暦

かんせいれき クワンセイ― [3] 【寛政暦】
宝暦暦に代わって1798年(寛政10)より45年間行われた暦法。高橋至時(ヨシトキ)・間(ハザマ)重富らが改正に従事。月などの軌道を楕円とするなど,清(シン)の「暦象考成」中の時憲暦を通じて西洋暦法を取り入れたものとして知られる。

寛政異学の禁

かんせいいがくのきん クワンセイ― 【寛政異学の禁】
1790年,寛政の改革の一環として,江戸幕府が昌平坂学問所に対し,朱子学以外を異学とし,その教授を禁止したこと。

寛政重修諸家譜

かんせいちょうしゅうしょかふ クワンセイチヨウシウ― 【寛政重修諸家譜】
江戸幕府編纂による大名・旗本・幕臣の系譜。一五三〇巻。1799〜1812年成立。先の「寛永諸家系図伝」の続集として発足,全面改撰したもの。

寛文

かんぶん クワンブン 【寛文】
年号(1661.4.25-1673.9.21)。万治の後,延宝の前。後西(ゴサイ)・霊元天皇の代。

寛文模様

かんぶんもよう クワンブン―ヤウ [5] 【寛文模様】
寛文の頃の小袖文様。着物の面の三分ほどに模様を置くもの。右肩から左裾に流れる大胆な構図が多い。

寛正

かんしょう クワンシヤウ 【寛正】
年号(1460.12.21-1466.2.28)。長禄の後,文正の前。後花園・後土御門(ゴツチミカド)天皇の代。

寛歩

かんぽ クワン― [1] 【緩歩・寛歩】 (名)スル
ゆっくり歩くこと。

寛永

かんえい クワンエイ 【寛永】
年号(1624.2.30-1644.12.16)。元和の後,正保の前。後水尾(ゴミズノオ)・明正(メイシヨウ)・後光明(ゴコウミヨウ)天皇の代。

寛永の三筆

かんえいのさんぴつ クワンエイ― [0][0][0] 【寛永の三筆】
⇒三筆

寛永寺

かんえいじ クワンエイ― 【寛永寺】
東京都台東区上野公園内にある天台宗の関東総本山。山号は東叡山。徳川将軍家の菩提所。僧天海が1625年(寛永2)開山。寺領一万一千石。戊辰(ボシン)戦争の戦火で堂舎の大半を焼失。五重の塔・霊廟などが残るほか,彰義隊の墓がある。その寺域のほとんどが現在の上野公園。

寛永御前試合

かんえいごぜんじあい クワンエイ―ジアヒ [8] 【寛永御前試合】
講談の題名の一。寛永九年11月あるいは11年9月に将軍家光の御前で開かれたとする架空の試合を題材にしたもの。

寛永諸家系図伝

かんえいしょかけいずでん クワンエイ―ケイヅ― 【寛永諸家系図伝】
系図集。一八六巻。幕府の事業として,若年寄太田資宗を奉行に林羅山・林鵞峰らを編纂者に任じて1643年完成。大名・旗本その他の諸家の系図を氏族により大別して編集。漢文体・和文体の二種がある。

寛永通宝

かんえいつうほう クワンエイ― [5] 【寛永通宝】
江戸時代の通貨の一。円形で中央に方形の穴があり,表に「寛永通宝」と刻し,裏に鋳造地の頭字などを刻したものもある。一文銭は径約2.3センチメートル,銅銭と鉄銭とがあり,1636年より1862年まで鋳造され,明治になって一厘として通用。四文銭は径約2.8センチメートル,裏に波模様を刻し,銅銭と真鍮(シンチユウ)銭とがあり,1768年より1868年まで鋳造された。ほかに十文銭も一時鋳造されたがほとんど使用されなかった。
寛永通宝[図]

寛永銭

かんえいせん クワンエイ― [0] 【寛永銭】
⇒寛永通宝(カンエイツウホウ)

寛治

かんじ クワンヂ 【寛治】
年号(1087.4.7-1094.12.15)。応徳の後,嘉保の前。堀河天皇の代。

寛然

かんぜん クワン― [0] 【寛然】 (形動タリ)
悠然としたさま。「敬ひ奉れば,―たる御気色にて/浄瑠璃・近江源氏」

寛猛

かんもう クワンマウ [0] 【寛猛】
思いやりときびしさ。

寛算

かんざん クワンザン 【桓算・寛算】
平安時代の天台宗の僧。内供奉(ナイグブ)に任ぜられ,桓算供奉と称された。恨みから霊鬼となり朝家を悩ましたという。

寛衣

かんい クワン― [1] 【寛衣】
大きくゆったりとした衣服。

寛裕

かんゆう クワン― [0] 【寛裕】 (名・形動)[文]ナリ
心広くゆるやかである・こと(さま)。「―敦厚な風俗/百一新論(周)」

寛解

かんかい クワン― [0] 【緩解・寛解】 (名)スル
病気の症状が軽減またはほぼ消失し,臨床的にコントロールされた状態。治癒とは異なる。白血病・バセドー病・精神分裂病などの病気のときに用いる。

寛闊

かんかつ クワンクワツ [0] 【寛闊】 (形動)[文]ナリ
(1)ゆったりしているさま。おおらかなさま。「―な心」「大手を広げ,―な胸を反らす/歌行灯(鏡花)」
(2)派手でぜいたくなさま。「寛永時代の華美―な匂を残して居る/朱雀日記(潤一郎)」

寛闊者

かんかつもの クワンクワツ― 【寛闊者】
派手好みな者。伊達(ダテ)者。「―めと人皆うち詠(ナガ)めける/浮世草子・一代女 4」

寛雅

かんが クワン― [1] 【寛雅】 (名・形動)[文]ナリ
ゆったりとして優雅な・こと(さま)。「―な衣服」

寛骨

かんこつ クワン― [1] 【寛骨・臗骨】
骨盤の側壁と前壁をつくる骨。腸骨・坐骨・恥骨が互いに癒合したもの。外側面のくぼみで大腿(ダイタイ)骨と連結する。

寛骨臼

かんこつきゅう クワン―キウ [4] 【寛骨臼】
寛骨の外側にある大きなくぼみ。大腿骨の上端がここに入り,股関節を形成する。髀臼(ヒキユウ)。

い 【寝】
眠ること。睡眠。「朝―((アサイ))」「熟―((ウマイ))」「真玉手玉手さし枕(マ)き股長(モモナガ)に―をし寝(ナ)せ/古事記(上)」

ね [0] 【寝】
ねること。眠り。「―が足りない」

しん [1] 【寝】
寝ること。眠り。ねどこ。「―に就く」

ぬ 【寝・寐】 (動ナ下二)
⇒ねる(寝)

寝おびる

ねおび・る 【寝おびる】 (動ラ下二)
寝ぼける。恐ろしい夢などを見て,おびえて目ざめる意ともいう。「若君の,―・れて泣き給ふ御声にさめ給ひぬ/源氏(横笛)」

寝かし付ける

ねかしつ・ける [5] 【寝かし付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ねかしつ・く
子供などを眠らせる。寝せつける。「赤ん坊を―・ける」

寝かし物

ねかしもの [0] 【寝かし物】
(1)売れずに手もとに残っている品物。
(2)使わないでしまっておく物。

寝かす

ねか・す [0] 【寝かす】
■一■ (動サ五[四])
「寝かせる」に同じ。「赤ん坊を―・す」「おふとんをきせて―・しおき/滑稽本・浮世風呂 2」
■二■ (動サ下二)
⇒ねかせる

寝かす

ねかす【寝かす】
(1) put <a person> to bed[sleep].(2) 横にする lay down.(3)[商品などを]let <goods> lie idle.

寝かせる

ねか・せる [0] 【寝かせる】 (動サ下一)[文]サ下二 ねか・す
(1)寝つくようにする。寝かしつける。「赤ん坊を―・せる」
(2)立っているものを横にする。「病人をベッドに―・せる」「はしごを―・せておく」
(3)(資金や商品などを)活用しないでそのままにしておく。「資金を―・せる」「新製品を倉庫に―・せる」
(4)発酵・熟成させるために,適当な温度の場所に長期間おく。「三〇年も―・せたワイン」

寝しな

ねしな [0] 【寝しな】
寝ようとするとき。また,寝たばかりのとき。寝がけ。寝ぎわ。「―に客が来る」

寝しなに

ねしな【寝しなに】
before going to bed;at bedtime.

寝す

な・す 【寝す】 (動サ四)
〔動詞「ぬ(寝)」に使役の助動詞「す」の付いたものから〕
寝させる。眠らせる。「まなかひにもとなかかりて安眠(ヤスイ)し―・さぬ/万葉 802」

寝す

な・す 【寝す】 (動サ四)
〔動詞「ぬ(寝)」に尊敬の助動詞「す」の付いたものから〕
おやすみになる。「をとめの―・すや板戸を押そぶらひ/古事記(上)」

寝す

ね・す 【寝す】 (動サ下二)
⇒ねせる

寝ずの番

ねずのばん【寝ずの番】
watch;→英和
(a) vigil;→英和
a night watchman (人).〜をする keep vigil.

寝せる

ね・せる [0] 【寝せる】 (動サ下一)[文]サ下二 ね・す
寝るようにする。寝かす。「子供を―・せる」

寝せ付ける

ねせつ・ける [4] 【寝せ付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ねせつ・く
「寝かし付ける」に同じ。「子供を―・ける」

寝そびれる

ねそびれる【寝そびれる】
cannot get to sleep;lie awake in bed.

寝そびれる

ねそび・れる [4] 【寝そびれる】 (動ラ下一)
眠る時機を失って,眠ろうとしても眠れなくなる。ねはぐれる。ねそこなう。「隣がうるさくて,―・れてしまった」

寝そべる

ねそべ・る [3] 【寝そべる】 (動ラ五[四])
ごろっと腹ばいになったり横になったりする。「―・ってテレビを見る」

寝そべる

ねそべる【寝そべる】
sprawl;→英和
lie down.

寝たきりの

ねたきりの【寝たきりの】
bedridden.→英和
寝たきり老人 a bedridden old man.

寝た切り

ねたきり [4][0] 【寝た切り】
病気などで床についたきり起きられないでいること。ねたっきり。

寝た切り老人

ねたきりろうじん [5] 【寝た切り老人】
病気や老化などで,寝たきりの状態にある高齢者。一般には寝たきりの状態が六か月以上続き,日常生活を行う上で介護を必要とする高齢者をいう。

寝た子を起こす

寝た子を起こす
(寝ている子供を起こしてむずからせるように)一応おさまっている物事をことさら騒ぎたてて,またもつれさせる。

寝ても覚(サ)めても

寝ても覚(サ)めても
寝ているときも起きているときも。いつも。「―恋しい人の面影が離れない」

寝ぬ

い・ぬ 【寝ぬ】 (動ナ下二)
〔名詞「寝(イ)」と動詞「寝(ヌ)」の複合した語〕
寝る。眠る。「旅衣八つ着襲ねて―・ぬれども/万葉 4351」

寝ねがてに

いねがてに 【寝ねがてに】 (連語)
寝られずに。寝にくくて。「ひとりある人の―する/古今(秋上)」
→がてに

寝はぐれる

ねはぐ・れる [4] 【寝はぐれる】 (動ラ下一)
「寝そびれる」に同じ。

寝よとの鐘(カネ)

寝よとの鐘(カネ)
人々に寝る時刻であることを知らせる鐘。亥(イ)の刻(午後一〇時頃)に打った鐘。初夜の鐘。「夜は―鳴りて次第にふけ行く程に/浮世草子・織留 6」

寝る

ねる【寝る】
(1)[眠る]sleep;→英和
[寝入る]go to sleep;fall asleep;go to bed (床につく).
(2)[横になる]lie down.(3)[病気で]be ill in bed;be laid up <with a cold> .
(4)[資本などが]lie idle.寝ずにいる sit up (late at night).

寝る

ねる [0] 【寝る】 (動ナ下一)[文]ナ下二 ぬ
(1)「眠る{(1)}」に同じ。「ゆうべはよく〈ね〉た」「人の〈ぬる〉味寝(ウマイ)は〈ね〉ずて/万葉 3274」
(2)寝床に入る。床(トコ)につく。就寝する。
 (ア)睡眠や休養のために寝床に入る。「もう〈ねる〉時間ですよ」「〈ねる〉前に歯を磨く」
 (イ)病気で一日中寝床にいる。寝こむ。病床にある。「風邪で〈ね〉ている」「まだ〈ね〉たり起きたりの状態です」
(3)異性と同衾(ドウキン)する。共寝する。「女と初めて〈ね〉た」
(4)横たわる。
 (ア)人が横たわる。「〈ね〉て本を読む」
 (イ)本来立っている物が横になる。「台風で稲が〈ね〉てしまった」「活字が〈ね〉ている」
(5)資金や商品が活用されない状態にある。「〈ね〉ている資金を投資に回す」「〈ね〉ていた商品を安く売る」
(6)味噌(ミソ)・醤油(シヨウユ)・酒などがよく仕込まれた状態である。

寝る子は育つ

寝る子は育つ
よく寝る子は丈夫に成長する。

寝タバコ

ねタバコ [2] 【寝―】
寝床でタバコを吸うこと。「―厳禁」

寝タバコをやる

ねタバコ【寝タバコをやる】
smoke in bed.

寝不足

ねぶそく【寝不足(で)】
(for) want of sleep.

寝不足

ねぶそく [0][2] 【寝不足】 (名・形動)
寝足りない・こと(さま)。睡眠不足。「―で目ぶたが重い」「―な顔」

寝乱れる

ねみだ・れる [4] 【寝乱れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ねみだ・る
寝たために着衣や髪が乱れる。「―・れたしどけない姿」

寝乱れ髪

ねみだれがみ [4] 【寝乱れ髪】
寝たために乱れた髪。ねくたれがみ。

寝仏

ねぼとけ [2] 【寝仏】
「涅槃(ネハン)像」に同じ。

寝付き

ねつき [0] 【寝付き】
眠りにつくこと。就寝。就眠。「―がよい」「―が悪い」

寝付きが良い

ねつき【寝付きが良い】
can easily get to sleep.〜が悪い be wakeful.

寝付く

ねつ・く [2] 【寝付く】 (動カ五[四])
(1)眠りにはいる。眠る。「赤ちゃんが―・く」
(2)病気にかかって床につく。寝込む。「かぜで,先週から―・いたままだ」
[可能] ねつける

寝付く

ねつく【寝付く】
go to sleep;fall asleep;be laid up <with a cold> (病気で).寝付かす put <a child> to sleep.

寝倒れる

ねたお・れる [4] 【寝倒れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ねたふ・る
倒れるように横になる。ごろりと横になる。「床の上へ来ると其儘(ソノママ),其処(ソコ)へ―・れる/浮雲(四迷)」

寝入りばな

ねいりばな【寝入りばな】
when one has just fallen asleep.

寝入り端

ねいりばな [0] 【寝入り端】
寝入ったばかりの時。眠りに落ちた途端。寝入り際。ねばな。「―を叩き起こされる」

寝入る

ねいる【寝入る】
fall asleep;go to sleep.ぐっすり〜 fall fast asleep.

寝入る

ねい・る [2] 【寝入る】 (動ラ五[四])
(1)眠り始める。眠りにつく。「横になってすぐに―・る」
(2)深く眠る。眠りこむ。「ぐっすり―・る」

寝具

しんぐ【寝具】
bedding;→英和
bedclothes.→英和

寝具

しんぐ [1] 【寝具】
ふとん・寝巻・枕など,寝るときに使うもの。夜具。

寝冷え

ねびえ [0] 【寝冷え】 (名)スル
睡眠中に布団をはいだりして体を冷やしたため,下痢や風邪などの症状を起こすこと。[季]夏。《紅さして―の顔をつくろひぬ/虚子》

寝冷え

ねびえ【寝冷え】
a cold[chill].→英和
〜する catch cold[a chill]while sleeping.

寝冷え知らず

ねびえしらず [4] 【寝冷え知らず】
幼児の寝冷えを防ぐための肌着。ネルやガーゼで作る。

寝刃

ねたば [0] 【寝刃】
切れ味の鈍くなった刃。「―や付しと透かし見れば/浄瑠璃・栬狩」

寝化粧

ねげしょう [2] 【寝化粧】
寝る前にする薄化粧。

寝取る

ねと・る [2] 【寝取る】 (動ラ五[四])
他人の夫・妻・愛人などと合意の上で肉体関係を持つ。「妻を―・られる」

寝台

しんだい【寝台】
a bed(stead);→英和
<reserve> a berth (船・列車の).→英和
‖寝台車 a sleeping car;a sleeper.寝台料金(券) a berth charge (ticket).

寝台

しんだい [0] 【寝台】
寝るとき用いる台。ベッド。
〔「ねだい」の漢字表記「寝台」を音読してできた語〕

寝台

ねだい [0] 【寝台】
しんだい。ベッド。

寝台車

しんだいしゃ [3] 【寝台車】
(1)夜行列車で,寝ながら旅行できるように車室内に寝台を設けてある車両。
(2)病人を横たえながら運搬できるような設備をもった自動車。

寝坊

ねぼう【寝坊】
a late riser.〜する get up late;oversleep (oneself).→英和

寝坊

ねぼう [0] 【寝坊】 (名・形動)スル[文]ナリ
朝遅くまで寝ていること。また,そのさまや,そういう習慣のある人。「―して遅刻する」「―な子」「―で困る」「宵っぱりの朝―」

寝坊助

ねぼすけ [2] 【寝坊助】
朝寝坊する人をからかったり,あざけったりしていう語。「この―め」

寝姿

ねすがた [2] 【寝姿】
寝ている姿。寝ざま。寝相(ネゾウ)。

寝室

しんしつ [0] 【寝室】
寝るのに使われる部屋。ねま。

寝室

しんしつ【寝室】
a bedroom.→英和
寝室兼居間 <英> a bed-sitting room;a bed-sitter.

寝射ち

ねうち [0] 【寝射ち】
「伏射(フクシヤ)」に同じ。

寝小便

ねしょうべん [4] 【寝小便】
眠っている間に無意識にする小便。夜尿。おねしょ。
→夜尿症

寝小便

ねしょうべん【寝小便】
bed-wetting.〜をする wet the bed.→英和

寝屋

ねや [1][2] 【閨・寝屋】
(1)夜,寝るための部屋。寝間。寝室。特に,夫婦の寝室。
(2)家の奥の方にある部屋。女性の居室。

寝屋処

ねやど 【閨所・寝屋処】
寝る場所。寝所。「しもと取る里長(サトオサ)が声は―まで来立ち呼ばひぬ/万葉 892」

寝屋川

ねやがわ ネヤガハ 【寝屋川】
大阪府北東部の市。東部は枚方(ヒラカタ)丘陵,西部は淀川東岸の沖積低地。住宅・工業都市。

寝巻

ねまき [0] 【寝巻・寝間着・寝衣】
寝るときに着る衣服。

寝巻

ねまき【寝巻】
pajamas;→英和
night clothes;a nightgown (女子用);→英和
a nightshirt (男子用).→英和

寝床

ねどこ [0] 【寝床】
寝るための床(トコ)。布団などを敷いて寝るようにした場所。「―をとる」

寝床

ねどこ【寝床】
a bed;→英和
a berth (乗物内の).→英和
〜にはいる go to bed.

寝待ち

ねまち [0] 【寝待ち】
「寝待ち月」の略。「―を昨日といひて/宇津保(春日詣)」

寝待ち月

ねまちづき [3] 【寝待(ち)月】
〔月の出が遅いので寝て待つ意〕
(1)陰暦一九日の夜の月。特に,陰暦八月一九日の夜の月。臥(フ)し待ち月。寝待ちの月。[季]秋。
→居待ち月
→更(フ)け待ち月
(2)陰暦二〇日以後の月。

寝待月

ねまちづき [3] 【寝待(ち)月】
〔月の出が遅いので寝て待つ意〕
(1)陰暦一九日の夜の月。特に,陰暦八月一九日の夜の月。臥(フ)し待ち月。寝待ちの月。[季]秋。
→居待ち月
→更(フ)け待ち月
(2)陰暦二〇日以後の月。

寝御

しんぎょ [1] 【寝御】
天子がおやすみになること。御寝(ギヨシン)。

寝心

ねごころ [2] 【寝心】
(1)「寝心地」に同じ。「白き石を枕としたる―の好さよ/即興詩人(鴎外)」
(2)寝ているときの,はっきり覚めていない心。「―にもきと覚えて/今昔 27」

寝心地

ねごこち [0] 【寝心地】
寝たときの感じ。ねごころ。「―がよい」

寝心地の良い

ねごこち【寝心地の良い(悪い)】
be (un)comfortable (to sleep in).

寝忘れる

ねわす・れる [4] 【寝忘れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ねわす・る
ねすごす。「今朝もつい―・れて失礼しました/門(漱石)」「―・れぬ様に致うと存る/狂言・鶏流(虎寛本)」

寝息

ねいき [0] 【寝息】
寝ているときの呼吸。「―をたてる」

寝息をうかがう

ねいき【寝息をうかがう】
make sure that a person is asleep.

寝惑ふ

ねまど・う 【寝惑ふ】 (動ハ四)
ねぼける。ねぼけてまごまごする。「老いたる男の―・ひたる/枕草子 45」

寝惚け

ねぼけ [3] 【寝惚け】
寝ぼけること。また,その状態。

寝惚ける

ねとぼ・ける [4] 【寝惚ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ねとぼ・く
「ねぼける」に同じ。「―・けたことを言うな」

寝惚ける

ねぼ・ける [3] 【寝惚ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ねぼ・く
(1)目が覚めても意識や感覚が戻らず,ぼんやりしている。「―・けた顔」「何を―・けたことを言っているのだ」「―・けにける心地に/堤中納言(思はぬ方に)」
(2)就寝中に,目が覚めないままの状態で起き上がり,おかしな行動をする。「時々―・けて歩き回る」
(3)色などが不鮮明である。「―・けたような色」「小紋の羽織の―・けたのばかりは恐れるね/金色夜叉(紅葉)」

寝惚ける

ねぼける【寝惚ける】
be half asleep.寝惚け顔(声) a sleepy look (voice).

寝惚け眼

ねぼけまなこ [4] 【寝惚け眼】
ねぼけた目つき。また,ぼんやりした目つき。「―で起き上がる」

寝惚け色

ねぼけいろ [0] 【寝惚け色】
ぼんやりした色。ぼけた色合い。

寝惚け面

ねぼけづら [0] 【寝惚け面】
「寝惚け顔(ガオ)」に同じ。

寝惚け顔

ねぼけがお [0][4] 【寝惚け顔】
寝ぼけた顔つき。また,ぼんやりした顔つき。寝惚け面。

寝惚れる

ねほ・れる [3] 【寝惚れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ねほ・る
〔「ねぼれる」とも〕
ねぼける。「…と聞ゆるは―・れたる女の声なり/義血侠血(鏡花)」

寝惚先生

ねぼけせんせい 【寝惚先生】
大田南畝(ナンポ)の別号。

寝憤り

ねむつかり [2] 【寝憤り】
幼児が眠くなって機嫌が悪くなること。

寝房

しんぼう [0] 【寝房】
寝室。ねや。

寝所

ねどこ [0][3] 【寝所】
寝るところ。寝間。寝所(シンジヨ)。

寝所

ねど 【寝所】
寝場所。ねどころ。「我(アレ)は至らむ―な去りそね/万葉 3428」

寝所

ねどころ [0] 【寝所】
(1)寝るところ。また,寝床。「―を定める」「―とおぼしき所に,五位入て寝んとするに/宇治拾遺 1」
(2)ねぐら。「烏の―へ行くとて/枕草子 1」

寝所

しんじょ [1][0] 【寝所】
寝る所。寝るための部屋。寝室。

寝技

ねわざ [0] 【寝技・寝業】
(1)柔道・レスリングで,寝た姿勢で行うわざ。
⇔立ち技
(2)裏工作。特に,不利な成り行きを逆転するような裏取引。「―に巧みな政治家」

寝技師

ねわざし [3] 【寝技師・寝業師】
裏工作などが得意な人。

寝押し

ねおし [0] 【寝押し】 (名)スル
衣類を布団の下に敷いて寝て,しわをのばしたり折り目をつけたりすること。寝敷き。

寝押しする

ねおし【寝押しする】
press <trousers> under the mattress.→英和

寝支度

ねじたく [2] 【寝支度】
寝るための準備。

寝敷

ねじき [0] 【寝敷(き)】 (名)スル
寝押し。

寝敷き

ねじき [0] 【寝敷(き)】 (名)スル
寝押し。

寝棺

ねかん [0] 【寝棺】
〔「ねがん」とも〕
死者を寝かせた状態で入れる長い棺。
→座棺

寝椅子

ねいす【寝椅子】
a couch;→英和
a lounge.→英和

寝椅子

ねいす [0] 【寝椅子】
からだを横たえることのできる椅子。長椅子。

寝業

ねわざ【寝業】
a lying-down trick (柔道などの).

寝業

ねわざ [0] 【寝技・寝業】
(1)柔道・レスリングで,寝た姿勢で行うわざ。
⇔立ち技
(2)裏工作。特に,不利な成り行きを逆転するような裏取引。「―に巧みな政治家」

寝業師

ねわざし [3] 【寝技師・寝業師】
裏工作などが得意な人。

寝様

ねざま [0] 【寝様】
寝ているようす。寝相(ネゾウ)。寝姿。

寝正月

ねしょうがつ【寝正月】
<spend> a quiet New Year.

寝正月

ねしょうがつ [2] 【寝正月】
正月をどこにも出かけないで,家でゆっくり休息して過ごすこと。病気で寝たまま正月を迎えたことについてもいう。[季]新年。

寝殿

しんでん [0] 【寝殿】
(1)寝殿造りの中心的な建物。正殿(セイデン)。
(2)天子の寝起きした宮殿。南殿。

寝殿造り

しんでんづくり [5] 【寝殿造り】
平安時代の貴族住宅の様式。南面した寝殿を中心として,東西北の三方にそれぞれ対の屋を置き,それらを渡殿とよぶ廊下で結ぶ。また,東西の対の屋から南の庭を隔てた池に向かって中門廊を,その先端には釣殿を設ける。敷地の四方には築地(ツイジ)を設けて,東西に門をつける。寝殿や対の屋の内部は板敷きで間仕切りはほとんどなく,周囲には蔀戸(シトミド)を吊(ツ)る。
→主殿造り
→書院造り
寝殿造り[図]

寝汗

ねあせ【寝汗】
night sweats.〜をかく sweat at night.

寝汗

ねあせ [0] 【寝汗】
睡眠中にかく汗。発熱時・過労時や悪夢を見た場合にみられる。肺結核の症候として知られる。盗汗(トウカン)。「―をかく」

寝泊まり

ねとまり [2] 【寝泊(ま)り】 (名)スル
そこに寝て,夜を過ごすこと。「病院に―して看病する」

寝泊り

ねとまり [2] 【寝泊(ま)り】 (名)スル
そこに寝て,夜を過ごすこと。「病院に―して看病する」

寝泊りする

ねとまり【寝泊りする】
stay <at,with> ;→英和
live <in,with> .→英和

寝溜め

ねだめ [0] 【寝溜め】 (名)スル
睡眠が十分にとれない日に備えて余分に眠っておくこと。「―は効(キ)かない」

寝濃い

ねご・い 【寝濃い】 (形)[文]ク ねご・し
〔中世から近世にかけての語〕
寝坊である。なかなか目がさめない。「あの人は―・い程に,こかいても知られまい/狂言記・六人僧」

寝牛起き馬

ねうしおきうま 【寝牛起き馬】 (連語)
〔牛は横になることを,馬は立っていることを好む傾向があることから〕
人にはそれぞれの好みがあること。人さまざま。

寝物語

ねものがたり [4] 【寝物語】
(男女が)寝ながら話すこと。また,その話。「―に聞く」

寝物語

ねものがたり【寝物語】
a talk in bed.

寝疲れ

ねづかれ [2][0] 【寝疲れ】 (名)スル
寝てばかりいたために,だるく疲れた感じになること。

寝癖

ねぐせ [0] 【寝癖】
(1)寝ている間に髪の毛についたくせ。「―のついた髪」
(2)寝ている間に,無意識にからだを動かすくせ。「―が悪い」

寝白粉

ねおしろい [2] 【寝白粉】
寝る前におしろいをつけること。寝化粧。

寝相

ねぞう [0] 【寝相】
寝ているときの姿・様子。「―が悪い」

寝相が悪い

ねぞう【寝相が悪い】
toss about in bed.

寝穢い

いぎたな・い [4] 【寝穢い】 (形)[文]ク いぎたな・し
〔「い」は眠りの意〕
(1)いつまでも眠っている。眠りをむさぼっている。「―・く眠りこけている」
(2)寝相がみにくい。「枕をはねて―・く眠っている」
[派生] ――さ(名)

寝端

ねばな [0] 【寝端】
寝入って間もないとき。寝入りばな。

寝筵

ねむしろ [2] 【寝筵】
寝るとき敷くむしろ。ねござ。[季]夏。

寝粉

ねこ [0][1] 【寝粉】
古くなって使えなくなった粉。ひねこ。

寝耳

ねみみ [0] 【寝耳】
寝ている間の耳。寝ている間に耳にはいる声や音。「―に聞く」

寝耳に水

ねみみ【寝耳に水】
a bolt from the blue.→英和

寝聡い

いざと・い [3] 【寝聡い】 (形)[文]ク いざと・し
〔「い」は眠り,の意〕
目が覚めやすい。
⇔いぎたない
「年を取ると―・くなる」

寝腐る

ねくさ・る [3] 【寝腐る】 (動ラ五[四])
だらしなくいつまでも寝る。多く,他人の寝ているのをののしっていう。「いつまでも―・ってやがる」

寝腐れる

ねくた・れる [4] 【寝腐れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ねくた・る
寝て,髪の毛や着衣が乱れる。「―・れた姿」

寝腐れ髪

ねくたれがみ [4] 【寝腐れ髪】
寝て乱れた髪。寝乱れ髪。

寝腫れ

ねばれ [0] 【寝腫れ】
寝て起きたときに,顔などがはれぼったくなること。

寝腫れる

ねは・れる [0] 【寝腫れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ねは・る
寝て起きたときに顔や目がはれぼったくなる。「その―・れた眼を擦つて/疑惑(秋江)」

寝膳

しんぜん 【寝膳】
寝ることと食べること。寝食。「―安からずして累日参りたまはず/万葉(四四三九左注)」

寝臭し

ねぐさ・し 【寝臭し】 (形ク)
(1)寝た形跡がある。また,共寝をしたらしい。「君は越えけり人と―・し/金葉(恋下)」
(2)古くなって,いやなにおいがする。また,かび臭い。「仕入れた代物次第に―・くなりければ/黄表紙・元利安売鋸商売」

寝苦しい

ねぐるし・い [4] 【寝苦しい】 (形)[文]シク ねぐる・し
暑さなどのためになかなか寝つかれない。「暑くて―・い夜」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

寝苦しい

ねぐるしい【寝苦しい】
〔形〕wakeful;→英和
sleepless;→英和
〔動〕sleep badly.

寝茣蓙

ねござ [0][1] 【寝茣蓙】
暑さをしのぐため,また,昼寝のときなどに敷いて寝るござ。[季]夏。

寝藁

ねわら [0] 【寝藁】
家畜小屋に敷き,家畜の寝床とする藁。

寝衣

ねまき [0] 【寝巻・寝間着・寝衣】
寝るときに着る衣服。

寝衣

しんい [1] 【寝衣】
寝るときに着る衣服。ねまき。

寝袋

ねぶくろ【寝袋】
a sleeping-bag.

寝袋

ねぶくろ [0][2] 【寝袋】
羽毛・綿などを保温材として詰めた,携帯用の寝具。登山・キャンプなどに用いる。シュラーフザック。スリーピング-バッグ。

寝装品

しんそうひん シンサウ― [0] 【寝装品】
布団・枕・寝巻などの総称。

寝覚の床

ねざめのとこ 【寝覚の床】
長野県南西部,上松町にある木曾川の峡谷。花崗岩の柱状節理が両岸に垂直にきりたつ景勝地。

寝覚む

ねざ・む 【寝覚む】 (動マ下二)
⇒ねざめる

寝覚め

ねざめ [0] 【寝覚め】
〔古くは「ねさめ」〕
(1)眠りからさめること。眠りの途中で目をさますこと。
(2)「寝覚め提(サ)げ重(ジユウ)」の略。「花の紋日をこの床で二人―の小盃/浄瑠璃・生玉心中(下)」

寝覚めが悪い

ねざめ【寝覚めが悪い】
be conscience-stricken (気がとがめる).

寝覚めの床

ねざめのとこ 【寝覚めの床】
(1)眠りからさめて,そのまま臥(フ)している床。「鹿の音ぞ―にかよふなる/後拾遺(秋上)」
(2)峡谷の名(別項参照)。

寝覚める

ねざ・める 【寝覚める】 (動マ下一)[文]マ下二 ねざ・む
眠りからさめる。目がさめる。「夜ふけて―・めた」

寝覚め提げ重

ねざめさげじゅう 【寝覚め提げ重】
酒肴を入れて野遊びなどにさげて行く手軽な提げ重箱。寝覚め。「不思議に残る―を売払ひて/浮世草子・置土産 4」

寝覚め月

ねざめづき 【寝覚め月】
陰暦九月の異名。[蔵玉集]

寝言

ねごと [0] 【寝言】
(1)眠っている間に無意識に言う言葉。
(2)筋の通らない言葉。たわごと。「たわけた―を言うな」

寝言を言う

ねごと【寝言を言う】
talk in one's sleep;talk nonsense (たわごとを).

寝起き

ねおき 【寝起き】 (名)スル
(1) [1]
寝ることと起きること。住むこと。日常の生活。「一つ家に―する」「―にも不自由する」
(2) [0]
目をさまして起きること。寝覚め。「―が悪い」

寝起きする

ねおき【寝起きする】
live <in,with> (生活する).→英和
〜が良い(悪い) wake in good humor (a fretful mood).

寝起く

ねお・く 【寝起く】 (動カ上二)
目ざめて起きる。「―・きてあぶる湯は/枕草子 25」

寝越し

ねごし [0] 【寝越し】
後日の分まであらかじめ寝ておくこと。寝だめ。「―と食い溜めはできぬ」

寝転がる

ねころが・る [4] 【寝転がる】 (動ラ五[四])
ごろりとからだを横たえる。ねっころがる。「芝生に―・る」
[可能] ねころがれる

寝転し

ねこかし 【寝転し】
〔「ねごかし」とも〕
遊里などで,相手が寝ている間にいなくなってしまうこと。「―はどちらの恥と思し召/柳多留(初)」

寝転す

ねこか・す 【寝転す】 (動サ四)
〔「ねごかす」とも〕
寝ている間に置き去りにする。「梅川は座敷の客を―・して手水の顔でここへ来り/洒落本・娼妓絹籭」

寝転ぶ

ねころぶ【寝転ぶ】
lie down.

寝転ぶ

ねころ・ぶ [3] 【寝転ぶ】 (動バ五[四])
ごろりとからだを横にする。ねそべる。ねころがる。「―・んで本を読む」
[可能] ねころべる

寝込み

ねこみ [0] 【寝込み】
〔「ねごみ」とも〕
寝ている間。ぐっすり眠っているとき。「―を襲う」

寝込みを襲う

ねこみ【寝込みを襲う】
surprise <a person> while he is asleep.

寝込む

ねこ・む [2] 【寝込む】 (動マ五[四])
(1)深くよく眠る。ねいる。「ぐっすり―・む」
(2)病気で長く床につく。「風邪で一週間も―・んだ」

寝込む

ねこむ【寝込む】
(1)[ぐっすり寝込む]fall[be]fast asleep.⇒寝入る.
(2)[寝すぎる]oversleep (oneself).→英和
(3)[病気で]be laid up <with> ;be ill in bed.

寝返り

ねがえり [0] 【寝返り】 (名)スル
(1)寝たまま体の向きを変えること。
(2)味方を裏切って敵方につくこと。

寝返りする

ねがえり【寝返りする】
turn over in bed[sleep].〜を打つ[比喩的]turn one's coat;betray <one's friend> .→英和

寝返る

ねがえ・る [3] 【寝返る】 (動ラ五[四])
〔「ねかえる」とも〕
(1)寝たまま体の向きを変える。寝返りを打つ。
(2)味方を裏切って敵方にまわる。裏切る。「敵側に―・る」

寝過ぎる

ねす・ぎる [3] 【寝過ぎる】 (動ガ上一)[文]ガ上二 ねす・ぐ
(1)度を過ごして長く寝る。「―・ぎて,ぼうっとしている」
(2)「寝過ごす」に同じ。「―・ぎて約束の時間に遅れてしまった」

寝過ごす

ねすごす【寝過ごす】
oversleep (oneself).→英和

寝過ごす

ねすご・す [3] 【寝過(ご)す】 (動サ五[四])
起きる予定の時刻を過ぎてしまう。「うっかり―・してしまった」

寝過す

ねすご・す [3] 【寝過(ご)す】 (動サ五[四])
起きる予定の時刻を過ぎてしまう。「うっかり―・してしまった」

寝道具

ねどうぐ [2] 【寝道具】
寝るときに使用する道具。布団・枕など。夜具。

寝違え

ねちがえ [0] 【寝違え】
寝ちがえること。

寝違える

ねちが・える [4][3] 【寝違える】 (動ア下一)[文]ハ下二 ねちが・ふ
むりな姿勢で長時間寝たため,首や肩の筋をちがえて痛める。「首を―・える」

寝違える

ねちがえる【寝違える】
have a sprain <in one's neck> while asleep.

寝部屋

ねべや [0] 【寝部屋】
寝るへや。寝室。

寝酒

ねざけ [0] 【寝酒】
寝る少し前に飲む酒。「―をたしなむ」

寝酒

ねざけ【寝酒】
a nightcap.→英和

寝釈迦

ねしゃか [0] 【寝釈迦】
〔「ねじゃか」とも〕
死に臨んで横たわっている釈迦。また,それを描いた図像。涅槃(ネハン)像。[季]春。《葛城の山懐に―かな/阿波野青畝》

寝間

ねま [2][1] 【寝間】
寝る部屋。寝室。

寝間着

ねまき [0] 【寝巻・寝間着・寝衣】
寝るときに着る衣服。

寝際

ねぎわ [0] 【寝際】
寝ようとするまぎわ。ねしな。

寝静まる

ねしずまる【寝静まる】
fall asleep.

寝静まる

ねしずま・る [4] 【寝静まる】 (動ラ五[四])
(夜がふけて)人が眠って静かになる。「あたりが―・った頃」

寝音曲

ねおんぎょく 【寝音曲】
狂言の一。主が太郎冠者に謡を所望すると,酒を飲んで膝枕(ヒザマクラ)をしなければ声が出ないというので,主は酒をふるまい自分の膝をかす。酔いのまわった太郎冠者は取りちがえて,起こせばうたい,膝枕をすれば声を出さなくなる。

寝顔

ねがお【寝顔】
one's sleeping face.

寝顔

ねがお [0] 【寝顔】
寝ているときの顔つき。

寝食

しんしょく [1] 【寝食】 (名)スル
寝ることと食べること。日常のものごと。「―を共にした仲」「厚意に因り其家に―する事なれば/経国美談(竜渓)」

寝食い

ねぐい [0] 【寝食い】
働かないで暮らすこと。徒食。

寝食を共にする

しんしょく【寝食を共にする】
share board and room <with> .〜を忘れて仕事をする devote oneself entirely to one's work.

寝飽きる

ねあ・きる [3] 【寝飽きる】 (動カ上一)
長時間寝て,あきる。また,あきるほど寝る。

寝首

ねくび [0] 【寝首】
寝ている人の首。

寝首をかく

ねくび【寝首をかく】
murder <a person> while asleep;play <a person> foul (だます).

寝驚く

ねおどろ・く 【寝驚く】 (動カ四)
眠っている途中で目がさめる。「月の頃は―・きて見いだすに/枕草子 36」

寝鳥

ねとり [0] 【寝鳥】
(1)ねぐらに寝ている鳥。ねぐら鳥。「くれたけのそよぐに―さわぎて/浮世草子・五人女 5」
(2)「寝鳥の笛(フエ)」に同じ。

寝鳥の笛

ねとりのふえ 【寝鳥の笛】
歌舞伎の下座音楽の一。幽霊や妖怪の出現の場面に吹く,能管を用いた,さびしげで,すごみを帯びた笛。寝鳥。

寞寞

ばくばく [0] 【寞寞】 (ト|タル)[文]形動タリ
ひっそりとして寂しいさま。「世間は唯寂々(セキセキ)―として/蜃中楼(柳浪)」

さつ [1] 【察】
〔やくざや犯罪人などの用いる隠語〕
警察のこと。「―にたれこむ」

察し

さっし【察し】
(1)[推量]guess;→英和
conjecture;→英和
understanding (理解).→英和
(2)[思い遣り]consideration.→英和
〜がつく make out;see through;guess <right> .
〜が良(悪)い be (in)sensible[(un)sympathetic].

察し

さっし [0] 【察し】
察すること。おしはかり。「それだけ聞けば大体―がつく」「―のいい人」「―が早い」

察しる

さっ・しる [0][3] 【察しる】 (動サ上一)
〔サ変動詞「察する」の上一段化〕
「察する」に同じ。「親も―・しる弟も―・しる/十三夜(一葉)」

察す

さっ・す 【察す】 (動サ変)
⇒さっする(察)

察する

さっする【察する】
(1)[推察]guess;→英和
conjecture;→英和
[悟る]perceive;→英和
understand;→英和
see;→英和
[想像]imagine;→英和
suppose.→英和
(2)[思い遣る]sympathize <with> ;→英和
make allowance <for> .
〜ところ I suppose;perhaps.→英和
お察しいたします I quite sympathize with you.

察する

さっ・する [0][3] 【察する】 (動サ変)[文]サ変 さつ・す
(1)隠された事情などを,外に表れた様子などから感じ取る。推測して了解する。「危険を―・して逃げた」「国内の人心を―・して回復の志ある壮士に謀らば/経国美談(竜渓)」
(2)他人の気持ちをおしはかって同情する。おもいやる。「心中(シンチユウ)を―・する」
(3)詳しく調べる。「一輪の花も詳に之を―・すれば/内部生命論(透谷)」

察するに余り有る

察するに余り有・る
その程度がいかばかりであるか,推察の限界を越えている。「両親の悲しみは―・る」

察化

さっか 【察化】 ・ サククワ 【咲嘩】
盗人・詐欺師の異名。「みごひの―と申て,心もすぐになひ者でござる/狂言・察化」

察哈爾

チャハル 【察哈爾】
もと中国北部の省。省都,張家口。1928年に省となったが,内モンゴル自治区成立により消滅。明代に内モンゴルを統一したダヤン=ハンが設けた部名に由来する。

察回り

さつまわり [3] 【察回り】
報道機関の記者やカメラマンらが,事件や事故の情報を得るため,警察署などで定期的に取材を行うこと。
→察(サツ)

察察

さっさつ [0] 【察察】
(1)いさぎよく清いこと。潔白。「其人の―明鏡の如くなるに於てをや/福翁百話(諭吉)」
(2)吟味のこまかく,わずらわしいこと。わずらわしいまでにこまごまとしていること。「其―の明,恰(アタカ)も片田舎の村民が村中の出来事を知るが如く/福翁百話(諭吉)」

察度

さっと 【察度】
非難。とがめ。「すりや手を引いたといふて,―の有う筈もないぞよ/歌舞伎・お染久松色読販」

察知

さっち [1][0] 【察知】 (名)スル
推測して知ること。「敵の動きを―する」

察知する

さっち【察知する】
perceive;→英和
infer;→英和
gather.→英和

やもめ [0] 【寡・寡婦・孀・鰥・鰥夫】
(1)夫のいない女。夫を失った女。未亡人。後家。《寡・寡婦・孀》
(2)妻を失った男。妻のいない男。やもお。《鰥・鰥夫》
〔古くは男女とも未婚にも既婚にもいったが,現在は主に既婚にいう〕

か クワ [1] 【寡】
すくないこと。
⇔衆
「―を以つて衆に当り/近世紀聞(延房)」

寡い

すくな・い [3] 【少ない・尠い・寡い】 (形)[文]ク すくな・し
数や量が小さい。すこしである。わずかである。とぼしい。
⇔多い
「思ったより報酬が―・い」「ありがたみが―・い」「この案の方が抵抗が―・い」「音の―・き道に逢はぬかも/万葉 3875」
→少なくも
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

寡人

かじん クワ― [1] 【寡人】 (代)
〔徳の寡(スクナ)い者の意〕
一人称。帝王・諸侯などが自分をさしていう語。[ヘボン(三版)]

寡住まい

やもめずまい [4] 【寡住まい・鰥住まい】
「やもめぐらし」に同じ。

寡住み

やもめずみ 【寡住み・鰥住み】
「やもめぐらし」に同じ。「―なれど,人ひとりの御かしづきに/源氏(桐壺)」

寡作

かさく クワ― [0] 【寡作】 (名・形動)
(芸術家が)少ししか作品を作らない・こと(さま)。
⇔多作
「―な画家」

寡作の

かさく【寡作の】
unprolific.

寡倒し

やもめだおし [4] 【寡倒し】
「後家(ゴケ)倒し」に同じ。

寡兵

かへい クワ― [1][0] 【寡兵】
兵の数の少ないこと。また,その部隊。「―よく大軍を破る」

寡勢

かぜい クワ― [0] 【寡勢】
わずかな軍勢。無勢。

寡占

かせん【寡占】
oligopoly.→英和

寡占

かせん クワ― [0] 【寡占】
少数の大企業が産業を支配しながら互いに競争し合う市場構造。完全競争と独占の中間的形態。企業は市場価格を左右する力をもち,互いに他社の反応を考慮して行動するという特徴がある。オリゴポリー。
→独占
→完全競争

寡占価格

かせんかかく クワ― [4] 【寡占価格】
少数の大企業が市場を支配している寡占産業で成立している価格。

寡君

かくん クワ― [1] 【寡君】
〔「寡徳の君」の意〕
諸侯の臣下が,他国の人に対して,自分の主君をへりくだっていう語。

寡夫

かふ クワ― [1] 【寡夫】
妻と死別または離婚して,再婚しないでいる男。男やもめ。やもめ。やもお。

寡妻

かさい クワ― [1][0] 【寡妻】
(1)自分の妻をへりくだっていう語。愚妻。荊妻(ケイサイ)。
(2)夫と死別した女性。寡婦。

寡婦

かふ クワ― [1] 【寡婦】
夫と死別または離婚して,再婚しないでいる女性。やもめ。未亡人。

寡婦

かふ【寡婦】
a widow.→英和

寡婦

やまめ 【寡婦・鰥夫】
「やもめ」の転。「大納言殿は―のやうにておはすれど/栄花(日蔭のかづら)」

寡婦

やもめ [0] 【寡・寡婦・孀・鰥・鰥夫】
(1)夫のいない女。夫を失った女。未亡人。後家。《寡・寡婦・孀》
(2)妻を失った男。妻のいない男。やもお。《鰥・鰥夫》
〔古くは男女とも未婚にも既婚にもいったが,現在は主に既婚にいう〕

寡婦年金

かふねんきん クワフ― [3] 【寡婦年金】
自営業者などに対する国民年金の給付の一。保険料の受給権者の夫が死亡した場合に,10年以上婚姻を継続した妻に対して支給される。

寡少

かしょう クワセウ [0] 【寡少】 (形動)[文]ナリ
非常に少ないさま。わずか。「―な戦力」
[派生] ――さ(名)

寡居

かきょ クワ― [1] 【寡居】 (名)スル
一人身で暮らすこと。やもめぐらし。「血気未衰の婦人を―せしめて/福翁百話(諭吉)」

寡徳

かとく クワ― [0] 【寡徳】
徳の少ないこと。また,その人。自分を卑下していうのに用いる。「みんな自分の―の致す所で/坊っちゃん(漱石)」

寡慾

かよく クワ― [0][1] 【寡欲・寡慾】 (名・形動)[文]ナリ
欲が少ない・こと(さま)。「―な人」

寡暮し

やもめぐらし [4] 【寡暮(ら)し・鰥暮(ら)し】
夫または妻がなくてひとりで暮らすこと。やもめずまい。やもめずみ。

寡暮らし

やもめぐらし [4] 【寡暮(ら)し・鰥暮(ら)し】
夫または妻がなくてひとりで暮らすこと。やもめずまい。やもめずみ。

寡欲

かよく クワ― [0][1] 【寡欲・寡慾】 (名・形動)[文]ナリ
欲が少ない・こと(さま)。「―な人」

寡男

やもお 【鰥夫・寡男】
妻のいない男。妻を失った男。おとこやもめ。「是を以て里に―,寡(ヤモメ)無く/日本書紀(仁徳訓)」

寡聞

かぶん クワ― [0] 【寡聞】
見聞の狭いこと。主に謙遜の意で用いる。「―にして存じません」

寡聞である

かぶん【寡聞である】
have little knowledge <of> ;be ill-informed.

寡言

かげん クワ― [0] 【寡言】
口かずの少ないこと。寡黙。
⇔多言

寡頭制

かとうせい クワトウ― [0] 【寡頭制】
権力が少数者に集中している支配体制。オリガーキー。

寡頭勢力

かとうせいりょく クワトウ― [4] 【寡頭勢力】
中南米で,地主などから成る特権的グループのこと。経済力と政治力を掌握して国内政治に大きな影響力をもつ。オリガルキア。

寡頭政治

かとうせいじ【寡頭政治】
oligarchy.→英和

寡額

かがく クワ― [0] 【寡額】
罰金または科料の下限として定められている金額。
⇔多額

寡黙

かもく クワ― [0] 【寡黙】 (名・形動)[文]ナリ
口数の少ない・こと(さま)。「―な人」
[派生] ――さ(名)

寡黙

かもく【寡黙】
taciturnity.⇒無口.

寤寐

ごび [1] 【寤寐】
目ざめている時と寝ている時。「余が―の境にかく逍遥して居ると/草枕(漱石)」

寥々たる

りょうりょう【寥々たる】
lonely (さびしい);→英和
[まれな]rare;→英和
few.→英和

寥寥

りょうりょう レウレウ [0] 【寥寥】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)ものさびしいさま。「此の―たる山中に来たり/金色夜叉(紅葉)」
(2)数の少ないさま。「人家―たる山村/天賦人権論(辰猪)」

寥廓

りょうかく レウクワク [0] 【寥廓】
■一■ (ト|タル)[文]形動タリ
広々として大きいさま。「四顧(シコ)―として,止(タダ)山水と明月とあるのみ/義血侠血(鏡花)」
■二■ (形動)[文]ナリ
{■一■}に同じ。「天地の―なるを見る/獺祭書屋俳話(子規)」

寥落

りょうらく レウ― [0] 【寥落】 (名・形動タリ)
荒れ果ててすさまじい・こと(さま)。

寧ろ

むしろ【寧ろ】
rather <than> .→英和
小説家というより〜詩人だ He is a poet rather than a novelist.→英和
/He is not so much a novelist as a poet.→英和

寧ろ

むしろ [1] 【寧ろ】 (副)
二つの物事をくらべ合わせ,あれよりもこの方を選ぶという意を表す。どちらかといえば。いっそ。「会えないくらいなら―死にたい」「美しいというより―かわいい人だ」
〔漢文訓読に由来する語〕

寧一山

ねいいっさん 【寧一山】
⇒一山一寧(イツサンイチネイ)

寧夏

ねいか 【寧夏】
中国,寧夏回族自治区の区都,銀川の旧名。一一世紀,西夏はここに都を造営した。

寧夏回族自治区

ねいかかいぞくじちく 【寧夏回族自治区】
中国,黄河中流域を占める自治区。トルコ系イスラム教徒のホイ族の居住地。区都,銀川。ニンシア-ホイ族自治区。別名,寧。

寧日

ねいじつ [0] 【寧日】
心安まる平穏な日。多く否定の語を伴って用いる。「殆ど遊ぶ方で―がない/羹(潤一郎)」

寧楽版

ならばん [0] 【奈良版・寧楽版】
平安末期以後,南都七大寺を中心とする寺院・神社において,木版で印刷・出版された仏典。春日(カスガ)版も含めていう。南都版。
→春日版

寧歳

ねいさい [0] 【寧歳】
穏やかな年。平穏な年。

寧波

ねいは 【寧波】
⇒ニンポー

寧波

ニンポー 【寧波】
中国,浙江省の東シナ海に注ぐ甬江(ヨウコウ)の下流に臨む河港都市。遣唐使船や室町幕府の勘合船が寄港するなど,古くから対日貿易港として栄えた。ねいは。

寧謐

ねいひつ [0] 【寧謐】 (名・形動)[文]ナリ
世の中が穏やかに治まる・こと(さま)。「―な世」

寧静

ねいせい [0] 【寧静】 (名・形動)[文]ナリ
世の中が平穏なこと。心がやすらかで落ち着いていること。また,そのさま。「卑賤にして―なる人は/西国立志編(正直)」

とりで [0] 【砦・塁・寨】
(1)本城から離れて設けられた小さい城。規模の小さい城。
(2)外敵を防ぐために築造した建造物。要塞。

審らか

つまびらか [3] 【詳らか・審らか】 (形動)[文]ナリ
〔古くは「つまひらか」。「つばひらか」の転〕
くわしく明らかなさま。こまかい点まではっきりしているさま。「事件の真相を―にする」「生死のほどは―でない」

審らか

つばひらか 【詳らか・審らか】 (形動ナリ)
〔平安時代,漢文訓読に用いられた語〕
「つまびらか」に同じ。「いまだ―にせず/名語記」

審判

しんぱん【審判】
judgment;umpirage (地位);an umpire;→英和
a referee;→英和
a judge.→英和
〜する judge;(act as) umpire[referee].‖最後の審判 the Last Judgment.審判員《相撲》a ringside judge.

審判

しんぱん [0] 【審判】 (名)スル
〔古くは「しんばん」とも〕
(1)問題となる案件を審議し,判定を下すこと。「世論の―を受ける」
(2)スポーツ競技などで,規則への適否・優劣・勝負を判定すること。また,それをする人。審判員。「―に抗議する」
(3)キリスト教などで,神が人間や社会の罪を裁くこと。
→最後の審判
(4)訴訟における審理・裁判。特に,家庭裁判所が家庭事件・少年事件についてなす手続き。
(5)行政機関による争訟の審理・裁定の手続き。特許審判・海難審判・公正取引委員会の審判など。

審判不開始

しんぱんふかいし [6] 【審判不開始】
少年保護事件において,家庭裁判所が少年に関する調査を行なった結果,審判に付することができないかまたは審判に付するのが相当でないと認めるときになす決定。

審判台

しんぱんだい [0] 【審判台】
テニスなどで,審判が適正なジャッジがしやすいように特別に作られた台。

審判員

しんぱんいん [3] 【審判員】
競技で,勝敗・優劣や行為の適否を判定する人。
〔競技種目によって,アンパイア・レフェリー・ジャッジなどの呼称がある〕

審判委員

しんぱんいいん [5] 【審判委員】
相撲で,土俵下に着席し,取組の進行を促し,また行司の軍配に異議あるときは物言いをつけて協議し,勝負を判定する人。旧称,勝負検査役。勝負審判。

審判官

しんぱんかん [3] 【審判官】
準司法的機能を営む行政機関において,審判を行う者。独占禁止法に関する審判を行う審判官,海難審判を行う審判官など。

審判離婚

しんぱんりこん [5] 【審判離婚】
家庭裁判所の審判によって行われる離婚。

審問

しんもん [0] 【審問】 (名)スル
(1)くわしく問いただすこと。「本国当時の民情を―せしに/経国美談(竜渓)」
(2)裁判官が審理のために問いただすこと。

審問

しんもん【審問】
a trial;→英和
<give> a hearing <to> .→英和
〜する try;→英和
examine.→英和

審定

しんてい [0] 【審定】 (名)スル
詳しく調べ定めること。

審察

しんさつ [0] 【審察】 (名)スル
詳しく調べること。「今迄のお勢の挙動(ソブリ)を憶出(オモイダ)して熟思―して見るに/浮雲(四迷)」

審尋

しんじん [0] 【審尋・審訊】 (名)スル
(1)詳しく訊問すること。審問。
(2)裁判所が訴訟当事者や訴訟関係人に,陳述の機会を与えること。

審廷

しんてい [0] 【審廷】
事件を審判する場所。法廷。

審査

しんさ [1] 【審査】 (名)スル
くわしく調べて,価値・優劣・適否などをきめること。「応募作品を―する」「資格―」

審査

しんさ【審査】
examination;→英和
investigation.〜する examine;→英和
judge;→英和
investigate.→英和
〜に合格する be accepted.‖審査委員会 a judging committee.審査員 a judge;an examiner.

審査法

しんさほう 【審査法】
国教徒以外の者の公職就任を禁じたイギリスの法律。1673年成立。チャールズ二世によるカトリック教復活の防止を目的とした。1828年廃止。審査律。

審査請求

しんさせいきゅう [4] 【審査請求】
行政庁による処分・不作為について,他の行政庁に対して行う不服申し立て。

審案

しんあん [0] 【審案】 (名)スル
調べただすこと。吟味。

審決

しんけつ [0] 【審決】 (名)スル
(1)審査して決すること。
(2)行政機関が準司法的な審判手続を経て行う公権的判断。特許審判や独占禁止法違反について行う。

審理

しんり【審理】
examination;→英和
trial.→英和
〜する try;→英和
examine;→英和
handle.→英和
〜中 <be> under examination;→英和
<be> on trial.→英和

審理

しんり [1] 【審理】 (名)スル
(1)取り調べをして,物事のすじみちを明らかにすること。「事件を―する」
(2)裁判の基礎となる事実関係や法律関係を明確にするために,裁判所でなされる一切の取り調べ。

審祥

しんじょう シンジヤウ 【審祥】
新羅(シラギ)出身の僧。日本華厳宗の初祖。唐に入って法蔵に教えを受け,天平年間(729-749)に来日。聖武天皇の命で初めて華厳経を講義した。

審級

しんきゅう [0] 【審級】
訴訟事件を,異なる段階の裁判所で繰り返し審判する制度における裁判所間の審判の順序・上下の関係。日本では三審級をとっている。

審美

しんび [1] 【審美】
美醜を見分けること。

審美

しんび【審美】
appreciation of the beautiful.→英和
〜的 aesthetic.→英和
‖審美眼 <have> an eye for the beautiful.

審美学

しんびがく [3] 【審美学】
美学の旧称。

審美的

しんびてき [0] 【審美的】 (形動)
美醜を見分け判断しようとするさま。「―な欲求」

審美眼

しんびがん [3][0] 【審美眼】
美を識別する能力。

審訊

しんじん [0] 【審尋・審訊】 (名)スル
(1)詳しく訊問すること。審問。
(2)裁判所が訴訟当事者や訴訟関係人に,陳述の機会を与えること。

審議

しんぎ【審議】
consideration;→英和
discussion.→英和
〜する consider;→英和
discuss.→英和
〜中である be under consideration[discussion].〜に付する refer to discussion.→英和
〜未了にする shelve[ <米> table] <a bill> .→英和
‖審議会 a <an educational> council.

審議

しんぎ [1] 【審議】 (名)スル
会議を開き,事情を調べ,可否を相談すること。「法案を―する」

審議会

しんぎかい [3] 【審議会】
行政機関が特定の政策や運営方法についての意思決定にあたって設置する合議制の諮問機関。設置には法令上の根拠が必要。
→私的諮問機関

審議官

しんぎかん [3] 【審議官】
各省庁や内部部局などの行政組織に置かれ,その所掌事務の一部を総括整理する職。

審議未了

しんぎみりょう [1] 【審議未了】
案件が審議期間中に議決されないこと。通常,次会に継続せず,廃案となる。

りょう【寮】
a dormitory.→英和
‖寮長 the superintendent of a dormitory.

りょう レウ [1] 【寮】
(1)学校・会社などの学生・従業員が寄宿する共同宿舎。「―に入る」「独身―」
(2)茶会を行う建物。茶室。数寄屋。茶寮。
(3)別荘。
(4)律令制で,省に付属した役所。

寮務

りょうむ レウ― [1] 【寮務】
寮の事務。寮の仕事。

寮友

りょうゆう レウイウ [0] 【寮友】
寮に一緒に住んでいる仲間。

寮歌

りょうか レウ― [1] 【寮歌】
寮の歌。特に,旧制高等学校や大学予科の寮生たちが歌った歌。一高の「嗚呼(アア)玉杯に花うけて」や北大予科の「都ぞ弥生」など。

寮母

りょうぼ レウ― [1] 【寮母】
寄宿舎や寮で,寄宿している人たちの世話をする女性。

寮母

りょうぼ【寮母】
a matron.→英和

寮父

りょうふ レウ― [1] 【寮父】
寮で,学生や社員の世話をする男性。

寮生

りょうせい【寮生】
a boarder.→英和

寮生

りょうせい レウ― [0] 【寮生】
寄宿寮に住む学生・生徒。

寮監

りょうかん レウ― [0] 【寮監】
寮を管理・監督する人。

寮祭

りょうさい レウ― [0] 【寮祭】
寮生によって行われる寮の祭り。

寮舎

りょうしゃ レウ― [1] 【寮舎】
寮として使用される建物。

寮試

りょうし レウ― [1] 【寮試】
古代,大学寮で学生(ガクシヨウ)に対して行なった試験。及第した者を擬文章生(ギモンジヨウシヨウ)といった。

寮費

りょうひ レウ― [1] 【寮費】
入寮者が寮に納める費用。

寮長

りょうちょう【寮長】
⇒寮(長).

寮長

りょうちょう レウチヤウ [1] 【寮長】
寮や寮生を管理する責任者。

寰中

かんちゅう クワン― 【寰中】
(1)天子直轄の地域。寰内(カンダイ)((カンナイ))。畿内(キナイ)。
(2)天下。国内。「―無事なりと雖も/太平記 13」

寰内

かんない クワン― 【寰内】
「寰中(カンチユウ){(1)}」に同じ。

ちょう [1] 【寵】
特別にかわいがられること。気に入られること。めぐみ。いつくしみ。「―を得る」「天子の―を一身に集める」

寵す

ちょう・す 【寵す】 (動サ変)
⇒ちょうする

寵する

ちょう・する [3] 【寵する】 (動サ変)[文]サ変 ちよう・す
特別にかわいがる。君主などが特別に目をかけてかわいがる。

寵児

ちょうじ【寵児】
a popular writer (文壇の);a fortune's favorite (運命の).

寵児

ちょうじ [1] 【寵児】
(1)特別にかわいがられている子供。
(2)世間でもてはやされている人物。人気者。流行児。「一躍文壇の―となる」「時代の―」

寵妾

ちょうしょう [0] 【寵妾】
気に入りのめかけ。愛妾。

寵姫

ちょうき [1] 【寵姫】
君主の寵愛深い女性。愛妾。

寵幸

ちょうこう [0] 【寵幸】
特別にかわいがられること。寵愛をうけること。「―をほしいままにする」

寵恩

ちょうおん [0] 【寵恩】
主君などからの寵愛の恩。

寵愛

ちょうあい [0] 【寵愛】 (名)スル
上の人が下の者を非常にかわいがること。「―を受ける」「深く―する」

寵愛

ちょうあい【寵愛】
favor;→英和
love;→英和
patronage.→英和
〜する favor;→英和
love;→英和
patronize.→英和
〜を受ける(失う) win (lose) a person's favor.

寵栄

ちょうえい [0] 【寵栄】
君主からの寵愛をうけて栄えること。栄寵。

寵深花風

ちょうしんかふう 【寵深花風】
世阿弥の能楽用語。九位(キユウイ)の上三位の第二。幽玄で深く自由自在な芸。
→九位

寵物

ちょうもつ [0] 【寵物】
かわいがっているもの。お気に入りのもの。

寵眷

ちょうけん 【寵眷】 (名)スル
寵愛して特別に目をかけること。寵遇。

寵臣

ちょうしん [0] 【寵臣】
気に入りの家来。寵愛の深い家臣。

寵辱

ちょうじょく [0] 【寵辱】
(1)寵愛されることと恥辱を受けること。
(2)栄えることと落ちぶれること。栄辱。

寵遇

ちょうぐう [0] 【寵遇】 (名)スル
寵愛して特別に待遇すること。

すん [1] 【寸】
(1)尺貫法の長さの単位。一尺の一〇分の一。約3.03センチメートル。
(2)長さ。丈(タケ)。「―が足りない」「―は一尺四寸五分/浄瑠璃・長町女腹切(上)」
(3)ごくわずかな数や量。「―の間」「―の油断も候はず/御伽草子・猫」

き 【寸】
(1)古代の長さの単位。のちの寸(スン)(約3.03センチメートル)とほぼ同じ長さ。「御身の長(タケ)九尺二(ココノサカアマリフタツ)―半/古事記(中訓)」
(2)馬の丈(タケ)を測るのに用いた語。長さは「寸(スン)」に同じ。標準となる四尺を略して,四尺一寸を「ひとき」,四尺二寸を「ふたき」,三尺九寸を「返りひとき」などといった。「黒栗毛なる馬の,丈(タケ)八―あまりばかりなる/宇治拾遺 7」

寸の間

すんのま 【寸の間】 (連語)
ごくわずかの暇やすき間。「誠に―もござりませぬ/歌舞伎・お染久松色読販」

寸余

すんよ [1] 【寸余】
一寸よりやや長いこと。一寸あまり。

寸借

すんしゃく [0] 【寸借】 (名)スル
ちょっと借りること。また,わずかの額を借りること。

寸借り

すんがり [0] 【寸借り】
「すんしゃく(寸借)」に同じ。

寸借詐欺

すんしゃくさぎ [5] 【寸借詐欺】
すぐに返す,と言って金品をだまし取ること。

寸分

すんぶん [0] 【寸分】
〔「すんぷん」とも〕
一寸と一分の長さ。ごくわずかの長さ・程度。現在では下に打ち消しの語を伴って副詞的に用いることが多い。「―たがわず仕上げる」「帷幄の裏に臥して聊かに―の歌を作る/万葉(三九六五詞)」

寸分違わない

すんぶん【寸分違わない】
exactly the same <as> ;→英和
absolutely identical;not a bit different.

寸切り

ずんぎり [0] 【寸切り】
〔「寸」は「ずん(髄)」の当て字という〕
(1)筒形の物を横にまっすぐに切ること。また,そのもの。輪切り。筒切り。ずんど切り。「―の丸木の枕/浮世草子・咲分五人媳」
(2)頭部を水平に切った,筒形の花器や茶入れ。

寸刻

すんこく [0] 【寸刻】
わずかの時刻。寸時。「―を惜しむ」

寸前

すんぜん [0] 【寸前】
ほんのわずか手前。その事の起こるほんの一瞬前。「発車―に飛び乗った」「ゴール―で抜く」

寸前

すんぜん【寸前】
just[immediately]before <the goal> .

寸劇

すんげき [0] 【寸劇】
上演時間のごく短い演劇。座興に演じる軽演劇。

寸劇

すんげき【寸劇】
a short (comic) play;a skit.→英和

寸功

すんこう [0] 【寸功】
わずかの功績。また,自分の立てた手柄をへりくだっていう語。

寸半

きなか 【半銭・寸半】
(1)〔直径一寸(イツキ)の一文銭の半分の意〕
一文の半分。半銭。「一文も―もなりませぬ/浄瑠璃・先代萩」
(2)ごくわずかの量・程度。「うそとまことの諸分手管あ―も好かねえ不通さんだあ/洒落本・青楼真廓誌」

寸又峡温泉

すまたきょうおんせん スマタケフヲンセン 【寸又峡温泉】
静岡県北部,大井川支流の寸又川の渓谷にある硫黄泉。上流にある大間ダム付近の湧泉を引き湯。朝日岳へのハイキング基地。

寸取り虫

すんとりむし [4] 【寸取り虫】
シャクトリムシの異名。

寸口

すんこう [0] 【寸口】
漢方で,手首の脈所。

寸善尺魔

すんぜんしゃくま [5] 【寸善尺魔】
〔一寸の善と一尺の魔の意〕
よいことには邪魔の入りやすいたとえ。また,世の中にはよいことは少なく悪いことの多いたとえ。

寸土

すんど [1] 【寸土】
わずかの土地。寸地。

寸地

すんち [1] 【寸地】
わずかの土地。寸土。

寸寸

すんずん 【寸寸】 (副)
〔「ずんずん」とも〕
物を細かくいくつにも切るさま。ずたずた。「―ニ切ル/日葡」

寸寸

ずたずた [0] 【寸寸】
〔「つだつだ」の転。「ずだずだ」とも〕
■一■ (形動)
細かく切れ切れになるさま。「―に切り裂く」「鉄道が―に寸断される」「心が―だ」
■二■ (副)
こまかく。きれぎれに。「忽ち―と引分けられ/婦系図(鏡花)」

寸尺

すんしゃく [0] 【寸尺】
寸法。長さ。丈。また,わずかな長さ。

寸延び

すんのび [0] 【寸延び】
少しずつ延期すること。「言葉巧みに君を欺き,―の逃げ口上/桐一葉(逍遥)」

寸心

すんしん [0] 【寸心】
〔心は胸の方一寸の間にあると考えられたことから〕
心。また,自分の気持ちをへりくだっていう語。方寸。「友と我との間に択ばんは,一にアヌンチヤタが―に存ず/即興詩人(鴎外)」

寸志

すんし [1] 【寸志】
(1)少しの気持ち。わずかの厚意。自分の気持ちをへりくだっていうことが多い。
(2)心ばかりの贈り物。
(3)不服。難点。「随分達引もあるといふのだから―はあるめえ/人情本・梅美婦禰 5」

寸志

すんし【寸志】
a little token of one's gratitude;a small present.

寸忠

すんちゅう [0] 【寸忠】
少しばかりの忠義。また,自分の忠義をへりくだっていう語。

寸恩

すんおん [0] 【寸恩】
わずかな恩。ごくわずかな恩恵。

寸意

すんい [1] 【寸意】
わずかな気持ち。寸志。

寸感

すんかん [0] 【寸感】
ちょっとした感想。「演劇―」

寸描

すんびょう [0] 【寸描】
大ざっぱな印象を手短に書き表すこと。また,その書いたもの。スケッチ。

寸断

すんだん [0] 【寸断】 (名)スル
(1)細かく切ること。ずたずたにすること。「台風で鉄道が―された」
(2)少し切ること。「吾読んで思はず―したり/欺かざるの記(独歩)」

寸断する

すんだん【寸断する】
cut[tear] <a thing> to pieces.

寸時

すんじ【寸時】
a moment.→英和
〜も早く as soon as possible;without a moment's delay.

寸時

すんじ [1] 【寸時】
わずかの時間。「―の猶予もない」

寸暇

すんか【寸暇】
a moment's leisure.〜もない have no time to spare.

寸暇

すんか [1] 【寸暇】
わずかの暇。「―を惜しんで研究する」

寸書

すんしょ [1] 【寸書】
短い手紙。自分の手紙をへりくだっていう語。寸簡。

寸松庵色紙

すんしょうあんしきし 【寸松庵色紙】
三色紙の一。伝,紀貫之筆。古今集の四季の歌を書写した粘葉装(デツチヨウソウ)冊子の断簡。佐久間将監(1570-1642)が大徳寺の塔頭(タツチユウ)「寸松庵」で愛蔵したことからの名。

寸楮

すんちょ [1] 【寸楮】
〔「楮」はコウゾで和紙の原料〕
短い手紙。自分の手紙をへりくだっていう語。寸書。寸簡。

寸止め

すんどめ [0] 【寸止め】
空手の試合で,攻撃する部位に拳・蹴りなどが当たる寸前に止めること。

寸歩

すんぽ [1] 【寸歩】
わずかのあゆみ。わずかな距離。「―も動かず」

寸毫

すんごう [0] 【寸毫】
〔「毫」は細い毛の意〕
ほんのわずか。ごく少し。「決意は―も揺るがない」

寸法

すんぽう [0] 【寸法】
(1)(基準となる)物の長さ。「―を取る(=ハカル)」「―が合わない」
(2)(内々の)段取り。筋書き。もくろみ。「これで万事が丸くおさまるという―だ」
(3)(基準となるような)やり方。「佐殿の当時の―を以て平家の世をとらんとし給はん事は/盛衰記 20」

寸法

すんぽう【寸法】
measure;→英和
dimension;→英和
size;→英和
<have> a plan[scheme].→英和
〜通りに according to measurements;as arranged[planned].〜をとる (take the) measure.‖寸法書 measurements.

寸牘

すんとく [0] 【寸牘】
〔「牘」は文字を書きつける木の札〕
「寸簡(スンカン)」に同じ。

寸白

すばく [0] 【寸白】
(1)条虫などの寄生虫。また,それによって起こる病気。すんばく。「くすしにかたりきかすれば,―におはしますなり,とて/栄花(鳥辺野)」
(2)〔(1)によるものと思われたことから〕
婦人病。白帯下。すんばく。「御隠居さま―の起りなされて/大つごもり(一葉)」

寸白

すばこ [0] 【寸白】
「すばく(寸白)」に同じ。[ヘボン]

寸白

すんばく 【寸白】
「すばく(寸白)」に同じ。[日葡]

寸眸

すんぼう [0] 【寸眸】
小さなひとみ。また,目。

寸秒

すんびょう [0] 【寸秒】
ごく短い時間。寸刻。「―を争う」

寸端物

すんぱもの [0] 【寸端物】
武士の刀より短い刀。近世,町人や侠客(キヨウカク)が用いた。

寸節

すんせつ [0] 【寸節】
わずかなみさお。自分のみさお立てをへりくだっていう語。小節。「―を守る」

寸簡

すんかん [0] 【寸簡】
短い手紙。また,自分の手紙をへりくだっていう語。

寸考

すんこう [0] 【寸考】 (名)スル
ちょっと考えること。

寸聞陀羅

すもたら [0] 【寸門多羅・寸聞陀羅】
香道で使用する香木の一。香の六国(リツコク)の一つ。名はスマトラに由来するという。

寸胴

ずんどう [0] 【寸胴】 (名・形動)
上から下まで太さが変わらない・こと(さま)。円筒形。ずんど。「―な体型」

寸胴

ずんどう【寸胴】
<have> no waist.

寸胴

ずんど [0] 【寸胴】 (名・形動)
〔「髄胴」の転か。「寸」は当て字という〕
(1)「ずんどう(寸胴)」に同じ。「―の壺」
(2)「ずんどぎり」の略。

寸胴切り

ずんどぎり [0] 【寸胴切り】
「ずんぎり{(1)}」に同じ。

寸莎

すさ [0][2] 【苆・寸莎】
壁の補強,亀裂防止などのために,壁土に混ぜ込む藁屑(ワラクズ)・糸屑など。壁すさ。すさ藁。つた。

寸莎

つた [2] 【苆・寸莎】
「すさ(苆)」の転。

寸衷

すんちゅう [0] 【寸衷】
少しばかりの真心。少しばかりの誠意。また,自分の誠意をへりくだっていう語。寸心。寸志。

寸袋

すんぶくろ 【寸袋】
刀や脇差(ワキザシ)の鞘(サヤ)袋。多く革製。

寸裂

すんれつ [0] 【寸裂】 (名)スル
細かく裂けること。また,裂くこと。ちぎれること。

寸見

すんけん [0] 【寸見】 (名)スル
ちょっとのぞいて見ること。

寸言

すんげん [0] 【寸言】
短いが,深い意味のある言葉。

寸評

すんぴょう【寸評】
a brief review.

寸評

すんぴょう [0] 【寸評】
短い批評。簡単な批評。「選者―」

寸詰まり

すんづまり [0][3] 【寸詰(ま)り】 (名・形動)
普通より丈が短いこと。幅に比べて丈が足りないさま。「―の浴衣」

寸詰り

すんづまり [0][3] 【寸詰(ま)り】 (名・形動)
普通より丈が短いこと。幅に比べて丈が足りないさま。「―の浴衣」

寸話

すんわ [0] 【寸話】
短い話。ちょっとした話。

寸足らず

すんたらず [3] 【寸足らず】 (名・形動)
普通のものより寸法が短いこと。背丈の低いこと。「―の着物」

寸退

すんたい [0] 【寸退】 (名)スル
ほんの少し退くこと。「屍(シカバネ)を原野に曝(サラス)も―せざるをもて/竜動鬼談(勤)」

寸退尺進

すんたいしゃくしん [0] 【寸退尺進】
少しさがって,たくさん進むこと。
→寸進尺退(スンシンシヤクタイ)

寸進

すんしん [0] 【寸進】 (名)スル
ほんの少し進むこと。「天下の歩―して寸退し/新聞雑誌 6」

寸進尺退

すんしんしゃくたい [0] 【寸進尺退】
少し進んで多く退くこと。得るものが少なく,失うものの多いこと。
→寸退尺進(スンタイシヤクシン)

寸鉄

すんてつ [0][1] 【寸鉄】
小さな刃物。小さな武器。「身に―も帯びず(=何モ武器ヲ持タナイ)」

寸鉄

すんてつ【寸鉄】
[武器]arms;a weapon;→英和
[警句]a pithy saying;an epigram.→英和
身に〜も帯びない be quite unarmed.

寸門多羅

すもたら [0] 【寸門多羅・寸聞陀羅】
香道で使用する香木の一。香の六国(リツコク)の一つ。名はスマトラに由来するという。

寸閑

すんかん [0] 【寸間・寸閑】
わずかの暇。寸暇。「―を得ず」

寸間

すんかん [0] 【寸間・寸閑】
わずかの暇。寸暇。「―を得ず」

寸陰

すんいん [0] 【寸陰】
わずかな時間。「―を惜んでの刻苦勉強に学業の進みも著るしく/浮雲(四迷)」

寸隙

すんげき [0] 【寸隙】
(1)ごくわずかな暇。寸暇。
(2)わずかなすき間。

寸頃

すんころ [3] 【寸頃】
長さの具合。頃合いの長さ。身長・刀身などにいう。「某(ソレガシ)は―もよし/狂言・粟田口(虎寛本)」

寸馬豆人

すんばとうじん [1] 【寸馬豆人】
一寸ほどの馬と豆粒ほどの人。遠景または画中の人馬の形容。

じ 【寺】 (接尾)
助数詞。寺院の数を数えるのに用いる。「末寺三千 ―」

てら [2][0] 【寺】
〔朝鮮語チョルからという〕
(1)
 (ア)本堂などの建物を備え,僧尼が居住して,法事や修行を行うための施設。私的な性格の強い庵や特定の修行を目的とする道場に対し,一定の設備を持つ,より正式な宗教施設。伽藍(ガラン)。精舎(シヨウジヤ)。
 (イ)各種の仏教上の建物や施設の呼称。
(2)寺の住職。寺の僧。「さる―のなづみ給ひ三年切て銀三貫目にして/浮世草子・一代女 2」
(3)「寺子屋」に同じ。「―に上げて手習をさすれども/仮名草子・浮世物語」
(4)博打(バクチ)を開帳する宿。また,寺銭。「―の銭皆はり込み/浄瑠璃・夏祭」
(5)(比叡山延暦寺を「山」というのに対して)園城寺(オンジヨウジ)(三井寺)の称。寺門。

てら【寺】
<visit> a (Buddhist) temple.

寺中

じちゅう [0][1] 【寺中】
(1)寺院の中。寺の境内。寺内。
(2)「塔頭(タツチユウ)」に同じ。

寺主

じしゅ [1] 【寺主】
三綱(サンゴウ)の一。寺院内の庶務をつかさどる。寺院によっては「てらじゅ」とも。てらじ。

寺井

てらい 【寺井】
寺にある井戸。「もののふの八十娘子(ヤソオトメ)らが汲みまがふ―の上の堅香子(カタカゴ)の花/万葉 4143」

寺人

じじん [0] 【寺人】
中国古代,宮中に仕えた身分の低い役人。

寺侍

てらざむらい [3] 【寺侍】
江戸時代,門跡寺院など格式の高い寺に仕え,警護・寺務などにあたった武士。

寺僧

じそう [1][0] 【寺僧】
(1)寺の僧。
(2)三井寺(園城寺)の僧。
→山僧

寺入り

てらいり [0] 【寺入り】
(1)寺子屋に入門すること。また,その子供。「して―はこのお子でござりますか/浄瑠璃・菅原」
(2)戦いに敗れた者・罪人などが治外法権であった寺に逃げこみ,罪を免れたこと。また,失火などの過失を犯した者が,寺にこもって謹慎したこと。

寺兵

じへい [0] 【寺兵】
寺院の常備兵。僧兵。

寺内

じない [1] 【寺内】
寺の境内。

寺内

てらうち 【寺内】
姓氏の一。

寺内寿一

てらうちひさいち 【寺内寿一】
(1879-1946) 軍人。陸軍元帥。山口県生まれ。二・二六事件後,広田内閣の陸相。1941年(昭和16)南方軍総司令官。敗戦後サイゴンで死亡。

寺内正毅

てらうちまさたけ 【寺内正毅】
(1852-1919) 政治家。陸軍大将・元帥。長州藩出身。第一次桂内閣に入閣,以後陸相を歴任。1910年(明治43)初代朝鮮総督。16年(大正5)組閣して,シベリア出兵を断行,世論の批判を受け,米騒動により総辞職した。

寺内町

じないちょう [2] 【寺内町】
中世後期,一向宗寺院を中心として形成された町。摂津の石山本願寺,和泉の貝塚,河内の富田林(トンダバヤシ),越前の吉崎など。じないまち。

寺判

じはん [0] 【寺判】
寺院の判。寺印。「―のある書物」

寺務

じむ [1] 【寺務】
(1)寺院の事務。
(2)中古,寺院の事務執行代表者。勅裁または幕府の奏上により任命。

寺務所

じむしょ [2] 【寺務所】
寺の事務を取り扱う所。

寺務職

じむしき [2] 【寺務職】
寺の事務を統率する役。また,その人。じむしょく。「昔は法勝寺の―にて,八十余ヶ所の庄務をつかさどられしかば/平家 3」

寺参り

てらまいり [3] 【寺参り】
寺院に出かけ,法会(ホウエ)・墓参・参拝などを行うこと。てらもうで。

寺号

じごう [1] 【寺号】
寺の正式な名称。
→山号

寺啄

てらつつき 【寺啄】
キツツキの異名。「―花の心をしらんとて花を一ふさつつきだしたれ/沙石 5」

寺地

てらち [0] 【寺地】
寺の敷地。寺の土地。

寺坂

てらさか 【寺坂】
姓氏の一。

寺坂吉右衛門

てらさかきちえもん 【寺坂吉右衛門】
(1665-1747) 赤穂浪士の一人。名は信行。吉田兼亮の歩卒。討ち入り後,浅野本家へ事件を通報。のち自首したが,不問に付された。

寺域

じいき [0] 【寺域】
寺院の敷地内。

寺塔

じとう [0][1] 【寺塔】
寺院の塔。

寺奉行

てらぶぎょう [3] 【寺奉行】
室町幕府の職名。寺院に関する事をつかさどるもの。

寺子

てらこ [0] 【寺子】
寺子屋で学んでいる子供。「数多ある―の内/浄瑠璃・菅原」

寺子屋

てらこや【寺子屋】
a private elementary school.

寺子屋

てらこや [0] 【寺子屋】
(1)江戸時代の庶民のための初等教育機関。武士・僧侶・医者・神職などが師となり,手習い・読み方・そろばんなどを教えた。寺。寺屋。
(2)浄瑠璃「菅原伝授手習鑑(テナライカガミ)」の四段目の通称。寺子屋を開きながら菅原道真の子菅秀才をかくまう武部源蔵夫婦と,自分の子を秀才の身代わりにする松王丸夫婦の悲劇。

寺官

じかん [0] 【寺官】
寺院の寺務をつかさどる職。

寺宝

じほう [0] 【寺宝】
寺院の宝物。

寺家

じけ [1] 【寺家】
(1)寺。寺院。
(2)寺の家人(ケニン)。
(3)寺に住む僧。

寺家

じか [1] 【寺家】
⇒じけ(寺家)

寺小姓

てらこしょう [3] 【寺小姓】
寺にあって,雑用をした少年。男色の相手となるものが多かった。時に,少女が勤めていることもあった。稚児。寺若衆。

寺尾

てらお テラヲ 【寺尾】
姓氏の一。

寺尾寿

てらおひさし テラヲ― 【寺尾寿】
(1855-1923) 天文学者。福岡県生まれ。東大卒。東京天文台初代台長となり,編暦・測地学などに業績を残す。東京物理学校(現東京理科大学)の創設者の一人。

寺屋

てらや 【寺屋】
「寺子屋(テラコヤ)」に同じ。「また,この娘は―から戻りが遅い/浄瑠璃・妹背山」

寺山

てらやま 【寺山】
姓氏の一。

寺山修司

てらやましゅうじ 【寺山修司】
(1935-1983) 歌人・劇作家。青森県生まれ。早大中退。歌人として出発,劇団「天井桟敷(サジキ)」を設立,前衛演劇活動を展開。歌集「空には本」「血と麦」,劇作「青森県のせむし男」など。

寺島

てらじま 【寺島】
姓氏の一。

寺島

てらしま 【寺島】
姓氏の一。

寺島宗則

てらじまむねのり 【寺島宗則】
(1832-1893) 幕末・明治時代の外交官・政治家。薩摩藩出身。薩英戦争後,渡英,帰国して松木弘安の名で幕府に仕えた。維新後参議・外務卿を歴任,条約改正交渉に当たった。

寺島良安

てらしまりょうあん 【寺島良安】
江戸中期の古医方家。大坂の人。字(アザナ)は尚順。号,杏林堂。法橋(ホツキヨウ)に叙せられた。和漢の学問に通じ,「和漢三才図会」を編纂。ほかに「三才諸神本記」「済宝記」など。生没年未詳。

寺崎

てらさき 【寺崎】
姓氏の一。

寺崎広業

てらさきこうぎょう 【寺崎広業】
(1866-1919) 日本画家。秋田生まれ。東京美術学校教授。狩野派,のち四条風・大和絵風を学び,南画に新風を吹き込む。作「渓四題」「瀟湘八景」など。

寺巡り

てらめぐり [3] 【寺巡り】
方々の寺を巡拝すること。

寺方

てらかた [0] 【寺方】
〔「てらがた」とも〕
(1)寺に関係のあること。また,その人々。
(2)寺院の僧侶。

寺格

じかく [0] 【寺格】
寺院の格式。官寺・勅願寺・門跡・私寺,あるいは総本山・大本山・本寺・末寺など。

寺構え

てらがまえ [3] 【寺構え】
寺院建築の構造。また,寺院風なつくり。

寺檀

じだん [0] 【寺檀】
寺とその信徒,または檀家。

寺檀制度

じだんせいど [4] 【寺檀制度】
江戸幕府が,寺檀関係を利用して制定した戸籍管理の制度。初めキリスト教禁圧を目的としてつくられたが,のちには民衆支配の一制度として機能した。檀家制度。寺請け。

寺正月

てらしょうがつ [3] 【寺正月】
寺方の年始回り。一般に正月四日。坊主礼(ボウズレイ)。

寺泊

てらどまり 【寺泊】
新潟県中部,新信濃川河口にある漁業の町。古くは北陸街道の宿駅,佐渡への渡津として繁栄した。

寺法師

てらほうし [3] 【寺法師】
園城寺(オンジヨウジ)(三井寺)の僧。
→山法師
→奈良法師

寺牒

じちょう [0] 【寺牒】
寺から官に差し出した公の文書。

寺物

じもつ [0] 【寺物】
寺がもっている調度・道具類。

寺田

じでん [0] 【寺田】
律令制下,寺院が特権的に所有を認められた不輸租田。

寺田

てらだ 【寺田】
姓氏の一。

寺田寅彦

てらだとらひこ 【寺田寅彦】
(1878-1935) 物理学者・随筆家。東京生まれ。筆名は吉村冬彦・藪柑子(ヤブコウジ)など。東大教授。物理学・地球物理学・地震学・気象学・海洋学などの研究に従事するかたわら,夏目漱石に師事し「団栗」「竜舌蘭」など写生文や小品に新生面をひらいた。代表随筆集「冬彦集」「藪柑子集」「万華鏡」

寺田屋騒動

てらだやそうどう 【寺田屋騒動】
1862年,京都伏見にある船宿寺田屋で,薩摩藩の尊攘派,有馬新七らが島津久光の命を受けた同藩の藩士に殺害された事件。尊攘派と公武合体派との対立による。

寺男

てらおとこ [3] 【寺男】
寺で雑役をする男。

寺男

てらおとこ【寺男】
a sexton.→英和

寺町

てらまち [0] 【寺町】
寺院の多く集まった一画。

寺社

じしゃ [1] 【寺社】
寺(テラ)と社(ヤシロ)。仏閣と神社。社寺。

寺社伝奏

じしゃてんそう [3] 【寺社伝奏】
室町・江戸時代,寺社に関することを天皇に伝える公卿(クギヨウ)。

寺社奉行

じしゃぶぎょう [3] 【寺社奉行】
江戸幕府の職名。寺社およびその領地の人々などを管理し,その訴訟を受理・裁決した。奏者番の譜代大名が月番制で当たる。町奉行・勘定奉行とともに三奉行と呼ばれ,その最上位で将軍直属。鎌倉・室町幕府にも類似の職があった。

寺社方

じしゃかた [0] 【寺社方】
寺社奉行。また,その配下の役人。

寺禄

じろく [0] 【寺禄】
寺院に給付された禄。

寺籠り

てらごもり [3] 【寺籠り】
寺にこもって祈念すること。

寺納豆

てらなっとう [3] 【寺納豆】
豆・麹に塩水を加えて発酵させた食品。古くから寺院で作られた。浜納豆など。唐(カラ)納豆。

寺若衆

てらわかしゅ [3][4] 【寺若衆】
「寺小姓(テラコシヨウ)」に同じ。

寺西

てらにし 【寺西】
姓氏の一。

寺西閑心

てらにしかんしん 【寺西閑心】
江戸初期の侠客。赤坂氷川で六法組の侠客一三人を斬り,下野へ逃れた。生没年未詳。

寺観

じかん [0] 【寺観】
〔「観」は道士の道場〕
寺と道観。寺院。

寺証文

てらじょうもん [3] 【寺証文】
「寺請状(テラウケジヨウ)」に同じ。

寺詣で

てらもうで [3] 【寺詣で】
「寺参(テラマイ)り」に同じ。

寺請

てらうけ [0] 【寺請】
(1)江戸幕府がキリシタン禁圧の一環として設けた一種の登録制度。一人一人の民衆を特定の寺院の檀家とし,寺院に自寺の檀家であることを証明させたもの。キリシタン根絶後は一般庶民に対する支配監察のための制度として機能した。寺檀制度。檀家制度。
(2)「寺請状」の略。

寺請状

てらうけじょう [0][4] 【寺請状】
寺請制度に基づいて檀那寺が檀徒に対して発行する文書。当初は仏教徒であることを証明するために用いられたが,のちには民衆の移動・旅行・就業に際して提出を要求される一種の身分証明書となった。寺請証文。寺証文。宗旨手形。

寺請証文

てらうけしょうもん [5] 【寺請証文】
「寺請状」に同じ。

寺送り

てらおくり [3] 【寺送り】
死者の位牌(イハイ)・遺物を寺に納めること。

寺野東遺跡

てらのひがしいせき 【寺野東遺跡】
栃木県小山市にある旧石器時代から平安時代の複合集落遺跡。縄文後期に祭祀が行われた環状盛土遺構や水場遺構が発掘された。

寺銭

てらせん [0][2] 【寺銭】
博打(バクチ)で,賭場の貸し主に支払う金。動いた金の額に応じて支払う。てらぜに。てら。

寺銭

てらせん【寺銭】
a banker's fee (賭博の).

寺鐘

てらがね [2] 【寺鐘】
歌舞伎の鳴り物の一。本吊鐘(ホンツリガネ)などを続けて鳴らすもの。

寺門

じもん [1] 【寺門】
(1)寺の門。また,寺院。
(2)滋賀県大津の園城寺(オンジヨウジ)(三井寺)の別名。
→山門(2)

寺門

てらかど 【寺門】
姓氏の一。

寺門派

じもんは 【寺門派】
天台宗の一派。円仁派と対立し,一〇世紀末に分立。園城寺(オンジヨウジ)が総本山。派祖は円珍。現在は天台寺門宗という。
→山門派

寺門静軒

てらかどせいけん 【寺門静軒】
(1796-1868) 幕末の漢詩人。名は良,字(アザナ)は子温,通称,弥五左衛門。江戸で私塾を開く。「無用之人」の自覚のもとに著した,漢文の戯書,「江戸繁昌記」が幕府の出版取り締まりに触れ,のち諸国を放浪。

寺院

じいん【寺院】
a Buddhist temple.

寺院

じいん [1] 【寺院】
宗教的儀式を執り行うための建物。寺。

寺院建築

じいんけんちく [4] 【寺院建築】
仏教寺院に建てられる建築。仏教とともに大陸の建築様式が伝えられたもので,礎石・土間床・組物・瓦葺(カワラブ)き屋根などを特徴とする。その様式には,奈良時代に唐様式を採用して成立し,その後も広く用いられた和様と,鎌倉時代に宋から新しく伝えられた大仏様(天竺様)と禅宗様(唐様)とがある。
寺院建築=1[図]
寺院建築=2[図]
寺院建築=3[図]

寺院法度

じいんはっと 【寺院法度】
「諸宗(シヨシユウ)寺院法度」の略。

寺領

じりょう [0][1] 【寺領】
(1)寺院の領地。
(2)中世,寺へ逃げ込み謹慎すること。
(3)近世,罪人に対する刑罰としての寺預け。謹慎。

たい [1] 【対】
(1)二つの語の間に挟んで,双方が相手の関係にあることを表す。「東軍―西軍」
(2)二つ以上の数の間の比や得点を表す。「三角形の三辺の比が三―四―五になる」「三―〇で勝つ」
(3)一組みをなすもので,性質が反対のもの。つい。「陰は陽の―だ」
(4)二つのものが優劣・上下などで同じくらいであること。互角。「―の力量」「―に渡り合う」
(5)「対の屋」の略。「―に住み給はむには,いかでか,上には昇り侍るべき/宇津保(国譲上)」
(6)名詞の上に付いて,「…に対する」の意を表す。「―戦車砲」「―米政策」

たい【対】
(1)[互角]even;→英和
equal;→英和
[同点]a tie;→英和
a draw.→英和
(2)[…に対する]versus <v.,vs.> ;→英和
<a game> between <Keio and Waseda> ;→英和
<win by a score of 4> to <2> ;→英和
<pass by a majority of 57> against[to] <20> .→英和
‖空対地(地対空)ミサイル ⇒ミサイル.対戦車砲 an antitank gun.対米関係(政策) relations with (a policy toward) the United States.

つい【対】
a pair;→英和
a couple;→英和
a set.→英和
〜の the same;→英和
<dresses> made with the same cloth.〜になる make a pair.

つい 【対】
■一■ [0] (名)
(1)二つそろって一組となるもの。そろい。ペア。「―になる」「―をなす」「―の着物」
(2)「対句(ツイク)」に同じ。
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)二つそろって一組になっているものを数えるのに用いる。「蝋燭(ロウソク)立て一―」
(2)衣服・調度などの一そろいを数えるのに用いる。

対い

むかい ムカヒ [0] 【向(か)い・対い】
〔動詞「向かう」の連用形から〕
(1)正面に対すること。面と向かいあうこと。「―にすわる」
(2)道などをへだてて反対側にあること。また,その家。「―の家」
→お向かい

対う

むか・う ムカフ [0] 【向(か)う・対う】
〔「向き合ふ」の転〕
■一■ (動ワ五[ハ四])
(1)自分の体の前面を,ある物・人に向ける。「机に―・って本を読む」「舞台に―・って右手」「面と―・う」「風に―・って走る」
(2)その方向へ行こうと目指す。「ハワイに―・って出航する」「目標に―・って進む」
(3)時間が経過して,ある状態や時期に近づく。「寒さに―・う」「病気は快方に―・っている」
(4)相手とする。対する。「親に―・って何だ」
(5)敵対する。抵抗する。手向かう。「素手(スデ)で―・っていく」
(6)匹敵する。相当する。「たまきはる命に―・ふ我(ア)が恋やまめ/万葉 678」
(7)対面する。対座する。「あの姿に腹巻をきて―・はんこと,おもばゆう/平家 2」
[可能] むかえる
■二■ (動ハ下二)
向かうようにする。向けさせる。「車さしまはして,…川に―・へて簾まきあげてみれば/蜻蛉(上)」

対して

たいして【対して】
against (対抗);→英和
to;→英和
toward (向かって);→英和
for (報いとして);→英和
as compared with (比較);per;→英和
to (比例).

対す

つい・す 【対す】 (動サ変)
対応させる。また,調和する。「一座にくらぶる色は米八をもつて―・するのみ/人情本・恵の花」

対す

たい・す [1] 【対す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「対する」の五段化〕
「対する」に同じ。
■二■ (動サ変)
⇒たいする

対する

たいする【対する】
[面する]face;→英和
confront;→英和
meet;→英和
oppose (反抗);→英和
[対して]against;→英和
to;→英和
toward;→英和
for;→英和
per (比例);→英和
as compared with (比較);[関して]concerning;→英和
in regard to.

対する

たい・する [3] 【対する】 (動サ変)[文]サ変 たい・す
(1)二つの物が向かい合う。あるものに向かう。「川を挟んで―・する山」「主に―・して太刀をぬく/平家 11」
(2)対象とする。かかわる。「議会に―・する要求」
(3)人と応対する。「お客に愛想よく―・する」
(4)比較する。対照される。「明に―・する暗」「京紫に―・して江戸紫という」
(5)敵として相手にする。「優勝候補と―・する」

対ソ干渉戦争

たいソかんしょうせんそう 【対―干渉戦争】
ロシア革命後の1918〜22年,ソビエト政権と,反革命勢力および革命に干渉するため出兵したイギリス・フランス・アメリカ・日本などとの間の戦争。
→シベリア出兵

対丈

ついたけ [0] 【対丈】
和裁で,着物の丈が着丈と同じ寸法であること。また,その丈。

対世効

たいせいこう [0] 【対世効】
訴訟当事者だけではなく,第三者にも認められる判決の効力。たとえば,行政処分を違法として取り消す判決はこれを有する。

対世権

たいせいけん [3] 【対世権】
⇒絶対権(ゼツタイケン)

対人

たいじん [0] 【対人】
他人に対すること。他人に対してのこと。「―保険」

対人

たいじん【対人(関係)】
personal (relations).→英和
対人恐怖症 anthropophobia.

対人信用

たいじんしんよう [5] 【対人信用】
相手の人物・地位などに対する信用。
⇔対物信用

対人恐怖症

たいじんきょうふしょう [0] 【対人恐怖症】
神経症の一。人に会うことを恐れて避けようとしたり,人に会うと極度にどぎまぎしたりするもの。

対人担保

たいじんたんぽ [5] 【対人担保】
⇒人的担保(ジンテキタンポ)

対人権

たいじんけん [3] 【対人権】
⇒相対権(ソウタイケン)

対人認知

たいじんにんち [5] 【対人認知】
〔心〕 他者がどのような存在であるかを,言語的・非言語的情報から知覚すること。

対人論証

たいじんろんしょう [5] 【対人論証】
〔論〕 論点相違の誤謬の一。ある提題を主張する人の主義・人柄・地位などを理由にして,その提題の真偽を判断しようとするもの。人に訴える論証。

対人関係

たいじんかんけい [5] 【対人関係】
他人との関係。

対仏大同盟

たいふつだいどうめい 【対仏大同盟】
フランス革命の波及とナポレオンの侵略に対してヨーロッパ諸国が結んだ同盟。イギリスを中心に,1792年から1815年までに七回(または五回)結成された。

対他存在

たいたそんざい [4] 【対他存在】
〔(フランス) être-pour-autrui〕
〔哲〕 サルトルの著「存在と無」において,対自(=人間)がとるとされる存在論的次元。他者のまなざしによって,主体としての対自が他者にとっての客体として現れるような存在の仕方。

対代

たいのだい [3] 【対代】
寝殿造りで,対屋(タイノヤ)を簡略に造って,代わりとしたもの。対代廊。たいしろ。たいだい。

対代

たいしろ [0] 【対代・台代】
「たいのだい(対代)」に同じ。

対代

たいだい [0] 【対代】
⇒たいのだい(対代)

対位法

たいいほう【対位法】
《楽》(a) counterpoint.→英和

対位法

たいいほう タイヰハフ [0] 【対位法】
(1)音楽で,独立性の強い複数の旋律を調和させて楽曲を構成する作曲技法。コントラプンクト。
(2)映画で,ある画面に対して他の画面を配置し,その組み合わせによって展開を試みる手法。

対価

たいか [1][0] 【対価】
財物や行為などによって人に与えた利益に対して受け取る報酬。

対偶

たいぐう [0] 【対偶】 (名)スル
(1)対(ツイ)になっていること。対称をなすこと。「此雲の変幻出没と彼水の寂静不動と―す/日本風景論(重昂)」
(2)修辞上,対比的な語句を対称して配置すること。漢詩文などで多用される。対句。
(3)〔数・論〕
〔contraposition〕
一つの命題「 � ならば � である」に対して,その後件の否定を前件とし,前件の否定を後件とする命題「 � でなければ � でない」をいう。ある命題が真ならば,その対偶も必ず真である。
→裏
→逆

対内

たいない [0] 【対内】
内部または国内に対すること。
⇔対外
「―的な問題」

対内的

たいない【対内的】
domestic;→英和
internal;→英和
home.→英和

対処

たいしょ [1] 【対処】 (名)スル
ある事に対して適当な処置をとること。「困難な事態に―する」

対処する

たいしょ【対処する】
cope[deal]with;meet.→英和

対句

ついく [0] 【対句】
修辞法の一。並置された二つの句が語形や意味上,対応するように作られた表現形式。詩歌・漢文・漢詩・ことわざなどによく用いられる。「万丈の山,千仞(センジン)の谷」「男は度胸,女は愛敬」などの類。

対句

ついく【対句】
<make> an antithesis.→英和

対句法

ついくほう [0][3] 【対句法】
対句による修辞法。

対合

ついごう [0] 【対合】
⇒シナプシス

対合

たいごう [0] 【対合】
⇒シナプシス

対向

たいこう [0] 【対向】 (名)スル
向き合うこと。「余,進んでこれと―し,少しも戦慄せず/西国立志編(正直)」

対向犯

たいこうはん [3] 【対向犯】
重婚罪・収賄罪・贈賄罪・賭博罪などのように,犯罪の成立に,二人以上の行為者の相互に対向する行為の存在が必要とされる犯罪。会合(カイゴウ)犯。

対向車

たいこうしゃ [3] 【対向車】
自分の車と向かい合う方向から走ってくる車。

対向車

たいこうしゃ【対向車】
an oncoming car.

対向車線

たいこうしゃせん [5] 【対向車線】
自分の車と反対方向に行く車が走る車線。対向車が走る車線。

対地

たいち [0][1] 【対地】
飛行機などが空中から地上に対すること。「―攻撃」

対地速度

たいちそくど [4] 【対地速度】
飛行機の,地面に対する速度。
⇔対気速度

対坐

たいざ [0] 【対座・対坐】 (名)スル
二人の人が向かい合ってすわること。さしむかい。「―して碁を打つ」

対塁

たいるい [0] 【対塁】 (名)スル
(1)戦場で敵と向かい合って陣をしくこと。対陣。
(2)向かい合って座ること。「―して頻に杯の遣取をしてゐるものもある/懇親会(鴎外)」

対外

たいがい [0] 【対外】
外部または外国に対すること。
⇔対内
「―政策」「―的問題」

対外主権

たいがいしゅけん [5] 【対外主権】
国家が他国に対して主張・行使しうる主権。

対外投資

たいがいとうし [5] 【対外投資】
外国への資本の投資。外国での工場の新設や現地企業の買収などの直接投資と,経営参加を目的としない外国の有価証券の取得などの間接投資に分かれる。

対外的

たいがい【対外的】
foreign;→英和
international.→英和
‖対外援助 foreign aid.対外関係 foreign[international]relations.対外政策 a foreign policy.

対外硬

たいがいこう [3] 【対外硬】
明治初期の条約改正問題で,列国に譲歩しながら条約改正を実現しようとする政府に反対して,強硬な外交の推進を要求する主張。

対外貿易

たいがいぼうえき [5] 【対外貿易】
外国との貿易。海外貿易。

対子

トイツ [1][0] 【対子】
〔中国語〕
麻雀用語。同一の牌(パイ)が二つそろっている牌の組み合わせ。

対客

たいきゃく [0] 【対客】
来客と対面すること。たいかく。

対審

たいしん [0] 【対審】 (名)スル
訴訟において,対立する当事者が裁判官の前で主張を闘わせることによって進められる審理方法。民事訴訟では口頭弁論,刑事訴訟では公判期日の手続きがこれに当たり,いずれも公開を原則とする。

対対

たいたい 【対対】 (名・形動)
双方に優劣のない・こと(さま)。対等。五分五分。「今までは―ぢや程に,今度は相撲をとらせう/狂言・連尺」

対局

たいきょく [0] 【対局】 (名)スル
将棋・碁などで,二人の棋士が対戦すること。「九段どうしが―する」

対局する

たいきょく【対局する】
play (a game of) <go> .→英和

対屋

たいのや [3] 【対屋】
寝殿造りで,寝殿の左右または背面に,寝殿に相対して別棟で建てた建物。渡殿(ワタドノ)で寝殿と結ぶ。対。
→寝殿造り

対岸

たいがん [0] 【対岸】
向こう側の岸。

対岸

たいがん【対岸】
<on> the opposite bank[shore].〜の火災視する look on <a thing> with indifference.

対峙

たいじ [1][0] 【対峙】 (名)スル
(1)山などが並んでそびえること。
(2)二つの勢力が向き合ったまま動かないでいること。「両軍が川を挟んで―する」

対峙する

たいじ【対峙する】
face;→英和
confront;→英和
stand face to face <with> .

対州

たいしゅう 【対州】
対馬(ツシマ)国の別名。

対州窯

たいしゅうよう [3] 【対州窯】
江戸時代から明治にかけて対馬で作られた朝鮮風の陶器。薄作りの上手(ジヨウテ)の茶碗など茶器が主で,御本手(ゴホンテ)にみられる紅斑が美しく出たものが多い。

対席

たいせき [0] 【対席】 (名)スル
(1)向かい合わせに着席すること。
(2)双方が同時に同じ場所に出席すること。

対幅

ついふく [0] 【対幅】
二軸一対になっている書画の軸。双幅。対軸。
⇔独幅(ドクフク)

対座

たいざ [0] 【対座・対坐】 (名)スル
二人の人が向かい合ってすわること。さしむかい。「―して碁を打つ」

対座する

たいざ【対座する】
sit opposite <to> ;sit face to face <with> .

対当

たいとう [0] 【対当】 (名)スル
(1)相対すること。
(2)釣り合うこと。相当。
(3)「対当関係」に同じ。

対当関係

たいとうかんけい [5] 【対当関係】
〔論〕
〔opposition〕
同じ主語と述語とから成り,量と質の一方あるいは両方が異なる四つの命題(全称肯定命題・全称否定命題・特称肯定命題・特称否定命題)のうちの二つの命題の真偽関係。矛盾対当・大小対当・反対対当・小反対対当の四種類に分かれる。対当。

対応

たいおう [0] 【対応】 (名)スル
(1)互いに向かい合っていること。「―する二角」
(2)二つの物事が互いに一定の関係にあること。「意味の―する語」
(3)互いに釣り合うこと。「人気に―する実力がない」
(4)相手に応じて物事をすること。「事態に―して方針を変える」「―策」「容貌,進退―に至るまで/経国美談(竜渓)」
(5)〔数〕
〔correspondence〕

 (ア)集合 � の任意の要素に対して,集合 � の要素を結びつける規則を � から � への対応という。
 (イ)合同な図形で重なり合う部分。また,相似な図形で適当な拡大・縮小により重なり合う部分。

対応する

たいおう【対応する】
correspond <to> (相当する);→英和
cope <with> (対抗する).→英和

対応原理

たいおうげんり [5] 【対応原理】
〔物〕 前期量子論を量子力学へ導く過程で,ボーアによって一つの指導原理として示されたもの。量子論的な量と古典論での量がどのような対応関係をもち,どのような手続きで対応関係がつけられるかを示す指針を与えた。

対応説

たいおうせつ [3] 【対応説】
〔哲〕 命題の真偽は,それが事物・実在のあり方と正しく合致するか否かで決定されるとする説。実在論の立場から主張される真理論。
⇔整合説
→真理

対戦

たいせん [0] 【対戦】 (名)スル
敵味方が互いに戦うこと。「―成績」「チャンピオンと―する」

対戦する

たいせん【対戦する】
fight <with> .→英和
対戦成績 the win-loss records.

対戦車砲

たいせんしゃほう [5] 【対戦車砲】
戦車を破壊することを目的とする火砲。

対手

たいしゅ [1] 【対手】
(1)戦う相手。敵手。「―を害せし事は事実なるべし/心機妙変を論ず(透谷)」
(2)あいかた。また,相手をすること。「永田は―になつて/うづまき(敏)」

対抗

たいこう [0] 【対抗】 (名)スル
(1)互いに張り合うこと。負けまいとして競い合うこと。「―意識を燃やす」「連合して強敵に―する」「―試合」
(2)競馬や競輪で,本命に次ぐ実力があると予想されるもの。「〇」印で表す。
⇔本命

対抗する

たいこう【対抗する】
oppose;→英和
cope with.‖対抗策 <take> a countermeasure.対抗試合 a match;a tournament.対抗者 a rival.対抗馬 a rival horse;[選挙]a rival candidate.東西対抗試合 a Kanto vs.Kansai game.

対抗力

たいこうりょく [3] 【対抗力】
〔法〕 当事者間で効力を生じている権利関係を第三者に対して主張できる法的効力。

対抗宗教改革

たいこうしゅうきょうかいかく [9] 【対抗宗教改革】
⇒反(ハン)宗教改革

対抗文化

たいこうぶんか [5] 【対抗文化】
ある社会に支配的にみられる文化に対し,その社会の一部の人々を担い手として,支配的な文化に敵対するような文化。敵対文化。カウンター-カルチャー。
→サブカルチャー

対抗要件

たいこうようけん [5] 【対抗要件】
〔法〕 すでに当事者間で成立した法律関係・権利関係(特に物権の変動)を第三者に対して主張するための法律要件。不動産物権の変動における登記がその例。

対抗馬

たいこうば [3] 【対抗馬】
(1)競馬で,本命馬と実力が匹敵していると予想される馬。
(2)優勢な人に匹敵する力をもつ人。

対捍

たいかん [0] 【対捍】
逆らい拒むこと。敵対すること。特に,中世において,国司や荘園領主の課役・年貢徴収に対し,地頭や名主などが反抗して従わないこと。

対揚

たいよう [0] 【対揚】 (名・形動)スル [文]ナリ
(1)君命にこたえて,その旨を民に称揚すること。「慈仁覆育の朝旨に―し/新聞雑誌 45」
(2)つり合っている・こと(さま)。匹敵。対等。「―ナ相手/日葡」「―すべきまでもなき大勢なりけれども/太平記 6」
(3)〔仏〕 法会のときなどに,仏前で偈(ゲ)を唱えること。また,その偈文。

対数

たいすう [3] 【対数】
〔logarithm〕
冪法(ベキホウ)(累乗)の逆算法の一(他の一つは開方)。� を 1 以外の正数とするとき,�=�� の関係があるならば,� を � を底とする � の対数といい �=log�� と書く。日常計算には底として 10 をとるが,これを常用対数という。また,理論的な問題にはある特別な定数 �=2.71828… を底とした自然対数が用いられる。

対数

たいすう【対数(表)】
《数》(a table of) logarithms.常用対数 common logarithm.

対数尺

たいすうじゃく [3] 【対数尺】
数直線上で,その座標が log��� である点に � を目盛った尺のこと。

対数方眼紙

たいすうほうがんし [7] 【対数方眼紙】
縦と横,あるいはその一方に常用対数を目盛った方眼紙。

対数螺線

たいすうらせん [5] 【対数螺線】
極座標で �=����(�, � は定数)と表される曲線。原点 O を通る直線とその曲線との交点における接線がなす角が常に一定である。
対数螺線[図]

対数表

たいすうひょう [0] 【対数表】
常用対数を真数と対応させ,その仮数(小数部分)の近似値を表にしたもの。この逆に,対数から真数を求める表を逆対数表という。

対数関数

たいすうかんすう [5] 【対数関数】
� を底とする対数 �=log�� において,� を変数と考えたとき,� を � を底とする対数関数と呼ぶ。指数関数の逆関数である。
対数関数[図]

対敵

たいてき [0] 【対敵】 (名)スル
(1)敵と相対すること。敵対。「国を挙て『欧州』各国に―する/新聞雑誌 24」
(2)相手。敵。

対方

たいのかた 【対方】
対屋(タイノヤ)に住むあるじ。多く,夫人をいう。「―の煩ひける頃は/源氏(若菜下)」

対日

たいにち [0] 【対日】
外国が日本に対すること。「―政策」

対日平和条約

たいにちへいわじょうやく 【対日平和条約】
⇒対日講和条約

対日感情

たいにちかんじょう [5] 【対日感情】
外国人が日本に対して抱いている気持ち。

対日援助

たいにち【対日援助】
aid to Japan.対日感情 the sentiment[feeling]toward Japan.対日平和条約 Treaty of Peace with Japan.対日貿易 trade with Japan.

対日照

たいじつしょう [4] 【対日照】
暗夜,太陽と反対側の天球の部分がかすかに光って見える現象。太陽系内の宇宙塵の反射光による。たいにちしょう。

対日理事会

たいにちりじかい 【対日理事会】
1945年(昭和20),日本の占領・管理の実施にあたるため東京に設置された,連合国最高司令官の諮問機関。米・英・ソ連・中国四か国代表によって構成された。52年4月解散。

対日講和条約

たいにちこうわじょうやく 【対日講和条約】
第二次大戦を終結し国交を回復させるため,1951年(昭和26)9月サンフランシスコで日本とアメリカなど四八の連合国との間で締結された平和条約。翌年4月28日発効。この条約で日本は主権・平等・個別的集団的自衛権を認められたが,同時に日米安全保障条約も調印されたため,ソ連などは調印を拒否した。サンフランシスコ講和条約。対日平和条約。

対映

たいえい [0] 【対映】 (名)スル
対応するものとして存在すること。

対晤

たいご [0] 【対晤】
向き合って親しく会うこと。面晤。

対曲

たいきょく [0] 【対曲】
二つの弧状列島あるいは山脈のそれぞれの端が,鋭く折れ曲がったように接しているもの。

対校

たいこう [0] 【対校】 (名)スル
(1)学校どうしが互いに競争して一つの事をすること。「―試合」
(2)系統の異なる本を比較して字句の異同を調べること。また,それをした本。「五種類の本を―する」「―源氏物語」

対校試合

たいこう【対校試合】
an interschool[intercollegiate]match.

対格

たいかく [1] 【対格】
〔accusative case〕
インド-ヨーロッパ語の格の一。動作の目標や対象を表す。日本語の「 A に B を与える」における「 B を」に相当する。一般に直接目的語をつくる。

対案

たいあん【対案】
a counterproposal;a countermeasure.→英和

対案

たいあん [0] 【対案】
相手の案や,もとの案に対して出す別の案。「―を出す」

対極

たいきょく [0] 【対極】
反対の極。「―に位置する」

対機

たいき [1] 【対機】
〔仏〕
(1)仏陀が衆生の素質や能力(=機根)に相応した手段をとること。
(2)仏・菩薩の教化の対象。衆生。
(3)禅家で,師が学ぶ者の問いに答えること。

対機説法

たいきせっぽう [4] 【対機説法】
〔仏〕 相手の宗教的能力に応じてわかるように法を説くこと。

対比

たいひ [0][1] 【対比】 (名)スル
(1)くらべあわせてその違いや特徴をはっきりさせること。比較。「日米の文化を―する」
(2)〔心〕 二つの対立する感覚や感情などが,時間的・空間的に接近して現れる時,その差異が強調されて感じられること。同じ灰色の紙片でも,白色の紙の上ではより黒く,逆に黒色の紙の上ではより白く感じられる類。
(3)〔地〕 離れた土地にある地層が互いに同時代のものであるかどうかを決めること。

対比する

たいひ【対比する】
contrast[compare] <two things,A with B> .→英和

対比的

たいひてき [0] 【対比的】 (形動)
くらべあわせることによって,それぞれの特徴や性質の違いが一層明確になるさま。「―な性格」「―に展示する」

対気速度

たいきそくど [4] 【対気速度】
飛行機の,周りの空気流に対する速度。
⇔対地速度

対決

たいけつ [0] 【対決】 (名)スル
(1)両者が相対して決着をつけること。「両雄が―する」
(2)「対審」に同じ。「やがて―をとげたりせば,のがるべかりしを/曾我 8」

対決する

たいけつ【対決する】
confront.→英和
〜させる confront <a person> with <another> .

対治

たいじ [1][0] 【退治・対治】 (名)スル
(1)(悪いもの・害をなすものを)平らげること。うちほろぼすこと。「害虫を―する」「鬼―」
(2)〔仏〕 人々を仏道に専心させるため,煩悩(ボンノウ)の悪魔を降伏(ゴウブク)させること。
(3)病気をなおすこと。

対流

たいりゅう【対流】
《理》convection.→英和
‖対流圏 the troposphere.対流式ストーブ[暖房器]a convector.

対流

たいりゅう [0] 【対流】
流体の中に相反する方向の流れが起こっている現象。流体の一部分の温度が上がると膨張により密度が小さくなって上昇し,そこへ周囲の低温度の流体が流入する現象が繰り返されることによって起こる。この現象によって熱の伝達が起こることも対流という。

対流圏

たいりゅうけん [3] 【対流圏】
地表から14,5キロメートル内外の大気の範囲。上層は成層圏に連なる。日射・放射冷却によって対流が起こり,雲の生成や降雨など通常の気象現象が見られる。

対流雲

たいりゅううん [3] 【対流雲】
下層の空気が暖められるなどして,鉛直方向に強い上昇気流が起きるときに発生する雲。積雲や積乱雲など。

対消滅

ついしょうめつ [3] 【対消滅】
〔物〕 素粒子の反応で,ある粒子とその反粒子の組が消滅して別種の粒子が生成される現象。例えば電子・陽電子対が消滅して光やミュー(μ)粒子などになる。

対潜

たいせん [0] 【対潜】
敵の潜水艦の動きに対応すること。「―哨戒機」

対照

たいしょう【対照】
contrast;→英和
comparison (比較);→英和
collation (校合).〜する contrast[compare,collate] <A with B> .〜せよ compare <cf.> .→英和
〜をなす be in contrast <to> .対照的な contrastive.→英和
対照的に in contrast <to> .

対照

たいしょう [0] 【対照】 (名)スル
(1)比べ合わせること。照らし合わせること。「比較―する」「―表」
(2)〔contrast〕
二つのものの相違点が著しく際立っていること。コントラスト。「―の妙を示す」

対照実験

たいしょうじっけん [5] 【対照実験】
一つの対象に対するある条件の影響を明らかにしようとする実験(本実験)を行う際,目的とする条件以外は本実験と同じ条件で行う実験。両実験結果を比較検討することにより,その条件の影響が明らかになる。

対照法

たいしょうほう [0] 【対照法】
修辞法の一。相反する事物あるいは相違のはなはだしい物どうしを並べ合わせることによって,印象を鮮明にしたり,文章を美しく飾ったりする方法。「月は東に日は西に」の類。

対照的

たいしょうてき [0] 【対照的】 (形動)
二つのものの相違点が著しく際立ってみえるさま。「―な性格の兄弟」

対照言語学

たいしょうげんごがく [7] 【対照言語学】
〔contrastive linguistics〕
二つ以上の言語を,系統と無関係に比べてその異同点を明らかにする言語学の一分野。系統に縛られていた従来の比較言語学よりも対象が自由に広げられるため,特に二言語併用,機械翻訳,外国語教育などの応用言語学的側面においてめざましい成果をあげている。

対物

たいぶつ [0] 【対物】
物,または物件に対すること。「―保険」

対物レンズ

たいぶつレンズ [5] 【対物―】
顕微鏡・望遠鏡などの光学器械で,物体から来た光が最初に結像するレンズ。
→接眼レンズ

対物レンズ

たいぶつ【対物レンズ】
an object lens.

対物信用

たいぶつしんよう [5] 【対物信用】
質権・抵当権など,担保に提供される物を基礎とする信用。
⇔対人信用

対物担保

たいぶつたんぽ [5] 【対物担保】
⇒物的担保(ブツテキタンポ)

対物鏡

たいぶつきょう [0] 【対物鏡】
望遠鏡で対物レンズに代わって用いる反射鏡。

対生

たいせい [0] 【対生】 (名)スル
植物の葉が一つの節に一対生ずること。二輪生。
→互生(ゴセイ)
→輪生
→葉序

対生の

たいせい【対生の】
《植》opposite <leaves> .→英和

対生成

ついせいせい [3] 【対生成】
〔物〕 素粒子の反応で,ある粒子とその反粒子とが同時に発生する現象。例えば,光子から電子・陽電子対が生成される。

対症

たいしょう [0] 【対症】
疾病の,種々の症状に対すること。

対症療法

たいしょう【対症療法】
《医》allopathy;→英和
symptomatic treatment.

対症療法

たいしょうりょうほう [5] 【対症療法】
(病気の原因に対して行う療法でなく)表面にあらわれた種々の症状に対して適切な処置を行なって患者の苦痛を除くことを主眼とした治療法。
⇔原因療法

対症的

たいしょうてき [0] 【対症的】 (形動)
(1)表面にあらわれた症状を抑えるだけの治療をほどこすさま。「―な療法」
(2)根本的な問題や原因を放置して,表面的に処理しようとするさま。「―な解決法にすぎない」

対碁

たいご [0] 【対碁】
囲碁で,腕前が対等であること。

対称

たいしょう【対称】
symmetry.→英和
〜的 symmetrical.

対称

たいしょう [0] 【対称】
(1)互いに対応してつりあうこと。相称。
(2)〔文法〕「二人称」に同じ。
(3)〔数〕
〔symmetry〕

 (ア)(点対称)二点 P,Q が点 O に関して対称とは,この二点を結ぶ線分 PQ が O によって二等分されること。すなわち,P,Q は O を通る一つの直線上にあって,O に関して反対側で,O から等距離にあること。点 O を対称の中心という。
 (イ)(線対称)二点 P,Q が直線 � に関して対称とは,線分 PQ が � によって垂直に二等分されること。� を対称軸という。
 (ウ)(面対称)空間の二点 P,Q が平面αに関して対称とは,線分 PQ がαによって垂直に二等分されること。αを対称面という。
 (エ)(対称な図形)二点 P,Q が点 O に関して対称な時,Q を O に関する P の対称点といい,図形 F の点の,O に関する対称点全体のつくる図形を,O に関して F と対称な図形という。特に,図形 F の任意の点の,O に関する対称点がまた F の点である時,図形 F は点 O に関し対称であるという。線対称,面対称についても同様の言い方をする。平面図形の場合には,点 O に関して対称とは,O を中心として一八〇度回転すれば重なることであり,直線 � に関して対称とは,� を折り目として折り返した時,重なることである。
(4)結晶で,ある直線上の一点,または一つの平面を隔てて回転・反射・逆転・回転反射などの操作を施しても,前と同じ面・頂点,稜などに一致すること。

対称代名詞

たいしょうだいめいし [7] 【対称代名詞】
代名詞の一。話し手が聞き手を指し示すのに用いるもの。「あなた」「きみ」「なんじ」の類。二人称代名詞。

対称図形

たいしょうずけい [5] 【対称図形】
図形自身が点対称,あるいは線対称,あるいは面対称のもの。例えば平行四辺形(点対称),等脚台形(線対称),球(面対称)など。

対称式

たいしょうしき [3] 【対称式】
式の中の任意の二つの文字を入れ替えても,その値が変わらない整式。例えば �²+�²+�², ��+��+�� など。

対称律

たいしょうりつ [3] 【対称律】
�=� ならば �=� という性質。� が � とある関係にあるならば,� も � とその関係にあるということ。

対称性

たいしょうせい [0] 【対称性】
〔物〕 物理系に座標変換などの変換を行うとき,系を支配する基本法則の形が変わらなければ,系はその変換に対して,対称性あるいは不変性をもつという。対称性は物理量の保存則と強く結びついており,例えば,運動量,エネルギーの保存則は,それぞれ座標系の平行移動,時間のずらしに対する対称性に基づく。

対称的

たいしょうてき [0] 【対称的】 (形動)
物の形や配列に対称がとれているさま。

対空

たいくう [0] 【対空】
(飛行機などによる)空からの攻撃に対すること。「―射撃」「―砲火」「―ミサイル」

対空射撃[砲火]

たいくうしゃげき【対空射撃[砲火]】
anti-aircraft fire.

対立

たいりつ【対立】
opposition.→英和
〜する be opposed <to> ;be confronted <with> .〜した opposing[rival] <opinions> .

対立

たいりつ [0] 【対立】 (名)スル
二つの反対の立場にあるものが並び立っていること。互いに相いれないものが向かい合っていること。対峙(タイジ)。「―候補」「意見が―する」

対立因子

たいりついんし [5] 【対立因子】
「対立遺伝子」に同じ。

対立形質

たいりつけいしつ [5] 【対立形質】
対立遺伝子に支配される,対になった表現型。例えばエンドウの花の色の紫と白など。

対立節

たいりつせつ [4] 【対立節】
一文中で意味の上で独立しつつ,互いに対立の関係にある節。「花が咲き,鳥が歌う」における「花が咲き」と「鳥が歌う」の類。

対立遺伝子

たいりついでんし [6] 【対立遺伝子】
同一の遺伝子座に属しながら DNA 塩基配列に差の生じた変異体。対立因子。

対等

たいとう【対等】
equality.→英和
〜の equal.→英和
〜に[の]on equal terms;on an equal footing.

対等

たいとう [0] 【対等】 (名・形動)[文]ナリ
二つの物事の間に上下・優劣のない・こと(さま)。同等。「―の立場にある」「―に戦う」「―な関係を保つ」

対策

たいさく [0] 【対策】
(1)相手の出方,事件の様子などに応じて立てる処理の手段。「―を講ずる」「―をたてる」
(2)〔策問に対(コタ)える意〕
律令制下の官吏登用試験。出題に漢文で答える試験,またその答案。

対策を講じる

たいさく【対策を講じる】
take (counter-)measures to meet[cope with] <the situation> .

対米関係

たいべい【対米関係】
relations with America.対米貿易 <Japanese> trade with America.対米輸出 the exports to America.

対置

たいち [1][0] 【対置】 (名)スル
対照するように置くこと。相対して位置させること。「修正案を―する」

対義語

ついぎご [0] 【対義語】
⇒たいぎご(対義語)

対義語

たいぎご [0] 【対義語】
同一の言語のなかで,その持つ意味が反対の関係にある語。「出席⇔欠席」のように中間の段階が考えられないもの,「大きい⇔小さい」のように中間の段階のあるもの,「親⇔子」のように両者が相互関係にあるものなどがある。反義語。反意語。反対語。対語。アントニム。
⇔同義語

対者

たいしゃ [1] 【対者】
働きかけをする対象の人。相手。

対聯

たいれん [0] 【対聯】
⇒ついれん(対聯)

対聯

ついれん [0] 【対聯】
対になっている掛軸。

対自

たいじ [0] 【対自】
〔哲〕
〔(ドイツ) für sich〕
存在者が自己自身を対象化する自覚的在り方。ヘーゲル弁証法の一契機。向自。フュール-ジッヒ。
→即自

対華

たいか [0][1] 【対華】
「対中華民国」の意。

対華二十一箇条要求

たいかにじゅういっかじょうようきゅう 【対華二十一箇条要求】
⇒二十一箇条要求

対華非干渉運動

たいかひかんしょううんどう 【対華非干渉運動】
1927年(昭和2),中国国民党の北伐戦争に際し田中内閣が出兵したことに反対し,非干渉を要求した労働・農民団体の運動。

対蝶

むかいちょう ムカヒテフ [2] 【対蝶】
蝶二つを抱き合わせるようにした丸紋。

対観表

たいかんひょう タイクワンヘウ [0] 【対観表】
新約聖書で,共観福音書の並行記事を比較対照して読むことができるようにした一覧表。シノプシス。

対角

たいかく [1] 【対角】
四辺形で互いに向かい合う角。あるいは三角形の一辺に対して向かい合った角。

対角

たいかく【対角】
《数》the opposite angle.‖対角線 a diagonal (line).対角線上に diagonally.

対角線

たいかくせん [0][4] 【対角線】
多角形で,隣り合わない二頂点を結ぶ線分。また,多面体で,同じ面上にない二つの頂点を結ぶ線分。

対訳

たいやく [0] 【対訳】 (名)スル
原文に並べて,その訳文を示すこと。また,その書。「羅葡日(ラポニチ)―辞書」

対訳

たいやく【対訳】
a translation (printed side by side) with the original.→英和

対話

たいわ [0] 【対話】 (名)スル
双方向かい合って話をすること。また,その話。「―しようと努める」「親子間の―」

対話

たいわ【対話】
(a) dialogue;(a) conversation.→英和
対話体 <written in> dialogue.

対話劇

たいわげき [3] 【対話劇】
せりふのやり取りの妙味を中心にした劇。近代劇の大部分はこの傾向をもつ。

対話編

たいわへん [3][0] 【対話編】
対話形式で書かれた作品。プラトンの主要な著作の三十余編をさしていうことが多い。

対話者

たいわしゃ [3] 【対話者】
(1)対話をする人。
(2)〔法〕 直ちに意思表示を了知できる状態にある者。電話の相手なども含む。
⇔隔地者

対語

たいご [0] 【対語】
(1)漢語の熟語で,相対する概念の語を並べたもの。「夫婦」「開閉」「曲直」など。
(2)「対義語(タイギゴ)」に同じ。
(3)向かい合って話すこと。対談。

対語

ついご [0] 【対語】
「対語(タイゴ){(1)(2)}」に同じ。

対談

たいだん [0] 【対談】 (名)スル
二人の人が向かい合って話し合うこと。「楽しく―する」

対談する

たいだん【対談する】
talk <with> ;→英和
have a talk[an interview] <with> .

対論

たいろん [0] 【対論】 (名)スル
双方が相対して議論すること。また,その議論。「公の場で両者を―させる」

対象

たいしょう [0] 【対象】
(1)はたらきかけの目標や目的とするもの。めあて。「成人を―とした映画」
(2)〔哲〕
〔英 object; (ドイツ) Gegenstand〕
意識・感覚・行動などの作用が向かうもの。主体の作用に対してその目標や相関者となる実在。客体(客観)とほぼ同義。

対象

たいしょう【対象】
an object <of> .→英和

対象化

たいしょうか [0] 【対象化】 (名)スル
(1)あるものを認識するために,一定の意味を持った対象としてはっきり措定(ソテイ)すること。
(2)自己の主観内にあるものを客観的な対象へと具体化し,外にあるものとして取り扱うこと。反省。

対象言語

たいしょうげんご [5] 【対象言語】
〔論〕
〔object language〕
意味論において,言語について論じる場合,対象として語られる言語のことをいう。この対象言語について語る言語はメタ言語(高次言語)と言われる。例えば英語の文法について日本語で論じるとき,英語は対象言語,日本語はメタ言語である。

対象関係論

たいしょうかんけいろん [7] 【対象関係論】
自我と対象との関係のあり方の特徴を重視して人間の精神現象を理解しようとする精神分析理論の一つ。

対質

たいしつ [0] 【対質】 (名)スル
〔法〕 証拠調べをするのに被告人・証人などを相対させて尋問すること。対質尋問。「証人相互を―させる」

対趾足

たいしそく [3] 【対趾足】
鳥の足指(趾)のうち,第二・三趾が前方に,第一・四趾が後方にむくもの。キツツキ・カッコウ・オウム類に見られる。第一・二趾が後方にむく場合を変対趾足という。

対蹠

たいせき [0] 【対蹠】
⇒たいしょ(対蹠)

対蹠

たいしょ [1] 【対蹠】
〔「たいせき(対蹠)」の慣用読み。「足の裏を互いに合わせる」意から〕
全く反対であること。正反対。

対蹠地

たいせきち【対蹠地】
the antipodes.

対蹠的

たいしょてき [0] 【対蹠的】 (形動)
全く正反対であるさま。対照的。「―な考え方」「―な立場」

対軸

ついじく [0] 【対軸】
「対幅(ツイフク)」に同じ。

対辺

たいへん [1] 【対辺】
四辺形では向かい合った辺。三角形では一つの角に相対する辺。

対辺

たいへん【対辺】
《数》the opposite side.

対酌

たいしゃく [0] 【対酌】 (名)スル
向かい合って酒をくみかわすこと。対飲。「丸顔の男と相―して/社会百面相(魯庵)」

対陣

たいじん [0] 【対陣】 (名)スル
相手と向かい合って陣をとること。「彼我―すること既に半歳/此一戦(広徳)」

対陣する

たいじん【対陣する】
face each other.

対震

たいしん [0] 【対震】
地震に対応すること。「―装置」

対露

たいろ [0][1] 【対露】
「対ロシア(露西亜)」の意。

対露同志会

たいろどうしかい 【対露同志会】
1903年(明治36)に結成され,対露開戦を主張した国家主義団体。

対露非干渉運動

たいろひかんしょううんどう 【対露非干渉運動】
1921(大正10)〜22年,ロシアに生まれた革命政権に対する日米英仏の干渉戦争に反対して行われた労働・農民団体の運動。

対面

トイメン [1] 【対面】
〔中国語〕
麻雀で,自分の座席の正面向かい側をいう。また,その座席の人。

対面

たいめん [0] 【対面】 (名)スル
(1)顔を合わせること。面会すること。「一〇年ぶりに―する」
(2)互いに向かい合うこと。

対面

たいめ 【対面】
「たいめん」の撥音「ん」の無表記。「仲純の君おはしければ,―して御物語し給ふ/宇津保(俊蔭)」

対面する

たいめん【対面する】
see;→英和
meet;→英和
interview.→英和
対面交通 facing traffic.

対面三重

たいめんさんじゅう [5] 【対面三重】
歌舞伎の下座(ゲザ)音楽の一。「曾我の対面」で,五郎・十郎の出に用いる三重。

対面交通

たいめんこうつう [5] 【対面交通】
歩道と車道の区別がない道路で歩行者は右側を車両は左側を通るため,それぞれが道路の同じ側で向かい合うこと。また,その交通方法。

対頂角

たいちょうかく タイチヤウ― [3] 【対頂角】
二直線が交わってできる四つの角のうち,向かい合っている二組みの角。対頂角は互いに等しい。
対頂角[図]

対頂角

たいちょうかく【対頂角】
《数》vertical angles;vertically opposite angles.

対顔

たいがん [0] 【対顔】
顔を合わせること。対面。

対飲

たいいん [0] 【対飲】 (名)スル
向かい合って酒を飲むこと。

対馬

たいま [0] 【対馬】
(1)将棋で,平手(ヒラテ)のこと。
(2)将棋の力が同じ程度であること。

対馬

つしま 【対馬】
(1)旧国名の一。対馬全島にあたる。対州(タイシユウ)。
(2)九州と朝鮮半島との間にある島。長崎県に属し,上島(カミシマ)と下島(シモジマ)に分かれる。全島山がちで,主産業は漁業。

対馬伊呂波

つしまいろは [5] 【対馬伊呂波】
五十音の異名。
〔対馬の国の人がこれによって梵音を伝えたということからいう〕

対馬山猫

つしまやまねこ [4] 【対馬山猫】
長崎県対馬に生息する野生ネコ。ベンガルヤマネコの亜種とされる。イエネコよりひとまわり大きく,小動物を捕食。氷河期に朝鮮半島から渡来して対馬に隔離されたと考えられ生物地理学的に貴重な種。生息数は一〇〇頭未満。天然記念物。

対馬海峡

つしまかいきょう 【対馬海峡】
対馬と壱岐との間の海峡。対馬海峡東水道。広義には朝鮮海峡(対馬海峡西水道)を含めていう。

対馬海流

つしまかいりゅう 【対馬海流】
対馬海峡を通過する暖流。南西諸島沖で分流した黒潮が日本海に流れ込んだもの。

対馬焼

つしまやき [0] 【対馬焼】
対馬で焼いた陶器。増田焼・志賀焼など。対州窯。

対馬砥

つしまど [3] 【対馬砥】
対馬から産出する砥石(トイシ)。かみそりの研ぎ出しに使う。むしくいど。

対馬読み

つしまよみ [0] 【対馬読み】
文字を呉音で読むこと。

対馬貂

つしまてん [4] 【対馬貂】
テンの一亜種。長崎県対馬に生息する。天然記念物。

対馬音

つしまおん [3] 【対馬音】
呉音(ゴオン)の別名。欽明天皇の時,百済(クダラ)の尼の法明が対馬国に来て,呉音を用いて維摩(ユイマ)経を読んだという言い伝えによる。つしまごえ。

寿

ことぶき【寿】
congratulations (祝い);a long life (長寿).

寿

じゅ [1] 【寿】
とし。年齢。「百歳の―を保つ」

寿

ことほぎ [4] 【言寿ぎ・言祝ぎ・寿】
言葉によって祝福すること。ことぶき。ことほがい。「ことごとしきわざはえものせず,―をぞさまざまにしたる/蜻蛉(下)」

寿

ことぶき [2] 【寿】
(1)めでたいこと。
(2)めでたいことを祝うこと。また,祝いの言葉や儀式。ことほぎ。「すこし聞かせよや。われ―せむ/源氏(初音)」
(3)いのち。また,いのちの長いこと。長命。長寿。[名義抄]

寿々木米若

すずきよねわか 【寿々木米若】
(1899-1979) 浪曲師。新潟県生まれ。本名,藤田松平。「佐渡情話」で一世を風靡した。

寿き

ほき 【祝き・寿き】
ことほぐこと。
→ほく(祝)

寿き歌

ほきうた 【祝き歌・寿き歌】
〔後世「ほぎうた」とも〕
祝ってよむ歌。ことほぐ歌。「こは―の片歌なり/古事記(下)」

寿く

ほ・く 【祝く・寿く】 (動カ四)
〔後世「ほぐ」とも〕
(1)よい結果を期待して,祝い言を唱える。ことほぐ。「焼大刀のかど打ち放ちますらをの―・く豊御酒(トヨミキ)に我酔(エ)ひにけり/万葉 989」
(2)呪言を述べて神意をうかがう。「乃ち矢を取りて,―・きて曰(ノタマ)はく/日本書紀(神代下訓)」

寿く

ことぶ・く [3] 【寿く】 (動カ五[四])
〔「ことほぐ」の転〕
祝う。喜びをいう。「新暦の春を―・く/ふところ日記(眉山)」

寿ぐ

ことほ・ぐ [3] 【言祝ぐ・寿ぐ】 (動ガ五[四])
〔上代は「ことほく」〕
言葉で祝福する。祝いの言葉を述べて,幸運を祈る。「新春を―・ぐ」「天つ奇(クス)し護言(イワイゴト)をもちて―・き鎮め白(マオ)さく/祝詞(大殿祭)」

寿の門松

ねびきのかどまつ 【寿の門松】
浄瑠璃。世話物。近松門左衛門作。1718年大坂竹本座初演。本名題「山崎与次兵衛寿門松」。元禄(1688-1704)頃踊り唄にうたわれた山崎与次兵衛と遊女吾妻の恋を脚色したもの。

寿ひ

ほかい ホカヒ 【寿ひ・祝ひ・賀ひ】
〔後世「ほがひ」とも〕
(1)ことほぎ。ほぐこと。「大殿―/延喜式(宮内省)」
(2)「乞児(ホカイヒト)」の略。

寿ふ

ほか・う ホカフ 【寿ふ・祝ふ】 (動ハ四)
〔動詞「ほく」に継続の助動詞「ふ」の付いたもの。後世「ほがう」とも〕
ことほぐ。いわう。ほく。[新撰字鏡(享和本)]

寿像

じゅぞう [0] 【寿像】
生前に作っておくその人の像。

寿冢

じゅちょう [0] 【寿冢】
「じゅぞう(寿蔵)」に同じ。

寿命

じゅみょう [0] 【寿命】
(1)生物のいのち。生命の長さ。命数。「―が尽きる」
(2)物が使用にたえる期間。「このテレビはもう―だ」
(3)素粒子や原子核,分子やイオン・遊離基などが,ある特定の状態にとどまっている時間。一般には平均寿命をさす。

寿命

じゅみょう【寿命】
life (span);→英和
the span of life.〜が長い(短い) be long-(short-)lived.〜で死ぬ die a natural death.〜を縮める shorten one's life.‖平均寿命 the average span of life.

寿域

じゅいき [1] 【寿域】
(1)よく治まった世。
(2)長寿の境。

寿塔

じゅとう [0] 【寿塔】
生前に建てておく塔婆。

寿夭

じゅよう [0] 【寿夭】
長寿と夭折(ヨウセツ)。「富貴―我に於て何かあらん/欺かざるの記(独歩)」

寿宴

じゅえん [0] 【寿宴】
長寿の祝いの酒宴。

寿星

じゅせい [0] 【寿星】
竜骨座のアルファ星カノープスの漢名。中国周代,わずかの間地平線に現れることから,吉瑞としてこれをまつった。南極星。老人星。

寿星桃

じゅせいとう [2] 【寿星桃】
モモの一品種。中国原産。唐桃。西王母。花杏(ハナアンズ)。

寿春

じゅしゅん [0] 【寿春】
春をことほぐこと。新春を祝うこと。年賀状に書くことば。

寿永

じゅえい 【寿永】
年号(1182.5.27-1184.4.16)。養和の後,元暦の前。安徳・後鳥羽天皇の代。

寿狂言

ことぶききょうげん [5] 【寿狂言】
江戸三座で創立当時に当たりをとった歌舞伎狂言。中村座の「猿若」,市村座の「海道下り」,森田座の「仏舎利(ブツシヤリ)」など。座の創立記念興行などに記念劇として上演された。家狂言。

寿福

じゅふく [1][0] 【寿福】
いのち長くしあわせなこと。福寿。

寿福寺

じゅふくじ 【寿福寺】
鎌倉市扇ヶ谷にある臨済宗建長寺派の寺。鎌倉五山の一。山号亀谷山。1200年北条政子の発願で建立。開山は栄西。

寿老

じゅろう [0] 【寿老】
命の長いこと。長寿の老人。

寿老人

じゅろうじん [2] 【寿老人】
七福神の一。長寿を授ける神。長頭で,鹿を連れ,巻物を先につけた杖(ツエ)を持つ。中国宋代の人物の偶像化ともいわれる。福禄寿との混同がある。南極老人。

寿考

じゅこう [0] 【寿考】
〔「考」は老人の意〕
長寿。長命。

寿草

ことぶきぐさ [4] 【寿草】
フクジュソウの異名。

寿蔵

じゅぞう [0] 【寿蔵】
生前に作っておく墓。寿冢(ジユチヨウ)。寿陵。

寿衣

じゅい [1] 【寿衣】
死者に着せる着物。経帷子(キヨウカタビラ)。

寿詞

よごと [1] 【寿詞・吉言】
(1)天皇の治世が長く栄えるようにと祝う言葉。賀辞。「巨勢大臣をして―奉らしめて曰さく/日本書紀(孝徳訓)」
(2)祈願の言葉。「―を放ちて起ち居,泣く泣くよばひ給ふ事/竹取」

寿詞

じゅし [1] 【寿詞】
賀寿の意を述べた詩歌や文章。よごと。

寿賀

じゅが [1] 【寿賀】
長寿の祝い。賀寿。

寿量品

じゅりょうぼん ジユリヤウ― 【寿量品】
「法華経」の第一六品。全品中の中心的なもの。釈迦が永遠の仏であり,その死は方便であったことを明らかにしようとする。如来寿量品。

寿限無

じゅげむ 【寿限無】
古典落語の一。「寿限無寿限無」に始まるめでた尽くしの長い名前によって起こる笑いを主題としたもの。前座咄(バナシ)の代表的なもの。

寿陵

じゅりょう [0] 【寿陵】
「じゅぞう(寿蔵)」に同じ。

寿齢

じゅれい [0] 【寿齢】
長い命。長寿。ながいき。

ふう [1] 【封】
(1)封筒・容器などが,開いたり,不法に開けられたりしないように閉じること。また,その閉じた部分。「缶に―をする」「手紙の―を切る」
(2)封じ目につけるしるし。「〆」「封」「緘」など。

ふ 【封】
(1)封戸(フコ)。食封(ジキフ)。「千戸の御―をえさせたまへば/大鏡(道長)」
(2)封印。ふう。「―ヲツクル/日葡」

ふう【封】
a seal.→英和
〜をする(切る) (un)seal <a letter> .

封じ

ふうじ [0] 【封じ】
封ずること。おさえつけて,活動できないようにすること。多く,他の語と複合して用いられる。「口―」「虫―」

封じる

ほう・じる [0][3] 【封じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「封ずる」の上一段化〕
「封ずる」に同じ。「諸侯に―・じる」

封じる

ふうじる【封じる】
seal <a letter,a person's lips> ;→英和
enclose <a picture> ;→英和
blockade <a harbor> ;→英和
《野》throttle <the bats> .→英和

封じる

ふう・じる [0][3] 【封じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「封ずる」の上一段化〕
「封ずる」に同じ。「退路を―・じる」

封じ手

ふうじて [0][3] 【封じ手】
(1)将棋・囲碁などの対局で,勝負がさしかけや打ちかけになる時,その日の最後になる手を打たずに紙に書き,再開時まで封をしておくこと。また,その手。
(2)武術などで,禁じられている技。禁手。

封じ文

ふうじぶみ [3][0] 【封じ書・封じ文】
封をした手紙。封書。

封じ書

ふうじぶみ [3][0] 【封じ書・封じ文】
封をした手紙。封書。

封じ目

ふうじめ [0][4] 【封じ目】
封をした所。

封じ袋

ふうじぶくろ [4] 【封じ袋】
封筒のこと。

封じ込む

ふうじこむ【封じ込む】
confine;→英和
enclose.→英和
封じ込め政策 a containment policy.

封じ込め

ふうじこめ [0] 【封じ込め】
封じ込めること。「―作戦」

封じ込める

ふうじこ・める [5] 【封じ込める】 (動マ下一)[文]マ下二 ふうじこ・む
(1)中に封じる。とじこめて外に出られないようにする。「岩屋に―・める」「悪霊を―・める」
(2)相手の活動・行動などをおさえこむ。「民衆の声を―・める」

封じ込め政策

ふうじこめせいさく [6] 【封じ込め政策】
〔containment policy〕
1949〜52年にアメリカがとった対ソ政策。自由主義諸国の団結により,共産主義勢力を既存勢力範囲に封じ込めておこうとしたもの。

封ず

ふん・ず 【封ず】 (動サ変)
〔「ふうず(封)」の転〕
「封ずる{(1)}」に同じ。「御文,いとよく―・じてあり/宇津保(国譲下)」

封ずる

ほう・ずる [3][0] 【封ずる】 (動サ変)[文]サ変 ほう・ず
(1)領地を与えて,支配者とする。「宗室と言ふを以て王に―・ず/今昔 9」
(2)とじる。ふうじる。「窓の梅の北面は雪―・じて寒し/狂言・岡太夫」

封ずる

ふう・ずる [0][3] 【封ずる】 (動サ変)[文]サ変 ふう・ず
(1)封じ目や出入り口をふさぐ。封をする。「密書を―・じて使者に託す」「港を―・ずる」
(2)人を制して自由に動けないようにする。「口を―・ずる」「利き手を―・ずる」「批判の声を―・ずる」
(3)神仏の力によって,物の怪(ケ)などを閉じ込めたりおさえつけたりする。「心に竜の声とどむる符を作りてこれを―・じてけり/十訓 10」
(4)禁止する。「承はればお宿への使ひは―・じてあるとやら/歌舞伎・天衣紛」

封事

ほうじ [1] 【封事】
⇒ふうじ(封事)

封事

ふうじ [1] 【封事】
密封して直接君主に差し出す意見書。「各(オノオノ)―を上(タテマツ)つて,以て得失を陳ぶ/続紀(天平宝字三)」

封侯

ほうこう [0] 【封侯】
諸侯に封ずること。

封侯福禄

ほうこうふくろく 【封侯福禄】
画題の一つ。仕官・昇進を慶賀し,封侯福禄の音をもつ虫獣,蜂(封)・猿猴(侯)・蝙蝠(福)・鹿(禄)を描いたもの。

封入

ふうにゅう [0] 【封入】 (名)スル
(1)封筒などに入れて封をすること。また,同封すること。「写真を―する」
(2)封じ込めること。「電球にアルゴンガスを―する」

封入する

ふうにゅう【封入する】
enclose <a picture in a letter> .→英和
封入物 an enclosure.→英和

封内

ほうない [1] 【封内】
領土のうち。領内。ほうだい。

封内

ほうだい [0] 【封内】
⇒ほうない(封内)

封冊

ほうさく [0] 【封冊】
王侯に封ずるということを書いた天子の詔書。

封切

ふうきり【封切】
(a) release (映画).→英和
〜する release <a film> .‖封切館 a first-runner.

封切

ふうきり [0] 【封切(り)】 (名)スル
(1)〔封を切る意から〕
物事のし始め。
(2)〔「ふうぎり」とも〕
新作または輸入した映画を,初めて上映して一般に見せること。

封切り

ふうきり [0] 【封切(り)】 (名)スル
(1)〔封を切る意から〕
物事のし始め。
(2)〔「ふうぎり」とも〕
新作または輸入した映画を,初めて上映して一般に見せること。

封切館

ふうきりかん [4] 【封切館】
封切りの映画を上映する映画館。
→二番館

封印

ふういん【封印】
a seal.→英和
〜する(を破る) (un)seal.

封印

ふういん [0] 【封印】 (名)スル
(1)その物の使用や開閉を禁ずるために,封じ目に印を押したり証紙を貼りつけること。また,その印や証紙。「遺言状に―する」
(2)〔法〕 公務員が,有体動産に対して,その現状の変更を禁止する処分として職印を押した標識を施すこと。また,その標識。

封印切

ふういんきり 【封印切】
浄瑠璃「冥途の飛脚」の中巻,忠兵衛が梅川を身請けするために為替金の封印を切る場面の通称。

封印木

ふういんぼく [3] 【封印木】
古生代石炭紀に栄えた巨大な木本性シダ植物。茎は円柱状で,葉の落ちた跡が縦に並ぶ。石炭の主な原木の一。シギラリア。

封印破棄罪

ふういんはきざい 【封印破棄罪】
公務員の施した封印,差し押さえの標示を損壊し,またはその他の方法で標示を無効にする罪。

封国

ほうこく [0] 【封国】
諸侯に領地を分与すること。また,諸侯の領地。

封土

ほうど [1] 【封土】
(1)「ふうど(封土)」に同じ。
(2)奉仕義務の代償として主君から臣下に与えられた土地。封地。

封土

ふうど [1] 【封土】
古墳をおおう盛り土。人工のものばかりでなく,自然の地形を利用した場合をもいう。ほうど。

封地

ほうち [1] 【封地】
諸侯が封ぜられた土地。封土。

封境

ほうきょう [0] 【封境・封疆】
領土のさかい。国境。

封建

ほうけん [0] 【封建】 (名)スル
〔封土を分け諸侯を建てる意〕
皇帝・天子・王などが,直属の公領以外の土地を諸侯などに分け与え領有させること。また,その制度。西洋では,主君が封土を与え,臣下が軍役奉仕を誓うという双務契約にもとづく主従関係。フューダリズム。「抑党与を―するの事は敵の侵入防ぐに利ありと/日本開化小史(卯吉)」

封建主義

ほうけんしゅぎ [5] 【封建主義】
封建社会を律し,また,その社会で正しいものとして守られた理念的な性格を帯びた考え方・やり方。上位の者が下位の者に対して絶対的権力をもち,下位の者を従わせていくやり方。

封建制

ほうけんせい [0] 【封建制】
(1)天子が,直轄領以外の土地を諸侯に分与し,諸侯はそれぞれ領内の政治の全権を掌握する国家統治の制度。中国,周代に行われた。
⇔郡県制度
(2)封土の授与と軍務の奉仕に基づいた主君と家臣との間の主従関係が,国王・領主・家臣に至る社会の支配者層内部に階層的にみられる政治制度。中世ヨーロッパに典型的。
(3)土地の支配者である領主が地代徴収や経済外的強制により,直接生産者である農民を身分的に支配する関係を基盤とする体制。
(4)人的階層制に基づいて社会秩序や生活が規定され,主従関係・外的権威の尊重や身分的・一方的な支配を基盤として成立している体制。

封建地代

ほうけんちだい [5] 【封建地代】
封建領主が経済外的な強制力によって農民から収奪する地代。農業生産力の発展段階に応じて,労働地代・生産物地代・貨幣地代に分けられる。

封建時代

ほうけんじだい [5] 【封建時代】
封建制が政治・社会の中心体制であった時代。日本では鎌倉時代から明治維新まで,ヨーロッパでは九世紀頃から一五世紀頃までをさすのが普通。

封建的

ほうけんてき [0] 【封建的】 (形動)
封建制に特有の傾向があるさま。個人の自由・権利よりも上下の人間関係を重んずるさまや,上の者が下の者に対して強圧的であるさまなどをいう。「―な風習」「―なおやじ」

封建的な

ほうけん【封建的な】
feudal;→英和
feudalistic;conservative (保守的な).→英和
封建時代 the feudal age <in Japan> .封建制度[主義]feudalism.→英和

封建社会

ほうけんしゃかい [5] 【封建社会】
古代・中世・近代の三時代区分法において,古代社会の後に,土地の恩貸をめぐる人格的な主従・依存関係を基礎として生まれた中世の社会。

封建遺制

ほうけんいせい [5] 【封建遺制】
近代資本主義社会の中に残存している封建的な制度や慣習。

封戸

ほうこ [1] 【封戸】
⇒ふこ(封戸)

封戸

ふこ [1] 【封戸】
律令制で,食封(ジキフ)に充てられた課戸。また,食封の制度そのものをもいう。
→食封

封書

ふうしょ【封書】
a (sealed) letter.

封書

ふうしょ [0] 【封書】
封をした手紙。封状。

封殺

ふうさつ【封殺】
《野》a force-out.〜する force out.

封殺

ふうさつ [0] 【封殺】 (名)スル
(1)相手の動きを封じること。「敵の動きを―する」
(2)野球で,フォース-アウト。

封泥

ふうでい [0] 【封泥】
中国古代,文書や貴重品を収めた器物を封緘(フウカン)するために用いた粘土。柔らかいうちに官印や私印を押した。漢代に多い。

封爵

ほうしゃく [0] 【封爵】
諸侯に封じ官爵を授けること。また,その封土と爵位。

封状

ふうじょう [0] 【封状】
封をした手紙。封書。

封疆

ほうきょう [0] 【封境・封疆】
領土のさかい。国境。

封皮

ふうひ [1] 【封皮】
封をして上から覆うもの。また,封筒。

封禅

ほうぜん [0] 【封禅】
〔「封」は土を盛り壇を造って天を祀(マツ)ること。「禅」は地をならして山川を祭ること〕
中国古代に泰山で天子が行なった祭祀。

封筒

ふうとう [0] 【封筒】
書簡を封入する袋。封じ袋。状袋。

封筒

ふうとう【封筒】
an envelope.→英和
返信用封筒 a return envelope.

封結び

ふうむすび [3] 【封結び】
緒の結び方の一。手箱の緒などを結ぶ結び方で,他人が開けた場合にわかるように,巻数を覚えておいたり,特殊な結び目を作ったりする。

封緘

ふうかん [0] 【封緘】 (名)スル
手紙などの封をすること。封。「―して投函する」

封緘紙

ふうかんし [3] 【封緘紙】
貼って封をするための紙片。手紙・文書・包装などの封じ目に用いる。シール。

封緘葉書

ふうかんはがき [5] 【封緘葉書】
郵便書簡の旧称。

封締め

ふうじめ [0] 【封締め】
封書の封じ目に書く「〆」のしるし。

封蝋

ふうろう [0] 【封蝋】
瓶(ビン)などを密閉するときに用いる蝋状の物質。セラック・テレビン油・マグネシアなど樹脂質の混合物。封じ蝋。

封豕長蛇

ほうしちょうだ [1][1] 【封豕長蛇】
〔大きなイノシシと長いヘビの意〕
残忍かつ貪欲なもののたとえ。

封邑

ほうゆう [0] 【封邑】
封ぜられた領地。封土。封地。

封鎖

ふうさ【封鎖】
a blockade.→英和
〜する blockade;block up.〜を解く(破る) lift (break) the blockade.

封鎖

ふうさ [0] 【封鎖】 (名)スル
(1)とじて出入りまたは出し入れさせないこと。「道路を―する」「経済―」
(2)〔法〕 敵国または法的に重大な違反を行なった国の船舶に対し,領海内への出入りを海軍力によって遮断すること。海上封鎖。

封鎖人口

ふうさじんこう [4] 【封鎖人口】
出生と死亡のみを考慮して推計した地域人口。流入・流出の影響を計るために用いられる。

封鎖体系

ふうさたいけい [4] 【封鎖体系】
経済理論の上で,外国との取引がないものと仮定して国民経済の活動をとらえること。
⇔開放体系

封鎖経済

ふうさけいざい [4] 【封鎖経済】
一国の経済を,外国との貿易や資本移動を考慮に入れずにとらえたもの。
⇔開放経済

封鎖預金

ふうさよきん [4] 【封鎖預金】
金融機関に預けられている預貯金のうち,法令などにより引き出しが禁止されたもの。
→金融緊急措置令

せん [1] 【専】
(1)一つのことに集中すること。「体を丈夫にするのが―だよ/金色夜叉(紅葉)」
(2)ほしいままにすること。「其の心愈(イヨイヨ)―なれば,其の権力愈偏せざるを得ず/文明論之概略(諭吉)」

とうめ タウメ 【専】 (副)
〔「たくめ(専)」の転〕
もっぱら。「かれ汝―東の国を領(オサ)めよ/日本書紀(景行訓)」

専ら

もっぱら [0][1] 【専ら】
〔「もはら」の促音添加〕
■一■ (副)
他の事にかかわらないで,そのことだけをするさま。「最近は―史跡めぐりをしている」「今日は―向こうの言い分を聞いてきた」「―の噂だ」
■二■ (形動ナリ)
そのことに集中するさま。それを主とするさま。「ただそれ��にあたる事を勤むべき事―なり/仮名草子・伊曾保物語」
→専らにする

専ら

もっぱら【専ら】
[おもに]chiefly;mainly.→英和

専ら

もはら 【専ら】
■一■ (形動ナリ)
「もっぱら{■二■}」に同じ。「このごろ庭―に花ふりしきて海とむなりなむと見えたり/蜻蛉(下)」
■二■ (副)
(1)もっぱら。「―かくておはするに,かひなし/落窪 1」「怖畏謹慎の期をさすに,―季夏初秋の候にあたる/平家 5」「悪趣を以てすみかとし,―罪人を以て友とす/沙石(二・古活字本)」
(2)(下に打ち消しの表現を伴って)決して。全然。「―風やまで,いや吹きに,いやたちに/土左」「―,かかるあだわざなどし給はず/源氏(手習)」

専一

せんいつ [0] 【専一】
〔「せんいち」とも〕
(1)他の事を考えずに,ただ一つの事柄に心を注ぐこと。「学問を―にする」「御自愛―に願い上げます」
(2)第一であること。随一であること。「相伝―のものなりけるが/平家 10」

専一

せんいち [0] 【専一】
「せんいつ(専一)」に同じ。「唯もう勉強―で有る/魔風恋風(天外)」

専一に

せんいつ【専一に】
exclusively;→英和
devotedly.勤めを〜にする devote oneself to one's business.御自愛〜に Please be careful of your health.

専任

せんにん [0] 【専任】 (名)スル
もっぱらある一つの仕事だけを受け持つこと。また,その人。
⇔兼任
「―講師」

専任の

せんにん【専任の】
full-time <teacher> .

専使

せんし [1] 【専使】
ある事のために特別に派遣する使者。特使。「伊予国より―はせ来つて/太平記 22」

専修

せんじゅ [1] 【専修】
〔仏〕 一つの行法のみを修すること。多くは念仏を修すること。
⇔雑修(ザツシユ)

専修

せんしゅう [0] 【専修】 (名)スル
もっぱらある一つの事柄を習い修めること。専攻。「英文学を―する」
→せんじゅ(専修)

専修大学

せんしゅうだいがく 【専修大学】
私立大学の一。1880年(明治13)創設の夜間二年制の「専修学校」に起源を発し,1922年(大正11)大学令による大学に昇格,49年(昭和24)新制大学に移行。本部は東京都千代田区。

専修学校

せんしゅうがっこう [5] 【専修学校】
学校教育法で定める教育施設。職業や実生活に必要な能力の育成または教養の向上を図ることを目的とする。簿記・英会話・服飾・デザイン・電子技術など各種ある。

専修寺

せんじゅじ 【専修寺】
(1)三重県津市一身田町にある真宗高田派の本山。山号,高田山。1465年に一〇世真慧(シンエ)が{(2)}をここに移建したのに始まる。
(2)栃木県芳賀郡二宮町高田にある寺。専修阿弥陀寺。1225年親鸞が創建し,高弟真仏があとを継ぐ。1465年本寺は伊勢の津に移る。

専修寺派

せんじゅじは 【専修寺派】
真宗十派の一。真仏を派祖とし,専修寺を本山とする。
→高田派

専修念仏

せんじゅねんぶつ 【専修念仏】
ひたすら念仏だけを唱えること。主として法然流の念仏をいう。

専修科

せんしゅう【専修科】
<take> a special course.専修学校 a special (training) school.

専制

せんせい【専制】
despotism;→英和
autocracy.→英和
〜的 despotic;autocratic;arbitrary.→英和
‖専制君主 a despot;an autocrat.専制政治 despotic government;autocracy.

専制

せんせい [0] 【専制】 (名)スル
支配的立場にある者が独断でほしいままに事を行うこと。「諸藩各国に割拠し管内を―する/新聞雑誌 54」

専制君主

せんせいくんしゅ [5] 【専制君主】
専制政治を行う君主。

専制政治

せんせいせいじ [5] 【専制政治】
支配者と被治者とが完全に断絶していた前近代的社会において,国家の統治権を君主あるいは少数の者が独占し,かつ恣意的に行使する政治体制。専政。
→独裁政治

専務

せんむ [1] 【専務】
(1)もっぱらある任務に当たること。また,その任務。「外部との折衝を―とする」「―車掌」
(2)「専務取締役」の略。

専務取締役

せんむとりしまりやく [1][0][1][5] 【専務取締役】
株式会社の取締役の一。通常,社長を補佐して会社の全般的な管理業務を担当する。専務。

専務取締役

せんむ【専務取締役】
a managing[an executive]director.

専占

せんせん [0] 【専占】 (名)スル
自分一人で占有すること。ひとりじめ。

専売

せんばい [0] 【専売】 (名)スル
〔monopoly〕
(1)特定の者だけが独占販売すること。一手販売。「一手に輸入して―する」
(2)国が一定の目的で,特定の物品の販売を独占する制度。現行では塩とアルコールの二種があり,タバコの専売は1985年(昭和60)廃止された。

専売

せんばい【専売】
<government,state> monopoly;→英和
monopolization.〜する monopolize;→英和
make a monopoly <of> .‖専売特許 <obtain,apply for> a patent.専売品 monopoly goods.

専売公社

せんばいこうしゃ [5] 【専売公社】
日本専売公社の略称。日本たばこ産業株式会社の前身。

専売特許

せんばいとっきょ [5] 【専売特許】
(1)特許の旧称。
(2)ある人が特に得意としたり癖となっているやり方。おはこ。「その芸は彼の―だ」

専女

とうめ タウメ 【専女】
(1)老女。「おきな人一人,―一人/土左」
(2)老狐の異名。
→伊賀専女(イガトウメ)

専守防衛

せんしゅぼうえい [1] 【専守防衛】
他へ攻撃をしかけることなく,他から自己の領域が攻撃を受けたときに初めて,その領域周辺において自己を守るためにのみ武力を用いること。

専属

せんぞく [0] 【専属】 (名)スル
ある一つの会社・団体だけに所属し,他とは関係をもたないこと。「プロダクションに―する歌手」

専属の

せんぞく【専属の】
exclusive;→英和
attached.〜する belong exclusively <to> .

専属管轄

せんぞくかんかつ [5] 【専属管轄】
民事訴訟法上,公益的要求によって特定の裁判所にだけ認められた裁判管轄。専属裁判籍。

専当

せんとう [0] 【専当】
〔「せんどう」とも〕
(1)もっぱらその事に当たること。「大宰大弐吉備朝臣真備をしてその事を―せしむ/続紀(天平勝宝八)」
(2)荘官の一。荘園の領主から任命されて,荘園に関する実務をつかさどる者。
(3)寺院の雑務に従事する下役の僧侶。専当法師。「しら大衆・神人・宮仕・―みちみちて/平家 1」

専従

せんじゅう [0] 【専従】 (名)スル
ある一つのことにもっぱら従事すること。

専従の[組合の]

せんじゅう【専従の[組合の]】
full-time.専従者 a full-time union officer.

専従者

せんじゅうしゃ [3] 【専従者】
もっぱらそのことに従事している者。特に,組合専従者をいう。

専従者控除

せんじゅうしゃこうじょ [6] 【専従者控除】
個人事業者と生計を一にする配偶者その他の親族がその事業に専従した場合,事業者の所得から一定額を控除する税制上の制度。

専心

せんしん【専心】
〔副〕wholeheartedly;devotedly.〜…に当たる devote[apply]oneself to….

専心

せんしん [0] 【専心】 (名)スル
あることに心を集中させ熱心に行うこと。副詞的にも用いる。専念。「学問に―する」

専念

せんねん [0] 【専念】 (名)スル
(1)ある事に心を集中すること。もっぱらその事に励むこと。専心。「家業に―する」「たゆまずに研究を―に遣つてゐるから偉い/三四郎(漱石)」
(2)専修(センジユ)念仏のこと。

専念する

せんねん【専念する】
devote oneself <to> ;be absorbed <in> .

専恣

せんし [1] 【専恣・擅恣】
ほしいままにすること。専横。「人或は之を―の処分と云ふ/明六雑誌 6」

専意

せんい [1] 【専意】
あることだけに心を向けること。専心。

専担

せんたん [0] 【専担】 (名)スル
専門に担当すること。「政府にて―すべし/明六雑誌 17」

専擅

せんせん [0] 【専擅】 (名)スル
ほしいままに振る舞うこと。「其名を冒すは―に過ぎ/花柳春話(純一郎)」

専攻

せんこう [0] 【専攻】 (名)スル
ある特定の分野を専門に研究すること。また,その分野。「物理学を―している」

専攻

せんこう【専攻】
special study.〜する specialize[ <米> major] <in> ;→英和
make a special study <of> .‖専攻科 a postgraduate course.専攻科目 a subject of special study; <米> a major.

専攻科

せんこうか [0] 【専攻科】
特別の事項の教授・研究指導を目的とする課程。高校・大学に設置し,その卒業者または同等の学力を有する者を対象とする。
→別科

専政

せんせい [0] 【専政】
(1)統治者が独断で政治を行うこと。
(2)「専制政治」に同じ。

専断

せんだん【専断】
arbitrary decision.〜で arbitrarily;→英和
at one's own discretion.

専断

せんだん [0] 【専断・擅断】 (名・形動)スル[文]ナリ
自分だけの考えで物事を取り決める・こと(さま)。「―に取決め候は誠に相済まぬ事なれども/罪と罰(魯庵)」

専有

せんゆう [0] 【専有】 (名)スル
ある特定の人だけが所有すること。
⇔共有
「部屋を―する」

専有する

せんゆう【専有する】
monopolize;→英和
take sole possession <of> .専有権 monopoly.→英和

専有部分

せんゆうぶぶん [5] 【専有部分】
分譲マンションの各住戸部分など,区分所有権の目的である建物の部分。

専検

せんけん [0] 【専検】
旧制の「専門学校入学資格検定試験」の略。

専業

せんぎょう【専業】
a special occupation.…を〜とする specialize in….‖専業主婦(農家) a full-time housewife (farmer).

専業

せんぎょう [0] 【専業】
もっぱら一つの仕事を業とすること。また,専門とする事業・職業。

専業主婦

せんぎょうしゅふ [5] 【専業主婦】
就業せず,家事に専念する主婦。

専業農家

せんぎょうのうか [5] 【専業農家】
自家の農業所得のみで生計を営む農家。
⇔兼業農家

専権

せんけん [0] 【専権】
権力をほしいままにすること。擅権(センケン)。「政府の―横暴」

専横

せんおう [0] 【専横】 (名・形動)[文]ナリ
わがまま勝手に振る舞うこと。ほしいままであるさま。「―な振る舞い」

専横

せんおう【専横】
arbitrariness;→英和
despotism.→英和
〜な arbitrary;→英和
overbearing;despotic.

専決

せんけつ [0] 【専決】 (名)スル
その人だけの考えで決めること。「―事項」「市議会の委任によって,市長が―する」

専決処分

せんけつしょぶん [5] 【専決処分】
地方公共団体において,議会が議決すべき事項を,一定の場合に限り長が処理すること。

専照寺

せんしょうじ センセウ― 【専照寺】
福井市豊町にある真宗三門徒派の本山。山号,中野山。1290年如導が福井市大町に一宇を創建したのに始まる。初め専修寺と称したが,1396年現名に改称。1724年現在地に移転。

専用

せんよう [0] 【専用】 (名)スル
(1)ある特定の人だけが使用すること。
⇔共用
「マンション居住者が―する駐車場」
(2)ある特定の目的だけに使用すること。
⇔兼用
「自動車―の道路」
(3)特定の品物だけを使うこと。「外国の化粧品を―する」

専用

せんよう【専用】
<for a person's> exclusive use.〜の private;→英和
exclusive.→英和
‖自動車(自転車)専用道路 a driveway (bicycle path).社員専用 <掲示> Employees Only.

専用住宅

せんようじゅうたく [5] 【専用住宅】
居住のみを目的として建てられた住宅。居住専用住宅。
→併用住宅

専用使用権

せんようしようけん [6] 【専用使用権】
他人の登録商標を,設定行為で定められた範囲内で指定商品につき独占的に使用する権利。

専用回線

せんようかいせん [5] 【専用回線】
〔leased line〕
電気通信事業者から借りて専用に利用できる回線のうち,コンピューター以外の機器を接続する回線。コンピューター専用のものは特定通信回線と呼ぶ。

専用実施権

せんようじっしけん [7] 【専用実施権】
他人の特許発明・登録実用新案・登録意匠を,設定行為で定められた範囲内で業として独占的に実施する権利。

専科

せんか [1] 【専科】
ある分野を専門に学ぶ学科・課程。

専管

せんかん [0] 【専管】
一手に管轄すること。

専管水域

せんかんすいいき [5] 【専管水域】
沿岸国の排他的管轄権が及ぶ水域。
→排他的経済水域
→漁業水域

専管水域

せんかん【専管水域】
an exclusive fishing area.

専管租界

せんかんそかい [5] 【専管租界】
中国にあった,一国のみが専有していた租界。
⇔共同租界

専精

せんせい [0] 【専精】
■一■ (名)スル
精神を一つのことに集中すること。「爾後益々―して数多の訳説をもなし/蘭学事始」
■二■ (形動ナリ)
(1)精神を一つのことに集中するさま。「―にして勤勉なれば/西国立志編(正直)」
(2)物事にきわめてくわしいさま。「彼が諸術に―なることを知し/蘭学楷梯」

専行

せんこう [0] 【専行】 (名)スル
自分だけの判断で行うこと。また,勝手気ままに行うこと。「独断―」「独立の権力を―するを得可らず/明六雑誌 7」

専要

せんよう [0] 【専要】 (名・形動)[文]ナリ
きわめて重要な・こと(さま)。肝要。「此の機会党を引入るること―なり/もしや草紙(桜痴)」

専門

せんもん【専門】
a special(i)ty.〜の special;→英和
professional;→英和
technical.→英和
〜にやる specialize[ <米> major] <in> ;→英和
make a special study <of> .〜違いの out of one's line.‖専門医 a <an eye> specialist.専門学校 a special[professional]school;a <medical> college.専門科目(課程) a special(ized) subject (course).専門教育 professional education.専門語 a technical term.専門職 a professional occupation;a profession.専門知識[技術]expertise.専門店 a special(i)ty store.

専門

せんもん [0] 【専門】
(1)一つの方面をもっぱら研究したり,それに従事したりすること。また,その学問や職業。「古代史を―に研究する」「―書」
(2)一つのことだけで押し通すこと。一本やり。「食い気―」

専門医

せんもんい [3] 【専門医】
特定の分野の病気の診察や治療をする,その分野に精通した医師。

専門士

せんもんし [3] 【専門士】
一定の設置要件を満たした専門学校を卒業した際に与えられる称号。

専門学校

せんもんがっこう [5] 【専門学校】
(1)専修学校のうちで,高等学校卒業者を対象とする専門課程を置いているもの。
(2)中等学校卒業者に高等の学術・技芸を授けた旧制の学校。修業年限は三年以上。学制改革により新制大学となったものが多い。

専門家

せんもんか [0] 【専門家】
ある技芸や学問などの専門的方面で,高度の知識,またすぐれた技能を備えた人。

専門工事業者

せんもんこうじぎょうしゃ [8] 【専門工事業者】
⇒サブ-コントラクター

専門店

せんもんてん [3] 【専門店】
特定の種類の品物だけを売っている店。「カメラ―」

専門教育

せんもんきょういく [5] 【専門教育】
専門的な知識・技能を授ける教育。普通教育・一般教育に対していう。旧制の専門学校,現在は高等学校・大学の専門課程で行われる。

専門的

せんもんてき [0] 【専門的】 (形動)
特定の学問や事柄だけにかかわりのあるさま。「―な話」

専門職

せんもんしょく [3] 【専門職】
高度な専門知識や技能が求められる特定の職種。

専門語

せんもんご [0] 【専門語】
学術・技芸などの専門分野で用いられる語。術語。

専順

せんじゅん 【専順】
(1411-1476) 室町後期の連歌師。京都頂法寺六角堂池坊の僧。宗砌(ソウゼイ)・智蘊(チウン)・心敬らと親交。作風は平穏。著「専順五百句」「法眼専順句集」「片端」など。

専領

おさめ ヲサ― 【長女・専領】
平安時代,宮中で雑用をした身分の低い女官。「すまし・―などして,絶えずいましめにやる/枕草子 87」

専領

せんりょう [0] 【専領】 (名)スル
自分だけのものとして,領有すること。「所領をも―せらるること数なり/日本開化小史(卯吉)」

しゃ [1] 【射】
弓をいること。弓術。

射し入る

さしい・る [0][3] 【差(し)入る・射(し)入る】
■一■ (動ラ五[四])
(1)中にはいる。「―・りて見れば/徒然 43」
(2)光が射しこむ。「表の窓から,朝日の―・るのを見て/雁(鴎外)」
■二■ (動ラ下二)
⇒さしいれる

射し出づ

さしい・ず 【差し出づ・射し出づ】 (動ダ下二)
□一□さし出る。
(1)隆起している。突き出る。「わらふだの大きさして―・でたる石あり/伊勢 87」
(2)外へ出る。進み出る。姿をあらわす。「遣戸を押しあけて―・でたれば/落窪 1」
(3)度を越える。でしゃばる。「物語などするに,―・でて我ひとりさいまんくるるもの/枕草子(二五・能因本)」
(4)(太陽や月が)姿をあらわして輝く。輝き出る。「月のいとおもしろく―・でたりけるを見て/古今(羇旅左注)」
(5)外出する。出むく。「さすがに若い人にひかれて,をりをり―・づるにも/更級」
□二□さし出す。
(1)外へ出す。「車を見るとておもてを―・でて/大和 141」
(2)手に持って出す。提供する。「手ごとにくだものなど―・でつつ/蜻蛉(下)」

射す

さす【射す】
shine <in,into> (光が).→英和
赤味が〜 be tinged with red.

射ゆ

い∘ゆ 【射ゆ】 (連語)
〔動詞「射る」に受け身の助動詞「ゆ」の付いたもの〕
射られる。「―∘ゆししを認(ツナ)ぐ川上の若草の/日本書紀(斉明)」

射ゆ獣の

いゆししの 【射ゆ獣の】 (枕詞)
射られた獣(シシ)の意から,比喩的に「心を痛み」「行き死ぬ」にかかる。「―心を痛み/万葉 1804」「―行きも死なむと思へども/万葉 3344」

射り付ける

いりつ・ける [0][4] 【射り付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 いりつ・く
強い光が焼き尽くすように物に当たる。

射る

いる [1] 【射る】 (動ア上一)[文]ヤ上一
(1)弓で矢を飛ばす。「弓を〈いる〉」「矢を〈いる〉」
(2)矢や弾丸を飛ばして目的物に当てる。「けものを〈いる〉」「的を〈いる〉」
(3)ものに強く鋭く向けられる。「厳しいまなざしが人を〈いる〉」「太陽の光が目を〈いる〉」
(4)(比喩的に)貴重なもの,望んでいたものを手に入れる。「金的を〈いる〉」

射る

いる【射る】
shoot <at> ;→英和
hit <the mark> .→英和

射る

い・る [1] 【射る】 (動ラ五[四])
〔上一段動詞「いる(射)」の五(四)段化。近世後期以降のもの〕
「射る」に同じ。「双瞳烱々として光彩人を―・り/経国美談(竜渓)」

射付ける

いつ・ける [3][0] 【射付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 いつ・く
(1)矢を射て物に当てる。「疑惑の矢を胸に―・けられたやうな気分/行人(漱石)」
(2)(光などが)強く照らす。「夏の日差しが肌に―・ける」
(3)矢で射通して他の物につける。「大きな野猪(クサイナギ),木に―・けられてぞ死にて有りける/今昔 27」

射倒す

いたお・す [3][0] 【射倒す】 (動サ五[四])
矢を射あてて相手を倒す。「敵の大将を―・す」

射倖

しゃこう [0] 【射幸・射倖】
〔「倖」は思いがけない幸いの意〕
努力をせずに偶然の利益や成功をねらうこと。

射倖契約

しゃこうけいやく [4] 【射倖契約】
給付が,その契約成立後の偶然の事情により確定する契約。宝籤・競馬・競輪などの類。賭博のように射倖性が強いものは公序良俗違反として民法上無効となり,刑法上も犯罪となる。

射倖心

しゃこうしん [2] 【射幸心・射倖心】
思いがけない利益や幸運を望む心。「―をあおる」

射光

しゃこう [0] 【射光】
光を出すこと。「―機」

射入る

さしい・る [0][3] 【差(し)入る・射(し)入る】
■一■ (動ラ五[四])
(1)中にはいる。「―・りて見れば/徒然 43」
(2)光が射しこむ。「表の窓から,朝日の―・るのを見て/雁(鴎外)」
■二■ (動ラ下二)
⇒さしいれる

射出

しゃしゅつ [0] 【射出】 (名)スル
(1)弾丸などを発射すること。「空母のカタパルトから―する」
(2)小さい穴から水などを勢いよく出すこと。また,出ること。「―成型」
(3)一点から放射状に出すこと。

射出する

しゃしゅつ【射出する】
emit;→英和
shoot out;radiate (光・熱を).→英和

射出機

しゃしゅつき [3] 【射出機】
⇒カタパルト

射出髄

しゃしゅつずい [3] 【射出髄】
⇒放射組織(ホウシヤソシキ)

射切る

いき・る [2][0] 【射切る】 (動ラ五[四])
(1)すべての矢を射尽くす。
(2)矢で射て物を切り放つ。「扇のかなめぎは一寸ばかりを射て,ひふつとぞ―・つたる/平家 11」

射利

しゃり [1] 【射利】
手段を選ばず利益を得ようとすること。また,偶然の利益をねらうこと。射倖(シヤコウ)。

射創

しゃそう [0] 【射創】
「銃創」に同じ。

射向け

いむけ 【射向け】
鎧(ヨロイ)の左側。弓を射るとき敵に向く側。「―の袖を翻し/平家 1」

射垜

しゃだ [1] 【射垜】
「あずち(垜)」に同じ。

射場

しゃじょう [0] 【射場】
(1)銃砲の射撃を練習する所。射撃場。
(2)弓を射る場所。いば。

射場

いば [2] 【射場】
(1)弓の練習をする所。矢場。弓場(ユバ)。
(2)射手の立つ位置。

射場始め

いばはじめ [3] 【射場始め】
「弓始(ユミハジ)め」に同じ。[季]新年。

射場殿

いばどの [0] 【射場殿】
⇒弓場殿(ユバドノ)

射山

やさん 【射山】
〔「藐姑射山(ハコヤノヤマ)」からできた語〕
上皇の御所。仙洞。「―の風あたたかにあふぐ/海道記」

射山

しゃざん 【射山】
〔上皇の御所をいう「藐姑射(ハコヤ)の山」の略「射山」を音読した語〕
上皇・法皇の異名。「―の事,尤も重く奉るべし/東鑑(文治二)」

射干

やかん [0] 【射干・野干】
(1)中国で,悪獣の名。狐に似た外見で,木登りがうまく,オオカミに似た鳴き方をするという。
(2)狐の別称。野狐。「―となてはしりうせけるぞおそろしき/平家 2」
(3)能楽の面の一。「小鍛冶(コカジ)」「殺生石」などで狐の役に用いる。
(4)植物ヒオウギの別名。

射干

しゃが [1] 【射干・著莪】
アヤメ科の多年草。山野の日陰の斜面に群生し,また庭園などに植えられる。葉は剣形。五月頃,高さ約50センチメートルの花茎が出て枝を分かち,中心が黄色い淡紫色の花をつける。結実しない。胡蝶花。[季]夏。
射干[図]

射干玉

ぬばたま [0] 【射干玉・野干玉・烏玉・烏珠】
黒い珠,またはヒオウギの実のことというが,未詳。うばたま。むばたま。

射干玉の

ぬばたまの 【射干玉の】 (枕詞)
(1)「黒」にかかる。「―黒き御衣(ミケシ)をまつぶさに取り装ひ/古事記(上)」
(2)「黒」に関係深いものとして,「夜」「夕」「こよひ」「昨夜(キソ)」「髪」にかかる。「青山に日が隠らば―夜は出でなむ/古事記(上)」「―夕(ユウベ)に至れば/万葉 199」「―今夜(コヨイ)の雪にいざ濡れな/万葉 1646」「―昨夜は返しつ今夜(コヨイ)さへ我を帰すな道の長手を/万葉 781」「―髪は乱れて/万葉 1800」
(3)「夜」「(黒)髪」に関係深いものとして,「夢」「月」「妹」にかかる。「我が背子がかく恋ふれこそ―夢(イメ)に見えつつ/万葉 639」「―月に向かひて/万葉 3988」「―妹が乾すべくあらなくに/万葉 3712」

射幸

しゃこう [0] 【射幸・射倖】
〔「倖」は思いがけない幸いの意〕
努力をせずに偶然の利益や成功をねらうこと。

射幸心

しゃこうしん【射幸心】
<stir up> a speculative spirit.

射幸心

しゃこうしん [2] 【射幸心・射倖心】
思いがけない利益や幸運を望む心。「―をあおる」

射当てる

いあ・てる [3][0] 【射当てる】 (動タ下一)[文]タ下二 いあ・つ
(1)矢を射て目標に命中させる。
(2)ねらったものを手に入れる。「宝くじで一等を―・てた」

射影

しゃえい【射影】
《数》projection.→英和

射影

しゃえい [0] 【射影】 (名)スル
(1)物の影をうつすこと。投影。
(2)〔数〕
 (ア)平面上の図形 F のすべての点と,この平面外の一点 O とを結ぶ直線を引くこと。また,それによってできた図形を任意の平面で切断し,対応する図形を得ること。
 (イ)線形代数で,ベクトルのある部分空間への成分のみ見ること。

射影幾何

しゃえいきか [4] 【射影幾何】
射影変換によって変わらない幾何学的性質を研究する数学の一分科。

射手

いて [2][1] 【射手】
弓を射る人。また,弓の名人。

射手

しゃしゅ【射手】
a marksman;→英和
a shooter.→英和
名射手 a crack shot[shooter].

射手

しゃしゅ [1] 【射手】
(1)銃を撃つ人。うちて。
(2)弓を射る人。いて。

射手具足

いてぐそく [3] 【射手具足】
射手に必要な服装と弓矢などの武具。

射手座

いてざ [0] 【射手座】
〔(ラテン) Sagittarius〕
黄道十二星座の一。九月上旬の宵,真南を通過する星座。かつては「人馬宮」に相当した。銀河系の中心はこの方向にあたり,星雲・星団・変光星に富む。中央部のひしゃく形に並ぶ六星を中国では南斗六星と呼ぶ。現在,冬至点がある。

射手座

いてざ【射手座】
the Archer;Sagittarius.→英和

射据う

いす・う 【射据う】 (動ワ下二)
矢を射て相手を倒す。射伏す。「―・えられて,矢場(ヤニワ)に死せる者十一人/太平記 21」

射掛ける

いか・ける [3][0] 【射掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 いか・く
敵に向かって矢を射る。「矢を―・ける」

射撃

しゃげき【射撃】
firing;shooting.→英和
〜する shoot;→英和
fire <at> .→英和
〜がうまい be a good shot[marksman].‖射撃術 marksmanship.射撃場 a firing range;a shooting gallery (屋内の).

射撃

しゃげき [0] 【射撃】 (名)スル
銃や砲から弾丸を発射して目標を狙いうつこと。また,その競技。「一斉に―する」

射止める

いと・める [3] 【射止める】 (動マ下一)[文]マ下二 いと・む
(1)うまく射あてて捕らえる。射殺す。「一発で獲物を―・める」
(2)(希少価値のあるものを)うまく自分のものにする。獲得する。「一等の賞金を―・める」「社長令嬢を―・める」

射殺

しゃさつ [0] 【射殺】 (名)スル
銃や弓などでうち殺すこと。

射殺する

しゃさつ【射殺する】
shoot <a person> dead.

射法

しゃほう [0] 【射法】
弓や小銃をうつ方法。射術。

射爆場

しゃばくじょう [0] 【射爆場】
射撃・爆撃の演習場。

射猟

しゃりょう [0] 【射猟】 (名)スル
弓矢で狩猟をすること。

射田

しゃでん 【射田】
⇒射騎田(シヤキデン)

射界

しゃかい [0] 【射界】
(1)射撃できる範囲。
(2)光の届く範囲。

射的

しゃてき【射的】
target practice; <practice> shooting.→英和
射的場 a rifle range;a shooting gallery (遊びの).

射的

しゃてき [0] 【射的】
(1)まとを置いて銃や弓で撃つこと。
(2)コルクの弾の出る銃でまとをねらって撃ち,撃ち落としたら賞品をもらえる遊び。「―屋」「―場」

射目

いめ 【射目】
狩猟で,獲物をねらうとき,射手が身を隠すための設備。柴(シバ)などを立てる。「高山の峰のたをりに―立てて鹿猪(シシ)待つごとく/万葉 3278」

射目人

いめひと 【射目人】
射目で獲物をねらう役の人。「―を餝磨の射目前に立ててみ狩したまひき/播磨風土記」

射目人の

いめひとの 【射目人の】 (枕詞)
獲物を伏してねらうことから,地名「伏見」にかかる。「―伏見が田居に雁渡るらし/万葉 1699」

射目立てて

いめたてて 【射目立てて】 (枕詞)
射目を設けて島獣の足跡を見る意の跡見(トミ)と同音の地名「跡見」にかかる。「―跡見の岡辺(オカベ)のなでしこが花ふさ手折り/万葉 1549」

射礼

じゃらい [0] 【射礼】
中国伝来の朝廷の年中行事。陰暦正月一七日に建礼門で行われた射儀。天皇臨席のもと,親王以下五位以上の者,六衛府の官人らが順に弓を射て,能射の者が禄を受けた。平安時代に盛行。大射。しゃれい。

射礼

しゃれい [0] 【射礼】
⇒じゃらい(射礼)

射程

しゃてい【射程】
a (shooting) range.〜内(外)に within (out of) range.

射程

しゃてい [0] 【射程】
(1)鉄砲の弾丸の届く水平の最大距離。「―距離」
(2)勢力や能力などの及ぶ範囲。「―内に入る」

射立てる

いた・てる [3][0] 【射立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 いた・つ
(1)相手に向けて盛んに矢を射る。「敵に―・てられて敗走する」
(2)体に矢を突き立たせる。「矢七つ八つ―・てられて,立ち死ににこそ死にけれ/平家 7」

射竦める

いすく・める [4] 【射竦める】 (動マ下一)[文]マ下二 いすく・む
(1)相手をじっとにらみ,動けないようにする。「鋭いまなざしに―・められる」
(2)矢を射て相手を恐れちぢみあがらせる。「只遠矢に―・めければ/太平記 5」

射籠手

いごて [1][0] 【射籠手】
「弓籠手(ユゴテ)」に同じ。

射精

しゃせい【射精】
ejaculation.〜する ejaculate.→英和

射精

しゃせい [0] 【射精】 (名)スル
外尿道口から精液を射出すること。性器に加えられる刺激により射精中枢が興奮し,興奮が最高に達すると,反射的に起こる。

射翳

まぶし 【射翳】
身を隠して鹿(シカ)や猪(イノシシ)の来るのを待ち伏せる所。転じて,待ち伏せすること。また,その兵など。「一の―には大見小藤太/曾我 1」

射芸

しゃげい [1][0] 【射芸】
弓を射る術。射術。弓術。

射落す

いおと・す [3][0] 【射落(と)す】 (動サ五[四])
(1)矢を当てて飛んでいるものを落とす。「飛ぶ鳥を―・す」
(2)ねらったものを手に入れる。射とめる。「頭取の椅子(イス)を―・す」
[可能] いおとせる

射落とす

いおと・す [3][0] 【射落(と)す】 (動サ五[四])
(1)矢を当てて飛んでいるものを落とす。「飛ぶ鳥を―・す」
(2)ねらったものを手に入れる。射とめる。「頭取の椅子(イス)を―・す」
[可能] いおとせる

射落とす

いおとす【射落とす】
shoot[bring]down <a bird,a plane> .

射術

しゃじゅつ [1] 【射術】
弓で矢を射る術。弓術。

射角

しゃかく [0] 【射角】
弾丸を発射するときの砲身の水平線に対する角度。

射角

しゃかく【射角】
an angle of fire.

射貫く

いぬ・く [2][0] 【射貫く】 (動カ五[四])
射た矢がねらった物を貫き通す。射通す。「胸板を―・く」
[可能] いぬける

射距離

しゃきょり [2] 【射距離】
銃弾の届く距離。射程。

射込み

いこみ [0] 【射込み】
調理材料の中をくりぬいて,他の材料を詰めること。

射込む

いこ・む [2][0] 【射込む】 (動マ五[四])
(1)矢や銃弾を射て中に入れる。「室内に矢が―・まれる」「筈のかくるる程ぞ―・うだる/平家 11」
(2)鋭い光線・視線・言葉などをはなってそのものにあてる。「心の中まで―・むような視線を感ずる」
[可能] いこめる

射返す

いかえ・す [2][0] 【射返す】 (動サ五[四])
(1)敵の射るのに応じてこちらも射る。応射する。「負けずに―・す」
(2)光を反射する。「其の鋭い光をワシントンの方へと―・して居る/あめりか物語(荷風)」
(3)矢を射て敵を追い返す。「其の使を待ち―・しき/古事記(中訓)」
(4)敵が射て来た矢を使って敵を射る。「奥よりこの矢を射て候ふが,―・せとまねき候/平家 11」

射通す

いとお・す [3][0] 【射通す】 (動サ五[四])
矢で目標物を貫く。射抜く。「矢を胸から背へ―・す」
[可能] いとおせる

射遺し

いのこし 【射遺し】
中古,正月一七日の射礼(ジヤライ)の式に参加できなかった四衛府(エフ)の者に,翌一八日建礼門で射させたこと。

射騎

しゃき [1] 【射騎】
弓術と馬術。射御。

射騎田

しゃきでん [2] 【射騎田】
奈良・平安時代,射騎奨励の費用とするため諸衛府においた不輸租田。射田。

はた [1] 【将】 (副)
ある物事,特に並列または対立する物事をとりあげて,推理・判断する気持ちを表す。
(1)また。あるいはまた。もしくは。「雲か―山か」「渠(カレ)はうれしとも―悲しとも思はぬ様なりし/源おぢ(独歩)」
(2)もしや。ひょっとしたら。「さ雄鹿の鳴くなる山を越え行かむ日だにや君が―逢はざらむ/万葉 953」
(3)そうはいうものの。しかし。さりとて。「しばし休らふべきに,―侍らねば/源氏(帚木)」
(4)思っていたとおり。はたして。「男の御かたち・有様,―さらにもいはず/源氏(明石)」
(5)やはりそうだなあという気持ちを表す。「ほととぎすはつこゑ聞けばあぢきなくぬし定まらぬ恋せらる―/古今(夏)」
→はたや(連語)

しょう【将】
a general;→英和
a commander.→英和

しょう シヤウ [1] 【将】
(1)軍を統率する長。「―たる者の心得」
(2)「将官」に同じ。
(3)中古,近衛(コノエ)府の官名。大将・中将・少将がある。

将に

まさに [1] 【将に】 (副)
⇒まさに(正)

将や

はたや 【将や】 (連語)
もしかすると…か。あるいは。「み吉野の山のあらしの寒けくに―今夜(コヨイ)も我(ア)がひとり寝む/万葉 74」

将や将

はたやはた 【将や将】
ひょっとして。万一。もしや。「痩(ヤ)す痩すも生けらばあらむを―鰻(ムナギ)を捕ると川に流るな/万葉 3854」

将る

いる ヰル 【率る・将る】 (動ワ上一)
いっしょに連れて行く。ひきつれる。伴う。「この君達をさへや,知らぬ所に〈ゐ〉て渡し給はむと,危し/源氏(夕霧)」

将佐

しょうさ シヤウ― [1] 【将佐】
(1)将官と佐官。
(2)近衛府の中将・少将および衛門佐(エモンノスケ)・兵衛佐(ヒヨウエノスケ)の総称。

将兵

しょうへい シヤウ― [1] 【将兵】
将校と兵士。

将兵

しょうへい【将兵】
officers and men.

将几

しょうぎ シヤウ― [0][1] 【床几・牀几・将几】
(1)折り畳み式の腰掛け。脚を打ち違えに組み,革・布などを張って尻を乗せるようにしたもの。室内の臨時の座や,野外の腰掛けとして用いる。
(2)細長い板に脚を付けた,簡単な腰掛け。「―で夕涼みする」
床几(1)[図]

将卒

しょうそつ シヤウ― [0] 【将卒】
将校と兵卒。将兵。

将又

はたまた [1] 【将又】 (接続)
それともまた。あるいは。「鳥か飛行機か,― UFO か」

将器

しょうき シヤウ― [1] 【将器】
大将たるにふさわしい器量・人物。

将士

しょうし シヤウ― [1] 【将士】
将校と兵士。大将と兵卒。

将官

しょうかん シヤウクワン [0] 【将官】
軍人の階級のうち,大将・中将・少将(准将)の総称。自衛隊では将・将補が該当。

将官

しょうかん【将官】
a general (陸);→英和
an admiral (海).→英和

将家

しょうか シヤウ― [1] 【将家】
武将の家柄。武家。「勝敗は―の常」

将帥

しょうすい シヤウ― [0] 【将帥】
大軍を統率する人。大将。

将帥

しょうすい【将帥】
a commander in chief;a general.→英和

将星

しょうせい シヤウ― [0] 【将星】
(1)将軍・将官の異名。
(2)中国古代の天文学で,大将になぞらえた星。

将曹

しょうそう シヤウサウ [0] 【将曹】
近衛(コノエ)府の主典(サカン)。

将来

しょうらい【将来】
〔名〕(the) future;→英和
the time to come;〔副〕in (the) future.〜性のある promising;with a bright future.〜がある have a bright future before one.近(遠)い〜に in the near (distant) future.〜を考える(予言する) look to (predict) the future.‖将来性 possibilities;prospect.

将来

しょうらい シヤウ― 【将来】
□一□ [1]
これからやってくる,時。これから先。普通,未来より現在に近い時をいう。副詞的にも用いる。「―が楽しみだ」「―に備える」「―きっと後悔するだろう」
□二□ [0] (名)スル
(1)持って来ること。「三蔵法師の―した経巻」
(2)ある結果や状態を引き起こすこと。「社会的不安を―する」

将来性

しょうらいせい シヤウ― [0] 【将来性】
将来,成長発展するであろうという見込み。「―のある人物」

将校

しょうこう【将校】
an[a commissioned]officer.→英和
陸(海)軍将校 a military (naval) officer.

将校

しょうこう シヤウカウ [1] 【将校】
少尉以上の武官。士官。

将棋

しょうぎ【将棋】
shogi;(the game of) chess.→英和
〜をさす play chess.‖将棋盤 a chessboard.将棋の駒 a chessman.将棋倒しになる fall down like ninepins.

将棋

しょうぎ シヤウ― [0] 【将棋・象棋・象戯】
将棋盤を用いて二人で行うゲーム。二〇枚ずつの駒を並べ,交互に動かして,相手の王将を詰めた方を勝ちとする。インドに起こり中国を経て,奈良時代末に日本に伝わったという。古くは大象棋・中象棋・小象棋などの別があり,現在の将棋は室町中期に小象棋をもとに成立したと考えられている。「―をさす」

将棋の駒

しょうぎのこま シヤウ― 【将棋の駒】
将棋に使用する五角形の木片。双方二〇枚ずつ,計四〇枚で一組。各人の二〇枚は,それぞれはたらきの異なる,王将(玉将)一,飛車・角行(カツコウ)各一,金将・銀将・桂馬・香車(キヨウシヤ)各二,歩(フ)九から成る。

将棋倒し

しょうぎだおし シヤウ―ダフシ [4] 【将棋倒し】
(1)将棋の駒を一列に立てて並べ,端の駒を倒して順々に他の端まで倒す遊び。ドミノ倒し。
(2)人込みなどで一人が倒れたことにより,順々に折り重なって倒れること。「乗客が―になる」

将棋所

しょうぎどころ シヤウ― [4] 【将棋所】
近世,将棋の名人の別名。将棋の指南・免状の発行権などの特権をもつ。初代大橋宗桂以下,大橋・大橋分家・伊藤の三家から出た。

将棋指し

しょうぎさし シヤウ― [3] 【将棋指し】
将棋をさすことを職とする人。棋士(キシ)。

将棋盤

しょうぎばん シヤウ― [0] 【将棋盤】
将棋の駒を並べて競技する盤。縦・横に罫を引いて八一の枡目(マスメ)に区画する。

将然言

しょうぜんげん シヤウゼン― [3] 【将然言】
未然形の旧称。

将監

しょうげん シヤウ― [1] 【将監】
近衛(コノエ)府の判官(ジヨウ)。左右がある。

将相

しょうしょう シヤウシヤウ [0] 【将相】
将軍と宰相。

将軍

しょうぐん【将軍】
a general;→英和
a shogun (幕府の).‖将軍職 the shogunate.

将軍

しょうぐん シヤウ― [0] 【将軍】
(1)一軍を統率・指揮する長。特に,陸軍の将官。
(2)一軍を統率して出征する臨時の職。また,その人。征西将軍・鎮東将軍など。
(3)「征夷(セイイ)大将軍」の略称。「鎌倉―実朝」

将軍塚

しょうぐんづか シヤウ― 【将軍塚】
(1)京都市東山区華頂山上にある塚。平安遷都のとき,都の守護として武装させた土偶を埋めたという。
(2)武将を葬ったと伝えられる塚。

将軍宣下

しょうぐんせんげ シヤウ― [5] 【将軍宣下】
朝廷が征夷大将軍に任命する旨の宣旨を下すこと。1192年,源頼朝が任命されたのが最初。

将軍家

しょうぐんけ シヤウ― [3][0] 【将軍家】
征夷大将軍に任ぜられる家柄。また,征夷大将軍。

将軍帯

しょうぐんおび シヤウ― [5] 【将軍帯】
昔,武官が礼服のとき用いた金銀の装飾のある帯。

将軍後見職

しょうぐんこうけんしょく シヤウ― 【将軍後見職】
江戸時代末期,幕府が設けた臨時の職名。1862年7月,一橋慶喜が任ぜられたが,64年廃止。

将軍職

しょうぐんしょく シヤウ― [3] 【将軍職】
将軍の職。征夷大将軍の職。また,将軍。

将門

しょうもん シヤウ― [0] 【将門】
大将の家柄。

将門

まさかど 【将門】
(1)平(タイラノ)将門のこと。
(2)歌舞伎舞踊「忍夜恋曲者(シノビヨルコイハクセモノ)」の通称。

将門記

まさかどき 【将門記】
⇒しょうもんき(将門記)

将門記

しょうもんき シヤウモンキ 【将門記】
軍記物語。一巻。作者未詳。平将門討伐後まもなく成立。将門の乱の始終を変体漢文でしるす。のちの軍記物の先駆をなす。乱の唯一の史料でもある。まさかどき。

将領

しょうりょう シヤウリヤウ [0] 【将領】
軍を指揮する人。大将。将軍。

じょう [1] 【尉】
(1)律令官制の四等官の一つである判官(ジヨウ)のうち,衛府・検非違使の官職に当てる用字。
(2)能で,老翁。また,その役の付ける面。
⇔姥(ウバ)
「この―が御道しるべ申さうずるにて候/謡曲・竹生島」
→翁
(3)白い灰になった炭火。「最前からおこいて置いたによつて,さんざん―が立つ/狂言・栗焼(虎寛本)」

尉が鬚

じょうがひげ 【尉が鬚】
ジャノヒゲの異名。

尉官

いかん ヰクワン [1] 【尉官】
軍人の階級のうち,大尉・中尉・少尉の総称。自衛隊では一尉・二尉・三尉をいう。

尉物

じょうもの [0] 【尉物】
能楽で,主役が老翁の姿で出てくるものの総称。

尉繚子

うつりょうし ウツレウシ 【尉繚子】
中国,戦国時代の兵法書。五巻二四編現存。尉繚の説を集録したものとされるが,偽書とする説もある。

尉遅乙僧

うっちおっそう 【尉遅乙僧】
中国,初唐の画家。西域の出身で,仏堂の壁画に仏像,西域の人物・花鳥などを描いた。生没年未詳。

尉面

じょうめん [1][0] 【尉面】
能面のうち老翁をあらわす仮面の総称。白式(ハクシキ)尉・黒式(コクシキ)尉・三光(サンコウ)尉・朝倉(アサクラ)尉・笑(ワライ)尉・小牛(コウシ)尉・石王(イシオウ)尉・悪(アク)尉などの種類がある。

尉髪

じょうがみ [0] 【尉髪】
能で,老翁役に用いる髪形の一。黄ばんだ粗い毛の髪を,後頭より折り曲げて前に戻して髷(マゲ)を結い,毛先が前額をおおうもの。

尉鶲

じょうびたき [3] 【尉鶲】
スズメ目ツグミ科の小鳥。全長約14センチメートルで,翼に白斑がある。雄は頭が灰色,顔からのどが黒,胸以下が赤褐色。アジア東部で繁殖し,日本では冬鳥として全国で見られる。モンツキ。

みこと [0] 【命・尊】
〔「御(ミ)事」の意〕
■一■ (名)
神や貴人の名前の下につける尊称。「素戔嗚(スサノオノ)―」
〔日本書紀では,「尊」を最も貴いものに,「命」をその他のものに使う〕
■二■ (代)
中古後期には,人を軽く見たりからかったりした気持ちで用いる。
(1)二人称。おまえさん。あんた。「白事(シレコト)なせそ,―/今昔 28」
(2)三人称。おかた。ひと。「この―は本よりかくえもいはぬ物狂とは知りたれども/今昔 28」

そん 【尊】
■一■ [1] (名)
中国,古代の盛酒器。器形については諸説あるが,口部がらっぱ状をしているものとするのが一般的。殷(イン)周時代の青銅製の祭器がよく知られている。
■二■ (接尾)
助数詞。仏を数えるのに用いる。「釈迦三―」
尊■一■[図]

とうと タフト 【尊・貴】
〔形容詞「とうとし」の語幹〕
とうといこと。「あら―青葉若葉日の光/奥の細道」

尊い

とうと・い タフトイ [3] 【尊い・貴い】 (形)[文]ク たふと・し
(1)身分・品位などが高い。高貴だ。たっとい。「―・い神」「―・い身分のお方」
(2)敬うべきさまである。たっとい。「―・い高僧」「父母を見れば―・し妻子(メコ)見ればめぐし愛(ウツ)くし/万葉 800」
(3)(精神的な意味で)価値が高い。貴重だ。また,意義深く重大である。たっとい。「―・い経験」「―・い教訓を残した事件」「―・い犠牲を払う」「その気持ちが―・い」
(4)(感覚的な意味で)価値が高い。すばらしい。「赤玉は緒さへ光れど白玉の君が装(ヨソイ)し―・くありけり/古事記(上)」
〔立派なさまを表す「太(フト)」に接頭語「た」が付いたものが形容詞化した語という〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

尊い

たっと・い [3] 【尊い・貴い】 (形)[文]ク たつと・し
〔「たふとし」の転〕
(1)地位・身分などがきわめて高い。とうとい。「―・い身分の人」
(2)非常に価値がある。とうとい。「人を救おうとするその気持ちが―・い」「芸術の士は…人の心を豊かにするが故に―・い/草枕(漱石)」
[派生] ――さ(名)

尊い寺は門から見ゆる

尊い寺は門から見ゆる
尊いものは外から見ただけでそれとわかる。

尊し

とうと・し タフトシ 【尊し・貴し】 (形ク)
⇒とうとい

尊し

たっと・し 【尊し・貴し】 (形ク)
⇒たっとい

尊ぶ

とうと・ぶ タフトブ [3] 【尊ぶ・貴ぶ】
〔形容詞「たふとし」の動詞形〕
■一■ (動バ五[四])
敬って大切にする。あがめる。たっとぶ。「神仏を―・ぶ」「念仏を唱へて―・ぶ事限り無し/今昔 20」
■二■ (動バ上二)
{■一■}に同じ。「目をいやしみ,耳を―・ぶるあまり/新古今(仮名序)」
〔上代は上二段活用。四段活用は平安以降〕

尊ぶ

たっとぶ【尊ぶ】
[尊敬]respect;→英和
honor;→英和
[尊重]value;→英和
make much of;prize.→英和

尊ぶ

たっと・ぶ [3] 【尊ぶ・貴ぶ】 (動バ五[四])
〔「たふとぶ」の促音化。中世以降の語。「たっとむ」とも〕
(1)あがめうやまう。尊敬する。とうとぶ。「神仏を―・ぶ」
(2)大事なものとして重んずる。大事にする。「自立の精神を―・ぶべきだ」
[可能] たっとべる

尊む

とうと・む タフトム 【尊む・貴む】 (動マ四)
「尊ぶ」に同じ。「ここをしもあやに―・み嬉しけく/万葉 4094」

尊む

たっと・む 【尊む・貴む】 (動マ四)
〔「たふとむ」の転〕
「たっとぶ」に同じ。「一銭を千両に―・み/浮世草子・新永代蔵」

尊丈

そんじょう [0] 【尊丈】
手紙の脇付の一。尊下。

尊上

そんじょう [0] 【尊上】
目上の人。長上。尊者。

尊下

そんか [1] 【尊下】
■一■ (名)
書簡文の脇付(ワキヅケ)の一。尊丈。
■二■ (代)
二人称。主に男性が同輩の者を敬っていう語。あなた。

尊主

そんしゅ [1] 【尊主】
とうとい君主。主上。聖上。

尊位

そんい [1] 【尊位】
(1)とうとい位。
(2)天子の位。

尊体

そんたい [1][0] 【尊体】
(1)肖像などを敬っていう語。
(2)身体を敬っていう語。おからだ。

尊信

そんしん [0] 【尊信】 (名)スル
尊んで,信頼・信仰すること。「余が最も―するメソヂスト派の教師を/基督信徒の慰(鑑三)」

尊像

そんぞう [0] 【尊像】
神仏や高貴の人の像。また,他人の像を敬っていう語。

尊儀

そんぎ [1] 【尊儀】
仏・菩薩の姿または貴人の肖像・位牌などを敬っていう語。

尊兄

そんけい [1] 【尊兄】
■一■ (名)
他人の兄を敬っていう語。
■二■ (代)
二人称。対等の男子間で用いる敬称。貴兄。大兄。

尊公

そんこう [1] 【尊公】 (代)
二人称。対等の男子間で用いる敬称。貴公。

尊円法親王

そんえんほうしんのう ソンヱンホフシンワウ 【尊円法親王】
(1298-1356) 伏見天皇第六皇子。名は守彦。親王宣下後仏門に入り青蓮院(シヨウレンイン)門跡を継いだ。1331年以後四度天台座主。書道にすぐれ,青蓮院流の祖。

尊円流

そんえんりゅう ソンヱンリウ 【尊円流】
⇒御家流(オイエリユウ)

尊前

そんぜん [0] 【尊前】
神仏や貴人の前。おんまえ。

尊勝

そんしょう [0] 【尊勝】
(1)とうとく,すぐれていること。
(2)「尊勝法」の略。

尊勝法

そんしょうほう [0] 【尊勝法】
〔仏〕 密教の修法の一。仏頂尊勝を本尊とし,尊勝陀羅尼を音読して,息災・除病のために行う祈祷法。

尊勝陀羅尼

そんしょうだらに [5] 【尊勝陀羅尼】
〔仏〕 仏頂尊勝の功徳を説いた陀羅尼。八七句から成り,これを唱えまたは書写すれば,悪を清め長寿快楽を得,自他を極楽往生させるなどの功徳があるという。

尊卑

そんぴ [1] 【尊卑】
身分のとうといことと,いやしいこと。また,とうとい者といやしい者。「貴賤―」

尊卑分脈

そんぴぶんみゃく 【尊卑分脈】
源・平・藤・橘・菅原などの諸氏の系図。洞院公定著。その後も補訂・転写が行われ,三〇巻本・一四巻本など種々の写本がある。諸系図中,最も信頼されるもの。諸家大系図。

尊厳

そんげん [0][3] 【尊厳】 (名・形動)[文]ナリ
尊くおごそかで侵しがたい・こと(さま)。「生命の―」「夫帝王極めて―なり/明六雑誌 5」
[派生] ――さ(名)

尊厳

そんげん【尊厳】
dignity;→英和
prestige.→英和

尊厳死

そんげんし [3] 【尊厳死】
助かる見込みの全くないままに長期間にわたって植物状態が続いたり,激しい苦痛に悩まされ続けている患者に対し,生命維持装置などによる人為的な延命を中止し,人間としての尊厳を維持して死に至らしめること。
→安楽死

尊台

そんだい [1][0] 【尊台】 (代)
二人称。相手を敬っていう語。手紙文に用いる。あなたさま。貴台。高台。

尊号

そんごう [3] 【尊号】
尊敬して呼ぶ称号。特に,天皇・太上天皇・皇后・皇太后などの称号。

尊号事件

そんごうじけん 【尊号事件】
1789年光格天皇が実父典仁親王に太上天皇の尊号を贈ろうとして,江戸幕府老中松平定信に拒絶され,幕府批判の公卿が処罰を受けた事件。尊号一件。

尊名

そんめい [0] 【尊名】
他人を敬ってその名前をいう語。芳名。お名前。「御―はかねがね承っております」

尊君

そんくん [1] 【尊君】
■一■ (名)
他人の父を敬っていう語。
■二■ (代)
二人称。対等の男子間で用いる敬称。尊公。

尊命

そんめい [0][1] 【尊命】
他人を敬ってその命令をいう語。仰せ。

尊堂

そんどう [1] 【尊堂】
■一■ (名)
他人を敬ってその家をいう語。尊宅。
■二■ (代)
二人称。相手を敬って呼ぶ語。

尊報

そんぽう 【尊報】
相手を敬ってその人からの返事の書簡をいう語。[日葡]

尊墨

そんぼく 【尊墨】
他人の筆跡・手紙を敬っていう語。尊筆。[日葡]

尊大

そんだい [0] 【尊大】 (名・形動)[文]ナリ
威張って,いかにも偉そうな態度をとる・こと(さま)。「―に構える」「あれはあなたの知人ですか。思ひ切つて―な人間ですね/或る女(武郎)」
[派生] ――さ(名)

尊大な

そんだい【尊大な】
arrogant;→英和
haughty;→英和
self-important;overbearing.〜に構える put on[give oneself]airs;assume an air of importance.

尊大人

そんたいじん [3] 【尊大人】
他人の父を敬っていう語。尊父。

尊大語

そんだいご [0] 【尊大語】
待遇表現の一。話し手が自分を聞き手より高い位置において表現するもの。「おれさま」「ほめてつかわす」「近う参れ」「くれてやる」の類。

尊奉

そんぽう [0] 【尊奉】 (名)スル
尊いものとしてあがめたてまつること。「豊臣氏に至りて愈よ之を―し/日本開化小史(卯吉)」

尊威

そんい [1] 【尊威】
たっとぶべき威光。

尊宅

そんたく [0] 【尊宅】
他人を敬ってその家をいう語。尊堂。

尊家

そんか [1] 【尊家】
相手を敬ってその家・家族をいう語。尊宅。尊堂。貴家。「御(ゴ)―の御繁栄をお祈り申し上げます」

尊容

そんよう [0] 【尊容】
仏像や貴人のとうとい顔かたち。また,他人を敬ってその顔かたちをいう語。

尊宿

そんしゅく [1] 【尊宿】
老年で徳の高い僧侶。「両人何れも徳行薫修の―なりしかば/太平記 12」

尊尚

そんしょう [0] 【尊尚】 (名)スル
とうとぶこと。「一人の自由は最も―す可きなり/民約論(徳)」

尊属

そんぞく [1] 【尊属】
親等の上で,基準となる人より先の世代の血族。父母・祖父母などの直系尊属,おじ・おばなどの傍系尊属に分けられる。
⇔卑属

尊属

そんぞく【尊属】
a lineal ascendant.尊属殺人 parricide;→英和
patricide (父殺し);→英和
matricide (母殺し).→英和

尊属殺人

そんぞくさつじん [5] 【尊属殺人】
自己または配偶者の直系尊属を殺すこと。刑法上,一般の殺人罪とは別に,尊属殺人罪として規定されていたが,同規定は1973年(昭和48)最高裁判所により違憲とされ,95年(平成7)刑法改正により削除。

尊属親

そんぞくしん [4][3] 【尊属親】
親等の上で,その人より先の世代にある親族。
⇔卑属親

尊崇

そんそう [0] 【尊崇】 (名)スル
「そんすう(尊崇)」に同じ。「老子を―せむがために/渋江抽斎(鴎外)」

尊崇

そんすう [0] 【尊崇】 (名)スル
とうとびあがめること。そんそう。「神仏を―する」

尊師

そんし [1] 【尊師】
師を敬っていう語。先生。

尊影

そんえい [0] 【尊影】
他人の写真・肖像を敬っていう語。

尊意

そんい [1] 【尊意】
他人の意志・意向を敬っていう語。おぼしめし。尊旨。尊慮。

尊慕

そんぼ [1] 【尊慕】
とうとびしたうこと。仰慕。

尊慮

そんりょ [1] 【尊慮】
他人を敬ってその考えをいう語。お考え。高慮。尊意。

尊攘

そんじょう [0] 【尊攘】
「尊王攘夷」の略。「―思想」「―派」

尊攘堂

そんじょうどう 【尊攘堂】
幕末の尊王攘夷運動で斃(タオ)れた志士をまつり,その肖像・遺墨などを保存する堂。1887年(明治20)品川弥二郎が吉田松陰の遺志を継いで建造したもので,現在は京都大学構内にある。

尊敬

そんけい [0] 【尊敬】 (名)スル
(1)人格・識見・学問・経験などのすぐれた人を,とうとびうやまうこと。そんきょう。「―する人物」「―の念」「―を払う」
(2)文法で,話し手が聞き手または話題の中の動作主を敬う言い方。
→尊敬語

尊敬

そんけい【尊敬】
respect;→英和
reverence;→英和
a high regard;esteem.→英和
〜する (hold <a person> in high) esteem;respect;→英和
look up <to> ;have <great> respect <for> .〜すべき respectable;→英和
honorable;→英和
worthy of respect.

尊敬

そんきょう 【尊敬】 (名)スル
〔「きょう」は呉音〕
「そんけい(尊敬)」に同じ。「心に君を―すること猶ほ神に於るが如し/花柳春話(純一郎)」

尊敬語

そんけいご [0] 【尊敬語】
敬語の一。話し手が聞き手または話題の中の動作主,また,その動作・状態・事物などを高めて言い表すもの。特別の語を用いる場合(「おっしゃる・いらっしゃる」),接辞を付加する場合(「お手紙・御主人・奥様」),助動詞や補助動詞を添える場合(「れる・くれる・給う・お…になる」)などがある。

尊書

そんしょ [1] 【尊書】
他人を敬ってその手紙をいう語。尊札。尊翰(ソンカン)。

尊朝流

そんちょうりゅう ソンテウリウ 【尊朝流】
書道の御家(オイエ)流の一派。室町末期の尊朝法親王(1552-1597)を祖とする。

尊札

そんさつ [0] 【尊札】
他人を敬ってその手紙をいう語。尊書。尊翰(ソンカン)。貴札。

尊来

そんらい [0] 【尊来】
他人を敬ってその来訪をいう語。光来。

尊栄

そんえい [0] 【尊栄】
位がたっとく,栄えること。「其真理は決して人民を殷富―に導くものにあらず/民約論(徳)」

尊母

そんぼ [1] 【尊母】
他人の母を敬っていう語。北堂。母堂。

尊氏

たかうじ タカウヂ 【尊氏】
⇒足利(アシカガ)尊氏

尊永寺

そんえいじ 【尊永寺】
静岡県袋井市にある寺。高野山真言宗の別格本山。山号,法多(ハツタ)山。行基(ギヨウキ)の草創と伝える。

尊澄法親王

そんちょうほうしんのう 【尊澄法親王】
宗良(ムネナガ)親王の法号。

尊爵

そんしゃく [0] 【尊爵】
高貴な位。栄爵。

尊父

そんぷ [1] 【尊父】
他人の父を敬っていう語。

尊牌

そんぱい [0] 【尊牌】
他人を敬ってその位牌をいう語。

尊王

そんのう【尊王】
royalism.尊王家 a royalist.→英和

尊王

そんのう [0] 【尊王・尊皇】
〔「そんおう」の連声〕
王室や皇室をとうとび,天皇を国政の中心と考えること。勤皇。「―派」

尊王攘夷

そんのうじょうい [5] 【尊王攘夷】
天皇を尊崇し夷狄(イテキ)を排斥しようとする思想。もともと別個の思想であったが,幕末期,幕藩体制の矛盾と諸外国の圧迫による危機感の中で両者は結びつき,次第に討幕運動へと展開,王政復古に至る幕末政治運動の指導的役割をになった。勤王攘夷。尊攘。

尊王論

そんのうろん [3] 【尊王論】
天皇を国家最高の権威として尊崇する思想。近世,儒教思想や復古神道思想に基づいて展開された。本来,幕府を否定するものではなかったが,開港以後攘夷論と結びついて反幕運動を支える政治思想へと転化した。

尊皇

そんのう [0] 【尊王・尊皇】
〔「そんおう」の連声〕
王室や皇室をとうとび,天皇を国政の中心と考えること。勤皇。「―派」

尊神

そんしん [0] 【尊神】 (名)スル
神をとうとぶこと。また,とうとい神。

尊称

そんしょう【尊称】
a title of honor; <give> an honorific title.

尊称

そんしょう [0] 【尊称】
(1)尊敬の気持ちをこめて呼ぶ呼称。「―を奉る」
(2)特定個人の徳をたたえる特別な呼び方。徳川家康を権現様という類。

尊筆

そんぴつ [0] 【尊筆】
他人を敬ってその筆跡・手紙をいう語。尊墨。

尊経閣文庫

そんけいかくぶんこ 【尊経閣文庫】
旧加賀藩,前田家の蔵書を収蔵した文庫。東京都目黒区駒場にある。主に五代綱紀(ツナノリ)が収集した和漢書数万部を収める。

尊翁

そんおう [3] 【尊翁】
老人を敬っていう語。

尊翰

そんかん [0] 【尊翰】
他人を敬ってその手紙をいう語。尊書。尊簡。

尊老

そんろう [0] 【尊老】
(1)老人を敬うこと。
(2)老人を敬っていう語。

尊者

そんじゃ [1] 【尊者】
〔「そんざ」とも〕
(1)〔仏〕 知識・徳行の備わった,尊敬すべき人。とうとい僧。釈迦の弟子や祖師・高僧の尊称に用いる。「迦葉(カシヨウ)―」「日蓮―」
(2)昔,大臣などの大饗(タイキヨウ)に,第一の客として上座に座る人。親王または品位(ホンイ)の高い人を選んだ。「右大臣殿,大饗行なひ給へば,―に内大臣参り給ふ/増鏡(秋のみ山)」
(3)〔(2)になぞらえていう〕
裳着(モギ)の時の腰結いの役をする人。「人々の禄,―の大臣の御引出物など/源氏(若菜上)」
(4)目上の人。「賢しくはきこえしかども,―の前にては,さらずともと覚えしなり/徒然 232」

尊者

そんざ 【尊者】
「そんじゃ(尊者)」に同じ。「あんなん―はあはれなり慈悲の室(ムロ)を住みかにて/梁塵秘抄」

尊良親王

たかながしんのう 【尊良親王】
(1311-1337) 後醍醐天皇の皇子。元弘の乱で土佐に配流。足利尊氏が離反すると,追討のため新田義貞とともに東下したが敗れ,越前金崎城に拠り,落城の際,自害。

尊融法親王

そんゆうほうしんのう 【尊融法親王】
朝彦(アサヒコ)親王の法号。

尊見

そんけん [0] 【尊見】
他人を敬ってその意見・見解をいう語。高見。

尊覧

そんらん [0] 【尊覧】
他人を敬ってその人が見ることをいう語。高覧。ご覧。

尊親

そんしん [0][1] 【尊親】
(1)親をとうとぶこと。
(2)とうとぶことと,したしむこと。「―ともに是をかねたるは父一人なり/曾我 11」

尊詠

そんえい [0] 【尊詠】
他人の作った詩歌を敬っていう語。

尊話

そんわ [0][1] 【尊話】
相手を敬ってその話をいう語。

尊貴

そんき [1] 【尊貴】 (名・形動)[文]ナリ
とうといこと。とうといさま。また,その人。「爵位よりも―なるものを得べし/西国立志編(正直)」

尊邸

そんてい [0] 【尊邸】
相手を敬ってその邸宅をいう語。

尊重

そんちょう [0] 【尊重】 (名)スル
尊いものとして重んずること。「他人の意見を―する」「人命―の精神」

尊重する

そんちょう【尊重する】
(hold in) respect;→英和
esteem;→英和
value;→英和
prize;→英和
think highly of.〜すべき respectable;→英和
estimable;→英和
worthy of esteem.

尊鎮流

そんちんりゅう 【尊鎮流】
書道の御家(オイエ)流の一派。室町時代,後柏原天皇の皇子尊鎮法親王(1504-1550)を祖とする。

尊長

そんちょう [0][1] 【尊長】
目上の人。尊上。長上。

尊閣

そんかく [0] 【尊閣】
(1)他人を敬ってその家をいう語。転じて,他人を敬っていう語。
(2)自分の父に対する敬称。

尊霊

そんりょう [0] 【尊霊】
霊魂,または亡魂を敬っていう語。そんれい。

尊霊

そんれい [0] 【尊霊】
⇒そんりょう(尊霊)

尊面

そんめん [0] 【尊面】
他人を敬ってその顔をいう語。尊顔。

尊顔

そんがん [0] 【尊顔】
他人を敬ってその顔をいう語。「御―を拝する」

尊骸

そんがい [0] 【尊骸】
貴人の死骸を敬っていう語。

尊高

そんこう [0] 【尊高】
身分が高く尊いこと。「忽ちに君臣の礼を忘れ,万乗―の君を恐れず/盛衰記 13」

尊[貴]い

とうとい【尊[貴]い】
⇒尊[貴](たつと)い.

尊[貴]い

たっとい【尊[貴]い】
[高貴な]noble;→英和
august;→英和
high;→英和
[貴重な]valuable;→英和
precious;→英和
honorable (尊敬すべき).→英和

尊[貴]ぶ

とうとぶ【尊[貴]ぶ】
⇒尊[貴](たつと)ぶ.

ひろ【尋】
a fathom <1.83m> .→英和

ひろ [1] 【尋】
〔広(ヒロ)の意〕
両手を左右に広げたときの,一方の指先から他方の指先までの距離。長さの単位として用い,縄・釣り糸・水深をはかるのに用いる。江戸時代には一尋は五尺(約1.5メートル)または六尺(約1.8メートル)であったが,明治以降は六尺とする。

じん [1] 【尋】
〔「尋」は両手を広げた長さ〕
長さの単位。古く中国では六尺五寸,日本では六尺または五尺をあらわした。
〔日本では「尋」の字を「ひろ」に当てて用いた〕

尋ぬ

たず・ぬ タヅヌ 【訪ぬ・尋ぬ・訊ぬ】 (動ナ下二)
⇒たずねる(訪)
⇒たずねる(尋・訊)

尋ね

たずね タヅネ [3] 【尋ね】
(1)たずねること。「お―の件につき…」
(2)江戸時代,犯人や容疑者などを捜索させること。また,その犯人・容疑者など。

尋ねあぐむ

たずねあぐ・む タヅネ― [5][0] 【尋ねあぐむ】 (動マ五[四])
目的の場所に行き着くことができない。「宿屋を―・んで,泣きさうに成つた/歌行灯(鏡花)」

尋ねる

たん・ねる 【尋ねる】 (動ナ下一)[文]ナ下二 たん・ぬ
〔中世後期以降の語〕
「たずねる」の転。「供シタ女ニ―・ネテサテワコウデアッタヨト知ッタ/天草本平家 2」

尋ねる

たずねる【尋ねる】
(1)[捜す]look[search,seek,hunt]for.(2)[問う]ask <a person about a thing> ;→英和
inquire <after a person> (容態を).→英和

尋ねる

たず・ねる タヅネル [3] 【尋ねる・訊ねる】 (動ナ下一)[文]ナ下二 たづ・ぬ
(1)人や物のありかや行くえを探して行く。「母を―・ねて旅を続ける」
(2)真理・道理などをさぐり求める。「日本語の源流を―・ねる」「この乱の起りを―・ねるに/曾我 2」
(3)わからないことを人に聞く。問う。質問する。「道を―・ねる」「先生に―・ねる」

尋ね人

たずねびと【尋ね人】
a missing person.尋ね人欄 <米> a personal;→英和
<英> a personal column.

尋ね人

たずねびと タヅネ― [3] 【尋ね人】
行方をさがされている人。

尋ね出す

たずねだ・す タヅネ― [4][0] 【尋ね出す】 (動サ五[四])
探していたものを見付ける。[日葡]

尋ね合せる

たずねあわ・せる タヅネアハセル [6][0] 【尋ね合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 たづねあは・す
問い合わせる。「正確な情報を―・せる」

尋ね合わせる

たずねあわ・せる タヅネアハセル [6][0] 【尋ね合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 たづねあは・す
問い合わせる。「正確な情報を―・せる」

尋ね当てる

たずねあ・てる タヅネ― [5][0] 【尋ね当てる】 (動タ下一)[文]タ下二 たづねあ・つ
人や建物を,人に聞いたりさがしたりして,見付ける。また,目的の所に行き着く。「移転先を―・てる」

尋ね物

たずねもの【尋ね物】
a lost[missing]thing.⇒お尋ね者.

尋ね物

たずねもの タヅネ― [0] 【尋ね物】
さがし物。

尋ね者

たずねもの タヅネ― [5][0] 【尋ね者】
行方をさがされている人。
→おたずね者

尋む

と・む 【尋む・求む】 (動マ下二)
跡を求めて行く。尋ねる。「夜ぐたちに寝覚めて居れば川瀬―・め/万葉 4146」

尋め行く

とめゆ・く 【尋め行く】 (動カ四)
たずねて行く。「噫(アア),われひとと―・きて,涙さしぐみかへりきぬ/海潮音(敏)」

尋問

じんもん [0] 【尋問・訊問】 (名)スル
(1)質問を発して,強制的に返答させること。「捕虜を―する」
(2)〔法〕 裁判所・当事者が,証人・鑑定人などに対して問いただすこと。

尋問

じんもん【尋問】
an examination;→英和
an interrogation.→英和
〜する question;→英和
examine;→英和
interrogate.→英和

尋尊

じんそん 【尋尊】
(1430-1508) 室町時代,法相宗の僧。興福寺大乗院門跡。一条兼良の五男。古記録や当時の世相などを「大乗院寺社雑事記(ゾウジキ)」に収録。

尋常

じんじょう [0] 【尋常】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
〔「尋」は八尺,「常」はその二倍の意で,わずかな長さ・広さを表す〕
(1)特に変わった点のない・こと(さま)。あたりまえ。並み。普通。「―の手段ではうまくいくまい」
(2)特に悪い点がなく,普通な・こと(さま)。「―な顔立ち」
(3)振る舞いなどが見事なこと。見苦しくないこと。また,そのさま。殊勝。「いざ―に勝負しろ」「―に白状しろ」
(4)人柄が素直で品のよい・こと(さま)。「まことに―なる女房,装束もやさしき体なる/沙石 7」
(5)かなり立派なこと。かなりな程度のこと。また,そのさま。「よき馬に―の鞍置きて/今昔 29」
■二■ (名)
「尋常小学校」の略。「―三年」

尋常の

じんじょう【尋常の】
ordinary;→英和
common;→英和
simple.→英和
〜に commonly;→英和
ordinarily;→英和
<play> fair (正々堂々と).→英和
〜でない uncommon.→英和

尋常一様

じんじょういちよう [0] 【尋常一様】
普通で,他と異なるところがないこと。並みひととおり。ふつう。「―の方法では解決しない」

尋常小学校

じんじょうしょうがっこう [7] 【尋常小学校】
1886年(明治19)小学校令により設置され,満六歳以上の児童に初等普通教育を施した義務制の小学校。期間は最初四年,1907年から六年。41年(昭和16)国民学校令により国民学校初等科と改称された。

尋常科

じんじょうか [0] 【尋常科】
旧制度で,尋常小学校の通称。

尋常茶飯

じんじょうさはん [5] 【尋常茶飯】
〔日頃飲食している茶や飯の意〕
少しも珍しくないこと。日常茶飯。

尋常葉

じんじょうよう [3] 【尋常葉】
⇒普通葉(フツウヨウ)

尋常高等小学校

じんじょうこうとうしょうがっこう [11] 【尋常高等小学校】
旧制の小学校で,尋常小学校と高等小学校の課程を併置した学校。

尋思

じんし [1] 【尋思】 (名)スル
深く考えること。「原書に就きて回想―すれば僅に其緒を得るのみ/経国美談(竜渓)」

尋所

じんじょ 【尋所】 (名)スル
「尋承(ジンジヨウ)」に同じ。「是(=私)も八嶋へ参るが,いまだ案内を知らぬに,―せよ/平家 11」

尋承

じんじょう 【尋承】 (名)スル
〔「じんしょう」とも〕
案内すること。また,その人。尋所。「親家を西国の案内者にたのむ,屋島の―せよ/盛衰記 42」

尋繹

じんえき [0] 【尋繹】 (名)スル
たずねしらべること。調査・研究すること。「其条理を推して―すれば/明六雑誌 22」

尋訪

じんぼう [0] 【尋訪】 (名)スル
訪問すること。たずねること。「兵乱の後,生残(イキノコリ)し英雄を―し/西国立志編(正直)」

しるべ [0][3] 【導・標】
〔「知る辺」の意〕
(1)道の案内をすること。また,その人。「道―」「歌妓(ネコ)は箱持(ハコヤ)の―に属(ツキ)/安愚楽鍋(魯文)」
(2)助け導くこと。手引き。案内。「―する物の音につけてなむ,思ひ出でらるべかりける/源氏(橋姫)」

導き

みちびき【導き】
guidance.→英和

導き

みちびき [0] 【導き】
みちびくこと。指導をすること。「神の―」「今後ともよろしくお―のほどを」

導く

みちび・く [3] 【導く】 (動カ五[四])
(1)案内をする。そこまで連れてゆく。「奥の間に―・く」「大御神たち船舳(フナノヘ)に(=イテ)―・きまをし/万葉 894」
(2)教える。手引きをする。「子弟を―・く」
(3)そうなるようにしむける。「成功に―・く」
(4)ある前提から答えなどを引き出す。「結論を―・く」
[可能] みちびける

導く

みちびく【導く】
lead;→英和
guide.→英和

導体

どうたい ダウ― [0] 【導体】
熱や電気をよく伝える物体。普通には金属。
⇔不導体

導体

どうたい【導体】
a conductor (伝導体).→英和
(不)良導体 a good (bad) conductor.

導入

どうにゅう【導入】
introduction;→英和
orientation.→英和
〜する introduce.→英和

導入

どうにゅう ダウニフ [0] 【導入】 (名)スル
(1)導き入れること。「外資を―する」「新しい機械を―する」
(2)本格的な授業に入る前に,生徒に学習内容に対する関心をもたせる段階。

導入部

どうにゅうぶ ダウニフ― [3] 【導入部】
「序奏(ジヨソウ)」に同じ。

導出

どうしゅつ ダウ― [0] 【導出】 (名)スル
結論などをみちびき出すこと。「データから結論を―する」

導因

どういん ダウ― [0] 【導因】
ある結果を導き出した原因。

導坑

どうこう ダウカウ [0] 【導坑】
トンネル掘削の際,全断面掘削に先立って掘る小さな坑道。地質・方向・高さなどの予備調査を兼ねる。

導尿

どうにょう ダウネウ [0] 【導尿】
尿道口より膀胱に達するカテーテルを挿入して人工的に尿の排出を行わせる方法。排尿困難の場合,また検査の目的で行われる。

導師

どうし ダウ― [1] 【導師】
(1)仏道を説き,人々を仏道に導く者。高僧や仏・菩薩をいう。
(2)法会に際して,集まった僧の中心となり儀式を行う僧。唱導師。
(3)葬儀に際して,死者に引導を渡す僧。
(4)ヨーガなどで,指導者のこと。グル。

導引

どういん ダウ― [0] 【導引】
(1)みちびくこと。道案内。
(2)道教の修行・養生法の一。さまざまな身体の動きと呼吸法を組み合わせて行う。健康法でもある。
(3)按摩(アンマ)。もみ療治。

導束

どうそく ダウ― [0] 【導束・道束】
蘚類にある水や同化物などの通路となる組織。維管束ほど細胞は分化していない。

導水

どうすい ダウ― [0] 【導水】
水をみちびき流すこと。

導水堤

どうすいてい ダウ― [0] 【導水堤】
土砂の堆積を防ぎ流路および流速を一定に保つため,川の合流点や河口付近に築かれた堤防。導流堤。

導水橋

どうすいきょう ダウ―ケウ [0] 【導水橋】
谷や鉄道線路などをまたいで,水をみちびくために設けた橋。

導水渠

どうすいきょ ダウ― [3] 【導水渠】
水をみちびくために設けた水路。

導水管

どうすいかん ダウ―クワン [0] 【導水管】
導水のための管。鉄・鉛・コンクリート製などがある。

導波管

どうはかん ダウハクワン [0] 【導波管】
マイクロ波を伝えるのに用いる中空の金属管。伝送できる波長は管の断面の大きさで上限が決まる。

導流堤

どうりゅうてい ダウリウ― [0] 【導流堤】
⇒導水堤(ドウスイテイ)

導火

どうか ダウクワ [0] 【導火】
火薬を爆発させるためにつける火。くちび。

導火線

どうかせん ダウクワ― [0] 【導火線】
(1)雷管などに点火し火薬を爆発させるための線条。芯(シン)に黒色火薬を巻き込んだひもなど。
(2)事件を起こすきっかけ。「開戦の―となった事件」

導火線

どうかせん【導火線】
a fuse;→英和
a train of powder.〜となる[誘因]cause;→英和
give rise to.

導灯

どうとう ダウ― [0] 【導灯】
狭い水道や港口の航路で,船舶を安全に導くための灯。

導管

どうかん ダウクワン [0] 【導管・道管】
(1)物を導き送る管。
(2)被子植物の維管束の主要な構成要素で,管状細胞(導管細胞)の上下の隔壁が消失し,縦に連なった組織。根から吸収した水分の通路。細胞壁は部分的に肥厚し,いろいろな模様を生じる。シダ植物でも,ワラビなどには存在する。

導管

どうかん【導管】
a pipe;→英和
a conduit.→英和

導線

どうせん【導線】
a leading wire.

導線

どうせん ダウ― [0] 【導線】
(1)端子間をつないで電流を通ずる針金。電線。
(2)〔数〕 ある曲線に沿って直線が移動することにより一つの曲面が生ずるとき,その曲面に対する曲線の称。

導者

どうしゃ ダウ― [1] 【導者】
案内する人。先導。

導車

どうしゃ ダウ― [1] 【導車】
機械で,他の多くの車に動力を伝える車。

導関数

どうかんすう ダウクワンスウ [3] 【導関数】
〔数〕 関数 �=�(�)で,� の各値に対してそこでの微分係数 �′(�)を対応させることによってえられる関数を �(�)の導関数といい,�′(�), �′, ��/�� などで表す。
→微分

導電率

どうでんりつ ダウデン― [3] 【導電率】
⇒電気伝導率(デンキデンドウリツ)

導音

どうおん ダウ― [0] 【導音】
〔leading note〕
調性音楽で,半音進行して主音または調性上重要な音へ導く機能をもつ音。一般には,長音階・短音階の第七音がこれにあたる。

導顔

しるべがお 【導顔】
案内するような顔つき。「浜千鳥いと多くさき立ちて行くも,―なる心ちして/十六夜」

しょう【小】
〔名〕smallness;〔形〕small;→英和
little;→英和
minor.→英和
‖小アジア Asia Minor.小委員会 a subcommittee.

しょう セウ [1] 【小】
(1)形が小さいこと。長さ・重さ・規模などが小さいこと。また,そのもの。
⇔大
「大は―を兼ねる」
(2)「小の月(ツキ)」に同じ。
⇔大
(3)主として鎌倉・室町時代に用いられた田畑の地積を表す単位。一段の三分の一で太閤検地以前は一二〇歩,太閤検地以後は一〇〇歩をいう。
→大(ダイ)
→半(ハン)

お ヲ 【小】 (接頭)
(1)名詞に付く。
 (ア)形や規模が小さい意を表す。「―川」「―舟」
 (イ)語調を整えたり,親愛の気持ちを表したりする。「―田」「―野」
(2)用言に付いて,量や程度がわずかな意を表す。「―止みなく降る雨」「―暗い道」

こ 【小】 (接頭)
名詞・形容詞・形容動詞,まれに動詞に付く。
(1)形や規模が小さい,量が少ない,程度が軽いなどの意を表す。「―山」「―皿」「―銭(ゼニ)」「―降(ブ)り」「―ぜり合い」「―高い」「―突く」
(2)意味を和らげたり,親愛感を加えたりして,主観的な感じ,印象を添える。どことなく…の感じだ。「―粋」「―憎らしい」「―ざっぱり」「―しゃく」
(3)一人前ではない,大したものではないの意を表す。また,卑しめる意を表す。「―坊主」「―ざかしい」「―才(ザイ)」「―面(ヅラ)」「―役人」
(4)体の一部分を表す名詞に付いて,表現が露骨にならないようにする。「―鬢(ビン)」「―首をかしげる」「―膝を打つ」「―腰をかがめる」
(5)数量を表す名詞または数詞に付いて,それよりすこし少ないがほぼそのくらいの意を表す。「―一里」「―一畳」「―半日」「―一倍」
→こっ(接頭)

ささ 【細・小】 (接頭)
〔「さざ」とも〕
名詞に付いて,「小さい」「細かい」「わずか」の意を表す。「―濁り」「―波(サザナミ)」

小かん平兵衛

こかんへいべえ 【小かん平兵衛】
人形浄瑠璃「心中刃(ヤイバ)は氷の朔日(ツイタチ)」の通称。また,その作品中の二人の主人公の名。

小さ

ちいさ チヒサ [1] 【小さ】
〔形容詞「小さい」の語幹から〕
■一■ (名)
幼児。「どれ��―よ,小さ刀伯父におこせ/浄瑠璃・いろは蔵三組盃」
■二■ (形動ナリ)
小さいさま。「につこりと笑ひ―なる声にて…といひながら/人情本・恵の花」

小さい

ちいさい【小さい】
small;→英和
little;→英和
[微細な]minute;→英和
fine;→英和
[幼い]little;→英和
young;→英和
[つまらぬ]trifling;→英和
petty;→英和
insignificant.→英和
小さくなる[着物が]become too small <for one> ;outgrow one's clothes;[卑下する]humble oneself;be humble.

小さい

ちいさ・い チヒサイ [3] 【小さい】 (形)[文]ク ちひさ・し
(1)容積・面積・身長などの占める場所・空間が少ない。「―・い入れ物」「―・い円」「―・い順に並ぶ」「―・きものはみなうつくし/枕草子 151」
(2)規模がわずかである。勢力が弱い。「―・い会社」「―・い派閥」
(3)数量が少ない。「一は二より―・い」
(4)年齢が少ない。幼い。「―・い頃の話」「―・い弟妹たち」
(5)音量が少ない。「声が―・い」
(6)度量が乏しい。包容力に欠ける。「人物が―・い」「気が―・い」
(7)重大でない。重要でない。「―・いことにくよくよするな」「―・いミスまで指摘する」
⇔大きい
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

小さい

ちさ・い [2] 【小さい】 (形)[文]ク ちさ・し
「ちいさい(小)」の転。

小さくなる

小さくな・る
しょげる。遠慮する。かしこまる。「しかられて―・る」

小さし

ちいさ・し チヒサシ 【小さし】 (形ク)
⇒ちいさい

小さな

ちいさな チヒサ― [1] 【小さな】 (形動)
〔形容動詞「ちひさなり」の連体形から〕
現代語では,連体形「ちいさな」の形だけが用いられる。小さいさま。
⇔大きな
「―箱」「規模の―会社」
〔「ちいさな」を連体詞とする説もあるが,この語は「手の小さな人」などのように,述語としてのはたらきをもっている点が,一般の連体詞とは異なっている〕

小さな政府

小さな政府
政府の役割,規模の肥大化が,経費の増大や非効率を生んでいると批判し,政府の役割・事業等を縮小して財政経費を減らし,市場にゆだねようとする考え方。

小さめ

ちいさめ チヒサ― [0] 【小さめ】 (名・形動)
物がいくぶん小さいこと。また,小さいと思われるさま。
⇔大きめ

小さやか

ちいさやか チヒサ― 【小さやか】 (形動ナリ)
いかにも小さいさま。「いと―なれば,かき抱きて/源氏(帚木)」

小さん

こさん 【小さん】
⇒柳家(ヤナギヤ)小さん

小さん金五郎

こさんきんごろう 【小さん金五郎】
大坂の遊女小さんと,1700年に病没した役者の金屋金五郎との情話。これを脚色したものに歌舞伎の奈河篤助(ナガワトクスケ)作「東都名物錦絵始(オエドメイブツニシキエノハジマリ)」,浄瑠璃「金屋金五郎浮名額(ウキナノガク)」,曲山人の人情本「仮名文章(カナマジリ)娘節用」などがある。

小さ刀

ちいさがたな チヒサ― [4] 【小さ刀】
短い刀。鞘巻(サヤマキ)や大小拵(ゴシラ)えの小刀などに広くいう。

小ちゃい

ちいちゃ・い チヒチヤイ [3] 【小ちゃい】 (形)
「小さい」の転。

小ぢんまりした

こぢんまり【小ぢんまりした(と)】
snug(ly);→英和
cosy(cosily).→英和

小っ恥ずかしい

こっぱずかし・い [6] 【小っ恥ずかしい】 (形)[文]シク こっぱづか・し
〔「こっ」は接頭語〕
「こはずかしい」の転。ひどく恥ずかしい,の意で用いることもある。

小の月

しょうのつき セウ― [1] 【小の月】
日数が三〇日以下の月。二月・四月・六月・九月・一一月。陰暦では,日数が二九日以下の月をいう。
⇔大の月

小ませる

こま・せる 【小ませる】 (動サ下一)
〔近世語〕
年齢の割りにやや大人びている。少しませる。「―・せた事ばつかり吐(ヌカ)す/歌舞伎・三十石」

小アジア

しょうアジア セウ― 【小―】
〔Asia Minor〕
アジアの西端部,黒海・地中海に囲まれた半島。トルコ共和国の主要部。別名アナトリア。

小アンティル諸島

しょうアンティルしょとう セウ―シヨタウ 【小―諸島】
〔Lesser Antilles〕
カリブ海,アンティル諸島の東半分の島々。バージン諸島からトリニダード島まで多数の小島が南北に連なる。

小スンダ列島

しょうスンダれっとう セウ―レツタウ 【小―列島】
スンダ列島のうち,バリ島以東ティモール島までの島々。

小ソクラテス学派

しょうソクラテスがくは セウ― 【小―学派】
〔minor Socratics〕
ソクラテスの弟子たちの創始した学派のうち,メガラ・エリス・キニク・キュレネの四学派をいう。

小ドイツ主義

しょうドイツしゅぎ セウ― [6] 【小―主義】
〔(ドイツ) Kleindeutschtum〕
プロイセンを中心としオーストリアを除いてドイツ統一を達成しようとする運動。一九世紀中頃より強まりビスマルクの鉄血政策で実現した。
→大ドイツ主義

小ブルジョア

しょうブルジョア セウ― [3] 【小―】
⇒プチ-ブルジョア

小ロシア

しょうロシア セウ― 【小―】
⇒ウクライナ

小一

こいち [0] 【小一】
劇場の平土間の最前列。かぶりつき。

小一条殿

こいちじょうどの コイチデウ― 【小一条殿】
清和天皇の誕生所といわれる殿舎。近衛の南,東洞院の西にあった。山吹殿。

小丈夫

しょうじょうふ セウヂヤウフ [3] 【小丈夫】
(1)背の低い男。小柄の男。
(2)器量の小さい人物。小人物。

小三災

しょうさんさい セウ― [3] 【小三災】
⇒三災(サンサイ)

小上がり

こあがり [2] 【小上(が)り】
小料理屋などで,いす席と通路をはさんで設けられた座敷。

小上り

こあがり [2] 【小上(が)り】
小料理屋などで,いす席と通路をはさんで設けられた座敷。

小上臈

こじょうろう [2] 【小上臈】
大臣・納言・参議などの娘で宮仕えした者。大上臈の下,中臈・下臈の上に位する。

小中村

こなかむら 【小中村】
姓氏の一。

小中村清矩

こなかむらきよのり 【小中村清矩】
(1821-1895) 幕末・明治初期の国学者。本姓,原田氏。号は陽春廬(ヤスムロ)。江戸の人。東大教授。本居内遠に師事。「古事類苑」の編纂に尽力。著「官職制度沿革史」「歌舞音楽略史」など。

小中黒

こなかぐろ [2] 【小中黒】
矢羽根の一。鷲の羽で,中黒の黒の部分の幅がせまいもの。
→中黒(2)

小乗

しょうじょう セウ― [0] 【小乗】
〔仏〕
〔梵 hīnayāna 小さな乗り物の意〕
(1)自己の宗教的完成を優先し他者救済を軽視すること。元来は,インドで大衆部系の菩薩信仰の集団が先行した上座部系の部派仏教を批判した語。
⇔大乗
(2)「小乗仏教」の略。

小乗

しょうじょう【小乗】
《仏教》the Lesser Vehicle;Hinayana.〜的見地 a shortsighted view.

小乗仏教

しょうじょうぶっきょう セウ―ケウ [5] 【小乗仏教】
自己の悟りを偏重する仏教。大乗仏教徒が,特に利他主義の立場から,従来の伝統仏教に対して与えた称。スリランカ・ミャンマーなど南方仏教はこの系統に属する。批判的な意味をもたない場合は上座部仏教・南方仏教と呼ぶ。小乗。小乗教。

小乗戒

しょうじょうかい セウ― [3] 【小乗戒】
小乗仏教の戒律。僧俗男女といった区別によって,五戒・八戒・十戒・具足戒の別がある。

小乗経

しょうじょうきょう セウ―キヤウ [0] 【小乗経】
小乗仏教の経典。四部の阿含(アゴン)経などの原始経典の総称。
⇔大乗経

小事

しょうじ【小事】
a trifle;→英和
a trivial matter.

小事

しょうじ セウ― [1] 【小事】
あまり重要でない事。些細な事。
⇔大事
「大事の前の―」「―にこだわる」

小二朱

こにしゅ 【小二朱】
〔小形の二朱の意〕
文政・天保年間(1818-1844)に通用した,文政南鐐(ナンリヨウ)二朱銀の通称。文政一朱金・文政南鐐一朱銀をいうこともある。

小二条殿

こにじょうどの コニデウ― 【小二条殿】
京都市二条の北,東洞院西にあった邸宅。藤原道長が入内する女威子のために造営。二条の南にあった藤原道隆の旧邸二条殿に対し,小二条殿と称した。

小五月祭

こさつきまつり 【小五月祭】
近江(オウミ)国坂本の日吉(ヒエ)大社で陰暦五月九日に行われた祭り。平安末期に特に盛んだった。小五月会(エ)。小五月。

小京都

しょうきょうと セウキヤウト [3] 【小京都】
京都のように,古い町並みが今も残っている小都市。岐阜県高山市・秋田県角館(カクノダテ)町などにいう。

小亭

しょうてい セウ― [0] 【小亭】
小さなあずま家。ちん。

小人

しょうじん【小人(物)】
a small-minded person.

小人

こびと【小人】
a dwarf;→英和
a pygmy.→英和
小人島 Lilliput.→英和

小人

しょうじん セウ― [0] 【小人】
(1)幼い人。こども。
→しょうにん
(2)器量の小さい人。人徳のない人。小人物。
(3)身分の低い人。こもの。「―の家のむすめ,慎みて身をもてかろがろしく人にゆるす事なかれ/十訓 5」
(4)男色関係で,若衆。美童。「―,気の毒ここにきはまり/浮世草子・一代男 1」
(5)こびと。

小人

こびと [0] 【小人】
(1)身長のきわめて低い人。侏儒(シユジユ)。
(2)童話や物語などにでてくる体の小さい想像上の人間や妖精。
(3)武家で,雑用に使われた身分の低い人。
(4)江戸時代,幕府や藩で雑役に従事した者。小者。

小人

しょうにん セウ― [0] 【小人】
子供。少年。入場料・乗車賃などを示す場合に小学生以下をいう。
→大人(ダイニン)
→中人(チユウニン)
→しょうじん(小人)

小人国

しょうじんこく セウ― [3] 【小人国】
こびとが住んでいるという想像上の国。

小人数

こにんずう【小人数】
a few[small number of]people.〜の家族(学級) a small family (class).

小人数

こにんずう [2] 【小人数】
人数が少ないこと。少しの人数。少人数。こにんず。
⇔大(オオ)人数
「―の家庭」

小人河馬

こびとかば [4] 【小人河馬】
カバ科の哺乳類。肩高約70センチメートル,体重200キログラム内外。普通のカバと違って,指間に水かきがない。体は紫褐色。湿地を好み,草や樹根などを食べる。西アフリカのリベリア・ギニアなどの森林にすむ。国際保護動物。リベリアカバ。
小人河馬[図]

小人物

しょうじんぶつ セウ― [3] 【小人物】
度量の狭い人。人格の低い人。小人。
⇔大人物

小人狐猿

こびときつねざる [7] 【小人狐猿】
霊長目原猿亜目コビトキツネザル科の哺乳類の総称。最も原始的なサルであるキツネザルに近縁であるが,多くは体重500グラム以下と小形。マダガスカル島の樹間に生息し,雑食性。キツネザル科に含める主張もある。

小人症

こびとしょう [0] 【小人症】
〔医〕 身長の異常に小さい状態をいう。侏儒(シユジユ)症。

小人症

しょうじんしょう セウ―シヤウ [0] 【小人症】
⇒こびとしょう(小人症)

小人目付

こびとめつけ [4] 【小人目付】
江戸幕府の職名。徒(カチ)目付の下にあって,変事の際の立ち会い,探偵,牢屋敷の見回り,目付の遠国出張の随伴などの仕事に当たった。

小人組

こびとぐみ [0] 【小人組】
江戸時代,「小人{(4)}」の属した組。

小人革

こびとがわ [0] 【小人革】
薄く滑らかな上質の鹿革。東北地方で産し,また中国から輸入されて,足袋などに用いられた。

小人頭

こびとがしら [4] 【小人頭】
江戸時代,幕府および藩の職名。「小人{(4)}」を統率する役。また,その役の人。小人組の長。

小仏

こぼとけ [2] 【小仏】
(1)小さい仏像。
(2)「かごめかごめ」に似た子供の遊戯。

小仏峠

こぼとけとうげ 【小仏峠】
東京都と神奈川県の境にある峠。海抜548メートル。甲州街道の要地で,江戸時代小仏関があった。

小付け

こづけ [0] 【小付け】
(1)日本料理で,最初に出す小鉢物。つきだし。
(2)荷物の上にさらに加えてつける小さな荷物。「お供さん,―が四つ,よしかえ/洒落本・道中粋語録」
(3)さらに負担が加わること。「恋の重荷に―して/浄瑠璃・寿の門松」

小代焼

しょうだいやき セウダイ― [0] 【小代焼・小岱焼】
熊本県玉名市小代山麓に産する陶器。文禄の役のとき加藤清正が連れ帰った朝鮮の陶工の創始とも,豊前から来た陶工の開窯ともいう。主に雑器を産する。

小企業

しょうきぎょう セウキゲフ [3] 【小企業】
規模の小さな企業。

小休

しょうきゅう セウキウ [0] 【小休】
少しの休み。こやすみ。小休止。

小休み

こやすみ [2] 【小休み】 (名)スル
少し休むこと。少憩(シヨウケイ)。「是にて暫くのお―を/鉄仮面(涙香)」

小休止

しょうきゅうし セウキウシ [3] 【小休止】 (名)スル
少し休むこと。こやすみ。小休。「そこまでやったら―しよう」
→大休止

小休止

しょうきゅうし【小休止】
<take> a (short) rest.

小会

しょうかい セウクワイ [0] 【小会】
小人数の会合。

小会派

しょうかいは【小会派】
minor parties (議会の).

小会派

しょうかいは セウクワイハ [3] 【小会派】
議会などで,少人数の会派。

小伝

しょうでん セウ― [0] 【小伝】
簡単な伝記。

小伝

しょうでん【小伝】
a biographical sketch.

小体

こてい [0] 【小体】 (形動)[文]ナリ
質素でつつましやかなさま。
⇔大体(オオテイ)
「手堅く―に遣つて居る/金色夜叉(紅葉)」

小余綾の

こゆるぎの 【小余綾の】 (枕詞)
「小余綾の磯(イソ)」が有名であったことから「急ぐ」にかかる。「―急ぎ出でてもかひ無かりけり/拾遺(恋四)」

小余綾の磯

こゆるぎのいそ 【小余綾の磯】
神奈川県大磯から国府津(コウヅ)にかけての海岸。こよろぎのいそ。((歌枕))「こよろぎの磯たちならし磯菜つむ/古今(東歌)」

小作

こさく [0] 【小作】
地主から土地を借り,小作料を払って,農業を営むこと。また,その人。

小作する

こさく【小作する】
tenant a farm.→英和
‖小作人 a tenant (farmer).小作料 farm rent.

小作り

こづくり [2] 【小作り】 (名・形動)
(1)作り方が小さいこと。
(2)体の小さいさま。小柄。「―な女性」
⇔大作り

小作りの

こづくり【小作りの】
small-statured <man> ;small-sized <book> .

小作争議

こさくそうぎ [4] 【小作争議】
地主と小作人との間に起こる,小作料・小作権などについての紛争。農業恐慌や労働運動の発展とあいまって,大正から昭和初期にかけて激化した。

小作人

こさくにん [0] 【小作人】
小作に従事する者。

小作地

こさくち [3][2] 【小作地】
小作権に基づいて,所有者以外の者が耕作している農地。

小作官

こさくかん [3][2] 【小作官】
小作調停法により設けられた小作調停の補助的機関。小作関係の実情調査,争議の予防,また争議の調停にもあたった。

小作料

こさくりょう [3] 【小作料】
小作地の使用料。古くは物納であったが,農地法により金納などの制約が定められている。

小作権

こさくけん [3][2] 【小作権】
小作料を支払って他人所有の農地を耕作する権利。民法上,物権である永小作権と,債権である賃借小作権との二種がある。

小作米

こさくまい [0] 【小作米】
小作人が小作料として地主に納める米。

小作調停法

こさくちょうていほう 【小作調停法】
小作争議を調停するための法律。1924年(大正13)制定。民事調停法の成立により51年(昭和26)廃止。

小作農

こさくのう [3] 【小作農】
小作によって農業を行うこと。また,その農民・農家。小作。小作人。
⇔自作農

小使い

こづかい [1] 【小使い】
用務員。「―室」

小侍

こざむらい 【小侍】
(1)〔「こさむらい」とも〕
一人前でない侍。軽輩・若輩の侍。こさぶらい。「さて―の十二,三ばかりなるが/宇治拾遺 1」
(2)〔「小侍所(ドコロ)」の略〕
小侍所の侍。

小侍

こさぶらい 【小侍】
「こざむらい(小侍){(1)}」に同じ。「十七,八ばかりの―のふと走り出でて/宇治拾遺 1」

小侍従

こじじゅう 【小侍従】
平安末期の女流歌人。紀光清の女(ムスメ)。二条天皇に出仕,崩御後は太皇太后多子(マスコ)に,のち高倉天皇に仕えた。「待つ宵にふけゆく鐘の声きけばあかぬ別れのとりはものかは」の秀歌を詠み「待宵の小侍従」と呼ばれた。生没年未詳。家集「小侍従集」がある。

小侍所

こざむらいどころ 【小侍所】
鎌倉・室町時代の職名。将軍の供奉(グブ)・警護の役。小侍。

小便

しょうべん セウ― [3] 【小便】 (名)スル
(1)血液中の水分や老廃物が腎臓で濾過されて体外に排出されるもの。また,それを排出すること。尿(ニヨウ)。ゆばり。小水。小用。しょんべん。
→尿
(2)契約後に,売り手・買い手のいずれかが不当に契約を破棄することを俗にいう語。「いかにも負けてやりませうが,又―する事はならぬぞ/咄本・露休置土産」
(3)ひやかし。「―を四十七人せずに居る/柳多留 22」

小便

しょうべん【小便】
urine;→英和
water;→英和
<俗> piss.→英和
〜する make water;→英和
<俗> piss.→英和

小便

しょんべん [3] 【小便】 (名)スル
「しょうべん(小便)」の転。

小便壺

しょうべんつぼ セウ― [3] 【小便壺】
(1)土中に埋めて小便をためる壺。
(2)「溲瓶(シビン)」に同じ。

小便担桶

しょうべんたご セウ― [3] 【小便担桶】
小便を入れてかつぐ桶(オケ)。

小便組

しょうべんぐみ セウ― [0] 【小便組】
江戸時代,妾(メカケ)奉公に出て寝小便をして暇を出されるとき,支度金をだましとる女。また,それをすること。「―などといふところは,ごめんだよ/黄表紙・艶気樺焼」

小便臭い

しょうべんくさ・い セウベン― [6] 【小便臭い】 (形)
(1)小便のにおいがする。
(2)子どもじみている。未熟である。

小便袋

しょうべんぶくろ セウ― [5] 【小便袋】
(1)股(マタ)の間にとりつけて,いつでも放尿できるように備えるゴムやビニール製の袋。
(2)膀胱(ボウコウ)の異名。

小信天翁

こあほうどり [3] 【小信天翁】
ミズナギドリ目アホウドリ科の鳥。アホウドリよりやや小形。体と翼下面は白色で,背と翼上面は黒色。冬はハワイ・小笠原などの亜熱帯の島々で集団繁殖し,夏に日本近海でよく見られる。

小俣

おばた ヲバタ 【小俣】
三重県中部,度会(ワタライ)郡の町。宮川の渡しで発展。伊勢たくあんの本場。離宮院跡がある。

小倅

こせがれ [2] 【小倅】
(1)年の若い者をののしっていう語。小僧。「―に何がわかるか」
(2)自分の息子をへりくだっていう語。
(3)少年。幼い召し使い。[日葡]

小倉

こくら 【小倉】
(1)福岡県北九州市の商業・行政・交通の中心地区。もと独立の市で,江戸時代は小笠原氏の城下町。
(2) [0]
「小倉織」の略。

小倉

おぐら ヲグラ [0] 【小倉】
(1)京都市右京区にある小倉山一帯の古名。
(2)「小倉餡(アン)」「小倉汁粉(ジルコ)」の略。

小倉

おぐら ヲグラ 【小倉】
姓氏の一。

小倉アイス

おぐらアイス ヲグラ― [4] 【小倉―】
小倉餡を混入したアイス-クリームまたはアイス-キャンディー。

小倉付け

おぐらづけ ヲグラ― [0] 【小倉付け】
雑俳用語。冠(カムリ)付けの一。小倉百人一首の歌の五文字を上に置き,下に七五の句を付けて一句を詠むもの。

小倉山

おぐらやま ヲグラ― 【小倉山】
(1)京都市右京区嵯峨西部にある山。海抜293メートル。保津川を隔てて嵐山に対する。紅葉の名所。((歌枕))「―峰の紅葉心あらばいまひとたびのみゆきまたなむ/拾遺(雑秋)」
(2)奈良県桜井市の山というが,所在未詳。倉橋山・忍坂(オサカ)山・多武峰の端山など諸説ある。((歌枕))「夕されば小倉の山に鳴く鹿は今夜(コヨイ)は鳴かず寝(イ)ねにけらしも/万葉 1511」

小倉正恒

おぐらまさつね ヲグラ― 【小倉正恒】
(1875-1961) 実業家。金沢市生まれ。東大卒。住友財閥の重職にあり,戦前の財界を指導。第三次近衛内閣の蔵相。

小倉汁粉

おぐらじるこ ヲグラ― [4] 【小倉汁粉】
小倉餡でつくった汁粉。おぐら。

小倉百人一首

おぐらひゃくにんいっしゅ ヲグラ― [8][0][5] 【小倉百人一首】
歌集。藤原定家撰と伝えるが撰者・成立年とも未詳。天智天皇から順徳天皇に至る各時代の著名な歌人百人の歌を一首ずつ撰し,京都嵯峨の小倉山荘の障子に張ったと伝えるところからこの名がある。歌ガルタとして近世以降庶民の間にも流布した。小倉山荘色紙和歌。小倉百首。単に「百人一首(ヒヤクニンイツシユ)((ヒヤクニンシユ))」とも。

小倉縞

こくらじま [0] 【小倉縞】
「小倉織(コクラオリ)」に同じ。

小倉織

こくらおり [0] 【小倉織】
小倉から産出する経畝(タテウネ)組織の綿織物。厚地で丈夫なので男子用袴や帯・学生服などに用いる。こくら。小倉縞(ジマ)。

小倉羹

おぐらかん ヲグラ― [3][0] 【小倉羹】
小倉餡でつくった練り羊羹。小倉羊羹。

小倉色紙

おぐらしきし ヲグラ― 【小倉色紙】
藤原定家が書いたとされる小倉百人一首の色紙百枚。小倉山荘色紙。

小倉進平

おぐらしんぺい ヲグラ― 【小倉進平】
(1882-1944) 言語学者。宮城県生まれ。東大教授。朝鮮語の研究に献身。著「郷歌及吏読(リトウ)の研究」「増訂朝鮮語学史」「朝鮮語方言の研究」など。

小倉金之助

おぐらきんのすけ ヲグラ― 【小倉金之助】
(1885-1962) 数学者。山形県生まれ。東京物理学校卒。数学教育とともに科学史研究に貢献。著「数学史研究」など。

小倉餡

おぐらあん ヲグラ― [0][3] 【小倉餡】
小豆(アズキ)の漉(コ)し餡に,蜜煮にした大納言小豆を粒のまま混ぜたもの。また,粒餡をもいう。おぐら。

小像

しょうぞう【小像】
a statuette.→英和

小僧

こぞう [2] 【小僧】
(1)商店などで,注文取りや配達などの仕事をする少年。丁稚(デツチ)。
(2)年少の者を軽蔑し,ののしっていう語。こぞっ子。小わっぱ。「くちばしの黄色い―」
(3)年の若い僧。雛僧(ヒナソウ)。「お寺の―」
(4)(多く他の語の下に付けて用いる)子供を親しんでいう語。「いたずら―」
(5)〔近世語〕
遊里で,まだ一人前にならない遊女や小女(コオンナ)。

小僧

しょうそう セウ― [3][0] 【小僧】
■一■ (名)
年若い僧。こぞう。
■二■ (代)
一人称。僧が自らをへりくだっていう語。拙僧。

小僧

こぞう【小僧】
a shopboy;an apprentice;→英和
a young priest (小坊主);a stripling (年少者).→英和

小僧っ子

こぞっこ [4] 【小僧っ子】
小僧・丁稚(デツチ)あるいは年少の男子をののしっていう語。青二才。こわっぱ。「この―が」

小儀

しょうぎ セウ― [1] 【小儀】
朝廷の小規模な儀式。除目(ジモク)・踏歌など。
→大儀
→中儀

小先

こさき 【小前・小先】
殿上人(テンジヨウビト)が通行するときの先駆の警蹕(ケイヒツ)の声を短く引くこと。「上達部(カンダチメ)のさきども,殿上人のは短ければ,大前(オオサキ),―とつけて聞きさわぐ/枕草子 78」
→大前(オオサキ)

小児

しょうに セウ― [1] 【小児】
こども。しょうじ。

小児

しょうに【小児】
an infant;→英和
a little child.‖小児科 pediatrics.小児科医 a pediatrician;a children's doctor.小児科医院 a children's hospital.小児病 infantile diseases.小児麻痺(まひ) <suffer from> infantile paralysis;polio(myelitis).

小児仮性コレラ

しょうにかせいコレラ セウ― [7][1][4] 【小児仮性―】
⇒仮性小児(カセイシヨウニ)コレラ

小児喘息

しょうにぜんそく セウ― [4] 【小児喘息】
小児の気管支喘息。原因のほとんどはアレルギーで,日本では1955年(昭和30)頃から増加。

小児成人病

しょうにせいじんびょう セウ―ビヤウ [0] 【小児成人病】
食生活の変化,過食,運動不足などを原因として小児期にみられる成人病と同様の疾患。

小児斑

しょうにはん セウ― [3] 【小児斑】
⇒蒙古斑(モウコハン)

小児病

しょうにびょう セウ―ビヤウ [0] 【小児病】
(1)主として子供がかかる病気の総称。ジフテリア・百日咳(ヒヤクニチゼキ)など。
(2)言動が幼くて,感情に流されたり,極端に走ったりしやすい性向。「左翼―」

小児病的

しょうにびょうてき セウ―ビヤウ― [0] 【小児病的】 (形動)
小児病{(2)}の性向があるさま。

小児癌

しょうにがん セウ― [3] 【小児癌】
五歳未満にみられる癌。約半数が急性の白血病で,そのほかに脳腫瘍・神経芽腫・悪性リンパ腫などがみられる。

小児科

しょうにか セウ―クワ [0] 【小児科】
医学の一分科。子供の病気を専門に診療・治療する。

小児結核

しょうにけっかく セウ― [4] 【小児結核】
小児の結核。成人に比べ,感染後比較的急性に経過する。粟粒結核や結核性髄膜炎を起こしやすい。

小児肥満症

しょうにひまんしょう セウ―シヤウ [0] 【小児肥満症】
小児の脂肪組織が著しく増加した状態。肝機能障害・高脂血症・高血圧症・糖尿病などを合併することがある。

小児虐待

しょうにぎゃくたい セウ― [1] 【小児虐待】
⇒チャイルド-アビューズ

小児麻痺

しょうにまひ セウ― [4] 【小児麻痺】
小児に起こる麻痺性疾患の俗称。急性灰白髄炎と,脳疾患による脳性の麻痺をいう。

小党

しょうとう セウタウ [0] 【小党】
党員の少ない政党。

小八葉の車

こはちようのくるま コハチエフ― 【小八葉の車】
八葉の車のうち,八葉蓮花(レンゲ)の紋が小さいもの。下位の殿上人(テンジヨウビト)などが用いる。
→八葉の車

小公子

しょうこうし セウコウシ 【小公子】
〔原題 Little Lord Fauntleroy〕
児童文学。バーネット作。1886年刊。アメリカ育ちの少年セドリックが,渡英後持ち前の明るさで祖父である頑固な老伯爵と和解し伯領を継ぐ。1890年(明治23)〜92年「女学雑誌」に若松賤子が翻訳掲載。

小六

ころく [0] 【小六】
(1)「小六節」の略。
(2)「小六染」の略。

小六月

ころくがつ [2] 【小六月】
陰暦一〇月の異名。小春。[季]冬。

小六染

ころくぞめ [0] 【小六染】
段だらの絞り染め。享保(1716-1736)の頃の俳優,初世嵐小六の舞台衣裳から流行。

小六節

ころくぶし 【小六節】
江戸時代に流行した小唄の曲名。慶長(1596-1615)頃江戸赤坂に住んだ美男で小唄の名手の馬方,関東小六にちなむ称という。

小兵

こひょう [0] 【小兵】
(1)体の小さいこと。また,その人。小柄。
⇔大兵(ダイヒヨウ)
「―力士」
(2)弓を引く力の弱いこと。また,その人。
⇔精兵(セイビヨウ)
「精兵の射る矢は裏をかく。―の射る矢は筈を返して立たざりけり/義経記 6」

小具足

こぐそく [2] 【小具足】
(1)甲冑に付属した装具。籠手(コテ)・佩楯(ハイダテ)・臑当(スネアテ)・脇楯(ワイダテ)・頬当(ホオアテ)など。
(2)陣中などで,{(1)}のみを着用した姿。兜(カブト)・鎧(ヨロイ)を着ければ完全武装となる出装(イデタチ)。小具足出装。
小具足(2)[図]

小内刈

こうちがり [0] 【小内刈(り)】
柔道の技の名。右自然体のとき,右足で相手の股の内側から相手の右足のかかとのあたりを刈り上げて倒す足技。

小内刈り

こうちがり [0] 【小内刈(り)】
柔道の技の名。右自然体のとき,右足で相手の股の内側から相手の右足のかかとのあたりを刈り上げて倒す足技。

小円

しょうえん セウヱン 【小円】
(1) [0]
小さな円。
(2) [0][1]
〔数〕 球を,中心を通らない平面で切ったときの切り口の円。

小冊

しょうさつ セウ― [0] 【小冊】
小型で,薄い本。小冊子。
⇔大冊

小冊子

しょうさっし【小冊子】
a pamphlet;→英和
a booklet.→英和

小冊子

しょうさっし セウ― [3] 【小冊子】
小型で薄い本。小冊。

小冠者

こかんじゃ [2] 【小冠者】
元服して間もない若者。「生年十八歳なる―すすみ出て/平家 9」

小出

こいで 【小出】
新潟県南部,北魚沼郡の町。只見川電源開発事業の基地。大湯・栃尾又温泉,越後駒ヶ岳登山などの奥只見観光の入り口。

小出

こいで 【小出】
姓氏の一。

小出し

こだし [0] 【小出し】
たくさんある物を少しずつ分けて出すこと。また,そのもの。「情報を―にする」

小出しにする

こだし【小出しにする】
take out in small quantities[sums].〜の金 money for current expenses.

小出楢重

こいでならしげ 【小出楢重】
(1887-1931) 洋画家。大阪生まれ。裸婦像に秀作が多い。代表作「支那寝台の裸女」ほか。「めでたき風景」などの随筆もある。

小刀

こがたな [3][2] 【小刀】
(1)ものを削ったり,細工をしたりするときに用いる小さな刃物の総称。ナイフ。
(2)小さい刀。
(3)刀の鞘(サヤ)にさし添える小さな刃物。小柄(コヅカ)。

小刀

しょうとう セウタウ [0] 【小刀】
小さな刀。また,脇差(ワキザシ)。
⇔大刀

小刀

こがたな【小刀】
a knife;→英和
a pocketknife;→英和
a penknife.→英和

小刀細工

こがたなざいく [5] 【小刀細工】
(1)小刀{(1)}で細かい細工をすること。また,その細工物。
(2)小手先の策をめぐらすこと。小細工。「亀井は何をさしても―がきいた/浮世草子・諸国はなし 1」

小分

しょうぶん セウ― 【小分・少分】
(1)小さくわけること。また,わずかな部分。小部分。「われに―を分け給ふべし/今昔 1」
(2)とるにたりないこと。卑しい身分。また,その者。「―なる人と見ますれば/仮名草子・難波鉦」

小分け

こわけ [0][3] 【小分け】
小さく分けること。さらに細かく分けること。また,そのもの。「ケーキを―にする」

小分け

こわけ【小分け】
a subdivision.〜する subdivide.→英和

小切り

こぎり [0] 【小切り】
(1)小さく切り分けること。また,そのもの。
(2)値切ること。(「値切り小切り」の形で用いる)

小切り目

こぎりめ 【小切り目】 (名・形動ナリ)
小さく器用に動く・こと(さま)。小器用。「物見た古い太鼓持の,―な利発(リハツ)見せたしと/浮世草子・禁短気」

小切る

こぎ・る [2][0] 【小切る】 (動ラ五[四])
(1)ちいさく区切る。少しずつ区切って分ける。「奥方と目配(メクバセ)を為合つて,兎角銚子を―・つて不可(イカ)ん/婦系図(鏡花)」
(2)値切る。「価(アタイ)は―・りますまい/狂言記・仏師」
[可能] こぎれる

小切れ

こぎれ [0] 【小切れ・小裂】
(1)布地などの切れはし。
(2)歌舞伎で衣装に付属する布製の小物。手拭い・足袋・三尺など,あるいは消耗品(飲食物・タバコ・雪など)をいう。上方(カミガタ)では大小刀・紙入れなどの小道具まで含めていう。小切れ物。

小切れ

こぎれ【小切れ】
a small piece <of cloth> .

小切れ物

こぎれもの [0] 【小切れ物】
⇒小切れ(2)

小切子

こきりこ [2][0] 【小切子・筑子】
竹製の民俗楽器。長さ20〜30センチメートルの竹筒二本を打ち合わせたり,曲打ちしたりする。古く放下(ホウカ)師が用いたもので,のちに小歌踊りにとり入れられ,綾竹(アヤダケ)ともいう。

小切子節

こきりこぶし 【小切子節】
富山県の民謡で,五箇山の平村上梨の祭礼の神楽踊りに唄われたもの。

小切子踊り

こきりこおどり [5] 【小切子踊り】
小切子を手に持ち,打ち合わせつつ踊る踊り。放下芸の脈をひき,富山県五箇山(ゴカヤマ),新潟県柏崎市などに残る。

小切手

こぎって [2] 【小切手】
一定の金額を支払うことを銀行に委託する有価証券。銀行に当座預金のある者が,金額など必要事項を記入して現金の代わりに支払いに充てる。

小切手

こぎって【小切手】
<米> a check;→英和
<英> a cheque.→英和
〜で払う pay by check.〜を振り出す[書く]draw a check.〜を現金にする cash a check.‖小切手帳 a checkbook.

小切手帳

こぎってちょう [0] 【小切手帳】
小切手用紙をとじ込んだ帳面。

小切羽

こせっぱ [2] 【小切羽】
刀剣の金具の一。太刀に用いる大切羽に対し,普通の切羽をいう。
⇔大切羽

小判

こばん 【小判】
(1) [1]
江戸時代の金貨の一。楕円形で,表裏に極印がある。発行時により大きさ・量目・品位などは異なるが,一枚一両として通用した。慶長小判・宝永小判など,十種が発行された。
(2) [1]
「小判形(ガタ)」に同じ。
(3) [0]
紙などの,判(ハン)の小さいもの。

小判

こばん【小判】
a koban;a (an old Japanese) gold coin.小判形の oval.→英和

小判市

こばんいち [2] 【小判市】
江戸時代,金相場を立てるため小判を売買した市。

小判形

こばんがた [0] 【小判形】
小判の形。長円形。

小判戴

こばんいただき [4] 【小判戴】
コバンザメの異名。

小判漬

こばんづけ [0] 【小判漬(け)】
〔横に切ると,腹子の切り口が小判に似ているところから〕
アユなどの粕漬け。

小判漬け

こばんづけ [0] 【小判漬(け)】
〔横に切ると,腹子の切り口が小判に似ているところから〕
アユなどの粕漬け。

小判粉

こばんふん [0] 【小判粉】
金粉に二,三割の銀粉を混ぜたもの。少し青みを帯びている。蒔絵(マキエ)に用いる。青金粉。

小判草

こばんそう [0] 【小判草】
イネ科の一年草。ヨーロッパ原産。明治初年に渡来し,観賞用に栽培。高さ約50センチメートル。葉は線形。六月頃,茎頂のまばらな円錐花序に楕円形で淡黄緑色の小穂を下垂してつける。タワラムギ。[季]夏。

小判鮫

こばんざめ [2] 【小判鮫】
(1)スズキ目コバンザメ科の海魚の総称。いずれも体は細長く,日本近海に七種がいる。頭部背面に背びれが変形した小判形の吸盤を備える。コバンイタダキ。
(2){(1)}の一種。全長80センチメートル内外。体色は青褐色で,体側の全長にわたり一本の幅広い暗色縦帯が走る。エイ・サメ・クジラ類その他大形の水生動物に吸着し,その食べ残しや排出物などを餌とする。温・熱帯の海に広く分布。
小判鮫(2)[図]

小判鮫

こばんざめ【小判鮫】
a remora;→英和
a sucker fish.

小別

しょうべつ セウ― [0] 【小別】 (名)スル
小さく分けること。また,そのもの。こわけ。

小利

しょうり セウ― [1] 【小利】
わずかな利益。

小利

しょうり【小利】
a small profit.目前の〜に迷う be blinded by a small immediate profit.

小利口

こりこう [2] 【小利口】 (形動)
目先のことは抜け目なくうまくやってのけるが,大局を見通す判断力に欠けているさま。「―に立ち回る」
[派生] ――さ(名)

小利口な

こりこう【小利口な】
clever;→英和
smart;→英和
pert.→英和

小利大損

しょうりたいそん セウ― [1] 【小利大損】
わずかな利益のためにあくせくしてかえって大きな損になること。

小刻み

こきざみ [2] 【小刻み】 (名・形動)
(1)小さくきざむこと。
(2)動作を短い間隔で反復して行うさま。せわしいさま。「手が―に震えている」「―な足音」
(3)何度かに区切って少しずつ行うさま。「―な値上げ」「―に得点する」

小刻みに

こきざみ【小刻みに】
little by little;inch by inch.〜に歩く walk with short steps;mince.→英和

小前

こさき 【小前・小先】
殿上人(テンジヨウビト)が通行するときの先駆の警蹕(ケイヒツ)の声を短く引くこと。「上達部(カンダチメ)のさきども,殿上人のは短ければ,大前(オオサキ),―とつけて聞きさわぐ/枕草子 78」
→大前(オオサキ)

小前

こまえ [1] 【小前】
■一■ (名)
江戸時代,本百姓ではあるが特別の権利・家格をもたない百姓。また,小作人層をいう場合もある。小前百姓。
⇔大前
■二■ (名・形動ナリ)
(1)商売などを小規模に営む・こと(さま)。また,その商人・職人など。「(田畑ハ)―なれども先祖より持伝へたる事なれば/歌舞伎・勧善懲悪覗機関」
(2)小さいこと。格や程度が低いこと。また,そのさま。「村瀬は智者で―な故,風流のない人ぢや/胆大小心録」

小前張

こさいばり [2] 【小前張】
神楽歌の前張の一。民謡色の濃い歌。
⇔大前張(オオサイバリ)

小前提

しょうぜんてい【小前提】
⇒前提.

小前提

しょうぜんてい セウ― [3] 【小前提】
〔論〕 三段論法で,大前提に対して,小概念を含む前提。

小前百姓

こまえびゃくしょう [4] 【小前百姓】
⇒小前(コマエ)■一■

小前騒動

こまえそうどう [4] 【小前騒動】
江戸時代,一八世紀中頃から各地で頻発した騒動の形態。村役人の不当な行為などを領主に訴えることで解決しようとしたもの。村方騒動。

小割

こわり [0] 【小割(り)】
(1)小さな単位に割ること。また,その割ったもの。
(2)木口の小さな角材。普通,木口の幅が3センチメートル程度の角材。

小割り

こわり [0] 【小割(り)】
(1)小さな単位に割ること。また,その割ったもの。
(2)木口の小さな角材。普通,木口の幅が3センチメートル程度の角材。

小劇場

しょうげきじょう セウゲキヂヤウ [3] 【小劇場】
商業主義的な大劇場の演劇を否定し,演劇本来の芸術性の追究,実験演劇の試演,観客との親和を求めるなどの目的で作られた小規模の劇場。一九世紀末に起こった改革的演劇運動で採用される。また,1960年代半ばから新劇とは別個に次々結成された小規模な前衛劇団の総称。

小力

こぢから [2] 【小力】
ちょっとした力。人並みよりは強い力。「小柄の割に―がある」

小功

しょうこう セウ― [0] 【小功】
小さな功績。ありふれた手柄。

小劫

しょうこう セウコフ [0] 【小劫】
〔仏〕 きわめて長い時間の単位。具体的には諸説あって一定しない。
→劫

小勇

しょうゆう セウ― [0] 【小勇】
つまらないことに向けられる勇気。小事にはやる気持ち。血気の勇。
⇔大勇

小勢

こぜい [0] 【小勢】
(1)人数の少ない軍勢。
(2)人数が少ないこと。わずかな人数。小人数。
⇔大勢(オオゼイ)

小勢

しょうぜい セウ― [0] 【小勢】
少しの人数。こぜい。

小勢

こぜい【小勢】
<with> a small force.

小包

こづつみ【小包】
<米> <make up> a package[ <英> parcel] <of a thing> .→英和
小包郵便 <by> parcel post.

小包

こづつみ [2] 【小包】
(1)「小包郵便物(ユウビンブツ)」の略。「―を出す」
(2)小さな包み。

小包葉書

こづつみはがき [5] 【小包葉書】
郵便はがきの一種。小包郵便物に添付して同時に送達されるもの。

小包郵便物

こづつみゆうびんぶつ [7] 【小包郵便物】
手紙など通信を内容とする信書以外の郵便物。包装の表面に「小包」と記す。

小匙

こさじ [0] 【小匙】
(1)茶匙など小形のさじ。
(2)調理用の計量スプーン。容量は普通5ミリリットル。

小区

しょうく セウ― [1] 【小区】
明治初期の地方行政区画の最小単位。戸長をおいた。

小十人組

こじゅうにんぐみ コジフニン― [0] 【小十人組】
江戸幕府の職名。若年寄に属し,二〇人一組で将軍の護衛・先駆に当たった。

小千世界

しょうせんせかい セウ― [5] 【小千世界】
〔仏〕 小世界の千集まったもの。
→三千大千世界

小千谷

おぢや ヲヂヤ 【小千谷】
新潟県中部,信濃川沿いの都市。近世,三国街道の宿場町。小千谷縮・錦鯉で有名。

小千谷

おじや ヲヂヤ 【小千谷】
⇒おぢや(小千谷)

小千谷縮

おぢやちぢみ ヲヂヤ― [4] 【小千谷縮】
小千谷地方で産する麻の縮織物。越後縮。

小千鳥

こちどり [2] 【小千鳥】
チドリ目チドリ科の鳥。全長16センチメートル内外で,日本産のチドリ類では最小。背面は灰褐色,顔と腹面は白,胸に幅広い黒帯,眼の周囲に黄色の輪がある。脚は橙色。敵が巣に近づくと,巧みに擬傷を行う。ユーラシアに広く分布。日本ではおもに夏鳥として渡来して海岸・河原などの砂礫(サレキ)地に営巣する。冬は本州以南で越冬する。
小千鳥[図]

小半ら

こなから 【小半ら・二合半】
半分の半分。四分の一。特に,米や酒で一升の四分の一,すなわち二合五勺をいう。また,少量の意にも用いる。「この酒の高,毎日―づつにして四十石五斗なり/浮世草子・胸算用 5」

小半ら酒

こなからざけ 【小半ら酒】
二合半の酒。また,わずかばかりの酒。「家請けの機嫌を取り,―に両隣をかたぶけ/浮世草子・一代男 3」

小半年

こはんとし [2] 【小半年】
〔「こはんねん」とも〕
(1)一年の約半年近くの間。
(2)一年の四分の一の月日。

小半斤

こはんぎん [2] 【小半斤】
半斤の二分の一。四分の一斤。

小半日

こはんにち [2][5] 【小半日】
半日近く。約半日。

小半時

こはんとき [5][2] 【小半時】
昔の一時(イツトキ)の四分の一の時間。約三〇分。

小半紙

こばんし [2] 【小半紙】
小形の半紙。おもに,懐中紙とした。

小半蔀

こはじとみ [2] 【小半蔀】
小さい半蔀。

小協商

しょうきょうしょう セウケフシヤウ 【小協商】
第一次大戦後,チェコスロバキア・ユーゴスラビア・ルーマニア三国間で結成した防御同盟。イタリア・ドイツのファシズムに対抗したが,1939年ドイツのチェコスロバキア併合で崩壊。

小原

おはら ヲハラ 【小原】
姓氏の一。

小原

おばら ヲバラ 【小原】
姓氏の一。

小原国芳

おばらくによし ヲバラ― 【小原国芳】
(1887-1977) 教育家。鹿児島県生まれ。京大卒。全人教育論を唱え,自由教育運動を実践し,玉川学園を創設。

小原流

おはらりゅう ヲハラリウ 【小原流】
生け花の流派の一。池坊から独立した小原雲心を祖とする。積極的に洋花をとり入れ,水盤に低く生ける盛花様式を創案した。

小原豊雲

おはらほううん ヲハラ― 【小原豊雲】
(1908-1995) 小原流の三世家元。大阪生まれ。生け花にオブジェをとりこみ,造形芸術へと展開させた。戦後の生け花界を主導した一人。

小原雲心

おはらうんしん ヲハラ― 【小原雲心】
(1861-1916) 生け花の家元。小原流の開祖。号,六合軒。島根県松江市の生まれ。彫刻から生け花に転じた。盛花・投入の創始者。1912年に小原式国風(コクフウ)盛花を掲げて,池坊から独立した。

小参

しょうさん セウ― [0] 【小参】
禅宗で,随時に行う説教。のちには,定められた日の晩に行われるようになった。
→大参

小反対対当

しょうはんたいたいとう セウハンタイタイタウ [7] 【小反対対当】
〔論〕 対当関係の一。主語・述語を同じくする特称肯定命題と特称否定命題との論理的関係。
→対当関係

小取り回し

ことりまわし 【小取り回し】 (形動ナリ)
〔「こどりまわし」とも〕
きびきびしているさま。機転がきくさま。「下女―にはたらきければ/浮世草子・織留 6」

小口

こぐち [0] 【小口】
(1)棒状のものを横に切った切り口。
(2)ものの端。
(3)物の数量や金額が小さいこと。
⇔大口
「―の預金」「―の貸し付け」
(4)
 (ア)本の部分の名。製本で,本の背を除いた三方の断ち口。特に本を開く側の断ち口の部分。
 (イ)袋綴じの和装本で,本文上下の切り口が見える部分。特に下の方(下小口)のみをいい,普通この部分に書名・巻数などを記す。
→製本
(5)物事のほんのはじまり。いとぐち。はじめ。「―のところを申しやせう/黄表紙・艶気樺焼」
(6)「小口袴」の略。
(7)「虎口(コグチ)」に同じ。

小口

こぐち [0][1] 【虎口・小口】
(1)城郭・陣営の要所にある出入り口。桝形(マスガタ)の仕切りをもち,その中を曲折して出入りする。「―に立つてぞ待ちかけたる/謡曲・烏帽子折」
(2)きわめて危険なこと。また,危険な戦い。ここう。[日葡]

小口

こぐち【小口】
a small sum[amount](of money);a small lot (商品).〜の small;→英和
petty.→英和

小口切り

こぐちぎり [0] 【小口切り】
調理などで,材料を端から薄く輪切りにしていく切り方。

小口書き

こぐちがき [0] 【小口書き】
和装本の小口に,書名・巻数などを書くこと。

小口病

おぐちびょう ヲグチビヤウ 【小口病】
先天性の夜盲症の一。眼底全体が金箔様に見える。劣性遺伝する。
〔報告者の眼科医小口忠太(1875-1945)にちなむ〕

小口積み

こぐちづみ [0] 【小口積み】
煉瓦・切り石などの小口(=小面(コヅラ))が表に現れるように積むこと。ドイツ積み。
→煉瓦積み

小口袴

こぐちばかま [4] 【小口袴】
括(クク)り緒のある緋袴(ヒノハカマ)。天皇が内々に着用した。こぐち。

小史

しょうし セウ― [1] 【小史】
(1)簡単な歴史。略史。「日本開化―」
(2)自分の雅号などの下につける語。「露伴―」
(3)中国,周代の官職。記録する役。

小右記

おうき ヲウキ 【小右記】
⇒しょうゆうき(小右記)

小右記

しょうゆうき セウイウキ 【小右記】
〔「おうき」とも〕
藤原実資(通称,後小野宮右大臣)の日記。巻数未詳。982(目録によれば978)〜1032年に至る記事を収め,藤原道長・頼通時代の政治・社会の状態や宮中の儀式などを詳細に記録する。野府記(ヤフキ)。小記。

小吉

しょうきち セウ― [0] 【小吉】
(占いで)少し縁起がいいこと。

小名

こな [1] 【小名】
「小字(コアザ)」に同じ。
⇔大名(オオナ)

小名

しょうみょう セウミヤウ [3] 【小名】
(1)平安中期以降,小さな名田をもつ者。「国々の大名―なみゐたる其の中に/平家 11」
(2)江戸時代,大名のうち,領地の少ない者。

小名木川

おなぎがわ ヲナギガハ 【小名木川】
東京都江東区北部を東西に横断し,隅田川と旧中川を結ぶ運河。江戸時代初期に建設された。全長約5キロメートル。

小名浜

おなはま ヲナハマ 【小名浜】
福島県いわき市の一地区。太平洋に臨む漁港・工業港で,化学工業が盛ん。

小名辞

しょうめいじ セウ― [3] 【小名辞】
⇒小概念(シヨウガイネン)

小名題

こなだい [2] 【小名題】
歌舞伎狂言で,幕ごとにつけられた題名。また,それを記した看板。大名題に対していう。

小吏

しょうり セウ― [1] 【小吏】
低い地位の官吏。小役人。

小君

こぎみ 【小君・子君】
(1)貴族の年少者に対する愛称。「またの日,―召したれば/源氏(帚木)」
(2)なじみの遊女。
⇔小夫(コヅマ)
「某が伯父にて候ひしが―にて候ひき/沙石 7」

小味

こあじ [0] 【小味】 (名・形動)[文]ナリ
(1)微妙でこまやかな・味や趣(さま)。「―のきいた料理」
(2)取引相場で,値動きは小さいが,売買に面白みのある・こと(さま)。
⇔大味

小咄

こばなし [2] 【小話・小咄・小噺】
(1)短くおもしろい話。ちょっとした気の利いた話。
(2)落とし話の近代に入っての呼称。単行本としては1917年(大正6)刊「小咄十種」が嚆矢。
(3)簡単な世間話。ちょっとした話。「堺よりの魚荷ども夜の明け方に―してぞ通りける/落葉集」

小品

しょうひん セウ― [0] 【小品】
(1)文学・音楽で,短い作品。また,絵画・彫刻などの小規模の作品。
(2)小さな品物。「諸の―を販売する肆店あり/西洋道中膝栗毛(七杉子)」

小品

しょうひん【小品】
[作品]a short piece;an essay.→英和

小品文

しょうひんぶん セウ― [3] 【小品文】
(1)日常のちょっとした事柄や,折にふれての感想などをスケッチ風に短くまとめた文章。小品。
(2)中国で,随筆文学の別名。明(ミン)末,公安派の文人が得意とした。

小唄

こうた [0] 【小唄】
(1)「小歌(コウタ){(2)}」に同じ。
(2)明治末期から昭和初期までに主にレコードで用いられた流行歌謡の分類。江戸時代以来の端唄・俗曲・民謡をも含み,新作流行歌もあって内容は雑多だが,概して日本調の歌をさした。
(3)邦楽の一種目。三味線の爪弾きで伴奏する小歌曲。江戸末期流行の端唄を源流とし,{(2)}の一部の様式化として大正時代に成立。

小唄

こうた【小唄】
a ditty.→英和

小唐櫃

こからびつ [3] 【小唐櫃】
唐櫃の小さなもの。身近に置いて文書などを収める。

小啄木

こげら [0][1] 【小啄木】
キツツキ目キツツキ科の鳥。全長約15センチメートルで,日本産のキツツキ類としては最も小形。暗色に白の縞模様がある。主に低山の森林にすみ,樹幹に穴をあけて巣を作る。中国・朝鮮・サハリン・日本に分布。

小商い

こあきない [2][3] 【小商い】
小規模な商売。また,取引額の小さい売買。
⇔大商い

小商人

こしょうにん [2] 【小商人】
(1)小規模経営の商人。こあきんど。
(2)商法で,営業の規模が小さく,資本金額五〇万円未満の商人で,会社でない者。商業登記・商業帳簿などに関する規定が適用されない。

小商人

こあきんど [3] 【小商人】
わずかな資本で商売をしている人。こあきゅうど。

小問

しょうもん セウ― [0] 【小問】
試験問題などで,大きな問いの中の小さな問い。
⇔大問(ダイモン)

小善

しょうぜん セウ― [0] 【小善】
ちょっとした善行。「―を誇る」

小喧しい

こやかまし・い [5] 【小喧しい】 (形)[文]シク こやかま・し
ちょっとしたことにもいちいち口を出すさま。小うるさい。「―・く小言をいう」「―・い小姑」
[派生] ――さ(名)

小器

しょうき セウ― [1] 【小器】
(1)小さい器。
(2)度量・人物の小さいこと。また,その人。
⇔大器

小器用

こぎよう [2] 【小器用】 (形動)[文]ナリ
〔「こきよう」とも〕
(1)なんでもひととおりこなすさま。ちょっと器用なさま。「―で重宝がられる」「―に細工する」
(2)ちょっと目先のきくさま。「―に立ち回る」
[派生] ――さ(名)

小噺

こばなし [2] 【小話・小咄・小噺】
(1)短くおもしろい話。ちょっとした気の利いた話。
(2)落とし話の近代に入っての呼称。単行本としては1917年(大正6)刊「小咄十種」が嚆矢。
(3)簡単な世間話。ちょっとした話。「堺よりの魚荷ども夜の明け方に―してぞ通りける/落葉集」

小四方

こしほう 【小四方】
〔「こじほう」とも〕
小形の四方{(5)}。

小回り

こまわり [2] 【小回り】
(1)小さな回転半径でまわること。
⇔大回り
「―がきく車」
(2)状況に素早く対応できること。「組織が大きくなり過ぎて―がきかない」

小回りが利く

こまわり【小回りが利く】
be capable of making a small turn[acting promptly].

小国

しょうこく【小国】
a small country;a minor power.

小国

しょうこく [0] セウ― 【小国】 ・ シヤウ― 【正告】
ニワトリの一品種。中国から輸入された。尾羽は1メートル前後になり美しい。尾長鶏や東天紅のもとになった品種。天然記念物。

小国

しょうこく セウ― [0] 【小国】
領土の小さい国。勢力の弱い国。
⇔大国

小圏

しょうけん セウ― [0] 【小圏】
小さい圏点。

小園

しょうえん セウヱン [0][1] 【小園】
小さな庭園,また菜園。

小土

こつち [1][0] 【小土・小槌】
陰陽道で,土木工事を忌む期間。
→土(ツチ)(7)

小土器

こかわらけ [2] 【小土器】
小さな素焼きの器(ウツワ)。

小地形

しょうちけい セウ― [3] 【小地形】
河水・氷河・雨水・地下水・海波・風などの外力の作用によって形成された小規模な地形。扇状地・三角州・河岸段丘・自然堤防など。

小地震

しょうじしん セウヂシン [3] 【小地震】
小さな地震。詳しくは,マグニチュード 3 以上 5 未満の地震。

小坂

こざか [1] 【小坂】
ちょっとした坂。あまり険しくない坂。

小坂井

こざかい コザカヰ 【小坂井】
愛知県南東部,宝飯(ホイ)郡の町。紡績・鉄工・車両工業などが盛ん。

小坂鉱山

こさかこうざん 【小坂鉱山】
秋田県北東部,鹿角(カヅノ)郡小坂町にある鉱山。銅を主に,鉛・亜鉛・銀などを産出。

小坊主

こぼうず [2] 【小坊主】
(1)少年の僧。
(2)男の子。少年。親しみをこめていうことが多い。「隣の―のいたずらだな」
(3)江戸時代,武家や商家に奉公した坊主頭の少年。

小型

こがた [0] 【小形・小型】 (名・形動)[文]ナリ
(1)形が小さい・こと(さま)。《小形》
(2)他の同類のものに比べて,実際の大きさやスケール,製品としての規格などが小さい・こと(さま)。《小型》「―の自動車」
⇔おおがた

小型の

こがた【小型の】
small(ish);→英和
small-sized;miniature;→英和
pocket(-size) <dictionary> .→英和
〜化する miniaturize.‖小型自動車 a midget car.

小型株

こがたかぶ [3] 【小型株】
資本金の比較的小さい会社の株式。
→大型株
→中型株

小型船舶操縦士

こがたせんぱくそうじゅうし [10][4][3] 【小型船舶操縦士】
総トン数20トン未満の小型船舶を操縦できる者。船舶の大きさ,航行できる区域によって一級から四級,湖川小馬力四級の五段階に分かれる。国家試験の合格者か,所定の養成施設の修了者に,運輸大臣から免許が与えられる。

小城

おぎ ヲギ 【小城】
佐賀県中央部,小城郡の町。近世,鍋島支藩の城下町。天山(テンザン)・彦岳(ヒコダケ),久蘇(クシヨ)遺跡などがある。小城羊羹(ヨウカン)を特産。

小城

おき ヲ― 【堡・小城】
〔「き」は城の意〕
土や石また柵(サク)などをめぐらしたとりで。「此の村に土蜘蛛あり。―を造りて隠り/肥前風土記」

小堀

こぼり 【小堀】
姓氏の一。

小堀流

こぼりりゅう 【小堀流】
水泳術の一派。熊本藩士村岡伊太夫が創始した水泳法を,次男で小堀家の養子となった小堀長順常春(1700-1771)が大成。明治以後,武徳会遊泳術の主流となった。

小堀遠州

こぼりえんしゅう 【小堀遠州】
(1579-1647) 江戸前期の武将・茶人・建築家・作庭家。遠州流茶道の開祖。近江の人。本名,政一(マサカズ)。号,宗甫・孤篷庵(コホウアン)。遠江守に任ぜられ遠州と称する。江戸城・御所などの作事にあたり,茶室・庭園を造る。また,茶器の鑑定もよくし,国焼きの製作指導ならびに改良を行なった。

小堀鞆音

こぼりともと 【小堀鞆音】
(1864-1931) 日本画家。栃木県生まれ。大和絵を研究,歴史画に新境地を拓いた。特に武者絵をよくした。代表作「宇治橋合戦」など。

小塚原

こづかっぱら 【小塚原】
東京都荒川区南千住五丁目付近にあった江戸時代の刑場。また,奥州街道の宿場で,娼家が多く繁盛した。古塚原。骨ヶ原。こつ。

小塩山

おしおやま ヲシホ― 【小塩山】
京都大原野にある山。小塩の山。大原山。((歌枕))「大原や小塩の山も今日こそは/古今(雑下)」

小墾田

おはりだ ヲハリダ 【小墾田・小治田】
大和の古地名。現在の奈良県高市郡明日香村付近と考えられている。推古天皇が皇居を置いた。

小壁

こかべ [1] 【小壁】
小さな壁。鴨居(カモイ)の上にある狭い壁や吹き抜きの左右の細壁などをいう。

小声

こごえ [0] 【小声】
小さな低い声。
⇔大声
「―で話す」

小声

こごえ【小声】
<in> a low voice;a whisper.→英和
〜になる lower one's voice.

小売

こうり【小売】
retail (sale).→英和
〜をする retail;sell at[ <英> by]retail.‖小売価格 a retail price.小売商人 a retailer.小売店 a retail store[ <英> shop].

小売

こうり [0] 【小売(り)】 (名)スル
卸売(オロシウリ)から買った品物を一般消費者に売ること。「―価格」

小売り

こうり [0] 【小売(り)】 (名)スル
卸売(オロシウリ)から買った品物を一般消費者に売ること。「―価格」

小売商

こうりしょう [3] 【小売商】
小売りをする商人。

小変

しょうへん セウ― [0] 【小変】
(1)わずかな変化。
(2)ちょっとした事件。小さな事変。

小外刈

こそとがり [0][3] 【小外刈(り)】
柔道の技の名。右自然体の時,右足で相手の股の外側から相手の左足の踝(クルブシ)あたりを刈り上げて倒す足技。

小外刈り

こそとがり [0][3] 【小外刈(り)】
柔道の技の名。右自然体の時,右足で相手の股の外側から相手の左足の踝(クルブシ)あたりを刈り上げて倒す足技。

小夜

さよ [1] 【小夜】
〔「さ」は接頭語〕
夜(ヨル)。「―曲」「―千鳥」

小夜

こよる 【小夜】
「小夜着(コヨギ)」に同じ。「―山をかさね,小蒲団錦の峯のごとし/浮世草子・一代男 8」

小夜の中山

さやのなかやま 【佐夜の中山・小夜の中山】
静岡県掛川市日坂(ニツサカ)から金谷町に至る途中の坂路。箱根路に次ぐ東海道の難所。さよのなかやま。((歌枕))「年たけて又越ゆべしと思ひきや命なりけり―/新古今(羇旅)」

小夜の中山

さよのなかやま 【小夜の中山】
⇒佐夜(サヤ)の中山(ナカヤマ)

小夜の寝覚め

さよのねざめ [1] 【小夜の寝覚め】
夜中に目が覚めること。「むかし思ふ―の床さえて/新古今(冬)」

小夜千鳥

さよちどり [3] 【小夜千鳥】
夜に鳴く千鳥。[季]冬。

小夜嵐

さよあらし [3] 【小夜嵐】
夜吹く強い風。夜の嵐。

小夜時雨

さよしぐれ [3] 【小夜時雨】
夜に降る時雨。[季]冬。《―上野を虚子の来つゝあらん/正岡子規》

小夜曲

さよきょく [2] 【小夜曲】
セレナード。

小夜曲

しょうやきょく セウ― [3] 【小夜曲】
セレナードの古い訳語。

小夜格子

さよごうし [3] 【小夜格子】
近世,縦が竹で横が木でできていた,娼家の二階窓の格子。

小夜着

こよぎ [2] 【小夜着】
小形の夜着。小夜(コヨル)。

小夜神楽

さよかぐら [3] 【小夜神楽】
巫女(ミコ)が夜,奏する神楽。

小夜衣

さよごろも 【小夜衣】
寝所で着る衾(フスマ)。夜着。「さらぬだに重きが上の―わがつまならぬつまな重ねそ/新古今(釈教)」

小夜鳴き鳥

さよなきどり [4] 【小夜鳴き鳥】
ナイチンゲールのこと。

小大君

こだいのきみ 【小大君】
平安中期の女流歌人。三十六歌仙の一人。東宮時代の三条院に女蔵人(ニヨクロウド)として仕え,左近と呼ばれた。家集「小大君集」。生没年未詳。こおおぎみ。

小大君

こおおぎみ コオホ― 【小大君】
⇒こだいのきみ(小大君)

小天地

しょうてんち【小天地】
a small world;a microcosm.→英和

小天地

しょうてんち セウ― [3] 【小天地】
(1)(大きな宇宙に比べて小さな)人間界。
(2)小さく区切られているが,一つの世界をなしているところ。

小天狗

こてんぐ [2] 【小天狗】
(1)小さい天狗。また,天狗の位の低いもの。「大智の僧は大天狗,小智の僧は―/盛衰記 8」
(2)武芸・技能に優れた若者。「千葉道場の―」

小天神

こてんじん 【小天神】
江戸時代,上方の遊里で,遊女の階級の一。天神に次ぎ,囲いの上。「局遊び―十五匁あるいは十匁/浮世草子・元禄太平記」

小太り

こぶとり [2] 【小太り】 (名・形動)スル
やや太っている・こと(さま)。「―した愛敬のある男」「ちょっと―な体」

小太刀

こだち [1] 【小太刀】
小形の太刀。また,それを用いる武術。「―の使い手」

小太夫鹿の子

こだゆうかのこ コダイフ― [5] 【小太夫鹿の子】
型染めの鹿の子。貞享・元禄(1684-1704)の頃,歌舞伎役者伊藤小太夫が着て,江戸で流行した。江戸鹿の子。

小太鼓

こだいこ [2] 【小太鼓】
洋楽の打楽器の一。浅い円筒形の胴の両面に膜を張り,下面にはさらに響線が張ってある小形の太鼓。上面を一対の桴(バチ)で打って奏する。主に吹奏楽や軍楽隊などが用いる。スネア-ドラム。サイド-ドラム。

小夫

こづま 【小夫・子夫】
遊女のなじみの客。
⇔小君(コギミ)
「五人の―を持ちて侍りしが/沙石 7」

小奇麗

こぎれい [2] 【小奇麗】 (形動)[文]ナリ
整っていて,さっぱりとした快さの感じられるさま。
⇔こぎたない
「―な店」「身なりを―にする」
[派生] ――さ(名)

小奉書

こぼうしょ [2] 【小奉書】
小判の奉書紙。

小女

こおんな [2] 【小女】
(1)小柄な女。
(2)年若い女。少女。
(3)年若い女中。「子もりの―/滑稽本・浮世風呂 2」

小女

しょうじょ セウヂヨ [1] 【小女】
(1)若い女。少女。娘。童女。
(2)律令制の年齢区分で,四歳以上一六歳以下の女子の称。
(3)自分の娘をへりくだっていう語。

小女子

こうなご [0] 【小女子】
イカナゴの異名。「―の佃煮(ツクダニ)」

小女郎

こじょろう 【小女郎】
少女。女の子。「―恋しとな,歌うて名乗りてお漕ぎやる/松の葉」

小女郎

こじょろう コヂヨラウ 【小女郎】
近松門左衛門作,人形浄瑠璃「博多小女郎波枕」に登場する遊女。小町屋惣七(ソウシチ)の恋人。

小妓

しょうぎ セウ― [1] 【小妓】
まだ一人前でない芸妓。半玉(ハンギヨク)。

小妹

しょうまい セウ― 【小妹・少妹】
■一■ (名)
(1) [0]
小さい妹。年下の女のきょうだい。
(2) [1]
自分の妹をへりくだっていう語。
■二■ [1] (代)
一人称。若い女性が手紙などで,自分のことをへりくだっていう語。

小姑

こじゅうとめ [0][2] 【小姑】
配偶者の姉妹。こじゅうと。

小姑

こじゅうと [2][0] 【小舅・小姑】
配偶者の兄弟姉妹。

小姓

こしょう [0][2] 【小姓・小性】
(1)昔,貴人のそば近く召し使われて種々の雑用を受け持った者。多くは少年で,男色の対象ともなった。
(2)武家の職名。江戸幕府では若年寄の支配下で,将軍の身辺の雑用を務めた。
(3)子供。少年。[伊京集]

小姓

こしょう【小姓】
a page.→英和

小姓上がり

こしょうあがり 【小姓上がり】
「小姓立ち」に同じ。

小姓立ち

こしょうだち 【小姓立ち】
小姓から出て,立身したもの。小姓上がり。「源三位頼政の―猪の隼太/浄瑠璃・雪女」

小姓組

こしょうぐみ [0] 【小姓組】
江戸幕府の職名。小姓衆五〇人および番頭・組頭からなり,将軍に近侍し,殿中の警備などにあたった。書院番とあわせて両番という。小姓組番。

小姓頭取

こしょうとうどり [4] 【小姓頭取】
江戸幕府の職名。小姓組の頭(カシラ)。小姓組番頭。

小委員会

しょういいんかい【小委員会】
⇒小.

小娘

こむすめ [2] 【小娘】
一四,五歳ぐらいの娘。未熟な若い娘。いくぶんあざけりの気持ちで使われる。「―のくせに」

小娘

こむすめ【小娘】
a young girl;a lass.→英和

小婦

しょうふ セウ― [1] 【少婦・小婦】
(1)年わかい女。また,若い嫁。
(2)めかけ。そばめ。《小婦》「後に―にとつぎて,夫はなはだ愛念する間に/今昔 2」

小子

しょうし セウ― [1] 【小子】
■一■ (名)
(1)子ども。童子。
(2)律令制で,四歳以上,一六歳以下の男子。
■二■ (代)
(1)一人称。自分をへりくだっていう語。小人。小生。「―近頃閑暇の折柄,二三の小説を繙読して/当世書生気質(逍遥)」
(2)二人称。目上の者が目下の者をさしていう語。おまえ。「―しるせ,われその語をつたへん/洒落本・雑文穿袋」

小字

こあざ [0] 【小字】
町や村の中の一区画の名。単に字(アザ)ともいう。小名(コナ)。
⇔大字

小字

しょうじ セウ― [0] 【小字】
(1)小さい字。細かい字。
⇔大字(ダイジ)
(2)小さい時のあざな。幼名。

小学

しょうがく セウ― [0] 【小学】
(1)「小学校」の略。
(2)古代中国,八歳以上の児童を教育した学校。また,そこで教えた学科。
(3)文字・訓詁(クンコ)・音韻に関する学問。字学。

小学

しょうがく セウガク 【小学】
中国,宋代に作られた幼童用の入門書。六編。朱熹(シユキ)の指示によって門人の劉子澄(リユウシチヨウ)が編述。1187年成立。日常生活の心得から,修身の格言,忠臣孝子の事跡などを集める。日本でも江戸時代に初学者の教科書として広く用いられた。小学書。

小学区

しょうがっく セウガクク [3] 【小学区】
(1)小さい地域の学区。特に公立高校の学区で一学区一校の学区。
(2)1872年(明治5)の学制で定められた教育行政の最小区画。全国を八大学区に分け,各大学区を三二中学区に,各中学区を二一〇の小学区に分け,小学校一校を置いた。

小学唱歌

しょうがくしょうか セウ―シヤウ― [5] 【小学唱歌】
小学校の教育課程で教えられた唱歌。

小学唱歌集

しょうがくしょうかしゅう セウ―シヤウカシフ 【小学唱歌集】
文部省音楽取調掛が編集した日本最初の音楽教科書。初編1881年(明治14),第二編83年,第三編84年発行。初編に「ちょうちょう」「蛍の光」,第二編に「霞か雲か」,第三編に「仰げば尊し」「庭の千草」などを含む。

小学教育

しょうがく【小学教育】
elementary education.小学生 a schoolchild;a schoolboy[schoolgirl (女)].→英和

小学校

しょうがっこう セウガクカウ [3] 【小学校】
満六歳から六年間を修業年限とする義務制の学校。初等普通教育を施すもの。1872年(明治5)の「学制」によって設立され,はじめ義務年限は四年だったが,1907年の改正で六年となり,現在は47年(昭和22)の学校教育法に基づき,義務制九年のうちはじめの六年間を受け持つ。

小学校

しょうがっこう【小学校】
<米> an elementary school; <英> a primary school.

小学校令

しょうがっこうれい セウガクカウ― 【小学校令】
初等普通教育を施す小学校の設置・管理などを規定した法令。1886年(明治19)公布。数度改訂・修正され,1941年(昭和16)国民学校令制定により廃止。

小学生

しょうがくせい セウ― [3][4] 【小学生】
小学校に在学している児童。

小宅

しょうたく セウ― [0] 【小宅】
小さな家。また,自分の家をへりくだっていう語。拙宅。

小宇宙

しょううちゅう【小宇宙】
a microcosm.→英和

小宇宙

しょううちゅう セウウチウ [3] 【小宇宙】
(1)銀河{(2)}。
(2)宇宙の部分でありながら,全体と同様のまとまりや構造を備えたもの。特に,人間を宇宙と類比的なものと考えて呼ぶ。ミクロコスモス。

小安

しょうあん セウ― [0] 【小安・少安】
(1)少し安心なこと。
(2)わずかなことに満足すること。「―に安んずる勿(ナカ)れ/学問ノススメ(諭吉)」

小安い

こやす・い [3] 【小安い】 (形)
取引で,相場が少し安い。

小安殿

しょうあんでん セウアン― 【小安殿】
大極殿の後方にあった殿舎。こやすみどの。

小安殿

こやすみどの 【小安殿】
⇒しょうあんでん(小安殿)

小官

しょうかん セウクワン 【小官】
■一■ [0]
地位の低い官職・役人。
⇔大官
■二■ [1] (代)
一人称。官吏が自分をへりくだっていう語。

小定考

ここうじょう 【小定考】
平安時代,定考(コウジヨウ)の翌日の八月一二日に東庁において行われた,史生(シジヨウ)・官掌(カジヨウ)・使部などの官職を定める儀式。
→定考(コウジヨウ)

小宛

こあて [0] 【小宛】
連歌で,前句の持つ意味・情趣の本質・核心のこと。付句のときに必ず押さえておかなければならない急所。二条良基の所論。心の小宛。詞の小宛。

小室節

こむろぶし 【小室節】
江戸時代に流行した馬子唄の一。起源・内容については諸説あるが,現在伝わらず不詳。

小宮

こみや 【小宮】
姓氏の一。

小宮山

こみやま 【小宮山】
姓氏の一。

小宮山楓軒

こみやまふうけん 【小宮山楓軒】
(1764-1840) 江戸後期の儒者。名は昌秀。水戸藩士。立原翠軒に学ぶ。「大日本史」,常陸の史書・地誌の編纂に努め,農政にも功績があった。会沢正志斎らの藩政改革に対立した。

小宮豊隆

こみやとよたか 【小宮豊隆】
(1884-1966) 独文学者・評論家。福岡県生まれ。漱石に師事。文芸・演劇評論で知られる。「漱石全集」の編纂に尽力。

小宴

しょうえん セウ― [0] 【小宴】
小人数で行う宴会。また,自分の主催する宴会を謙遜していう語。「―を張る」

小宴

しょうえん【小宴(を張る)】
(hold) a small feast.

小家

しょうか セウ― [1] 【小家】
小さな家。また,自分の家をへりくだっていう語。小屋(シヨウオク)。

小宿

こやど [0] 【小宿】
(1)ちょっとした宿。
(2)近世,若者組の泊まり宿。男女の密会に用いたり,私娼をおいたりした。「おのがこころまかせの男狂ひ―を替へてあふ事/浮世草子・一代男 3」

小宿這入り

こやどばいり 【小宿這入り】
奉公人が休暇などに実家に帰らず,小宿{(2)}を利用すること。

小寂しい

こさびし・い [4] 【小寂しい】 (形)[文]シク こさび・し
物さびしい。なんとなくさびしい。「―・い森の道」

小寒

しょうかん セウ― [0] 【小寒】
二十四節気の一。太陽の黄経が,二八五度に達した時。現行の太陽暦で一月六日ごろ。寒の入り。[季]冬。
→大寒(ダイカン)

小寒

しょうかん【小寒】
(the first day of) the lesser cold season.

小寒い

こさむ・い [3] 【小寒い】 (形)[文]ク こさむ・し
なんとなく寒い。うすら寒い。「―・くなつて来たので浴衣を着かへようとすると/或る女(武郎)」

小寝巻

こねまき [2] 【小寝巻】
小形の掻巻(カイマキ)。

小寝殿

こしんでん [2] 【小寝殿】
寝殿造りで,小形の寝殿風につくった建物。寝殿に並んで建てられた。

小将棋

しょうしょうぎ セウシヤウギ [3] 【小将棋】
古く行われた将棋の一。盤は縦横各九目,駒は四六枚という。こしょうぎ。

小尉

こじょう [0] 【小尉】
「小牛尉(コウシジヨウ)」に同じ。

小小

しょうしょう セウセウ [1] 【少少・小小】
(1)数量・程度がわずかであること。副詞的にも用いる。すこし。わずか。「―ならあります」「―の塩を入れる」「―お待ちください」
(2)たいしたことではないこと。普通。なみなみ。「―のことならがまんする」「―の努力ではだめだ」

小小姓

こごしょう [2] 【小小姓】
元服前の小姓。年若の小姓。
⇔大小姓

小尺

しょうしゃく セウ― [0] 【小尺】
律令制における長さの単位の一。土地の測量以外に用いるとされた。曲尺(カネジヤク)で九寸七分八厘。唐大尺にあたるといわれ,713年の改正でこれを大尺と改め,小尺には唐小尺が新たに認定された。
⇔大尺

小屋

こや [2][0] 【小屋】
(1)小さく,簡単な造りの粗末な建物。また,仮に建てた小さな建物。
(2)芝居などを興行する建物。
(3)江戸時代,城中や藩主の屋敷内にあった藩士の住居。
(4)「小屋組」の略。
(5)屋根と天井との間にあたる部分。

小屋

こや【小屋】
a hut;→英和
a shed;→英和
a cabin (丸太の);→英和
a pen (家畜の);→英和
a booth (見せ物の).→英和

小屋

しょうおく セウヲク [0] 【小屋】
小さな家。こや。また,自分の家をへりくだっていう語。

小屋掛

こやがけ [0][4] 【小屋掛(け)】 (名)スル
仮小屋を造ること。特に,芝居や見世物の小屋を造ること。また,その小屋。

小屋掛け

こやがけ [0][4] 【小屋掛(け)】 (名)スル
仮小屋を造ること。特に,芝居や見世物の小屋を造ること。また,その小屋。

小屋束

こやづか [2][0] 【小屋束】
小屋組に用いられる束。梁(ハリ)の上にあって母屋や棟木を支える。
→小屋組

小屋根

こやね [0] 【小屋根】
小さい屋根。二階建ての下屋の屋根や庇(ヒサシ),窓の上につけた屋根など。
⇔大屋根

小屋梁

こやばり [0] 【小屋梁】
小屋組みに用いられた梁。陸梁(リクバリ)。

小屋組

こやぐみ [0] 【小屋組】
建物の屋根を支えるための骨組みとなる構造。小屋。
小屋組[図]

小山

こやま 【小山】
姓氏の一。

小山

おやま ヲヤマ 【小山】
姓氏の一。中世,下野国の守護を世襲する。藤原秀郷流で,都賀郡小山荘を本拠とした。

小山

こやま [0] 【小山】
小さい山。低い山。

小山

こやま【小山】
a hill;→英和
a hillock.→英和

小山

おやま ヲヤマ 【小山】
(1)栃木県南部の市。もと日光街道の宿場町。鉄道交通の要地で,機械・金属工業などが立地。
(2)静岡県東部,駿東郡の町。酒匂川(サカワガワ)上流域を占め,神奈川県境に足柄峠がある。須走(スバシリ)から富士登山道が通じる。

小山作之助

こやまさくのすけ 【小山作之助】
(1863-1927) 音楽教育家・作曲家。新潟県生まれ。東京音楽学校教授。「夏は来ぬ」「敵は幾万ありとても」など唱歌・軍歌を多数作曲。

小山内

おさない ヲサナイ 【小山内】
姓氏の一。

小山内薫

おさないかおる ヲサナイカヲル 【小山内薫】
(1881-1928) 劇作家・演出家・小説家。広島生まれ。東大卒。歌舞伎・新派劇にかわる近代的演劇を志し,1909年(明治42)二世市川左団次と自由劇場を創立,西欧近代劇の上演を行う。24年(大正13)土方与志と築地小劇場を設立,日本の新劇の基礎を築いた。戯曲「息子」,小説「大川端」など。

小山正太郎

こやましょうたろう 【小山正太郎】
(1857-1916) 洋画家。新潟県生まれ。川上冬崖・フォンタネージに師事。画塾不同舎を設立。明治美術会の創立に参加。

小山田

おやまだ ヲヤマダ 【小山田】
姓氏の一。

小山田

おやまだ ヲ― 【小山田】
山間にある田。「―の苗代水はひきながら春は心にえこそ任せね/基俊集」

小山田与清

おやまだともきよ ヲヤマダ― 【小山田与清】
⇒高田(タカダ)与清

小岩井農場

こいわいのうじょう コイハヰ―ジヤウ 【小岩井農場】
岩手県,岩手山南麓にある農場。1891年(明治24),小野義真・岩崎弥太郎・井上勝らによって設立。民間農場としては日本最大。

小岱焼

しょうだいやき セウダイ― [0] 【小代焼・小岱焼】
熊本県玉名市小代山麓に産する陶器。文禄の役のとき加藤清正が連れ帰った朝鮮の陶工の創始とも,豊前から来た陶工の開窯ともいう。主に雑器を産する。

小島

おじま ヲジマ 【小島】
姓氏の一。

小島

こじま [0] 【小島】
小さい島。おじま。

小島

こじま【小島】
a small island;an islet.→英和

小島

こじま 【小島】
姓氏の一。

小島

おじま ヲ― [0] 【小島】
小さい島。こじま。

小島

しょうとう セウタウ [0] 【小島】
小さい島。こじま。

小島政二郎

こじままさじろう 【小島政二郎】
(1894-1994) 小説家。東京生まれ。慶大卒。下町の美や芸道の世界を描く小説や,文壇交友録,随筆,古典鑑賞など多岐に活躍。「一枚看板」「円朝」「眼中の人」,随筆集「場末風流」など。

小島法師

こじまほうし 【小島法師】
(?-1374) 南北朝時代の物語僧。伝未詳。「公定公記(キンサダコウキ)」の応安七年(1374)5月3日の条の記述により「太平記」の作者に擬せられる。

小島烏水

こじまうすい 【小島烏水】
(1873-1948) 日本近代登山の先駆者。高松生まれ。ウェストンの示唆を受け日本山岳会を創設,初代会長を務める。著「日本アルプス」「山の風流使者」「アルピニストの手記」など。

小島祐馬

おじますけま ヲジマ― 【小島祐馬】
(1881-1966) 中国思想史家。高知県生まれ。京大教授。京大人文科学研究所初代所長。著「古代支那研究」「中国の社会思想」など。

小崎

こざき 【小崎】
姓氏の一。

小崎弘道

こざきひろみち 【小崎弘道】
(1856-1938) 日本組合基督教会の牧師。熊本生まれ。植村正久らと東京基督教青年会を結成し,「六合雑誌」を発行。霊南坂教会・番町教会を創立。

小川

おがわ【小川】
a brook;→英和
a stream.→英和

小川

おがわ ヲガハ 【小川】
(1)茨城県中央部,東茨城郡の町。航空自衛隊百里基地がある。
(2)栃木県東部,那須郡の町。古く,那須地方の中心で,近世には那珂川の河港であった。
(3)埼玉県中部,比企(ヒキ)郡の町。古くからの和紙の産地。
(4)熊本県中部,下益城(マシキ)郡の町。近世,鹿児島街道の宿駅。

小川

おがわ ヲガハ [0] 【小川】
細い流れの川。小さい川。「春の―」

小川

おがわ ヲガハ 【小川】
姓氏の一。

小川原湖

おがわらこ ヲガハラ― 【小川原湖】
青森県東部,下北半島基部にある湖。高瀬川が太平洋に流出し,満潮時は汽水性を示す。面積62.3平方キロメートル。小川原沼。おがらこ。こがわらこ。

小川平吉

おがわへいきち ヲガハ― 【小川平吉】
(1869-1942) 政治家。長野県生まれ。東大卒。日露戦争では主戦論を唱え,戦後の日比谷焼き打ち事件を指導した。政友会最高幹部。法相・鉄道相などを歴任。

小川未明

おがわみめい ヲガハ― 【小川未明】
(1882-1961) 小説家・児童文学者。新潟県生まれ。本名,健作。早大卒。ロマン主義的・社会主義的傾向の小説を発表,のち童話に専念。小説「薔薇と巫女」「魯鈍な猫」,童話「赤い蝋燭と人魚」など。

小川松民

おがわしょうみん ヲガハ― 【小川松民】
(1847-1891) 明治期の蒔絵(マキエ)師。江戸の生まれ。金具師の家に生まれ,後に蒔絵を学ぶ。古典蒔絵を研究し,古作の模造に優れた。

小川正孝

おがわまさたか ヲガハ― 【小川正孝】
(1866-1930) 化学者。愛媛松山藩の生まれ。東北大学教授,後に総長。無機化学を研究,多くの人材を養成した。

小川殿

こかわどの コカハ― 【小川殿】
足利義政(アシカガヨシマサ)の別称。

小川治兵衛

おがわじへえ ヲガハヂヘヱ 【小川治兵衛】
(1860-1933) 作庭家。京都生まれ。京都の庭師・植治(ウエジ)の養子となり,明治から昭和にかけて数多くの著名な庭をつくった。作品に無鄰(ムリン)庵・平安神宮・円山公園・旧古河邸の庭園などがある。

小川琢治

おがわたくじ ヲガハタクヂ 【小川琢治】
(1870-1941) 地質学者・地理学者。和歌山県生まれ。京大教授。貝塚茂樹・湯川秀樹・小川環樹の父。西南日本の地質構造を調査,日本列島の構造に関する研究に貢献。主著「支那歴史地理研究」「日本群島」など。

小川破笠

おがわはりつ ヲガハ― 【小川破笠】
(1663-1747) 江戸中期の画家・蒔絵(マキエ)師。伊勢の人。通称,平助。ほかに宗宇・笠翁などと号した。江戸で芭蕉らに俳諧を学び,土佐派の絵もよくした。蒔絵にすぐれ独特の技法を創案。
→破笠(ハリツ)細工

小川芋銭

おがわうせん ヲガハ― 【小川芋銭】
(1868-1938) 日本画家。東京生まれ。本名,茂吉。初め新聞に漫画を連載。のち茨城県牛久沼に隠棲(インセイ),田園風景を主題に俳画風の絵を描く。特に,河童(カツパ)絵で知られる。

小工

しょうこう セウ― 【少工・小工】
⇒しょうく(少工)

小工

しょうく セウ― [1] 【少工・小工】
〔「く」は呉音〕
奈良・平安時代,木工(モク)寮・修理職(シユリシキ)・大宰府の職員。大工の下にあり,建物の修理・営作をつかさどった技術者。

小差

しょうさ セウ― [1] 【小差】
わずかな差。
⇔大差(タイサ)
「―で勝つ」

小差で負ける

しょうさ【小差で負ける】
be defeated by a narrow margin.

小巷

しょうこう セウカウ [0] 【小巷】
狭いちまた。小路(コウジ)。

小巾

こぎん [0] 【小巾・小衣】
〔「こぎぬ」の転〕
半袖または袖無しの,腰くらいの丈の仕事着。
小巾[図]

小巾刺繍

こぎんししゅう [4] 【小巾刺繍】
津軽地方の伝承刺繍。布目を利用した幾何学模様で,基本的配色は紺地に白糸で刺す。麻のこぎんに防寒と補強をかねて施した縫い目の発展したもの。

小市民

しょうしみん セウ― [3] 【小市民】
小さな資本・生産手段を所有しつつ自ら労働する商工業者・農民。広くは,社会の中間層・ホワイト-カラー層をも含む。その社会的性格は保守的であるが,緊張した政治状況のなかでは過激な行動をとったり,ファシズムの基盤となったりする。中産階級。プチ-ブルジョア。プチ-ブル。

小市民階級

しょうしみん【小市民階級】
the lower middle class;the petite bourgeoisie.

小布施

おぶせ ヲブセ 【小布施】
長野県北部,上高井郡の町。クリ・リンゴの産地。北斎館がある。

小帛紗

こぶくさ [2] 【小帛紗・古帛紗】
茶の湯で用いる帛紗の一。高貴な織物または由緒ある布帛(フハク)の類で作る。亭主は濃茶の時,茶碗に添えて出し,客は茶入れ・香合などの拝見の際,下に敷いて扱う。出し帛紗。

小師

こじ [1] 【小師】
〔仏〕 具足戒を受けてから,10年にならず,まだ師についている者。小僧。

小師

しょうし セウ― [1] 【小師】
(1)他人に対して,自分の師をいう謙称。「としごろ孝道をば,―につけまゐらせたる事にて候ふ/著聞 15」
(2)〔仏〕
 (ア)具足戒を受けてまだ10年に満たない者。
 (イ)弟子。
 (ウ)僧が用いる自分の謙称。

小帷子

こかたびら [2] 【小帷子】
(1)素襖(スオウ)の下に着る,小形のかたびら。
(2)具足の下に着る単衣(ヒトエ)。半袖で丈が膝までのもの。具足(グソク)かたびら。

小幅

しょうふく セウ― [0] 【小幅】
〔「幅」は書画の掛け軸〕
小さな掛け軸。

小幅

こはば【小幅】
a single breadth;[相場]narrow limits.小幅物 narrow cloth;narrow goods (ネクタイ・リボンなど).

小幅

こはば [0] 【小幅】 (名・形動)[文]ナリ
(1)普通より幅の狭い・こと(さま)。
(2)差や開きが小さい・こと(さま)。「―な値動き」
(3)織物の幅で,鯨尺九寸五分(約36センチメートル)のもの。和服用反物の幅。並幅(ナミハバ)。
→大幅
→中幅

小幕

こまく [1] 【小幕】
(1)「内幕{(2)}」に同じ。
(2)人形芝居の舞台の上手(カミテ)・下手(シモテ)に設けた人形の出入り口に下げる幕。
(3)上方歌舞伎で,中入りと世話場の各幕の間に挟む短い一幕。次幕への展開とか滑稽な演技などを見せる。

小幡

こばた 【小幡】
姓氏の一。

小幡

おばた ヲバタ 【小幡】
姓氏の一。

小幡小平次

こばたこへいじ 【小幡小平次】
〔「こはだこへいじ」とも〕
怪談話の主人公。女房の情人に殺され安積(アサカ)の沼に沈められた旅役者。山東京伝作の読本「復讐奇談安積沼(アサカノヌマ)」を原拠とする。四世鶴屋南北作「彩入御伽草(イロエイリオトギゾウシ)」,河竹黙阿弥作「怪談木幡小平次」などの歌舞伎に脚色。

小幡景憲

おばたかげのり ヲバタ― 【小幡景憲】
(1572-1663) 軍学者。甲州流軍学の祖。通称,勘兵衛。徳川秀忠に仕えた。門弟に北条氏長・山鹿素行ら多数がいる。「甲陽軍鑑」を増補集成。

小幡英之助

おばたえいのすけ ヲバタ― 【小幡英之助】
(1850-1909) 歯科医。豊前国中津殿町の生まれ。日本人として洋方歯科医の第一号。歯科医術における器械器具の考案につとめた。

小幣

こぬさ [0] 【小幣】
(1)小さな幣。
(2)「切り麻(ヌサ)」に同じ。

小平

おだいら ヲダヒラ 【小平】
姓氏の一。

小平

こだいら コダヒラ 【小平】
東京都中部,武蔵野台地にある市。戦後住宅地として発展した。

小平浪平

おだいらなみへい ヲダヒラ― 【小平浪平】
(1874-1951) 実業家・技術者。栃木県生まれ。東大卒。日立製作所の創業者。

小年寄

ことしより 【小年寄】
豊臣時代の中老の異名。
→大年寄

小庇

こびさし [2] 【小庇・小廂】
小さい庇。また,小さい庇の間(マ)。

小序

しょうじょ セウ― [1][0] 【小序】
(1)短い序文。
(2)詩経の各編の初めの序。古序・続序の総体をさす。

小店

こみせ [0] 【小店・小見世】
(1)小さい店。こだな。
(2)江戸吉原で,最下級の格の遊女屋。大店・中店に対していう。

小店

しょうてん セウ― [1] 【小店】
(1)小さい店。
(2)自分の店をへりくだっていう語。

小座敷

こざしき [2] 【小座敷】
(1)小さい座敷。小座。
(2)母屋(オモヤ)につづけて外へ建て出した部屋。放ち出(イ)で。
(3)茶道で,四畳半以下の座敷の呼び名。また,広間に対する草庵茶室の称。小間(コマ)。

小庭

こにわ [0] 【小庭】
(1)狭い庭。小さい庭。
⇔大庭(オオニワ)
(2)寝殿造りで,寝殿・対の屋・渡殿(ワタドノ)に囲まれた壺庭。
(3)清涼殿殿上の間の小板敷の前にある庭。紫宸殿(シシンデン)前庭を大庭と称するのに対する。「布衣のつはものを殿上の―に召しおき/平家 1」

小康

しょうこう セウカウ [0] 【小康】
(1)病勢の悪化がとまり,ややよい状態で落ち着いていること。「―を保っている」「―状態」
(2)世の中が一時的に安定していること。小寧(シヨウネイ)。

小康を得る

しょうこう【小康を得る】
come to a (state of) lull.

小廂

こびさし [2] 【小庇・小廂】
小さい庇。また,小さい庇の間(マ)。

小建中湯

しょうけんちゅうとう セウケンチユウタウ [5] 【小建中湯】
漢方薬の一。芍薬(シヤクヤク)・桂皮・大棗(タイソウ)・甘草(カンゾウ)・生姜を一定の割合で混ぜて煎じたものに水飴を加えたもの。疲労回復・虚弱児童の体質改善などに用いる。

小式部内侍

こしきぶのないし 【小式部内侍】
(?-1025) 平安中期の女流歌人。父は橘道貞,母は和泉式部。上東門院彰子に仕えた。歌合の詠者に選ばれた際,丹後の母のもとへはもう代作を頼んだかとからかわれ,「大江山いくのの道の遠ければまだふみもみず天の橋立」と答えて退けた話は有名。二六,七歳で夭折。

小弓

こゆみ [0] 【小弓】
(1)小さい弓。
(2)遊戯用の小さな弓。昔,賭弓(ノリユミ)などに用いた。すずめ弓。

小引

しょういん セウ― [0] 【小引】
短いはしがき。短い序文。

小引き出し

こひきだし [3] 【小引(き)出し】
家具などについている,小さな引き出し。

小引っ裂き元結

こひっさきもとゆい [6] 【小引っ裂き元結】
引っ裂き元結の小さいもの。近世,奥女中が用いた。

小引出し

こひきだし [3] 【小引(き)出し】
家具などについている,小さな引き出し。

小弛む

おだゆ・む ヲ― 【小弛む】 (動マ四)
「おだやむ(小弛)」に同じ。「五月雨(サミダレ)のひとしきり―・みて/浄瑠璃・会稽山」

小弛む

おだや・む ヲ― 【小弛む】 (動マ四)
雨などが小降りになる。おだゆむ。「雨―・みなく人稀なる暮がたに/浮世草子・一代女 3」

小弟

しょうてい セウ― 【小弟・少弟】
■一■ [0] (名)
年のいかない弟。また,自分の弟を謙遜していう語。
■二■ [1][0] (代)
一人称。自分のことをへりくだっていう語。手紙などで用いる。「―けふより出雲に下り/読本・雨月(菊花の約)」

小弦

しょうげん セウ― [0] 【小弦・小絃】
弦楽器の細い方の糸。また,細い弦を張った楽器。

小弱

しょうじゃく セウ― [0] 【小弱】 (名・形動)[文]ナリ
(1)小さく力が弱い・こと(さま)。弱小。「―なる婦人下人の輩(ハイ)/学問ノススメ(諭吉)」
(2)年若いこと。年若い者。また,そのさま。

小張

こはり 【小張・粉張】
「白張(ハクチヨウ)」に同じ。「伊藤武者景綱―を切り/平治(上)」

小当たり

こあたり [2] 【小当(た)り】 (名)スル
それとなく他人の気持ちを探ってみること。「―に当たってみる」

小当り

こあたり [2] 【小当(た)り】 (名)スル
それとなく他人の気持ちを探ってみること。「―に当たってみる」

小形

こがた [0] 【小形・小型】 (名・形動)[文]ナリ
(1)形が小さい・こと(さま)。《小形》
(2)他の同類のものに比べて,実際の大きさやスケール,製品としての規格などが小さい・こと(さま)。《小型》「―の自動車」
⇔おおがた

小役人

こやくにん【小役人】
a petty official.

小役人

こやくにん [2] 【小役人】
地位の低い役人。下級の官吏。

小径

しょうけい セウ― [0] 【小径・小逕】
(1)小さなみち。こみち。
(2)小さな直径や半径。

小径材

しょうけいざい セウ― [3] 【小径材】
丸太で最小径が14センチメートル未満のもの。
⇔大径材

小御所

こごしょ [2] 【小御所】
(1)京都御所内の殿舎の一。紫宸殿(もと清涼殿)の東北にある書院造りの建物。室町時代には将軍参内の際の休息所,江戸時代には幕府の使者や所司代の謁見所,幕末には藩士・公卿の謀議所として用いられた。
(2)鎌倉・室町時代,将軍の後嗣の居所。また,その後嗣。
→大御所

小御所会議

こごしょかいぎ 【小御所会議】
1868年1月12日(慶応三年12月9日),王政復古の大号令の発せられた夜,京都御所内小御所で開催された御前会議。討幕派が公議政体論を抑え,徳川氏の辞官納地が決定された。

小御門

こみかど 【小御門】
貴人の家の小門(コモン)を敬っていう語。
⇔大御門
「―より出でん/宇治拾遺 3」

小御門神社

こみかどじんじゃ 【小御門神社】
千葉県香取郡下総町にある神社。藤原師賢(モロカタ)をまつる。

小循環

しょうじゅんかん セウジユンクワン [3] 【小循環】
⇒肺循環(ハイジユンカン)

小心

しょうしん セウ― [0][3] 【小心】 (名・形動)[文]ナリ
(1)気の小さいこと。臆病なこと。また,そのさま。「―な男」「―者」
(2)細かいところまで注意が行き届くさま。細心。「―ニ事ヲ成ス/ヘボン(三版)」
[派生] ――さ(名)

小心

しょうしん【小心】
timidity;[用心]prudence;→英和
cautiousness.→英和
〜な timid;→英和
prudent;→英和
cautious.→英和
‖小心者 a coward;a timid person.

小心文

しょうしんぶん セウ― [0] 【小心文】
漢文で,語句・修辞など,細かいところまで練ったすぐれた文。
⇔放胆(ホウタン)文

小心翼翼

しょうしんよくよく セウ― [0] 【小心翼翼】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)気が小さくびくびくしているさま。「―と任務に励む」
(2)つつしみ深く,細かい配慮をすること。「―謹(ツツシミ)て守らざる可らず/学問ノススメ(諭吉)」

小忌

おみ ヲ― 【小忌・小斎】
〔「おいみ」の転〕
大嘗祭(ダイジヨウサイ)や新嘗祭の時に,厳しい斎戒を受け,小忌衣を着て神事に奉仕すること。「―の君たちもいとなまめかし/枕草子 89」

小忌衣

おみごろも ヲミ― [3] 【小忌衣】
(1)大嘗祭(ダイジヨウサイ)・新嘗祭などに,小忌の官人・舞人などが装束の上に着る狩衣に似た衣。白布に春草・小鳥などの模様を藍摺りにし,肩に赤紐(アカヒモ)を垂らす。おみのころも。おみ。
(2)歌舞伎で武将などの着る,後襟を立てた丈の長い羽織のような衣装。
小忌衣(1)[図]

小忙しい

こぜわし・い [4] 【小忙しい】 (形)[文]シク こぜは・し
なんとなくせわしい。「―・く動きまわる」

小忠実

こまめ [1][0] 【小忠実】 (形動)[文]ナリ
細かいところまで十分気を配って,よく働くさま。「―な人」「―に面倒を見る」

小忿

しょうふん セウ― [0] 【小忿・小憤】
ちょっとしたいきどおり。

小急ぎ

こいそぎ [2] 【小急ぎ】
ちょっと急ぐこと。「―に歩く」

小性

こしょう [0][2] 【小姓・小性】
(1)昔,貴人のそば近く召し使われて種々の雑用を受け持った者。多くは少年で,男色の対象ともなった。
(2)武家の職名。江戸幕府では若年寄の支配下で,将軍の身辺の雑用を務めた。
(3)子供。少年。[伊京集]

小恙

しょうよう セウヤウ [0] 【小恙】
ちょっとした病気。微恙(ビヨウ)。

小恥ずかしい

こはずかし・い [5][0] 【小恥ずかしい】 (形)[文]シク こはづか・し
ちょっときまりがわるい。「―・い思いをする」

小恩

しょうおん セウ― [0] 【小恩・少恩】
少しばかりの恩恵。

小恵

しょうけい セウ― [0] 【小恵】
少しの恩恵。わずかなめぐみ。

小悪

しょうあく セウ― [0] 【小悪】
小さな悪事。

小惑星

しょうわくせい セウ― [3] 【小惑星】
主として火星と木星との軌道の間にあって,太陽の周りを公転している数多くの小天体。大部分が半径5キロメートル以下。現在までに約六〇〇〇個が確認されている。小遊星。

小惑星

しょうわくせい【小惑星】
《天》an asteroid.→英和

小意地

こいじ [1] 【小意地】
「小意地が悪い」の形で,ちょっと意地が悪い意を表す。

小意気

こいき [0] 【小意気・小粋】 (名・形動)[文]ナリ
(1)どことなく気がきいて,しゃれている・こと(さま)。「―な店」「―な女将」
(2)(「こいきすぎる」の形で)こ生意気なこと。「―過ぎたる小坊主めと/浄瑠璃・八百屋お七」
[派生] ――さ(名)

小意気な

こいき【小意気な】
smart;→英和
stylish;→英和
chic.→英和

小感

しょうかん セウ― [0] 【小感】
(ある事についての)ちょっとした感想。寸感。「歳末―」

小慧

しょうけい セウ― [0] 【小慧】
つまらぬ才智(サイチ)。小才(コサイ)。

小憎い

こにく・い 【小憎い】 (形)[文]ク こにく・し
〔近世語〕
いかにも憎たらしい。こにくらしい。「定めし夕べ平様と手を引き合うてで御ざんしよ,―・いことや/浄瑠璃・氷の朔日(中)」

小憎らしい

こにくらし・い [5][1] 【小憎らしい】 (形)[文]シク こにくら・し
生意気で憎らしい。憎らしくてしゃくにさわる。「―・いことを言う子供だ」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

小憤

しょうふん セウ― [0] 【小忿・小憤】
ちょっとしたいきどおり。

小憩

しょうけい セウ― [0] 【小憩・少憩】 (名)スル
ちょっと休むこと。小休み。小休止。「頂上で―する」

小成

しょうせい セウ― [0] 【小成】
小事を成し遂げること。ほんの少しの成功。

小成に安んじる

しょうせい【小成に安んじる】
be contented with one's small success.

小我

しょうが【小我】
the ego.→英和

小我

しょうが セウ― [1] 【小我】
(1)〔仏〕 凡夫の我。
(2)自分一人にとらわれた狭い我。利己的な立場の主体性。
⇔大我(タイガ)
「―を殺す」「―を抑える」

小戦

しょうせん セウ― [0] 【小戦】
小規模な戦い。こぜりあい。

小戴

こいただき [2] 【小戴】
(1)丸い小さなしんこ餅(モチ)に,少量の小豆餡(アズキアン)をのせたもの。
(2)お七夜の産(ウブ)養いに産土(ウブスナ)神に供える餅。また,小児の食いぞめの際の小形の餅。

小戴礼

しょうたいれい セウタイレイ 【小戴礼】
「礼記(ライキ)」の別称。

小戸

しょうこ セウ― [1] 【小戸】
(1)小さい家。貧しい家。
(2)酒量の少ない人。下戸(ゲコ)。

小戻り

こもどり [2] 【小戻り】 (名)スル
少しあともどりすること。

小房

しょうぼう セウバウ [0] 【小房】
小さいへや。小座敷。

小手

こて [0][2] 【籠手・小手】
(1)
 (ア)剣道の防具の一。指先から肘下(ヒジシタ)までを覆うもの。
 (イ)剣道で,決まり手の一。手首のあたりを打つもの。
(2)小具足の一。肩先から腕を防御するもの。布製の家地(イエジ)で袋を作り,鎖や金具を綴(ト)じつける。手覆(タオオ)い。手蓋(テガイ)。
(3)「弓籠手(ユゴテ)」に同じ。
籠手(2)[図]

小手

こて [0][2] 【小手】
(1)手先。腕先。
(2)手首と肘(ヒジ)との間。

小手をかざす

こて【小手をかざす】
shade one's eyes with one's hand.

小手先

こてさき [0] 【小手先】
手の先。また,手の先でするような,ちょっとした技能や才覚。「―で片づける」「―がきく」

小手先

こてさき【小手先】
〜が器用である be clever-handed.〜のごまかしをする use a cheap trick.

小手回し

こてまわし [3] 【小手回し】
手回しのよいこと。

小手投げ

こてなげ [0] 【小手投げ】
相撲の決まり手の一。相手の差し手を上手(ウワテ)から巻いて,腰を浅く入れて投げる技。

小手招き

こてまねき [3] 【小手招き】 (名)スル
手先を振って,呼び寄せること。「三千歳は一念を―して其傍(ソノソバ)に坐らせる/風流懺法(虚子)」

小手招く

こてまね・く 【小手招く】 (動カ四)
手先を振って,来るように合図する。てまねきをする。「ともどち来よとて―・く/古今夷曲集」

小手指原

こてさしがはら 【小手指原】
埼玉県所沢市,武蔵野台地中央部の原。1333年鎌倉攻めの途上の新田義貞の軍がこの地で北条高時の軍を破り,分倍河原(ブバイガワラ)へ退けた。

小手毬

こでまり [2] 【小手毬】
バラ科の落葉低木。中国原産。高さ約1.5メートル。葉は広披針形。春,枝先に白い小花が半球状に群がり咲く。観賞用に栽培。スズカケ。[季]春。
小手毬[図]

小手毬

こでまり【小手毬】
《植》a spirea.

小手袖

こてそで [2] 【小手袖・籠手袖】
(1)襦袢(ジバン)の,袖の先が細く,筒袖になっているもの。
(2)犬追物(イヌオウモノ)・笠懸(カサガケ)などの時に着用する素襖(スオウ)の袖を先細に縫い,籠手(コテ)として用いるもの。
(3)鎧の籠手の,肘の上の部分。

小手試し

こてだめし [3] 【小手試し】
「小手調(コテシラ)べ」に同じ。

小手調べ

こてしらべ【小手調べ】
a trial;→英和
a test.→英和
〜に for trial.

小手調べ

こてしらべ [3] 【小手調べ】
物事を本格的に手掛ける前に,ためしにちょっとやってみること。こてだめし。「―にひとつやってみるか」

小手返し

こてがえし [3] 【小手返し】
柔道で,相手の手をつかんで外側にねじり,相手を制し倒す技。

小才

こさい [0][1] 【小才】
〔「こざい」とも〕
少しの才知。ちょっとした頭の働き。「―が利く」

小才

しょうさい セウ― [0] 【小才】
少しばかりの才知・才能。こさい。「―を働かせる」

小才のきく

こさい【小才のきく】
smart(ish);→英和
clever(ish).→英和

小才子

こざいし [2] 【小才子】
〔「こさいし」とも〕
小才のきく者。

小才覚

こさいかく [2] 【小才覚】
〔「こざいかく」とも〕
ちょっとしたことに才覚を示すこと。小利口。

小技

こわざ [0] 【小技】
相撲・柔道などで,ちょっとした動きでかける技巧的なわざ。
⇔大技
「―がきく」

小括弧

しょうかっこ セウクワツコ [3] 【小括弧】
( )形の括弧。大括弧・中括弧に対していう。丸括弧。括弧。パーレン。

小指

こゆび【小指】
the little finger[toe (足)].

小指

こゆび [0] 【小指】
(1)手足の一番外側の指。一番小さい指。第五指。こよび。季指。
(2)妻・愛人などを暗にさす。普通,にぎったこぶしの小指だけを立てて示す。

小振り

こぶり [0] 【小振り】
■一■ (名)
小さく振ること。
⇔大振り
■二■ (名・形動)[文]ナリ
普通のものよりやや小さい・こと(さま)。
⇔大振り
「今年のサンマは―だ」

小揺るぎ

こゆるぎ [2] 【小揺るぎ】
すこし揺れること。わずかにゆらぐこと。「―もしない」

小放り

おはなり ヲ― 【小放り】
古代の少女の髪形。振り分け髪に結った髪。はなり。「葦屋(アシノヤ)の菟原処女(ウナイオトメ)の八歳子(ヤトセコ)の片生ひの時ゆ―に髪たくまでに/万葉 1809」

小数

しょうすう【小数】
《数》a decimal (fraction).→英和
〜以下第3位まで <calculate> down to three places of decimals.‖小数点 a decimal point.

小数

しょうすう セウ― [3] 【小数】
〔数〕 0 と 1 の間の数を 0.23 のように整数の記数法で表したときこれを純小数,純小数に 0 でない整数部分を付けて 3.75 のように表した数を帯(タイ)小数という。これらを一括して小数という。

小数点

しょうすうてん セウ― [3] 【小数点】
純小数の部分と整数の部分とを区別する点印。

小敵

しょうてき セウ― [0] 【小敵・少敵】
(1)小人数の敵。
(2)弱い敵。
⇔大敵(タイテキ)

小斂

しょうれん セウ― [0] 【小斂】
中国で,死亡した翌日に死者の衣服を改める儀式。

小文

しょうぶん セウ― [0] 【小文】
(1)短い文章。些事(サジ)を扱った文。
(2)自分の文章をへりくだっていう語。

小文

こぶみ [0] 【小文】
書状の形式の一。鳥の子・杉原紙などを半分に切り,一方に文を書き,残りを上巻きに用いる。

小文字

こもじ【小文字】
a small[lower-case]letter.

小文字

こもじ [0] 【小文字】
(1)小さな文字。「―で書く」
(2)欧文の字体の一。a ・ �・ b ・ � などの字体。
⇔大文字

小斎

しょうさい セウ― [0] 【小斎】
カトリック教会で,キリストの苦難を思い起こすために,日を定めて,鳥獣の肉を断つこと。
⇔大斎(タイサイ)

小斎

おみ ヲ― 【小忌・小斎】
〔「おいみ」の転〕
大嘗祭(ダイジヨウサイ)や新嘗祭の時に,厳しい斎戒を受け,小忌衣を着て神事に奉仕すること。「―の君たちもいとなまめかし/枕草子 89」

小料理

こりょうり [2] 【小料理】
手軽な料理。簡単な料理。

小料理屋

こりょうりや [4] 【小料理屋】
小料理と酒を出す和風の飲食店。

小斤

しょうきん セウ― [0] 【小斤】
大小二種の斤の単位が公認されているとき,その小さい方の称。律令制で,大斤の三分の一に相当し,約600グラム。主として薬品・貴金属を量るのに用いられた。

小新聞

こしんぶん [2] 【小新聞】
明治前期の新聞の一形態。タブロイド判で,論説がなく,社会面が中心。多く対話形式のやさしい文章で綴られ,振り仮名・挿絵入り。当時の読売新聞・朝日新聞など。
→大(オオ)新聞

小旗

こばた [0][1] 【小旗】
(1)小さい旗。
(2)「指小旗(サシコバタ)」に同じ。

小旦那

こだんな [2] 【小旦那】
主人の息子を敬っていう語。若旦那。
→大旦那
→親旦那

小早

こばや [0] 【小早】
■一■ (名)
「小早船」に同じ。
■二■ (形動)[文]ナリ
すこし早いさま。こいそぎ。「―に歩いていく」

小早い

こばや・い 【小早い】 (形)[文]ク こばや・し
やや早い。少し早い。また,急ぎぎみである。「―・く走り出る」

小早川

こばやかわ コバヤカハ 【小早川】
姓氏の一。

小早川秀秋

こばやかわひであき コバヤカハ― 【小早川秀秋】
(1582-1602) 桃山時代の武将。通称,金吾。豊臣秀吉の妻高台院の兄木下家定の子。秀吉の養子,のち小早川隆景の養子。慶長の役の総大将。関ヶ原の戦いでは東軍に通じ,徳川方勝利の一因となる。

小早川隆景

こばやかわたかかげ コバヤカハ― 【小早川隆景】
(1533-1597) 安土桃山時代の武将。毛利元就の三男。通称,又四郎。小早川家を継ぎ,毛利輝元をたすけて水軍を編制,瀬戸内海に勢力をふるった。のち豊臣秀吉に仕え,四国・九州出兵,文禄の役に活躍。五大老の一人。

小早船

こばやぶね [4] 【小早船】
(1)近世の軍船の一形式。早船の小型のもの。関船式の総矢倉はなく,半垣(ハンカキ)作り,または欄干作りで艪(ロ)は四〇挺以下のもの。物見・先手の戦船,あるいは飛脚船に用いた。小関(コゼキ)。小早。
→関船
(2)近世,二百石から四百石積み程度の小型で,早廻りの廻船。
小早船(1)[図]

小春

しょうしゅん セウ― [0] 【小春】
陰暦一〇月の別名。こはる。

小春

こはる [0] 【小春】
陰暦一〇月の異名。暖かな春のような日和(ヒヨリ)が続くのでいう。小(コ)六月。[季]冬。

小春日

こはるび [3] 【小春日】
小春日和(ビヨリ)の日。またその日ざし。[季]冬。

小春日和

こはるびより【小春日和】
mild autumn weather;(an) Indian summer.

小春日和

こはるびより [4] 【小春日和】
小春の頃の穏やかな気候。日本付近が移動性高気圧におおわれたような気圧配置のときに現れる。小春日。[季]冬。《玉の如き―を授かりし/松本たかし》

小春月

こはるづき [3] 【小春月】
陰暦一〇月の異名。小春。

小春治兵衛

こはるじへえ 【小春治兵衛】
人形浄瑠璃「心中天網島(テンノアミジマ)」の両主人公。また,同作の通称。

小昼

こひる [0] 【小昼】
〔「こ」は接頭語。「こびる」とも〕
(1)正午に近い時分。
(2)朝食と昼食,または昼食と夕食との間に食べる軽い食事。
(3)おやつ。間食。

小時

しょうじ セウ― [1] 【少時・小時】
(1)幼い時。幼時。「―より学に親しむ」
(2)しばらくの間。暫時(ザンジ)。「―の猶予」

小晦日

こつごもり [2][3] 【小晦日】
大晦日(オオミソカ)の前日。

小普請

こぶしん [2] 【小普請】
(1)建築物の小規模の修理。
(2)江戸幕府の直臣団の組織の一。禄高三千石以下の旗本・御家人のうち無役の者を編入し,小普請支配に統率させた。

小普請入り

こぶしんいり [0] 【小普請入り】
江戸時代,旗本・御家人が老幼・病疾・罪科などのため役を免ぜられ,小普請{(2)}に編入されたこと。

小普請奉行

こぶしんぶぎょう [5] 【小普請奉行】
江戸幕府の職名。江戸城本丸をはじめとする幕府に属する諸建築物の造営・修繕などの事をつかさどる。若年寄に属し,配下に小普請方・同改役などがいた。

小普請支配

こぶしんしはい [5] 【小普請支配】
江戸幕府の職名。老中に属し,小普請{(2)}の旗本・御家人を統率した。

小普請方

こぶしんかた [0] 【小普請方】
江戸幕府の職名。小普請奉行の下で,修繕の事をつかさどった。

小普請組

こぶしんぐみ [0] 【小普請組】
江戸幕府の職名。小普請入りした御家人を編入した組。

小普請金

こぶしんきん [0] 【小普請金】
江戸時代,幕府小普請{(1)}の費用として,小普請入りした旗本・御家人に課した金。

小景

しょうけい セウ― [0] 【小景】
心に残るちょっとした風景や光景。また,それを描いた絵や文。「川辺の―」「銀座―」

小智

しょうち セウ― [1] 【小知・小智】
浅い知恵。わずかな才知。

小暇

しょうか セウ― [1] 【小暇】
わずかなひま。寸暇。「―を得る」

小暑

しょうしょ セウ― [1] 【小暑】
二十四節気の一。太陽の黄経が一〇五度に達した時をいい,現行の太陽暦で七月七日頃。六月節気。
→大暑

小暗い

こぐら・い [3][0] 【小暗い】 (形)[文]ク こぐら・し
少しくらい。うすぐらい。おぐらい。「森の中の―・い道」

小暗い

おぐら・い ヲ― [3][0] 【小暗い】 (形)[文]ク をぐら・し
少し暗い。うすぐらい。「昼でも―・い深山の道」
[派生] ――さ(名)

小暗がり

こくらがり [2][3] 【小暗がり】
すこし暗いこと。また,その所。うすくらがり。

小曲

しょうきょく【小曲】
a short piece (of music).

小曲

しょうきょく セウ― [0] 【小曲】
短い楽曲や詩。

小書き

こがき [0] 【小書き】 (名)スル
(1)注などを本文より小さな文字で書き入れること。また,その書き入れ。
(2)能楽で,番組の曲名の左下に小さく書かれる特殊演出の標記。また,その演出の型。小書きがつくと詞章・扮装・演技(型)などが変わる。

小書能

こがきのう [3] 【小書能】
小書き{(2)}のため,特殊演出で演じられる能。

小書院

こじょいん [2] 【小書院】
母屋に続いて別に造り出した部屋。小座敷。放ち出(イデ)。

小服綿

こぶくめん [2] 【小服綿】
僧尼など出家した人の着た綿入れの平服。普通,白で十徳に似る。

小望月

こもちづき [3] 【小望月】
望月の前夜の月。陰暦一四日の月。[季]秋。

小朝拝

こぢょうはい [2] 【小朝拝】
〔「こちょうはい」とも〕
略式の朝賀。元日に親王以下六位以上の者が,清涼殿の東庭に集まって天皇に拝賀する儀式。

小木菟

こみみずく [3][2] 【小木菟】
フクロウ目フクロウ科の鳥。全長38センチメートル内外。全体が黄褐色の地色に黒褐色の縦斑がある。日本には冬鳥として渡来。平地の川原・葦原などにすみ,昼間もよく活動する。

小本

しょうほん セウ― [0] 【小本】
小さい本。小形の本。こほん。

小本

こほん [0] 【小本】
〔「こぼん」とも〕
(1)小形の本。
(2)半紙を四つ折りにした大きさの草双紙や洒落本の別称。

小札

こざね [0] 【小札】
室町時代に現れた,従来より小形の鎧(ヨロイ)の札(サネ)の,後世の称。江戸時代以後,札の総称となった。

小札

こふだ [0] 【小札】
(1)小さい札。
(2)芝居で,一幕見または子供の入場券。
⇔大札

小杉

こすぎ [0] 【小杉】
(1)小さい杉。
(2)「小杉原(コスギハラ)」の略。

小杉

こすぎ 【小杉】
姓氏の一。

小杉

こすぎ 【小杉】
富山県北部,射水(イミズ)郡の町。近世,北陸街道の宿駅。富山市の西に接し,住宅地化。

小杉原

こすぎはら [2] 【小杉原】
杉原紙の小判のもの。鼻紙などに用いる。延べ紙。小杉。

小杉天外

こすぎてんがい 【小杉天外】
(1865-1952) 小説家。秋田県生まれ。本名,為蔵。ゾライズムの主張を実践した「はつ姿」「はやり唄」で文壇的地位を確立,「魔風恋風」などの長編に特色をみせたが,のち通俗小説に転じた。

小杉放庵

こすぎほうあん 【小杉放庵】
(1881-1964) 洋画家。栃木県生まれ。本名,国太郎。別号,未醒。小山正太郎の不同舎に入り,日本美術院の洋画部に参加。1922年春陽会を創立。和歌・随筆も多い。

小村

こむら 【小村】
姓氏の一。

小村ウェーバー協定

こむらウェーバーきょうてい 【小村―協定】
1896年(明治29),駐韓日本公使小村寿太郎とロシア代理公使ウェーバーとの間に交わされた,閔妃(ビンピ)殺害事件の事後処理に関する協定。

小村寿太郎

こむらじゅたろう 【小村寿太郎】
(1855-1911) 政治家・外交官。日向飫肥(オビ)藩出身。大学南校に学び,ハーバード大学に留学。外相。ポーツマス会議の全権大使として条約に調印。日英同盟の締結,韓国併合などを遂行。

小束

こたば [0] 【小束】
小さな束。少量を束ねたもの。
⇔大束

小松

こまつ 【小松】
石川県南部,金沢平野にある市。絹織物・九谷焼・畳表を特産し,機械工業も発達。安宅の関跡がある。

小松

こまつ 【小松】
姓氏の一。

小松

こまつ [0][1] 【小松】
小さな松。若い松。

小松の内府

こまつのないふ 【小松の内府】
内大臣平重盛(シゲモリ)の別名。

小松の帝

こまつのみかど 【小松の帝】
光孝天皇の別名。

小松原

こまつばら [3] 【小松原】
松の生えている野原。また,松原を親しんでいう語。

小松宮

こまつのみや 【小松宮】
旧宮家。1882年(明治15)東伏見宮家を改称したもの。

小松島

こまつしま 【小松島】
徳島県東部の市。小松島湾に臨み製紙業などが盛ん。北部の日峯(ヒノミネ)山麓には阿波狸合戦で知られる金長神社がある。

小松帯刀

こまつたてわき 【小松帯刀】
(1835-1870) 幕末の志士。薩摩藩士。名は清廉。島津久光の藩政改革に参与。また,京都で討幕・大政奉還に尽力。西郷隆盛らとともに薩長同盟を結ぶ。

小松引き

こまつひき [3] 【小松引き】
平安時代,正月最初の子(ネ)の日に,野山に出かけ小松を引き抜いて長寿を願ったこと。[季]新年。

小松殿

こまつどの 【小松殿】
(1)光孝天皇の生誕所。平安京左京大炊御門の北にあった。
(2)平重盛(シゲモリ)の屋敷。現在の京都市東山区小松谷にあった。また,重盛の通称。

小松石

こまついし [3] 【小松石】
神奈川県湯河原町,真鶴町一帯の海岸に産出する安山岩の石材名。灰色。墓石・土木用。

小松耕輔

こまつこうすけ 【小松耕輔】
(1884-1966) 作曲家。秋田県生まれ。童謡・歌曲・歌劇などの創作のほか,合唱運動などを通じて音楽教育に貢献。

小松菜

こまつな [0] 【小松菜】
〔東京都江戸川区小松川付近に多く産したことからいう〕
アブラナの一品種。葉の大きい濃緑色の野菜。繊維が少なく軟らかい。汁の実・浸し物などにする。若苗をツマミナという。ウグイスナ。

小板

こいた [0] 【小板】
(1)小さな板。
(2)茶室で炉を向こう切りにするとき,炉縁(ロブチ)と壁との間に入れる板。長さは炉縁と同じで幅は6センチメートル程度。
(3)風炉(フロ)の敷板の一。九寸四方ほどで,真塗(シンヌリ)・柿合わせ塗などとする。

小板敷

こいたじき 【小板敷】
清涼殿の殿上の間の南側にある縁。蔵人・職事などの伺候する所。
→清涼殿

小枕

こまくら [2] 【小枕】
(1)木枕の上に載せる小さなくくり枕。
(2)女性の結髪用具。髷(マゲ)の根を高くし,また安定させて髪を結いやすくするために髷の中に入れる小さな木。

小枕餅

こまくらもち [4] 【小枕餅】
日蓮宗で,御命講(オメイコウ)に供える細長い餅。

小林

こばやし 【小林】
宮崎県南西部にある市。小林盆地にあり,近世まで薩摩藩領。畑作農業と酪農が盛ん。

小林

こばやし 【小林】
姓氏の一。

小林一三

こばやしいちぞう 【小林一三】
(1873-1957) 実業家。山梨県生まれ。阪急電鉄・宝塚歌劇・東宝映画を創立。また,商工相・国務相などを歴任。

小林一茶

こばやしいっさ 【小林一茶】
(1763-1827) 江戸後期の俳人。幼名,弥太郎,名は信之。別号,俳諧寺など。信濃国柏原生まれ。一五歳で江戸に出,俳諧を葛飾派の二六庵竹阿に学び,のち夏目成美の庇護を受ける。方言・俗語を交え,不幸な境遇を反映して屈折のある異色な作風を示した。老年帰郷し結婚したが,不遇の中に没した。著「おらが春」「父の終焉日記」など。

小林古径

こばやしこけい 【小林古径】
(1883-1957) 日本画家。新潟県生まれ。本名,茂。梶田半古に師事。日本美術院の中心作家。身近な風俗を題材に新古典主義といわれる装飾性豊かな作品を描いた。

小林多喜二

こばやしたきじ 【小林多喜二】
(1903-1933) 小説家。秋田県生まれ。「1928年3月十五日」でプロレタリア文学の旗手として登場。「蟹工船」「党生活者」など労働運動・革命運動の現実を書いた。地下活動のさなか,官憲の手で虐殺された。

小林好日

こばやしよしはる 【小林好日】
(1886-1948) 国語学者。東京生まれ。東北大教授。文法理論・奥羽方言の研究などに業績を残した。著「国語国文法要義」「方言語彙学的研究」など。

小林檎

こりんご [2] 【小林檎】
植物ズミの別名。

小林清親

こばやしきよちか 【小林清親】
(1847-1915) 版画家。江戸生まれ。河鍋暁斎・柴田是真に日本画を,ワーグマンに洋画を学ぶ。錦絵に西洋画の写実描写を取り入れ,独自の風景版画を作る。晩年には新聞に風刺画も描いた。

小林秀雄

こばやしひでお 【小林秀雄】
(1902-1983) 評論家。東京生まれ。芸術・思想・社会・歴史にわたる優れた文明批評を残す。自己表現としての批評という近代批評の原理を確立。著「様々なる意匠」「無常といふ事」「本居宣長」など。

小枝

こえだ【小枝】
a twig;→英和
a spray (花枝).→英和

小枝

さえだ 【小枝】
(1)木の枝。また,小さい枝。こえだ。「常磐なる松の―を/万葉 4501」
(2)横笛の名器の名。平敦盛が所持していた「青葉の笛」がこれと同じ物という。「件の笛は…名をば―とぞ申しける/平家 9」

小枝

こえだ [0] 【小枝】
樹木の小さい枝。さえだ。

小柄

こづか [0] 【小柄】
刀の鞘(サヤ)の差裏(サシウラ)(佩用(ハイヨウ)する時,体につく側)に差し添え,雑用に用いる小刀。

小柄

こづか【小柄】
a knife attached to a sword sheath.

小柄

こがら [0] 【小柄】 (名・形動)[文]ナリ
(1)普通の人より身体が小さい・こと(さま)。「―な選手」
(2)着物などの模様や縞が細かい・こと(さま)。「―な絣(カスリ)」
⇔大柄

小柄の

こがら【小柄の】
small;→英和
of small stature.

小柄櫃

こづかびつ [3] 【小柄櫃】
小柄を差すために,刀・脇差などの鞘の内側の面に設けた櫃。外側にある笄櫃(コウガイビツ)と相対するもの。鎌倉時代の腰刀に始まり,近世でも脇差・短刀に設けた例が多い。

小柱

こばしら [2] 【小柱】
馬鹿貝(バカガイ)の貝柱。食用に珍重される。

小柳

おやなぎ ヲヤナギ 【小柳】
姓氏の一。

小柳

こやなぎ [2] 【小柳】
「小柳繻子(シユス)」に同じ。

小柳

こやなぎ 【古柳・小柳】
雑芸の一種。平安時代から行われ,朗詠調でうたわれたという。小柳節。

小柳司気太

おやなぎしげた ヲヤナギ― 【小柳司気太】
(1870-1940) 漢学者・道教研究家。新潟県生まれ。学習院教授。主著「東洋思想の研究」「老荘の思想と道教」

小柳節

こやなぎぶし 【小柳節】
「こやなぎ(古柳・小柳)」に同じ。

小柳繻子

こやなぎしゅす [5] 【小柳繻子】
絹のやや薄地の繻子。帯地・半襟・力士の褌などに用いられた。小柳。

小柴

こしば [0] 【小柴】
(1)〔一説に「木柴」の意とも〕
小さい柴。
(2)「小柴垣」の略。「同じ―なれど,うるはしうしわたして/源氏(若紫)」

小柴垣

こしばがき [3] 【小柴垣】
小柴で作った垣。小柴。

小柴胡湯

しょうさいことう セウサイコタウ [5] 【小柴胡湯】
漢方薬の一。柴胡を主な材料とし,半夏(ハンゲ)・黄芩(オウゴン)・大棗(タイソウ)・人参・甘草(カンゾウ)・生姜を一定の割合で混ぜて煎じたもの。体力中程度の人の胸脇苦満(キヨウキヨウクマン)のある場合に用い,肝機能障害・慢性胃腸障害などの治療に効果がある。

小栗

おぐり ヲグリ 【小栗】
姓氏の一。

小栗

ささぐり 【小栗】
「柴栗(シバグリ)」に同じ。[季]秋。「山風に峯の―はらはらと庭に落ち敷く大原の里/山家(雑)」

小栗上野介

おぐりこうずけのすけ ヲグリカウヅケノスケ 【小栗上野介】
⇒小栗忠順(タダマサ)

小栗判官

おぐりはんがん ヲグリハングワン 【小栗判官】
伝説上の人物。常陸(ヒタチ)の小栗城主で,相模(サガミ)の横山郡司の娘照手(テルテ)に恋をし,結婚するが,横山一族に殺される。のち餓鬼の姿となるが,藤沢の上人の力により蘇(ヨミガエ)り,照手が彼を車に乗せて熊野本宮に行き,湯につけるともとの姿に戻る。説経節・浄瑠璃・歌舞伎に脚色。

小栗宗湛

おぐりそうたん ヲグリ― 【小栗宗湛】
(1413-1481) 室町中期の画僧。宗丹とも。相国寺で周文に学んだといわれ,その跡を受けて足利将軍家の御用絵師となる。画風は穏健。旧養徳院襖絵「芦雁図」は子の宗継との合作。子の宗継・宗栗もそれぞれ一派をなした。

小栗忠順

おぐりただまさ ヲグリ― 【小栗忠順】
(1827-1868) 幕末の幕臣。上野介(コウズケノスケ)。外国・軍艦・勘定の各奉行を歴任,主として幕府財政の再建に当たった。戊辰戦争で抗戦を主張し,官軍によって斬首された。

小栗栖

おぐるす ヲグルス 【小栗栖】
京都市伏見区東部の地名。1582年,敗走中の明智光秀が刺殺された所。

小栗栖の長兵衛

おぐるすのちょうべえ ヲグルス―チヤウベヱ 【小栗栖の長兵衛】
敗走中の明智光秀を竹槍で刺し殺したといわれる農民。

小栗風葉

おぐりふうよう ヲグリフウエフ 【小栗風葉】
(1875-1926) 小説家。愛知県生まれ。本名,磯夫。のち加藤と改姓。尾崎紅葉門の逸材として明治30年代に活躍したが,自然主義の擡頭(タイトウ)に押されて文壇を離れた。代表作「亀甲鶴」「青春」「世間師」など。

小根

しょうこん セウ― [0] 【小根】
〔仏〕 小乗しか受けいれる能力をもたない者を大乗の側からいう語。

小格子

こごうし [2] 【小格子】
(1)小形の升目の格子。
(2)こまかい弁慶縞(ベンケイジマ)。格子縞の小さいもの。
(3)江戸時代の新吉原で格の低い遊女屋。また,そこの遊女。
⇔大格子

小桜

こざくら [2] 【小桜】
(1)花の小さな桜。
(2)小さな桜の花の紋様。多く染め革に用いられる。

小桜縅

こざくらおどし [5] 【小桜縅】
鎧(ヨロイ)の縅の一。小桜革でしんを包んだ緒で縅したもの。桜縅。
小桜縅[図]

小桜革

こざくらがわ [4] 【小桜革】
染め革の一。藍(アイ)染めの地に,白で小さく桜花の模様を染め出したものが多い。多く鎧(ヨロイ)の縅に用いる。

小梁

こばり [0] 【小梁】
大梁または桁(ケタ)の間に架けわたして床板・根太(ネダ)などを直接支える梁。

小梅

こうめ [0][1] 【小梅】
(1)ウメの園芸変種。果実は早熟で,たくさんつき丸く小さい。塩漬け・塩干しとする。信濃梅・甲州梅など。[季]夏。
(2)ニワウメの別名。

小梅蕙草

こばいけいそう [0] 【小梅蕙草】
ユリ科の多年草。高山の湿った草地に生える。根茎は有毒。バイケイソウに似るが全体に小さい。高さ0.5〜1メートル。初夏,多数の白色の小花を,大形の円錐花序につける。コバイケイ。

小梨

こなし [0] 【小梨】
ズミの別名。

小棗

こなつめ [0] 【小棗】
(1)茶器の一。棗の小ぶりなもの。
(2)サネブトナツメの別名。

小森

こもり 【小森】
姓氏の一。

小森桃塢

こもりとうう 【小森桃塢】
(?-1843) 江戸後期の蘭医。美濃の人。字(アザナ)は玄良。京都で開業して名声を得,のち宮中で診療した。訳書「蘭方枢機」

小椋鳥

こむくどり [3][2] 【小椋鳥】
スズメ目ムクドリ科の鳥。全長約20センチメートル。羽は黄・黒・褐・灰・白色などで,くちばしは黒。本州中部以北で繁殖し,秋,南方に去る。

小検見

こけみ [2] 【小検見】
江戸時代の検見法で,大検見(オオケミ)の前に代官の手代が行う検見。
→検見
→大検見

小検見

しょうけんみ セウ― 【小検見】
⇒こけみ(小検見)

小楊枝

こようじ [2] 【小楊枝】
「爪楊枝(ツマヨウジ)」に同じ。

小楠公

しょうなんこう セウ― 【小楠公】
楠木正行(マサツラ)の敬称。父正成の大楠公に対していう。

小楢

こなら [0] 【小楢・枹】
ブナ科の落葉高木。雑木林に多い。高さ約15メートル。葉は倒卵形で縁に鋭い鋸歯(キヨシ)がある。堅果は楕円形で,浅い皿(殻斗)がある。ハハソ。ナラ。

小楯

こだて [1][0] 【木楯・小楯】
楯として身を寄せるもの。楯の代わりになるもの。

小楯

おだて ヲ― 【小楯】
■一■ (名)
楯。「木幡の道に遇はししをとめ後姿(ウシロデ)は―ろかも/古事記(中)」
■二■ (枕詞)
「やまと」にかかる。「―倭(ヤマト)を過ぎ/古事記(下)」

小概念

しょうがいねん セウ― [3] 【小概念】
〔論〕 定言的三段論法において,結論の主語となる概念。小名辞。

小槌

こつち [1][0] 【小土・小槌】
陰陽道で,土木工事を忌む期間。
→土(ツチ)(7)

小槌

こづち [1] 【小槌】
小さいつち。「打ち出の―」

小槌

こづち【小槌】
a small mallet;a gavel.→英和

小槻

おづき ヲヅキ 【小槻】
姓氏の一。もと小槻山公を本姓とする近江国の豪族。のち阿保朝臣,ついで小槻宿禰と改姓。官務家と称され,また,算道の家としても知られる。壬生(ミブ)家はその末流。

小樽

おたる ヲタル 【小樽】
北海道西部,石狩湾に臨む市。近世は小樽内といい,明治以降,石狩炭田の石炭積み出し港,札幌の外港として発展。商業が発達。

小樽商科大学

おたるしょうかだいがく ヲタルシヤウクワ― 【小樽商科大学】
国立大学の一。小樽高等商業学校として1910年(明治43)創立。49年(昭和24)新制大学となる。本部は小樽市。

小機

しょうき セウ― [1] 【小機】
〔仏〕 小乗の教えしか理解できない劣った宗教的素質。また,それを有する人。声聞(シヨウモン)と縁覚(エンガク)。
⇔大機

小機転

こぎてん [2] 【小機転・小気転】
ちょっとした機転。「容貌(キリヨウ)も醜(ミニク)からず―も利きさうな女/いさなとり(露伴)」

小欲

しょうよく セウ― [0] 【小欲・少欲】
わずかの欲。小さな欲望。
⇔大欲
「―知足」

小歌

こうた [0] 【小歌】
(1)平安時代の宮廷行事で,男声の大歌に和して歌った女官。また,その歌。転じて女声歌謡一般をもさしたらしい。
⇔大歌
(2)気軽に口ずさめる短い通俗的な流行歌謡。様式化された長編の芸術歌曲に対して,雑多な形式の流行歌謡を漠然と総称する語で,内容は時代により,場合により異なる。室町時代から江戸前期までに多用された語で,「小哥・小諷・小唄」の表記もあった。江戸後期には「はうた」の語がこれに代わり,近代以後は小唄の字が多用される。
→小唄
(3)能の謡で,室町時代の小歌を取り入れた一節。
(4)「狂言小歌」の略。

小歌踊り

こうたおどり [4] 【小歌踊り】
室町後期から近世初期に流行した小歌に合わせて踊る風流(フリユウ)踊り。現在も全国的に分布し,盆踊り・太鼓踊り・念仏踊りなどの形で残る。

小止み

こやみ [0] 【小止み】
動きが少しやむこと。特に,雨や雪がちょっとの間降りやむこと。おやみ。「雨が―なく降る」

小止み

こやみ【小止み】
a lull;→英和
a break.→英和
〜になる abate.→英和
〜なく steadily.

小止み

おやみ ヲ― 【小止み】
雨や雪が少しの間やむこと。「春雨のそぼふる空の―せず/新古今(春下)」

小止み無い

おやみな・い ヲヤミ― [4] 【小止み無い】 (形)[文]ク をやみな・し
少しの間も中断することがない。「雨が―・く降る」

小止む

おや・む ヲ― 【小止む】 (動マ四)
(1)(雨・雪などが)少しの間やむ。「徒然と身を知る雨の―・まねば/源氏(浮舟)」
(2)少しの間やめる。とぎれる。「女房など…泣けば,講師はあきれつつ―・みがちなり/栄花(玉の飾)」

小正月

こしょうがつ [2] 【小正月】
一月一日の大正月に対して,一月一五日を中心にした数日をいう。農耕に関する様々な予祝・年占(トシウラ)の行事や,鳥追い・どんど焼き・なまはげなどの行事が行われる。二番正月。[季]新年。《松とりて世こゝろ楽し―/芭蕉》

小正月の訪問者

こしょうがつのほうもんしゃ 【小正月の訪問者】
民俗学で,小正月に家々を訪れ,祝福してまわる者をいう。一年の最初の満月の夜に神が来臨し,人々に祝福を与えたという古い信仰に基づく行事。ほとほと・かせどり・なまはげなど。

小歩

しょうぶ セウ― 【小歩】
鎌倉・室町時代の地積の単位。一反の三分の一。
→大歩(ダイブ)

小歯朶

こしだ [0] 【小羊歯・小歯朶】
ウラジロ科の常緑シダ植物。暖地の乾いた山地に群生する。葉柄は数回二またに分枝し,節ごとにくし形の切れ込みのある革質の羽片を一対ずつつける。コヘゴ。

小母

おば ヲ― [0] 【小母】
他人である年輩の女性をいう語。「さま」「さん」を付けて用いる。
→おばさん

小母さん

おばさん【小母さん】
(1) an aunt[auntie](親族).→英和
(2) a lady;→英和
a woman.→英和
よその〜 a (strange) lady.

小母さん

おばさん ヲバ― [0] 【小母さん】
他人である年配の女性を親しんでいう語。
⇔おじさん
「隣の―」

小民

しょうみん セウ― [0] 【小民】
一般人民。庶民。

小気

しょうき セウ― [1] 【小気】 (名・形動)[文]ナリ
気の小さい・こと(さま)。小心。
⇔大気■二■
「正直―の左中将/思出の記(蘆花)」

小気候

しょうきこう セウ― [3] 【小気候】
水平的には数十キロメートル,垂直的には約1キロメートルの範囲内の地域にみられる気候。ヒート-アイランド・海陸風・山谷風(ヤマタニカゼ)などの現象。

小気味

こきみ [0] 【小気味】
「気味」をやや強めていう語。

小気味

こきび [0] 【小気味】
「こきみ(小気味)」の転。「―がよい」

小気味よい

こきみ【小気味よい(よく)】
smart(ly);→英和
neat(ly);→英和
scathing(ly) (痛烈).→英和
〜よく思う gloat <over,on> .→英和

小気味好い

こきみよ・い [4] 【小気味好い】 (形)
(手際のよさや鮮やかさに)快い感じを受ける。痛快である。「―・い答弁」「―・く技がきまる」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

小気味悪い

こきみわる・い [5] 【小気味悪い】 (形)
何となく不快だ。うす気味悪い。小気味が悪い。「なんとも―・い笑い」

小気転

こぎてん [2] 【小機転・小気転】
ちょっとした機転。「容貌(キリヨウ)も醜(ミニク)からず―も利きさうな女/いさなとり(露伴)」

小水

しょうすい セウ― [0] 【小水・少水】
(1)小便。尿。《小水》「―を検査する」
(2)少しばかりの水。

小水葱

こなぎ [0][1] 【小水葱・小菜葱】
(1)ミズアオイ科の一年草。水田などの水湿地に生える。ミズアオイ(ナギ)に似るが全体に小さく,花序が葉より短い。ササナギ。
(2)ナギ(ミズアオイの古名)を親しんでいう称。「春霞春日の里の植ゑ―苗なりと言ひし柄はさしにけむ/万葉 407」

小水虫

こみずむし [2] 【小水虫】
半翅目の水生昆虫。体長6ミリメートル内外。体は長楕円形で,暗黄色に黒い横しまがある。後ろ足は櫂(カイ)状の遊泳脚。夏,灯火に飛来する。各地の池沼や水田にすむ。フウセンムシ。

小汚い

こぎたな・い [4][1] 【小汚い】 (形)[文]ク こぎたな・し
(1)どことなくきたない。うすぎたない。
⇔こぎれい
「―・い店」
(2)やり口・手段などが卑劣である。「―・いやり方」
[派生] ――さ(名)

小沢

おざわ ヲザハ 【小沢】
姓氏の一。

小沢山

こだくさん 【小沢山】
〔近世語〕
「沢山」を卑しめていう語。「何ぢや―に三貫目。三匁もおぢやらぬ/浄瑠璃・油地獄(中)」

小沢栄太郎

おざわえいたろう ヲザハエイタラウ 【小沢栄太郎】
(1909-1988) 俳優。東京生まれ。「東京新左翼劇場」「新協劇団」を経て,千田是也・東野英治郎らと「俳優座」を創立,その中心として活躍した。

小沢蘆庵

おざわろあん ヲザハ― 【小沢蘆庵】
(1723-1801) 江戸中期の歌人・歌学者。本名,玄仲。別号,観荷堂。京都に住した。冷泉為村に和歌を学ぶ。実感をありのまま表現する「ただこと歌」を主唱。著「蘆かび」「六帖詠草」など。

小河内ダム

おごうちダム ヲガフチ― 【小河内―】
東京都奥多摩町,多摩川上流部にある重力式ダム。上水道・発電など多目的ダム。ダム高149メートル。総貯水量1.9億立方メートル。1957年(昭和32)完成。貯水池は奥多摩湖。

小治田

おはりだ ヲハリダ 【小墾田・小治田】
大和の古地名。現在の奈良県高市郡明日香村付近と考えられている。推古天皇が皇居を置いた。

小泉

こいずみ コイヅミ 【小泉】
姓氏の一。

小泉丹

こいずみまこと コイヅミ― 【小泉丹】
(1882-1952) 動物学者。京都府生まれ。東大卒。慶大教授。寄生虫学を専攻し「蛔虫の研究」を著すほか,科学の啓蒙に熱心で進化論を本格的に紹介した。

小泉信三

こいずみしんぞう コイヅミシンザウ 【小泉信三】
(1888-1966) 経済学者。東京生まれ。母校慶大の教授・塾長を歴任。保守的リベラリズムの立場からマルクス主義を批判。著「社会思想研究」「マルクス死後五十年」など。

小泉八雲

こいずみやくも コイヅミ― 【小泉八雲】
(1850-1904) 作家・英文学者。ギリシャ生まれのイギリス人。本名,ラフカディオ=ハーン(Lafcadio Hearn)。1890年(明治23)来日。松江の人,小泉節子と結婚。のち帰化。松江中・五高・東大などで教鞭をとりつつ,日本研究をまとめ海外に紹介した。評論「東の国から」「心」「神国日本」,小説「怪談」など。

小法

しょうぼう セウボフ [0] 【小法】
「小乗(シヨウジヨウ)」に同じ。

小法廷

しょうほうてい セウハフテイ [3] 【小法廷】
最高裁判所で,五人の裁判官で構成される合議体。定足数は三人。三つの小法廷があり,最高裁判所が受理した事件は,普通,まず小法廷で審理される。
→大法廷

小波

こなみ [0] 【小波】
小さいなみ。「大波―」

小波

さざなみ [0] 【細波・小波・漣】
〔古くは「ささなみ」〕
(1)水面に一面にできるこまかい波。「―が立つ」
(2)小さな心のゆれや争いごとのたとえ。
(3)琵琶湖南西部沿岸地の古地名。「―の国つ御神のうらさびて/万葉 33」

小洞燕

しょうどうつばめ セウドウ― [5] 【小洞燕】
スズメ目ツバメ科の鳥。普通のツバメより小さく,背面は灰褐色,腹面は白く,胸に褐色帯がある。ユーラシア中北部・北アメリカに広く分布。日本では夏鳥として,北海道の砂地の崖(ガケ)に穴を掘って集団で繁殖し,冬は中国南部・東南アジアに渡る。

小津

おづ ヲヅ 【小津】
姓氏の一。

小津安二郎

おづやすじろう ヲヅヤスジラウ 【小津安二郎】
(1903-1963) 映画監督。東京生まれ。サイレントに固執して「東京の合唱」「生まれてはみたけれど」「浮草物語」を作る。トーキーでは「一人息子」「戸田家の兄妹」「父ありき」を発表。第二次大戦後「晩春」「麦秋」「東京物語」で都会人のライフ-スタイルを端正に描く。

小派

しょうは セウ― [1] 【小派】
少人数の党派・会派。

小流

しょうりゅう セウリウ [0] 【小流】
小さな流れ。小川。

小浜

おばま ヲバマ 【小浜】
(1)福井県西部,小浜湾に面する市。旧城下町。若狭地方の中心地で,商業・漁業が盛ん。湾岸は景勝地,また文化財を有する社寺が多い。特産物に若狭塗がある。
(2)長崎県島原半島中西部,雲仙岳の西麓にある,温泉・観光の町。

小浜線

おばません ヲバマ― 【小浜線】
JR 西日本の鉄道線。福井県敦賀・小浜・京都府東舞鶴間,84.3キロメートル。主として若狭湾岸を走る。

小浜縮緬

こはまちりめん [4] 【小浜縮緬・古浜縮緬】
代表的な丹後縮緬。織りが密でしぼが普通の縮緬より細かい。

小海

こうみ 【小海】
長野県東部の町。八ヶ岳東麓の裾野に位置する。松原湖がある。

小海線

こうみせん 【小海線】
JR 東日本の鉄道線。中央本線小淵沢(コブチザワ)と信越本線小諸を結ぶ,78.9キロメートル。八ヶ岳東麓の高原(線路の最高点海抜1375メートル)を走る高原鉄道として知られる。

小涌谷

こわくだに 【小涌谷】
神奈川県箱根町,神山東麓にある温泉。弱食塩泉。こわきだに。

小深し

こぶか・し 【小深し】 (形ク)
奥深い。「自(ミズカラ)を―・き納戸にめさせられ/浮世草子・一代女 3」

小湊

こみなと 【小湊】
千葉県天津(アマツ)小湊町の東部の地名。鯛ノ浦に臨む漁港町。誕生寺の門前町。
→天津小湊(アマツコミナト)

小満

しょうまん セウ― [0] 【小満】
二十四節気の一。四月中気。太陽の黄経が六〇度に達する時。現行の太陽暦で五月二一日頃。

小潮

こしお [0] 【小潮】
干満の差が最小となる潮汐の状態。また,その時期。上弦および下弦の月のあと,一ないし二日に生ずる。
⇔大潮

小濁り

ささにごり [3] 【細濁り・小濁り】
水が少しにごること。

小瀬

おぜ ヲゼ 【小瀬】
姓氏の一。

小瀬甫庵

おぜほあん ヲゼ― 【小瀬甫庵】
(1564-1640) 安土桃山・江戸初期の儒医。尾張(一説に,美濃)の人。名は道喜。儒学・易学・軍学に通じ,医者として豊臣秀次・堀尾吉晴に仕えた。著「太閤記」「信長記」など。

小火

しょうか セウクワ [1] 【小火】
わずかな火。また,小さな火事。ぼや。

小火

ぼや [1] 【小火】
大事に至らぬうちに消し止めた火事。小さな火事。「―のうちに食い止める」「―を起こす」

小火

ぼや【小火】
a small fire.

小火器

しょうかき セウクワキ [3] 【小火器】
小銃・軽機関銃など,比較的火力の小さい武器。軽火器。

小灯し

こともし [2] 【小灯し】
小さなあかり。手燭(テシヨク)や小さな提灯(チヨウチン)など。

小灰蝶

しじみちょう [3][0] 【蜆蝶・小灰蝶】
シジミチョウ科のチョウの総称。一般に小形で,色彩の美しいものが多く,はねの形も変化に富む。ルリシジミ・ヤマトシジミ・ミドリシジミ・オナガシジミなど種類が多い。全世界に分布。

小炭

こずみ [1] 【小炭】
小さく切った木を燃やして作った炭。

小為替

こがわせ【小為替】
<米> a money order; <英> a postal order <P.O.,p.o.> .

小為替

こがわせ [2] 【小為替】
旧制の郵便為替の一種。小為替証書が交付され,払い渡し局を指定しないでもよいもの。1951年(昭和26)廃止。
→郵便為替

小烏

こがらす [2] 【小烏・子烏】
(1)小さなカラス。
(2)カラスの子。[季]夏。
(3)平家の重宝と伝える剣の名。小烏丸。現在,御物と飛騨国分寺と二振り伝わる。

小烏造り

こがらすづくり [5] 【小烏造り】
刀などの造り込みの一種。平家重宝と伝える小烏と同じ造り方のもの。湾刀の先端の部分だけが両刃(モロハ)になっている鋒(キツサキ)両刃造りで平安時代に行われた様式。

小焦れったい

こじれった・い 【小焦れったい】 (形)
もどかしくていらいらする。じれったい。こじれたい。「ええこじれつてえ,どうしたのだ/滑稽本・八笑人」

小焼け

こやけ [0] 【小焼け】
「夕焼け」と語調をそろえていう語。「夕焼け―」

小照

しょうしょう セウセウ [0] 【小照】
小さな肖像画や写真。

小煩い

こうるさ・い [4][0] 【小煩い】 (形)[文]ク こうるさ・し
ちょっとうるさい。少しわずらわしい。「―・い姑(シユウトメ)」
[派生] ――さ(名)

小熊

こぐま [0] 【小熊・子熊】
小さな熊。また,こどもの熊。

小熊

おぐま ヲグマ 【小熊】
姓氏の一。

小熊座

こぐまざ【小熊座】
《天》the Little Bear.

小熊座

こぐまざ [0] 【小熊座】
〔(ラテン) Ursa Minor〕
天の北極近くにある星座。大熊座の北斗七星を小さくした柄杓(ヒシヤク)形をしており,柄の先のアルファ星が北極星である。七月中旬の宵,北天に高くなる。

小熊秀雄

おぐまひでお ヲグマヒデヲ 【小熊秀雄】
(1901-1940) 詩人。小樽生まれ。プロレタリア詩人として活躍。肺結核で死去。著「飛ぶ橇」「流民詩集」

小爪

こづめ【小爪】
a half-moon (of the finger nail);a lunula.

小爪

こづめ [0][1] 【小爪】
(1)爪の付け根の白い半円形の部分。爪半月。
(2)爪の切りくず。

小父

おじ ヲヂ [0] 【小父】
他人である年輩の男性をいう語。「さま」「さん」を付けて用いる。
→おじさん

小父さん

おじさん ヲヂ― [0] 【小父さん】
他人である年配の男性を親しんでいう語。
⇔おばさん
「よその―」

小片

しょうへん セウ― [0] 【小片】
小さなかけら。小さな切れはし。

小片

しょうへん【小片】
a small piece;a fragment.→英和

小牛

こうし [0] 【小牛・子牛・犢】
〔古くは「こうじ」〕
牛の子。

小牛尉

こうしじょう [3] 【小牛尉】
能の尉面(ジヨウメン)の一。上品な老人で,下唇と顎に植毛がある。「高砂」「氷室」「老松」などの前ジテに用いる。小尉(コジヨウ)。
小牛尉[図]

小牛田

こごた 【小牛田】
宮城県中北部,遠田(トオダ)郡の町。江戸期から米の集散で栄え,現在も鉄道の分岐点として発展。

小牡鹿

さおしか 【小牡鹿】
〔「さ」は接頭語〕
雄鹿。[季]秋。「我が岡に―来鳴く初萩の花妻問ひに来鳴く―/万葉 1541」

小牡鹿の

さおしかの 【小牡鹿の】 (枕詞)
鹿が分け入る野の意で,「入野」にかかる。「―入野のすすき初尾花/万葉 2277」

小牢

しょうろう セウラウ [0] 【小牢】
昔,中国で諸侯が社稷(シヤシヨク)をまつる際に供物とした羊と豚のいけにえ。

小牧

こまき 【小牧】
愛知県北西部,名古屋市北方にある市。住宅・工業都市。市西方の小牧山は古戦場。南部に名古屋空港。

小牧長久手の戦い

こまきながくてのたたかい 【小牧長久手の戦い】
1584年,尾張の小牧・長久手で豊臣秀吉軍と徳川家康・織田信雄(ノブカツ)連合軍との間で行われた戦い。勝敗決せず,長期戦となったため講和を結んで終結した。

小物

こもの [0] 【小物】
(1)小さな物。こまごましたもの。小さな道具や付属品。
⇔大物
(2)その分野で,大した勢力を持たず,あまり高く評価されていない人物。
⇔大物
「捕まったのは―ばかりだ」
(3)フナ・タナゴなどの小さい魚。
(4)遊郭・劇場などで,客に出す灰皿・座布団などのこまごましたもの。また,その費用。

小物

こもの【小物】
small articles.

小物師

こものし [3] 【小物師】
(1)大道商人で,客を装い買うふりなどをして,見ている客の購買心をそそる役の人。さくら。
(2)好んで小物だけを釣る釣り師。

小物成

こものなり 【小物成】
江戸時代,田畑に対する年貢(本途(ホント)物成)以外の雑税の総称。

小犬

こいぬ [0] 【小犬・子犬】
小さい犬。また,犬の子。いぬころ。

小犬

こいぬ【小犬】
a little dog;a puppy (子).→英和

小犬座

こいぬざ [0] 【小犬座】
〔(ラテン) Canis Minor〕
北天の小星座。三月中旬の宵に南中する。アルファ星プロキオンは大犬座のシリウスに先立って夜空に昇る。

小狐

こぎつね [2] 【小狐・子狐】
(1)小さい狐。また,狐の子。
(2)「小狐丸(コギツネマル)」に同じ。

小狐丸

こぎつねまる [4] 【小狐丸】
宝剣の名。三条小鍛冶宗近が稲荷明神の援助によって作ったと伝えられる伝説上の名刀。小狐の太刀。小狐。

小狐座

こぎつねざ [0] 【小狐座】
〔(ラテン) Vulpecula〕
琴座の東,天の川の中にある星座。九月中旬の宵にほぼ天頂近くを通過する。

小狐礼三

こぎつねれいざ 【小狐礼三】
歌舞伎「小春穏沖津白浪(コハルナギオキツノシラナミ)」の通称。河竹黙阿弥(モクアミ)作。世話物。盗賊小狐礼三の講談を脚色したもの。

小狩衣

こかりぎぬ 【小狩衣】
半尻(ハンジリ)の別名。

小狭柱

おさはしら ヲサ― [3] 【小狭柱】
⇒棟持(ムナモ)ち柱(バシラ)

小猫

こねこ【小猫】
a kitten.→英和

小猫

こねこ [2] 【小猫・子猫・仔猫】
(1)小さい猫。
(2)猫の子。[季]春。《寵愛の―の鈴の鳴り通し/虚子》

小猿

こざる [0] 【小猿・子猿】
〔古くは「こさる」〕
(1)小さい猿。また,猿の子。
(2)「小猿鉤(カギ)」の略。

小猿七之助

こざるしちのすけ 【小猿七之助】
歌舞伎「網模様灯籠菊桐(アミモヨウトウロノキクキリ)」の通称。世話物。河竹黙阿弥(モクアミ)作。1857年江戸市村座初演。巾着切り小猿七之助と,七之助に犯されて御殿女中より身を落とした御守殿お熊の情話と悪事を中心に描く。

小猿楽

こさるがく [2] 【小猿楽】
略式の猿楽。

小猿鉤

こざるかぎ [3] 【小猿鉤】
自在鉤の上げ下げを調節する横木。材は,サクラ・ビワ・イスノキなど堅く割れにくいものを使う。小猿。

小獅子座

こじしざ 【小獅子座】
〔(ラテン) Leo Minor〕
獅子座の北にある星座。四月下旬の宵,ほぼ天頂を通過する。

小獣

しょうじゅう セウジウ [0] 【小獣】
小さいけもの。

小玉

こだま [0] 【小玉】
(1)小さな玉。
(2)古墳時代の飾り玉。直径1センチメートル以下のガラス・石・土などの小さな玉。連ねて首飾りなどにした。
(3)「小玉銀」の略。

小玉貝

こたまがい [3] 【小玉貝】
海産の二枚貝。殻は厚く,殻長8センチメートル,殻高6センチメートルほどの丸みを帯びた三角形。白・青・褐色などの地に黒青色の放射状や細かい模様がある。食用。北海道南部以南の浅海の砂底にすむ。

小玉銀

こだまぎん 【小玉銀】
豆板銀(マメイタギン)の異名。こだま。

小理屈

こりくつ [2][0] 【小理屈・小理窟】
もっともらしいが取るに足りない理屈。「―をこねる」

小理窟

こりくつ [2][0] 【小理屈・小理窟】
もっともらしいが取るに足りない理屈。「―をこねる」

小瑕

しょうか セウ― [1] 【小瑕】
小さなきず。小さな欠点。

小瑠璃

こるり [0] 【小瑠璃】
スズメ目ツグミ科の小鳥。全長約14センチメートル。雄は背面が暗青色,腹面は白色で美しい。鳴き声が美しい。雌は背面がオリーブ褐色。夏鳥として本州中部以北の山地に渡来し,繁殖する。冬は東南アジアへ渡る。

小甘い

こあま・い [0] 【小甘い】 (形)
取引用語。相場がやや下がり気味である。

小生

しょうせい セウ― [1] 【小生】 (代)
一人称。手紙文などで,男子が自分をへりくだっていう語。わたくし。

小生意気

こなまいき [3][1] 【小生意気】 (形動)[文]ナリ
〔「こ」は接頭語〕
いかにも生意気なさま。「―な若造」
[派生] ――さ(名)

小産

しょうさん セウ― 【小産・消産】
流産のこと。「してそれは―ばし召されての事か/浄瑠璃・孕常盤」

小用

しょうよう セウ― [0] 【小用】
(1)ちょっとした用事。
(2)小便をすること。こよう。「―を足す」

小用

こよう [0] 【小用】
(1)ちょっとした用事。しょうよう。
(2)小便を婉曲にいう語。しょうよう。「―に行きたいから是非出して呉れ/道草(漱石)」

小用筒

こようづつ 【小用筒】
昔,従者に携行させた銅製の小便を受ける筒。尿筒(シトヅツ)。

小田

おだ ヲ― 【小田】
田。小さい田。「新墾(アラキ)の―/万葉 1110」

小田原

おだわら ヲダハラ 【小田原】
神奈川県南西部にある市。中世,北条氏の城下町として発展。近世は大久保氏などの城下町,また箱根関を控えた東海道有数の宿場町。箱根観光の玄関口で,県西部の商工業の中心地。水産業も盛ん。梅干し・かまぼこが特産品。

小田原城

おだわらじょう ヲダハラジヤウ 【小田原城】
小田原市にある城。鎌倉時代は土肥氏,室町時代には大森氏の居城。1495年北条早雲が攻略,北条氏累代の居城となった。1590年豊臣秀吉の小田原征伐で落城。以後,大久保・阿部など徳川の重臣が城主を継いだ。

小田原外郎

おだわらういろう ヲダハラ―ラウ [5] 【小田原外郎】
近世,小田原の名物であった,痰・咳などの妙薬とされた小粒の薬。
→ういろう

小田原征伐

おだわらせいばつ ヲダハラ― 【小田原征伐】
1590年豊臣秀吉が小田原城に北条氏政・氏直父子を攻め滅ぼした戦い。これにより秀吉の全国制覇が完成した。

小田原提灯

おだわらぢょうちん ヲダハラヂヤウ― [5] 【小田原提灯】
細長い筒形の提灯。折り畳むと上下の枠が組み合わされ,懐(フトコロ)にも入るので懐提灯とも呼ばれる。天文年間(1532-1555),小田原の甚左衛門が作ったという。
小田原提灯[図]

小田原線

おだわらせん ヲダハラ― 【小田原線】
小田急電鉄の鉄道線。東京都新宿・神奈川県小田原間,82.5キロメートル。

小田原葺き

おだわらぶき ヲダハラ― [0] 【小田原葺き】
「杮葺(コケラブ)き」に同じ。

小田原評定

おだわらひょうじょう【小田原評定】
an endless discussion.

小田原評定

おだわらひょうじょう ヲダハラヒヤウヂヤウ [5] 【小田原評定】
〔豊臣秀吉に小田原城が攻められた時,城内の和戦の評定が長引いて決定しなかった故事から〕
いつまでたっても結論の出ない会議・相談。

小田巻蒸

おだまきむし ヲ― [0] 【苧環蒸(し)・小田巻蒸(し)】
茶碗蒸しの一。ゆでたうどんまたはそばに,鶏肉・三つ葉・かまぼこ・椎茸・銀杏(ギンナン)などの具を加え,とき卵をかけて蒸した料理。おだまき。

小田巻蒸し

おだまきむし ヲ― [0] 【苧環蒸(し)・小田巻蒸(し)】
茶碗蒸しの一。ゆでたうどんまたはそばに,鶏肉・三つ葉・かまぼこ・椎茸・銀杏(ギンナン)などの具を加え,とき卵をかけて蒸した料理。おだまき。

小田急電鉄

おだきゅうでんてつ ヲダキフ― 【小田急電鉄】
大手民営鉄道の一。新宿をターミナル駅とし,東京西部・神奈川県に鉄道網をもつ。鉄道営業キロ121.6キロメートル。小田原線・江ノ島線・多摩線よりなる。小田急。

小田野

おだの ヲダノ 【小田野】
姓氏の一。

小田野直武

おだのなおたけ ヲダノナホタケ 【小田野直武】
(1749-1780) 江戸中期の洋画家。秋田藩角館(カクノダテ)の藩士。平賀源内に洋画技法を学び,遠近法・陰影法を取り入れた写実的な洋画を描き,秋田蘭画を生んだ。また,「解体新書」の挿絵を担当。

小男

こおとこ [2] 【小男】
(1)小柄な男。
⇔大男
(2)若い男。少年。「宮々いとうつくしきに―どもにておはします/栄花(様々の悦)」
(3)つまらない男。けちなやつ。「佐渡やの源といふ―とあらはして/浮世草子・諸艶大鑑 1」

小町

こまち [1] 【小町】
(1)小野小町(オノノコマチ)のこと。
(2)〔小野小町が美人であったということから〕
評判の美しい娘。美人。小町娘。町や村の地名の下に付けて呼ぶことが多い。
(3)「小町糸」の略。

小町和え

こまちあえ [0] 【小町和え】
浅茅和えの関東地方での呼び名。
〔浅茅が小町にかかる枕詞で,小野小町を連想させることから〕

小町娘

こまちむすめ [4] 【小町娘】
美しいという評判の娘。小町。

小町屋惣七

こまちやそうしち 【小町屋惣七】
浄瑠璃「博多小女郎波枕」の登場人物。

小町糸

こまちいと [4][3] 【小町糸】
綿糸にシルケット加工をした光沢のある細い縫い糸。
→絹小町

小町草

こまちそう [0] 【小町草】
ムシトリナデシコの異名。

小町蜘蛛

こまちぐも [4] 【小町蜘蛛】
真正クモ目フクログモ科コマチグモ属のクモの総称。体長8〜14センチメートル。普通,淡黄色ないし黄褐色。木や草の葉を巻いて巣を作る。カバキコマチグモは,日本産のクモのうちで最も毒性が強い。

小町踊り

こまちおどり [4] 【小町踊り】
江戸時代初期・中期に,京都などで七夕(タナバタ)の日に少女たちの踊った風流踊り。美しく着飾り,太鼓で拍子をとって踊る。七夕踊り。

小番

こばん [0] 【小番】
(1)中世,朝廷や寺社で,交替制で勤務する制度をいう。
(2)「小番衆(シユウ)」に同じ。

小番衆

こばんしゅう [2] 【小番衆】
(1)室町時代,武家の近習(キンジユウ)の称。
(2)中世,寺院で,順番に門跡に勤務した僧。

小異

しょうい セウ― [1] 【小異】
わずかなちがい。

小疵

しょうし セウ― [1] 【小疵】
少しのきず。わずかな欠点や過失。

小癋見

こべしみ [2] 【小癋見】
能面のべしみの一。「野守」「鍾馗(シヨウキ)」「泰山府君」「昭君」「谷行」「松山鏡」のような鬼神物の後ジテに用いる。
→癋見

小癪

こしゃく [0] 【小癪】 (名・形動)[文]ナリ
生意気なこと。こざかしいこと。また,そのさま。「―な事をいう」「―にも戦いをいどんできた」「若い身で其様な―いふものでは無し/いさなとり(露伴)」

小癪な

こしゃく【小癪な】
impudent;→英和
cheeky.→英和

小発作

しょうほっさ セウ― [3] 【小発作】
癲癇(テンカン)の一症状。突然意識を失い数秒から数十秒で回復する発作。プチマル。欠神発作。
→大発作

小百合

さゆり [0][1] 【小百合】
(1)〔「さ」は接頭語〕
ユリの異名。
(2)ササユリの別名。[季]夏。

小百合花

さゆりばな 【小百合花】 (枕詞)
同音の「ゆり(後)」にかかる。「―ゆりも逢はむと思へこそ/万葉 4088」
〔序詞の中に用いられることもある〕

小百姓

こびゃくしょう [2] 【小百姓】
わずかの田畑を保有し耕作する百姓。

小的

こまと [0] 【小的】
射場(イバ)の的の,直径一尺二寸(約36センチメートル)以下のもの。
⇔大的

小皺

こじわ【小皺】
fine wrinkles.

小皺

こじわ [0] 【小皺】
細かいしわ。「目尻に―がよる」

小皺

こさび 【小皺】
烏帽子(エボシ)のしわの小さいもの。

小皿

こざら [0][1] 【小皿】
小さく浅い皿。てしおざら。

小皿

こざら【小皿】
a small plate[dish].

小盗

しょうとう セウタウ [0] 【小盗】
こそどろ。こぬすびと。

小盗人

こぬすびと [2] 【小盗人】
小さな盗みをする泥棒。こそ泥。こぬすっと。

小目

こめ [1] 【小目】
(1)小さい目。網などの目の細かいこと。
(2)苦しいめ。つらいめ。「明けくれ―をみせ給ひつる事はいかに/保元(中)」

小目

こもく [0] 【小目】
碁盤の四隅にある星から一路だけ盤端に寄った箇所。また,そこに布石すること。
⇔高目(タカモク)

小直衣

このうし [2] 【小直衣】
狩衣(カリギヌ)の裾(スソ)に襴(ラン)をつけた様式の親王が着用した装束。直衣よりやや小ぶりなのでいう。平安末期から用いられ,近世には公家が日常に着た。狩衣直衣。有襴(ウラン)の狩衣。
〔上皇のものは「かんの御衣」,摂政・関白のものは「傍続(ソバツギ)」という〕
小直衣[図]

小督

こごう コガウ 【小督】
(1)平家物語にみえる女性。中納言藤原成範(シゲノリ)の娘。高倉天皇の寵(チヨウ)を受けたため平清盛に憎まれて嵯峨野に身を隠すが勅命を受けた源仲国によって見いだされて戻り,天皇との間に範子内親王を儲ける。このため清盛に尼にされて追放された。
(2)能の一。四番目物。金春(コンパル)禅竹作。平家物語の巻六に題材をとった現在物。
(3)箏曲の一。山田流四つ物の一。山田検校(ケンギヨウ)作曲,横田岱翁(タイオウ)作詞。平家物語を題材とする。

小矢

こや 【小矢】
普通より矢束の短い矢。
〔普通の矢は十二束(一束は一握り)とされた〕

小矢数

こやかず [2] 【小矢数】
通し矢で,昼夜通しでなく,日中だけ行うもの。日(ヒ)矢数。
→大矢数(オオヤカズ)

小矢部

おやべ ヲヤベ 【小矢部】
富山県西部,小矢部川中流域の市。近世,河港・宿場町として発達。紡績・ゴム工業や窯業が盛ん。

小矢部川

おやべがわ ヲヤベガハ 【小矢部川】
両白山地を水源とし,砺波(トナミ)平野の西部を北東流する川。小矢部市や高岡市を流れ,富山湾に注ぐ。

小知

しょうち セウ― [1] 【小知】
少しの知行。

小知

しょうち セウ― [1] 【小知・小智】
浅い知恵。わずかな才知。

小短い

こみじか・い [4] 【小短い】 (形)[文]ク こみじか・し
(1)普通より短めである。「―・いのを帯(サ)して心(シン)の出た二重廻りの帯をしめて/真景累ヶ淵(円朝)」
(2)手短だ。簡単だ。「取組は御屋形の御意でござると―・くわけも聞える/浄瑠璃・反魂香」

小石

こいし [0] 【小石・礫】
小さい石。いしころ。

小石

こいし 【小石】
姓氏の一。

小石

こいし【小石】
a pebble;→英和
gravel (砂利).→英和

小石元俊

こいしげんしゅん 【小石元俊】
(1743-1808) 医師。山城国桂村の人。蘭方医学を関西で普及させた。しばしば解屍を行い解剖家として有名。

小石川

こいしかわ コイシカハ 【小石川】
東京都文京区の地名。文教・住宅地区。旧区名。

小石川薬園

こいしかわやくえん コイシカハ―ヱン 【小石川薬園】
江戸幕府の薬草園。1638年,徳川家光が江戸城の南北の二か所に設けたもののうち,南園を84年小石川に移したもの。現在,東京大学付属小石川植物園。

小石川養生所

こいしかわようじょうしょ コイシカハヤウジヤウ― 【小石川養生所】
1722年,徳川吉宗が小石川薬園内に設置した療養施設。

小破

しょうは セウ― [1] 【小破】 (名)スル
少し破損すること。「砲撃を受けて乗船が―する」
→中破
→大破

小破産

しょうはさん セウ― [3] 【小破産】
破産宣告の際または破産手続中に,破産財団に属する財産の額が一〇〇万円に満たないことが裁判所によって認められた破産。通常の破産と比べて,手続きが簡略化される。

小碓尊

おうすのみこと ヲウス― 【小碓尊】
日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の名。

小確り

こじっかり [2] 【小確り】
取引で,売買に活気が出て,相場が少しずつ上昇気味の状態。

小磯

こいそ 【小磯】
姓氏の一。

小磯国昭

こいそくにあき 【小磯国昭】
(1880-1950) 陸軍軍人・政治家。宇都宮生まれ。朝鮮総督などを歴任。東条内閣のあとをうけて組閣,戦後 A 級戦犯として終身刑。

小磯良平

こいそりょうへい 【小磯良平】
(1903-1988) 洋画家。兵庫県生まれ。本名,岸上良平。端正な油彩人物画を得意とした。

小社

しょうしゃ セウ― [1] 【小社】
(1)自分の属する会社をへりくだっていう語。
(2)古来,神社の社格を大・小,または大・中・小に分けたうちの最下位。
(3)旧社格の一。官国幣社を大・中・小に分けたうちの最下位。官幣小社・国幣小社をいう。
→社格
(4)小さな神社。

小祀

しょうし セウ― [1] 【小祀】
律令制で,当日だけ斎戒して行う祭祀。相嘗(アインベ)・鎮魂・道饗(ミチアエ)など。
→中祀
→大祀

小祠

しょうし セウ― [1] 【小祠】
小さなほこら。小さなやしろ。

小祥

しょうしょう セウシヤウ [0] 【小祥】
「小祥忌」の略。

小祥忌

しょうしょうき セウシヤウ― [3] 【小祥忌】
一周忌。小祥。「森先生の―なり/日乗(荷風)」

小祭

しょうさい セウ― [0] 【小祭】
(1)皇室祭祀(サイシ)の一。歳旦祭・祈年祭・賢所御神楽・天長節祭,先帝以前三代の例祭,先后の例祭,皇妣(コウヒ)たる皇后の例祭,および綏靖(スイゼイ)天皇以降先帝以前四代にいたる歴代天皇の式年祭をさす。
(2)神社などで行う祭祀のうち,大祭・中祭以外の祭祀。

小禄

しょうろく セウ― [0] 【小禄・少禄】
少しの禄。微禄。
⇔大禄

小禽

しょうきん セウ― [0] 【小禽】
小鳥。

小稿

しょうこう セウカウ [0] 【小稿】
自分の原稿をへりくだっていう語。「―御高覧くださいますよう」

小穂

しょうすい セウ― [0] 【小穂】
イネ科・カヤツリグサ科の植物の複花序を構成する最小単位の花序。穂状で一〜数個の花をつける。

小突き出す

こづきだ・す [4] 【小突き出す・小衝き出す】 (動サ五[四])
(1)小突いて外に追いやる。「屋外へ―・す」
(2)(言う人へのののしりをこめて)言う。「盗まぬといふ言訳有らば,さあ―・せまき出せ/浄瑠璃・夏祭」

小突き回す

こづきまわ・す [5] 【小突き回す・小衝き回す】 (動サ五[四])
(1)威圧的な態度で,何度も人を突いたり,ゆすぶったりする。「胸ぐらをとって―・される」
(2)あれこれ意地悪くいじめる。「あんなに周囲(マワリ)から―・されさへしなければ/或る女(武郎)」

小突く

こづ・く [2] 【小突く・小衝く】 (動カ五[四])
(1)指先や拳骨(ゲンコツ)などで少し突く。肩やひじなどで少し押す。また,軽くたたく。「ちょっと―・いただけだ」
(2)いじわるして苦しめる。いじめる。「最(モ)う目の敵にして,―・く/婦系図(鏡花)」

小突く

こづく【小突く】
poke;→英和
handle <a person> roughly.

小窓

こまど [0][2] 【小窓】
小さな窓。

小童

こわっぱ [2] 【小童】
〔「こわらわ」の転〕
子供や若年の人をののしっていう語。「―にしてやられた」「この―め」

小童

こじょく 【小職・小童】
■一■ (名)
(1)娼家で雑用をする少女。禿(カムロ)。「奴の―,だれとかからかひながら駆けきたり/人情本・辰巳園(初)」
(2)子供をののしって呼ぶ語。「ここな―めを知つたか/浄瑠璃・孕常盤」
■二■ (形動ナリ)
取るに足らないさま。わずかなさま。「―なる金銀に目を懸け/仮名草子・浮世物語」

小童

しょうどう セウ― [0] 【小童・少童】
(1)幼い子供。年少の男の子。
(2)召し使いの少年。

小童

こわらわ 【小童】
小さな子供。こわらわべ。「かしこに―あり/方丈記」

小童

ちいさわらわ チヒサワラハ 【小童】
(1)小さい子供。
(2)平安時代,宮中で走り使いの用を足した子供。内豎(ナイジユ)。

小競り合い

こぜりあい [2][3] 【小競(り)合い】
(1)小人数の部隊どうしの戦い。小さな戦闘。「国境で―があった」
(2)小さな問題のために起こる,ちょっとした争い。小さなもめごと。
(3)取引市場で,相場の変動が少ない時に行われる売買。

小競合い

こぜりあい【小競合い】
a skirmish;→英和
a petty quarrel (ごたごた).

小競合い

こぜりあい [2][3] 【小競(り)合い】
(1)小人数の部隊どうしの戦い。小さな戦闘。「国境で―があった」
(2)小さな問題のために起こる,ちょっとした争い。小さなもめごと。
(3)取引市場で,相場の変動が少ない時に行われる売買。

小竹

ささ [0] 【笹・篠・小竹】
(1)イネ科タケ亜科の植物のうち小形のものの総称。タケに比べ丈が低く,稈(カン)は細くて生長後も竹の子の皮が残る。全国の山地に群生し,また観賞用に庭や公園に栽植。葉は粽(チマキ)や和菓子を包むのに用い,茎はパルプや細工物にする。果実は食用。メダケ・ヤダケ・アズマザサ・クマザサ・ミヤコザサ・チマキザサなど種類が多い。
(2)家紋の一。笹の葉や枝をかたどったもの。雀・雪などを添える紋もある。

小竹

しょうちく セウ― [0] 【小竹】
尺八の古称。

小竹

こたけ 【小竹】
姓氏の一。

小竹無二雄

こたけむにお 【小竹無二雄】
(1894-1976) 化学者。富山県生まれ。大阪大学・大阪市立大学教授。各種アルカロイドの構造決定と合成,ガマ毒の構造の研究など,有機化合物の構造決定と合成に業績をあげた。

小竿

こざお [0] 【小竿】
(1)衣服をかけるための小さい竿。衣紋(エモン)竹。
(2)長い竹の棒の先にとりもちをつけて鳥を捕るための竿。[日葡]

小笠原

おがさわら ヲガサハラ 【小笠原】
姓氏の一。清和源氏流の信濃国の守護。甲斐小笠原村から起こる。代々弓馬の礼法に秀で,小笠原流をなす。

小笠原

おがさわら ヲガサハラ 【小笠原】
「小笠原諸島」の略。

小笠原国立公園

おがさわらこくりつこうえん ヲガサハラ―コウヱン 【小笠原国立公園】
小笠原諸島中の聟島(ムコジマ)・父島・母島を中心とする国立公園。海食地形が発達。動植物に小笠原の固有種が多い。

小笠原大蝙蝠

おがさわらおおこうもり ヲガサハラオホカウモリ [8] 【小笠原大蝙蝠】
小笠原諸島から硫黄列島にかけて分布する,日本固有のオオコウモリ。頭胴長20〜25センチメートル。昼は樹上で休み,夕方から果実を求めて飛行する。バナナを食害したことなどから乱獲され,絶滅の危機に瀕している。天然記念物。

小笠原気団

おがさわらきだん ヲガサハラ― [6] 【小笠原気団】
小笠原諸島方面に発現する高温・多湿の熱帯海洋気団。日本付近に安定した盛夏の晴天をもたらす。

小笠原河原鶸

おがさわらかわらひわ ヲガサハラカハラヒハ [9] 【小笠原河原鶸】
カワラヒワの亜種。カワラヒワに比べ,全体に緑色が強く,翼と尾の黄色部が小さい。小笠原諸島の母島列島および硫黄列島に留鳥として分布。絶滅危惧種。

小笠原流

おがさわらりゅう ヲガサハラリウ [0] 【小笠原流】
(1)諸礼および弓馬・騎射などの一派。小笠原長清を祖とし,その子孫貞宗が大成したといわれる。足利義満の時,貞宗の曾孫長秀が撰述して礼法書「三議一統」を著す。弓馬芸の故実を定めた「外向き」と,礼節・式法などを定めた「内向き」とがある。特に後者は,江戸時代に武家の礼式として重んじられ,明治初期には学校教育の礼法に採用され,礼儀作法の代名詞のようになった。
(2)(転じて俗に)堅苦しい礼儀作法をいう。

小笠原烏鳩

おがさわらからすばと ヲガサハラ― [9][8] 【小笠原烏鳩】
ハト目ハト科の日本特産種。1889年(明治22)に絶滅。カラスバトに比べて大きく,全体に淡色で金属光沢が強い。一九世紀に小笠原諸島の父島・媒(ナコウド)島で採集され,四標本が残る。

小笠原猿子

おがさわらましこ ヲガサハラ― [6] 【小笠原猿子】
スズメ目アトリ科の小鳥。スズメよりやや大きい。大きなくちばしをもち,雄は暗赤色,雌は暗褐色。1827年に発見した小笠原父島の固有種であったが,1854年以前に絶滅。数点の標本を残すのみ。

小笠原画眉鳥

おがさわらがびちょう ヲガサハラグワビテウ [7] 【小笠原画眉鳥】
スズメ目ツグミ科の鳥。頭から背は黒縦斑のある褐色,腰から尾は赤褐色。翼は褐色だが翼下面に白帯がある。腹部は淡褐色。小笠原諸島の固有種であったが絶滅。1828年に採集の四標本が残る。

小笠原諸島

おがさわらしょとう ヲガサハラ―タウ 【小笠原諸島】
東京の南方,太平洋上に点在する島群。聟島(ムコジマ)・父島・母島・硫黄列島からなる。1593年小笠原貞頼の発見といわれる。第二次大戦後アメリカが統治。1968年(昭和43)に復帰。全域が東京都小笠原村。

小笠原諸島

おがさわら【小笠原諸島】
the Bonin Islands.

小笠原貞宗

おがさわらさだむね ヲガサハラ― 【小笠原貞宗】
(1294-1347) 鎌倉末・南北朝期の武将。元弘の変で功をあげ信濃守護となり,小笠原一族隆盛のもとをつくった。

小笠原長清

おがさわらながきよ ヲガサハラ― 【小笠原長清】
(1162-1242) 鎌倉初期の武将。通称,加々美二郎。甲斐の人。源頼朝の臣。承久の変の功により阿波守護。小笠原流の祖とされる。

小笠原長秀

おがさわらながひで ヲガサハラ― 【小笠原長秀】
(?-1425) 室町中期の武将。兵庫助。弓馬をもって足利義満に仕え,武家の礼法を定めた。「三議一統」の撰者とされる。

小笠原長行

おがさわらながみち ヲガサハラ― 【小笠原長行】
(1822-1891) 幕末の幕臣。唐津藩世子。老中・外国事務総裁として,生麦事件処理・長州征伐・兵庫開港問題を担当。戊辰戦争では会津・箱館で官軍に抗戦した。

小笠原騒動

おがさわらそうどう ヲガサハラサウ― 【小笠原騒動】
江戸後期,豊前(ブゼン)小倉藩小笠原家で起こったお家騒動。藩主忠固が家格引き上げ運動で財力を傾け,家老が二派に分かれて争った。1815年両派は処分され,藩主は逼塞。

小笠原高気圧

おがさわらこうきあつ ヲガサハラカウ― [8] 【小笠原高気圧】
北太平洋の亜熱帯高気圧の西端部の称。夏季に発達し,日本に南よりの気流を送りこみ,夏の天候を支配する。

小笠原鵟

おがさわらのすり ヲガサハラ― [6] 【小笠原鵟】
ノスリの亜種。ノスリに比べやや小さく,全身褐色だが下面は淡色で,暗色の縦斑がある。小笠原諸島の父島・母島に留鳥として分布するが,個体数は少ない。天然記念物。絶滅危惧種。

小笠懸

おがさがけ ヲ― 【小笠懸】
笠懸(カサガケ)の中で的が小さく距離も短いものをいう。鎌倉時代に盛行。

小笠懸

こかさがけ [2] 【小笠懸】
遠笠懸(トオカサガケ)よりも的(マト)までの距離が短く,的も小さい笠懸。的は四寸四方を用いた。

小笹

おざさ ヲ― [1][0] 【小笹】
笹の美称。「―ふく賤のまろ屋のかりの戸を/新古今(夏)」

小笹

こざさ [1][0] 【小笹】
背の低い小さい笹。おざさ。

小笹原

おざさはら ヲ― 【小笹原】
笹が多く生えている原。「―風まつ露の消えやらず/新古今(雑下)」

小筆

こふで [0] 【小筆】
細字を書くのに用いる細い筆。

小筒

こづつ [0][1] 【小筒】
(1)小さな筒。特に酒などを入れる竹筒。「―に酒を入れて/義経記 5」
(2)小型の火器。小銃。「―に鎖玉を仕込み/浮世草子・武道伝来記 1」
⇔大筒

小筒

ささえ 【小筒・竹筒】
(1)竹筒。酒を入れて携帯した。「破籠(ワリゴ)―などこまやかにしたためさせ/奥の細道」
(2)「提(サ)げ重箱(ジユウバコ)」に同じ。

小策

しょうさく セウ― [0] 【小策】
つまらない策略。小細工。

小箱

こばこ [1][0] 【小箱】
(1)小さい箱。
(2)鉤笥(チゲ)の別名。

小節

こぶし [0] 【小節】
(1)木の小さい節。また,小さな節のある材。
(2)歌謡曲・民謡などで,装飾的に加えるうねるような節回し。「―をきかせる」

小節

しょうせつ【小節】
《楽》a bar.→英和

小節

しょうせつ セウ― [0] 【小節】
(1)つまらない節操。取るに足らない義理立て。「一生は雑事の―にさへられて空しく暮れなん/徒然 112」
(2)小さな区切り。特に詩文で,節をさらに小さく分けた一区切り。
(3)〔音〕 五線記譜法で,縦線によって仕切られた一区切り。

小節を利かして歌う

こぶし【小節を利かして歌う】
sing in a fancy style.

小節材

こぶしざい [3] 【小節材】
製材の格を定める規格の一。節の大きさと数によって分ける。小幅板では,径2センチメートル以下の節が1メートルにつき三個以内のもの。

小節絹

こぶしぎぬ [4] 【小節絹】
玉糸を用いて平織りにした節のある絹織物。主に裏地とする。

小節線

しょうせつせん セウ― [0] 【小節線】
〔音〕 五線記譜法で,小節を仕切る縦線。

小篆

しょうてん セウ― [0] 【小篆】
漢字の古書体の一。秦の李斯(リシ)が大篆(ダイテン)を簡単にして作ったものという。さらに簡略な隷書が作られたのちは,主として碑銘・印章などに用いられた。篆文(テンブン)。秦篆(シンテン)。
小篆[図]

小篇

しょうへん セウ― [0] 【小編・小篇】
短い作品。短編。

小簾

こす 【小簾】
〔「おす」を誤読してできた語〕
みす。すだれ。「玉すだれ―のま通し風の涼しさ/金槐(夏)」

小米

こごめ [0] 【小米・粉米】
精白する時に砕けた米。くだけごめ。

小米柳

こごめやなぎ [4] 【小米柳】
ユキヤナギの異名。

小米桜

こごめざくら [4] 【小米桜】
ユキヤナギの異名。[季]春。

小米空木

こごめうつぎ [4] 【小米空木】
バラ科の落葉低木。山地に生える。高さ1メートル内外あってよく分枝する。葉は卵形で羽状の浅い切れ込みと鋸歯がある。初夏に短い総状花序を出し黄白色の小花をつける。

小米花

こごめばな [3] 【小米花】
(1)ユキヤナギの異名。[季]春。
(2)シジミバナの異名。[季]春。

小米草

こごめぐさ [3] 【小米草】
ゴマノハグサ科の半寄生一年草。山地の草原に生える。高さ15センチメートル内外。葉は広卵形で密に互生。夏,葉腋に二唇形の白色小花がつく。

小粋

こいき [0] 【小意気・小粋】 (名・形動)[文]ナリ
(1)どことなく気がきいて,しゃれている・こと(さま)。「―な店」「―な女将」
(2)(「こいきすぎる」の形で)こ生意気なこと。「―過ぎたる小坊主めと/浄瑠璃・八百屋お七」
[派生] ――さ(名)

小粒

こつぶ【小粒】
a small grain.〜の small;→英和
fine.→英和

小粒

こつぶ [0] 【小粒】 (名・形動)
(1)粒の小さいこと。
⇔大粒
「―の実がなる」「山椒は―でもぴりりと辛い」
(2)からだが小さいこと。小柄。
(3)度量が小さく,人間としてスケールの小さいこと。「若社長は先代に比べて―だ」
(4)「小粒金(キン)」の略。
(5)「小粒銀」の略。

小粒金

こつぶきん [0] 【小粒金】
一分金(イチブキン)の俗称。

小粒銀

こつぶぎん [0] 【小粒銀】
豆板銀(マメイタギン)の俗称。

小糠

こぬか【小糠】
rice bran.小糠雨 a drizzling rain.

小糠

こぬか [0] 【小糠・粉糠】
「糠(ヌカ){(1)}」に同じ。

小糠雨

こぬかあめ [4] 【小糠雨】
非常に細かい雨。ぬか雨。細雨。

小糸

こいと 【小糸】
姓氏の一。

小糸佐七

こいとさしち 【小糸佐七】
歌舞伎・浄瑠璃の登場人物。また,二人を主人公とする作品の通称。江戸本町二丁目の糸屋の娘小糸と手代佐七の情話で,「落葉集」の俗謡に拠(ヨ)る。四世鶴屋南北作「心謎解色糸(ココロノナゾトケタイロイト)」,三世河竹新七作「江戸育お祭佐七」など。

小糸源太郎

こいとげんたろう 【小糸源太郎】
(1887-1978) 洋画家。東京生まれ。東京美校卒。光風会・日展で活躍。

小紋

こもん [1][2] 【小紋】
型染めの一。細かい単位模様を繰り返し染めたもの。

小紋染

こもんぞめ [0] 【小紋染(め)】
小紋を染めること。また,染めた物。

小紋染め

こもんぞめ [0] 【小紋染(め)】
小紋を染めること。また,染めた物。

小紋革

こもんがわ [2] 【小紋革】
細かい模様を染め出した革。古く,桜や菖蒲などを染め出し,甲冑の装飾とした。

小納戸

こなんど [2] 【小納戸】
江戸幕府の職名。若年寄の配下で,将軍の理髪・食膳・庭方など日常の雑務を担当した。小納戸方。
⇔大納戸

小納戸坊主

こなんどぼうず [5] 【小納戸坊主】
奥坊主(オクボウズ)の別名。

小納戸衆

こなんどしゅう [4] 【小納戸衆】
小納戸の役人。

小納戸頭取

こなんどとうどり [5] 【小納戸頭取】
小納戸の長。将軍の側近にあり,奥向きの取り締まりとして,表役人との応接に当たった。

小紐

おひも ヲ― 【小紐】
下裳(シタモ)や下袴(シタバカマ)の紐。下紐。「みづの―は誰かも解かむ/古事記(中訓)」

小紐

こひも [0] 【小紐】
(1)袍(ホウ)の「はこえ」の左右に付けたひも。前に回して懐の下で結ぶ。
(2)半臂(ハンピ)の紐。
→忘れ緒
→半臂

小紛

しょうふん セウ― [0] 【小紛】
ちょっとしたいざこざ。

小素襖

こすおう [2] 【小素襖】
袖幅の狭い素襖。半袴(ハンバカマ)とあわせて用いる。

小紫

こむらさき [3] 【小紫】
(1)タテハチョウ科のチョウ。開張約7センチメートル。はねは暗褐色の地に橙色斑があり,雄ははねの角度により表面が美しい紫色に光る。幼虫はヤナギ科植物の葉を食べる。九州以北の日本各地とユーラシア大陸北部に分布。
(2)クマツヅラ科の落葉低木。山中の湿地に生え,庭木ともする。葉は長円形。七,八月,葉腋に淡紫色の小花を多数つける。コシキブ。

小紫

こむらさき 【小紫】
江戸初期の江戸吉原の遊女。情人白井(平井)権八の処刑後,自害した。歌舞伎舞踊劇「其小唄夢廓(ソノコウタユメモヨシワラ)」などに脚色された。生没年未詳。

小細工

こざいく [2] 【小細工】
(1)こまごました手先の細工。手細工。
(2)すぐに底の見えるようなつまらない策略。「―を弄(ロウ)する」「見えすいた―」

小細工

こざいく【小細工】
<play> petty tricks.

小絃

しょうげん セウ― [0] 【小弦・小絃】
弦楽器の細い方の糸。また,細い弦を張った楽器。

小組

こぐみ [0] 【小組(み)】
(1)小さく組むこと。こまかく組むこと。
(2)新聞で,記事ごとに組んだ組版。
⇔大組(オオグ)み

小組み

こぐみ [0] 【小組(み)】
(1)小さく組むこと。こまかく組むこと。
(2)新聞で,記事ごとに組んだ組版。
⇔大組(オオグ)み

小組み格天井

こぐみごうてんじょう [6] 【小組(み)格天井】
格天井の格間(ゴウマ)の中にさらに細かく組んだ格子を入れた天井。組み天井。

小組格天井

こぐみごうてんじょう [6] 【小組(み)格天井】
格天井の格間(ゴウマ)の中にさらに細かく組んだ格子を入れた天井。組み天井。

小経

しょうきょう セウキヤウ 【小経】
〔「しょうぎょう」とも〕
「阿弥陀経」のこと。「無量寿経」を大経と称するのに対していう。

小経

しょうけい セウ― [0] 【小経】
巻数の少ない経書。易経・尚書・春秋公羊伝・春秋穀梁伝をいう。
→大経(タイケイ)
→中経(チユウケイ)

小結

こむすび [2] 【小結】
力士の位の一。三役の最下位。関脇の下。

小結

こゆい [2] 【小結】
(1)折烏帽子(オリエボシ)・侍烏帽子を着ける時,髻(モトドリ)を結って先を後ろの穴から出して結び留めた組紐。
(2)「小結烏帽子」の略。
小結(1)[図]

小結烏帽子

こゆいえぼし [4] 【小結烏帽子】
小結を長く垂らした烏帽子。こゆいのえぼし。小結。

小綬

しょうじゅ セウ― [1] 【小綬】
小さい綬。勲四等以下の勲章をおびるのに用いる。

小綬鶏

こじゅけい [2][0] 【小綬鶏】
キジ目キジ科の鳥。全長27センチメートル内外。体はずんぐりして,背は褐色に黒い斑点があり,腹は黄褐色。胸は青灰色。雑木林・竹藪などにすむ。中国南部原産。大正期に輸入され,猟鳥として全国に放鳥したものが繁殖し,北海道を除く各地で野生化している。鳴き声は大きく「チョットコイ」と聞こえる。[季]春。
小綬鶏[図]

小綺麗な

こぎれい【小綺麗な】
neat;→英和
trim;→英和
tidy.→英和

小緋縅

こひおどし [2] 【小緋縅】
タテハチョウ科のチョウ。開張約5センチメートル。はねの表面は橙色で黒斑があり,外縁は黒色で紫紺色の小点列がある。裏面は暗褐色。本州中部の高山と北海道の山地に見られ,ユーラシア大陸北部に広く分布する。ヒメヒオドシ。

小編

しょうへん セウ― [0] 【小編・小篇】
短い作品。短編。

小編み笠

こあみがさ [2] 【小編み笠】
江戸時代,槍持ちなどのかぶった丈(タケ)の高い,饅頭(マンジユウ)のような形の編み笠。

小繋事件

こつなぎじけん 【小繋事件】
岩手県二戸郡一戸町で1917年(大正6)から66年(昭和41)まで小繋山の入会権をめぐって争われた訴訟事件。地元住民は地主に対し,先祖代々の入会権を主張して,長期にわたって裁判で争ったが敗訴した。

小繭蜂

こまゆばち [3] 【小繭蜂】
コマユバチ科のハチの総称。体長1〜25ミリメートル。他の昆虫の体内に産卵し,幼虫は寄主の体を食べて育つ。蛹化する際,寄主から離れて小さい繭を作る種がある。農林害虫の天敵として有益なものが多い。アオムシコマユバチ・ウマノオバチなど。

小罪

しょうざい セウ― [0] 【小罪】
ちょっとした罪。小さな罪。

小羊

こひつじ [3][2] 【小羊・子羊】
(1)羊の子。
(2)小さな羊。弱く頼りないもの,犠牲とされるもののたとえに使う。「迷える―」「あわれな―」

小羊歯

こしだ [0] 【小羊歯・小歯朶】
ウラジロ科の常緑シダ植物。暖地の乾いた山地に群生する。葉柄は数回二またに分枝し,節ごとにくし形の切れ込みのある革質の羽片を一対ずつつける。コヘゴ。

小美濃

こみの [0] 【小美濃】
〔小判の美濃紙の意〕
鼻紙などにする和紙。小菊。

小義

しょうぎ セウ― [1] 【小義】
すこしの道義。ちょっとした義理。「―に泥(ナズ)むは愚の極なり/当世書生気質(逍遥)」

小羸子

しただみ 【小羸子・細螺】
小さい巻貝の類の古名。今のコシタカガンガラやイシダタミにあたる。「―のい這ひもとほり撃ちてしやまむ/古事記(中)」

小羽板

こばいた [0] 【木羽板・小羽板】
「杮板(コケライタ)」に同じ。こば。

小羽根

こばね [1] 【小羽根】
(1)小さなはね。
(2)「小羽根釘(クギ)」の略。

小羽根釘

こばねくぎ [3] 【小羽根釘】
杮板(コケライタ)などを押さえるのに用いる竹釘。小羽根。

小翼羽

しょうよくう セウ― [4][3] 【小翼羽】
鳥の翼にある短い数枚の羽毛で,第一指骨に生えているもの。

小者

こもの【小者】
an unimportant person;small fry (総称).

小者

こもの [0] 【小者】
(1)年の若い人。「おのれ程の―と組んで勝負はすまじきぞ/太平記 9」
(2)武家で,中間(チユウゲン)の下位にあって,走り使いなどする者。こびと。
(3)町家で,身分の低い奉公人。下男。丁稚(デツチ)。「跡より―若い者/浮世草子・永代蔵 1」
(4)「小物{(4)}」に同じ。

小者上がり

こものあがり [4] 【小者上(が)り】
小者{(3)}から出世した者。もと小者であった者。

小者上り

こものあがり [4] 【小者上(が)り】
小者{(3)}から出世した者。もと小者であった者。

小耳

こみみ [0] 【小耳】
〔「こ」は接頭語〕
耳。また,ちょっと耳にすること。「斯の一言(イチゴン)はしつかり―にとまつている/思出の記(蘆花)」

小耳にはさむ

こみみ【小耳にはさむ】
happen to hear;hear casually.

小職

しょうしょく セウ― 【小職】
■一■ [0] (名)
低い官職。
■二■ [1] (代)
一人称。官職についている人が自分をへりくだっていう語。「―の責任において実施する」

小職

こじょく 【小職・小童】
■一■ (名)
(1)娼家で雑用をする少女。禿(カムロ)。「奴の―,だれとかからかひながら駆けきたり/人情本・辰巳園(初)」
(2)子供をののしって呼ぶ語。「ここな―めを知つたか/浄瑠璃・孕常盤」
■二■ (形動ナリ)
取るに足らないさま。わずかなさま。「―なる金銀に目を懸け/仮名草子・浮世物語」

小股

こまた [0] 【小股】
(1)両足の開きが狭いこと。
⇔大股
「―で歩く」
(2)股。また,股に関するちょっとした動作にいう語。

小股に歩く

こまた【小股に歩く】
walk with short steps.〜をすくう trip <a person> up.

小股掬い

こまたすくい [4] 【小股掬い】
(1)相撲の決まり手の一。相手が前に出した足の膝のあたりを内側からすくいあげて寄り出すか,または倒す技。
(2)相手のすきをねらって自分の利益をはかること。

小股走り

こまたばしり [4] 【小股走り】
歩幅を狭くして走ること。

小肥りの

こぶとり【小肥りの】
plump.→英和

小肴

こざかな [2][0] 【小魚・小肴】
小さいさかな。雑魚(ザコ)。

小胆

しょうたん【小胆】
cowardice.〜な timid;→英和
cowardly.‖小胆者 a coward.

小胆

しょうたん セウ― [3][0] 【小胆】 (名・形動)[文]ナリ
気が小さいこと。度量の狭いこと。また,そのさま。
⇔大胆
「―な隊長」

小胞体

しょうほうたい セウハウ― [0] 【小胞体】
細胞質内に網目状に連なる膜性の袋状細胞小器官。扁平・小胞・小管など種々の形をとり,タンパク質合成,脂質代謝および細胞内物質輸送などの機能をもつ。表面にリボソームが多数付着した粗面小胞体と,これを欠く滑面小胞体がある。

小胞子

しょうほうし セウハウシ [3] 【小胞子】
同一植物の胞子に大小が見られる場合の小さい方の胞子。シダ植物では発芽して雄性前葉体をつくる。

小胴

こどう [0] 【小胴】
「小鼓(コツヅミ)」に同じ。

小脇

こわき [0] 【小脇】
わき。わきに関するちょっとした動作にいう語。「かばんを―に抱える」「本を―にはさむ」

小脇にかかえる

こわき【小脇にかかえる】
carry[hold] <a thing> under one's arm.

小脇差

こわきざし [2] 【小脇差】
短い脇差。
⇔大脇差

小脛

こはぎ 【小脛】
裾をまくりあげ脛を少し出すこと。「また,―にて半靴(ホウカ)はきたるなど/枕草子 144」

小脳

しょうのう【小脳】
《解》the cerebellum.→英和

小脳

しょうのう セウナウ [1][0] 【小脳】
延髄と橋(キヨウ)の背面にある皺(シワ)の多い脳髄。表層は灰白質で小脳皮質と呼ばれ,中心部は神経繊維の集まった白質。体の各部の筋運動の調節と平衡をつかさどる。

小腕

こうで [0] 【小腕】
(1)うでさき。うで。
(2)小さい腕。また,かよわい腕。「まだ十五歳の―の矢先/浄瑠璃・会稽山」

小腕

こがいな 【小腕】
「小腕(コウデ)」に同じ。「―は射られつ,太刀の柄思ふさまにも握られねば/平治(下)」

小腰

こごし [0] 【小腰】
(1)腰。ちょっとした腰についての動作にいう。「―をかがめる」「船頭は…―に櫓を押した/田舎教師(花袋)」
(2)女房装束の裳(モ)の大腰の左右にとりつけ,裳を腰に結ぶ細い紐。

小腰をかがめる

こごし【小腰をかがめる】
make a slight bow;bow slightly.

小腸

しょうちょう セウチヤウ [1] 【小腸】
胃と大腸との間にあり,腹腔を蛇行する細長い消化管。口側から,十二指腸・空腸・回腸より成る。蠕動(ゼンドウ)・分節運動などにより,食物を消化しつつ送り,粘膜の柔毛(ジユウモウ)から栄養分と水分を吸収する。

小腸

しょうちょう【小腸】
the small intestines.

小腹

こばら [0] 【小腹】
〔「こ」は接頭語〕
腹。また,腹に関するちょっとしたことにいう。「―がすく」

小膝

こひざ [0] 【小膝】
〔「こ」は接頭語〕
膝に関するちょっとした動作についていう語。「―を進める」

小臣

しょうしん セウ― [0] 【小臣】
身分の低い臣下。また,臣下が自分をへりくだっていう語。
⇔大臣(タイシン)

小自作

こじさく [2] 【小自作】
小作をするかたわら自作をもすること。また,その人。

小臭木

こくさぎ [2] 【小臭木】
ミカン科の落葉低木。山野の林内に生える。葉は軟らかく光沢があり,悪臭がある。雌雄異株。春,葉腋に黄緑色の花をつける。茎・葉を殺虫剤に用いる。

小臼歯

しょうきゅうし セウキウシ [3] 【小臼歯】
犬歯の後方に続く,臼形をした二本の歯。上下・左右計八本ある。永久歯ではその後方に大臼歯が続く。前臼歯。
→大臼歯

小舅

こじゅうと [2][0] 【小舅・小姑】
配偶者の兄弟姉妹。

小舅

こじゅうと【小舅(姑)】
a brother-(sister-)in-law.

小興安嶺

しょうこうあんれい セウ― 【小興安嶺】
中国,黒竜江省の北部にある山脈。最高峰は大黒須山(海抜1147メートル)。小シンアンリン山脈。別名,東興安嶺。

小舌

ひこ 【小舌】
のどびこ。[ヘボン]

小舌たるい

こじたたる・い 【小舌たるい】 (形)
〔近世語〕
物の言い方が甘ったるく嫌らしい。「―・う仕掛けたらぼつかりと喰ひ付いて/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(中)」

小舎人

こどねり [2] 【小舎人】
(1)平安時代,蔵人所(クロウドドコロ)に属して殿上(テンジヨウ)の雑用をする者。殿上童(テンジヨウワラワ)。
(2)「小舎人童(ワラワ)」の略。
(3)鎌倉・室町時代,侍所(サムライドコロ)で雑用を務めた下級役人。罪囚・獄舎の事などもつかさどった。

小舎人所

こどねりどころ 【小舎人所】
摂関家などの家司(ケイシ)の詰め所。

小舎人童

こどねりわらわ 【小舎人童】
貴人の雑用係の少年。また,特に近衛の中将・少将が召し使った少年。「頭中将の随身,その―をなむしるしにいひ侍りし/源氏(夕顔)」

小舞

こまい [0] 【木舞・小舞】
(1)壁の下地に用いる竹や細木。また,それを縦横に組んだもの。
(2)屋根裏板や杮(コケラ)板などを受けるために垂木(タルキ)の上に渡した細長い材。

小舞

こまい [1] 【小舞】
(1)狂言の曲中で舞われる舞。能の仕舞のように独立して,扮装をせずに舞う場合もある。舞の地として小舞謡を伴う。狂言小舞。
(2)歌舞伎の初期に演じられた,狂言の小舞に似た舞踊。また若衆歌舞伎の時代に,当時流行の小歌に振りをつけた小舞十六番がある。

小舞謡

こまいうたい [4] 【小舞謡】
狂言謡のうち,小舞に用いられるもの。

小舟

おぶね ヲ― [0] 【小舟】
小さな舟。こぶね。「捨て―」

小舟

こぶね [0] 【小舟・小船】
小さい船。小型の船。

小舟役

こぶねやく [3] 【小舟役】
江戸時代,荷舟以外の舟に課せられた税。

小舸

しょうか セウ― [1] 【小舸】
小さい早舟。小早(コバヤ)。

小船

こぶね [0] 【小舟・小船】
小さい船。小型の船。

小色

こいろ [0] 【小色】
ちょっとした情事・色事。「私共がこの位の時分にやあ,…―の一つも掙了(カセイ)だもんだけれども/浮雲(四迷)」

小芝居

こしばい [2] 【小芝居】
江戸三座など官許の大芝居以外の劇場。また,そこで演ぜられる歌舞伎芝居。櫓(ヤグラ)・引き幕が許されないなど,大芝居との差別があった。明治以降,徐々に規則が改正され,明治末期以後は,大劇場に対する小劇場,およびその歌舞伎興行をいうようになった。緞帳(ドンチヨウ)芝居。
→宮地(ミヤチ)芝居

小芥子

こけし [0] 【小芥子】
東北地方特産の郷土玩具の一。木地(キジ)を轆轤(ロクロ)で挽(ヒ)いた円筒状の胴に丸い頭をつけて女の子の顔をかき,胴に赤・青・黄などで簡単に彩色した木製の人形。小芥子這子(ボウコ)。木ぼこ。木でこ。こけし人形。

小花

しょうか セウクワ [1] 【小花】
(1)小さな花。
(2)多数の小さな花が密集して一つの頭状花をなす場合の,一つ一つの花。

小茄子

こなすび [2] 【小茄子】
(1)サクラソウ科の多年草。林下や草地に生える。茎は地をはい,長さ約20センチメートル。葉は対生し,卵円形。夏,葉腋に黄色い花をつけ,ナスに似た小形の蒴果を結ぶ。
(2)イヌホオズキの別名。
(3)茄子(ナス)茶入れの小ぶりのもの。
→茄子

小草

おぐさ ヲ― [1] 【小草】
草。小さい草。

小荷物

こにもつ【小荷物】
a parcel;→英和
baggage[ <英> luggage].→英和
小荷物取扱所 a parcel office.

小荷物

こにもつ [2] 【小荷物】
(1)小さい荷物。
(2)鉄道便で送る,小さくて軽い荷物。

小荷駄

こにだ [2] 【小荷駄】
(1)馬につけて運ばせる荷物。
(2)室町時代以降,兵糧などを運ぶ輜重(シチヨウ)隊。また,その荷や車馬。

小荷駄奉行

こにだぶぎょう [4] 【小荷駄奉行】
室町時代の武家の職名。戦場で小荷駄の護衛・運搬を指揮した。小荷駄押(コニダオサエ)。

小荷駄押

こにだおさえ [4] 【小荷駄押】
小荷駄奉行(コニダブギヨウ)の別名。

小荷駄馬

こにだうま [3] 【小荷駄馬】
小荷駄を運ぶ馬。

小莫迦

こばか [0] 【小馬鹿・小莫迦】
少し愚かなこと。また,その人。

小菅

こすげ 【小菅】
東京都葛飾(カツシカ)区西部の地名。荒川放水路の東側に位置する。北西端には1877年(明治10)以来小菅監獄(現在は東京拘置所)が置かれた。

小菊

こぎく [0][1] 【小菊】
(1)小輪の花をつける菊。[季]秋。《道ばたに伏して―の情あり/富安風生》
(2)下等な小判の和紙。懐紙とした。「―の鼻紙/浮世草子・一代男 7」
(3)遊里で紙纏頭(カミバナ)として用いた懐紙。「―一帖十二両とんだとこ/柳多留 39」

小菜

シャオツァイ [0] 【小菜】
〔中国語〕
中国料理で,最初に出される,日本料理の口取肴(クチトリザカナ)に類するもの。

小菜

こな [1] 【小菜】
〔「こ」は接頭語〕
芽を出したばかりの菜,また,間引き菜を親しんでいう語。[季]秋。

小菜葱

こなぎ [0][1] 【小水葱・小菜葱】
(1)ミズアオイ科の一年草。水田などの水湿地に生える。ミズアオイ(ナギ)に似るが全体に小さく,花序が葉より短い。ササナギ。
(2)ナギ(ミズアオイの古名)を親しんでいう称。「春霞春日の里の植ゑ―苗なりと言ひし柄はさしにけむ/万葉 407」

小菜蛾

こなが [0][2] 【小菜蛾】
クチブサガ科の蛾。開張1.5センチメートルほど。前ばねに白斑がある。幼虫は体長1センチメートルほどの青虫で,アブラナ科の植物の葉を食害する。暖地では年間に一〇世代以上を繰り返し発生する。全世界に分布。

小萩

こはぎ [0] 【小萩】
小さい萩。また,萩の美称。[季]秋。

小葉

しょうよう セウエフ [0] 【小葉】
(1)小さい葉。
(2)植物の複葉を構成する個々の葉。シダ植物では羽片と呼ぶ。

小葉の梣

こばのとねりこ [0] 【小葉の梣】
アオダモの別名。

小著

しょうちょ セウ― [1] 【小著】
(1)分量の少ない著作。
(2)自分の著作をへりくだっていう語。「―謹呈申し上げます」

小葦切

こよしきり [2] 【小葦切】
スズメ目ウグイス科の小鳥。全長約14センチメートル。背面は暗褐色。腹面は淡灰褐色。目の上に白と黒の横線がある。多く水辺にすむ。アジア北東部で繁殖。北海道・本州に夏鳥として渡来。

小葵

こあおい [2] 【小葵】
(1)銭葵(ゼニアオイ)の異名。
(2)模様の名。銭葵の花を模様化したもの。有職文様の一つで,天皇や貴族の下襲(シタガサネ)などに用いた。
小葵(2)[図]

小蒸気

こじょうき [2] 【小蒸気】
〔「小蒸気船」の略〕
港で旅客の送迎・通船などに当たる小型の動力船。もとは蒸気船のみをさしたが,のちには発動機船なども含めて言った。

小蓋

こぶた [0] 【小蓋】
手回り品などを入れておく蓋の形をした皿。

小蓋物

こぶたもの [0] 【小蓋物】
蓋のある小さな容器。

小蔀

こじとみ [0] 【小蔀】
(1)蔀のついている小窓。
(2)清涼殿の昼(ヒ)の御座(オマシ)と殿上(テンジヨウ)の間との境の壁の南端上方にある蔀のついた小窓。天皇が殿上の間をここから見た。

小蔓

こづる 【小蔓】
金襴(キンラン)の模様の一。蔓草模様の小さなもの。「これ―といふ唐織世に稀といふ/浮世草子・織留 2」

小蔭

こかげ [0] 【小陰・小蔭】
ちょっとした物かげ。

小蕪

こかぶ [1] 【小蕪・小蕪菁】
カブラの一品種。根・葉の小さいもの。こかぶら。

小蕪菁

こかぶ [1] 【小蕪・小蕪菁】
カブラの一品種。根・葉の小さいもの。こかぶら。

小藤

ことう 【小藤】
姓氏の一。

小藤文次郎

ことうぶんじろう 【小藤文次郎】
(1856-1935) 地質学者。島根県生まれ。東大教授。日本の地質学の創始者の一人。地質の調査研究,日本・アジア各地の地帯構造論などに業績がある。

小蜂

こばち [1] 【小蜂】
コバチ上科のハチの総称。体長3ミリメートル以下の微小なものが多く,すべて寄生蜂で,大部分は他の昆虫・クモあるいはそれらの卵に産卵し,幼虫は宿主を体内から食べて育つ。害虫の天敵として利用されるものもある。アオムシコバチ・ズイムシアカタマゴバチなど多数。

小蜜柑草

こみかんそう [0] 【小蜜柑草】
トウダイグサ科の小形一年草。暖地の畑地に多い。茎は赤みを帯び,小枝に楕円形の葉を左右二列に互生。夏から秋,葉腋に赤褐色の小花を開き,扁球形の蒴果(サクカ)を結ぶ。キツネノチャブクロ。

小蝦夷鼬

こえぞいたち [4] 【小蝦夷鼬】
イイヅナの別名。

小行李

しょうこうり セウカウリ [3] 【小行李】
旧陸軍で,弾薬・器具・衛生材料などを輸送する輜重(シチヨウ)部隊。

小衝き出す

こづきだ・す [4] 【小突き出す・小衝き出す】 (動サ五[四])
(1)小突いて外に追いやる。「屋外へ―・す」
(2)(言う人へのののしりをこめて)言う。「盗まぬといふ言訳有らば,さあ―・せまき出せ/浄瑠璃・夏祭」

小衝き回す

こづきまわ・す [5] 【小突き回す・小衝き回す】 (動サ五[四])
(1)威圧的な態度で,何度も人を突いたり,ゆすぶったりする。「胸ぐらをとって―・される」
(2)あれこれ意地悪くいじめる。「あんなに周囲(マワリ)から―・されさへしなければ/或る女(武郎)」

小衝き海老

こづきえび [3] 【小衝き海老】
小海老をゆでて干し,軽くついて殻をはがしたもの。

小衝く

こづ・く [2] 【小突く・小衝く】 (動カ五[四])
(1)指先や拳骨(ゲンコツ)などで少し突く。肩やひじなどで少し押す。また,軽くたたく。「ちょっと―・いただけだ」
(2)いじわるして苦しめる。いじめる。「最(モ)う目の敵にして,―・く/婦系図(鏡花)」

小衣

こぎん [0] 【小巾・小衣】
〔「こぎぬ」の転〕
半袖または袖無しの,腰くらいの丈の仕事着。
小巾[図]

小袋

こぶくろ [2] 【小袋】
小さい袋。

小袍

こほう [0][2] 【小袍】
袖が一幅(ヒトノ)の袍。貴人の結髪に奉仕する者が,当色(トウジキ)として常の装束の上に着用した。

小袖

こそで [0][1] 【小袖】
(1)袖口が狭く,垂領(タリクビ)で前を引き違えて着る衣服。現在の長着の原形。平安時代には,貴族の装束の内衣であり,庶民は日常着として用いた。次第に貴族の服装が簡略化されるにつれて上衣(ウワギ)となり,男女ともに広く着用するようになった。室町時代にさらに洗練されて,打掛(ウチカケ)・被衣(カツギ)などの豪華な装飾用の小袖を生んだ。近世になって袂(タモト)が長くなり,身丈も長くなって近世後期にはほぼ現在の長着の形となった。
(2)礼服の大袖の下に重ねた筒袖・盤領(マルエリ)の衣服。
(3)絹の綿入れ。
→布子(ヌノコ)
小袖(1)[図]

小袖包み

こそでぐるみ 【小袖包み】
普段着に絹の衣服を着ていること。ぜいたくな生活。お蚕(カイコ)ぐるみ。「あの老婆(ババア)もこの頃は―でね/人情本・花筐」

小袖幕

こそでまく [3] 【小袖幕】
綱を振り小袖をうちかけて幕の代用としたもの。のちには,小袖を用いない単なる花見幕をもいうようになった。

小袖曾我

こそでそが 【小袖曾我】
能の一。四番目物。父の仇(アダ)を討とうと決意した曾我兄弟が,母に最後の暇乞(イトマゴ)いに行く。五郎時致(トキムネ)は勘当の身であったが,十郎祐成(スケナリ)の才覚で勘当が解かれる。

小袖曾我薊色縫

こそでそがあざみのいろぬい 【小袖曾我薊色縫】
歌舞伎世話物の一。河竹黙阿弥作。1859年江戸市村座初演。通称「十六夜清心(イザヨイセイシン)」。女犯の破戒僧清心と遊女十六夜が心中未遂の末,次第に悪に落ちてゆくさまを描いたもの。

小袖綿

こそでわた [3] 【小袖綿】
「青梅綿(オウメワタ)」に同じ。

小袖袴

こそではかま 【小袖袴】
小袖に袴だけを着用した略装。女官は白の小袖に緋の袴。小袖が上衣(ウワギ)となった江戸時代では正装。
小袖袴[図]

小袖装束

こそでしょうぞく 【小袖装束】
小袖を着ていること。また,小袖を着たいでたち。

小袴

こばかま [2] 【小袴】
(1)足首までの丈の袴。切袴。
(2)素襖(スオウ)や水干と組み合わせて普段に着た裾の短い括(クク)り袴。また,幅の狭い膝下丈の狩袴。

小袿

こうちき [2] 【小袿】
〔「こうちぎ」とも〕
平安時代以降,貴族の女性が,唐衣に代えて裳(モ)とともに着用した広袖の上着。袿(ウチキ)より裾(スソ)短かにし,近世には中陪(ナカベ)をつけた。日常着。また,準礼装ともした。
小袿[図]

小裁ち

こだち [0] 【小裁ち】
三,四歳ぐらいまでの子供の着物の裁ち方。また,その着物。年齢に応じて一つ身・二つ身・三つ身がある。
→中裁ち
→大裁ち

小裂

こぎれ [0] 【小切れ・小裂】
(1)布地などの切れはし。
(2)歌舞伎で衣装に付属する布製の小物。手拭い・足袋・三尺など,あるいは消耗品(飲食物・タバコ・雪など)をいう。上方(カミガタ)では大小刀・紙入れなどの小道具まで含めていう。小切れ物。

小補

しょうほ セウ― [1] 【小補】
わずかな補い。すこしのたすけ。「今日の読詩界に―なくんばあらず/天地有情(晩翠)」

小褄

こづま [1][0] 【小褄】
〔「こ」は接頭語〕
和服のつま。「―をとる」

小褄紮げ

こづまからげ [4] 【小褄紮げ】
婦人が動きやすいように,着物の褄先を帯の間にはさむこと。

小襟

こえり [0] 【小襟】
被風(ヒフ)・道行などにつける細幅の襟。

小西

こにし 【小西】
姓氏の一。

小西来山

こにしらいざん 【小西来山】
(1654-1716) 江戸前期の俳人。通称,伊右衛門。別号,十万堂・湛々翁など。大坂の人。俳諧師としても雑俳点者としても活躍した。著「今宮草」「俳諧五子稿(ゴシコウ)」など。

小西行長

こにしゆきなが 【小西行長】
(?-1600) 安土桃山時代の武将。通称,弥九郎。摂津守。堺の豪商小西隆佐(リユウサ)の子。キリシタン大名。初め宇喜多氏に仕え,のち豊臣秀吉の臣。肥後半国二四万石領主。文禄・慶長の役の先鋒主将。関ヶ原の戦いで西軍について敗れ,刑死。

小西重直

こにししげなお 【小西重直】
(1875-1948) 教育学者。山形県生まれ。労作教育論を唱える。京大総長となるが滝川事件で辞任。著「教育の本質観」など。

小見

しょうけん セウ― [0] 【小見】
小さな考え。視野の狭い見方。また,自分の意見をへりくだっていう語。

小見世

こみせ [0] 【小店・小見世】
(1)小さい店。こだな。
(2)江戸吉原で,最下級の格の遊女屋。大店・中店に対していう。

小見出し

こみだし [2] 【小見出し】
新聞や雑誌の記事で,主となる大きな見出しに添える見出し。また,文中に設ける小さな見出し。
⇔大見出し

小見出し

こみだし【小見出し】
a subheading.

小見川

おみがわ ヲミガハ 【小見川】
千葉県北東部,香取郡の町。近世,利根川水運の要衝。

小規模

しょうきぼ セウ― [3] 【小規模】 (名・形動)[文]ナリ
物事の構造・仕組み・構えなどが小さい・こと(さま)。
⇔大規模
「―な戦闘」

小規模企業

しょうきぼきぎょう セウ―ゲフ [5] 【小規模企業】
規模の小さい企業。製造業で従業員数二〇人以下,商業・サービス業で五人以下の企業。

小角

こかく [0] 【小角】
〔「こがく」とも〕
(1)三寸(約9センチメートル)四方の折敷(オシキ)。脚の高さ約一寸。婚礼など正式の膳部に用いる。
(2)木材で,小口の一辺が12,3センチメートルほどの角材。

小角

くだのふえ 【管の笛・小角】
古く,戦場で用いたという角製の小笛。くだ。くだぶえ。[和名抄]

小言

こごと [0] 【小言】
(1)人をとがめる言葉。非難がましい言葉。「―を食う」「お―を頂く」
(2)不平をぶつぶつ呟くこと。また,その言葉。「柿盗みながら―を言はずとも急いで往ね/狂言記・柿山伏」

小言

こごと【小言】
scolding;a rebuke;→英和
faultfinding;→英和
complaint.→英和
〜を言う scold;→英和
find fault <with> ;complain <at,about> ;→英和
grumble <about> .→英和
〜を食う be scolded;catch it.

小言幸兵衛

こごとこうべえ 【小言幸兵衛】
落語の一。世話好きだが口やかましい家主幸兵衛が,長屋を借りに来た者に種々の難癖をつけて断る話。

小計

しょうけい【小計】
a subtotal.→英和

小計

しょうけい セウ― [0] 【小計】 (名)スル
一部分の合計。また,一部を合計すること。「支出を―する」

小記録

こぎろく [2] 【小記録】
香席で,組香名と香組・出香者名・年月日を書いて連衆に回す,小さな紙。

小詰

こづめ [0] 【小詰(め)】
江戸時代,上方の歌舞伎・人形芝居で,下級の役者・人形遣い。自分の部屋をもたず大部屋に詰める。また,彼らの務める端役。

小詰め

こづめ [0] 【小詰(め)】
江戸時代,上方の歌舞伎・人形芝居で,下級の役者・人形遣い。自分の部屋をもたず大部屋に詰める。また,彼らの務める端役。

小話

しょうわ セウ― [0] 【小話】
短い興味ある話。こばなし。

小話

こばなし [2] 【小話・小咄・小噺】
(1)短くおもしろい話。ちょっとした気の利いた話。
(2)落とし話の近代に入っての呼称。単行本としては1917年(大正6)刊「小咄十種」が嚆矢。
(3)簡単な世間話。ちょっとした話。「堺よりの魚荷ども夜の明け方に―してぞ通りける/落葉集」

小話

こばなし【小話】
<F.> a conte.→英和

小話

しょうわ【小話】
a talk.→英和

小誌

しょうし セウ― [1] 【小誌】
(1)小さい雑誌。小型の雑誌。
(2)自分たちの発行している雑誌をへりくだっていう語。

小語

しょうご セウ― [1] 【小語】 (名)スル
(1)短い話をすること。また,その言葉。
(2)低い声で話すこと。「口を乙が耳に寄せて低声―す/東京新繁昌記(撫松)」

小説

しょうせつ【小説】
a novel;→英和
a story;→英和
fiction (総称).→英和
〜的 romantic;→英和
fictitious.→英和
‖小説家 a novelist.懸賞小説 a prize story.

小説

しょうせつ セウ― [0] 【小説】
(1)文学の一形式。散文体の文学で,一八世紀以後,近代市民社会の生活・道徳・思想を背景に完成した。作者が自由な方法とスタイルで,不特定多数の読者を対象に人間や社会を描く様式。
〔坪内逍遥が「小説神髄」で novel の訳語として用いた〕
(2)もと中国で,日常の出来事に関する意見・主張。また,それを書いた文。

小説家

しょうせつか セウ― [0] 【小説家】
小説を書くことを業とする人。作家。

小説月報

しょうせつげっぽう セウセツ― 【小説月報】
中国の月刊誌。1910年創刊。商務印書館発行の旧小説の雑誌であったが,21年に「人生のための芸術」を目的とする文学研究会の機関誌に改組され,新文学の創造,海外文学の紹介などを行なった。32年,上海(シヤンハイ)事変のため廃刊。

小説神髄

しょうせつしんずい セウセツ― 【小説神髄】
評論。坪内逍遥著。1885(明治18)〜86年刊。近代小説の理論と方法論の書。文学の自律と芸術性について述べ写実を主張した。

小調子

こぢょうし 【小調子・子調子】
〔「こちょうし」とも〕
雅楽の前奏曲。高麗楽(コマガク)。篳篥(ヒチリキ)を主とし高麗笛(コマブエ)を加えた曲で,平安時代の秘曲。

小論

しょうろん セウ― [0] 【小論】
(1)規模の小さい論文・論説。
(2)自分の論文・論説をへりくだっていう語。

小諸

こもろ 【小諸】
長野県東部,浅間山南西麓にある市。佐久盆地の商業中心地。千曲川に臨んで,城跡(懐古園(カイコエン))がある。

小諸馬子唄

こもろまごうた 【小諸馬子唄】
長野県の民謡で,仕事唄。源流は「南部馬方節」。小諸から碓氷(ウスイ)峠辺りで馬子が唄っていたもの。

小謡

こうたい [2] 【小謡】
祝儀や宴席で謡うために,謡曲の中から抜き出した一段。「高砂」の「四海波」など。

小谷

おたり ヲタリ 【小谷】
長野県北西部,北安曇郡の村。姫川中流域の山村。温泉とスキー場が多い。

小谷

こたに 【小谷】
姓氏の一。

小谷の方

おだにのかた ヲダニ― 【小谷の方】
(1547-1583) 戦国時代,織田信長の妹。幼名,いち。小谷城主浅井長政に嫁し,三女(秀吉の側室淀君,京極高次の室常高院,徳川秀忠の室崇源院)と二男を産む。浅井氏滅亡ののち柴田勝家に再嫁し,越前北ノ庄に赴いたが,秀吉に攻められて勝家とともに自刃。美貌の誉れ高かった。お市の方。

小谷喜美

こたにきみ 【小谷喜美】
(1901-1971) 宗教家。神奈川県生まれ。久保角太郎と共に霊友会を設立,1925年(大正14)会長となり,組織を確立した。

小谷渡

こたにわたり [4] 【小谷渡】
チャセンシダ科の常緑性シダ植物。深山の林内岩地に生える。披針形全縁の葉が短い根茎上に数枚つく。オオタニワタリに似るが小さい。

小豆

あずき アヅキ [3] 【小豆】
マメ科の一年草。古く中国から渡来し,種子を食用とするため各地で栽培される。高さ約50センチメートル。葉は三小葉からなる複葉。夏,葉腋(ヨウエキ)に黄色の蝶形花(チヨウケイカ)を開き,花後,8センチメートル内外の円筒形の豆果を結ぶ。種子は一〇個前後で,暗赤色のものが多い。ダイナゴン・キントキアズキ・ウズラアズキ・シロアズキ・リョクズなど品種が多い。種子は甘納豆・あん・菓子・赤飯などに使う。ショウズ。[季]秋。

小豆

あずき【小豆】
a red bean.〜色(の) russet.→英和

小豆

しょうず セウヅ [0] 【小豆】
アズキの別名。

小豆島

しょうどしま セウド― 【小豆島】
淡路島に次ぐ瀬戸内海第二の島。香川県に属する。面積約152平方キロメートル。全島山がちで,海岸の出入りが多く,寒霞渓(カンカケイ)などの景勝地に富む。瀬戸内海国立公園の中心。花崗(カコウ)岩採掘が盛ん。

小豆梨

あずきなし アヅキ― [3] 【小豆梨】
バラ科の落葉高木。各地の山地に自生。葉は卵形で互生する。初夏,白色五弁の花が枝頂にまばらに集まって咲く。果実が小さく,赤熟するのをアズキにたとえた名。材は堅く,建築・家具材とする。秤(ハカリ)の目。

小豆粥

あずきがゆ アヅキ― [3][0] 【小豆粥】
あずきのはいったかゆ。餅(かゆばしら)を入れることが多い。一年の邪気を除くものとして,正月一五日に食べる風習がある。また,粥占(カユウラ)を行なったりする。[季]新年。

小豆色

あずきいろ アヅキ― [0] 【小豆色】
あずきの種子の色に似たくすんだ黄みの赤色。

小豆蒄

しょうずく セウヅク [0][3] 【小豆蒄】
カルダモンの別名。

小豆虫

あずきむし アヅキ― [3] 【小豆虫】
アズキゾウムシの別名。

小豆象虫

あずきぞうむし アヅキザウ― [4] 【小豆象虫】
マメゾウムシ科の甲虫。体長2.5ミリメートル。体は赤褐色で斑紋があり,前胸中央部に白色の斑紋がある。アズキの大害虫。アズキムシ。アズキマメゾウムシ。

小豆飯

あずきめし アヅキ― [3] 【小豆飯】
下煮したあずきとその煮汁を米にまぜてたいた飯。あずきごはん。あかのめし。赤飯。

小豆餅

あずきもち アヅキ― [3] 【小豆餅】
(1)あずきあんをまぶした餅。あんもち。あんころもち。
(2)下煮したあずきを入れてついた餅。

小豆鼠

あずきねずみ アヅキ― [4] 【小豆鼠】
あずき色を帯びた鼠色。あずきねず。

小貝

こがい [0] 【小貝】
(1)小さな貝。
(2)「貝偏(カイヘン)」に同じ。

小貝川

こかいがわ コカヒガハ 【小貝川】
栃木県南部の山地に源を発し,茨城県南西部を南流し,利根川に合流する川。下流は蛇行する。長さ114キロメートル。

小貝母

こばいも [2] 【小貝母】
ユリ科の多年草。山地の樹陰に生える。茎は高さ約15センチメートルで,五枚の披針形の葉をつける。春,茎頂に紫紅色の斑点のある六弁の鐘形花を一個下向きにつける。テンガイユリ。

小買い

こがい [0] 【小買い】 (名)スル
さしあたって必要な分だけ少量買うこと。「―の米/金色夜叉(紅葉)」

小買い物

こかいもの [2] 【小買い物】
日常生活に必要なちょっとした品の買い物。

小賀玉の木

おがたまのき ヲガタマ― [6] 【小賀玉の木】
モクレン科の常緑高木。暖地に自生。葉は長楕円形で厚く,光沢がある。春,芳香のある黄白色の花を葉腋(ヨウエキ)に一個つける。種子は紅色。葉は香料に,材は床柱や器具に利用。古来,榊(サカキ)の代用とした。古今伝授の三木(サンボク)の一。

小賊

しょうぞく セウ― [0] 【小賊】
こそどろ。

小賢しい

こざかし・い [4] 【小賢しい】 (形)[文]シク こざか・し
(1)利口ぶっていて,生意気だ。「―・い口をきく」
(2)わるがしこくて,ぬけめがない。ずるくて小才が利く。「―・く立ちまわる」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

小賢しい

こざかしい【小賢しい】
smartish;shrewd.→英和

小走り

こばしり [2] 【小走り】
小股に走ること。「―に急ぐ」

小走りに行く

こばしり【小走りに行く】
(go at a) trot.→英和

小越船

こごしぶね [4] 【小越船】
江戸時代から明治時代に,伊勢湾を主とする海運に就航した百石積前後の小型廻船。弁才船の上部構造を簡素にした一枚帆の和船で,瀬戸内のいさば船や関東地方の五大力(ゴダイリキ)船に相当する。

小足

こあし [0] 【小足】
歩幅を狭くして速く歩くこと。刻み足。

小路

こうじ【小路】
an alley;→英和
a lane.→英和

小路

こうじ コウヂ [1][0] 【小路】
〔「こみち」の転か〕
小さい道。大通りから入りこんだ幅の狭い道。こみち。
⇔大路(オオジ)
「袋―」

小路

しょうじ セウヂ [1] 【小路】
こみち。こうじ。小巷(シヨウコウ)。

小路

こみち【小路】
a (narrow) path;a lane.→英和

小路

こみち [0][1] 【小道・小路】
■一■ (名)
(1)狭い道。細い道。
(2)わき道。枝道。
■二■ (形動ナリ)
小心なさま。金銭に細かいさま。「手前の金なれば商売にさへ二の足踏み―なる故高利もなし/洒落本・初葉南志」

小路名

こうじな コウヂ― [3] 【小路名】
(1)書状のあて名の書き方の一。受け取り人の名を書かないで,一条殿などとその居住地の名を書いて敬意を表すもの。
(2)中古,宮中の女房の呼び名に京の小路の名を用いたもの。春日・京極など。

小路隠れ

こうじがくれ コウヂ― 【小路隠れ】
(1)しばらく他所に雲隠れすること。「風食らうたる悪太郎,―を尋ね出し/四季辞」
(2)かくれんぼ。「幼き時は鼠舞,―をして/仮名草子・浮世物語」

小躍り

こおどり [2] 【小躍り・雀躍り】 (名)スル
躍り上がらんばかりに喜ぶこと。「―して喜ぶ」

小躍りして喜ぶ

こおどり【小躍りして喜ぶ】
jump[dance]for joy.

小身

こみ [2] 【小身・込(み)】
(1)鏃(ヤジリ)の篦(ノ)の中にさしこまれた部分。のしろ。
(2)刀の茎(ナカゴ)の別名。

小身

しょうしん セウ― [0] 【小身】
(1)身分の低い人。禄高の少ないこと。
⇔大身(タイシン)
(2)小さな体。「修羅―を現じて藕糸(グウシ)の孔の裏(ウチ)に隠れ/太平記 23」

小身先

こみさき [0] 【小身先・込(み)先】
刀剣の茎(ナカゴ)の端。

小身者

しょうしんもの セウ― [0][6] 【小身者】
地位が低く,禄高の少ない人。

小躯

しょうく セウ― [1] 【小躯】
小柄なからだ。

小車

おぐるま ヲ― [2] 【小車】
(1)小さい車。特に牛車(ギツシヤ)をいう。「―のすだれ動かす風ぞ涼しき/風雅(夏)」
(2)キク科の多年草。湿地・田のあぜなどに自生し,地下茎でふえる。茎は50センチメートル内外,葉は互生。夏,茎頂に径3センチメートルの黄色の頭花を開く。八重咲きのものを観賞用にする。漢名,旋覆花。

小車

こぐるま [2] 【小車】
(1)小さい車。おぐるま。
(2)「手車(テグルマ){(6)}」に同じ。

小車錦

おぐるまにしき ヲ― [5] 【小車錦】
牛車の模様を織り出した錦。黒地に黄糸あるいは黄地に黒糸で織り出す。小車文錦。

小輩

しょうはい セウ― [0] 【小輩】
身分の低い者。つまらない人物。小身もの。「理窟の分らぬ―ならば/福翁自伝(諭吉)」

小輿

こごし [1] 【小輿】
輿の一種。屋形がなく,台の周囲に朱塗りの高欄をめぐらしたもの。後方より従者が台上の人の頭上に傘をかざす。

小轅

こながえ [2] 【小轅】
「鴟(トビ)の尾{(1)}」に同じ。

小農

しょうのう【小農】
a small farmer;a peasant.→英和

小農

しょうのう セウ― [0] 【小農】
狭い田畑を所有し,自家の労働力のみで営む小規模の農業。また,その農民。小百姓。

小返り

こがえり [2] 【小返り】
棟木(ムナギ)・隅木・軒桁(ノキゲタ)・笠木など,角材の上面につけた勾配の部分。

小逕

しょうけい セウ― [0] 【小径・小逕】
(1)小さなみち。こみち。
(2)小さな直径や半径。

小通事

こつうじ [2] 【小通事・小通詞】
江戸時代,長崎に置かれた唐通事・オランダ通詞など通訳官で,大通事の補佐にあたった役。

小通詞

こつうじ [2] 【小通事・小通詞】
江戸時代,長崎に置かれた唐通事・オランダ通詞など通訳官で,大通事の補佐にあたった役。

小連翹

しょうれんぎょう セウレンゲウ [3] 【小連翹】
オトギリソウの別名。

小遊星

しょうゆうせい セウイウセイ [3] 【小遊星】
⇒小惑星(シヨウワクセイ)

小過

しょうか セウクワ [1] 【小過】
ちょっとしたあやまち。

小道

しょうどう セウダウ [0] 【小道】
(1)狭い道。細い道。
(2)人倫の道を大道というのに対し,生計や実用的な技芸の道。

小道

こみち [0][1] 【小道・小路】
■一■ (名)
(1)狭い道。細い道。
(2)わき道。枝道。
■二■ (形動ナリ)
小心なさま。金銭に細かいさま。「手前の金なれば商売にさへ二の足踏み―なる故高利もなし/洒落本・初葉南志」

小道具

こどうぐ【小道具】
(stage) properties.小道具方 a property man.

小道具

こどうぐ [2] 【小道具】
(1)小さな道具。こまごました道具。
(2)舞台・映画などで使用する,家具・調度・道具など。
⇔大道具
(3)「小道具方」の略。
(4)刀剣の鐔(ツバ)や目貫など,付属品の総称。また,武具・甲冑(カツチユウ)類の付属品。
(5)婦人の櫛(クシ)・笄(コウガイ),装身具などこまごまとした道具類の総称。

小道具屋

こどうぐや [0] 【小道具屋】
刀剣の付属品など,こまごました道具を売る家。また,その人。

小道具方

こどうぐかた [0] 【小道具方】
舞台・映画などで,小道具の製作・取り扱いをする人。小道具。

小遣

こづかい【小遣(銭)】
pocket money;pin money (妻の).小遣帳 a petty cashbook.

小遣い

こづかい [1] 【小遣い】
「小遣い銭(セン)」の略。

小遣い取り

こづかいとり [3] 【小遣い取り】
小遣い銭程度の収入を得るためにする仕事。

小遣い帳

こづかいちょう [0] 【小遣い帳】
小遣い銭の出入りを書いておく帳簿。

小遣い銭

こづかいせん [0][3] 【小遣い銭】
ちょっとした日用の雑費にあてる金銭。小遣い。小遣い料。ポケット-マネー。

小選挙区

しょうせんきょく【小選挙区】
a small electoral district.小選挙区制 the single-member constituency system.

小選挙区制

しょうせんきょくせい セウセンキヨク― [0] 【小選挙区制】
一選挙区から一名を選出する選挙区制。イギリスの下院,アメリカの連邦議会の選挙はこの選挙制度による。死票が多く,多数党に有利になるとされる。
→大選挙区制
→中選挙区制

小選挙区比例代表並立制

しょうせんきょくひれいだいひょうへいりつせい セウセンキヨク―ダイヘウ― [5][4][0] 【小選挙区比例代表並立制】
小選挙区制と比例代表制を並立して行う選挙制度。衆議院の総定数五〇〇人を,小選挙区に三〇〇名,比例代表区(全国一一ブロック)に二〇〇名で配分し,有権者は小選挙区選挙では候補者に,比例代表区選挙では政党に投票する。1994年(平成6),公職選挙法改正により採用。
→比例代表制

小邦

しょうほう セウハウ [0] 【小邦】
ちいさい国。小国。

小郡

しょうぐん セウ― [0] 【小郡】
律令制で,郡を里数の多少により五等級に分けたときの最下位。大化の制で三里,大宝令制で二里または三里から成る。

小郡

おごおり ヲゴホリ 【小郡】
(1)福岡県中西部の市。近郊農業が盛ん。近年,宅地開発が著しい。
(2)山口県中南部の町。山口盆地への入り口にあたり,陸上交通の要地。

小部

しょうぶ セウ― [1] 【小部】
書籍などで,ページ数の少ないもの。小冊。
⇔大部

小部屋

こべや [0] 【小部屋】
(1)小さな部屋。
(2)人数の少ない相撲部屋。

小酌

しょうしゃく セウ― [0] 【小酌】 (名)スル
小人数で酒を酌み交わすこと。また,ちょっと一杯やること。「一亭の楼上に―して別る/十和田湖(桂月)」

小野

おの ヲ― 【小野】
〔「お」は接頭語〕
野。野原。「萩が花ちるらむ―のつゆじもに/古今(秋上)」

小野

おの ヲノ 【小野】
(1)京都市山科区小野。勧修寺・小栗栖の一帯をいう。小野小町の伝説が多く,真言宗小野流の本山随心院には小町宅跡がある。
(2)京都市左京区八瀬・大原の一帯,旧小野郷をいう。「伊勢物語」第八三段,「源氏物語」夕霧と手習の巻以降の舞台。((歌枕))
(3)滋賀県彦根市鳥居本町の古名。旧宿駅。
(4)兵庫県中南部,加古川中流域の市。算盤(ソロバン)と家庭用刃物の生産で有名。播州高野(コウヤ)で知られた真言宗の浄土寺がある。

小野

おの ヲノ 【小野】
姓氏の一。古代の豪族。近江国滋賀郡小野村からおこるとされ,山城国愛宕郡小野郷・宇治郡小野郷にも勢力をもった。小野神社は小野氏の氏神で,平安時代は学者・歌人・書家などを輩出。

小野お通

おののおつう ヲノ― 【小野お通】
浄瑠璃「十二段草子」の作者と伝えられる伝説的な女性。小野正秀の女(ムスメ)で,淀君に仕え,管弦・歌道に秀でたといわれる。
〔現在では十二段草子の作者説は否定されている〕

小野五平

おのごへい ヲノ― 【小野五平】
(1830-1920) 将棋十二世名人。阿波の人。1898年(明治31)民間人として初の名人に推された。福沢諭吉・榎本武揚らと交際し,棋士の社会的地位を高めた。

小野塚

おのづか ヲノヅカ 【小野塚】
姓氏の一。

小野塚喜平次

おのづかきへいじ ヲノヅカ― 【小野塚喜平次】
(1870-1944) 政治学者。新潟県生まれ。東大の初代政治学教授。のちに東大総長。日本の近代政治学の開拓者。著「政治学大綱」

小野好古

おののよしふる ヲノ― 【小野好古】
(884-968) 平安中期の武将・歌人。大宰大弐。小野道風の兄。藤原純友の乱に追捕使として伊予国に赴き鎮圧した。歌は後撰集にみえる。

小野妹子

おののいもこ ヲノ― 【小野妹子】
推古朝の官人。607年聖徳太子の命により,第一回の遣隋使となり,翌年隋使裴世清(ハイセイセイ)とともに帰国した。同年再び,南淵請安・僧旻・高向玄理らの留学生を伴って隋に渡り,翌年帰国。生没年未詳。

小野宮

おののみや ヲノ― 【小野宮】
平安京の,大炊御門南,烏丸西にあった邸宅。文徳天皇の皇子で小野宮と呼ばれた惟喬(コレタカ)親王が隠棲したことからこの名があるという。のち太政大臣藤原実頼(サネヨリ)が住み,小野宮殿と呼ばれたため,その子孫は小野宮家と称され,有職故実家として知られた。

小野宮実頼

おののみやさねより ヲノ― 【小野宮実頼】
藤原実頼(フジワラノサネヨリ)。

小野宮流

おののみやりゅう ヲノ―リウ 【小野宮流】
有職故実家の流派の一。小野宮(藤原)実頼を祖とする。

小野寺

おのでら ヲノデラ 【小野寺】
姓氏の一。

小野寺十内

おのでらじゅうない ヲノデラジフナイ 【小野寺十内】
(1643-1703) 赤穂浪士の一人。名は秀和。浅野家の京都留守居。経書を伊藤仁斎に学び,また和歌にすぐれた。江戸に出て医者仙北十庵と称す。

小野小町

おののこまち ヲノ― 【小野小町】
平安前期の女流歌人。六歌仙・三十六歌仙の一人。伝未詳。恋愛歌で知られ,古今和歌集をはじめ勅撰集に六二首が入る。絶世の美女とされ伝説も多く,謡曲・御伽草子・浄瑠璃などの題材となった。家集「小町集」

小野川喜三郎

おのがわきさぶろう ヲノガハキサブラウ 【小野川喜三郎】
(1758-1806) 江戸後期の力士。第五代横綱。近江大津の人。本姓,川村。谷風・雷電などの好敵手として活躍。

小野御幸

おのごこう ヲノゴカウ 【小野御幸】
白河院が雪の朝,小野に皇太后歓子を訪ねた故事。従者の知らせを受けた皇太后は「雪見に来た方が屋内にお入りになることはありますまい」と,雪の降り積む庭に向けて美しく席をしつらえて院を迎えたので,院もその風流心に深く感動したという。「古今著聞集」「今鏡」「十訓抄」などに見える。雪見御幸。

小野忠明

おのただあき ヲノ― 【小野忠明】
(?-1628) 剣術家。上総の人。旧名御子神(ミコガミ)典膳。伊藤一刀斎の弟子。一刀流を大成。柳生家とともに将軍家剣術師範。
→小野派一刀流

小野梓

おのあずさ ヲノアヅサ 【小野梓】
(1852-1886) 法学者・政治家。高知県生まれ。号,東洋。大隈重信の立憲改進党に参加。また,東京専門学校(現,早大)創立に参画。著「国憲汎論」など。

小野泉蔵

おのせんぞう ヲノセンザウ 【小野泉蔵】
(1767-1832) 江戸後期の漢詩人。備中の人。名は達,号は招月,泉蔵は字(アザナ)。儒学を西山拙斎に,詩を菅茶山・頼山陽に学んで清朗な詩を作った。著「招月亭詩鈔」

小野派一刀流

おのはいっとうりゅう ヲノハイツタウリウ 【小野派一刀流】
剣術の一派。一刀流を大成した小野忠明の子,小野次郎右衛門忠常から以降,この流派名を称した。忠常・忠於・忠一と伝わり,忠一の門人から中西派一刀流が分派。小野流。

小野流

おのりゅう ヲノリウ 【小野流】
(1)〔仏〕 東密二流の一。平安初期の聖宝を祖とし,仁海が広めた。流派名は,仁海が京都の小野に曼荼羅(マンダラ)寺を建立したことによる。次第に六流に分派し,さらに二六流に分化した。
→広沢流
(2)「小野派一刀流」に同じ。

小野清一郎

おのせいいちろう ヲノセイイチラウ 【小野清一郎】
(1891-1986) 法学者。岩手県生まれ。東大教授。仏教の影響を受け,客観主義の法哲学・刑法理論を展開。著「犯罪構成要件の理論」「日本法理の自覚的展開」など。

小野湖山

おのこざん ヲノ― 【小野湖山】
(1814-1910) 幕末・明治期の儒者・漢詩人。近江の人。三河吉田藩儒臣。安政の大獄に連座。維新後明治政府に出仕,のち大阪に優遊吟社を結成するなど詩名が高かった。作「湖山楼詩鈔」など。

小野田

おのだ ヲノダ 【小野田】
山口県南西部,周防(スオウ)灘に臨む市。古代製陶の中心地であった。江戸末期より石炭産業で繁栄。セメント・硫酸・化学薬品などを産する。

小野田線

おのだせん ヲノダ― 【小野田線】
JR 西日本の鉄道線。山口県居能(イノウ)・小野田(11.6キロメートル),雀田・長門本山(2.3キロメートル)。宇部・小野田工業地域の原料・製品輸送を目的に建設。

小野皇太后

おののこうたいこう ヲノ―クワウタイコウ 【小野皇太后】
(1021-1102) 後冷泉天皇の皇后。藤原教通の女(ムスメ)。小野宮にいたことからいう。歓子。

小野竹喬

おのちくきょう ヲノチクケウ 【小野竹喬】
(1889-1979) 日本画家。岡山県生まれ。本名英吉。竹内栖鳳に師事。土田麦僊(バクセン)らと国画創作協会を結成。

小野篁

おののたかむら ヲノ― 【小野篁】
(802-852) 平安前期の学者・歌人・漢詩人。通称,野宰相・野相公。岑守(ミネモリ)の子。参議。清原夏野らと「令義解」を撰。博学で詩文に長じたが,性直情径行,野狂と呼ばれる。詩文は「経国残篇」「扶桑集」「本朝文粋」などに,歌は古今集にみえる。「小野篁集(篁物語)」は後人の仮託。

小野老

おののおゆ ヲノ― 【小野老】
(?-737) 奈良前期の官人。右少弁・大宰大弐などを歴任。万葉集に歌三首がみえる。

小野蘭山

おのらんざん ヲノ― 【小野蘭山】
(1729-1810) 江戸後期の本草学者。京都生まれ。本姓,佐伯。名は職博(モトヒロ)。通称,喜内。松岡恕庵に本草学を学ぶ。薬用にとらわれず,日本産の動植鉱物を実証的かつ網羅的に研究整理し,江戸時代の本草学を大成。シーボルトにより「東洋のリンネ」と称される。
→本草綱目啓蒙(ホンゾウコウモクケイモウ)

小野道風

おののみちかぜ ヲノ― 【小野道風】
〔名は「とうふう」とも〕
(894-966) 平安中期の書家。篁(タカムラ)の孫。醍醐・朱雀・村上の三天皇に仕える。書は王羲之の書法を基として,和様書道を開拓。三蹟の一。遺墨「智証大師諡号勅書」「屏風土代」など。

小野門跡

おのもんぜき ヲノ― 【小野門跡】
随心(ズイシン)院の通称。

小野鵞堂

おのがどう ヲノガダウ 【小野鵞堂】
(1862-1922) 書家。静岡県生まれ。本名鐧之助。かな書道の古典復帰を提唱,上代様の書道を分かりやすい姿に再現,鵞堂流を完成。書道教育に貢献した。

小量

しょうりょう セウリヤウ [3][0] 【少量・小量】 (名・形動)[文]ナリ
(1)分量が少ないこと。わずかな数量。
⇔多量
⇔大量
「―の塩を加える」
(2)度量の狭い・こと(さま)。狭量。「―なる人物」

小金

こがね【小金】
<save up> a sizable sum of money.

小金

こがね [0] 【小金】
少しばかりのまとまった金銭。ちょっとした金。「こつこつ―を貯(タ)める」

小金井

こがねい コガネヰ 【小金井】
姓氏の一。

小金井

こがねい コガネヰ 【小金井】
東京都中部,武蔵野台地にある市。住宅・文教都市として発展。

小金井公園

こがねいこうえん コガネヰ―ヱン 【小金井公園】
東京都小金井市を中心に田無市・小平市にまたがる都立公園。もと小金井大緑地の造成に始まり,1952年(昭和27)公開。

小金井小次郎

こがねいこじろう コガネヰコジラウ 【小金井小次郎】
(1818-1881) 幕末の侠客。武蔵小金井の名主,関勘右衛門の次男。新門辰五郎の舎弟。武蔵・相模二国にわたって数千人の勢力を擁した。

小金井良精

こがねいよしきよ コガネヰ― 【小金井良精】
(1858-1944) 解剖学者・人類学者。新潟県生まれ。東大教授。アイヌや石器時代人の骨格を研究,日本石器時代人についてはアイヌ説を主張,また日本解剖学会を創設。妻の喜美子は森鴎外の妹。著「日本石器時代住民」

小金井蘆洲

こがねいろしゅう コガネヰロシウ 【小金井蘆洲】
(三代)(1873-1925) 本名,秋元格之助。東京生まれ。二代神田伯山の門に入り,四世伯竜などを経て襲名。世話物の名手で,「祐天吉松」は自作。

小針

こばり [0] 【小針】
(1)短い針。
(2)細かく縫った針目。

小鉢

こばち [1][0] 【小鉢】
(1)小さい鉢。
(2)(日本料理で)小さな器に盛った料理。

小鉤

こはぜ [0] 【小鉤・鞐】
(1)足袋・脚絆・帙(チツ)などの合わせ目を留める爪形のもの。「―をかける」
→小鉤掛け
(2)金属板で屋根を葺(フ)く時の板の接ぎ方。板を互いに折り返し,折り返しどうしをひっかけてつなぐ方法。こはぜつぎ。
小鉤(1)[図]

小鉤掛

こはぜかけ [3] 【小鉤掛(け)】
小鉤をはめる輪。また,小鉤をかけるように仕立ててあること。「足袋の―」

小鉤掛け

こはぜかけ [3] 【小鉤掛(け)】
小鉤をはめる輪。また,小鉤をかけるように仕立ててあること。「足袋の―」

小鉤脚絆

こはぜきゃはん [4] 【小鉤脚絆】
小鉤をかけて履くように仕立てた脚絆。

小銃

しょうじゅう【小銃(弾)】
a rifle (bullet).→英和

小銃

しょうじゅう セウ― [0] 【小銃】
携帯火器の一。ライフル銃・カービン銃などの総称。「自動―」

小銭

こぜに【小銭】
<in> (small) change.→英和
小銭入れ a coin purse.

小銭

こぜに [0] 【小銭】
(1)小額の金。こまかい金。「―の持ち合わせがない」
(2)ちょっと,まとまった金。「―をためこむ」

小錦草

こにしきそう [0] 【小錦草】
トウダイグサ科の一年草。畑や道端に多い。茎は細く赤色でよく分枝して地をはう。切ると白汁が出る。葉は二列に並び,中央に紫色の斑点がある。夏,葉腋に帯赤色の小花をつける。

小鍋

こなべ [0] 【小鍋】
小形の鍋。

小鍋立て

こなべだて [0] 【小鍋立て】
小鍋で,簡単な飲食物をこしらえること。また,それを食べること。「―せる火鉢の角に/金色夜叉(紅葉)」

小鍛冶

こかじ 【小鍛冶】
(1)刀鍛冶のこと。
→大鍛冶(オオカジ)
(2)京都の刀匠三条小鍛冶宗近の作った刀。また,その流れをくむ刃物師などの作った刀。
(3)能の一。五番目物。刀を打てと,勅命を受けた小鍛冶宗近は,稲荷明神の助力を得て,名刀小狐丸を打ちあげる。
(4)能の「小鍛冶」を歌舞伎舞踊化したもの。長唄「姿花后雛形(スガタノハナノチノヒナガタ)」,義太夫「小鍛冶」などがある。

小鎬

こしのぎ [2] 【小鎬】
刀の鎬の切っ先に近い部分の称。

小長い

こなが・い 【小長い】 (形)
〔「こ」は接頭語。近世語〕
長ったらしい。「着流しで,―・い刀の落し差し/歌舞伎・三人吉三」

小門

こもん [0][1] 【小門】
小さい門。大門の脇のくぐり門など。

小閑

しょうかん セウ― [0] 【少閑・小閑】
わずかな暇(ヒマ)。「―を得る」

小間

こま [1][2][0] 【小間】
(1)短い時間。ちょっとの間。「合間―」
(2)小さな部屋。狭い部屋。茶道で四畳半より小さい茶室。
(3)建築で,垂木(タルキ)と垂木の間,また根太と根太の間。また,瓦の屋根面にあらわれている部分の幅。
(4)和船で,船首に近い所。
(5)「公役(クヤク)小間」に同じ。

小間使い

こまづかい【小間使い】
a lady's maid;a parlormaid.→英和

小間使い

こまづかい [3] 【小間使い】
主人の身のまわりの雑用をする女の召し使い。

小間切り

こまぎり [0] 【細切り・小間切り】
細かく切ること。また,切ったもの。

小間切れ

こまぎれ [0] 【細切れ・小間切れ】
(1)細かく切ること。また,そのもの。「―の情報」
(2)牛・豚肉の裁ち落としの肉。

小間取り

こまどり 【駒取り・小間取り】
(1)勝負事などで二組に分ける時に,一座の人を,左方・右方・左方・右方と順に振り分けること。「左右に―に方わかせ給へり/源氏(賢木)」
(2)子供の遊戯の一。子捕ろ子捕ろ。

小間物

こまもの【小間物】
fancy goods; <米> notions; <英> haberdashery.→英和
〜屋を広げる vomit.→英和
‖小間物店 a fancy goods[notions]store;a haberdashery.

小間物

こまもの [0][3] 【小間物・細物】
(1)日常用いるこまごましたもの。日用品・化粧品・装身具など。「―売り」
(2)〔種々雑多なものの意から〕
「へど」を俗にいう語。

小間物屋

こまものや [0][4] 【小間物屋】
日用品・化粧品・装身具・袋物・飾り紐(ヒモ)などを売る店。

小間物店

こまものみせ [4] 【小間物店】
「小間物屋(コマモノヤ)」に同じ。

小間紙

こまがみ [2] 【小間紙】
装飾用に加工した紙。巻紙・包み紙・折り紙・千代紙など。

小間結び

こまむすび [3] 【細結び・小間結び】
紐(ヒモ)の両端を交差させて結び,再び交差させて結ぶ結び方。真結び。玉結び。固(カタ)結び。本(ホン)結び。

小間絵

こまえ [0] 【小間絵・駒絵】
新聞・雑誌などで,空所に入れる比較的簡単な絵。カット。

小間返し

こまがえし [3] 【小間返し】
屋根の垂木や木舞・格子の組子などを材と同じ幅の間隔で配列すること。

小関

こせき 【小関】
姓氏の一。

小関

こぜき 【小関】
(1)防備のために設ける小さな関所。「大関―ほりきつて/平家 4」
(2)不破関(フワノセキ)の北方にあった関所。

小関

おぜき ヲゼキ 【小関】
姓氏の一。

小関三英

こせきさんえい 【小関三英】
(1787-1839) 江戸後期の蘭学者。出羽国の人。名は好義。「泰西内科集成」などを訳出。渡辺崋山・高野長英らと交わり,蛮社の獄に際し,自刃。

小関三英

おぜきさんえい ヲゼキ― 【小関三英】
⇒こせきさんえい(小関三英)

小阿闍梨

しょうあじゃり セウ― [3] 【小阿闍梨】
密教で,大阿闍梨の下に位置する僧。

小降り

こぶり [0] 【小降り】
雨や雪が少し降ること。また,降り方が弱いこと。
⇔大降り
「雨が―になってきた」

小降り

こぶり【小降り】
a light rain;a drizzle.→英和
〜になる The rain is letting up.

小除目

こじもく 【小除目】
「臨時(リンジ)の除目」に同じ。

小陰

こかげ [0] 【小陰・小蔭】
ちょっとした物かげ。

小陰唇

しょういんしん セウ― [3] 【小陰唇】
女性の外陰の一部。大陰唇の内側にある左右一対のひだ。

小隊

しょうたい セウ― [0] 【小隊】
(1)軍隊の編制単位の一。中隊の下の部隊。
(2)小人数の集団。

小隊

しょうたい【小隊(長)】
a platoon (leader).→英和

小随身

こずいじん [2] 【小随身】
近衛(コノエ)中将・少将,左右衛門・兵衛などに仕える随身。

小隙

しょうげき セウ― [0] 【小隙】
少しのすき間。

小雀

こすずめ [2] 【小雀・子雀】
(1)小さい雀。
(2)雀の子。[季]春。

小雀

こがら [0][1] 【小雀】
スズメ目シジュウカラ科の小鳥。全長13センチメートル内外。頭・のどが黒く,顔や腹が白い。ユーラシア中・北部に分布。日本でも各地の山地で繁殖。コガラメ。十二雀(ジユウニカラ)。[季]秋。

小雅

しょうが セウガ 【小雅】
「詩経」の分類の一。「大雅」とともに六義(リクギ)の一つ「雅」を構成する。周王朝の儀式・祭祀(サイシ)・宴会などに歌われた歌七四編を収める。

小集

しょうしゅう セウシフ [0] 【小集】
小人数のあつまり。小会。

小難

しょうなん セウ― [3][0] 【小難】
ちょっとした災難。

小難しい

こむつかし・い [5][1] 【小難しい】 (形)[文]シク こむつか・し
「こむずかしい」に同じ。「―・い理屈をこねる」「―・い顔」

小難しい

こむずかし・い [5][0] 【小難しい】 (形)[文]シク こむづか・し
何となくむずかしい。ちょっと面倒である。「―・い理屈を並べたてる」「―・い顔をしている」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

小難しい

こむずかしい【小難しい】
troublesome;→英和
particular (気難しい).→英和

小雨

しょうう セウ― [1] 【小雨】
わずかに降る雨。こさめ。
⇔大雨(タイウ)
「―決行」

小雨

こさめ [0] 【小雨】
降る量が少ない雨。細かい雨。小降りの雨。
⇔大雨
「―模様の天気」

小雨

こさめ【小雨】
a light rain;a drizzle.→英和
〜が降る It drizzles.

小雨

こあめ [0] 【小雨】
こさめ。

小雪

こゆき [0] 【小雪】
少しの雪。少し降る雪。[季]冬。

小雪

しょうせつ セウ― [0] 【小雪】
二十四節気の一。太陽の黄経が二四〇度になる時。現行の太陽暦で一一月二三日頃。十月中気。
→大雪(タイセツ)

小雪

こゆき【小雪】
a light[little]snow.

小面

こおもて [2] 【小面】
能面の一。女面の代表とされ,最も若い女性を表現したもので,可憐で美しい表情をもつ。
小面[図]

小面

こづら [0] 【小面】
(1)顔を卑しめていう語。
→小面憎い
(2)石・れんがなどの面のうち,最小の面。

小面憎い

こづらにくい【小面憎い】
cheeky.→英和

小面憎い

こづらにく・い [5] 【小面憎い】 (形)[文]ク こづらにく・し
顔を見るだけでも憎らしい。「―・い奴だ」「人もなげな振舞ひ,―・かつたものであろう/婦系図(鏡花)」
[派生] ――さ(名)

小音

しょうおん セウ― [0] 【小音】
小さな声。「デカンシヨ節を―に唄つたのである/青春(風葉)」

小頭

こがしら [2] 【小頭】
大頭(オオガシラ)や組頭の下で,少人数の部下をまとめる長。

小頭症

しょうとうしょう セウトウシヤウ [0] 【小頭症】
頭蓋が異常に小さい状態。先天的な脳の発育不全,出生時障害などによる。知能・運動障害を伴うことが多い。
→狭頭症

小頸

こくび [0] 【小首・小頸】
〔「こ」は接頭語〕
首。ちょっとした首についての動作についていう。

小額

しょうがく セウ― [0] 【小額】
小さい単位の金額。
⇔高額

小額

こびたい [2] 【小額】
(1)〔「こ」は接頭語〕
ひたい。ひたいについてのちょっとした動作をいう語。「―はつたと打つて/狂言記・那須の与一」
(2)江戸時代,鬢(ビン)を大きくしてひたいを小さく見えるようにした髪の結い方。男女ともに行なった。「―のあるで番頭高く見え/柳多留 9」

小額紙幣

しょうがくしへい セウ― [5] 【小額紙幣】
補助貨幣として発行される額面金額の小さい紙幣。

小顎

こあご [0] 【小顎】
節足動物の口器の一部で,大あごに続く部分。付属肢が変形したもの。甲殻類・多足類では二対,昆虫類では一対ある。小鰓(シヨウサイ)。

小飛出

ことびで [0][2] 【小飛出】
能面の飛出の一。動作の軽快で神格の低い切能の鬼神,例えば「小鍛冶」「殺生石」などの後ジテなどに用いる。
→飛出

小食

しょうしょく セウ― [0] 【小食・少食】 (名・形動)[文]ナリ
食べる食事の量が少ない・こと(さま)。こしょく。しょうじき。
⇔大食
「―な人」「近頃―になった」

小食

こじょく [0] 【小食】
食べる量の少ないこと。しょうしょく。

小食

しょうじき セウ― [0] 【小食】 (名・形動)[文]ナリ
(1)「しょうしょく(小食)」に同じ。
(2)禅宗で,早朝の食事。こづけ粥。

小食い

こぐい [0] 【小食い】
少ししか食べないこと。また,少しずつ食べること。こしょく。

小飲

しょういん セウ― [0] 【小飲】 (名)スル
小人数で酒盛りをすること。小酒宴。小酌。

小首

こくび [0] 【小首・小頸】
〔「こ」は接頭語〕
首。ちょっとした首についての動作についていう。

小首をかしげる

こくび【小首をかしげる】
incline one's head to one side.

小馬

こうま【小馬】
a pony (小形の);→英和
a foal (子馬);→英和
a colt (雄);→英和
a filly (雌).→英和

小馬

こうま [0] 【小馬・子馬・仔馬】
(1)小さい馬。
(2)馬の子。[季]春。《牧草に馬も―も鼻うめて/虚子》

小馬座

こうまざ [0] 【小馬座】
〔(ラテン) Equuleus〕
ペガスス座の西にある小星座。一〇月初旬の宵に南中する。駒座。

小馬鹿

こばか [0] 【小馬鹿・小莫迦】
少し愚かなこと。また,その人。

小馬鹿回し

こばかまわし 【小馬鹿回し】
人を小馬鹿にして扱うこと。「いい年をしたものを,―にして/滑稽本・八笑人」

小骨

こぼね [0] 【小骨】
(1)短い細い骨。
(2)ちょっとした骨折り,苦労。「―折つて申さう/狂言・秀句傘」

小高い

こだか・い [3] 【小高い】 (形)[文]ク こだか・し
周囲よりちょっと高い。「―・い丘」

小高い

こだかい【小高い】
slightly elevated.〜丘 a small hill;a hillock.→英和

小高檀紙

こたかだんし [4] 【小高檀紙】
小形の檀紙。こだかがみ。

小髭

こひげ [0] 【小鬚・小髭】
(1)イグサの一品種。畳表を作るために栽培される葉の細いもの。
(2)ちょっと生えた髭。

小鬚

こひげ [0] 【小鬚・小髭】
(1)イグサの一品種。畳表を作るために栽培される葉の細いもの。
(2)ちょっと生えた髭。

小鬢

こびん [0] 【小鬢】
〔「こ」は接頭語〕
髪のびん。また,びんに関するちょっとした動作に用いる語。「―をなでつける」

小鬼

こおに【小鬼】
an imp.→英和

小鬼田平子

こおにたびらこ [4] 【小鬼田平子】
植物タビラコの別名。

小魚

こざかな [2][0] 【小魚・小肴】
小さいさかな。雑魚(ザコ)。

小魚

いさな 【小魚・細小魚】
〔「いさ」は「いささ」の意か〕
小さな魚。こざかな。「浅瀬行く―捕るとや/草根集」

小鮎

こあゆ [0] 【小鮎】
(1)アユの幼魚。若鮎。[季]春。
(2)湖に陸封され,成長しても全長10センチメートル前後にしかならないアユ。琵琶湖・池田湖などにすむ。稚魚のうちに他の河川に放流すれば普通のアユと同程度の大きさに育つ。湖産アユ。

小鮒

こぶな [0] 【小鮒】
小さいフナ。

小鮒草

こぶなぐさ [3] 【小鮒草】
イネ科の一年草。草地・道端などに多い。高さ約30センチメートル。葉は狭卵心形。夏から秋にかけ,枝頂に紫色をおび,茶筅(チヤセン)状に分枝した花穂をつける。全草を黄八丈の染料に用いる。カイナグサ。カイナ。カリヤス。アシイ。藎草(ジンソウ)。

小鮮

しょうせん セウ― [0] 【小鮮】
小さい魚。こざかな。「―群がりて水を攪(カク)すれば/自然と人生(蘆花)」

小鯛

こだい [0] 【小鯛】
小さな鯛。また,鯛の幼魚。

小鯨

こくじら [2] 【小鯨・児鯨】
コククジラの別名。

小鰭

こはだ [0] 【小鰭】
コノシロの15センチメートルほどの大きさのもの。酢の物・すし種などとする。
→鰶(コノシロ)

小鰯鯨

こいわしくじら [5] 【小鰯鯨】
ミンククジラの別名。

小鰺刺

こあじさし [2] 【小鰺刺】
チドリ目カモメ科の水鳥。全長28センチメートル内外。背面は淡灰色,腹面は白色で,頭上は黒く,尾は燕尾状で白い。日本には夏鳥として南方から渡来し,海岸・河原などの砂礫地で営巣する。

小鳥

ことり [0] 【小鳥】
形が小さい鳥。スズメ・メジロ・ヒバリなど。また,籠に入れて飼う小形の鳥をもいう。「―の餌(エサ)」[季]秋。《大空に又わき出でし―かな/虚子》

小鳥

ことり【小鳥】
a small[little]bird.小鳥店 a bird shop.

小鳥合せ

ことりあわせ [4] 【小鳥合(わ)せ】
合わせ物の一。小鳥を持ち寄って,その鳴き声や羽色などの優劣を競い合う遊び。

小鳥合わせ

ことりあわせ [4] 【小鳥合(わ)せ】
合わせ物の一。小鳥を持ち寄って,その鳴き声や羽色などの優劣を競い合う遊び。

小鳥屋

ことりや [0] 【小鳥屋】
小鳥を売る店。また,その人。

小鳥網

ことりあみ [3] 【小鳥網】
秋に大群をなして渡ってくる小鳥を捕らえるのに用いる網。霞網(カスミアミ)など。[季]秋。《―声なくかゝる一羽かな/鈴鹿野風呂》

小鴨

こがも [0] 【小鴨】
カモ目カモ科の水鳥。全長38センチメートルほどで,カモ類では最も小形。雄は頭部が栗色で,背面は灰色,翼は黒褐色で鮮緑色の帯がある。雌は全体が褐色。日本には冬鳥として渡来。北海道・上高地などで繁殖するものもある。肉は美味。たかぶ。たかべ。

小鷹

こたか [0][1] 【小鷹】
(1)ハイタカ・ハヤブサなど比較的小形のタカ。
(2)「小鷹狩り」の略。

小鷹狩

こたかがり [0][2] 【小鷹狩(り)】
小鷹を使って秋に行う狩り。ウズラ・スズメ・ヒバリなどの小鳥を捕らえる。初鳥(ハツト)狩り。
⇔大鷹狩り

小鷹狩り

こたかがり [0][2] 【小鷹狩(り)】
小鷹を使って秋に行う狩り。ウズラ・スズメ・ヒバリなどの小鳥を捕らえる。初鳥(ハツト)狩り。
⇔大鷹狩り

小鷺

こさぎ [0] 【小鷺】
コウノトリ目サギ科の鳥。全長約60センチメートルで,白サギ類では小形。全身白色,くちばしは黒,後頭部に数本の長い飾り羽がある。足は黒色で長く,指は黄色。水辺にすみ,カエル・魚などを捕食する。本州以南で繁殖し,一部は南に渡って越冬する。

小鹿野

おがの ヲガノ 【小鹿野】
埼玉県西部,秩父郡の町。中心街は近世からの市場町。飯田八幡神社の鉄砲まつりは有名。

小麦

こむぎ【小麦】
wheat;→英和
<英> corn.→英和
〜色の light-brown;sun-tanned.‖小麦粉 (wheat) flour.

小麦

こむぎ [0][2] 【小麦】
イネ科の一年草。秋まき,または春まきとする。西アジア原産と推定され,重要な穀物として古くから栽培。多くの品種がある。茎は高さ約80センチメートル。葉は広線形。花穂は晩春に出て,小穂を中軸上に交互につける。芒(ノギ)は細くて柔らかい。芒のない品種もある。オオムギに比べ,生育期間は長いが不良環境に耐える。種子は主に小麦粉とし,種々の食品に加工するほか,味噌・醤油・飼料とする。茎は麦わら細工・敷きわらなどに利用。

小麦粉

こむぎこ [0][3] 【小麦粉】
小麦の種子をひいた粉。グルテンの量によって強力(キヨウリキ)粉・薄力(ハクリキ)粉に分けられる。うどん・麩(フ)・パン・菓子などに加工する。メリケン粉。

小麦色

こむぎいろ [0] 【小麦色】
小麦の実のような,つやのある薄茶色。健康な日焼けした肌の色の形容に用いる。「―の肌」

小鼓

こつづみ [2] 【小鼓】
能楽や長唄・歌舞伎の囃子の打楽器。左手で緒を握り右肩へのせ右手で打つ。弟鼓(オトツヅミ)。小胴(コドウ)。
⇔大鼓(オオツヅミ)
小鼓[図]

小鼓

しょうこ セウ― [1] 【小鼓】
小さいつづみ。こつづみ。

小鼓方

こつづみかた [0] 【小鼓方】
能楽で,小鼓を専門とする囃子方。幸(コウ)・幸清・大倉・観世の四流がある。

小鼠

こねずみ [2] 【小鼠・子鼠】
(1)小さい鼠。
(2)鼠の子。

小鼻

こばな【小鼻】
the wings of the nose.→英和

小鼻

こばな [0][1] 【小鼻】
鼻の先の左右の膨らんだ部分。鼻翼。

すない 【少】 (接頭)
〔「すなき」の転〕
官職名に付いて,同じ官で位の低いほうをいう。
⇔おおい(大)
「―おおともい」「―すけ」

少々

しょうしょう【少々】
〔形〕a little;→英和
a few;→英和
〔副〕a little;slightly;rather.→英和

少し

すこし【少し】
(1)[数]a few;→英和
a small number <of> .
(2)[量]a little;→英和
a small quantity <of> .
(3)[程度]slightly;a little;somewhat.→英和
(4)[時間]a moment;→英和
a little while.(5)[距離]a little way.〜の a few[little];some.→英和
もう〜 a few[little]more.〜ずつ little by little;by degrees;gradually.〜前に a little while ago.〜たつと in a short time;in a little while.〜離れて a little way off.もう〜で nearly;→英和
almost.→英和

少し

すこし [2] 【少し】 (副)
程度がはなはだしくなく,また数量などが多くないさま。わずか。いくらか。ちょっと。「水はまだ―ある」「昨日より―寒い」「もう―右だ」「―はできる」「―のしんぼう」
〔「すこ」は「すくない」の「すく」と同源。「し」は「しばし」「ただし」の「し」と同じ〕
→すこしき
→すこしく

少しき

すこしき 【少しき】
〔「すこし」と同源〕
■一■ (名)
数量・程度が小であること。ちょっと。わずか。副詞的にも用いる。わずかに。「大きなる利を得んがために―の利を受けず/徒然 85」「顕密の法を習ふに,―愚かなる事なし/今昔 11」
■二■ (形動ナリ)
(1)わずかなさま。少ないさま。「奉加―なり,誰か助成せざらん/平家 5」
(2)小さいさま。「心大きなれば即ち大きなり,心―なれば即ち―なり/今昔 6」

少しく

すこしく [2][3] 【少しく】 (副)
わずかに。すこし。いささか。「―所信を述べる」「―身分高き人は自宅に湯殿を設くる/福翁百話(諭吉)」
〔「すこし」「すこしき」を形容詞のように考え,その連用形として,後世,類推的に作られた語〕

少ししか

すこししか 【少ししか】 (連語)
(下に打ち消しの語を伴って)数量が少ない,また程度がはなはだしくないさま。わずかしか。ちょっとしか。「残りは―ありません」

少しも

すこしも【少しも】
<not> …in the least;→英和
<not> …at all.〜構わない do not care a fig[bit].→英和
〜知らない know nothing <about it> .〜役に立たぬ be of no use at all.

少しも

すこしも [2][0] 【少しも】 (副)
(1)(打ち消しの語を伴って)ちっとも。全然。「あんなに努力したのに―成果が上がらない」
(2)わずかでも。すこしでも。「―かたちよしと聞きては,見まほしうする人どもなりければ/竹取」

少な

すくな 【少な】
〔形容詞「少ない」の語幹。「ずくな」とも〕
名詞の下に付いて,そのものが少ない意の複合語(多くは形容動詞)をつくる。「人―」「言葉―に語る」

少ない

すけな・い 【少ない】 (形)
〔近世江戸語〕
「すくない」の転。「不埒者の―・いにはこまる/黄表紙・心学早染草」

少ない

すくない【少ない】
few (数);→英和
little (量);→英和
limited <space> ;→英和
rare;→英和
scanty.→英和
少なからず not a little[few].少なくとも at least.少なくする lessen;→英和
reduce.→英和
少なくなる decrease;→英和
dwindle.→英和

少ない

すくな・い [3] 【少ない・尠い・寡い】 (形)[文]ク すくな・し
数や量が小さい。すこしである。わずかである。とぼしい。
⇔多い
「思ったより報酬が―・い」「ありがたみが―・い」「この案の方が抵抗が―・い」「音の―・き道に逢はぬかも/万葉 3875」
→少なくも
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

少なからず

すくなからず [4][5] 【少なからず】 (副)
(1)少なくない程度に。かなりの程度に。大いに。「―立腹の様子だ」
(2)しばしば。「うわさを―耳にした」

少なくとも

すくなくとも [3] 【少なくとも】 (副)
(1)どんなに少ない場合でも。うちわにみても。少なくも。「費用は―一億円かかる」「―千人はいる」
(2)せめて。どんな場合でも。「―規則だけは守れ」「―これだけは確かだ」

少なくない

すくなく∘ない 【少なくない】 (連語)
少なくはない。どちらかというと多い。かなりある。「反対する人が―∘ない」

少なくも

すくなくも [3] 【少なくも】 (副)
(1)「すくなくとも{(1)}」に同じ。「―100メートルはある」
(2)(下に打ち消しや反語を伴って)いくら少なく見ても…ではない。「旅といへば言にそ易き―妹に恋ひつつすべなけなくに/万葉 3743」

少なし

すくな・し 【少なし】 (形ク)
⇒すくない

少なめ

すくなめ [0] 【少なめ】 (名・形動)
すこし少ないくらいの分量である・こと(さま)。
⇔多め
「―に見積もる」

少丁

しょうてい セウ― 【少丁】
大宝令制で,一七歳から二〇歳までの男子。調・庸(ヨウ)・徭役(ヨウエキ)の負担は正丁(セイテイ)の四分の一。養老令制では中男(チユウナン)という。

少丁

しょうちょう セウチヤウ 【少丁】
⇒しょうてい(少丁)

少人数

しょうにんずう セウ― [3] 【少人数】
少ない人数。小(コ)人数。しょうにんず。
⇔多(タ)人数

少佐

しょうさ【少佐】
[陸軍] <米・英> a major;→英和
[海軍] <米・英> a lieutenant commander;[空軍] <米> a major; <英> a squadron leader.

少佐

しょうさ セウ― [0] 【少佐】
軍隊の階級で,佐官の最下位。大尉の上,中佐の下。

少典

しょうてん セウ― 【少典】
律令制で大宰府(ダザイフ)の主典(サカン)。

少内記

しょうないき セウ― [3] 【少内記】
律令制で,中務(ナカツカサ)省に属した職員。大内記・中内記の次位。詔勅・宣命の作成や位記を書く仕事にあたる。

少分

しょうぶん セウ― 【小分・少分】
(1)小さくわけること。また,わずかな部分。小部分。「われに―を分け給ふべし/今昔 1」
(2)とるにたりないこと。卑しい身分。また,その者。「―なる人と見ますれば/仮名草子・難波鉦」

少初位

しょうしょい セウシヨヰ [3] 【少初位】
律令制で,位階の一。初位の下位のもの。

少史

しょうし セウ― [1] 【少史】
律令制で,神祇(ジンギ)官・太政(ダイジヨウ)官の史(サカン)のうち,下位のもの。明治初年にもこの職が置かれた。

少名彦薬根

すくなびこのくすね [3] 【少彦薬根・少名彦薬根】
〔「すくなひこのくすね」とも〕
セッコクの古名。

少国民

しょうこくみん セウ― [3][4] 【少国民】
小学生程度の,年少の国民。
〔主に,第二次大戦中に用いられた語〕

少壮

しょうそう セウサウ [0] 【少壮】
若くて元気のよいこと。また,その年頃。「―の学者」「―気鋭」

少壮の

しょうそう【少壮の】
young;→英和
youthful.→英和
少壮気鋭の young and spirited.

少外記

しょうげき セウ― [3] 【少外記】
律令制で,太政官の官名。大外記の下にあって,内記の作った詔書の訂正,太政官の奏文の作成,諸儀式の執行などにあたった。

少女

しょうじょ【少女】
a (young) girl.〜のような girlish.→英和
‖少女歌劇 a girls' opera.少女時代 one's girlhood.

少女

しょうじょ セウヂヨ [1] 【少女】
(1)年若い女の子。普通,七,八歳から一五,六歳くらいまで。おとめ。
→少年
(2)律令制の年齢区分で,一七歳以上二〇歳以下の女子の称。

少女

おとめ ヲト― [2] 【乙女・少女】
〔若返る意の「をつ」と同源かといわれる。「をとこ」に対する〕
(1)年の若い女。むすめ。しょうじょ。「うら若き―」「―のはじらい」
(2)未婚の女。きむすめ。処女。「―壮士(オトコ)の行き集ひかがふ嬥歌(カガイ)に/万葉 1759」
(3)源氏物語の巻名。第二一帖。

少女さび

おとめさび ヲト― 【少女さび】
少女らしい優しい振る舞いをすること。
⇔男さび
「娘子(オトメ)らが―すと/万葉 804」

少女子

おとめご ヲト― [3] 【乙女子・少女子】
少女。おみなご。

少女歌劇

しょうじょかげき セウヂヨ― [4] 【少女歌劇】
女性だけによって演じられる音楽劇。1912年(明治45)の白木屋呉服店の少女歌劇公演を最初とし,以後宝塚少女歌劇・松竹少女歌劇などが起こり,一世を風靡(フウビ)した。

少女等に

おとめらに ヲト― 【少女等に】 (枕詞)
おとめらに会う,行き会うの意から,「あふ」「ゆきあふ」にかかる。「―逢坂山に手向草/万葉 3237」「―行きあひの早稲を刈る時に/万葉 2117」

少女趣味

しょうじょしゅみ セウヂヨ― [4] 【少女趣味】
(1)少女に共通した好み。夢幻的で甘美な情緒を好む傾向。
(2)成人した女性よりも少女を好む傾向。

少妹

しょうまい セウ― 【小妹・少妹】
■一■ (名)
(1) [0]
小さい妹。年下の女のきょうだい。
(2) [1]
自分の妹をへりくだっていう語。
■二■ [1] (代)
一人称。若い女性が手紙などで,自分のことをへりくだっていう語。

少婦

しょうふ セウ― [1] 【少婦・小婦】
(1)年わかい女。また,若い嫁。
(2)めかけ。そばめ。《小婦》「後に―にとつぎて,夫はなはだ愛念する間に/今昔 2」

少子

しょうし セウ― [1] 【少子】
生んだ子供の数が少ないこと。

少子化

しょうしか セウ―クワ [0] 【少子化】
子供の数が減少すること。総人口に占める子供の人口の割合が低下すること。あるいは,合計特殊出生率が低下し,各世帯の子供の数が減少すること。

少子部蜾蠃

ちいさこべのすがる チヒサコベ― 【少子部蜾蠃】
雄略天皇に近侍したと伝えられる人物。小子部栖軽とも記す。少子部連(ムラジ)の祖先。雄略天皇が養蚕振興のため,蚕(コ)を集めるよう命じたところ,意味を取り違えて嬰児を集めてしまい,その養育を命ぜられ,少子部連の姓を賜ったという説話(「日本書紀」「新撰姓氏録」)や,雷を捕らえたという説話(「日本書紀」「日本霊異記」)で知られる。

少安

しょうあん セウ― [0] 【小安・少安】
(1)少し安心なこと。
(2)わずかなことに満足すること。「―に安んずる勿(ナカ)れ/学問ノススメ(諭吉)」

少宮司

しょうぐうじ セウ― [3] 【少宮司】
(1)1871年(明治4),伊勢神宮,および官国幣大社で,大宮司の下に置かれた神職。87年以後伊勢神宮以外では廃止。
(2)中古,伊勢神宮に置かれた職員。大宮司を補佐する。

少将

しょうしょう セウシヤウ [1] 【少将】
(1)軍隊の階級で将官の最下位。大佐(准将)の上,中将の下。
(2)近衛(コノエ)府の次官。中将の次位。左右各二人(平安末期以後は各四人)。正五位下相当。

少将

しょうしょう【少将】
[陸軍] <米・英> a major general;[海軍] <米・英> a rear admiral;[空軍] <米> a major general; <英> an air vice-marshal.

少尉

しょうい【少尉】
[陸軍] <米・英> a second lieutenant;[海軍] <米> an ensign;→英和
<英> an acting sublieutenant;[空軍] <米> a second lieutenant; <英> a pilot officer.

少尉

しょうい セウヰ [1] 【少尉】
軍隊の階級で,尉官の最下位。中尉の下,准尉(兵曹長)の上。

少少

しょうしょう セウセウ [1] 【少少・小小】
(1)数量・程度がわずかであること。副詞的にも用いる。すこし。わずか。「―ならあります」「―の塩を入れる」「―お待ちください」
(2)たいしたことではないこと。普通。なみなみ。「―のことならがまんする」「―の努力ではだめだ」

少工

しょうこう セウ― 【少工・小工】
⇒しょうく(少工)

少工

しょうく セウ― [1] 【少工・小工】
〔「く」は呉音〕
奈良・平安時代,木工(モク)寮・修理職(シユリシキ)・大宰府の職員。大工の下にあり,建物の修理・営作をつかさどった技術者。

少年

しょうねん【少年】
a boy.→英和
〜時代に in one's boyhood.‖少年院 <米> a reformatory;a reform school; <英> a community home.少年審判所 a juvenile court.

少年

しょうねん セウ― [0] 【少年】
(1)年の若い男子。普通,七,八歳から,一五,六歳ぐらいまで。少年法では二〇歳未満,児童福祉法では,小学校就学から満一八歳までの男子と女子。
(2)年が若いこと。幼いこと。「其の中に―の女を見て/十訓 7」

少年保護事件

しょうねんほごじけん セウ― [7] 【少年保護事件】
家庭裁判所の少年審判手続きにより処理される非行少年の事件。審判不開始・保護処分・検察官送致などにより事件は終結する。

少年保護司

しょうねんほごし セウ― [6] 【少年保護司】
旧少年法における少年審判所の職員で,少年の保護・観察にあたるとともに調査報告を提出するなど審判に関与したもの。現在の家庭裁判所調査官にあたる。

少年倶楽部

しょうねんくらぶ セウネンクラブ 【少年倶楽部】
少年月刊総合雑誌。1914年(大正3)大日本雄弁会講談社発行。62年(昭和37)終刊。「面白くて為になる」という編集方針で,大衆文学作家による連載小説が評判となった。

少年刑務所

しょうねんけいむしょ セウ― [7] 【少年刑務所】
刑事裁判を受け,実刑の言い渡しを受けた少年を収容する施設。現在は二六歳未満の青年受刑者も収容している。

少年団

しょうねんだん セウ― [3] 【少年団】
集団的活動を通じて少年の自主的な精神の形成や身体の訓練を行うことを目的とする団体。ボーイ-スカウトなど。

少年審判所

しょうねんしんぱんじょ セウ― [0] 【少年審判所】
旧少年法で,少年の保護処分をつかさどっていた行政機関。戦後廃止され,現在は家庭裁判所少年審判部がその機能を担っている。

少年期

しょうねんき セウ― [3] 【少年期】
少年の時期。一般に児童期の後半をいい,女子も含めて用いる。

少年法

しょうねんほう セウ―ハフ 【少年法】
少年の健全な育成のために,非行のある少年の性格矯正および環境調整に関する保護処分と,少年の福祉を害する成人の刑事事件に対する特別措置について定めた法律。旧少年法を全面改訂して1948年(昭和23)制定。

少年犯罪

しょうねんはんざい セウ― [5] 【少年犯罪】
二〇歳未満の者の犯した犯罪。少年法により,成人とは異なった取り扱いを受ける。

少年自然の家

しょうねんしぜんのいえ セウ―イヘ [10] 【少年自然の家】
主として在学少年の健全育成を目的として,1970年(昭和45)より文部省の補助を受けて全国に広まった社会教育施設。

少年航空兵

しょうねんこうくうへい セウ―カウクウ― [7] 【少年航空兵】
旧陸海軍で志願によって採用した,徴兵年齢に達していない航空兵。海軍は1930年(昭和5),陸軍は34年に創設。

少年鑑別所

しょうねんかんべつしょ セウ― [0][9] 【少年鑑別所】
家庭裁判所から観護措置として送致された少年を収容するとともに,少年に対する調査・審判や保護処分の執行に資するため,医学・心理学・教育学・社会学などの専門的知識に基づき,少年の資質の鑑別を行う施設。

少年院

しょうねんいん セウ―ヰン [3] 【少年院】
家庭裁判所から保護処分として送致された者を収容し,矯正教育を授ける国立の施設。初等・中等・特別・医療少年院の四種がある。

少弐

しょうに セウニ 【少弐】
姓氏の一。武藤資頼が源頼朝に臣従,鎮西奉行となり,大宰少弐も兼ねて以降,姓となる。

少弐

しょうに セウ― [1] 【少弐】
律令制で,大宰府(ダザイフ)の次官(スケ)。大弐(ダイニ)の次位。

少弐頼尚

しょうによりひさ セウニ― 【少弐頼尚】
(1294-1371) 南北朝時代の武将。1333年,父貞経とともに九州探題北条英時を討つ。足利尊氏の反乱に呼応,菊池武敏を破る。一時南朝に与(クミ)したが,北朝軍に転じ九州北朝方として活躍。

少弟

しょうてい セウ― 【小弟・少弟】
■一■ [0] (名)
年のいかない弟。また,自分の弟を謙遜していう語。
■二■ [1][0] (代)
一人称。自分のことをへりくだっていう語。手紙などで用いる。「―けふより出雲に下り/読本・雨月(菊花の約)」

少彦名神

すくなびこなのかみ 【少彦名神】
日本神話の神。日本書紀では高皇産霊神(タカミムスヒノカミ)の子。古事記では神産巣日神(カミムスヒノカミ)の子。体が小さく,穀霊的性格が強い。大国主神と国土経営に当たり,のちに常世国(トコヨノクニ)に去った。大国主神とともに医業・温泉・酒造の神として信仰される。少名毘古那神。

少彦薬根

すくなびこのくすね [3] 【少彦薬根・少名彦薬根】
〔「すくなひこのくすね」とも〕
セッコクの古名。

少恩

しょうおん セウ― [0] 【小恩・少恩】
少しばかりの恩恵。

少憩

しょうけい セウ― [0] 【小憩・少憩】 (名)スル
ちょっと休むこと。小休み。小休止。「頂上で―する」

少数

しょうすう【少数】
a minority;→英和
a few.→英和
‖少数意見 the opinion of the minority.少数党(民族) a minority party (race).

少数

しょうすう セウ― [3] 【少数】
数が少ないこと。
⇔多数
「―意見」

少数代表制

しょうすうだいひょうせい セウ―ダイヘウ― [3] 【少数代表制】
少数派からも代表者が選出される可能性を保障する選挙制度。投票において定数より少ない候補者を連記させるなどの方法による。

少数党

しょうすうとう セウ―タウ [0] 【少数党】
議会で,議席の少ない政党。また,少数の人々で組織されている党。

少数株主権

しょうすうかぶぬしけん セウ― [8] 【少数株主権】
一人または数人が合して一定割合の株式を保有することを要件として認められる株主権。大株主の専横を排し,会社の公正な利益を図るために,特に少数株主に認められている。株主総会招集請求権・会計帳簿閲覧権など。

少数民族

しょうすうみんぞく セウ― [5] 【少数民族】
複数の民族から構成される国家において,支配的勢力をもつ民族に対して,相対的に人口が少なく,言語・文化などを異にし,多くの場合,社会の中で従属的な立場におかれている民族。

少数派

しょうすうは セウ― [0] 【少数派】
そのもとに結集したり,支持したりする者の少ない党派・流派。
⇔多数派

少数精鋭

しょうすうせいえい セウ― [3][0] 【少数精鋭】
少ない人数ではあるが,よりすぐられていて,寄せ集めの大人数より,手ごわいこと。「―主義」

少敵

しょうてき セウ― [0] 【小敵・少敵】
(1)小人数の敵。
(2)弱い敵。
⇔大敵(タイテキ)

少昊

しょうこう セウカウ 【少皥・少昊】
中国の伝説上の帝王の名。黄帝の子。即位の時,鳳凰(ホウオウ)が現れたという。秋をつかさどる神。金天氏。

少時

しょうじ セウ― [1] 【少時・小時】
(1)幼い時。幼時。「―より学に親しむ」
(2)しばらくの間。暫時(ザンジ)。「―の猶予」

少林寺

しょうりんじ セウリン― 【少林寺】
中国,河南省登封県にある寺。496年創建。禅宗の祖,達磨(ダルマ)大師が,九年壁に面して座禅して悟りを開いた所という。シャオリン-スー。

少林寺拳法

しょうりんじけんぽう セウリン―パフ [6] 【少林寺拳法】
格技の一。禅門において座禅とともに行(ギヨウ)として行われ,健康増進・精神修養・護身練胆を目的とする。519年インド僧菩提達磨(ダルマ)により中国の嵩山(スウザン)少林寺に伝えられた。日本へは1946年岡山県出身の宗道臣によって伝えられ,香川県にある金剛禅総本山少林寺で日本正統少林寺拳法の名で継承。

少林忌

しょうりんき セウリン― [3] 【少林忌】
「達磨忌(ダルマキ)」に同じ。

少欲

しょうよく セウ― [0] 【小欲・少欲】
わずかの欲。小さな欲望。
⇔大欲
「―知足」

少水

しょうすい セウ― [0] 【小水・少水】
(1)小便。尿。《小水》「―を検査する」
(2)少しばかりの水。

少産

しょうさん セウ― [0] 【少産】
子供を少ししかうまないこと。

少産少死

しょうさんしょうし セウ―セウ― [5] 【少産少死】
国の人口について,出産数も乳児死亡数も少ないこと。

少皥

しょうこう セウカウ 【少皥・少昊】
中国の伝説上の帝王の名。黄帝の子。即位の時,鳳凰(ホウオウ)が現れたという。秋をつかさどる神。金天氏。

少禄

しょうろく セウ― [0] 【小禄・少禄】
少しの禄。微禄。
⇔大禄

少童

しょうどう セウ― [0] 【小童・少童】
(1)幼い子供。年少の男の子。
(2)召し使いの少年。

少糖類

しょうとうるい セウタウ― [3] 【少糖類】
糖類のうち,構成単糖類の分子数が二個ないし一〇個ぐらいのものの総称。二糖類のショ糖や麦芽糖など。オリゴ糖類。寡糖類。

少納言

すないものもうし 【少納言】
⇒しょうなごん(少納言)

少納言

しょうなごん セウ― [3] 【少納言】
律令制で,太政(ダイジヨウ)官の判官(ジヨウ)。外記(ゲキ)を率いて小事の奏宣,内印・外印の管理などにあたった。定員三名で侍従職を兼ねる要職だったが,蔵人所(クロウドドコロ)の設置により閑職となった。すないものもうし。すないものもうすつかさ。

少納言局

しょうなごんきょく セウ― [4] 【少納言局】
律令制で,太政(ダイジヨウ)官に属する三局の一。少納言以下が出仕し,詔勅・宣旨などの清書のほか,諸儀式・除目(ジモク)・叙位などをつかさどった。外記局。

少老

しょうろう セウラウ [0] 【少老】
若年寄(ワカドシヨリ)の異名。

少考

しょうこう セウカウ [0] 【少考】 (名)スル
少し考えること。また,自分の考えをへりくだっていう語。

少者

しょうしゃ セウ― [1] 【少者】
年の若い人。

少輔

しょう セウ [1] 【少輔】
(1)律令制で,八省の次官。大輔(タイフ)に次ぐ官。すないすけ。しょうふ。しょうゆう。
(2)1869年(明治2)以降,各省と神祇官に置かれた職員の一。大輔とともに卿を補佐した勅任官。内閣制度創設に伴い廃止。

少輔

すないすけ 【少輔】
⇒しょう(少輔)

少輔

しょうゆう セウイウ 【少輔】
⇒しょう(少輔)

少進

しょうしん セウ― [1] 【少進】
〔「しょうじん」とも〕
律令制の官職で判官(ジヨウ)の一。大膳職(ダイゼンシキ)・修理(シユリ)職・京職・中宮職・春宮坊で,大進の次に位する。従六位下相当。

少量

しょうりょう セウリヤウ [3][0] 【少量・小量】 (名・形動)[文]ナリ
(1)分量が少ないこと。わずかな数量。
⇔多量
⇔大量
「―の塩を加える」
(2)度量の狭い・こと(さま)。狭量。「―なる人物」

少量

しょうりょう【少量】
a little;→英和
a small quantity <of> .

少閑

しょうかん セウ― [0] 【少閑・小閑】
わずかな暇(ヒマ)。「―を得る」

少雨

しょうう セウ― [1] 【少雨】
雨量が少ないこと。

少頃

しょうけい セウ― [0] 【少頃】
ちょっとの間。しばらく。「―にして沸々と熱し/麒麟(潤一郎)」

少領

しょうりょう セウリヤウ [0] 【少領】
(1)わずかな領地。
(2)律令制で,郡司の次官。すけのみやつこ。

少領

すけのみやつこ 【少領】
⇒しょうりょう(少領)

少額

しょうがく セウ― 【少額】
少しの金額。わずかの金。
⇔多額

少額

しょうがく【少額(の金)】
a small sum[amount](of money).

少食

しょうしょく セウ― [0] 【小食・少食】 (名・形動)[文]ナリ
食べる食事の量が少ない・こと(さま)。こしょく。しょうじき。
⇔大食
「―な人」「近頃―になった」

少食だ

しょうしょく【少食だ】
do not eat much.少食家 a small[light]eater.

尖み

こすみ [0] 【尖み】
囲碁で,こすむこと。
→こすむ

尖む

こす・む [2][0] 【尖む】 (動マ五[四])
囲碁で,自分の石から一路だけ斜めの点に打つ。

尖らかす

とがらか・す [4] 【尖らかす】 (動サ五[四])
「尖らす」に同じ。とんがらかす。「口を―・す」

尖らかす

とんがらか・す [5] 【尖らかす】 (動サ五)
〔「とがらかす」の転〕
「とがらす」に同じ。「口を―・して言う」

尖らかる

とんがらか・る [0][5] 【尖らかる】 (動ラ五[四])
とがる。とんがる。

尖らす

とがらす【尖らす】
sharpen <a pencil> ;→英和
point;→英和
pout <one's mouth> (口を);→英和
get nervous (神経を);raise one's voice (声を).

尖らす

とがら・す [3] 【尖らす】 (動サ五[四])
(1)先を細く鋭くする。とがらかす。とがらせる。「鉛筆の先を―・す」
(2)感じやすくする。過敏にする。「神経を―・す」
[慣用] 口を―

尖り

とがり [3] 【尖り】
とがること。また,とがった先。「肩の―」

尖り

とんがり [0] 【尖り】
とんがっていること。また,その物。

尖り

とがり【尖り】
a point;→英和
a tip.→英和
尖り鼻 a hawk nose.

尖りアーチ

とがりアーチ [4] 【尖り―】
⇒尖頭(セントウ)アーチ

尖り声

とがりごえ [4] 【尖り声】
かん高くとげとげしい声。

尖り帽子

とんがりぼうし [5] 【尖り帽子】
頭頂部がとがっている帽子。

尖り矢

とがりや [3] 【尖り矢】
鏃(ヤジリ)の一種で,先が鋭く尖ったもの。また,それをつけた矢。四つ立ての矢羽につける。

尖り顔

とがりがお [0] 【尖り顔】
口をとがらせて怒ったときの顔。

尖る

とんが・る [3] 【尖る】 (動ラ五[四])
〔「とがる」の転〕
「とがる」を俗にいう語。「先の―・った鉛筆」「―・った口」

尖る

とがる【尖る】
be pointed[sharp](先が);→英和
be angry (怒る);become harsh (声が).尖った pointed;peaked;→英和
sharp.→英和

尖る

とが・る [2] 【尖る】 (動ラ五[四])
(1)先が細く鋭くなる。とんがる。「―・った鉛筆」「口が―・る」
(2)感じやすくなる。過敏(カビン)になる。「神経が―・る」
(3)声や表情が怒りで強く鋭くなる。とんがる。「声が―・る」

尖兵

せんぺい [1] 【尖兵・先兵】
(1)軍隊の移動の際,敵軍に近い所で警戒・探索などにあたる兵隊。
(2)他に先がけて,また,先頭に立って物事をする人。「貿易立国の―となる」

尖塔

せんとう [0] 【尖塔】
細長く先がとがった形の屋根をもつ建物。ゴシック建築の教会などに多く見られる。

尖塔

せんとう【尖塔】
a steeple;→英和
a spire (steeple の先端).→英和

尖峰

せんぽう [0] 【尖峰】
とがった峰。

尖底土器

せんていどき [5] 【尖底土器】
底部が円錐形にとがっている土器。煮沸用で,縄文早期の土器に多い原始的な器種。

尖形

せんけい [0] 【尖形】
先のとがった形。

尖晶石

せんしょうせき センシヤウ― [3] 【尖晶石】
マグネシウムとアルミニウムの酸化物からなる鉱物。立方晶系。無色のもののほか,赤・青・緑・黄・褐・黒などの色のものがある。ガラス光沢がある。美麗なものは宝石となる。スピネル。

尖石遺跡

とがりいしいせき 【尖石遺跡】
長野県茅野(チノ)市にある遺跡。八ヶ岳西麓における縄文中期の竪穴住居の集落跡。

尖端

せんたん [0] 【先端・尖端】
(1)物の突き出て,とがったはし。
⇔後端
「錐の―で突く」「岬の―を回る」
(2)時代や流行の先頭。「時代の―を行く」「―技術」

尖足

せんそく [0][1] 【尖足】
足首の関節が直角より大きくなって伸びきり,足先が足の裏の方に屈曲してしまった状態。

尖鋭

せんえい [0] 【先鋭・尖鋭】 (名・形動)[文]ナリ
物の先がとがって,するどいこと。転じて,思想・行動が急進的なこと。また,そのさま。「―な理論」

尖閣諸島

せんかくしょとう 【尖閣諸島】
沖縄県八重山諸島の北方にある小島群。石垣市に所属。魚釣(ウオツリ)島を主島として,全島が無人島。付近の大陸棚には油田の存在が推定されている。中国も領有権を主張している。

尖頂

せんちょう [0] 【尖頂】
とがった頂。とがった山頂。

尖頭

せんとう [0] 【尖頭】
(1)とがった頭。
(2)とがった先。尖端。

尖頭アーチ

せんとうアーチ [5] 【尖頭―】
〔pointed arch〕
二つの円弧を組み合わせて頂部をとがらせたアーチ。とがりアーチ。

尖頭器

せんとうき [3] 【尖頭器】
先のとがった尖頭部をもつ石器。後期旧石器時代のものを槍先形尖頭器,旧石器時代末〜縄文草創期のものを有舌尖頭器,縄文時代から弥生時代のものを石槍(セキソウ)ともよぶ。ポイント。

尖鼠

とがりねずみ [4] 【尖鼠】
(1)食虫目トガリネズミ科の哺乳(ホニユウ)類の総称。約二五〇種が含まれるが,ほとんどが小形で地味。とがった鼻づらをもち,多くはミミズや昆虫類を食べる。きわめて古い化石記録をもつ原始的な哺乳類。オーストラリアなど一部を除き世界的に分布。
(2){(1)}のうち,特に日本に生息するトガリネズミ属の哺乳類をさす。森林や耕地で普通にみられる。
尖鼠(2)[図]

なお ナホ [1] 【猶・尚】
■一■ (副)
(1)以前の状態が引き続いているさまを表す。
 (ア)相変わらず。いぜんとして。「今も―美しい」「今―語り継がれている」
 (イ)引き続いて。もとのとおり。「―いっそうのお引き立てを」「―しばし試みよ/源氏(桐壺)」
(2)以前の状態や他の同類のものと比べて程度が進んでいるさまを表す。
 (ア)ますます。よりいっそう。「手術して―悪くなった」「そのほうが―都合がいい」
 (イ)(好ましくないと思う気持ちを強調して)さらに。もっと。「うそをつくほうが―悪い」「げに畜類にも―おとれり/沙石(八・古活字本)」
(3)それにさらに付け加える余地があるさまを表す。まだ。「試験まで―一〇日ある」「憎んでも―余りある」
(4)前の語を受けて強調する意を表す。…でさえも。でも。「昼―暗い杉並木」
(5)(漢文訓読に由来する語法で,下に,「如し」を伴う)あたかも。ちょうど。「過ぎたるは―及ばざるが如し」「上古―かくのごとし,況や末代においてをや/平家 10」
(6)(当然のこととして)なんといっても。やはり。たしかに。「世の中に―いと心憂きものは人ににくまれんとこそあるべけれ/枕草子 267」
■二■ (接続)
ある事柄を述べたあとにほかのことを言い添えるときに用いる語。さらに申しますと。付け加えていれば。《尚》「取りあえず御報告まで。―詳細は追ってお知らせします」

尚し

なおし ナホ― 【猶し・尚し】 (副)
〔「し」は強意の助詞〕
(1)それでもやはり。「橘は花にも実にも見つれどもいや時じくに―見が欲し/万葉 4112」
(2)ますます。いっそう。「懐の内を放つそら―悲(カナシミ)の心たへがたし/今昔 9」
(3)あたかも。まるで。多く「なおし…の如し」の形で用いられる。「侍(サブライ)の言葉は綸言にも同じ。―汗の如しとて/義経記 8」

尚も

なおも ナホ― [1] 【尚も・猶も】 (副)
(1)その上まだ。それでもまだ。「雪は―降り続く」「―言い張る」
(2)さすがに。やはり。「いくさの陣へ笛持つ人はよもあらじ。上臈は―やさしかりけり/平家 9」

尚且つ

なおかつ ナホ― [1] 【猶且つ・尚且つ】 (副)
(1)やっぱりまだ。それでも。あいかわらず。「強力なてこ入れをして―好転しない」
(2)その上また。「美しく,―やさしい」

尚以て

なおもって ナホ― [1][3] 【尚以て・猶以て】 (副)
(1)なおさらいっそう。なおのこと。「そうしていただければ―有り難い」
(2)それでもやはり。「数通の起請文を書き進ずといへども,―御宥免(ユウメン)なし/平家 11」

尚侍

しょうじ シヤウ― [1] 【尚侍】
〔「しょうし」とも〕
(1)律令制で,内侍司(ナイシノツカサ)の長官(カミ)。ないしのかみ。
(2)明治・大正時代の宮中の最上位の女官。

尚侍

ないしのかみ 【尚侍】
内侍司の長官。初め従五位相当,のち従三位相当。しょうじ。

尚又

なおまた ナホ― [1] 【尚又】 (接続)
なお,そのほかに。さらに。「―,付け加えれば」

尚友

しょうゆう シヤウイウ [0] 【尚友】
書物を読んで昔の賢人を友とすること。

尚古

しょうこ シヤウ― [1] 【尚古】
古い時代の文化・社会・制度などを尊ぶこと。

尚古主義

しょうこしゅぎ シヤウ― [4] 【尚古主義】
昔の文物・思想・制度などを模範とし,これにならおうとする考え方。

尚寧

しょうねい シヤウ― 【尚寧】
(1564-1620) 琉球王国の国王。第二尚氏王統七代の王(在位 1589-1620)。1609年薩摩の侵入を受け,敗戦して奄美地方を失い,琉球は薩摩の従属国となった。遺言により,王家の墓(玉陵)でなく浦添(ウラソエ)に葬られた。

尚尚

なおなお ナホナホ [1] 【尚尚・猶猶】
〔「なお(尚)」を重ねて意味を強めた語〕
■一■ (副)
(1)ますます。いっそう。「―困った」「―勉学にはげめ」
(2)それでもやはり。「―とせちに宣へば/源氏(夕霧)」
■二■ (接続)
(手紙などで)付け加えて。なお。「大変に御馳走になり,―結構なおみやげまでいただき,誠にありがとうございました」

尚尚書

なおなおがき ナホナホ― [0] 【尚尚書】
手紙の本文のあとに書き添える文句。その冒頭に「尚々」と書くことが多いところからいう。追而書(オツテガキ)。追伸。二伸。

尚復

しょうふく シヤウ― [0] 【尚復】
平安以後,天皇や東宮の読書始めの式で,侍読(ジドク)が教授したところを復習した職。

尚早

しょうそう シヤウサウ [0] 【尚早】
それをするには時期が早すぎること。まだその時期でないこと。「時期―」

尚早の

しょうそう【尚早の】
premature;→英和
too early.時期〜である It is too early yet <to do> .

尚更

なおさら【尚更】
still more;→英和
all the more <for> .〜良い(悪い) all the better (worse) <for> .→英和

尚更

なおさら ナホ― [0] 【尚更】 (副)
ある事にさらに付け加わるさまを表す。一段と。ますます。「そんなことをしたら―悪くなる」「君も手伝ってくれれば―よい」「それなら―のこと早く出かけるべきだ」

尚書

しょうしょ シヤウ― [0] 【尚書】
〔古くは「じょうじょ」とも〕
(1)「書経」の別名。
(2)弁官(ベンカン)の唐名。

尚書き

なおがき ナホ― [0] 【尚書き】
主文のあとに続けて書く,「なお」で始まる内容補足のための文。

尚書省

しょうしょしょう シヤウ―シヤウ [3] 【尚書省】
(1)中国の官制。秦・漢では殿中の文書をつかさどる役であったが,後漢代に独立の官府として尚書台が置かれ,唐代に至り三省の一として中央官府の中心となり,政務の執行機関として六部を管轄した。
(2)太政(ダイジヨウ)官の唐名。

尚武

しょうぶ シヤウ― [1] 【尚武】
武道・軍事などを大切なものと考えること。「―の精神」「―の気風」

尚歯

しょうし シヤウ― [1] 【尚歯】
〔「歯」は年齢の意〕
老人を大切にすること。

尚歯会

しょうしかい シヤウ―クワイ [3] 【尚歯会】
(1)老人を尊び,長寿を祝う会。平安時代,中国の風習にならって行われた宴。七人の老人が会し,詩歌を作り,楽を奏して楽しんだ。
(2)江戸後期,飢饉の対策のために紀州藩儒遠藤勝助が主宰した会。のち,渡辺崋山・高野長英らが集い知識や情報を交換する会となる。1839年蛮社の獄で壊滅。

尚氏

しょうし シヤウ― 【尚氏】
琉球の王家。一五世紀初頭,第一尚氏尚巴志が本島を統一。一六世紀初頭,第二尚氏尚真が琉球諸島を統一。のち,中国皇帝の冊封(サクホウ)を受け,1609年には島津氏に服属,日清両属のまま明治に至った。

尚泰

しょうたい シヤウ― 【尚泰】
(1841-1901) 最後の琉球国王。1866年清国冊封使により琉球中山王に封ぜられ,維新後の72年琉球藩王,79年沖縄県設置により東京へ移住。

尚真

しょうしん シヤウ― 【尚真】
(1465-1526) 琉球王統第二尚氏三代目の王。1477年即位。在位49年。琉球に中央集権制を確立した。

尚絅大学

しょうけいだいがく シヤウケイ― 【尚絅大学】
私立大学の一。1975年(昭和50)設立。本部は熊本市。

尚舎局

しょうしゃきょく シヤウシヤ― [3] 【尚舎局】
主殿寮(トノモリヨウ)の唐名。

尚蔵

くらのかみ 【尚蔵】
蔵司(クラノツカサ)の長官。

尚薬

しょうやく シヤウ― 【尚薬】
律令制で,薬司の長官。くすりのかみ。

尠い

すくな・い [3] 【少ない・尠い・寡い】 (形)[文]ク すくな・し
数や量が小さい。すこしである。わずかである。とぼしい。
⇔多い
「思ったより報酬が―・い」「ありがたみが―・い」「この案の方が抵抗が―・い」「音の―・き道に逢はぬかも/万葉 3875」
→少なくも
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

尠少

せんしょう [0] 【鮮少・尠少】 (名・形動)[文]ナリ
非常に少ない・こと(さま)。「其今日に功あるや亦―ならず/明六雑誌 12」

だいのまげあし [1] 【尢】
漢字の繞(ニヨウ)の一。「尰」「尩」「尫」などの「尢」「�」「兀」の部分。あしなえなどの意を表す文字を作る。おうにょう。

ゆう イウ 【尤】 (形動ナリ)
非常にすぐれているさま。

尤も

もとも 【尤も・最も】
■一■ (形動ナリ)
「もっとも(尤){■一■}」に同じ。「御らんぜむに―なりけり/蜻蛉(下)」
■二■ (副)
なににもまして。最も。「此の事―歎くべし/今昔 4」

尤も

もっとも【尤も】
indeed[it is true](…but);→英和
[しかし]but;→英和
however.→英和
〜な reasonable;→英和
natural.→英和
〜らしい plausible;→英和
specious <logic> .→英和
御〜です You are right.

尤も

もっとも [3][1] 【尤も】
〔「もとも」の転〕
■一■ (形動)[文]ナリ
道理に合っているさま。当然であるさま。「―な意見」「怒るのも―だ」「―の事を言う」「ご無理ご―で聞き入れる」
■二■ (副)
(1)当然。なるほど。いかにも。「但し,歌道は風月延年の飾りなれば,―これを用ふべし/風姿花伝」
(2)(打ち消しの語を伴って)少しも。全然。決して。「ふつつり心残らねば―足も踏み込まじ/浄瑠璃・天の網島(上)」
→最も
■三■ (接続)
前の事柄を受けながらも,それに反することをつけ加えることを表す。そうはいうものの。ただし。「君の悪行をばらす。―僕の願いを聞けば別だ」

尤もらしい

もっともらし・い [6] 【尤もらしい】 (形)[文]シク もつともら・し
いかにも道理に合っているように見える。「―・いうそをつく」「―・く話す」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

尤も千万

もっともせんばん [3] 【尤も千万】
「尤も至極」に同じ。

尤も至極

もっともしごく [3] 【尤も至極】
全く道理にかなっていること。尤も千万。「怒るのも―なことだ」「―の話だ」

尤態

ゆうたい イウ― [0] 【尤態】
美しい姿。

尤物

ゆうぶつ イウ― [0] 【尤物】
(1)多くの中ですぐれたもの。逸物。逸品。
(2)すぐれて美しい女。美女。「敵手(アイテ)が―かなんかであれば/当世書生気質(逍遥)」

尤草紙

もっとものそうし 【尤草紙】
仮名草子。二巻。作者は烏丸光広とも斎藤徳元ともいうが未詳。1632年刊。「枕草子」の物尽くしをもじって,ながき物・みじかき物など八〇条について記したもの。

むく [1] 【尨】
毛がふさふさと生えていること。むく毛。

尨大

ぼうだい バウ― [0] 【厖大・尨大】 (形動)[文]ナリ
量や規模が大きいさま。「―な資料」「―な計画」
〔「膨大」は別語であるが,書き換え字として用いることもある〕
[派生] ――さ(名)

尨毛

むくげ【尨毛(のある)】
fluff(y).→英和
⇒尨犬.

尨毛

むくげ [0] 【尨毛・毳】
(1)(獣の)ふさふさと長く垂れ下がった毛。「―の犬」
(2)薄くやわらかい毛。にこげ。

尨然

ぼうぜん バウ― [0] 【厖然・尨然】 (ト|タル)[文]形動タリ
豊かで大きなさま。むっくりと大きなさま。「眼前―たる一大邦の在る有りて/三酔人経綸問答(兆民)」

尨犬

むくいぬ【尨犬】
a shaggy dog;a poodle.→英和

尨犬

ぼうけん バウ― [0] 【尨犬】
むく犬。

尨犬

むくいぬ [0] 【尨犬】
むく毛の犬。むく。

尩弱

おうじゃく ワウ― [0] 【尩弱・尫弱】
■一■ (名・形動タリ)
(1)よわいこと。ひよわな・こと(さま)。「―たる弓/平家 11」
(2)貧しい・こと(さま)。「―の官人/徒然 206」
■二■ (名・形動ナリ)
{■一■(1)}に同じ。「体躯―にして気力無き者なり/三酔人経綸問答(兆民)」

尫弱

おうじゃく ワウ― [0] 【尩弱・尫弱】
■一■ (名・形動タリ)
(1)よわいこと。ひよわな・こと(さま)。「―たる弓/平家 11」
(2)貧しい・こと(さま)。「―の官人/徒然 206」
■二■ (名・形動ナリ)
{■一■(1)}に同じ。「体躯―にして気力無き者なり/三酔人経綸問答(兆民)」

ぎょう ゲウ 【尭】
中国,古伝説上の聖王。暦を作り,治水に舜(シユン)を起用し,のち位を彼に譲った。舜とともに中国の理想的帝王とされ,尭舜と並び称される。唐尭。帝尭。陶唐氏。

尭孝

ぎょうこう ゲウカウ 【尭孝】
(1391-1455) 室町前期の僧・歌人。別号,常光院。尭尋の子。頓阿(トンア)の曾孫。法印・権大僧都。二条派の代表的歌人。飛鳥井雅世(アスカイマサヨ)とともに「新続古今和歌集」を撰進。著「尭孝法印日記」「桂明抄」,家集「尭孝法印集」

尭尭

ぎょうぎょう ゲウゲウ [0] 【尭尭】 (形動タリ)
山などの非常に高いさま。

尭舜

ぎょうしゅん ゲウ― 【尭舜】
中国,古代の伝説上の帝王,尭と舜。徳をもって天下を治めた理想的な帝王とされる。

尭風舜雨

ぎょうふうしゅんう ゲウフウ― [5] 【尭風舜雨】
中国古代の伝説上の二帝王,尭と舜の仁徳が広く行きわたることを風雨の恵みにたとえていう語。転じて,自然の恵みを受け,世の中が太平であること。舜日尭雨。

就いて

ついて 【就いて】 (連語)
〔動詞「就く」の連用形の音便の形に接続助詞「て」の付いたもの。「について」の形で,格助詞または接続助詞のように用いる〕
⇒について(連語)

就いては

ついては【就いては】
so;→英和
therefore;→英和
in this connection.

就いては

ついては [1] 【就いては】 (接続)
そういうわけで。それゆえ。「来月上京する予定です。―ぜひお目にかかりたく」

就き

つき 【就き】
〔動詞「つく(就)」の連用形〕
⇒につき(就)

就きましては

つきましては [3] 【就きましては】 (接続)
「ついては」を丁寧にいう語。それ故。そこで。「―皆様にも御賛同頂きたく」

就く

つ・く [1][2] 【就く】
■一■ (動カ五[四])
〔「付く」と同源〕
(1)ある位置に身を置く。
 (ア)(「即く」とも書く)天皇・国王が即位する。「帝位に―・く」
 (イ)職務上の役職に身を置く。就任する。「社長のポストに―・く」
(2)ある職業・仕事に従事する。「仕事に―・かないでぶらぶらしている」「堅い職業に―・く」
(3)(「床(トコ)につく」の形で)
 (ア)寝る。就寝する。「毎晩十時には床に―・く」
 (イ)病気などのために寝たきりになる。「去年,大けがをして以来,床に―・いている」
(4)(「巣につく」の形で)巣にこもる。「鳥が巣に―・く」
(5)ある行程に身を置く。長い旅などに出かける。出発する。おもむく。「任務を終え,帰途に―・く」「家路に―・く」
(6)あるものに沿う。「塀に―・いて左に曲がる」
(7)ある人に従って,教えを受ける。「先生に―・いてピアノを習う」「家庭教師に―・く」
(8)(「付く」とも書く)連用形やこれに助詞の付いた形で用いる。
 (ア)実際にそれにあたる。「ぜひ現物に―・いて見てほしい」
 (イ)(「につき」の形で)理由を述べる。「喪中(モチユウ)に―・き年末年始のご挨拶を失礼いたします」
 (ウ)説明の対象を示す。…に関して。「政治情勢に―・いて討論する」
 (エ)「その単位あたり」の意をあらわす。…に対して。「一個に―・き百円の利益」
[可能] つける
■二■ (動カ下二)
⇒つける

就ける

つ・ける [2] 【就ける】 (動カ下一)[文]カ下二 つ・く
〔「付ける」と同源〕
(1)人をある地位に置く。
 (ア)(「即ける」とも書く)国王の位に置く。即位させる。「王位に―・ける」
 (イ)人をある役職に置く。就任させる。「社長のポストに―・ける」
(2)ある人から教えを受けるためにその弟子とさせる。「一流のピアノの先生に―・ける」

就中

なかんずく [0][2] 【就中】 (副)
〔「中(ナカ)に就(ツ)く」の転。漢文訓読に由来する語〕
多くの物事の中でとりわけ。中でも。特に。「―晩年の作にその傾向が目立つ」

就中

なかんずく【就中】
especially;→英和
above all.

就任

しゅうにん【就任】
inauguration;assumption of office.〜する take up one's post;be installed;take office.‖就任挨拶(式) an inaugural address (ceremony).

就任

しゅうにん シウ― [0] 【就任】 (名)スル
ある地位や役職につくこと。
⇔退任
「社長に―する」

就労

しゅうろう シウラウ [0] 【就労】 (名)スル
仕事につくこと。仕事をしていること。「九時に―する」「―時間」

就園

しゅうえん シウヱン [0] 【就園】 (名)スル
幼稚園に入って教育を受けること。「―率」

就学

しゅうがく シウ― [0] 【就学】 (名)スル
教育を受けるために学校に入ること。また,在学していること。

就学する

しゅうがく【就学する】
enter[go to]school.〜させる put to school.‖就学児童 a school child.就学年齢 the school age.未就学児童 a preschooler.

就学免除

しゅうがくめんじょ シウ―ヂヨ [5] 【就学免除】
病弱・発育不完全などのやむを得ない事由のため,就学困難な児童について,その就学義務を免除すること。

就学児童

しゅうがくじどう シウ― [5] 【就学児童】
学齢に達して小学校に入る児童。

就学率

しゅうがくりつ シウ― [4] 【就学率】
学齢に達した児童の総数に対して,実際に就学している者の割合。

就学生

しゅうがくせい シウ― [4][3] 【就学生】
「出入国管理法及び難民認定法」の1990年(平成2)の改正で新設された「就学」の在留資格にあたる,大学・短大以外の日本語学校や専修・各種学校などの教育機関に学ぶ外国人学生。

就学義務

しゅうがくぎむ シウ― [5] 【就学義務】
保護者がその保護する子供に義務教育を受けさせる義務。

就実女子大学

しゅうじつじょしだいがく シウジツヂヨシ― 【就実女子大学】
私立大学の一。1904年(明治37)創立の岡山実科女学校を源とし,79年(昭和54)設立。本部は岡山市。

就寝

しゅうしん シウ― [0] 【就寝】 (名)スル
寝ること。寝床にはいって寝ること。「一〇時には―することにしている」

就寝する

しゅうしん【就寝する】
go to bed;retire.→英和
就寝中 while asleep[in bed].

就巣

しゅうそう シウサウ [0] 【就巣】 (名)スル
鳥が卵をかえすために巣について卵を抱くこと。

就巣性

しゅうそうせい シウサウ― [0] 【就巣性】
鳥の雛(ヒナ)が孵化後のある期間,親鳥に養われて巣内に留まる性質。

就床

しゅうしょう シウシヤウ [0] 【就床】 (名)スル
床につくこと。就寝。

就役

しゅうえき シウ― [0] 【就役】 (名)スル
(1)苦役(クエキ)や職務につくこと。
(2)新造の軍艦が任務につくこと。

就役する

しゅうえき【就役する】
be commissioned;go into commission.

就業

しゅうぎょう シウゲフ [0] 【就業】 (名)スル
(1)その日の業務につくこと。仕事をし始めること。「朝八時―にする」
(2)職業についていること。
⇔失業

就業する

しゅうぎょう【就業する】
start work;be at work (就業中).‖就業規則 office[shop]regulations.就業時間 working hours.

就業人口

しゅうぎょうじんこう シウゲフ― [5] 【就業人口】
職業に従事して,所得を得ている人口。休業している者を含める場合もある。

就業時間

しゅうぎょうじかん シウゲフ― [5] 【就業時間】
⇒労働時間(ロウドウジカン)

就業構造

しゅうぎょうこうぞう シウゲフ―ザウ [5] 【就業構造】
産業分類別あるいは職業分類別の就業者の構成。

就業規則

しゅうぎょうきそく シウゲフ― [5][6] 【就業規則】
事業所における労働者の労働条件や服務規律などを定めた規則。使用者が労働組合または労働者の代表の意見を聞いて作成する。労働基準法によって,常時一〇人以上の労働者を使う使用者はその作成と届け出を義務づけられている。

就眠

しゅうみん シウ― [0] 【就眠】 (名)スル
眠りにつくこと。眠っていること。「一〇時に―する」

就眠儀式

しゅうみんぎしき シウ― [5] 【就眠儀式】
強迫行為の一。一定の順序で一定の行為を繰り返さないと就眠できないこと。

就眠薬

しゅうみんやく シウ― [3] 【就眠薬】
寝付きの悪いときに用いる催眠薬。

就眠運動

しゅうみんうんどう シウ― [5] 【就眠運動】
葉や花が光の強さや温度などの変化に伴って行う運動。夜になるとダイズの小葉が垂れ下がり,タンポポの花が閉じるのがその例。睡眠運動。昼夜運動。

就籍

しゅうせき シウ― [0] 【就籍】 (名)スル
〔法〕 出生届けをしなかった場合や戸籍の記載もれなどによる無籍者が,戸籍に記載されること。

就縛

しゅうばく シウ― [0] 【就縛】 (名)スル
(罪人として)とらわれ,しばられること。転じて,物事にとらわれること。

就職

しゅうしょく シウ― [0] 【就職】 (名)スル
職を得て勤めること。
⇔退職
「商事会社に―する」

就職する

しゅうしょく【就職する】
find employment[work];get a position.→英和
〜を世話する find <a person> a position.‖就職斡旋 placement.就職運動 job hunting.就職運動をする hunt for employment.就職口 a position;employment.就職口を捜す look for an opening.就職難 the difficulty of finding employment.

就職口

しゅうしょくぐち シウ― [4][0] 【就職口】
勤め口。

就職難

しゅうしょくなん シウ― [4] 【就職難】
不況のため,求人数が少なくて職に就くのが難しいこと。

就航

しゅうこう シウカウ [0] 【就航】 (名)スル
船舶や航空機が特定航路の運航につくこと。「国際線に―する」

就航する

しゅうこう【就航する】
enter[go into]service;be commissioned.

就褥

しゅうじょく シウ― [0] 【就褥】 (名)スル
床をとって寝ること。また,病床につくこと。「一泊して,―の後に/化銀杏(鏡花)」

就農

しゅうのう シウ― [0] 【就農】 (名)スル
農業に従事すること。「―人口」

就[着]く

つく【就[着]く】
[席に]⇒席;[到着]⇒到着;go to bed (床(とこ)に);go to sleep (眠りに);get a job (職に);→英和
get to work (仕事に);study under <Dr.Y.> (師に);ascend <the throne> (即位).→英和

しかばね [0] 【屍・尸】
〔「しにかばね」の意〕
(1)死んだ人の体。死骸(シガイ)。かばね。「生ける―」
(2)「尸冠(シカバネカンムリ)」に同じ。

かばね [0] 【屍・尸】
(1)死体。死骸。しかばね。「―を山野にさらす」「―に鞭(ムチ)打つ」
(2)骸骨。
(3)「尸冠(シカバネカンムリ)」に同じ。

尸位

しい [1] 【尸位】
〔「書経(五子之歌)」による。人が尸(カタシロ)として,仮に神霊の位につく意〕
才能も人徳もないのにいたずらに位についていること。「―素餐(ソサン)」

尸位素餐

しいそさん シヰ― [1] 【尸位素餐】
〔漢書(朱雲伝)〕
才能も人徳もないのに位についていて,むなしく俸禄を食(ハ)むこと。

尸冠

しかばねかんむり [5] 【尸冠】
漢字の冠の一。「屍」「届」などの「尸」。人に関する文字を作る。かばね。しかばね。

尸子

しし 【尸子】
中国の雑家の書。戦国時代の思想家尸佼の著作。上巻一三篇,下巻佚文数十則が伝わる。儒家思想を主とし,ときに道家・名家の観点をまじえる。また歴史故事や民間伝説を引いて例証としている。

尸所

かばねどころ 【尸所】
死体を埋める所。墓場。また,死に場所。「父や祖父が―とて知行せんにも/盛衰記 22」

尸毗

しび 【尸毗】
⇒尸毗王(シビオウ)

尸毗王

しびおう 【尸毗王】
〔梵 Śivi〕
釈迦が前生に菩薩の修行をしていたときの名。鴿(ハト)に代わって自分の身を餌として鷹(タカ)に施したという王。

尸禄

しろく [0] 【尸禄】
職責を十分に果たせる器でないのに高禄を取ること。尸位素餐(ソサン)。

尸童

よりまし [0] 【憑坐・尸童】
〔寄り坐(マ)し,の意〕
神霊がよりつく人間。特に,祈祷師(キトウシ)が神霊を乗り移らせたり,託宣をのべさせたりするために伴う童子や婦女。人形が使用されることもある。ものつき。

尸素

しそ [1] 【尸素】
「尸位素餐(シイソサン)」の略。

尸解

しかい [0] 【尸解】
道家の術で,仙術を心得た者が肉体を残して,魂魄(コンパク)だけ抜け出る術。

尸諫

しかん [0] 【屍諫・尸諫】 (名)スル
身命を捨てて主君をいさめること。

いん ヰン [1] 【尹】
(1)律令制で,弾正台(ダンジヨウダイ)の長官。
(2)左右京職の長官の唐名。

尹大納言

いんだいなごん ヰン― 【尹大納言】
〔「尹」は弾正台の長官〕
弾正台の長官と大納言を兼ねる者。

尹東柱

ユンドンジュ 【尹東柱】
(1917-1945) 朝鮮の詩人。中国東北部間島に生まれる。同志社大学在学中,治安維持法で捕らえられ,獄死。民族の悲哀を抒情詩にうたう。詩集「空と風と星と詩」

しゃく 【尺】
■一■ [2] (名)
(1)長さの単位。寸の一〇倍,丈の一〇分の一。一尺の長さは時代などによって様々である。中国から伝来し,大宝令では大尺・小尺を制定,のち唐大尺・唐小尺に変える。やがて唐大尺系統の曲尺(カネジヤク)が現れ主流となった。近世には享保(キヨウホウ)尺・又四郎尺,また用途により鯨尺・呉服尺などが行われたが,明治時代に曲尺と鯨尺以外は禁止され,メートル条約加入後,1891年(明治24)曲尺一尺を三三分の10メートル(約30.3センチメートル)と定義し,尺貫法における長さの基本単位とした。1958年(昭和33)まで,これは公認の単位として用いられた。
(2)ものさし。
(3)長さ。たけ。「―が足りない」
■二■ (接尾)
〔「隻(セキ)」の借字〕
助数詞。魚などを数えるのに用いる。「腰に鮭の一二―なきやうはありなんや/宇治拾遺 1」

さか 【尺】
〔「しゃく」の転〕
古代の長さの単位。その実長は不明。「君来ますやと我が嘆く八―の嘆き/万葉 3276」

さし [2] 【尺】
〔動詞「差す」の連用形から。他の語と複合して「ざし」となることが多い。「差し」「指し」とも書く〕
ものさし。「くじら―」「メートル―」

あた 【咫・尺】
上代の長さの単位。親指と中指とを広げた長さ。「八咫(ヤアタ)」「七咫」などの形で助数詞的に用いる。「其の鼻の長さ七―/日本書紀(神代下訓)」

せき [1] 【尺】
「しゃく(尺)」に同じ。

尺〆

しゃくじめ [0] 【尺〆】
木材の体積の単位。一尺角の二間材の体積。ただし地方によって二間を一三尺あるいは一四尺とすることがある。
→才(サイ)

尺の牛

しゃくのうし 【尺の牛】
牛の,たてがみの下端から垂直に,前脚の地につく所までを測った体高が四尺あるもの。牛の大きさは四尺を標準とし,尺五寸といえば四尺五寸のこと。

尺一

しゃくいち [0] 【尺一】
一尺一寸のこと。せきいつ。

尺一

せきいつ [0] 【尺一】
古代中国で,詔書を写すのに用いた,長さ一尺一寸の板。転じて,みことのり。詔書。

尺余

しゃくよ [1] 【尺余】
一尺よりやや長いこと。一尺あまり。「―のフナ」

尺八

しゃくはち [0] 【尺八】
(1)〔長さ一尺八寸を基準とするのでいう〕
縦笛の一。簧(シタ)(リード)はなく,歌口に直接唇をあてて吹奏する。古代尺八(雅楽尺八)・一節切(ヒトヨギリ)・普化(フケ)尺八(虚無僧(コムソウ)尺八)・多孔尺八(新尺八)などがあるが,今日多く使われているのは普化尺八で,太い竹の根元に近い部分で作る。指孔は五孔。流派としては都山流・琴古(キンコ)流・明暗流がある。竹。
(2)紙・絹などの幅一尺八寸のもの。
(3)男根に対する口淫。フェラチオ。
尺八(1)[図]

尺八

しゃくはち【尺八】
a shakuhachi;a bamboo flute.

尺取

しゃくとり [0][4] 【尺取】
「尺取虫」の略。[季]夏。

尺取り虫

しゃくとりむし【尺取り虫】
a looper;→英和
a geometer;a measuring worm.

尺取虫

しゃくとりむし [4] 【尺取虫】
シャクガ科のガの幼虫。広葉樹の葉を食害するものが多い。細長い芋虫で,人が指で布地の寸法を測るような独特の歩き方をするのでこの名がある。オギムシ。しゃくとり。

尺取蛾

しゃくとりが [4] 【尺取蛾】
⇒尺蛾(シヤクガ)

尺土

せきど [1] 【尺土】
わずかの土地。尺地。寸土。

尺地

せきち [1] 【尺地】
わずかの土地。尺土・寸土・しゃくち。

尺地

しゃくち [1] 【尺地】
⇒せきち(尺地)

尺坪

しゃくつぼ [0] 【尺坪】
面積の単位。土木建築で用いられる慣用単位で,一尺平方のこと。

尺寸

しゃくすん [0] 【尺寸】
⇒せきすん(尺寸)

尺寸

せきすん [0] 【尺寸】
〔一尺と一寸の意から〕
きわめて少ないこと。わずかばかり。しゃくすん。「―の地」「―の手伝(テツダイ)もして居らぬではないか/吾輩は猫である(漱石)」

尺度

しゃくど【尺度】
a (linear) measure;a scale;→英和
a standard (標準).→英和

尺度

しゃくど [1] 【尺度】
(1)物の長さをはかる道具。ものさし。
(2)長さ。寸法。
(3)物事の評価をしたり,判断を下すための規準・標準。「適不適を決める―」

尺書

せきしょ [1] 【尺書】
簡単な文書。または手紙。寸書。

尺杖

しゃくづえ [0] 【尺杖】
一尺ごとに目盛りを刻んだ長い物差し。間竿(ケンザオ)。

尺楮

せきちょ [1] 【尺楮】
〔「楮」はコウゾで,和紙の原料〕
短い手紙。また,自分の手紙をへりくだっていう語。尺書(セキシヨ)。寸楮。寸書。

尺牘

せきとく [0] 【尺牘】
〔「せきどく」とも。「牘」は文字を記す方形の木札のこと〕
手紙。書簡。文書。しゃくどく。

尺牘

しゃくどく 【尺牘】
⇒せきとく(尺牘)

尺目

さしめ [3] 【尺目・差(し)目】
物差しの寸尺の目。

尺素

せきそ [1] 【尺素】
〔一尺の白い絹の意で,古く文字を書くのに用いたところから〕
短い手紙。尺紙(セキシ)。尺書。

尺素往来

せきそおうらい セキソワウライ 【尺素往来】
往来物。一巻。著者未詳(一説に一条兼良とも)。室町中期成立。消息文形式で年中行事などの社会常識を盛り込んだ模範文例集。江戸時代に初等教育の教科書として利用された。

尺縑

せっけん セキ― [0] 【尺縑】
〔「縑」は目の細かい絹織物の意。転じて,画布〕
(1)わずかの絹。
(2)ちょっとした画作。

尺蛾

しゃくが [0] 【尺蛾】
シャクガ科のガの総称。種類は非常に多い。体は細長く,はねは幅広いが,飛び方は一般に弱々しい。雌のはねが退化した種類もある。幼虫をシャクトリムシという。シャクトリガ。

尺蠖

しゃっかく シヤククワク [0] 【尺蠖】
シャクトリムシの異名。

尺角

しゃっかく シヤク― [0] 【尺角】
切り口が一尺四方の材木。

尺貫法

しゃっかんほう シヤククワンハフ [0] 【尺貫法】
長さの単位を尺,質量の単位を貫,体積の単位を升とする日本古来の度量衡法。メートル条約加入後,1891年(明治24)メートル法を基準として,尺・坪(面積の単位)・升・貫を定義し,1958年(昭和33)までメートル法と併用されていた。
→尺貫法[表]

尺鉄

せきてつ [0] 【尺鉄】
小さい刃物。小さい武器。寸鉄。

尺鉄

しゃくてつ [0] 【尺鉄】
小さい刃物。寸鉄。せきてつ。

尺長

しゃくなが [0] 【尺長】
一定の寸法より長く作ってあること。また,そのように作ったもの。

尺骨

しゃっこつ シヤク― [0] 【尺骨】
前腕にある二本の骨のうち,小指側にある管状の長骨。橈骨(トウコツ)と平行している。

尺鷸

しゃくしぎ [0] 【杓鴫・尺鷸】
チドリ目シギ科ダイシャクシギ属の鳥の総称。くちばしが長く下に曲がるのが特徴。日本ではダイシャクシギ・チュウシャクシギ・ホウロクシギが普通。カニ・昆虫などを食べる。

いさらい ヰサラヒ 【尻・臀】
〔「いざらい」とも〕
しり。[名義抄]

じり 【尻】
⇒しり(尻)■一■(5)

しり【尻】
the hips;the buttocks;→英和
the bottom (下部);→英和
the back (後方);→英和
the seat (ズボンの).→英和
〜から2番目 <be> second from the bottom.〜が重い lazy;→英和
indolent.→英和
〜が長い stay too long.〜に敷かれる be henpecked.〜に敷く dominate <a person> .→英和
〜に火がつく be pressed by urgent business.〜の軽い loose[wanton] <women> .→英和
〜を追う hang about <a girl> .〜をまくる assume a defiant attitude.

しり 【尻・臀・後】
■一■ [2] (名)
(1)四足動物の胴の後肢の付け根の後方,肛門のあるあたりで,肉が豊かについているところ。臀部(デンブ)。けつ。おいど。いしき。
(2)空間的または時間的に順序をなして続いているものの,最後の部分。後尾。しまい。うしろ。
⇔あたま
「行列の―につく」「言葉の―」
(3)上と下,前とうしろ,本と末,頂と底のあるものの,下・うしろ・末・底の部分。「縄の―」「なべの―」
(4)あとに残った,処理しなくてはならない懸案。あと始末。「不始末の―を持って行く」
(5)(「じり」の形で)名詞の下に付いて複合語をつくる。
 (ア)ものの一番終わり,または終わりの部分をいう。「幕―」「帳―」「言葉―」
 (イ)「帳尻」の略。「貿易―」
■二■ (接尾)
助数詞。矢羽に用いる鳥の羽を数えるのに用いる。尾羽を用いるところからいう。大ワシは一四枚,小ワシは一二枚,タカは一〇枚で一尻という。「紺の布百反,鷲の羽百―/義経記 7」

けつ [0] 【尻・穴】
(1)〔「あな」の意から〕
俗に「しり」「うしろ」をいう。
(2)俗に「最後」のこと。びり。「―から三番目」
(3)男色。「―をするまねには孟母こまる也/柳多留 43」

尻からげ

しりからげ [3] 【尻からげ】 (名)スル
「しりはしょり」に同じ。「―をして走り出す」

尻すぼみの

しりすぼみ【尻すぼみの】
tapering.→英和

尻っぺた

しりっぺた [0] 【尻っぺた】
「しりべた(尻)」の転。

尻っ端折り

しりっぱしょり [4] 【尻っ端折り】 (名)スル
「しりはしょり(尻端折)」の転。

尻っ跳ね

しりっぱね [0][5] 【尻っ跳ね】
うしろにはね上げた泥。

尻べた

しりべた [0] 【尻べた】
尻の肉の盛り上がった部分。しりっぺた。

尻カッチン

けつかっちん [3] 【尻カッチン】
映画界で,カット撮影終了時にも例外的にカチンコを打つこと。転じて,納期など,動かせない最終期限のこと。

尻上がり

しりあがり [3] 【尻上(が)り】
(1)物のうしろの方が上がること。また,物事の状態があとになるほどよくなること。
⇔尻下がり
「―によくなる」
(2)言葉の調子があとになるほど高くなること。
⇔尻下がり
「―にものを言う」
(3)「逆(サカ)上がり」に同じ。

尻上がり

しりあがり【尻上がり】
a rising intonation (言葉);a rising tendency (相場).〜によくなる get better as time goes on.

尻上り

しりあがり [3] 【尻上(が)り】
(1)物のうしろの方が上がること。また,物事の状態があとになるほどよくなること。
⇔尻下がり
「―によくなる」
(2)言葉の調子があとになるほど高くなること。
⇔尻下がり
「―にものを言う」
(3)「逆(サカ)上がり」に同じ。

尻下がり

しりさがり [3] 【尻下(が)り】
(1)物のうしろの方が下がっていること。「帯を―に結ぶ」
(2)物事の状態が,あとになるほど悪くなること。「―に悪くなる」
(3)言葉の調子が,あとになるほど低くなること。「―の話しぶり」
⇔尻上がり
(4)後退すること。あとずさり。「蛤は砂地の得物,潮の溜りへ引きこまんと,―に引き入る/浄瑠璃・国性爺合戦」

尻下り

しりさがり [3] 【尻下(が)り】
(1)物のうしろの方が下がっていること。「帯を―に結ぶ」
(2)物事の状態が,あとになるほど悪くなること。「―に悪くなる」
(3)言葉の調子が,あとになるほど低くなること。「―の話しぶり」
⇔尻上がり
(4)後退すること。あとずさり。「蛤は砂地の得物,潮の溜りへ引きこまんと,―に引き入る/浄瑠璃・国性爺合戦」

尻久米縄

しりくめなわ 【尻久米縄・注連】
古代,わらの縄を引き渡して,入ることを禁じるしるしとしたもの。後世のしめなわ。記紀神話で,天照大神が天の岩屋に戻るのを防いだと伝えられる。しりくべなわ。

尻付き

しりつき [0] 【尻付き】
尻のかっこう。

尻付け

しりつけ 【尻付け】
(1)人々のうしろについていること。「軍に向ひたれども…何となう―して勢の中にあひまじり/平治(中)」
(2)「しづけ(尻付)」に同じ。

尻付け

しづけ 【尻付け】
除目(ジモク)・叙位のとき,大間書(オオマガキ)に記された新任者の官位・姓名の下に,年齢・内給・年給・褒詞などを細かい字で記したこと。尻所(シドコロ)。しりつけ。

尻仮名

しりがな [0] 【尻仮名】
送り仮名。また,捨て仮名。

尻切り

しりきり [0][4] 【尻切り】
「しりきれ(尻切)」に同じ。「―草履(ゾウリ)」「―半纏(バンテン)」

尻切れ

しりきれ [0] 【尻切れ】
(1)最後の方がなくなっていること。中途で終わること。「話が―になった」
(2)「尻切れ草履」の略。
(3)「尻切れ半纏(バンテン)」の略。

尻切れ

しきれ 【尻切れ】
〔「しりきれ」の転〕
(1)底を革で貼った草履(ゾウリ)。後世の雪駄(セツタ)の原形。[貞丈雑記]
(2)「尻切(シリキ)れ草履」に同じ。「ひらあしだ,ふる―…/宇治拾遺 2」

尻切れになる

しりきれ【尻切れ(とんぼ)になる】
be left unfinished.

尻切れ半纏

しりきればんてん [5] 【尻切れ半纏】
裾が短く,尻の上までしかない半纏。

尻切れ草履

しりきれぞうり [5] 【尻切れ草履】
(1)かかとの部分がない短いぞうり。尻切(シキ)れ。
(2)はき古して,かかとがすり切れたぞうり。
尻切れ草履(1)[図]

尻切れ蜻蛉

しりきれとんぼ [5] 【尻切れ蜻蛉】
物事が途中でなくなり,最後まで続かないこと。中途半端。「―の話」

尻刺し

しりざし 【尻刺し・尻差し】
(1)戸障子・遣(ヤ)り戸などの締まりとするために,その後部にさす掛け金や心張り棒。しんざし。「雨戸に―をして/浮世草子・一代男 2」
(2)尻の様子。「馬のふるまひ,おもだち,―,足つきなどの/宇治拾遺 7」

尻前

しりさき 【後前・尻前】
あとさき。まえうしろ。前後。「人の―に立ちてありくもをかし/枕草子 151」

尻取り

しりとり [3] 【尻取り】
(1)言葉の遊戯。前の人の言った言葉の最後の音を語頭にもつ言葉を順々に言い合う遊戯。「あめ・めだか・かい・いす」のように続ける。
(2)前の句の最後の一部を取って先頭に置き,七五・七七などの句を続けていく遊び。「富士見西行うしろ向き,むきみ蛤馬鹿柱,柱は二階と縁の下,下谷上野の山かつら」の類。

尻取り

しりとり【尻取り】
capping.〜をする cap verses.

尻口

しりくち [2] 【後口・尻口】
(1)牛車(ギツシヤ)の後方の口。乗用口。普通,簾(スダレ)が掛けてある。
(2)初めと終わり。あとさき。

尻叩き

しりたたき [3] 【尻叩き】
嫁が初めて婚家に入るとき,門口で婚家の人や若者組などが,わら束などで嫁の尻を打つ習俗。子宝に恵まれるようにというまじない。

尻声

しりごえ [0] 【尻声】
(1)あとへ長く引く声。「びいと啼く―悲し夜の鹿/笈日記」
(2)声の終わりのほう。ことば尻。「―烈しく云ひ捨て/五重塔(露伴)」
(3)名前などのあとにつける敬称。「万づ手代に任すれば,いつと無く我れになつて,様といふ―も無く/浮世草子・一代男 2」

尻子玉

しりこだま [0] 【尻子玉】
肛門にあると想像された玉。俗信に,河童(カツパ)が抜くというもの。

尻宮

しりみや [2] 【尻宮】
当面おもて立ってはいないが,あとで面倒になる支障。多く「尻宮が来る」の形で,苦情が持ち込まれることをいう。「して見ればどこからも―の来る気遣はないによつて/真景累ヶ淵(円朝)」

尻尾

しっぽ【尻尾】
a tail;→英和
the end (端).→英和
〜の有る(無い) tailed (tailless).〜を出す show the cloven hoof[one's true colors].〜を掴(つか)む catch <a person> tripping.

尻尾

しりお [3][2] 【尻尾】
しっぽ。尾。

尻尾

しっぽ [3] 【尻尾】
〔「しりお」の転〕
(1)動物の尾。しりっぽ。
(2)細長い物の,端。「たくあんの―」
(3)列の一番後ろ。しりっぽ。「行列の―につく」
(4)隠していること,ごまかしていることが人に知られる糸口。しりっぽ。

尻尾蘚

しっぽごけ [3] 【尻尾蘚】
シッポゴケ科のコケ植物。茎頂に胞子を形成する2〜3センチメートルの蒴(サク)をつける。蒴の頂部には長いくちばし状の突起がある。

尻居

しりい [2] 【尻居】
うしろに倒れて尻をつくこと。尻もちをつくこと。「―に倒れる」

尻差し

しりざし 【尻刺し・尻差し】
(1)戸障子・遣(ヤ)り戸などの締まりとするために,その後部にさす掛け金や心張り棒。しんざし。「雨戸に―をして/浮世草子・一代男 2」
(2)尻の様子。「馬のふるまひ,おもだち,―,足つきなどの/宇治拾遺 7」

尻干

しりび 【後干・尻干】
尻すぼみ。終わりの方で勢いのなくなること。「いと―に人わろき事ぞや/源氏(梅枝)」

尻引き

しりびき 【後引き・尻引き】
(1)馬や舟をうしろへさがらせること。
(2)のちのちまで影響が及ぶこと。「これは昨今まで―をして/愚管 6」
(3)セキレイの異名。

尻弱

しりよわ 【尻弱】 (名・形動)[文]ナリ
気が弱く意気地がない・こと(さま)。「底意地穢く,―に憶病也/仮名草子・浮世物語」

尻当て

しりあて【尻当て】
a seat-lining.

尻払ひ

しっぱらい 【尻払ひ・後払ひ】
〔「しりはらい」の転〕
退却する際,追撃してくる敵を最後尾で防ぐこと。また,その部隊。しんがり。あとおさえ。「仰せに従ひ立退き申さん。御―願ひ上ぐると/浄瑠璃・忠臣蔵」

尻抜け

しりぬけ [0][4] 【尻抜け】
(1)見聞きするそばから忘れてしまうこと。また,その人。
(2)手ぬかりのあること。「―の規約」
(3)仕事などをやりとげずに途中でやめてしまうこと。まとまりをつけないこと。また,その人。

尻押し

しりおし [3][0] 【尻押し】 (名)スル
(1)うしろから人の尻や車を押すこと。
(2)陰で助勢をすること。あとおし。

尻押し

しりおし【尻押し】
[後援]backing;→英和
support;→英和
a backer[supporter](人);→英和
[扇動]instigation;an instigator (人).〜する support;→英和
back up;instigate.→英和

尻拭い

しりぬぐい [3] 【尻拭い】
他人の失敗の後始末をすること。「友人の借金の―をする」

尻拭い

しりぬぐい【尻拭い】
pay for a person's blunder;pay a person's debt.

尻持ち

しりもち 【尻持ち】
かげで力添えすること。また,その人。後援。後ろ楯(ダテ)。「尊氏様の―で,大名に成る筈なれど/浄瑠璃・神霊矢口渡」

尻振り

しりふり [0] 【尻振り】
尻を左右に振ること。「―ダンス」

尻擽い

しりこそばゆ・い [6] 【尻擽い】 (形)[文]ク しりこそばゆ・し
恥ずかしかったり,気がとがめたりして,いたたまれない。しりこそばい。「やたらにほめるので―・くて困った」

尻早

しりばや 【後早・尻早】
うしろから追いたてるように足早に進むこと。「さきなる車は―にこされて/落窪 2」

尻暗い観音

しりくらいかんのん [6] ―クワンオン 【尻暗い観音】 ・ シリクラヒクワンオン 【尻食らい観音】
〔困ったときは観音を念じ,楽になると「しりくらえ」とののしるところから〕
受けた恩を忘れてののしること。また恩を忘れて知らん顔をしていること。尻食らえ観音。
〔六観音の縁日は陰暦の一八日から二三日までの間で,その後は次第に闇夜になることを「尻暗い」に当てたことに始まる〕

尻桁

しりげた 【尻桁】
尻。特に,尻の張り出た部分。「逃ぐる者は―を切りさげ/狂言・空腕」

尻桁帯

しりげたおび [5] 【尻桁帯】
普通より下がりめに締めた帯。

尻毛

しりげ [0] 【尻毛】
尻にはえている毛。

尻深樫

しりぶかがし [5] 【尻深樫】
ブナ科の常緑高木。暖地に生える。葉は革質で長楕円形,裏面は密毛があり銀白色。雌雄同株。晩秋,黄褐色の小花をつけ,翌秋,楕円形の堅果を結ぶ。堅果の底がへこんでいるのでこの名がある。材は建築・器具材とする。シリブカ。

尻漏り

しりもり [0] 【尻漏り】 (名)スル
液体をつぐとき,容器の口から底を伝わって垂れること。

尻火

しりび [2] 【後火・尻火】
火災で,風上の方へ燃え移る火。

尻焼烏賊

しりやけいか [4] 【尻焼烏賊】
イカの一種。胴長18センチメートルほどで,両縁に狭いひれがある。胴の後端に腺があり赤褐色の液を分泌するのでこの名がある。長楕円形の甲のついたまま干して「甲付きするめ」にする。本州中部以南に分布。シリクサリ。スミイカ。マイカ。

尻癖

しりくせ [0] 【尻癖】
(1)大小便などをもらす癖。
(2)異性との関係がだらしない性癖。浮気癖。「―が悪い」

尻皮

しりかわ [0] 【尻皮】
樵(キコリ)など山仕事をする人が用いる,皮の尻当て。腰皮。

尻目

しりめ [0][3] 【尻目・後目】
(1)目だけを動かして,横または後方を見ること。目尻の方で見ること。横目。ながしめ。「―に見る」
(2)(「…を尻目に」の形で)意識はしているが無視すること。問題にしない態度をとること。「唖然とした観客を―に舞台を下りる」

尻目にかける

しりめ【尻目にかける】
give a contemptuous look <at> ;disdain.→英和

尻目遣い

しりめづかい [4] 【尻目遣い】
尻目に見ること。尻目を使うこと。「俯向いて,瞬(マタタ)きしつつ,―をするのであつた/婦系図(鏡花)」

尻窄まり

しりすぼまり [3] 【尻窄まり】
(1)終わりの方が,だんだん細く小さくなっている状態。「―の容器」
(2)最初の勢いが,終わりに近づくにしたがってなくなってゆくこと。しりすぼみ。しりすぼり。「騒動も―に終わる」

尻窄み

しりすぼみ [3][0] 【尻窄み】
「尻すぼまり」に同じ。

尻窄み

しりつぼみ [3] 【尻窄み】
「しりすぼまり(尻窄)」に同じ。

尻窄り

しりすぼり [3][0] 【尻窄り】
⇒しりすぼまり(尻窄)

尻端折り

しりはしょり [3] 【尻端折り】 (名)スル
〔「しりばしょり」とも〕
着物の裾をまくって,端を帯にはさむこと。しりっぱしょり。しりからげ。

尻籠

しこ 【矢壺・矢籠・尻籠】
矢を入れて携帯する道具。「―の矢,筈下りに負ひなして/義経記 5」

尻繋

しりがい [2] 【尻繋・鞦】
〔「しりがき」の転〕
(1)馬具の一。馬の尾の下から後輪(シズワ)の鞖(シオデ)につなぐ紐(ヒモ)。
→三繋(サンガイ)
(2)のち,頭・胸・尾にかける紐の総称。三繋。おしかけ。
(3)牛馬の尻につけて,車の轅(ナガエ)を固定させる紐。

尻腰

しっこし [0] 【尻腰】
〔「しりこし」の転〕
意気地や根気。

尻臀

しりたぶ 【尻臀】
「しりこぶた(尻臀)」に同じ。

尻臀

しりたぶら 【尻臀】
「しりこぶた(尻臀)」に同じ。

尻臀

しりこぶた 【尻臀】
尻の,肉づきの豊かな部分。しりこぶら。しりたぶら。しりたむら。しりたぶ。しりむた。「頬先肩先―,弓手の太股馬手の足音/浄瑠璃・会稽山」

尻臀

しりこぶら 【尻臀】
「しりこぶた(尻臀)」に同じ。「位自慢でくらひ肥えた時平殿の―/浄瑠璃・菅原」

尻臀

しりたむら 【尻臀】
「しりこぶた(尻臀)」に同じ。

尻舞ひ

しりまい 【尻舞ひ】
人のあとについて事をなすこと。「大庭三郎が―して迷ひ行くめり/平家(二末・延慶本)」

尻軽

しりがる [0] 【尻軽】 (名・形動)[文]ナリ
(1)気軽に動き,動作がきびきびしている・こと(さま)。
⇔尻重(シリオモ)
(2)言動の軽はずみなこと。
(3)女が浮気である・こと(さま)。

尻輪

しりわ [0] 【尻輪・後輪】
「しずわ(後輪)」に同じ。

尻込み

しりごみ [3][4] 【尻込み・後込み】 (名)スル
(1)ある事をするのに,気後れしてぐずぐずとためらうこと。逡巡(シユンジユン)。「相手の勢いに―する」
(2)うしろの方に下がること。

尻込みする

しりごみ【尻込みする】
hesitate;→英和
recoil;→英和
shrink <from> .→英和

尻重

しりおも [0] 【尻重】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
動作が鈍く,ちょっとのことでは動かない・こと(さま)。
⇔尻軽(シリガル)
「―な人」
■二■ (名)
赤痢・白痢の古名。[和名抄]

尻長

しりなが 【尻長】
闕腋(ケツテキ)の裾を後方に長く引くこと。また,その姿。

尻隠し

しりかくし [3] 【尻隠し】
(1)ズボンの尻の部分にあるポケット。
(2)自分の過失を隠すこと。

尻鞘

しりざや [0][2] 【尻鞘】
雨露を防ぐために,太刀の鞘をおおう毛皮製の袋。しざや。しんざや。
尻鞘[図]

尻食らい観音

しりくらいかんのん [6] ―クワンオン 【尻暗い観音】 ・ シリクラヒクワンオン 【尻食らい観音】
〔困ったときは観音を念じ,楽になると「しりくらえ」とののしるところから〕
受けた恩を忘れてののしること。また恩を忘れて知らん顔をしていること。尻食らえ観音。
〔六観音の縁日は陰暦の一八日から二三日までの間で,その後は次第に闇夜になることを「尻暗い」に当てたことに始まる〕

尻食らへ

しりくらえ [4] 【尻食らへ】
他人の言動をののしっていう語。また,受けた恩を忘れてあとは知らん顔をしていること。「いかに野郎とて―な仕うちぞかし/浮世草子・諸道聴耳世間猿」

尻食らへ観音

しりくらえかんのん [6] 【尻食らへ観音】
「尻暗い観音」に同じ。

尻餅

しりもち [3][2] 【尻餅】
(1)うしろに,尻から倒れること。「―をつく」
(2)江戸の習慣として,子供が初誕生日の前に歩いたときについて配る祝いの餅。

尻餅をつく

しりもち【尻餅をつく】
fall on one's buttocks.

尻馬

しりうま [0] 【尻馬】
(1)人の乗った馬の尻。前を行く馬の尻。
(2)人のすることに便乗すること。「―に付く」

尻馬に乗る

しりうま【尻馬に乗る】
imitate[follow] <a person> blindly.

尻骨

しりぼね [0] 【尻骨・髖】
尻の骨。尾骨。

尻高

しりだか [0] 【尻高】
言葉の終わりの調子が高くなること。「―に話す」

に 【尼】
〔「比丘尼(ビクニ)」の略〕
■一■ [1] (名)
女性で出家して僧籍に入った者。あま。
■二■ (接尾)
出家した女性の名の下に添える語。「阿仏―」「望東―」

あま【尼】
(1) a nun.→英和
(2)[女をののしって]a bitch.→英和
〜になる enter[go into]a convent.→英和
‖尼寺 a nunnery;a convent.

あま [1][0] 【尼】
〔梵 ambā(母の意),パーリ語 ammā からか〕
(1)〔仏〕
 (ア)出家得度して,正式の仏教修行者となった女性。比丘尼(ビクニ)。
 (イ)なんらかの形で仏門にはいった女性。
(2)キリスト教の修道女。
(3)女をののしっていう語。あまっこ。あまっちょ。
(4)肩のあたりで切りそろえた,中古の尼の髪形。また,その髪形の少女。あまそぎ。「―にそぎたるちごの/枕草子 155」

尼っちょ

あまっちょ [4] 【尼っちょ】
「あまっこ」に同じ。

尼っ子

あまっこ [2] 【尼っ子】
若い女性をののしっていう語。あま。あまっちょ。

尼五山

あまごさん 【尼五山】
⇒尼寺五山(アマデラゴサン)

尼僧

にそう【尼僧】
a nun;→英和
《カト》a sister.→英和

尼僧

にそう [0][1] 【尼僧】
出家した女性。女の僧。あま。

尼入道

あまにゅうどう 【尼入道】
在家のまま髪を剃(ソ)り仏門に入った女性。尼女房。

尼公

にこう [1] 【尼公】
尼を敬っていう語。

尼削ぎ

あまそぎ 【尼削ぎ】
(1)尼となった女性が,髪を肩のあたりで切りそろえること。
(2)童女が,尼のように肩先で髪を切りそろえること。また,その髪形。「御ぐし,―の程にてゆら��とめでたく/源氏(薄雲)」
尼削ぎ(2)[図]

尼君

あまぎみ [2] 【尼君】
身分の高い女性で,尼になった人を敬っていう語。

尼子

あまこ 【尼子】
姓氏の一。

尼子勝久

あまこかつひさ 【尼子勝久】
(1553-1578) 戦国時代の武将。尼子氏再興のため,遺臣山中鹿之介らに擁立されて毛利氏と戦ったが,毛利軍に攻囲されて自刃。

尼子十勇士

あまこじゅうゆうし 【尼子十勇士】
尼子氏の遺臣で,勝久を擁立し尼子家再興に活躍したという一〇人の勇士。山中鹿之介・秋宅庵之介・横道兵庫之介・早川鮎之介・尤道理之介・寺本生死之介・植田早稲之介・深田泥之介・藪中荊之介・小倉鼠之介。

尼子晴久

あまこはるひさ 【尼子晴久】
(1514-1562) 戦国時代の大名。経久の孫。大内・毛利両軍をよく制し,山陰一帯を制圧,尼子氏の勢威を再興した。

尼子経久

あまこつねひさ 【尼子経久】
(1458-1541) 戦国時代の武将。出雲守護代。山陽一帯に勢力を伸ばしたが,大内義興およびそれに与(クミ)した毛利元就によって拡大を阻止された。

尼宮

あまみや 【尼宮】
皇族の子女で尼となった者。

尼寺

にじ [1] 【尼寺】
あまでら。「国分―」

尼寺

あまでら [2] 【尼寺】
(1)尼の住む寺。比丘尼寺(ビクニデラ)。尼寺(ニジ)。キリスト教の修道女の住む修道院をもいうことがある。
(2)鎌倉の東慶寺の俗称。

尼寺五山

あまでらごさん 【尼寺五山】
禅宗の五山にならい,室町時代に選ばれた五つの尼寺。京都の景愛寺・通玄寺・檀林寺・護念寺・恵林(エリン)寺,鎌倉の太平寺・東慶寺・国恩寺・護法寺・禅明寺。尼五山。

尼将軍

あましょうぐん 【尼将軍】
北条政子の異名。夫,源頼朝の死後,尼となって,幕政に参与したことからの名。

尼崎

あまがさき 【尼崎】
兵庫県南東部の市。古くからの港津で,近世は松平氏などの城下町,中国街道の宿場町として繁栄。阪神工業地帯の一部を構成。

尼崎台

あまがさきだい [5] 【尼崎台】
〔初め尼崎に渡来したと伝えるところから〕
名物天目台の一。唐物(カラモノ)。黒漆塗りで,内側に朱で描いた百足(ムカデ)状の印,あるいは梅鉢の印があるもの。

尼師壇

にしだん [2] 【尼師壇】
〔梵 niṣīdana「座具」の意〕
比丘(ビク)六物の一。長さ四尺,幅一尺ほどの布で,座臥(ザガ)のときは下に敷き,歩くときは肩にかける。

尼店

あまだな 【尼店・尼棚】
東京日本橋室町一丁目付近の江戸時代の通称。漆器問屋が多かった。尼ヶ崎店。尼ヶ崎。

尼御前

あまごぜ 【尼御前】
「あまごぜん(尼御前)」に同じ。「歳のころ,五十才(イソジ)あまりの―にて/人情本・梅児誉美 4」

尼御前

あまごぜん 【尼御前】
尼を敬っていう語。あまごぜ。あまぜ。「―とはかしづきよばれけるを/盛衰記 12」

尼御台所

あまみだいどころ 【尼御台所】
将軍・大臣など貴人の夫人で,尼になった人。尼御台。

尼御所

あまごしょ 【尼御所】
⇒比丘尼御所(ビクニゴシヨ)

尼棚

あまだな 【尼店・尼棚】
東京日本橋室町一丁目付近の江戸時代の通称。漆器問屋が多かった。尼ヶ崎店。尼ヶ崎。

尼法師

あまほうし 【尼法師】
仏門に入った女性。尼。比丘尼(ビクニ)。「―多かる中に/栄花(玉の台)」

尼港

にこう ニカウ 【尼港】
ロシア連邦の都市ニコラエフスク-ナ-アムーレの日本名。

尼港事件

にこうじけん ニカウ― 【尼港事件】
日本がシベリア出兵中の1920年(大正9),パルチザンとの衝突により,尼港の七百余名の日本軍守備隊および居留民が殺害された事件。日本はこれを口実にして事件解決まで北樺太(カラフト)を占領した。

尼焼

あまやき [0] 【尼焼】
楽焼きの一。永正年間(1504-1521),京都で楽焼きの祖とされる飴屋(阿米夜)の死後,その妻が比丘尼(ビクニ)となって焼いたという楽焼き。初代長次郎,一入(イチニユウ)らの妻女の作った楽焼きをもさすことがある。

尼連禅河

にれんぜんが 【尼連禅河】
〔梵 Nairañjanā〕
古代インドの摩掲陀(マガダ)国の都市伽耶城(ガヤジヨウ)の東を流れる河川。ビハール州を流れるガンジス川の一支流。現在のパルグ川。釈迦が苦行ののち,菩提樹の下で悟りを開く前にこの川で水浴したとされる。

尼額

あまびたい 【尼額】
髪を尼削(アマソ)ぎにした女の額。「さだ過ぎたる―の見つかぬに/源氏(手習)」

すがり 【尽・末枯】
〔動詞「すがる(尽)」の連用形から〕
(1)盛りをすぎて衰えかかったもの。すがれ。「五十(イソジ)の花の―をば/浄瑠璃・道成寺現在蛇鱗」
(2)たかれた香木・薫物(タキモノ)の香りが盛りを過ぎて衰えたもの。また,たいた名残。たきがら。すがれ。「これは―もよろし/五月雨日記」
→火末(ヒズエ)

はたて 【果たて・極・尽】
端。はし。はて。「国の―に咲きにける桜の花の/万葉 1429」

すがれ [0] 【尽・末枯れ】
「すがり(尽)」に同じ。

尽かす

つか・す [2][0] 【尽かす】 (動サ五[四])
みな出し尽くしてしまう。「あいそを―・す」

尽き

つき [2][0] 【尽き】
尽きること。おわり。「運の―」

尽きす

つき・す 【尽きす】 (動サ変)
〔動詞「尽きる」の連用形にサ変動詞「す」の付いたもの〕
(打ち消しの語を伴って用いる)尽きる。なくなる。「―・すべくもあらねば,なかなか片端もえまねばず/源氏(須磨)」
→つきせぬ

尽きせぬ

つきせぬ 【尽きせぬ】 (連語)
尽きない。尽きることがない。「―想い」

尽きる

つ・きる [2] 【尽きる】 (動カ上一)[文]カ上二 つ・く
(1)次第に減っていって,全くなくなる。「体力が―・きる」「食糧が―・きる」
(2)終わる。はてる。「話は―・きない」「道が―・きる」
(3)(「…に尽きる」の形で)限度にまで達し,他には何も残らない。きわまる。「幸運の一語に―・きる」「楽しみはここに―・きる」「今日の試楽は,青海波に事皆―・きぬ/源氏(紅葉賀)」
〔「尽くす」に対する自動詞〕
[慣用] 愛想が―・刀折れ矢―・冥加に―・冥利に―

尽きる

つきる【尽きる】
be exhausted;be gone;[終わる](come to an) end;→英和
terminate.→英和
尽きぬ inexhaustible;→英和
endless.→英和

尽き果てる

つきは・てる [4] 【尽(き)果てる】 (動タ下一)[文]タ下二 つきは・つ
全くつきる。すべてなくなる。「精も根も―・てる」

尽き目

つきめ [0] 【尽(き)目】
尽きてしまうとき。「運の―」

尽く

づく 【尽く】 (接尾)
⇒ずく(接尾)

尽く

ずく ヅク 【尽く】 (接尾)
〔「尽くし」の略から〕
名詞に付く。
(1)ただその手段だけで,それにものをいわせての意を表す。「腕―」「力―」
(2)ただそれだけの目的での意を表す。「欲得―でつきあう」
(3)それをした上で,そうすることによって,の意を表す。「納得―で決めたこと」「相対(アイタイ)―」「相談―」

尽く

ことごとく [3] 【悉く・尽く】 (副)
〔「事事」に接尾語「く」の付いた語。漢文訓読に用いられた語〕
すべて。残らず。「財産を―失う」
→ことごと

尽く

つ・く 【尽く】 (動カ上二)
⇒つきる

尽くし

づくし 【尽(く)し】 (接尾)
〔動詞「尽くす」の連用形から〕
名詞に付いて,それと同類のものをすべてあげる意を表す。「国―」「花―」

尽くし

ずくし ヅクシ 【尽(く)し】
⇒づくし(接尾)

尽くす

つく・す [2] 【尽(く)す】 (動サ五[四])
(1)なくなるようにする。
 (ア)すべて使い切る。「全力を―・す」「手を―・して探す」「言葉を―・して説得する」
 (イ)終わらせる。「大海を酌みて水をば―・すとも/三宝絵詞(上序)」
(2)できるかぎりのことをして,これ以上はないという状態にする。きわめる。「狼藉(ロウゼキ)の限りを―・す」「贅(ゼイ)を―・す」
(3)すべて表現し切る。「意を―・す」「苦労は筆舌に―・し難い」
(4)(「…につくす」の形で)人や団体・国家のために献身的に努力する。「夫に―・す」「社会のために―・す」
(5)動詞の連用形に付いて,すっかり…して残りがないようにするという意を表す。「食べ―・す」「論じ―・す」
〔「尽きる」に対する他動詞〕
[可能] つくせる
[慣用] 委曲を―・歓を―・情理を―

尽くめ

ずくめ ヅクメ 【尽くめ】 (接尾)
名詞およびそれに準ずる語句に付いて,何から何まで,そればかりであることを表す。すべて…である。「うそ―の言いわけ」「いいこと―」「黒―の服装」「結構―」

尽くめ

づくめ 【尽くめ】 (接尾)
⇒ずくめ(接尾)

尽し

ずくし ヅクシ 【尽(く)し】
⇒づくし(接尾)

尽し

づくし 【尽(く)し】 (接尾)
〔動詞「尽くす」の連用形から〕
名詞に付いて,それと同類のものをすべてあげる意を表す。「国―」「花―」

尽す

つく・す [2] 【尽(く)す】 (動サ五[四])
(1)なくなるようにする。
 (ア)すべて使い切る。「全力を―・す」「手を―・して探す」「言葉を―・して説得する」
 (イ)終わらせる。「大海を酌みて水をば―・すとも/三宝絵詞(上序)」
(2)できるかぎりのことをして,これ以上はないという状態にする。きわめる。「狼藉(ロウゼキ)の限りを―・す」「贅(ゼイ)を―・す」
(3)すべて表現し切る。「意を―・す」「苦労は筆舌に―・し難い」
(4)(「…につくす」の形で)人や団体・国家のために献身的に努力する。「夫に―・す」「社会のために―・す」
(5)動詞の連用形に付いて,すっかり…して残りがないようにするという意を表す。「食べ―・す」「論じ―・す」
〔「尽きる」に対する他動詞〕
[可能] つくせる
[慣用] 委曲を―・歓を―・情理を―

尽す

つくす【尽す】
[使い尽す]exhaust;→英和
use up;spend all <one's money> ;eat up (食べ尽す);discuss at length (論じ尽す);[尽力]serve;→英和
endeavor;→英和
work <for> ;→英和
do[fulfill] <one's duty> (果たす).→英和

尽る

すが・る 【尽る・末枯る】
■一■ (動ラ四)
(1)盛りが過ぎて衰える。「身用心の傾城買も,―・らぬうちに分別すべし/浮世草子・好色盛衰記 4」
(2)香りが盛りを過ぎ衰える。「―・らぬ内にとく聞かせ給へ/五月雨日記」
■二■ (動ラ下二)
⇒すがれる

尽れる

すが・れる [0] 【尽れる・末枯れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 すが・る
(1)草木などが,冬が近づいて枯れはじめる。「人は晩秋(オソアキ)の―・れて行くのに,気が付いても/うづまき(敏)」
(2)盛りがすぎて衰えはじめる。「―・れて見ゆれど,色ある花は匂ひ失せず/塩原多助一代記(円朝)」「瓜ガ―・ル/日葡」

尽力

じんりょく【尽力】
an endeavor;→英和
(an) effort;→英和
help (助力);→英和
good offices (世話).〜する endeavor;strive;→英和
make efforts;render services (世話する).…の〜で through the efforts[kind offices]of….

尽力

じんりょく [1][0] 【尽力】 (名)スル
ある事をなすために,力をつくすこと。努力すること。ほねおり。「再建に―する」

尽忠

じんちゅう [0] 【尽忠】
忠義をつくすこと。

尽忠報国

じんちゅうほうこく [5] 【尽忠報国】
君主に忠義をつくし,国家に報いること。

尽日

じんじつ [0] 【尽日】
(1)一日じゅう。終日。「―降雨」
(2)各月または一年の最後の日。みそか。おおみそか。

尽期

じんご 【尽期】
すっかり尽きて,なくなってしまう時。最後。終わり。「私に活計を至さん,―有るべからず/正法眼蔵随聞記」

尽期の君

じんごのきみ 【尽期の君】
尽き果てるときまでともに変わるまい,と誓い合った恋人。「―は来ぬもよい会者は定離の世の習ひ/宗安小歌集」

尽未来

じんみらい [3] 【尽未来】
「尽未来際」の略。「桐姫殿と―迄の盃致さふ/歌舞伎・韓人漢文」

尽未来際

じんみらいさい [4] 【尽未来際】
〔仏〕 永遠の未来。誓いを立てるときなどに,「永久に」の意で副詞的に用いる。じんみらいざい。「―に至るまで天照太神の苗裔たらん人/太平記 16」

尽果てる

つきは・てる [4] 【尽(き)果てる】 (動タ下一)[文]タ下二 つきは・つ
全くつきる。すべてなくなる。「精も根も―・てる」

尽瘁

じんすい [0] 【尽瘁】 (名)スル
全力をつくし,自分のことはかまわずに苦労すること。「育英学舎の為めに十分―する覚悟である/思出の記(蘆花)」

尽目

つきめ [0] 【尽(き)目】
尽きてしまうとき。「運の―」

尽言

じんげん [0] 【尽言】
〔易経(繋辞上)〕
思っていることをすべて言い尽くすこと。また,その言葉。

び 【尾】
■一■ [1] (名)
二十八宿の一。東方の星宿。尾宿。あしたれぼし。
■二■ (接尾)
助数詞。魚・えびなどを数えるのに用いる。匹(ヒキ)。「鯛(タイ)一―」

お【尾】
<wag> a tail;→英和
a brush (狐の);→英和
a trail (すい星などの).→英和

お ヲ [1] 【尾】
(1)動物の尻(シリ)から細長く伸び出た体の部分。しっぽ。「犬が―を振る」「クジャクの―」
(2)({(1)}に似て)物の本体からうしろに,細長く伸びているもの。「凧(タコ)の―」「ほうき星の―」
(3)物事の終わりの部分。末の方。「其言葉の―に縋(スガ)つて/平凡(四迷)」
(4)山の裾野の細くのびた部分。「山の―をめぐる谷の入口/夜明け前(藤村)」

尾する

び・する [2] 【尾する】 (動サ変)[文]サ変 び・す
うしろに従い行く。あとをつける。「赤城比叡を―・する敵の三艦を/不如帰(蘆花)」

尾っぽ

おっぽ ヲツ― [3] 【尾っぽ】
しっぽ。尾。「馬の―」

尾の身

おのみ ヲ― [1] 【尾の身】
クジラの尾の付け根のところにある肉。クジラの最も美味な部分で,刺身で賞味される。尾肉。

尾ろ

おろ ヲ― 【尾ろ】
〔「ろ」は接尾語〕
尾(オ)。
→尾ろの鏡

尾ろの鏡

おろのかがみ ヲロ― 【尾ろの鏡】
〔「山鳥の尾ろのはつをに鏡かけとなふべみこそ汝(ナ)に寄そりけめ/万葉 3468」からでた語〕
中世の歌語。語義未詳。異性への慕情のたとえに用いられる。山鳥の尾の鏡。はつおの鏡。「山鳥の―にあらねどもうき影みてはねぞなかれける/土御門院御集」

尾上

おのえ ヲ―ヘ 【尾上】
〔「お」は峰の意。「おのうえ」の転〕
山の上。山の頂上。「―の鐘も響くなり/謡曲・高砂」

尾上

おのえ ヲノヘ 【尾上】
姓氏の一。

尾上

おのえ ヲノヘ 【尾上】
人形浄瑠璃「加賀見山旧錦絵(コキヨウノニシキエ)」の登場人物。足利家の中老。同家の局(ツボネ)岩藤の奸計を知り,岩藤に草履打ちの侮辱を受けて自害する。

尾上の松

おのえのまつ ヲノヘ― 【尾上の松】
古歌などに詠まれた松の名。兵庫県加古川市尾上神社にある「尾上の松」,対岸の高砂市高砂神社の「高砂の松」のいずれをさすか不明。「高砂の―に吹く風の/千載(恋一)」

尾上伊太八

おのえいだはち ヲノヘ― 【尾上伊太八】
新内の一。端物。本名題「帰咲名残命毛(カエリザキナゴリノイノチゲ)」。初世鶴賀若狭椽(ツルガワカサノジヨウ)作曲。津軽岩松藩江戸詰の武士原田伊太夫と吉原の遊女尾上との心中未遂事件を脚色したもの。「蘭蝶(ランチヨウ)」「明烏(アケガラス)」とともに新内の代表曲。

尾上松之助

おのえまつのすけ ヲノヘ― 【尾上松之助】
(1875-1926) 映画俳優。岡山県生まれ。旅役者から牧野省三に認められる。歌舞伎・講談から取材した英雄像多数を,大正期の無声時代劇に展開。「目玉の松ちゃん」の愛称で親しまれ,一千本と自称する娯楽作品に出演。

尾上松助

おのえまつすけ ヲノヘ― 【尾上松助】
歌舞伎俳優。屋号音羽(オトワ)屋。
(1)(初世)(1744-1815) 文化年間(1804-1818)頃活躍。大坂の人。1755年江戸に出て初世尾上菊五郎の門に入り,四世鶴屋(ツルヤ)南北の作品を演じて次々と評判をとり,怪談狂言の祖といわれる。のち松緑と改名。
(2)(四世)(1843-1928) 五世菊五郎の門人。明治から大正にかけて,世話物の名脇役として活躍。

尾上松緑

おのえしょうろく ヲノヘ― 【尾上松緑】
(二世)(1913-1989) 歌舞伎俳優。東京生まれ。七世松本幸四郎の三男。六世菊五郎の芸風を継承し優れた芸を示した。

尾上柴舟

おのえさいしゅう ヲノヘサイシウ 【尾上柴舟】
(1876-1957) 歌人・国文学者・書家。岡山県生まれ。本名,八郎。「あさ香社」同人,「車前草(シヤゼンソウ)社」などを創立。書道教育にも尽力。歌集「静夜」「永日」「日記の端より」,歌論「短歌滅亡私論」,書論「平安朝時代の草仮名の研究」など。

尾上梅幸

おのえばいこう ヲノヘバイカウ 【尾上梅幸】
(1)(六世)(1870-1934) 歌舞伎俳優。屋号音羽(オトワ)屋。明治から大正にかけて活躍した。五世菊五郎の養子。前名,栄三郎。養父の女方の芸風を継ぎ,また新作や新舞踊にも天分を発揮した。
(2)(七世)(1915-1995) 歌舞伎俳優。東京生まれ。六世菊五郎の養子。前名は三世菊之助。1949年(昭和24)菊五郎劇団結成に参画,六世中村歌右衛門とともに戦後を代表する立女形。二枚目役もよくした。

尾上菊五郎

おのえきくごろう ヲノヘキクゴラウ 【尾上菊五郎】
歌舞伎俳優。屋号,音羽(オトワ)屋。
(1)(初世)(1717-1783) 宝暦・明和期(1751-1772)に活躍した名優。京都の人。初め若衆方・女方で評判を得,のち立役となった。
(2)(三世)(1784-1849) 初世の高弟尾上松緑の養子。文化・文政期(1804-1830)に活躍した。江戸の人。生世話(キゼワ)狂言・怪談狂言を得意とした。
(3)(五世)(1844-1903) 三世の孫。団・菊・左と並称される明治時代の代表的な名優。前名,一三世市村羽左衛門。家の芸として新古演劇十種を制定。
(4)(六世)(1885-1949) 五世の長男。通称六代目。大正から昭和にかけて活躍。初世中村吉右衛門と菊吉(市村座)時代を形成。あらゆる役柄をこなし,歌舞伎の新しい演技術をつくりあげた。舞踊の名手としても有名。1930年,日本俳優学校を創設。

尾上蘭

おのえらん ヲ―ヘ― [3] 【尾上蘭】
ラン科の多年草。奈良県および長野県以北の山地の草原に自生。草丈10〜15センチメートル。茎の下部に楕円形の葉を一対つける。夏,頂部に径約1センチメートルの鐘状の白花を二〜六個開く。

尾佐竹

おさたけ ヲサタケ 【尾佐竹】
姓氏の一。

尾佐竹猛

おさたけたけき ヲサタケ― 【尾佐竹猛】
(1880-1946) 司法官・歴史学者。石川県生まれ。明治法律学校卒。大審院判事。明治文化研究会主幹。編著「明治文化全集」,著「日本憲政史大綱」「維新前後に於ける立憲思想」など。

尾先

おさき ヲ― 【尾崎・尾前・尾先】
〔「おざき」とも〕
平野に入り込んだ山すその先端。「南の―へ下降て/太平記 8」

尾先

おさき ヲ― [0] 【尾先】
(動物の)尾の先。

尾先四白

おさきよつじろ ヲ― [4] 【尾先四白】
尾と四足の先の白い犬。霊力をもつとして,飼うことを忌む地方がある。

尾入れ

おいれ ヲ― [0] 【尾入れ】
⇒大入(オオイ)れ

尾前

おさき ヲ― 【尾崎・尾前・尾先】
〔「おざき」とも〕
平野に入り込んだ山すその先端。「南の―へ下降て/太平記 8」

尾去沢鉱山

おさりざわこうざん ヲサリザハクワウザン 【尾去沢鉱山】
秋田県北東部,鹿角(カヅノ)市にあった銅山。近世には南部藩が直営する日本有数の銅山であった。1978年(昭和53)閉山。

尾句

びく [1] 【尾句】
(1)漢詩で,律詩の最後の二句。
(2)和歌の第三句以下。または第五句。
→頭句
→発句

尾垂れ

おだれ ヲ― [1] 【尾垂れ】
■一■ (名)
(1)「鼻隠(ハナカク)し」に同じ。
(2)屋根の庇(ヒサシ)。「梯子押取り―に打掛け/浄瑠璃・夏祭」
■二■ (名・形動ナリ)
物事の勢いが次第に弱くなる・こと(さま)。「どれも―になつたり/四河入海 19」

尾垂木

おだるき ヲ― [2] 【尾垂木・尾棰】
社寺建築で,枡組みから斜めに突き出している垂木。大垂木。天狗垂木。
尾垂木[図]

尾大

びだい [0] 【尾大】
頭にくらべて尾の方が大きいこと。「足利の政(マツリゴト)を評して―不掉(フトウ)とて/文明論之概略(諭吉)」

尾崎

おさき ヲ― 【尾崎・尾前・尾先】
〔「おざき」とも〕
平野に入り込んだ山すその先端。「南の―へ下降て/太平記 8」

尾崎

おざき ヲザキ 【尾崎】
姓氏の一。

尾崎一雄

おざきかずお ヲザキカズヲ 【尾崎一雄】
(1899-1983) 小説家。三重県生まれ。早大卒。志賀直哉に師事。「暢気眼鏡」で芥川賞受賞。「虫のいろいろ」など私小説・心境小説に独自な境地を開く。著「懶い春」「まぼろしの記」回想記「あの日この日」。

尾崎喜八

おざききはち ヲザキ― 【尾崎喜八】
(1892-1974) 詩人。東京生まれ。詩集「空と樹木」で詩壇に登場。人道的自然詩人として活躍,ロマン=ロランなどの訳書も多い。

尾崎士郎

おざきしろう ヲザキシラウ 【尾崎士郎】
(1898-1964) 小説家。愛知県生まれ。早大中退。長編「人生劇場」で一躍文名が上がる。政治志向が強く社会的事件に取材した「天皇機関説」「大逆事件」などがある。

尾崎放哉

おざきほうさい ヲザキハウサイ 【尾崎放哉】
(1885-1926) 俳人。鳥取県生まれ。本名,秀雄。東大卒。晩年,小豆島の庵で詠んだ口語調の自由律俳句で知られる。句集「大空(タイクウ)」

尾崎秀実

おざきほつみ ヲザキ― 【尾崎秀実】
(1901-1944) 中国研究家。東京生まれ。東大卒。朝日新聞記者。第一次近衛内閣のブレーン。1941年,ゾルゲ事件で逮捕され,44年処刑。著「現代支那論」「最近日支関係史」「愛情はふる星のごとく」など。

尾崎紅葉

おざきこうよう ヲザキコウエフ 【尾崎紅葉】
(1867-1903) 小説家・俳人。東京生まれ。本名,徳太郎。東大中退。硯友社を結成して,「我楽多文庫」を創刊。口語文体を創始し,写実主義の可能性を深め,心理的・社会的な主題を追究。代表作「三人妻」「多情多恨」「金色夜叉」

尾崎行雄

おざきゆきお ヲザキユキヲ 【尾崎行雄】
(1858-1954) 政治家。神奈川県生まれ。号は咢堂(ガクドウ)。慶応義塾中退。第一回総選挙以降連続二五回当選。文相・東京市長・法相などを歴任。その間,護憲・普選・軍縮運動に活躍。常に中立・公正の立場から立憲政治の擁護に努め,「憲政の神様」と称される。

尾崎雅嘉

おざきまさよし ヲザキ― 【尾崎雅嘉】
(1755-1827) 江戸後期の国学者。号,華陽など。大坂で書店を営み,また歌をよくした。著「百人一首一夕話」「群書一覧」など。

尾州

びしゅう 【尾州】
尾張(オワリ)国の別名。

尾州家

びしゅうけ 【尾州家】
⇒尾張家(オワリケ)

尾巻猿

おまきざる ヲマキ― [4] 【尾巻猿】
霊長目オマキザル科,あるいはそのうちのオマキザル属のサルの総称。頭胴長35〜60センチメートル,尾長も同じくらいで,常に尾の先端を巻いている。群れを作って樹上生活をし,果実・芽などを食べる。利口で人になれやすい。中南米に分布。カツラザル。

尾張

おわり ヲハリ 【尾張】
旧国名の一。愛知県西半分にあたる。尾州(ビシユウ)。

尾張万歳

おわりまんざい ヲハリ― [4] 【尾張万歳】
尾張の知多を本拠とし,年頭に家々をめぐり,祝言を述べ舞をする万歳。知多万歳。

尾張国郡司百姓等解文

おわりのくにぐんじひゃくしょうらのげぶみ ヲハリ―ヒヤクシヤウラ― 【尾張国郡司百姓等解文】
平安中期の文書。988年,尾張八郡の郡司と百姓が国司藤原元命(モトナガ)の非法を三一箇条に書き連ねてその解任を朝廷に申請した上申書。

尾張大根

おわりだいこん ヲハリ― [4] 【尾張大根】
宮重(ミヤシゲ)大根の異名。

尾張家

おわりけ ヲハリ― 【尾張家】
徳川御三家の一。徳川家康の第九子義直を祖とし,尾張国と美濃・三河・近江・摂津の一部,および信濃の木曾を領した。六一万九千石。

尾張廼家苞

おわりのいえづと ヲハリノイヘヅト 【尾張廼家苞】
注釈書。五巻九冊。石原正明(マサアキラ)著。1819年刊。新古今集から和歌約千首を選び注釈したもの。「美濃家苞(ミノノイエヅト)」の宣長説を批判しつつ自説を加えたもの。

尾張旭

おわりあさひ ヲハリ― 【尾張旭】
愛知県北部,名古屋市に隣接する市。古墳群や条里制の遺構がある。陶磁器生産が盛ん。電機・電子工場や住宅の建設により都市化が進む。

尾張浜主

おわりのはまぬし ヲハリ― 【尾張浜主】
(733-?) 平安前期の楽人。日本雅楽の形成に尽力,「拾翠楽」「応天楽」などを作舞した。一一三歳の高齢でも身軽に舞ったという。

尾張鐔

おわりつば ヲハリ― [4] 【尾張鐔】
室町中期より始まる鉄の透かし鐔の流派。尾張で作られたが,その初源は美濃ともいわれる。鉄味は最上で,真ん中を薄く作り込んだものが多い。高尚・雄渾な作風により透かし鐔の代表的存在。江戸中期頃まで存続。

尾形

おがた ヲガタ 【尾形】
姓氏の一。

尾形乾山

おがたけんざん ヲガタ― 【尾形乾山】
(1663-1743) 江戸中期の陶工。京都の人。光琳の弟。野々村仁清の影響で京都鳴滝に開窯。閑雅な琳派風の絵付けに,ときに詩歌を賛した独自の色絵陶器(乾山風)を作る。晩年江戸に出,一時下野(シモツケ)国でも作陶。絵にもすぐれ「花籠図」「八ッ橋図」は有名。

尾形光琳

おがたこうりん ヲガタクワウリン 【尾形光琳】
(1658-1716) 江戸中期の画家。乾山の兄。京都の人。光悦・宗達に私淑し,大和絵をさらに革新,大胆華麗な装飾画風を大成し世に琳派と称される。工芸にもすぐれ,光琳模様・光琳蒔絵(マキエ)を生んだ。代表作「燕子花(カキツバタ)図屏風」「紅白梅図屏風」

尾戸焼

おどやき ヲド― [0] 【尾戸焼】
江戸時代,土佐国尾戸で産出した陶器。土佐藩主山内忠義が招いた久野正伯が創始したものという。白上がりの陶器で細かな貫乳(カンニユウ)がある。

尾撃

びげき [0] 【尾撃】 (名)スル
逃げる相手を追って背後から攻めること。追撃。「―する事最(イト)急なれば/近世紀聞(延房)」

尾曳

おひき ヲ― [0] 【尾曳】
ニワトリの一品種。高知県原産。蓑羽(ミノバネ)と尾羽は長く,尾羽は1メートルに達するものがいる。足が短い。天然記念物。蓑曳矮鶏(ミノヒキチヤボ)。

尾根

おね【尾根】
a ridge (山の).→英和

尾根

おね ヲ― [1][2] 【尾根】
山の稜線(リヨウセン)。峰続き。山稜。「―伝いに歩く」「―すじ」

尾根歩き

おねあるき ヲネ― [3] 【尾根歩き】
尾根伝いに山歩きすること。

尾棰

おだるき ヲ― [2] 【尾垂木・尾棰】
社寺建築で,枡組みから斜めに突き出している垂木。大垂木。天狗垂木。
尾垂木[図]

尾椎

びつい [0] 【尾椎】
脊柱の最下端にある椎骨。三〜五個からなり,癒合して尾骨を形成する。
→椎骨

尾瀬

おぜ ヲゼ 【尾瀬】
群馬・福島・新潟の三県にまたがり,尾瀬沼(面積1.7平方キロメートル)・尾瀬ヶ原を中心に燧(ヒウチ)ヶ岳・至仏山などの周辺山地を含む地域。海抜1400メートル内外。日本最大の高層湿原。ミズバショウ・ニッコウキスゲなどの湿地植物の宝庫。日光国立公園に属す。

尾瀬沼

おぜぬま ヲゼ― 【尾瀬沼】
尾瀬東部の湖。燧ヶ岳(ヒウチガタケ)からの溶岩による堰止め湖。
→尾瀬

尾灯

びとう [0] 【尾灯】
自動車や列車などの車体後部につける赤色の標識灯。テール-ランプ。テール-ライト。

尾灯

びとう【尾灯】
⇒テール(ライト).

尾状花序

びじょうかじょ ビジヤウクワジヨ [4] 【尾状花序】
穂状(スイジヨウ)花序の一型。細長い主軸に多数の単性花が密について,あたかも動物の尾のように下垂するもの。ヤナギ・クルミ・クリ・ハンノキ類に見られる。
→花序

尾生の信

びせいのしん 【尾生の信】
〔「荘子(盗跖)」など〕
(1)かたく約束を守ること。
(2)ばか正直に約束を守るだけで,融通のきかないこと。愚直。
〔中国の春秋時代,魯の尾生という男が橋の下で会う約束をして女を待っていたが,折から増水してきた水のために約束を守っておぼれ死んだという故事から〕

尾白鷲

おじろわし ヲジロ― [3] 【尾白鷲】
タカ目タカ科の鳥。翼を開くと2メートルを超す。体は暗褐色で頭部は淡褐色,尾が純白。海岸や湖岸にすみ,魚を主食とするが,時に鳥獣をも捕食する。ユーラシア北部,グリーンランドに分布するが生息数は減少し,一部で絶滅。。日本には主に冬鳥として渡来,少数が北海道東部で繁殖する。天然記念物。絶滅危惧種。

尾白鹿

おじろじか ヲジロ― [3] 【尾白鹿】
シカ科の哺乳類。亜種が多く,肩高80〜110センチメートル,体長150〜210センチメートル。雄は前方に曲がる角をもつ。全体が褐色で,尾の下面が白。走るとき尾を立てるので下面の白色がよく見える。幼獣は全身に白斑がある。南北アメリカに分布,森林地帯にすむ。

尾端

びたん [0] 【尾端】
しっぽのはし。また,物の末端。

尾筒

びとう [0] 【尾筒】
鳥類の尾羽のつけねをおおう短い羽毛。

尾筒

おづつ ヲ― [1] 【尾筒】
(1)馬の尾を包む袋。尾袋(オブクロ)。
(2)獣の尾の付け根の丸くふくれた部分。

尾篭な

びろう【尾篭な】
indecent;→英和
indelicate.→英和

尾籠

おこ ヲコ [1] 【痴・烏滸・尾籠】 (名・形動)[文]ナリ
(1)ばかげていること。愚かなさま。「―の沙汰(サタ)」「臆病未練の―の者/自由太刀余波鋭鋒(逍遥)」
(2)ふとどきなさま。不敵なさま。「朝比奈にみぎはまさりの大力,―の者と聞きたり/曾我 9」

尾籠

びろう [0] 【尾籠】 (名・形動)[文]ナリ
〔「おこ(痴)」の当て字「尾籠」を音読みした語〕
(1)わいせつであったり不潔であったりして,人前で口にするのがはばかられること。きたないこと。また,そのさま。「―な話で恐縮ですが」「甚だ―なお話ぢやが,象の糞は/象(潤一郎)」
(2)礼を失すること。失礼。無礼。「乗り物より降り候はぬこそ―に候へ/平家 1」

尾索類

びさくるい [3] 【尾索類】
原索動物門の一綱を成す無脊椎動物の総称。ナメクジウオ類以外の原索動物。すべて海産。プランクトンとして魚類の天然飼料となるものもある。成体はゼラチン状の層におおわれる。ホヤ・サルパなどを含む。被嚢(ヒノウ)類。

尾羽

おばね ヲ― [1] 【尾羽】
鳥類の尾の羽。扇状に生え,飛ぶ時の舵の役目をし,止まっている時には体のバランスをとる。

尾羽

おは ヲ― [1][0] 【尾羽】
鳥の尾とはね。

尾羽毛

おばけ ヲバ― [0] 【尾羽毛】
クジラの脂皮を縦に薄切りにしたもの。やや黄色みのある白色。食用。おばき。おばいけ。おばいき。

尾翼

びよく【尾翼】
the tail.→英和

尾翼

びよく [0] 【尾翼】
飛行機などの後部にとりつけた翼。普通,垂直尾翼・水平尾翼があり,機体の転回・昇降・安定確保などの機能をもつ。

尾聯

びれん [0] 【尾聯】
漢詩で,律詩の第七・八句のこと。結句。落句。
→起聯
→頸聯
→頷聯(ガンレン)

尾肉

おにく ヲ― [1] 【尾肉】
「尾の身(ミ)」に同じ。

尾能

きりのう [2] 【切能・尾能】
能の番組で最後に演ずる能。五番立ての演能で五番目に演じられる曲の一類。天狗(テング)物・鬼畜物・鬼神物・早舞(ハヤマイ)物などで,その後場はテンポが速く,太鼓が入り,にぎやかで壮快な趣のものが多い。五番目物。

尾花

おばな ヲ― [1] 【尾花】
(1)〔花の形が獣の尾に似ていることから〕
ススキの花穂。また,ススキのこと。[季]秋。《折れたるがほゝけて居りし―かな/加賀谷凡秋》
(2)襲(カサネ)の色目の名。表は白,裏は薄はなだ色。秋に用いる。

尾花沢

おばなざわ ヲバナザハ 【尾花沢】
山形県北東部,最上川中流東岸の市。近世,羽州街道の宿場町。江戸前期には銀山により繁栄,のち銀山温泉となる。農業が盛ん。

尾花粥

おばながゆ ヲ― 【尾花粥】
昔,宮中で八朔の祝儀の際に用いた粥。疫病よけのまじないとして,ススキの花穂を黒焼きにして入れた。江戸時代には民間にも行われた。尾花の粥。

尾花色

おばないろ ヲ― [0] 【尾花色】
枯れたススキのように薄い黒を帯びた白色。

尾花葦毛

おばなあしげ ヲ― [4] 【尾花葦毛】
馬の毛色の名。たてがみと四肢が灰白色の葦毛の馬。

尾芽胚

びがはい [2] 【尾芽胚】
脊椎動物の発生において,神経胚に次いで形成される胚。脳や脊髄・末梢神経や,心臓が分化してくる。

尾藤

びとう 【尾藤】
姓氏の一。

尾藤二洲

びとうじしゅう 【尾藤二洲】
(1747-1813) 江戸後期の儒学者。伊予の人。名は孝肇,字(アザナ)は志尹。初め片山北海に復古学を学ぶ。のち朱子学に転じ,昌平黌(シヨウヘイコウ)教官となり,松平定信の教育政策を推進した。寛政三博士の一人。著「正学指掌」「素餐(ソサン)録」など。

尾行

びこう [0] 【尾行】 (名)スル
監視などのために,気づかれないように人のあとをつけて行くこと。「ひそかに―する」「―を巻く」

尾行する

びこう【尾行する】
follow;→英和
shadow.→英和

尾袋

おぶくろ ヲ― 【尾袋】
馬や鷹の尾を包むのに使う布製の袋。おづつ。[和名抄] [節用集(文明本)]

尾裂き狐

おさきぎつね ヲサキ― [4] 【尾裂き狐】
憑(ツ)き物の一種。狐に似た形で白く,尾が二つに裂けているという。関東地方西部から長野県東部にかけて信じられていた。御先狐。

尾西

びさい 【尾西】
愛知県北西部,木曾川下流東岸にある市。もと美濃街道の宿場町。近世,綿織物が発達。現在は毛織物を中心に,繊維工業が盛ん。

尾輪

びりん [0] 【尾輪】
飛行機の機体の尾端に取り付けた車輪。

尾道

おのみち ヲノミチ 【尾道】
広島県南東部,瀬戸内海に臨む市。近世,西廻り航路の要港。商業が発達した市街は,戦災をまぬがれ古い面影を残す。向島(ムカイシマ)と尾道大橋で結ばれ,観光開発が進む。

尾鉱

びこう [0] 【尾鉱】
選鉱の結果得られる低品位の鉱産物。
⇔精鉱

尾錠

びじょう [0] 【尾錠】
帯革・ひもなどの一端に付け,他端を入れて締め付け,緩まないようにする金具。締め金。びじょがね。バックル。

尾錠金

びじょうがね [2] 【尾錠金】
「尾錠」に同じ。

尾錠金

びじょがね ビヂヨ― [2] 【尾錠金】
〔「びじょうがね」の転〕
「尾錠(ビジヨウ)」に同じ。

尾長

びちょう [0] 【尾長】
哺乳類の外部形態を検討する際の基本的な計測項目の一つ。動物を腹を下にして寝かせ,尾を垂直に持ち上げ,尾の基部から先端までを測った長さ。

尾長

おなが ヲ― [0] 【尾長】
スズメ目カラス科の鳥。全長37センチメートル内外で,そのうち尾が20センチメートル以上を占める。頭部は黒く,背面は美しい灰青色,腹面は灰白色で,カラス科にしては華やかな羽色。雑食性で,雑木林にすむが,冬は人家の近くに集まる。群れをなして,大声で騒がしく鳴く。中国およびイベリア半島に分布し,日本では本州の東半分に生息。
尾長[図]

尾長猿

おながざる ヲ― [4] 【尾長猿】
(1)霊長目オナガザル科のサルの総称。尾が細長く,前後の肢(アシ)の長さがほぼ等しい。森林で樹上生活をする。人によく慣れる。アジア・アフリカに広く分布。旧世界猿。
(2)オナガザル科のうち,熱帯アフリカの森林にすむグエノンをさす。

尾長虫

おながむし ヲ― [3] 【尾長虫】
長い尾の虫。ハナアブの幼虫など。

尾長鮫

おながざめ ヲ― [3] 【尾長鮫】
(1)ネズミザメ目オナガザメ科の海魚の総称。全長約4〜6メートル。尾びれが著しく長い。オナガザメ・ニタリ・ハチワレの三種がある。
(2){(1)}の一種。全長6メートル内外。尾が長く全長の二分の一以上もある。この尾で海面をたたき,泳ぎの輪を縮めて追い集めた小魚を食べるという。卵胎生。かまぼこの原料とする。本州中部以南に分布。マオナガ。ネズミブカ。

尾長鳥

おなが【尾長鳥(猿)】
a long-tailed cock (monkey).

尾長鴨

おなががも ヲ― [4] 【尾長鴨】
カモ目カモ科の水鳥。全長70センチメートル内外。雄の尾羽は長く先がとがる。雄は胸が白く,顔は茶色で胸より白線がのびる。雌は褐色。広くユーラシア・北アメリカ北部で繁殖し,日本には冬鳥として多数渡来。

尾長鶏

おながどり ヲ― [3] 【尾長鶏】
ニワトリの一品種。尾羽が非常に長く,雄の成鳥では8メートル以上にもなる。高知市付近の原産。江戸時代,突然変異で尾羽の抜けかわらないものが生じ,これを選択改良してつくられた。特別天然記念物。ナガオドリ。長尾鶏(チヨウビケイ)。

尾閭

びりょ [1] 【尾閭】
〔荘子(秋水)〕
大海の底にあって絶えず水をもらすという穴。

尾閭骨

びりょこつ [2] 【尾閭骨】
尾骨の異名。

尾頭

おかしら ヲ― [0] 【尾頭】
(1)(魚の)尾と頭。
(2)尾から頭までの長さ。「―にて一尺二,三寸の中鯛なり/浮世草子・永代蔵 6」

尾頭付き

おかしらつき ヲ― [0][4] 【尾頭付き】
尾も頭もついている丸のままの魚。神事や祝い事の膳につける。かしらつき。

尾駁

おぶち ヲブチ 【尾駁】
青森県上北郡の六ヶ所村辺りをいう。尾駁沼がある。馬の産地として知られた。((歌枕))「陸奥(ミチノク)の―の駒ものがふには荒れこそ勝(マサ)れなつくものかは/後撰(雑四)」

尾骨

びこつ [0] 【尾骨】
脊柱の最下部にある,下のとがった骨。ヒトの場合,三〜五個の尾椎が癒合したもの。尾骶骨(ビテイコツ)。尾閭骨(ビリヨコツ)。

尾骶骨

びていこつ【尾骶骨】
《解》the coccyx.→英和

尾骶骨

びていこつ [2] 【尾骶骨】
⇒尾骨(ビコツ)

尾高

おだか ヲダカ 【尾高】
姓氏の一。

尾高尚忠

おだかひさただ ヲダカ― 【尾高尚忠】
(1911-1951) 指揮者・作曲家。東京生まれ。朝雄の弟。ウィーン音楽院に学び,日本交響楽団( NHK 交響楽団の前身)の常任指揮者として活躍。1952年(昭和27),功績を記念して「尾高賞」が設けられた。

尾高朝雄

おだかともお ヲダカトモヲ 【尾高朝雄】
(1899-1956) 法哲学者。釜山の生まれ。東大教授。ドイツ・オーストリアに留学して,H =ケルゼン・ E =フッサールに師事。自由主義者として活躍し,法哲学・法思想界に貢献。著「国家構造論」「法哲学」など。

尾高邦雄

おだかくにお ヲダカクニヲ 【尾高邦雄】
(1908-1993) 社会学者。東京都生まれ。東大教授。産業社会学の分野で活躍。著「職業社会学」「産業社会学講義」など。

尾髪

おかみ ヲ― 【尾髪】
〔「おがみ」とも〕
馬の尾とたてがみ。また,馬の尾。「やがて―をきり,鉄焼(カナヤキ)して/平家 4」

尾鰭

おびれ ヲ― [1][0] 【尾鰭】
〔「おひれ」とも〕
魚類や円口類などの体の後端にある鰭。急進する時や方向転換などに用いる。

尾鰭

おひれ ヲ― [1] 【尾鰭】
(1)魚の尾と鰭。
(2)(事実や本体に)付け加えられるもの。

尾鰭をつける

おひれ【尾鰭をつける】
embroider.→英和
〜のついた話 a story full of exaggeration.

尾鷲

おわせ ヲワセ 【尾鷲】
三重県南部の市。熊野灘に面し,大台ヶ原山の山麓に位置する。日本有数の多雨地。林業・水産業が盛ん。

尾鷲節

おわせぶし ヲワセ― 【尾鷲節】
三重県尾鷲市の花柳界の民謡で,酒席の騒ぎ唄。江戸で流行した「こちゃえ節」に「のんのこ節」の囃子詞(ハヤシコトバ)が加えられたもの。

尿

にょう【尿】
urine.→英和
尿検査 (a) urinalysis.→英和

尿

しい 【尿】
〔幼児語〕
小便。おしっこ。

尿

しと 【尿】
小便。しとと。「御―などに濡れても嬉しげにぞおぼされたる/栄花(初花)」

尿

にょう ネウ [1] 【尿】
腎臓でつくられ,輸尿管・膀胱を経て尿道から排出される淡黄色透明の液体。体内の代謝物質・解毒物質などの排出や,酸塩基平衡の維持に重要な役割を果たす。尿量は成人で一日約1.5リットルで,通常,弱酸性。小便。小水。いばり。ゆばり。

尿

ゆばり 【尿】
〔「ゆまり(湯放)」の転〕
小便。いばり。[和名抄]

尿

しし 【尿】
〔幼児語〕
小便。おしっこ。

尿

ゆまり 【尿】
〔「湯放(ユマリ)」の意。「まり」は排泄する意の動詞「まる」の連用形から〕
小便。ゆばり。「伊弉諾尊乃ち大樹に向つて―まる/日本書紀(神代上訓注)」

尿

ばり 【尿】
〔「ゆばり」の略〕
小便。いばり。「うらが親方の背戸口に,―をこいてゐたと思へ/滑稽本・膝栗毛(初)」

尿

いばり [0] 【尿】
〔「ゆばり」の転〕
小便。「―せしふとんほしたり須磨の里/蕪村句集」

尿の箱

しのはこ 【尿の箱・清箱】
便器。[和名抄]

尿中ウロビリノーゲン

にょうちゅうウロビリノーゲン ネウチユウ― [9] 【尿中―】
尿中に排泄されたウロビリノーゲン。肝臓障害・熱性疾患・便秘などで増加し,胆管が閉塞すると減少するため診断の指標にもされる。

尿器

にょうき ネウ― [1] 【尿器】
病人・老人などが寝たままで尿をとるために用いる容器。しびん。おまる。

尿嚢

にょうのう ネウナウ [0] 【尿嚢】
高等脊椎動物の胚に生じた尿膜がかたちづくる嚢状体。初めは排出器官として機能するが,のちには鳥類や爬虫類では呼吸器官としてはたらき,哺乳類では胎盤の形成にあずかる。

尿壺

ゆばりつぼ 【尿壺】
膀胱(ボウコウ)。[名義抄]

尿失禁

にょうしっきん ネウ― [3] 【尿失禁】
尿を無意識に漏らしてしまう状態。括約筋そのものに異常がある場合,大脳中枢の機能障害や深い眠りで大脳の抑制がきかない場合,腹圧が急に上昇した場合などに起こる。おもらし。

尿崩症

にょうほうしょう ネウホウシヤウ [0][3] 【尿崩症】
脳下垂体後葉ホルモンの一種である抗利尿ホルモンが不足して,多尿と口渇をきたす疾患。

尿意

にょうい ネウ― [1] 【尿意】
小便がしたいという感じ。「―をもよおす」

尿意を催す

にょうい【尿意を催す】
have the desire to pass water.

尿検査

にょうけんさ ネウ― [3] 【尿検査】
泌尿器および全身的な疾患の診断に役立てるため,尿を顕微鏡や物理的・化学的方法で検査すること。普通,色・清濁・比重,タンパク・糖・ウロビリノーゲン,潜血・沈渣物などを調べる。検尿。

尿殿

しどの [0] 【尿殿】
〔「しとどの」の略〕
便所。

尿毒症

にょうどくしょう ネウドクシヤウ [0][4][3] 【尿毒症】
腎臓の機能障害により排泄されるべき尿成分が血中にたまって起こる中毒症状。嘔吐・頭痛・浮腫・意識障害などの症状を呈する。

尿毒症

にょうどくしょう【尿毒症】
《医》uremia.→英和

尿浸潤

にょうしんじゅん ネウ― [3] 【尿浸潤】
尿路壁にあいた孔(アナ)から尿が漏れ,周囲の組織に浸入すること。

尿石

にょうせき ネウ― [1][0] 【尿石】
⇒尿路結石(ニヨウロケツセキ)

尿筒

しとづつ 【尿筒】
竹の溲瓶(シビン)。平安時代,束帯着用の際などに用いた。

尿管

にょうかん ネウクワン [0] 【尿管】
⇒輸尿管(ユニヨウカン)

尿糞

ししばば 【尿糞】
小便と大便。「立居もひとりで出来ねえから,―もおまるでとる/滑稽本・浮世風呂 2」

尿素

にょうそ ネウ― [1] 【尿素】
〔urea〕
哺乳類の尿中に含まれる窒素化合物。体内でタンパク質が分解して生成される。化学式(NH�)�CO 工業的にはアンモニアと二酸化炭素とから合成される。無色の柱状結晶で,肥料・尿素樹脂・医薬・接着剤の原料となる。1828年に初めて化学的に合成された有機化合物として有名。

尿素

にょうそ【尿素】
《化》urea.→英和

尿素回路

にょうそかいろ ネウ―クワイ― [4] 【尿素回路】
⇒オルニチン回路(カイロ)

尿素樹脂

にょうそじゅし ネウ― [4] 【尿素樹脂】
尿素とホルムアルデヒドとを縮合重合させて得る熱硬化性の合成樹脂。接着剤・塗料・防縮加工・電気絶縁材などに用いる。ユリア樹脂。

尿細管

にょうさいかん ネウサイクワン [3] 【尿細管】
⇒細尿管(サイニヨウカン)

尿結石

にょうけっせき ネウ― [3] 【尿結石】
⇒尿路結石(ニヨウロケツセキ)

尿膜

にょうまく ネウ― [1] 【尿膜】
高等脊椎動物羊膜類の胚の周囲にある膜の一。尿嚢(ニヨウノウ)と尿嚢管を形成する。

尿袋

ゆばりぶくろ 【尿袋】
膀胱(ボウコウ)。[和名抄]

尿袋

いばりぶくろ 【尿袋】
膀胱(ボウコウ)。

尿路

にょうろ ネウ― [1] 【尿路】
尿を体外に排出するための一連の導管。腎・尿管・膀胱(ボウコウ)・尿道から成る。

尿路結石

にょうろけっせき ネウ― [4] 【尿路結石】
尿路内にできる結石。結石の存在部位により腎結石・尿管結石・膀胱結石・尿道結石と呼ぶ。尿石。尿結石。

尿道

にょうどう【尿道】
《解》the urethra.→英和
尿道炎《医》urethritis.

尿道

にょうどう ネウダウ [0] 【尿道】
尿を膀胱(ボウコウ)から体外に排出するための管。雄の尿道は雌に比べて長く,途中で精管と合し,精液の射出路を兼ねる。

尿道炎

にょうどうえん ネウダウ― [0][3] 【尿道炎】
尿道の炎症。ブドウ球菌・大腸菌・淋菌などの細菌感染によるものが多い。

尿道球腺

にょうどうきゅうせん ネウダウキウ― [5] 【尿道球腺】
⇒カウパー腺

尿酸

にょうさん ネウ― [0] 【尿酸】
核酸構成成分の一つであるプリン化合物の代謝産物。広く肉食動物の血中・尿中に存在し,ヒトでは尿中に排泄される。血中の尿酸が過剰になると,関節の軟骨などに尿酸の結晶が沈着して痛風になる。

尿閉

にょうへい ネウ― [0] 【尿閉】
膀胱(ボウコウ)内にたまっている尿を自力で排泄することができない状態。膀胱・尿道の炎症,結石・前立腺肥大・子宮筋腫などによる尿路の閉塞や神経系疾患などが原因となる。

きょく【局】
a bureau (官庁);→英和
a post office (郵便局);(the) central[ <英> exchange](電話の);→英和
a game (碁・将棋の).→英和
〜に当たる take charge of;deal with the situation.→英和
‖局番 <米> the area code; <英> the dialing code.

つぼね [0] 【局】
(1)宮中などの殿舎で女官・女房などの私室として仕切られた部屋。
(2){(1)}に住む女官・女房。「日本紀の御―とぞつけたりける/紫式部日記」
(3)宮中や公卿・将軍家などに仕え,重要な地位にある女性を敬っていう語。「長橋の―」「春日の―」
(4)大きな建物の中で臨時に仕切りをつけて設けられた部屋。「この男の―のまへに/平中 7」
(5)近世,下級女郎の居る部屋。「鼻歌をうたひ席駄をひきずり,―の口に立ち/仮名草子・東海道名所記」
(6)「局女郎(ツボネジヨロウ)」の略。「格子・―といふ事もなく/浮世草子・一代男 3」

きょく 【局】
■一■ [1] (名)
(1)官庁・会社などで,業務の内容に応じて機構を分割する場合の単位の一。普通,部・課より大きい。
(2)「郵便局」「放送局」「電報局」などの略。
(3)当面している仕事・職務や事態。「―に当たる」
■二■ (接尾)
助数詞。囲碁・将棋などの勝負を数えるのに用いる。「三―続けて勝つ」

つぼね【局】
a court lady (女官).

局する

きょく・する [3] 【局する】 (動サ変)[文]サ変 きよく・す
限る。制限する。「其文化―・して海内に布くを得ず/明六雑誌 1」

局住み

つぼねずみ 【局住み】
宮中または貴人の家などに局{(1)}をもって住むこと。「かごやかに―にしなして/源氏(初音)」

局促

きょくそく [0] 【局促】
■一■ (名)スル
かがみちぢまって小さくなること。跼蹐(キヨクセキ)。「鎖閉自から―すること日久しきを以て/真善美日本人(雪嶺)」
■二■ (ト|タル)[文]形動タリ
狭量でこせこせしているさま。「我が―たるを嘲るに似たり/春(藤村)」

局内

きょくない [2] 【局内】
局と名のつく役所・組織の内部。また,その管轄内。
⇔局外

局務

きょくむ [1] 【局務】
(1)局と名のつく役所や組織の事務。
(2)太政官の外記局の上席の者。平安時代以後,清原氏・中原氏の世襲となる。

局勢

きょくせい [0] 【局勢】
(1)時局の情勢。
(2)囲碁・将棋などの盤上の形勢。

局名

きょくめい【局名】
《無電》a call sign.